JP7188658B1 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

半導体チップを有する半導体装置の製造方法が開示される。当該製造方法は、エキスパンドテープを加熱しながら延伸することにより、エキスパンドテープ上に固定された複数の半導体チップの間隔を、1回当たり100%超300%未満の範囲(範囲A)内の拡幅率で拡幅するテープエキスパンド工程と、複数の半導体チップをエキスパンドテープに転写する転写工程と、テープエキスパンド工程及び転写工程をこの順に繰り返す繰り返し工程と備える。エキスパンドテープは、MD方向及びTD方向の引張試験による応力-ひずみ曲線において、MD方向の引張応力とTD方向の引張応力との差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲(範囲B)が、範囲Aの少なくとも一部と重複するように存在する。テープエキスパンド工程は、範囲Aと範囲Bとの重複する範囲から選定される伸びの数値を1回当たりの拡幅率として、複数の半導体チップの間隔を拡幅する工程である。

Description

本開示は、半導体装置の製造方法に関する。
近年、半導体装置の小型化、高機能化、及び高集積化に伴い、半導体の多ピン化、高密度化、及び配線の狭ピッチ化が進展している。そのため、ピン又は配線の微細化又は低誘電率化を目的としたlow-K層のような脆弱層が適用され、これに伴い高信頼性化技術が求められている。
このような背景の中、高信頼性化、高生産化等が可能なウエハレベルパッケージ(Wafer Level Package:WLP)技術が進展している。WLP技術は、ウエハ状態のままで組立を行い、その最終工程でダイシングによってウエハを個片化することを特徴とする。ウエハレベルで一括に組立てる(封止を行う)ことから、高生産化及び高信頼性化が可能な技術である。WLP技術では、半導体チップの回路面の絶縁膜上にポリイミド、銅配線等で再配線パターンを形成した再配線層を形成し、その再配線上にメタルパッド、はんだボール等を搭載して、接続端子用バンプを構成する。
WLPには、WLCSP(Wafer Level Chip Scale Package)、FI-WLP(Fan In Wafer Level Package)等の、半導体チップとパッケージ面積とが同程度の半導体パッケージと、FO-WLP(Fan Out Wafer Level Package)等の、パッケージ面積が半導体チップ面積よりも大きく、チップの外側まで端子を広げることができる半導体パッケージとがある。このような半導体パッケージでは、小型化及び薄型化が急速に進展しており、信頼性を確保するためにウエハレベルで封止が行われ、半導体チップ周辺を保護した後に、再配線層の形成、パッケージ毎の個片化等が行なわれる。
このような半導体パッケージでは、上記のように、ウエハレベルでの封止が行われ、その後の二次実装等のハンドリングを行うことで信頼性を確保している。また、ディスクリート半導体等の単機能半導体の実装分野おいても、ハンドリングの際の半導体チップのクラック又はパッド周辺部にかかるストレス低減を目的に、ウエハレベルで封止が行われる。次いで、半導体チップ周辺が保護された後、パッケージ毎に個片化して次の工程(SMTプロセス等)が行われている。ディスクリート半導体は、システムLCIに比べて小型のものが多く、半導体チップをより高度に保護するため、半導体チップの五面又は六面封止の実施が特に求められている。
このような半導体チップの側面を封止するためには、ウエハを個片化して半導体チップを作製した後に、半導体チップ同士の間隔を広げる必要がある。例えば、特許文献1では、複数のチップをエキスパンドテープ上に固定し、当該エキスパンドテープを延伸することにより、半導体チップの間隔を広げ、その後半導体チップからエキスパンドテープを剥離する方法、及び当該方法に用いることができるエキスパンドテープが開示されている。
国際公開第2018/216621号
ところで、本発明者らの検討によると、従来のエキスパンドテープを用いて延伸すると、エキスパンドテープ上に固定された半導体チップが延伸後に想定されていた位置とは異なる位置に移動してしまう現象、すなわち半導体チップの位置ずれが発生する場合があることが見出された。半導体チップの位置ずれが大きいと、例えば、一括封止後のダイシングにおいて半導体チップが破損する、ピックアップ不良が発生して生産性が低下する等のおそれがある。
そこで、本開示は、個片化された半導体チップの間隔を拡幅した場合において、半導体チップの位置ずれが充分に抑制される半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一側面は、半導体チップを有する半導体装置の製造方法に関する。当該半導体装置の製造方法は、転写用エキスパンドテープを加熱しながら延伸することにより、転写用エキスパンドテープ上に固定された複数の半導体チップの間隔を、1回当たり100%超300%未満の範囲内の拡幅率で拡幅するテープエキスパンド工程と、複数の半導体チップの、転写用エキスパンドテープ上に固定された面とは反対側の面が固定化されるように、被転写用エキスパンドテープに転写する転写工程と、複数の半導体チップが転写された被転写用エキスパンドテープを転写用エキスパンドテープとして、テープエキスパンド工程及び転写工程をこの順に繰り返す繰り返し工程とを備える。
転写用エキスパンドテープ及び被転写用エキスパンドテープは、テープエキスパンド工程の加熱温度下でのMD方向及びTD方向の引張試験により求められる応力-ひずみ曲線において、MD方向の引張応力及びTD方向の引張応力をそれぞれfa(MPa)及びfb(MPa)としたとき、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲が、100%超300%未満の範囲の少なくとも一部と重複するように存在している。
なお、本明細書において、MD方向のMDは、Machine Directionの略称であり、MD方向とは、転写用エキスパンドテープ及び被転写用エキスパンドテープを構成する基材フィルムを与える原反において、長手方向に平行な方向を意味する。また、TD方向のTDは、Transverse Directionの略称であり、TD方向とは、MD方向に直交する方向を意味する。
テープエキスパンド工程は、100%超300%未満の伸びの範囲であって、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲から選定される伸びの数値を1回当たりの拡幅率として、複数の半導体チップの間隔を拡幅する工程である。
本発明者らの検討によると、従来のエキスパンドテープを用いて、1回に大きい範囲(例えば、1回当たり300%以上の範囲)に拡幅しようとすると、半導体チップの位置ずれが大きくなる傾向にあることが見出された。これに対して、所定のエキスパンドテープを用いて、所定のエキスパンドテープの性状から1回当たりの拡幅率を選定し、これに基づき、複数の半導体チップの間隔を拡幅すること、そして、テープエキスパンド工程及び転写工程をこの順に繰り返す(好ましくは所望の範囲になるまで、複数回繰り返す)ことを特徴とする本開示の半導体装置の製造方法によれば、段階的に半導体チップの間隔を拡張することができ、個片化された半導体チップの間隔を、初期の半導体チップの間隔に対して、例えば、300%以上の目的とする範囲に拡張する場合であっても、半導体チップの位置ずれを充分に抑制することが可能となる。
本開示によれば、個片化された半導体チップの間隔を拡幅した場合において、半導体チップの位置ずれが充分に抑制される半導体装置の製造方法が提供される。
図1は、半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図であり、図1(a)、図1(b)、図1(c)、及び図1(d)は各工程を示す図である。 図2は、半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図であり、図2(a)、図2(b)、図2(c)、及び図2(d)は各工程を示す図である。 図3は、半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図であり、図3(a)及び図3(b)は各工程を示す図である。 図4は、基材フィルム(製造例1のエキスパンドテープ)のMD方向及びTD方向の引張試験により求められる応力-ひずみ曲線のグラフである。
以下、図面を参照しながら本実施形態について詳細に説明する。ただし、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。各図における構成要素の大きさは概念的なものであり、構成要素間の大きさの相対的な関係は各図に示されたものに限定されない。
