JP2004058300A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットのノズルから吐出する液滴を、ノズル径より小さい微小液滴を形成し高精度に吐出量を制御するインクジェット記録装置を提供すること。
【解決手段】インクチャンネルへの内容積を膨張して予備圧力を印加するための電圧v1で保持期間t1の第1変形を与え、次に前記インクチャンネルの内容積を収縮して吐出圧力を印加する電圧v2で保持期間t2の第2変形を与え、次に前記インクチャンネルの内容積を膨張して吐出インク体積を制限する電圧v3の第3変形を与える駆動手段を具備し、電圧の絶対値がv1:v2:v3=1:2:2の関係で、且つ保持期間がt1=L/c、t2<L/c(但し、Lはインクチャンネルの長さ、c はチャンネル内インク圧力波の速度)の関係にある駆動を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着色インクや接着剤、レジストなどのインク滴を紙やプラスチック、ガラス、プリント基板などの被記録媒体上に選択的に付着・塗布させる圧電式インクジェット記録装置に関し、特にインクジェットヘッドにおける液滴量の制御及びノズル間吐出量の均一化を行うための駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットヘッドの中で、圧電素子を用いるいわゆる圧電式インクジェットヘッドの方式としては、例えば特開昭63−247051号公報に開示されているせん断モード型などがある。インク液滴量を増減させる方法としては特開2000−43260号公報に開示されている。
【0003】
上記特開2000−43260号公報に記載されている従来技術は、始めにインク室を膨張させてインク室の内容積を増やしインク室に連なるインクタンクからインクを吸引し、次にインク室を収縮させてインク室の内容積を減らしてインク室の一端に配置したノズルからインク液滴を吐出する一般的な駆動方法の直前に一旦インク室を圧縮する工程を含めることによって、インク液滴量を変えるものである。また、前記インク室を圧縮する工程のタイミングを変えてインク液滴量を変化させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の制御方法によると、吐出するインク滴の大きさは、ノズル径や圧電素子の変形時間などに依存するため、ノズル径同等もしくはそれ以上となってしまう。そのため小さなインク滴径の吐出を得ようとした場合、それ相応にノズル径を小さく絞って対応しなければならない。しかし、一般的にノズル径を小さくするには製法上の問題から限りがある。また、ノズル径を小さく絞りすぎると、インクの流体抵抗が増加し、返ってインク滴の吐出効率は低下してしまうという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明のインクジェット記録装置は、始めに前記インクチャンネルへの内容積を膨張して予備圧力を印加するための電圧v1で保持期間t1の第1変形を与え、次に前記インクチャンネルの内容積を収縮して吐出圧力を印加する電圧v2で保持期間t2の第2変形を与え、次に前記インクチャンネルの内容積を膨張して吐出インク体積を制限する電圧v3の第3変形を与える駆動手段を具備し、電圧の絶対値が|v1|:|v2|:|v3|=1:2:2の関係で、且つ保持期間がt1=L/c、t2<L/c(但し、Lはインクチャンネルの長さ、c はチャンネル内インク圧力波の速度)の関係にあることを特徴とするものである。
【0006】
本発明によれば、ノズル径より小さいサイズに至る微小滴の形成と、前記微小液滴の高精度な吐出量補正を可能とするインクジェット記録装置を提供できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載のインクジェット記録装置は、インクチャンネルに設けられた圧電素子に電圧を与え前記インクチャンネルを変形させて、前記インクチャンネルの一方からインクを吸引し、前記インクチャンネルの他方に配置したノズルからインク滴を吐出するインクジェットヘッドにおいて、前記インク吸引時に前記圧電素子にt1の期間に電圧v1を印加して前記インクチャンネルに第1変形を与えた後、前記圧電素子にt2の期間に電圧v2を引加し前記圧電素子に第2変形を与え、その後前記圧電素子に電圧v3を与えて前記圧電素子に第3変形を与える電圧駆動手段を具備したことを特徴とするインクジェット記録装置であり、電圧v3の印加によりノズル径より小さい径のインクを吐出することが出来る。
【0008】
