JPH08311732A - 紡績機における糸継方法 - Google Patents

紡績機における糸継方法

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JPH08311732A
JPH08311732A JP14569895A JP14569895A JPH08311732A JP H08311732 A JPH08311732 A JP H08311732A JP 14569895 A JP14569895 A JP 14569895A JP 14569895 A JP14569895 A JP 14569895A JP H08311732 A JPH08311732 A JP H08311732A
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yarn
spun yarn
spun
roller
twisting
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JP14569895A
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English (en)
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Tsutomu Megata
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】紡績済み糸を傷めることなく、かつ常に安定し
た長さの継目長で糸継が行え、継目の強度及び外観が良
好である紡績機における糸継方法を提供する。 【構成】 紡績済の糸をドラフト装置の基準ローラ上流
側に所定長さ引き出した後、紡績済の糸を走行させると
ともに、ドラフト装置を駆動してドラフトされた繊維束
と紡績済の糸との重合部分がドラフト装置のフロントロ
ーラ位置を通過すると同時か、又はその直前に紡績済の
糸への加撚を開始する。この際、上記ドラフト装置の基
準ローラ上流側に引き出した紡績済の糸の走行路上の所
定の位置に設けた糸検出センサで紡績済の糸の端の通過
を検出することにより紡績済の糸への加撚開始時期を決
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紡績機における糸継方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紡績機において、紡績糸に糸切れ
を生じた場合、或いは、紡績糸にスラブ等の糸欠点が検
出され糸を強制的に切断した場合等においては、巻取側
より引き出した下糸と新たに紡出された上糸とをメカノ
ッタやスプライサ等により糸継ぎしていたが、これらの
方法は、糸同士を継ぎ合わせるものであるため、継目の
組成及び外観を向上する上で自ずと限界があった。
【0003】そこで、巻取側の紡績済みの糸を加撚手段
を経てドラフト装置部まで引き出した後、紡績及び巻取
を再開することによって紡績過程にある繊維束と巻取側
糸のとを糸継する方法が提案されている。このような糸
継方法において、加撚開始時期が早すぎると紡績済の糸
が更に追撚されるため、糸が傷んだり、糸端位置が不安
定となって継目の外観をそこねたり、糸端の撚縮みが生
じて一定の継目長が得られないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
のこれらの点に鑑みて、紡績済み糸を傷めることなく、
かつ常に安定した長さの継目長で糸継が行え、継目の強
度及び外観が良好である紡績機における糸継方法を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】紡績済の糸をドラフト装
置の基準ローラ上流側に所定長さ引き出した後、紡績済
の糸を走行させるとともに、ドラフト装置を駆動してド
ラフトされた繊維束と紡績済の糸とを上記基準ローラ位
置で重合させる紡績機における糸継方法において、紡績
済の糸と繊維束との重合部分がドラフト装置のフロント
ローラ位置を通過すると同時か、又はその直前に紡績済
の糸への加撚を開始する。この際、上記ドラフト装置の
基準ローラ上流側に引き出した紡績済の糸の走行路上の
所定の位置に設けた糸検出センサで紡績済の糸の端の通
