JPH05210338A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH05210338A
JPH05210338A JP2408260A JP40826090A JPH05210338A JP H05210338 A JPH05210338 A JP H05210338A JP 2408260 A JP2408260 A JP 2408260A JP 40826090 A JP40826090 A JP 40826090A JP H05210338 A JPH05210338 A JP H05210338A
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JP
Japan
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photoconductor
resistance
corona
substance
image
Prior art date
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Application number
JP2408260A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nagame
宏 永目
Shigeto Kojima
成人 小島
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コロナ放電により生成されるコロナ生成物に
起因する帯状白抜け現象や画像流れを有効に防止する。 【構成】 感光体の表面抵抗の低下を補完する物質を感
光体表面に塗布し、その物質として、電気抵抗が1014Ω
・cm以上、比誘電率が1.5〜4、融点が55℃以上のパラフ
ィンが使用できる。さらに、それに併せて、感光体表面
に付着したコロナ生成物を除去するクリーニング手段を
持たせる。その清掃部材は、活性炭素繊維を主体として
構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コロナ放電器を用いて
感光体の帯電やトナー像の転写を行う電子写真複写機、
レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関
し、特に、画像流れを防止するようにした画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機やレーザプリンタ、ファ
クシミリ等の画像形成装置では、導電性支持体上に非晶
質シリコン(a−Si感光体),Se,As2Se3,SeTe
等の無機系光導電材料(Se感光体),さらにポリ−N
−ビニルカルバゾール,トリニトロフルオレノンや各種
アゾ顔料などの有機系光導電材料(OPC感光体)等を
用いた感光体が一般に知られている。
【0003】例えば、OPC感光体は、良好な電気特性
や分光感度を有し、製造コストが安価で、かつ無公害性
であり、ベルトやドラム状の感光体に比較的容易に加工
できるため、低速機より中速機まで数多く利用されてい
る。
【0004】一方、a−Si感光体は、他の感光体に較
べて帯電能が劣るものの高感度であり、耐摩耗性も大き
いため高速複写機やレーザープリンタ等に利用されてい
る。
【0005】このような感光体を使用する画像形成装置
の一例を図5に示す。感光体1は、帯電用コロナ放電器
(帯電チャージャ)2で一様に帯電される。コロナ放電
器2には、40〜100μm径のタングステンワイヤが張架さ
れたコロトロン方式と、不均一放電を均一化するために
さらにグリッドをコロナ放電器の開口部近傍に張架した
スコロトロン方式があり、4000〜8000ボルトの高電圧が
印加される。露光部3で像露光して静電潜像を形成した
後、現像装置4でトナー像を形成する。
【0006】トナー像は、転写用コロナ放電器(転写チ
ャージャ)5でコピー用紙8に転写された後、コピー用
紙は分離用コロナ放電器(分離チャージャ)6で感光体
より分離され、定着装置9で定着されてハードコピーと
なる。
【0007】一方、転写後の感光体1は、クリーニング
装置7で清掃されて残留トナーが除去され、一連の複写
工程が終了する。
【0008】ところで、コロナ放電器を使用した画像形
成装置においては、コロナ放電の際、コロナ生成物、即
ちオゾンや窒素酸化物等の生成物が発生し、このコロナ