本開示における数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。本明細書において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において「層」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。また、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はそれに対応するメタクリレートを意味する。(メタ)アクリル共重合体等の他の類似表現についても同様である。
本明細書に例示する各成分及び材料は、特に断らない限り、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用して使用してもよい。
[半導体装置の製造方法]
一実施形態の半導体装置の製造方法は、半導体チップを有する半導体装置の製造方法に関する。当該半導体装置の製造方法は、転写用エキスパンドテープを加熱しながら延伸することにより、転写用エキスパンドテープ上に固定された複数の半導体チップの間隔を、1回当たり100%超300%未満の範囲内の拡幅率で拡幅するテープエキスパンド工程と、複数の半導体チップの、転写用エキスパンドテープ上に固定された面とは反対側の面が固定化されるように、被転写用エキスパンドテープに転写する転写工程と、複数の半導体チップが転写された被転写用エキスパンドテープを転写用エキスパンドテープとして、テープエキスパンド工程及び転写工程をこの順に繰り返す繰り返し工程とを備える。
転写用エキスパンドテープ及び被転写用エキスパンドテープのテープエキスパンド工程の加熱温度下でのMD方向及びTD方向の引張試験により求められる応力-ひずみ曲線において、MD方向の引張応力及びTD方向の引張応力をそれぞれfa(MPa)及びfb(MPa)としたとき、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲が、100%超300%未満の範囲の少なくとも一部と重複するように存在している。
本実施形態の半導体装置の製造方法では、エキスパンドテープ(転写用エキスパンドテープ)を用いたテープエキスパンド工程の後、別のエキスパンドテープ(被転写用エキスパンドテープ)に転写され、最終的にキャリアに転写されるまでに、さらに別のエキスパンドテープを用いて、テープエキスパンド工程及び転写工程がこの順に繰り返される。
半導体装置の製造方法は、例えば、以下の工程をさらに備えていてもよい。
・転写用エキスパンドテープ及び転写用エキスパンドテープ上に固定された複数の半導体チップを備える積層体を準備する準備工程
・延伸された転写用エキスパンドテープのテンションを保持するテンション保持工程
・繰り返し工程後に、キャリアに、複数の半導体チップを転写するキャリア転写工程
転写用エキスパンドテープ及び被転写用エキスパンドテープは、基材フィルムと、基材フィルム上に設けられた粘着層とを有する(以下では、転写用エキスパンドテープ及び被転写用エキスパンドテープを、便宜的にまとめて、「エキスパンドテープ」という場合がある。)。粘着層は、例えば、感圧型粘着剤を含むものであってもよく、紫外線硬化型粘着剤を含むものであってもよい。粘着層は、感圧型粘着剤からなるものであってもよく、紫外線硬化型粘着剤からなるものであってよい。粘着層が紫外線硬化型粘着剤を含むものである場合、半導体装置の製造方法は、エキスパンドテープに紫外線を照射する紫外線照射工程をさらに備えていてもよい。紫外線照射工程は、任意の工程前後に備えられていてもよい。紫外線照射工程は、紫外線硬化型粘着剤の性状に依るが、準備工程とテープエキスパンド工程との間に備えられていてもよく、テンション保持工程と転写工程との間に備えられていてもよい。
図1、図2、及び図3は、半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図である。以下では、各工程について説明する。
(準備工程)
準備工程では、エキスパンドテープ1と、エキスパンドテープ1上に固定された複数の半導体チップ2とを備える積層体10を準備する。エキスパンドテープ1は、基材フィルム1bと、基材フィルム1b上に設けられた粘着層1aとを有し、粘着層1aが半導体チップ2と接している。また、半導体チップ2は、パッド(回路)3が設けられた回路面を有していてもよい。図1では、半導体チップ2の回路面とは反対側の面がエキスパンドテープ1に固定されている態様を示しているが(図1(a))、半導体チップ2の回路面がエキスパンドテープ1に固定されている態様であってもよい。
積層体10は、例えば、ダイシングテープ等に半導体ウエハをラミネートした後、ブレード又はレーザーでダイシングして複数の個片化された半導体チップを作製し、これらをエキスパンドテープ1に転写することにより作製することができる。
ダイシングは、ブレードによるダイシングであってもよく、レーザーで脆弱層を形成してエキスパンドするステルスダイシングであってもよい。また、生産性を向上させる観点から、積層体は、上記の転写プロセスを省略してエキスパンドテープ1に半導体ウエハを直接ラミネートして、上記の方法で半導体ウエハをダイシングして作製してもよい。
生産性向上及び低コスト化の観点から、初期の半導体チップ2の間隔(テープエキスパンド工程前の半導体チップ同士の間隔)は狭い方が好ましく、例えば、100μm以下であり、好ましくは80μm以下、より好ましくは60μm以下である。ダイシングによる半導体ウエハの切削は、初期の半導体チップ2の間隔が広いと、半導体ウエハに無駄が生じることから、上記のように狭い方が低コスト化の観点で好ましい。半導体チップ2の間隔を拡幅する際に、半導体チップ2へのストレスを避ける観点から、初期の半導体チップ2の間隔は好ましくは10μm以上である。初期の半導体チップ2の間隔が10μm未満であると、複数の半導体チップ2の間のエキスパンドテープ領域が少なく拡幅し難い傾向にある。
半導体チップ2のサイズは、特に限定されないが、例えば、25mm(5mm×5mm)以下であり、好ましくは9mm(3mm×3mm)以下である。
半導体チップ2の回路面上のパッド3の種類は、半導体チップ2の回路面に形成され得るものであれば特に限定されず、銅バンプ、はんだバンプ等のバンプ(突起電極)であっても、Ni/Auめっきパッド等の比較的平坦な金属パッドであってもよい。
半導体チップ2は、外部から保護する樹脂部分、半導体素子を電気的に接続するための外部端子等が備えられていてもよい。
本明細書において、半導体チップとの用語には、外部から保護する樹脂部分、半導体素子を電気的に接続するための外部端子等が備えられた半導体パッケージが包含される。準備工程において半導体パッケージを用いる場合、例えば、ダイシングテープ等に、基板レベルで作製された半導体パッケージをラミネートした後、ブレード又はレーザーでダイシングして複数の個片化された半導体チップを得た後、これらをエキスパンドテープに転写することにより積層体を作製することができる。
(テープエキスパンド工程)
テープエキスパンド工程では、エキスパンドテープ1を加熱しながら延伸することにより、エキスパンドテープ1上に固定された複数の半導体チップ2の間隔を、1回当たり100%超300%未満の範囲内の拡幅率で拡幅する(図1(b))。ここで、テープエキスパンド工程は、100%超300%未満の伸びの範囲であって、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲から選定される伸びの数値を1回当たりの拡幅率として、複数の半導体チップ2の間隔を拡幅する工程である。
エキスパンドテープの延伸方法としては、例えば、突き上げ方式、引張り方式等が挙げられる。突き上げ方式では、エキスパンドテープを固定後、所定の形をしたステージが上昇することでエキスパンドテープが引き伸ばされる。引張り方式では、エキスパンドテープを固定後、設置したエキスパンドテープ面と平行に所定の方向に引っ張ることで、エキスパンドテープが引き伸ばされる。半導体チップの間隔を均一に引き伸ばせる点、及び必要な(占有する)装置面積が小さくてコンパクトである点から、好ましくは突き上げ方式である。
延伸条件は、エキスパンドテープの特性に応じて適宜設定することができる。例えば、突き上げ方式を採用した場合の突き上げ量(引張り量)は好ましくは10~150mm、より好ましくは10~120mmである。突き上げ量が10mm以上であると、複数の半導体チップの間隔を拡幅し易く、突き上げ量が150mm以下であると、半導体チップの飛散又は位置ずれが起こり難くなる。
テープエキスパンド工程の加熱温度(延伸時の温度)は、エキスパンドテープ特性に応じて適宜設定することができる。延伸時の温度は、例えば、25~200℃であってよく、25~150℃又は30~100℃であってもよい。延伸時の温度が25℃以上であると、エキスパンドテープを延伸し易くなり、延伸時の温度が200℃以下であると、エキスパンドテープの熱膨張若しくは低弾性化による歪み又はたるみによる半導体チップの位置ずれ(エキスパンドテープと半導体チップ間の剥離)、半導体チップの飛散等をより高度に防止することができる。テープエキスパンド工程の加熱温度は、例えば、50℃とすることができる。
