JPH08266080A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JPH08266080A
JPH08266080A JP7063678A JP6367895A JPH08266080A JP H08266080 A JPH08266080 A JP H08266080A JP 7063678 A JP7063678 A JP 7063678A JP 6367895 A JP6367895 A JP 6367895A JP H08266080 A JPH08266080 A JP H08266080A
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富雄 三宅
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 PWM駆動方式を用いても正確にモータを流
れる電流を把握できるモータ制御装置を提供する。 【構成】 整流平滑手段16が、交流電力を整流および
平滑して直流電力を出力し、電力制御手段17が、制御
パルスに基づいて整流平滑手段16からの直流電力をス
イッチングしてファンモータ5に駆動電力として供給
し、回転数検出手段18が、ファンモータ5の回転数を
検出し、電流検出手段19が、整流平滑手段16の出力
電流を検出し、デューティー比制御手段20が、回転数
指令信号と回転数検出手段18により検出された回転数
とに基づいて、ファンモータ5の回転数が指令回転数に
なるように制御パルスのデューティー比を制御し、電流
演算手段21が、電流検出手段19により検出された出
力電流とデューティー比制御手段20により制御された
デューティー比に関する情報とに基づいて、ファンモー
タ5を流れる電流を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、交流電力を整流およ
び平滑して得られる直流電力をスイッチングしてモータ
に駆動電力として供給することによりモータを回転させ
る、いわゆるPWM方式のモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のモータ制御装置として、例えば特
開平5−164323号公報に記載されているように、
ファンモータの電流が所定値に達したときに、警報ラン
プを点滅させたり燃焼を禁止したりするように構成され
たものがあった。
【0003】また従来のモータ制御装置として、例えば
特開平4−36508号公報に記載されているように、
送風流路に風速センサなどを設置し、この風速センサな
どからの検知信号に応じてファンモータの回転数を制御
するように構成されたものもあった。
【0004】またこのようなファンモータを制御する従
来のモータ制御装置では、可変電圧スイッチッグ電源を
用いることが多かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ファンモータの電流が
所定値に達したときに、警報ランプを点滅させたり燃焼
を禁止したりするように構成された、従来のモータ制御
装置では、風圧スイッチを設けずに吸排気不良を検出で
きるものの、送風流路の流路抵抗に応じた適切な送風量
を維持することができず、最適燃焼を確保できないとい
う課題があった。すなわち、送風流路の流路抵抗は、経
年変化、逆風、流路長、吸排気の差圧、流路の曲がり具
合、吸気フィルターの目詰まりなどの各種の要因により
変化し、ファンモータの回転数を一定に制御しても、送
風流路の流路抵抗の変化により送風量が変化することか
ら、送風流路の流路抵抗に応じた適切なモータ回転数を
維持できなければ、空燃比が悪化し、消炎、不完全燃
焼、火移り不良などの燃焼不良が生じるのである。
【0006】また、送風流路に風速センサなどを設置
し、この風速センサなどからの検知信号に応じてファン
モータの回転数を制御するように構成された、従来のモ
ータ制御装置では、所定の送風量を維持できるものの、
送風流路に風速センサなどを設置することから、風速セ
ンサなどが送風流路の流路抵抗の増大を招くと共に、風
速センサなどが製造コストを増大させるという課題があ
った。
【0007】また、可変電圧スイッチング電源を用いた
場合、可変電圧スイッチング電源は高価であり、しかも
大型かつ大重量であって、装置全体の低コスト化および
軽量コンパクト化の妨げとなっていた。
【0008】この問題を解決するために、交流電力を整
流および平滑して得られる直流電力をスイッチングして
モータに駆動電力として供給することによりモータを回
転させる、いわゆるPWM方式のモータ駆動ICを用い
ることが考えられる。
【0009】しかしこの場合、交流電力を整流および平
滑して得られる直流電力をモータ駆動ICに供給するの
で、交流電力として一般に用いられる商用電源の電圧変
動が大きく、そのため、モータ駆動ICに流入する電流
を検出しても、モータに流れる電流を正確に知ることが
できず、この結果、モータをファンモータとして用いた
場合、ファンが設置された送風流路の流路抵抗を正確に
演算することができない。
【0010】すなわち、モータの回転数と、モータを流
れる電流と、送風流路の流路抵抗とは相互に一定の関係
があるので、モータの回転数とモータを流れる電流とを
検出すれば、流路抵抗を演算できるのであるが、PWM
方式では、モータの回転数と流路抵抗とが変化しなくて
も、交流電圧の変動によりモータ駆動ICに流入する電
流が変化してしまい、モータ駆動ICに流入する電流を
検出しても、流路抵抗を演算できないのである。
【0011】本願発明は上記の点に鑑みて提案されたも
ので、電源を低コスト化および軽量コンパクト化でき、
しかも正確にモータを流れる電流を把握でき、したがっ
て流路抵抗を正確に判別可能なモータ制御装置を提供す
ることを、その目的としている。さらに本願発明は、風
速センサなどの風量検知手段を送風流路に設置すること
なく、送風流路の流路抵抗に応じた適切なモータ回転数
を常に維持できるモータ制御装置を提供することを、そ
の目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0013】すなわち、本願の請求項1に記載した発明
は、交流電力を整流および平滑して直流電力を出力する
整流平滑手段と、整流平滑手段からの直流電力をスイッ
チングしてモータに駆動電力として供給する電力制御手
段と、整流平滑手段の出力電流を検出する電流検出手段
と、電流検出手段により検出された出力電流と交流電力
の電圧に関連する情報とに基づいて、モータを流れる電
流を演算する電流演算手段と、を備えたことを特徴とし
ている。
【0014】また、本願の請求項2に記載した発明は、
交流電力を整流および平滑して直流電力を出力する整流
平滑手段と、制御パルスに基づいて整流平滑手段からの
直流電力をスイッチングしてモータに駆動電力として供
給する電力制御手段と、モータの回転数を検出する回転
数検出手段と、整流平滑手段の出力電流を検出する電流
検出手段と、回転数指令信号と回転数検出手段により検
出された回転数とに基づいて、モータの回転数が指令回
転数になるように制御パルスのデューティー比を制御す
るデューティー比制御手段と、電流検出手段により検出
された出力電流とデューティー比制御手段により制御さ
れたデューティー比に関する情報とに基づいて、モータ
を流れる電流を演算する電流演算手段と、を備えたこと
を特徴としている。
【0015】また、本願の請求項3に記載した発明は、
デューティー比制御手段は、電力制御手段に供給する制
御電圧を調整することにより制御パルスのデューティー
比を制御し、電流演算手段は、制御電圧をVs、モータ
が回転する最小の制御電圧をVl、定数をk、電流検出
手段により検出された出力電流をIoとしたときに、モ
ータを流れる電流Iを上記数式1に基づいて演算する構
成としたことを特徴としている。
【0016】また、本願の請求項4に記載した発明は、
送風流路に配置された送風用のファンを回転させるファ
ンモータに電源を供給してファンモータを回転させるモ
ータ制御装置において、交流電力を整流および平滑して
直流電力を出力する整流平滑手段と、制御パルスに基づ
いて整流平滑手段からの直流電力をスイッチングしてフ
ァンモータに駆動電力として供給する電力制御手段と、
ファンモータの回転数を検出する回転数検出手段と、整
流平滑手段の出力電流を検出する電流検出手段と、回転
数指令信号と回転数検出手段により検出された回転数と
に基づいて、ファンモータの回転数が指令回転数になる
