JPH05140216A - ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリビニルアセタール樹脂の製造方法

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JPH05140216A
JPH05140216A JP30032791A JP30032791A JPH05140216A JP H05140216 A JPH05140216 A JP H05140216A JP 30032791 A JP30032791 A JP 30032791A JP 30032791 A JP30032791 A JP 30032791A JP H05140216 A JPH05140216 A JP H05140216A
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JP
Japan
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reactor
resin
polyvinyl acetal
acetal resin
corrosion
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JP30032791A
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Minoru Kuwabara
実 桑原
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Sekisui Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/28Condensation with aldehydes or ketones

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 品質上の問題が生じない程度に着色が改善さ
れたポリビニルアセタール樹脂を製造する。 【構成】 腐食速度が0.02mm/yearのガラスライニ
ング製の反応器を用い、ポリビニルアルコール水溶液と
ブチルアルデヒドとを塩酸触媒の存在下で反応させる。
反応物のスラリーを重曹で中和し、水洗と脱水と乾燥を
行って目的のポリビニルアセタール樹脂を得る。この樹
脂を成形して作った厚さ3mmの透明板について、JIS
K 7103により黄色度を測定したところ、その黄
色度は0.7である。慣用のステンレス鋼製(腐食速度
が9.7mm/year)の反応器を用いて得られるポリビニ
ルアセタール樹脂の場合は、その黄色度は4.9であ
る。ここで、腐食速度はJIS G 4303により腐
食減量を測定して算出する。但し、測定液は0.5重量
%の塩酸水溶液を用い、測定温度は90℃とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、品質上の問題が生じ
ない程度に着色が改善されたポリビニルアセタール樹脂
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルブチラールのようなポリビニ
ルアセタール樹脂は、合わせガラス用中間膜、塗料、接
着剤、バインダー等に広く使用されている。
【0003】この種のポリビニルアセタール樹脂は、ポ
リビニルアルコールとアルデヒドとを酸触媒の存在下で
反応させ、反応物のスラリーをアルカリで中和し、水洗
と乾燥を行って製造される。そして、反応器としては、
ステンレス鋼製の反応器が汎用されている。
【0004】ステンレス鋼製の反応器を用いる場合は、
主に鉄イオン及びクロムイオンが反応器から反応液中に
溶出し、得られるポリビニルアセタール樹脂がわずかに
黄色に着色するという問題がある。一般に、反応液のp
Hが5以下の場合に、反応器からの鉄イオン及びクロム
イオンの溶出が多く問題となる。
【0005】その理由は次のように考えられる。即ち、
溶出した鉄イオンが塩酸や硫酸のような酸触媒により水
溶性の塩化鉄や硫酸鉄となり、これがその後のアルカリ
による中和の際に水不溶性で黄褐色を示す水酸化鉄とな
る。この水酸化鉄は水洗によっても除去されずに樹脂中
に残留するためと考えられる。クロムイオンについても
同様である。
【0006】なお、ポリビニルブチラール等の原材料中
にも鉄イオンやクロムイオンが残留している場合もある
が、その残留量は微量で問題とならない。このような方
