JPH0443242Y2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0443242Y2 JPH0443242Y2 JP1988161394U JP16139488U JPH0443242Y2 JP H0443242 Y2 JPH0443242 Y2 JP H0443242Y2 JP 1988161394 U JP1988161394 U JP 1988161394U JP 16139488 U JP16139488 U JP 16139488U JP H0443242 Y2 JPH0443242 Y2 JP H0443242Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- synthetic resin
- monofilament
- gut
- monofilaments
- multifilament
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 claims description 28
- 239000000057 synthetic resin Substances 0.000 claims description 28
- 239000000945 filler Substances 0.000 claims description 9
- 239000012530 fluid Substances 0.000 claims description 9
- 239000011148 porous material Substances 0.000 claims description 2
- 210000001035 gastrointestinal tract Anatomy 0.000 description 19
- 239000004677 Nylon Substances 0.000 description 8
- 229920001778 nylon Polymers 0.000 description 8
- 239000010985 leather Substances 0.000 description 7
- 238000005299 abrasion Methods 0.000 description 4
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 3
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 3
- PEDCQBHIVMGVHV-UHFFFAOYSA-N Glycerine Chemical compound OCC(O)CO PEDCQBHIVMGVHV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229940057995 liquid paraffin Drugs 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 2
- 239000003921 oil Substances 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 2
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 241000283153 Cetacea Species 0.000 description 1
- 235000009854 Cucurbita moschata Nutrition 0.000 description 1
- 240000001980 Cucurbita pepo Species 0.000 description 1
- 235000009852 Cucurbita pepo Nutrition 0.000 description 1
- 241001494479 Pecora Species 0.000 description 1
- 239000002202 Polyethylene glycol Substances 0.000 description 1
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 1
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 1
- 238000009954 braiding Methods 0.000 description 1
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 1
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 235000011187 glycerol Nutrition 0.000 description 1
