JPH07224861A - 電磁クラッチ - Google Patents

電磁クラッチ

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JPH07224861A
JPH07224861A JP6132796A JP13279694A JPH07224861A JP H07224861 A JPH07224861 A JP H07224861A JP 6132796 A JP6132796 A JP 6132796A JP 13279694 A JP13279694 A JP 13279694A JP H07224861 A JPH07224861 A JP H07224861A
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JP
Japan
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rotor
outer ring
armature
electromagnetic coil
electromagnetic clutch
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Application number
JP6132796A
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English (en)
Inventor
Masashi Tobayama
昌史 鳥羽山
Yasuo Tabuchi
泰生 田渕
Junichi Oguchi
純一 大口
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/293,248 priority patent/US5551546A/en
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D27/00Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor
    • F16D27/10Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings
    • F16D27/108Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with axially movable clutching members
    • F16D27/112Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with axially movable clutching members with flat friction surfaces, e.g. discs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D27/00Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor
    • F16D2027/008Details relating to the magnetic circuit, or to the shape of the clutch parts to achieve a certain magnetic path

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロータ4の外周をフラット化してプーリの装
着位置の規制を無くし、ロータ4の外輪21における摩
擦壁23側の磁気抵抗を小さくして磁力の発生を増し、
ロータ4とアーマチュア5との係合トルクを大きくす
る。 【構成】 電磁クラッチ1のロータ4は、電磁コイル3
の外周に配された外輪21と、電磁コイル3の内周に配
された内輪22と、外輪21と内輪22とを繋ぎ、アー
マチュア5と係合する摩擦壁23とからなる断面コ字形
を呈する。外輪21の内周の摩擦壁23側には、摩擦壁
23に向けて内径が徐々に小さくなり、外輪21の摩擦
壁23側の肉厚を厚くする肉厚増大部27が形成されて
いる。この結果、外輪21の摩擦壁23側の磁気抵抗が