過を検出することにより紡績済の糸への加撚開始時期を
決定する。また、加撚手段が互いに走行方向を交差して
対向配置されている一対のニップ部材からなり、該加撚
手段の上流側に紡績済の糸を導く際には糸ガイド部材を
進出させて、上記紡績済の糸を、上記一対のニップ部材
の対向部分から外しておき、紡績済の糸と繊維束との重
合部分がドラフト装置のフロントローラ位置を通過する
と同時か、又はその直前に上記糸ガイド部材を退去させ
て紡績済の糸を上記一対のニップ部材の対向部分に導入
し、該紡績済の糸への加撚を開始する。
【0006】
【作用】既に撚りの入った紡績済の糸が再加撚されるこ
とが無く、再加撚により糸が傷んだり糸端位置が不安定
になるという事態は生じない。そして、糸検出センサが
その位置で紡績済の糸の端の通過を検出した時、あるい
は検出してから一定時間後、繊維束の供給を開始し、紡
績済の糸の端の通過検出後、該糸端及び繊維束先端がフ
ロントローラに到達する所定のタイミングをおいて紡績
済の糸への加撚を開始すると、紡績済の糸と繊維束と
が、フロントローラ位置で一定の継目長で糸継される。
【0007】
【実施例】実施例について図面と共に説明する。
【0008】図1及び図2は、本発明方法を実施する紡
績機1を示す側断面図及び要部斜視図である。図におい
て、紡績機1は、ドラフト装置2,空気紡績ノズル3,
仮撚装置(加撚手段)4,デリベリローラ5,ヤーンク
リアラ6,巻取装置7を上流側より下流側に向けて一連
に設けた紡績ユニット1uを多数並設してなり、該各紡
績ユニット1uに沿って紡績機1の機台長手方向に往復
移動する自走式の作業台車8を備えている。
【0009】ドラフト装置2は、バックローラ対21,
サードローラ対22,エプロンベルト23eを装架した
ミドルローラ対23,フロントローラ対24の4線のド
ラフトローラ対よりなり、各ドラフトローラ対の内、フ
ロントローラ対24はそのボトムローラ24bを各ユニ
ット1u共通のラインシャフト上に設けて全ユニット一
斉に駆動されるが、その他の各ローラは、各ユニット毎
に駆動停止可能になっている。また、フロントローラ対
24のトップローラ24tは他のローラと独立して個別
にボトムローラ24bから上挙離反可能となっている。
【0010】空気紡績ノズル3は、図2に示す如く、フ
ロントローラ対24の糸走行方向下流側に配置され、ノ
ズル内での圧縮空気の噴射により後述する仮撚装置4の
加撚方向と反対方向の旋回気流を発生可能としている。
そして、空気紡績ノズル3は、図示しない機構により、
糸継時には、紡績位置を外れて上方に移動するようにな
っている。
【0011】仮撚装置4は、互いに軸方向を交差して接
触状態に支持されている一対のローラ(ニップ部材)4
1,42よりなる。各ローラ41,42はゴム等の可撓
性弾性材からなる薄肉のローラをローラ芯体に外嵌して
なる中空ローラであり、且つ、その周面両端部に対して
中央部が断面弧状に膨らんだ樽形の外形状をなしてい
る。そして、各ローラ41,42は各回転軸41a,4
2aの端部に設けたプーリ41p,42pとモータ45
の回転軸に固定したプーリ45pとの間に、夫々、ベル
ト43,44を巻掛け、該モータ45により等周速で同
期して回転されるようになっている。
【0012】そして、上記仮撚装置4の糸走行方向下流
側には通常紡績時の糸走行軌跡に対して進退可能に糸ガ
イド部材46を設けている。糸ガイド部材46は、プレ
ート状で、その上縁中央にはV字状の糸ガイド溝46a
を形成している。そして、該糸ガイド部材46はエアシ
リンダ47のピストンロッド48の先端に固定され、該
エアシリンダ47の作動により上下に進退可能となって
いる。該エアシリンダ47の操作は、その圧空供給管に
設けたバルブ49を、作業台車8側のレバーDにより、
ユニット側のレバーLを回動することにより行われる。
また、糸ガイド部材46の進退方向は、仮撚装置4の構
成に対応したものである。即ち、仮撚装置4の一対のロ
ーラ41,42は、糸道を挟んでその左右に配置され、
それらの対向部分は、糸道を含む仮想垂直面内で接触し
ており、糸ガイド溝46aは、上記仮想垂直面内で上下
動するようになっている。これにより、糸ガイド溝46
aで糸Yをガイドしながら、該糸Yをローラ41,42
の接線方向に沿って該ローラ41,42の対向接触部分
