JPH07117237A - インクジェットプリントヘッドおよびインクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリントヘッドおよびインクジェットプリンタ

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JPH07117237A
JPH07117237A JP5266774A JP26677493A JPH07117237A JP H07117237 A JPH07117237 A JP H07117237A JP 5266774 A JP5266774 A JP 5266774A JP 26677493 A JP26677493 A JP 26677493A JP H07117237 A JPH07117237 A JP H07117237A
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JP
Japan
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liquid
ink
ink jet
piezoelectric element
liquid chamber
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JP5266774A
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English (en)
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Toshiki Kagami
俊樹 加々美
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Publication of JPH07117237A publication Critical patent/JPH07117237A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/211Mixing of inks, solvent or air prior to paper contact
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14032Structure of the pressure chamber
    • B41J2/1404Geometrical characteristics
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
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    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
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    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確な階調の印刷を高速で行うことができる
ようにする。 【構成】 定量部2の定量液室8に、図示せぬインクタ
ンクから液供給路15を介してインク34が導かれて充
填される。そして、圧電素子11は、電圧が印加される
と、高さ方向に延びるように変形するが、上側は、圧電
素子支え5に固定されているため、下方向に向かって延
びる。これにより、ピストン12が押し下げられ、定量
部液室8の容積が減少し、その減少した容積に対する液
量のインク34、即ち定量されたインク34が、液流路
14から出ていく。この定量されたインク34は、ベー
ス1から吐出される透明溶媒34と混合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明溶媒にインクを定
量混合した混合液により印刷を行うインクジェットプリ
ントヘッド、並びにインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】例えばオンデマンド型インクジェットプ
リンタにおいては、例えば電歪素子(圧電素子)(ピエ
ゾ素子)の変形による圧力や、発熱素子による加熱沸騰
によって生ずる気泡の圧力を用いてインクを吐出するよ
うになされている。
【0003】ところで、1種類の液体(インク)のみ吐
出可能なインクジェットプリンタでは、1ドットによる
階調表現は、1回に吐出するインクの液量を制御するこ
とにより、被印刷物に付着するインクのドットの大きさ
を制御する、いわゆる面積階調によって行われていた。
【0004】しかしながら、1回に吐出するインクの液
量の微細な制御は困難なため、豊かな階調を得ることが
できず、さらに、例えばハイライト部分の表現能力が乏
しいなどの問題があった。
【0005】そこで、最近では、透明溶媒とインクとを
混合した混合液を吐出して印刷を行うインクジェットプ
リンタがある。
【0006】このようなインクジェットプリンタにおい
ては、透明溶媒およびインクのうちの一方の液体として
の、例えばインクを、所望する階調に合わせて定量し、
この定量したインクを、他方の液体としての所定の透明
溶媒と混合し、その混合液量を一定として吐出し印刷を
行う、即ちドット内濃度階調によって印刷を行うように
なされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本件出願人
は、上述のように2液(以上)を混合した混合液により
印刷を行うインクジェットプリンタとして、例えば電気
浸透などを利用して、インク(または透明溶媒)の定量
を行うものを、先に出願している。
【0008】ここで、電気浸透とは、電解室溶液が満た
されている容器を、例えば左右に仕切るように多孔質隔
膜を設け、仕切られた左右の電解室溶液それぞれの中に
電極板を挿入して、電圧を印加した場合に、電解質溶液
が、多孔質隔膜を介して一方から他方に移動するという
ような現象である。
【0009】電気浸透によれば、電解質溶液の浸透量
(移動量)は、流れた電気量に比例するので、比較的正
確な定量を行うことができる。