小さくなって、磁気回路全体の磁力が増加し、ロータ4
とアーマチュア5の係合トルクが増大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転動力の伝達および
遮断を行う電磁クラッチに関し、例えばカーエアコンの
圧縮機作動の断続のために用いて好適な技術である。
【0002】
【発明の背景】従来の電磁クラッチを図6に示す。この
電磁クラッチ100は、通電により磁力を発生する電磁
コイル101を収納した環状のステータ102、このス
テータ102を覆う断面コ字形で環状のロータ103、
電磁コイル101の発生する磁力によりロータ103に
吸着する環状のアーマチュア104からなる。従来のロ
ータ103は、アーマチュア104との摩擦係合面の増
加を図るために、アーマチュア104と摩擦係合するロ
ータ103の摩擦壁105が、ロータ103の外輪10
6の外径寸法よりも大きく設けられていた。つまり、ロ
ータ103の外周の摩擦壁105側に、摩擦面積を増大
するための段107が形成されていた。
【0003】しかるに、ロータ103の外周に、段10
7が形成されていることにより、ロータ103の外周に
回転ベルトを掛けるプーリ108を装着する場合、段1
07によってプーリ108の装着可能な範囲が規制され
てしまう。つまり、プーリ108をアーマチュア104
側へ大きくオーバーハングする要求があった場合、段1
07が邪魔して、プーリ108の装着位置をスライドす
るのみでは、プーリ108が要求位置に設定できず、新
たにプーリ108を新設計する必要が生じてしまう。
【0004】そこで、図7に示すように、ロータ103
の外周の段107を無くしてフラット化し、プーリ10
8の装着位置の規制を無くしたロータ103を作成する
と、外輪106の肉厚が厚くなり、ロータ103の重量
が重くなり、電磁クラッチ100の重量が重くなる。ま
た、外輪106の重量が重くなることにより、ロータ1
03の慣性質量が大きくなる。さらに、外輪106の肉
厚が厚いと、ロータ103を作製する際の材料費が高く
なる。
【0005】さらにそこで、図8に示すように、ロータ
103の外周の段107を無くしたまま、外輪106の
内周径を広げて外輪106の肉厚を薄くし、外輪106
の重量を抑えると、外輪106と内輪109との間隔が
広がる。このため、電磁コイル101の径方向寸法を大
きくすることができる。電磁コイル101は、コイル断
面が同じであれば、吸引力も同じになる。このため、電
磁コイル101の径方向寸法を大きくすることで、電磁
コイル101の軸方向寸法を短くしても、従来と同一の
吸引力を確保することができる。
【0006】このように、電磁コイル101の径方向寸
法が大きくなることによって、電磁コイル101の軸方
向寸法が短くでき、この結果、電磁クラッチ100の軸
方向寸法を短縮することができる。また、電磁コイル1
01を覆うステータ102も、電磁コイル101がより
正方形に近づくことにより、ステータ製作のための材料
が少なくて済む。この結果、ステータ102を作製する
際の材料費を抑えることができるとともに、ステータ1
02の重量を小さくできる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、外周に段1
07を無くしたまま、外輪106の肉厚を薄くしたロー
タ103は、段107を無くした分、外輪106の摩擦
壁105側の肉厚が薄くなり、結果的にロータ103の
外輪106における摩擦壁105側の磁気抵抗が大きく
なってしまう。そして、外輪106の摩擦壁105側の
磁気抵抗が大きくなると、磁気回路全体の磁力が低下し
て、アーマチュア104の吸引力が低下し、ロータ10
3とアーマチュア104との係合力が低下する不具合が
生じる。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記の不具合に鑑みてなされ
たもので、その目的は、ロータの外周をフラット化し、
プーリの装着位置の規制を無くすとともに、ロータの外
輪における摩擦壁側の磁気抵抗を小さくして、磁気回路
全体の磁力を増大し、ロータとアーマチュアとの係合力
を向上させた電磁クラッチの提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁クラッチ
は、次の技術的手段を採用した。 〔請求項1の手段〕電磁クラッチは、通電により磁力を
発生する円環状に設けられた電磁コイルと、この電磁コ
イルの外周に配された筒状の外輪、前記電磁コイルの内
周に配された筒状の内輪、および前記外輪と前記内輪と
を端部で繋ぐ摩擦壁からなるロータと、前記外輪の外周
に固着され、回転動力の伝達を受けて前記ロータと一体
に回転するプーリと、前記電磁コイルの発生する磁力に
よって前記摩擦壁に吸引され、この摩擦壁と摩擦係合し
て前記ロータの回転を受けるアーマチュアとを備える。
そして、前記外輪の外周径は、軸方向全辺に亘って一定
に設けられ、前記外輪の内周の前記摩擦壁側には、前記
外輪の肉厚を前記摩擦壁側に向けて徐々に厚くする肉厚
増大部を備える。
【0010】〔請求項2の手段〕請求項1の電磁クラッ
チにおいて、前記肉厚増大部の軸方向寸法xは、前記外
輪の軸方向寸法Lに対して、L/10≦x≦L/3を満
足することを特徴とする。
【0011】〔請求項3の手段〕請求項1または請求項
2の電磁クラッチにおいて、前記肉厚増大部は、内周面
の形状が軸方向に対して直線状に傾斜して設けられたこ
とを特徴とする。
【0012】〔請求項4の手段〕請求項1または請求項
2の電磁クラッチにおいて、前記肉厚増大部は、内周面
の形状が軸方向に対して曲線状に傾斜して設けられたこ
とを特徴とする。
【0013】
【作用および発明の効果】
〔請求項1の作用および発明の効果〕外輪の外周径が軸
方向の全辺に亘って一定に設けられることにより、外輪
の外周の軸方向に規制なく、プーリを固着できる。つま
り、外輪の外周がフラット化されるため、プーリを外輪
の外周で軸方向にスライドする邪魔がないため、プーリ
の要求位置に応じて、プーリを外輪に固着することがで
きる。
【0014】また、ロータの外輪の外周径は、上述のよ
うに軸方向に一定であるが、外輪の摩擦壁側の内周の肉
厚増大部によって、外輪の肉厚が摩擦壁に向けて厚く設
けられている。つまり、ロータの外輪は、肉厚増大部に
よって、摩擦壁側の磁気抵抗が小さくなる。このため、
電磁コイルが通電された際、磁気回路全体の磁力が増大
して、アーマチュアの吸引力が増加し、ロータとアーマ
チュアとの係合力が向上する。
【0015】〔請求項2の作用および発明の効果〕肉厚
増大部の軸方向寸法xを、外輪の軸方向寸法Lに対し
て、L/10≦x≦L/3を満足するように設けること
により、電磁コイルが通電された際、磁気回路全体の磁
力が大変増大し、ロータとアーマチュアとの係合力を高
くすることができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の電磁クラッチを、図に示す一
実施例に基づき説明する。 〔第1実施例の構成〕図1ないし図4は実施例を示すも
ので、図1は車両用冷凍サイクルの冷媒圧縮機に取り付
けられる電磁クラッチの断面図、図2は図1の要部拡大
図である。電磁クラッチ1は、ステータ2内に収容され
た電磁コイル3と、図示しないエンジンによって回転駆
動されるロータ4と、電磁コイル3の発生する磁力によ
ってロータ4に吸引されるアーマチュア5と、このアー
マチュア5に板バネ6を介して連結され、アーマチュア
5と一体に回転して図示しない冷媒圧縮機に回転動力を
伝えるインナーハブ7とからなる。
【0017】電磁コイル3は、絶縁皮膜を施した導線を
巻いたもので、鉄などの磁性体製で形成された断面コ字
形のステータ2内に収容され、エポキシ等の樹脂部材8
によってステータ2内にモールド固定されている。な
お、ステータ2は、リング状の支持部材10に固定さ
れ、この支持部材10が冷媒圧縮機のハウジングに固定
されることによって、ステータ2が冷媒圧縮機に装着さ
れる。
【0018】ロータ4の外周(後述する外輪の外周)に
は、周囲に多段式のVベルト(図示しない)が掛け渡さ
れるプーリ9が溶接等の接合技術によって固着されてい
る。このプーリ9は、エンジンの回転をVベルトを介し
て常に受け、固着されたロータ4とともに回転する。ま
た、ロータ4は、鉄などの磁性体製で、ステータ2を収
容する断面コ字形を呈する。また、ロータ4は、その内
周にベアリング11を備え、このベアリング11によっ
てロータ4は冷媒圧縮機のハウジングに対して回転自在
に支持される。なお、本発明にかかるロータ4の細部
