JPH0639346U - 工具ホルダーの流体供給装置 - Google Patents

工具ホルダーの流体供給装置

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JPH0639346U
JPH0639346U JP7629092U JP7629092U JPH0639346U JP H0639346 U JPH0639346 U JP H0639346U JP 7629092 U JP7629092 U JP 7629092U JP 7629092 U JP7629092 U JP 7629092U JP H0639346 U JPH0639346 U JP H0639346U
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JP7629092U
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Inventor
政一 松本
Original Assignee
株式会社日研工作所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工具28のホルダー本体1前方に突出した部
分の前,後複数箇所を工作物の孔の内外から冷却するこ
とができる、工具ホルダーの流体供給装置を、提供す
る。 【構成】 回転軸31に装着するホルダー本体1に、回
転軸31外周側に配置した非回転部材33に装着する非
回転のホルダーケース6を回転自在に嵌め、非回転部材
33側から切削液をホルダーケース6およびホルダー本
体1の内部に形成した流体通路17によってホルダーケ
ース6の外周部に設けた外部ノズル19に送り、切削液
を外部ノズル19のホルダーケース6前方に突出した前
端からホルダー本体1の工具取付用孔5に嵌めた工具2
8の刃部28bに供給すると共に、流体通路17から切
削液を工具取付用孔5の後端部5aに送り、工具28の
流体供給孔30を経て、工具28前端部から放出する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、マシニングセンターなどの数値制御方式の工作機械に設けた主軸 などの回転軸に装着する工具ホルダーに設けて、切削液などの流体を、工具の工 具ホルダーから突出した前部と、その刃部による工作物の加工部とに供給する流 体供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、実開平4−10276号公報に示すように、工作機械の主軸などの回転 軸に着脱可能に装着されるホルダー本体を有し、このホルダー本体の前記回転軸 前方に突出する前部に工具取付用孔を設け、工作機械の回転軸外周側に設けた主 軸ヘッドなどの非回転部材に非回転にして係合保持されるホルダーケースに前記 ホルダー本体を回転自在に嵌合保持させた工具ホルダーがあった。
【0003】 また、前記工具ホルダーの流体供給装置として、前記非回転部材側からホルダ ーケースの内部に形成した流体通路孔に切削液などの流体を圧送し、この流体を ホルダーケースの前端から前記取付用孔に嵌合固定したドリルなどの工具の工具 本体から突出した前部外周に供給し、前記工具の刃部などの前部を冷却するもの があった。
【0004】 また、ドリル、エンドミルなどの工具内に流体供給孔を形成し、前記工具のシ ャンク部を工具ホルダーに設けた工具取付用孔に直接またはコレットチャックな どのチャックを介して保持させ、前記取付用孔の後端部に外部から切削液などを 圧送し、前記流体供給孔を経て工具の前端部から切削液などを放出させることで 、工具の前端部やこれによる工作物の加工部をその孔内から冷却するものもあっ た。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 従来の工具ホルダーに設けた流体供給装置では、ホルダーケースに形成した流 体通路孔の前端から切削液などの流体を放出させているので、工作物の加工する 孔が長い場合には、工作物の後端面に妨げられて、孔の奥まで切削液などを到達 させることができず、またチャックを介して小径の工具のシャンク部を保持した 場合などには、このシャンク部に遮ぎられて工具のシャンク部に近い位置には切 削液などを供給できず、これを解消するには、ホルダーケースを大外径にしたり 前方に延ばしたりする必要が生じ、ホルダーケースが大型になるという問題点が あった。
