JPH0650357A - 電磁クラッチ - Google Patents

電磁クラッチ

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JPH0650357A
JPH0650357A JP4206481A JP20648192A JPH0650357A JP H0650357 A JPH0650357 A JP H0650357A JP 4206481 A JP4206481 A JP 4206481A JP 20648192 A JP20648192 A JP 20648192A JP H0650357 A JPH0650357 A JP H0650357A
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JP
Japan
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annular
magnetic material
armature
rotor
material portion
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Application number
JP4206481A
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English (en)
Inventor
Akira Kishibuchi
昭 岸淵
Junichi Oguchi
純一 大口
Masashi Tobayama
昌史 鳥羽山
Yasuo Tabuchi
泰生 田渕
Takao Suzuki
孝夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アーマチュアの環状非磁性材部とロータの環
状磁性材部との伝達トルクを飛躍的に向上させることを
可能とする。 【構成】 ロータ4の環状磁性材部11と筒状磁性材部
12、13を結合する環状非磁性材部14、15と、ア
ーマチュア5の環状磁性材部18、19を結合する環状
非磁性材部20との材質に、金属系非磁性材料に高硬質
の添加物を所定量加えた材料を用いた。これによって、
ロータ4の環状磁性材部11、筒状磁性材部12、1
3、環状非磁性材部14、15の摩擦係合面と、アーマ
チュア5の環状磁性材部18、19、環状非磁性材部2
0の摩擦係合面との摩擦係数が高められるので、内燃機
関の回転動力が効率良くロータ4を介してアーマチュア
5へ伝達される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両用空気調和
装置の冷媒圧縮機への回転動力の伝達を制御する電磁ク
ラッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、特公昭61−8295号公報
においては、内燃機関に回転駆動されるロータ、このロ
ータの摩擦係合面に対向配置された磁性材部よりなるア
ーマチュア、および通電されるとロータとアーマチュア
とに磁束を発生させてロータの摩擦係合面にアーマチュ
アの摩擦係合面を吸着させる電磁コイルを備えた電磁ク
ラッチ(以下従来の技術と呼ぶ)が提案されている。な
お、そのロータの摩擦係合面には、磁束を迂回させる空
隙を挟んで分割されている外周側の磁性材部と内周側の
磁性材部とを、銅、ステンレス鋼等の非磁性材部により
連結していた。これにより、ブリッジによる磁気漏れを
防止することによって、ロータとアーマチュアとの伝達
トルクを向上させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
においては、ロータの非磁性材部とアーマチュアの磁性
材部との摩擦係数(μ)が0.15〜0.25程度の値
であるため、ロータとアーマチュアとの伝達トルクの向
上効果があまり発揮できなかった。本発明は、2つの環
状摩擦板の伝達トルクを飛躍的に向上させることが可能
な電磁クラッチの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の間隙を
隔てて対向配置された2つの環状摩擦板と、起磁力によ
って前記2つの環状摩擦板を摩擦係合させる電磁コイル
とを備え、前記2つの環状摩擦板のうち少なくとも一方
の環状摩擦板は、径方向に環状空隙を隔てて配された複
数の環状磁性材部、および前記環状空隙内に配置されて
隣設する2つの環状磁性材部を連結すると共に、前記他
方の環状摩擦板との摩擦係合部に前記他方の環状摩擦板
との摩擦係数を高める添加物を加えてなる環状非磁性材
部を有する技術手段を採用した。
【0005】