- 210000000936 intestine Anatomy 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 239000002480 mineral oil Substances 0.000 description 1
- 235000010446 mineral oil Nutrition 0.000 description 1
- 210000003205 muscle Anatomy 0.000 description 1
- 229920001223 polyethylene glycol Polymers 0.000 description 1
- 230000002787 reinforcement Effects 0.000 description 1
- 229920002545 silicone oil Polymers 0.000 description 1
- 235000020354 squash Nutrition 0.000 description 1
- 239000001993 wax Substances 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
この考案は、硬式テニス、軟式テニス、バドミ
ントン、スカツシユ、ラケツトボール等の各種ラ
ケツトに用いられる合成樹脂ガツトに関する。 〔従来の技術〕 従来、たとえば、テニスにおいては、羊腸や鯨
筋などから作られる天然ガツトが、優れた反発性
を有し、使用時の緩みが少なく、快い、ソフトな
打球感を発するため、最適のガツトとして用いら
れている。優れた反発性ということは、第2図a
に示すようにラケツトフレーム10に張設された
ガツト11が、第2図bに示すような伸びた状態
から第2図cに示すような復元状態への戻りが良
いことをいう。図中、符号12はボールを示す。
したがつて、たとえば、一定荷重の張力下でさら
に荷重をかけた場合の伸び、すなわち伸度が大き
い程、反発性に優れている。しかしながら、この
ような天然ガツトは、量産に限りがありコストが
かかる上に湿気に弱く切れやすいという問題点を
抱えている。 そこで、今日では、耐水性、耐久性に優れ、量
産性にも優れた安価な合成樹脂ガツトが、一般的
に用いられるようになつている。たとえば、太い
合成樹脂モノフイラメント単一本からなるか、そ
れより細いモノフイラメント複数本を撚り合わせ
てなるガツトがその一例であり、ソフト性を高め
るため、極めて細い合成樹脂単繊維(単糸)の多
数本を引き揃え甘撚りしてなるマルチフイラメン
トからなるガツトがその別の例である。 〔考案が解決しようとする課題〕 しかし、これら従来の合成樹脂ガツトは、下記
の点で、依然として天然ガツトに劣つている。 すなわち、モノフイラメントは、耐摩耗性に優
れているものの、反発性とソフトな打球感に劣
る。このような欠点は、モノフイラメントを複数
本用いると、ある程度改善されるが十分ではな
い。 マルチフイラメントは、ソフトな打球感を備え
てはいるが、縦糸部と横糸の摩擦に対する耐摩耗
性がモノフイラメントの約3分の1と劣る欠点が
あり、さらに、使用するにつれて張設当初の張力
が低下し、徐々に反発性が低下するという問題も
抱えている。 そこで、この考案は、合成樹脂ガツト本来の利
点を十分生かしながら、天然ガツト同様の反発性
とソフトな打球感を備えるとともに、耐摩耗性に
も優れた合成樹脂ガツトを提供することを課題と
する。 〔課題を解決するための手段〕 上記の課題を解決するために、この考案は、以
下のように構成されている。 すなわち、請求項1記載の考案にかかる合成樹
脂ガツトは、複数本のモノフイラメントを引き揃
え、隣合うモノフイラメントの間に生じる窪み
に、窪みの断面形状にしたがつてマルチフイラメ
ントを埋め込み寄せ合わせるようにしている。 請求項2記載の考案にかかる合成樹脂ガツト
は、上記構成において、モノフイラメントの中心
軸に沿つて中空孔を設けるようにしている。 請求項3記載の考案にかかる合成樹脂ガツト
は、上記構成において、中空孔に流動性充填剤を
充填するようにしている。 〔作用〕 複数本のモノフイラメントを引き揃え、隣合う
モノフイラメントの間に生じる窪みに、窪みの断
面形状にしたがつてマルチフイラメントを埋め込
み寄せ合わせると、モノフイラメントの抱えるソ
フトな打球感と反発性の欠如はマルチフイラメン
トが補完し、マルチフイラメントの抱える耐摩耗
性と反発性低下の欠点はモノフイラメントが補完
する。モノフイラメントの中心軸に沿つて中空孔
が設けられていると、モノフイラメント自体が柔
軟になり、ソフトな打球感が向上する。中空孔が
使用温度下で流動性を持つ充填剤で充填されてい
ると、打球時にボールによる衝撃力を吸収、減衰
することができる。 〔実施例〕 第1図に、この考案にかかる合成樹脂ガツトの
実施例の断面を模式的に示す。 図にみるように、この合成樹脂ガツトは、モノ
フイラメント1aが複数本引き揃えられ、これら
にマルチフイラメント1bが寄せ合わせられてな
