JP7296944B2 - ワーク加工用シート - Google Patents

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Description

本発明は、表面に凹凸を有するワークの加工に好適に使用することができるワーク加工用シートに関するものである。
シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウエハおよび各種パッケージ類は、大径の状態で製造され、これらは素子小片(半導体チップ)に切断分離(ダイシング)されるとともに個々に剥離(ピックアップ)された後に、次の工程であるマウント工程に移される。この際、半導体ウエハ等の被切断物は、基材および粘着剤層を備えるワーク加工用シートに貼着された状態で、バックグラインド、ダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディング、ピックアップ、マウンティング等の加工が行われる。
近年では、上述したようなワーク加工用シートを用いて、ガラス板を加工することも増えている。例えば、携帯電話やスマートフォンに搭載されるカメラモジュールを製造する上で、微細なガラス片が必要となるが、このようなガラス片は、上述したワーク加工用シート上にて一枚のガラス板をダイシングすることで得ることができる。すなわち、ワーク加工用シートにガラス板を貼付した後、ダイシングブレードにて当該ガラス板を切断することで、個片化されたガラス片(ガラスチップ)を得ることができる。
ワーク加工用シートを用いて半導体ウエハやガラス板のダイシングを行う場合には、ダイシング時に、形成されたチップがワーク加工用シートから意図せず分離・脱落すること(チップ飛び)が生じないことが求められる。
特許文献1には、上述したようなチップ飛びの抑制を課題の1つとする、ガラス板をワークとするワーク加工用シートが開示されている。当該ワーク加工用シートでは、基材として、所定の厚さおよび所定の引張弾性率を有するものを使用するとともに、粘着剤層を所定の厚さとすることで、上述したようなチップ飛び、さらには、チップの切断面における欠けの発生(チッピング)を抑制しようとしている。
特許第3838637号
ところで、上述したようなワーク加工用シートを用いて、表面に凹凸を有するワークの加工が行われることもある。例えば、表面に回路や電極が形成された半導体ウエハや、表面に部分的な印刷が施されたガラス板が、ワーク加工用シート上にてダイシングされ、表面に回路や電極を備えた半導体チップや、表面に部分的な印刷が施されたガラスチップが製造される。
このように凹凸を有するワークを、ワーク加工用シートを用いて加工する際には、当該ワークの凹凸が存在する面に、ワーク加工用シートの粘着剤層における基材とは反対側の面(以下、「粘着面」という場合がある。)が貼付されることがある。この場合、加工の完了後、ワーク加工用シートから剥離されたワークでは、粘着面に貼付されていた表面、特に当該表面における凹凸付近に、粘着剤層を構成する粘着剤の付着(糊残り)が生じたものとなり易い。このような糊残りは、得られるチップまたは当該チップが組み込まれる製品の性能を低下させる可能性がある。特に、ガラスチップは、光線透過性が高いことが求められる用途に使用されることが多いため、ワーク加工用シートを用いてガラスチップを製造する場合には、当該光線透過性を大きく低下させる可能性のある糊残りが生じないことが強く求められる。しかしながら、特許文献1に開示されるような従来のワーク加工用シートでは、糊残りの発生を十分に抑制できない。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、ダイシング時におけるチップ飛びの発生を抑制するとともに、剥離時における糊残りの発生を抑制することができるワーク加工用シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、基材と、前記基材における片面側に積層された粘着剤層とを備えるワーク加工用シートであって、前記粘着剤層が、重量平均分子量が100000以上、2500000以下であるアクリル系共重合体と、重量平均分子量が2000以上、40000以下である活性エネルギー線硬化性成分とを含有する粘着剤組成物から形成されたものであり、前記活性エネルギー線硬化性成分中における、分子量が800未満である低分子量成分の含有量が、20質量%以下であることを特徴とするワーク加工用シートを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係るワーク加工用シートでは、粘着剤層が、上述したアクリル系共重合体と、活性エネルギー線硬化性成分とを含有する粘着剤組成物から形成されたものであるとともに、当該活性エネルギー線硬化性成分の重量平均分子量および当該活性エネルギー線硬化性成分中における所定の低分子量成分の含有量がそれぞれ上述した範囲であることにより、ワーク加工用シートが、活性エネルギー線の照射前において、ワークに対して良好な粘着性を発揮するものとなる。これによりダイシング時におけるチップ飛びを良好に抑制することができる。さらに、当該ワーク加工用シートでは、活性エネルギー線を照射した後において、粘着剤層が高い凝集力を有するものとなり、ワークがその表面に凹凸を有するものであったとしても、剥離時における糊残りの発生を抑制することができる。
上記発明(発明1)において、前記活性エネルギー線硬化性成分は、多官能アクリレートを含有することが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)において、前記活性エネルギー線硬化性成分の重量平均分子量は、2500超であることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1~3)において、前記アクリル系共重合体は、活性エネルギー線硬化性を有しないものであることが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1~4)において、前記粘着剤層の厚さは、10μm以上、100μm以下であることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1~5)において、前記基材は、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい(発明6)。
上記発明(発明1~6)において、前記ワーク加工用シートのワークは、表面に凹凸を有するワークであり、前記粘着剤層における前記基材とは反対側の面が、前記ワークにおける凹凸が存在する面に貼付されることが好ましい(発明7)。
上記発明(発明1~7)においては、ガラス板をワークとすることが好ましい(発明8)。
上記発明(発明1~8)においては、ダイシングシートであることが好ましい(発明9)。
本発明に係るワーク加工用シートは、ダイシング時におけるチップ飛びの発生を抑制するとともに、剥離時における糊残りの発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係るワーク加工用シートは、基材と、当該基材における片面側に積層された粘着剤層とを備える。
1.ワーク加工用シートの構成部材
(1)基材
本実施形態に係るワーク加工用シートにおいて、基材は、ワーク加工用シートの使用の際に所望の機能を発揮するものである限り、特に限定されない。ワークとして、半導体ウエハのような、活性エネルギー線に対する透過性の無いまたは比較的低いものを使用する場合には、基材が、活性エネルギー線に対して良好な透過性を有することが好ましい。当該基材を介して粘着剤層に活性エネルギー線を照射することで、当該粘着剤層を良好に硬化させることが可能となる。また、ワークとして、ガラス部材のような、活性エネルギー線に対して良好な透過性を有する材質からなるものを使用する場合であっても、当該ガラス部材の表面に凹凸(例えば、印刷による凹凸)が存在し、当該凹凸に起因して活性エネルギー線に対して十分な透過性を発揮できない可能性がある場合にも、基材が、活性エネルギー線に対して良好な透過性を有することが好ましい。
