JPH0353049B2 - - Google Patents

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JPH0353049B2
JPH0353049B2 JP62329859A JP32985987A JPH0353049B2 JP H0353049 B2 JPH0353049 B2 JP H0353049B2 JP 62329859 A JP62329859 A JP 62329859A JP 32985987 A JP32985987 A JP 32985987A JP H0353049 B2 JPH0353049 B2 JP H0353049B2
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JP
Japan
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punch
plate
pressure
boss
center
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JP62329859A
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Katahiro Yamakawa
Satoru Nito
Hidehiko Hayakawa
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YAMAKAWA KOGYO KK
Original Assignee
YAMAKAWA KOGYO KK
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はボス付部材の成形方法、特に、トルク
を伝達するのに充分な厚さおよび高さのボスを備
えるボス付部材をプレスにて成形する方法に関す
る。
[従来の技術] 一般にトルク伝達に耐え得るボス付部材は、第
9図に示すように、外径D0、板厚tのブランク
材Bにボス部G(ボス付部材の最終外径:D)を
形成するに際し、そのボス部Gの厚さtbはブラン
ク材Bの板厚t以内において可能な限り、なるべ
く厚く、またその高さhはなるべく高くすること
が望まれる場合が多い。。
これはボス付部材のボス部Gの内径部Gi等に形
成するスプライン等の耐トルク強度を確保するた
めと外周部BSにおける軸方向振れを極力少なく
するためである。
従来のかかるボス付部材の成形方法としては、
以下のようなものが知られている。
第1の方法は、いわゆるバーリング加工であ
り、第10図aに示すように中央部にボス内径d2
よりも小径d1の下穴B0が穿設された板状ブラン
ク材Bに対し、ボス内径寸法d2を外径とするパン
チにより穴拡げ加工をする方法である。
しかしながら、この方法は穴広がり率(=(d2
−d1)/d1)の限界値があるため、そのボス部の
厚みおよび高さの両者においてトルク伝達に充分
に耐えるものが得られない場合が多い。
そこで、第2の方法として、第10図bに示す
ように板状ブランク材Bを適正絞り比を確保しつ
つボス内径寸法d2が得られる迄複数回の絞り工程
を繰返す(工程(1)ないし(7))ことにより、成形
し、天井部を打抜く(工程(8))方法、あるいは、
第3の方法として第10図cに示すように、第2
の方法と同様の複数回の絞り加工を行つた(工程
(1)ないし(7))後、ボス内径より小径の下穴を穿設
(工程(8))し、これの穴拡げ加工(工程(9))をす
る方法が用いられている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、かかる従来の方法においては、
第1の方法は前述の如く穴広がり率による限界の
ためにボス部肉厚および高さに限界があり充分で
はない。
第2および第3の方法は、所定の厚さおよび高
さのボス部Gは形成し得るものの、多くの絞り工
程を必要とするものであつた。すなわち、絞り加
工においては素材に引張り応力が作用することか
ら、これにより生ずる肉厚減少を極力抑えつつ絞