突き上げ速度もエキスパンドテープ特性に応じて適宜設定することができる。突き上げ速度は、例えば、0.1~500mm/秒であってよく、0.1~300mm/秒又は0.1~200mm/秒であってもよい。突き上げ速度が0.1mm/秒以上であると、生産性をより向上させることができる。突き上げ速度が500mm/秒以下であると、半導体チップとエキスパンドテープ間での剥離が生じ難くなる。
テープエキスパンド工程後の複数の半導体チップの間隔は、半導体チップの領域外に再配線パターン及び接続端子用パッドを設けるために必要なスペースを確保するため、テープエキスパンド工程前の複数の半導体チップの間隔(初期の半導体チップの間隔)に対して、100%超300%未満である。後述の所定のエキスパンドテープを用いて、所定の拡幅率で拡幅することによって、半導体チップの位置ずれを充分に抑制することができる。テープエキスパンド工程後の複数の半導体チップの間隔は、テープエキスパンド工程前の複数の半導体チップの間隔(初期の半導体チップの間隔)に対して、例えば、105%以上又は110%以上であってもよく、295%以下又は290%以下であってもよい。
テープエキスパンド工程は、100%超300%未満の伸びの範囲であって、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲から選定される伸びの数値を1回当たりの拡幅率として、複数の半導体チップの間隔を拡幅する工程である。本発明者らの検討によると、所定のエキスパンドテープを用いて、所定のエキスパンドテープの性状から1回当たりの拡幅率を選定し、これに基づき、複数の半導体チップの間隔を拡幅することにより、段階的に半導体チップの間隔を拡張することができ、個片化された半導体チップの間隔を、初期の半導体チップの間隔に対して、例えば、300%以上の目的とする範囲に拡張する場合であっても、半導体チップの位置ずれを充分に抑制することが可能となることが見出された。
例えば、エキスパンドテープにおいて、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲が以下の範囲a~dにあると仮定したとき、これらの伸びの範囲は、100%超300%未満の範囲の少なくとも一部と重複しているといえる。
範囲a:50%以上200%以下
範囲b:200%以上400%以下
範囲c:150%以上250%以下
範囲d:50%以上400%以下
テープエキスパンド工程は、100%超300%未満の伸びの範囲であって、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲から選定される伸びの数値を1回当たりの拡幅率として、複数の半導体チップの間隔を拡幅する工程である。
以下では、テープエキスパンド工程における1回当たりの拡幅率の選定方法を、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲が上記の範囲a~dにあるエキスパンドテープを用いる場合を例として詳細に説明する。このようなエキスパンドテープにおいては、上記の範囲a~dと100%超300%未満の伸びの範囲とにおいて重複する範囲が1回当たりの拡幅率を選定する上での範囲となる。この重複する範囲は、上記の範囲a~dのそれぞれについて、以下の範囲となる。
範囲a:100%超200%以下
範囲b:200%以上300%未満
範囲c:150%以上250%以下
範囲d:100%超300%未満
例えば、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲が上記の範囲aにあるエキスパンドテープを用いる場合、テープエキスパンド工程における1回当たりの拡幅率は、100%超200%以下の範囲から任意に選択される。同様に、範囲bにあるエキスパンドテープを用いる場合、テープエキスパンド工程における1回当たりの拡幅率は、200%以上300%未満の範囲から任意に選択される。範囲cにあるエキスパンドテープを用いる場合、テープエキスパンド工程における1回当たりの拡幅率は、150%以上250%以下の範囲から任意に選択される。範囲dにあるエキスパンドテープを用いる場合、テープエキスパンド工程における1回当たりの拡幅率は、100%超300%未満の範囲から任意に選択される。
一実施形態において、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲の最大値は、300%以上であってよい。faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲の最大値が300%以上である場合、テープエキスパンド工程は、100%超300%未満の伸びの範囲を1回当たりの拡幅率として、複数の半導体チップの間隔を拡幅する工程であり得る。
テープエキスパンド工程における位置ずれは、例えば、以下のように定義される。
1.テープエキスパンド工程前後において、中心の半導体チップの座標位置を測定し、その後、任意の半導体チップの座標位置を測定する。
2.所定の拡幅率に拡幅することを想定し、その際の半導体チップの想定される理想の座標位置を決定する。
3.1の座標位置と2の座標位置と差の平均値を算出し、これを位置ずれと定義する。
テープエキスパンド工程における位置ずれは、より具体的には、実施例に記載の方法によって求めることができる。テープエキスパンド工程における位置ずれは、初期の半導体チップの間隔に対して、例えば、300%以上の目的とする範囲に拡幅する場合において、250μm以下に抑えることが好ましい。
(テンション保持工程)
テンション保持工程では、延伸されたエキスパンドテープ1を、固定用ジグ4を用いて固定することにより、エキスパンドテープ1のテンションを保持する(図1(c))。
テンション保持工程では、延伸されたエキスパンドテープが元の状態に戻ることを防ぐために、エキスパンドテープのテンションを保持する。
エキスパンドテープのテンションを保持する方法は、テンションが保持され、半導体チップの間隔が元に戻らないようにできるのであれば特に制限されない。例えば、グリップリング(株式会社テクノビジョン製)等の固定用ジグを用いて固定する方法、エキスパンドテープの外周部を加熱して収縮させて(ヒートシュリンク)テンションを保持する方法等が挙げられる。
(紫外線照射工程)
半導体装置の製造方法は、必要に応じて、紫外線照射工程を備えていてもよい。テンション保持工程と転写工程との間に必要に応じて備えらえる紫外線照射工程では、延伸されたエキスパンドテープ1に紫外線を照射することにより、半導体チップ2に対するエキスパンドテープ1の粘着力(ピール強度)を低下させる(図1(d))。紫外線照射工程は、テンション保持工程と転写工程との間ではなく、準備工程とテープエキスパンド工程との間に備えられていてもよい。
紫外線照射工程では、延伸されたエキスパンドテープに紫外線を照射することにより、半導体チップに対するエキスパンドテープの粘着力を低下させる。本実施形態においては、波長200~400nmの紫外線を用いることが好ましく、その照射条件としては、照度:30~240mW/cmで照射量200~500mJ/cmとなるように照射することが好ましい。
(転写工程)
転写工程では、複数の半導体チップ2の、エキスパンドテープ1上に固定された面とは反対側の面が固定化されるように、エキスパンドテープ1に転写する(図2(a))。エキスパンドテープ1は、基材フィルム1bと、基材フィルム1b上に設けられた粘着層1aとを有し、粘着層1aが半導体チップ2の回路面と接している。準備工程において、半導体チップ2の回路面がエキスパンドテープ1に固定されている態様である場合、エキスパンドテープ1の粘着層1aは半導体チップ2の回路面とは反対側の面と接している。このようにして、エキスパンドテープ1(被転写用エキスパンドテープ)と、エキスパンドテープ1(被転写用エキスパンドテープ)上に固定された複数の半導体チップ2とを備える積層体20を得ることができる。
ラミネート方法は、特に制限されないが、ロールラミネータ、ダイヤフラム式ラミネータ、真空ロールラミネータ、真空ダイヤフラム式ラミネータを採用することができる。
