JP3465518B2 - ファンモータ制御装置 - Google Patents

ファンモータ制御装置

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JP3465518B2
JP3465518B2 JP03266597A JP3266597A JP3465518B2 JP 3465518 B2 JP3465518 B2 JP 3465518B2 JP 03266597 A JP03266597 A JP 03266597A JP 3266597 A JP3266597 A JP 3266597A JP 3465518 B2 JP3465518 B2 JP 3465518B2
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  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ファンを回転制
御するファンモータ制御装置に関し、特にファンモータ
が送風する送風流路の状態に応じて適切に回転制御する
ファンモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来モータ側の電流を検出し、ファンモ
ータを回転制御するものとしては、モータと抵抗とを直
列に接続してその抵抗の電圧を検出して、それをフィー
ドバックして回転することによりモータに流れる電流を
検出して、それをフィードバックして回転制御するよう
にしたものがある。
【0003】また従来のファンの制御に用いるモータ制
御装置として、例えば特開平4−36508 号公報に記載さ
れているように、送風流路に風速センサなどを設置し、
この風速センサなどからの検知信号に応じてファンモー
タの回転数を制御するように構成されたものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来このようなファン
モータ制御装置があるものの、従来のものではその電源
電圧が変動した場合には、検出出力を同様に変動してし
まうため、十分な検出ができなかった。また、モータの
駆動電源と検出回路との間に電源回路を配置して電源を
検出回路に提供するものでは、回路全体が大掛かりとな
り自ずと大型化、高価なものとなる問題がある。特に、
ファンモータに流れる駆動電流を検出して、この検出電
流とファンモータの検出回転数から流路抵抗値を判別
し、最適送風量になるようにファンモータの回転数を判
別して、制御を行うものにおいては、そのファンモータ
が組み合わされる給湯器等の燃焼器における燃焼能力が
大、中、小等に切り換えられる場合、燃焼能力の区分が
切り換えられると、送風に対する流路抵抗が同じであっ
ても、ファンモータ側の検出電流が前記燃焼能力の区分
によって同じにはならないという問題がある。従って、
燃焼能力を切り換えることができる燃焼器に組み合わさ
れるファンモータの場合には、送風に対する流路抵抗値
が正確に判定できないことから、最適送風量に対する最
適回転数もうまく得ることができない問題があった。
【0005】また、モータの制御を可変電圧スイッチン
グ電源を用いたものを利用することがあるが、可変電圧
スイッチング電源を用いた場合、可変電圧スイッチング
電源は高価であり、しかも大型且つ大重量であって、装
置全体の低コスト化及び軽量コンパクト化の妨げとなる
傾向がある。
【0006】その他、交流電力を整流及び平滑して得ら
れる直流電力をスイッチングしてモータに駆動電力とし
て供給することによりモータを回転させる、いわゆるP
WM方式のモータ駆動ICを用いることが考えられる
が、この場合、交流電力を整流及び平滑して得られる直
流電力をモータ駆動ICに供給するので、交流電力とし
て一般に用いられる商用電源の電圧変動が大きく、その
ため、モータ側に流れる電流を正確に知ることができ
ず、この結果、モータをファンモータとして用いた場
合、ファンが設置された送風流路抵抗を正確に判断する
ことがより困難となる。
【0007】即ち、モータの回転数と、モータ側を流れ
る電流と、送風流路の流路抵抗とは相互に一定の関係が
あるので、モータの回転数とモータ側を流れる電流とを
検出すれば、流路抵抗値を演算できるのであるが、モー
タの回転数と流路抵抗とが変化しなくても、交流電圧の
変動により電流が変化してしまい、電流を検出しても、
流路抵抗値を演算できない。また、モータを流れる電流
とモータの回転数が同じであって、燃焼器の燃焼能力段
数が切り換えられる構成となっているものでは、その能
力区分が変わると流路抵抗に対する環境も変化し、同じ
電流値及び回転数であっても同じ流路抵抗値にはならな
い。
【0008】本願発明は上記の点に鑑みて提案されたも
ので、ファンモータを流れる検出電流値を、電圧変動や
燃焼器の能力区分に応じて、適正に補正し、これによっ
てファンモータの回転数とから流路抵抗を正確に判別で
きるようにして、正確に制御ができるファンモータ制御
装置の提供、及び電源を低コスト化及び軽量コンパクト
化したファンモータ制御装置の提供を課題としている。
【0009】更に本願発明は、風速センサなどの風量検
知手段を送風流路に設置することなく、送風流路の流路
抵抗に応じた適切なモータ回転数を常に維持できるファ
ンモータ制御装置の提供をその目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、ファンモータ側を流れる
駆動電流値を検出する電流検出手段と、ファンモータの
回転数を検出する回転数検出手段と、前記電流検出手段
によって検出された検出電流値に基づいて前記ファンモ
ータの検出回転数とによってファンモータが送風する送
風流路の流路抵抗値を判別する流路抵抗値判別手段と、
燃焼器での燃焼量に応じた最適送風量を判別する最適送
風量判別手段と、前記判別された流路抵抗値と前記判別
された最適送風量とによって前記ファンモータの最適回
転数を演算して回転制御するファンモータ制御装置であ
って、前記燃焼器の有する複数段の切り換え燃焼能力の
各能力区分毎に予め定めた検出電流値補正係数を用い、
ある能力区分で燃焼を行った場合の前記電流検出手段に
よる検出電流値を、一定の基準燃焼能力区分で燃焼が行
われた場合に相当する値に演算補正する燃焼能力補正電
流値演算手段を設け、検出電流値を前記燃焼能力補正電