ることが肝要であり、素材の絞り限界に対し余裕
のある絞り工程の設定が必要であるからである。
このように多段階で絞り加工を行うということ
は型形状が少しづつ異なるプレス型を多数必要と
し、その型製作費が嵩むと共に、生産過程でも多
工程を要しコストアツプの原因となつていた。ま
た、多工程の絞り加工の影響でフランジ部に板厚
の凹凸(ダイマーク)が創成され面精度の低下が
避けられないものであつた。
本発明の目的は、かかる従来の方法が有する問
題点を解消し、低コストで面精度のすぐれたボス
付部材を形成することのできるボス付部材の成形
方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明の第1の形
態では、パンチと、該パンチが貫通する板押え
と、ダイと、前記パンチの中心に向かう方向に加
圧する加圧手段とを有するプレス金型を用いて、
ボス付き部材を成形する方法であつて、金属製板
状ブランク材の中央部に下穴を穿設し、該板状ブ
ランク材を前記ダイと前記板押えとの間に前記板
状ブランク材の下穴中心に向かう方向の加圧を許
容し得る状態でセツトし、前記板状ブランク材
を、その外側から前記下穴中心に向けて前記加圧
手段により該板状ブランク材の圧縮降伏点以上の
加圧力で加圧し、該加圧を継続しつつ前記加圧力
よりも小さいパンチ圧力でパンチを押込み、ボス
部を形成するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の第2の形態では、パンチと、該
パンチが貫通する板押えと、内側および外側ダイ
を備えたダイと、前記パンチの中心に向かう方向
に加圧する加圧手段とを有するプレス金型を用い
て、ボス付き部材を成形する方法であつて、金属
製板状ブランク材の中央部に下穴を穿設し、該板
状ブランク材を前記外側ダイと前記板押えとの間
に前記板状ブランク材の下穴中心に向かう方向の
加圧を許容し得る状態でセツトし、前記板状ブラ
ンク材を、その外側から前記下穴中心に向けて前
記加圧手段により該板状ブランク材の圧縮降伏点
以上の加圧力で加圧し、該加圧を継続しつつ前記
加圧力よりも小さいパンチ圧力でパンチを押込
み、さらに前記内側ダイを前記パンチの押込み方
向と逆方向に押込み、ボス部を形成するようにし
たことを特徴とする。
[作用] 本発明の第1の形態によれば、まず、中心部に
下穴が穿設された板状ブランク材がダイと板押え
との間に下穴中心に向かう方向の加圧を許容し得
る状態でセツトされる。
そして、このブランク材の外側の複数方向から
下穴中心に向けて加圧手段により板状ブランク材
の圧縮降伏点以上の加圧力で加圧すると、まずブ
ランク材下穴部近傍の相当応力の上昇により、下
穴部周辺が降伏し塑性変形を開始する。そして、
この塑性変形は順次ブランク材の外側方向に伝播
し、ブランク材の内外径比や外側からの加圧力に
対応した所定状態で内部応力が均衡する状態とな
る。
このような圧縮応力場の下でパンチをダイに接
近させるとブランク材の下穴周辺はパンチの隅丸
部とダイ隅丸部とを接触点とする截頭円錐状に変
形する。すると、初期のブランク材の下穴径の下
に均衡していた応力状態が、仮想的にダイ隅丸止
まり寸法相当の中穴が創成されたのと同様の応力
状態に変化し、ダイ空間の周縁部近傍で均衡して
いた材料の截頭円錐状部への流動が促進される。
この截頭円錐状部が形成される初期の過程で
は、最初の下穴径が縮小傾向で推移し、この截頭
円錐状部に周囲より充分な体積の材料が供給され
ることとなる。その後、さらにパンチが押込まれ
ていくと、パンチの隅丸部が截頭円錐状部の内側
を滑り下穴の穴拡げ形成が行なわれ所定の厚さと
高さとを有するボスが形成されると共にボス周辺
部が増厚される。
また、本発明の第2の形態によれば、まず、中
心部に下穴が穿設された板状ブランク材が外側ダ
イと板押えとの間にセツトされる。
そして、このブランク材の外周から中心に向け
て加圧手段により加圧すると第1の形態で述べた
ようにブランク材の外側に向かつて塑性変形が順
次伝播していく。
この状態でパンチをダイに接近させるとダイ内
径が大きいことから第1の形態で得られるよりも