に挿入可能であり、糸Yが挿入過程でいずれか一方のロ
ーラに先に接触するということが無い。
【0013】作業台車8は、紡績機1の機台全長に亘っ
て設けたレールに沿って、上記紡績機1の多数並設され
た各紡績ユニット1u間を往復移動可能であり、該作業
台車8には、ピーシング時に巻取パッケージPに巻取ら
れた紡績済の糸端を吸引して引き出すサクションマウス
81、該サクションマウス81により引き出された糸端
を把持して空気紡績ノズル3まで誘導する糸端誘導装置
82とそれに付設された糸逆送ノズル83、上記糸逆送
ノズル83により空気紡績ノズル3に挿通した糸端を吸
引捕捉してドラフト装置2のフロントローラ24(基準
ローラ)上流側に引き出すサクションノズル84を設け
ている。
【0014】サクションノズル84は、その基端部にお
いて作業台車8のフレーム上端部に回動可能に支持され
上下方向に旋回揺動可能であると共に、その先端側部分
84aが、基端側部分84bに対して折り畳み可能とな
っており、上方に旋回した際には、吸入口が、フロント
トップローラ24tの上流側、即ち、ミドルトップエプ
ロン23e先端上方で糸YをスライバSの幅方向の中央
部に案内する糸ガイド85の内側に位置するようになっ
ている。また、サクションノズル84の基端側は、サク
ションパイプ86に回動可能な状態で連結され、更にサ
クションパイプ17の他端は、図示しないブロワにより
減圧されているダストボックス87に連結されている。
そして、サクションパイプ86のサクションノズル84
との接合部近くには、該部分を通過する糸Yの終端を検
出し、それにより紡績ユニット1uの紡績開始時期、具
体的にはドラフト開始時期、ニップローラ51圧接時
期、フロントトップローラ24圧接時期、及び糸ガイド
部材46の下行による加撚開始時期、空気紡績ノズル3
の圧空噴射時期等を決定するための糸検出センサ88を
設けている。
【0015】糸検出センサ88は、ドラフト装置2の基
準ローラであるフロントローラ24を起点としてその上
流側に位置したサクションノズル84を経て該糸検出セ
ンサ88に至る距離が、以下に述べる所定距離となる位
置に設けられている。即ち、紡績開始後、スライバSの
先端がフロントローラ24に到達する予め知られた時間
における、紡績速度(デリベリローラ5の糸送出速度)
と等速で走行する糸Yの走行距離に、得ようとする継目
の長さを加えた所定距離を置いてフロントローラ24の
上流側に設けられている。なお、フロントローラ24と
糸検出センサ88との間の距離は、上記距離以上に離れ
ていればよく、上記距離に限定されるものではない。
【0016】そして、上記糸検出センサ88は、例え
ば、光電式近接センサを用い、糸Yを確実に検出可能と
するため、糸道が一定であるサクションパイプ86の屈
曲部分の内周側に対向して配置されており、図示例では
少なくとも糸検出センサ88を設けた部分ではサクショ
ンパイプ86に透明なパイプを使用している。また、サ
クションパイプ86のダストボックス87近くの管路上
には、吸引された糸Yをその位置で切断する糸切断装置
89を設けている。該糸切断装置89は、巻取開始後、
糸Yが通常の紡績速度(か、又はその近く)まで加速さ
れる間に走行する走行距離に相当する所定距離を置いて
糸検出センサ88の上流側に配置されている。
【0017】次に上述の実施例に基づいて糸継過程を説
明する。
【0018】先ず、ヤーンクリアラ6が糸欠点、或いは
糸切れを検出すると(糸欠点検出の場合は仮撚装置4と
デリベリローラ5との間に設けた図示しないカッタによ
り糸が切断される)、ドラフト装置2のバックローラ対
21,サードローラ対22,ミドルローラ対23が停止
され、スライバSの供給は停止される。このとき、フロ
ントローラ対24は依然として駆動しているのでスライ
バSはミドルエプロン23eの先端部において引き千切
られて、切断部と引き千切られた部分との間の糸は図示
しないダクトに吸引除去されると共に、切断部より下流
側の紡績糸Yは巻取装置7のパッケージPに巻取られ
る。
【0019】これと共に、作業台車8が当該紡績ユニッ
ト1uに停止し、該作業台車8側からの操作で、空気紡
績ノズル3でのエア噴射が停止され、且つ、空気紡績ノ
ズル3自体も上挙される。また、フロントトップローラ
24tがボトムローラ24bより上挙離反され、同時に