生成物が感光体表面に付着すると、感光体表層の表面抵
抗が低下したり、感光体の感光特性が劣化したりして、
画像品質が低下することが知られている。特に、表面抵
抗は湿度に応じて低下し、画像ぼけを生じ、最悪の場
合、画像が全く形成されなくなることもある。従って、
初期画像を長期間にわたって維持させるには、コロナ生
成物の影響を排除する必要がある。このような画像ぼけ
においては、感光体を構成する材料によってその発生度
が異なり、また画像ぼけを生じさせる原因物質に違いは
あるが、何れにおいてもコロナ生成物が画像ぼけ発生の
引き金になっている。
【0009】上述のようなコロナ生成物に起因する画像
特性の劣化を防止するようにしたものとしては、以下に
示すようなものが知られている。
【0010】第1例としては、感光体の構成材料自体の
改善により、表面抵抗の低下を防止したものが知られて
いる。詳しくは、感光体には、導電性支持体の上に感光
層を形成したものと、その感光層の上にさらに保護層を
積層したものとがある。これらの感光層や保護層がスプ
レー法やコーティング法により形成される場合には、酸
化防止剤(アミン類、ヒドロキシルアミン類)を添加し
たり、外部からすり込んだりしてコロナ生成物の影響を
排除するようにしている。
【0011】第2例としては、コロナ放電器の改良によ
り、コロナ生成物の発生を抑制したり、コロナ生成物が
感光体に付着するのを防止したりするものが知られてい
る。前者は、例えば特開昭64−68774号公報、特開昭47
−37547号公報、特開昭49−40739号公報及び特開昭49−
84660号公報等に記載されており、オゾン分解剤となる
Au,Ag,Pt,Pd,Ni,Fe,Ni23,BaO,アル
ミナ,酸化クロム等の金属又は金属酸化物でチャージワ
イヤやシールドケースあるいはグリッドをメッキして、
コロナ放電時のコロナ生成物の発生を抑制するようにし
ている。一方、後者は、例えば特開昭63−311365号公報
に記載されており、シールドケースの内壁やグリッドを
活性炭素繊維や酸化マンガンあるいは金属キレート化合
物で加工処理し、コロナ生成物を吸収して、感光体に付
着するのを防止するようにしている。また他に、グリッ
ドを炭素繊維系にしたり、吸収部材を付設したり(例え
ば特開平1−210974号公報参照)、風の流れを考慮した
シールドケース形状にしたりして、対処するようにした
ものもある。さらには、シールドケース等のPtやAgの
メッキと活性炭からなる吸収剤を併用したものもあり、
このものは、例えば特開昭50−34828号公報及び特開昭5
2−133894号公報に記載されている。
【0012】第3例としては、感光体をヒータで加熱し
たり、熱風で乾燥させ、湿度の影響を排除して、感光体
の表面抵抗の低下を防止するようにしたものが知られて
いる(例えば、特開昭59−208558号公報、特開昭60−09
5467号公報、特開昭61−132977号公報、特開昭62−2620
65号公報参照)。
【0013】第4例としては、感光体表面に付着したコ
ロナ生成物を研摩や湿式のクリーニングにより除去する
ようにしたものが知られている。研摩には、例えばスチ
ールワイヤをループ状に巻いたローラやブレードを用い
(例えば特開平1−161281号公報参照)、湿式のクリー
ニングには、水や溶剤を用いて感光層表面のコロナ生成
物を除去するようにしている。
【0014】上述の4例の他にも、コロナ生成物による
画像劣化の防止を目的とし、例えば特開昭58−28581号
公報、特開昭60−95459号公報、特開昭60−189769号公
報、特開昭60−102659号公報、特開昭59−219770号公
報、特開昭60−134254号公報、特開昭60−17765号公
報、特開昭55−155369号公報に記載のものが知られてい
る。
【0015】(発明が解決しようとする課題)第5図に
示したような画像形成装置では、帯電や転写、分離を行
なうためにコロナ放電器が用いられているが、放電に伴
ってコロナ放電器からオゾン(O3)、窒素酸化物(N
Ox)等のコロナ生成物が生成される。その結果、これ
らのコロナ生成物は、放電エネルギー及び大気中の水分
や炭酸ガス、窒素ガス等の作用で窒素化合物やアルデヒ
ド基、カルボキシル基等の親水性の化合物に変わるた
め、感光体表面が酸化されたり、化合物の吸着と大気中
の水分による吸湿で感光体の電気抵抗(表面抵抗)が低
下し、画像流れや更にひどい画像欠落による白抜け現象
