JPH0545755A - 磁気記録要素を有するハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

磁気記録要素を有するハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0545755A
JPH0545755A JP3201881A JP20188191A JPH0545755A JP H0545755 A JPH0545755 A JP H0545755A JP 3201881 A JP3201881 A JP 3201881A JP 20188191 A JP20188191 A JP 20188191A JP H0545755 A JPH0545755 A JP H0545755A
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silver halide
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JP3201881A
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Hiroyuki Mori
裕行 森
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可視光線に対する透明性に優れ、かつ優れた
磁気出力再生特性を持つ磁気記録層を有するハロゲン化
銀写真感光材料を提供する。 【構成】 フィルム支持体上に少なくとも1層の感光性
ハロゲン化銀乳剤層を有し、かつ少なくとも1層の透明
な磁気記録層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該磁気記録層に含まれる磁性微粒子のアスペクト比
が1以上5以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関するものであり、特に可視光線に対して実質的に
透明であり、かつ優れた磁気記録及び再生特性を示す磁
気記録層を有したハロゲン化銀写真感光材料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、ハロゲン化銀写真感光材料(以下
感材と略す)は、カメラ撮影時の各種の情報(例えば、
撮影日、天候、拡大比、プリント枚数など)を入力する
ことは殆ど不可能であり、僅かに光学的に撮影日を入力
できるのみであった。また、プリント時においても感材
自身への情報入力はまったく不可能であり、高速かつコ
ストダウンへの大きな障害となっている。感材へ各種の
情報を入力することは、今後のカメラ操作性アップ及び
より簡便化を進める上で非常に重要な手段である。その
情報入力手段として磁気記録方法は任意に入出力ができ
ること、又安価であることから重要であり、従来から研
究されてきた。例えば、磁気記録層に含有される磁化性
粒子の量、サイズなどの適切な選択によって、撮影時感
材に必要な透明性を有し、さらに粒状度への悪影響を与
えない磁気記録層を透明な支持体を有する感材のバック
面に設けることは、米国特許第3,782,947号、
同4,279,945号、同4,302,523号など
に記載されている。又、この磁気記録層への信号入力方
式が世界公開90ー4205号、同90ー04212号
等に開示されている。 これらの磁気記録層の付与及び
入出力法によって従来困難であった各種の情報を感材中
に組み込むことが可能となり、例えば、撮影の日時、天
候、照明条件、縮小/拡大比等の撮影時の条件、再プリ
ント枚数、ズームしたい箇所、メッセージ等の現像、プ
リント時の条件などを感材の磁気層に入出力できるよう
になった。更に又、テレビ/ビデオ映像への感材から直
接出力して画像とする場合の信号と出力手段としても応
用できるという将来性を有するものである。
【0003】透明な磁気記録層を有する感材に関する従
来技術である特公昭57−6576号及び特開昭53−
109,604号に用いられているようなγ酸化第二鉄
を用いた磁気記録層は可視域の光に対する透過率が低
く、また透過率の波長依存性も大きく、いわゆる褐色が
かった色を呈していた。感材の画面内に透明磁気記録層
を設けた場合、光の透過率を高めようとすると磁気記録
層中の磁性体密度はできるだけ少ない方がよい。しか
し、それでは充分な磁気出力を取り出すことは困難であ
り、S/N比も悪くなる。また、磁気出力を高めようと
すると磁気記録層中の磁性体密度を増やす必要がある。
そうすると、光の透過率は低くなってしまうという不都
合が生じる。したがって、光の透過率を可能な限り上
げ、磁気出力が十分に得られ、かつS/N比が十分に大
きくなるような方法の開発が望まれていた。また、光の
透過率の波長依存性をできるだけ小さく、いわゆるニュ
ートラルグレイに近い磁気記録層の開発が望まれてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可視
光線に対して実質的に透明で、ニュートラルグレイに近
く、かつ優れた磁気特性を有する磁気記録層を有したハ
ロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0005】
【問題を解決するための手段】上記課題は、フィルム支
持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を
有し、かつ少なくとも1層の透明な磁気記録層を有する
ハロゲン化銀写真感光材料において、該磁気記録層に含
まれる磁性微粒子のアスペクト比が1以上5以下である
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によって達
成された。
【0006】本発明のハロゲン化銀写真感光材料では、
磁気記録層の光学濃度は可能な限り下げなければならな
い。また、S/N比は磁気記録が可能な程度に大きくし
なければならない。従来、例えば磁気材料による透過濃
度を下げる手段として、特公昭42−4539等に開示
されているように磁気材料の粒子サイズを0.07μm
以下にすることが知られているが、粒子サイズを小さく
し過ぎると磁気出力が低下し、S/Nが悪くなる。ま
た、S/Nを上げるために、磁性体密度を上げ、単位面
積当たりの磁性体量を増加させると、透過濃度が著しく
増加する。このように、磁気記録層の透過濃度を減少さ
せることと、S/N比を上げることを両立させることは
非常に困難であった。本発明者は鋭意研究の結果、驚く
べきことに、アスペクト比が1以上5以下である磁性粒
子を用いることにより、磁気記録層の光の透過濃度を著
しく低下させることが可能であることを発見した。しか
も光の透過濃度の波長依存性を著しく小さくした。
【0007】以下本発明について、詳しく説明する。本
発明における光学濃度とはX−RITE社製X−RIT
EステータスAを用いて各フィルターB、G、Rを通し
て測定した光学濃度DB 、DG 、DR のことを指す。こ
れらの中で最大となるものをDmax 、最小となるものを
Dmin と定義する。本発明において磁性粒子として用い
られる強磁性体粉末としては、強磁性酸化鉄微粉末、C
o含有の強磁性酸化鉄微粉末、強磁性二酸化クロム微粉
末、強磁性合金粉末、Baフェライト粉末、炭化鉄粉
末、窒化鉄粉末などがある。一次粒子は磁気記録(保持
力)の面から単磁区粒子である事が好ましい。磁性微粒
子のバインダー中での分散性を上げるために磁性微粒子
に表面処理を施しても良い.表面処理としては,アルミ
ナ,シリカなどの無機物処理,シランカップリング剤,
チタネートカップリング剤などの処理がある.また,磁
性微粒子をバインダーに分散させる時点で、フェニルホ
スホン酸などの分散剤を用いてもかまわない.本発明に
おいて使用される磁性微粒子のアスペクト比は1以上5
以下でなければならない。ここでいうところのアスペク
ト比とは、磁性微粒子の重心を通る直線で最も長い径と
最も短い径との比(長径/短径)のことをいう。例え
ば、針状粒子ではいわゆる針状比、六角板状Baフェラ
イトでは六角面の最も長い対角線と板の厚みの比、立方
体状粒子では最も長い対角線と相対する面との距離の比
などのことを指す。磁性微粒子の形状は紡錘型、板状、
立方体状、八面体状、球状などがあるが、本発明ではア
スペクト比が1以上5以下であればどのような形状の磁
性微粒子を用いてもかまわない。アスペクト比が5より
大きいと光学濃度が著しく高くなり、また、ニュートラ
ルグレイではなくなりいわゆる着色した状態となり、写
真用途として使用することが不可能となる。アスペクト
比が5以下であると光学濃度が許容できる。また、アス
ペクト比の下限は球の場合の1である。本発明で使用さ
れる磁性微粒子の保磁力は300Oe以上かつ飽和磁化
は60emu/g以上であることが好ましい。ここでい
う保磁力、飽和磁化の値は室温での値である。磁性微粒
子の保磁力の制御方法としては、例えば酸化第二鉄やマ
グネタイトの場合、Coの添加量やCoの分布状態をコ
ントロールする方法がある。また、Baフェライトの場
合は、CoやTiを添加する事で保磁力を制御する事が
可能である。磁性微粒子の飽和磁化は磁性微粒子の種類
によってほぼ決まってくるが、製法によって飽和磁化を
有る程度コントロールする事が可能である。保磁力が3
00 Oe未満であると磁気記録が困難でなるが、30
0 Oe以上であると磁気記録が可能となる。また、磁
気出力を大きくするためには単位面積あたりの磁性体量
を多くすればよいが、磁性体量を多くすると光学濃度が
上昇し好ましくない。従って、磁性体量を増やすことな
く磁気出力を十分に大きくするには、磁性粒子の飽和磁
化は大きければ大きい方が好ましい。よって飽和磁化は
60emu/g以上であることが好ましい。本発明で使
用される磁性微粒子の平均粒径は0.03μm以上0.