例えば、基材は、樹脂系の材料を主材とする樹脂フィルムであることが好ましく、その具体例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系フィルム;エチレン-酢酸ビニル共重合体フィルム;エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン-(メタ)アクリル酸メチル共重合体フィルム、その他のエチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム等のエチレン系共重合フィルム;ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、エチレン-ノルボルネン共重合体フィルム、ノルボルネン樹脂フィルム等のポリオレフィン系フィルム;ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム等のポリ塩化ビニル系フィルム;(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム;ポリウレタンフィルム;ポリイミドフィルム;ポリスチレンフィルム;ポリカーボネートフィルム;フッ素樹脂フィルムなどが挙げられる。ポリエチレンフィルムの例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム、高密度ポリエチレン(HDPE)フィルム等が挙げられる。また、これらの架橋フィルム、アイオノマーフィルムといった変性フィルムも用いられる。また、基材は、上述したフィルムが複数積層されてなる積層フィルムであってもよい。この積層フィルムにおいて、各層を構成する材料は同種であってもよく、異種であってもよい。なお、本明細書における「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸およびメタクリル酸の両方を意味する。他の類似用語についても同様である。
本実施形態における基材としては、上述したフィルムの中でも、ポリエステル系フィルムを使用することが好ましく、特にポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。ポリエチレンテレフタレートフィルムは、比較的高い弾性率を達成し易い。そのため、ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材として使用することで、ワークの加工(例えばダイシング)の際に、ワーク加工用シートに衝撃が加わった場合であっても、ワーク加工用シートの振動や変形等を抑制し易い。それにより、ワークや加工後のワークの破損や移動等を抑制し易いものとなる。特に、ワークとしてガラス部材を使用する場合、当該部材は、半導体ウエハ等と比較して、非常に脆く、ワーク加工用シート上での加工の際に割れるといった問題が生じ易い。そのため、ワーク加工用シート上でガラス板をダイシングする場合には、当該ダイシングにより得られるガラスチップの切断面に欠け(チッピング)が発生し易い。しかしながら、基材として、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用することで、上述したようなチッピングの発生を良好に抑制することが可能となる。
基材は、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、酸化防止剤、着色剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、イオン捕捉剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤の含有量としては、特に限定されないものの、基材が所望の機能を発揮する範囲とすることが好ましい。
基材の粘着剤層が積層される面には、粘着剤層との密着性を高めるために、プライマー処理、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理が施されてもよい。
基材の厚さは、ワーク加工用シートが使用される方法に応じて適宜設定できるものの、通常、20μm以上であることが好ましく、特に25μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、通常、450μm以下であることが好ましく、特に300μm以下であることが好ましい。
(2)粘着剤層
本実施形態における粘着剤層は、重量平均分子量が100000以上、2500000以下であるアクリル系共重合体と、重量平均分子量が2000以上、40000以下である活性エネルギー線硬化性成分とを含有する粘着剤組成物から形成されたものである。そして、上記活性エネルギー線硬化性成分中における、分子量が800未満である低分子量成分の含有量は、20質量%以下である。
本実施形態に係るワーク加工用シートでは、粘着剤層が活性エネルギー線硬化性成分を含有する粘着剤組成物から形成されたものであることで、加工後のワークとワーク加工用シートとを分離する際に、活性エネルギー線照射により粘着剤層を硬化させて、ワーク加工用シートの当該ワークに対する粘着力を低下させることができる。これにより、上述した分離を容易に行うことが可能となる。
また、本実施形態に係るワーク加工用シートでは、活性エネルギー線硬化性成分として、重量平均分子量が2000以上、40000以下であるものを使用するとともに、活性エネルギー線硬化性成分中における、分子量が800未満である低分子量成分の含有量が20質量%以下であることにより、ダイシング時におけるチップ飛びの抑制と、剥離時における糊残りの抑制とを良好に両立することが可能となる。特に、活性エネルギー線硬化性成分の重量平均分子量が適度に小さいものであることにより、ワーク加工用シートが、活性エネルギー線の照射前において、ワークおよび加工後のワークに対して良好な粘着力を発揮するものとなる。これにより、ワークおよび加工後のワークをワーク加工用シート上に良好に保持することが可能となり、特に、ワーク加工用シート上でワークをダイシングして半導体チップやガラスチップを得る場合には、チップ飛びを良好に抑制することができる。また、活性エネルギー線硬化性成分の重量平均分子量が適度に大きいものであるとともに、上述した低分子量成分の含有量が20質量%以下であることにより、活性エネルギー線を照射した後において、粘着剤層が高い凝集力を有するものとなる。これにより、ワーク加工用シートから分離されたワークにおける糊残りの発生を良好に抑制することができる。
活性エネルギー線硬化性成分重量平均分子量が40000を超える場合、ワーク加工用シートがワークに対して十分な粘着力を達成し難いものとなり、ダイシング時におけるチップ飛びを十分に抑制することができない。この観点から、活性エネルギー線硬化性成分の重量平均分子量は、20000以下であることが好ましく、特に10000以下であることが好ましい。
また、活性エネルギー線硬化性成分の重量平均分子量が2000未満である場合、活性エネルギー線を照射した後において、粘着剤層の凝集力が十分に向上せず、糊残りが発生してしまう。この観点から、活性エネルギー線硬化性成分の重量平均分子量は、2300以上であることが好ましく、2500超であることが好ましい。
なお、本明細書における重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定した標準ポリスチレン換算の値である。
さらに、活性エネルギー線硬化性成分中における、分子量が800未満である低分子量成分の含有量が20質量%を超える場合にも、活性エネルギー線を照射した後において、粘着剤層の凝集力が十分に向上せず、糊残りが発生してしまう。この観点から、上述した低分子量成分の含有量は、18質量%以下であることが好ましい。
なお、上述した低分子量成分は、活性エネルギー線硬化性成分中に実質的に含有されないことが好ましいものの、活性エネルギー線硬化性成分の製造時における低分子量成分の残存や生成を完全に防止することは通常困難である。そのため、活性エネルギー線硬化性成分中における上述した低分子量成分の含有量の下限値は、通常0質量%以上であればよく、特に1質量%以上であってもよい。
なお、活性エネルギー線硬化性成分中における、分子量が800未満である低分子量成分の含有量の測定方法の詳細は、後述する試験例に記載の通りである。
(2-1)アクリル系共重合体
本実施形態におけるアクリル系共重合体は、重量平均分子量が100000以上、2500000以下である限り、特に限定されない。
本実施形態におけるアクリル系共重合体は、重量平均分子量が100000以上、2500000以下であり、この点で、上述した活性エネルギー線硬化性成分とは区別されるものである。アクリル系共重合体の重量平均分子量は、粘着剤層の凝集力を所望の範囲に調整し易いという観点から、150000以上であることが好ましく、特に300000以上であることが好ましい。また、アクリル系共重合体の重量平均分子量は、所望の粘着力を達成し易いという観点から、2000000以下であることが好ましく、特に1800000以下であることが好ましい。
