JPH05302204A - サポートパンティーストッキング - Google Patents

サポートパンティーストッキング

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Publication number
JPH05302204A
JPH05302204A JP10754992A JP10754992A JPH05302204A JP H05302204 A JPH05302204 A JP H05302204A JP 10754992 A JP10754992 A JP 10754992A JP 10754992 A JP10754992 A JP 10754992A JP H05302204 A JPH05302204 A JP H05302204A
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JP
Japan
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yarn
elastic yarn
pantyhose
support
fiber
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Pending
Application number
JP10754992A
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English (en)
Inventor
Yasushi Sanenari
泰 實成
Yoshinori Morifuji
義紀 森藤
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Socks And Pantyhose (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 夏期などの高温時または運動時におけるサポ
ートパンティーストッキング内での温度と湿度の上昇を
少なくし、汗によるベトつきを押さえ、着用者に与える
ムレ感などの不快感をなくして少なくともレッグ部でサ
ラサラとした感触と、さわやかな清涼感を与え、かつ外
観上編面もきれいなサポートパンティーストッキングを
提供する。 【構成】 サポートパンティーストッキングの少なくと
もレッグ部11を構成する糸としてキュプラレーヨン等
のセルロース系繊維とポリアミド系繊維との合撚糸をカ
バー糸としてポリウレタン等の弾性糸の周りに被覆して
なる被覆弾性糸を単独で用いるか、または該被覆弾性糸
と他のポリアミド系繊維とを混用させて用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサポートパンティースト
ッキングに関し、より詳しくは高温時または運動時にも
清涼感に優れ、かつムレ感の少ないサポートパンティー
ストッキングに関する。
【0002】
【従来の技術】パンティーストッキングは女性の足を美
しく見せるとともに、足の保温に役立つものとして必要
不可欠なものとなっている。しかし、その反面、夏期な
どの高温時または運動時には暑く、汗がベトついてムレ
るなどの不快感を感じるという不都合があり、特にポリ
ウレタン等の弾性糸を用いたサポートパンティーストッ
キングにおいては、それらの不快感は著しいものであっ
た。
【0003】上記の不快感を解消するために、これまで
夏期用パンティーストッキングとして足の被覆率が少な
い低捲縮糸を使用したものや、細デニール糸を用いたも
のなどが提案されている。しかし既に提案されているこ
れらのパンティーストッキングはフィット性に乏しく、
耐久性も悪く、また不快感をなくす効果も充分ではなか
った。
【0004】また、特開昭63−243305、特開昭
63−243306等にはシリコン系油剤を繊維表面に
付着させて、上記不快感を解消させたり、また特開平1
−229802には清涼感パンティーストッキングが提
案されているが、ナイロン繊維特有のヌメリ感は残り、
改良されてはいるものの不充分である。また実開昭56
−123809には巻縮加工した合成繊維の周りにキュ
プラレーヨンを緩く被覆した糸条でパンティー部を構成
したパンティーストッキングが開示されているが、芯糸
が巻縮加工糸では着用時の締めつけ力が不充分であり、
また外観的にも編面がきれいでないために、レッグ部分
には使われないのが現状であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、夏期
