JP6917129B2 - 紙製容器、および重袋 - Google Patents
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Description
[1] 紙基材上に塗工層(A)を設けた紙製材料を用いて形成された容器であって、該塗工層(A)が水溶性高分子を含有することを特徴とする、紙製容器。
[2] 前記紙製材料が前記紙基材と塗工層(A)の間に、顔料及び樹脂を含有する塗工層(B)を設けることを特徴とする、[1]に記載の紙製容器。
[3] 前記紙製容器が、複数の前記紙製材料を互いにずらしながら部分的に重ね合わせて接着した紙管であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の紙製容器。
[4] 前記紙製容器が、重袋であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の紙製容器。
本発明において紙基材とは、主としてパルプからなるシートであり、他に填料、各種助剤を含んでもよい。パルプとしては、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、サルファイトパルプ等の化学パルプ、ストーングラインドパルプ、サーモメカニカルパルプ等の機械パルプ、古紙パルプ、ケナフ、竹、麻等から得られた非木材繊維等である。これらの素材を適宜配合して用いることが可能である。これらの中でも、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)等の化学パルプが好ましい。化学パルプは、原紙中への異物混入が発生し難いこと、使用後の紙容器を古紙原料に供してリサイクル使用する際に経時変色が発生し難いこと、高い白色度を有するため印刷時の面感が良好であり容器用の紙製材料として使用価値が高くなること、等の理由から適している。食品向けの容器として使用しない場合は古紙を含んでいてもよい。本発明の紙基材は、単層抄きでも多層抄きでもよい。本発明の紙基材の坪量は特に限定されないが、例えば一般的に用いられている30g/m2〜500g/m2程度とすることができ、品種としては、上質紙、薄模造紙、晒クラフト紙、未晒クラフト紙、片艶クラフト紙、重袋クラフト紙、純白ロール紙、グラシン紙、カップ原紙、白板紙、紙管原紙、ライナー原紙などの包装用紙を好適に用いることができる。
本発明において、紙基材上の少なくとも片面に水溶性高分子を含有する塗工層(A)を設ける。塗工層(A)を形成する塗工液のバインダー樹脂として使用される水溶性高分子としては、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、エチレン共重合ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、変性デンプン、デキストリン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等を例示することができる。これらの中では、匂いの漏れ防止性、性の点から、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースが好ましく、ポリビニルアルコールが更に好ましい。
本発明において、塗工層(A)に使用される顔料を添加することが可能であり、顔料としてはカオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイト、マイカ等の無機顔料及び密実型、中空型、又はコアーシェル型等の有機顔料がある。これらを単独又は2種類以上混合して使用することができる。これらの中では、匂いの漏れ防止性の点から無機顔料を使用することが好ましく、平均粒子径3μm以上、且つアスペクト比が10以上の無機顔料(特にカオリン)を使用することが更に好ましく、平均粒子径5μm以上、且つアスペクト比が50以上の無機顔料(特にカオリン)を使用することが特に好ましい。塗工層(A)に顔料を含有させた場合、気体状の匂い成分は顔料を迂回して通過するため、顔料を含有していない水溶性高分子からなる塗工層と比較して、優れた匂い成分の漏れ防止性を有する。
本発明において、塗工層(A)に多価金属塩等に代表される架橋剤を添加することが可能である。架橋剤は水溶性高分子の水酸基どうしを架橋構造にて結合させるため、高湿度となった場合に結合が緩む(又は切れる)水酸基量が減少し、層全体の耐水性が向上するため、高湿度下での匂い成分の濡れ防止性の低下が抑制できる。
本発明において、顔料を水溶性高分子中に配合する際に、顔料を水分散してスラリー化したものを添加し混合することが好ましい。
本発明において、紙基材と塗工層(A)の間に、顔料及び樹脂を含有する塗工層(B)を設けることが好ましい。塗工層(B)を設けることにより、紙基材への塗工層(A)を形成するための塗工液の浸透が抑制されるため、均一な塗工層(A)を形成させることができ、よりガスバリア性能を発揮しやすい。また、塗工層(B)が水蒸気バリア性(水に対するバリア性)を有している場合、容器内の内容物への水分の影響を抑制できるとともに、紙基材から浸透する水分の塗工層(A)への影響を抑制することができる。
