JPH08337766A - 防水シート用接着剤およびそれを用いた防水シートの施工方法 - Google Patents

防水シート用接着剤およびそれを用いた防水シートの施工方法

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JPH08337766A
JPH08337766A JP14343395A JP14343395A JPH08337766A JP H08337766 A JPH08337766 A JP H08337766A JP 14343395 A JP14343395 A JP 14343395A JP 14343395 A JP14343395 A JP 14343395A JP H08337766 A JPH08337766 A JP H08337766A
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waterproof sheet
adhesive
latex
rubber latex
tackifier
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JP14343395A
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Nozomi Sasaki
望 佐々木
Katsuya Yamaguchi
勝也 山口
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防水シートおよびセメント質基材の双方に接
着剤を塗布する必要がなく、有機溶剤系接着剤を使用せ
ずにセメント質基材に強固に接着させることができる防
水シート用接着剤およびそれを用いた防水シートの施工
方法を提供すること。 【構成】 ゴムラテックスおよび粘着性付与剤を主成分
としてなる防水シート用接着剤、ならびに前記防水シー
ト用接着剤をセメント質基材に塗布したのち、防水シー
トを接着することを特徴とする防水シートの施工方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防水シート用接着剤お
よびそれを用いた防水シートの施工方法に関する。さら
に詳しくは、セメント質基材からなる建築物などに防水
工事を施す際に、好適に使用しうる防水シート用接着剤
およびそれを用いた防水シートの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート建造物などのセメント質基
材の防水工法には、アスファルト防水工法、モルタル防
水工法、シート防水工法、塗膜防水工法などがあるが、
これらのなかではシート防水工法は、その施工が簡便で
あることから、近年いちじるしく普及している工法であ
る。
【0003】前記シート防水工法においては、防水シー
トをセメント質基材に接合する際には、接着剤や金具な
どが用いられているが、防水性能にすぐれる点から接着
剤が多用されている。
【0004】従来、前記接着剤として、主に溶剤系ポリ
クロロプレン接着剤が用いられており、通常、該ポリク
ロロプレン接着剤は、施工現場で防水シートとセメント
質基材との双方に直接塗布することにより、使用に供さ
れている。
【0005】しかしながら、前記ポリクロロプレン接着
剤には、有機溶剤が用いられているため、施工時に有機
溶剤が揮散し、人体に対する安全衛生面、環境保護面で
好ましくない。したがって、防水シートを基材に付着さ
せる際には、できるかぎり有機溶剤の使用量を低減させ
ることが望ましい。
【0006】有機溶剤を用いない接着剤として、無機質
水硬性粉体を主成分とし、ゴムラテックスに粘着賦与樹
脂が配合された水系の防水シート用接着剤が提案されて
いる(特開昭57−200468号公報)。
【0007】しかしながら、前記防水シート用接着剤を
用いたばあい、防水シートと基材とを強固に接着させる
ことができず、剥離が発生しやすいという接着力の面で
問題があるのみならず、耐水性の面でも問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、有機溶剤をまったく使
用せずに、水系の防水シート用接着剤を用いて防水シー
トを接着させたばあいよりも、セメント質基材に強固に
接着させることができ、耐水性にすぐれた防水シート用
接着剤およびそれを用いた防水シートの施工方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゴムラテッ
クスおよび粘着性付与剤を主成分としてなる防水シート
用接着剤、ならびに前記防水シート用接着剤をセメン
ト質基材に塗布したのち、防水シートを接着することを
