JPH0335408B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、繊維材料用のクリーニング機械であ
つて、軸線を中心として回転可能な、開繊部材を
備えた開繊ローラと、以下の順序で前記開繊ロー
ラの周囲に配置された、繊維材料用の供給装置
と、ナイフから成るナイフグリツドと、吸込み室
と、遮蔽体とを有しており、かつ開繊ローラの周
囲に配置されたこれらの構成部材が開繊ローラの
回転軸線の方向で開繊ローラに亘つてのびてお
り、更に前記遮蔽体が突起を有しており、該突起
が吸込み室から導びき出された吸込み通路の入口
開口の一部を成しておりかつ前記突起から開繊ロ
ーラの回転方向で遮蔽体の遮蔽壁が開繊部材の先
端部を含むローラ周面の一部に亘つてのびている
形式のものに関する。

ドイツ連邦共和国特許出願第1010878号又はド
イツ連邦共和国特許第1685571号明細書から例え
ば、繊維材料をクリーニングするために繊維材料
を開繊ローラによつて迅速な回転にさらし、これ
によつてこの際に生ずる遠心力に基づき例えば小
粒物および塵のような不純物を繊維材料から吹き
飛すことは公知である。このばあい前記不純物は
開繊ローラの周面の一部に亘つてのびるナイフグ
リツドを通して運び去られる。

開繊ローラの開繊部材に付着する繊維材料を引
き離すために、開繊部材からコンスタントなわず
かな間隔において開繊ローラの周面の一部に亘つ
てのびる遮蔽薄板を有する遮蔽体が用いられる。
偏向体もしくは遮蔽体の、開繊ローラの回転方向
でみて後方の端部には突起が設けられている。遮
蔽体によつて再び開繊部材から自由にされた繊維
材料は吸込み通路内に達し、該吸込み通路を通し
て繊維材料は別の加工のために引続き搬送され
る。

本発明の課題は、公知の機械に較べて開繊部材
からの繊維材料のきれいな引き離しが改善されか
つ遮蔽体の突起又ははぎ取り縁部に繊維材料が集
積することが避けられ、更に吸込み通路において
必要にされる吸込み空気量が公知の機械のばあい
よりもわずかであるように改良することにある。

前記課題は本発明によれば、遮蔽体と開繊部材
との相互間隔が開繊ローラの回転方向でみて突起
から遮蔽壁の前方端部に向つて増大するように形
成されていることによつて解決された。

次に図示の実施例につき本発明を説明する。

両フイードローラ１１を有する供給装置はロー
ラ周面１２を備えた開繊ローラに繊維材料を供給
するために用いられる。開繊ローラは、歯から成
る開繊部材１３を有している。ローラ周面１２と
は歯の先端部に外接する周面である。開繊ローラ
は矢印１４によつて示された回転方向で軸線１５
を中心として回転可能である。旋回可能なフレー
ム１６はナイフグリツドを成すナイフ１７を有し
ている。旋回体１８はローラ周面１２の一部に亘
つてのびている。このローラ周面部分は旋回体１
８と協働して吸込み室２２を形成している。遮蔽
体１９は、同様にローラ周面の一部に亘つてのび
る遮蔽壁２０を有している。遮蔽体１９は矢印１
４によつて示された回転方向でみて後方範囲に突
起２１を有している。前記突起２１から離反して
吸込み通路２３がのびている。突起２１のところ
には吸込み通路２３の入口開口が位置している。
開繊ローラ１２の周囲に配置された構成部材、即
ちフイードローラ１１、ナイフ１７、旋回体１８
および遮蔽体１９は軸線１５の方向で開繊ローラ
の全長に亘つてのびている。ローラ周面１２と旋
回体１８もしくは遮蔽壁２０との間に形成される
中空室は両側でおおわれている。

図示のクリーニング機械の運転中にはクリーニ
ングされる繊維材料はフイードローラ１１を介し
て開繊部材１３に供給される。このばあい開繊ロ
ーラを回転させたばあいに繊維材料は歯もしくは
開繊部材１３によつて連行される。回転により生
ぜしめられる遠心力によつて繊維材料内に存在す
る小粒物、塵および類似のもののような不純物は
外方により飛ばされかつナイフ１７の協働により
この作業段階で開繊部材１３の歯に引掛かつた繊
維材料から分離される。次いで吸込み室２２と吸
込み通路２３と遮蔽壁２０とによつて生ぜしめら
れる作用に基づき繊維材料は吸込み室２２内で開
繊部材１３から引き離される。次いで吸込み通路
を通して運び去られたクリーニングされた繊維材
料には別の加工が施される。

