JPH0680528B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0680528B2
JPH0680528B2 JP60167871A JP16787185A JPH0680528B2 JP H0680528 B2 JPH0680528 B2 JP H0680528B2 JP 60167871 A JP60167871 A JP 60167871A JP 16787185 A JP16787185 A JP 16787185A JP H0680528 B2 JPH0680528 B2 JP H0680528B2
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thermoplastic polyurethane
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acid
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清一 生山
孝弘 宮崎
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に
関するものであり、さらに詳細には非磁性支持体上に形
成される磁性層に含まれる結合剤の改良に関するもので
ある。
〔発明の概要〕
本発明は、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを主
体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
て、上記磁性層を構成する結合剤に分子中に極性基とし
て第4級アンモニウム塩を有する熱可塑性ポリウレタン
−ウレア樹脂あるいは前記熱可塑性ポリウレタン−ウレ
ア樹脂とポリイソシアナート硬化剤との反応によって得
られる硬化物を用い、磁性粉末の分散性や磁性層の表面
性の改善を図り、得られる磁気記録媒体の熱的特性、耐
ブロッキング性、耐久性、磁気特性、電磁変換特性等の
向上を図ろうとするものである。
〔従来の技術〕
従来磁気記録媒体の結合剤には、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、セルロース誘導体、ポリエステル樹脂等が
広く用いられており、更に磁性層の耐摩耗性を改善する
ために、あるいは磁性層の塗膜物性を改善するために、
熱可塑性ポリウレタン樹脂が用いられている。
一方、磁気記録媒体には高密度記録化が要望され、その
結果として磁気記録媒体の磁性層に充填される強磁性粉
末の微粒子や磁性層表面の平滑化が進められている。
ところが、上述のように磁性層表面の平滑性が向上する
とその接触面積が増大し、磁気記録媒体の走行性、耐久
性に悪影響を与えるばかりでなく、耐ブロッキング性を
著しく劣化せしめる。特に従来用いられている結合剤は
軟化点が低く耐熱性に劣るので、例えばテープ状の磁気
記録媒体をリールに巻き取って高温下で、あるいは長時
間保存すると、この磁性層が重なり合う非磁性支持体に
対して粘着してしまい、磁性層の剥離等が生じて磁気記
録媒体としての性能を充分に発揮することができないと
いう問題が生じている。また強磁性粉末の微粒子化に伴
う比表面積の増加は、この強磁性粉末の結合剤に対する
分散性を著しく劣化させ、充填性や表面光沢性を悪くす
るばかりか、磁気記録媒体の重要な特性である電磁変換
特性や粉落ち、傷付き等の走行耐久性の面でも充分な性
能を得ることは困難である。
そこで、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂の耐熱性を向上
させて上記磁気記録媒体の耐ブロッキング性を改善する
ために、熱可塑性ポリウレタン樹脂の成分である低分子
量ジオールの使用比率を高め分子中のウレタン基濃度を
増加した熱可塑性ポリウレタン樹脂を磁気記録媒体の磁
性層の結合剤として用いることが考えられている。
一般にウレタン基濃度を増加させれば、熱可塑性ポリウ
レタン樹脂の熱的性質を改善することができる。すなわ
ち分子中のウレタン基濃度の増加に伴い軟化点が高くか
つガラス転移点が低い熱可塑性ポリウレタン樹脂が得ら
れる。しかし熱可塑性ポリウレタン樹脂のウレタン基濃
度が増加すると、ケトン系、アルコール系、エステル
系、芳香族炭化水素系、脂肪族炭化水素系等の磁気記録
媒体の製造に用いる汎用の溶媒系には不溶となり、わず
かにジメチルホルムアミドやテトラヒドロフラン等の毒
性の強い溶媒にしか溶解しないという点を有する。さら
に、上記ジメチルホルムアミドやテトラヒドロフラン等
の溶剤を磁性層形成のための磁性塗料の溶媒として用い
ると、この磁性塗装が塗られる非磁性支持体の塗布面
等、これら溶剤が触れる材質部分を侵かし、部分的にシ
ワ、凹凸を発生させたり、場合によってはそれらを溶解
する虞れがある。したがって、熱可塑性ポリウレタン樹
脂のウレタン基濃度を高めることによる改良には限界が
ある。
また上述のようなウレタン基濃度を高めた熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を磁性層の結合剤として用いたとしても、
微粒子化された強磁性粉末の分散性の改善にはほとんど
効果が期待できない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は前記問題点を解決するために提案されたもので
あり、磁性粉末の分散性や磁性層の表面性を大幅に改善
し、熱的特性、耐ブロッキング性、耐久性に優れ磁気特
性、電磁変換特性の良好な磁気記録媒体を提供すること
を目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、上述の目的を達成せんものと鋭意研究の