特徴とする防水シートの施工方法に関する。
【0010】
【作用および実施例】本発明の防水シート用接着剤は、
ゴムラテックスおよび粘着性付与剤を主成分としたもの
である。なお、本発明において、ゴムラテックスおよび
粘着性付与剤を主成分とするとは、防水シート用接着剤
中に両者が合計固形分量で50重量%以上含有されるこ
とをいう。
【0011】本発明の防水シート用接着剤には、有機溶
剤が用いられていないので、施工時に有機溶剤が揮散す
るようなことがない。また、ゴムラテックスと粘着性付
与剤とが併用されていることにより、セメント質基材上
に塗布、形成された接着剤層は、適度な粘弾性を有する
ので、たとえばセメント質基材と防水シートの熱膨張率
の違いによって発生する応力を緩和し、セメント質基材
と接着剤層との界面および接着剤層と防水シートとの界
面での応力の集中をなくするため、すぐれた接着力を保
持させるという特長を有する。
【0012】前記ゴムラテックスの代表例としては、た
とえば天然ゴム(イソプレンゴム)ラテックス、スチレ
ン・ブタジエンゴムラテックス、ニトリルゴムテック
ス、クロロプレンゴムラテックスなどがあげられ、これ
らは単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。これらのなかでは、クロロプレンゴムラテックス
は、セメント質基材および防水シートとの接着性が良好
であり、また機械的強度にすぐれた接着剤層を形成する
ため、本発明において、とくに好適に使用しうるもので
ある。
【0013】前記ポリクロロプレンラテックスとして
は、たとえば2−クロロ−1,3−ブタジエンのポリク
ロロプレンラテックス、2−クロロ−1,3−ブタジエ
ンと2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンとの共重合
体のラテックスなどがあげられ、これらは、単独でまた
は2種以上を混合して用いられる。
【0014】前記ポリクロロプレンラテックスに代表さ
れるゴムラテックスに含まれる樹脂固形分量は、あまり
にも多いばあいには、機械的な刺激に対して不安定とな
る傾向があるので、70重量%以下、なかんづく60重
量%以下であることが好ましく、またあまりにも少ない
ばあいには、乾燥時に水を蒸発させるために多大なエネ
ルギーを要するようになる傾向があるので、35重量%
以上、なかんづく40重量%以上であることが好まし
い。
【0015】本発明においては、防水シート用接着剤に
粘着性付与剤が配合されている点に1つの大きな特徴が
ある。前記粘着性付与剤を防水シート用接着剤に配合し
たばあいには、防水シートとセメント質基材とを強固に
接着させることができるのみならず、すぐれた耐水性が
付与される。
【0016】前記粘着性付与剤の代表例としては、たと
えばガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどの
ロジン、水素添加ロジン、不均化ロジン、重合ロジンな
どのロジン誘導体、テルペン系樹脂、テルペン−フェノ
ール系樹脂、クマロン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族
系石油樹脂などがあげられ、これらは単独でまたは2種
以上を混合して用いられる。
【0017】前記粘着性付与剤のなかでも、とりわけロ
ジン、ロジン誘導体および芳香族系石油樹脂は、ゴムラ
テックス、とくにそのなかでもクロロプレンゴムラテッ
クスと併用したばあいには、形成された接着剤層のクロ
ロプレンゴムに特有のすぐれた機械的強度を低下させる
ことなく防水シートとセメント質基材との接着力をより
一層高め、さらにすぐれた耐水性および耐熱性を付与す
るので、とくに好適に使用しうるものである。
【0018】前記粘着性付与剤をゴムラテックスに配合
する際の該粘着性付与剤の形態にはとくに限定がなく、
その形態としては、たとえばディスパージョン、エマル
ジョンなどがあげられる。
【0019】前記粘着性付与剤の配合量は、かかる粘着
性付与剤の種類などによって異なるので一概には決定す
ることができないが、充分な接着力を付与せしめるため
には、ゴムラテックスの固形分100部(重量部、以下
同様)に対して30部以上、なかんづく40部以上であ
ることが好ましく、また形成された接着剤層の機械的強
度および耐水性を低下させないためには、ゴムラテック
スの固形分100部に対して80部以下、なかんづく7
0部以下であることが好ましい。
【0020】本発明においては、防水シート用接着剤に
感熱化剤を添加することが好ましい。
【0021】前記感熱化剤を添加したばあいには、塗布
後の接着剤の乾燥速度を高め、施工に要する時間を短縮