【0006】 一方、従来の工具に流体供給孔を形成したものは、工具の前端部から切削液な どを工作物の孔内に放出しているのみであるため、工作物の加工する孔が長い場 合にはこの孔の後端に近い部分の冷却が充分にできないという問題点があった。
【0007】 この考案は、前述した問題点を解決して、ホルダーケースを大型にしたり、工 具の着脱を面倒にしたりすることなく、工具の前部およびその刃部による加工部 の前後方向の複数箇所に切削液などの流体を内,外から放出して、孔の長さが長 い場合でも、充分に冷却することができる、工具ホルダーの流体供給装置を提供 することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この考案は、前述のような工具ホルダーの流体供給装置であって、工作機械の 回転軸に着脱可能に装着されるホルダー本体を有し、このホルダー本体の前記回 転軸前方に突出する前部に工具取付用孔を設け、工作機械の回転軸外周側に設け た非回転部材に非回転にして係合保持されるホルダーケースに前記ホルダー本体 を回転自在に嵌合保持させた工具ホルダーの流体供給装置であって、前記ホルダ ーケースの外周部に外部ノズルを設け、外部ノズルの前方中心側に向けて流体を 供給する前端をホルダーケースの前方に突出させ、前記非回転部材側から外部ノ ズルに流体を送る流体通路を前記ホルダーケースおよびホルダー本体の内部に形 成し、前記流体通路に前記工具取付孔の後端部を連通させたものである。
【0009】
【作用】
この考案による工具ホルダーの流体供給装置は、ホルダーケースの外周部に設 けた外部ノズルに、工作機械の主軸ヘッドなどの非回転部材側から切削液などの 流体を、ホルダーケースおよびホルダー本体の内部に形成した流体通路に通して 送ることで、外部ノズルの前端からホルダー本体の前方中心側に向けて放出させ 、工具のホルダー本体やチャックから前方に突出した前部外周に供給できると共 に、前記流体通路にホルダー本体に設けた工具取付用孔の前端部を連通させるこ とで、切削液などの流体を流体通路から工具取付用孔の後端部に送り、この後端 部から工具取付用孔に直接またはチャックを介して装着した工具の流体供給孔に 直接またはチャック内流路を介して流体を送り、この流体を流体供給孔が開口す る工具の前端部から放出させてこの前端部によって加工している工作物の孔内に 流体を導くことができる。したがって工具ホルダー本体またはチャックから突出 した前部の長さ方向の複数箇所に工作物の孔の内外から切削液などの流体を供給 することができ、工作物の孔や工具の前部の長さが長い場合にも工具の前部およ びこの前部による工作物の加工部を充分に冷却できる。
【0010】 また、外部ノズルの前端をホルダーケースの前方に突出させたので、このケー スの前端からホルダー本体やチャックが前方に突出していても、工具の本体やチ ャックに近い前部にも切削液などの流体を適確に供給でき、従来のホルダーケー スのようにこのケース本体やチャックを覆うように前方に延ばして大型化する必 要がなく、工具の着脱も容易にできる。
【0011】
【実施例】
以下、この考案の第1実施例につき、図1,図2,図3を参照して説明する。 図1,図2において、1は工具ホルダーのホルダー本体であり、ホルダー本体 1は、テーパーシャンク部2の前方に自動工具交換用のグリップ部3が設けられ 、このグリップ部3前方の前部4に工具取付用孔5が形成され、工具取付用孔5 の前端がホルダー本体1の前端面に開口されている。ホルダー本体1の前部4に は工具ホルダーのホルダーケース6が前,後ベリアリング7を介して回転自在に 嵌合保持され、ホルダーケース6はホルダー本体1に対し前後方向に拘束されて いると共に、前端がホルダー本体1の前端よりも後方に配置されている。