る細紐状体を本体1としている。これらのフイラ
メント1a,1bはナイロンなどの合成樹脂から
作られる。この実施例では、本体1は、3本のモ
ノフイラメント1aが引き揃えられてなるものの
外周に生じる3つの窪みに、マルチフイラメント
1bが埋め込まれている。埋め込まれたマルチフ
イラメント1bは、モノフイラメント1aの断面
概略扇形をなす窪みの形状にしたがつて、モノフ
イラメント1aとの間に隙間があかないように、
ぴつたりと寄せ合わされている。マルチフイラメ
ント1bには、甘撚りを施していないものを用い
ているが、甘撚りを施したものを用いても良い。
甘撚りしたものを用いる場合、撚り数は0〜80タ
ーン/m程度であれば好適であるが、特にこの撚
り数に限定するものではない。そして、フイラメ
ント1a,1bよりなる本体1を、さらに甘撚り
している。撚り数としては、40〜200ターン/m
程度が好ましいが、特にこの撚り数に限定されな
い。モノフイラメント1aとマルチフイラメント
1bの太さは、特に限定されないが、たとえば、
モノフイラメント1aの直径は0.1〜0.7mm程度、
マルチフイラメント1bの直径は50〜1000デニー
ル程度であれば好適である。 それぞれのモノフイラメント1aには、その中
心軸に沿つて中空孔4が設けられている。中空孔
4の直径はモノフイラメント1aの直径に対し
て、約5〜30%の範囲内にあれば良好なソフトな
打球感が得られるが、特にこの範囲に限定するも
のではない。 中空孔4には、オイルやゼリー状物質などの流
動性充填剤5が充填されている。流動性充填剤5
は特に限定するものではないが、オイルとしては
液状ワツクス、鉱物油や流動パラフインなど、ゼ
リー状物質としてはポリエチレングリコール、グ
リセリンやシリコンオイルなどが好適に用いられ
る。流動性充填剤5が充填されている合成樹脂ガ
ツトは、極低気温下でもソフトな打球感が低下し
ないという効果を持つ。 中空孔4に流動性充填剤5を充填した後の中空
孔4の両端開口部の処理は、特に限定されない
が、一端が尖頭状の栓を嵌着して開口部を塞ぐよ
うにすることがその一例である。 本体1は、この実施例では、図にみるように、
その外周面に皮糸2が巻きつけられ、さらに溶融
ナイロンなどの合成樹脂などの樹脂3でコーテイ
ングされて、補強されている。他に、本体1は、
モノフイラメントまたはマルチフイラメントより
なる細い糸を皮糸2として、その外周面に巻きつ
けるか編組みするかして補強されたり、皮糸2を
用いることなく、樹脂3でコーテイングして補強
されても良い。皮糸2は、1層に限定されず複数
層巻きつけても良く、本体1や皮糸2は着色され
ていても良い。 以下では、この考案にかかる合成樹脂ガツト
を、具体的な3つの実施例と2つの比較例を比較
しながら、より詳しく説明するが、この考案にか
かる合成樹脂ガツトは、上記説明および下記実施
例に限定されるものではない。 実施例 1 直径0.50mmのナイロンモノフイラメント3本を
引き揃えてなるものの外周に生じる3つの窪み
に、420デニール、48フイラメントよりなるナイ
ロンマルチフイラメント3本を、第1図にみるよ
うに、埋め込むように配置した後、65ターン/m
の撚りを加えて細紐状体からなるガツト本体を作
り、その外周面に、直径0.14mmのナイロンモノフ
イラメント24本を皮糸として接着剤を用いながら
巻付けた。さらに、全体を溶融したナイロン樹脂
でコーテイングし合成樹脂ガツトを得た。 実施例 2 実施例1において、モノフイラメントとして、
直径0.15mmの中空孔を設けたものを用いて合成樹
脂ガツトを得た。 実施例 3 実施例2において、中空孔に流動性充填剤とし
て流動パラフインを圧入したモノフイラメントを
用いて合成樹脂ガツトを得た。 比較例 1 直径0.37mmのナイロンモノフイラメント7本
に、80ターン/mの撚りを加えて、細紐状体から
なるガツト本体を作つた。その外周面には、実施
例1同様に、皮糸を巻きつけ、コーテイングを行
つた。 比較例 2 6デニール、306フイラメントよりなるナイロ
ンマルチフイラメント4本を、80ターン/mの撚
りを加えて、細紐状体からなるガツト本体を作つ
た。これも、その外周面には、実施例1同様に、
皮糸を巻きつけ、コーテイングを行つた。 これら実施例1,2,3と比較例1,2の引張
強力、伸度、結節強力およびソフトな打球感に関
する実験結果を、それぞれのガツトの直径ととも
に第1表に示す。 引張強力、伸度、結節強力についての測定は、
JIS−L−0208に準じて行つた。
ントン、スカツシユ、ラケツトボール等の各種ラ
ケツトに用いられる合成樹脂ガツトに関する。 〔従来の技術〕 従来、たとえば、テニスにおいては、羊腸や鯨
筋などから作られる天然ガツトが、優れた反発性
を有し、使用時の緩みが少なく、快い、ソフトな
打球感を発するため、最適のガツトとして用いら
れている。優れた反発性ということは、第2図a
に示すようにラケツトフレーム10に張設された
ガツト11が、第2図bに示すような伸びた状態