ラミネート条件は、エキスパンドテープ及び半導体チップの物性及び特性によって適宜設定すればよい。例えば、ロールラミネータであれば、25~200℃であってよく、好ましくは25~150℃、より好ましくは25~100℃である。ラミネート条件が25℃以上であると、半導体チップ2をエキスパンドテープ1に転写し易くなり、ラミネート条件が200℃以下であると、エキスパンドテープ1の熱膨張、低弾性化等に基づく、歪み又はたるみによる半導体チップ2の位置ずれ(エキスパンドテープ1及び半導体チップ2間の剥離)、半導体チップ2の飛散等をより高度に防止することができる。ダイヤフラム式のラミネータであれば、温度条件に関しては、上記のロールラミネータと同様である。圧着時間は5~300秒であってよく、好ましくは5~200秒、より好ましくは5~100秒である。圧着時間が5秒以上であると、半導体チップ2がエキスパンドテープ1に転写し易く、圧着時間が300秒以下であると、生産性を向上させることができる。圧着時の圧力は0.1~3MPaであってよく、好ましくは0.1~2MPa、より好ましくは0.1~1MPaである。圧着時の圧力が0.1MPa以上であると、半導体チップ2がエキスパンドテープ1に転写し易く、圧着時の圧力が3MPa以下であると、半導体チップ2へのダメージが軽減される。
(繰り返し工程)
繰り返し工程では、複数の半導体チップ2が転写されたエキスパンドテープ1(被転写用エキスパンドテープ)を転写用エキスパンドテープとして、テープエキスパンド工程及び転写工程をこの順に繰り返す(図2(b)、図2(c)、及び図2(d))。繰り返し工程は、複数の半導体チップ2をエキスパンドテープ1(被転写用エキスパンドテープ)又はキャリア5に転写する工程であり得る(図3(a)及び図3(b))。複数の半導体チップ2がエキスパンドテープ1に転写される場合、エキスパンドテープ1と、エキスパンドテープ1上に固定された複数の半導体チップ2とを備える積層体30が得られる(図3(a))。繰り返し工程は、最終的にキャリアに転写されるまでに、複数のエキスパンドテープ1を用いて、テープエキスパンド工程及び転写工程をこの順に複数回実施されるものであってよい。繰り返し工程は、テープエキスパンド工程の回数が合計で2回以上、好ましくは3回以上、より好ましくは4回以上、さらに好ましくは5回以上実施されるものであってよい。
(キャリア転写工程)
キャリア転写工程では、繰り返し工程後に、キャリア5に、エキスパンドテープ1から複数の半導体チップ2を転写する(ラミネートする)。最後に、エキスパンドテープ1を半導体チップ2から剥離することによって、半導体装置40を得ることができる(図3(b))。
ラミネート方法は、エキスパンドテープ1、半導体チップ2、及びキャリア5の物性及び特性によって適宜設定すればよい。キャリア転写工程のラミネート方法及びラミネート条件は、転写工程のラミネート方法及びラミネート条件と同様であってよい。
次に、各工程で用いられる材料について説明する。
[エキスパンドテープ及びその製造方法]
エキスパンドテープ(転写用エキスパンドテープ及び被転写用エキスパンドテープ)は、テープエキスパンド工程の加熱温度下でのMD方向及びTD方向の引張試験により求められる応力-ひずみ曲線において、MD方向の引張応力及びTD方向の引張応力をそれぞれfa(MPa)及びfb(MPa)としたとき、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲が、100%超300%未満の範囲の少なくとも一部と重複するように存在している。faとfbとの差の絶対値の下限は、例えば、0.1MPa以上とすることができる。
なお、エキスパンドテープのテープエキスパンド工程の加熱温度下でのMD方向及びTD方向の引張試験は、市販の精密万能試験機によって、エキスパンドテープを幅20mm及び長さ50mmで、MD方向及びTD方向のそれぞれに切り出した2つの評価用サンプルを用いて、それぞれの評価サンプルにおいて、チャック間50mm及び引張速度1mm/sで0%から400%まで延伸させることによって行うことができ、これによって応力-ひずみ曲線を求めることができる。テープエキスパンド工程の加熱温度は、エキスパンドテープを拡幅する際のステージ温度であって、加熱において最大となる温度を意味する。テープエキスパンド工程の加熱温度は、例えば、50℃とすることができる。
エキスパンドテープは、基材フィルムと、基材フィルム上に設けられた粘着層とを有する。エキスパンドテープのテープエキスパンド工程の加熱温度下でのMD方向及びTD方向の引張試験は、基材フィルムの性状に大きく依存する。そのため、基材フィルム(粘着層を有しないエキスパンドテープ)について、テープエキスパンド工程の加熱温度下でのMD方向及びTD方向の引張試験を行い、このようにして得られる応力-ひずみ曲線を、エキスパンドテープのMD方向及びTD方向の引張試験により求められる応力-ひずみ曲線と見なすことができる。
所定のエキスパンドテープを用いて、所定のエキスパンドテープの性状から1回当たりの拡幅率を狭い範囲(100%超300%未満)で選定し、これに基づき、複数の半導体チップの間隔を拡幅することにより、半導体チップの位置ずれを充分に抑制することが可能となる。
エキスパンドテープとして使用される、転写用エキスパンドテープ及び被転写用エキスパンドテープは、互いに同一であっても異なっていてもよい。転写用エキスパンドテープ及び被転写用エキスパンドテープが互いに同一であると、同一のエキスパンドテープを使用できるので効率がよい。繰り返し工程において、テープエキスパンド工程が合計で2回以上実施される場合、使用されるエキスパンドテープは、上記の転写用エキスパンドテープ及び被転写用エキスパンドテープと互いに同一であっても異なっていてもよい。ここで使用されるエキスパンドテープは、転写用エキスパンドテープ及び被転写用エキスパンドテープと互いに同一であると、同一のエキスパンドテープを使用できるので効率がよい。
(基材フィルム)
基材フィルムは、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲と、100%超300%未満の範囲の少なくとも一部とが重複するという条件を満たすのであれば、特に制限なく用いることができる。基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系フィルム;ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリビニルアセテートフィルム、ポリ-4-メチルペンテン-1等のα-オレフィンの単独重合体及びそれらの共重合体、これらの単独重合体又は共重合体のアイオノマーなどのポリオレフィン系フィルム;ポリ塩化ビニルフィルム;ポリイミドフィルム;ウレタン樹脂フィルムなどの各種プラスチックフィルムが挙げられる。基材フィルムは、単層のフィルムに限らず、プラスチックフィルムを2種以上組み合わせて得られる多層のフィルム又は同種のプラスチックフィルムを2以上組み合わせて得られる多層のフィルムであってもよい。
基材フィルムは、引張応力及び延伸性の観点から、好ましくはポリオレフィン系フィルム又はウレタン樹脂フィルムである。基材フィルムは、必要に応じて、ブロッキング防止剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
基材フィルムの厚さは、好ましくは50~500μmである。基材フィルムの厚さが50μm以上であると、延伸性が向上する傾向にある。基材フィルムの厚さが500μm以下であると、歪みが発生し易くなったり、取り扱い性が低下したりするといった不具合を抑制することができる傾向にある。
基材フィルムの厚さは、作業性を損なわない範囲で適宜選択される。ただし、粘着層を構成する粘着剤として、高エネルギー線(中でも、紫外線)硬化型粘着剤を用いる場合は、その高エネルギー線の透過を阻害しない厚さにする必要がある。このような観点及び引張応力の観点から、基材フィルムの厚さは、通常、10~500μmであってよく、好ましくは50~400μm、より好ましくは70~300μmである。
基材フィルムが多層のフィルムである場合、基材フィルム全体の厚さが上記範囲内となるように調整することが好ましい。基材フィルムは、粘着層との密着性を向上させるために、必要に応じて、化学的又は物理的に表面処理を施したものであってもよい。表面処理としては、例えば、コロナ処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等が挙げられる。
(粘着層)
粘着層は、粘着力を制御できるのであれば特に制限されない。粘着層は、例えば、感圧型粘着剤を含むものであってもよいし、紫外線硬化型粘着剤を含むものであってもよいが、粘着力を紫外線照射によって調製し易いことから、紫外線硬化型粘着剤を含むものであってよい。このような粘着層を構成する紫外線硬化型粘着剤は、連鎖重合可能な官能基を有する(メタ)アクリル共重合体(以下、「(メタ)アクリル共重合体A」という場合がある。)と、架橋剤と、光重合開始剤とを含有することが好ましい。
連鎖重合可能な官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和基などが挙げられる。(メタ)アクリル共重合体Aは、まず、水酸基、グリシジル基(エポキシ基)、アミノ基等から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する(メタ)アクリル共重合体(以下、「(メタ)アクリル共重合体B」という場合がある。)を合成し、次いで、(メタ)アクリル共重合体Bと、連鎖重合可能な官能基を有する化合物(以下、「官能基導入化合物」という場合がある。)とを反応させることによって得ることができる。