法で得られる樹脂を用いて合わせガラス用中間膜を製造
し、これを特に厚膜で用いると黄色に着色して見え、合
わせガラスの外観上の欠点となる。また、中間膜を着色
する場合でも色合いが変わり不都合が生じる。また、塗
料、接着剤、バインダー等の場合も、上記と同様に欠点
となる。
【0007】このようなポリビニルアセタール樹脂の着
色を防止するために、特公昭38−25040号公報に
は、金属イオンと錯化合物を形成するキレート剤、例え
ば、エチレンジアミン四酢酸の四ナトリウム塩を添加し
て反応を行うことが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
なキレート剤と鉄イオンやクロムイオンとで形成される
錯化合物は、一般にそれ自体が黄色等に着色しており、
また水への溶解性も充分でなく、水洗によっても完全に
は除去されずに樹脂中に一部が残留する。そのため、得
られるポリビニルアセタール樹脂にはまだ着色があり、
まだ品質上の問題が残る。
【0009】この発明は、品質上の問題が生じない程度
に着色が改善されたポリビニルアセタール樹脂を製造す
る方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、ポリビニルアルコールとアルデヒドと
を酸触媒の存在下で反応させ、反応物のスラリーをアル
カリで中和し、水洗と乾燥を行ってポリビニルアセター
ル樹脂を製造する方法において、反応器の接液部を腐食
速度が0.1mm/year以下の材料で形成するものであ
る。
【0011】ここで、腐食速度は、JIS G 430
3により腐食減量を測定し、これをmm/yearに換算した
値である。但し、試験液は0.5重量%の塩酸水溶液を
用い、試験温度は90℃とする。
【0012】この発明において、ポリビニルアルコール
としては、一般に平均重合度が200〜2600、鹸化
度が90%以上のポリビニルアルコールが用いられる。
そして、一般に5〜12重量%の水又はアルコールの溶
液とされる。この際、慣用の酸触媒が添加される。
【0013】酸触媒としては、塩酸、燐酸、硫酸、パラ
トルエンスルホン酸などの単独或いは二種以上の混合物
が用いられる。これ等の酸触媒は、一般に、反応液のp
Hが0.2〜2になるように適量が添加される。
【0014】アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアル
デヒド等の脂肪族アルデヒドの単独或いは二種以上の混
合物が用いられる。合わせガラス中間膜用の樹脂を製造
する場合は、一般にブチルアルデヒドが用いられる。
【0015】反応器としては、一般に、攪拌機を備えた
槽型の反応器、或いはループ型の反応器と攪拌機を備え
た槽型の反応器とを連結した反応器が用いられる。この
ような型式の反応器はよく知られている。
【0016】この発明では、上記のような公知の型式の
反応器において、その接液部を腐食速度が0.1mm/ye
ar以下の材料で形成することが必要である。腐食速度が
0.1mm/yearを越えるとと、鉄イオンやクロムイオン
にような着色の原因となる物質の溶出量が多くなり、樹
脂の着色が充分に防止できない。これは、反応器の容積
と接液面積、反応系の樹脂濃度、反応温度及び時間など
を考慮し、この発明者が実験によって見出したものであ
る。
【0017】ここで、腐食速度は、JIS G 430
3により腐食減量(g/m2 ・hr) を測定し、その材
料の密度を考慮して、これをmm/yearの単位に換算した
値である。但し、試験液は0.5重量%の塩酸水溶液を
用い、試験温度は90℃とする。
【0018】腐食速度が0.1mm/year以下の材料とし
ては、例えば、ガラス、チタン合金、ハステロイ、ジル
コニウム合金等の耐食性の無機材料が挙げられる。その
中でも設備費の面からガラスライニング材が好ましい。
また、プラスチック又はゴム等の耐食性の有機材料によ
るライニング材も、腐食速度が0.1mm/year以下で、
しかも耐熱性で、アルデヒドによる変質がないもの、例
えばフッソ樹脂などは使用可能である。
【0019】なお、反応器のみならず、この反応器の付
帯設備であって、使用する酸触媒によりpHが5以下と
なされた液に接触する部分には、腐食速度が0.1mm/
year以下の材料を用いるのが好ましい。
【0020】反応は、水媒体を用いる沈澱法、或いはア
ルコール溶媒を用いる溶液法で行われる。沈澱法では、
樹脂粒子が析出して反応物はスラリー状で得られる。溶
液法では、反応物は溶液状で得られるが、その後水を加