流値演算手段で補正した補正電流値を前記流路抵抗値判
別手段に提供することを特徴としている。
【0011】請求項1に記載の発明によれば、電流検出
手段で検出された検出電流値は、燃焼能力補正電流値演
算手段によって、燃焼器の燃焼能力区分に応じた検出電
流値補正係数で補正されて、一定の基準燃焼能力区分で
燃焼が行われた場合に相当する値とされる。即ち、検出
電流を燃焼能力区分によらない共通化した値に補正す
る。このようにして燃焼能力区分について補正がなされ
た検出電流値は補正電流値として流量抵抗値判別手段に
入力され、同じく入力されたファンモータの検出回転数
とから対応する流路抵抗値が判別される。一方、燃焼器
における燃焼量に応じた最適送風量が最適送風量判別手
段で判別され、この最適送風量と前記判別された流量抵
抗値とからファンモータの最適回転数が演算され、その
最適回転数になるようにファンモータが制御される。請
求項1に記載の発明によれば、燃焼器の燃焼能力の切り
換えによる影響が解消され、常に正確で安定した信用の
おける値としての流路抵抗値を得ることができ、従っ
て、常に正確で安定したファンモータの最適回転数を演
算して制御することができる。
【0012】請求項2に記載の発明は、ファンモータ側
を流れる駆動電流値を検出する電流検出手段と、ファン
モータの回転数を検出する回転数検出手段と、前記電流
検出手段によって検出された検出電流値に基づいて前記
ファンモータの検出回転数とによってファンモータが送
風する送風流路の流路抵抗値を判別する流路抵抗値判別
手段と、燃焼器での燃焼量に応じた最適送風量を判別す
る最適送風量判別手段と、前記判別された流路抵抗値と
前記判別された最適送風量とによって前記ファンモータ
の最適回転数を演算して回転制御するファンモータ制御
装置であって、前記流路抵抗値判別手段には、前記燃焼
器の有する複数段の切り換え燃焼能力の各能力区分毎
に、ファンモータの電流値と回転数とによる流路抵抗値
の関係を示すテーブル或いは関係式を予め記憶させ、該
流路抵抗値判別手段によって前記ファンモータの検出電
流値と前記ファンモータの回転数とから、燃焼が現に行
われている能力区分での流路抵抗を判別する構成とした
ことを特徴とする。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、電流検出
手段で検出された検出電流値は、流量抵抗値判別手段に
入力される。流量抵抗値判別手段には、燃焼器の複数段
の燃焼能力区分の各区分毎に、ファンモータの電流値と
回転数と流路抵抗との関係を示すテーブル或いは関係式
が記憶されており、燃焼が行われている燃焼能力区分に
対応したテーブル或いは関係式により前記ファンモータ
の検出電流値とファンモータの検出回転数とから流路抵
抗値が判別される。一方、燃焼器における燃焼量に応じ
た最適送風量が最適送風量判別手段で判別され、この最
適送風量と前記判別された流量抵抗値とからファンモー
タの最適回転数が演算され、その最適回転数になるよう
にファンモータが制御される。請求項2に記載の発明に
よれば、燃焼器の燃焼能力区分毎にファンモータの電流
値と回転数と流路抵抗との関係を示すテーブル或いは関
係式を設けることで、燃焼器の燃焼能力切り換えによっ
て生じる影響が解消され、結果として常に正確で安定し
た信用のおける値としての流路抵抗値を得ることがで
き、従って、常に正確で安定したファンモータの最適回
転数を演算して制御することができる。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明に加えて、交流電力を整流及び平滑して直
流電力を出力する整流平滑手段と、前記整流平滑手段か
らの直流電力をファンモータに駆動電力として供給する
電力制御手段と、最適送風量判別手段により判別された
最適送風量と前記流路抵抗値判別手段により判別された
流路抵抗値とに基づいて前記ファンモータの最適回転数
を判別する最適回転数判別手段と、該最適回転数判別手
段からの回転数指令信号と回転数検出手段からの検出回
転数信号とによって電力供給のデューティー比制御電圧
を調整して前記電力制御手段に供給するデューティー比
制御手段とを有することを特徴としている。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、交流電源
からの交流電圧が整流平滑手段で整流及び平滑され、電
力制御手段を介してファンモータに供給される。そして
電力供給に際しては、デューティー比制御手段におい
て、最適回転数と実際の検出回転数とに基づいて、デュ
ーティー比制御電圧が形成され、このデューティー比制
御電圧が前記電力制御手段に供給され、ファンモータへ
の供給電力が調節される。請求項3に記載の発明によれ
ば、電源設備を低コストで且つ軽量にすることができ、
装置全体をコンパクトに構成することができる。
【0016】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
何れかに記載の発明に加えて、電流検出手段で検出され
た検出電流値を、ファンモータ側に一定の基準印加電圧
が加えられた場合に相当する値に演算補正する、電圧補
正電流値演算手段を設け、検出電流値を燃焼能力補正電
流値演算手段の他、前記電圧補正電流値演算手段でも補
正した補正電流値を流路抵抗値判別手段に提供すること
を特徴としている。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、検出電流
値は、燃焼能力補正電流値演算手段のみならず、電圧補
正電流値演算手段によっても、一定の基準印加電圧がフ
ァンモータに加えられた場合に相当する値に補正され
る。即ち、同じ共通の電圧値に対する電流値に補正する
ことで共通の判断ができる状態に補正される。このよう
にして燃焼能力区分及び印加電圧について補正がなされ
た検出電流値は補正電流値として流量抵抗値判別手段に
入力され、同じく入力されたファンモータの検出回転数
とから対応する流路抵抗値が判別される。一方、燃焼器
における燃焼量に応じた最適送風量が最適送風量判別手
段で判別され、この最適送風量と前記判別された流量抵
抗値とからファンモータの最適回転数が演算され、その
最適回転数になるようにファンモータが制御される。請
求項4に記載の発明によれば、燃焼器の燃焼能力の切り