させることができるという大きな利点がある。
【0022】前記感熱化剤は、加熱によってそれ自身の
曇点で脱水し、水を析出してラテックス粒子の表面に吸
着することにより、ラテックス粒子の融着を起こさせた
り、そのイオン溶解度およびそのイオンとラテックス粒
子の表面との電気二重層の相互作用により、ラテックス
粒子の融着を起こさせるので、結果として物理的に水が
排除され、ラテックス粒子同士の凝着が促進されること
となる。
【0023】前記感熱化剤の代表例としては、たとえば
ポリビニルメチルエーテル、ポリプロピレングリコー
ル、変性シリコーン、アンモニウム塩などがあげられ、
これらは単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0024】なお、前記ポリビニルメチルエーテルやポ
リプロピレングリコールの重量平均分子量にはとくに限
定がない。
【0025】前記変性シリコーンの代表例としては、た
とえば官能性ポリシロキサン、アルコール変性シリコー
ン油などの変性シリコーン油、シリコーン−グリコール
共重合体などがあげられ、またかかる変性シリコーンの
重量平均分子量にはとくに限定がない。
【0026】前記アンモニウム塩の代表例としては、た
とえば酢酸アンモニウム、硫酸アンモニウムなどがあげ
られる。なお、かかるアンモニウム塩と酸化亜鉛とを併
用したばあいには、イオン溶解度およびそのイオンとラ
テックス粒子の表面との電気二重層の相互作用により、
ラテックス同士の凝着を促進させる効果が大きくなるの
で好ましい。
【0027】前記感熱化剤の配合量は、かかる感熱化剤
の種類などによって異なるので一概には決定することが
できないが、あまりにも多いばあいには、接着剤層の接
着性、耐水性などの物性に悪影響を与えるようになる傾
向があるので、ゴムラテックスの固形分100部に対し
て30部以下、なかんづく10部以下とすることが好ま
しく、またあまりにも少ないばあいには、かかる感熱化
剤を用いたことによるラテックス同士の凝着の促進効果
が小さくなる傾向があるので、ゴムラテックスの固形分
100部に対して0.5部以上、なかんづく1部以上と
することが好ましい。
【0028】本発明の防水シート用接着剤には、所望の
コーティング特性や接着に関する特性などを付与するた
めに、一般にラテックスに用いられている配合剤を添加
することができる。
【0029】前記配合剤の代表例としては、たとえば亜
鉛華、イオウなどの加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、
軟化剤、カーボンブラックなどの着色剤、充填剤、分散
剤、乳化剤、安定化剤、増粘剤、イソシアネート化合物
などの架橋剤などがあげられるが、本発明はかかる例示
のみに限定されるものではない。前記配合剤のなかで
は、亜鉛華を用いたばあいには、より機械的強度にすぐ
れた接着剤層が形成されるので、本発明においては、前
記亜鉛華は、とくに好適に使用しうるものである。
【0030】なお、これらの配合剤のなかで水に溶解し
ないものについては、たとえばボールミル、ホモジナイ
ザーなどを用いて粉砕し、水分散体としたり、界面活性
剤を用いて分散させたのちに用いることができる。
【0031】前記配合剤の添加量は、かかる配合剤の種
類によって異なるので一概には決定することができず、
本発明の目的が阻害されない範囲内で適宜調整すること
が好ましい。
【0032】本発明の防水シート用接着剤は、有機溶剤
がまったく使用されておらず、従来の水系の防水シート
用接着剤を用いて防水シートを接着させたばあいより
も、セメント質基材に強固に接着させることができ、し
かも耐水性にすぐれたものである。
【0033】本発明の防水シートの施工方法によれば、
前記防水シート用接着剤をセメント質基材に塗布したの
ち、防水シートを接着することにより、防水シートの施
工を行なうことができる。
【0034】前記防水シートには、とくに限定がない
が、その代表例としては、たとえばエチレン−プロピレ
ン−ジエンターポリマー、ブチルゴム、これらの混合物
などからなる未加硫ゴムシートや加硫ゴムシート、ポリ
クロロプレンゴムシート、クロロスルホン化ポリエチレ
ンゴムシート、エチレン−酢酸ビニル樹脂シート、塩化
ビニル樹脂シートをはじめ、これらのシートに他のシー
トを積層加工したシート、前記シートを構成する樹脂成
分からなる基布にアスファルトを含浸させたアスファル
ト含浸シートなどがあげられる。これらのなかでは、エ
チレン−プロピレン−ジエンターポリマーを主成分とし
たシート、ブチルゴムを主成分としたシート、それらの
なかでもとくにエチレン−プロピレン−ジエンターポリ
マーを主成分とした加硫ゴムシートは、耐久性、引張強
