JPH0544259B2 - - Google Patents

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JPH0544259B2
JPH0544259B2 JP63325305A JP32530588A JPH0544259B2 JP H0544259 B2 JPH0544259 B2 JP H0544259B2 JP 63325305 A JP63325305 A JP 63325305A JP 32530588 A JP32530588 A JP 32530588A JP H0544259 B2 JPH0544259 B2 JP H0544259B2
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JP
Japan
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miso
koji
present
protein
decomposition
Prior art date
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JP63325305A
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JPH01257441A (ja
Inventor
Ukitsu Matsubayashi
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MANSHO KK
Original Assignee
MANSHO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、従来のみそが有する特有の臭いを極
めて少くし且つ蛋白質の分解率を高くした高蛋白
分解低臭白みそに関する。
[従来技術および発明が解決しようとする課題] みそは、蒸煮した大豆に塩、麹等を加えて混合
し、麹菌による加水分解作用及び酵母菌による分
解・発酵作用により作られる食品である。
みそは、日本の各家庭で最も広まつている食品
の一つであるが、近年の食生活の変化に伴い、特
に若年層にみそ離れが生じつつある。また、近年
は海外において日本食ブームが起つているが、み
そはその味自体は好まれても、特有の臭いの為に
敬遠され、日本食ブームが喧伝される割には普及
していない。
しかし、海外における豆腐ブームでも判るよう
に、臭いの問題が解決されれば、良質の蛋白質を
多量に含むみそは、国際的な食品になり得るもの
である。
本発明は上記に鑑み、若い世代や外国人の嗜好
に合うよう、従来のみそに特有な味を軽減し、ま
たみそ特有の臭いをほとんど無くし、しかも蛋白
質の分解率が高くて旨味のある高蛋白無臭白みそ
を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明のみそは、蛋白分解率が20%から35%
で、エタノールの濃度が0.3%以下であることを
特徴とする。
みそ特有の臭いの主な原因は、酵母の発酵作用
により発生するエタノールを主とするアルコール
である。従つて、本発明のみそにおいては、臭い
の程度の指標となるエタノールを0.3%以下に抑
えている。このため、本発明のみそはほとんど無
臭である。
また、みその旨味は主として蛋白質の分解生成
物たるアミノ酸(グルタミン酸等)によつて生ず
る。従つて、本発明では蛋白分解率を20%から35
%とすることにより旨味のあるみそとしている。
さらに、みそ特有の味は酵母による発酵作用の
生成物に負うところが多い。本発明のみそはエタ
ノールの含有量が少ないことから明らかなよう
に、酵母による発酵作用をほとんど経ずに製造さ
れるものである。従つて本発明のみそは、みそ特
有の味が低減され比較的淡白な味のみそとなつて
いる。
このように、本発明のみそは味が蛋白でほとん
ど臭いが無いので、高蛋白な食品素材として種々
の食品において用いることができる。例えば、コ
ーンスープ等の洋風スープに本発明のみそを混ぜ
合せると非常に美味となる。
さらに、本発明のみそは変色しにくい白みそで
ある点にも特徴がある。従来、高蛋白分解みそを
製造する方法として、例えば蒸煮大豆に対して麹
を作用させて豆麹をつくり、これに米麹および塩
を加えてみそを醸成する方法がある。また、予め
大豆中の蛋白を分解しておき、これに米麹および
塩を加えてみそを醸成する方法も考えられる。し
かし、かかる製造法によつて製造したみそはいず
れも製造中および後に褐変しやすいという欠点が
ある。このため、従来は白みそでしかも蛋白分解
率の高い本発明のようなみそを製造することはで
きなかつた。そこで本発明者らは鋭意研究をすす
め特願昭59−92111に開示する全く新しい方法に
より本発明のみそを製造することに成功した。こ
の方法により製造される本発明の白みその色沢
は、Y値価で製造時に25以上である。しかも、1
ケ月以上室温で保持してもY値価は20以上に保た
れ、変色(褐変化)しにくい。かかる本発明の白
みその性質は、高蛋白分解みそを得るために従来
不可欠とされていた醸成前の段階を経ずにみそを
製造することに起因すると考えられる。
以下に、本発明のみその好ましい製造法を記載
する。
本発明のみそは、大豆を蒸煮し、蒸煮した大豆
に、それを冷却しない状態で、塩、麹並びに蛋白
分解酵素を混合し、該混合物に水を加えて、当該
混合物の含有水分を約55%乃至65%とし、混合物
を約40℃乃至60℃に保温し、麹及び蛋白分解酵素
による上記混合物中の蛋白分解率が20%以上とな
り、且つ、酵母菌による分解・発酵作用が進まな
い状態で、当該混合物を冷却し、同混合物中の分
解・発酵作用を停止することによつて製造され
る。
この製造法は、次のような特徴を有している。
先ず、蒸煮した大豆を冷却しないで麹等と混合
し、醸成温度を約40℃から60℃としている。これ
は主に40℃以上では活性が著しく低下する酵母に
よる分解・発酵作用を抑えるためである(酵母菌
