JPH0564982B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0564982B2
JPH0564982B2 JP62262310A JP26231087A JPH0564982B2 JP H0564982 B2 JPH0564982 B2 JP H0564982B2 JP 62262310 A JP62262310 A JP 62262310A JP 26231087 A JP26231087 A JP 26231087A JP H0564982 B2 JPH0564982 B2 JP H0564982B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
organic solvent
present
porous
sucrose
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62262310A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01104635A (ja
Inventor
Takao Okada
Hironobu Fukuzaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taki Chemical Co Ltd
Original Assignee
Taki Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taki Chemical Co Ltd filed Critical Taki Chemical Co Ltd
Priority to JP62262310A priority Critical patent/JPH01104635A/ja
Publication of JPH01104635A publication Critical patent/JPH01104635A/ja
Publication of JPH0564982B2 publication Critical patent/JPH0564982B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、生分解性多孔質体の製造方法に関
し、更に詳しくは生体内に於いて、一定期間で分
解、消失することを特徴とする生分解性多孔質体
の製造方法に関する。 (従来の技術) 医療用の補綴材料は、生体組織反応が極めて僅
少であることが要求れており、近年、生体親和性
材料として、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等の材
料の医療面での応用例が数多く挙げられている。
また、これらポリ乳酸、ポリグリコール酸等の材
料は、生体内での分解性があることで、縫合糸、
整形外科用の補綴材等で生体埋め込み型の材料と
して応用されている。 しかしながら、この材料を各種インプラント材
として加工を行つた場合には、生体組織反応面で
未だ完全なものとはいえず、その要因となる材料
の形状、表面構造での改良が問題となつている。
生体材料への組織の成長は、材料の孔径が20μm
を超えると生じることが知られており、例えば、
骨細胞の成長では、材料孔径が100〜250μmであ
ることが必要とされている。 その為に、生体材料の多孔質化の検討により、
生体の炎症を減少することが試みられている。 従来、多孔質材料の製法として、乳酸、グリコ
ール酸等のポリマーをトルエン等の有機溶媒に溶
解し、これを乾燥する方法。また、一般に多孔質
化の手段として用いられる凍結乾燥法が知られて
いる。 またポリ乳酸をクロロホルムに溶解し、これに
クエン酸ナトリウム等を溶解したクロロホルム−
エタノール混合液を加え、溶媒を蒸発させて結晶
化させた後、クエン酸ナトリウムをエタノールで
抽出除去する方法が知られている。(A.J.
Pennings、Colloid.Polym.Sci.、261、477
(1983)) しかし、これらの方法によると、孔径が小さい
多孔質体しか得られない上に、微量残存する溶媒
を除去するために、高温、長時間の熱処理を必要
とし、結果としてポリマーの分解、収縮を生じ、
また、微量残存する有機溶媒は生体組織の炎症を
起こすことにより問題となる。 また、前記Penningsらの方法によれば、ある
程度の孔径調節は可能であるものの、添加物の抽
出に際し、エタノールによる長時間の抽出にも係
わらず、完全には除去されないし、高温での加熱
により、前記と同様にポリマーの分解、収縮を生
じる。 更に、特開昭61−149160号では、乳酸等の重合
体をベンゼン等の有機溶媒に溶解し、この液を凍
結乾燥させることにより生分解性のスポンジを得
ることを開示している。 しかしこの方法によれば、多孔質化は可能であ
るものの、その孔径は小さく、数十μ程度であ
り、前述の骨細胞の成長を目的とするような場合
には使用できないばかりでなく、目的に応じた孔
径調整が困難である。 従つて、生体組織の癒着性が材料の孔径に拘る
ことが知られている現在に於いても、生体親和
性、無害安全性に優れ、孔調整が可能な優れた多
孔質材料が未だ見出されていないのが現状であ
る。 (発明が解決しようとす問題点) 本発明者らは、前記問題点を解決すべく、安全