エアシリンダ47が作動して糸ガイド部材46が上昇さ
れる。更に、ニップローラ51がデリベリローラ5より
上挙離反される。
【0020】次いで、パッケージPをフリクションロー
ラ72より離し巻取りを停止した後、サクションマウス
81がパッケージPに位置して糸端を吸引把持し、更
に、リバースローラ(図示せず)によりパッケージPに
巻取られた糸Yを巻き戻しながら、サクションマウス8
1がパッケージPに巻取られた紡績糸Yの切断糸端を上
方に引き出す。次いで、糸端誘導装置82が、該糸Yを
把持した状態で上方に旋回動して、該糸端Yを仮撚装置
4を経て上挙されている空気紡績ノズル3の送出口まで
案内する。この際、仮撚装置4は駆動しているが、糸Y
は糸道に進出した糸ガイド部材46により支持案内され
ることで仮撚装置4のニップ点から上方に外されてお
り、該糸Yが追撚されたり、ローラ41,42に接触し
て損傷されることはない。
【0021】そして、糸端誘導装置82先端の糸逆送ノ
ズル83により、空気紡績ノズル3内を経てミドルエプ
ロン23e側に至る通常紡績時の糸走行方向とは逆方向
の空気流を発生し、糸Yを上記空気流に沿って空気紡績
ノズル3に挿通する。そして、空気紡績ノズル3に挿通
された巻取側の糸Yはそれに先立ち、上挙離反している
フロントトップローラ24tの上流側、ミドルエプロン
23e上方の糸ガイド85内に位置しているサクション
ノズル84の吸入口から吸入され、更に吸入された糸Y
はサクションパイプ86を通じてダストボックス87に
達する。そして、所定長の糸Yを巻戻した後、糸Yの巻
き戻しを停止すると共に、糸切断装置89がサクション
パイプ86内で糸Yを切断し、切断された糸端はダスト
ボックス87内に回収される。
【0022】次いで、空気紡績ノズル3を下降させ、元
の紡績位置に戻し、この動作により巻取側の糸Yを糸逆
送ノズル83に設けたスリット(図示せず)を通じて、
該糸逆送ノズル83から外すと共に、糸Yの巻取を再開
し、これに伴ないサクションパイプ86に吸入されてい
た糸Yが引き出され、その糸端が糸検出センサ88に達
する間に通常の巻取速度、即ち紡績速度、又はその近く
(70%以上)まで加速される。
【0023】そして、糸検出センサ88が糸端の通過を
検出すると、検出信号が発せられ、それにより次の順序
で紡績ユニット1uの運転を再開すると共に、糸継を行
う。即ち、上記糸検出センサ88が糸端通過を検出する
と同時にニップローラ51をデリベリローラ5に圧接す
る。該ニップローラ51の圧接により、巻取側の糸Yの
走行速度はデリベリローラ5の送出速度、即ち通常の紡
績速度となる。従って、以後、巻取側の糸Yの端は、糸
検出センサ88の検出後、先述したフロントローラ対2
4から糸検出センサ18まで所定距離と、上記糸Yの速
度のみで決定される所定のタイミングでフロントローラ
対24に到達することになる。また糸端通過検出と同時
に図示しないタイマ(遅延回路等)が作動しており、上
記所定のタイミングをおいて、フロントトップローラ2
4tをフロントボトムローラ24bに圧接すると共に、
エアシリンダ48を作動して糸ガイド部材46を下行さ
せ、この動作により糸Yを仮撚装置4のローラ41,4
2の対向接触部分に挿入して、該糸Yの仮撚を開始す
る。その後、バックローラ21,サードローラ22及び
ミドルローラ23を駆動してスライバSのドラフトを再
開し、続いて空気紡績ノズル3に圧縮空気を供給する。
【0024】ドラフト再開によりミドルトップエプロン
23eの先端で停止していたスライバSは、フロントロ
ーラ対24に到達し、サクションノズル84の吸入口に
達した巻取側糸端Yは、吸入口及び糸ガイド85により
偏平に押し拡げられたスライバSの中央に案内され、該
スライバS先端と巻取側の糸端Yとは一定長重なり合っ
た状態でフロントローラ対24より送出され、仮撚装置
4により巻取側の糸Yに付与される仮撚で、上記重合状
態の糸端YとスライバSとが撚り込まれ、このとき、糸
端YがスライバSの幅方向中央に位置している糸端Yを
スライバSが包み込むようにして集束し継ぎ合わされ一
体となる。
【0025】一方、スライバS先端の両側部分の繊維
は、集束せずにフリー状態のまま、空気紡績ノズル3に
吸入され、該空気紡績ノズル3内での上記仮撚と反対方