本発明の請求項2に記載のインクジェット記録装置は、前記駆動手段は、前記インクチャンネルの長さをL、前記チャンネル内のインク圧力波の速度をcとしたとき、前記電圧v1、v2及びv3の絶対値|v1|、|v2|及び|v3|が、|v1|:|v2|:|v3|=1:2:2の関係を保ち、且つt1=L/c及びt2<L/cの関係にあるように前記圧電素子に対する電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置であり、印加電圧v1、v2及びv3の関係を前記のように制御することにより、ノズル径より小さい径のインクを吐出することが出来る。
【0009】
本発明の請求項3に記載のインクジェット記録装置は、前記第2変形と前記第3変形の残留圧力をキャンセルするように、前記第2変形には期間L/cの後に同じ圧縮の第4変形を、前記第3変形には期間L/cの後に同じ膨張の第5変形を与えることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置であり、ミスショットやサテライトを防止すると共に吐出周波数を向上しうるものである。
【0010】
本発明の請求項4に記載のインクジェット記録装置は、複数の前記インクチャンネルの各々に設けられた前記圧電素子と、前記圧電素子に電圧パルスを加えて電界を発生させるための電極が設けられ、前記電極は正の電圧印加で前記インクチャンネルの内容積が収縮する第1電極と正の電圧印加で前記インクチャンネルの内容積が膨張する第2電極の2種類の電極で形成され、前記第1電極と前記第2電極に別々の電圧パルスを印加する駆動回路を具備し、前記第1変形を前記第1電極への第1電圧パルスの立ち上がりで形成し、前記第2変形を前記第1電圧パルスの立下りと前記第2電極への第2電圧パルスの立ち上がりで形成し、前記第3変形を前記第2電圧パルスの立下りと前記第1電極への第3電圧パルスの立ち上がりで形成し、前記第4変形を前記第3電圧パルスの立下りと前記第1電極への第4電圧パルスの立ち上がりで形成し、前記第5変形を前記第4電圧パルスの立ち下がりで形成してあることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置であり、ノズル径より小さいサイズに至る液滴の形成を低い印加電圧で駆動し圧電素子の信頼性及び長寿命を実現しうるものである。
【0011】
本発明の請求項5に記載のインクジェット記録装置は、前記第2変形の保持時間t2をL/c以下の間で変化させてインク液滴の体積を調整することを特徴とする請求項2及び3に記載のインクジェット記録装置であり、微小液滴の吐出量制御を実現しうるものである。
【0012】
本発明の請求項6に記載のインクジェット記録装置は、前記第2変形の電圧値v2を変えてインク液滴の体積を調整することを特徴とする請求項2、3に記載のインクジェット記録装置であり、微小液滴の吐出量制御を実現しうるものである。
【0013】
本発明の請求項7に記載のインクジェット記録装置は、正の電圧印加で前記インクチャンネルの内容積が収縮する前記第1電極を信号電極に、また前記第2電極を共通電極として、前記第2電圧パルスを前記信号電極側に適用し、前記信号電極に印加する電圧値を各々の前記インクチャンネルで個別に変化させてインク液滴の体積を調整することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置であり、ノズル径より小さいサイズに至る液滴をノズル単位で吐出量制御することを実現しうるものである。
【0014】
本発明の請求項8に記載のインクジェット記録装置は、前記インクジェット記録装置を、カラーフィルターの製造装置に用いることを特徴とする請求項1〜7に記載のインクジェット記録装置であり、色むらがなく製品歩留まりの良い高品質のカラーフィルターの製造を可能にすることができる。
【0015】
(実施の形態1)
以下に、本発明の請求項1から5に記載された発明の実施の形態について図1から図6を用いて説明する。
【0016】
図1は、実施の形態1に係わるの駆動波形図を示す。また、図5は、比較例の駆動波形図を示す。駆動波形の説明をする前に、まず本発明が適用されるインクジェットヘッドの構成と概略動作を説明する。図3は、せん断モード型のインクジェットヘッド構造を示す模式図である。図3(a)に、ノズルプレートから見たチャンネルの透視図を、同図(b)に、カバー側から見たチャンネルの透視図を示す。このヘッドは、大きく圧電セラミックスの素子部材1とカバープレート2とノズルプレート3とプリント基板(図示せず)と駆動回路4とから構成されている。その素子部材1には、ダイヤモンドプレード等により切削加工された複数のインクチャンネル5と前記インクチャンネル5の両側に空気チャンネル6が形成されている。また、そのインクチャンネル5と空気チャンネル6の間の側壁7は分極方向8に分極処理を施されている。
【0017】
