JP2576101B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2576101B2 JP61285146A JP28514686A JP2576101B2 JP 2576101 B2 JP2576101 B2 JP 2576101B2 JP 61285146 A JP61285146 A JP 61285146A JP 28514686 A JP28514686 A JP 28514686A JP 2576101 B2 JP2576101 B2 JP 2576101B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気テープ等の磁気記録媒体に関するもの
であり、さらに詳細には非磁性支持体上に形成される磁
性層に含まれる結合剤の改良に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、塗布型の磁気記録媒体の結合剤として使用
されているポリウレタン樹脂の分子中に−COOM基(但
し、Mは水素原子又はアルカリ金属原子を表す。)及び
第4級アンモニウム塩を導入することにより、 磁性粉末に対する分散性,磁性層として形成した際の
塗膜の性質,塗膜形成の際の作業性等の点で優れた特性
を有する結合剤を提供し、表面性や耐久性に優れ磁気特
性や電磁変換特性の良好な磁気記録媒体を提供しようと
するものである。
〔従来の技術〕 近年、磁気記録媒体,特にVTR(ビデオテープレコー
ダ)用の磁気記録媒体においては、短波長記録を行った
場合にも高再生出力を得ることができるように、磁気特
性,電磁変換特性の向上が要望されている。そして、そ
の方策として、磁性粉末の微粒子化,高磁力化が図られ
るとともに、磁性層中における磁性粉末の充填密度,い
わゆるパッキングデンシティを増大させる傾向が強くな
っている。
一方、従来から使用されている磁気記録媒体用の結合
剤としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体やポリウ
レタン樹脂を主体とする結合剤が挙げられるが、上述の
パッキングデンシティの増大,さらには耐久性の向上等
の要請に伴って、これら結合剤では様々な問題が発生し
ており、充分な対処が難しいのが現状である。
例えば、磁性粉末の微粒子化による比表面積の増大や
高磁化力による凝集力の増大に伴い、前述の結合剤では
満足のいく分散性や表面性が得られず、磁性粉末のパッ
キングデンシティを増大させることも困難なものとなっ
ている。したがって、耐久性,磁気特性,電磁変換特性
についても不充分なものであった。特に、高記録密度化
に対応すべく超微粒子化された磁性粉末や高い磁化量を
有する磁性粉末に対しての性能は不充分なものであっ
た。この場合、例えば界面活性剤を分散剤として使用す
る等の方法が考えられるが、界面活性剤が低分子である
ために、粉落ちや経時変化によるブルーミング等が発生
し、機械的強度や耐久性等に問題が生じてしまう。
そこで、例えば特公昭58−41565号公報等には、スル
ホン酸金属塩基をポリウレタン樹脂中に導入した結合剤
が提案されており、磁性粉末の分散性の向上が試みられ
ているが、未だ充分なものとは言い難く、例えば磁気記
録媒体とした場合に粉落ちを生じてしまい耐久性の点で
なお改善すべき点があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように、従来広く用いられている塩化ビニル系共
重合体やポリウレタン樹脂、さらにはスルホン酸金属塩
基を含有させた結合剤では、磁性粉末に対する分散性や
塗膜物性,製造上の取り扱い等の点で解決すべき点が多
く、所定の耐久性,磁気特性,電磁変換特性を確保する
ことが難しかった。
そこで本発明は、当該技術分野の前記欠点を解消する
ために提案されたものであって、磁性粉末に対する分散
性,磁性層として形成した際の塗膜の性質,塗膜形成の
際の作業性等の点で優れた特性を有する結合剤を提供
し、表面性や耐久性に優れ磁気特性や電磁変換特性の良
好な磁気記録媒体を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、極性基として側鎖にカルボン酸及びそ
の金属塩基を導入することにより磁性粉末に対して高い
親和性を示し分散性が向上すること、粉落ちが大幅に改
善されること、さらに磁性基として第4級アンモニウム
塩を側鎖に導入することが作業性を向上する上で有効で
あること、等に着目し本発明を完成するに至ったもので
あって、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを主体
とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体において、