結果、極性基として第4級アンモニウム塩が導入された
熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂あるいは前記熱可塑
性ポリウレタン−ウレア樹脂とポリイソシアナート硬化
剤との反応によって得られる硬化物が、磁気記録媒体の
磁性層の耐ブロッキング性の向上や強磁性粉末の分散性
の向上等に有用で、かつ汎用溶媒系に容易に溶解し扱い
易いことを見い出し本発明を完成するに至ったものであ
って、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを主体と
する磁性層が形成されてなる磁気記録媒体において、上
記磁性層が分子中に極性基として第4級アンモニウム塩
を含有する熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂を結合剤
として含有することを特徴とするものであり、さらに上
記熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂とポリイソシアナ
ート硬化剤との反応によって得られる硬化物を結合剤と
して含有することを特徴とするものである。
本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂
は、その分子中にウレタン結合とウレア結合(尿素結
合)を有していることが特徴であり、さらに極性基とし
て第4級アンモニウム塩が導入されていることが特徴で
ある。
そして、上記ウレタン結合とウレア結合が結合剤樹脂の
熱的性質の改善に重要な役割を果たし、耐熱性の尺度で
ある軟化点温度を高く、そしてガラス転移点温度を低く
することができ、広い温度範囲にわたり安定した磁性層
の物性が維持され、耐ブロッキング性の向上に著しく効
果を発揮する。すなわち、ウレア基の導入によりウレタ
ン基同様樹脂の熱的性質を大幅に改善することができ
る。更に重要なことは、このウレア基の導入により前述
したケトン系、アルコール系、エステル系、芳香族炭化
水素系、脂肪族炭化水素系の溶媒を組み合せて用いるこ
とで可溶な樹脂が得られることである。また上記熱可塑
性ポリウレタン−ウレア樹脂分子中のウレタン基、ウレ
ア基の濃度を一般の熱可塑性ポリウレタン樹脂より大き
くできるため、分子−分子間の相互作用が強くなり、得
られる磁性層の塗膜物性が向上し、耐久性にも効果を発
揮する。すなわち上記熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂を磁気記録媒体の結合剤として用いることにより、耐
ブロッキング性及び耐久性に優れた磁気記録媒体を提供
することができる。
上記熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂のウレタン基及
びウレア基の合計した濃度としては1.8mmol/g〜3.0mmol
/gであるのが好ましい。前記濃度が1.8mmol/g未満であ
ると樹脂の軟化点が下がり耐ブロッキング性が改善され
ず、また前記濃度が3.0mmol/gを超えると汎用の溶媒に
不溶となり、ジメチルホルムアミド等にしか溶解しなく
なってしまう。またウレア基濃度/ウレタン基濃度とし
てはその比率が0.3〜1.6であるのが好ましい。ウレア基
濃度/ウレタン基濃度の比率が0.3未満であると汎用の
溶媒に不溶となり、またウレア基/ウレタン基濃度の比
率が1.6を超えると樹脂のガラス転移点が高くなってし
まう。
一方、上記熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂に導入さ
れる極性基は、磁性層中に混入される強磁性粉末との親
和性が極めて良好であるために、これら強磁性粉末の結
合剤への分散に非常に効果的で、上記強磁性粉末の比表
面積の増加に充分対応できる性能を発揮する。さらに、
上記熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂への極性基の導
入は、強磁性粉末の分散性の向上ばかりでなく、磁性層
の物性の向上にも大きく貢献する。すなわち、極性基を
導入することにより強磁性粉末と結合剤とが直接的に相
互作用を持つことが可能となり、耐久性に優れた強靭な
磁性層を形成することができる。上記熱可塑性ポリウレ
タン−ウレア樹脂の極性基の導入量は、0.01〜1.0mmol/
gであることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.5mmol
/gの範囲である。上記極性基の量が0.01mmol/g以下であ
ると強磁性粉末の分散性に充分な効果が認められなくな
る。また、上記親水性極性基の量が1.0mmol/gを超える
と、分子間あるいは分子内凝集が起こりやすくなって分
散性に悪影響を及ぼすばかりか、溶媒に対する選択性を
生じ通常の汎用溶媒が使えなくなってしまう虞れもあ
る。
ところで、本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタン−
ウレア樹脂の数平均分子量は10000〜100000、より好ま
しくは10000〜60000の範囲であることが好ましい。数平
均分子量が10000未満であると樹脂の塗膜形成能が不充
分なものとなり、また数平均分子量が60000を超えると
塗料製造上、混合、移送、塗布などの工程において問題
を発生する虞れが生ずる。
さらに上記熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂の軟化点
温度は80℃以上、より好ましくは100℃以上であるのが