5μm以下であることが好ましい。0.03μmより小
さくなると光の吸収が大きくなるために、光学濃度が上
昇し、好ましくない。また、平均粒径が0.5μmより
大きくなると写真分野で言われるところのヘイズ度が上
昇し、写真の画質上問題となるシャープネスが悪化する
ために好ましくない。その上、平均粒径が0.5μmよ
り大きくなると磁気出力のノイズ成分が多くなり磁気記
録に必要なS/Nを確保することが困難となる。従っ
て、光学濃度及びヘイズ度が許容され、かつ磁気記録に
必要なS/Nが得られるためには磁性微粒子の平均粒径
が0.03μm以上0.5μm以下であることが好まし
い。本発明では、磁性微粒子の中で最も好ましいのはマ
グネタイト微粒子である。ここでいうマグネタイトとは
(Fe2+/Fe3+)が0.2以上のものを指す。マグネ
タイト微粒子は黒色顔料としても良く知られており、マ
グネタイト微粒子を本発明における磁気記録層に使用し
た場合、磁気記録層はニュートラルグレイを呈する。磁
気記録層がニュートラルグレイであれば、乳剤を塗布し
て感材としたときに色補正が不要となり、また、リバー
サル用のフィルムにも磁気記録層を適用することが可能
となる。磁気記録用として使用するためにHcを上げる
ための手段として,マグネタイト微粒子にCoなどを含
有させてもよい.
【0008】本発明はハロゲン化銀写真感光材料用とし
て使用されるために、磁気記録層の光学濃度はできるだ
け低いことが好ましい。写真用途として許容される光学
濃度は、可視域における光学濃度の最大値で0.15以
下であることが好ましい。本発明においては磁気記録層
は上述のようにニュートラルグレイであることが好まし
い。ここではDmax を磁気記録層の可視域における光学
濃度の最大値とし、Dmin を光学濃度の最小値とし、グ
レイ度をDmin /Dmax と定義したときに、グレイ度が
70%以上である方がカラー感材の場合色補正が少なく
て済み、特に好ましい。磁気記録層中の磁性体量が少な
すぎると,再生時の出力が小さすぎて十分なS/Nがと
れなくなる可能性がある.したがって,本発明では磁気
記録層の1m2 当たりの飽和磁化量が2emu以上であ
ることが好ましい.また磁性体量が多すぎると光学濃度
が大きくなってしまうので磁気記録層の1m2 当たりの
飽和磁化量は80emu以下である事が好ましい。した
がって、好ましい磁性体量は飽和磁化量で表して2〜8
0emu/m2である。本発明における磁気記録層の磁性
微粒子の含有量は1m2 当り0.01g以上3.0g以
下が好ましい。好ましくは0.05g〜1gであること
が望ましい。
【0009】本発明に用いられる磁気記録層のバインダ
ーは、従来磁気記録媒体用のバインダーとして使用され
ている公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化
性樹脂、反応性樹脂、およびこれらの混合物、ゼラチン
などの親水性バインダーを使用することができる。上記
樹脂のTgは−40℃〜150℃、重量平均分子量は1
万〜30万、好ましくは1万〜10万である。上記熱可
塑性樹脂としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル、酢酸ビニルとビニルアルコール、マレイン
酸および/またはアクリル酸との共重合体、塩化ビニル
・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリロニト
リル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体などのビ
ニル系共重合体、ニトロセルロース、トリアセチルセル
ロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロ
ースアセテートブチレート樹脂などのセルロース誘導
体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、
ポリエーテルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレ
タン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ
アミド樹脂、アミノ樹脂、スチレンブタジエン樹脂、ブ
タジエンアクリロニトリル樹脂等のゴム系樹脂、シリコ
ーン系樹脂、フッ素系樹脂を挙げることができる。これ
らの中で、塩化ビニル系樹脂、トリアセチルセルロース
は強磁性微粉末の分散性が高く好ましい。
【0010】上記熱硬化性樹脂または、反応型樹脂とし
ては、加熱により分子量がきわめて大きくなるもので、
例えば、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹
脂、硬化型ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹
脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロース−ス
メラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネ
ートプレポリマーの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹
脂、低分子量グリコール/高分子量ジオール/ポリイソ
シアネートの混合物、ポリアミン樹脂、およびこれらの
混合物が挙げられる。 また、放射線硬化型樹脂として
は上記熱可塑性樹脂に放射線硬化官能基として炭素−炭
素不飽和結合を有する基を結合させたものが用いられ
る。好ましい官能基としてはアクリロイル基、メタクリ
ロイル基などがある。以上列挙の結合分子中に、極性基
(エポキシ基、CO2 M,OH、NR2 、NR3 M、S
3 M、OSO3 M、PO3 2 、OPO3 2 、但
し、Mは水素、アルカリ金属またはアンモニウムであ
り、1つの基の中に複数のMがある時は互いに異なって
いても良い。Rは水素またはアルキル基である。)を導
入しても良い。以上列挙のバインダーは単独または数種
混合で使用され、イソシアネート系の公知の架橋剤、お
よび/あるいは放射性硬化型ビニル系モノマーを添加し
て硬化処理することができる。
【0011】イソシアネート系架橋剤としては、イソシ
アネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物
で、例えばトリレンジイソシアネート、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン
−1,5−ジイソシアネート、ο−トルイジンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニル
メタンジイソシアネート等のイソシアネート類、これら
のイソシアネート類とポリアルコールとの反応生成物、
及びこれらのイソシアネート類の縮合により生成したポ
リイソシアネートなどを挙げられる。これらのポリイソ
シアネートは日本ポリウレタン工業からコロネートL、
コロネートHL、コロネートH、コロネートEH、コロ
ネート2014、コロネート2030、コロネート20
31、コロネート2036、コロネート3015、コロ
ネート3040、コロネート3041、ミリオネートM
R、ミリオネートMTL、ダルトセック1350、ダル
トセック2170、ダルトセック2280、武田薬品工
業から、タケネートD102、タケネートD110N、
タケネートD200、タケネートD202、住友バイエ
ルから、スミジュールN75、***バイエル社からデス
モジュールL、デスモジュール1L、デスモジュール
N、デスモジュールHL、大日本インキ化学工業からバ
ーノックD850、バーノックD802等の商品名で市
販されている。
【0012】放射線硬化ビニル系モノマーとしては、放
射線によって重合可能な化合物であって、炭素−炭素不
飽和結合を分子中に1個以上有する化合物であり、(メ
タ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド
類、アリル化合物、ビニルエステル類、ビニル異節環化
合物、N−ビニル化合物、スチレン、(メタ)アクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、オレフィン酸等が挙げら
れる。これらのうち好ましいものとして、(メタ)アク
リロイル基を2個以上有する、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、等のポリエチレングリコールの(メ
タ)アクリレート類、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ポリイソシアネートとヒドロキシ