本実施形態におけるアクリル系共重合体は、活性エネルギー線硬化性を有するものであってもよく、または活性エネルギー線硬化性を有しないものであってもよい。本実施形態に係るワーク加工用シートでは、アクリル系共重合体が上述した活性エネルギー線硬化性成分との組み合わせで使用されるものであり、このような組み合わせの場合において、粘着力を制御し易く、それによりチップ飛びを効果的に抑制し易くなるという観点から、上記アクリル系共重合体は、活性エネルギー線硬化性を有しないものであることが好ましい。
上述した活性エネルギー線硬化性を有しないアクリル系共重合体は、重合体を構成するモノマー単位としてアクリル系モノマーを含有するものである限り特に限定されず、特に、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを共重合したものであることが好ましい。当該(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとしては、アルキル基の炭素数が1以上のものであることが好ましく、特に2以上のものであることが好ましい。また、当該(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとしては、アルキル基の炭素数が18以下であるものが好ましく、特に8以下であるものが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ペンチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらの中でも、本実施形態に係るワーク加工用シートの粘着力を所望の範囲に調整し易くなり、それによりチップ飛びを効果的に抑制することも可能となるという観点から、アクリル酸n-ブチルを使用することが好ましい。上述した(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述したアクリル系共重合体は、当該重合体を構成するモノマー単位として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを、50質量%以上含有することが好ましく、特に60質量%以上含有することが好ましい。また、アクリル系共重合体は、当該重合体を構成するモノマー単位として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを、98質量%以下で含有することが好ましく、特に95質量%以下で含有することが好ましい。
また、上述したアクリル系共重合体は、粘着剤組成物が後述する架橋剤を含有する場合に、アクリル系共重合体が良好に架橋し易いものとなるとともに、粘着力を所望の範囲に調整し易くなるという観点から、重合体を構成するモノマー単位として、官能基含有モノマーを含有することが好ましい。官能基含有モノマーが有する官能基としては、例えば、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等が挙げられ、中でも水酸基およびカルボキシ基が好ましく、特にカルボキシ基が好ましい。なお、異なる種類の官能基含有モノマーを組み合わせて用いてもよい。
官能基含有モノマーとしてカルボキシ基を有するモノマー(カルボキシ基含有モノマー)を使用する場合、その例としてはエチレン性不飽和カルボン酸が挙げられ、その具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等が挙げられる。これらの中でも、カルボキシ基の反応性および共重合性の点から、アクリル酸が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
官能基含有モノマーとして水酸基を有するモノマー(水酸基含有モノマー)を使用する場合、その例としては(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられ、その具体例としては、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル等が挙げられる。これらの中でも、水酸基の反応性および共重合性の点から、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチルが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述したアクリル系共重合体は、当該重合体を構成するモノマー単位として、官能基含有モノマーを、0.1質量%以上含有することが好ましく、特に0.5質量%以上含有することが好ましく、さらには1質量%以上含有することが好ましい。また、アクリル系共重合体は、当該重合体を構成するモノマー単位として、官能基含有モノマーを、30質量%以下で含有することが好ましく、特に20質量%以下で含有することが好ましく、さらには15質量%以下で含有することが好ましい。
アクリル系共重合体は、重合体を構成するモノマー単位として、上述した(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーおよび官能基含有モノマー以外のその他のモノマーを含んでもよい。
当該その他のモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル等のアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の脂肪族環を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の芳香族環を有する(メタ)アクリル酸エステル;アクリルアミド、メタクリルアミド等の非架橋性のアクリルアミド;(メタ)アクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N-ジメチルアミノプロピル等の非架橋性の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル;スチレンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アクリル系共重合体の重合態様は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。また、重合法に関しては特に限定されず、一般的な重合法により重合することができる。
本実施形態におけるアクリル系共重合体が、活性エネルギー線硬化性を有するアクリル系共重合体である場合、当該アクリル系共重合体は、側鎖に活性エネルギー線硬化性を有する官能基(活性エネルギー線硬化性基)が導入された(メタ)アクリル酸エステル重合体であることが好ましい。このような(メタ)アクリル酸エステル重合体は、重合体を構成するモノマー単位として、上述した官能基含有モノマー(および、所望により、上述した(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーやその他のモノマー)を含有する(メタ)アクリル酸エステル重合体に対して、当該官能基含有モノマーが有する官能基に結合可能な官能基を含有する不飽和基含有化合物を反応させて得られるものであることが好ましい。
上述した不飽和基含有化合物は、不飽和基を有するとともに、上述した官能基含有モノマー単位の官能基と反応することが可能な官能基を含有するものである限り、特に限定されない。
不飽和基含有化合物が有する上記官能基は、上述した官能基含有モノマーの官能基の種類に応じて、適宜選択することができる。例えば、官能基含有モノマーの官能基がヒドロキシ基、アミノ基または置換アミノ基の場合、不飽和基含有化合物が有する官能基としてはイソシアネート基またはエポキシ基が好ましく、官能基含有モノマーの官能基がエポキシ基の場合、不飽和基含有化合物が有する官能基としてはアミノ基、カルボキシ基またはアジリジニル基が好ましい。
不飽和基含有化合物が有する不飽和基は、活性エネルギー線重合性の炭素-炭素二重結合であることが好ましい。不飽和基含有化合物中における当該炭素-炭素二重結合の数は、1個以上であることが好ましい。また、不飽和基含有化合物中における当該炭素-炭素二重結合の数は、6個以下であることが好ましく、特に4個以下であることが好ましい。
