JP6812052B2 - ラケット用ストリング - Google Patents

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本発明は、ラケットのフレームに張られるラケット用ストリングに関する。
一般に、バドミントンのラケット用ストリングとしては、マルチフィラメントの芯糸の周囲に側糸を巻き付けあるいは編組して外面をコーティングしたものや、マルチフィラメントの芯糸の外面をコーティングしたものが知られている。このようなラケット用ストリングでは、耐久性を向上させるためにコーティング剤に対して様々な提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。例えば、特許文献1に記載のラケット用ストリングでは、コーティング剤にチタン等の金属粉末を添加することによって、本来の性能を維持しつつ、ストリングの耐久性を向上させている。
特許第3166031号公報
ところで、バドミントンのショットとしては、ヘアピンと呼ばれるネット際で使用されるショットが知られている。ヘアピンは、ネット際に落されたシャトル(シャトルコック)を相手コートに軽く弾き返すショットであり、自コートのネット際でシャトルのコルクを擦る様に打つとスピンが掛かって複雑な動きをしながら相手コートのネット際に落下する為、相手プレイヤーはシャトルを返す事が困難となる。しかしながら、ヘアピンはプレイヤーの技量に依ることが大きく、特許文献1に記載の耐久性の高いラケット用ストリングを使用しても、シャトルに適度にスピンを掛けることが困難になっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、スピン性能を向上させることができるラケット用ストリングを提供することを目的とする。
本発明のラケット用ストリングは、糸状の構造体と、前記糸状の構造体の周囲に形成されたコーティング膜とを有し、ラケットに張り上げられて水平に配置された状態でコルクレザー付きの重さ1[kg]の重りを滑らせたときの静摩擦力として測定される前記コーティング膜の表面摩擦力が9[N]以上であることを特徴とする。この構成により、ラケット用ストリングの表面摩擦力が大きくなるため、ラケット用ストリングで弾かれたシャトルにスピンが掛かり易くなる。
本発明のラケット用ストリングにおいては、前記コーティング膜は、表層と内層の2層構造で構成され、前記測定と同じ条件で測定される前記表層の表面摩擦力は前記内層の表面摩擦力よりも大きい。この構成により、コーティング膜を2層構造にして、コーティング膜の表層でスピン性能を向上させることができる。
本発明のラケット用ストリングにおいては、コーティング膜の少なくとも表層が膜厚の増加に応じてグリップ力を大きくする性質を有する。この構成により、コーティング膜の膜厚によってグリップ力が大きくなるため、ラケット用ストリングの表面摩擦力を大きくすることができる。
本発明のラケット用ストリングにおいては、コーティング膜の少なくとも表層の膜厚が2[μm]以上である。この構成により、コーティング膜の膜厚によってグリップ力が大きくなるため、ラケット用ストリングの表面摩擦力を大きくすることができる。
本発明のラケット用ストリングにおいては、外径が0.61[mm]以上である。この構成により、シャトルとラケット用ストリングの接触面積が大きくなるため、ラケット用ストリングの表面摩擦力を大きくすることができる。
本発明のラケット用ストリングにおいては、コーティング膜の少なくとも表層が、ポリウレタン又はゴムで形成されている。この構成により、簡易な構成でラケット用ストリングの表面摩擦力を大きくすることができる。
本発明によれば、ラケット用ストリングの表面摩擦力を大きくすることでスピン性能を向上させることができる。
本実施の形態のストリングの断面模式図である。 本実施の形態のポリウレタンの膜厚とストリングゲージとの関係を示す図である。 本実施の形態のポリウレタンの膜厚と表面摩擦力との関係を示す図である。 本実施の形態のストリングゲージと表面摩擦力との関係を示す図である。 本実施の形態の表面摩擦力の測定方法の説明図である。