向の旋回気流の作用により、上記継ぎ合わされた部分
と、それに連なる集束繊維束を芯にして、その周囲に巻
き付けられ巻付繊維を形成する。更に、仮撚装置4を経
て上記集束繊維束(芯繊維束)の仮撚が解撚される過程
で巻付繊維が芯繊維束により強く巻き付けられる結果、
巻取側の糸端YとスライバSとは一本の結束紡績糸Yと
して糸継されると共に、以後、連続的に結束紡績糸Yが
紡出される。
【0026】上述の過程を通じて糸継された部分は、結
束紡績糸Yの本源的な糸形成過程を経て一体化されてい
るため、該紡績糸Yの他の部分と構造的にも、また外見
上にも何ら変わるところが無い。また、紡績済である巻
取側の糸YとスライバSとの重合部分がフロントローラ
対24に達するのと同時か又は達する直前に、該糸Yへ
の加撚が開始されるので、糸Yが追撚されず、追撚によ
り、糸端位置が変化して継目長が短縮したり不安定とな
ることが無い。
【0027】尚、糸Yを仮撚装置4のローラ41,42
間に挿入する前に、空気紡績ノズル3での圧空噴射を行
うと、該空気紡績ノズル3の送出口から仮撚装置4表面
に吹き当てられる空気流によって、糸Yが仮撚装置4に
入り難くなる。また、糸Yを仮撚装置4のローラ41,
42間に挿入時に、巻取側の糸Yがフロントローラ対2
4でニップされていない場合、撚によって糸端位置がず
れる。従って、仮撚装置4に糸Yを挿入するタイミング
(加撚開始タイミング)は、少なくともフロントローラ
の圧接と同時か又はそれ以後であって、空気紡績ノズル
3への圧空供給以前でなければならない。上記実施例で
は、加撚開始をフロントローラの圧接と同時に行うこと
により、それらの制御系を簡素化している。
【0028】また、上記実施例においては、糸ガイド部
材46を設け、該糸ガイド部材46を下げることにより
糸Yを仮撚装置4に挿入する場合を示したが、糸ガイド
部材46を設けずに、上挙した空気紡績ノズル3を通常
の紡績位置に下げる動作により、糸Yを仮撚装置4に挿
入するようにしても良い。
【0029】更に、上述の実施例においては、ドラフト
装置2のフロントローラ対24を糸継の基準ローラとし
て、その上流側のバックローラ対21,サードローラ対
22、及びミドルローラ対23を駆動停止する場合を示
したが、バックローラ対21のみを、或いはバックロー
ラ対21とサードローラ対22とを、駆動停止すること
も可能であり、その場合は、スライバSがドラフトさ
れ、その先端が基準ローラであるフロントローラ対24
に到達する時間分だけ、それらの駆動開始タイミングを
早める必要がある。このようにした場合、ドラフト再開
時からスライバ先端がフロントローラ位置に達するまで
の時間が多く掛るようになるので、場合によっては、ド
ラフト開始タイミングより加撚開始タイミングを遅らせ
るようにしていも良い。また基準ローラをミドルローラ
対23、或いはサードローラ対22とすることもでき、
その場合には、それらにもフロントローラ対24と同様
の離反機構を設けるようにする。
【0030】また、上記実施例では、仮撚装置(仮撚手
段)4に一対のローラ41,42を用いる場合を示した
が、仮撚装置4はこれ以外のベルト式のものや、ベルト
とローラによるもの、ディスク式のもの或いは、空気ノ
ズルによるものであっても良い。また、上記実施例で
は、空気紡績ノズルと仮撚装置とで紡績装置を構成して
いるが、空気紡績ノズルのみで紡績装置を構成しても良
いし、仮撚装置のみで紡績装置を構成しても良く、紡績
装置としては仮撚を付与するものの他、実撚りを付与す
るものであっても良い。更に、上記実施例では繊維束が
スライバSである場合を示したが、繊維束はスライバ以
外の篠等であっても良い。
【0031】
【発明の効果】本発明の紡績機における糸継方法は、上
述の通り、紡績済の糸をドラフト装置の基準ローラ上流
側に所定長さ引き出した後、紡績済の糸を走行させると
ともにドラフト装置を駆動してドラフトされた繊維束と
紡績済の糸とを上記基準ローラ位置で重合させる糸継方
法において、紡績済の糸と繊維束との重合部分がドラフ
ト装置のフロントローラ位置を通過すると同時か、又は
その直前に紡績済の糸への加撚を開始するようにしたの
で、糸継前に既に撚の入った紡績済の糸が再加撚される
ことが無く、再加撚により紡績済の糸が傷んだり毛羽立
ちが発生したりすることが防止されるとともに、糸端位