不飽和基含有化合物の好ましい例としては、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタ-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネート、アリルイソシアネート、1,1-(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート;ジイソシアネート化合物またはポリイソシアネート化合物と、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとの反応により得られるアクリロイルモノイソシアネート化合物;ジイソシアネート化合物またはポリイソシアネート化合物と、ポリオール化合物と、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとの反応により得られるアクリロイルモノイソシアネート化合物;(メタ)アクリル酸グリシジル;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2-(1-アジリジニル)エチル、2-ビニル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-2-オキサゾリン等が挙げられる。
官能基含有モノマーを含有する(メタ)アクリル酸エステル重合体に対して、不飽和基含有化合物を反応させることで、活性エネルギー線硬化性を有するアクリル系共重合体を得る場合、上記(メタ)アクリル酸エステル重合体が有する官能基と不飽和基含有化合物が有する官能基との組合せに応じて、反応の温度、圧力、溶媒、時間、触媒の有無、触媒の種類を適宜選択することができる。これにより、上記(メタ)アクリル酸エステル重合体中に存在する官能基と、不飽和基含有化合物中の官能基とが反応し、不飽和基が(メタ)アクリル酸エステル重合体中の側鎖に導入され、活性エネルギー線硬化性を有するアクリル系共重合体が得られる。
(2-2)活性エネルギー線硬化性成分
本実施形態における活性エネルギー線硬化性成分は、活性エネルギー線硬化性を有し、重量平均分子量が2000以上、40000以下であるとともに、活性エネルギー線硬化性成分中における、分子量が800未満である低分子量成分の含有量が20質量%以下である限り、特に限定されない。特に、重量平均分子量を上述した範囲に調整し易いとともに、上記低分子量成分の含有量を上述した範囲に調整し易いという観点から、活性エネルギー線硬化性成分は、多官能アクリレートのオリゴマーまたは変性物であることが好ましい。
活性エネルギー線硬化性成分の官能基数は、2以上であることが好ましく、特に5以上であることが好ましい。また、当該官能基数は、20以下であることが好ましく、特に10以下であることが好ましい。活性エネルギー線硬化性成分の官能基数が上記範囲であることで、活性エネルギー線の照射によって、粘着剤層を所望の程度に硬化させ易くなり、これにより、加工後のワークのワーク加工用シートからの分離がより容易となるとともに、当該ワークにおける糊残りを効果的に抑制することが可能となる。
上記多官能アクリレートの好ましい例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4-ブチレングリコールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート等の多官能アクリレートが挙げられる。
また、上記変性物の例としては、ウレタン変性物、エポキシ変性物、エステル変性物等が挙げられる。これらの中でも、重量平均分子量を上述した範囲に調整し易いとともに、上記低分子量成分の含有量を上述した範囲に調整し易いという観点から、上記変性物は、ウレタン変性物であることが好ましい。
上記ウレタン変性物は、上述した多官能アクリレートと、ポリイソシアネート化合物とを反応させてなるものであることが好ましい。当該ポリイソシアネート化合物の例としては、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート;トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。これらの中でも、脂環式ポリイソシアネートが好ましく、特にイソホロンジイソシアネートが好ましい。
本実施形態における活性エネルギー線硬化性成分としては、ペンタエリスリトールトリアクリレートと脂環式ポリイソシアネートとを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレートが好ましく、特に、ペンタエリスリトールトリアクリレートとイソホロンジイソシアネートとを反応させて得られる2~20官能の多官能ウレタンアクリレートが好ましい。
本実施形態における活性エネルギー線硬化性成分は、当該活性エネルギー線硬化性成分中における、分子量が1200未満である低分子量成分の含有量が、50質量%以下であることが好ましく、特に45質量%以下であることが好ましく、さらには42質量%以下であることが好ましい。分子量が1200未満である低分子量成分の含有量が50質量%以下であることで、分子量が800未満である低分子量成分の含有量を前述した範囲に調整し易くなる。なお、分子量が1200未満である低分子量成分の含有量の下限値については特に限定されず、通常0質量%以上であり、特に1質量%であってもよい。なお、分子量が1200未満である低分子量成分に係る上述した含有量の測定方法の詳細は、後述する試験例に記載の通りである。
本実施形態における粘着剤組成物中における活性エネルギー線硬化性成分の含有量は、上述したアクリル系共重合体100質量部に対して、10質量部以上であることが好ましく、特に20質量部以上であることが好ましく、さらには30質量部以上であることが好ましい。また、当該含有量は、300質量部以下であることが好ましく、特に200質量部以下であることが好ましく、さらには150質量部以下であることが好ましい。活性エネルギー線硬化性成分の含有量が上記範囲であることで、活性エネルギー線の照射後における粘着剤層が適度な凝集力を有するものとなり、ワーク加工用シートから分離された加工後のワークにおける糊残りの発生を効果的に抑制することが可能となる。また、活性エネルギー線硬化性成分の含有量が10質量部以上であることで、活性エネルギー線の照射によって、粘着剤層が良好に硬化し易いものとなり、加工後のワークをワーク加工用シートから分離する際に、より容易に分離を行うことが可能となる。一方、活性エネルギー線硬化性成分の含有量が300質量部以下であることで、本実施形態に係るワーク加工用シートが、活性エネルギー線の照射前におけるワークに対して良好な粘着力を発揮し易いものとなり、チップ飛びを効果的に抑制することが可能となる。また、活性エネルギー線硬化性成分の含有量が300質量部以下であることで、活性エネルギー線の照射前において、粘着剤層の弾性率が過度に低いものとなることが抑制される。これにより、ワークの加工時におけるワーク加工用シートの振動や変形が抑制され、精度の高い加工が可能となる。特に、ワーク加工用シートを用いてダイシングを行う場合には、チッピングの発生を効果的に抑制することが可能となる。
(2-3)架橋剤
本実施形態における粘着剤組成物は、架橋剤を含有することが好ましい。粘着剤組成物が架橋剤を含有することにより、粘着剤層において、アクリル系共重合体が架橋し、良好な三次元網目構造を形成することが可能となる。これにより、得られる粘着剤の凝集力がより向上し、活性エネルギー線の照射後にワーク加工用シートから分離されたワークにおいて、糊残りの発生を効果的に抑制することができる。なお、粘着剤組成物が架橋剤を含有する場合には、アクリル系共重合体は、重合体を構成するモノマー単位として、上述した官能基含有モノマーを含有することが好ましく、特に、使用する架橋剤との反応性の高い官能基を有する官能基含有モノマーを含有することが好ましい。
上記架橋剤の例としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アミン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、ヒドラジン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、アンモニウム塩系架橋剤等が挙げられる。これらの架橋剤は、アクリル系共重合体が有する、官能基含有モノマー由来の官能基に応じて選択することができる。なお、これらの架橋剤は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
イソシアネート系架橋剤は、少なくともポリイソシアネート化合物を含むものである。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネートなど、及びそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体などが挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパン変性の芳香族ポリイソシアネート、特にトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネートが好ましい。
