JPH08501483A - 引き出し等のためのロック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、引き出し等をガイドレールに取り外し可能に取り付けるためのロック装置であって、ガイドレールの可動部分の前端部に少なくとも１つのロックエレメントが取り付けられている形式のものに関する。ロックエレメント（１０）はばね弾性的な操作アーム（１４）を有している。この操作アームは、鉛直方向の力を受け止める第１のロック手段（１７）を備えている。ガイドレール（３）の摺動可能な部分は、水平方向の力を受け止める第２のロック手段（６）を備えている。この第２のロック手段は、ロックエレメント（１０）の構成部分でもあってもよい。このような構成により、ロック装置全体は頑丈であると共に、容易に操作することができ、不所望な誤操作を排除することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 引き出し等のためのロック装置 本発明は、引き出し等をガイドレールに取り外し可能に取り付けるためのロッ ク装置であって、ガイドレールの可動部分の前端部に少なくとも１つのロックエ レメントが取り付けられている形式のものに関する。 このようなロック装置は公知である。しかしながら、このようなロック装置に は、このロック装置が見え易い、すなわちアクセスし易い操作手段を支持してい るという欠点がある。このようなロック装置は視覚的には余り好ましいものでは ない。さらに、容易なアクセス性によって望ましくない脱離の恐れが生じる。こ のことは事故や損傷等のようなあらゆる不都合な結果を招く。 引き出し等が重い場合、例えば一杯に収納されている場合には、この引き出し を激しく開閉すると、このときに生じる比較的大きな制動力もしくは加速力によ って、これらのロック装置は著しく負荷される恐れがある。このことは、ロック 手段を破壊するかまたは、ロック機能を損なうようなロック手段の変形を招く。 このことは事故の危険から考えても重大である。 本発明の課題は、冒頭で述べたようなロック装置を改良して、操作し易く、し かも望ましくない誤操作を 排除して、かつ出来る限り目立たないように、すなわち視覚的に不都合ではない ように、迅速かつ問題なく固定することができるような、高負荷可能なロック装 置を提供することである。 この課題を解決するために本発明の構成では、ロックエレメントが、有利には 鉛直方向の力を受け止める第１のロック手段を備えたばね弾性的な第１の操作ア ームを有しており、ロックエレメントおよび／またはガイドレールの摺動可能な 部分が、引き出しの載置域に、水平方向力を受け止める第２のロック手段を支持 しているようにした。 本発明のさらに有利な構成は請求項２以下に記載されている。 本発明により得られる利点は特に、各ロック手段が規定の方向（水平方向・鉛 直方向）に作用する力を受け止めることにある。 すなわち、引き出し等の開閉時にガイドレール方向に生じる水平方向の力が、 第１のロック手段によって受け止められ、この引き出し等の取り外しのために生 じる鉛直方向の力は第２のロック手段が受け止める。 引き出し等が大きくかつ一杯に収納されている場合、引き出しを激しく開閉す ると、加速・制動力のために生じる部分的に大きな水平方向の力が、合目的的に 配置された第１のロック手段、つまりロック突起によって問題なく受け止められ る。この場合冒頭で述べたよ うな不都合は生じない。 以下に本発明の２つの有利な実施例を図面につき詳しく説明する。 第１図は、第１実施例のガイドレールを、第１のロックエレメントが挿入され た状態で示した平面図である。 第１ａ図は、第１図の矢印Ａの方向で見た、第１図の側面図である。 第２図は、第１図を、引き出しが載置されてロックされた状態で示した図であ る。 第２ａ図は、第２図の拡大図である。 第３図は、第２図を、引き出しが未だロックされていない状態で示した図であ る。 第４図は、ロックエレメントを別個に示した側面図である。 第５図は、第６図のＶ−Ｖ線に沿って示した、組み付けられた状態における断 面図である。 第６図は、ロックエレメントの平面図である。 第６ａ図は、矢印Ｃの方向で見た、ロックエレメントの側面図である。 第７図は、第２実施例のガイドレールを、ロックエレメントが挿入された状態 で示した平面図である。 第７ａ図は、第７図の矢印Ｅの方向で見た、第７図の側面図である。 第８図は、ガイドレールに挿入されたロックエレメ ントを示した斜視図である。 