【0012】 ホルダーケース6の下部にはこのケース6を前後方向に貫通する孔6aが形成 され、この孔6aにガイド筒8が嵌挿され、このガイド筒8は、これに嵌挿され たばね受け9がホルダーケース6に固定されていることで、このケース6に固定 されている。
【0013】 ホルダーケース6の後部には、図3にも示すように、クラッチ部材10が配置 され、クラッチ部材10は、下部がガイド筒8の後部に前後方向移動可能に嵌合 され、ガイド筒8の外周に遊び嵌めされて、前端がホルダーケース6に支持され た外側ばね11によって後方に付勢されている。また、クラッチ部材10は、板 状上部10aがホルダー本体1のグリップ部3前面に支持されていると共に、ホ ルダーケース5の後方に突出した位置決めピン12に板状上部10aに設けた位 置決め孔10bが嵌合されている。さらに、クラッチ部材10は、板状上部10 aに設けた切欠部10cにクラッチピン13が係合されるように構成され、この クラッチピン13は、グリップ部3前面とホルダーケース6後面との間に配置さ れてホルダー本体1に嵌合固定された取付リング14に固定されている。なお、 図1において、15はリング固定ねじである。
【0014】 前記ガイド筒8の後端はクラッチ部材10の後方に突出し、ガイド筒8の後端 面に設けた導入孔8aを上流端とする流体通路17がガイド筒8、ホルダーケー ス6およびホルダー本体1の内部に形成され、流体通路17は、後述する工作機 械側の位置決めブロック18と、ホルダーケース6の外周部に保持された外部ノ ズル19とを連通させるように構成されている。
【0015】 すなわち、ガイド筒8内には、導入孔8aを開閉するボール弁16と、この弁 16を閉方向に付勢する内側ばね20とが設けられ、流体通路17は、ガイド筒 8とばね受け9との間を経てガイド筒8の中間部前端寄りに配設した連通孔21 に連らなり、連通孔21にはホルダーケース6内の上流通路22が接続され、上 流通路22がホルダー本体1の工具取付用孔5後方に位置してホルダーケース6 の内周面とホルダー本体1の外周面との間に形成した環状通路23に接続され、 環状通路23がホルダーケース6に120°の角度間隔で形成した3本の下流通 路24が接続され、下流通路24は外部ノズル19に設けた3本のノズルパイプ 25の前後方向に長い長孔25aを介してノズルパイプ25内にそれぞれ連通さ れている。
【0016】 ノズルパイプ25は、下流通路24と対応する位置にそれぞれ配置されてホル ダーケース6の前後方向に延び、この方向に移動可能に支持されて、ホルダーケ ース6に螺挿されたクランプねじ27によって所要位置に固定されている。ノズ ルパイプ25の前端開口部には球形ノズル26が転動可能に保持されている。
【0017】 なお、外部ノズル19は、ノズルパイプ25が後端に位置していても、球形ノ ズル26がホルダーケース25前端からの前方に突出するように配置され、ノズ ルパイプ25は外周側部がホルダーケース6の外周面から外側に若干突出させて あり、後端が閉じている。また、外部ノズル19は、ノズルパイプ25の前端部 に螺合した抑えナット38によって球形ノズル26がノズルパイプ25に転動可 能に保持され、所要の角度で噴射通路26aからホルダー本体1の斜め前方中心 側に向けて切削液などの流体を噴出する構成にされている。
【0018】 さらに、流体通路17には、環状通路23から分岐して工具取付用孔5の後端 部5aに連通する内部通路39が設けられ、内部通路39はホルダー本体1内に 形成されている。 そして、工具取付用孔5にはエンドミルからなる工具28のシャンク28aが 嵌挿され、ホルダー本体1のホルダーケース6前方に突出した前端部に螺挿した クランプボルト29によって前記シャンク28aがホルダー本体1に着脱可能に 保持される。この状態では、工具28のシャンク28a後端面と工具取付用孔5 の内部通路39開口部との間の後端部5aには空間が形成され、工具28に形成 した流体供給孔30のシャンク28a後端面に開口する入口30aが後端部5a に連通され、流体供給孔30の前端部30bは、2又に分岐して工具28の前部 、すなわちホルダー本体1前方に突出した刃部28bの前端部に噴射口30cが 開口されている。なお、ホルダー本体1のテーパーシャンク部2の後端部にはプ ルスタットボルト(図1には図示省略)が突出させてある。