(メタ)アクリレート化合物との反応物などがある。
これらの架橋剤は、架橋剤を含む全結合剤の5〜45w
t%であることが好ましい。
【0013】また、親水性バインダーとしては、リサー
チ・ディスクロージャーNo.17643、26頁、お
よび同No.18716、651頁に記載されており、
水溶性ポリマー、セルロースエステル、ラテックスポリ
マー、水溶性ポリエステルなどが例示されている。水溶
性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ガゼ
イン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸共重合体、無水マレイン酸
共重合体などであり、セルロースエステルとしてはカル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース
などである。ラテックスポリマーとしては塩化ビニル含
有共重合体、無水ビニリデン含有共重合体、アクリル酸
エステル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体、ブタ
ジエン含有共重合体などである。この中でももっとも好
ましいのはゼラチンである。また、ゼラチン誘導体など
をゼラチンと併用しても良い。 ゼラチンとしてはいわ
ゆる石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラ
チン、およびゼラチン誘導体、変性ゼラチンなどのいず
れも用いることができるが、中でも石灰処理ゼラチン、
酸処理ゼラチンが好ましく用いられる。
【0014】ゼラチンを含む磁気記録層は硬膜すること
が好ましい。磁気記録層に使用できる硬膜剤としては、
たとえば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如
きアルデヒド系化合物類、ジアセチル、シクロペンタン
ジオンの如きケトン化合物類、ビス(2−クロロエチル
尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,
5−トリアジン、そのほか米国特許第3,288,77
5号、同2,732,303号、英国特許第974,7
23号、同1,167,207号などに記載されている
反応性のハロゲンを有する化合物類、ジビニルスルホ
ン、5−アセチル−1,3−ジアクリロイルヘキサヒド
ロ−1,3,5−トリアジン、そのほか米国特許第3,
635,718号、同3,232,763号、英国特許
第994,869号などに記載されている反応性のオレ
フィンを持つ化合物類、N−ヒドロキシメチルフタルイ
ミド、そのほか米国特許第2,732,316号、同
2,586,168号などに記載されているN−メチロ
ール化合物、米国特許第3,103,437号等に記載
されているイソシアナート類、米国特許第3,017,
280号、同2,983,611号等に記載されている
アジリジン化合物類、米国特許第2,725,294
号、同2,725,295号等に記載されている酸誘導
体類、米国特許第3,091,537号等に記載されて
いるエポキシ化合物類、ムコクロル酸のようなハロゲン
カルボキシアルデヒド類を挙げることができる。あるい
は無機化合物の硬膜剤としてクロム明バン、硫酸ジルコ
ニウム、特公昭56−12853号、同58−3269
9号、ベルギー特許825,726号、特開昭60−2
25148号、同51−126125号、特公昭58−
50699号、特開昭52−54427号、米国特許
3,321,313号等に記載されている。カルボキシ
ル基活性型硬膜剤などを例示できる。硬膜剤の使用量は
通常乾燥ゼラチンに対して、0.01〜30重量%、好
ましくは0.05〜20重量%である。磁性体とバイン
ダーの比は、(磁性体の重量):(バインダーの重量)
で5:1から1:100の範囲が好ましい。5:1より
も磁性体が多くなると、光学濃度が上がり、透明性が低
くなる。1:100よりもバインダーが多くなると、磁
気記録時のS/N比が悪くなり、磁気特性的に不利であ
る。透明磁気記録層の厚みは、0.1〜10μm、好ま
しくは0.2〜5μmである。
【0015】透明磁気記録層は、塗布または印刷によっ
て設けることができる。付与方式としては、例えば、ド
クターコート、エクストルージョンコート、スライドコ
ート、ローラーコート、グラビアコート等種々の方法が
考えられる。また、磁性粒子の溶液と、支持体作成用の
ポリマーの溶液とを共流延して磁気記録層を有する支持
体を作成しても良い。この場合、磁性粒子を分散するポ
リマーは支持体作成用のポリマーと実質的に同一である
ことが好ましい。磁気記録層に潤滑性向上、帯電防止、
接着防止、摩擦・摩耗特性向上等の機能を合わせ持たせ
ても良いし、別の機能性層を設けて、これらの機能を付
与させても良い。具体的には、帯電防止剤、潤滑剤、研
磨剤、マット剤、界面活性剤などを含有せしめることが
できる。必要に応じて磁気記録層に隣接する保護層を設
けて耐傷性を向上させても良い。 磁気記録層を設けた
後に、この層の上をカレンダリング処理して平滑性を向
上させ、磁気出力のS/N比を向上することも可能であ
る。
【0016】本発明におけるフィルム支持体としては、
特に限定されないが、各種のプラスチックフィルムが使
用でき、好ましいものとしてはセルロース誘導体(例え
ば、ジアセチル−、トリアセチル−、プロピオニル−、
ブタノイル−、アセチルプロピオニル−アセテートな
ど)、ポリアミド、米国特許第3、023、101号記
載のポリカーボネート、特公昭48−40414号など
に記載のポリエステル(特にポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ−1、4−シクロヘクサンジメチレンテレフタ
レート、ポリエチレン1、2−ジフエノキシエタン−
4、4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルベンテン、
ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレ
ート、ポリエーテルイミド等であり、特に好ましくはト
リアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレートで
ある。これら支持体は、柔軟性付与等の目的で可塑剤を
添加、使用されることもある。特にセルロースエステル
では、トリフェニルフォスフェート、ビフェニルジフェ
ニルフォスフェート、ジメチルエチルフォスフェート等
の可塑剤含有物が通常使用される。これら支持体はポリ
マー種によって異なるが、厚みは1mm程度のシートか
ら20μm程度の薄膜フィルムまで用途によって使い分
けられるが、常用されるのは50μm〜300μmの厚
み範囲である。 これら支持体ポリマーの分子量は、1
万以上のものが好ましく、更に2万〜8万のものが好ま
しい。支持体はベース色味のニュートラル化、ライトパ
イピング防止、ハレーション防止などの目的のために染
料を含有してもよい。
【0017】これら支持体状に写真層(例えば、感光性
ハロゲン化銀乳剤層、中間層、フィルター層、磁気記録
層、導電性層)を強固に接着させるために、薬品処理、
機械的処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、
高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レー
ザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理などの表面活性化
処理をした後、直接写真乳剤を塗布して接着力を得ても
良いし、一旦これらの表面処理をした後、あるいは表面
処理無しで下塗り層を設け、この上に写真乳剤層を塗布
しても良い。セルロース誘導体に対しては、メチレンク
ロライド/ケトン/アルコール混合系有機溶媒に分散し
たゼラチン液を単層塗布し、下塗り層を付与するのが用
いられる。ゼラチン硬化剤としては、前述の硬膜剤を使
用することができる。
【0018】下塗り液には、必要に応じて各種の添加剤
を含有させることができる。例えば、界面活性剤、帯電
防止剤、アンチハレーション剤着色用染料、顔料、塗布
助剤、カブレ防止剤等である。本発明の下塗り液を使用
する場合には、レゾルシン、抱水クロラール、クロロフ
ェノール等の如きエッチング剤を下塗り液中に含有させ
ることもできる。本発明の下塗り層にはSiO2 、Ti
2 の如き無機物微粒子またはポリメチルメタクリレー
ト共重合体微粒子(1〜10μm)をマット剤として含