ように制御パルスのデューティー比を制御するデューテ
ィー比制御手段と、電流検出手段により検出された出力
電流とデューティー比制御手段により制御されたデュー
ティー比に関する情報とに基づいて、ファンモータを流
れる電流を演算する電流演算手段と、電流演算手段によ
り演算された電流と回転数検出手段により検出された回
転数とに基づいて送風流路の流路抵抗を判別する流路抵
抗判別手段と、を備えたことを特徴としている。
【0017】また、本願の請求項5に記載した発明は、
燃焼器の送風流路に配置された送風用のファンを回転さ
せるファンモータに電源を供給してファンモータを回転
させるモータ制御装置において、交流電力を整流および
平滑して直流電力を出力する整流平滑手段と、制御パル
スに基づいて整流平滑手段からの直流電力をスイッチン
グしてファンモータに駆動電力として供給する電力制御
手段と、ファンモータの回転数を検出する回転数検出手
段と、整流平滑手段の出力電流を検出する電流検出手段
と、回転数指令信号と回転数検出手段により検出された
回転数とに基づいて、ファンモータの回転数が指令回転
数になるように制御パルスのデューティー比を制御する
デューティー比制御手段と、電流検出手段により検出さ
れた出力電流とデューティー比制御手段により制御され
たデューティー比に関する情報とに基づいて、ファンモ
ータを流れる電流を演算する電流演算手段と、燃焼器の
燃焼量に基づいて最適送風量を判別する最適送風量判別
手段と、電流演算手段により演算された電流と回転数検
出手段により検出された回転数とに基づいて送風流路の
流路抵抗を判別する流路抵抗判別手段と、最適送風量判
別手段により判別された最適送風量と流路抵抗判別手段
により判別された流路抵抗とに基づいてファンモータの
最適回転数を判別し、ファンモータの回転数が最適回転
数となるようにデューティー比制御手段に回転数指令信
号を供給する最適回転数判別手段と、を備えたことを特
徴としている。
【0018】
【作用】上記請求項1に記載した発明によれば、整流平
滑手段が、交流電力を整流および平滑して直流電力を出
力し、電力制御手段が、整流平滑手段からの直流電力を
スイッチングしてモータに駆動電力として供給し、電流
検出手段が、整流平滑手段の出力電流を検出し、電流演
算手段が、電流検出手段により検出された出力電流と交
流電力の電圧に関連する情報とに基づいて、モータを流
れる電流を演算する。
【0019】上記請求項2に記載した発明によれば、整
流平滑手段が、交流電力を整流および平滑して直流電力
を出力し、電力制御手段が、制御パルスに基づいて整流
平滑手段からの直流電力をスイッチングしてモータに駆
動電力として供給し、回転数検出手段が、モータの回転
数を検出し、電流検出手段が、整流平滑手段の出力電流
を検出し、デューティー比制御手段が、回転数指令信号
と回転数検出手段により検出された回転数とに基づい
て、モータの回転数が指令回転数になるように制御パル
スのデューティー比を制御し、電流演算手段が、電流検
出手段により検出された出力電流とデューティー比制御
手段により制御されたデューティー比に関する情報とに
基づいて、モータを流れる電流を演算する。
【0020】上記請求項3に記載した発明によれば、デ
ューティー比制御手段が、電力制御手段に供給する制御
電圧を調整することにより制御パルスのデューティー比
を制御し、電流演算手段が、制御電圧をVs、モータが
回転する最小の制御電圧をVl、定数をk、電流検出手
段により検出された出力電流をIoとしたときに、モー
タを流れる電流Iを下記数式1に基づいて演算する。
【0021】上記請求項4に記載した発明によれば、整
流平滑手段が、交流電力を整流および平滑して直流電力
を出力し、電力制御手段が、制御パルスに基づいて整流
平滑手段からの直流電力をスイッチングしてファンモー
タに駆動電力として供給し、回転数検出手段が、ファン
モータの回転数を検出し、電流検出手段が、整流平滑手
段の出力電流を検出し、デューティー比制御手段が、回
転数指令信号と回転数検出手段により検出された回転数
とファンモータを流れる電流とに基づいて、ファンモー
タの回転数が指令回転数になるように制御パルスのデュ
ーティー比を制御し、電流演算手段が、電流検出手段に
より検出された出力電流とデューティー比制御手段によ
り制御されたデューティー比に関する情報とに基づい
て、ファンモータを流れる電流を演算し、流路抵抗判別
手段が、電流演算手段により演算された電流と回転数検
出手段により検出された回転数とに基づいて送風流路の
流路抵抗を判別する。
【0022】上記請求項5に記載した発明によれば、整
流平滑手段が、交流電力を整流および平滑して直流電力
を出力し、電力制御手段が、制御パルスに基づいて整流
平滑手段からの直流電力をスイッチングしてファンモー
タに駆動電力として供給し、回転数検出手段が、ファン
モータの回転数を検出し、電流検出手段が、整流平滑手
段の出力電流を検出し、デューティー比制御手段が、回
転数指令信号と回転数検出手段により検出された回転数
とに基づいて、ファンモータの回転数が指令回転数にな
るように制御パルスのデューティー比を制御し、電流演
算手段が、電流検出手段により検出された出力電流とデ
ューティー比制御手段により制御されたデューティー比
に関する情報とに基づいて、ファンモータを流れる電流
を演算し、最適送風量判別手段が、燃焼器の燃焼量に基
づいて最適送風量を判別し、流路抵抗判別手段が、電流
演算手段により演算された電流と回転数検出手段により
検出された回転数とに基づいて送風流路の流路抵抗を判
別し、最適回転数判別手段が、最適送風量判別手段によ
り判別された最適送風量と流路抵抗判別手段により判別
された流路抵抗とに基づいてファンモータの最適回転数
を判別し、ファンモータの回転数が最適回転数となるよ
うにデューティー比制御手段に回転数指令信号を供給す
る。
【0023】
【実施例の説明】以下、本願発明の好ましい実施例を、
図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0024】(実施例1)図1は、本願発明の実施例1
に係るモータ制御装置を備えた給湯装置の概略構成図で
あって、給湯装置のケーシング1の内部には、バーナ2
と熱交換器3とが配置されている。ケーシング1の下側
に連続するファンケース4の内部には、ファンモータ5
により駆動されるシロッコファン6が設置されており、
ケーシング1の上部には、排気口7が形成されている。
バーナ2には、ガスあるいは石油などの燃料を供給する
ための燃料供給管8が接続されており、熱交換器3に
は、水を供給するための給水管10が接続されている。
燃料供給管8および給水管10にはバルブ11,12が
介装されており、これらバルブ11,12は給湯制御部
13により制御される。
【0025】モータ制御装置は、例えば交流100ボル
トの商用電源15からの交流電力を整流および平滑して
直流電力を出力する整流平滑手段16と、制御パルスに
基づいて整流平滑手段16からの直流電力をスイッチン
グしてファンモータ5に駆動電力として供給する電力制
御手段17と、ファンモータ5の回転数を検出する回転
数検出手段18と、整流平滑手段16の出力電流を検出
する電流検出手段19と、回転数指令信号と回転数検出
手段18により検出された回転数とファンモータ5を流
れる電流とに基づいて、ファンモータ5の回転数が指令
回転数になるように制御パルスのデューティー比を制御
するデューティー比制御手段20と、電流検出手段19
により検出された出力電流とデューティー比制御手段2
0により制御されたデューティー比に関する情報とに基
づいて、ファンモータ5を流れる電流を演算する電流演
算手段21と、バーナ2の燃焼量に基づいて最適送風量
を判別する最適送風量判別手段22と、電流演算手段2
1により演算された電流と回転数検出手段18により検
出された回転数とに基づいてファンケース4やケーシン
グ1により構成される送風流路の流路抵抗を判別する流
路抵抗判別手段23と、最適送風量判別手段22により
判別された最適送風量と流路抵抗判別手段23により判
別された流路抵抗とに基づいてファンモータ5の最適回
転数を判別し、ファンモータ5の回転数が最適回転数と
なるようにデューティー比制御手段20に回転数指令信
号を供給する最適回転数判別手段24と、流路抵抗判別
手段23により判別された流路抵抗に基づいて燃焼の異
常を判別する異常判別手段25と、異常判別手段25に
より燃焼の異常と判別されたときに給湯制御部13に停
止信号を出力してバーナ2の燃焼を停止させる異常処理
手段26とを備えている。なお、デューティー比制御手