などの高温時または運動時におけるサポートパンティー
ストッキング内での温度と湿度の上昇を少なくし、汗に
よるベトつきを押さえ、着用者に与えるムレ感などの不
快感をなくして少なくともレッグ部でサラサラとした感
触と、さわやかな清涼感を与え、かつ外観上編面もきれ
いなサポートパンティーストッキングを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、夏期などの
高温時や運動時にもムレ感やベトつき感などの不快感を
解消し清涼感のあるパンティーストッキング、特にポリ
ウレタン等の弾性糸を用いたサポートパンティーストッ
キングについて開発を進めた。その結果、以下の構成を
有する本発明のサポートパンティーストッキングで上記
目的が達成されることを見出した。
【0007】すなわち本発明のサポートパンティースト
ッキングは、サポートパンティーストッキングの少なく
ともレッグ部を構成する糸としてキュプラレーヨン等の
セルロース系繊維とポリアミド系繊維との合撚糸をカバ
ー糸としてポリウレタン等の弾性糸の周りに被覆してな
る被覆弾性糸を単独で用いるか、または該被覆弾性糸と
他のポリアミド系繊維とを混用させて用いることを特徴
とするサポートパンティーストッキングである。
【0008】以下、本発明のパンティーストッキングに
ついて詳細に説明する。本発明においては、キュプラレ
ーヨン等のセルロース系繊維成分が、ムレ感およびベト
つき感の原因となる、皮膚とストッキング繊維組織との
間の汗を吸収し、すばやく大気中へ蒸散させることで、
蒸発潜熱による冷却効果を発揮することができる。ま
た、キュプラレーヨン等のセルロース系繊維は肌に接触
した瞬間に着用者がヒヤリ感を感じる、いわゆる瞬間接
触冷感も発揮することができる。しかし、キュプラレー
ヨン等のセルロース系繊維は、破断伸度が低いために、
それらのみをカバー糸としてポリウレタン等の弾性糸を
被覆した糸条ではサポートパンティーストッキングの着
用中に受ける伸長に耐えられず、糸切断が発生し易く、
さらに繊維同士の摩耗性も低いためにスレが起こり、糸
切断が発生するという欠点があるが、本発明ではキュプ
ラレーヨン等のセルロース系繊維とポリアミド系繊維と
を合撚し、それをカバー糸としてポリウレタン等の弾性
糸に被覆した一重被覆弾性糸とすることにより上記欠点
を解消している。
【0009】本発明に用いられるセルロース系繊維は、
キュプラレーヨン、ビスコースレーヨン等の再生セルロ
ース繊維フィラメント、およびそれらの紡績糸、または
綿糸、特に繊維長の長い超長棉の紡績糸等が挙げられる
が、パンティーストッキングの風合いや、工程コスト、
工程の簡易性からはキュプラレーヨン、ビスコースレー
ヨン等の再生セルロース繊維フィラメントが好ましく、
特にビスコースレーヨンで紡糸、精練、乾燥を一貫工程
で行うビスコースレーヨン連紡糸、さらにはサポートパ
ンティーストッキングに適した15〜30dの繊度が得
られ易いキュプラレーヨンが好ましい。
【0010】本発明に用いられるポリアミド系繊維は、
ナイロン66、ナイロン6等の公知の繊維で、例えばヘ
キサメチレンジアミンとアジピン酸の重合により得られ
るポリヘキサメチレンアジパミドを70重量%以上含む
ホモポリマー、ε−カプロラクタムの重合により得られ
るポリカプラミドのホモポリマーなどを公知の方法で紡
糸して得られる。
【0011】上記ホモポリマーの重合は公知の方法で行
われ、その重合度は通常の繊維形成の範囲であれば特に
制限はない。また本発明の目的を損なわない範囲内での
少量の他の成分との共重合体であってもよい。その断面
形状は丸型およびY型、L型、三角、長方形、五角、中
空型、星型、減量加工で得られる糸断面の外周部に多数
の凹凸形を有するものなどの異形を用いることができ
る。ポリアミド系繊維には通常添加される、例えば艶消
剤、安定剤、制電剤等の添加剤を含んでいてもよい。繊
維の製造法としては一旦1000〜1500m/分の巻
取速度で紡糸後延伸した糸であってもよく、また350
0m/分以上の高速度で紡糸巻取する、いわゆる高速紡
糸による糸でもよい。
【0012】該ポリアミド系繊維はエア加工、仮撚加工
などの捲縮加工をすることもできる。また、該ポリアミ
ド系繊維のデニールは、セルロース系繊維のムレ感解消
効果、および清涼感効果を充分に発揮させるためには、
セルロース系繊維のデニール以下であることが好まし
い。
【0013】次に、本発明で被覆弾性糸の交編の相手に