前記結合剤は分子中に−COOM基(但し、Mは水素原子又
はアルカリ金属原子を表す。) (但し、R1,R2,R3は各々炭素数1〜6までのアルキル基
を示す。)を有するポリウレタン樹脂を含有することを
特徴とするものである。
本発明において使用されるポリウレタン樹脂は、優れ
た塗膜強度を有するもので、ポリヒドロキシ化合物とポ
リイソシアナートとの反応によって得られるが、樹脂の
主体となるポリヒドロキシ化合物,ポリイソシアナート
としては分子量約500〜5000の長鎖ジオール及び分子量
約50〜500の短鎖ジオール、有機ジイソシアナートを用
いることが好ましい。
上記長鎖ジオールは、例えばポリエステルジオール、
ポリエーテルジオール及びポリエーテルエステルグリコ
ール等に大別される。ポリエステルジオールとしては、
具体的には例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、
アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、
イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸またはそれらの低
級アルコールエステルと、エチレングリコール1,3−プ
ロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−
ヘキサングリコール、ジエチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、あるいはビスフェノールAのエチレン
オキサイド付加物等又はこれらの混合物とを反応して得
られるポリエステルジオール類又はε−カプロラクトン
等のラクトンを開環重合して得られるラクトン系のポリ
エステルジオール等が挙げられる。ポリエーテルジオー
ルとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール類又はこれらの共重合ポリエーテルグリコ
ール等が挙げられる。また、ポリエーテルエステルグリ
コールとしては、上記ポリアルキレンエーテルグリコー
ルをポリオール成分として脂肪族又は芳香族ジカルボン
酸と反応させて得られるポリエステルグリコール類が挙
げられる。この長鎖ジオールの分子量が余り小さすぎる
と、得られるポリウレタン樹脂のウレタン基濃度が大き
くなりすぎて樹脂の柔軟性が乏しくなり、また溶剤に対
する溶解性が悪くなり、磁気記録媒体の結合剤として用
いるのには余り好ましくない。また、長鎖ジオールの分
子量が余り大きすぎるときは、樹脂中の長鎖ジオール含
有量が多くなりすぎて相対的にウレタン基濃度が非常に
小さくなるため、樹脂の耐摩耗性及び耐熱性が低下す
る。
上記短鎖ジオールは、例えばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−
ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪
族グリコールあるいはビスフェノールAのエチレンオキ
サイド付加物またはプロピオンオキサイド付加物、ハイ
ドロキノンのエチレンオキサイド付加物等の芳香族ジオ
ール等があり、ポリウレタン樹脂の性質に応じてこれら
を単独または種々の量比で混合して使用できる。
さらに、グリセリン、グリセリンのエチレンオキサイ
ド付加物、2−メチルプロパン−1,2,3−トリオール、
4−〔ビス(2−ヒドロキシエチル)〕−2−ヒドロキ
シペンタン、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオー
ル、1,2,6−ヘキサントリオール、1−ビス(2−ヒド
ロキシエチル)アミノ−2−プロパノール、ジエタノー
ルアミンのプロピレンオキサイド付加物等のトリオール
を併用することも可能である。
上記有機ジイソシアナートとしては、テトラメチレン
ジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート等
の脂肪族ジイソシアナート、m−フェニレンジイソシア
ナート、p−フェニレンジイソシアナート、2,4−トリ
レンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナー
ト、ジフェニルメタンジイソシアナート、3,3−ジメト
キシ−4,4′−ビフェニレンジイソシアナート、3,3′−
ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイソシアナート、4,
4′−ジイソシアナートジフェニルエーテル、1,5−ナフ
タレンジイソシアナート、2,4−ナフタレンジイソシア
ナート等の芳香族ジイソシアナート、1,3−ジイソシア
ナートメチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナート
メチルシクロヘキサン、4,4′−ジイソシアナートジシ
クロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアナート等の
脂環族ジイソシアナート等があげられる。
また、ポリウレタン樹脂の製造において採用される反
応方法としては、溶融状態で反応させる溶融重合、酢酸
エチル、メチルエチルケトン、アセトン、トルエン等の
単独または混合溶剤等の不活性溶剤に前記記載の原料を
溶解せしめて行う溶液重合等があるが、磁気記録媒体の
結合剤のように溶剤に溶解し使用することの多いポリウ
レタン樹脂の製造には、溶液重合が好ましく、特にプレ
ポリマー調製時は溶融重合し、鎖延長反応を行う前に上
記の不活性溶剤を加えて溶液重合を行うことがより好ま
しい。
反応に際して、触媒として有機金属化合物、例えばオ
クチル酸第1錫、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化
合物、あるいは三級アミン、例えばN−メチルモルホリ
ン、トリエチルアミン等を添加してもよい。また、生成
物の安定性を増すために、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
加水分解防止剤等を固形分に対して約5%以内の量を添
加してもよい。
さらに、上記ポリウレタン樹脂に親水性極性基として
−COOM基(但し、Mは水素原子又はアルカリ金属原子を
表す。)及び第4級アンモニウム塩を導入する。ここ
で、−COOM基は磁性粉末の分散性向上という点で非常に
有効で、磁気記録媒体としたときに粉落ちの軽減効果が
特に大きいが、−COOM基を単独に導入した結合剤では塗
料としたときに粒度が非常に大きなものとなり実用性に
欠けるものとなってしまうので、第4級アンモニウム塩
を併用する。
本発明者等の実験によれば、分子中に−COOM基を有し
かつ第4級アンモニウム塩を有するポリウレタン樹脂を
用いることで、−COOM基の粉落ち軽減効果を損なうこと
なしに良好な粒度特性を有する塗料を得ることができ、
−COOM基を単独で含有する場合以上に分散性に優れた磁
気記録媒体を得ることができることがわかった。
ところで、これら−COOM基や第4級アンモニウム塩を
ポリウレタン樹脂に導入するには、次のような方法によ
ればよい。
(1)ポリウレタンの原料であるジイソシアナートある
いはポリオール等の一部に前記−COOM基あるいは第4級
アンモニウム塩を予め導入しておく方法。
(2)ポリウレタン樹脂の末端もしくは側鎖にOH基を残
存させておき、このOH基を−COOM基含有化合物及び第4
級アンモニウム塩含有化合物により変性する方法。
上記(1)の方法で用いられる−COOM基あるいは第4
級アンモニウム塩を親水性極性基として導入したジイソ
シアナートあるいはポリオールとしては、−COOM基含有
ジオール、第4級アンモニウム塩含有ジオール、−COOM
基含有有機ジイソシアナート、第4級アンモニウム塩含
有有機ジイソシアナートが挙げられる。これら化合物は
他の原料と重合してポリウレタン樹脂のポリマー分子鎖
の一部を構成し、その結果上記ポリウレタン樹脂には親
水性極性基が導入される。
−COOM基含有ジオールとしては、例えばジメチロール
プロピオン酸や、これらの−COOH基をNaOHメタノール溶
液,KOHメタノール溶液等を用いて中和させた化合物が挙
げられる。前記化合物を鎖延長剤としてポリウレタン樹
脂を合成することにより、分子中に−COOM基が導入され
る。
第4級アンモニウム塩含有ジオールは、第4級アンモ
ニウム塩を有しないカルボン酸成分、グリコール成分及
び第4級アンモニウム塩を有するジカルボン酸成分を反
応させることにより得られる。
上記第4級アンモニウム塩を有しないカルボン酸成分
としては、テレフタル酸、イソフタル酸,オルソフタル
酸,1,5−ナフタル酸等の芳香族ジカルボ酸、p−オキシ
安息香酸,p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸等の芳香
族オキシカルボン酸、コハク酸,アジピン酸,アゼライ
ン酸,セバシン酸,ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジ
カルボン酸、トリメリット酸,トリメシン酸,ピロメリ
ット酸等のトリ及びテトラカルボン酸等が挙げられる。
上記グリコール成分としては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物及