換えによる影響が解消され、また交流電源等に基づくフ
ァンモータの駆動電圧値の変動による影響が解消され、
常に正確で安定した信用のおける値としての流路抵抗値
を得ることができ、従って、常に正確で安定したファン
モータの最適回転数を演算して制御することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態を、図面を参照しつつ具体的に説明する。図1は、
本願発明のモータ制御装置を備えた給湯装置の第1の実
施の形態例を示す概略構成図であって、給湯装置のケー
シング1の内部には、バーナ2と熱交換器3とが配置さ
れている。ケーシング1の下側に連続するファンケース
4の内部には、ファンモータ5により駆動されるシロッ
コファン6が設置されており、ケーシング1の上部に
は、排気口7が形成されている。バーナ2には、ガス或
いは石油などの燃料を供給するための燃料供給管8が接
続されており、熱交換器3には、水を供給するための給
水管10が接続されている。燃料供給管8及び給水管10に
はバルブ11、12が介装されており、これらバルブ11、12
は給湯制御部13により制御される。
【0019】前記バーナ2は、燃焼能力が切り換えられ
るように、複数のバーナ部分2a、2a、2aと各バーナ部分
2a、2a、2aを開閉する電磁バルブ2b、2b、2bとからな
る。このバーナ2は前記電磁バルブ2b、2b、2bの開閉の
組み合わせによって、例えば大、中、小の燃焼能力区分
に切り換えることができるようになされており、また各
燃焼能力区分においても、前記バルブ11の調整により、
供給燃料量が調節され、燃焼具合が調節される。燃焼能
力区分の切り換えは、必要燃焼量等の大小の程度に応じ
て適当な燃焼能力区分となるように給湯制御部13によっ
て制御される。
【0020】モータ制御装置は、例えば交流100 ボルト
の商用電源15からの交流電力を整流及び平滑して直流電
流を出力する整流平滑手段16と、制御パルスに基づいて
整流平滑手段16からの直流電力をスイッチングしてファ
ンモータ5に駆動電力として供給する電力制御手段17
と、ファンモータ5の回転数を検出する回転数検出手段
18と、整流平滑手段16の出力電流を検出する電流検出手
段19と、整流平滑手段16の出力電圧を検出する電圧検出
手段28とを有する。また、回転数指令信号と回転数検出
手段18により検出された回転数とファンモータ5を流れ
る電流とに基づいて、ファンモータ5の回転数が指令回
転数になるように制御パルスのデューティー比を制御す
るデューティー比制御手段20とを有する。
【0021】また、電流検出手段19により検出されたフ
ァンモータ5側の検出電流値を燃焼器のバーナ2の燃焼
能力区分に応じた燃焼能力補正電流値Ip に補正する燃
焼能力補正電流値演算手段19a を有する。この燃焼能力
補正電流値演算手段19a においては、燃焼能力区分毎に
予め定めた検出電流値補正係数K(K1 、K2 ・・)を
用いて、一定の基準燃焼能力区分で燃焼が行われた場合
に相当する値に演算補正する。また前記電圧検出手段28
の検出電圧と前記燃焼能力補正電流値演算手段19a によ
って演算補正された燃焼能力補正電流値とにより、予め
定めた一定の基準印加電圧がファンモータに加えられた
場合に相当する電流値に演算補正する電圧補正電流値演
算手段21が設けられている。
【0022】さらに、バーナ2の燃焼量に基づいて最適
送風量を判別する最適送風量判別手段22と、電圧補正電
流値演算手段21により演算された電流と回転数検出手段
18により検出された回転数とに基づいてファンケース4
やケーシング1により構成される送風流路の流路抵抗値
を判別する流路抵抗値判別手段23と、最適送風量判別手
段22により判別された最適送風量と流路抵抗値判別手段
23により判別された流路抵抗値とに基づいてファンモー
タ5の最適回転数を判別し、ファンモータ5の回転数が
最適回転数となるようにデューティー比制御手段20に回
転数指令信号を供給する最適回転数判別手段24と、流路
抵抗値判別手段23により判別された流路抵抗値に基づい
て燃焼の異常を判別する異常判別手段25と、異常判別手
段25により燃焼の異常と判別されたときに給湯制御部13
に停止信号を出力してバーナ2の燃焼を停止させる異常
処理手段26とを備えている。
【0023】なお、燃焼能力補正電流値演算手段19a
と、デューティー比制御手段20と、電圧補正電流値演算
手段21と、最適送風量判別手段22と、流路抵抗値判別手
段23と、最適回転数判別手段24と、異常判別手段25と、
異常処理手段26とは、マイクロコンピータ27により実現
されている。なお、マイクロコンピュータ27は、燃焼装
置の全体を制御している。
【0024】図2は、ファンモータ5の駆動部の回路ブ
ロック図であって、この駆動部は主にモータ駆動IC31
により構成されている。このモータ駆動IC31は、端子
31a〜31e を備えており、また、電力制御手段17と、回
転数検出手段18とを構成している。電力制御手段17は、
ファンモータ5の各コイルに駆動電力を供給するモータ
ドライバー32と、モータドライバー32によりファンモー
タ5に供給される駆動電力をスイッチングするPWM可
変速回路33とを備えている。回転数検出手段18は、ファ
ンモータ5に内蔵された複数のホール素子を含むホール
IC34からの検出信号に基づいてファンモータ5の回転
数を演算する回転ロジック35と、回転ロジック35により
演算された回転数に応じた回転数パルスを発生する回転
数パルス発生回路36と備えている。端子31a には、整流
平滑手段16からの駆動電力が入力され、この駆動電力は
電力制御手段17のモータドライバー32に供給される。端
子31b には、補助電源37からの直流電力が入力され、こ
の直流電力はモータ駆動IC31の各部に電源として供給
される。端子31c には、デューティー比制御手段20から
制御電圧が入力され、この制御電圧は電力制御手段17の
PWM可変速回路33に供給される。端子31dからは、回
転数検出手段18の回転数パルス発生回路36からの回転数
パルスが出力され、この回転数パルスはデューティー比
制御手段20に供給される。端子31e は、接地端子であ
る。
【0025】整流平滑手段16は、例えばダイオードブリ
ッジからなる全波整流器と、キャパシタからなる平滑回