有することができる。本発明に関わる下塗り液は、一般
によく知られた塗布方法、例えばディップコート法、エ
アーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコー
ト法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、或い
は米国特許第2,681,294号明細書に記載のホッ
パーを使用するエクストルージョンコート法等により塗
布することができる。必要に応じて、米国特許第2,7
61,791号、3,508,947号、2,941,
898号、及び3,526,528号明細書、原崎勇次
著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉書店
発行)等に記載された方法により2層以上の層を同時に
塗布することができる。
【0019】本発明の感材はハロゲン化銀乳剤層、磁気
記録層、バック層、保護層、中間層、アンチハレーショ
ン層等で構成されているが、これらは主に親水性コロイ
ド層で用いられる。その場合の親水性コロイド層のバイ
ンダーとしては、例えばゼラチン、コロイド状アルブミ
ン、ガゼイン等のタンパク質;カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース化合
物;寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん誘導体などの糖
誘導体:合成親水性コロイド、例えばポリビニルアルコ
ール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸共
重合体、ポリアクリルアミドまたはこれらの誘導体及び
部分加水分散物、デキストラン、ポリ酢酸ビニル、ポリ
アクリル酸エステル、ロジン等が挙げられる。必要に応
じてこれらのコロイドの2つ以上の混合物を使用しても
良い。この中でもっとも用いられるのはゼラチン或いは
その誘導体であるが、ここに言うゼラチンはいわゆる石
灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン及び酵素処理ゼラチン
を指す。本発明の写真感光材料は写真構成層中に米国特
許第3,411,911号、同3,411,912号、
特公昭45−5331号等に記載のポリマーラテックス
を含むことができる。本発明の写真感光材料におけるハ
ロゲン化銀乳剤層及びその他の親水性コロイド層は、各
種の有機または無機の硬化剤(単独または組み合わせ
て)により硬化され得る。特に本発明で好ましいハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料の代表例として、カラーリバ
ーサルフィルムとカラーネガフィルムを挙げることがで
きる。特に、一般用カラーネガフィルムが好ましいカラ
ー写真感光材料である。
【0020】以下、一般用カラーネガフィルムを用いて
説明する。本発明の感光材料は、支持体上に青感色性
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層のす
くなくとも1層が設けられていれば良く、ハロゲン化銀
乳剤層及び非感光性層の層数及び層順に特に制限はな
い。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性
は同じであるが、感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳
剤層からなる感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン
化銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、緑色
光、及び赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層
であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料において
は、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤
感色性層、緑感色性層、青感色性層の順に設置される。
しかし、目的に応じて、上記設置順が逆であっても、ま
た同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設
置順をもとり得る。 上記、ハロゲン化銀感光性層の間
及び最上層、最下層には各層の中間層などの非感光性層
を設けても良い。該中間層には、特開昭61−4374
8号、同59−113438号、同59−113440
号、同61−20037号、同61−20038号明細
書に記載されているようなカプラー、DIR化合物など
が含まれていても良く、通常用いられるように混色防止
層を含んでいても良い。
【0021】各単位感光性層を構成する複数のハロゲン
化銀乳剤層は、***特許第1,121,470号或いは
英国特許第923,045号、特開昭57−11275
1号、同62−200350号、同62−206541
号、同62−206543号、同56−25738号、
同62−63936号、同59−202464号、特公
昭55−34932号、同49−15495号明細書に
記載されている。ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面
体、十四面体のような規則的な結晶を有するもの、球
状、板状のような変則的な結晶を有するもの、双晶面な
どの結晶欠陥を有するもの、それらの複合形でも良い。
ハロゲン化銀の粒径は、約0.2μm以下の微粒子でも
投影面積直径が約10μmに至るまでの大サイズ粒子で
もよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でも良い。本発明に
使用できるハロゲン化銀乳剤は、例えばリサーチ・ディ
スクロージャー(RD)No.17643(1978年
12月)、22〜23頁、”I.乳剤製造(Emulsion p
reparation and types)”、及び同No.18716
(1979年11月)、648頁、グラフキデ著「写真
の物理と化学」、ポールモンテル社刊(P. Glafkides,C
hmicet Phisique Photographique ,Paul Montel, 1967
)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレス
社刊(G.F.Duffin,Photographic Emulsion Chemistry
(Focal Press, 1966) )、ゼクマン等著「写真乳剤の製
造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman et
al.,Making and Coating Photographic Emuldion, Foca
l Press, 1964)等に記載された方法を用いて調整する
ことができる。米国特許第3,574,628号、同
3,655,394号及び英国特許第1,413,74
8号等に記載された単分散乳剤も好ましい。
【0022】また、アスペクト比が約5以上であるよう
な平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガ
トフ著、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エ
ンジニアリング(Gutoff, Photographic Science and E
ngineering)、第14巻248〜257頁(1970
年);米国特許第4,434,226号、同4,41
4,310号、同4,433,048号、同4,43
9,520号及び英国特許第2,112,157号等に
記載の方法により簡単に調整することができる。結晶構
造は一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲン化
組成からなるものでもよく、層状構造をなしていても良
い。また、エピタキシャル接合によって組成の異なるハ
ロゲン化銀が接合されていてもよく、また、例えばロダ
ン銀、酸化鉛等のハロゲン化銀以外の化合物と接合され
ていても良い。また、種々の結晶形の粒子の混合物を用
いても良い。ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成及び分光増感を行ったものを使用する。本発明の
効率は、金化合物と含硫黄化合物で増感した乳剤を使用
したときに特に顕著に認められる。このような工程で使
用される添加剤はリサーチ・ディスクロージャーNo.