性の高い、また生体親和性に優れる材料の任意の
孔調整が可能である。優れた生体分解性の多孔質
体を得るべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完
成させるに至つたものである。 (問題点を解決するための手段) 即ち、本発明は乳酸の重合体または乳酸とグリ
コール酸との共重合体を有機溶媒に溶解し、これ
に実質的に前記有機溶媒に不活性で、且つ水溶性
の充填物質を添加後、次いでこれを固化し、前記
有機溶媒を除去した後、これに水を加えて充填物
質を除去することからなる多孔質体の製造方法に
関する。 (作用) 以下に、本発明の多孔質体の製造方法について
更に詳記する。 本発明で使用する乳酸の重合体または乳酸とグ
リコール酸との共重合体は、L−、D−、DL−
乳酸、グリコール酸を原料として重合したもので
あつても、あるいはL−、D−、DL−ラクチド、
グリコリドを重合したものであつても良く、その
製法に特段限定はない。 また、その分子量は概ね5000〜200000のものを
使用する。 グリコール酸あるいはグリコリドは、生体内で
の分解性の面で、乳酸あるいはラクチドとの共重
合体で用いることが好ましく、その組成比は、乳
酸/グリコール酸モル比として、概ね40モル%以
上である。 本発明では先ず、これらのポリマーを有機溶媒
に溶解する。有機溶媒の種類は、ジオキサン、P
−キシレン、ベンゼンを使用する。 この際のポリマーの濃度は、使用するポリマー
の種類、組成比、分子量、また使用する有機溶媒
の種類等により異なり特段限定できないが、有機
溶媒に対するポリマー量が、概ね0.8〜30重量%
となる範囲で溶解する。 溶媒に溶解したポリマーは、次いでこれに実質
的に前記有機溶媒に不活性で、且つ水溶性の充填
物質を添加混合する。 この充填物質としては、塩化カリウム、塩化ナ
トリウム等の水溶性の無機塩、しよ糖、ブドウ
糖、D−マンニツト等の糖類、ゼラチン等の蛋白
質、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド
等の水溶性合成ポリマーを用いることができる
が、安全性、処理の容易さより、通常しよ糖を用
いることが好ましい。 本発明では、この時使用するしよ糖等の添加物
の粒径により、多孔質体として所望する孔径を調
整できる点が特徴である。 即ち、孔径が大きな多孔質体を製造する場合に
は、添加物の粒径が大きなものを用い、また孔径
が小さいものは添加物の粒径が小さいものを選択
すればよく、その調整方法は至つて容易なもので
ある。添加物の使用量に関していえば、その使用
量は、ポリマー量とこれを溶解した有機溶媒量の
含量に対して、大略2倍重量の添加物を使用す
る。 即ち、この使用割合は、ポリマーを溶解した有
機溶媒液が、添加物粒子の空隙間を充分に満たす
量であり、両者に過不足を生じると均質な多孔質
体を得ることができない。 尚、本発明では生分解性多孔質として、例えば
こえを骨補綴材として用いる場合には、ヒドロキ
シアパタイトの粉体等を前記の添加物を添加混合
する際に同時に添加すればよく、ヒドロキシアパ
タイト成分の含有と多孔質体であることで、骨補
綴材としては、極めて有効な生体内特性を有する
ものとなる。 前記本発明の充填物質を添加し、次いでこれを
固化した後、添加した前述の有機溶媒を除去す
る。固化の手段としては、通常、温度0〜5℃で
凍結を行なう。 また、有機溶媒の除去手段としては、凍結後に
低温、もしくは常温で1〜25mmHgの減圧下で行
う。尚、この際に有機溶媒としてジオキサンを使
用している場合には、この乾燥除去操作は適度に
行えばよく、後段の水による添加物の除去操作時
に、水との溶解度の高いジオキサンは完全に除去
される。 尚、この場合には多孔質体は不織布様となり、
布状の多孔質体を所望する場合に於いては有効で
ある。 有機溶媒の除去後、しよ糖等の添加物を含有す
るこのポリマーに水を加え、湿潤状態とし、これ
を数回繰り返すことにより、添加物を抽出除去す
る。 添加物の抽出除去後、湿潤した多孔質体を室温
で風乾することにより、本発明の不純物を含有し
ない、調整された孔径を有する。生分解性材料と
して優れた多孔質体を得ることができる。 (実施例) 以下に本発明の実施例を掲げて更に説明を行う
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、%は特に断わらない限り全て重量%を示す。 実施例 1 L−乳酸とグリコール酸との共重合体(L−乳
酸49モル%、分子量1.5×104)1.0gに1,4−ジ
オキサン(関東化学(株)製試薬)を加えて50gと
し、これを加熱溶解した。 次いで、このポリマー液を室温まで冷却した
後、これを顆粒状のしよ糖(粒子径約0.5mm)117
gを充填したステンレスパツト(20×20cm)に加
え、しよ糖とポリマー液が均一となつたものを0
℃で凍結させた。 凍結後、これを2時間、1mmHgで減圧乾燥し、
乾燥後、27℃の水に浸漬してしよ糖を抽出した。 比色定量法により、多孔質体からのしよ糖の溶
出が認められなくなるまでこの水による抽出操作
を繰り返し、次いでこれを取り出し、ろ紙上で風
乾して本発明の多孔質体を得た。 尚、しよ糖の定量に用いた比色定量法は、フエ