本実施形態における粘着剤組成物が架橋剤を含有する場合、粘着剤組成物中における架橋剤の含有量は、上述したアクリル系共重合体100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましく、特に5質量部以上であることが好ましい。また、当該含有量は、20質量部以下であることが好ましく、特に15質量部以下であることが好ましい。架橋剤の含有量が1質量部以上であることで、活性エネルギー線の照射後における粘着剤層の凝集力を向上させ易くなり、それによって、糊残りを効果的に抑制することが可能となる。また、架橋剤の含有量が20質量部以下であることで、架橋の程度が適度なものとなり、粘着剤層が所望の粘着力を発揮し易くなり、それにより、チップ飛びを効果的に抑制することが可能となる。
(2-4)光重合開始剤
本実施形態における粘着剤組成物は、光重合開始剤を含有することが好ましい。粘着剤組成物が光重合開始剤を含有することにより、活性エネルギー線を照射して粘着剤層を硬化させる際の重合硬化時間および光線照射量を少なくすることができる。
光重合開始剤の例としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4-ジエチルチオキサンソン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、β-クロールアンスラキノン、(2,4,6-トリメチルベンジルジフェニル)フォスフィンオキサイド、2-ベンゾチアゾール-N,N-ジエチルジチオカルバメート、オリゴ{2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-プロペニル)フェニル]プロパノン}、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オンなどが挙げられる。これらの中でも、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを使用することが好ましい。上述した光重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態における粘着剤組成物が光重合開始剤を含有する場合、粘着剤組成物中における光重合開始剤の含有量は、上述したアクリル系共重合体100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、特に1質量部以上であることが好ましい。また、当該含有量は、10質量部以下であることが好ましく、特に5質量部以下であることが好ましい。光重合開始剤の含有量が上記範囲であることで、活性エネルギー線の照射によって、粘着剤層を効率良く硬化させることができ、それにより、加工後のワークに対するワーク加工用シートの粘着力を良好に低下させ易くなるとともに、当該ワークにおける糊残りの発生を効果的に抑制することが可能となる。
(2-5)その他の成分
本実施形態における粘着剤組成物は、本実施形態に係るワーク加工用シートによる前述した効果を損なわない限り、所望の添加剤、例えばシランカップリング剤、帯電防止剤、粘着付与剤、酸化防止剤、光安定剤、軟化剤、充填剤、屈折率調整剤などを添加することができる。なお、後述の重合溶媒や希釈溶媒は、粘着剤組成物を構成する添加剤に含まれないものとする。
(2-6)粘着剤組成物の調製方法
本実施形態における粘着剤組成物は、アクリル系重合体を製造し、得られたアクリル系重合体と、活性エネルギー線硬化性成分と、所望により、架橋剤と、光重合開始剤と、添加剤とを混合することで製造することができる。
アクリル系重合体が活性エネルギー線を有しないものである場合、当該アクリル系重合体は、重合体を構成するモノマーの混合物を通常のラジカル重合法で重合することにより製造することができる。当該重合は、所望により重合開始剤を使用して、溶液重合法により行うことが好ましい。重合溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン等が挙げられ、2種類以上を併用してもよい。
重合開始剤としては、アゾ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、2種類以上を併用してもよい。アゾ系化合物としては、例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチル-4-メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、4,4’-アゾビス(4-シアノバレリック酸)、2,2’-アゾビス(2-ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]等が挙げられる。
有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、t-ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-n-プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2-エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5-トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等が挙げられる。
なお、上記重合工程において、2-メルカプトエタノール等の連鎖移動剤を配合することにより、得られる重合体の重量平均分子量を調節することができる。
アクリル系重合体が活性エネルギー線を有するものである場合、当該アクリル系重合体は、前述した官能基含有モノマーと、所望により、前述した(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーと、前述したその他のモノマーとを重合させて(メタ)アクリル酸エステル重合体を得た後、当該(メタ)アクリル酸エステル重合体に対して、当該官能基含有モノマーが有する官能基に結合し得る不飽和基含有化合物を従来公知の方法で反応させることで得ることができる。
アクリル系重合体が得られたら、アクリル系重合体の溶液に、活性エネルギー線硬化性成分、所望により、架橋剤、光重合開始剤、その他の添加剤、および希釈溶剤を添加し、十分に混合することにより、粘着剤組成物の塗布液を得ることができる。なお、上記各成分のいずれかにおいて、固体状のものを用いる場合、あるいは、希釈されていない状態で他の成分と混合した際に析出を生じる場合には、その成分を単独で予め希釈溶媒に溶解もしくは希釈してから、その他の成分と混合してもよい。
上記希釈溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、2-ペンタノン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶剤などが用いられる。
このようにして調製された塗布液の濃度・粘度としては、コーティング可能な範囲であればよく、特に制限されず、状況に応じて適宜選定することができる。例えば、粘着剤組成物の濃度が10質量%以上、60質量%以下となるように希釈する。なお、塗布液を得るに際して、希釈溶剤等の添加は必要条件ではなく、粘着剤組成物がコーティング可能な粘度等であれば、希釈溶剤を添加しなくてもよい。この場合、粘着剤組成物は、アクリル系重合体の重合溶媒をそのまま希釈溶剤とする塗布液となる。
(2-7)粘着剤層の厚さ
本実施形態における粘着剤層の厚さは、10μm以上であることが好ましく、特に20μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、100μm以下であることが好ましく、特に50μm以下であることが好ましい。粘着剤層の厚さが10μm以上であることで、ワーク加工用シートが良好な粘着力を発揮し易くなり、ダイシング時のワーク加工用シート浮きや、チップ飛びを効果的に抑制することが可能となる。また、粘着剤層の厚さが10μm以上であることで、ワーク加工用シートからワークを分離する際に、チップ飛びを効果的に抑制することができるとともに、良好な凹凸埋め込み性を得易いものとなる。一方、粘着剤層の厚さが100μm以下であることで、活性エネルギー線の照射後における、加工後のワークに対する粘着力が適度に低下するものとなり、ワーク加工用シートからのワークの分離がより容易となる。なお、一般的に、粘着剤層の厚さを厚くした場合、チップ飛びの抑制や凹凸の埋め込み性が向上する一方で、糊残りが生じ易くなる。しかしながら、本実施形態に係るワーク加工用シートによれば、糊残りの発生を良好に抑制することができる。そのため、本実施形態に係るワーク加工用シートでは、粘着剤層の厚さを比較的厚くした場合に、チップ飛びの抑制、良好な凹凸埋め込み性といった効果と、糊残りの抑制とを良好に両立することができる。