度などの機械的強度にすぐれているので好ましい。な
お、ここで主成分とは、樹脂およびゴム成分中における
その成分の含有量が50重量%以上であることをいう。
【0035】前記防水シートの厚さは、とくに限定がな
く、目的、用途などに応じて適宜選定すればよい。な
お、前記防水シートの厚さがあまりにも大きいばあいに
は、取扱いが不便となるので、防水シートとしての用途
を考慮すれば、3mm以下、なかんづく2mm以下であ
ることが好ましい。また、前記防水シートの厚さがあま
りにも小さいばあいには、取扱い時や使用時などに破損
するおそれが生じる傾向があるので、0.5mm以上、
なかんづく1mm以上であることが好ましい。
【0036】なお、前記防水シートの片面にポリクロロ
プレンを主成分とした下塗層を設けてもよい。このよう
に、防水シートの片面に下塗層を設けたばあいには、施
工現場で塗布する接着剤量を少なくすることができ、ひ
いては接着剤の乾燥時間を大幅に短縮させることができ
るという利点がある。
【0037】防水シートの片面に下塗層を形成させる方
法としては、たとえばポリクロロプン溶液、クロロプレ
ンゴムラテックスなどを防水シートの片面に塗布し、乾
燥させる方法、ポリクロロプレンのドライフイルムをラ
ミネートする方法などがあげられる。なお、これらポリ
クロロプレン溶液、クロロプレンゴムラテックスなどに
は、通常のゴムや接着剤に配合されている添加剤、たと
えば粘着性付与剤、可塑剤、補強剤、加硫剤、加硫助
剤、老化防止剤などを適宜添加してもよい。
【0038】なお、下塗層に用いられる樹脂(ゴム)成
分および添加剤と、防水シート用接着剤に用いられてい
るそれらとは、接着力の向上という観点から、できるだ
けその組成および物性が同一または類似していることが
好ましい。
【0039】下塗層の厚さは、あまりにも小さいばあい
には、接着性が劣る傾向があり、またあまりにも大きい
ばあいには、接着性が劣るとともに均一な下塗層を形成
させることが困難となる傾向がある。したがって、前記
下塗層の厚さは、通常、10〜50μm、なかんづく2
0〜30μm程度となるように下塗剤の塗布量を調整す
ることが好ましい。
【0040】前記防水シートを好適に適用しうる基材の
代表例としては、たとえばセメント、モルタル、コンク
リートをはじめ、スレートなどのような種々の素材から
なるセメント質基材などをあげることができる。前記セ
メント質基材を適用したものの代表例としては、たとえ
ば建造物などがあげられる。
【0041】前記防水シートのセメント質基材への接着
は、通常、施工現場にて行なうことができる。
【0042】前記防水シートをセメント質基材に貼着さ
せる際には、該セメント質基材に本発明の防水シート用
接着剤を塗布し、該接着剤に含まれた溶剤を蒸発させ、
該接着剤にタックが生じているあいだに防水シートを貼
着すればよい。
【0043】ここで、本発明の防水シート用接着剤のな
かでも、とくにポリクロロプレンラテックスは、他のゴ
ムラテックスや、溶剤系接着剤と比較して、塗布してえ
られた接着剤層のタックは、必要以上に大きくならない
ので、接着剤層上の歩行やシートの貼り直しなど、施工
現場においてしばしば問題となる作業性の点できわめて
すぐれたものである。
【0044】このように、本発明の防水シート用接着剤
を用いたばあいには、セメント質基材にのみ接着剤を使
用するだけでよく、防水シートには施工現場において接
着剤を使用しなくてもよいから、実質的に接着剤量を半
減させることができるという利点がある。
【0045】本発明の防水シート用接着剤の塗布量は、
セメント質基材の種類によって異なるので一概には決定
することができないが、通常150〜500g/m2
度であればよい。
【0046】つぎに、本発明の防水シート用接着剤およ
びそれを用いた防水シートの施工方法を実施例にもとづ
いてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例の
みに限定されるものではない。
【0047】実施例1〜7 ゴムラテックスとしてポリクロロプレンラテックス(昭
和電工・デュポン(株)製ネオプレンラテックス40
0、固形分量:58重量%)、粘着性付与剤として変性
ロジンエステル(荒川化学工業(株)製スーパーエステ
ルE730−55)、または芳香族系石油樹脂(日本石
油化学(株)製ネオポリマー120の乳化品、固形分
量:50重量%)、および増粘剤としてアクリル酸エス
テル系乳化重合樹脂エマルジョン(大日本インキ化学工
業(株)製Lacstar 9429A.H、固形分
量:30重量%)を表1に示す割合で混合して防水シー
ト用接着剤を調製した。
【0048】
【表1】
【0049】製造例1〜2(防水シート用下塗剤の調