え樹脂粒子を析出させてスラリー状に変換される。通常
は、工業的に有利な水媒体を用いる沈澱法が採用され
る。
【0021】上記にような材料で構成した反応器にポリ
ビニルアルコールの溶液とアルデヒドとが供給され、酸
触媒の存在下でアセタール化反応が行われる。アルデヒ
ドの仕込み量(供給量)は、一般に、目的のアセタール
化度を得るに必要な理論量の2〜10増しの過剰に供給
される。
【0022】反応温度は、一般に0〜95℃の範囲に設
定される。反応及び熟成時間は、一般に1〜4時間であ
る。樹脂のアセタール化度は、用途により異なるが、一
般に平均のアセタール化度で56〜75モル%、好まし
くは60〜70モル%とされる。
【0023】こうして形成されるポリビニルアルコール
とアルデヒドとの反応物のスラリーは、酸触媒により酸
性を呈し、これを中和するために反応物のスラリーに苛
性ソーダーや重曹などのアルカリが攪拌下で添加され混
合される。
【0024】これ等のアルカリは、アルドール縮合を防
止するために、一般に過剰のアルデヒドを除去した後で
スラリー液のpHが7〜10になるように適量が添加さ
れる。また、一定の時間反応を行った後、スラリー液の
pHが5程度になるようにアルカリを添加して反応を停
止させ、次いで過剰のアルデヒドを除去した後でスラリ
ー液のpHが7〜10になるように適量を添加してもよ
い。このようにしてスラリーが安定化される。
【0025】スラリー液のアルカリ濃度が高すぎると、
残留アルデヒドによるアルドール縮合が起こり樹脂の劣
化の原因となる。また、樹脂中にアルカリが残留し、樹
脂を溶剤で溶解した時に不溶解物が残る等の不具合が生
じる。
【0026】中和により安定化された反応物のスラリー
は、常法により脱水され、常法により水洗と乾燥が行わ
れる。こうして、品質上の問題が生じない程度に着色が
改善されたポリビニルアセタール樹脂が製造される。
【0027】
【作用】ポリビニルアルコールとアルデヒドとを酸触媒
の存在下で反応させる際に、反応器の接液部を腐食速度
が0.1mm/year以下の材料で形成すると、酸触媒によ
り反応器から溶出する物質(鉄イオンやクロムイオン等
の着色の原因となる物質)の量が減少して、ポリビニル
アセタール樹脂中への残留が減少する。その結果、品質
上の問題が生じない程度に樹脂の着色が改善される。
【0028】
【実施例】以下、この発明の実施例及び比較例を示す。実施例1 (1) 反応装置の説明 図1に示す反応装置は、ポリビニルアルコール溶解槽1
と、ブチルアルデヒドタンク3と、第1ループ型反応器
11と、第2ループ型反応器12と、第2ループ型反応
器12の途中に設けられた補助反応器20と、槽型反応
器2とを備えている。これ等の装置はいずれもガラスラ
イニング製(鉄含有率0.12重量%、クロム含有率
0)であり、その腐食速度は0.02mm/yearである。
【0029】ポリビニルアルコール溶解槽1と第1ルー
プ型反応器11とは供給パイプ24で連結され、第1ル
ープ型反応器11と第2ルー型状反応器12とは移送パ
イプ26で連結され、第2ループ型反応器12と槽型反
応器2とは移送パイプ27で連結されている。17は抜
出しバルブである。また、ブチルアルデヒドタンク3と
第1ループ型反応器11とは供給パイプ25で連結され
ている。
【0030】そして、第1ループ型反応器11と第2ル
ープ型反応器12には、循環ポンプ7、圧力計8、流量
計9が設けられ、上記供給パイプ24、25には、供給
ポンプ14がそれぞれ設けられている。ポリビニルアル
コール溶解槽1の容積は100リットル、ブチルアルデ
ヒドタンクの容積は10リットルである。
【0031】また、第1ループ型反応器11は口径40
mmの配管で形成され、その容量は1リットルである。ま
た、第2ループ型反応器12は口径25mmの配管で形成
されし、その管路の途中に容積3.5リットルの補助反
応器20が設けられ、合計の容量は5リットルである。
槽型反応器2の容積は100リットルである。なお、槽
型反応器2には、ブチルアルデヒドの系外への流出を防
ぐため還流冷却器(図は省略)が設けられている。
【0032】(2)ポリビニルブチラール樹脂の製造 図1に示す反応装置を用い、次の方法によりポリビニル
ブチラール樹脂を製造した。
【0033】ポリビニルアルコール溶解槽1に、平均重
合度1500、鹸化度99.5モル%のポリビニルアル
コールを10重量%濃度になるように純水に分散させた
後、これを90℃に加温して溶解した後、75℃まで冷
却した。さらに、このポリビニルアルコール水溶液10