17643及びNo.18716に記載されており、そ
の該当箇所を後掲の表にまとめた。
【0023】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の2つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。 添加剤種類 RD17643 RD18716 1 化学増感剤 23頁 648 頁右欄 2 感度上昇剤 同上 3 分光増感剤 23〜24頁 648 頁右欄〜 強色増感剤 649 頁右欄 4 増白剤 24頁 5 かぶり防止剤 24〜25頁 649 頁右欄〜 および安定剤 6 光吸収剤、フ 25〜26頁 649 頁右欄〜 ィルター染料、 650 頁左欄 紫外線吸収剤 7 ステイン防止剤 25頁右欄 650 頁左〜右欄 8 色素画像安定剤 25頁 9 硬膜剤 26頁 651 頁左欄 10 バインダー 26頁 同上 11 可塑剤、潤滑剤 27頁 650 頁右欄 12 塗布助剤、 26〜27頁 650 頁右欄 表面活性剤 また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を防
止するために、米国特許第4,411,987号や同
4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと
反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加するこ
とが好ましい。
【0024】本発明には種々のカラーカプラーを使用す
ることができ、その具体例は前出のリサーチ・ディスク
ロージャー(RD)No.17643、VII−C〜G
に記載された特許に記載されている。イエローカプラー
としては、例えば米国特許第3,933,501号、同
4,022,620号、同4,326,024号、同
4,401,752号、4,248,961号、特公昭
58−10739号、英国特許第1,425,020
号、同1,476,760号、米国特許第3,973,
968号、同4,314,023号、同4,511,6
49号、欧州特許第249,473A号等に記載のもの
が好ましい。 マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロ
ン系及びピラゾールアゾール系の化合物が好ましく、米
国特許第4,310,619号、同4,351,897
号、欧州特許第73,636号、米国特許第3,06
1,432号、同3,725,067号、リサーチ・デ
ィスクロージャーNo.24220(1984年6
月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo.24230(1984年6月)、特開
昭60−43659号、同61−72238号、同60
−35730号、同55−118034号、同60−1
85951号、米国特許第4,500,630号、同
4,540,654号、同4,556,630号、WO
(PCT)88/04795号等に記載のものが特に好
ましい。 シアンカプラーとしては、フェノール系及び
ナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,05
2,212号、同4,146,396号、同4,22
8,233号、同4,296,200号、同2,36
9,929号、同2,801,171号、同2,77
2,162号、同2,895,826号、同3,77
2,002号、同3,758,308号、同4,33
4,001号、同4,327,173号、***特許公開
第3,329,729号、欧州特許第121,365A
号、同249,453A号、米国特許第3,446,6
22号、同4,333,999号、同4,753,87
1号、同4,451,559号、同4,427,767
号、同4,690,889号、同4,254,212
号、同4,296,199号、特開昭61−42658
号などに記載のものが好ましい。
【0025】発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーN
o.17643のVII−G項、米国特許第4,16
3,670号、特公昭57−39413号、米国特許第
4,004,929号、同4,138,258号、英国
特許第1,146,368号に記載のものが好ましい。
発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、米
国特許第4,366,237号、英国特許第2,12
5,570号、欧州特許第96,570号、***特許
(公開)第3,234,533号に記載のものが好まし
い。ポリマー化された色素形成カプラーの典型例は、米
国特許第3,451,820号、同4,080,211
号、同4,367,282号、同4,409,320
号、同4,576,910号、英国特許2,102,1
73号などに記載されている。カップリングに伴って写
真に有用な残基を放出するカプラーもまた本発明で好ま
しく使用できる。現像抑制剤を放出するDIRカプラー
は、前述のRD17643、VII−F項に記載された
特許、特開昭57−151944号、同57−1542
34号、同60−184248号、同63−37346
号、米国特許第4,248,962号に記載されたもの
が好ましい。現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進
剤を放出するカプラーとしては、英国特許第2,09
7,140号、同2,131,188号、特開昭59−
157638号、同59−170840号に記載のもの
が好ましい。
【0026】その他、本発明の感光材料に用いることの
できるカプラーとしては、米国特許第4,130,42
7号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,
472号、同4,338,393号、同4,310,6
18号などに記載の多当量カプラー、特開昭60−18
5950号、特開昭62−24252号などに記載のD
IRレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放
出カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もし
くは、DIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特
許第173,302A号に記載の離脱後復色する色素を
放出するカプラー、R.D.No.11449、同24
241、特開昭61−201247号などに記載の漂白
促進剤放出カプラー、米国特許第4,553,477号
等に記載のリガンド放出するカプラー、特開昭63−7
5747号に記載のロイコ色素を放出するカプラーなど
が挙げられる。本発明に使用するカプラーは、種々の公
知分散方法により感光材料に導入できる。
【0027】水中油滴分散法に用いられる高沸点溶媒の
例は米国特許第2,322,027号等に記載されてい
る。水中油滴分散法に用いられる常圧での沸点が175
℃以上の高沸点有機溶剤の具体例としては、フタル酸エ
ステル類、リン酸またはホスホン酸のエステル類、安息
香酸エステル類、アミド類、アルコール類またはフェノ
ール類、脂肪族カルボン酸エステル類、アニリン誘導
体、炭化水素類等が挙げられる。また、補助溶剤として
は、沸点が30℃以上、好ましくは50℃以上約160
℃以下の有機溶剤などが使用でき、典型例としては酢酸
エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサン、2−エトキシエチルアセテ