第８ａ図は、ロックエレメントの斜視図である。 第９図は、引き出しが載置されかつロックされた状態で、第７図を部分的に断 面して示した図である。 第１０図は、ロックエレメントの断面図である。 第１１図はロックエレメントの平面図である。 第１１ａ図は、第１１図の矢印Ｆの方向で見た、ロックエレメントの側面図で ある。 第１１ｂ図は、第１１図の矢印Ｇの方向で見た、ロックエレメントの側面図で ある。 第１２図は、第９図を、部分的に家具外枠をも一緒に示した図である。 第１２ａ図は、第１２図を、引き出しがガイドレールに載置されてはいるが未 だロックされていない状態で示した図である。 第１２ｂ図は、第１２図を、引き出しがロックされて引き出された状態で示し た図である。 第１図〜第６ｂ図に示した第１実施例に示された公知のガイドレール１（詳細 には説明せず）は、家具側に固定可能な支持部２と、この支持部に沿って摺動可 能に支承された引き出し側に固定可能なガイド部３とを備えている。 引き出し側のガイド部３の前端部４には、ロックエレメント１０が固定されて いる。このロックエレメント１０は固定用付加部１０ａ（第４図および第６図） を支持している。この固定用付加部の横断面輪郭は引き出し側のガイド部３の内 輪郭に適合することができるので、固定用付加部１０ａは、引き出し側のガイド 部３に挿入したあと、このガイド部３によって位置正確に保持される。ガイド部 ３における最終的な固定は、ねじやリベットや一体成形されたロック突起によっ て行うか、またはエンボス加工や押し曲げ加工等によって行ってよい。 この第１実施例においては、この固定用付加部１０ａは、ガイド部３から押し 出された突起１１によって作用される。この突起は、固定用付加部１０ａに配置 された対応切欠き１２に係合する。（第５図および第６図）。 ロックエレメント１０の、ガイド部３内には隠れないロックエレメント部分１ ３には上側に、ばね弾性的な第１の操作アーム１４が一体成形されている。この 操作アームは下方に向かって、引き出し８の目隠し板７に対してほぼ平行に延び ている。この操作アーム１４は湾曲部１５を形成しつつ延びて、目隠し板７から 離反した屈曲部１６で終わっている。この屈曲部によってこの操作アームを掴み 易くなる。湾曲部１５は操作アーム１４の弾性・変形可能性を改善する。真ん中 の部分においては、操作アーム１４は、一体成形されたロック突起１７を支持し ている。このロック突起は、さらに詳しく説明するように、目隠し板７に対して 平 行に延びる、引き出し８に設けられたロック開口９と協働する。 ガイド部３内には隠れないロックエレメント部分１３には下側に、ほぼ剛性の 第２の操作アーム１８が一体成形されていてよい。この第２の操作アームの機能 はあとでさらに説明する。第５図および第６ａ図に示したように、ロックエレメ ント１０には、別の付加部１９が一体成形されている。この付加部は、引き出し ８が側方において比較的遊びがないように保持されるために役立つ。 引き出し８の前側部分においては、ガイド部３における引き出し８の載置域で 、別のロック開口５が設けられている。このロック開口はさらに詳しく述べるよ うに、ロックエレメント側またはガイド部側のロック突起６と協働する。 第１図〜第６ｂ図に示された第１実施例の場合、このようなロック突起６はガ イドレール１に設けられた、引き出し側のガイド部３から突出するように曲げら れている。このロック突起６は勿論ロックエレメント１０自体に一体成形されて もよい。しかしながら、第２ａ図に示した実施例のような構成は、ガイド部３お よび引き出し８が金属もしくは金属薄板から製造されている場合には、特に一杯 に収納された大きな引き出し、つまり重い引き出し等に適した薄板基体もしくは 金属基体において高負荷可能なロックが得られるという利 点をもたらす。さらにこのことは、既に述べたように、急激な引き出し開閉時に 大きな質量の加速・制動によって運動方向に見過ごすことのできない力が生じ、 このような力が、ロック開口５とロック突起６とから成るロック結合部を著しく 負荷する恐れがあるという点から見ても有利である。 第３図からは、前記ロック結合部の作用形式が判る。引き出し８は、引き出さ れたガイドレール１もしくはガイド部３に第３図に示したように載置され、次い で、矢印Ｂの方向に家具外枠に挿入される。 予め述べておくが、引き出し８の端部とガイド部３の端部とには、フック／ア イ等から成るロック手段（詳細には説明せず）が一体成形されている。