一般にバドミントンのラケットには、縦方向及び横方向にラケット用ストリング(以下、ストリングと称する)が張られており、このラケットのフェイス面でシャトルを捉えることで相手コートにシャトルを打ち返している。バドミントンのショットとしては、クリアーやスマッシュ等のシャトルを強く打ち返すショットの他に、ネット際でシャトルを軽く打ち返すヘアピンが知られている。ヘアピンは、相手コートからネット際に落とされたシャトルをラケットのフェイス面で軽く弾く、または擦って相手コートのネット際に返すバドミントン特有のショットであり、ヘアピンの精度のバラツキはプレイヤーの技量に依るところが大きかった。
ヘアピンの精度を決定付ける要素としては、ヘアピンを打ったときのスピンの掛り具合が重要になっている。スピンはストリングの表面とシャトルのコルクレザーの摩擦力によって左右されるが、ヘアピンを打った時に適切なスピンの掛り具合については十分に検討されていない。そこで、本件発明者らは、ヘアピンを打った際のスピンの掛り具合に着目して、ストリングの表面摩擦力を変えながら試打を重ねたところ、ヘアピンを打った際にプレイヤーがスピンの掛り具合が良いと感じるストリングの表面摩擦力を特定した。
以下、添付の図面を参照して、本実施の形態のストリングの構造について説明する。図1は、本実施の形態のストリングの断面模式図である。なお、本実施の形態のストリングの断面構造は図1に示す構成に限定されず、適宜変更が可能である。
図1に示すように、ストリング10は、芯糸11及び側糸12a、12bから成る糸状の構造体13の周囲にコーティング膜16を形成して構成されている。糸状の構造体13は、マルチフィラメントの芯糸11の周囲に側糸12a、12bを編組して構成されている。側糸12a、12bは複数本の側糸で1セットになっており、S巻方向の8セット、Z巻方向の8セットが芯糸11を覆うように編組されている。
糸状の構造体13の周囲には、内側にポリアミド等がコーティングされた後に、表層にポリウレタンがコーティングされて所定の膜厚のコーティング膜16が形成されている。すなわち、コーティング膜16は、内側のコーティング層(内層)と外側のコーティング層(表層)の2層構造で構成され、内側のコーティング層よりも外側のコーティング層の摩擦力(摩擦係数)が高くなっている。なお、コーティング膜16はポリウレタンだけで形成されていてもよい。また、芯糸11及び側糸12a、12bの材質は特に限定されるものではないが、例えば、ポリアミド、ポリエステル等が使用される。なお、以下の説明においては、コーティング膜16の膜厚tは糸状の構造体13の最外面からの厚みを示している。
続いて、図2を参照して、コーティング膜の表層のポリウレタンの膜厚とストリングゲージとの関係について説明する。図2は、本実施の形態のポリウレタンの膜厚とストリングゲージとの関係を示す図である。なお、図2において横軸はコーティング膜の表層のポリウレタンの膜厚、縦軸はストリングゲージ(外径)を示している。なお、コーティング膜は、上記したようにポリウレタン及びポリアミドによって形成されており、内側のポリアミドの膜厚を減らすことで表層のポリウレタンの膜厚を増やすことが可能になっている。また、ゲージは25ポンド牽引時の外径を示している。
図2に示すように、ストリングの表面摩擦力を変えながらヘアピンの試打を重ねたところ、プレイヤーはストリングの表面摩擦力が9[N]以上でシャトルにスピンが掛かり易く、12[N]以上でシャトルにスピンがより掛かり易いと感じることがわかった。そこで、ストリングの表面摩擦力が9[N]以上、12[N]以上になるコーティング膜の膜厚とストリングゲージの関係を調べたところ、図に示すような結果が得られた。ここでは、ストリングの表面摩擦力が9[N]以上をスピン領域、12[N]以上を高スピン領域として説明する。