【0010】しかしながら、電気浸透現象の周波数応答
は、例えば圧電素子などと比較して遅いため、印刷速度
の高速化を図ることが困難であった。
【0011】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、正確な階調の印刷を高速で行うことがで
きるようにするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
プリントヘッドは、例えば透明溶媒35などの第1の液
体を吐出する吐出口としての吐出部出口33と、例えば
インク34などの第2の液体を出力する出力口としての
定量部出口32と、吐出部出口33から透明溶媒35を
吐出させる吐出手段としての圧電素子6と、インク34
を充填する、例えば定量部液室8などの液室を有し、そ
の定量部液室8に充填されたインク34を定量して定量
部出口32から出力させる定量手段としての定量部2と
を備え、定量部2は、定量部液室8の容積を変化させる
ことにより、インク34を定量し、吐出部出口33およ
び定量部出口32は、それぞれの先端を互いに突き合わ
せ、所定の角度をなして配置されていることを特徴とす
る。
【0013】このインクジェットプリントヘッドは、吐
出手段が、圧電素子でなるようにすることができる。
【0014】また、このインクジェットプリントヘッド
は、吐出手段が、発熱素子でなるようにすることができ
る。
【0015】さらに、このインクジェットプリントヘッ
ドは、所定の角度が、90度であるようにすることがで
きる。
【0016】また、このインクジェットプリントヘッド
は、定量部2が、定量部液室8内を上下することができ
るピストンとしてのピストン12をさらに有し、ピスト
ン12を一方向に移動させることにより、インク34を
定量するようにすることができる。
【0017】本発明のインクジェットプリンタは、例え
ばプリント紙53などの被印刷物に印刷を行う請求項5
に記載のインクジェットプリントヘッドとしてのヘッド
58と、ヘッド58による、プリント紙53に対する1
ラインの印刷の終了を検出する検出手段としてのライト
エンドセンサ57と、ライトエンドセンサ57によりプ
リント紙53に対する1ラインの印刷の終了が検出され
たとき、ヘッド58が備える定量部2のピストン12
を、元の位置に戻す制御を行う制御手段としてのCPU
61とを備えることを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明のインクジェットプリントヘッドにおい
ては、定量部2が、定量部液室8の容積を変化させるこ
とにより、インク34を定量し、定量部出口32から出
力するとともに、透明溶媒35が、定量部出口32と互
いの先端を突き合わせ、所定の角度をなして配置されて
いる吐出部出口33から吐出される。従って、インク3
4の定量を正確に行うことができ、さらにインク34と
透明溶媒35とが、定量部出口32または吐出部出口3
3の外で混合されるので、インク34と透明溶媒35と
の自然混合を防止することができる。
【0019】また、定量部2が、定量部液室8内を上下
するピストン12を一方向に移動させることにより、イ
ンク34を定量するようにすることができる場合におい
ては、高速且つ正確で微細な定量を行うことができるの
で、階調豊かな印刷を高速で行うことができる。
【0020】本発明のインクジェットプリンタにおいて
は、ヘッド58による、プリント紙53に対する1ライ
ンの印刷の終了を検出すると、ヘッド58が備える定量
部2のピストン12を、元の位置に戻す制御を行う。従
って、1ラインごとに、階調豊かな印刷を高速で行うこ
とができる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明のインクジェットプリントヘ
ッドの一実施例の構成を示す斜視図であり、図2(a)
乃至図2(c)それぞれは、その正面図、側面図、また
は平面図である。さらに、図3には、図1の実施例の断
面図を示してある。なお、図3においては、図1または
図2における圧電素子6の図示を省略してある。
【0022】ベース1は、例えば直方体形状のステンレ
ス(例えばSUS303など)などからなり、図4に示
すように構成される。なお、図4(a)乃至図4(d)
それぞれは、ベース1の平面図、左側面図、右側面図、
または断面図である。
【0023】即ち、ベース1の上面には、例えば深さ1
00μm程度の、図4(a)に示すような形状の溝とし
てのベース液室21が形成されている。ベース液室21
の前方(図4(a)においては、左側)には、ベース液
室21の深さと同一の深さのノズル26が、ベース1の
前面にかけて形成されている(図4(b))。
【0024】一方、ベース液室21の後側(図4(a)
においては、右側)には、それと連通する管状の毛細管
25が形成されており、この毛細管25の深さは、ベー
ス液室21の深さと同一になされている。
【0025】毛細管25の、ベース液室21と連通して
いない方の一端は、液供給路出口23と連通しており、
液供給路出口23は、L字型の液供給路24(図4
(d))を介して、ベース1の背面に形成された液供給
路入口22(図4(c))に連通している。
【0026】液供給路入口22には、図示せぬ透明溶媒
タンクが連通しており、そこから、例えば透明な水や、
アルコール、その他の有機溶剤(例えばクロロオクタン
など)などでなる透明溶媒35(図3)が、同じく図示
せぬ耐溶剤性のチューブなどを介して供給されるように
なされている。この透明溶媒35は、液供給路24およ
び液供給路出口23を介して毛細管25まで達し、毛細
管現象によりベース液室21に導かれる。
【0027】これにより透明溶媒35は、ベース液室2
1に充填されるようになされている。
【0028】図1乃至図3に戻り、ベース1の上面(ベ
ース液室21(図4)などが形成された面)および正面
(ノズル26(図4)の端面側の面)には、それらをほ
ぼ被い、且つそのオリフィス(穴)とベース1のノズル
26との位置が一致するように、吐出部折曲オリフィス
プレート3が固定されている。
【0029】ここで、このオリフィスプレート3(後述
する定量部折曲オリフィスプレート4も同様)は、図5