望ましい。軟化点温度がこれ以下であると従来の熱可塑
性ポリウレタン樹脂の性質に近づくため、耐ブロッキン
グ性及び物性の向上が図れなくなる。
また、上記熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂のガラス
転移点温度は0℃以下、より好ましくは−10℃以下であ
るのが好ましい。ガラス転移点温度がこれ以上であると
物性の転移領域が常温に近づくため好ましくない。
次に本発明の磁気記録媒体に用いられる熱可塑性ポリウ
レタン−ウレア樹脂の製造方法について述べる。
熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂は、長鎖ジオール、
短鎖ジオール、有機ジアミンおよび有機ジイソシアナー
トを重付加反応せしめて得られる。この重付加反応は、
長鎖ジオールと短鎖ジオールとの混合物をあらかじめ有
機ジイソシアナートと反応させてイソシアナート基末端
のプレポリマーを調製し、次いで有機ジアミンを添加し
鎖延長とウレア基導入とを行なうプレポリマー法により
行なわれる。
上記熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂の製造に用いら
れる長鎖ジオールは、分子量が約500〜約5000であっ
て、例えばポリエステルジオール、ポリエーテルジオー
ルおよびポリエーテルエステルグリコール等に大別され
る。ポリエステルジオールとしては、具体的には例えば
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の
脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の
芳香族ジカルボン酸またはそれらの低級アルコールエス
テルと、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコ
ール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコ
ール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、あるいはビスフェノールAのエチレンオキサイド付
加物等またはこれらの混合物とを反応して得られるポリ
エステルジオール類またはε−カプロラクトン等のラク
トンを開環重合して得られるラクトン系のポリエステル
ジオール等が挙げられる。ポリエーテルジオールとして
は、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレンエ
ーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールなどのポリアルキレンエーテルグリコール類または
これらの共重合ポリエーテルグリコール等が挙げられ
る。また、ポリエーテルエステルグリコールとしては、
上記ポリアルキレンエーテルグリコールをポリオール成
分として脂肪族または芳香族ジカルボン酸と反応させて
得られるポリエステルグリコール類が挙げられる。この
長鎖ジオールの分子量が余り小さすぎると、得られる熱
可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂のウレタン基濃度が大
きくなりすぎて脂肪の柔軟性が乏しくなり、また溶剤に
対する溶解性が悪くなり、磁気記録媒体の結合剤として
用いるのには余り好ましくない。また、長鎖ジオールの
分子量が余り大きすぎるときは、樹脂中の長鎖ジオール
含有量が多くなりすぎて相対的にウレタン基濃度が非常
に小さくなるため、樹脂の耐摩耗性及び耐熱性が低下す
る。
上記熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂の製造に用いら
れる短鎖ジオールは、分子量が約50〜約500であって、
例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、
ネオペンチルグリコール等の脂肪酸グリコールあるいは
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物またはプ
ロピレンオキサイド付加物、ハイドロキノンのエチレン
オキサイド付加物等の芳香族ジオールなどがあり、ポリ
ウレタン−ウレア樹脂の所望の性質に応じてこれらを単
独または種々の量比で混合して使用できる。
また、上記有機ジアミンとしては、テトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪酸ジアミン、
m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,
4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、m−キ
シリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジフェニ
ルメタンジアミン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェ
ニレンジアミン、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレ
ンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、1,5
−ナフタレンジアミン、2,4−ナフタレンジアミンなど
の芳香族ジアミン、1,3−ジアミノメチルシクロヘキサ
ン、1,4−ジアミノメチルシクロヘキサン、4,4′−ジア
ミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミンなど
の脂環族ジアミンなどが挙げられる。
上記有機ジイソシアナートとしては、テトラメチレンジ
イソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートなど
の脂肪族ジイソシアナート、m−フェニレンジイソシア
ナート、p−フェニレンジイソシアナート、2,4−トリ
レンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナー
ト、ジフェニルメタンジイソシアナート、3,3′−ジメ
トキシ−4,4′−ビフェニレンジイソシアナート、3,3′
−ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイソシアナート、
4,4′−ジイソシアナートジフェニルエーテル、1,5−ナ
フタレンジイソシアナート、2,4−ナフタレンジイソシ
アナートなどの芳香族ジイソシアナート、1,3−ジイソ
シアナートメチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナ
ートメチルシクロヘキサン、4,4′−ジイソシアナート
ジシクロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアナート
などの脂肪族ジイソシアナートなどが挙げられる。
また上述した熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂にポリ
イソシアナート硬化剤を併用する場合においては、耐摩
耗性の優れた磁気記録媒体を得ることができる。尚、ポ
リイソシアナート硬化剤としては、例えば商品名コロネ
ートL(日本ポリウレタン工業社製)、商品名デスモジ
ュールL(バイエル社製)などの従来から硬化剤として
使用可能であるポリイソシアナート硬化剤であればいず
れも使用できる。また、そのポリイソシアナート硬化剤
の量にしても通常使用されている量であればよい。
さらに上記反応において、上記長鎖ジオールに対する上
記短鎖ジオールのモル比は3以下であるのが望ましい。
このモル比が余り大きいとウレタン基濃度が高くなりす
ぎて、製造されたポリウレタン−ウレア樹脂は、磁性塗
料を作成するときに用いる前述した汎用の溶媒に溶解で
きず余り適当でない。短鎖ジオールとしてエチレングリ
コール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリ
コール等の直鎖ジオールを用いるときは、上述したモル
比は1以下、好ましくは0.5以下が望ましく、ネオペン
チルグリコール等の分岐短鎖ジオールまたはビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド付
加物等を用いると樹脂の溶解性がよいので直鎖ジオール
に比べ上述したモル比を大きくできる。しかし、この場
合でも上述したモル比が3を余り超えて大きすぎる場合
には、溶解性が悪くなり好ましくない。
本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂
の製造にあたっては、分子量約500〜約5000の長鎖ジオ
ールとしては前述した例の中で特にポリエステルジオー
ル、中でもポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレ
ンアジペート、ポリカプロラクトンジオールを用いるこ
とが好ましい。また分子量約50〜約500の短鎖ジオール
としては前述した例の中で特に分岐短鎖ジオール、中で
もネオペンチルグリコールを用いることが好ましい。ま
た有機ジアミンとしては前述した例の中で特にイソホロ
ンジアミンを用いることが好ましい。また有機ジイソシ
アナートとしては前述した例の中で特に4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナ
ートを用いることが好ましい。
また、本発明で用いる熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂の製造において採用される重付加反応の方法として
は、溶融状態で反応させる溶融重合、酢酸エチル、メチ
ルエチルケトン、アセトン、トルエン等の単独または混
合溶剤などの不活性溶剤に前記記載の原料を溶解せしめ
て行なう溶液重合などがあるが、磁気記録媒体の結合剤
のように溶剤に溶解し使用することの多い樹脂の製造に
は、溶液重合が好ましく、特にプレポリマー調製時は溶
融重合し、鎖延長反応を行う前に上記の不活性溶剤を加
えて溶液重合を行うことがより好ましい。
反応に際して、触媒として有機金属化合物、例えばオク
チン酸第1錫、ジブチル錫ジラウレートなどの有機錫化
合物、あるいは三級アミン、例えばN−メチルモルオー
リン、トリエチルアミン等を添加してもよい。また生成
物の安定性を増すために、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
加水分解防止剤等を添加してもよい。
さらに、上記熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂に極性
基として第4級アンモニウム塩を導入するものである
が、その導入方法としては、 (i) 熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂の原料とし
て第4級アンモニウム塩含有化合物を混入しておく方
法。
(ii) 熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂の末端もし
くは側鎖に残存する水酸基を第4級アンモニウム塩含有