各インクチャンネル5及び空気チャンネル6の溝は平行に同じ深さで形成され両側面の上側半分には電極が形成されている。各電極はインクと絶縁するため絶縁層(図示せず)で覆われている。インクチャンネル5及び空気チャンネル6の対向する側面の電極は溝の後端面で電気的に接続されて外部接続用の電極パッドが形成されている。そして、各インクチャンネル5の信号電極9は信号電極駆動回路10へ、各空気チャンネル6の共通電極11は共通電極駆動回路12に接続されている。
【0018】
次に、カバープレート2は、セラミックス材料または樹脂材料等から形成されている。また、カバープレート2には、研削または切削加工等によって、インク供給口(図示せず)及びマニホールド(図示せず)が形成されている。そして、素子部材1のインクチャンネル5及び空気チャンネル6の加工側面とカバープレート2のマニホールドの加工側面とをエポキシ系接着剤によって接着する。このようにして、インクジェットヘッドにはインクチャンネル5と空気チャンネル6の上面が覆われて横方向に複数のインク流路としてのインクチャンネル5と、カバープレート2で封止された空気チャンネル6が構成される。
【0019】
そのインクチャンネル5は長方形断面の細長い形状であり、全てのインクチャンネル5の内容積には、インク供給口からインクが充填される。一方、空気チャンネル6はカバープレート2によって溝領域が密閉されており、インク供給口からインクが充填されないよう遮断されている。ノズルプレート3は、素子部材1及びカバープレート2の前端面に、各インクチャンネル5に対応してノズル13が位置するように配置した後、接着されている。
【0020】
次に、図4(a)、(b)、(c)によって、インクジェットヘッドの動作を説明する。インクチャンネル5の両側壁7a,7bに設けられた信号電極9には、図示されない信号電極駆動回路10に接続され、空気チャンネル6の両側壁7a,7bに設けられた共通電極11には、図示されない共通電極駆動回路12に接続されており、吐出データに応じて、対応するインクチャンネル5の信号電極9及び空気チャンネル6の共通電極11に駆動パルスが印加される。駆動パルスが印加されていない時の信号電極9及び共通電極11の電圧は0Vである。
【0021】
空気チャンネル6の共通電極11に正の駆動電圧Vを印加すると、図4(b)に示す様に側壁7aには矢印14aの方向の駆動電界が発生し、側壁7bには矢印14bの方向の駆動電界が発生する。すると、電界方向14a及び14bは分極方向8とが直交しているため、側壁7a及び7bは、圧電厚みすべり効果により、インクチャンネル5の外側方向に急速に変形する。この変形の場合、インクチャンネル5の内容積が膨張しインクは急激な負圧力を受ける。
【0022】
逆に、インクチャンネル5の信号電極9に正の駆動電圧Vを印加すると、図4(c)に示す様に側壁7aには矢印14cの方向の駆動電界が発生し、側壁7bには矢印14dの方向の駆動電界が発生し、側壁7a及び7bはインクチャンネル5の内側方向に急速に変形する。この変形の場合、インクチャンネル5の内容積が膨張しインクは急激な負圧力を受ける。ここでは、信号電極9と共通電極11に各々正の電圧を印加したが、共通電極11をGNDとし信号電極9のみに正・負の電圧を印加することで、前記と同一動作が可能である。しかし、一般的に負の電圧作成は電源コストを増加させるので、ここでは前記の方法を用いている。このように、インクチャンネル5の側壁7を変形させることで、インクチャンネル5内のインクに圧力変動を与えインク吐出が行われる。
【0023】
このようなヘッドの駆動方法として、特開平09−505532に詳しく示された駆動方法がある。本発明は、この広報で示された波形の一つを比較波形とし効果の比較を行ったので、まず、図5、図6によってこの駆動方法について説明を行う。
【0024】
このようなヘッドの駆動パルス列は、単純には、インクチャンネル5内を伝搬する波の固有周期Tを単位とする駆動方法が知られている。図5(a)、(b)、(c)にその駆動パルス列を示す。ここで、チャンネル長さをL、インクの圧力伝搬速度をcとすると固有周期TはL/cなる値である。この固有周期Tは、チャンネルの端から端まで圧力が伝播する時間であり、この周期でインク圧力の符号は反転する。空気チャンネルの共通電極11に印加する駆動パルスを図5(a)に示し、インクチャンネルの信号電極9に印加する駆動パルスを図5(b)に示す。また、共通電極11に印加される電圧値を負とした信号電極9との組み合わせ駆動パルスを図5(c)に示す。このように形成された合成波形である図5(c)は、電圧変化が3箇所形成され、始めに−Vによる第1変形、次に保持時間1T後に−Vから+Vへの大きさ2Vによる第2変形、次に保持時間2T後に+Vから0への大きさVによる第3変形により構成されている。
【0025】