に示すような、例えばエレクトロフォーミング法などに
よって形成された、10乃至100μmφ程度(本実施
例では、例えば87.5μmφとする)のオリフィス
(穴)を有する、厚さが10乃至200μm程度(本実
施例では、例えば20μmとする)のニッケルなどでな
るプレートを、オリフィスの位置(穴の中心の位置)
で、図中点線で示すように90度に折曲げたものであ
る。
【0030】また、このオリフィスプレート3は、ベー
ス1と対向する面のうち、そのベース液室(図4)など
の透明溶媒35が通る溝の部分以外に対応する部分に、
接着剤を塗布しまたは吹き付け、ベース1に押圧あるい
は加熱押圧することによって接着(固定)されている。
接着剤としては、透明溶媒35および後述するインク3
4(図3)(例えば、染料(例えば、C.I.ベーシッ
クレッド46など)、グリセリン、ジエチレングリコー
ル、水をそれぞれ2,2,6,30wt%の割合で混合
したものなど)によっては冒されない耐溶剤性のもの
(例えば、1または2液性のエポキシ接着剤(例えば、
CIBA−GEIGYのエポキシ樹脂接着剤(例えばア
ラルダイトAW106など)と室温硬化剤(例えばハー
ドナーHV953Uなど)を同量ずつ混合したもの(こ
れは、温度25度で12時間以上で完全硬化する))な
ど)が使用される。
【0031】さらに、オリフィスプレート3は、透明溶
媒35の流れ(切れ)を良くするために、その表面性が
良くされている。
【0032】オリフィスプレート3の、ベース1に形成
されたベース液室21(図4)に対応する部分の上部に
は、例えば単板型または積層型のピエゾ素子や、ユニモ
ルフ、バイモルフなどの圧電素子6が固定されている。
さらに、この圧電素子6は、そのオリフィスプレート3
と固定されている面の反対側の面が、図示せぬ筐体に固
定されている。そして、圧電素子6は、その電極(図示
せず)に電圧が印加されることによって、図1において
上下方向に延びるように変形しようとするが、上側は、
上述のように筐体に固定されているため、下方向(オリ
フィスプレート3の方向)に向かって変形し(延び)、
これにより、ベース1のベース液室21(図4)に充填
された透明溶媒35が、瞬間的に加圧されるようになさ
れている。従って、オリフィスプレート3は、いわばオ
リフィスプレートとして機能するだけでなく、振動板と
しても機能する。
【0033】オリフィスプレート3の上部には、定量部
折曲オリフィスプレート4を介して定量部2が設けられ
ている。定量部2は、図6の断面図に示すように、圧電
素子支え5、定量部液室8、圧電素子11、およびピス
トン12から構成されている。
【0034】定量部液室8は、例えばベース1と同様
に、直方体形状のステンレスなどでなり、その上面から
下面にかけては(底面間には)、円柱形状の空洞が形成
されている。そして、その前方の面(吐出部7(図1)
側の面)の中段には、外側と内側を連通する管状のエア
抜き路13が形成されており、さらにその同一の面の最
下段には、やはり外側と内側を連通する管状の液流路1
4が形成されている。
【0035】また、エア抜き路13および液流路14が
形成された面の反対側の面には、エア抜き路13が形成
された位置より幾分下の位置に、外側と内側を連通する
液供給路15が形成されている。液供給路15には、図
示せぬインクタンクからインク34が供給されるように
なされている。
【0036】ピストン12は、定量部液室8の円柱形状
の空洞の底面とほぼ同一の底面を有する円柱形をしてお
り、その高さは、定量部液室8の高さより充分低くなさ
れている。なお、ピストン12は、その側面が、所定の
摩擦力を持って、定量部液室8の円柱形状の空洞をピス
トン運動することができるようになされている。また、
ピストン12の材質は、特に限定されるものではない
が、圧力を吸収する、例えばゴムなどでは、後述するよ
うにして、定量部液室8の容積を正確に変化させること
が困難になるので、例えばステンレスなどの硬いものが
望ましい。
【0037】ピストン12の上面には、その底面とほぼ
同一形状の底面の、所定の高さを有する圧電素子11
が、例えば接着されるなどして固定されており、その圧
電素子11の、ピストン12が固定された底面と反対側
の面には、圧電素子支え5が固定されている。
【0038】圧電素子支え5は、定量部液室8の底面の
短辺とほぼ同じ長さの直径の底面を有する、例えば円盤
形状をしており(図2)、図6に点線で示すように、定
量部液室8の上面に接着固定される。
【0039】なお、定量部2の各部の寸法は、圧電素子
支え5と定量部液室8とが接着固定されたとき、図3
(a)に示すように、圧電素子11またはピストン12
によってエア抜き路13および液供給路15を塞がない
ようになされている。
【0040】定量部2においては、図3(a)に示す状
態(圧電素子11の図示せぬ電極に電圧が印加されてい
ない状態)のとき、インクタンクから液供給路15を介
してインク34が導かれ、定量部液室8の、液供給路1
5より下の部分が、所定の液量のインク34によって充
填される。なお、このとき、定量部液室8内の空気は、
エア抜き路13から排出される。
【0041】一方、圧電素子11は、上述した圧電素子
6(図1)と同様に、例えば単板型または積層型のピエ
ゾ素子や、ユニモルフ、バイモルフなどでなり、その電
極に電圧が印加されると、高さ方向に延びるように変形
するが、上側は、圧電素子支え5に固定されているた
め、下方向に向かって変形し(延び)、これにより定量
部液室8の容積が減少し、その減少した容積に対する液
量のインク34、即ち定量されたインク34が、液流路
14から出ていくようになされている。
【0042】図1乃至図3に戻り、定量部2の定量部液
室8の下面および正面(エア抜き路13があけられた
面)には、定量部液室8の下面をほぼ被い、且つそのオ
リフィス(穴)と定量部液室8の液流路14との位置が
一致するように、定量部折曲オリフィスプレート4が固
定されている。
【0043】このオリフィスプレート4は、上述したオ
リフィスプレート3と同様のもので、それとベース1と
を固定する場合と同様にして、定量部液室8に固定され
ている。なお、オリフィスプレート4の、定量部液室8
の前面側を被う部分は、エア抜き路13を塞がないよう