化合物により変性する方法。
が挙げられる。
(i)の方法では、上記第4級アンモニウム塩含有化合
物は、他の原料と重合して熱可塑性ポリウレタン−ウレ
ア樹脂のポリマー分子鎖の一部を構成し、この結果上記
熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂に第4級アンモニウ
ム塩が極性基として導入される。
ここで、第4級アンモニウム塩含有化合物としては、第
4級アンモニウム塩含有ジオールが挙げられる。
この第4級アンモニウム塩含有ジオールは、例えば第4
級アンモニウム塩を有しないカルボン酸成分、グリコー
ル成分、及び第4級アンモニウム塩を有するジカルボン
酸成分を反応させることにより合成される。
上記第4級アンモニウム塩を有しないカルボン酸成分と
しては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル
酸、1,5−ナフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、p−
オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸
などの芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸
などの脂肪族ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリ
ット酸などのトリ及びテトラカルボン酸などが挙げられ
る。
上記グリコール成分としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物及び
プロピレンオキシド付加物、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコ
ール等が挙げられる。またトリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトー
ルなどのトリ及びテトラオールを併用してもよい。
上記第4級アンモニウム塩を有するジカルボン酸成分と
しては、下記に示されるものが挙げられる。
(但し、R1,R2,R3は各々炭素数1〜6までのアルキル基
を表わし、XはCl,Br又はIを表わす。) 一方、(ii)の方法は、重合反応により所定の分子量ま
で鎖延長した熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂の末端
あるいは側鎖に存在するOH基に対して、第4級アンモニ
ウム塩を有する化合物を反応させるものである。この場
合、先ず、水酸基と第4級アンモニウム塩を有する化合
物を合成し、これをジイソシアナート化合物と等モル反
応させ、ジイソシアナートの一方のNCO基と上記分子中
のOH基との反応物を得て、さらに熱可塑性ポリウレタン
−ウレア樹脂のOH基と反応させれば、第4級アンモニウ
ム塩が導入された熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂が
得られる。反応式を示せば次のようになる。
(ただし、式中RAは2価の炭化水素基を表し、またRB
アルキル基等の1価の炭化水素基を表す。) 具体的には i) HOCH2(OH)CH2N+(CH3・Cl- ii) HOCH2CH2N+(C2H5・Cl- iii) HOCH2CH2CH2CH2N+(CH3・Cl- iv) HOCH2CH2CONH(CH23N+(CH3・Cl- 等が挙げられる。
(ただし、式中RA,RCは2価の炭化水素基を表し、RB
アルキル基等の1価の炭化水素基、RPUUは熱可塑性ポリ
ウレタン−ウレア樹脂を表す。) 上述のように合成した熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂は他の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂あるいは反応性樹
脂と組み合せて使用することができる。この場合磁性層
の全バインダーに対し上記熱可塑性ポリウレタン−ウレ
ア樹脂の配合割合は10重量%以上であるのが好ましい。
全バインダーに対する熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂の配合割合が10重量%未満であると磁気記録媒体の耐
ブロッキング性の改善は殆んど期待できない。より好ま
しくは40重量%以上である。上述した熱可塑性樹脂とし
ては、軟化温度が150℃以下、平均分子量が10000〜2000
00で重合度が約200〜2000程度のもので、例えば塩化ビ
ニル−酢酸ビニル系共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリ
デン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリ共重合体、
アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、熱可
塑性ポリウレタンエラストマー、ポリフッ化ビニル、塩
化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン
−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビ
ニルブチラール、セルロース誘導体、ポリエステル樹
脂、ポリブタジエン等の合成ゴム系の熱可塑性樹脂等が
挙げられる。また熱硬化性樹脂あるいは反応性樹脂とし
ては例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン硬化型樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリ
コン樹脂、アクリル系反応樹脂、エポキシ−ポリアミド
樹脂、ニトロセルロース−メラミン樹脂、高分子量ポリ
エステル樹脂とイソシアナートプレポリマーの混合物、
メタクリル酸塩共重合体とジイソシアナートプレポリマ
ーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアナ
ートの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グ
リコール/高分子量ジオール/トリフェニルメタントリ
イソシアナートの混合物、ポリアミン樹脂及びこれらの
混合物等が挙げられる。これらのうち、強磁性粉末に対
する分散性の良好なものと組合わせて用いることが望ま
しい。
上述の結合剤に強磁性粉末を分散し有機溶剤に溶解して
非磁性支持体上に塗布することにより磁性層が形成され
る。
本発明で使用される強磁性粉末としては、強磁性酸化鉄
粒子、強磁性二酸化クロム、強磁性合金粉末、六方晶系
パリウムフェライト微粒子、窒化鉄等が挙げられる。
上記強磁性酸化鉄粒子としては、一般式FeOxで表した場
合、Xの値が1.33≦X≦1.50の範囲にあるもの、即ちマ
グヘマイト(γ−Fe2O3,X=1.50)、マグネタイト(Fe3
O4,X=1.33)及びこれらの固溶体(Fe3O4,1.33<X<1.
50)である。さらに、これら強磁性酸化鉄には、抗磁力
をあげる目的でコバルトを添加してもよい。コバルト含
有酸化鉄には、大別してドープ型と被着型の2種類があ
る。
上記強磁性二酸化クロムとしては、CrO2あるいはこれら
に抗磁力を向上させる目的でRu,Sn,Te,Sb,Fe,Ti,V,Mn等
の少なくとも一種を添加したものを使用できる。
強磁性合金粉末としては、Fe,Co,Ni,Fe−Co,Fe−Ni,Fe
−Co−Ni,Co−Ni,Fe−Co−B,Fe−Co−Cr−B,Mn−Bi,Mn
−Al,Fe−Co−V等が使用でき、またこれらに種々の特
性を改善する目的でAl,Si,Ti,Cr,Mn,Cu,Zn等の金属成分
を添加してもよい。
さらに上記磁性層には、前記の結合剤、強磁性粉末の他
に添加剤として分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、
防錆剤等が加えられてもよい。
上記分散剤(顔料湿潤剤)としては、カプリル酸、カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、
リノレン酸、ステアロール酸等の炭素数12〜18個の脂肪
酸(R7COOH,R7は炭素数11〜17個のアルキルまたはアル
ケニル基)、前記の脂肪酸のアルカリ金属(Li,Na,K
等)またはアルカリ土類金属(Mg,Ca,Ba)から成る金属
石鹸、前記の脂肪酸エステルの弗素を含有した化合物、
前記の脂肪酸のアミド、ポリアルキレンオキサイドアル
キルリン酸エステル、トリアルキルポリオレフィンオキ
シ第四アンモニウム塩(アルキルは炭素数1〜5個、オ
レフィンはエチレン、プロピレンなど)、等が使用され
る。この他に炭素数12以上の高級アルコール、及びこれ
らの他に硫酸エステル等も使用可能である。これらの分
散剤は結合剤100重量部に対して0.5〜20重量部の範囲で
添加される。
上記潤滑剤としては、ジアルキルポリシロキサン(アル
キルは炭素数1〜5個)、ジアルコキシポリシロキサン
(アルコキシは炭素数1〜4個)、モノアルキルモノア
ルコキシポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5個、
アルコキシは炭素数1〜4個)、フェニルポリシロキサ
ン、フロロアルキルポリシロキサン(アルキルは炭素数
1〜5個)などのシリコンオイル、グラファイトなどの
導電性微粉末、二硫化モリブデン、二硫化タングステン
などの無機微粉末、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエチレン塩化ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエ
チレンなどのプラスチック微粉末、α−オレフィン重合
物、常温で液状の不飽和脂肪族炭化水素(n−オレフィ
ン二重結合が末端の炭素に結合した化合物、炭素数約2
0)、炭素数12〜20個の一塩基性脂肪酸と炭素数3〜12
個の一価のアルコールから成る脂肪酸エステル類、フル
オロカーボン類などが使用できる。これらの潤滑剤は結
合剤100重量部に対して0.2〜20重量部の範囲で添加され
る。
上記研磨剤としては、一般に使用される材料で溶融アル
ミナ、炭化ケイ素、酸化クロム(Cr2O3)、コランダ
ム、人造コランダム、ダイヤモンド、人造ダイヤモン
ド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄
鉱)等が使用される。これらの研磨剤はモース硬度が5
以上であり、平均粒子径が0.05〜5μの大きさのものが
使用され、特に好ましくは0.1〜2μである。これらの
研磨剤は結合剤100重量部に対して0.5〜20重量部の範囲
で添加される。
上記帯電防止剤としては、カーボンブラック、カーボン
ブラックグラフトポリマーなどの導電性微粉末、サポニ
ンなどの天然界面活性剤、アルキレンオキサイド系、グ
リセリン系、グリシドール系などのノニオン界面活性
剤、高級アルキルアミン類、第四級アンモニウム塩類、
ピリジンその他の複素環類、ホスホニウム類などのカチ
オン界面活性剤、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、硫