【0019】 図1において、31はマシニングセンターなどの数値制御方式の工作機械に設 けた主軸などの回転軸であり、回転軸31の前端部にはテーパー孔32が形成さ れ、回転軸31が嵌挿された主軸ヘッドなどのクイルからなる非回転部材33の 前端面下部には前記位置決めブロック18が固着されている。このブロック18 内の後部室34はブロック18外の適所に設けた流体供給源(図示省略)と可撓 性のあるホース35などを有する流路を介して連通され、後部室34と連通する 筒状の位置決め部36内に後部室34に固定した押し棒37が突出されている。
【0020】 次に、前述した構成の第1実施例による工具ホルダーの流体供給装置の動作を 説明する。工具ホルダーのホルダー本体1に設けた工具取付用孔5に工具28の シャンク28aを予め嵌合保持させておく。この状態で、前記工作機械に設けた 自動工具交換装置(図示省略)によって、ホルダー本体1に設けたグリップ部3 を把持し、ホルダー本体1のテーパーシャンク部2を工作機械の回転軸31に設 けたテーパー孔32に嵌挿し、工具ホルダーを図1の実線に示す位置にする。こ の位置では、工具ホルダーのホルダーケース6に設けた位置決め用ガイド筒8の 後端部が工作機械の非回転部材33の位置決めブロック18の位置決め部36に 嵌挿される。
【0021】 次に、回転軸31のテーパー孔32の奥部に設けた自動着脱機構(図示省略) と前記自動工具交換装置とを制御装置により動作させることで、自動着脱機構に よってホルダー本体1のテーパーシャンク部2に設けたプルスタットボルトを把 持し、前記シャンク部2を図1の鎖線に示すように、回転軸31のテーパー孔3 2に所定位置まで引き込むと共に、ホルダーケース6に設けた前記ガイド筒8を 図1の鎖線位置まで引き込む。
【0022】 ガイド筒8を前記のように引き込むと、位置決めブロック18に固定した押し 棒37にガイド筒8内のボール弁16が押し付けられる。このため、ボール弁1 6が内側ばね20のばね力に抗し前方に移動して開き、位置決めブロック18の 後部室34と、ガイド筒8の後端面に設けた導入孔8a、すなわち流体通路17 の上流端とが連通する。これと共に、クラッチ部材10が前記ブロック18の前 端面に押し付けられ、外側ばね11のばね力に抗し前方に移動し、クラッチ部材 10の板状上部10aに設けた切欠部10cと、ホルダー本体1にリング14を 介して固定したクラッチピン13との係合が外れ、ホルダーケース6に対しホル ダー本体1が回転自由になる。
【0023】 この状態で、回転軸31を駆動し、ホルダー本体1と工具28とを一体に回転 させる。この際、ホルダーケース6は、ガイド筒8の後端部が位置決めブロック 18の位置決め部36に係合保持されているので、回転しない。続いて位置決め ブロック18と流体供給源とを接続する流路に設けた弁(図示省略)を介して切 削液を、位置決めブロック18の後部室34内に圧送する。
【0024】 後部室34内に圧送された切削液は、ガイド筒8の後端面に設けた導入孔8a から流体通路17のガイド筒8内部分に送られ、連通孔21、ホルダーケース6 内の上流通路21、環状通路23、下流通路24を経て、3本の外部ノズル19 にそれぞれ設けたノズルパイプ25の長孔25aからこれらのパイプ25内に送 られ、これらの前端開口部に設けた球形ノズル26の噴射通路26aからホルダ ー本体1の斜め前方中心側に向けて噴出される。
【0025】 これと同時に、切削液は、流体通路17の環状通路23からホルダー本体1内 に形成された内部通路27およびホルダー本体1の回転軸31前方に突出した前 部4に位置する工具取付用孔5の後端部5aを経て、工具28の流体供給孔30 に送り、工具28の前部である刃部28b前端部に開口した噴射口30cから工 具28の斜め前方外周側に噴出させる。