は、後述する。
【0019】アーマチュア5は、ロータ4の摩擦面に間
隙gを隔てて対向配置されるもので、鉄などの磁性体よ
りなるリング状を呈する。本実施例のアーマチュア5
は、内周に配された内側リング5aと、この内側リング
5aに間隙(磁気遮断溝5c)を隔てて外周に配置され
た外側リング5bとを組み合わせたもので、非磁性材よ
りなる板バネ6によって内外のリング5a、5bの間に
架け渡し、リベット12、13で固定したものである。
【0020】インナーハブ7は、つば部7aと、冷媒圧
縮機の入力軸にスプライン嵌合される円筒部7bとを接
合したものである。つば部7aは、複数の金属ばね材よ
りなる板バネ6を介してアーマチュア5に連結され、イ
ンナーハブ7はアーマチュア5と一体に回転する。アー
マチュア5と板バネ6は上述のリベット12、13によ
って固定され、板バネ6とつば部7aはリベット14に
よって固定されている。この板バネ6の弾性力により、
アーマチュア5は、ロータ4から離れる方向へ変位する
ようになっている。
【0021】つば部7aの周囲に開けた複数の穴には、
それぞれゴム材料等の弾性部材よりなるストッパクッシ
ョン16が圧入により取り付けられている。このストッ
パクッション16は、図1に示すようにつば部7aとア
ーマチュア5との間に介挿された円板部16aを有し、
この円板部16aによってアーマチュア5が所定間隙以
上ロータ4から離れるのを阻止し、電磁コイル3の通電
が停止している場合に、アーマチュア5とロータ4との
間隙gを所定間隙(例えば0.5mm)に保つものであ
る。
【0022】本実施例の板バネ6は、アーマチュア5に
固定されるリベット12、13より、アーマチュア5の
内周側に延びるバネ力を備えたアーム部17が一体に設
けられている。このアーム部17の内周側のアーマチュ
ア5側の面は、アーマチュア5の内側リング5aの内側
に配置された弾性材18の一部に押し付けられている。
この弾性材18は、アーマチュア5の内周側においてア
ーム部17と対向するように配置され、インナーハブ7
に固定されたリング状の保持部材19と、アーム部17
との間で保持されている。そして、アーマチュア5がロ
ータ4に吸引される際に、アーム部17が弾性材18を
圧縮して、アーマチュア5がロータ4に被着するのに抗
する抵抗力を発生し、ロータ4とアーマチュア5との被
着音を低減する。
【0023】次に、本発明にかかるロータ4について詳
述する。本実施例のロータ4は、磁性体金属材料を加工
して設けたもので、電磁コイル3の外周に配された筒状
の外輪21、電磁コイル3の内周に配された筒状の内輪
22、および外輪21と内輪22とをアーマチュア5側
の端部で繋ぎ、アーマチュア5に摩擦係合する摩擦壁2
3からなり、電磁コイル3を収容するステータ2をアー
マチュア5側から覆う断面コ字形に設けられたものであ
る。摩擦壁23は、磁性体の底部24と、この底部24
の内周と外周に設けられた磁気遮断部25、26とを有
する。底部24は、電磁コイル3が配される側が、断面
円弧状に形成されている。また、磁気遮断部25、26
は、外輪21と底部24、底部24と内輪22を接合す
る銅などの非磁性体金属材料よりなり、内輪22と底部
24、底部24と外輪21の間で磁路が形成されるのを
阻止するものである。そして、電磁コイル3が通電され
ると、図2の一点鎖線に示すように、ステータ2−外輪
21−外側リング5b−底部24−内側リング5a−内
輪22−ステータ2の経路で磁気回路が形成される。
【0024】外輪21の外周径の寸法は、プーリ9の装
着位置の規制を無くすべく、軸方向の全辺に亘って一定
に設けられている。また、外輪21の摩擦壁23側は、
図2に示すように、摩擦壁23に向けて内周径が徐々に
小さくなる肉厚増大部27が形成されている。つまり、
外輪21は、外周径が軸方向に一定であるが、肉厚増大
部27によって、摩擦壁23側の肉厚が、摩擦壁23に
向けて厚く設けられている。そして、本実施例の肉厚増
大部27の内周面の形状は、軸方向に対して直線状に傾
斜した傾斜面に設けられている。
【0025】一方、電磁コイル3の外周を覆うステータ
2の外輪の摩擦壁23側の形状は、外輪21の肉厚増大
部27の形状に応じて、摩擦壁23に向けて外周径が徐
々に小さくなる対向部28が形成されている。この対向