びプロピレンオキシド付加物、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール等が挙げられる。また、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリ
スリトール等のトリ及びテトラオールを併用してもよ
い。
上記第4級アンモニウム塩を有するジカルボン酸成分
としては、以下に示されるものが挙げられる。
(但し、R1,R2,R3,は各々炭素数1〜6までのアルキル
基を表す。) したがって、上記長鎖ジオールの一部をこの第4級ア
ンモニウム塩含有ジオールで置き換えてポリウレタン樹
脂を合成することにより、分子中に第4級アンモニウム
塩を導入される。
また、上記−COOM基含有有機ジイソシアナートや第4
級アンモニウム塩含有ジイソシアナートは、3官能以上
のポリイソシアナート化合物に、−COOM基あるいは第4
級アンモニウム塩を有する化合物を反応させることによ
って得ることができる。
上記ポリイソシアナート化合物としては、3官能の商
品名デスモジュールL(バイエル社製)、商品名コロネ
ートL(日本ポリウレタン社製)等が知られているが、
一般に多官能のポリイソシアネート化合物はポリオール
とジイソシアナートとを付加反応させることによって得
られる。
ポリオールとしてはプロピレングリコール、グリセロ
ール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトール等が挙げられる。また、ジイソシアナ
ートとしては、トリレンジイソシアナート、4,4−ジフ
ェニルメタンジイソシアナート、ナフチレンジイソシア
ナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロン
ジイソシアナート、キシレンジイソシアナート、リジン
ジイソシアナート等が挙げられる。
上記3官能以上のポリイソシアナート化合物に−COOM
基を導入するには、1分子中に−COOM基を有し、かつ−
NCO基に対して反応し得る活性水素とを有する化合物を
3官能以上のポリイソシアナート化合物に対して反応さ
せればよい。これによって、1分子中に2個以上の−NC
O基を有し、かつ−COOM基を有する化合物(−COOM基含
有有機ジイソシアナート)が得られる。
前記1分子中に−COOM基を有し、かつ−NCO基に対し
て反応し得る活性水素とを有する化合物としては次のも
のが挙げられる。
これらの化合物は3官能以上のポリイソシアナート化
合物と例えば次の反応式で示すように付加反応を行う。
(反応式中、R−NCOは3官能以上のポリイソシアナー
ト化合物を表す。) 第4級アンモニウム塩を導入するには、1分子中に第
4級アンモニウム塩を有し、かつ−NCO基に対して反応
し得る活性水素とを有する化合物を3官能以上のポリイ
ソシアナート化合物に対して反応させればよい。これに
よって、1分子中に2個以上の−NCO基を有し、かつ第
4級アンモニウム塩を有する化合物(第4級アンモニウ
ム塩含有有機ジイソシアナート)が得られる。
前記1分子中に第4級アンモニウム塩を有し、かつ−
NCO基に対して反応し得る活性水素とを有する化合物と
しては次のものが挙げられる。
〔(CH33N+CH2CH2OH)〕X- 〔(CH33N+CH2CH2OOCNH2)〕X- 〔(CH33N+CH2CH(CH3)OH〕X- H2NC6H4N-(CH33X-・HCl 〔HOCH2CH2N+(C2H5〕X- (但し、XはCl,Br又はIを表す。) これらの化合物は3官能以上のポリイソシアナート化
合物と例えば次の反応式で示すように付加反応を行う。
R−NCO + 〔(CH33N+CH2CH2OH)〕X- →R−NHCOO−CH2CH2N+(CH33X- ……(iii) (反応式中、R−NCOは3官能以上のポリイソシアナー
ト化合物を表す。) 一方、上記(2)の方法は、重合反応により所定の分
子量まで鎖延長したポリウレタン樹脂の末端あるいは側
鎖に存在するOH基に対して、−COOM基あるいは第4級ア
ンモニウム塩を有する化合物を反応させるものである。
この場合、OH基と−COOM基を有する化合物、またはOH基
と第4級アンモニウム塩を有する化合物を合成し、ジイ
ソシアナート化合物と等モル反応させジイソシアナート
の一方の−NCO基に−COOM基または第4級アンモニウム
塩を導入し、残りの−NCO基とポリウレタン樹脂の−OH
基と反応させれば、−COOM基あるいは第4級アンモニウ
ム塩が導入されたポリウレタン樹脂が得られる。反応式
を示せば次のようになる。
(2−1) OCN−R−NCO+HOCH2COOM→OCN−R−NCOOCH2COOM RPU−OH+OCN−R−NCOOCH2COOM →RPU−OCONH−R−NCOOCH2COOM (但し、式中Rは2価の炭化水素基を表し、RPUはポリ
ウレタン樹脂を表す。) (但し、式中R,R′は2価の炭化水素基を表し、R″は