が生じ、コピー品質を著しく低下させるという問題があ
る。
【0016】この現象は、大なり小なりほとんどの感光
体で発生するが、特に、a−Si層を用いた感光体で
は、感光体表面にSiO2等の親水性物質が生じるため画
像流れを生じ易く、高耐久性と共に耐候性に優れると考
えられていたa−C:Hを保護層に用いた感光体でも、
a−Si感光体と同様な問題のあることが分かった。こ
れらの感光体では、高湿になる程画像流れがひどくな
り、全く画像の形を呈しないこともある。
【0017】又、As2Se3感光体を単体で使用した場合
は、画像流れは問題にならないが、SnO2やSnO2/S
b23、TiO2等の超微粒子を分散したエステルあるい
はウレタン架橋タイプのスチレン−MMA樹脂等の有機
系樹脂をオーバーコートした場合でも著しい画像流れを
起こすことも分かっている。
【0018】このように、画像流れの発生過程は感光体
構成によって異なるが、いずれにおいてもコロナ生成物
に起因して発生する。
【0019】この現象は、使用される感光体が新しい時
には発生しないが、画像形成装置で繰り返し使用してい
るうちに感光体表面が汚染され、撥水性が欠如すること
と、感光体表面の硬度が大きく、削れにくいため、いつ
までも親水性の物質が残留しているためと考えられる。
【0020】30数%以上の相対湿度でも発生するコロナ
放電器下の帯状白抜けは数十枚の複写で消失し、又、高
湿下で発生する全面的な画像流れは、65%程度の湿度で
は回復する傾向がある。これらはいずれも感光体表面が
乾燥するために回復するのであって、湿度が再び上昇す
れば、再発する傾向が見られる。
【0021】前記したように、感光体表面が親水化した
り、低抵抗物質が付着したりすると画像流れを起こし易
くなる。コロナ放電で生じたコロナ生成物はミスト化
し、感光体に付着するが、感光体にすり痕がほとんどな
い状態では、コロナ生成物は比較的除去し易い。しか
し、感光体表面に痕が生じると、コロナ生成物が痕の中
に入り込み、除去率が低下する。例えば、OPC感光体
の上にa−C:H層を積層する場合、製法により膜硬度
は約20〜2000kg/mm2の間で変化できるが、膜硬度によ
り表面の痕の付き方が左右され、その結果、画像品質特
性も影響を受ける。即ち、摩耗し、すり痕が早く発生し
た場合、帯状白抜けなどの異常画像も早く発生する傾向
にある。従って、膜硬度はできるだけ硬い方が望ましい
が、常温での成膜という条件と、光透過率、電気抵抗等
の電子写真感光体として成立する必要条件を考慮する
と、硬度は300〜1500kg/mm2程度になる。この値はO
PC感光体の12〜65倍の値に相当する。しかしこのよう
に硬い膜でも、硬い異物やクリーニングブレードの欠損
があると、キズは付き易い。
【0022】本発明は、コロナ放電により生成されるコ
ロナ生成物に起因する画像流れを有効に防止し、長期に
わたって良質な画像を維持するようにした画像形成装置
を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、先ず、(1) 感光体の表面抵抗の低下を補
完する物質を感光体表面に塗布する手段を具備した構成
とする。そして、その感光体の表面抵抗の低下を補完す
る物質として、電気抵抗が1014Ω・cm以上、比誘電率が
1.5〜4、融点が55℃以上のパラフィンが使用できる。
次に、(2) 感光体の表面抵抗の低下を補完する物質を感
光体表面に塗布する手段と共に、さらに感光体表面に付
着したコロナ生成物を除去するクリーニング手段を併せ
持った構成とする。そして、その感光体表面に付着した
コロナ生成物を除去する清掃部材は、活性炭素繊維を主
体として構成される。
【0024】
【作用】感光体表層にコロナ生成物が付着しても、活性
炭素繊維を主体とした清掃部材でこれを効果的に除去
し、さらに、感光体表層が傷つき、コロナ生成物が固着
して低抵抗化した場合、高抵抗、低比誘電率のパラフィ
ンを塗布することにより、その低抵抗化を補完すること
ができる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して実施例を詳細に説明す
る。図1は、本発明の一実施例を示したもので、1は感
光体、2はコロナ放電器、7は残留トナーを除去するト
ナークリーニング装置であり、これらは従来例と同様の
ものである。また、11は感光体1の表面抵抗の低下を補
完する物質を感光体表面に塗布する塗布装置で、その塗
布具12としては、ここでは図2に示したようなローラを