図2の横軸に示すポリウレタンの膜厚が0[μm]のときは、ストリングゲージが約0.80[mm]−0.94[mm]の範囲R1はスピン領域になり、ストリングゲージが約0.94[mm]以上の範囲R2は高スピン領域になる。また、ポリウレタンの膜厚が8[μm]のときは、ストリングゲージが約0.50[mm]−0.65[mm]の範囲R3はスピン領域になり、ストリングゲージが約0.65[mm]以上の範囲R4は高スピン領域になる。すなわち、ポリウレタンの膜厚が大きくなるのに伴ってスピンが掛り易い領域が広がって、ストリングゲージが小さくても9[N]以上の表面摩擦力を得ることが可能になっている。
図2の縦軸に示すストリングゲージが0.50[mm]のときは、膜厚が8[μm]以上の範囲R5はスピン領域になる。また、ストリングゲージが0.80[mm]のときは、ポリウレタンの膜厚が0[μm]−2[μm]の範囲R6はスピン領域になり、ポリウレタンの膜厚が2[μm]以上の範囲R7は高スピン領域になる。すなわち、ストリングゲージが大きくなるのに伴ってスピンが掛り易い領域が広がって、ポリウレタンの膜厚が小さくても9[N]以上の表面摩擦力を得ることが可能になっている。このように、ポリウレタンの膜厚及びストリングゲージが大きくなるほど、スピンが掛り易い領域が広くなっている。
ポリウレタンの膜厚が大きい場合には、シャトルに対するグリップ力が増加することでストリングの表面摩擦力が増加する。また、ストリングゲージが大きい場合には、ストリングの表面とシャトルのコルクレザーの接触面積が大きくなることでストリングの表面摩擦力が増加する。このように、本実施の形態では、ポリウレタンの膜厚とストリングゲージとを調整することで、ストリングの表面に適切な表面摩擦力を付与している。例えば、ラケットに張り上げられたストリング面上を接触面にコルクレザーを貼付した重りを滑らせ、オートグラフAG−IS(株式会社 島津製作所社製)を用いて測定される。
具体的には、図5に示すように、水平なテーブル20上にストリング10が張り上げられたラケット17が載置され、コルクレザー31付きの板状の重り32(1[kg])が載せられる。重り32には線材33の一端が取り付けられており、線材33の他端は滑車41を介して引張試験機40(オートグラフAG−IS)のチャック42に取り付けられている。チャック42の上昇により、ストリング10の表面上の重り32が引っ張られ、ストリング10とコルクレザー31に生じる摩擦力が引張試験機40の引張力として測定される。すなわち、ストリング10の表面摩擦力とは、ストリング10に対してコルクレザー31付きの重さ1[kg]の重り32を滑らせたときの摩擦力である。
ところで、ポリウレタンの膜厚は8[μm]以上になるとスピン性能(表面摩擦力)が頭打ちになり、ストリングゲージの現実的な使用範囲は0.70[mm]以下である。そこで、本実施の形態のストリングでは、8[μm]以下で適切なポリウレタンの膜厚を特定すると共に、0.70[mm]以下で適切なストリングゲージを特定するようにしている。
以下、ポリウレタンの膜厚と表面摩擦力の関係、ストリングゲージと表面摩擦力の関係について説明する。図3は、本実施の形態のポリウレタンの膜厚と表面摩擦力との関係を示す図である。図4は、本実施の形態のストリングゲージと表面摩擦力との関係を示す図である。なお、図3において、横軸はポリウレタンの膜厚、縦軸はストリングの表面摩擦力を示している。また、図4において、横軸はストリングゲージの大きさ、縦軸はストリングの表面摩擦力を示している。
図3に示すように、ストリングゲージが0.67[mm]のストリングを用いてポリウレタンの膜厚を0[μm]−10[μm]まで変化させたところ、膜厚が0[μm]−6[μm]ではストリングの表面摩擦力が急激に増加し、膜厚が6[μm]以上で表面摩擦力の増加が緩やかになっている。このとき、膜厚が2[μm]以上になるとシャトルに対する保持力が強くなり、ストリングの表面摩擦力は9[N]以上になってスピンが掛り易くなる。また、膜厚が6[μm]を超えるとシャトルに対する保持力がさらに強くなり、ストリングの表面摩擦力は12[N]以上になってスピンがさらに掛り易くなる。