ート、ジエチルホルムアルデヒド等が挙げられる。ラテ
ックス分散法の工程、効果および含浸用のラテックスの
具体例は、米国特許第4,199,363号、***特許
願(OLS)第2,541,274号及び同2,54
1,230号などに記載されている。
【0028】本発明の感光材料は乳剤層を有する側の全
親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm以下であり、
かつ、膜膨潤速度T1/2が30秒以下が好ましい。膜
厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した
膜厚を意味し、膜膨潤速度T1/2は、当該技術分野に
おいて公知の手法に従って測定することができる。例え
ばエー・グリーン(A.Green)らによりフォトグ
ラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング
(Photogr.Sci.Eng.)、19巻、2号、124〜129
頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用するこ
とにより測定でき、T1/2は発色現像液で30℃、3
分15秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を
飽和膜厚とし、このT1/2の膜厚に到達するまでの時
間と定義する。膜膨潤速度T1/2は、バインダーとし
てのゼラチンに硬膜剤を加えること、或いは塗布時の経
時条件を変えることによって調整することができる。ま
た、膨潤率は150〜400%が好ましい。膨潤率と
は、さきに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:
(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚に従って計算できる。
【0029】本発明に従ったカラー写真感光材料は、前
述のRD.No.17643の28〜29頁、及び同N
o.18716の615左欄〜右欄に記載された通常の
方法によって現像処理することができる。本発明のハロ
ゲン化銀カラー感光材料には処理の簡略化及び迅速化の
目的で発色現像主薬を内蔵しても良い。内蔵するために
は、発色現像主薬の各種プレカーサーを用いるのが好ま
しい。例えば、米国特許第3,342,597号のイン
ドアニリン系化合物、同3,342,597号、リサー
チ・ディスクロージャー14,850号及び同15,1
59号記載のシッフ塩基型化合物、同13,924号に
記載されている。
【0030】本発明の感光材料は、カメラやプリンター
でフィルム搬送時に磁気記録層に信号入力が容易にでき
るロール状のフィルムが好ましい形態である。このロー
ル状フィルムにおいては、画像露光部1駒の面積が35
0mm2 以上1200mm2 以下とし、磁気的情報記録
可能スペースが、上記の画像露光部1駒の面積の15%
以上とするのが好ましい。具体的には、1画面当たりの
パーフォレーションの数を135フォーマットより少な
くするのが好ましい。1駒当たりのパーフォレーション
の数を4コ以下にするのが特に好ましい。磁気的情報記
録可能スペースに、LEDなどの発光体を使って光学的
に情報を入力することもできる。該スペースに磁気的情
報と光学的情報を重ねて入力することも好ましい。磁気
記録フォーマットは、世界公開90−04205号に開
示された方式に従うのが好ましい。
【0031】本発明の感光材料をロール状の形態で使用
する場合には、カートリッジに収納した形態をとるのが
好ましい。カートリッジとしてもっとも一般的なもの
は、現在の135フォーマットのパトローネである。そ
の他下記特許で提案されたカートリッジも使用できる。
(実開昭58−67329号、特開昭58−18103
5号、同58−182634号、実開昭58−1952
36号、米国特許第4,221,479号、特願昭63
−57785号、同63−183344号、同63−3
25638号、特願平1−21862号、同1−253
62号、同1−30246号、同1−20222号、同
1−21863号、同1−37181号、同1−331
08号、同1−85198号、同1−172595号、
同1−172593号、同1−214895号、米国特
許第4,846,418号、同4,848,693号、
同4,832,275号) また、本発明で使用される
カートリッジは合成プラスチックを主成分としたものも
使用できる。また、カートリッジに各種の帯電防止剤を
含有しても良い。
【0032】
【実施例】以下に具体例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明の主旨を越えない限り、実施例に限定
されるものではない。 (評価方法) 1)光学濃度測定 X−RITE社製X−RITEステータスAを用いて、
B、G、R各フィルターを通した光学濃度を測定する。
サンプルの光学濃度と参照サンプルの光学濃度の差をそ
れぞれDB 、DG 、DR と表す。これらの中で最大とな
るものをDmax、最小となるものをDmin と定義する。 2)グレイ度測定 グレイ度を (グレイ度)=Dmin /Dmax によって、定義する。 3)S/N比測定 各サンプルをトラック幅1.5mm、ヘッドギャップ7
μm、ターン数1000の入出力可能なヘッドを用い
て、100mm/sの送り速度で1000bpiの記録
密度信号を記録する。その後、同じヘッド、同じ速度で
信号を再生したときの出力SとノイズNの比をS/N比
とする。 4)平均粒径測定 磁性粒子の平均粒径をサブシーブサイザー法にて測定し
た。5)飽和磁化量測定 磁性粒子の飽和磁化量及び磁性粒子を塗布したフィルム
の飽和磁化量は東英工業社製のVSMを用いて測定し
た。
【0033】実施例1.表1に示すようなさまざまな磁
性体をそれぞれサンドグラインダーで10時間分散し
た。磁性塗布液の処方は次の通りである。
【0034】
【表1】
【0035】 磁性体 10重量部 塩化ビニル共重合体系アクリレート (酸価13、分子量20,000、アクリロイル基平均含有量2.8個/分子 ) 60重量部 ウレタンアクリレート (酸価10、分子量10,000、アクリロイル基平均含有量3個/分子) 40重量部 ステアリン酸 4重量部 ブチルステアレート 4重量部 メチルエチルケトン 800重量部 上記塗布液を厚さ120μmの透明PET支持体全面に
エクストルージョンコート法を用いて塗布した。塗液が
乾燥する前にコバルト磁石を用いて、磁性体が充分に配
向するように処理を行った。溶剤を乾燥後カレンダー処
理を行い、フィルムを巻きとった。
【0036】参照サンプルとして透明PET支持体を用
いて、各サンプルの磁気記録層の光学濃度とグレイ度を
測定した。Dmax が0.15以下であれば写真性的に好
ましい。また、グレイ度は70%以上である事が好まし
い。本発明であるアスペクト比が1以上5以下であるサ
ンプルは全てDmax が0.15以下でかつグレイ度が7
0%以上であるので写真的に優れた光学特性を有してい
る事がわかる。また、これらのサンプルを用いてS/N
比測定を行った。S/N比は20dB以上である事が好
ましい。30dB以上であると特に好ましいとされる。
表1に掲げたサンプルは全て20dB以上であり、磁気
性能的には問題はない。中でもサンプル1−3、4、5
を比較すると、保磁力が異なる以外は同じ性能を有する
サンプルであるが、保磁力が300 Oe以上であるサ
ンプル1−4、5がS/N比30dB以上となり特に優
れた磁気性能を有している事がわかる。同様なことがサ
ンプル1−18、19、20についても言え、磁性微粒