(メタ)アクリル共重合体Aは、連鎖重合可能な官能基を有し、かつ共重合体自体が粘着性を有するものであれば特に制限されない。(メタ)アクリル共重合体Aの具体例としては、以下の各条件を満たす樹脂が挙げられる。
・ガラス転移温度が-40℃以下であること
・水酸基価が20~150mgKOH/gであること
・連鎖重合可能な官能基が0.3~1.5mmol/g含まれること
・酸価が実質的に検出されないこと
・重量平均分子量が30万以上であること
(メタ)アクリル共重合体Bは、既知の方法で合成することで得ることができる。(メタ)アクリル共重合体Bの製造方法としては、例えば、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法、析出重合法、気相重合法、プラズマ重合法、超臨界重合法などが挙げられる。また、重合反応の種類としては、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、リビングラジカル重合、リビングカチオン重合、リビングアニオン重合、配位重合、イモータル重合などの他、ATRP又はRAFTといった手法が挙げられる。この中でも、溶液重合法を用いるラジカル重合は、経済性の良さ、反応率の高さ、重合制御の容易さ等の他、重合で得られた樹脂溶液をそのまま用いて配合できるといった配合の簡便さもあることから好ましい。
(メタ)アクリル共重合体Bを合成する際に用いられるモノマーは、一分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有するものであれば特に制限されない。このようなモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、モノ(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)スクシネート等の脂肪族(メタ)アクリレート;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、モノ(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)テトラヒドロフタレート、モノ(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)ヘキサヒドロフタレート等の脂環式(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o-ビフェニル(メタ)アクリレート、1-ナフチル(メタ)アクリレート、2-ナフチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、p-クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o-フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、1-ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、2-ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(o-フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(1-ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(2-ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;2-テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N-(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-N-カルバゾール等の複素環式(メタ)アクリレート、これらのカプロラクトン変性体、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、α-エチルグリシジル(メタ)アクリレート、α-プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、α-ブチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、α-エチル-6,7-エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、o-ビニルベンジルグリシジルエーテル、m-ビニルベンジルグリシジルエーテル、p-ビニルベンジルグリシジルエーテル等のエチレン性不飽和基及びエポキシ基を有する化合物;(2-エチル-2-オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(2-メチル-2-オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、2-(2-エチル-2-オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、2-(2-メチル-2-オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、3-(2-エチル-2-オキセタニル)プロピル(メタ)アクリレート、3-(2-メチル-2-オキセタニル)プロピル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基及びオキセタニル基を有する化合物;2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のエチレン性不飽和基及びイソシアネート基を有する化合物;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基及びヒドロキシル基を有する化合物などが挙げられる。
(メタ)アクリル共重合体Bを合成する際に用いられるモノマーは、必要に応じて、上記のモノマーと共重合可能なスチレン及びその誘導体、アルキルマレイミド、シクロアルキルマレイミド、アリールマレイミド等のマレイミド化合物などを用いることができる。
(メタ)アクリル共重合体Bは、後述する官能基導入化合物との反応点として、又は、架橋剤との反応点として、水酸基、グリシジル基(エポキシ基)、アミノ基等から選ばれる1種の官能基を有している。これらの官能基を導入するためには、(メタ)アクリル共重合体Bを合成する際に用いられるモノマーとして、エチレン性不飽和基及びエポキシ基を有する化合物、エチレン性不飽和基及びヒドロキシル基を有する化合物等から選ばれる1種を用いることによって導入することができる。
また、(メタ)アクリル共重合体Bを合成する際に用いられるモノマーとして、炭素原子数8~23のアルキル基を有する脂肪族(メタ)アクリレートから選ばれる1種を用いることが好ましい。このようなモノマーを共重合して得られる(メタ)アクリル共重合体Bは、ガラス転移温度が低いことから、優れた粘着特性を示す傾向にある。
このような(メタ)アクリル共重合体Bを得るためには、公知の重合開始剤を使用することができる。このような重合開始剤は、30℃以上の加熱によりラジカルを発生する化合物であれば特に制限なく使用することができる。
溶液重合の際に用いられる反応溶媒は、(メタ)アクリル共重合体Bを溶解し得る溶媒(有機溶剤)であれば、特に制限されない。さらに超臨界二酸化炭素等を溶媒に用いて重合することもできる。