の添加は行わない)。これに対し、従来の方法に
おいては蒸着した大豆は約30℃に急冷され、醸成
温度も約30℃程度とされる。
第2に、蒸煮した大豆に蛋白分解酵素を特に混
合している。麹は主に蛋白分解酵素としてのプロ
テアーゼ及び炭水化物分解酵素としてのアミラー
ゼを主に生じ、それに脂肪分解酵素としてのリパ
ーゼを少量生じる。リパーゼによる脂肪の分解
は、みその香気のベースとなる脂肪酸を生じるの
で、本発明のみその製造法では蛋白分解酵素とし
てのプロテアーゼを加え、脂肪分解の進まないう
ちに蛋白分解を急速に進めようとするものであ
る。
第3に、大豆、麹等の混合物の含有水分を約55
%から65%としている。従来の方法においては、
約45%から50%とするのが普通である。実施した
結果、水分の多い程、麹の活性が高いことが判つ
た。
第4に、蛋白分解率を20%以上として通常のみ
そと同程度若しくはそれ以上にしているのに対
し、酵母菌による分解・発酵作用が進まない状態
で熟成を止めている。分解・発酵作用の程度はエ
タノール発生が0.3%以下、特に好ましくは0.1%
以下をその指標とする。
かかる製造法によつて蛋白分解率の高く且つ臭
いの少いみそを極めて短期間で作ることができ
る。例えば、以下に述べる実施例においては、従
来のみその醸造期間(2乃至4ケ月)に比べ極め
て短かい期間(約10日〜20日)で高蛋白分解低臭
白みそを作ることができる。
実施例 先ず、大豆を蒸煮する。蒸煮直後の大豆の含有
水分は約60から70%とする。
この蒸煮した大豆を荒漉きし、冷却しない状態
で米麹又は麦麹及び塩を加え混合する。混合する
麹の量は、大豆の重量に対して約50から100%と
する。塩は通常のみそと同程度の量で良いが、な
るべく少量にした方が近年の近年食生活には適し
ているであろうし、また、作られるみそを他の食
品素材として加工する場合にはしやすいであろ
う。ただ、作られるみそを通常のみそとして食す
る場合には、食塩の量は9%以下にすると味が落
ちることが判つている。
麹等を混合する際に、蛋白分解酵素としてプロ
テアーゼ及び必要に応じ炭水化物分解酵素として
アミラーゼを混入する。これら酵素の量は、作る
みその品質により決定する。
また、これら酵素の量は、麹の力価に応じて決
定されるが、実際の例では、上記混合物の重量に
対してプロテアーゼを約0.4%、アミラーゼを約
0.4%とした。
大豆と麹との混合により、当該混合物の含有水
分は約45%から50%となるが、これに(塩)水を
加えて、約55%から60%となるようにする。実験
によれば、水分が多い程、褐変が遅く、原料の分
解作用が早くなることが判つた。
その後、上記混合物を熟成タンク内に入れ、品
温を約40℃から60℃に保ち熟成を促進する。プロ
テアーゼは約45℃から50℃またアミラーゼは約55
℃から60℃のときに最高の活性を示すことが判つ
ている。従つて、品温は作るみその品質によつて
適宜調節する。尚、80℃以上になると酵素が破壊
されるのでこれ以上の温度は避けなければならな
い。
上記混合物中のエタノールが約0.1%以下で、
水溶性窒素約1.12%(蛋白溶解率約59%)、ホル
モール窒素約0.50%(蛋白分解率約25%)が得ら
れるまで熟成を行い、その後当該混合物を約10℃
から20℃まで急冷し熟成を停止する。この状態で
は酵母による分解・発酵作用がほとんど進んでお
らず、従つてみそ特有の臭いは極めて少く無臭状
態にある。尚、エタノールが約3%程度になつて
も、実質上無臭状態にあることが判つた。
実際の例では、熟成タンク内で熟成させた期間
が10日から20日で済んだ。
上記熟成を停止した混合物を高蛋白分解低臭白
みそとするのであるが、これを最終製品とする場
合には、更に約80℃から85℃まで加熱し、麹菌、
酵母菌、その他酵素等を殺菌並びに破壊する。
本発明の高蛋白分解低臭白みそは次のように利
用することができる。
(1) 通常のみそとしての使用。
この場合は蛋白溶解率を約60%以下とする。蛋
白溶解率がこれ以上になると、みそとしての半固
型性(粘体性)がなくなり非常に軟らかくなり好
ましくない。
(2) 乾燥みそとしての使用。
この場合は、上記みそを真空凍結乾燥する。
(3) 各種食品素材として使用。
上述の如く、本発明のみそはみそ特有の臭いが
極めて低く、しかも淡白な味を有する。従つて、
これを従来のみその如く単にみそ汁等に用いるの
ではなく、高蛋白食品素材として種々のものに用
いることができる。形態は、上記(1)及び(2)のよう
に粘体状のものとしてもも乾燥体状のものとして
もよい。
(4) 種みそとしての使用。
一般の仕込みそに本発明に係る(最終加熱しな
い)みそを種みそとして約2から3割加え熟成す
ると味の良好なみそが得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 蒸煮大豆に塩、麹および蛋白分解酵素を混合
    して分解、発酵させることによつて製造される、
    蛋白分解率が20%から35%、エタノールの濃度が
    0.3%以下であり、かつ製造時の色沢がY値価で
    25以上であり1カ月間室温で保存してもY値価が
    20以上に保たれている高蛋白分解低臭白みそ。
JP63325305A 1988-12-23 1988-12-23 高蛋白分解低臭白みそ Granted JPH01257441A (ja)

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JPH01257441A JPH01257441A (ja) 1989-10-13
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JPS60234563A (ja) * 1984-05-09 1985-11-21 Banshiyou:Kk 高蛋白分解低臭みその製造法

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