になされている(図1)。
【0044】オリフィスプレート4は、そのオリフィス
と、オリフィスプレート3のオリフィスとが、図1に示
すように、1つの円形状の吐出部7を形成するように、
オリフィスプレート3と固定されている。
【0045】オリフィスプレート3および4は、図5で
説明したように、そのオリフィスの中心の部分で90度
だけ折曲げられているので、吐出部7付近の拡大断面図
として図7に示すように、それぞれのオリフィス(図7
においては、オリフィスプレート3または4のオリフィ
スを、それぞれ吐出部出口33または定量部出口32と
してある)は、ベース1の上面または定量部液室8の下
面にそれぞれ固定されたオリフィスプレート3または4
の部分に対して、45度の角度をなすようになる(図7
(a))。
【0046】従って、オリフィスプレート3または4
は、それぞれオリフィス(以下、それぞれ吐出部出口3
3または定量部出口32という)が、90度をなすよう
に、それぞれの先端(端面)が互いに突き合わされて配
置されている。
【0047】次に、その動作について説明する。まず定
量部2では、図3(a)に示す状態(圧電素子11の電
極に電圧が印加されていない状態)で、インクタンクか
ら液供給路15を介してインク34が導かれ、定量部液
室8の、液供給路15より下の部分が、所定の液量のイ
ンク34によって充填される。
【0048】そして、圧電素子11に所定の電圧が印加
される。すると、圧電素子11は、下に向かって変形し
(延び)、これにより、インク34が液流路14を介し
て、オリフィスプレート4の定量部出口32に導かれ、
図7(a)に示すように、その端面で、表面張力により
いわゆるメニスカスを形成するまで、ピストン12が、
インク34の液面まで移動される(下げられる)(以
下、この状態をスタンバイ状態という)。
【0049】一方、ベース1(図4)の液供給路入口2
2には、透明溶媒タンクから透明溶媒35(図3)が供
給され、液供給路24および毛細管25を介してベース
液室21に導かれる。
【0050】そして、透明溶媒35は、ベース液室21
内に充填され、さらにノズル26を介して、オリフィス
プレート3の吐出部出口33にまで達する。
【0051】ここで、この状態では、図7(a)に示す
ように、インク34と透明溶媒35とは接触していない
ので、両液が自然混合することはない。
【0052】その後、定量部2(図3)の圧電素子11
に、所望する濃度に対応した電圧が、さらに印加される
(上述した所定の電圧に、所望する濃度に対応した電圧
を加えた電圧が印加される)。すると、圧電素子11
は、図3(b)に示すように、印加された電圧に対応し
て、さらに下に向かって変形する(延びる)ので、それ
に固定されたピストン12も、定量部液室8内を下に向
かって移動する。
【0053】これにより、定量部液室8の容積が減少
し、その減少した分と同量のインク34、即ち所望する
濃度に対応して定量されたインク34が、液流路14を
介してオリフィスプレート4の定量部出口32に導か
れ、図7(b)に示すように、その端面から、いわば滲
み出るようにして、定量部出口32と90度の角度をな
す吐出部出口33の端面の前方に、定量液41(図7
(b)において斜線を付して示す部分)を形成する。
【0054】一方、圧電素子6(図1)には、パルス的
電圧(電圧パルス)が与えられる。なお、圧電素子6に
印加される電圧パルスは、一定の電圧且つパルス幅の電
圧パルスである。
【0055】すると、圧電素子6は、上述したように、
オリフィスプレート3側に向かって変形する(延びる)
ので、オリフィスプレート3は、ベース1のベース液室
21(図4)側に向かって湾曲する。これにより、ベー
ス液室21の容積が減少し内圧が発生する。この圧力に
より、オリフィスプレート3の吐出部出口33から透明
溶媒35が吐出される。
【0056】吐出された透明溶媒35は、図7(c)に
示すように、柱状に成長しつつ、その吐出方向の前方に
形成された、定量部出口32から滲み出ている定量液4
1と衝突し、定量液41を、定量部出口32の端面の部
分で切り離しながら合体混合し、所望する濃度の混合液
42となる。
【0057】その後、圧電素子6(図1)に対する電圧
パルスがOFFになる(0Vになる)と、圧電素子6は
元の形状に復帰し、それに伴い、ベース1のベース液室
21(図4)も元の容積に復帰しようとするため、その
内圧が下がる。これにより、液供給路24および毛細管
25を介してベース液室21内に、透明溶媒タンクから
の透明溶媒35が引き込まれるとともに、吐出部出口3
3では、そこから突出した、その先端部分が混合液42
(図7(c))となっている柱状の透明溶媒35が切り
離される。そして、切り離された透明溶媒35と定量液
41(図7(b))からなる混合液42(図7(c))
は、所望する濃度の混合吐出液43(図7(d))とな
り、透明溶媒35の吐出力によって飛翔して、図示せぬ
プリント紙に付着する。
【0058】なお、混合吐出液43の吐出方向は、透明
溶媒35が吐出部出口33から吐出される方向、即ちベ
ース1の上面または定量部液室8の下面にそれぞれ固定
されたオリフィスプレート3または4の面に対して、上
向きに45度の方向となる。
【0059】吐出部出口33では、透明溶媒35が、毛
細管現象により、再びその端面付近まで充填される(図
7(a))。また、定量部出口32の端面で定量液41
(図7(b))が切り離されたインク34も、その端面
で、表面張力により再びメニスカスを形成する(図7
(a))。
【0060】以下、同様にして、次に印刷するドットの
濃度に対応した電圧が、定量部2(図3)の圧電素子1
1に、さらに印加されるとともに、そのタイミングに同
期して、圧電素子6(図1)に、電圧パルスが与えられ
ることにより、階調豊かな印刷が行われる。
【0061】ここで、定量部2の動作について、図8を
参照してさらに詳述する。まず定量部2では、圧電素子
11の電極に電圧が印加されていないとき、即ち圧電素
子11が変形していない状態のとき、インクタンクから
液供給路15を介してインク34が導かれ、定量部液室
8の、液供給路15より下の部分が、所定の液量のイン
ク34によって充填される(図8(a))。