(メタ)アクリル共重合体Aは、(メタ)アクリル共重合体Bと、官能基導入化合物とを反応させることによって得ることができる。官能基導入化合物としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、α-エチルグリシジル(メタ)アクリレート、α-プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、α-ブチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、α-エチル-6,7-エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、o-ビニルベンジルグリシジルエーテル、m-ビニルベンジルグリシジルエーテル、p-ビニルベンジルグリシジルエーテル等のエチレン性不飽和基及びエポキシ基を有する化合物;(2-エチル-2-オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(2-メチル-2-オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、2-(2-エチル-2-オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、2-(2-メチル-2-オキセタニル)エチル(メタ)アクリレート、3-(2-エチル-2-オキセタニル)プロピル(メタ)アクリレート、3-(2-メチル-2-オキセタニル)プロピル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基及びオキセタニル基を有する化合物;メタクリロイルイソシアネート、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、2-アクリロイルオキシエチルイソシアネート、m-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアネート等のエチレン性不飽和基及びイソシアネート基を有する化合物;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基及びヒドロキシル基を有する化合物;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、コハク酸(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)、2-フタロイルエチル(メタ)アクリレート、2-テトラヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレート、2-ヘキサヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレート、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、3-ビニル安息香酸、4-ビニル安息香酸等のエチレン性不飽和基及びカルボキシル基を有する化合物などが挙げられる。
これらの中でも、官能基導入化合物は、コスト及び/又は反応性の観点から、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、イソシアン酸エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、及び2-ヘキサヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種であってよく、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートであることが好ましい。
(メタ)アクリル共重合体Bと官能基導入化合物とを反応させる際には、必要に応じて、付加反応を促進する触媒を添加、又は反応中の二重結合の開裂を避ける目的のために重合禁止剤を添加することができる。
(メタ)アクリル共重合体Aは、(メタ)アクリル共重合体Bとしての水酸基を有する(メタ)アクリル共重合体と、官能基導入化合物としての2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートとの反応物であってよい。
粘着層中の(メタ)アクリル共重合体Aの含有量は、粘着層を構成する紫外線硬化型粘着剤100質量部に対して50質量部を超えていることが好ましい。
架橋剤は、例えば、粘着層の貯蔵弾性率及び/又は粘着性の制御を目的に用いられる。架橋剤は、(メタ)アクリル共重合体Aに存在する水酸基、グリシジル基(エポキシ基)、アミノ基等から選ばれる少なくとも1種の官能基と反応し得る置換基を一分子中に2以上有する化合物であれば特に制限されない。(メタ)アクリル共重合体Aと架橋剤との反応によって形成される結合としては、例えば、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、ウレア結合等が挙げられる。
架橋剤は、好ましくは2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物である。このようなイソシアネート化合物を用いることによって、(メタ)アクリル共重合体Aに存在する水酸基、グリシジル基、アミノ基等の官能基と容易に反応し、強固な架橋構造を形成することから、紫外線照射後に粘着層が脆くなることを抑制することができる。
2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物としては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、1,3-キシリレンジイソシアネート、1,4-キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、ジフェニルメタン-2,4’-ジイソシアネート、3-メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-2,4’-ジイソシアネート、リジンイソシアネート等のイソシアネート化合物などが挙げられる。
架橋剤は、上記のイソシアネート化合物と、2以上の水酸基を有する多価アルコールとを反応させることで得られるイソシアネート含有オリゴマーを用いることもできる。このようなオリゴマーを得るために用いられる多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,3-シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
これらの中でも、架橋剤は、2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と、3以上の水酸基を有する多価アルコールとの反応物であることがより好ましい。このような反応物(イソシアネート含有オリゴマー)を用いることで、粘着層が緻密な架橋構造を形成し、紫外線照射後に粘着層が脆くなることを抑制することができる。
粘着層中の架橋剤の含有量は、(メタ)アクリル共重合体A100質量部に対して0.05~1.5質量部であることが好ましい。架橋剤の含有量が(メタ)アクリル共重合体A100質量部に対して0.05質量部以上であると、紫外線照射後における粘着層が脆くなることを抑制することができる。他方、架橋剤の含有量が(メタ)アクリル共重合体A100質量部に対して1.5質量部以下であると、紫外線照射前における粘着層の粘着力が弱くなり過ぎることを抑制できる傾向にあり、半導体チップを固定する力が充分となる傾向にある。
光重合開始剤は、紫外線、電子線、及び可視光線から選択される1種以上の光の照射によって、(メタ)アクリル共重合体Aにおいて連鎖重合を生じさせ得る活性種を発生するものであれば特に制限されず、例えば、光ラジカル重合開始剤であっても、光カチオン重合開始剤であってもよい。連鎖重合を生じさせ得る活性種としては、上記(メタ)アクリル共重合体Aの連鎖重合可能な官能基と反応することで重合反応が開始されるものであれば特に制限されない。
粘着層中の光重合開始剤の含有量は、目的とする粘着層の厚さ及び/又は用いる光源によって最適値は異なるが、(メタ)アクリル共重合体A100質量部に対して、0.5~1.5質量部であることが好ましい。光重合開始剤の含有量が(メタ)アクリル共重合体A100質量部に対して0.5質量部以上であると、紫外線照射後における剥離力が充分に低下し、ピックアップ時に突き上げ量が低い場合においても不具合が発生し難い傾向にある。光重合開始剤の含有量が(メタ)アクリル共重合体A100質量部に対して1.5質量部以下であると、経済的に有利である。
粘着層の厚さは、通常、1~100μmであり、好ましくは2~50μm、より好ましくは5~40μmである。粘着層の厚さが1μm以上であると、半導体チップとの充分な粘着力を確保することができるため、テープエキスパンド工程の際に半導体のチップの飛散をより高度に防止することができる。一方、粘着層の厚さが100μm以下であると、経済的に有利である。
また、粘着層の厚さは、好ましくは10μm以上、より好ましくは20~50μm、さらに好ましくは30~50μmである。粘着層の厚さが10μm以上であると、ダイシングテープを用いずに、エキスパンドテープ上で半導体ウエハをダイシングしても基材フィルムにダメージ(切り込み等)が入らないため、準備工程において、ダイシングテープ上で半導体ウエハをダイシングしてエキスパンドテープに転写する(ラミネートする)工程を省略することができる。
<エキスパンドテープの製造方法>