段20と、電流演算手段21と、最適送風量判別手段2
2と、流路抵抗判別手段23と、最適回転数判別手段2
4と、異常判別手段25と、異常処理手段26とは、マ
イクロコンピュータ27により実現されている。なお、
マイクロコンピュータ27は、燃焼装置の全体を制御し
ている。
【0026】図2は、ファンモータ5の駆動部の回路ブ
ロック図であって、この駆動部は、主にモータ駆動IC
31により構成されている。このモータ駆動IC31
は、端子31a〜31eを備えており、また、電力制御
手段17と、回転数検出手段18とを搭載している。電
力制御手段17は、ファンモータ5の各コイルに駆動電
力を供給するモータドライバー32と、モータドライバ
ー32によりファンモータ5に供給される駆動電力をス
イッチングするPWM可変速回路33とを備えている。
回転数検出手段18は、ファンモータ5に内蔵された複
数のホール素子を含むホールIC34からの検出信号に
基づいてファンモータ5の回転数を演算する回転ロジッ
ク35と、回転ロジック35により演算された回転数に
応じた回転数パルスを発生する回転数パルス発生回路3
6とを備えている。端子31aには、整流平滑手段16
からの駆動電力が入力され、この駆動電力は電力制御手
段17のモータドライバー32に供給される。端子31
bには、補助電源37からの直流電力が入力され、この
直流電力はモータ駆動IC31の各部に電源として供給
される。端子31cには、デューティー比制御手段20
から制御電圧が入力され、この制御電圧は電力制御手段
17のPWM可変速回路33に供給される。端子31d
からは、回転数検出手段18の回転数パルス発生回路3
6からの回転数パルスが出力され、この回転数パルスは
デューティー比制御手段20に供給される。端子31e
は、接地端子である。
【0027】整流平滑手段16は、例えばダイオードブ
リッジからなる全波整流器と、キャパシタからなる平滑
回路とにより実現されており、例えば100ボルトの商
用電源15から得られる交流電力を整流および平滑して
直流電力を出力する。電力制御手段17は、デューティ
ー比制御手段20からの制御電圧に応じてデューティー
比を制御される制御パルスに基づいて、整流平滑手段1
6からの直流電力をスイッチングして、ファンモータ5
に駆動電力として供給する。すなわち、ファンモータ5
に供給される直流駆動電力は、電力制御手段17により
PWM制御される。回転数検出手段18は、ファンモー
タ5に内蔵された複数のホール素子を含むホールIC3
4からなる回転検出センサからの検出信号に基づいて、
ファンモータ5の回転数を検出し、それに応じた回転数
パルスをデューティー比制御手段20に供給すると共
に、ファンモータ5の回転子の回転に応じた回転信号を
電力制御手段17に供給する。電流検出手段19は、例
えばカレントトランスなどを備えており、整流平滑手段
16の出力電流を検出する。デューティー比制御手段2
0は、ファンモータ5の回転数が指令回転数になるよう
に制御電圧を調整して、その制御電圧を電力制御手段1
7に供給する。なお、ファンモータ5は、三相ブラシレ
スモータ、より詳しくは永久磁石型同期モータであっ
て、本実施例では、燃焼装置のシロッコファン6を駆動
するために使用している。
【0028】図3は、電力制御手段17の回路ブロック
図であって、この電力制御手段17は、三角波発振回路
41と、コンパレータ42と、三相分配回路43と、ト
ランジスタTR1〜TR6とを備えている。なお、トラ
ンジスタTR1〜TR6保護用のダイオードや、ファン
モータ5のコイル5a〜5cに流れる過電流を検出しか
つ保護するための回路など、本願発明に直接関係のない
構成要素については、図示および説明を省略する。
【0029】三角波発振回路41は、例えば20KHz
の周期の三角波を出力する。コンパレータ42は、演算
増幅器からなり、三角波発振回路41からの三角波の電
圧と、デューティー比制御手段20からの制御電圧Vs
とを比較して、制御電圧Vsが三角波の電圧以上である
ときにオンし、制御電圧Vsが三角波の電圧よりも小さ
いときにオフする、周期20KHzの制御パルスを出力
する。すなわち、制御パルスのデューティー比は、デュ
ーティー比制御手段20からの制御電圧Vsに応じて変
化する。三相分配回路43は、回転数検出手段18から
の回転信号に応じて、上段側のトランジスタTR1〜T
R3のうちの1つと、下段側のトランジスタTR4〜T
R6のうちの1つとを、選択的にオンさせる。たとえ
ば、トランジスタTR1,TR5がオンの場合、ファン
モータ5のコイル5aからコイル5bに駆動電流が流れ
る。すなわち、ファンモータ5の回転子の回転位置に応
じて電流を流すコイル5a〜5cや電流の方向を順次切
り替えることにより、ファンモータ5の回転が継続す
る。さらに三相分配回路43は、下段側のトランジスタ
TR4〜TR6のうちオンさせるべきトランジスタを、
コンパレータ42からの制御パルスに応じてオン・オフ
させる。すなわち、三相分配回路43は、ファンモータ
5に供給する駆動電力を、デューティー比制御手段20
からの制御電圧Vsに応じてPWM制御する。
【0030】この電力制御手段17の動作について、簡
単に述べる。商用電源15からの交流電力は、整流平滑
手段16によって整流され、かつ平滑されて、電力制御
手段17を介してファンモータ5に駆動電力として供給
される。このとき電力制御手段17により、PWM制御
が施され、ファンモータ5の回転数が指令回転数になる
ように、ファンモータ5への駆動電圧が制御される。
【0031】いま、図4に示すように、三角波発振回路
41からの三角波の最高電圧をVh、最低電圧をVlと
し、デューティー比制御手段20からの制御電圧をVs
とすると、コンパレータ42の出力である制御パルス
は、図5に示すように、制御電圧Vsが三角波の電圧以
上のときにオンし、制御電圧Vsが三角波の電圧よりも
小さいときにオフする、三角波と同じ周期のパルス列と
なる。そして、三相分配回路43が、下段側のトランジ
スタTR4〜TR6のうち、オンさせるべきトランジス
タのベースに、コンパレータ42からの制御パルスを印
加するので、ファンモータ5の駆動電力が制御パルスに
よりスイッチングされ、制御パルスのデューティー比に
応じた駆動電力がファンモータ5に供給される。
【0032】図6は、電流検出手段19の回路図であっ
て、この電流検出手段19は、カレントトランスCT1
と、演算増幅器OP1,OP2と、可変抵抗器VR1,
VR2と、抵抗器R30〜R35と、キャパシタC2,
C3とを備えている。カレントトランスCT1の出力端
には抵抗器R30が接続されており、この抵抗器R30
の一端は接地されている。抵抗器R30の他端は演算増
幅器OP1の非反転入力端に接続されている。演算増幅
器OP1の反転入力端は抵抗器R31を介して接地され
ており、演算増幅器OP1の出力端と反転入力端との間
には抵抗器R32とキャパシタC2との並列回路が接続
されている。演算増幅器OP1の出力端は抵抗器R34
を介して演算増幅器OP2の反転入力端に接続されてお
り、直流電圧VCCと接地との間には抵抗器R33と可
変抵抗器VR1との直列回路が介装されている。可変抵
抗器VR1の摺動子は演算増幅器OP2の非反転入力端
に接続されており、演算増幅器OP2の出力端は可変抵
抗器VR2の一端に接続されている。可変抵抗器VR2
の他端は、抵抗器R35とキャパシタC3との並列回路
を介して演算増幅器OP2の反転入力端に接続されてい
る。
【0033】カレントトランスCT1と演算増幅器OP
1と抵抗器R30〜R32とキャパシタC2とは、ファ
ンモータ5に流れる電流の大きさを電圧に変換する電流
・電圧変換回路を構成している。抵抗器R33と可変抵
抗器VR1とは、基準電圧を発生させる基準電圧回路を
構成している。演算増幅器OP2と抵抗器R34とは、
電流・電圧変換回路の出力と基準電圧回路の出力との差
を増幅する増幅回路を構成している。可変抵抗器VR2
と抵抗器R35とキャパシタC3とは、増幅回路の出力
を入力側に帰還させる帰還回路を構成している。可変抵
抗器VR1は、基準電圧回路により発生された基準電圧
を調整するための第1の調整手段を構成している。可変
抵抗器VR2は、帰還回路による帰還率を調整するため
の第2の調整手段を構成している。
【0034】この電流検出手段19において、演算増幅
器OP2の非反転入力端に入力される電圧は、可変抵抗
器VR1の摺動子を移動させることにより変化する。す
なわち、可変抵抗器VR1の摺動子を移動させると、演
算増幅器OP2によって増幅される、演算増幅器OP1