用いている。塗布具12は、芯材13の上に感光体の表面抵
抗の低下を補完する物質を含浸させた柔軟性を有する塗
布部材14を巻いたものである。芯材13としては、アルミ
ニウム、あるいはポリエチレンやポリプロピレン等のプ
ラスチック製品、紙製品などが使用される。塗布部材14
は、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン、ナ
イロン等の繊維単体、若しくは混紡の布製品、綿製品等
を使用する。感光体の表面抵抗の低下を補完する物質と
しては、電気抵抗が1014Ω・cm以上、比誘電率が1.5〜
4、融点が55℃以上の固形パラフィンが使用され、これ
を加熱して液状とした後、塗布部材14に含浸させ、これ
を芯材13に1〜5重巻きして塗布具12としている。
【0026】電気抵抗、比誘電率は、感光体の表面抵抗
を補完するに必要な特性で、高級パラフィンを用いれば
上記特性が得られるが、不純物を多く含むパラフィンを
用いた場合、電気抵抗が低くなり、初期の特性を維持で
きない。
【0027】一方、感光体は、露光や定着、駆動装置等
から発せられる熱で40〜45℃程度まで上昇することがあ
る。従って、固形パラフィンの融点は高い程望ましい
が、実用的には55℃以上あればよい(固形パラフィンは
その用途により各種融点のものが入手可能であり、市販
品として71〜73℃程度のものまである。) 塗布具12の製法は前述した通りであるが、固形パラフィ
ンを容器に入れ、十分に加熱溶解し、塗布部材14、例え
ばポリエステルとポリウレタンの極細繊維を用いた不織
布やガーゼ地の布製品を折れ目がないように容器に入
れ、ゆっくり引き上げることで略均一なシート状の含浸
布ができる。これを、芯材13に1〜5重に巻き取り、さ
らに全体を加熱して含浸布をなじませる。また両端面に
は口金を嵌めて塗布具12とする。このようにすることに
より、感光体に均一にパラフィンを塗布することができ
る。
【0028】この、塗布具12は、感光体に接して使用さ
れるが、回転数は特に限定する必要はない。複写終了後
は、塗布具12は感光体から解除されるのが望ましい。
【0029】図3は、塗布具12の他の実施例を示したも
ので、芯材15、塗布部材16、押え金具17からなり、固定
して使用される。この方式では、複写終了後、感光体面
に前面塗布しておけば、長時間放置後の帯状の白抜けは
防止できるし、毎回塗布すれば湿度環境の急変にも十分
対処できる。塗布部材16が摩耗して塗布量が不十分にな
った場合、新しいものと交換すれば再び良好な画像を再
現可能である。
【0030】なお、パラフィンでも、液体状の流動パラ
フィンがあるが、これは感光体に付着した時粘性を持つ
ため、トナーの転写性が悪くなり、画像が十分に再現さ
れず、又クリーニングブレードや現像器、感光体を汚す
原因ともなるため不適である。また、パラフィン中に酸
化防止材などを入れることも可能であるが、必要以上の
添加はパラフィンの特性を劣化させるほか、感光体を酸
化から防止する効果は得られないので、添加は好ましく
ない。
【0031】次に、具体例を示す。OPC感光体上にヌ
ープ硬度750〜800kg/mm2、膜厚約7000Åのa−C:H
層(原材料ガスC24100%)を室温にてプラズマCV
D法で積層した感光体を実験用レーザプリンタに搭載す
る。
【0032】一方、ステンレス製の容器に固形パラフィ
ン(電気抵抗ρv=8×1015Ω・cm、比誘電率2.2、融点6
6〜68℃、和光純薬)を適当量入れ、加熱溶解する。十
分溶解した後、この中に幅200mm、長さ150mmのガーゼ地
の布を入れ、ゆっくり引き上げて厚み約2.5mmの塗布部
材を作製する。
【0033】この塗布部材を、φ20mmのプラスチックロ
ーラに2重に巻いた後、全体を85℃の雰囲気に1〜2分
間さらす。塗布部材の両端部は普通の木綿糸で10回程度
巻いて端面処理を施した。
【0034】このようにして得られた塗布具を、前記レ
ーザプリンタに搭載し、ギヤを介して10rpm程度の回転
駆動を与える。但し、今回は停止後の解除機構は加えて
いない。又、塗布部材はローラの半分のみとし、感光体
への塗布部と非塗布部の部分をつくり、判断をし易くし
た。さらに、塗布具の感光体との接触圧は、塗布膜が10
〜30μmの厚さになるように一定の圧を加えた。なお、
判定時の画像パターンは、2×2ドットパターンをはじ
めとして2〜3種のパターンを用いた。