エキスパンドテープは、当技術分野で周知の技術に沿って製造することができる。例えば、以下の方法に従って製造することができる。まず、保護フィルムの上に、ナイフコート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート法、カーテンコート法等によって粘着層を構成する成分及び溶媒を含むワニスを塗工し、溶媒を除去することによって粘着層を形成する。溶媒を除去する条件は、例えば、50~200℃で0.1~90分間の加熱条件であってよい。溶媒を除去する条件は、各工程でのボイド発生又は粘度調整に影響がなければ、溶媒が1.5質量%以下となるまで除去する条件とすることが好ましい。次いで、作製した粘着層付保護フィルムと基材フィルムとを、25~60℃の温度条件下で、粘着層と基材フィルムとが対向するように積層することによって、エキスパンドテープを得ることができる。エキスパンドテープを使用する際には、保護フィルムを剥がしてから使用する。
保護フィルムとしては、例えば、A-63(東洋紡フイルムソリューション株式会社製、離型処理剤:変性シリコーン系)、A-31(東洋紡フイルムソリューション株式会社製、離型処理剤:Pt系シリコーン系)等が挙げられる。
保護フィルムの厚さは、作業性を損なわない範囲で適宜選択される。保護フィルムの厚さは、経済的な観点から、100μm以下であってよい。保護フィルムの厚さは、好ましくは10~75μm、さらに好ましくは25~50μmである。保護フィルムの厚さが10μm以上であると、エキスパンドテープの作製時にフィルムが破れる等の不具合が起こり難い。また、保護フィルムの厚さが75μm以下であると、エキスパンドテープの使用時に保護フィルムを容易に剥離することができる。
(キャリア)
キャリアは、転写時の温度及び圧力に耐えられること(チップが破損しないこと、チップ間隔が変わらないこと)、また、封止時の温度及び圧力にも耐えられることができれば特に制限されない。例えば、封止温度が100~200℃の場合、その温度領域に耐え得る耐熱性を有していることが好ましい。また、熱膨張率は、好ましくは100ppm/℃以下、より好ましくは50ppm/℃以下、さらに好ましくは20ppm/℃以下である。熱膨張率が大きいと半導体チップの位置ずれ等の不具合が発生し易い傾向にある。また、熱膨張率は、半導体チップよりも熱膨張率が小さいと歪み又は反りが生じるため、3ppm/℃以上であることが好ましい。
キャリアの材質としては、特に制限はないが、シリコン(ウエハ)、ガラス、SUS、鉄、Cu等の板、ガラスエポキシ基板などが挙げられる。
キャリアの厚さは、100~5000μmであってよく、好ましくは100~4000μm、より好ましくは100~3000μmである。キャリアの厚さが100μm以上であると、取り扱い性が向上する傾向にある。キャリアの厚さは、厚くても格段の取り扱い性向上が見込めるわけではないことから、経済面を考慮して5000μm以下であってよい。
キャリアは、複数の層から構成されていてもよい。キャリアは、耐熱性及び取り扱い性が付与された層に加えて、密着力制御を付与する観点から、粘着性付与層又は仮固定材がラミネートされた層が設けられていてもよい。これらの層は、半導体チップ又はエキスパンドテープの密着力を考慮して、任意に設けることができる。複数の層から構成される場合、その厚さは特に制限されないが、例えば、1~300μmであってよく、好ましくは1~200μmである。厚さが1μm以上であると、半導体チップとの充分な粘着力を確保することができる。一方、厚さが300μmを超えると、特性において利点がないことから、不経済となる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
<(メタ)アクリル共重合体の溶液の調製>
スリーワンモータ、撹拌翼、及び窒素導入管が備え付けられた容量4000mLのオートクレーブに酢酸エチル1000g、2-エチルヘキシルアクリレート650g、2-ヒドロキシエチルアクリレート350g、及びアゾビスイソブチロニトリル3.0gを配合し、均一になるまで撹拌後、流量100mL/分にて60分間窒素バブリングを実施し、系中の溶存酸素を脱気した。1時間かけて60℃まで昇温し、昇温後4時間重合させた。その後1時間かけて90℃まで昇温し、さらに90℃にて1時間保持後、室温に冷却した。次に酢酸エチルを1000g加えて撹拌し希釈した。これに重合禁止剤としてメトキノンを0.1g、ウレタン化触媒として、ジオクチルスズジラウレートを0.05g添加した後、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工株式会社製、カレンズMOI(登録商標))を100g加えた。70℃で6時間反応させた後、室温に冷却した。その後、酢酸エチルを加え、(メタ)アクリル共重合体の溶液中の不揮発分含有量が35質量%となるよう調整し、連鎖重合可能な官能基を有する(メタ)アクリル共重合体の溶液を得た。
この(メタ)アクリル共重合体の酸価及び水酸基価を、JIS K0070に従って測定したところ、酸価は検出されず、水酸基価は121mgKOH/gであった。また、得られた(メタ)アクリル共重合体の溶液を60℃で一晩真空乾燥し、得られた固形分を全自動元素分析装置(エレメンタール株式会社製、varioEL)にて元素分析した。測定された窒素含有量から、(メタ)アクリル共重合体に導入された2-メタクリロキシエチルイソシアネートの含有量を算出したところ、0.59mmol/gであった。また、SD-8022/DP-8020/RI-8020(東ソー株式会社製)を使用し、カラムには、Gelpack GL-A150-S/GL-A160-S(日立化成株式会社製)を用い、溶離液にテトラヒドロフランを用いてGPC測定をした結果、ポリスチレン換算重量平均分子量は42万であった。
<基材フィルムの準備>
基材フィルムは、ハイミラン1706(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製、アイオノマー樹脂)、エチレン・1-ヘキセン共重合体及びブテン・α-オレフィン共重合体、並びにハイミラン1706がこの順で積層された樹脂フィルムを用いた。各層の厚さは、ハイミラン1706:エチレン・1-ヘキセン共重合体及びブテン・α-オレフィン共重合体:ハイミラン1706としたとき、1:2:1であるものを使用した。
<基材フィルム(エキスパンドテープ)のMD方向及びTD方向の引張試験>
基材フィルムについて、MD方向及びTD方向の引張試験を行い、これにより応力-ひずみ曲線を求めた。基材フィルムのMD方向及びTD方向の引張試験においては、オートグラフ(AG-Xplus、株式会社島津製作所製)を用いた。基材フィルムを幅20mm及び長さ50mmで、MD方向及びTD方向のそれぞれに切り出し、これらをMD方向及びTD方向の引張試験を行うための評価用サンプルとした。これらの評価用サンプルを用いて、チャック間50mm及び引張速度1mm/sにて0%から400%まで延伸させることによって、引張試験を行い、応力-ひずみ曲線を求めた。なお、測定は、高温試験装置(TCLN形、株式会社島津製作所製)を用いてエキスパンドテープを拡幅する際のステージ温度である50℃で行った。
エキスパンドテープのMD方向及びTD方向の引張試験は、基材フィルムの性状に大きく依存する。そのため、基材フィルムのMD方向及びTD方向の引張試験により求められる応力-ひずみ曲線を、後述の製造例1のエキスパンドテープのMD方向及びTD方向の引張試験により求められる応力-ひずみ曲線と見なした。
図4は、基材フィルム(製造例1のエキスパンドテープ)のMD方向及びTD方向の引張試験により求められる応力-ひずみ曲線のグラフである。図4に示すグラフから求められる、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びXの範囲は、0%超305%以下であり、100%超300%未満の範囲の全部と重複するように存在していた。このことより、上記基材フィルムを有するエキスパンドテープを用いる場合、テープエキスパンド工程における1回当たりの拡幅率は、100%超300%未満の範囲から選択すると好適であると判断された。
(製造例1)
<エキスパンドテープの作製>
上記アクリル樹脂溶液(固形分:100質量部)に対し、架橋剤として多官能イソシアネート(日本ポリウレタン工業株式会社製、コロネートL、固形分75%)を固形分として0.2質量部、光重合開始剤として1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF株式会社製、イルガキュア184)を1.0質量部、さらに総固形分含有量が25質量%となるように2-ブタノンを加え、10分間均一に撹拌した。その後、得られた溶液を、保護フィルム(表面離型処理ポリエチレンテレフタレート、厚さ25μm)の上に塗工乾燥して、粘着層を形成した。この際、乾燥時の粘着層厚さを10μmとした。次いで、基材フィルムを準備し、基材フィルムに粘着層面をラミネートし、得られたテープを40℃で4日間エージングした。このようにして、製造例1のエキスパンドテープを得た。
なお、粘着層及び保護フィルムと基材フィルムとは、40℃のロールラミネータでラミネートし、保護フィルム/粘着層/基材フィルムの順の構成とした。エキスパンドテープとして使用する際は、保護フィルムを剥がして使用した。