路とにより実現されており、例えば100 ボルトの商用電
源15から得られる交流電力を整流及び平滑して直流電力
を出力する。電力制御手段17は、デューティー比制御手
段20からの制御電圧に応じてデューティー比を制御され
る制御パルスに基づいて、整流平滑手段16からの直流電
流をスイッチングして、ファンモータ5に駆動電力とし
て供給する。
【0026】即ち、ファンモータ5に供給される直流駆
動電力は、電力制御手段17によりPWM制御される。回
転数検出手段18は、ファンモータ5に内蔵された複数の
ホール素子を含むホールIC34からなる回転検出センサ
からの検出信号に基づいて、ファンモータ5の回転数を
検出し、それに応じた回転数パルスをデューティー比制
御手段20に供給すると共に、ファンモータ5の回転素子
の回転に応じた回転信号を電力制御手段17に供給する。
【0027】電流検出手段19は、例えば抵抗、カレント
トランスなどの電流検出素子29を備えており、整流平滑
手段16の出力電流を検出する。電圧検出手段28は、整流
平滑手段16の出力電圧を検出する。デューティー比制御
手段20は、ファンモータ5の回転数が指令回転数になる
ように制御電圧を調整して、その制御電圧を電力制御手
段17に供給する。なお、ファンモータ5は、三相ブラシ
レスモータ、より詳しくは永久磁石型同期モータであっ
て、本実施形態では、燃焼装置のシロッコファン6を駆
動するために使用している。
【0028】図3は、電力制御手段17の回路ブロック図
であって、この電力制御手段17は、三角波発振回路41
と、コンパレータ42と、三相分配回路43と、トランジス
タTR1〜TR6とを備えている。なお、トランジスタ
TR1〜TR6保護用のダイオードや、ファンモータ5
のコイル5a〜5cに流れる過電流を検出し且つ保護するた
めの回路など、本願発明に直接関係のない構成要素につ
いては、図示及び説明を省略する。
【0029】三角波発振回路41は、例えば20KHz の周期
の三角波を出力する。コンパレータ42は、演算増幅器か
らなり、三角波発振回路41からの三角波の電圧と、デュ
ーティー比制御手段20からの制御電圧Vs とを比較し
て、制御電圧Vs が三角波の電圧以上あるときにオン
し、制御電圧Vs が三角波の電圧よりも小さいときにオ
フし、周期20KHz の制御パルスを出力する。即ち、制御
パルスのデューティー比は、デューティー比制御手段20
からの制御電圧Vs に応じて変化する。三相分配回路43
は、回転数検出手段18からの回転信号に応じて、上段側
のトランジスタTR1〜TR3のうちの1つと、下段側
のトランジスタTR4〜TR6のうちの1つとを、選択
的にオンさせる。例えば、トランジスタTR1、TR5
がオンの場合、ファンモータ5のコイル5aからコイル5b
に駆動電流が流れる。
【0030】即ち、ファンモータ5の回転子の回転位置
に応じて電流を流すコイル5a〜5cや電流の方向を順次切
り換えることにより、ファンモータ5の回転が継続す
る。さらに三相分配回路43は、下段側のトランジスタT
R4〜TR6のうちオンさせるべきトランジスタを、コ
ンパレータ42からの制御パルスに応じてオン・オフさせ
る。即ち、三相分配回路43は、ファンモータ5に供給す
る駆動電力をデューティー比制御手段20からの制御電圧
s に応じてPWM制御する。
【0031】この電力制御手段17の動作について、簡単
に述べる。商用電源15からの交流電力は、整流平滑手段
16によって整流され、且つ平滑されて、電力制御手段17
を介してファンモータ5に駆動電流として供給される。
このとき電力制御手段17により、PWM制御が施され、
ファンモータ5の回転数が指令回転数になるように、フ
ァンモータ5への駆動電圧が制御される。
【0032】いま、図4に示すように、三角波発振回路
41からの三角波の最高電圧をVh 、最低電圧をVl
し、デューティー比制御手段20からの制御電圧をVs
すると、コンパレータ42の出力である制御パルスは、図
5に示すように、制御電圧Vsが三角波の電圧以上のと
きにオンし、制御電圧Vs が三角波の電圧よりも小さい
ときにオフする、三角波と同じ周期のパルス列となる。
【0033】そして、三相分配回路43が、下段側のトラ
ンジスタTR4〜TR6のうち、オンさせるべきトラン
ジスタのベースに、コンパレータ42からの制御パスルを
印加するので、ファンモータ5の駆動電力が制御パルス
によりスイッチングされ、制御パルスのデューティー比
に応じた駆動電力がファンモータ5に供給される。
【0034】次に、本発明のファンモータ制御装置を具
体的に給湯装置に用いたものの動作について、図6に示
すフローチャートを参照しながら説明する。図外のリモ
ートコントローラからコントローラに運転指令が入力さ
れると、給湯制御部13が、バルブ11、12や図外のイグナ
イタなどを制御し、点火動作を開始すると共に、最適送
風量判別手段22にバーナ2の燃焼量、即ちバルブ11の開
弁量に応じた信号を出力する。これにより最適送風量判
別手段22が、給湯制御部13からの信号に基づいて、バー
ナ2の燃焼量に応じた最適な送風量を演算する(ステッ
プS1)。
【0035】この時点ではファンモータ5は回転してお
らず、流路抵抗値判別手段23による判別結果が最適送風
量判別手段22に供給されないので、最適回転数判別手段
24は、予め設定された例えば毎分3000回転程度の初期回
転数に対応した回転数指令信号をデューティー比制御手
段20に出力する(ステップS2)。これによりデューテ
ィー比制御手段20が、ファンモータ5が初期回転数で回
転するような制御電圧Vs を電力制御手段17に供給す
る。この結果、電力制御手段17がPWM方式により駆動
電流を制御して、ファンモータ5を初期回転で回転する
ように駆動する。
【0036】次に、異常判別手段25が、内蔵しているタ
イマを起動させる(ステップS3)。
【0037】次に、電流検出手段19がファンモータに流
れる電流値Iを検出すると共に、電圧検出手段28により
駆動電圧値を検出する(ステップS4)。回転数検出手
段18が、ファンモータ5のホールIC34からの検出信号
に基づいて、ファンモータ5の回転数Nを検出する(ス
テップS5)。
【0038】次に、燃焼能力補正電流値演算手段19a が
電流検出手段19で検出された検出電流値Iを燃焼能力区
分に応じた検出電流値補正係数Kにより、一定の基準燃