用いられるポリアミド系繊維、すなわち伴糸のデニール
は、交編サポートパンティーストッキングの横シマを目
立たなくするために、被覆弾性糸のデニールと近いデニ
ールであることが好ましく、特に被覆弾性糸と伴糸のデ
ニールの差は5デニール以内であることが好ましい。本
発明に用いる弾性糸、例えばポリウレタン弾性糸は、例
えば両末端にヒドロキシル基を持つ、分子量600〜5
000である実質的に線状の重合体、有機ジイソシアネ
ート、多官能性活性水素原子を有する鎖伸長剤および単
官能性活性水素原子を有する末端停止剤を1段または多
段階に反応させ、得られた分子内にウレタン基を有する
弾性高分子重合体を乾式紡糸、湿式紡糸、溶融紡糸等に
より紡糸して、または上記の両末端にヒドロキシル基を
持つ重合体と有機ジイソシアネートからなるプレポリマ
ーに、上記の鎖伸長剤および末端封鎖剤を反応させなが
ら紡糸して得られる。
【0014】上記両末端ヒドロキシル基を有する線状の
重合体としては、例えばポリエステルジオール、ポリラ
クトンジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステル
アミドジオール、ポリチオエーテルジオール、ポリ炭化
水素ジオール、ポリカーボネートジオール、ポリシロキ
サンジオール、ポリウレタンジオール等が挙げられる。
有機ジイソシアネートとしては、例えばm−およびp−
フェニレンジイソシアネート、2,4−および2,6−
トルイレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシ
アネート、4,4′−ジメチル−1,3−キシリレンジ
イソシアネート、1−アルキルフェニレン−2,4−お
よび2,6−ジイソシアネート、3−(α−イソシアネ
ートエチル)フェニルイソシアネート、2,6−ジエチ
ルフェニレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニル
メタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニル−ジ
メチルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニ
ルエーテル−4,4′−ジイソシアネート、ナフチレン
−1,5−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレン
ジイソシアネート、シクロヘキシレン−4,4′−ジイ
ソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイ
ソシアネート等が挙げられる。好ましくはジフェニルメ
タン−4,4′−ジイソシアネートである。
【0015】鎖伸長剤としては、エチレンジアミン、
1,2−プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、キシリレンジアミン、4,4′−ジフェニルメタン
ジアミン、ヒドラジン、1,4−ジアミノピペラジン、
エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,8
−ヘキサンジオール、水等の1種またはこれらの2種以
上の混合物が挙げられる。特に好ましいのはジアミン類
である。また末端停止剤としては、例えばジアルキルア
ミン等が用いられる。これらは1種単独でまたは2種以
上混合して用いてもよい。
【0016】ポリウレタン弾性糸を紡糸する際には、重
合体紡糸溶液に所望により有機または無機の配合剤、例
えばガス黄変防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防か
び剤、硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシ
ウム、珪酸カルシウム、酸化亜鉛等の無機微粒子、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリ
テトラフルオロエチレン、オルガノポリシロキサン等の
粘着防止剤等を適宜配合することもできる。
【0017】本発明に用いる弾性糸は、ポリウレタン弾
性糸、ポリエステル系弾性糸、ポリアミド系弾性糸およ
びポリウレタンと合成繊維とを合糸した弾性糸等を用い
てもよく、実施例によって限定されるものではない。本
発明のセルロース系繊維とポリアミド系繊維との合撚
は、撚糸機のワインダー部に被覆用ボビンが装着でき
る、例えば石川製作所社製STSワインダーなどの撚糸