インクの吐出過程を図5(c)の駆動パルスと図6のインク吐出挙動を用いて説明する。はじめに第1変形を起こすべく−Vの電圧を印加する、すると側壁7に電界方向14a,14bが発生してインクチャンネル5の側壁7が空気チャンネル6側に広がりインクチャンネルの内容積が膨張しインクに負の圧力が発生する、そして、インクマニホールドとノズル13からインクが吸入されると同時にインク圧力がインクチャンネル5を伝播し、時間1/2Tでインクの圧力が負から正に反転し、そしてインク固有周期の時間T後に圧力は減衰を伴った大きさの正の圧力となる。この時の正の圧力はインクを吐出するには不十分な大きさである。このときノズルのインクメニスカス15は、図6の時間Tに示す如くインクがインクチャンネル5に移動した凹状となっている。
【0026】
次に、時間Tで第2変形を起こすべく−Vから+Vまで大きさ2Vの電圧を印加する。この操作によって、側壁7の電界は−Vから+Vに急激に反転する。するとインクチャンネル5の側壁7は急激に内側に変位し内容積を収縮させることでインクに正の圧力を発生し、第1変形による正の圧力に第2変形による正の圧力が加えられ大きな圧力が発生する。この時の圧力はインク滴を生成し被記録媒体に着弾させるのに十分な圧力である。そして、インクチャンネル5内のインクの圧力伝搬によりインクチャンネル5内のインクがノズル13方向に移動していき、インクメニスカス15が凹から凸状に変化していく。時間Tから2Tの間隔Tの間にインクチャンネルの内容積の収縮変位に従ってノズルにインクが押し出されて、ノズルに凸の弾丸状メニスカス15が形成される。この時点でインク滴形成に必要な工程は終了する。従って、以後のインク圧力振動は吐出に不必要は残留振動となる。この残留振動によって時間2Tを過ぎると再びインク圧力が上昇しはじめ、時間3Tで減衰を伴なった正の圧力となる。この間、図6に示す様にノズル13のインクはインクチャンネル5側へ引き込まれるので、既にノズル8ら押し出された弾丸状のメニスカス15の根本がくびれ始め滴化が始まる。
【0027】
次に時間3Tで第3変形を起こすべく+Vから0までの大きさVの電圧を印加する。この操作によって、側壁7の電界を+Vから0に変え、インクチャンネル5の側壁7が内側の変位から元の位置に復帰する内容積の収縮動作となりインクに負の圧力が与えられ、正の残留圧力と相殺されて圧力は消滅もしくは低下する。一方、インクメニスカス15は、時間3T以降、ノズル13からの飛翔距離に伴なって、メニスカス15の先端がさらに滴状化していく、最終的にはインク滴に残る洩糸状の尻尾が、主滴に吸収され球状のインク滴となって、被記録媒体に着弾する。
【0028】
ノズル径30μmのヘッドにこの比較例の駆動パルスを用いて粘度10cpのインクを用いた場合の液滴体積は、約20plであった。液滴体積は駆動電圧の大きさに比例して変化するが、ここではサテライトの発生や吐出の安定性の低下する高電圧側及び、インク滴速度の低下で未吐出が発生する低電圧側を除く間で液滴体積の測定を行ったものである。
【0029】
以下に、本発明の請求項1及び請求項2、請求項3に記載された発明の実施の形態について図1、図2を用いて説明する。
【0030】
空気チャンネル6の共通電極11に印加する駆動パルスを図1(a)に示す。共通電極11の駆動パルスは第1電圧パルスと第3電圧パルスで構成される。インクチャンネル5の信号電極9に印加する駆動パルスを図1(b)に示す。信号電極9の駆動パルスは第2電圧パルスと第3電圧パルスで構成される。ここで、図5(c)と同様に図1(a)の共通電極11と図1(b)の信号電極9との組み合わせ駆動パルスを図1(c)に示す。前記インクチャンネル5の変形と駆動パルスとの関係は次の通りである。始めにパルス幅t1、電圧−Vの第1電圧パルスの立ち下がりaで形成される前記第1変形、次に第1電圧パルスの上がりbとパルス幅t2、電圧+Vの第2電圧パルスの立ち下がりcで形成される前記第2変形、次に第2電圧パルスの立下りdとパルス幅t3、電圧−Vの第3電圧パルスの立ち下がりeで形成される第3変形、第3パルスの立下りfとパルス幅t4、電圧+Vの第4パルスの立ち上がりgで形成される第4変形、第4パルスの立下りhで形成される第5変形と成っている。
【0031】
インクチャンネルの動作は、図4、図5を用いた動作説明と同様、図1(c)の駆動波形でマイナス方向の電圧変化はインクに負圧力を、プラス方向の電圧変化は正圧力が印加される。すなわち、第1変形の電圧変化v1は−V、第2変形の電圧変化v2は+2V、第3変形の電圧変化v3は−2V、第4変形の電圧変化は+2V、第5変形の電圧変化v5は−Vになっている。
【0032】