焼能力区分で燃焼が行われた場合に相当する値に演算補
正する(ステップS6)。次に、電圧補正電流値演算手
段21が、燃焼能力補正電流値演算手段19a で補正された
燃焼能力補正電流値Ip を、前記電圧検出手段28により
検出されたファンモータ5の検出電圧に基づいて、一定
の基準印加電圧、例えばAC100 ボルトが印加された場
合に相当する値、即ち電圧補正電流値Iv に演算補正す
る(ステップS7)。
【0039】即ち、燃焼器のバーナ2に燃焼能力の切り
換え機能が無い場合には、火炎状況が流路抵抗に及ぼす
環境も略一定であるといえるので、電流検出手段19によ
るファンモータ5側の検出電流値Iを補正する必要はな
いが、燃焼能力の切り換えができるものでは、燃焼能力
区分が切り換え変更されることによって、火炎の分布状
態が変更される。すると同じ流路抵抗であっても燃焼能
力区分によって異なる検出電流となる。よって検出電流
値Iをある基準となる燃焼能力区分での電流値に統一し
ないと、比較すべき正確な流路抵抗を判別することがで
きないのである。また、商用電源15の電圧変動がなく、
整流平滑手段16の出力電圧値が常に一定であれば、電流
検出手段19により検出した整流平滑手段16の検出電流値
Iを補正する必要は少ないが、現実には例えば交流100
ボルトの商用電源15の場合、出力電圧値は75〜120 ボル
トに変動しているのが実情であり、電圧補正電流値演算
手段21により、整流平滑手段16の検出電流値からファン
モータ5側を流れる電流値を一定の基準電圧値に対応す
る値になるように、整流平滑手段16の検出電流値を補正
することが必要になる。ここでは、説明をより判り易く
するために、先ず、整流平滑手段16の検出電流値Iを燃
焼器の燃焼能力区分やファンモータ5の駆動電圧値によ
る補正をする必要の無い場合の、流路抵抗判別動作につ
いて述べる。
【0040】即ち、ファンモータ5の回転数Nとファン
モータ5を流れる電流値Iとの関係は、図7に示すよう
に、流路抵抗値との関係のデータを予めメモリなどに保
持しておくことにより、回転数Nと検出電流値Iとから
流路抵抗値Φを決定できる。例えば、回転数NがN1
ときに検出電流値IがI0 になり、あるいは回転数Nが
2 のときに検出電流値IがI1 になれば、流路抵抗値
ΦがΦ1 であると判断でき、回転数NがN0 のときに検
出電流値IがI0 になれば、流路抵抗値ΦがΦ0 である
と判断できる。
【0041】なお、Φ0 はΦ1 よりも小さい。また、こ
の流路抵抗値Φは、ファンモータ5の回転数をN、ファ
ンモータ5を流れる検出電流値をIとすれば、例えば実
験的に下記数1により求められる。ただし、g(N)、
f(N)は回転数Nの関数である。あるいは、別の実験
式として、下記数2により求められる。
【0042】
【数1】Φ={I−f(N)}/g(N)
【0043】
【数2】Φ=N/I
【0044】次に、電流検出手段19により検出さた検出
電流値Iを、燃焼器の燃焼能力区分やファンモータ5の
駆動電圧値により補正する場合を説明する。先ず、電流
検出手段19により検出された検出電流値Iを燃焼能力補
正電流値演算手段19a により補正を行う。即ち、燃焼器
の切り換え可能な何れかの燃焼能力区分での燃焼に対し
て検出された検出電流値Iは、一定の基準となる燃焼能
力区分で燃焼された場合に相当する燃焼能力補正電流値
p に演算補正される。電流値Ip への補正は、例え
ば、各燃焼能力区分に対して予め実験によって定めた補
正係数Kを掛けることで補正を行うことができる。今、
例えば図8に示すように、燃焼器のバーナ2による燃焼
を、必要燃焼量の程度に応じて、燃焼能力大、燃焼能力
中、燃焼能力小等の燃焼能力区分に切り換えられ、その
燃焼能力区分内で更に燃料供給量が調節されるようにし
たものとする。この場合に、例えば前記基準となる燃焼
能力区分を燃焼能力大とするなら、燃焼能力大の区分で
は補正係数K=1となる。そして燃焼能力中では補正係
数K=aとし、燃焼能力小ではK=bとする。この値
a、bは予め実験によって定めておくことになる。図9
に示すように、ファンモータ5側の検出電流値Iとファ
ンモータ5の回転数Nが同じであっても、流路抵抗値Φ
は燃焼能力区分の大、中、小で異なってくる。このた
め、各能力区分での検出電流値Iを予め補正しておい
て、その補正電流値Ip に対する回転数Nと流路抵抗値
Φの組み合わせを予め記憶させておくことで、1つ組み
合わせテーブルを記憶させておくだけで、電流値Ip
回転数Nとから対応する流路抵抗値Φを判別することが
できるのである。
【0045】次に、電圧補正電流値演算手段21が行う動
作について説明する。商用電源15から常に一定の電圧が
供給されている限り、電圧変動に基づく補正をする必要
はないが、実際には商用電源15の電圧が変動するため、
電圧補正電流値演算手段21による補正をした後、流路抵
抗値Φを判別する必要がある。即ち、商用電源15の電圧
が変動した場合には、図7に示す流路抵抗値Φと回転数
Nと電流値Iの関係が変動し、例えば図10に示すように
なる。図10において、ファンモータ5を駆動する駆動電
圧(電圧検出手段28で検出される)が基準電圧(例えば
100 ボルト)である場合には、検出電流値Iとファンモ
ータの回転数Nから流量抵抗値Φa が判別されるが、駆
動電圧は必ずしも一定せず、電圧が基準電圧よりも上昇
したり低下したりするため、これを基準電圧の場合の流
量抵抗値Φとの関係で流路抵抗値を判別した場合には、
実際の流量抵抗値Φとは異なる値となってしまう。従っ
て、検出電流値Iを基準電圧に相当する値に補正した後
に、流路抵抗値Φを判別する必要があるのである。尚、
商用電源15の電圧変動を予め考慮して、商用電源15の電
圧値ごとに図7の流路抵抗を示す関係データを予め各々
記憶しておく方法も考えられる。但し、この場合には非
常に多くのメモリ容量を必要とするため、図7に示すよ
うな基準となる流路抵抗値の関係データを記憶して検出
電流をその基準とする場合に対応する電流に補正する方
が、メモリを少なくして同様の効果が得られる。
【0046】次に、この電圧補正電流値演算手段21が実
際に行う補正について詳細に説明する。整流平滑手段16
の出力電圧を電圧検出手段28により検出した値をV0
し、整流平滑手段16の出力電圧を電流検出手段19により
検出した検出電流値をIとし、これを燃焼能力補正電流