(実施例1)
<半導体チップの作製(工程1)>
12インチのダイシングリングに貼り付けたダイシングテープ(UPH-1005M3、デンカ株式会社)に5cm角のシリコンウエハ(厚さ200μm)を40℃のホットプレート上でハンドローラーを使用してラミネートし、0.25mm×0.25mmのサイズにダイシング装置(DFD3360、株式会社ディスコ製)を用いてブレードでダイシングし、個片化された複数の半導体チップを得た。その後、UV露光機(ML-320FSAT、ミカサ株式会社製)を用いて、UV(紫外線)を365mJ照射して、ダイシングテープの密着力を下げた。
<半導体チップのエキスパンドテープへの転写(工程2)>
8インチのダイシングリングに貼り付けた製造例1のエキスパンドテープの粘着層に、複数の半導体チップを、40℃のホットプレート上でハンドローラーを使用して転写した。転写後にダイシングテープを剥がし、エキスパンドテープ及びエキスパンドテープ上に固定された複数の半導体チップを備える積層体(エキスパンド用サンプル1)を得た。次いで、8インチのダイシングリングごと、8インチエキスパンダー装置(大宮工業株式会社製、MX-5154FN)にセットした。このとき、初期の半導体チップの間隔は45μmであった。
<テープエキスパンド工程及びテンション保持工程(工程3)>
続いて、突き上げ速度1mm/秒、温度(ステージ温度)50℃で、半導体チップの間隔が45μmから100μmとなるまで(拡幅率:222%(=100/45×100))拡幅されるように適当な高さで突き上げ、エキスパンドテープを引き延ばした。エキスパンドテープを引き伸ばしたサンプルを、6インチダイシングリングで固定して、テンションを保持し、転写用サンプル1とした。
<テープエキスパンド工程及びテンション保持工程(繰り返し工程1)(工程4)>
転写用サンプル1にUV露光機(ML-320FSAT、ミカサ株式会社製)を用いて、UV(紫外線)を600mJ照射して、エキスパンドテープの密着力を下げた。次に、別の製造例1のエキスパンドテープを準備し、8インチのダイシングリングに貼り付けた製造例1のエキスパンドテープの粘着層に、製造例1のエキスパンドテープに、複数の半導体チップを、40℃のホットプレート上でハンドローラーを使用して転写した。転写後に転写用サンプル1に用いたエキスパンドテープを剥がし、エキスパンドテープ及びエキスパンドテープ上に固定された複数の半導体チップを備える積層体(エキスパンド用サンプル2)を得た。
続いて、突き上げ速度1mm/秒、温度(ステージ温度)50℃で、半導体チップの間隔が100μmから150μmとなるまで(拡幅率:150%(=150/100×100))拡幅されるように適当な高さで突き上げ、エキスパンドテープを引き延ばした。エキスパンドテープを引き伸ばしたエキスパンド用サンプル2を、6インチダイシングリングで固定して、テンションを保持し、転写用サンプル2とした。
<テープエキスパンド工程及びテンション保持工程(繰り返し工程2)(工程5)>
半導体チップの間隔が最終的に300μmになるように、半導体チップの間隔が150μmから200μmとなるまで(拡幅率:133%(=200/150×100))、200μmから250μmとなるまで(拡幅率:125%(=250/200×100))、及び250μmから300μmとなるまで(拡幅率:120%(=300/250×100))拡幅されるように工程4を繰り返し、エキスパンドテープを引き伸ばしたエキスパンド用サンプルを、6インチダイシングリングで固定して、テンションを保持することによって、実施例1の位置ずれ測定用サンプルを得た。
(実施例2)
工程5を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、実施例2の位置ずれ測定用サンプルを得た。なお、工程3において、突き上げ速度1mm/秒、温度(ステージ温度)50℃で、半導体チップの間隔が45μmから127.5μmとなるまで(拡幅率:283%(=127.5/45×100))拡幅されるように適当な高さで突き上げ、エキスパンドテープを引き延ばした。また、工程4において、突き上げ速度1mm/秒、温度(ステージ温度)50℃で、半導体チップの間隔が127.5μmから300μmとなるまで(拡幅率:235%(=300/127.5×100))拡幅されるように適当な高さで突き上げ、エキスパンドテープを引き延ばした。エキスパンドテープを引き伸ばしたサンプルを、6インチダイシングリングで固定して、テンションを保持し、実施例2の位置ずれ測定用サンプルとした。
(比較例1)
工程4以降を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例1の位置ずれ測定用サンプルを得た。なお、工程3において、突き上げ速度1mm/秒、温度(ステージ温度)50℃で、半導体チップの間隔が45μmから300μmとなるまで(拡幅率:666%(=300/45×100))拡幅されるように適当な高さで突き上げ、エキスパンドテープを引き延ばした。エキスパンドテープを引き伸ばしたサンプルを、6インチダイシングリングで固定して、テンションを保持し、比較例1の位置ずれ測定用サンプルとした。
<最終拡幅時の位置ずれ評価>
上記工程1の後(拡幅前)の半導体チップの座標位置を、NEXIV VMZ-K(株式会社ニコンインスティック)を用いて測定した。次いで、実施例1、実施例2、及び比較例1の位置ずれ測定用サンプルを用いて、拡幅後の半導体チップの座標位置を測定した。このとき、測定点として、中心部を1点、周辺部を36点(中心部を中心に上下左右で5点ずつ、斜め方向に4点ずつ)、計37点を測定した。上記工程1の後(拡幅前)の半導体チップの座標位置の測定結果を基準とし、半導体チップの間隔が300μmとなるまで拡幅した際の半導体チップの想定される理想の座標位置を決定した。次いで、拡幅後の理想の座標位置と拡幅後の実際の座標位置との差を求め、その差の平均値を位置ずれとした。拡幅後の理想の座標位置と拡幅後の実際の座標位置との差の平均値が大きいほど、位置ずれが大きいといえる。結果を表1に示す。
Figure 0007188658000001
表1に示すように、所定のエキスパンドテープを用いて、所定のエキスパンドテープの性状から1回当たりの拡幅率を選定し、これに基づき、複数の半導体チップの間隔を拡幅すること、そして、テープエキスパンド工程及び転写工程をこの順に繰り返すことが実施された実施例1、2の位置ずれ測定用サンプルは、そのようなことが実施されていない比較例1の位置ずれ測定用サンプルに比べて、位置ずれが小さかった。このような結果から、本開示の半導体装置の製造方法は、個片化された半導体チップの間隔を拡幅した場合において、半導体チップの位置ずれが充分に抑制されることが確認された。
1…エキスパンドテープ、1a…粘着層、1b…基材フィルム、2…半導体チップ、3…パッド(回路)、4…固定用ジグ、5…キャリア、10,20,30…積層体、40…半導体装置。

Claims (2)

  1. 半導体チップを有する半導体装置の製造方法であって、
    転写用エキスパンドテープを加熱しながら延伸することにより、前記転写用エキスパンドテープ上に固定された複数の半導体チップの間隔を、1回当たり100%超300%未満の範囲内の拡幅率で拡幅するテープエキスパンド工程と、
    複数の前記半導体チップの、前記転写用エキスパンドテープ上に固定された面とは反対側の面が固定化されるように、被転写用エキスパンドテープに転写する転写工程と、
    複数の前記半導体チップが転写された前記被転写用エキスパンドテープを転写用エキスパンドテープとして、前記テープエキスパンド工程及び前記転写工程をこの順に繰り返す繰り返し工程と、
    を備え、
    前記転写用エキスパンドテープ及び前記被転写用エキスパンドテープは、前記テープエキスパンド工程の加熱温度下でのMD方向及びTD方向の引張試験により求められる応力-ひずみ曲線において、前記MD方向の引張応力及び前記TD方向の引張応力をそれぞれfa(MPa)及びfb(MPa)としたとき、faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲が、100%超300%未満の範囲の少なくとも一部と重複するように存在し、
    前記テープエキスパンド工程は、100%超300%未満の伸びの範囲であって、前記faとfbとの差の絶対値が2.8MPa以下となる伸びの範囲から選定される伸びの数値を1回当たりの前記拡幅率として、複数の前記半導体チップの間隔を拡幅する工程である、
    半導体装置の製造方法。
  2. キャリアに、複数の前記半導体チップを転写するキャリア転写工程をさらに備える、
    請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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