【作用】本発明は、2つの環状摩擦板のうち少なくとも
一方の環状摩擦板の径方向に複数の環状磁性材部が環状
空隙を隔てて形成されており、その環状空隙内に隣設す
る2つの環状磁性材部を連結する環状非磁性材部が配置
されている。そして、その環状非磁性材部の他方の環状
摩擦板との摩擦係合部には、他方の環状摩擦板との摩擦
係数を高める添加物が加えられている。これによって、
一方の環状摩擦板の環状非磁性材部と他方の環状摩擦板
との摩擦係数が高められることにより、電磁コイルの起
磁力によって一方の環状摩擦板と他方の環状摩擦板とを
摩擦係合させて2つの環状摩擦板間で回転動力が伝達さ
れているときに、2つの環状摩擦板間の伝達トルクが向
上する。
【0006】
【実施例】つぎに、本発明の電磁クラッチを図に示す実
施例に基づいて説明する。 〔第1実施例〕図1は電磁クラッチ1を示した図であ
る。電磁クラッチ1は、車両走行用内燃機関(図示せ
ず)と車両用空気調和装置の冷媒圧縮機のシャフト(図
示せず)との回転動力の伝達を断続するものである。こ
の実施例の電磁クラッチ1は、電磁コイル2、ステータ
ハウジング3、ロータ4、アーマチュア5、アウターハ
ブ6、インナーハブ7およびゴムハブ8等から構成され
ている。
【0007】電磁コイル2は、ステータハウジング3内
に装着された樹脂製ボビン9の外周に円筒形状に巻回さ
れている。この電磁コイル2は、車両に搭載されたバッ
テリ(図示せず)に接続され、通電されると起磁力によ
ってアーマチュア5をロータ4に吸着させる。ステータ
ハウジング3は、例えば低炭素鋼(S10C)等の磁性
材料製で、円環板状の取付け用フランジ10を介して冷
媒圧縮機のハウジング(図示せず)に固定されている。
【0008】図2はロータ4を示した図である。ロータ
4は、本発明の他方の環状摩擦板であって、環状磁性材
部11、筒状磁性材部12、13および環状非磁性材部
14、15より構成されている。環状磁性材部11、筒
状磁性材部12、13は、ロータ4の径方向に、磁束を
迂回させるための2つの環状非磁性材部14、15と並
設されている。環状磁性材部11は、例えば低炭素鋼
(S10C)等の磁性材料製で、その左側面がアーマチ
ュア5と摩擦係合する円環状の摩擦係合面を形成してい
る。
【0009】筒状磁性材部12は、例えば低炭素鋼(S
10C)等の磁性材料製で、その左端面がアーマチュア
5と摩擦係合する円環状の摩擦係合面を形成している。
また、筒状磁性材部12は、冷媒圧縮機のハウジングの
外周にベアリング16を介して回転自在に配されてい
る。さらに、筒状磁性材部12の外周には、電磁コイル
2とステータハウジング3が微小隙間を介して遊嵌合さ
れている。
【0010】筒状磁性材部13は、例えば低炭素鋼(S
10C)等の磁性材料製で、その左端面がアーマチュア
5と摩擦係合する円環状の摩擦係合面を形成している。
また、筒状磁性材部13の内周には、電磁コイル2とス
テータハウジング3が遊嵌合されている。さらに、筒状
磁性材部13の外周には、内燃機関の回転動力をベルト
(図示せず)を介してロータ4に伝達するためのVプー
リ17が溶接等の手段により接合されている。
【0011】環状非磁性材部14、15は、磁束の漏れ
を防ぐものであって、例えば青銅などの銅系合金やステ
ンレス鋼等の金属系非磁性材料に、酸化珪素、酸化マグ
ネシウム、アルミナ、チタン酸カリウム、各種ガラス繊
維等の高硬質の添加物を所定量加えた材料によって形成
されており、それぞれ磁性材部12と11との間の環状
空隙内及び磁性材部11と13との間の環状空隙内に嵌
め込まれている。さらに、環状非磁性材部14、15の
左端面は、環状磁性材部11や筒状磁性材部12、13
と同様に、アーマチュア5と摩擦係合する円環状の摩擦
係合面を形成している。なお、環状非磁性材部14、1
5は、ロータ4の外径が例えばφ=105のとき径方向
に1mm〜3mmの幅(環状空隙の幅)を持つように設けら
れている。
【0012】そして、環状非磁性材部14は、環状磁性
材部11の内周と筒状磁性材部12の左端部の外周との
間にろう付け、熱拡散等の手段により接合されて、環状
磁性材部11と筒状磁性材部12を結合する。また、環
状非磁性材部15は、環状非磁性材部14と同様に、環
状磁性材部11の外周と筒状磁性材部13の左端部の内
周との間にろう付け、熱拡散等の手段により接合され
て、環状磁性材部11と筒状磁性材部13を結合する。
【0013】図3はアーマチュア5を示した図である。
アーマチュア5は、本発明の一方の環状摩擦板であっ
て、ロータ4の各摩擦係合面に所定の間隙を隔てて対向
配置され、環状磁性材部18、19および環状非磁性材
部20より構成されている。環状磁性材部18、19