アルキル基等の1価の炭化水素基、RPUはポリウレタン
樹脂を表す。) 以上のようにして−COOM基及び第4級アンモニウム塩
個々についてはポリウレタン樹脂中に導入することがで
きる。
本発明に係る磁気記録媒体は、磁性塗料の結合剤とし
て用いられるポリウレタン樹脂中に−COOM基とともに第
4級アンモニウム塩を導入してなるものである。したが
って、−COOM基及び第4級アンモニウム塩からなる2種
の親水性極性基を導入するには以下のようにすれば良
い。
(I)ポリウレタン樹脂の原料中に−COOM基を有する化
合物と第4級アンモニウム塩を有する化合物を含有さ
せ、ポリウレタン樹脂の生成と同時にこれら−COOM基,
第4級アンモニウム塩を導入する方法。
(II)既に合成したポリウレタン樹脂の側鎖または末端
に存在する−OH基を変性すことにより−COOM基と第4級
アンモニウム塩を導入する方法。
(III)ポリウレタン樹脂の原料中に−COOM基を有する
化合物を含有させ、これによって、−COOM基含有ポリウ
レタン樹脂の末端もしくは側鎖のOH基を変性して第4級
アンモニウム塩を導入する方法。
(IV)ポリウレタン樹脂の原料中に第4級アンモニウム
塩を有する化合物をを含有させ、これによって得られる
第4級アンモニウム塩含有ポリウレタン樹脂の末端もし
くは側鎖のOH基を変性して−COOM基を導入する方法。
例えば(I)の方法による場合には、第4級アンモニ
ウム塩を含有した長鎖ポリエステルジオールを長鎖ジオ
ールの一部に用い、−COOM基を含有した短鎖ジオール
(例えばジメチロールプロピオン酸)を鎖延長剤として
用いポリウレタン樹脂を合成すればよい。
また、(II)の方法による場合には、既に合成された
ポリウレタン樹脂の側鎖または末端に存在する−OH基の
一部に先ず−COOM基を導入し、続いて残存する−OH基に
第4級アンモニウム塩を導入すればよい。
上述の方法によって−COOM基及び第4級アンモニウム
塩をポリウレタン樹脂中に容易に導入することができ
る。
結合剤として用いられるポリウレタン樹脂に導入され
る親水性極性基の導入量としては、−COOM基と第4級ア
ンモニウム塩の和が0.01〜1.0mmol/gであることが好ま
しく、より好ましくは0.01〜0.5mmol/gの範囲である。
ここで、−COOM基の導入量としては0.01〜0.5mmol/g,第
4級アンモニウム塩の導入量は0.001mmol/g以上とす
る。上記親水性極性基の導入量が0.01mmol/g未満である
と強磁性粉末の分散性に充分な効果が認められなくな
り、また上記親水性極性基の導入量が1.0mmol/gを越え
ると、分子間あるいは分子内凝集が起こりやすくなって
分散性に悪影響を及ぼすばかりか、溶媒に対して選択性
を生じ、通常の汎用溶媒が使用できなくなってしまう虞
もある。
また、本発明によるポリウレタン樹脂の数平均分子量
は10000〜100000、より好ましくは10000〜60000の範囲
であることが好ましい。数平均分子量が10000未満であ
ると樹脂の塗膜形成能が不充分なものとなり、また数平
均分子量が60000を越えると塗料製造上、混合、移送、
塗布等の工程において問題を発生する虞がある。
本発明によるポリウレタン樹脂は他の熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂あるいは反応性樹脂と組み合わせて使用す
ることができる。
上記熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150℃以下、
平均分子量が10000〜200000で重合度が約200〜20000程
度のもので、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体,
塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体,塩化ビ
ニル−塩化ビニリデン共重合体,塩化ビニル−アクリロ
ニトリル共重合体,アクリル酸エステル−アクリロニト
リル共重合体,アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共
重合体,メタクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合
体,メタクリル酸エステル−スチレン共重合体,熱可塑
性ポリウレタン樹脂,ポリフッ化ビニル,塩化ビニリデ
ン−アクリロニトリル共重合体,ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体,アクリロニトリル−ブタジエン−メ
タクリル酸共重合体,ポリアミド樹脂,ポリビニルブチ
ラール,セルロース誘導体,スチレン−ブタジエン共重