の出力電圧との差電圧が変化するので、カレントトラン
スCT1を流れる電流と演算増幅器OP2の出力端に表
れる検出電圧Eとの関係が変化する。したがって、図7
に示すように、ファンモータ5の回転数Nと検出電圧E
との関係は、可変抵抗器VR1の摺動子を移動させるこ
とにより、例えば実線の状態から破線の状態へとレベル
がシフトする。この結果、製造時に個々のファンモータ
5を流れる電流と回転数との特性のレベルにばらつきが
ある場合、それを可変抵抗器VR1により調整して予め
検出特性を調整しておくことができる。
【0035】また、可変抵抗器VR2の摺動子を移動さ
せると、可変抵抗器VR2の抵抗値が変化するので、帰
還率が変化し、演算増幅器OP2の増幅率が変化するこ
とから、カレントトランスCT1を流れる電流と演算増
幅器OP2の出力端に表れる検出電圧Eとの関係が変化
する。したがって、図8に示すように、ファンモータ5
の回転数Nと検出電圧Eとの関係は、可変抵抗器VR2
の摺動子を移動させることにより、例えば実線の状態か
ら破線の状態へと傾きが変化する。この結果、製造時に
個々のファンモータ5を流れる電流と回転数との特性の
傾きにばらつきがある場合、それを可変抵抗器VR2に
より調整して予め検出特性を調整しておくことができ
る。
【0036】次に、上記給湯装置の動作について、図9
に示すフローチャートを参照しながら説明する。図外の
リモートコントローラからコントローラに運転指令が入
力されると、給湯制御部13が、バルブ11,12や図
外のイグナイタなどを制御し、点火動作を開始すると共
に、最適送風量判別手段22にバーナ2の燃焼量すなわ
ちバルブ11の開弁量に応じた信号を出力する。これに
より最適送風量判別手段22が、給湯制御部13からの
信号に基づいて、バーナ2の燃焼量に応じた最適な送風
量を演算する(ステップS1)。
【0037】この時点ではファンモータ5は回転してお
らず、流路抵抗判別手段23による判別結果が最適送風
量判別手段22に供給されないので、最適回転数判別手
段24は、予め設定された例えば毎分3000回転程度
の初期回転数に対応した回転数指令信号をデューティー
比制御手段20に出力する(ステップS2)。これによ
りデューティー比制御手段20が、ファンモータ5が初
期回転数で回転するような制御電圧Vsを電力制御手段
17に供給する。この結果、電力制御手段17がPWM
方式により駆動電力を制御して、ファンモータ5を初期
回転数で回転するように駆動する。
【0038】次に、異常判別手段25が、内蔵している
タイマを起動させる(ステップS3)。
【0039】次に、電流検出手段19が、整流平滑手段
16の出力電流を検出する(ステップS4)。すなわ
ち、カレントトランスCT1には整流平滑手段16の出
力電流に応じた電圧が誘起され、これが抵抗器R30に
印加され、演算増幅器OP1の非反転入力端に入力され
る。演算増幅器OP1は、非反転入力端に入力された電
圧を抵抗器31,32で決まる増幅率で増幅し、抵抗器
R34を介して演算増幅器OP2の反転入力端に供給す
る。これにより演算増幅器OP2は、演算増幅器OP2
の非反転入力端に入力される電圧と演算増幅器OP1の
出力電圧との差電圧を、可変抵抗器VR2と抵抗器R3
4,R35とによって決まる増幅率で増幅し、検出電圧
Eとして出力する。この検出電圧Eは電流演算手段21
に供給される。
【0040】次に、回転数検出手段18が、ファンモー
タ5のホールIC34からの検出信号に基づいて、ファ
ンモータ5の回転数を検出する(ステップS5)。
【0041】次に、電流演算手段21が、電流検出手段
19により検出された整流平滑手段16の出力電流と、
デューティー比制御手段20からの制御電圧Vsとを用
いて、上記数式1により、ファンモータ5を流れる電流
を演算する(ステップS6)。
【0042】すなわち、商用電源15の電圧変動がな
く、整流平滑手段16の出力電圧が常に一定であれば、
電流検出手段19により検出した整流平滑手段16の出
力電流を補正する必要は少ないが、現実には例えば交流
100ボルトの商用電源15の場合、75〜120ボル
トに変動しているのが実情であり、その変動による整流
平滑手段16の出力電流とファンモータ5を流れる電流
との変化のずれを補正するために、電流演算手段21に
より、整流平滑手段16の出力電流からファンモータ5
を流れる電流を演算して、実際に検出した整流平滑手段
16の出力電流を補正することが必要になる。ここで
は、説明をより判り易くするために、先ず、整流平滑手
段16の出力電流の補正をする必要の無い場合の、流路
抵抗判別動作について述べる。
【0043】流路抵抗判別手段23が、電流検出手段1
9からの検出電流(すなわち、ここの説明では電流演算
手段21により補正される前の電流)と回転数検出手段
18からの回転数パルスとに基づいて、ファンケース4
およびケーシング1内の送風流路の流路抵抗Φを判別す
る(ステップS7)。すなわち、ファンモータ5の回転
数Nとファンモータ5を流れる電流Iとの関係は、図1
0に示すように、流路抵抗Φに応じて変化するので、回
転数Nと電流Iと流路抵抗Φとの関係のデータを予めメ
モリなどに保持しておくことにより、回転数Nと電流I
とから流路抵抗Φを決定できる。例えば、回転数NがN
1のときに電流IがI0になり、あるいは回転数NがN
2のときに電流IがI1になれば、流路抵抗ΦがΦ1で
あると判断でき、回転数NがN0のときに電流IがI0
になれば、流路抵抗ΦがΦ0であると判断できる。な
お、Φ0はΦ1よりも小さい。また、この流路抵抗Φ
は、ファンモータ5の回転数をN、ファンモータ5を流
れる電流をIとすれば、例えば実験的に下記数式2によ
り求められる。ただし、g(N)、f(N)は回転数N
の関数である。あるいは、別の実験式として、下記数式
3により求められる。
【0044】
【数2】
【0045】
【数3】
【0046】次に、電流演算手段21が、電流検出手段
19により検出された電流の補正を行う動作について説
明する。商用電源15から常に一定の電圧が供給されて
いる限り、上記の方法で流路抵抗を判別することができ
るが、実際には商用電源15の電圧が変動するため、上
記の方法のみでは判別できず、電流演算手段21による
補正が必要となってくる。
【0047】一般に、PAM方式では、ファンモータ5
に電源を供給する場合に、安定した直流電源でファンモ
ータ5を駆動することができるが、図2に示す構成のP
WM方式では、交流電力を整流および平滑しただけの直
流電源で駆動するため、電源部を簡略化できる利点があ
る。しかし、その一方で、商用電源15の電圧が変動し
た場合には、図11に示すように、その変動で整流平滑
手段16の出力電圧が変動し、この変動をPWMのデュ
ーティー比の変化により吸収するように制御が働くた
め、同一回転数に対して整流平滑手段16の出力電流I
oも変動することになる。したがって、PWM方式の場
合、同一回転数でのファンモータ5の電流値が吸排気路
の流路抵抗の変動、および商用電源15の電圧変動の2
つの要因で変動することとなる。
【0048】そこで、電流演算手段21が、ステップS
6において、電流検出手段19により検出された出力電
流Ioを用いて、ファンモータ5に流れる電流Iを演算
する。これは、商用電源15の電圧が100ボルトのと
きに検出するであろう電流に補正することと同様の意味
を持つ。具体的には、上記数式1を用いて演算する。
【0049】上記数式1は、次のようにして求めること
ができる。すなわち、簡略化して説明すると、図12に
示すPWM方式は、PAM方式では図13に示すように
表すことができる。PWM方式における整流平滑手段1
6の出力電圧をVo、出力電流をIo、PAM方式にお
ける可変電圧電源51の出力電圧をV、出力電流をIと
し、両方式におけるファンモータ5の仕事量が等しく、
さらに、それぞれの方式における電気・機械仕事変換効
率が等しくかつ100パーセントと考えた場合、下記数
式4が成立する。
【0050】
【数4】
【0051】ここで、PWM方式においてファンモータ
5に印加される電圧は図5に示すようにパルス状であ
り、斜線部がPAM方式における印加電圧Vに相当する
ので、斜線部の面積を図4に示す制御電圧Vs,Vh,
Vlで表すと、下記数式5のようになる。
【0052】
【数5】
【0053】これがPAM方式における印加電圧Vに相
当するので、下記数式6が成立する。
【0054】
【数6】
【0055】上記数式6を上記数式4に代入して整理す
ると、下記数式7が成立する。
【0056】
【数7】