次に本発明の駆動パルスを用いたインクの吐出過程を図1(c)の駆動パルスと図2のインク吐出挙動を用いて説明する。はじめに第1変形を起こすべくv1=−Vの電圧を印加する、すると側壁7a、7bに電界14a、14bが発生してインクチャンネル5の側壁7が空気チャンネル6側に広がりインクチャンネルの内容積が膨張しインクに負の圧力が発生する、そして、インクマニホールドとノズル13からインクが吸入されると同時にインク圧力がインクチャンネルを伝播し、時間1/2Tでインクの圧力が負から正に反転し、そしてインク固有周期の時間T後に圧力は減衰を伴った大きさの正の圧力となる。この時の正の圧力はインクを吐出するには不十分な大きさである。このときノズルのインクメニスカス15は、図2の時間Tに示す如くインクがインクチャンネル5に移動した凹状となっている。
【0033】
次に、時間Tで第2変形を起こすべく−Vから+Vまで大きさv2=+2Vの電圧を印加する。この操作によって、側壁7の電界は−Vから+Vに急激に反転する。するとインクチャンネル5の側壁7は急激に内側に変位し内容積を収縮させることでインクに正の圧力を発生し、第1変形による正の圧力に第2変形による正の圧力が加えられ大きな圧力が発生する。この時の圧力はインク滴を生成し被記録媒体に着弾させるのに十分な圧力である。そして、インクチャンネル5内のインクの圧力伝搬によりインクチャンネル5内のインクがノズル13方向に移動していき、インクメニスカス15が凹から凸状に変化していく。
【0034】
インクチャンネルの内容積の収縮変位に従ってノズル13にインクが押し出されて、図2の時間3/2Tに示す様にノズル径とほぼ同じ直径を有する凸のメニスカス15が形成される。ここで、第1変形の開始から第2変形までの時間t1は固有周期Tとすることで、第1変形による圧力を吐出に最も有効に利用できる。また、第1変形は第2変形によるインク加圧力を補強するもので駆動電圧を低下させる効果があるが、第1変形電圧v1を大きくし過ぎるとメニスカス15の凹形状も大きくなりインクチャンネルに気泡が混入し易くなる。
【0035】
従って、概ね|v1|:|v1−v2|=1:2のようにv2よりv1が小さい方が良い。特に、信号電極9と共通電極11の各々に電圧パルスを印加する場合、上記の電圧比を用いると駆動電圧の制御が単純となり回路構成を単純化できる利点がある。
【0036】
次に、時間3/2Tで第3変形を起こすべく+Vから−Vまで大きさv3=−2Vの電圧を印加する。この操作によって、側壁7a、7bの電界は+Vから−Vに急激に反転する。インクチャンネル5の側壁7は急激に外側に変位し内容積を膨張させる力が働きインクに吐出圧力に相当する大きさの負の圧力が発生し、第2変形でインクチャンネルの内容積を収縮している途中段階で、第3変形による正の圧力が加えられる。これは、ノズル13に供給しているインクチャンネル5内インクの流れ方向と逆の圧力になる為、インクチャンネル5内及びノズル13のインクの流れを停止して弾丸状メニスカス15へのインク供給が停止する。
【0037】
さらにインクチャンネル5の残りの負圧力によりインクチャンネル5のインクが逆流し、ノズル13を通してメニスカス15のインクをノズル13内に吸引していく。図2の時間3/2Tに凸状メニスカス15の収縮状態を示す。ここで、第3変形は、第2変形の加圧パルスによってインクが固有周期Tの間にノズルから流出するインクを停止・吸引する作用を持つので、第2変形開始から第3変形開始までの時間t2は固有周期Tまでの間に印加する必要がある。また、第3変形を起こす電圧変化の大きさv3は、第2変形の電圧変化の大きさv2と同等の2Vにすることで、液滴の微小化が可能となる。第3変形を起こす電圧変化の大きさv3をVにした場合、ノズルから突出したメニスカス15のインクを吸引する力が弱くインク吐出量が比較例とほとんど変わらなかった。
【0038】
以上の様に電圧の絶対値をv1:v2:v3=1:2:2、且つ保持期間をt1T=L/c、t2<L/c(但し、Lはインクチャンネルの長さ、c はチャンネル内インク圧力波の速度)なる請求項1に示す関係にすることで、ノズル径より小さいサイズに至る微小滴の形成を実現しうる効果が得られる。また、請求項3に示すごとく吐出のための変形電圧を信号電極9と共通電極11の各々に電圧パルスを印加することで、正電圧且つ低い印加電圧で駆動することができ圧電素子の信頼性及び長寿命を実現しうる効果が得られる。
【0039】
次に時間2Tで、第4変形を起こすべく駆動電圧を−Vから+Vまでの大きさv3=+2Vなる変化で第3変形にて外側に変位した側壁7を内側に変形しインクチャンネル5の内容積を圧縮させる。この作用は、時間Tで加えられた第2変形による収縮作用にて発生した正の圧力が固有周期Tの後に逆位相の負圧力になった時に、第2変形と同じ収縮変形を与えてインク正の圧力を加えるもので、第2変形によって加えられたインク圧力室内の圧力を消滅もしくは微弱なものとする作用を与えるものである。これは、インクチャンネル内インクの残留振動の消滅速度を速めヘッドの繰り返し応答周波数を高める効果がある。従って、第3変形開始から第4変形開始までの時間t3は、T=L/c=t2+t3を満たすt3であることが望ましい。また、その大きさv4は第1変形と第2変形の合成圧力に対応させるため電圧2Vを必要とする。