【0062】そして、圧電素子11に所定の電圧が印加
され、これにより圧電素子11は、下に向かって変形し
(延び)、スタンバイ状態になる(図8(b))。
【0063】その後、上述したようにして、圧電素子1
1に、印刷するドットの濃度に対応した電圧が、重畳さ
れるようにして印加され、これにより圧電素子11は、
徐々に下に向かって変形し、ピストン12を下向きに移
動させることにより定量部液室8の容積を減少させてイ
ンク34を定量する。
【0064】そして、圧電素子11に印加される電圧
が、所定の値に達することにより、圧電素子11の変形
量(延び量)が所定量になると、即ち定量部液室8の容
積の減少量が所定量になると(図8(c))、圧電素子
11に対する電圧の印加が停止される(印加する電圧を
0Vにする)。
【0065】これにより、圧電素子11は、元の状態に
戻るので、液供給路15の容積も元に戻る。すると、再
びインク34が液供給路15を介して導かれ、定量部液
室8の、液供給路15より下の部分が、所定の液量のイ
ンク34によって充填される(図8(a))。
【0066】以上のように、このインクジェットプリン
トヘッドによれば、定量部出口32および吐出部出口3
3の端面より外側で、インク34と透明溶媒35を混合
するようにしたので、その混合液が、ヘッド内部に残留
することはなく、従って正確な印刷を行うことができ
る。
【0067】さらに、インク34の定量は、定量部液室
8において、ピストン12を下方向に移動し、その容積
を減少させて、その減少量と同一のインク34を、定量
部出口32から、いわば強制的に押し出すことにより行
うようにようにしたので、定量されたインク34の逆流
(戻り)を防止することができ、従って、常に正確な定
量を行うことができる。
【0068】その結果、ハイライト部の表現能力が向上
し、階調豊かな印刷を行うことができる。
【0069】次に、図9は、本発明のインクジェットプ
リンタの一実施例の構成を示している。このインクジェ
ットプリンタは、シリアル型のもので、被印刷物として
のプリント紙53は、ドラム54にその一部が巻回さ
れ、軸方向に平行に設けられた図示せぬ紙圧着ローラに
より、ドラム54に圧着保持されている。
【0070】ドラム54の外周には、送りネジ52がド
ラム54の軸方向に平行に設けられており、送りネジ5
2には、上述の図1などに示したインクジェットプリン
トヘッドであるヘッド58が螺合している。そして、送
りネジ52は、ヘッド送りモータ51によって回転駆動
され、これによりヘッド58を軸方向(図中、矢印Pで
示す方向)に移動することができるようになされてい
る。また、ドラム54は、紙送りモータ55により回転
駆動されるようになされている。
【0071】さらに、送りネジ52の左または右端の部
分には、ヘッド58が、プリント紙53に対して印刷可
能な範囲の最左端または最右端まで移動したことを検出
するためのレフトエンドセンサ56またはライトエンド
センサ57がそれぞれ設けれている。
【0072】以上のように構成されるインクジェットプ
リンタにおいては、1行の印刷が完了することごとに、
ヘッド58を構成する定量部2の圧電素子11(図8)
に対する電圧の印加が停止され、インク34の補給が行
われるようになされている。
【0073】即ち、まずヘッド58が、送りネジ52に
よってレフトエンドセンサ56の位置まで移動される。
そして、ヘッド58は、ライトエンドセンサ57方向
へ、1ピッチずつ移動され、その移動に同期してヘッド
58から、図7で説明したようにして混合吐出液43が
吐出されて、プリント紙53上に画像が形成される。
【0074】ヘッド58が、ライトエンドセンサ57の
位置まで移動され、1行の印刷が完了すると、紙送りモ
ータ51によってドラム54が1行分だけ、図中矢印Q
で示す方向に回転されるとともに、ヘッド58がレフト
ヘッドセンサ56の位置まで移動され、この間に、上述
したインク34(図8)の補給が行われる。そして、以
下同様にして、次の行の印刷が行われる。
【0075】なお、この場合、ヘッド58が、上述した
ように、左から右に移動するときだけ印刷を行うように
するのではなく、右から左に移動するときにも印刷を行
うようにすることができる。また、ドラム54と送りネ
ジ52を同時に回転させ、印刷しながらヘッド58を除
々に移動させるようにすることもできる。マルチノズル
ヘッドの場合や同じ場所を何度か印字するような構成の
場合は、ステップ送りが適するが、単ノズルやマルチノ
ズルでも本数が少ない場合は、ドラム54と送りネジ5
2とを連動して同時に回転させながら、スパイラル状の
印字を行うようにすることができる。
【0076】次に、図10は、図9のインクジェットプ
リンタの電気的構成を示すブロック図である。印字デー
タや印字を行うための制御信号などの信号(以下、印刷
データという)は、メモリ62に入力され、一時記憶さ
れる。メモリ62では、CPU61の制御にしたがっ
て、記憶された印字データが印刷順に揃えられて読み出
され、CPU61に出力される。
【0077】CPU61は、メモリ62からの印刷デー
タ、レフトエンドセンサ56、ライトエンドセンサ5
7、およびペーパーエンプティ(Paper Empty)などを
検出するその他のセンサ64などの出力に基づいて、ド
ライバ65および66に制御信号を出力する。ドライバ
65または66は、CPU61からの制御信号に対応し
てヘッド送りモータ51または紙送りモータ55をそれ
ぞれ回転させ、これにより、図9で説明したように、ヘ
ッド58の移動またはドラム54の回転がなされる。
【0078】さらに、CPU61は、印刷データなどに
基づいて、ヘッド58の圧電素子6または11の電極
に、電圧パルスまたは電圧をそれぞれ印加する。即ち、
図11(a)に示すように、CPU61では、ヘッド5
8がレフトエンドセンサ56(図9)からライトエンド
センサ57に移動している間(以下、ヘッド送り時間と
いう)は、プリント紙53に印刷を行うタイミングで、
一定電圧Eで一定幅の電圧パルスが電圧素子6に印加さ
れる。
【0079】さらに、このヘッド送り時間においては、
CPU61は、図11(b)に示すように、電圧パルス
を圧電素子6に印加するタイミングに同期して、ドット