【0026】 前述した状態で、工作機械の非回転部材33と共に回転軸31および工具ホル ダーを前進させ、工作物の下孔に工具28の刃部28bを押し込んで切削加工を 行いながら、刃部28bの前端部から噴出する切削液によって刃部28bの前端 部および工作物の加工部を冷却すると共に、外部ノズル19のノズルパイプ25 前端部に設けた球形ノズル26から噴出する切削液によって刃部28bの前後方 向の適所および工作物の後部を冷却する。
【0027】 工作物の加工が完了した後、非回転部材33と共に回転軸31おらび工具ホル ダーを後退させ、工具28の刃部28bを工作物から抜き出し、非回転部材33 を原位置に復帰させて停止させ、回転軸31の回転を停止させ、さらに、流体供 給源から位置決めブロック18の後部室34への切削液の供給も停止させる。
【0028】 そして、回転軸31は、ホルダー本体1に取付リング14を介して固定したク ラッチピン13とホルダーケース6に設けたクラッチ部材10の切欠部10cと が対向した位置に停止させ、ホルダー本体1のホルダーケース6に対する回転を 拘束し、自動工具交換装置によってグリップ部3を把持し、ホルダー本体1のテ ーパーシャンク部2を回転軸31のテーパー孔32から引き抜くと共に、ホルダ ーケース6に設けた位置決め用ガイド筒8を位置決めブロック18から引き抜き 、工具ホルダーを回転軸31および位置決めブロック18外の所定位置に戻す。 以下、前述した操作を異なった工作物に対して行う。
【0029】 この実施例では、予め外部ノズル19のノズルパイプ25に設けた長孔25a が流体通路21の下流通路24と連通する長さ寸法lの範囲で、ノズルパイプ2 5を前進させること、および球形ノズル26を転動させて、これらの噴射通路2 6aの工具28軸方向に対する傾斜角度を変更することで、工具28の刃部28 bの適所に噴射通路26aから噴出する切削液を適確に供給することができる。 そして、3本の外部ノズル19は、これらを独立させて前後方向に位置決めでき るので、球形ノズル26の前後方向位置、噴射通路26aの傾斜角度を互いに異 ならせることにより、工具28のホルダーケース6前方に突出した前部すなわち 刃部28bの長さ、外径の変化に応じて、刃部28bの全体を効率よく外周側か ら冷却したり、刃部28bに付着した切削屑の除去を良好にしたりすることが、 ホルダーケース6を前方に延ばして大型にしなくても可能である。
【0030】 さらに、球形ノズル26を転動させて、ノズルパイプ25の先端開口部を閉じ ることができるので、刃部28bの長さが短い工具28など、一部または全部の 外部ノズル19からの切削液の噴出を停止させるのができ、ホルダー本体1の工 具取付用孔5に流体供給孔のない工具のシャンクを嵌合固定すれば、工具の前端 部からの切削液の噴出をなくすことも容易にできる。
【0031】 なお、ノズルパイプ25の前後方向移動はクランプねじ27を緩めて行い、移 動後に前記ねじ27を締め付ければよく、球形ノズル26の転動は抑えナット3 8を緩めて行い、転動後に抑えナット38を締め付ければよく、これらの操作は 簡易である。
【0032】 図4はこの考案の第2実施例を示し、図4中、図1,図2,図3と同符号は対 応する部分である。第2実施例では、流体通路17のホルダーケース6内に設け た上流通路22をホルダー本体1の半径方向に延びる接続通路41によってホル ダー本体1内の工具取付用孔5の後端部5a外周に連通させ、この後端部5aを 流体通路17の一部として、後端部5a外周の接続通路41と円周方向に離して ホルダー本体1およびホルダーケース6内に一直線状に下流通路42および43 を形成してある。