製) ゴムラテックスとしてポリクロロプランラテックス(昭
和電工・デュポン(株)製ネオプレンラテックス40
0、固形分量:58重量%)、粘着性付与剤として変性
ロジンエステル(荒川化学工業(株)製スーパーエステ
ルE730−55)、または芳香族系石油樹脂(日本石
油化学(株)製ネオポリマー120の乳化品、固形分
量:50重量%)、および増粘剤としてアクリル酸エス
テル系乳化重合樹脂エマルジョン(大日本インキ化学工
業(株)製Lacstar 9429A.H、固形分
量:30重量%)を表2に示す割合で混合して防水シー
ト用下塗剤を調製した。
【0050】
【表2】
【0051】実施例8〜17 樹脂シートとして、エチレン−プロピレン−ジエンター
ポリマーからなる加硫ゴム防水シート(バンドー化学
(株)製バンドーシート、幅40mm×長さ200mm
×厚さ1.2mm)を用いた。
【0052】前記加硫ゴム防水シートの片面に、製造例
1〜2でえられた下塗剤I、下塗剤IIまたはクロロプ
レンゴム有機溶剤系下塗剤として下塗剤III(バンド
ー工材(株)製バンプライ80-N、固形分量25重量
%、溶剤トルエン)をロールコーターを用いて乾燥後の
下塗層の厚さが30μmとなるように調整して塗布し、
80℃に加熱して乾燥させて下塗層を有する防水シート
をえた。
【0053】つぎに、スレート板(幅40mm×長さ2
00mm×厚さ1.2mm)の片面に実施例1〜7でえ
られた接着剤A〜Gを坪量300g/m2の割合で塗布
し、気温28℃微風下で約30分間そのまま放置したの
ち、該接着剤の付着面と、前記防水シートの下塗層面と
を重ね合わせ、押さえローラーで押さえたのち、幅が2
5mmとなるように切断して試験片をえた。
【0054】えられた試験片を用いて以下の方法にした
がって接着力を調べた。その結果を表3に示す。
【0055】(イ)初期接着力 えられた試験片を1時間養生させたのち、防水シートの
剥離角度180°、剥離速度200mm/分、測定温度
25℃の条件下で剥離した際の力(N/25mm幅)を
オートグラフを用いて測定した。
【0056】(ロ)常態接着力 えられた試験片を1週間養生させたのち、前記(イ)と
同様にして測定した。 (ハ)耐水接着力 えられた試験片を80℃の水酸化カルシウム飽和水溶液
中に2週間浸漬したのち、湿潤状態で前記(イ)と同様
にして測定した。
【0057】(ニ)耐熱接着力 えられた試験片を80℃のオーブン中に2週間放置した
のち、室温まで冷却し、ついで前記(イ)と同様にして
測定した。
【0058】実施例18 実施例12において、下塗剤を塗布していない防水シー
トを用いたほかは、実施例12と同様にして試験片を作
製した。
【0059】えられた試験片の物性として、接着力を前
記と同様にして調べた。その結果を表3に示す。
【0060】実施例19 実施例11において、防水シート用接着剤に感熱化剤と
してポリビニルメチルエーテル(BASF社製Luto
nal M40の水溶液、樹脂固形分量:15重量%)
3部を添加したもの(以下、接着剤Hという)を用いた
ほかは、実施例11と同様にして試験片を作製した。
【0061】えられた試験片の物性として、接着力を前
記と同様にして調べた。その結果を表3に示す。
【0062】比較例1 実施例10において、防水シート用接着剤としてクロロ
プレンゴム有機溶剤系接着剤(バンドー工材(株)製B
−75、固形分量26重量%、溶剤トルエン、以下、接
着剤Xという)を用いたほかは、実施例10と同様にし
て試験片を作製した。
【0063】えられた試験片の物性として、接着力を前
記と同様にして調べた。その結果を表3に示す。
【0064】
【表3】
【0065】表3に示された実施例11および実施例1
6の結果から、防水シート用下塗剤と防水シート用接着
剤とが同種であるばあいには(実施例11)、そうでな
いばあい(実施例16)と対比して、接着力が大きくな
ることがわかる。
【0066】また、実施例8〜12の結果から、粘着性
付与剤の固形分量が、ゴムラテックスの固形分量100
部に対して、30〜70部であるばあい(実施例9〜1
1)、とくに各種接着力にすぐれることがわかる。
【0067】実施例20〜21 ゴムラテックスとしてポリクロロプレンラテックス(昭
和電工・デュポン(株)製ネオプレンラテックス40
0、固形分量:58重量%)、粘着性付与剤として変性
ロジンエステル(荒川化学工業(株)製スーパーエステ
ルE730−55)、増粘剤としてアクリル酸エステル
系乳化重合樹脂エマルジョン(大日本インキ化学工業
(株)製Lacstar 9429 A.H、固形分
量:30重量%)、感熱化剤としてポリビニルメチルエ
ーテル(BASF社製LutonalM40)の15%水
溶液を表4に示す割合で混合して防水シート用接着剤を