酸エステル基、リン酸エステル基等の酸性基を含むアニ
オン界面活性剤、アミノ酸類、アミノスルホン酸類、ア
ミノアルコールの硫酸またはリン酸エステル類等の両性
活性剤などが使用される。上記の導電性微粉末は結合剤
100重量部に対して0.2〜20重量部が、界面活性剤は0.1
〜10重量部の範囲で添加される。これらの界面活性剤は
単独または混合して添加してもよい。これらは帯電防止
剤として用いられるものであるが、時としてその他の目
的、例えば分散、磁気特性の改良、潤滑性の改良、塗布
助剤として適用される場合もある。
上記防錆剤としては、リン酸、スルファミド、グアニジ
ン、ピリジン、アミン、尿素、ジンククロメート、カル
シウムクロメート、ストロンチウムクロメートなどが使
用できるが、特にジシクロヘキシルアミンナイトライ
ト、シクロヘキシルアミンクロメート、ジイソプロピル
アミンナイトライト、ジエタノールアミンホスフェー
ト、シクロヘキシルアンモニウムカーボネート、ヘキサ
メチレンジアミンカーボネート、プロピレンジアミンス
テアテート、グアニジンカーボネート、トリエタノール
アミンナイトライト、モルフォリンステアレートなどの
気化性防錆剤(アミン、アミドまたはイミドの無機酸塩
または有機酸塩)を使用すると防錆効果が向上する。こ
れらの防錆剤は強磁性微粉末100重量部に対して0.01〜2
0重量部の範囲で使用される。
また磁性層の構成材料は有機溶剤に溶かして磁性塗料を
調製し、これを非磁性支持体上に塗布するが、その磁性
塗料の溶剤としてはアセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチ
ル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステル
系、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエチ
ルエーテル、ジオキサン等のグリコールエーテル系、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキ
サン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素炭
化水素等が挙げられる。また非磁性支持体の素材として
はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−
ナフタレート等のポリエステル類、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィン類、セルローストリアセ
テート、セルロースダイアセテート、セルロースアセテ
ートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート
等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン等のビニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド等のプラスチックの他に用途に応
じてアルミニウム、銅、スズ、亜鉛またはこれらを含む
非磁性合金などの非磁性金属類、ガラス、陶器、磁器な
どのセラミック類、紙、バライタまたはポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−ブテン共重合体などの炭素
数2〜10のα−ポリオレフィン類を塗布またはラミネー
トした紙などの紙類も使用できる。又非磁性支持体の形
態はフィルム、テープ、シート、ディスク、カード、ド
ラム等いずれでも良い。
〔作用〕
前述のように、分子中に第4級アンモニウム塩を含有す
る熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂あるいはこれとポ
リイソシアナート硬化剤との反応によって得られる硬化
物を結合剤とすることにより、磁性粉末に対する親和性
が大幅に向上し、超微粒子化された磁性粉末や磁化量の
大きい磁性粉末であっても良好に分散される。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本
発明がこれら実施例に限定されるものではない。
樹脂合成例 本発明による熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂を本明
細書に記載した方法により合成した。第1表に合成した
樹脂の特性を示す。
実施例1 Co被着γ−Fe2O3 100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体 10 〃 (U.C.C.社製VAGH) 熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂 15 〃 (樹脂A) 分散剤(レシチン) 0.5 〃 潤滑剤(シリコンオイル) 1 〃 研磨剤(Cr2O3) 2 〃 メチルエチルケトン 100 〃 メチルイソブチルケトン 50 〃 トルエン 50 〃 上記組成物をボールミルにて48時間混合し、3μフィル
タでろ過した後、硬化剤(バイエル社製、デスモジュー
ルL)2.5重量部添加し、さらに30分間混合し、これを1
6μ厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上に乾燥
後の厚みが6μとなるように塗布し、磁場配向処理を行
った後乾燥して巻き取った。これをカレンダー処理した
後、1/2インチ幅に裁断しサンプルテープを作成した。
実施例2 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂B)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