【0040】
次に時間(5/2)Tで、第5変形を起こすべく駆動電圧を+Vから0までの大きさv4=―Vなる変化で外側に変位した側壁7を元の位置に戻し内容積を定常状態に復帰させる。この作用は、時間(3/2)Tの時点で第3変形によるインクチャンネル5の膨張変形にて発生した負の圧力が固有周期Tの後に逆位相の正圧力になった時(5/2)Tに、第3変形と同じ膨張によりインクに負の圧力を加えるもので、インク圧力室内の圧力が消滅もしくは微弱なものとなる。これは、第4変形と同じ目的でインクチャンネル内インクの残留振動の消滅速度を速めヘッドの繰り返し応答周波数を高める効果がある。
【0041】
従って、第4変形開始から第5変形開始までの時間t4は、T=L/c=t3+t4を満たすt4であることが望ましい。また、その大きさv5は第4変形によって形成されたインクチャンネルの形状を定常状態に復帰させるものであるから、v5=−Vであることが望ましい。一方、図2に示すごとく時間3T以降、ノズル13の外にある凸状インクメニスカス15は、時間3/2Tの第2変形で得られたエネルギーを持ち、慣性によって、そのまま被記録媒体の方向へ進行していき滴状へ変化を始める。されなる時間の経過に従って、図2に示すように尾引きを伴ったインク滴から尾が滴に吸収され球形の滴となって等速で被記録媒体へ向かって飛翔し続ける。
【0042】
この様に、前記第2変形と前記第3変形の残留圧力をキャンセルするように、前記第2変形には期間L/cの後に同じ圧縮の第4変形を、前記第3変形には期間L/cの後に同じ膨張の第5変形を与える請求項2に示す方法により、ミスショットやサテライトを防止すると共に吐出周波数を向上しうる効果を得られる。
【0043】
比較例と同じヘッドを用いて本発明のインク吐出試験を行ったところ、実施の形態1の駆動パルスを用いたインク吐出量は、T=L/c=6μs、V=20ボルト、t2=3μsにて比較例の約1/2以下であった。このときの滴速度は、比較例とほとんど同じ速度であった。また、第4変形及び第5変形の追加により、比較例と同等の応答周波数を得ることができた。
【0044】
(実施の形態2)
以下に、本発明の請求項5に記載された発明の実施の形態について図1(c)を用いて説明する。
【0045】
図1(c)の波形図は信号電極9と共通電極11に印加する駆動パルスの合成波形であり、第2変形開始から第3変形開始までの時間t2をt2<L/cの範囲で変化させインク吐出量を調整する方法を示している。これは、第2変形によってインクがチャンネルから流出する期間が固有周期Tであることから、その固有周期T以下の時間t2で第3変形を加えることでノズルから流出するインクが停止・吸引する時間を変えて吐出量を調整するものである。
【0046】
比較例と同一ヘッドとインクを用いて詳細な実験を行った結果、t2<(1/3)Tでは、比較例の1/4以下の滴量を得られるがインク滴の駆動電圧が通常の1.5倍近く必要であり、かつノズル間のクロストークが顕著であった。また、t2>(2/3)Tでは、パルス幅変化に対する液滴の変化量は少ない領域であった。t2が(1/3)・Tから(2/3)・Tの間では、比較例に対して液滴量が1/3から2/3に近い変化量で安定した液滴をえることができた。
【0047】
上記方法による請求項4に示す方法を用いることにより微小液滴の吐出量制御を実現し得る効果を有し、液滴量変化を必要とする描画の解像度変換、諧調記録、複数のヘッド間における液滴体積の補正などに応用することが可能である。例えばt2が(1/2)・Tから(2/3)・Tまでのパルス幅を有する複数の駆動波形を記憶回路に格納しておき、描画解像度に対応して駆動波形を選択する回路構成により可能となる。
【0048】
(実施の形態3)
以下に、本発明の請求項6、請求項7に記載された発明の実施の形態について図1を用いて説明する。
【0049】
図1の波形図において、第2変形の大きさはインクチャンネルの内容積を収縮させてインク吐出に比例する圧力と変位量に影響する。従って、その変形の大きさを変化させることで液滴量を調節することが可能である。
【0050】
本発明の駆動波形は、4つの変形工程で構成され、第1変形は第1電圧パルスの立ち下がりで形成され、第2変形は第1電圧パルスの上がりと第2電圧パルスの立ち上がりで形成され、第3変形は第2電圧パルスの立下りと第3電圧パルスの立ち下がりで形成され、第4変形は第3パルスの立ち上がりと第4パルスの立ち上がりで形成され、第5変形は第4パルスの立下りで構成される。ここで、第2変形の大きさを変化させるパルスは第1電圧パルスと第2電圧パルスがある。
【0051】