合体,ポリエステル樹脂ポリブタジエン等の合成ゴム系
の樹脂が挙げられる。また、熱硬化性樹脂あるいは反応
性樹脂としては、例えばフェノール樹脂,エポキシ樹
脂,熱硬化性ポリウレタン樹脂,尿素樹脂,メラミン樹
脂,アルキド樹脂,尿素−ホルムアルデヒド樹脂シリコ
ン樹脂,アクリル系反応樹脂,エポキシ−ポリアミド樹
脂,ニトロセルロース−メラミン樹脂,高分子ポリエス
テル樹脂とイソシアナートプレポリマーの混合物,ポリ
エステルポリオールとポリイソシアナートの混合物,尿
素ホルムアルデヒド樹脂,低分子量グリコール/高分子
量ジオール/トリフェニルメタントリイソシアナートの
混合物,ポリアミン樹脂及びこれらの混合物等が挙げら
れる。これらのうち、強磁性粉末に対する分散性の良好
なものと組み合わせて用いることが望ましい。
本発明の磁気記録媒体において、磁性層は、例えば強
磁性粉末を上述の結合剤中に分散し有機溶剤に溶かして
調製される磁性塗料を非磁性支持体の表面に塗布して形
成される。
ここで、本発明で使用される強磁性粉末としては、通
常の磁性粉末であればいずれも使用することができる。
したがって、使用できる強磁性粉末としては、強磁性酸
化鉄粒子、強磁性二酸化クロム、強磁性合金粉末、六方
晶系バリウムフェライト微粒子、窒化鉄等が挙げられ
る。
上記強磁性酸化鉄粒子としては、一般式FeOxで表した
場合、Xの値が1.33≦X≦1.50の範囲にあるもの、即ち
マグヘマイト(γ−Fe2O3,X=1.50)、マグネタイト(F
e3O4,X=1.33)及びこれらの固溶体(FeOx,1.33<X<
1.50)である。さらに、これら強磁性酸化鉄には、抗磁
力をあげる目的でコバルトを添加してもよい。コバルト
含有酸化鉄には、大別してドープ型と被着型の2種類が
ある。
上記強磁性二酸化クロムとしては、CrO2あるいはこれ
らに抗磁力を向上させる目的でRu,Sn,Te,Sb,Fe,Ti,V,Mn
等の少なくとも一種類を添加したものを使用できる。
強磁性合金粉末としては、Fe,Co,Ni,Fe−Co,Fe−Ni,F
e−Co−Ni,Co−Ni,Fe−Co−B,Fe−Co−Cr−B,Mn−Bi,Mn
−Al,Fe−Co−V等が使用でき、またこれらに種々の特
性を改善する目的でAl,Si,Ti,Cr,Mn,Cu,Zn等の金属成分
を添加してもよい。
さらに上記磁性層には、前記の結合剤、強磁性粉末の
他に添加剤として分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤、防錆剤等が加えられてもよい。
上記分散剤(顔料湿潤剤)としては、カプリル酸,カ
プリン酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,
ステアリン酸,オレイン酸,エライジン酸,リノール
酸,リノレン酸,ステアロール酸等の炭素数12〜18個の
脂肪酸(R7COOH,R7は炭素数11〜17個のアルキルまたは
アルケニル基),前記の脂肪酸のアルカリ金属(Li,Na,
K等)またはアルカリ土類金属(Mg,Ca,Ba)からなる金
属石鹸,前記の脂肪酸のアミド,ポリアルキレンオキサ
イドアルキルリン酸エステル,トリアルキルポリオレフ
ィンオキシ第四アンモニウム塩(アルキルは炭素数1〜
5個,オレフィンはエチレン,プロピレン等)等が使用
される。この他に炭素数12以上の高級アルコール及び硫
酸エステル等も使用可能である。これらの分散剤は結合
剤100重量部に対して0.5〜20重量部の範囲で添加され
る。
上記潤滑剤としては、ジアルキルポリシロキサン(ア
ルキルは炭素数1〜5個),ジアルコキシポリシロキサ
ン(アルコキシは炭素数1〜4個),モノアルキルモノ
アルコキシポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5
個,アルコキシは炭素数1〜4個),フェニルポリシロ
キサン,フロロアルキルポリシロキサン(アルキルは炭
素数1〜5個)等のシリコンオイル、グラファイト等の
導電性微粉末、二硫化モリブデン,二硫化タングステン
等の無機微粉末、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ
エチレン塩化ビニル共重合体,ポリテトラフルオロエチ
レン等のプラスチック微粉末、α−オレフィン重合物、
常温で液状の不飽和脂肪族炭化水素(n−オレフィン二
重結合が末端の炭素に結合した化合物,炭素数約20)、
炭素数12〜22の脂肪酸と炭素数3〜22のアルコールから
なる脂肪酸エステル(モノエステル,ジエステル,トリ
エステルのいずれでもよく、さらにそれ以上の多官能の
ポリエステルであってもよい。)、脂肪酸またはその金
属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸アルコールまたはそのアル