底面径の大きな截頭円錐状に変形する。
すると、この截頭円錐状部には周辺からの材料
流動が第1の形態に比べより効果的に行なわれ
る。
その後、さらにパンチが押込まれしていくと、
同様に下穴の穴拡げ成形が行なわれ、そして、さ
らに周縁からの加圧を継続しつつ外側ダイの内側
に設けた内側ダイをパンチの押込み方向と逆方向
に押込むと、パンチ外径と内側ダイの内径部とで
所定の厚さと、第1の形態で得られるものよりさ
らに高い高さとを有するボスが形成されると共に
ボス周辺部も増厚される。
このように、本発明によれば略々単工程で所定
の厚さと高さとを有するボス部が形成されると共
にボス周辺部が増厚されることから、コストダウ
ンがはかれると共にフランジの面精度がよくボス
の付根が強化されたボス付部材が得られるのであ
る。
[実施例] 以下に、本発明の実施例を添附図面を参照しつ
つ説明する。
まず、本発明を実施するためのプレス金型の一
例を第1図に基づき説明する。
1はパンチであり不図示のラムに固定されてい
る。このパンチ1は、ブランク材Bを截頭円錐形
状に変形し、材料の流動方向の制御を行うのに寄
与する隅丸部半径(パンチラジアス)rPと、最終
ボス内径寸法を出す役割りを持つ外径DPとを有
す。その好ましい値はDP/2≧rP>DP/3であ
り、パンチ1にはパンチ圧力PPが加えられる。
2は板押えであり、パンチ1が貫通する貫通孔
2Aを有し同じく不図示のラムに油圧シリンダ等
の加圧機構でもつてパンチ1と別動で上下動自在
に支持されている。これはブランク材が外側から
加圧され、圧縮されることによる中心部下穴近傍
へ加圧力を伝えることを効果的に行うと共に、そ
の板厚増加を許容しつつ、ブランク材Bの座屈を
防止する程度の圧力PCを付加する役割を持つ。
3はベツド5上にダイホルダ4と共に固定され
たダイであり、ブランク材Bの截頭円錐形状への
変形に対する曲げ起点となり材料の流動促進の主
たる要素となる隅丸部半径(ダイラジアス)rd
と、最終的にボス外形状を出す役割を持つ内径
Ddとを有す。
材料流動量は、ダイ隅丸止まり寸法Dd′(=Dd
+2rd)に大きく影響を受けるのでダイラジアス
rdを適切に定めることが必要である。
この好ましい値は、rd≧tでありまたボス付部
材の最終形状として許される範囲内にあることが
必要である。
6は同じく、ベツト5上に複数個がパンチ1を
中心として放射状に等間隔に配置固定された、水
平加圧力Ph発生のための油圧シリンダであり、
ピストン6Aを有する。この複数方向総和の水平
加圧力をPhとする。
7はダイホルダ4に摺動可能でピストン6Aに
押圧され、板押え2およびダイ3との間で中心方
向に移動可能な加圧プレートであり、ブランク材
Bの外側からその圧縮降伏点以上の力を付加し得
るものである。
なお、8は位置決め用ネストピン9を上下動自
在に保持すると共に成形品を排出するために上下
動自在のノツクアウトである。
上述した加圧手段各々の加圧力はブランク材B
の種類等に応じて適宜選定するが、概ねパンチ加
圧力PPを1としたとき板押え加圧力PCは3〜7、
総和の水平加圧力Phは10〜15の比率で後者を著
しく大きく設定するのが好ましい。
次に、ボス付部材の成形工程を第2図に基づき
説明する。
まず、第2図aに示すように、中央部に下穴
B0を穿設されたブランク材Bが、上動して静止
状態にあるネストピン9に、その下穴B0を係合
される。このときを成形工程のスタートとし時刻
t0とする。次いで、ノツクアウト8およびネスト
ピン9の下動により、ブランク材Bがダイ3上に
載置され、そこで時刻t1で加圧プレート7が中心
方向に移動開始し、第2図bに示すようにブラン
ク材Bの外側端に当接しブランク材Bの位置決め
が行なわれる(時刻t2)。この間、パンチ1は板
押え2と共に高速にて下降を続けており、時刻t3
において第2図cに示すように、ノツクアウト8
をさらに下動させると共に、板押え2がブランク
材Bに当接する直前に、パンチ1の下降速度を低
速に切換える。
しかして、時刻t4において、ブランク材Bがダ
イ3および板押え2との間にセツトされた状態