【0057】上記数式7を変形すると、下記数式8のよ
うになる。
【0058】
【数8】
【0059】ここで、図4に示す三角波の電圧幅Vh−
Vlを定数kとおくと、上記数式8は上記数式1と同じ
になる。また、定数kを例えば3.5ボルトとすると、
下記数式9が成立する。
【0060】
【数9】
【0061】上記数式1,8,9は、PWM方式におけ
る電流検出手段19により検出した出力電流Ioを、P
AM方式における検出電流Iに変換したものである。
【0062】このように、ステップS6において、電流
演算手段21によりファンモータ5に流れる電流Iを演
算することにより、電流検出手段19により検出された
出力電流Ioを補正し、ステップS7において、補正し
た電流Iを用いて流路抵抗判別手段23により流路抵抗
を演算するので、商用電源15の電圧変動に拘らず、正
確に流路抵抗を求めることができる。
【0063】次に、異常判別手段25が、流路抵抗判別
手段23により判別された流路抵抗Φが、予め決められ
た下限値ΦLと上限値ΦHとの間に入っているか否かを
判断する(ステップS8)。すなわち、流路抵抗Φが下
限値ΦLと上限値ΦHとの間から外れた領域を図14に
斜線で示しているが、流路抵抗Φがこのような値になっ
た場合、ファンモータ5の回転数を制御しても適切な送
風量を確保できないので、異常状態と判断する必要があ
り、流路抵抗Φが下限値ΦLと上限値ΦHとの間に入っ
ていれば、ファンモータ5の回転数を制御することによ
り適切な送風量を確保できるので、正常状態であると判
断できる。なお、図14の第1象限はファンモータ5に
流れる電流Iと回転数Nと流路抵抗Φとの関係を表して
おり、第4象限はファンモータ5の回転数Nと送風量Q
と流路抵抗Φとの関係を表している。
【0064】異常判別手段25は、流路抵抗Φが下限値
ΦLと上限値ΦHとの間に入っていれば正常と判別し
て、内蔵しているタイマをクリアする(ステップS
9)。このタイマは、クリアされると直ちに再起動し
て、計時動作を再開する。
【0065】次に、最適回転数判別手段24が、流路抵
抗判別手段23により判別された流路抵抗Φと最適送風
量判別手段22により判別された最適送風量とに基づい
て、最適回転数を演算し(ステップS10)、回転数指
令信号をデューティー比制御手段20に出力する。すな
わち、図10に示すように、ファンモータ5の回転数N
と送風量Qとの関係は流路抵抗Φによって変化するの
で、最適送風量が得られるように流路抵抗Φに応じて最
適回転数を判別するのである。この最適回転数Nsは、
最適送風量をQ0とし、基準となる流路抵抗Φ0と燃焼
量とに基づいて決定された基準回転数をNgとすると、
例えば下記数式10の実験式により求められる。あるい
は、別の実験式として、下記数式11によっても求めら
れる。
【0066】
【数10】
【0067】
【数11】
【0068】これにより、デューティー比制御手段20
が、最適回転数判別手段24により演算された最適回転
数に応じた回転数指令信号と回転数検出手段18からの
実際の回転数とに基づいて、ファンモータ5が最適回転
数となるような制御電圧Vsを電力制御手段17に出力
する(ステップS11)。
【0069】これにより、電力制御手段17が、デュー
ティー比制御手段20からの制御電圧Vsに基づいて、
ファンモータ5に供給する直流電力をスイッチングし、
ファンモータ5が最適回転数となるように駆動する。
【0070】次に、最適送風量判別手段22が、給湯制
御部13からの信号に基づいて燃焼量に変更があったか
否かを判断し(ステップS12)、変更がなければ、マ
イクロコンピュータ27が、リモートコントローラから
運転終了の指示が入力されたか否かを判断し(ステップ
S13)、入力されていなければ、ステップS5に戻
る。入力されていれば、ルーチンを終了する。
【0071】ステップS12において、最適送風量判別
手段22が燃焼量に変更があったと判断すれば、ステッ
プS1に戻る。
【0072】ステップS8において、異常判別手段25
が、流路抵抗Φが予め決められた下限値ΦLと上限値Φ
Hとの間に入っていないと判断すれば、さらに異常判別
手段25が、内蔵のタイマがタイムアップしているか否
かを判断し(ステップS14)、タイムアップしていな
ければステップS10に進む。タイムアップしていれ
ば、異常処理手段26に異常である旨を出力する。すな
わち、流路抵抗Φは風の影響などにより絶えず変化する
場合があるので、流路抵抗Φが所定時間以上にわたって
異常な値になったときにのみ、異常状態と判断するので
ある。
【0073】次に、異常処理手段26が、異常判別手段
25からの異常である旨の信号が入力されることによ
り、給湯制御部13に停止信号を出力してバーナ2の燃
焼を停止させるなどの異常処理を行って(ステップS1
5)、ルーチンを終了する。
【0074】このように、交流電力を整流および平滑し
て直流電力を出力する整流平滑手段16と、制御パルス
に基づいて整流平滑手段16からの直流電力をスイッチ
ングしてファンモータ5に駆動電力として供給する電力
制御手段17と、ファンモータ5の回転数を検出する回
転数検出手段18と、整流平滑手段16の出力電流を検
出する電流検出手段19と、回転数指令信号と回転数検
出手段18により検出された回転数とに基づいて、ファ
ンモータ5の回転数が所要回転数になるように制御パル
スのデューティー比を制御するデューティー比制御手段
20と、電流検出手段19により検出された出力電流と
デューティー比制御手段20により制御されたデューテ
ィー比に関する情報とに基づいて、ファンモータ5を流
れる電流を演算する電流演算手段21とを設けたので、
商用電源15の電圧変動に拘らずファンモータ5に流れ
る電流を正確に知ることができ、したがって流路抵抗を
適正に判断することが可能になる。
【0075】さらに、電流演算手段21により演算され
た電流と回転数検出手段18により検出された回転数と
に基づいて送風流路の流路抵抗を判別する流路抵抗判別
手段23を設けたので、送風流路の流路抵抗を適正に判
断できる。したがって、送風流路の流路抵抗に応じた適
切なモータ回転数を維持することが可能になる。
【0076】さらに、最適送風量判別手段22により判
別された最適送風量と流路抵抗判別手段23により判別
された流路抵抗とに基づいてファンモータ5の最適回転
数を判別し、ファンモータ5の回転数が最適回転数とな
るようにデューティー比制御手段20に回転数指令信号
を供給する最適回転数判別手段24を設けたので、送風
流路の流路抵抗に応じた適切なモータ回転数を常に維持
できる。したがって、流路抵抗が変化しても、常に最適
送風量を維持できる。
【0077】さらに、流路抵抗判別手段23により判別
された流路抵抗に基づいて燃焼の異常を判別する異常判
別手段25と、異常判別手段25により燃焼の異常と判
別されたときにバーナ2の燃焼を停止させる異常処理手
段26とを設けたので、バーナ2の火炎が消失する以前
の段階で流路抵抗から燃焼の異常を的確に判断でき、安
全性の向上を図ることができる。
【0078】(実施例2)図15は、本願発明の実施例
2に係るファンモータ制御装置を備えた給湯装置の概略
構成図であって、図1に示す実施例1の給湯装置と異な
る点は、マイクロコンピュータ27により実現される構
成要素として、流路抵抗判別手段23により判別された
流路抵抗と回転数検出手段18により検出された回転数
とに基づいて現実の送風量を推測する送風量推測手段5
2と、バーナ2の燃焼量に基づいてファンモータ5の目
標回転数を判別する目標回転数判別手段53とを加えた
点である。したがって、最適回転数判別手段24は、最
適送風量判別手段22により判別された最適送風量と送
風量推測手段52により推測された現実の送風量との偏
差と、目標回転数判別手段53により判別された目標回
転数とに基づいてファンモータ5の最適回転数を判別す
る。また異常判別手段25は、送風量推測手段52によ
り推測された現実の送風量に基づいて燃焼の異常を判別
する。その他の構成は図1に示す実施例1の給湯装置と
同様である。
【0079】次に、上記給湯装置の動作について、図1
6に示すフローチャートを参照しながら説明する。図外
のリモートコントローラからコントローラに運転指令が
入力されると、給湯制御部13が、バルブ11,12や
図外のイグナイタなどを制御し、点火動作を開始すると
共に、最適送風量判別手段22にバーナ2の燃焼量すな
わちバルブ11の開弁量に応じた信号を出力する。これ
により最適送風量判別手段22が、給湯制御部13から
の信号に基づいて、バーナ2の燃焼量に応じた最適な送