ここで、第1電圧パルスは第1変形の立ち上がりも兼ねているため、第1変形の大きさを変えるとメニスカス15の引き込み量が変化し気泡混入の可能性があることや、メニスカス15の引き込みによりインクチャンネル5への吐出前のインク充填量が減少するため速度変化に比べ吐出量変化が少ないなどの問題がある。一方、第2電圧パルスを変化させる場合、第1変形に無関係であるのでインク充填量に関連するメニスカス15の引き込みに影響しない。従って、第2電圧パルスを変更させることで、電圧変化に対する吐出量変化の追従性がよく、液滴の速度変化と吐出量変化の整合性のとれた補正が可能となる。この様な請求項5に示す方法を用いることで、アナログ回路による高精度の電圧制御行うことでインク吐出量を高精度に調整できる効果が得られる。
【0052】
このような吐出量制御方法をノズル間補正に適用する場合、各々のノズルに異なる電圧を印加することができる信号電極9に第2電圧パルスを配置する必要がある。そのためには、実施の形態1のヘッドに示した様なインクチャンネルに設けられた信号電極9に正の電圧を印加した時にインクチャンネルの内容積が収縮する方向にピエゾ材料を分極処理した構成のヘッドを用いることで実現できる。図3及び図4において、分極方向8の矢印を下向きにしているのはそのためである。このような請求項6に示す方法を用いて各インクチャンネルの信号電極9に接続された信号電極駆動回路10の各々にアナログ回路を設けることでノズル単位の吐出量を高精度に調整できる効果が得られる。
【0053】
比較例のヘッドとインクを用いて、アナログ回路が組み込まれたドライバーによりノズル間の吐出補正を行った。電圧分解能0.08Vで吐出量を約1%で変化させることができ、ノズル間の吐出量ばらつきは約2%以下にすることができた。
【0054】
(実施の形態4)
以下に、本発明の請求項8に記載された発明の実施の形態について説明する。
【0055】
カラーフィルターの色層形成にインクジェット記録装置を用いると、従来のRGB各色層を現像・露光で製造していた顔料フォト法に比べ、設備及び消耗品が少なくなりコストメリットが高いという特徴があることから、近年、実用化の検討が進められている。
【0056】
カラーフィルターの製造方法は、特開平10206627に詳しく説明されており、本発明のインクジェット法による製造方法は基本的に同一とした。前記広報では、透明基板上に形成された遮光性材料の枠体に着色層となるインクをインクジェットヘッドで充填するもので、遮光性材料には撥液材が付与されており、枠体のインクが隣接枠体中への越境進入するのを防止する構成になっている。
【0057】
この遮光性材料の枠体は、例えば厚み約2μm、インク充填領域は縦270μm、横90μmで形成されている。この枠体にインクが漏れることなく液滴を着弾し充填していくためには、着弾エネルギーを低下させるべく微小な液滴を形成する必要がある。また、ノズル間の吐出量ばらつきはカラーフィルターの色筋となって現れやすい。そこで、このようなカラーフィルター製造工程に図1に示す微小液滴波形を適用し、カラーフィルターの解像度すなわち枠体のサイズに応じて第2電圧パルスのパルス幅t2を調整してヘッド全体の吐出量の調整を行い、さらに、各ノズルにおいて第2電圧パルスの電圧値を調整し吐出補正を行うものである。
【0058】
この実施の形態を用いたインクジェット記録装置をカラーフィルターの製造工程に用いることで、ノズル径より小さいサイズに至る液滴の吐出により混色欠陥が解消され、各ノズルの吐出補正によりバンディングの無い高品質な高精細カラーフィルターを提供できる。
【0059】
比較例のヘッド及びインクを用いて実験を行った結果,前記枠体サイズの画素領域に約4plの液滴を15滴を着弾させインク充填を行ったが混色が見られなかった。また、ノズル間の吐出補正では電圧分解能0.08Vで調整した結果、ノズル間の相対的な膜厚段差を0.02μm以下まで調整でき色筋を解消できた。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、本発明のインクジェット記録装置によれば、始めに前記インクチャンネルへの内容積を膨張して予備圧力を印加するための電圧v1で保持期間t1の第1変形を与え、次に前記インクチャンネルの内容積を収縮して吐出圧力を印加する電圧v2で保持期間t2の第2変形を与え、次に前記インクチャンネルの内容積を膨張して吐出インク体積を制限する電圧v3の第3変形を与える駆動手段を具備し、電圧の絶対値が|v1|:|v2|:|v3|=1:2:2の関係で、且つ保持期間がt1=L/c、t2<L/c(但し、Lはインクチャンネルの長さ、c はチャンネル内インク圧力波の速度)の関係にあることを特徴とするインクジェット記録装置を用いることで、ノズル径より小さいサイズに至る微小滴の形成が可能となる。
【0061】
また、前記第2変形の開始から前記第3変形の開始までの時間t2を、もしくは前記第2変形の電圧値を変えてインク液滴の体積を調整する補正方法を用いることで、前記微小液滴の吐出量を高精度に補正できるインクジェット記録装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1における共通電極の駆動波形を示す図