置が不安定となるのが防止され、常に一定の継目長で、
継目強度,外観とも良好な糸継を行うことができる。
【0032】また、上記糸継方法において、ドラフト装
置の基準ローラ上流側に引き出した紡績済の糸の走行路
上の所定の位置に設けた糸検出センサで紡績済の糸の端
の通過を検出することにより紡績済の糸への加撚開始時
期を決定するようにしたので容易且つ確実に適正なタイ
ミングで加撚を開始することができ、且つ、糸継を行う
各装置の同期がとり易く、その制御を容易ならしめるこ
とができる。
【0033】そして、加撚手段が互いに走行方向を交差
して対向配置されている一対のニップ部材からなり、該
加撚手段の上流側に紡績済の糸を導く際には、糸ガイド
部材を進出させて、上記紡績済の糸を、上記一対のニッ
プ部材の対向部分から外しておき、紡績済の糸と繊維束
との重合部分がドラフト装置のフロントローラ位置を通
過すると同時か、又はその直前に上記糸ガイド部材を退
去させて紡績済の糸を上記一対のニップ部材の対向部分
に導入し、該紡績済の糸への加撚を開始するようにした
ので、ニップ部材により紡績済の糸が傷んだり、追撚さ
れるのを防止できると共に、紡績済の糸への加撚を適正
なタイミングで容易、且つ確実な動作で開始することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する紡績機の一例を示す側端
面図である。
【図2】本発明方法を実施する紡績機の加撚部分を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 紡績機 2 ドラフト装置 3 空気紡績ノズル 4 仮撚装置(加撚手段) 5 デリベリローラ 6 ヤーンクリアラ 7 巻取装置 8 作業台車 24 フロントローラ対(基準ローラ) 41,42 ニップ部材 46 糸ガイド部材 47 エアシリンダ 51 ニップローラ 84 サクションノズル 85 糸ガイド 86 サクションパイプ 88 糸検出センサ 89 糸切断装置 S スライバ(繊維束) Y 紡績糸 P パッケージ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡績済の糸をドラフト装置の基準ローラ
    上流側に所定長さ引き出した後、紡績済の糸を走行させ
    るとともに、ドラフト装置を駆動してドラフトされた繊
    維束と紡績済の糸とを上記基準ローラ位置で重合させる
    紡績機における糸継方法において、紡績済の糸と繊維束
    との重合部分がドラフト装置のフロントローラ位置を通
    過すると同時か、又はその直前に紡績済の糸への加撚を
    開始することを特徴とする紡績機における糸継方法。
  2. 【請求項2】 ドラフト装置の基準ローラ上流側に引き
    出した紡績済の糸の走行路上の所定の位置に設けた糸検
    出センサで紡績済の糸の端の通過を検出することにより
    紡績済の糸への加撚開始時期を決定することを特徴とす
    る請求項1記載の紡績機における糸継方法。
  3. 【請求項3】 加撚手段が互いに走行方向を交差して対
    向配置されている一対のニップ部材からなり、該加撚手
    段の上流側に紡績済の糸を導く際には糸ガイド部材を進
    出させて、上記紡績済の糸を、上記一対のニップ部材の
    対向部分から外しておき、紡績済の糸と繊維束との重合
    部分がドラフト装置のフロントローラ位置を通過すると
    同時か、又はその直前に上記糸ガイド部材を退去させて
    紡績済の糸を上記一対のニップ部材の対向部分に導入
    し、該紡績済の糸への加撚を開始することを特徴とする
    請求項1又は2記載の紡績機における糸継方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006144136A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Murata Mach Ltd 紡績装置の運転方法及び紡績装置
CN111527248A (zh) * 2017-12-15 2020-08-11 里特机械公司 用于纺纱机的牵伸装置和压缩装置

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