(第2図dおよび第1図a参照)が得られる。
そして、この時刻t4において、油圧シリンダ6
に高圧を付加し、加圧プレート7を介してブラン
ク材Bにその圧縮降伏点以上の荷重付与を開始す
る。この加圧プレート7による継続的加圧状態の
まま、パンチ1は低速による下降でブランク材B
に当接し截頭円錐を形成し、さらに下降を継続
し、ボス部が形成される。この間板押え2はブラ
ンク材Bの板厚増大を吸収すべく加圧しつつ上動
する(第2図示の板押えストロークは、パンチ1
の先端を0基準として示してある)。
このボス部の成形過程を第1図bに示すと共
に、その成形のメカニズムについては後述する。
しかして、パンチ1が下死点に至つた時刻t5
てボス部の成形は終了(第2図eおよび第1図c
参照)し、その所定時間後t6において加圧プレー
ト7がまず後退を開始し、その後t7においてパン
チ1およびノツクアウト8が上動を開始し、時刻
t8にてそれらの速度を速め成形品を排出する。
ここでボス部成形のメカニズムを第3図を用い
て詳細に説明する。
第3図aにおいて外径d0、板厚t、下穴径di
ブランク材Bの外側端より加圧プレート7を介し
て中心に向けて圧縮降伏点以上の水平方向加圧力
Phを作用させると、まずブランク材Bの下穴B0
の近傍の相当応力が上昇し、下穴B0周辺が降伏
し塑性変形を開始する。そして、この塑性変形は
加工硬化を生じながら、外側に向かつて順次伝播
していき内部応力が均衡した状態となる(第3図
a参照)。
このような圧縮応力場の下で、パンチラジアス
rPを有するパンチ1を下降させると、ブランク材
Bの下穴B0周辺部は第3図bに示すようにダイ
3の上面の隅丸(ダイラジアスrd)の止まり寸法
縁(直径Dd′=Dd+2rd)Xを起点とする截頭円
錐形状に変形する。
すると、初期のブランク材Bの下穴径diの下に
均衡していた応力状態が、あたかもブランク材B
に上記隅丸止まり寸法である直径Dd′の中穴が創
成されたのと近似の応力状態に変化する。この応
力状態の変化によりダイ3の直径Dd′の外周縁部
近傍で均衡していた材料の截頭円錐状部への流動
が促進される。この場合、第3図bに示す截頭円
錐の成形状態で材料流入が進行し、初期の下穴径
diが縮径di′する。そして、第3図cに示す截頭円
錐の所定の高さ迄は、この縮径作用が継続し、こ
の過程において大部分の体積の材料流入が完了す
る。
その後のパンチ1の下降に伴い、パンチ1の隅
丸部が截頭円錐状部の内側を滑り、初期下穴径di
よりも大径di″の穴への穴拡げ成形へと移行する
(第3図d参照)。この状態から第3図eに示すパ
ンチ1の下降に伴うブランク材Bとの摩擦力によ
り、さらなる材料の内部流入が生じ、最終的には
所定高さで、パンチ1の外径DPとダイ3の内径
Ddによつて規制される厚さのボスが形成される。
これらの過程では水平加圧力を受けてブランク
外径d0は当然縮径するので製品所要の大きさにこ
の縮径分を見込まねばならない。
このように、バーリング加工におけるボス部へ
の体積供給上の制約を受けることなく、また絞り
加工における破断限界による工程上の制約を受け
ることなく所定の厚さと高さとをもつたボスが一
工程にてできる。
これは、従来特開昭57−168730号あるいは特開
昭59−73129号等により公知のフランジ外周から
加圧しながら深絞りを行う方法における成形のメ
カニズムと大きく異なるものである。
すなわち、上記の公知方法は、いずれも絞り加
工におけるフランジ外周部の縮み抵抗に対し外周
部から補助的に加圧することにより絞り加工限界
をいくらか向上させようとするものである。
絞り加工の成形限界は、フランジ部とダイ肩部
と縮み抵抗、曲げ抵抗および摩擦抵抗に対し、引
張り応力下にある成形壁部への材料の伝達可能力
により決定されるので、それぞれの抵抗の一部を
軽減して、その伝達可能力を向上せんとしている
に過ぎない。
これに対し、本発明の方法は前述の如く周方向
からの水平加圧力を圧縮降伏点以上としフランジ
部の板厚の増加を許容しつつ材料の流動を生じさ
せるものであり、素材の機械的性質により成形限
界が左右されないものである。これにより、一般