機を用いて、合撚と被覆用ボビンへの巻取りを同一工程
で行うことが、工程簡略化、コスト合理化の面から好ま
しいが、別工程で行うこともできる。
【0018】合撚数は低過ぎる場合は被覆後に、セルロ
ース系繊維とポリアミド系繊維が部分的に分離し、被覆
不良やループ状飛び出しなどを引き起こす。一方合撚数
が高過ぎる場合は、サポートパンティーストッキングと
して硬い風合いとなり不適である。したがって合撚数は
8ターン/m以上、250ターン/m以下であることが
好ましい。ここで合撚数とは合撚糸1m当たりの撚数
(ターン/m)である。合撚の際にはセルロース系繊維
およびポリアミド系繊維には任意に適度な張力をかける
こともできる。合撚方向は、被覆時の撚方向により決定
され、被覆時にS方向に被覆されるための合撚糸はS撚
に、Z方向に被覆されるための合撚糸はZ撚に合撚され
ていなければならない。
【0019】本発明の被覆弾性糸の製造方法の一例を図
1に示す。すなわち、まず芯糸となる弾性糸1が、フィ
ードローラ2から解舒され、プレドラフトローラ3によ
って引き出され、中空スピンドル4内に送り込まれる。
この中空スピンドル4の外側には、カバー糸5が巻取ら
れている被覆用ボビン6が装着されていて、この中空ス
ピンドル4の回転によって中空部を通って引き上げられ
芯糸1に被覆用ボビン6より解舒されたカバー糸5が巻
付く。
【0020】次いでこのカバー糸5が巻付けられた芯糸
1がトップローラ7を経てテークアップローラ8によっ
て被覆弾性糸パッケージ9として巻取られる。また、中
空スピンドル4を2つ設置した二重被覆弾性糸用被覆機
の中空スピンドルの弾性糸用被覆機の中空スピンドルの
いずれか一方を用いて製造することもできる。被覆弾性
糸を製造する際カバー糸の撚方向はS撚とZ撚を製造す
ることができる。なお、後述の実施例で示すドラフト率
は、トップローラ7の周速をフィードローラ2の周速で
除した値で表わし、撚数(ターン/m)は中空スピンド
ル4の1分間の回転数をトップローラの周速(m/分)
で除した値で表わされる。
【0021】本発明で行う染色その他の仕上げ加工につ
いては、染色は二浴二段染法で行うことが好ましく、先
に第一浴一段目にセルロース系繊維を反応性染料で染色
し、第二浴二段目にポリアミド系繊維を酸性染料で染色
する方法が最も好ましい。またその他の仕上げ加工につ
いては、必要に応じてソーピング、フィックス処理、柔
軟加工などや、セット加工を行うこともでき、特に柔軟
加工についてはサポートパンティーストッキングの風合
い向上のために行うことが好ましい。
【0022】図2に本発明のパンティーストッキングの
編成パターンの例を示す。爪先部分をトウ部10、すね
部から大腿部をレッグ部11、パンティー部12、レッ
グ部11とパンティー部12の間をラン止め部13、ウ
エストの部分をニットイン部14と呼ぶが、所望により
トウ部10およびラン止め部13は省略することもでき
る。その他にもかかと部のヒール部等を設けることもで
き、図2記載例によって限定されるものではない。
【0023】上記各部において、すべてのコースが被覆
弾性糸で編成されているものをゾッキ、被覆弾性糸が数
コースおきに用いられて編成されているものを交編と呼
ぶ。また糸使いについては上記各部において、被覆弾性
糸と他のポリアミド繊維とを引き揃えて、プレーティン
グ等の組織とすることもできる。
【0024】
【実施例】実施例中の各評価項目の測定法を以下に示
す。 (吸湿率の測定)吸汗性の度合いを示す吸湿率の測定方
法は次のとおりである。レッグ部より切り取った試料約
1gをガラス秤量ビンに入れて、開放状態で105℃×
2時間乾燥機で絶乾し、その後、密封状態でシリカゲル
のデシケータ中で30分間放冷した後、正確に重量を測
定し、これをW0 とする。次に20℃×65%RHの温
湿度条件にした恒温恒湿室中に開放状態にした上記試料
を入れて24時間以上放置した後の重量を測定し、これ
をWとする。上記のW0 およびWから下記により吸湿率
を求めた。 吸湿率(%)=(W−W0 )×100/W0
【0025】(温湿度の測定)ムレ感等の感覚は、サポ
ートパンティーストッキング内の温湿度で表わすことが
できる。測定は室温30℃、湿度70%RHの人工気候
室内で10人の20代〜40代の女性合計10人にサポ
ートパンティーストッキングを着用してもらい、10分
間安静、15分間運動(歩行:3km/時間)、15分間
安静でかつその15分間のうちの最後の5分間は微風