0重量部に対して、酸触媒として濃度10重量%の塩酸
水溶液を3.1部混合した。また、ブチルアルデヒドタ
ンク3にブチルアルデヒドを5.5重量部用意した。
【0034】また、第1ループ型反応器11内と第2ル
ープ型反応器12内に75℃の純水を充填し、それそれ
の循環ポンプ7を運転して循環させた。また、槽型反応
器2に85℃の純水と塩酸水溶液とを塩酸濃度が0.1
5重量%となるように調節して、攪拌がかかる量だけ投
入した。
【0035】上記の酸触媒を含有するポリビニルアルコ
ール水溶液とブチルアルデヒドとを、その全量が60分
で無くなるように一定の割合で、第1ループ型反応器1
1に供給した。両者は合流点を通って混合され、その混
合液は循環ポンプ7により第1ループ型反応器11内を
循環する。第1ループ型反応器11内の流速は6m/秒
に調節し、反応によって生成する粒子の合着を防止す
る。
【0036】ポリビニルアルコール水溶液とブチルアル
デヒドの供給に見合う量のスラリー液が第2ループ型反
応器12内に移送され、循環ポンプ7により第2ループ
型反応器20内を循環する。第2ループ型反応器12内
の流速は3m/秒に調節し、また、圧力が2 kg/cm2
なるように抜出しバルブ17を調節し、粒子の合着を防
止しながら反応を進めた。なお、第1ループ状反応器1
1の出口よりスラリー液をサンプリングし、その樹脂粒
子のブチラール化度を測定したところ、ブチラール化度
は40.0モル%であった。
【0037】さらに、第2ループ状反応器12を循環す
るスラリー液を槽型反応器2内に移送し、槽型反応器2
の攪拌翼の回転数250rpm、攪拌翼の周速2m/
秒、使用効率10w/リットルに設定して攪拌しなが
ら、85℃で3時間反応及び熟成を行った。なお、第2
ループ状反応器12の出口よりスラリー液をサンプリン
グし、その樹脂粒子のブチラール化度を測定したとこ
ろ、ブチラール化度は55.0モル%であった。
【0038】その後、反応を停止するために重曹を投入
してpHを約5に調節し、40℃まで冷却した。冷却さ
れたスラリー液を濾布袋に抜き出し、30分間純水で洗
浄した後、これを別途用意した100リットルのステン
レス綱製(SUS316)(鉄含有率62〜69重量
%、クロム含有率16〜18重量%)の攪拌容器に投入
し重曹でpHを約8に調節し、70℃で3時間中和した
後、30分間純水で洗浄しこれを乾燥した。こうして、
白色顆粒状のポリビニルブチラール樹脂を製造した。
【0039】なお、スラリー液の中和は、別途用意した
100リットルの攪拌容器を使用することなく、槽型反
応器2内で行うことができる。この場合、過剰のブチル
アルデヒドを除去した後に、この槽型反応器2内に重曹
を投入してpHを約8に調節する。
【0040】(3)ポリビニルブチラール樹脂の品質 得られたポリビニルブチラール樹脂について、JIS
K 6728によりブチラール化度を測定したところ、
ブチラール化度は64.7モル%であった。また、この
ポリビニルブチラール樹脂を用いて厚さ3mmの透明板を
成形し、この透明板について、JIS K 7103に
より黄色度(YI)を測定したところ、黄色度(YI)
は0.7であった。なお、参考までに、このポリビニル
ブチラール樹脂中の鉄及びクロムを定量したところ、鉄
は0.15ppm、クロムは0.05ppm以下であっ
た。
【0041】品質上の問題が生じない程度に着色が改善
されたポリビニルブチラール樹脂は、上記の測定法によ
る黄色度(YI)が1.0以下であることを、この発明
者は実験により確認している。また、樹脂中に鉄やクロ
ムが含まれる場合は、鉄は0.3ppm以下、クロムは
0.1ppm以下にすることが必要があることを、この
発明者は実験により確認している。したがって、実施例
1で得られたポリビニルブチラール樹脂は、着色のない
良好な品質を持っていることが判る。
【0042】実施例2 実施例1において、反応装置をいずれもチタン製(鉄含
有率0.5重量%、クロム含有率0)とした。その腐食
速度は0.08mm/yearである。それ以外は実施例1と
同様に行った。
【0043】透明板の黄色度(YI)は0.9であり、
この実施例2で得られたポリビニルブチラール樹脂は、
着色のない良好な品質を持っていることが判る。なお、
樹脂中の鉄は0.22ppm、クロムは0.05ppm
以下であった。
【0044】比較例1 実施例1において、反応装置をいずれもステンレス綱製
(SUS316)(鉄含有率62〜69重量%、クロム
含有率16〜18重量%)とした。その腐食速度は9.