に絞り加工が難しいといわれている、例えば
S45C(JIS規格)の如き被加工材についても容易
に成形が可能である。
次に、本工法を用いてボス付部材を形成した実
施例につき説明する。
第4図に素材の一例としてのブランク材Bを示
す。板厚t=4.5mm、材質SPHC(引張り強さTs
33Kg/mm2)のブランク材Bはその外径形状が概略
三角形状をなし、中心から放射状に伸びる6個の
短冊状腕と中心部に下穴B0とを有すべく素材板
から打抜いて形成される。
6個の腕は長腕(下穴中心から外側端までの距
離dOL/2、幅WL)B1と短腕(同じくdOS/2、
幅Ws)B2とが3個ずつ交互に60°間隔に配置され
ている。そして、各腕の交叉部には切欠きB3
形成されている。これを上述した方法で成形し
た。但し、水平加圧力については長腕B13ケ所と
短腕B23ケ所を別系統の加圧力の印加の下に行つ
た(その加圧力の総和は前述の通りである)。
その結果、第5図示の如くボス付根部の板厚tC
がブランク材Bの板厚tの約1.2倍となりボス部
を形成する体積V1が一般のバーリング加工で形
成される体積V0の約1.7倍と大きく向上したボス
付部材が得られた。
次に他の素材の加工例として第4図に示したも
のと同一形状で板厚も等しい難加工材S45C(引張
り強さTS=50Kg/mm2)について加工を行つた。
この場合、各加圧力を前例の約1.5倍とした他
同様に加工した。その結果、前例と略々等しいボ
ス付部材が得られた。
次に、第6図につき本発明の第2の状態で用い
るプレス金型の一例を説明する。理解を容易とす
るため第1図において説明したプレス金型と同一
部位は同一符号を用い、その異なる点を説明する
と、ダイを外側ダイ3A(内径DdA、ダイラジア
スrdA)および内側ダイ3B(内径DdB、ダイラ
ジアスrdB)の2分割構成としたことである。
この例は、先の例における截頭円錐形を成形す
る際の、ダイ3Aの内径DdAを大きくすること
により水平方向加圧による截頭円錐への材料流動
をより効果的に発生させ、より高いボス形状を創
成させるものである。
その成形の工程を説明すると、第6図aおよび
bにおける工程は前述の第1図aおよびbと同様
であるが本例では截頭円錐の曲げ起点は外側ダイ
3Aの隅丸止まり寸法部であり、より大きな水平
加圧力による効果が発揮され、大きな体積流動が
生ずる。そして、第6図cに示す如くさらにパン
チ1を下降すると截頭円錐形の截頭部の穴拡げ成
形が行なわれる。
かかる状態で、さらに水平加圧力を継続しつつ
内側ダイ3Bを上昇させると、一旦、截頭円錐状
部に供給された材料を外へ押し戻すことなくボス
内部へ供給し、パンチ外径DP、内側ダイ内径Dd
Bとで規制される厚さで、より高いボスが形成さ
れる。この例で前例と同一形状および材質
(SPHC)で板厚t=4.7mmのブランク材を用い、
第1の実施例と同一の加圧条件の下に加工を行つ
た。パンチ1の加圧力PPを1とするとき内側ダ
イ3Bの加圧力Puを5に設定して成形した。
その結果、第7図に示す如く、ボス付根部の板
厚tCがブランク材Bの板厚tの約1.6倍となりボ
ス部を形成する体積V2が一般のバーリング加工
で形成される体積V0の約2.8倍と飛躍的に向上し
たボス付部材が得られた。
次に、本発明方法によつて得られるボス付部材
に得るにあたつて用いられるブランク材の形状例
を第8図に示す。第8図a,bおよびcに示すよ
うに、円形ブランク材Ba、異形ブランク材Bbお
よび逃穴付ブランク材Bcを用いることができる。
異形ブランク材Bbの場合には、その腕間の切
欠きcの内接円径d0′の半分が実質的にブランク
材と下穴B0中心から外側端迄の距離相当となり、
ダイ内への材料流動量を円形ブランク材Baに比
べ飛躍的に増加させることができ、より高く、厚
いボス部を得ることができる。
同様の効果は円形ブランク材に逃穴Hを穿設し
ても得ることができ、この場合は逃穴への内接円
径d0′が相当する。
また、円形ブランク材の場合、上述の逃穴の替
りに、板押えダイとの間隔を局部的に大きくして
も同様の効果が得られる。
以上の実施例では便宜上プレス金型を上下関係