の濃度に対応した電圧を、その直前の電圧に重畳して、
圧電素子11に印加する。これにより、図7で説明した
ようにしてインク34の定量、および透明溶媒35の吐
出が行われ、プリント紙53に、所望する濃度の混合吐
出液43(図7(d))がプリント紙53に飛翔、付着
する。
【0080】そして、ヘッド58が、印刷可能な範囲の
最右端、即ちプリント紙53の1行の終わりの位置まで
移動されると、ライトエンドセンサ57は、ヘッド58
を検出し、検出信号をCPU61および定量液供給部6
7に出力する。
【0081】CPU61は、ライトエンドセンサ57か
ら検出信号を受信すると、ドライバ65および66に制
御信号を出力し、これによりヘッド58をレフトエンド
センサ56側に移動させるとともに、ドラム54を1行
分だけ回転させる。
【0082】さらに、CPU61は、ヘッド58が、ラ
イトエンドセンサ57の位置からレフトエンドセンサ5
6の位置まで移動する(戻る)間(以下、ヘッド戻り時
間という)、圧電素子6に対する電圧パルスの印加を停
止するとともに(図11(a))、圧電素子11に対し
て印加していた電圧を0Vにする(図11(b))。こ
れにより、圧電素子11は、図8(c)に示した状態か
ら、図8(a)に示した状態に戻り、定量部液室8の容
積が元に戻る。
【0083】一方、定量液供給部67は、ライトエンド
センサ57から検出信号を受信した後、圧電素子11に
印加されていた電圧が0Vにされると、図示せぬインク
タンクを制御して、そこからインク34を、液供給路1
5を介して定量部液室8に供給させる。(図8
(a))。
【0084】そして、所定のインク供給時間(図11
(b))の間に、定量部液室8が所定量のインク34に
よって充填されると、CPU61は、圧電素子11に所
定の電圧を印加する。これにより、圧電素子11は、下
に向かって変形し(延び)、スタンバイ状態になる(図
8(b))。
【0085】その後、ヘッド58が、印刷可能な範囲の
最左端、即ちプリント紙53の1行の始めの位置まで移
動されると、レフトエンドセンサ56は、ヘッド58を
検出し、検出信号をCPU61に出力する。
【0086】CPU61は、レフトエンドセンサ56か
ら検出信号を受信すると、再びメモリ62から印刷デー
タの読み出しを開始する。そして、以下上述した処理が
繰り返されて、プリント紙53に対する印刷が行われ
る。
【0087】なお、マルチヘッドでノズル数が非常に多
い場合は、ヘッド58にICを搭載して、ヘッド58に
接続する配線数を減らすようにすることができる。ま
た、CPU61には、各種補正回路63が接続されてお
り、そこではγ補正、カラーの場合の色補正、ヘッド5
8のばらつき補正などが行われるようになされている。
各種補正回路63には、あらかじめ決められた補正デー
タをROMマップ型式で格納しておき、外部条件、例え
ばノズル番号、温度、入力信号などに応じて取り出すよ
うにすることができる。
【0088】次に、以上のように、1行ごとにインク3
4の補給を行う場合の定量部2(図8)の各部の寸法に
ついて説明する。
【0089】まずヘッド58を、例えば4ドット/mm
のシリアルヘッドとした場合、ベタ黒を形成可能な最低
の印画ドット径は、250μmφとなる。印画ドット径
は、一般的に吐出ドット径の1乃至3倍程度といわれて
いるので、いま、印画ドット径が、吐出部出口33の吐
出ドット径のほぼ2倍になると仮定すると、吐出ドット
径は、例えば120μmφ程度にする必要がある。
【0090】吐出ドット径を120μmφとした場合、
吐出部出口33から吐出される透明溶媒35の1ドット
当たりの体積は、ほぼ9.05×105μm3(≒4×π
×(60μm)3/3)となる。この場合において、例
えば混合する透明溶媒35とインク34との体積比を、
10:0乃至10:10の範囲までとし(但し、吐出可
能な透明溶媒35の体積比を10:10とする)、8階
調のドット内濃度階調を行うようにすると、インク34
の最小定量体積は、透明溶媒35の1ドットの体積の、
例えば1/8とすれば良い。従って、インク34の最小
定量体積は、ほぼ5.66×104μm3(≒9.05×
105μm3/2/8)となる。
【0091】一方、例えば定量部液室8の内径を2mm
φとして、インク34の最大定量体積を定量した場合、
ピストン12(圧電素子11)の変位量は、ほぼ0.1
44μm(≒9.05×105μm3/2/(π×(10
00μm)2))となる。
【0092】プリント紙53のサイズをA4とし、1行
当たり最大で200mmの印刷を行うとすると、インク
の定量は、最大で800回(=200mm×4ドット/
mm)だけ行うことになる。従って、1行の印刷を行う
にあたって、ピストン12は、最大でほぼ115.2μ
m(=0.144μm×800回)だけ下がることにな
る。従って、スタンバイ状態(図8(b))のピストン
12の下面の位置は、定量部液室8の下の底面から11
5.2μm以上の所に位置するようにする必要がある。
【0093】また、例えば図6(および図8)に示した
定量部2のエア抜き路13または液供給路15それぞれ
の直径を50μmφとし、その中心の位置の高低差を5
0μmとすると、図8(a)に示すインク34の補給時
と、図8(b)に示すスタンバイ状態におけるピストン
12の下面の高低差は、100μm(=50μm+50
μm)以上必要で、本実施例では、例えば200μmと
した。
【0094】以上のように、図9および図10に示した
インクジェットプリンタによれば、ヘッド58による、
プリント紙53に対する1ライン(1行)の印刷の終了
を検出すると、ヘッド58が、行末(ライトエンドセン
サの位置57)から行頭(レフトエンドセンサ56の位
置)に戻るまでのヘッド戻り時間を利用して、定量部2
のピストン12が、元の位置に戻される。従って、1ラ
インごとに、階調豊かな印刷を、高速且つ安定に行うこ
とができる。
【0095】なお、本実施例においては、透明溶媒とイ
ンクとを混合するようにしたが、所望する印刷結果によ
っては、例えばインクと非透明溶媒(インク)とを混合
するようにすることができる。
【0096】さらに、本実施例では、所定の一定量の透
明溶媒に、所望する濃度に対応した量のインクを混合す
ることによるドット内濃度階調を行うようにしたが、イ