調製した。
【0068】樹脂シートとして、エチレン−プロピレン
−ジエンターポリマーからなる加硫ゴム防水シート(バ
ンドー化学(株)製バンドーシート、幅400mm×長
さ20mm×厚さ1.2mm)を用いた。
【0069】前記加硫ゴム防水シートの片面に、製造例
1でえられた下塗剤Iをロールコーターを用いて乾燥後
の下塗層の厚さが30μmとなるように調整して塗布
し、80℃に加熱して乾燥させて下塗層を有する防水シ
ートをえた。
【0070】つぎに、スレート板(幅40mm×長さ2
0mm×厚さ1.2mm)の片面に、前記でえられた防
水シート用接着剤を坪量300g/m2の割合で塗布
し、表4に示す乾燥時間、気温25℃の雰囲気中で微風
の条件下でそのまま放置したのち、該接着剤の付着面
と、前記防水シートの下塗層面とを重ね合わせ、押さえ
ローラーで押さえたのち、幅が25mmとなるように切
断して試験片をえた。
【0071】えられた試験片を用いて実施例8〜17と
同様にして接着力を調べた。その結果を表4に示す。
【0072】
【表4】
【0073】表4に示された結果から、実施例21にお
けるように、感熱化剤を配合したばあいには、セメント
質基材に防水シート用接着剤を塗布したのち、短い乾燥
時間であっても、該接着剤の塗布面に防水シートを強固
に接着させることができることがわかる。
【0074】
【発明の効果】本発明の防水シート用接着剤は、セメン
ト質基材に防水シートを接着させる際には、該防水シー
トとセメント質基材の双方に用いずに、セメント質基材
側にのみ用いるだけで、防水シートをセメント質基材に
強固に接着させることができるので、従来よりも接着剤
の使用量を大幅に減少させることができるという効果を
奏する。また、本発明の防水シートの施工方法には、有
機溶剤が使用されていないので、火災に対する安全性、
人体に対する安全性および環境衛生面にすぐれた方法で
ある。
【0075】また、本発明の防水シートの施工方法は、
セメント質基材と強固に接着させることができ、しかも
接着剤層が耐水性にすぐれたものとなるので、建築物な
どの防水工事の際などに好適に適用しうるという効果を
奏する。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムラテックスおよび粘着性付与剤を主
    成分としてなる防水シート用接着剤。
  2. 【請求項2】 ゴムラテックスがポリクロロプレンラテ
    ックスである請求項1記載の防水シート用接着剤。
  3. 【請求項3】 粘着性付与剤がロジン、ロジン誘導体ま
    たは芳香族系石油樹脂である請求項1または2記載の防
    水シート用接着剤。
  4. 【請求項4】 粘着性付与剤の量がゴムラテックスの固
    形分100重量部に対して30〜80重量部である請求
    項1記載の防水シート用接着剤。
  5. 【請求項5】 感熱化剤を含有してなる請求項1、2、
    3または4記載の防水シート用接着剤。
  6. 【請求項6】 ゴムラテックスおよび粘着性付与剤を主
    成分とする防水シート用接着剤をセメント質基材に塗布
    したのち、防水シートを接着することを特徴とする防水
    シートの施工方法。
  7. 【請求項7】 ゴムラテックスがポリクロロプレンラテ
    ックスである請求項6記載の防水シートの施工方法。
  8. 【請求項8】 粘着性付与剤がロジン、ロジン誘導体ま
    たは芳香族系石油樹脂である請求項6または7記載の防
    水シートの施工方法。
  9. 【請求項9】 粘着性付与剤の量がゴムラテックスの固
    形分100重量部に対して30〜80重量部である請求
    項6記載の防水シートの施工方法。
  10. 【請求項10】 防水シート用接着剤が感熱化剤を含有
    したものである請求項6、7、8または9記載の防水シ
    ートの施工方法。
  11. 【請求項11】 防水シートがエチレン−プロピレン−
    ジエンターポリマーを主成分とした加硫ゴムシートであ
    る請求項6、7、8、9または10記載の防水シートの
    施工方法。
  12. 【請求項12】 防水シートがその片面にポリクロロプ
    レンを主成分とした下塗層を有する請求項6、7、8、
    9、10または11記載の防水シートの施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001342446A (ja) * 2000-05-30 2001-12-14 Aron Ever-Grip Ltd 接着剤組成物

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