は、例えば低炭素鋼(S10C)等の磁性材料製で、ア
ーマチュア5の径方向に、磁束を迂回させるための非磁
性材部20と並設されている。さらに、環状磁性材部1
8の右側面は、ロータ4の環状磁性材部11、筒状磁性
材部12および環状非磁性材部14と摩擦係合する円環
状の摩擦係合面を形成している。また、環状磁性材部1
9の右側面は、ロータ4の環状磁性材部11、筒状磁性
材部13および環状非磁性材部15と摩擦係合する円環
状の摩擦係合面を形成している。
【0014】環状非磁性材部20は、磁束の漏れを防ぐ
ものであって、例えば青銅などの銅系合金やステンレス
鋼等の金属系非磁性材料に、酸化珪素、酸化マグネシウ
ム、アルミナ、チタン酸カリウム、各種ガラス繊維等の
高硬質の添加物を所定量加えた材料によって形成されて
おり、環状磁性材部18、19間に形成される環状空隙
内に嵌め込まれている。さらに、環状非磁性材部20の
右端面は、環状磁性材部18、19と同様に、ロータ4
の環状磁性材部11と摩擦係合する円環状の摩擦係合面
を形成している。なお、環状非磁性材部14、15は、
ロータ4の外径が例えばφ=105のとき径方向に1mm
〜3mmの幅(環状空隙の幅)を持つように設けられてい
る。
【0015】つぎに、このアーマチュア5の製造工程を
図4に基づいて簡単に説明する。まず、環状磁性材部1
8、19および環状非磁性材部20を所定の環状形状に
成形して、図4(A)に示したように、基台21上の環
状磁性材部18、19間に形成される環状空隙内に環状
非磁性材部20を嵌め込む。そして、図4(B)に示し
たように、環状磁性材部18の外周面と環状非磁性材部
20の内周面との間にろう材22を配置し、同様にし
て、環状非磁性材部20の外周面と環状磁性材部19の
内周面との間にろう材22を配置する。
【0016】その後に、図4(C)に示したように、こ
れらのアーマチュアの仮組付品23を炉等の手段により
加熱することによって、環状非磁性材部20の内周面と
外周面に環状磁性材部18、19をろう付けにより接合
する。これによって、図4(D)に示したように、環状
非磁性材部20が環状磁性材部18、19をろう付けに
より結合することによって、アーマチュア5が製造され
る。なお、ロータ4も同様な方法で製造される。
【0017】アウターハブ6は、例えば低炭素鋼(S1
0C)等の鉄鋼製で、円環板状に形成されている。アー
マチュア5の環状磁性材部19の左側面にリベット24
により取り付けられている。このアウターハブ6の内周
側端部には、インナーハブ7と対向する円筒状フランジ
部25が形成されている。インナーハブ7は、例えば低
炭素鋼(S10C)等の鉄鋼製で、円環板状に形成され
ている。このインナーハブ7の外周側端部には、アウタ
ーハブ6のフランジ部25の内周面に対向する円筒状フ
ランジ部26が形成されている。また、インナーハブ7
の内周側端部には、冷媒圧縮機のシャフトを固定するた
めの円筒状の取付け部27が形成されている。
【0018】ゴムハブ8は、例えば耐振性、耐熱性に優
れ、ゴム硬度が大きいブチルゴムや天然ゴム製で、アウ
ターハブ6のフランジ部25とインナーハブ7のフラン
ジ部26との間に充填され、それらのフランジ部25、
26の対向面に加硫接着等の手段により接合されてい
る。
【0019】つぎに、この電磁クラッチ1の作用を図1
ないし図3に基づいて簡単に説明する。車両用空気調和
装置の起動時に、電磁コイル2が通電されると電磁コイ
ル2に起磁力が生じて、ステータハウジング3、ロータ
4の環状磁性材部11、筒状磁性材部12、13および
アーマチュア5の環状磁性材部18、19に磁束が発生
することによって、アーマチュア5にモータ4側に吸引
される力が加わる。
【0020】これによって、ゴムハブ8が軸方向に撓
み、アーマチュア5がアウターハブ6を伴って軸方向に
移動してアーマチュア5がロータ4の左側面(摩擦係合
面)に強固に吸着される。そして、ロータ4が内燃機関
によりベルトおよびVプーリ17を介して回転駆動され
ているため、内燃機関の回転動力がロータ4を通ってア
ーマチュア5とアウターハブ6に伝達される。
【0021】このとき、ロータ4の環状磁性材部11、
筒状磁性材部12、13および環状非磁性材部14、1
5の各摩擦係合面とアーマチュア5の環状磁性材部1
8、19および環状非磁性材部20の各摩擦係合面とが
摩擦係合するが、この実施例では環状非磁性材部14、
15、20を形成する金属系非磁性材料に高硬質の添加
剤を加えている。
【0022】これによって、環状磁性材部11と環状非
磁性材部20との摩擦係数が0.35以上の値となり、
環状非磁性材部14、15と環状磁性材部18、19と
