JPH0410465B2 - - Google Patents

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JPH0410465B2
JPH0410465B2 JP7008984A JP7008984A JPH0410465B2 JP H0410465 B2 JPH0410465 B2 JP H0410465B2 JP 7008984 A JP7008984 A JP 7008984A JP 7008984 A JP7008984 A JP 7008984A JP H0410465 B2 JPH0410465 B2 JP H0410465B2
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acrylate
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はグリセロールアクリレートまたはメタ
クリレートの製造法に関するものである。
一般に、グリセロールアクリレートまたはメタ
クリレートは感光性樹脂を中心に原料モノマーと
して広い分野で使用されており、その製造法とし
ては、(1)グリシドールとアクリル酸またはメタク
リル酸との反応および(2)グリセリンとアクリル酸
またはメタクリル酸との反応が知られている。こ
れから従来から知られた製造法では、反応の際に
副生物が多量に生成するため、得られるグリセロ
ールアクリレートまたはメタクリレートは純度が
低く、しかも色相が悪いものであり、これらを使
用した樹脂製品の色相の悪化、品質の低下などの
問題点がある。
本発明者らは上記の問題点の解決をめざして、
グリセロールアクリレートまたはメタクリレート
の製造法について鋭意研究した結果、グリシジル
アクリレートまたはメタクリレートを特定条件下
でエポキシ基の加水分解反応を行つて精製すれ
ば、高品質のグリセロールアクリレートまたはメ
タクリレートが高純度で得られることを見出して
本発明を完成するにいたつた。
すなわち本発明は、酸触媒、重合禁止剤および
水からなる混合液中にグリシジルアクリレートま
たはメタクリレート添加して反応させ、反応終了
後に酸価を0.3〜0.8に調整したのち低温で真空下
に脱水することを特徴とするグリセロールアクリ
レートまたはメタクリレートの製造法である。
本発明における酸触媒、重合禁止剤および水か
らなる混合液中へのグリシジルアクリレートまた
はメタクリレートの添加は、滴下方法を採用する
と便利である。
本発明において用いる酸触媒としては、硫酸、
硝酸、パラトルエンスルホン酸、スルホン酸型イ
オウ交換樹脂などがあげられ、それら触媒の使用
量はグリシジルアクリレートまたはメタクリレー
ト1モルに対して0.0001〜0.05モル、好ましくは
0.0005〜0.02モルである。使用量が0.0001モルよ
り少ないと触媒としての作用が不十分であり、
0.05モルより多いと副生物を生成し易くなる。
重合禁止剤としては、フエノチアジン、ヒドロ
キノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、t−
ブチルクレゾールなどが用いられ、その使用量は
グリシジルアクリレートまたはメタクリレートに
対して50〜1,000ppmが適している。これより
少ない使用量では重合禁止効果が認められず、逆
に多量に使用しても顕著な改善はみられず経済的
に不利である。
混合液に用いる水の量は特に限定されないが、
反応の効率や反応後の精製を考慮すると、グリシ
ジルアクリレートまたはメタクリレート1モルに
対して8〜30モル、好ましくは10〜20モルであ
り、反応促進剤を添加する場合には3〜20モル、
好ましくは5〜15モルである。
本発明においては、反応の促進をはかる目的で
混合液中にグリシドール、グリセロールアクリレ
ート、グリセロールメタクリレートまたはグリセ
リンを添加することが好ましい。これらの添加量
はグリシジルアクリレートまたはメタクリレート
1モルに対して0.1〜0.5モルが適している。添加
量が0.1モルより少ない場合には反応促進の効果
がみられず、逆に0.5モルより多い場合には反応
促進効果はほぼ一定となり、多量に用いても工業
的なメリツトがない。
混合液中にグリシジルアクリレートまたはメタ
クリレートを添加して反応する温度は60〜90℃が
好ましい。反応温度が60℃より低いと反応速度が
遅く、また90℃より高いと副生物が生成し易くな
り好ましくない。
また、添加物に要する時間は3〜8時間であ
り、反応促進剤を用いる場合には1.5〜5時間で
ある。添加終了後反応を完結させるために、さら
に0.5〜2時間反応を続けることが好ましい。し
たがつて反応は通常2〜10時間で終了する。
本発明においては反応終了後にアルカリ水溶液
を加えて反応液の酸価を0.3〜0.8に調整する。酸
価を0.3より低くすると後の工程において色相が
悪くなり、また0.8より高くすると系内に触媒が
残存して副生物の顕著な生成が起こつてしまう。
この際に用いるアルカリとしては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなど通常
アルカリ性物質として知られるものを用いること
ができる。そのアルカリ水溶液の濃度としては、
後の工程での脱水、副生物の生成などを考慮して
0.1〜30%の濃度が好ましい。アルカリ水溶液を
添加する温度は30℃以下がよく、これより高温だ
と副生物が生成し易くなり好ましくない。
酸価を調整した後に10〜40℃、好ましくは15〜
35℃の低温で2〜40mmHgの減圧下に脱水を行う。
脱水温度が10℃より低い場合には脱水効率が悪
く、また40℃より高い場合には副生物である二量
体、三量体などが生成し易くなる。脱水は上記条
件を満足できる普通に使用される方法および装置
を用いて行うことができる。例えば薄膜蒸留器や
減圧脱水器を用いることができる。脱水が進行す
ると中和による生成塩が析出してくることがあ
る。塩が析出してくる場合には30℃以下の低温で
別して取り除いて本発明のグリセロールアクリ
レートまたはメタクリレートを得る。
本発明の方法により得られるグリセロールアク
リレートまたはメタクリレートは純度が高く、か
つ色相が良好なだけでなく、保存安定性にもすぐ
れているので、感光性樹脂をはじめとする巾広い
分野における原料モノマーとして利用できるもの