(3)剥離シート
本実施形態に係るワーク加工用シートでは、粘着剤層における粘着面をワークに貼付するまでの間、当該粘着面を保護する目的で、当該粘着面に剥離シートが積層されていてもよい。剥離シートの構成は任意であり、プラスチックフィルムを剥離剤等により剥離処理したものが例示される。プラスチックフィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、およびポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。剥離剤としては、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系の剥離剤等を用いることができ、これらの中で、安価で安定した性能が得られるシリコーン系剥離剤が好ましい。剥離シートの厚さについては特に制限はないが、通常20μm以上、250μm以下である。
(4)その他の部材
本実施形態に係るワーク加工用シートでは、粘着剤層における粘着面に接着剤層が積層されていてもよい。この場合、本実施形態に係るワーク加工用シートは、上述のように接着剤層を備えることで、ダイシング・ダイボンディングシートとして使用することができる。このようなワーク加工用シートでは、接着剤層における粘着剤層とは反対側の面にワークを貼付し、当該ワークとともに接着剤層をダイシングすることで、個片化された接着剤層が積層されたチップを得ることができる。当該チップは、この個片化された接着剤層によって、当該チップが搭載される対象に対して容易に固定することが可能となる。上述した接着剤層を構成する材料としては、熱可塑性樹脂と低分子量の熱硬化性接着成分とを含有するものや、Bステージ(半硬化状)の熱硬化型接着成分を含有するもの等を用いることが好ましい。
また、本実施形態に係るワーク加工用シートでは、粘着剤層における粘着面に保護膜形成層が積層されていてもよい。この場合、本実施形態に係るワーク加工用シートは、保護膜形成兼ダイシング用シートとして使用することができる。このようなワーク加工用シートでは、保護膜形成層における粘着剤層とは反対側の面にワークを貼付し、当該ワークとともに保護膜形成層をダイシングすることで、個片化された保護膜形成層が積層されたチップを得ることができる。当該被切断物としては、片面に回路が形成されたものが使用されることが好ましく、この場合、通常、当該回路が形成された面とは反対側の面に保護膜形成層が積層される。個片化された保護膜形成層は、所定のタイミングで硬化させることで、十分な耐久性を有する保護膜をチップに形成することができる。保護膜形成層は、未硬化の硬化性接着剤からなることが好ましい。
2.ワーク加工用シートの物性
本実施形態に係るワーク加工用シートでは、活性エネルギー線照射前におけるシリコンウエハ(鏡面加工してなるシリコンウエハの当該鏡面,以下同じ)に対する粘着力が、1500mN/25mm以上であることが好ましく、特に2000mN/25mm以上であることが好ましく、さらには2500mN/25mm以上であることが好ましい。本実施形態に係るワーク加工用シートでは、粘着剤層が活性エネルギー線硬化性成分を含有する粘着剤組成物から形成されていることにより、活性エネルギー線照射前において上述のような粘着力を達成し易いものとなる。そして、活性エネルギー線照射前におけるシリコンウエハに対する粘着力が1500mN/25mm以上であることで、ワークまたは加工後のワークをワーク加工用シート上に良好に固定し易くなり、特に加工後のワークがチップである場合には、チップ飛びを効果的に抑制することが可能となる。なお、上記粘着力の上限値については特に限定されないものの、例えば、20000mN/25mm以下であることが好ましく、特に10000mN/25mm以下であることが好ましい。また、上記粘着力の測定方法の詳細は、後述する試験例に記載する通りである。
また、本実施形態に係るワーク加工用シートでは、活性エネルギー線照射後におけるシリコンウエハに対する粘着力が、300mN/25mm以下であることが好ましく、特に100mN/25mm以下であることが好ましい。本実施形態に係るワーク加工用シートでは、粘着剤層が活性エネルギー線硬化性成分を含有する粘着剤組成物から形成されていることにより、活性エネルギー線照射後において上述のような粘着力を達成し易いものとなる。そして、活性エネルギー線照射後におけるシリコンウエハに対する粘着力が300mN/25mm以下であることで、加工後のワークをワーク加工用シートから剥離し易くなるとともに、糊残りの発生も効果的に抑制することができる。また、活性エネルギー線照射後におけるシリコンウエハに対する粘着力は、10mN/25mm以上であることが好ましい。これにより、活性エネルギー線照射後における意図しない段階での加工後のワークの分離・脱落を抑制し易いものとなる。なお、上記粘着力の測定方法の詳細は、後述する試験例に記載する通りである。
3.ワーク加工用シートの製造方法
本実施形態に係るワーク加工用シートの製造方法は特に限定されず、好ましくは、基材の片面側に粘着剤層を積層することにより製造される。
基材の片面側への粘着剤層の積層は、公知の方法により行うことができる。例えば、剥離シート上において形成した粘着剤層を、基材の片面側に転写することが好ましい。この場合、粘着剤層を構成する粘着剤組成物、および所望によりさらに溶媒または分散媒を含有する塗工液を調製し、剥離シートの剥離処理された面(以下「剥離面」という場合がある。)上に、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、スリットコーター、ナイフコーター、アプリケータ等によりその塗工液を塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥させることにより、粘着剤層を形成することができる。塗工液は、塗布を行うことが可能であればその性状は特に限定されず、粘着剤層を形成するための成分を溶質として含有する場合もあれば、分散質として含有する場合もある。この積層体における剥離シートは工程材料として剥離してもよいし、ワーク加工用シートをワークに貼付するまでの間、粘着剤層の粘着面を保護するために用いてもよい。
粘着剤層を形成するための塗工液が架橋剤を含有する場合には、上記の乾燥の条件(温度、時間など)を変えることにより、または加熱処理を別途設けることにより、塗膜内のアクリル系共重合体と架橋剤との架橋反応を進行させ、粘着剤層内に所望の存在密度で架橋構造を形成させればよい。この架橋反応を十分に進行させるために、上記の方法などによって基材に粘着剤層を積層させた後、得られたワーク加工用シートを、例えば23℃、相対湿度50%の環境に数日間静置するといった養生を行ってもよい。
上述のように剥離シート上で形成した粘着剤層を基材の片面側に転写する代わりに、基材上で直接粘着剤層を形成してもよい。この場合、前述した粘着剤層を形成するための塗工液を基材の片面側に塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥させることにより、粘着剤層を形成する。
4.ワーク加工用シートの使用方法
本実施形態に係るワーク加工用シートは、ワークの加工のために使用することができる。すなわち、本実施形態に係るワーク加工用シートの粘着面をワークに貼付した後、ワーク加工用シート上にて当該ワークの加工を行うことができる。
本実施形態に係るワーク加工用シートを用いて行う加工としては、バックグラインド、ダイシング、エキスパンド、ピックアップ等が挙げられる。これらの加工は、同一のワーク加工用シート上にて順番に行ってもよい。
また、上述した加工の完了後、加工後のワークをワーク加工用シートから分離する際には、当該分離の前に、粘着剤層に対して活性エネルギー線を照射することが好ましい。これにより、加工後のワークに対する粘着力を低下させることができ、上記分離を容易に行うことができる。上記活性エネルギー線としては、通常、紫外線、電子線等が用いられ、特に取扱いが容易な紫外線が好ましい。
上記紫外線の照射は、高圧水銀ランプ、フュージョンランプ、キセノンランプ等によって行うことができ、紫外線の照射量は、照度が50mW/cm以上、1000mW/cm以下であることが好ましい。紫外線の光量は、50mJ/cm以上であることが好ましく、特に80mJ/cm以上であることが好ましく、さらには100mJ/cm以上であることが好ましい。また、紫外線の光量は、2000mJ/cm以下であることが好ましく、特に1000mJ/cm以下であることが好ましく、さらには500mJ/cm以下であることが好ましい。