の摩擦係数(μ)も0.35以上の値となる。このた
め、ロータ4からアーマチュア5への回転動力の伝達効
率が従来技術のものと比較して著しく増加する。この結
果、伝達トルクを飛躍的に向上させることができる。
【0023】また、この実施例では、環状非磁性材部1
4、15、20を構成する金属系非磁性材料の全てに均
等に高硬質の添加剤を加えているので、ロータ4とアー
マチュア5との吸着、離脱が繰り返されることによっ
て、高硬質の添加剤が擦り取られるようなことは全くな
く、伝達トルクの向上効果が長期間安定して得られる。
【0024】〔第2実施例〕図5は第2実施例のアーマ
チュア5の製造工程を示した図である。まず、環状磁性
材部18、19および環状非磁性材部20を所定の環状
形状に成形して、図5(A)に示したように、基台21
上の環状磁性材部18、19間に環状非磁性材部20を
中間バメによって仮固定する。その後に、図5(B)に
示したように、これらのアーマチュアの仮組付品23を
炉等の手段により環状非磁性材部20の融点以下の温度
で加熱する。これによって、図5(C)に示したよう
に、環状磁性材部18、19と環状非磁性材部20とが
熱拡散接合することによりアーマチュア5を製造する。
なお、ロータ4も同様な方法で製造される。
【0025】〔第3実施例〕図6は第3実施例として用
いた電磁クラッチ1を示した図である。この実施例で
は、図7にも一部示したように、ロータ4の環状磁性材
部11と筒状磁性材部12、13の左端部との間に形成
される2つの環状空隙内に環状非磁性材部31、32を
嵌め込んでいる。また、アーマチュア5の環状磁性材部
18、19間に形成される環状空隙内に環状非磁性材部
33を嵌め込んでいる。
【0026】環状非磁性材部31、32は、摩擦係合面
より1mm程度の間に高硬質の添加物を加えた金属系非磁
性材料製の環状部31a、32aと、この環状部31
a、32aより電磁コイル2側(右側)に高硬質の添加
物を加えない金属系非磁性材料製の環状部31b、32
bとが別途形成されている。環状非磁性材部33は、環
状非磁性材部31、32と同様にして、高硬質の添加物
を加えた金属系非磁性材料製の環状部33aと、この環
状部33aよりアウターハブ6側(左側)に高硬質の添
加物を加えない金属系非磁性材料製の環状部33bとが
別途形成されている。
【0027】図8は第3実施例のアーマチュア5の製造
工程を示した図である。まず、環状磁性材部18、1
9、環状非磁性材部33の環状部33a、33bを所定
の環状形状に成形して、図8(A)に示したように、基
台35上の環状磁性材部18、19間に形成される環状
空隙内に環状部33a、33bをそれぞれ嵌め込む。そ
して、図8(B)に示したように、環状磁性材部18の
外周面と環状非磁性材部33の内周面との間にろう材3
6を配置し、環状非磁性材部33の外周面と環状磁性材
部19の内周面との間にろう材36を配置し、環状部3
3aの上端面と環状部33bの下端面との間にろう材3
6を配置する。
【0028】その後に、図8(C)に示したように、こ
れらのアーマチュアの仮組付品37を炉等の手段により
加熱することによって、環状部33aと環状部33b同
士をろう付けにより接合すると共に、環状非磁性材部3
3の内周面と外周面に環状磁性材部18、19をろう付
けにより接合する。これによって、図8(D)に示した
ように、環状非磁性材部33が環状磁性材部18、19
をろう付けにより結合することによって、アーマチュア
5が製造される。なお、ロータ4も同様な方法で製造さ
れる。
【0029】〔第4実施例〕図9は第4実施例のアーマ
チュア5の製造工程を示した図である。まず、環状磁性
材部18、19および環状非磁性材部33の環状部33
a、33bを所定の環状形状に成形して、図9(A)に
示したように、基台35上の環状磁性材部18、19間
に環状部33a、33bを中間バメによって仮固定す
る。その後に、図9(B)に示したように、これらのア
ーマチュアの仮組付品37を炉等の手段により環状部3
3a、33bの融点以下の温度で加熱する。これによっ
て、図9(C)に示したように、環状磁性材部18、1
9と環状非磁性材部33の環状部33a、33bとが熱
拡散接合することによりアーマチュア5を製造する。な
お、ロータ4も同様な方法で製造される。
【0030】〔第5実施例〕図10は第5実施例のアー
マチュア5の製造工程を示した図である。この実施例で
は、図10(A)に示したように、環状磁性材部18、
19間に環状部33aを中間バメによって仮固定して、
図10(B)に示したように、これらのアーマチュアの
仮組付品37を炉等の手段により環状部33aの融点よ
り高い温度で加熱する。