子の保磁力は300 Oe以上である方が特に好ましい
事がわかる。また、サンプル1−10、11、12をみ
ると、保磁力が300 Oe以上であっても飽和磁化が
60emu/g以下であるとS/N比が30dB以下と
なる。したがって、磁性微粒子の保磁力は300 Oe
でかつ飽和磁化が60emu/g以上であると特に好ま
しい事がわかる。磁性体種によるグレイ度の違いを見て
みると、マグネタイトとメタルがグレイ度がよい事がわ
かる。但し、メタルについてはアスペクト比が5以下と
なる磁性微粒子は得られ難い。したがって、磁性体種と
してはマグネタイトが好ましい事がわかる。
【0037】実施例2.実施例1で使用した磁性体を、
以下の分散液処方で、サンドグラインダーで分散した。 磁性体 100重量部セルロース トリアセテート(Mw:8万) 700重量部メチレンクロライド メチレンクロライド 3800重量部 上記塗布液をセルローストリセテート支持体全面にエク
ストルージョンコート法を用いて塗布する。塗液が乾燥
する前にコバルト磁石を用いて、磁性体が充分に配向す
るように処理を行った。得られたサンプルを実施例1と
同様に光学濃度、グレイ度、S/N比の測定を行った。
その結果、実施例1と全く同様の結果が得られた。
【0038】実施例3.表2の磁性体を使用して、以下
の磁性液をサンドグラインダーにより作成した。
【0039】
【表2】
【0040】 磁性体 0.15重量部 セルローストリアセテート 10.0重量部 トリフェニルフォスフェイト 1.0重量部 ビフェニルジフェニルフォスフェイト 0.6重量部 メチレンクロライド 79.5重量部 メタノール 3.5重量部 n−ブタノール 5.8重量部 また、次のドープ液を作成した。 セルローストリアセテート 23.0重量部 トリフェニルフォスフェイト 2.3重量部 ビフェニルジフェニルフォスフェイト 1.3重量部 メチレンクロライド 65.7重量部 メタノール 2.9重量部 n−ブタノール 4.8重量部 乾膜で磁性液が5μm、ドープ液が110μmの厚みと
なるように、また磁性液が上層となるように複合スリッ
トダイを用いて流延バンド上に共流延して製膜した。
【0041】これらのサンプルを支持体として、特開平
2−93,641号実施例1に記載の感光性層と全く同
様にして、多層カラー感光材料を塗設した。この際、磁
気記録層をバック面にし、その反対側にグロー放電処理
を施した後、上記感光性層を重層塗布した。また、磁気
記録層を設けず、感材のみを塗設したサンプルをサンプ
ルXとする。サンプルXを633nmの光の分光濃度が
0.8になるようにグレイ露光、処理し、同じフィルタ
ー条件でその他のサンプルを633nmの光の分光濃度
が0.8になるように露光、処理した。これらの試料の
現像は以下の様に行った。 カラー現像 3分15秒 漂白 6分30秒 水洗 2分10秒 定着 4分20秒 水洗 3分15秒 安定 1分05秒
【0042】各工程に用いた処理液組成は下記の通りで
あった。 カラー現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1- ジホスホン酸 2.0 g 亜硫酸ナトリウム 4.0 g 炭酸カリウム 30.0 g 臭化カリウム 1.4 g ヨウ化カリウム 1.3 g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 g 4-(N- エチル-N- β- ヒドロキシエチルアミノ)ー 2- メチルアニリン硫酸塩 4.5 g 水を加えて 1.0 l pH 10.0 漂白液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄 アンモニウム塩 100.0 g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 g 臭化アンモニウム 150.0 g 硝酸アンモニウム 10.0 g 水を加えて 1.0 l pH 6.0
【0043】定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.0 g 亜硫酸ナトリウム 4.0 g チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 175.0 ml 重亜硫酸ナトリウム 4.6 g 水を加えて 1.0 l pH 6.6 安定液 ホルマリン(40%) 2.0 ml ポリオキシエチレン-p- モノノニル フェニルエーテル (平均重合度 10) 0.3 g 水を加えて 1.0l
【0044】参照サンプルとしてサンプルXを用い、得
られたサンプルの光学濃度、グレイ度、S/N比を測定
した。その結果を表2に示す。平均粒径が異なるサンプ
ル2−1〜4については光学濃度は0.15以下であ
り、グレイ度も70%以上であるので、光学特性的には
非常に優れている。また、S/N比についても20dB
以上であるので磁気特性的にも優れている。特にサンプ
ル2−1〜3はS/N比が30dB以上となり、特に優
れている。したがって、磁性粒子の平均粒径は0.5μ
m以下が好ましい。また、磁性体塗布量を変化させたサ
ンプル2−5〜11についてはサンプル2−12の光学
濃度が0.15より大きく、好ましくない。その他のサ
ンプルについては光学濃度0.15以下でグレイ度70
%以上、S/N比20dB以上で優れている。特にサン
プル2−6〜10がS/N比30dB以上となり特に優
れている。したがって、磁性体塗布量は塗布物の飽和磁
化で表して2〜80emu/m2 が光学濃度0.15以
下、グレイ度70%以上、S/N比30dB以上の全て
の条件を満たし、特に好ましい事がわかった。
【0045】
【発明の効果】本発明の磁性微粒子を有する磁気記録層
を用いることにより、可視光線に対する透明性に優れ、
かつ優れた磁気出力再生特性を持つ磁気記録層を有する
ハロゲン化銀写真感光材料を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3記載の多層カラー感光剤性層を示す。
【符号の説明】
1 支持体 2 ハレーション防止層 3 中間層 4 第1赤感乳剤層 5 第2赤感乳剤層 6 第3赤感乳剤層 7 中間層 8 第1緑感乳剤層 9 第2緑感乳剤層 10 第3緑感乳剤層 11 イエローフィルター層 12 第1青感乳剤層 13 第2青感乳剤層 14 第3青感乳剤層 15 第1保護層 16 第2保護層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】以下本発明について、詳しく説明する。本
発明における光学濃度とはX−RITE社製X−RIT
EステータスAを用いて各フィルターB、G、Rを通し
て測定した光学濃度D、D、Dのことを指す。こ
れらの中で最大となるものをDmax、最小となるもの
をDminと定義する。本発明において磁性粒子として
用いられる強磁性体粉末としては、強磁性酸化鉄微粉
末、Co含有の強磁性酸化鉄微粉末、強磁性二酸化クロ
ム微粉末、強磁性合金粉末、Baフェライト粉末、炭化
鉄粉末、窒化鉄粉末などがある。一次粒子は磁気記録
(保持力)の面から単磁区粒子である事が好ましい。磁
性微粒子のバインダー中での分散性を上げるために磁性
微粒子に表面処理を施しても良い.表面処理としては,
アルミナ,シリカなどの無機物処理,シランカップリン
グ剤,チタネートカップリング剤などの処理がある.ま
た,磁性微粒子をバインダーに分散させる時点で、フェ
ニルホスホン酸などの分散剤を用いてもかまわない.本
発明において使用される磁性微粒子のアスペクト比は1
以上5以下でなければならない。ここでいうところのア
スペクト比とは、磁性微粒子の重心を通る直線で最も長