ノール−硫酸法(瓜谷都三ら、生物化学実験法
I、P44、学界出版センター発行(1969))に基
づき、486nmでの比色定量で行つた。 また別に、上記1,4−ジオキサンに代えて、
有機溶媒としてP−キシレン、ベンゼンを用いて
同様に本発明の多孔質体を製造した。 更に、比較のために有機溶媒としてクロロホル
ムを使用し、同様に比較例品を製造した。 本発明品及び比較例品の孔径を電子顕微鏡観察
により測定し、また気孔率を見掛比重と真比重か
ら算出した。 これらの結果を第1表に示した。
【表】 実施例 2 L−ラクチドの重合体(分子量2.8×104)1.3g
に1,4−ジオキサンを加えて49gとし、これを
加熱溶解した。 次いで、このポリマー液を室温まで冷却した
後、これを顆粒状のしよ糖(粒子径約0.5mm)100
gを充填した100ml容ガラス製円柱容器(5cmφ
×7cm)に加え、しよ糖とポリマー液が均一とな
つたものを0℃で凍結させた。 凍結後、これを3時間、2mmHgで減圧乾燥し、
乾燥後、70℃の水に浸漬してしよ糖を抽出した。 この水による抽出操作を繰り返し、多孔質体か
らのしよ糖の溶出が認められなくなつた後、次い
でこれを取り出し、ろ紙上で風乾して本発明の多
孔質体を得た。 また別に、上記しよ糖に代えて、添加物として
塩化カリウム(関東化学(株)製試薬)、ポリビニル
アルコール(日本合成化学工業(株)製、商品名KH
−20)、ゼラチン(関東化学(株)製試薬)を用いて
同様に本発明の多孔質体を製造した。 更に、比較のために、この添加物を使用しない
で同様に操作を行い、比較例品を製造した。 尚、抽出操作時の添加物の溶出の確認は、塩化
カリウム原子吸光光度法により、またポリビニル
アルコールとゼラチンについては全有機炭素計に
よる測定により行つた。 本発明品及び比較例品の孔径を電子顕微鏡観察
により測定し、また気孔率を見掛比重と真比重か
ら算出した。 これらの結果を第2表に示した。
【表】 実施例 3 L−ラクチドの重合体(分子量7.2×104)2.0g
に1,4−ジオキサンを加えて100gとし、これ
を加熱溶解した。 次いで、このポリマー液を室温まで冷却した
後、第3表に示した割合でポリマー液と顆粒状の
しよ糖(粒子径約0.5mm)を混合し、均一となつ
たものを0℃で凍結させた。 凍結後、これを第3表に示した条件で1mmHg
にて減圧乾燥し、乾燥後、27℃の水に乾燥してし
よ糖を抽出した。 比色定量法により、多孔質体からのしよ糖の溶
出が認められなくなるまでこの水による抽出操作
を繰り返し、次いでこれを取り出し、70℃で2時
間減圧乾燥して本発明の多孔質体を得た。 気孔率を見掛比重と真比重から算出し、結果を
第3表に示した。
【表】 実施例 4 実施例2で、添加物としてしよ糖を使用して得
た本発明品と、添加物を使用しなかつた比較例品
を使用し、多孔質体のラツト中での組織反応性を
見た。 本発明及び比較例の多孔質体を厚さ2mm、5×
5mm角のシート状に切断し、ラツト皮下に埋め込
んだところ、6週間目に比較例品の方には異物巨
細胞が現われたが、本発明品では全く細胞に異常
が見られなかつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 乳酸の重合体または乳酸とグリコール酸との
    共重合体を有機溶媒に溶解し、これに実質的に前
    記有機溶媒に不活性で、且つ水溶性の充填物質を
    添加後、次いでこれを固化し、前記有機溶媒を除
    去した後、これに水を加えて充填物質を除去する
    ことからなる多孔質体の製造方法。
JP62262310A 1987-10-16 1987-10-16 多孔質体の製造方法 Granted JPH01104635A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62262310A JPH01104635A (ja) 1987-10-16 1987-10-16 多孔質体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62262310A JPH01104635A (ja) 1987-10-16 1987-10-16 多孔質体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01104635A JPH01104635A (ja) 1989-04-21
JPH0564982B2 true JPH0564982B2 (ja) 1993-09-16

Family

ID=17374006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62262310A Granted JPH01104635A (ja) 1987-10-16 1987-10-16 多孔質体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01104635A (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5223546A (en) * 1991-04-24 1993-06-29 Mitsui Toatsu Chemicals, Inc. High polymer network