コキシド、脂肪族アミン、多価アルコール、ソルビタン
エステル、マンニッタンエステル、硫黄化脂肪酸、脂肪
族メルカプタン、パーフルオロアルキルエチレンオキシ
ド、パーフルオロポリエーテル類、高級アルキルスルホ
ン酸またはその金属塩、パーフルオロアルキルスルホン
酸またはそのアンモニウム塩あるいはその金属塩、パー
フルオロアルキルカルボン酸またはその金属塩、フルオ
ロカーボン類等が使用できる。これらの潤滑剤は結合剤
100重量部に対して0.2〜20重量部の範囲で添加される。
上記研磨剤としては、一般に使用される材料で溶融ア
ルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム(Cr2O3)、コランダ
ム、人造コランダム、ダイヤモンド、人造ダイヤモン
ド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄
鉱)等が使用される。これらの研磨剤はモース硬度が5
以上であり、平均粒子径が0.05〜5μの大きさのものが
使用され、特に好ましくは0.1〜2μである。これらの
研磨剤は結合剤100重量部に対して0.5〜20重量部の範囲
で添加される。
上記帯電防止剤としては、カーボンブラック,カーボ
ンブラックグラフトポリマー等の導電性微粉末、サポニ
ン等の天然界面活性剤、アルキレンオキサイド系,グリ
セリン系,グリシドール系等のノニオン界面活性剤、高
級アルキルアミン類,第四級アンモニウム塩類,ピリジ
ンその他の複素環類,ホスホニウム類等のカチオン界面
活性剤、カルボン酸,スルホン酸,リン酸,硫酸エステ
ル基,リン酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面
活性剤、アミノ酸類,アミノスルホン酸類,アミノアル
コールの硫酸またはリン酸エステル類等の両性活性剤等
が使用される。上記の導電性微粉末は結合剤100重量部
に対して0.2〜20重量部の範囲で、界面活性剤は0.1〜10
重量部の範囲で添加される。これらの界面活性剤は単独
又は混合して添加してもよい。これらは帯電防止剤とし
て用いられるものであるが時としてその他の目的、例え
ば分散、磁気特性の改良、潤滑性の改良、塗布助剤とし
て適用される場合もある。
上記防錆剤としては、リン酸、スルファミド、グアニ
ジン、ピリジン、アミン、尿素、ジンククロメート、カ
ルシウムクロメート、ストロンチウムクロメート等が使
用できるが、特にジシクロヘキシルアミンナイトライ
ト,シクロヘキシルアミンクロメート,ジイソプロピル
アミンナイトライト,ジエタノールアミンホスフェー
ト,シクロヘキシルアンモニウムカーボネート,ヘキサ
メチレンジアミンカーボネート,プロピレンジアミンス
テアレート,グアニジンカーボネート,トリエタノール
アミンナイトライト,モルフォリンステアレート等の気
化性防錆剤(アミン,アミド又はイミド等の無機酸塩又
は有機酸塩)を使用すると防錆効果が向上する。これら
の防錆剤は強磁性微粉末100重量部に対して0.01〜20重
量部の範囲で使用される。
上述した磁性層の構成材料は、有機溶剤に溶かして磁
性塗料として調製され、非磁性支持体上に塗布される
が、その磁性塗料の溶剤としては、アセトン,メチルエ
チルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノ
ン等のケトン系,酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチ
ル,乳酸エチル,酢酸グリコールモノエチルエーテル等
のエステル系、グリコールジメチルエーテル,グリコー
ルモノエチルエーテル,ジオキサン等のグリコールエー
テル系、ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化
水素、ヘキサン,ヘプタン等の脂肪族炭化水素、メチレ
ンクロライド,エチレンクロライド,四塩化炭素,クロ
ロホルム,エチレンクロルヒドリン,ジクロルベンゼン
等の塩素化炭化水素等が挙げられる。
これらの構成材料を塗布する非磁性支持体の素材とし
ては、通常この種の磁気記録媒体に使用される材料であ
れば如何なるものであってもよく、例えばポリエチレン
テレフタレート,ポリエチレン−2,6−ナフタレート等
のポリエステル類、ポリエチレン,ポリプロピレン等の
ポリオレフィン類、セルローストリアセテート,セルロ
ースダイアセテート,セルロースアセテートブチレー
ト,セルロースアセテートプロピオネート等のセルロー
ス誘導体、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン等のビ
ニル系樹脂、ポリカーボネート,ポリイミド,ポリアミ
ド,ポリアミドイミド等のプラスチック、アルミニウ