塗工層(B)の主たる役割は、紙基材への塗工層(A)を形成するための塗工液の浸透を抑制し、均一な塗工層(A)を形成することである。塗工層(B)に、水蒸気バリア性を付与しない場合は、印刷用紙などで一般的に用いられている塗工層を設ければよい。
樹脂としては、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、ポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、およびアクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系樹脂;カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類;酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉等のエーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。
(樹脂について)
塗工層(B)に含有させる樹脂としては、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等を単独あるいは2種類以上混合して使用することができる。これらの中ではスチレン・ブタジエン系樹脂が水蒸気バリア性の点から好ましい。
本発明において、塗工層(B)に顔料を含有させることにより、水蒸気バリア性の向上、塗工層(A)との密着性を向上させることができる。
本発明において、水蒸気バリア層に多価金属塩等に代表される架橋剤を添加することが好ましい。架橋剤は水蒸気バリア層に含有されるバインダーと架橋反応を起こすため、水蒸気バリア層内の結合の数(架橋点)が増加する。つまり、水蒸気バリア層が緻密な構造となり、良好な水蒸気バリア性を発揮する。
本発明において、紙基材上に設ける塗工層(B)表面の水との接触角は、90°未満が好ましく、より好ましくは85°未満、更に好ましくは80°未満である。水との接触角が90°以上であると、均一な塗工層(A)を設けることが困難となり、高い匂い漏れ防止性を発揮することが困難となる。90°未満の場合には、塗工層(B)と塗工層(A)の反発性を抑えて両層間の剥離を抑制することできる。この接触角は塗工層(B)と塗工層(A)の親和性を推測する目安となる。なお、塗工層(B)表面の水との接触角を調整する方法としては、限定されるものではないが、水との接触角の低い樹脂の使用、顔料の添加等を挙げることができる。
本発明において、塗工層(A)の塗工量は、乾燥重量で0.2〜10g/m2、好ましくは2〜6g/m2とすることがよい。塗工量が0.2g/m2未満であると均一な塗工層を形成することができないため、十分な匂い漏れ防止性が得られない問題がある。一方、10g/m2を超えると、塗工時の乾燥負荷が大きくなり、操業面、コスト面の両方の観点より好ましくない。
本発明において、塗工層(A)、塗工層(B)の塗工方法については特に限定されるものではなく、公知の塗工装置を用いることができる。例えば、ブレードコーター、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、リバースロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、エアナイフコーター、サイズプレスコーター、ゲートロールコーター等が挙げられる。なかでも、塗工層(A)については、カーテンコーター、エアナイフコーター、スプレーコーターなどの非接触型コーターが好ましい。また、塗工層を乾燥させる手法としては、例えば、蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダードライヤー等の通常の方法が用いられる。
本発明の紙製材料の酸素透過度(23℃、0%RH)は、0.3〜0.8ml/m2・dayであることが好ましい。
本発明の紙製材料の水蒸気バリア性としては、温度40±0.5℃、相対湿度90±2%の条件下で、水蒸気透過度が500g/m2・day以下であることが好ましく、300g/m2・day以下であることがより好ましい。
本発明において、紙製容器とは、紙箱、小袋、角底袋、手提げ袋、封筒、重袋などの袋、紙管容器など、または、原紙に各種フィルムをラミネートして、三方シール、四方シール、スティック包装、ピロー、スタンディングパウチなどの各種包装形態、カップ、液体容器、飲料容器等としたものをいう。また、本発明の紙製容器とは、「主として紙製」のもの、詳しくは、すべてが紙素材からなるもの、紙とプラあるいは紙とプラとアルミ箔、などの複合素材の容器包装において、重量で一番多い素材が紙であるものをいう。また、プラスチック注出口などの異素材の部材を有する複合容器においても、紙が一番多い場合も該当する。