部28の外周面の形状は、肉厚増大部27の内周面の形
状に対応して、軸方向に対して直線状に傾斜した傾斜面
に設けられている。
【0026】肉厚増大部27と対向部28とのギャップ
寸法G1 は、外輪21とロータ4とのギャップ寸法G2
よりも大きく設けられている(G1 >G2 )。これは、
ベアリング11の軸方向のがたつきにより、ロータ4が
軸方向へ移動した際であっても、ステータ2とロータ4
との接触を防ぐとともに、さらに、肉厚増大部27の成
形誤差、および対向部28の成形誤差を加味して、ステ
ータ2とロータ4とが接触するのを防ぐために、ギャッ
プ寸法G1 がギャップ寸法G2よりも大きく設けられて
いる。
【0027】ここで、肉厚増大部27の軸方向寸法x
(図3参照)について説明する。肉厚増大部27の軸方
向寸法xは、外輪21の軸方向寸法L(図2参照)の1
/10〜1/3の範囲に設けられることが望ましい(L
/10≦x≦L/3)。そして、本実施例では肉厚増大
部27の軸方向寸法xを、外輪21の軸方向寸法Lの1
/5(x=L/5)に設けている。なお、図8で示した
従来技術の電磁クラッチ100は、肉厚増大部27の軸
方向寸法xが0(x=0)のものに相当する。
【0028】肉厚増大部27の軸方向寸法xを、外輪2
1の軸方向寸法Lの1/10〜1/3の範囲に設ける理
由を、図4を用いて説明する。既存のロータで、肉厚増
大部を有さず、外周に段を備えたロータ(図6参照)を
用いて、ロータからアーマチュアへの伝達トルクを測定
すると、伝達トルクは、図4の実線Aの値を示した。一
方、本実施例における肉厚増大部27の長さを変化させ
てロータ4からアーマチュア5への伝達トルクを測定す
ると、伝達トルクは、図4の実線Bに示すように、肉厚
増大部27の長さに応じて変化する。そして、測定結果
から明らかなように、肉厚増大部27の軸方向寸法x
が、L/10〜L/3の範囲において段付ロータよりも
大きな伝達トルクを発生し、L/5において伝達トルク
が最大になる。このため、本実施例では、肉厚増大部2
7の軸方向寸法xを、L/10〜L/3の範囲で、かつ
最大磁力を得ることのできる約L/5に設定した。
【0029】なお、肉厚増大部27の軸方向寸法xが、
外輪21の軸方向寸法Lの1/10より小さい場合は
(x<1/10)、肉厚増大部27により外輪21の摩
擦壁23側の肉厚の増加分よりも、外輪21の外径をフ
ラット化したことにより、外輪21の摩擦壁23側の肉
厚の減少分の方が大きかったためである。また、肉厚増
大部27の軸方向寸法xが、外輪21の軸方向寸法Lの
1/3よりも大きい場合は(1/3<x)、広いギャッ
プG1 の軸方向寸法が長くなって磁気抵抗が大きくなっ
たためである。
【0030】〔実施例の作動〕次に、上記実施例の作動
を説明する。電磁コイル3の通電停止時は、板バネ6の
作用によってアーマチュア5がロータ4より離れた位置
に保持されているので、Vベルトからプーリ9を介して
ロータ4に伝達される回転動力は、アーマチュア5およ
びインナーハブ7へは伝達されず、ロータ4のみがベア
リング11上で空転する。電磁コイル3が通電される
と、電磁コイル3の発生する磁力によってアーマチュア
5がロータ4に吸引され、アーマチュア5がロータ4に
被着する。すると、ロータ4の回転がアーマチュア5、
板バネ6、インナーハブ7を介して冷媒圧縮機の入力軸
に伝達され、冷媒圧縮機が駆動される。
【0031】ロータ4は外周径が一定であるが、ロータ
4の外輪21の摩擦壁23側の内周に肉厚増大部27を
形成して、外輪21の摩擦壁23側の肉厚を厚く設け、
外輪21の摩擦壁23側の磁気抵抗を小さくしている。
このため、電磁コイル3が通電された際、ロータ4に肉
厚増大部27を設けたことにより、磁気回路全体の磁力
が増大して、アーマチュア5の吸引力が増加する。
【0032】〔第1実施例の効果〕本実施例の電磁クラ
ッチ1は、外輪21の外周径が軸方向の全辺に亘って一
定に設けられているため、プーリ9の固着位置に制約を
受けない。また、外輪21の摩擦壁23側に肉厚増大部
27を設けることで、外周に段を有したロータが発生す
る磁力より大きな磁力を発生する。つまり、本実施例の
電磁クラッチ1は、段を有したロータより大きな磁力を
発生してアーマチュア5を吸引し、アーマチュア5をロ