(風速:2m/秒)を当てて行った。なお他の衣服とし
ては上衣はブラジャーとTシャツ、下衣は下着とサポー
トパンティーストッキング、スカート、スニーカーの着
用とした。
【0026】温湿度測定は外大腿部で温湿度センサー、
神栄株式会社製THP−13を用いて行い、運動開始時
より0分から30分までの温湿度を1分刻みで測定し
た。これらの測定値を用いて種々の温湿度特性値を下記
にて算出した。 最大温度変化量(℃) △Tm =Tm −T0 ここでTm は測定内最高温度(℃)、T0 は運動開始よ
り0分のときの温度(℃)を示す。
【0027】 最大湿度変化量(%) △Hm =Hm −H0 ここでHm は測定内最高湿度(%)、H0 は運動開始よ
り0分のときの湿度(%)を示す。△Tm が小さいほど
サポートパンティーストッキング着用時の温度上昇を感
じにくく、△Hm が小さいほどムレ感を感じにくいこと
を示す。
【0028】 一定時間除湿度(%) △Hd =H15−H25 ここでH15は運動開始より15分、すなわち運動終了時
の湿度(%)、H25は運動終了より安静し、微風を当て
る直前の湿度(%)を示す。△Hd が大きいほど一定時
間内に除湿される効果が大きいことを示す。なお、それ
ぞれのサポートパンティーストッキングについて着用と
洗濯を繰返して、1日最低10時間の着用を合計5回行
い、実生活面での耐久性や清涼感その他のモニターを行
いアンケートをとった。モニターアンケートの内容は下
記に示し、各内容の答えに左記した数字を平均した値で
評価した。
【0029】 アンケート内容 1.保温性、清涼感について 答え 1.暖かい 2.少し暖かい 3.ふつう 4.少しヒンヤリする 5.ヒンヤリする 2.ムレ感について 答え 1.ムレる 2.少しムレる 3.ふつう 4.ムレにくい 5.全然ムレない 3.肌触りについて 答え 1.ざらざらして痛い 2.少し痛い 3.ふつう 4.少しさらさらする 5.とてもさらさらして気持ちいい 4.着用耐久性(破れた時の着用回数) 答え 1.1回目 2.2回目 3.3回目 4.4回目 5.5回以上
【0030】実施例1 キュプラレーヨン20d/22fとナイロン66 5d
/3fを前記した方法でSTSワインダーにて20ター
ン/mの撚数のS撚およびZ撚の合撚糸を得た。該合撚
糸をカバー糸として下記の被覆条件でポリウレタン弾性
糸15dに被覆して一重被覆弾性糸を得た。
【0031】被覆条件 ポリウレタン弾性糸ドラフト率 2.8倍 撚数 1600ターン/m このとき合撚糸の撚方向がS撚のものは被覆時の撚方向
をS撚に、合撚糸の撚方向がZ撚のものは被覆時の撚方
向をZ方向にした。
【0032】該一重被覆弾性糸のS撚のもの2本、Z撚
のもの2本を針本数400本で給糸口4口のパントス編
機にてゾッキサポートパンティーストッキング生機を編
立てた。このゾッキサポートパンティーストッキング生
機の各部の糸構成は下記にて行った。
【0033】糸構成 ニットイン部 ポリウレタン弾性糸140d×1 ナイロン66 35d/13f×4 パンティー部 上記一重被覆弾性糸×4 ラン止め部 上記一重被覆弾性糸×4 ナイロン66 20d/7f×2 レッグ部 上記一重被覆弾性糸×4 トウ部 ナイロン66 35d/13f×4 上記一重被覆弾性糸×2 このゾッキサポートパンティーストッキング生機を縫製
した後の1足の重量は29gであり、それぞれの糸の混
率はキュプラレーヨン59%、ナイロン66およびポリ
ウレタン弾性糸41%であった。このゾッキサポートパ
ンティーストッキング生機を下記の条件で染色、柔軟加
工およびファイナルセットを行って、ゾッキサポートパ
ンティーストッキング製品を得た。
【0034】 染色条件 染法:二浴二段染色 第一浴一段目条件 反応性染料 Diamira Yellow 3R−SN 0.102 %owf Diamira Red 2B−SN 0.038 %owf Levafix Blue E−RN 0.028 %owf 助剤 無水ボウ硝 20g/l 炭酸ナトリウム 4g/l 温度、時間 60℃、45分 浴比 1:30 第二浴二段目条件 酸性染料 Telon Yellow K−RNL200 0.045 %owf Telon Red 2BL200 0.013 %owf Telon Blue K−BRLL200 0.004 %owf 助剤 酢酸 1g/l 硫安 1g/l 温度、時間 100℃、45分 浴比 1:30
【0035】 柔軟加工条件 柔軟加工剤 ニッカシリコンAMZ(日華化学) 3 %owf 温度、時間 40℃、20分 浴比 1:30 ファイナルセット条件 温度、時間 120℃、15秒