本発明においては、前記の紙基材上に少なくとも塗工層(A)を形成させた紙製材料を用いて、常法によりスパイラル状または平巻の紙管を製造することができる。使用する紙製材料の坪量、厚さなどは、内容物の形状、種類によって、適宜調整することが好ましい。紙管は、複数の帯状の原紙を互いにずらしながら接着し、バリア面に途切れや隙間がない筒状となるため、紙箱に比べ、バリア性を保持しやすい。また、紙管は複数枚の材料を重ねあわせることによって製造されるが、匂い漏れ防止性を付与するには、紙管原紙のうち、1枚以上を紙基材上に塗工層(A)を形成させた紙製材料を用いることが必要となる。また、紙管の蓋は、本発明のバリア基材を用いて、密着性の高い態様で製造することができる。また、紙菅の蓋には、紙基材上に塗工層(A)を形成させた紙製材料、金属製、プラスチック製の蓋、ヒートシール性を有するラミネート層を設けた材料を使用することができる。
(1)坪量:JIS P 8124:2011に準拠して測定した
(2)紙厚:JIS P 8118:1998に準拠して測定した。
(3)水蒸気透過度:温度40±0.5℃、相対湿度90±2%の条件下で、透湿度測定器(Dr.Lyssy社製 L80−4000)を用いて測定した。
(4)酸素透過度:MOCON社製 OX−TRAN2/21を使用し、23℃、0%RH条件及び23℃、85%RH条件にて測定した。
(5)接触角度:23℃、50%RH雰囲気下で、動的表面接触角測定装置(Fibro社製 ダイナミックアブソープションテスタ DAT1100)を用い、水滴を滴下後0.1秒後の表面接触角を測定した。
(6)平均粒子径:試料スラリーを分散剤ヘキサメタリン酸ソーダ0.2重量%添加した純水中で滴下混合して均一分散体とし、レーザー法粒度測定機(使用機器:マルバーン社製 マスターサイザーS型)を使用して粒度測定する。
(7)アスペクト比:顔料の平面方向及び断面方向を、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて撮影し、顔料配向面の直系と長さを測定して、[アスペクト比=顔料配向面の直径/厚さ]により算出した。
(8)匂い漏れ防止性:内容物を密閉24時間後、紙管から漏れてくる匂いを官能評価により3段階で評価した。
◎:まったく匂いが漏れない、○:少し匂いが漏れる、×:かなり匂いが漏れる
(9)酸化度評価方法:メチルレッド0.1gとブロムチモールブルー0.3gをエチルアルコール150mlに溶かしてから、精製水50mlを加え200mlとし、酸化度指示薬原液を作成する。酸化度指示原液と精製水を1:50の割合で混合し酸化度指示液とする。精米10gを試験管に入れる。試験管に前記酸化度指示液を10ml加え、試験管の口を閉じ、振とうする。試験管立てに試験管を静置する。
静置直後の液の呈色状況を判定する。
緑→黄緑→黄→オレンジ→赤に呈色するほど酸化が進んでいる。
(塗工層(A)用塗工液(塗工液A)の調製)
大粒径エンジニアードカオリン(イメリス社製 バリサーフHX、粒子径9.0μm、アスペクト比80−100)に分散剤としてポリアクリル酸ソーダを添加し(対無機顔料0.2部)、セリエミキサーで分散し固形分濃度55%の大粒径カオリンスラリーを調整した。ポリビニルアルコール(クラレ社製 PVA117)を固形分濃度10%となるよう調製し、PVA溶液を得た。得られたカオリンスラリーと、PVA溶液を固形分で顔料:PVA溶液=100:100として固形分濃度が10%となるよう混合し、塗工液Aを調整した。
(塗工層(B)用塗工液(塗工液B)の調製)
大粒径エンジニアードカオリン(イメリス社製 バリサーフHX、粒子径9.0μm、アスペクト比80−100)に分散剤としてポリアクリル酸ソーダを添加し(対無機顔料0.2部)、セリエミキサーで分散して固形分濃度55%の大粒径カオリンスラリーを調製した。得られたカオリンスラリー中にスチレン・ブタジエン系ラテックス(日本ゼオン社製 PNT7868)を対顔料100部(固形分)となるように配合し、固形分濃度50%の塗工液Bを得た。
カップ原紙(坪量270g/m2)上に塗工液Bを塗工量(乾燥重量)15g/m2となるよう塗工速度300m/分でブレードコーターを用いて片面塗工、乾燥した後、その上に塗工液Aを塗工量(乾燥重量)2.0g/m2となるよう塗工速度300m/分でエアナイフコーターを用いて片面塗工し、坪量287g/m2、紙厚0.3mmの紙製材料を得た。
得られた紙製材料1の酸素透過度(乾燥下)は、1.0ml/m2・day、酸素透過度(高湿度下)は200ml/m2・day、水蒸気バリア層塗工後の接触角は75°、水蒸気透過度は250g/m2・dayであった。
紙基材を片艶クラフト紙(坪量70g/m2)とした以外は、上記と同様にして、坪量87g/m2、紙厚0.1mmのバリア原紙(片艶クラフト紙)を得た。
得られた紙製材料2の酸素透過度(乾燥下)は、1.0ml/m2・day、酸素透過度(高湿度下)は200ml/m2・day、水蒸気バリア層塗工後の接触角は75°、水蒸気透過度は250g/m2・dayであった。