図4に示すように、ポリウレタンの膜厚が0[μm]−10[μm]のストリングを用いて、ストリングゲージをそれぞれ変化させたところ、ストリングゲージが大きくなって表面積の増加した分だけストリングの表面摩擦力が増加する。ストリングゲージが0.61[mm]以上であれば、ポリウレタンの膜厚が4[μm]以上のストリングについてストリングの表面摩擦力は9[N]以上になってスピンが掛り易くなる。また、ストリングゲージが0.67[mm]以上であれば、ポリウレタンの膜厚が2[μm]以上のストリングの表面摩擦力は9[N]以上になってスピンが掛り易くなり、6[μm]以上のストリングの表面摩擦力は12[N]以上になってスピンがさらに掛り易くなる。
以上から、コーティング膜の表層のポリウレタンの膜厚については2[μm]以上が好ましく、特に6[μm]以上が好ましい。また、ストリングゲージについては0.61[mm]以上が好ましく、特に0.67[mm]以上が好ましい。なお、上記したように、ポリウレタンの膜厚についてはスピン性能が頭打ちになる8[μm]以下が好ましく、ストリングゲージについては現実的な使用範囲である0.70[mm]以下が好ましい。また、詳細は後述するが、コーティング膜の表層をゴムで形成しても、同様な膜厚、ストリングゲージで十分なスピン性能を得ることが可能である。
次に、最適材料を選択するために、テルペン樹脂を添加したポリアミド、生産安定性に優れたポリウレタン、摩擦性に優れたゴムの3種でコーティング膜の表層を形成してストリングの表面摩擦力を測定し、ポリアミドでコーティング膜の表層を形成したストリングの表面摩擦力と比較した。また、共通条件としては、ストリングゲージを0.67[mm]とし、コーティング膜の表層の膜厚を10[μm]とした。この結果、表1に示すような結果が得られた。テルペン樹脂とはテレビン油やオレンジオイルを原料として加工した粘着付与性樹脂である。
Figure 0006812052
テルペン樹脂を添加したポリアミドを用いたストリングの表面摩擦力は7.6[N]であり、ポリアミドを用いたストリングの表面摩擦力の6.3[N]よりも大きいが、スピンが掛り易くなる9[N]未満であった。これに対し、ポリウレタン、ゴムを用いたストリングの表面摩擦力はそれぞれ12.5[N]、21.4[N]であり、ポリアミドを用いたストリングの表面摩擦力の6.3[N]よりも大きく、さらにスピンが掛り易くなる9[N]以上であった。これにより、ポリウレタン、ゴムをコーティング剤として用いることで十分な摩擦力が得られることがわかった。
したがって、ストリングでシャトルにスピンを掛けるに当たり、コーティング膜の表層の材料としては、ポリウレタン又はゴムが用いられることが好ましい。さらに、加工安定性の観点から、ポリウレタンを用いることがより好ましい。なお、コーティング膜の表層の材料としては上記の材料に限定されず、ストリングの表面摩擦力を9[N]以上にする材料であればよい。例えば、ポリアミド、テルペン樹脂を添加したポリアミドであっても、コーティング膜の膜厚及びストリングゲージの大きさを調整して、ストリングの表面摩擦力を9[N]以上とすることで、コーティング膜の材料として用いることができる。また、ストリングの表面摩擦力が9[N]以上であれば、コーティング膜の内側と同じ材料、例えばポリアミドで表層を形成してもよい。
(実施例)
以下、本発明について、実施例に基づき更に詳述するが、これらは説明のために記述されるものであって、本発明の範囲が下記実施例に限定されるものではない。
ストリングゲージが0.67[mm]でポリウレタンの膜厚が0[μm]、4[μm]、6[μm]のストリングを用意してヘアピンの実試打評価を実施した。20−50代の中上級者10名でスピンの掛り具合を、「よく掛かる」、「掛かる」、「やや掛かる」、「ふつう」、「やや掛からない」、「掛からない」の6段階に分けて評価した。この結果、表2に示すような結果が得られた。
Figure 0006812052