(b)本発明の実施の形態1における信号電極の駆動波形を示す図
(c)本発明の実施の形態1における駆動波形を示す図
【図2】本発明の実施の形態1における液滴形成過程を示す図
【図3】本発明の実施の形態1におけるインクジェットヘッドの構造を示す模式図
【図4】(a)本発明の実施の形態1における印加電圧0でのヘッド動作を示す図
(b)本発明の実施の形態1における印加電圧+Vでのヘッド動作を示す図
(c)本発明の実施の形態1における印加電圧−Vでのヘッド動作を示す図
【図5】(a)本発明の実施の形態1における比較例の共通電極の駆動波形を示す図
(b)本発明の実施の形態1における比較例の信号電極の駆動波形を示す図
(c)本発明の実施の形態1における比較例の駆動波形を示す図
【図6】
本発明の実施の形態1における比較例の液滴形成過程を示す図
【符号の説明】
1 素子部材
2 カバープレート
3 ノズルプレート
4 駆動回路
5 インクチャンネル
6 空気チャンネル
7 側壁
8 分極方向
9 信号電極
10 信号電極駆動回路
11 共通電極
12 共通電極駆動回路
13 ノズル
14 電界方向
15 メニスカス

Claims (8)

  1. インクチャンネルに設けられた圧電素子に電圧を与え前記インクチャンネルを変形させて、前記インクチャンネルの一方からインクを吸引し、前記インクチャンネルの他方に配置したノズルからインク滴を吐出するインクジェットヘッドにおいて、
    前記インク吸引時に前記圧電素子にt1の期間に電圧v1を印加して前記インクチャンネルに第1変形を与えた後、前記圧電素子にt2の期間に電圧v2を引加し前記圧電素子に第2変形を与え、その後前記圧電素子に電圧v3を与えて前記圧電素子に第3変形を与える電圧駆動手段を具備したことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記駆動手段は、前記インクチャンネルの長さをL、前記チャンネル内のインク圧力波の速度をcとしたとき、前記電圧v1、v2及びv3の絶対値|v1|、|v2|及び|v3|が、|v1|:|v2|:|v3|=1:2:2の関係を保ち、且つt1=L/c及びt2<L/cの関係にあるように前記圧電素子に対する電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第2変形と前記第3変形の残留圧力をキャンセルするように、前記第2変形には期間L/cの後に同じ圧縮の第4変形を、前記第3変形には期間L/cの後に同じ膨張の第5変形を与えることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 複数の前記インクチャンネルの各々に設けられた前記圧電素子と、前記圧電素子に電圧パルスを加えて電界を発生させるための電極が設けられ、前記電極は正の電圧印加で前記インクチャンネルの内容積が収縮する第1電極と正の電圧印加で前記インクチャンネルの内容積が膨張する第2電極の2種類の電極で形成され、前記第1電極と前記第2電極に別々の電圧パルスを印加する駆動回路を具備し、前記第1変形を前記第1電極への第1電圧パルスの立ち上がりで形成し、前記第2変形を前記第1電圧パルスの立下りと前記第2電極への第2電圧パルスの立ち上がりで形成し、前記第3変形を前記第2電圧パルスの立下りと前記第1電極への第3電圧パルスの立ち上がりで形成し、前記第4変形を前記第3電圧パルスの立下りと前記第1電極への第4電圧パルスの立ち上がりで形成し、前記第5変形を前記第4電圧パルスの立ち下がりで形成してあることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第2変形の保持時間t2をL/c以下の間で変化させてインク液滴の体積を調整することを特徴とする請求項2及び3に記載のインクジェット記録装置
  6. 前記第2変形の電圧値v2を変えてインク液滴の体積を調整することを特徴とする請求項2、3に記載のインクジェット記録装置。
  7. 正の電圧印加で前記インクチャンネルの内容積が収縮する前記第1電極を信号電極に、また前記第2電極を共通電極として、前記第2電圧パルスを前記信号電極側に適用し、前記信号電極に印加する電圧値を各々の前記インクチャンネルで個別に変化させてインク液滴の体積を調整することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記インクジェット記録装置を、カラーフィルターの製造装置に用いることを特徴とする請求項1〜7に記載のインクジェット記録装置。
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