値演算手段19a で補正した燃焼能力補正電流値をIp
する。また、図7に示すようなメモリに保持している流
路抵抗値との関係を示すデータを取得したときの基準印
加電圧をV(本実施例ではAC100 ボルトのときの電
圧)とする。
【0047】ここで、ファンモータ5の仕事量の立場か
ら、電気、機械仕事変換効率が100%と考えた場合に
は、電圧補正電流値演算手段21によって演算補正される
燃焼能力補正電流値Ip は下記数3で得ることができ
る。
【0048】
【数3】Iv ×V=Ip ×V0 =I0 ×K×V0
【0049】従って、AC100 ボルトの商用電流が供給
されたときに流れるであろう電圧補正電流値Iv は、下
記数4により求めることができる。
【0050】
【数4】Iv =Ip ×V0 /V =I0 ×K×V0 /V
【0051】このように、図6のステップS7におい
て、電圧補正電流値演算手段21によりファンモータ5の
検出電流値Iの燃焼能力補正電流値Ip を電圧補正する
ことで、電圧補正電流値Iv を演算することにより、ス
テップS8において、電圧補正電流値Iv を用いて流路
抵抗値判別手段23により流路抵抗値Φを演算、判別する
ので、商用電源15の電圧変動に拘わらず、正確に流路抵
抗値Φを求めることができる。
【0052】そして、流路抵抗値判別手段23が、電圧補
正電流値演算手段21により補正された電流値Iv と回転
数検出手段18からの回転数Nのパルスとに基づいて、予
め記憶しておいた、電流値と回転数と流路抵抗値との関
係を示すテーブル或いは関係式からファンケース4及び
ケーシング1内の送風流路の流路抵抗値Φを判別する
(ステップS8)。
【0053】次に、異常判別手段25が、流路抵抗値判別
手段23により判別された流路抵抗値Φが、予め決められ
た下限値ΦL と上限値ΦH との間に入っているか否かを
判断する(ステップS9)。即ち、流路抵抗値Φが下限
値ΦL と上限値ΦH との間から外れた領域になった場
合、ファンモータ5の回転数を制御しても適切な送風量
を確保できないので、異常状態と判断する必要があり、
流路抵抗値Φが下限値ΦL と上限値ΦH との間に入って
いれば、ファンモータ5の回転数を制御することにより
より適切な送風量を確保できるので、正常状態であると
判断できる。なお、図7の第1象限はファンモータ5に
流れる電流値Iと回転数Nと流路抵抗値Φとの関係を表
しており、第4象限はファンモータ5の回転数Nと送風
量Qと流路抵抗値Φとの関係を表している。
【0054】異常判別手段25は、流路抵抗値Φが下限値
ΦL と上限値ΦH との間に入っていれば正常と判断し
て、内蔵しているタイマをクリアする(ステップS1
0)。このタイマは、クリアされると直ちに再起動し
て、時計動作を再開する。
【0055】次に、最適回転数判別手段24が、流路抵抗
値判別手段23により判別された流路抵抗値Φと最適送風
量判別手段22により判別された最適送風量とに基づい
て、最適回転数を演算し(ステップS11)、回転数指令
信号をデューティー比制御手段20に出力する。即ち、図
7に示すように、ファンモータ5の回転数Nと送風量Q
との関係は流路抵抗によって変化するので、最適送風量
が得られるように流路抵抗に応じて最適回転数を判別す
るのである。この最適回転数Ns は、最適送風量をQ0
とし、基準となる流路抵抗値Φ0 と燃焼量とに基づいて
決定された基準回転数をNg とすると、例えば下記数5
の実験式により求められる。あるいは、別の数6の実験
式によっても求められる。
【0056】
【数5】 N=Φ0 ×{N/(I3 /3)}×3/2×Q0 +Ng
【0057】
【数6】Ns =Ng ×(Φ0 /Φ)
【0058】これにより、デューティー比制御手段20
が、最適回転数判別手段24により演算された最適回転数
に応じた回転数指令信号と回転数検出手段18からの実際
の回転数Nとに基づいて、ファンモータ5が最適回転数
となるような制御電圧Vs を電力制御手段17に出力する
(ステップS12)。
【0059】これより、電力制御手段17が、デューティ
ー比制御手段20からの制御電圧Vsに基づいて、ファン
モータ5に供給する直流電力をスイッチングし、ファン
モータ5が最適回転数となるように駆動する。
【0060】次に、最適送風量判別手段22が、給湯制御
部13からの信号に基づいて燃焼量に変動があったか否か
を判断し(ステップS13)、変更がなければ、マイクロ
コンピュータ27が、リモートコントローラから運転終了
の指示が入力されたか否かを判別し(ステップS14)、
入力されていなければ、ステップS5に戻る。入力され
ていれば、ルーチンを終了する。
【0061】ステップS12において、最適送風量判別手
段22が燃焼量に変更があったと判断すれば、ステップS
1に戻る。
【0062】スッテプS8において、異常判別手段25
が、流路抵抗値Φが予め決められた下限ΦL と上限ΦH
との間に入っていないと判断すれば、さらに異常判別手
段25が内蔵のタイマがタイムアップしているか否かを判
断し(ステップS15)、タイムアップしていなければス
テップS11に進む。タイムアップしていれば、異常処理
手段26に異常である旨を出力する。即ち、流路抵抗値Φ
は風の影響などにより絶えず変化する場合があるので、
流路抵抗値Φが所定時間以上にわたって異常な値になっ
たときにのみ、異常状態と判断するのである。
【0063】次に、異常処理手段26が、異常判別手段25
からの異常である旨の信号が入力されることにより、給
湯制御部13に停止信号を出力してバーナ2の燃焼を停止
させるなどの異常処理を行って(ステップS16)、ルー
チンを終了する。
【0064】このように、交流電力を整流及び平滑して
直流電流を出力する整流平滑手段16と、制御パルスに基
づいて整流平滑手段16からの直流電力をスイッチングし
てファンモータ5に駆動電力として供給する電力制御手
段17と、ファンモータ5の回転数を検出する回転数検出
手段18と、整流平滑手段16の出力電流を検出する電流検
出手段19と、検出電流値Iを一定の基準燃焼能力区分で
の値に相当する燃焼能力補正電流値Ip に補正する燃焼
能力補正電流値演算手段19a と、燃焼能力補正電流値I
p を電圧検出手段28により検出された検出電圧値に基づ
いて基準印加電圧が加えられた場合に相当する電圧補正