ンク量にあわせて透明溶媒量を変えることで、混合量を
一定としたドット内濃度階調を行うこともできる。この
場合は、圧電素子6に与える電圧パルス(パルス幅、電
圧)を可変にすることで実現することができる。さら
に、ディザなどを組み合わせるようにすることもでき
る。
【0097】この場合、階調表現能力を飛躍的に向上さ
せることができる。
【0098】また、インクジェットプリントヘッド(図
1)の各部の材質は、耐溶剤性のものが望ましいが、透
明溶媒およびインクが水溶性のものであれば、特に限定
されるものではない。
【0099】さらに、用いるインクは、従来のインクジ
ェットプリンタに使用されている水容性のインクだけで
なく、油溶性のものでも良い。
【0100】また、透明溶媒は、水溶性のものでも油溶
性のものでも良い。
【0101】さらに、図7に示したように、定量部出口
32からは、吐出部出口33より透明溶媒35が吐出さ
れるタイミングよりも早く、インク34を出力する必要
があるが、このタイミングの時間差は、吐出周波数、即
ち圧電素子6に印加される電圧パルスの周波数(例え
ば、100Hz程度)などを考慮して設定される。
【0102】また、圧電素子6または11に対する電圧
の印加時間は、ベース1のベース液室21の容積または
定量部2の定量部液室8の容積に基づいてそれぞれ設定
される。
【0103】さらに、定量部出口32、即ちオリフィス
プレート4のオリフィス(穴)の内部には、図7に示す
ように、は水処理を施し、は水処理膜31を設けるよう
にすることができる。この場合、インクの定量の精度を
向上させることができる。
【0104】また、上述したバイモルフや積層ピエゾな
どの圧電素子は、ヒステリシスを有するが、電圧を重畳
するように印加するので、ヒステリシスの問題はない。
【0105】さらに、吐出安定性、吐出ドットサイズ、
サテライトの有無などの問題は、圧電素子6または11
に印加する電圧(パルス幅や電圧値など)を、適応的に
選択することにより解決することができる。
【0106】また、本実施例では、圧電素子11により
ピストン12を移動させるようにしたが、例えばモータ
などの他の駆動手段によりピストン12を移動させるよ
うにすることもできる。
【0107】さらに、本実施例においては、圧電素子1
1の下面にピストン12を設けるようにしたが、このピ
ストン12は、必ずしも設ける必要はない。しかしなが
ら、ピストン12を設けないと、インクなどにより圧電
素子11表面が冒される恐れがあり、また圧電素子11
の少なくとも底面部分は、その形状を円柱状としなけれ
ばならないので、ピストン12は設ける方が好ましい。
【0108】また、本実施例においては、吐出部出口3
3と定量部出口32とが、90度をなすように、それぞ
れの先端(端面)を互いに突き合わすようにしたが、こ
れに限られるものではなく、90度以外の、例えば60
度や120度などの他の角度をなすように、オリフィス
プレート3および4を構成するようにすることができ
る。
【0109】さらに、本実施例では、本発明をシリアル
型のインクジェットプリンタに適用した場合について説
明したが、本発明は、シリアル型の他、例えばドラム回
転型やライン型などの他の構成のインクジェットプリン
タに応用することができる。
【0110】また、本実施例では、圧電素子6の変形に
よる圧力によって、透明溶媒35(混合液42)を吐出
するようにしたが、これ以外の例えば発熱素子による加
熱沸騰によって生ずる気泡の圧力を用いて透明溶媒35
を吐出するようにすることができる。
【0111】即ち、図1に示した圧電素子6を設けず
に、図12に示すように、ベース1のベース液室21の
下部に、例えばヒータなどの発熱素子71を設けるよう
にすることができる。
【0112】この場合、混合吐出液43は、図13に示
すようにして吐出される。なお、定量部出口32からの
定量液41の出力に関しては、図7に示した場合と同様
であるので、その説明は省略し、透明溶媒35の吐出に
関してのみ説明する。
【0113】まず発熱素子71に、所定の電圧パルスを
一定時間印加すると、図13(a)に示すように、発熱
素子71の上面上に核気泡が発生する。核気泡は合体し
て、図13(b)に示すような気泡(膜気泡)となり、
さらに、この気泡が断熱膨張により成長して、図13
(c)に示すような大きな気泡(バブル)となる。
【0114】そして、発熱素子71に対する電圧の印加
が停止されると、気泡は、図13(d)に示すように、
周囲の透明溶媒35に熱が取られて収縮し、その後図1
3(e)に示すように、消滅する。
【0115】以上の過程において、図13(c)乃至図
13(e)の状態で生じる膜沸騰現象の吐出力により、
透明溶媒35は、吐出部出口33から吐出される。
【0116】さらに、本実施例では、定量部液室8の液
供給路15よりもエア抜き路13の位置を高くしたが、
液供給路15をエア抜き路12よりも高い位置に設ける
ようにしても良く、また液供給路15とエア抜き路12
とは同じ高さの位置に設けるようにしても良い。
【0117】
【発明の効果】以上のように、本発明のインクジェット
プリントヘッドによれば、定量手段が、液室の容積を変
化させることにより、第2の液体を定量し、出力口から
出力するとともに、第1の液体が、出力口と互いの先端
を突き合わせ、所定の角度をなして配置されている吐出
口から吐出される。従って、第2の液体の定量を正確に
行うことができる。さらに、第2の液体と第1の液体と
が、それぞれ出力口または吐出口の外で混合されるの
で、第2の液体と第1の液体との自然混合を防止するこ
とができる。
【0118】また、このインクジェットプリントヘッド
によれば、定量手段が、液室内を上下するピストンを一
方向に移動させることにより、第2の液体を定量するよ
うにすることができる。従って、高速且つ正確で微細な
定量を行うことができるので、階調豊かな印刷を高速で
行うことができる。
【0119】本発明のインクジェットプリンタによれ
ば、請求項5に記載のインクジェットプリントヘッドに
よる、被印刷物に対する1ラインの印刷の終了を検出す
ると、インクジェットプリントヘッドが備える定量手段
のピストンを、元の位置に戻す制御を行う。従って、1