実施例3 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂C)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
実施例4 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂D)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
実施例5 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂E)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
実施例6 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂F)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
実施例7 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂G)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
実施例8 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂H)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
実施例9 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂I)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
比較例1 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂J)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
比較例2 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂K)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
比較例3 実施例1の組成物中、熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹
脂(樹脂A)のかわりに熱可塑性ポリウレタン−ウレア
樹脂(樹脂L)を用い、実施例1と同様な方法によりサ
ンプルテープを作成した。
以上のサンプルテープの粘着性、スチル特性、粉落ち
量、表面光沢の測定結果を第2表に示す。
尚、粘着特性はサンプルテープをリールに巻いて、温度
40℃、湿度80%の条件下に24時間放置後、サンプルテー
プの剥れ具合を目視により評価し、10点法で採点したも
のであり、粘着特性が良好なものほど低い点数とした。
スチル特性は、サンプルテープに4.2MHzの映像信号を記
録し、再生出力が50%に減衰するまでの時間を測定し
た。
粉落ち量は、60分シャトル100回走行後のヘッドドラ
ム、ガイド等への粉落ち量を目視にて観察し、最高を0
点、最低を−5点として評価した。
表面光沢は、光沢計を用いて、入射角75゜、反射角75゜
における反射率を測定した。
第2表の結果からも明らかなように、第4級アンモニウ
ム塩を含有する熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂を磁
性層の結合剤に用いることにより、磁気記録媒体の熱的
特性、耐ブロッキング性、耐久性、強磁性粉末の分散性
等が大幅に改善される。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明においては、
分子中に極性基として第4級アンモニウム塩を有する熱
可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂あるいはこれとポリイ
ソシアナート硬化剤との反応によって得られる硬化物を
磁性層の結合剤としているので、磁性粉末に対して高い
親和性を示し、たとえ超微粒子化した磁性粉末や磁化量
の大きい磁性粉末であっても分散性が良好なものとな
る。したがって、得られる磁気記録媒体の耐久性、表面
性が向上し、電磁変換特性も極めて優れたものとなる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを
    主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
    て、上記磁性層が分子中に極性基として第4級アンモニ
    ウム塩を含有する熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂を
    結合剤として含有することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを
    主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
    て、上記磁性層が分子中に極性基として第4級アンモニ
    ウム塩を含有する熱可塑性ポリウレタン−ウレア樹脂と
    ポリイソシアナート硬化剤との反応によって得られる硬
    化物を結合剤として含有することを特徴とする磁気記録
    媒体。
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