電流値Iv に補正する電圧補正電流値演算手段21と、電
圧補正電流値Iv とファンモータの回転数Nとから送風
流路の流路抵抗値Φを判別する流路抵抗値判別手段23を
設けたので、燃焼器の燃焼能力の切り換えや商用電源15
の電圧変動に拘わらずファンモータ5に流れる電流値に
基づいて流路抵抗を適正に判断することが可能になる。
【0065】なお、上記実施形態においては、電流検出
手段19の検出位置を整流平滑手段16の出力位置に配置し
ているが、この位置に限定しなくても、電力制御手段17
とモータ5の間に設けても、モータ5のグランド側に配
置するようにしてもよい。また、可能であればその方が
電力制御手段17の消費電力を考慮する必要がないため、
直接モータ5の前後で検出することも望ましい検出方法
である。また、電流に関する情報を検出できる位置であ
れば、それ以外の位置であってもよい。
【0066】また、上記実施形態においては、電圧検出
手段28の検出位置を整流平滑手段16の出力位置に配置し
ているが、この位置に限定しなくとも、商用電源15の電
圧を監視するようにしてもよい。それ以外の位置でも電
圧に関する情報を検出できる位置であればよい。ただ
し、電流検出手段19による検出位置、電圧検出手段28に
よる検出位置を別位置にした場合、必ずしも上記数2が
そのまま適用されるとは限らないが、仕事量の関係で一
定の関係が成立するため、計算式あるいは、実験値によ
る関係により電流の補正を実現できる。
【0067】また、上記実施形態において、図6に示す
フローチャートにおいては、ステップS14で終了ではな
いときにステップS5に戻るようになっているが、ステ
ップS4に戻るようにしてもよい。この場合には、送風
量の変更がないときでも電源15が変動した場合にステッ
プS4〜S16の動作を行う。
【0068】また、上記実施形態においては、主として
PWM方式のファンモータ制御装置について説明した
が、PWM方式のものであってもそれ以外の方式のファ
ンモータ制御を行うものであっても適用できることはも
ちろんのことである。
【0069】なお、PWM方式において駆動IC31等の
電流量も考慮すれば、より正確な演算をすることができ
る。
【0070】また、上記実施形態においては、数4にて
電圧補正電流値演算手段21により燃焼能力補正電流値演
算手段19a が演算した燃焼能力補正電流値Ip を電圧補
正電流値Iv に補正演算する一例を示したが、逆に、電
流検出手段19で検出された検出電流値Iを電圧補正電流
値演算手段21で先に基準電圧に対応する電圧補正電流値
v に補正した後、この基準電圧補正電流値Iv を燃焼
能力補正電流値演算手段19a で燃焼能力補正電流値Ip
に補正演算して、これを流路抵抗値判別手段23に入力す
るようにしてもよい。
【0071】また上記実施形態において示した、数1、
2、5、6は一例であって、これに限定されるものでは
ないことは勿論のことである。
【0072】図11に本発明の今1つの実施の形態例を示
す。この形態例では、既述した実施形態例とは異なり、
電流検出手段19で検出された検出電流を燃焼能力区分に
応じて補正する方式を採用していない。即ち図11の構成
に示すように、図1に示す構成のうちの燃焼能力補正電
流値演算手段19a に対応する手段が設けられていない。
従って、この形態例では、電流検出手段19で検出された
検出電流値Iはそのまま電圧補正電流値演算手段21で電
圧補正電流値Iv に補正され、流路抵抗値判別手段23に
入力される。他の構成は図1に示す構成と略同様であ
る。
【0073】本実施の形態例では、燃焼器の燃焼能力区
分の切り換えに対する対策として、各燃焼能力区分毎
に、検出電流値Iとファンモータ5の回転数Nとそれに
対応する流路抵抗値Φからなるテーブルを備えて、これ
を流路抵抗値判別手段23に記憶させておくようにしてい
る。これによって、流路抵抗値判別手段23に対して電圧
補正電流演算手段21による電圧補正電流値Iv と回転数
検出手段18による回転数Nとが流路抵抗値判別手段23に
入力されると、流路抵抗値判別手段23は給湯制御部13か
ら入力される燃焼能力区分情報に基づいて、燃焼が行わ
れている燃焼能力区分に対応するテーブルを選択し、そ
のテーブルから前記電圧補正電流値Iv と回転数Nとに
対応する流路抵抗値Φを判別する。例えば、燃焼能力区
分が燃焼能力小の場合は、燃焼能力小のテーブルから流
路抵抗値Φを判別する。この実施形態の例によれば、検
出電流値Iを燃焼能力区分毎に補正する必要がなく、燃
焼能力補正電流値演算手段を設ける必要がない。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、燃焼器の燃焼能力の切り換えによる影響
を解消することができ、常に正確で安定した信用のおけ
る値としての流路抵抗値を得ることができ、従って、常
に正確で安定したファンモータの最適回転数を演算して
制御することができる。
【0075】請求項2に記載の発明によれば、燃焼器の
燃焼能力区分毎にファンモータの電流値と回転数と流路
抵抗との関係を示すテーブルや関係式を設けることで、
燃焼器の燃焼能力切り換えによって生じる影響を解消す
ることができ、結果として常に正確で安定した信用のお
ける値としての流路抵抗値を得ることができ、従って、
常に正確で安定したファンモータの最適回転数を演算し
て制御することができる。
【0076】請求項3に記載の発明によれば、上記請求
項1又は2に記載の構成による効果に加えて、電源設備
を低コストで且つ軽量にすることができ、装置全体をコ
ンパクトに構成することができる。
【0077】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜3の何れかに記載の構成による効果に加えて、燃焼器
の燃焼能力の切り換えによる影響が解消される他、交流
電源等に基づくファンモータの駆動電圧値の変動による
影響も解消することができ、安定した信用のおける値と
しての流路抵抗値を得ることができ、従って、正確で安
定したファンモータの最適回転数を演算して制御するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すモータ制御装置を備
えた給湯装置の概略構成図である。
【図2】モータ制御装置を備えたモータ駆動部の回路ブ
ロック図である。