風量を演算する(ステップS21)。
【0080】次に、目標回転数判別手段53が、給湯制
御部13からの信号に基づいて、バーナ2の燃焼量に応
じた最適な送風量を得るための目標回転数を演算する
(ステップS22)。
【0081】この時点ではファンモータ5は回転してお
らず、流路抵抗判別手段23による判別結果が最適回転
数判別手段24に供給されないので、最適回転数判別手
段24は、予め設定された例えば毎分3000回転程度
の初期回転数に対応した回転数指令信号をデューティー
比制御手段20に出力する(ステップS23)。これに
よりデューティー比制御手段20が、ファンモータ5が
初期回転数で回転するような制御電圧Vsを電力制御手
段17に出力する。これにより電力制御手段17が、フ
ァンモータ5が初期回転数で回転するように駆動電力の
デューティー比を制御する。
【0082】次に、異常判別手段25が、内蔵している
タイマを起動させる(ステップS24)。
【0083】次に、電流検出手段19が、整流平滑手段
16の出力電流Ioを検出する(ステップS25)。
【0084】次に、回転数検出手段18が、ファンモー
タ5のホール素子34からの検出信号に基づいて、ファ
ンモータ5の回転数を検出する(ステップS26)。
【0085】次に、電流演算手段21が、電流検出手段
19により検出された出力電流Ioとデューティー比制
御手段20から出力される制御電圧Vsとから、上記数
式1を用いてファンモータ5に流れる電流Iを演算する
(ステップS27)。
【0086】次に、流路抵抗判別手段23が、電流演算
手段21により演算された電流Iと回転数検出手段18
からの回転数パルスとに基づいて、ファンケース4およ
びケーシング1内の空気流路の流路抵抗Φを判別する
(ステップS28)。
【0087】次に、送風量推測手段52が、流路抵抗判
別手段23により判別された流路抵抗Φと回転数検出手
段18により検出されたファンモータ5の回転数Nとに
基づいて、現実の送風量Qを演算する(ステップS2
9)。すなわち、図10に示すように、ファンモータ5
の現実の回転数Nと現実の送風量Qとの関係は、空気流
路の流路抵抗Φの変化により変化するが、流路抵抗Φが
決まればそれに応じて一意に定まるので、回転数Nと流
路抵抗Φと送風量Qとの関係を求めて予めメモリに記憶
させておくことにより、ファンモータ5の回転数Nと流
路抵抗Φとから現実の送風量Qを演算できる。
【0088】次に、異常判別手段25が、送風量推測手
段52により推測された送風量Qが、予め決められた下
限値QLと上限値QHとの間に入っているか否かを判断
する(ステップS30)。
【0089】異常判別手段25は、送風量Qが下限値Q
Lと上限値QHとの間に入っていれば正常と判別して、
内蔵しているタイマをクリアする(ステップS31)。
このタイマは、クリアされると直ちに再起動して、計時
動作を再開する。
【0090】次に、最適回転数判別手段24が、送風量
推測手段52により推測された現実の送風量Q1と最適
送風量判別手段22により判別された最適送風量Q0と
の偏差に基づいて、下記数式12を用いて最適回転数N
1を演算する(ステップS32)。すなわち、最適送風
量Q0と推測された現実の送風量Q1との偏差の比例成
分と積分成分との和をフィードバック成分として、目標
回転数N0に加えている。したがって、最適送風量Q0
と推測された現実の送風量Q1との偏差がゼロの状態で
安定すれば、目標回転数N0が最適回転数N1になる。
【0091】
【数12】
【0092】さらに、最適回転数判別手段24が、演算
した最適回転数に応じた回転数指令信号をデューティー
比制御手段20に出力する(ステップS33)。
【0093】これにより、デューティー比制御手段20
が、最適回転数判別手段24からの回転数指令信号と回
転数検出手段18からの実際の回転数とに基づいて、フ
ァンモータ5が最適回転数となるように電力制御手段1
7に制御電圧Vsを出力する。これにより電力制御手段
17が、ファンモータ5が最適回転数となるように駆動
電力のデューティー比を可変させる。
【0094】次に、最適送風量判別手段22が、給湯制
御部13からの信号に基づいて燃焼量に変更があったか
否かを判断し(ステップS34)、変更がなければ、マ
イクロコンピュータ27が、リモートコントローラから
運転終了の指示が入力されたか否かを判断し(ステップ
S35)、入力されていなければ、ステップS25に戻
る。入力されていれば、ルーチンを終了する。
【0095】ステップS34において、最適送風量判別
手段22が燃焼量に変更があったと判断すれば、ステッ
プS21に戻る。
【0096】ステップS30において、異常判別手段2
5が、送風量Qが予め決められた下限値QLと上限値Q
Hとの間に入っていないと判断すれば、異常判別手段2
5が、内蔵のタイマがタイムアップしているか否かを判
断し(ステップS36)、タイムアップしていなければ
ステップS32に進む。タイムアップしていれば、異常
処理手段26に異常である旨を出力する。すなわち、送
風量Qは風の影響などにより絶えず変化する場合がある
ので、送風量Qが所定時間以上にわたって異常な値にな
ったときにのみ、異常状態と判断するのである。
【0097】次に異常処理手段26が、異常判別手段2
5からの異常である旨の信号が入力されることにより、
給湯制御部13に停止信号を出力してバーナ2の燃焼を
停止させるなどの異常処理を行って(ステップS3
7)、ルーチンを終了する。
【0098】このように、ファンモータ5の回転数を検
出する回転数検出手段18と、ファンモータ5に流れる
電流を演算する電流演算手段21と、電流演算手段21
による演算値と回転数検出手段18により検出された回
転数とに基づいてケーシング1およびファンケース4の
送風流路の流路抵抗を判別する流路抵抗判別手段23
と、この流路抵抗判別手段23により判別された流路抵
抗と回転数検出手段18により検出された回転数とに基
づいて現実の送風量を推測する送風量推測手段52とを
設けたので、風速センサなどの風量検知手段を送風流路
に設置することなく、現実の送風量を正確に推測でき
る。したがって、風速センサなどの風量検知手段による
流路抵抗の増加を招くことなく、推測した送風量からフ
ァンモータ5を適切に制御することが可能になる。しか
も、風速センサなどの風量検知手段を送風流路に設置す
る必要がないことから、製造コストを低減できる。
【0099】さらに、バーナ2の燃焼量に基づいて最適
送風量を判別する最適送風量判別手段22と、最適送風
量判別手段22により判別された最適送風量と送風量推
測手段52により推測された現実の送風量との偏差に基
づいてファンモータ5の最適回転数を判別する最適回転
数判別手段24と、最適回転数判別手段24により判別
された最適回転数となるようにファンモータ5を制御す
るデューティー比制御手段20および電力制御手段17
とを設けたので、風速センサなどの風量検知手段を送風
流路に設置することなく、現実の送風量を推測してファ
ンモータ5を適切に制御できる。したがって、流路抵抗
などの変化にかかわらず、常に最適燃焼を維持できる。
【0100】さらに、バーナ2の燃焼量に基づいてファ
ンモータ5の目標回転数を判別する目標回転数判別手段
53と、最適送風量判別手段22により判別された最適
送風量と送風量推測手段52により推測された現実の送
風量との偏差と目標回転数判別手段53により判別され
た目標回転数とに基づいてファンモータ5の最適回転数
を判別する最適回転数判別手段24とを設け、目標回転
数判別手段53により判別された目標回転数をN0、最
適送風量判別手段22により判別された最適送風量をQ
0、送風量推測手段52により推測された現実の送風量
をQ1、所定の定数をKp、Kiとしたときに、最適回
転数判別手段24が、最適回転数N1を上記数式12に
したがって演算する構成としたので、風速センサなどの
風量検知手段を送風流路に設置することなく、現実の送
風量を推測してファンモータ5を適切に制御できる。し
たがって、流路抵抗などの変化にかかわらず、常に最適
燃焼を維持できる。しかも、最適送風量と推測された現
実の送風量との偏差を用いてPI制御によりモータ回転
数を制御するので、ファンモータ5を円滑に制御でき
る。
【0101】さらに、送風量推測手段52により推測さ
れた現実の送風量に基づいて燃焼の異常を判別する異常
判別手段25と、異常判別手段25により燃焼の異常と
判別されたときにバーナ2の燃焼を停止させる異常処理
手段26とを設けたので、バーナ2の火炎が消失する以