上記紙製材料1(カップ原紙)をスリッター加工して、84mm幅、84.2mm幅各1丁、上記紙製材料2をスリッター加工して、95mm幅1丁用意し、紙管の内側から、紙製材料1(カップ原紙)84mm幅、紙製材料1(カップ原紙)84.2mm幅、紙製材料2(片艶クラフト紙)95mm幅の順で、バリア塗工面を内側にしてずらしながら重ね、常法により紙管製造装置によってφ51の紙層3層がバリア性の紙製材料から成るスパイラル紙管を得た。次に、紙菅に内容物(お香(ラベンダー)、室内消臭芳香剤(ラベンダー)、パラゾール防虫剤)を入れた後、紙管の両端に、紙製材料2を酢酸ビニル系の接着剤で張り付けて密閉した。
通常の実施例1で使用したカップ原紙(塗工層なし)、片艶クラフト紙(塗工層なし)を用いた他は、実施例と同様にした。
バリア性のない通常のカップ原紙(坪量270g/m2)をスリッター加工して、90.5mm幅、91mm幅各1丁、上記紙製材料2(片艶クラフト紙)をスリッター加工して、95mm幅1丁、通常の晒クラフト紙(坪量100g/m2)をスリッター加工し、96mm幅を用意した。
紙管外筒:紙管の内側から、カップ原紙90.5mm幅、カップ原紙91mm幅、紙製材料2(片艶クラフト紙)95mm幅、晒クラフト紙96mm幅の順で、バリア塗工面を内側にしてずらしながら重ね、常法により紙管製造装置によってφ52.5のスパイラル紙管外筒を得た。この紙管容器外筒は、紙層4層のうち、最外層より一層内側がバリア性の紙製材料から成る。
紙管内筒:通常の晒クラフト紙96mm幅、カップ原紙90.5mm幅を用いて内側から晒クラフト紙、カップ原紙、晒クラフト紙の順に重ね、51φのスパイラル紙管内筒を得た。上下のメンコ部分は、紙製材料2をコート白ボールに貼合したものを用い、印籠型紙管を得た。
通常のカップ原紙(坪量270g/m2)と紙製材料1(カップ原紙)をスリッター加工して、90.5mm幅、91mm幅各1丁、上記紙製材料2をスリッター加工して、95mm幅1丁、通常の晒クラフト紙をスリッター加工し、96mm幅を用意した。
紙管外筒:紙管の内側から、カップ原紙90.5mm幅、カップ原紙91mm幅、紙製材料2(片艶クラフト紙)95mm幅、晒クラフト紙96mm幅の順で、バリア塗工面を内側にしてずらしながら重ね、常法により紙管製造装置によってφ52.5のスパイラル紙管外筒を得た。この紙管容器外筒は、紙層4層のうち、最外層より一層内側がバリア性の紙製材料から成る。
紙管内筒:紙製材料2(片艶クラフト紙)96mm幅、紙製材料1(カップ原紙)90.5mm幅を用いて内側から紙製材料2、紙製材料1、晒クラフトの順に重ね、スパイラル紙管内筒を得た。上下のメンコ部分は、紙製材料2をコート白ボールに貼合したものを用い、印籠型紙管を得た。
(紙製材料3の作成)
紙基材を片艶クラフト紙(坪量70g/m2)とし、塗工液Aを塗工量(乾燥重量)4.0g/m2となるよう塗工した以外は、実施例1と同様にして、坪量89g/m2、紙厚0.1mmのバリア原紙(片艶クラフト紙)を得た。
紙管容器2の製造において、紙製材料2を紙製材料3に変更した以外は同様にして、印籠型紙管容器を得た。
(紙製材料4の作成)両更クラフト
両更クラフト(坪量70g/m2)上に塗工液Bを塗工量(乾燥重量)15g/m2となるよう塗工速度300m/分でブレードコーターを用いて片面塗工、乾燥した後、その上に塗工液Aを塗工量(乾燥重量)4.0g/m2となるよう塗工速度50m/分でエアナイフコーターを用いて片面塗工し、坪量89g/m2、紙厚103μmの紙製材料を得た。
得られた紙製材料4の酸素透過度(乾燥下)は、2.5ml/m2・day、酸素透過度(高湿度下)は61.8ml/m2・day、水蒸気バリア層塗工後の接触角は75°、水蒸気透過度は140g/m2・dayであった。
紙管容器2の製造において、紙製材料2を紙製材料4に変更した以外は同様にして、印籠型紙管容器を得た。
紙管容器2〜5に、内容物(チョコレート、固形石鹸、コーヒー(粉)、お香)を入れた後、紙管の蓋をして密閉し、各内容物の匂い漏れを官能評価した。
紙管容器2に10gの精米を入れ、30℃、60%RHの恒温・恒温チャンバーにいれ、40日間保存した。40日経過後は、条件を40℃、90%として更に10日間保存した。ブランクとして晒クラフトの角底袋を用いて、酸化度指示薬を用いて呈色試験をし、酸化評価を行った。
Claims (2)
- 複数の帯状原紙を互いにずらしながら部分的に重ね合わせて接着した紙管容器であって、
該互いにずらしながら部分的に重ね合わせられる複数の帯状原紙のうち2枚以上が、紙基材上に水溶性高分子を含有する塗工層(A)、紙基材と塗工層(A)の間に、顔料及び樹脂を含有する塗工層(B)を設けた紙製材料からなる紙管容器。 - 紙基材上に水溶性高分子を含有する塗工層(A)、紙基材と塗工層(A)の間に、顔料及び樹脂を含有する塗工層(B)を設けた紙製材料を、複数枚重ねて形成された重袋。
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