ラインごとに、階調豊かな印刷を高速で行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットプリントヘッドの一実
施例の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の実施例の正面図、側面図、および平面図
である。
【図3】図1の実施例の断面図である。
【図4】図1の実施例におけるベース1のより詳細な構
成を示す図である。
【図5】オリフィスプレート3および4の製造方法を説
明する図である。
【図6】図1の実施例における定量部2のより詳細な構
成を示す図である。
【図7】図1の実施例の動作を説明する図である。
【図8】図1の実施例における定量部2のピストン12
の動作を説明する図である。
【図9】本発明のインクジェットプリンタの一実施例の
構成を示す図である。
【図10】図9の実施例の電気的構成を示すブロック図
である。
【図11】図10の実施例において、圧電素子6および
11に印加される電圧を示す波形図である。
【図12】ベース1の他の実施例の構成を示す図であ
る。
【図13】図12のベース1の動作を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 ベース 2 定量部 3 吐出部折曲オリフィスプレート 4 定量部折曲オリフィスプレート 5 圧電素子支え 6 圧電素子 7 吐出部 8 定量部液室 11 圧電素子 12 ピストン 13 エア抜き路 14 液流路 15 液供給路 21 ベース液室 22 液供給路入口 23 液供給路出口 24 液供給路 25 毛細管 26 ノズル 31 は水処理膜 32 定量部出口 33 吐出部出口 34 インク 35 透明溶媒 41 定量液 42 混合液 43 混合吐出液 51 ヘッド送りモータ 52 送りネジ 53 プリント紙 54 ドラム 55 紙送りモータ 56 レフトエンドセンサ 57 ライトエンドセンサ 58 ヘッド 61 CPU 62 メモリ 63 各種補正回路 64 その他のセンサ 65,66 ドライバ 67 定量液供給部 71 発熱素子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】 ここで、電気浸透とは、電解質溶液が満
たされている容器を、例えば左右に仕切るように多孔質
隔膜を設け、仕切られた左右の電解質溶液それぞれの中
に電極板を挿入して、電圧を印加した場合に、電解質溶
液が、多孔質隔膜を介して一方から他方に移動するとい
うような現象である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正内容】
【0075】 なお、この場合、ヘッド58が、上述し
たように、左から右に移動するときだけ印刷を行うよう
にするのではなく、右から左に移動するときにも印刷を
行うようにすることができる。この場合も、上述したよ
うに、1行の印刷が完了するごとにインク34の補充が
行われる。但し、この場合は、左から右および右から左
にヘッド58が移動するときの両方で、印刷が行われる
ので、インク34の補充は、上述したように1行の印刷
の完了後、次の印刷が開始される前までに、即ちドラム
54が1行分回転する間に行われる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/205 B41J 3/04 103 X

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の液体を吐出する吐出口と、 第2の液体を出力する出力口と、 前記吐出口から前記第1の液体を吐出させる吐出手段
    と、 前記第2の液体を充填する液室を有し、その液室に充填
    された前記第2の液体を定量して前記出力口から出力さ
    せる定量手段とを備え、 前記定量手段は、前記液室の容積を変化させることによ
    り、前記第2の液体を定量し、 前記吐出口および出力口は、それぞれの先端を互いに突
    き合わせ、所定の角度をなして配置されていることを特
    徴とするインクジェットプリントヘッド。
  2. 【請求項2】 前記吐出手段は、圧電素子でなることを
    特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリントヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 前記吐出手段は、発熱素子でなることを
    特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリントヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】 前記所定の角度は、90度であることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジ
    ェットプリントヘッド。
  5. 【請求項5】 前記定量手段は、前記液室内を上下する
    ことができるピストンをさらに有し、前記ピストンを一
    方向に移動させることにより、前記第2の液体を定量す
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の
    インクジェットプリントヘッド。
  6. 【請求項6】 被印刷物に印刷を行う請求項5に記載の
    インクジェットプリントヘッドと、 前記インクジェットプリントヘッドによる、前記被印刷
    物に対する1ラインの印刷の終了を検出する検出手段
    と、 前記検出手段により前記被印刷物に対する1ラインの印
    刷の終了が検出されたとき、前記インクジェットプリン
    トヘッドが備える前記定量手段の前記ピストンを、元の
    位置に戻す制御を行う制御手段とを備えることを特徴と
    するインクジェットプリンタ。
JP5266774A 1993-10-26 1993-10-26 インクジェットプリントヘッドおよびインクジェットプリンタ Withdrawn JPH07117237A (ja)

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