これらの ロック手段は、引き出し８を矢印Ｂ方向に前述のように挿入したときに、引き出 し８の後端部をガイド部３において、外れないようにロックする。このようなロ ックエレメントは本発明の対象ではないので、詳しくは説明しない。 引き出し前域においては、矢印Ｂ方向の引き出し８摺動時に、第３図に示した ような位置関係が生ぜしめられる。すなわち、ガイド部３が、ガイドレール１内 部に設けられた公知のストッパ（詳細には説明せず）に当接し、矢印Ｂの方向に はさらに摺動することができなくなる。すなわち、操作レバー１４のロック突起 １７が、矢印Ｂの方向における引き出し８の更なる推 動運動下で、僅かな量だけばね弾性的に後退する。ガイド部３における引き出し ８の載置域において、ロック開口５とロック突起６とが合致すると、引き出し８ の自重によって、この引き出しのロック開口５がロック突起６に被さる。 引き出し８のこのように僅かな鉛直方向運動は、同時にロック突起１７とロッ ク開口９とを合致させ、ばね作用下の操作アーム１４がロック突起１７をロック 開口９に押し込む。引き出しは今や終端位置に位置しており、正常な状態でロッ クされる。このロックは水平方向（引き出し運動方向）においては、ロック手段 （ロック開口５，ロック突起６）によって行われ、鉛直方向においてはロック手 段（ロック開口９，ロック突起１７）（第２ａ図）によって行われる。先に述べ たように、引き出し８の後端部には公知のロック手段（詳細には説明せず）が摺 動中に作用している。 不都合な製造誤差によって、ガイド部３が、ガイドレール１内部に設けられた 前述の終端ストッパ（詳細には説明せず）に達せず、しかも目隠し板７が既に家 具外枠に接触して、引き出し８とガイド部３との所望のロックが実現されずに、 矢印Ｂ方向における引き出し８の推動運動が終了してしまう場合がある。 このような場合には、使用者が冒頭で述べた第２の操作アーム１８を把持して 、この操作アームを、ひいてはガイド部３をも矢印Ｋの方向に目隠し板に向かっ て引き付け（第２ａ図）、引き出し８とガイド部３との先に述べたようなロック が途中で実現することによって、ロック作用を生ぜしめることができる。 引き出し８をガイドレール１もしくはガイド部３から分離するためには使用者 は操作アーム１６を矢印Ｌ（第２ａ図）の方向に押圧する。こうすると、ロック 手段（ロック開口９，ロック突起１７）の係合が解離され、引き出し８を持ち上 げて矢印Ｍの方向に抜き取ることができる。こうすると、引き出し８の後部のロ ック手段（詳細には説明せず）の係合も解離され、引き出し８をガイドレール３ から完全に外すことができる。 第７図〜第１２ｂ図は第２実施例を示している。この第２実施例の場合、引き 出し８が、全引き出し・超引き出し装置（Vollauszug/Ueberauszug）に取り付け られている。この全引き出し・超引き出し装置とは、家具外枠からの引き出し等 の完全な引き出し動作を可能にする、通常の場合複数部材から成るガイドレール のことである。このような全引き出し・超引き出し装置は、異なる空間的な大き さを有しているので、ロックエレメントの適合を必要とする。 第９図および第１０図が示すように、ロックエレメント２５はやはり固定用付 加部２５ａで、引き出し側のガイド部２３に差し込まれ、この場所で、第１実施 例で説明したように、エンボス加工または押し曲げ加 工によって固定されるか、リベット、ピン、ねじ２６等によって固定される。 ロック突起２８を備えた第１の操作アーム２７は屈曲して、この操作アームが 、中間室２９に向くようになっている。この中間室は、引き出し８が押し込まれ た状態で、支持部２１とガイド部２３とによって形成される（第８図および第９ 図）。 第７図から判るように、ガイドレール２０は公知の形式で、家具側の支持部２ １と、この支持部に沿って摺動可能に支承された中間部材２２と、この中間部材 ２２の上側部分にやはり摺動可能に支承された、引き出し側に固定可能なガイド 部２３とから成っている。 換言すれば、中間部材２２は家具側の支持部２１と一緒に第１の引き出しガイ ドを形成し、引き出し側のガイド部２３と一緒に第２の引き出しガイドを形成し ている。引き出し運動は公知の摩擦ローラ２４によって同期化される。 第１実施例（第４図）と同様に、この第２実施例の場合も、ほぼ下方に向けら れた別の操作アーム３０が設けられている。このような操作アーム３０は、支持 部２１と中間部材２２とから成る第１の引き出しガイドのためのストッパ面３１ であってよい（第９図）。