い径と最も短い径との比(長径/短径)のことをいう。
例えば、針状粒子ではいわゆる針状比、六角板伏Baフ
ェライトでは六角面の最も長い対角線と板の厚みの比、
立方体状粒子では最も長い対角線と相対する面との距離
の比などのことを指す。磁性微粒子の形伏は紡錘型、板
状、立方体状、八面体状、球状などがあるが、本発明で
はアスペクト比が1以上5以下であればどのような形状
の磁性微粒子を用いてもかまわない。アスペクト比が5
より大きいと光学濃度が著しく高くなり、また、ニュー
トラルグレイではなくなりいわゆる着色した状態とな
り、写真用途として使用することが不可能となる。アス
ペクト比が5以下であると光学濃度が許容できる。ま
た、アスペクト比の下限は球の場合の1である。本発明
で使用される磁性微粒子の保磁力は300 Oe以上か
つ飽和磁化は60emu/g以上であることが好まし
い。ここでいう保磁力、飽和磁化の値は室温での値であ
る。磁性微粒子の保磁力の制御方法としては、例えば酸
化第二鉄やマグネタイトの場合、Coの添加量やCoの
分布状態をコントロールする方法がある。また、Baフ
ェライトの場合は、CoやTiを添加する事で保磁力を
制御する事が可能である。磁性微粒子の飽和磁化は磁性
微粒子の種類によってほぼ決まってくるが、製法によっ
て飽和磁化を有る程度コントロールする事が可能であ
る。保磁力が300 Oe未満であると磁気記録が困難
でなるが、300 Oe以上であると磁気記録が可能と
なる。また、磁気出力を大きくするためには単位面積あ
たりの磁性体量を多くすればよいが、磁性体量を多くす
ると光学濃度が上昇し好ましくない。従って、磁性体量
を増やすことなく磁気出力を十分に大きくするには、磁
性粒子の飽和磁化は大きければ大きい方が好ましい。よ
って飽和磁化は60emu/g以上であることが好まし
い。本発明で使用される磁性微粒子の平均粒径は0.0
3μm以上0.5μm以下であることが好ましい。0.
03μmより小さくなると光の吸収が大きくなるため
に、光学濃度が上昇し、好ましくない。また、平均粒径
が0.5μmより大きくなると写真分野で言われるとこ
ろのヘイズ度が上昇し、写真の画質上問題となるシャー
プネスが悪化するために好ましくない。その上、平均粒
径が0.5μmより大きくなると磁気出力のノイズ成分
が多くなり磁気記録に必要なS/Nを確保することが困
難となる。従って、光学濃度及びヘイズ度が許容され、
かつ磁気記録に必要なS/Nが得られるためには磁性微
粒子の平均粒径が0.03μm以上0.5μm以下であ
ることが好ましい。本発明では、磁性微粒子の中で最も
好ましいのはマグネタイト微粒子である。ここでいうマ
グネタイトとは(Fe2+/Fe3+)が0.2以上
0.5以下のものを指す。マグネタイト微粒子は黒色顔
料としても良く知られており、マグネタイト微粒子を本
発明における磁気記録層に使用した場合、磁気記録層は
ニュートラルグレイを呈する。磁気記録層がニュートラ
ルグレイであれば、乳剤を塗布して感材としたときに色
補正が不要となり、また、リバーサル用のフィルムにも
磁気記録層を適用することが可能となる。磁気記録用と
して使用するためにHcを上げるための手段として,マ
グネタイト微粒子にCoなどを含有させてもよい.
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明はハロゲン化銀写真感光材料用とし
て使用されるために、磁気記録層の光学濃度はできるだ
け低いことが好ましい。写真用途として許容される光学
濃度は、可視域における光学濃度の最大値で0.15以
下最小値で0.01以上であることが好ましい。本発明
においては磁気記録層は上述のようにニュートラルグレ
イであることが好ましい。ここではDmaxを磁気記録
層の可視域における光学濃度の最大値とし、Dminを
光学濃度の最小値とし、グレイ度をDmin/Dmax
と定義したときに、グレイ度が70%以上である方がカ
ラー感材の場合色補正が少なくて済み、特に好ましい。
磁気記録層中の磁性体量が少なすぎると,再生時の出力
が小さすぎて十分なS/Nがとれなくなる可能性があ
る.したがって,本発明では磁気記録層の1m当たり
の飽和磁化量が2emu以上であることが好ましい.ま
た磁性体量が多すぎると光学濃度が大きくなってしまう
ので磁気記録層の1m当たりの飽和磁化量は80em
u以下である事が好ましい。したがって、好ましい磁性
体量は飽和磁化量で表して2〜80emu/mであ
る。本発明における磁気記録層の磁性微粒子の含有量は
1m当り0.01g以上3.0g以下が好ましい。好
ましくは0.01g〜0.5gであることが望ましい。
特に好ましくは0.02g〜0.3gであることが望ま
しい。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム支持体上に少なくとも一層の感
    光性ハロゲン化銀乳剤層を有し、かつ少なくとも1層の
    透明な磁気記録層を有するハロゲン化銀写真感光材料に
    おいて、該磁気記録層に含まれる磁性微粒子のアスペク
    ト比が1以上5以下であることを特徴とするハロゲン化
    銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 該磁性微粒子の保磁力が300 Oe以
    上であり、かつ飽和磁化が60emu/g以上であるこ
    とを特徴とする請求項第1項記載のハロゲン化銀写真感
    光材料。
  3. 【請求項3】 該磁気記録層の可視域における光学濃度
    の最大値が0.15以下であることを特徴とする請求項
    第2項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 下記の式によって定義される該磁気記録
    層のグレイ度が0.70以上であることを特徴とする請
    求項第3項記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (グレイ度)=Dmin /Dmax (ここで、Dmax は光学濃度の最大値、Dmin は光学濃
    度の最小値を表す。)
  5. 【請求項5】 該磁性微粒子の平均粒径が0.03μm
    以上0.5μm以下であることを特徴とする請求項第2
    項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】 該磁性微粒子がマグネタイトであること
    を特徴とする請求項第5項記載のハロゲン化銀写真感光
    材料。
  7. 【請求項7】 該磁気記録層の1m2 当たりの飽和磁化
    が2emu以上80emu以下であることを特徴とする
    請求項第4項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6249649B1 (en) 1997-12-16 2001-06-19 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus having a film-cartridge-ID confirming function

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53109604A (en) * 1977-03-02 1978-09-25 Eastman Kodak Co Magnetic recording element having transparent recording layer* and method of making said element

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