から第2図cに示すような復元状態への戻りが良
いことをいう。図中、符号12はボールを示す。
したがつて、たとえば、一定荷重の張力下でさら
に荷重をかけた場合の伸び、すなわち伸度が大き
い程、反発性に優れている。しかしながら、この
ような天然ガツトは、量産に限りがありコストが
かかる上に湿気に弱く切れやすいという問題点を
抱えている。 そこで、今日では、耐水性、耐久性に優れ、量
産性にも優れた安価な合成樹脂ガツトが、一般的
に用いられるようになつている。たとえば、太い
合成樹脂モノフイラメント単一本からなるか、そ
れより細いモノフイラメント複数本を撚り合わせ
てなるガツトがその一例であり、ソフト性を高め
るため、極めて細い合成樹脂単繊維(単糸)の多
数本を引き揃え甘撚りしてなるマルチフイラメン
トからなるガツトがその別の例である。 〔考案が解決しようとする課題〕 しかし、これら従来の合成樹脂ガツトは、下記
の点で、依然として天然ガツトに劣つている。 すなわち、モノフイラメントは、耐摩耗性に優
れているものの、反発性とソフトな打球感に劣
る。このような欠点は、モノフイラメントを複数
本用いると、ある程度改善されるが十分ではな
い。 マルチフイラメントは、ソフトな打球感を備え
てはいるが、縦糸部と横糸の摩擦に対する耐摩耗
性がモノフイラメントの約3分の1と劣る欠点が
あり、さらに、使用するにつれて張設当初の張力
が低下し、徐々に反発性が低下するという問題も
抱えている。 そこで、この考案は、合成樹脂ガツト本来の利
点を十分生かしながら、天然ガツト同様の反発性
とソフトな打球感を備えるとともに、耐摩耗性に
も優れた合成樹脂ガツトを提供することを課題と
する。 〔課題を解決するための手段〕 上記の課題を解決するために、この考案は、以
下のように構成されている。 すなわち、請求項1記載の考案にかかる合成樹
脂ガツトは、複数本のモノフイラメントを引き揃
え、隣合うモノフイラメントの間に生じる窪み
に、窪みの断面形状にしたがつてマルチフイラメ
ントを埋め込み寄せ合わせるようにしている。 請求項2記載の考案にかかる合成樹脂ガツト
は、上記構成において、モノフイラメントの中心
軸に沿つて中空孔を設けるようにしている。 請求項3記載の考案にかかる合成樹脂ガツト
は、上記構成において、中空孔に流動性充填剤を
充填するようにしている。 〔作用〕 複数本のモノフイラメントを引き揃え、隣合う
モノフイラメントの間に生じる窪みに、窪みの断
面形状にしたがつてマルチフイラメントを埋め込
み寄せ合わせると、モノフイラメントの抱えるソ
フトな打球感と反発性の欠如はマルチフイラメン
トが補完し、マルチフイラメントの抱える耐摩耗
性と反発性低下の欠点はモノフイラメントが補完
する。モノフイラメントの中心軸に沿つて中空孔
が設けられていると、モノフイラメント自体が柔
軟になり、ソフトな打球感が向上する。中空孔が
使用温度下で流動性を持つ充填剤で充填されてい
ると、打球時にボールによる衝撃力を吸収、減衰
することができる。 〔実施例〕 第1図に、この考案にかかる合成樹脂ガツトの
実施例の断面を模式的に示す。 図にみるように、この合成樹脂ガツトは、モノ
フイラメント1aが複数本引き揃えられ、これら
にマルチフイラメント1bが寄せ合わせられてな
る細紐状体を本体1としている。これらのフイラ
メント1a,1bはナイロンなどの合成樹脂から
作られる。この実施例では、本体1は、3本のモ
ノフイラメント1aが引き揃えられてなるものの
外周に生じる3つの窪みに、マルチフイラメント
1bが埋め込まれている。埋め込まれたマルチフ
イラメント1bは、モノフイラメント1aの断面
概略扇形をなす窪みの形状にしたがつて、モノフ
イラメント1aとの間に隙間があかないように、
ぴつたりと寄せ合わされている。マルチフイラメ
ント1bには、甘撚りを施していないものを用い
ているが、甘撚りを施したものを用いても良い。
甘撚りしたものを用いる場合、撚り数は0〜80タ
ーン/m程度であれば好適であるが、特にこの撚
り数に限定するものではない。そして、フイラメ
ント1a,1bよりなる本体1を、さらに甘撚り
している。撚り数としては、40〜200ターン/m
程度が好ましいが、特にこの撚り数に限定されな
い。モノフイラメント1aとマルチフイラメント
1bの太さは、特に限定されないが、たとえば、
モノフイラメント1aの直径は0.1〜0.7mm程度、
マルチフイラメント1bの直径は50〜1000デニー
ル程度であれば好適である。 それぞれのモノフイラメント1aには、その中
心軸に沿つて中空孔4が設けられている。中空孔
4の直径はモノフイラメント1aの直径に対し
て、約5〜30%の範囲内にあれば良好なソフトな
打球感が得られるが、特にこの範囲に限定するも
のではない。 中空孔4には、オイルやゼリー状物質などの流
動性充填剤5が充填されている。流動性充填剤5
は特に限定するものではないが、オイルとしては
液状ワツクス、鉱物油や流動パラフインなど、ゼ
リー状物質としてはポリエチレングリコール、グ