【図3】モータ制御装置を備えた電力制御手段の回路図
である。
【図4】モータ制御装置を備えた三角波発振回路により
えられる三角波の波形図である。
【図5】モータ制御装置を備えたファンモータに供給さ
れる駆動電圧の波形図である。
【図6】ファンモータを制御するモータ制御装置の動作
を説明するフローチャートである。
【図7】ファンモータを流れる電流値と回転数と送風量
との関係を説明する図である。
【図8】燃焼器の燃焼能力区分の切り換えと補正係数K
との関係を説明する図である。
【図9】燃焼器の燃焼能力区分の切り換えと流路抵抗値
Φとの関係を説明する図である。
【図10】ファンモータの駆動電圧の変動と流路抵抗値
Φとの関係を説明する図である。
【図11】本発明の他の実施の形態を示すモータ制御装
置を備えた給湯装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 バーナ 2a バーナ部分 2b 電磁バルブ 3 熱交換器 4 ファンケース 5 ファンモータ 6 シロッコファン 7 排気口 8 燃料供給管 10 給水管 11 バルブ 12 バルブ 13 給湯制御部 15 商用電源 16 整流平滑手段 17 電力制御手段 18 回転数検出手段 19 電流検出手段 19a 燃焼能力補正電流値演算手段 20 デューティー比制御手段 21 電圧補正電流値演算手段 22 最適送風量判別手段 23 流路抵抗値判別手段 24 最適回転数判別手段 25 異常判別手段 26 異常処理手段 27 マイクロコンピュータ 28 電圧検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石角 正光 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式 会社ノーリツ内 (72)発明者 小原 浩樹 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式 会社ノーリツ内 (56)参考文献 特開 平8−266080(JP,A) 特開 平2−146412(JP,A) 特開 平2−208414(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23N 3/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファンモータ側を流れる駆動電流値を検
    出する電流検出手段と、ファンモータの回転数を検出す
    る回転数検出手段と、前記電流検出手段によって検出さ
    れた検出電流値に基づいて前記ファンモータの検出回転
    数とによってファンモータが送風する送風流路の流路抵
    抗値を判別する流路抵抗値判別手段と、燃焼器での燃焼
    量に応じた最適送風量を判別する最適送風量判別手段
    と、前記判別された流路抵抗値と前記判別された最適送
    風量とによって前記ファンモータの最適回転数を演算し
    て回転制御するファンモータ制御装置であって、 前記燃焼器の有する複数段の切り換え燃焼能力の各能力
    区分毎に予め定めた検出電流値補正係数を用い、ある能
    力区分で燃焼を行った場合の前記電流検出手段による検
    出電流値を、一定の基準燃焼能力区分で燃焼が行われた
    場合に相当する値に演算補正する燃焼能力補正電流値演
    算手段を設け、 検出電流値を前記燃焼能力補正電流値演算手段で補正し
    た補正電流値を前記流路抵抗値判別手段に提供すること
    を特徴とするファンモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 ファンモータ側を流れる駆動電流値を検
    出する電流検出手段と、ファンモータの回転数を検出す
    る回転数検出手段と、前記電流検出手段によって検出さ
    れた検出電流値に基づいて前記ファンモータの検出回転
    数とによってファンモータが送風する送風流路の流路抵
    抗値を判別する流路抵抗値判別手段と、燃焼器での燃焼
    量に応じた最適送風量を判別する最適送風量判別手段
    と、前記判別された流路抵抗値と前記判別された最適送
    風量とによって前記ファンモータの最適回転数を演算し
    て回転制御するファンモータ制御装置であって、 前記流路抵抗値判別手段には、前記燃焼器の有する複数
    段の切り換え燃焼能力の各能力区分毎に、ファンモータ
    の電流値と回転数とによる流路抵抗値の関係を示すテー
    ブル或いは関係式を予め記憶させ、該流路抵抗値判別手
    段によって前記ファンモータの検出電流値と前記ファン
    モータの回転数とから、燃焼が現に行われている能力区
    分での流路抵抗を判別する構成としたことを特徴とする
    ファンモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 交流電力を整流及び平滑して直流電力を
    出力する整流平滑手段と、 前記整流平滑手段からの直流電力をファンモータに駆動
    電力として供給する電力制御手段と、 最適送風量判別手段により判別された最適送風量と前記
    流路抵抗値判別手段により判別された流路抵抗値とに基
    づいて前記ファンモータの最適回転数を判別する最適回
    転数判別手段と、 該最適回転数判別手段からの回転数指令信号と回転数検
    出手段からの検出回転数信号とによって電力供給のデュ
    ーティー比制御電圧を調整して前記電力制御手段に供給
    するデューティー比制御手段とを有することを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のファンモータ制御装置。
  4. 【請求項4】 電流検出手段で検出された検出電流値
    を、ファンモータ側に一定の基準印加電圧が加えられた
    場合に相当する値に演算補正する、電圧補正電流値演算
    手段を設け、 検出電流値を燃焼能力補正電流値演算手段の他、前記電
    圧補正電流値演算手段でも補正した補正電流値を流路抵
    抗値判別手段に提供することを特徴とする請求項1〜3
    の何れかに記載のファンモータ制御装置。
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