【0033】 また、第2実施例では、ホルダー本体1の前端部にコレットチャック44を設 け、このチャック44のコレット45にドリルからなる工具46のシャンク46 aを着脱可能に嵌挿固定し、前記チャック44のコレット45後方に設けたスリ ーブ47を工具取付用孔5の前部に嵌挿して固定し、工具46に形成した流体供 給通路48を、スリーブ47およびこれとコレット45との間に設けて工具46 のシャンク46a後端を支持する支持筒49に形成したチャック内流路50を介 し、工具取付用孔5の後端部5aに連通させてある。そして、切削液は、工具取 付用孔5の後端部5aからチャック内流路50を経て工具46の流体供給孔48 に送り、工具46の前部である刃部46b前端部に開口した噴射口48cから噴 出させるようにしてある。
【0034】 なお、第2実施例の前述した以外の構成、動作および作用は、第1実施例とほ ぼ同様である。また、第2実施例ではコレットチャックを介して工具をホルダー 本体の工具取付用孔に装着したが、この考案は、コレットチャックに代えてニー ドル式のミーリングチャックに工具のシャンクを保持させ、ミーリングチャック を介してホルダー本体の工具取付用孔に工具を装着してもよい。
【0035】 この考案において、工具は、エンドミル,ドリルの他に、リーマ,ボーリング バー,タップなどを用いることができ、これらは流体供給孔を設けたものでも、 設けないものでもよく、流体は切削液の他に高圧水や冷却空気などを用いてもよ い。
【0036】 また、この考案において、外部ノズルのノズルパイプ、球形ノズルを固定する 手段は、クランプねじ、抑えナット以外の適宜の部材を用いてもよく、外部ノズ ル数せ3本に限られることなく、外部ノズルは、前端がホルダーケースの前端か ら突出していれば、ホルダーケースに固定してもよく、この場合には複数の外部 ノズルの前端を前後方向に互いに異ならせて配置することが好ましい。
【0037】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案は、工作機械の回転軸に着脱可能に装着される ホルダー本体を有し、このホルダー本体の前記回転軸前方に突出する前部に工具 取付用孔を設け、工作機械の回転軸外周側に設けた非回転部材に非回転にして係 合保持されるホルダーケースに前記ホルダー本体を回転自在に嵌合保持させた工 具ホルダーの流体供給装置であって、前記ホルダーケースの外周部に外部ノズル を設け、外部ノズルの前方中心側に向けて流体を供給する前端をホルダーケース の前方に突出させ、前記非回転部材側から外部ノズルに流体を送る流体通路を前 記ホルダーケースおよびホルダー本体の内部に形成し、前記流体通路に前記工具 取付孔の後端部を連通させたので、次の効果が得られる。
【0038】 すなわち、この考案による工具ホルダーの流体供給装置は、ホルダーケースの 外周部に設けた外部ノズルに、工作機械の主軸ヘッドなどの非回転部材側から切 削液などの流体を、ホルダーケースおよびホルダー本体の内部に形成した流体通 路に通して送ることで、外部ノズルの前端からホルダー本体の前方中心側に向け て放出させ、工具のホルダー本体やチャックから前方に突出した前部外周に供給 できると共に、前記流体通路にホルダー本体に設けた工具取付用孔の前端部を連 通させることで、切削液などの流体を流体通路から工具取付用孔の後端部に送り 、この後端部から工具取付用孔に直接またはチャックを介して装着した工具の流 体供給孔に直接またはチャック内流路を介して流体を送り、この流体を流体供給 孔が開口する工具の前端部から放出させてこの前端部によって加工している工作 物の孔内に流体を導くことができる。したがって工具ホルダー本体またはチャッ クから突出した前部の長さ方向の複数箇所に工作物の孔の内外から切削液などの 流体を供給することができ、工作物の孔や工具の前部の長さが長い場合にも工具 の前部およびこの前部による工作物の加工部を充分に冷却できる。
【0039】 また、外部ノズルの前端をホルダーケースの前方に突出させたので、このケー スの前端からホルダー本体やチャックが前方に突出していても、工具の本体やチ ャックに近い前部にも切削液などの流体を適確に供給でき、従来のホルダーケー スのようにこのケース本体やチャックを覆うように前方に延ばして大型化する必 要がなく、工具の着脱も容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの考案の第1実施例による工具ホルダ