【0036】実施例2 実施例1で得た一重被覆弾性糸S撚2本、Z撚2本と、
ナイロン66 30d/10f 2本を用いて、実施例
1の編機を用いて下記の各部の糸構成でレッグ部は交
編、ヒップ部はゾッキとなるサポートパンティーストッ
キング生機を編立てた。
【0037】糸構成 ニットイン部 ポリウレタン弾性糸140d×1 ナイロン66 35d/13f×4 パンティー部 上記一重被覆弾性糸×4 ラン止め部 なし レッグ部 上記一重被覆弾性糸×2 ナイロン66 30d/10f×2 トウ部 ナイロン66 35d/13f×4 上記一重被覆弾性糸×2 このサポートパンティーストッキング生機を縫製した後
の1足の重量は27gであり、それぞれの糸の混率はキ
ュプラレーヨン48%、ナイロン66およびポリウレタ
ン弾性糸52%であった。このレッグ部交編、パンティ
ー部ゾッキのサポートパンティーストッキング生機を下
記の条件で染色、柔軟加工およびファイナルセットを行
って、レッグ部交編、パンティー部ゾッキのサポートパ
ンティーストッキング製品を得た。
【0038】 染色条件 染法:二浴二段染色 第一浴一段目条件 反応性染料 Diamira Yellow 3R−SN 0.083 %owf Diamira Red 2B−SN 0.031 %owf Levafix Blue E−RN 0.023 %owf 助剤 無水ボウ硝 20g/l 炭酸ナトリウム 4g/l 温度、時間 60℃、45分 浴比 1:30 第二浴二段目条件 酸性染料 Telon Yellow K−RNL200 0.057 %owf Telon Red 2BL200 0.016 %owf Telon Blue K−BRLL200 0.005 %owf 助剤 酢酸 1g/l 硫安 1g/l 温度、時間 100℃、45分 浴比 1:30
【0039】 柔軟加工条件 柔軟加工剤 ニッカシリコンAMZ(日華化学) 3 %owf 温度、時間 40℃、20分 浴比 1:30 ファイナルセット条件 温度、時間 110℃、20秒
【0040】比較例1 キュプラレーヨン20d/22f、ナイロン66 5d
/3fを被覆用ボビンワインダーで引き揃えて、無撚状
態で巻上げ、実施例1と同一被覆条件で被覆を行った。
しかし、被覆工程でカバー糸であるキュプラレーヨン2
0d/22fとナイロン66 5d/3fが分繊されて
しまい、両者の絡み合いで糸が乱れ、ポリウレタン弾性
糸の糸切れ、カバー糸の糸切れが発生し、被覆糸を得る
ことができなかった。
【0041】比較例2 キュプラレーヨン20d/22fを下記の被覆条件でポ
リウレタン弾性糸15dに被覆して一重被覆弾性糸を得
た。被覆条件 ポリウレタン弾性糸ドラフト率 2.8倍 撚数 1800ターン/m 該一重被覆弾性糸を実施例1と同様の方法で、下記の各
部の糸構成で編立てた。
【0042】糸構成 ニットイン部 ポリウレタン弾性糸140d×1 ナイロン66 35d/13f×4 パンティー部 上記一重被覆弾性糸×4 ラン止め部 上記一重被覆弾性糸×4 ナイロン66 20d/7f×2 レッグ部 上記一重被覆弾性糸×4 トウ部 ナイロン66 35d/13f×4 上記一重被覆弾性糸×2 このサポートパンティーストッキング生機を縫製した後
の1足の重量は25gであり、それぞれの糸の混率はキ
ュプラレーヨン69%、ナイロン66およびポリウレタ
ン弾性糸31%であった。このレッグ部、パンティー部
ともにゾッキのサポートパンティーストッキング生機を
下記の条件で染色、柔軟加工およびファイナルセットを
行って、サポートパンティーストッキング製品を得た。
【0043】 染色条件 染法:二浴二段染色 第一浴一段目条件 反応性染料 Diamira Yellow 3R−SN 0.119 %owf Diamira Red 2B−SN 0.045 %owf Levafix Blue E−RN 0.032 %owf 助剤 無水ぼう硝 20g/l 炭酸ナトリウム 4g/l 温度、時間 60℃、45分 浴比 1:30 第二浴二段目条件 酸性染料 Telon Yellow K−RNL200 0.034 %owf Telon Red 2BL200 0.010 %owf Telon Blue K−BRLL200 0.003 %owf 助剤 酢酸 1g/l 硫安 1g/l 温度、時間 100℃、45分 浴比 1:30
【0044】 柔軟加工条件 柔軟加工剤 ニッカシリコンAMZ(日華化学) 3 %owf 温度、時間 40℃、20分 浴比 1:30 ファイナルセット条件 温度、時間 120℃、15秒