ム,銅,スズ,亜鉛またはこれらを含む非磁性合金等の
非磁性金属類、アルミニウム合金,チタン合金等の軽合
金、セラミックス,陶器,磁器等のセラミックス類、単
結晶シリコン、紙,バライタまたはポリエチレン,ポリ
プロピレン,エチレン−ブテン共重合体等の炭素数2〜
10のα−ポリオレフィン類を塗布またはラミネートした
紙等の紙類等が使用できる。これら非磁性支持体の形態
としては、フィルム,テープ,シート,ディスク,カー
ド,ドラム等のいずれでも良い。
〔作用〕
前述のように、分子中に−COOM基及び第4級アンモニ
ウム塩を導入したポリウレタン樹脂を結合剤として使用
することにより、磁性粉末に対する親和性が大幅に向上
し、超微粒子化された磁性粉末や磁化量の大きい磁性粉
末であっても良好に分散されるとともに−COOM基の粉落
ち軽減効果により耐久性の向上が図れる。
また特に、−COOM基と第4級アンモニウム塩の両者を
導入することにより、耐久性の向上及び結合剤の粘度特
性の向上が図られる。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
先ず、−COOM基及び第4級アンモニウム塩を導入した
ポリウレタン樹脂を本明細書に記載した方法により合成
した。第1表に合成したポリウレタン樹脂の特性を示
す。
実施例1 磁性塗料組成 強磁性粉末 100重量部 (比表面積35m2/g,Co−γFe2O3) 塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体 10重量部 結合剤1 10重量部 潤滑剤(シリコンオイル) 0.5重量部 分散剤(レシチン) 0.5重量部 研磨剤(Cr2O3) 2重量部 帯電防止剤(カーボン) 2重量部 潤滑剤(ブチルステアレート) 0.5重量部 メチルエチルケトン 110重量部 メチルイソブチルケトン 50重量部 トルエン 50重量部 上記組成物をボールミルにて48時間混合し、フィルタ
で濾過した後、硬化剤(日本ポリウレタン社製,商品名
コロネートL)を3重量部添加し、さらに30分間混合
し、これを16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に乾燥後の膜厚が6μmとなるように塗布した。
次いで、磁場配向処理を行った後、乾燥して巻取った。
これをカレンダー処理した後、1/2インチ幅に裁断して
サンプルテープを作製した。
実施例2〜実施例7 実施例1の組成物中、結合剤1の代わりに結合剤2〜
結合剤7を用い、他は実施例1と同様の方法によりサン
プルテープを作製した。
比較例1〜比較例6 実施例1の組成物中、結合剤1の代わりに結合剤8結
合剤13を用い、他は実施例1と同様の方法によりサンプ
ルテープを作製した。
得られた各サンプルテープについて、それぞれ表面光
沢,粉落ち,塗料粘度を測定した。
なお、上記表面光沢は、光沢計(GLOSS METER)を用
いて、入射角60゜,反射角60゜の条件で測定した。ま
た、粉落ちは、60分シャトル100回走行後のヘッドドラ
ム,ガイド等への粉落ち量を目視にて観察し、減点法
(−5〜0)で評価した。塗料粘度は、B型回転粘度計
で4号ロータを用いて30回転で測定した値を示した。
測定結果を第2表に示す。
第2表の結果からも明らかなように、本発明に係る各
サンプルテープにあっては、表面光沢,粉落ちに優れる
ばかりでなく、塗料粘度も低く作業性に優れた塗料であ
ることがわかる。
〔発明の効果〕 以上の説明からも明らかなように、本発明において
は、ポリウレタン樹脂の分子中に−COOM基を導入すると
ともに、さらに第4級アンモニウム塩を導入し、これを
結合剤としているため、磁性粉末に対して高い親和性を
示し、たとえ超微粒子化した磁性粉末や磁化量の大きい
磁性粉末であっても分散性が良好なものとなる。
したがって、磁性層として形成した際の塗膜の性質が
向上し、耐久性,表面性及び電磁変換特性に極めて優れ
た磁器記録媒体となる。
また、上記結合剤が含有した塗料は粘度が低くその取
り扱いが容易であるため、塗膜形成の際の作業性の点で
優れた特性を有する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを
    主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
    て、 前記結合剤は分子中に−COOM基(但し、Mは水素原子又
    はアルカリ金属原子を表す。) (但し、R1,R2,R3は各々炭素数1〜6までのアルキル基
    を示す。)を有するポリウレタン樹脂を含有することを
    特徴とする磁気記録媒体。
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