ータ4に摩擦係合させることができる。
【0033】また、本実施例の電磁クラッチ1は、電磁
コイル3の発生する磁力を増大することなく磁気回路の
磁力を増大させるため、電磁コイル3の電力消費を抑え
ることができる。さらに、外周に段を有したロータ(図
6参照)に比較して、本実施例のロータ4は、外輪21
と内輪22との間の間隔(ステータ2および電磁コイル
3が配置される径方向スペース)が広くなるため、ステ
ータ2および電磁コイル3の径方向寸法を大きくして、
ステータ2および電磁コイル3の軸方向寸法を短くでき
る。このように、ステータ2および電磁コイル3の軸方
向寸法が短くなることにより、電磁クラッチ1の軸方向
寸法を従来に比較して短縮することができる。
【0034】〔第2実施例〕図5は第2実施例を示す電
磁クラッチ1の断面図である。上記第1実施例では、肉
厚増大部27の内周面の形状を、軸方向に対して直線状
に傾斜した傾斜面に設けた例を示したが、本実施例で
は、肉厚増大部27の内周面の形状を、軸方向に対して
曲線状に傾斜した傾斜面(角取り形状)に設けたもので
ある。なお、ステータ2の対向部28の外周面の形状
も、肉厚増大部27の内周面の形状に対応して、軸方向
に対して曲線状に傾斜した傾斜面に設けられている。
【0035】〔変形例〕上記の実施例では、車両用冷凍
サイクルの冷媒圧縮機に取り付けられる電磁クラッチに
本発明を適用した例を示したが、スーパチャージャや自
動変速機など、回転動力の伝達および遮断を行う全ての
電磁クラッチに本発明を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示す電磁クラッチの断面図であ
る。
【図2】電磁クラッチの要部断面図である。
【図3】電磁クラッチの要部断面図である。
【図4】肉厚増大部の長さを磁力との関係を示すグラフ
である。
【図5】第2実施例を示す電磁クラッチの断面図であ
る。
【図6】従来技術を示す電磁クラッチの断面図である。
【図7】比較のために示した電磁クラッチの断面図であ
る。
【図8】比較のために示した電磁クラッチの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 電磁クラッチ 3 電磁コイル 4 ロータ 5 アーマチュア 9 プーリ 21 外輪 22 内輪 23 摩擦壁 27 肉厚増大部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通電により磁力を発生する円環状に設けら
    れた電磁コイルと、 この電磁コイルの外周に配された筒状の外輪、前記電磁
    コイルの内周に配された筒状の内輪、および前記外輪と
    前記内輪とを端部で繋ぐ摩擦壁からなるロータと、 前記外輪の外周に固着され、回転動力の伝達を受けて前
    記ロータと一体に回転するプーリと、 前記電磁コイルの発生する磁力によって前記摩擦壁に吸
    引され、この摩擦壁と摩擦係合して前記ロータの回転を
    受けるアーマチュアとを備える電磁クラッチにおいて、 前記外輪の外周径は、軸方向全辺に亘って一定に設けら
    れ、 前記外輪の内周の前記摩擦壁側には、前記外輪の肉厚を
    前記摩擦壁側に向けて徐々に厚くする肉厚増大部を備え
    ることを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 【請求項2】請求項1の電磁クラッチにおいて、 前記肉厚増大部の軸方向寸法xは、前記外輪の軸方向寸
    法Lに対して、L/10≦x≦L/3を満足することを
    特徴とする電磁クラッチ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2の電磁クラッチに
    おいて、 前記肉厚増大部は、 内周面の形状が軸方向に対して直線状に傾斜して設けら
    れたことを特徴とする電磁クラッチ。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2の電磁クラッチに
    おいて、 前記肉厚増大部は、 内周面の形状が軸方向に対して曲線状に傾斜して設けら
    れたことを特徴とする電磁クラッチ。
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