また、本実施形態に係るワーク加工用シートが、前述した接着剤層を備える場合には、当該ワーク加工用シートは、ダイシング・ダイボンディングシートとして使用することができる。さらに、本実施形態に係るワーク加工用シートが、前述した保護膜形成層を備える場合には、当該ワーク加工用シートは、保護膜形成兼ダイシング用シートとして使用することができる。
本実施形態に係るワーク加工用シートを用いて加工が施されるワークとしては、特に限定されない。当該ワークの例としては、半導体ウエハ、半導体パッケージ等の半導体部材や、ガラス板等のガラス部材等が挙げられる。本実施形態に係るワーク加工用シートによれば、加工後のワークにおける糊残りを抑制することができるため、このような糊残りが生じないことが求められるワークを選択することが好適である。そのため、本実施形態に係るワーク加工用シートのワークとしては、ガラス板を使用することが好適である。ガラス板の加工によって得られるガラスチップ等の加工物は、光線透過性が高いことが求められる用途に使用されることが多いため、本実施形態に係るワーク加工用シートを用いてガラス板からガラスチップを作製することで、上述のような高い光線透過性という要求を満たすことが容易となる。
また、本実施形態に係るワーク加工用シートに好適なワークとしては、表面に凹凸を有するワークであって、ワーク加工用シート上にて加工する場合には、凹凸が存在する面にワーク加工用シートにおける粘着面を貼付されるワークも挙げられる。
一般的に、上述したような凹凸を有するワークでは、ワーク加工用シートを貼付した際に、当該凹凸にワーク加工用シートの粘着剤層が十分に追従しにくく、当該凹凸付近において、ワークと当該粘着剤層とが接触していない空隙が生じ易い。当該空隙が生じた状態で、ワーク加工用シートに活性エネルギー線を照射した場合、空隙中に含まれる酸素によって粘着剤層の硬化が阻害され、それにより、凹凸付近に硬化が不十分な粘着剤層の部分が生じることとなる。その結果、活性エネルギー線照射後のワーク加工用シートから分離された加工後のワークでは、凹凸付近に糊残りが生じ易くなる。
しかしながら、本実施形態に係るワーク加工用シートによれば、粘着剤層が、前述した活性エネルギー線硬化性成分を含有する粘着剤組成物から形成されたものであることにより、上述した空隙が生じていた場合であっても、活性エネルギー線の照射により粘着剤層を良好に硬化することができ、それにより、粘着剤層を構成する粘着剤の凝集力が良好に向上するものとなる。その結果、たとえワークが表面に凹凸を有するものであったとしても、糊残りを良好に抑制することができる。
上述したような表面に凹凸を有するワークの例としては、表面に回路や電極が形成された半導体ウエハや半導体パッケージ、表面に部分的な印刷が施されたガラス板等が挙げられる。また別の例としては、表面が加工されて、凹凸形状が形成された半導体ウエハやガラス板等が挙げられる。
本実施形態に係るワーク加工用シートは、粘着剤層が、前述した活性エネルギー線硬化性成分を含有する粘着剤組成物から形成されたものであることにより、活性エネルギー線の照射前において、ワークまたは加工後のワークに対して良好な粘着力を有するものとなり、ダイシング時におけるチップ飛びを良好に抑制することができる。さらに、本実施形態に係るワーク加工用シートは、粘着剤層が、前述した活性エネルギー線硬化性成分を含有する粘着剤組成物から形成されたものであることにより、活性エネルギー線の照射後において、粘着剤層を構成する粘着剤の凝集力が良好に向上するものとなり、ワーク剥離時における糊残りを良好に抑制することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、基材と粘着剤層との間、または基材における粘着剤層とは反対側の面には、その他の層が設けられてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(1)粘着剤組成物の調製
アクリル酸ブチル91質量部と、アクリル酸9質量部とを溶液重合法により共重合させることで、アクリル系共重合体を得た。なお、当該アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を後述する方法で測定したところ、70万であった。
また、ポリエステル系ポリオールとイソホロンジイソシアネートから得られたウレタンオリゴマーにペンタエリスリトールトリアクリレートを反応させることで、6官能型ウレタンアクリレート(ウレタンアクリレートA)を含有する活性エネルギー線硬化性成分を作製した。
上述の通り得られたアクリル系共重合体100質量部(固形分換算,以下同じ)と、上述の通り得られた活性エネルギー線硬化性成分47.6質量部と、架橋剤としてのトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(東ソー社製,製品名「コロネートL」)11.2質量部と、光重合開始剤としての1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製,製品名「OMNIRAD 184」)3.0質量部と、をメチルエチルケトン中で混合し、固形分濃度が30質量%である粘着剤組成物の塗布液を得た。
(2)ワーク加工用シートの作製
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にシリコーン系の剥離剤層が形成されてなる剥離シート(リンテック社製,製品名「SP-PET381031」)の剥離面に対して、アプリケータを用いてギャップを調整しながら、上記粘着剤組成物の塗布液を塗布した。これにより得られた塗膜を100℃で2分間乾燥させることで、厚さ25μmの粘着剤層を形成し、当該粘着剤層と剥離シートとの積層体を得た。
上記の通り得られた積層体における粘着剤層側の面と、基材としての、易接着処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱ケミカル社製,製品名「ダイヤホイル」,厚さ:100μm)における当該易接着処理面とを貼合することで、剥離シート/粘着剤層(25μm)/基材の構成を有するワーク加工用シートを得た。
ここで、上述した重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定(GPC測定)したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
<測定条件>
・GPC測定装置:東ソー社製,HLC-8020
・GPCカラム(以下の順に通過):東ソー社製
TSK guard column HXL-H
TSK gel GMHXL(×2)
TSK gel G2000HXL
・測定溶媒:テトラヒドロフラン
・測定温度:40℃
〔実施例2〕
ポリエステル系ポリオールとイソホロンジイソシアネートから得られたウレタンオリゴマーにペンタエリスリトールトリアクリレートを反応させることで、6官能型ウレタンアクリレート(ウレタンアクリレートB)を含有する活性エネルギー線硬化性成分を作製した。当該活性エネルギー線硬化性成分を使用する以外、実施例1と同様にしてワーク加工用シートを製造した。
〔実施例3〕
活性エネルギー線硬化性成分の含有量を表1に示すように変更する以外、実施例2と同様にしてワーク加工用シートを製造した。
〔比較例1〕
ポリエステル系ポリオールとジイソシアネートから得られたウレタンオリゴマーにペンタエリスリトールトリアクリレートを反応させることで、3官能型ウレタンアクリレート(ウレタンアクリレートC)を含有する活性エネルギー線硬化性成分を作製した。当該活性エネルギー線硬化性成分を使用する以外、実施例1と同様にしてワーク加工用シートを製造した。
〔比較例2〕
ポリエステル系ポリオールとイソホロンジイソシアネートから得られたウレタンオリゴマーにペンタエリスリトールトリアクリレートを反応させることで、6官能型ウレタンアクリレート(ウレタンアクリレートD)を含有する活性エネルギー線硬化性成分を作製した。当該活性エネルギー線硬化性成分を使用する以外、実施例1と同様にしてワーク加工用シートを製造した。
〔比較例3〕
ポリエステル系ポリオールとジイソシアネートから得られたウレタンオリゴマーにジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを反応させることで、15官能型ウレタンアクリレート(ウレタンアクリレートE)を含有する活性エネルギー線硬化性成分を作製した。当該活性エネルギー線硬化性成分を使用する以外、実施例1と同様にしてワーク加工用シートを製造した。
〔比較例4~5〕
ペンタエリスリトールトリアクリレートを、表1に示される含有量となるようにさらに添加してなる粘着剤組成物を使用する以外、実施例1と同様にしてワーク加工用シートを製造した。