7mm/yearである。それ以外は実施例1と同様に行っ
た。
【0045】この場合、透明板の黄色度(YI)は4.
9であり、黄色に着色して見え外観上の欠点を持ってい
る。なお、樹脂中の鉄は2.5ppm、クロムは0.2
5ppmであった。
【0046】比較例2 比較例1において、ポリビニルアルコール水溶液100
重量部に対して、キレート剤としてエチレンジアミン四
酢酸の四ナトリウム塩を0.022重量部を混合した。
それ以外は比較例1と同様に行った。
【0047】この場合、透明板の黄色度(YI)は4.
5であり、黄色に着色して見え外観上の欠点を持ってい
る。なお、樹脂中の鉄は1.6ppm、クロムは0.3
ppmであった。
【0048】
【発明の効果】上述の通り、この発明は、ポリビニルア
ルコールとアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させ、
反応物のスラリーをアルカリで中和し、水洗と乾燥を行
ってポリビニルアセタール樹脂を製造する方法におい
て、反応器の接液部を腐食速度が0.1mm/year以下の
材料で形成するものであり、それにより品質上の問題が
生じない程度に着色が改善されたポリビニルアセタール
樹脂を製造することができる。
【0049】したがって、この発明により得られるポリ
ビニルアセタール樹脂は、合わせガラス用中間膜、塗
料、接着剤、バインダー等の原料樹脂として好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に用いる反応装置の一例を示す概略説
明図である。
【符号の説明】
1 ポリビニルアルコール溶解槽 2 槽型反応器 3 ブチルアルデヒドタンク 7 循環ポンプ 11 第1ループ型反応器 12 第2ループ型反応器 14 供給ポンプ 17 抜出しバルブ 20 補助反応器 24 供給パイプ 25 供給パイプ 26 移送パイプ 27 移送パイプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコールとアルデヒドとを
    酸触媒の存在下で反応させ、反応物のスラリーをアルカ
    リで中和し、水洗と乾燥を行ってポリビニルアセタール
    樹脂を製造する方法において、反応器の接液部を腐食速
    度が0.1mm/year以下の材料で形成することを特徴と
    するポリビニルアセタール樹脂の製造方法。ここで、腐
    食速度は、JIS G 4303により腐食減量を測定
    し、これをmm/yearに換算した値である。但し、試験液
    は0.5重量%の塩酸水溶液を用い、試験温度は90℃
    とする。
JP30032791A 1991-11-15 1991-11-15 ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 Pending JPH05140216A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7385005B2 (en) 2002-02-07 2008-06-10 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Polyvinylacetal resin and process for producing the same
KR102192524B1 (ko) * 2019-06-28 2020-12-17 에스케이씨 주식회사 폴리비닐아세탈 수지 조성물의 제조방법, 폴리비닐아세탈 수지 조성물 및 이를 포함하는 접합용 필름

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WO2020262946A1 (ko) * 2019-06-28 2020-12-30 에스케이씨 주식회사 폴리비닐아세탈 수지 조성물의 제조방법, 폴리비닐아세탈 수지 조성물 및 이를 포함하는 접합용 필름

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