更に、遮蔽壁２０と開繊部材１３との相互間隔
が矢印１４によつて示された回転方向で突起２１
から離れるにつれて増大するような形状が遮蔽壁
２０に与えられているばあいには、開繊部材１３
から繊維材料を引き離すことが今日公知の機械に
較べて著しく改良されることが経験で明らかとな
つた。これによつてこのような構成において公知
のものに較べて、吸込み通路２３を通つて流れる
わずかな空気流によつて繊維フロツクの申し分の
ない引き離しを行なうことができひいてはエネル
ギが節減される。遮蔽壁２０はローラ周面１２と
遮蔽壁２０との間で空気のせき止めを生ぜしめる
シール部材として作用することができる。前記ロ
ーラ周面と遮蔽壁との間では、突起２１のところ
で開繊ローラの回転方向とは反対方向での空気の
逆流を生ぜしめる渦流が生ずる。

更に矢印１４によつて示された回転方向でみて
遮蔽壁２０の前方端部に閉鎖壁２４が設けられて
いる本発明の実施例において、吸込み空気が附加
的に著しく節減される。前記閉鎖壁２４は遮蔽壁
２０の端部からローラ周面１２のすぐ近くまでの
びている。閉鎖壁２４が設けられていない配置形
式に較べてこの実施例では吸込み通路２３におけ
る空気量を一層わずかにして開繊部材１３からの
繊維材料の申し分のない引き離しを行なうことが
でき、このばあい突起２１の汚染も避けられる。

繊維材料流のできるだけ有利な損失のない偏向
を得るための本発明の別の有利な実施例は、図示
のように構成されている旋回体１８を設けること
によつて得られる。旋回体１８は突起２１のとこ
ろに位置する吸込み通路２３の入口開口から、矢
印１４によつて示された回転方向とは反対方向で
ローラ周面１２の一部に亘つてのびている。この
ばあいローラ周面１２と旋回体１８との相互間隔
は吸込み通路２３の入口開口から、この入口開口
とは反対側の旋回体端部に向つて減少するように
形成されている。この端部においては旋回体１８
はローラ周面１２と共にギヤツプ２５を形成して
いる。このばあいギヤツプ２５を形成する旋回体
部分はできるだけローラ周面の近くに設けられ
る。

前記空気取入れ形式は同様に開繊ローラの開繊
部材からの繊維材料の引き離しに著しい影響を及
ぼす。何故ならば上記配置形式によつて一方では
エアリングが防止されかつ他方では所望の吸込み
空気量の一部だけが直接機械の外部から引き込ま
れるからである。所望の吸込み空気量の残りはは
ぎ取られたエアリングによつてもたらされる。

更にローラ周面１２と突起２１との間にギヤツ
プ２６がかつローラ周面１２と閉鎖壁２４との間
にギヤツプ２７が設けられている。

ギヤツプ２６の幅を小さく維持することが重要
である。即ち、迅速に回転する開繊ローラの回り
でエアリングが形成されるのは明らかである。こ
のエアリングは歯から成る開繊部材に付着する繊
維材料の遠心力に抗して作用する。他面では突起
２１とローラ周面１２との間の狭いギヤツプ２６
がこのエアリングを破壊する。このような狭いギ
ヤツプ２６によつてエアリングがはぎ取られる。
従つて狭いギヤツプ２６は開繊部材１３からの繊
維フロツクの容易な引き離しを生ぜしめる。

開繊部材１３は多数の歯から形成されている。
前述のエアリングは内側の部分リングと外側の部
分リングとから形成されているものとみなすこと
ができる。内側の部分リングは歯の間を占める空
気から形成されひいては歯の高さに等しい厚さを
有している。内側の部分リングの最大の直径はロ
ーラ周面１２の直径に等しい。外側の部分リング
は内側の部分リングの上を占めていてかつ外側の
部分リングの最小の直径はローラ周面の直径に等
しい。エアリングの内側の部分リングは突起２１
の直接的な影響は受けない。何故ならば突起２１
は内側の部分リング内には突入しないからであ
る。しかしながら部分リング内への突入は外側の
部分リングのばあいには行なわれるので、この外
側のリングは突起２１によつて直接影響を及ぼさ
れる。従つてエアリング全体に対する影響は、突
起２１によつて直接影響を及ぼされ得るエアリン
グ部分が多くなればなる程、即ち内側のリング部
分に対して外側の部分リングが厚くなればなる程
強くなる。このような考察に相応して本発明の実
施例では特に有利には歯の高さはほぼ５ミリメー
タ（mm）までである。何故ならばこの条件下でエ
アリングを著しく弱くすることができるからであ
る。