【0035】実施方法として、22〜25℃,60〜65%RH
の環境で、4000枚/日の割合で5日間画像テストを行っ
たが、2000枚迄は塗布具は取り付けず、又、塗布具は40
00枚終了後、毎回交換した。
【0036】その結果、4000枚終了、一晩放置の画像で
は感光体のキズもなく、コロナ放電器下の帯状白抜けは
発生しなかったが、8000枚では、非塗布部に幅12mm程度
の画像濃度低下が発生したが、塗布部では発生していな
い。そして、2万枚終了後、塗布部はすり痕は多数あっ
たが、画像は正常であった。しかし、非塗布部には、コ
ロナ放電器下の帯状白抜けが発生し、更に、30℃,90%
RHの環境でのテストでは、非塗布部は全く画像がでな
かったが、塗布部は、実用上問題ないレベルであった。
またパラフィンが軟化して感光体に付着することは全く
なかった。
【0037】感光体に付着したコロナ生成物は、感光体
にすり痕がない状態では比較的除去し易いと前に述べた
が、一般に複写プロセスの中で使用されるトナークリー
ニングブレードや現像剤で除去されるのは微々たるもの
で、除去する手段が必要である。
【0038】清掃部材としては、各種材料を検討した結
果、活性炭素繊維を用いるのが最も有効であることが判
明したことから、本発明では、コロナ生成物を除去する
ためのクリーニング装置の清掃部材が活性炭素繊維を主
体として構成されている。
【0039】ところで、活性炭素繊維は、セルロース
系、ポリアクリルニトリル系の繊維、フェノール樹脂、
ピッチなどを原料として製造されるが、オゾンやNOx
などのコロナ生成物質の吸収分解に対してはポリアクリ
ルニトリル系の活性炭素繊維が優れている。繊維径は10
〜20μm程度である。近年は、活性炭素繊維も多様化し
ており、NOxの吸着能力を特に高めたものなど、ガス
の種類に応じて効力を変えたものが発表されている。
【0040】クリーニング装置に使用する清掃部材とし
ては、100%活性炭素繊維程除去効率は高いが、脆いた
め清掃部材と感光体の間に保護部材を入れた方が望まし
い。保護部材として好ましいものは、ポリエステルやポ
リプロピレン等の繊維の不織布で、密になる程活性炭素
繊維の効果が低下するので、比較的粗に作製されたもの
を粗さに応じて1〜5重にして使用する。不織布を使用
するのは、耐久性、感光体への接触性、シートの薄さな
どで保護層とするのが好適となるからである。
【0041】この活性炭素繊維系の清掃部材を常時感光
体面に接触させておくことで、感光体面に付着したコロ
ナ生成物などの汚染物質を効率よく除去できる。この効
果は、感光体表面がキズ付き、削れた谷に汚染物質が入
り込んで清掃効率が低下するまで継続できる。従って、
感光層上にa−C:Hなどの硬度の大きいものを使用
し、その硬度が大きいもの程、清掃効果は継続し、良質
な画像を維持することが可能である。
【0042】しかしながら、常温で成膜する際のa−
C:H層の硬度は、電子写真特性を考慮するとせいぜい
1500〜1800kg/mm2(ヌープ硬度)程度である。この値
はOPC感光体の60〜70倍、As2Se3感光体の10〜12倍
程度であり、かなり大きい。しかし、保護層の膜厚が1
μm程度で、硬度がいくら大きいといってもゴミやトナ
ーの塊、クリーニングブレードの欠落部などでキズを生
じることがある。このキズの発生枚数はプロセスや使用
している部材の材質などで大きく変わってくる。
【0043】感光体表面にキズが発生すると、汚染物質
が付着し易くなり、キズの谷に入り込んだ汚染物質は除
去されずに残留した場合、画像流れなどの画質劣化の原
因となる。保護層の削れに伴い、汚染物質が作用して保
護層が変質し、低抵抗化した場合は、その部分を削り取
るか、表面層を十分に乾燥するなどの対策を行わないと
十分な改善ができない。この低抵抗化した表面層は、こ
れを補完する形で、高抵抗物質を一層塗布することによ
り、解消する。
【0044】図4は、本発明の他の実施例を示したもの
であり、図1の実施例の、感光体1の表面抵抗の低下を
補完する物質を塗布する塗布装置11を備えたものに、さ
らにコロナ生成物クリーニング装置21を塗布装置11の前
に設けたものである。
【0045】クリーニング装置21は、清掃具22を有し、
その清掃具はアルミニウムや鉄、プラスチック、紙など
の芯材(ローラ)に活性炭素繊維を2〜5重に巻き、さ
らに不織布を2〜4重に巻いたもの、あるいは活性炭素
繊維と不織布を重ね合わせ、シャフトの上に2〜5重に