前の段階で送風量から燃焼の異常を的確に判断でき、安
全性の向上を図ることができる。
【0102】(実施例3)図17に示すように、マイク
ロコンピュータ27のROM54に、図10に示すよう
な送風流量Qと回転数Nと電流Ioとの関係を、商用電
源15の電圧Vac毎にテーブルの形で記憶させてお
き、電流検出手段19により整流平滑手段16の出力電
流Ioを検出する他に、商用電源15の電圧Vacを検
出し、電圧VacからROM54の内容を参照して電流
Ioを補正するように構成してもよい。
【0103】(実施例4)図18に示すように、電流検
出手段19により整流平滑手段16の出力電流Ioを検
出する他に、商用電源15の電圧Vacを検出し、補正
回路55により出力電流Ioを電圧Vacにより電流I
に補正して、この電流Iをマイクロコンピュータ27に
入力するように構成してもよい。
【0104】なお、上記実施例2では、図16のステッ
プS30において、異常判別手段25が、送風量推測手
段52により推測された現実の送風量Qが下限値QLと
上限値QHとの間の値であるか否かにより異常を判別す
るように構成したが、異常判別手段25が、最適送風量
判別手段22により判別された最適送風量と送風量推測
手段52により推測された現実の送風量との偏差が所定
の上限値以上であるか否かにより異常を判別するように
構成してもよい。このようにしても、バーナ2の火炎が
消失する以前の段階で燃焼の異常を的確に判断でき、安
全性の向上を図ることができる。
【0105】また、上記実施例1,2では、異常判別手
段25にタイマを内蔵させて、流路抵抗Φあるいは送風
量Qの値が所定時間以上継続して所定範囲外になったと
きに異常と判断したが、必ずしもタイマを設ける必要は
なく、流路抵抗Φあるいは送風量Qの値が所定範囲外に
なれば、すぐに異常と判断するように構成してもよい。
【0106】また、上記実施例1,2では、図9のステ
ップS2あるいは図16のステップS23において、最
適回転数判別手段24が、デューティー比制御手段20
に所定の初期回転数に応じた回転数指令信号を出力する
ように構成したが、最適回転数判別手段24が、最適送
風量判別手段22により判別された最適送風量に応じた
回転数指令信号をデューティー比制御手段20に出力す
るように構成してもよい。
【0107】また、上記各実施例では、本願発明に係る
モータ制御装置によりファンモータ5を制御するように
構成したが、本願発明に係るモータ制御装置は、ファン
モータ5に限らず、PWM方式により駆動されるあらゆ
るモータに採用し得る。
【0108】また、上記実施例1,2では、電流検出手
段19の可変抵抗器VR1,VR2により検出特性を調
整可能としているが、この調整機能を省略しても本願発
明を実現できることは勿論である。また、この電流検出
手段19はカレントトランスCT1を用いて実現してい
るが、例えば、カレントトランスCT1を設けた電流ラ
インに、カレントトランスCT1に代えて抵抗器を配置
し、その電圧を検出することにより電流量を検出するよ
うにしてもよい。いずれにしても電流検出手段19は、
これらに限られず、電流量を検出できるものであれば、
電流検出手段19を実現できる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、交流電力を整流および平滑して直流電力を出力
する整流平滑手段と、整流平滑手段からの直流電力をス
イッチングしてモータに駆動電力として供給する電力制
御手段と、整流平滑手段の出力電流を検出する電流検出
手段と、電流検出手段により検出された出力電流と交流
電力の電圧に関連する情報とに基づいて、モータを流れ
る電流を演算する電流演算手段と、を備えたので、PW
M駆動方式において、整流平滑手段の出力電流を検出す
ることにより、交流電力の電圧変動に拘らずモータに流
れる電流を知ることができる。
【0110】また、請求項2の発明によれば、交流電力
を整流および平滑して直流電力を出力する整流平滑手段
と、制御パルスに基づいて整流平滑手段からの直流電力
をスイッチングしてモータに駆動電力として供給する電
力制御手段と、モータの回転数を検出する回転数検出手
段と、整流平滑手段の出力電流を検出する電流検出手段
と、回転数指令信号と回転数検出手段により検出された
回転数とに基づいて、モータの回転数が指令回転数にな
るように制御パルスのデューティー比を制御するデュー
ティー比制御手段と、電流検出手段により検出された出
力電流とデューティー比制御手段により制御されたデュ
ーティー比に関する情報とに基づいて、モータを流れる
電流を演算する電流演算手段と、を備えたので、PWM
駆動方式において、整流平滑手段の出力電流を検出する
ことにより、交流電力の電圧変動に拘らずモータに流れ
る電流を正確に知ることができる。
【0111】また、請求項3の発明によれば、デューテ
ィー比制御手段が、電力制御手段に供給する制御電圧を
調整することにより制御パルスのデューティー比を制御
し、電流演算手段は、制御電圧をVs、モータが回転す
る最小の制御電圧をVl、定数をk、電流検出手段によ
り検出された出力電流をIoとしたときに、モータを流
れる電流Iを上記数式1に基づいて演算する構成とした
ので、PWM駆動方式において、整流平滑手段の出力電
流を検出することにより、交流電力の電圧変動に拘らず
モータに流れる電流を容易かつ正確に知ることができ
る。
【0112】また、請求項4の発明によれば、送風流路
に配置された送風用のファンを回転させるファンモータ
に電源を供給してファンモータを回転させるモータ制御
装置において、交流電力を整流および平滑して直流電力
を出力する整流平滑手段と、制御パルスに基づいて整流
平滑手段からの直流電力をスイッチングしてファンモー
タに駆動電力として供給する電力制御手段と、ファンモ
ータの回転数を検出する回転数検出手段と、整流平滑手
段の出力電流を検出する電流検出手段と、回転数指令信
号と回転数検出手段により検出された回転数とに基づい
て、ファンモータの回転数が指令回転数になるように制
御パルスのデューティー比を制御するデューティー比制
御手段と、電流検出手段により検出された出力電流とデ
ューティー比制御手段により制御されたデューティー比
に関する情報とに基づいて、ファンモータを流れる電流
を演算する電流演算手段と、電流演算手段により演算さ
れた電流と回転数検出手段により検出された回転数とに
基づいて送風流路の流路抵抗を判別する流路抵抗判別手
段と、を備えたので、流路抵抗判別手段により、ファン
モータの駆動電流とファンモータの回転数とに基づいて
送風流路の流路抵抗を判別することから、送風流路の流
路抵抗を正確に判別できる。したがって、送風流路の流
路抵抗に応じた適切なモータ回転数を維持することが可
能になる。
【0113】また、請求項5の発明によれば、燃焼器の
送風流路に配置された送風用のファンを回転させるファ
ンモータに電源を供給してファンモータを回転させるモ
ータ制御装置において、交流電力を整流および平滑して
直流電力を出力する整流平滑手段と、制御パルスに基づ
いて整流平滑手段からの直流電力をスイッチングしてフ
ァンモータに駆動電力として供給する電力制御手段と、
ファンモータの回転数を検出する回転数検出手段と、整
流平滑手段の出力電流を検出する電流検出手段と、回転
数指令信号と回転数検出手段により検出された回転数と
に基づいて、ファンモータの回転数が指令回転数になる
ように制御パルスのデューティー比を制御するデューテ
ィー比制御手段と、電流検出手段により検出された出力
電流とデューティー比制御手段により制御されたデュー
ティー比に関する情報とに基づいて、ファンモータを流
れる電流を演算する電流演算手段と、燃焼器の燃焼量に
基づいて最適送風量を判別する最適送風量判別手段と、
電流演算手段により演算された電流と回転数検出手段に
より検出された回転数とに基づいて送風流路の流路抵抗
を判別する流路抵抗判別手段と、最適送風量判別手段に
より判別された最適送風量と流路抵抗判別手段により判
別された流路抵抗とに基づいてファンモータの最適回転
数を判別し、ファンモータの回転数が最適回転数となる
ようにデューティー比制御手段に回転数指令信号を供給
する最適回転数判別手段と、を備えたので、最適回転数
判別手段により、燃焼量に応じた最適送風量と送風流路
の流路抵抗とに基づいてファンモータの最適回転数を判
別し、モータ制御手段により、最適回転数となるように
ファンモータを駆動することから、送風流路の流路抵抗
に応じた適切なモータ回転数を常に維持できる。したが