である。
つぎに、本発明を実施例により説明する。
実施例 1 温度計、撹拌器、還流管および滴下ロートを備
え付けた500ml四つ口フラスコに水270g(15モ
ル)、硫酸0.1g(0.001モル)およびヒドロキノ
ン0.014gをとり、グリシジルメタクリレート
142.2g(1モル)を滴下しながら70〜80℃で5
時間反応を行い、さらに1時間反応を続けた。次
に30℃に温度を下げて15%水酸化ナトリウム水溶
液を加え、反応液の酸価を0.5に調整した。ヒド
ロキノン0.014gを添加した後、少量の空気を通
気しながら20〜25℃,3〜40mmHgの低温減圧下
で脱水した。中和により生成塩が析出してきたの
で25℃にて過して取り除いた。得られた反応生
成物は153.8gであり、ガスクロマトグラフイー
による純度測定の結果はグリセロールメタクリレ
ートが95.6%であつた。この反応生成物の色相は
APHA50であつた。
比較例 1 実施例1と同じ反応容器にグリシジルメタクリ
レート142.2g(1モル)、水270g(15モル)、硫
酸0.1g(0.001モル)およびヒドロキノン0.014g
をとり、70〜80℃で6時間反応を行つた。反応終
了後、実施例1と同様に酸価を調整して低温減圧
脱水した。得られた反応生成物は154.0gであり、
グリセロールメタクリレートが89.5%含まれてい
た。
比較例 2 実施例1と同様に反応を行い、反応終了後に反
応液の酸価を0に調整し、実施例1と同様に脱水
を行つた。得られた反応生成物の色相はガードナ
ー3であつた。
比較例 3 反応終了後の反応液の酸価を1.0に調整する以
外は実施例1と同様に行つたところ、グリセロー
ルメタクリレート82.3%を含む反応生成物が得ら
れた。
比較例 4 実施例1と同様に反応を行い、反応液の酸価の
調整も同様に行つて、45〜50℃で脱水したとこ
ろ、得られた反応生成物中のグリセロールメタク
リレートは85.5%であつた。
実施例 2 実施例1と同じ反応容器に水90g(5モル)、
グリシドール14.8g(0.2モル)、61%硝酸0.5%
(0.005モル)およびヒドロキノン0.014gをとり、
グリシジルメタクリレート142.2g(1.0モル)を
滴下しながら70〜80℃で2時間反応を行い、さら
に30分間反応を続けた。ついで実施例1と同様に
酸価を0.4に調整して実施例1の条件で脱水した。
反応生成物167.1gが得られ、その中にグリセロ
ールメタクリレートが94.0%含まれていた。
実施例 3 実施例1と同様にして、水126g(7モル)、グ
リセロールメタクリレート32.0g(0.2モル)、硫
酸0.1g(0.001モル)およびヒドロキノンモノメ
チルエーテル0.028gをとり、グリシジルメタク
リレート142.2g(1.0モル)を滴下しながら70〜
80℃で2.5時間反応を行い、さらに30分間反応を
続けた。実施例1と同様に酸価の調整ならびに脱
水を行つた。反応生成物186.5gが得られ、その
中にグリセロールメタクリレート97%が含まれて
いた。
実施例 4 実施例1と同様にして、水90g(5モル)、グ
リセリン18.4g(0.2モル)、パラトルエンズルホ
ン酸1.9g(0.01モル)およびヒドロキノン0.014
gをとり、グリシジルメタクリレート142.2g
(1.0モル)を滴下しながら70〜80℃で2.5時間反
応を行い、さらに30分間反応を続けた。実施例1
と同様に酸価の調整ならびに脱水を行つて反応生
成物169.7gを得た。グリセーロールメタクリレ
ートが92.5%であつた。
実施例 5 実施例1と同様にして、水270g(15モル)、硫
酸0.1g(0.001モル)およびヒドロキノン0.014g
をとり、グリシジルアクリレート128.2g(1.0モ
ル)を滴下しながら70〜80℃で5時間反応を行
い、さらに1時間反応を続けた。実施例1と同様
に酸価の調整ならびに脱水を行い、反応生成物が
139.6gを得た。グリセロールアクリレートが95
%含まれていた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸触媒、重合禁止剤および水からなる混合液
    中にグリシジルアクリレートまたはメタクリレー
    トを添加して反応させ、反応終了後に酸価を0.3
    〜0.8に調整したのち10〜40℃で減圧下に脱水す
    ることを特徴とするグリセロールアクリレートま
    たはメタクリレートの製造法。 2 混合液中にグリシドールを存在させる特許請
    求の範囲第1項記載の製造法。 3 混合液中にグリセロールアクリレートまたは
    メタクリレートを存在させる特許請求の範囲第1
    項記載の製造法。 4 混合液中にグリセリンを存在させる特許請求
    の範囲第1項記載の製造法。
JP7008984A 1984-04-10 1984-04-10 グリセロ−ルアクリレ−トまたはメタクリレ−トの製造法 Granted JPS60215650A (ja)

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JP7008984A JPS60215650A (ja) 1984-04-10 1984-04-10 グリセロ−ルアクリレ−トまたはメタクリレ−トの製造法

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JPS60215650A JPS60215650A (ja) 1985-10-29
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FR2664272B3 (fr) * 1990-07-06 1992-11-27 Norsolor Procede d'epoxydation selective de (meth)acrylates insatures, nouveaux (meth)acrylates fonctionnels obtenus et leur application a la synthese de nouveaux polymeres.
KR970042452A (ko) * 1995-12-29 1997-07-24 황선두 2-히드록시알킬메타크릴레이트의 정제 회수방법

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