巻き、感光体と接する面だけは更に不織布で2〜4重に
巻いてもよい。この清掃具は、画像形成装置が稼働中、
感光体に常時接するようにし、休止時は解除するように
するのが望ましい。
【0046】清掃具22も、画像形成装置が稼働中は感光
体に接するようにするが、常時接触させておく必要はな
く、湿度センサなどと組み合わせて湿度上昇時に動作さ
せることも可である。
【0047】次に具体例を示す。OPC感光体上にヌー
プ硬度1200〜1300kg/mm2、膜厚約9000Åのa−C:H
層(原材料ガスC24100%)を室温にてプラズマCV
D法で積層した感光体を実験用レーザプリンタに搭載す
る。
【0048】クリーニング装置21に用いる清掃部材とし
ての活性炭素繊維は、比表面積700m2/g、目付100g
/m2のフェルト状活性炭素繊維(ファインガードフェ
ルト;東邦レーヨン製)、保護層として目付25g/
2、厚さ0.12mmのポリエステル製の不織布(シンテッ
クス;三井石油化学製)を、φ12mmのアルミニウムのロ
ーラに前記2種のシートを重ね、4重巻きにして作製し
た。
【0049】一方、塗布具12は、図1の実施例と同様と
し、クリーニング装置21と塗布装置11を実験用レーザプ
リンタに搭載した。但し、当初は清掃具22のみ感光体に
接触するようにし、画像流れが発生した時点で塗布具12
を接触させることにした。清掃具22の回転数は約80rp
m、塗布具12の回転数は約10rpmとする。
【0050】実施方法として、24〜26℃、80〜85%RH
の環境に置いて、3000枚/日の割合で15日間通紙した
が、画像流れは発生しなかったものの、スリキズが僅か
に発生した。更に、10日間の通紙で局部的に画像流れが
発生し、スリキズが無数に発生していた。この時点で、
塗布具を動作させ、1000枚の通紙を行ったところ、1枚
目より良好な画像が得られた。塗布部材については特に
異常となるところはなかった。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低抵抗化した感光体に適正な特性を有するパラフィンを
塗布することで、帯状白抜けや高湿での全面画像流れを
防止することができる。また、感光体表層に付着したコ
ロナ生成物を活性炭素繊維を主体とした清掃部材で清掃
し、更に、感光体表層が傷ついてコロナ生成物が固着し
低抵抗化した場合、その低抵抗化を補完する高抵抗、低
比誘電率のパラフィンを塗布することで、長期にわたっ
て高画質を維持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】塗布具の構成図である。
【図3】他の塗布具の構成図である。
【図4】本発明の他の実施例の構成図である。
【図5】本発明が適用され得る画像形成装置の構成図で
ある。
【符号の説明】
1 … 感光体、 2 … コロナ放電器、 7 … トナーク
リーニング装置、11 … 塗布装置、 12 … 塗布具、 1
4,16 …塗布部材、 21 … コロナ生成物クリーニング装
置、 22 … 清掃具。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転又は循環移動する感光体を、コロナ
    放電器を用いて予め帯電させ、これを露光して静電潜像
    を形成する画像形成装置において、前記感光体の表面抵
    抗の低下を補完する物質を感光体表面に塗布する手段を
    具備したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の画像形成装置に、さらに感光
    体表面に付着したコロナ生成物を除去するクリーニング
    手段を併せ持つことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 感光体の表面抵抗の低下を補完する物質
    は、電気抵抗が1014Ω・cm以上、比誘電率が1.5〜4、融
    点が55℃以上のパラフィンからなることを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 感光体表面に付着したコロナ生成物を除
    去する清掃部材は、活性炭素繊維を主体として構成され
    ていることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
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