一層正確に近い寸法を表示するために、歯の高
さがほぼ５mmであるばあい有利には吸込み通路２
３を通る所望の吸込み空気量の低い値は遮蔽壁２
０とローラ周面１２との相互間隔が突起２１のと
ころでほぼ２mmでかつ遮蔽壁２０の前方端部のと
ころでほぼ10mmであるばあいに得られるというこ
とと述べておく。閉鎖壁２４が設けられるばあい
にはローラ周面１２と突起２１との間のギヤツプ
２６の幅にとつて有利な値はほぼ２mmでありかつ
ローラ周面１２とこのローラ周面に隣接する閉鎖
壁縁部との間のギヤツプ２７の幅にとつて有利な
値は同様にほぼ２mmである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明によるクリーニング機械の横断面
図である。 １１……フイードローラ、１２……ローラ周
面、１３……開繊部材、１４……開繊ローラの回
転方向を示す矢印、１５……軸線、１６……フレ
ーム、１７……ナイフ、１８……旋回体、１９…
…遮蔽体、２０……遮蔽壁、２１……突起、２２
……吸込み室、２３……吸込み通路、２４……閉
鎖壁、２５，２６，２７……ギヤツプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 繊維材料用のクリーニング機械であつて、軸
   線を中心として回転可能な、開繊部材を備えた開
   繊ローラと、以下の順序で前記開繊ローラの周囲
   に配置された、繊維材料用の供給装置と、ナイフ
   から成るナイフグリツドと、吸込み室と、遮蔽体
   とを有しており、かつ開繊ローラの周囲に配置さ
   れたこれらの構成部材が開繊ローラの回転軸線の
   方向で開繊ローラに亘つてのびており、更に前記
   遮蔽体が突起を有しており、該突起が吸込み室か
   ら導びき出された吸込み通路の入口開口の一部を
   成しておりかつ前記突起から開繊ローラの回転方
   向で遮蔽体の遮蔽壁が開繊部材の先端部を含むロ
   ーラ周面の一部に亘つてのびている形式のものに
   おいて、遮蔽壁２０とローラ周面１２との相互間
   隔が開繊ローラの回転方向１４でみて突起２１か
   ら遮蔽壁２０の前方端部に向つて増大するように
   形成されていることを特徴とする繊維材料用のク
   リーニング機械。 ２ 遮蔽壁２０の前方端部から閉鎖壁２４がロー
   ラ周面１２のすぐ近くまでのびている特許請求の
   範囲第１項記載のクリーニング機械。 ３ 閉鎖壁２４が開繊ローラに対してほぼ半径方
   向に向けられている特許請求の範囲第２項記載の
   クリーニング機械。 ４ 吸込み通路２３の入口開口から開繊ローラの
   回転方向１４とは反対方向でローラ周面１２の一
   部に亘つて旋回体１８がのびていてかつローラ周
   面１２と共に吸込み室２３を形成しており、更に
   旋回体１８とローラ周面１２との相互間隔が吸込
   み通路２３の入口開口から離れるにつれて減少す
   るように形成されておりかつ入口開口とは反対側
   の端部で旋回体１８がギヤツプ２５によつてロー
   ラ周面１２から分離されている特許請求の範囲第
   １項記載のクリーニング機械。 ５ 開繊部材１３がほぼ５mm以下の高さの歯を有
   している特許請求の範囲第１項記載のクリーニン
   グ機械。 ６ 遮蔽壁２０とローラ周面との相互間隔が、突
   起２１のところでほぼ２mmから遮蔽壁２０の前方
   端部のところでほぼ10mmに増大している特許請求
   の範囲第５項記載のクリーニング機械。 ７ 突起２１とローラ周面１２との間のギヤツプ
   ２６および閉鎖壁２４とローラ周面１２との間の
   ギヤツプ２７がそれぞれほぼ２mmの幅を有してい
   る特許請求の範囲第５項記載のクリーニング機
   械。