ポリウレタンの膜厚が0[μm]のものを基準(ふつう)として評価した。これに対し、ポリウレタンの膜厚が4[μm]の場合、9人が「掛かる」と評価し、1人だけが「掛からない」と評価した。また、ポリウレタンの膜厚が6[μm]の場合、4人が「よく掛かる」、3人が「掛かる」、2人が「やや掛かる」と評価し、1人だけが「やや掛からない」と評価した。すなわち、ポリウレタンの膜厚が4[μm]、6[μm]のストリングのいずれについても、10人中9人が「ふつう」よりもスピンが掛ると評価した。このように、ポリウレタンの膜厚が4[μm]、6[μm]、すなわち表面摩擦力が9[N]以上、12[N](図3参照)でスピンが掛り易いという評価が得られた。
以上のように、本実施の形態のストリング10では、表面摩擦力が大きくなるため、ストリング10で弾かれたシャトルにスピンが掛かり易くなりヘアピン性能を向上させることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状、方向などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施の形態では、糸状の構造体13が芯糸11の周囲に側糸12a、12bが編組された構造としたが、芯糸11のみで構成されていてもよい。また、芯糸11の周囲に側糸12a、12bが編組された構成としたが、芯糸11の周囲に側糸が一層だけ巻き付けられる構成にしてもよい。さらに、側糸を二層に巻き付けても良く、一層目と二層目の側糸のゲージ(外径)は異なっていてもよい。
また、本実施の形態では、芯糸11及び側糸12a、12bは、マルチフィラメント及びモノフィラメントのいずれで構成されても良く、本数は限定しない。また、芯糸11がモノフィラメントの場合には、断面が円状である構成に限らず、断面が多角形(例えば、五角形)でもよい。さらに、芯糸11及び側糸12a、12bに中空糸が用いられてもよい。
また、本実施の形態では、ストリング10が合成繊維で形成される構成としてが、これに限定されない。ストリング10の糸状の構造体13は、羊腸や鯨筋等の天然繊維から作られたナチュラルストリングで形成されていてもよい。
また、本実施の形態では、ストリング10がラケットの縦糸及び横糸に使用される構成にしたが、縦糸及び横糸のいずれかに使用されてもよい。
本発明は、ラケットのフレームに張られるラケット用ストリングであり、ヘアピンを打った際のスピン性能を向上させることができるという効果を有する。
10 ストリング
11 芯糸
12a、12b 側糸
13 糸状の構造体
16 コーティング膜

Claims (6)

  1. 糸状の構造体と、前記糸状の構造体の周囲に形成されたコーティング膜とを有し、
    ラケットに張り上げられて水平に配置された状態でコルクレザー付きの重さ1[kg]の重りを滑らせたときの静摩擦力として測定される前記コーティング膜の表面摩擦力が9[N]以上であることを特徴とするラケット用ストリング。
  2. 前記コーティング膜は、表層と内層の2層構造で構成され、前記測定と同じ条件で測定される前記表層の表面摩擦力は前記内層の表面摩擦力よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のラケット用ストリング。
  3. 前記コーティング膜の少なくとも表層が膜厚の増加に応じてグリップ力を大きくする性質を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のラケット用ストリング。
  4. 前記コーティング膜の少なくとも表層の膜厚が2[μm]以上であることを特徴とする請求項3に記載のラケット用ストリング。
  5. 外径が0.61[mm]以上であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のラケット用ストリング。
  6. 前記コーティング膜の少なくとも表層が、ポリウレタン又はゴムで形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のラケット用ストリング。
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