さらに第１実施例で説明したように、不都合な製造誤 差が、引き出し８押し込み中にガイド部２３における引き出し８の正常なロック を阻止するような場合には、 この操作アームは操作ハンドルとしても役立つことができる。これにより、第１ 実施例において説明したように、ガイド部２３は目隠し板７の方向に引張られ、 その途中で、所望のロックが生ぜしめられる。 この第２実施例の場合にも、ロックは、引き出し８に設けられた第１のロック 開口５、ならびに引き出し８の目隠し板７の領域に設けられた第２のロック開口 ９によって行われる。この第１のロック開口は、ガイド部２３に凸設されたロッ ク突起３２と協働し、第２のロック開口は、第１の操作アーム２７に一体成形さ れたロック突起２８と協働する。 第８図〜第１１ｂ図が示すように、第２の操作アーム３０が中空室３３を支持 している。この中空室を第１の操作アーム２７が貫通することができる。これに より、操作アーム３０がストッパ機能もしくは制限機能を満たすことができ（第 ９図）、しかも、操作アーム２７は引き出し８開放時にはアクセス性良好（第１ ２ｂ図）であり、引き出し８押し込み時には邪魔にならない。 引き出し８とガイド部２３とのロックは、第１実施例で説明したのと同様に行 われる。すなわち、引き出し８がガイド部に載置されて矢印Ｈ（第１２ａ図）の 方向に押し込まれるか、または引き出し８引き抜き時にはガイド部２３が操作ア ーム３０によって目隠し板７の方向に引き寄せられる。 この第２実施例でも引き出し８の後端部には、公知のロック手段（詳細には説 明せず）が作用する。 引き出し８をガイド部２３から外したい場合には、操作アーム２７が、引き出 し８引き抜き時に矢印Ｉ方向に押圧される（第１２ｂ図）。ロック開口９とロッ ク突起２８の係合が解離され、引き出し８を持ち上げることができ、次いで、ガ イドレールもしくはガイド部２３からこの引き出しを抜き取ることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．引き出し等をガイドレールに取り外し可能に取り付けるためのロック装置 であって、ガイドレールの可動部分の前端部に少なくとも１つのロックエレメン トが取り付けられている形式のものにおいて、 ロックエレメント（１０，２５）が、有利には鉛直方向の力を受け止める第１ のロック手段（９，１７；９，２８）を備えたばね弾性的な第１の操作アーム（ １４，２７）を有しており、ロックエレメント（１０，２５）および／またはガ イドレール（３，２３）の摺動可能な部分が、引き出し（８）の載置域に、水平 方向の力を受け止める第２のロック手段（５，６；５，３２）を支持しているこ とを特徴とする、引き出し等のためのロック装置。 ２．ロック手段が、ロックエレメント側もしくはガイドレール側のロック突起 （１７，６；２８，３２）と、引き出し側のロック開口（９，５）とから成って いる、請求項１記載のロック装置。 ３．第１のロック開口（５）が、ガイドレール（１，２０）に対して平行に延 びる引き出し（８）載置域で、ロックエレメント（１０，２５）の近傍に配置さ れており、第２のロック開口（９）が、引き出しの目隠し板（７）に対してほぼ 平行に延びる引き出し（８）部分に配置されている、請求項１または２記載のロ ック 装置。 ４．ロックエレメント（１０，２５）が、ばね弾性的な第１の操作アーム（１ ４，２７）に対して僅かな間隔をおいて、ほぼ剛性の第２の操作アーム（１８， ３０）を支持している、請求項１から３までのいずれか１項記載のロック装置。 ５．ロックエレメント（１０，２５）が、ガイドレールもしくはガイド部（３ ，２３）の内輪郭に適合した固定用付加部（１０ａ，２５ａ）を支持しており、 該固定用付加部が、有利にはガイドレール側の押し曲げ加工部／変形加工部（１ １）によってガイド部（３，２３）に固定可能である、請求項１から４までのい ずれか１項記載のロック装置。 ６．第２の操作アーム（３０）が中空室（３３）を有しており、該中空室を貫 通するように第１の操作アーム（２７）が延びている、請求項１から５までのい ずれか１項記載のロック装置。 ７．ロックエレメント（１０，２５）が、側方に延びる付加部（１９，１９ａ ）を支持しており、該付加部が引き出し（８）等を固定している、請求項１から ５までのいずれか１項記載のロック装置。 ８．ロックエレメント（１０，２５）が、一体成形されたばね弾性的なロック 手段によって、クリップ結合することによってガイドレールもしくはガイド部（ ３，２３）に固定可能である、請求項１から７まで のいずれか１項記載のロック装置。