【0045】比較例3 ナイロン66 10d/7fをカバー糸としてポリウレ
タン弾性糸15dを下記条件で被覆し、一重被覆弾性糸
を得た。被覆条件 ポリウレタン弾性糸ドラフト率 2.8倍 撚数 2300ターン/m 該一重被覆弾性糸を実施例1と同様の方法で、下記の各
部の糸構成で編立てた。
【0046】糸構成 ニットイン部 ポリウレタン弾性糸140d×1 ナイロン66 35d/13f×4 パンティー部 上記一重被覆弾性糸×4 ラン止め部 上記一重被覆弾性糸×4 ナイロン66 20d/7f×2 レッグ部 上記一重被覆弾性糸×4 トウ部 ナイロン66 35d/13f×4 上記一重被覆弾性糸×2 このサポートパンティーストッキング生機を縫製した後
の1足の重量は20gであった。このゾッキサポートパ
ンティーストッキングを下記条件で染色、柔軟加工およ
びファイナルセットを行って、ゾッキサポートパンティ
ーストッキング製品を得た。
【0047】 染色条件 染法:一浴一段染色 酸性染料 Telon Yellow K−RNL200 0.110 %owf Telon Red 2BL200 0.032 %owf Telon Blue K−BRLL200 0.011 %owf 助剤 酢酸 1g/l 硫安 1g/l 温度、時間 100℃、45分 浴比 1:30
【0048】 柔軟加工条件 柔軟加工剤 ウエットシリコンEP−68(日華化学) 3 %owf 温度、時間 40℃、20分 浴比 1:30 ファイナルセット条件 温度、時間 120℃、15秒 実施例1〜2、比較例1〜3の種々の測定結果および着
用モニターの結果を表1にまとめて示す。
【0049】
【表1】
【0050】上記のごとく実施例1、2は比較例3に較
べ吸湿率が高く、サポートパンティーストッキング内の
温度上昇と湿度上昇を押さえ、運動が終了すると速く除
湿する効果があることが認めれた。また着用モニターに
ついても大腿部温湿度特性値が示すように、ほとんどの
パネラーが清涼感とムレ感のなさを感じており、それに
加え比較例3のような従来のナイロンサポートパンティ
ーストッキング特有のヌメリ感がなく、セルロース系繊
維の特性であるさらっとした肌触りを感じていることが
認められた。
【0051】比較例2は吸湿率や大腿部温湿度特性にお
いては実施例1、2よりも優れているものの、着用モニ
ターによる耐久性に劣り、サポートパンティーストッキ
ングの商品性は低いものであることが認められた。実施
例1、2の耐久性は比較例3のような従来のナイロンサ
ポートパンティーストッキングとほぼ同レベルのもので
あった。
【0052】またここで特に記述していないが、着用パ
ネラーは洗濯乾燥後の着用する際に特にヒヤリ感を感
じ、さらにその編面やその他の商品としての外観もきれ
いであるという意見が多かった。
【0053】
【発明の効果】本発明のサポートパンティーストッキン
グは吸湿率が高く、着用時の温湿度上昇を押さえ、しか
も若干上昇した湿度はすばやく除湿されるためにムレ感
が少ない。さらにセルロース系繊維の持つさらっとした
肌触りのために、着用者にベタつき感やヌメリ感といっ
た不快感を感じさせないという効果があり、またヒヤリ
とした感覚を着用者に与える効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被覆弾性糸の製造方法の一例を説明す
る工程図。
【図2】本発明のサポートパンティーストッキングの編
成パターンの一例を示す説明図。
【符号の説明】
1…弾性糸、2…フィードローラ、3…プレドラフトロ
ーラ、4…中空スピンドル、5…カバー糸、6…被覆用
ボビン、7…トップローラ、8…テークアップローラ、
9…被覆弾性糸パッケージ、10…トウ部、11…レッ
グ部、12…パンティー部、13…ラン止め部、14…
ニットイン部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サポートパンティーストッキングの少な
    くともレッグ部を構成する糸としてセルロース系繊維と
    ポリアミド系繊維との合撚糸をカバー糸として弾性糸の
    周りに被覆してなる被覆弾性糸を単独で用いるか、また
    は該被覆弾性糸と他のポリアミド系繊維とを混用させて
    用いることを特徴とするサポートパンティーストッキン
    グ。
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