のものにつき説明したが、これは若干の細部構造
の変更で横向きあるいは上下逆の関係のものでも
できることはいうまでもない。
尚、上述した例では水平加圧力Phは下穴中心
に向け放射6方向から、加圧する例を示したが、
これは他の複数方向からでもよく、ブランク材外
周が円形の場合には液圧によつてその周縁から均
等に加圧するようにしてもよく、また油圧以外の
機械的手段で行つてもよい。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明方法の
第1の形態によれば単工程で成形できることから
低コストで面精度のすぐれた所定の厚さと高さと
を有するボス付部材を得ることができる。
また、本発明方法の第2の形態によれば、単工
程或いは二工程で上記と同様な所定の厚さとより
高い高さとを有するボス付部材を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の形態に用いるプレス金
型の一例を示す断面図、およびその工程を説明す
る図、第2図は同じく本発明の第1の形態の一例
を示す工程説明図および作動タイミング線図、第
3図は、ボス部成形メカニズムを説明するための
過程を示す図、第4図は本発明方法を用いてボス
付部材を成形するときのそのブランク材を示す平
面図、第5図はブランク材の要部と上記により得
られたボス部を比較する断面図、第6図は本発明
の第2の形態に用いるプレス金型の一例を示す断
面図、およびその工程を説明する図、第7図はブ
ランク材の要部と上記により得られたボス部を比
較する断面図、第8図は本発明方法に用いられる
ブランク材の形状例を示す平面図であり、左側は
成形前右側は成形後を示す図、第9図はボス付部
材の一般形状を示す断面図、第10図は従来のボ
ス付部材の成形方法を示す断面図である。 1……パンチ、2……板押え、3……ダイ、6
……油圧シリンダ、7……加圧プレート、8……
ノツクアウト、9……ネストピン、B……ブラン
ク材、G……ボス部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 パンチと、該パンチが貫通する板押えと、ダ
    イと、前記パンチの中心に向かう方向に加圧する
    加圧手段とを有するプレス金型を用いて、ボス付
    き部材を成形する方法であつて、 金属製板状ブランク材の中央部に下穴を穿設
    し、 該板状ブランク材を前記ダイと前記板押えとの
    間に前記板状ブランク材の下穴中心に向かう方向
    の加圧を許容し得る状態でセツトし、 前記板状ブランク材を、その外側から前記下穴
    中心に向けて前記加圧手段により該板状ブランク
    材の圧縮降伏点以上の加圧力で加圧し、該加圧を
    継続しつつ前記加圧力よりも小さいパンチ圧力で
    パンチを押込み、ボス部を形成するようにしたこ
    とを特徴とするボス付き部材の成形方法。 2 パンチと、該パンチが貫通する板押えと、内
    側および外側ダイを備えたダイと、前記パンチの
    中心に向かう方向に加圧する加圧手段とを有する
    プレス金型を用いて、ボス付き部材を成形する方
    法であつて、 金属製板状ブランク材の中央部に下穴を穿設
    し、 該板状ブランク材を前記外側ダイと前記板押え
    との間に前記板状ブランク材の下穴中心に向かう
    方向の加圧を許容し得る状態でセツトし、 前記板状ブランク材を、その外側から前記下穴
    中心に向けて前記加圧手段により該板状ブランク
    材の圧縮降伏点以上の加圧力で加圧し、該加圧を
    継続しつつ前記加圧力よりも小さいパンチ圧力で
    パンチを押込み、 さらに前記内側ダイを前記パンチの押込み方向
    と逆方向に押込み、ボス部を形成するようにした
    ことを特徴とするボス付き部材の成形方法。
JP62329859A 1987-12-28 1987-12-28 ボス付部材の成形方法 Granted JPH01180728A (ja)

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