ーの流体供給装置を示した縦断面図
【図2】図1の工具ホルダーの流体供給装置を示した正
面図
【図3】図1のA−A線断面図
【図4】図4はこの考案の第2実施例による工具ホルダ
ーの流体供給装置を示した縦断面図
【符号の説明】
1 工具ホルダーのホルダー本体 2 テーパーシャンク部 3 グリップ部 4 ホルダー本体の前部 5 工具取付用孔 5a 後端部 6 ホルダーケース 8 ガイド筒 9 ばね受け 10 クラッチ部材 10b 位置決め孔 10c 切欠部 11 外側ばね 12 位置決めピン 13 クラッチピン 16 ボール弁 17 流体通路 18 位置決めブロック 19 外部ノズル 20 内側ばね 23 環状通路 25 ノズルパイプ 26 球形ノズル 26a 噴射通路 27 クランプねじ 28 工具 28a シャンク 28b 刃部(前部) 30 流体供給孔 31 回転軸 32 テーパー孔 33 非回転部材 34 後部室 36 位置決め部 37 押し棒 38 抑えナット 39 内部通路 44 コレットチャック 46 工具 47 スリーブ 48 流体供給孔 50 チャック内流路

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械の回転軸に着脱可能に装着され
    るホルダー本体を有し、このホルダー本体の前記回転軸
    前方に突出する前部に工具取付用孔を設け、工作機械の
    回転軸外周側に設けた非回転部材に非回転にして係合保
    持されるホルダーケースに前記ホルダー本体を回転自在
    に嵌合保持させた工具ホルダーの流体供給装置であっ
    て、前記ホルダーケースの外周部に外部ノズルを設け、
    外部ノズルの前方中心側に向けて流体を供給する前端を
    ホルダーケースの前方に突出させ、前記非回転部材側か
    ら外部ノズルに流体を送る流体通路を前記ホルダーケー
    スおよびホルダー本体の内部に形成し、前記流体通路に
    前記工具取付孔の後端部を連通させたことを特徴とする
    工具ホルダーの流体供給装置。
  2. 【請求項2】 外部ノズルは、複数をホルダーケースの
    周方向に互いに位置を異なせると共に、前端の位置を互
    いに前後方向に異なせてホルダーケースの外周に設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の工具ホルダーの流体供
    給装置。
  3. 【請求項3】 外部ノズルは、複数をホルダーケースの
    周方向に互いに位置を異ならせて配置し、前後方向にそ
    れぞれ移動可能にホルダーケースに保持させたことを特
    徴とする請求項1に記載の工具ホルダーの流体供給装
    置。
  4. 【請求項4】 ホルダー本体の工具取付用孔は、工具の
    後部を直接またはチャックを介して保持し、前記工具の
    後端よりも後方に位置する後端部に流体通路を連通させ
    たことを特徴とする請求項1,2または3記載の工具ホ
    ルダーの流体供給装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10118881A (ja) * 1996-10-21 1998-05-12 Sabun Kogyosho:Kk 工作機械のエアブローツール
JP2017530025A (ja) * 2014-10-02 2017-10-12 コリア インスティチュート オブ インダストリアル テクノロジー 流体同時供給装置

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JPH01109051A (ja) * 1987-10-19 1989-04-26 Fanuc Ltd 数値制御工作機械の加工液供給制御装置

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