US5502092A (en) * 1994-02-18 1996-03-26 Minnesota Mining And Manufacturing Company Biocompatible porous matrix of bioabsorbable material
JP2001081229A (ja) * 1999-09-16 2001-03-27 Toyo Cloth Co Ltd 生分解性多孔質膜及びその製造方法
JP2002020530A (ja) * 2000-07-05 2002-01-23 Toyo Cloth Co Ltd 生分解性多孔質膜及び構造体、及びその製造方法
JP4344216B2 (ja) * 2003-10-30 2009-10-14 ハナキゴム株式会社 連続気泡を有する高分子化合物多孔体の製造方法
CN100574817C (zh) * 2004-03-22 2009-12-30 新加坡科技研究局 在用于组织和骨的支架中获得梯度孔结构的方法以及具有梯度孔结构的用于组织和骨的支架
JP6533104B2 (ja) * 2015-06-18 2019-06-19 株式会社ジーシー 細胞工学用支持体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01104635A (ja) 1989-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Sarazin et al. Controlled preparation and properties of porous poly (L-lactide) obtained from a co-continuous blend of two biodegradable polymers
JP5684140B2 (ja) アスコルビン酸リン酸塩の持続放出系
AU2009251989B2 (en) Osteoinductive nanocomposites
Bonartsev et al. 3D-scaffolds from poly (3-hydroxybutyrate) poly (ethylene glycol) copolymer for tissue engineering
US20150164643A1 (en) Tissue repair and replacement
EP2403547B1 (en) Production of moldable bone substitute
WO1996034634A1 (en) Implantable bioresorbable membrane and method for the preparation thereof
US11154638B2 (en) Methods for forming scaffolds
JPH0663118A (ja) 生体吸収可能ポリマーマトリックス中に分散した炭酸カルシウム粒子を含む骨補綴物質
JPH05504941A (ja) 歯周組織の再生のための生体分解系
JPS63272355A (ja) 組織特異多孔性を有する再建手術による治療に適した移植片及びその製造方法
Sivakumar et al. Preparation, characterization, and in vitro release of gentamicin from coralline hydroxyapatite‐alginate composite microspheres
JP5015570B2 (ja) 生体材料及び生体材料の製造方法
JPH078547A (ja) 生体吸収性高分子含有焼結型骨補填材
JP3451417B2 (ja) バイオセラミックス含有セル構造体とその製造方法
JPH0564982B2 (ja)
Cerrai et al. Periodontal membranes from composites of hydroxyapatite and bioresorbable block copolymers
JP4694163B2 (ja) 生体吸収性顆粒状多孔質骨補填材の製造方法
EP1086711B1 (en) Ceramic-polymer composites
JP2709516B2 (ja) 医用組成物
AU2022317280A1 (en) Porous hydrophilic composites for use in promoting bone growth
JP3721343B2 (ja) バイオセラミックス含有セル構造体
Adhikari et al. Magnesium and calcium-containing scaffolds for bone tissue regeneration
Budnicka et al. Manufacturing of substitutes for spongy bone with increased absorbability
Wang et al. Biodegradation behavior and cytotoxicity of the composite membrane composed of β-dicalcium pyrophosphate and glucose mediated (polyethylene glycol/chitosan)