【0031】このため、図10(C)に示したように、
環状磁性材部18、19と環状非磁性材部33の環状部
33aとが熱拡散接合する。そして、環状部33aの融
点以下の温度に徐冷した後、図10(D)に示したよう
に、環状磁性材部18、19と環状部33aで囲まれた
環状空隙内に環状部33bを嵌め込む。これによって、
図10(E)に示したように、環状部33a、33bが
環状部33aの余熱により熱拡散接合することによりア
ーマチュア5が製造される。なお、ロータ4も同様な方
法で製造される。
【0032】〔変形例〕本実施例では、本発明を車両走
行用内燃機関と車両用空気調和装置の冷媒圧縮機のシャ
フトとの断続を行う電磁クラッチに用いたが、本発明を
内燃機関等の駆動源と変速機、過給機、ポンプ、送風
機、発電機等の従動装置との断続を行う電磁クラッチに
用いても良い。本実施例では、ロータ4とアーマチュア
5の両方の非磁性材料に摩擦係数を高める添加物を加え
たが、ロータ4とアーマチュア5のうちどちらか一方の
非磁性材料にのみ添加物を加えても良い。本実施例で
は、ロータ4よりアーマチュア5に回転動力が伝達され
たが、アーマチュアよりロータに回転動力が伝達される
ようにしても良い。本実施例では、アーマチュア5とイ
ンナーハブ7との間にアウターハブ6とゴムハブ8を配
したが、アーマチュア5とインナーハブ7との間で板ば
ねを配しても良い。
【0033】
【発明の効果】本発明は、一方の環状摩擦板の環状非磁
性材部における他方の環状摩擦板との摩擦係合部に、他
方の環状摩擦板との摩擦係数を高める添加物を加えるこ
とによって、一方の環状摩擦板の環状非磁性材部と他方
の環状摩擦板との摩擦係数を高めることができるので、
2つの環状摩擦板間の伝達トルクを飛躍的に向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の電磁クラッチを示した断
面図である。
【図2】ロータの上半分を示した正面図である。
【図3】アーマチュアの上半分を示した正面図である。
【図4】アーマチュアの製造工程を示した工程図であ
る。
【図5】本発明の第2実施例のアーマチュアの製造工程
を示した工程図である。
【図6】本発明の第3実施例の電磁クラッチを示した断
面図である。
【図7】図6のロータの環状非磁性材部付近を示した拡
大断面図である。
【図8】アーマチュアの製造工程を示した工程図であ
る。
【図9】本発明の第4実施例のアーマチュアの製造工程
を示した工程図である。
【図10】本発明の第5実施例のアーマチュアの製造工
程を示した工程図である。
【符号の説明】
1 電磁クラッチ 2 電磁コイル 4 ロータ(他方の環状摩擦板) 5 アーマチュア(一方の環状摩擦板) 11 環状磁性材部 12 筒状磁性材部 13 筒状磁性材部 14 環状非磁性材部 15 環状非磁性材部 18 環状磁性材部 19 環状磁性材部 20 環状非磁性材部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田渕 泰生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 鈴木 孝夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隙を隔てて対向配置された2つ
    の環状摩擦板と、 起磁力によって前記2つの環状摩擦板を摩擦係合させる
    電磁コイルとを備え、 前記2つの環状摩擦板のうち少なくとも一方の環状摩擦
    板は、 径方向に環状空隙を隔てて配された複数の環状磁性材
    部、 および前記環状空隙内に配置されて隣設する2つの環状
    磁性材部を連結すると共に、前記他方の環状摩擦板との
    摩擦係合部に前記他方の環状摩擦板との摩擦係数を高め
    る添加物を加えてなる環状非磁性材部を有することを特
    徴とする電磁クラッチ。
JP4206481A 1992-08-03 1992-08-03 電磁クラッチ Pending JPH0650357A (ja)

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JP4206481A JPH0650357A (ja) 1992-08-03 1992-08-03 電磁クラッチ

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JP4206481A JPH0650357A (ja) 1992-08-03 1992-08-03 電磁クラッチ

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