って、流路抵抗が変化しても、常に最適燃焼を維持でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置を備
えた給湯装置の概略構成図である。
【図2】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置に備
えられたモータ駆動部の回路ブロック図である。
【図3】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置に備
えられた電力制御手段の回路図である。
【図4】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置に備
えられた三角波発振回路により得られる三角波の波形図
である。
【図5】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置に備
えられたファンモータに供給される駆動電圧の波形図で
ある。
【図6】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置に備
えられた電流検出手段の回路図である。
【図7】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置に備
えられた電流検出手段による検出電圧とファンモータの
回転数との関係の説明図である。
【図8】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置に備
えられた電流検出手段による検出電圧とファンモータの
回転数との関係の説明図である。
【図9】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置の動
作を説明するフローチャートである。
【図10】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置に
より制御されるファンモータを流れる電流と回転数と送
風量との関係の説明図である。
【図11】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置に
備えられた電流検出手段による検出電流とファンモータ
の回転数との関係の説明図である。
【図12】PWM方式のモータ制御装置の概略構成図で
ある。
【図13】PWA方式のモータ制御装置の概略構成図で
ある。
【図14】本願発明の実施例1に係るモータ制御装置に
備えられた異常判別手段による異常判別領域の説明図で
ある。
【図15】本願発明の実施例2に係るモータ制御装置を
備えた給湯装置の概略構成図である。
【図16】本願発明の実施例2に係るモータ制御装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図17】本願発明の実施例3に係るモータ制御装置の
要部の概略構成図である。
【図18】本願発明の実施例4に係るモータ制御装置の
要部の概略構成図である。
【符号の説明】
5 ファンモータ 6 シロッコファン 16 整流平滑手段 17 電力制御手段 18 回転数検出手段 19 電流検出手段 20 デューティー比制御手段 21 電流演算手段 22 最適送風量判別手段 23 流路抵抗判別手段 24 最適回転数判別手段 25 異常判別手段 26 異常処理手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電力を整流および平滑して直流電力
    を出力する整流平滑手段と、 前記整流平滑手段からの直流電力をスイッチングしてモ
    ータに駆動電力として供給する電力制御手段と、 前記整流平滑手段の出力電流を検出する電流検出手段
    と、 前記電流検出手段により検出された出力電流と前記交流
    電力の電圧に関連する情報とに基づいて、前記モータを
    流れる電流を演算する電流演算手段と、 を備えたことを特徴とする、モータ制御装置。
  2. 【請求項2】 交流電力を整流および平滑して直流電力
    を出力する整流平滑手段と、 制御パルスに基づいて前記整流平滑手段からの直流電力
    をスイッチングしてモータに駆動電力として供給する電
    力制御手段と、 前記モータの回転数を検出する回転数検出手段と、 前記整流平滑手段の出力電流を検出する電流検出手段
    と、 回転数指令信号と前記回転数検出手段により検出された
    回転数とに基づいて、前記モータの回転数が指令回転数
    になるように前記制御パルスのデューティー比を制御す
    るデューティー比制御手段と、 前記電流検出手段により検出された出力電流と前記デュ
    ーティー比制御手段により制御されたデューティー比に
    関する情報とに基づいて、前記モータを流れる電流を演
    算する電流演算手段と、 を備えたことを特徴とする、モータ制御装置。
  3. 【請求項3】 デューティー比制御手段は、電力制御手
    段に供給する制御電圧を調整することにより制御パルス
    のデューティー比を制御し、電流演算手段は、前記制御
    電圧をVs、モータが回転する最小の制御電圧をVl、
    定数をk、電流検出手段により検出された出力電流をI
    oとしたときに、前記モータを流れる電流Iを下記数式
    1に基づいて演算する構成としたことを特徴とする、請
    求項2に記載のモータ制御装置。 【数1】
  4. 【請求項4】 送風流路に配置された送風用のファンを
    回転させるファンモータに電源を供給してファンモータ
    を回転させるモータ制御装置において、 交流電力を整流および平滑して直流電力を出力する整流
    平滑手段と、 制御パルスに基づいて前記整流平滑手段からの直流電力
    をスイッチングして前記ファンモータに駆動電力として
    供給する電力制御手段と、 前記ファンモータの回転数を検出する回転数検出手段
    と、 前記整流平滑手段の出力電流を検出する電流検出手段
    と、 回転数指令信号と前記回転数検出手段により検出された
    回転数とに基づいて、前記ファンモータの回転数が指令
    回転数になるように前記制御パルスのデューティー比を
    制御するデューティー比制御手段と、 前記電流検出手段により検出された出力電流と前記デュ
    ーティー比制御手段により制御されたデューティー比に
    関する情報とに基づいて、前記ファンモータを流れる電
    流を演算する電流演算手段と、 前記電流演算手段により演算された電流と前記回転数検
    出手段により検出された回転数とに基づいて前記送風流
    路の流路抵抗を判別する流路抵抗判別手段と、を備えた
    ことを特徴とする、モータ制御装置。
  5. 【請求項5】 燃焼器の送風流路に配置された送風用の
    ファンを回転させるファンモータに電源を供給してファ
    ンモータを回転させるモータ制御装置において、 交流電力を整流および平滑して直流電力を出力する整流
    平滑手段と、 制御パルスに基づいて前記整流平滑手段からの直流電力
    をスイッチングして前記ファンモータに駆動電力として
    供給する電力制御手段と、 前記ファンモータの回転数を検出する回転数検出手段
    と、 前記整流平滑手段の出力電流を検出する電流検出手段
    と、 回転数指令信号と前記回転数検出手段により検出された
    回転数とに基づいて、前記ファンモータの回転数が指令
    回転数になるように前記制御パルスのデューティー比を
    制御するデューティー比制御手段と、 前記電流検出手段により検出された出力電流と前記デュ
    ーティー比制御手段により制御されたデューティー比に
    関する情報とに基づいて、前記ファンモータを流れる電
    流を演算する電流演算手段と、 前記燃焼器の燃焼量に基づいて最適送風量を判別する最
    適送風量判別手段と、 前記電流演算手段により演算された電流と前記回転数検
    出手段により検出された回転数とに基づいて前記送風流
    路の流路抵抗を判別する流路抵抗判別手段と、 前記最適送風量判別手段により判別された最適送風量と
    前記流路抵抗判別手段により判別された流路抵抗とに基
    づいて前記ファンモータの最適回転数を判別し、前記フ
    ァンモータの回転数が最適回転数となるように前記デュ
    ーティー比制御手段に回転数指令信号を供給する最適回
    転数判別手段と、 を備えたことを特徴とする、モータ制御装置。
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