〔試験例1〕(活性エネルギー線硬化性成分に関する分子量の測定)
実施例および比較例で使用した活性エネルギー線硬化性成分をテトラヒドロフランで1質量%に希釈することで得た分子量測定用サンプルについて、以下の条件で分子量の測定を行った。当該測定では、標準ポリスチレンを標準物質として使用した。得られた測定結果から、活性エネルギー線硬化性成分の重量平均分子量を算出した。結果を表1に示す。
<測定条件>
・GPC測定装置:東ソー社製,HLC-8220
・GPCカラム(以下の順に通過):東ソー社製
TSK gel G1000H
TSK gel G2000H
・測定溶媒:テトラヒドロフラン
・測定温度:40℃
また、実施例1~3および比較例1~3については、上述の通り得られた測定結果から、活性エネルギー線硬化性成分中における、分子量1200未満の成分の含有量および分子量800未満の成分の含有量をそれぞれ算出した。そして、これらの3種の成分それぞれについて、活性エネルギー線硬化性成分全体に対する割合(質量%)を算出した。結果を表1に示す。
一方、比較例4および5については、まず、これらの例で使用した活性エネルギー線硬化性成分とペンタエリスリトールトリアクリレートとの混合物を調製した。当該混合物における、活性エネルギー線硬化性成分とペンタエリスリトールトリアクリレートと含有量の比率は、比較例4および5で使用した粘着剤組成物中におけるこれらの成分の含有量と同一の比率とした。そして、上記混合物をテトラヒドロフランで1質量%に希釈することで得た分子量測定用サンプルについて、上記と同様に分子量の測定を行った。得られた測定結果から、活性エネルギー線硬化性成分中における、分子量1200未満の成分の含有量および分子量800未満の成分の含有量をそれぞれ算出し、これらの3種の成分それぞれについて、活性エネルギー線硬化性成分全体に対する割合(質量%)を算出した。結果を表1に示す。
〔試験例2〕(粘着力の測定)
実施例および比較例で製造したワーク加工用シートから剥離シートを剥離し、温度23℃、湿度50%の環境下で、露出した粘着剤層の露出面を鏡面加工したシリコンウエハの鏡面に重ね合わせ、2kgのローラーを1往復させることにより荷重をかけて貼合し、20分放置した。これにより、粘着力測定用サンプルを得た。
得られた粘着力測定用サンプルについて、万能型引張試験機(島津製作所社製,製品名「オートグラフAG-IS」)を用いて、シリコンウエハから、剥離速度300mm/min、剥離角度180°にてワーク加工用シートを剥離し、JIS Z0237:2009に準じた180°引き剥がし法により、シリコンウエハに対する粘着力(mN/25mm)を測定した。この測定結果を、紫外線照射前(UV前)の粘着力として、表1に示す。
また、上記と同様に得た粘着力測定用サンプルについて、ワーク加工用シートにおける粘着剤層に対し、基材を介して、以下の条件で紫外線照射を行った。その後、上記と同様にシリコンウエハからワーク加工用シートを剥離し、シリコンウエハに対する粘着力(mN/25mm)を測定した。この測定結果を、紫外線照射後(UV後)の粘着力として、表1に示す。
<紫外線照射条件>
・高圧水銀ランプ使用
・照度230mW/cm,光量190mJ/cm
・UV照度・光量計はアイグラフィックス社製「UVPF-A1」を使用
〔試験例3〕(糊残りの評価)
実施例および比較例にて製造したワーク加工用シートから剥離シートを剥離し、露出した粘着剤層の粘着面を、表面に凹凸を有する無アルカリガラス板における当該凹凸が存在する面に貼付した。なお、当該凹凸は、ガラス板の表面に設けられた、長さ5mm、幅1mmおよび高さ20μmの印刷による凹凸であった。
上記貼付から20分後、ワーク加工用シートにおける粘着剤層に対し、基材を介して、以下の条件で紫外線照射を行った。続いて、万能引張試験機(オリエンテック社製,製品名「テンシロンRTA-T-2M」)を用いて、ガラス板から、剥離速度300mm/min、剥離角度180°にてワーク加工用シートを剥離した。
<紫外線照射条件>
・高圧水銀ランプ使用
・照度230mW/cm,光量190mJ/cm
・UV照度・光量計はアイグラフィックス社製「UVPF-A1」を使用
ワーク加工用シートを剥離したガラス板における、凹凸が存在する面について、メタルハライドランプを用いて当該面に平行な方向に可視光を照射しながら、デジタル顕微鏡(キーエンス社製,製品名「VHX-5000」,倍率:1000倍)を用いて、粘着剤層に由来する粘着剤の残留(糊残り)の有無を確認した。そして、以下の基準に基づいて、糊残りを評価した。結果を表1に示す。
A:糊残りが確認できなかった。
B:粘着剤層の凝集破壊による、糊残りが発生した。
C:粘着剤層の転着による、糊残りが発生した。
〔試験例4〕(チップ飛びの評価)
実施例および比較例にて製造し、温度23℃、湿度50%の環境下において1週間放置したワーク加工用シートから剥離シートを剥離し、テープマウンター(リンテック社製,製品名「Adwill RAD2500m/12」)を用いて、粘着剤層の露出した面に厚さ200μmの100mm角ガラス板およびダイシング用リングフレームを貼付した。続いて、リングフレームの外径に合わせてワーク加工用シートを裁断した。さらに、ダイシング装置(ディスコ社製,製品名「DFD-6362」)を用いて、以下のダイシング条件でガラス板側から切断するダイシングを行い、1mm角のガラスチップを得た。
<ダイシング条件>
・ダイシング装置 :ディスコ社製 DFD-6362
・ブレード :ディスコ社製 NBC-2H 2050 27HECC
・ブレード幅 :0.025~0.030mm
・刃先出し量 :0.640~0.760mm
・ブレード回転数 :30000rpm
・切削速度 :80mm/sec
・基材切り込み深さ:20μm
・切削水量 :1.0L/min
・切削水温度 :20℃
・ダイシングサイズ:1mm角(平面の面積が1mm
ダイシングの完了後、ガラスチップが付着しているワーク加工用シートを目視で観察して、ワーク加工用シートからのガラスチップの脱落の有無を確認した。その結果を表1に示す。
なお、表1に記載の略号等の詳細は以下の通りである。
PETA:ペンタエリスリトールトリアクリレート
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
IPDI:イソホロンジイソシアネート
DI:ジイソシアネート
Figure 0007296944000001
表1から分かるように、実施例で得られたワーク加工用シートでは、糊残りおよびチップ飛びを良好に抑制することができた。
本発明のワーク加工用シートは、表面に凹凸を有するワークの加工に好適に使用することができる。

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材における片面側に積層された粘着剤層とを備えるワーク加工用シートであって、
    前記粘着剤層が、重量平均分子量が100000以上、2500000以下であるアクリル系共重合体と、重量平均分子量が2500超、40000以下である活性エネルギー線硬化性成分とを含有する粘着剤組成物から形成されたものであり、
    前記活性エネルギー線硬化性成分中における、分子量が800未満である低分子量成分の含有量が、20質量%以下であり、
    ガラス板をワークとする
    ことを特徴とするワーク加工用シート。
  2. 前記活性エネルギー線硬化性成分は、多官能アクリレートを含有することを特徴とする請求項1に記載のワーク加工用シート。
  3. 前記アクリル系共重合体は、活性エネルギー線硬化性を有しないものであることを特徴とする請求項1または2に記載のワーク加工用シート。
  4. 前記粘着剤層の厚さは、10μm以上、100μm以下であることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のワーク加工用シート。
  5. 前記基材は、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のワーク加工用シート。
  6. 前記ワーク加工用シートのワークは、表面に凹凸を有するワークであり、
    前記粘着剤層における前記基材とは反対側の面が、前記ワークにおける凹凸が存在する面に貼付される
    ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のワーク加工用シート。
  7. ダイシングシートであることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のワーク加工用シート。
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