リセリンやシリコンオイルなどが好適に用いられ
る。流動性充填剤5が充填されている合成樹脂ガ
ツトは、極低気温下でもソフトな打球感が低下し
ないという効果を持つ。 中空孔4に流動性充填剤5を充填した後の中空
孔4の両端開口部の処理は、特に限定されない
が、一端が尖頭状の栓を嵌着して開口部を塞ぐよ
うにすることがその一例である。 本体1は、この実施例では、図にみるように、
その外周面に皮糸2が巻きつけられ、さらに溶融
ナイロンなどの合成樹脂などの樹脂3でコーテイ
ングされて、補強されている。他に、本体1は、
モノフイラメントまたはマルチフイラメントより
なる細い糸を皮糸2として、その外周面に巻きつ
けるか編組みするかして補強されたり、皮糸2を
用いることなく、樹脂3でコーテイングして補強
されても良い。皮糸2は、1層に限定されず複数
層巻きつけても良く、本体1や皮糸2は着色され
ていても良い。 以下では、この考案にかかる合成樹脂ガツト
を、具体的な3つの実施例と2つの比較例を比較
しながら、より詳しく説明するが、この考案にか
かる合成樹脂ガツトは、上記説明および下記実施
例に限定されるものではない。 実施例 1 直径0.50mmのナイロンモノフイラメント3本を
引き揃えてなるものの外周に生じる3つの窪み
に、420デニール、48フイラメントよりなるナイ
ロンマルチフイラメント3本を、第1図にみるよ
うに、埋め込むように配置した後、65ターン/m
の撚りを加えて細紐状体からなるガツト本体を作
り、その外周面に、直径0.14mmのナイロンモノフ
イラメント24本を皮糸として接着剤を用いながら
巻付けた。さらに、全体を溶融したナイロン樹脂
でコーテイングし合成樹脂ガツトを得た。 実施例 2 実施例1において、モノフイラメントとして、
直径0.15mmの中空孔を設けたものを用いて合成樹
脂ガツトを得た。 実施例 3 実施例2において、中空孔に流動性充填剤とし
て流動パラフインを圧入したモノフイラメントを
用いて合成樹脂ガツトを得た。 比較例 1 直径0.37mmのナイロンモノフイラメント7本
に、80ターン/mの撚りを加えて、細紐状体から
なるガツト本体を作つた。その外周面には、実施
例1同様に、皮糸を巻きつけ、コーテイングを行
つた。 比較例 2 6デニール、306フイラメントよりなるナイロ
ンマルチフイラメント4本を、80ターン/mの撚
りを加えて、細紐状体からなるガツト本体を作つ
た。これも、その外周面には、実施例1同様に、
皮糸を巻きつけ、コーテイングを行つた。 これら実施例1,2,3と比較例1,2の引張
強力、伸度、結節強力およびソフトな打球感に関
する実験結果を、それぞれのガツトの直径ととも
に第1表に示す。 引張強力、伸度、結節強力についての測定は、
JIS−L−0208に準じて行つた。
この考案にかかる合成樹脂ガツトは、以上のよ
うに構成されているため、以下の効果を持つ。 すなわち、請求項1ないし3記載の考案にかか
る合成樹脂ガツトは、天然ガツト同様の反発性と
ソフトな打球感を得ることができ、耐摩耗性にも
優れている。経時的なガツトの緩みもなく、反発
力が低下しにくい。 請求項2記載の考案にかかる合成樹脂ガツト
は、さらに、ソフトな打球感が向上する。 請求項3記載の考案にかかる合成樹脂ガツト
は、一層ソフトな打球感が優れ、そのソフトな打
球感は極低気温下でも低下しない。 これらの合成樹脂ガツトは、従来の合成樹脂ガ
ツトと同様に、耐水性、耐久性および量産性にも
優れることは言うまでもない。
うに構成されているため、以下の効果を持つ。 すなわち、請求項1ないし3記載の考案にかか
る合成樹脂ガツトは、天然ガツト同様の反発性と
ソフトな打球感を得ることができ、耐摩耗性にも
優れている。経時的なガツトの緩みもなく、反発
力が低下しにくい。 請求項2記載の考案にかかる合成樹脂ガツト
は、さらに、ソフトな打球感が向上する。 請求項3記載の考案にかかる合成樹脂ガツト
は、一層ソフトな打球感が優れ、そのソフトな打
球感は極低気温下でも低下しない。 これらの合成樹脂ガツトは、従来の合成樹脂ガ
ツトと同様に、耐水性、耐久性および量産性にも
優れることは言うまでもない。
第1図はこの考案にかかる合成樹脂ガツトの実
施例の模式的断面図、第2図a〜cはガツトの反
発性を説明するための説明図である。 1……本体、1a……モノフイラメント、1b
……マルチフイラメント、4……中空孔、5……
流動性充填剤。
施例の模式的断面図、第2図a〜cはガツトの反
発性を説明するための説明図である。 1……本体、1a……モノフイラメント、1b
……マルチフイラメント、4……中空孔、5……
流動性充填剤。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 1 複数本のモノフイラメントを引き揃え、隣合
うモノフイラメントの間に生じる窪みに、窪み
の断面形状にしたがつてマルチフイラメントを
埋め込み寄せ合わせてなる合成樹脂ガツト。 2 モノフイラメントの中心軸に沿つて中空孔が
設けられている請求項1記載の合成樹脂ガツ
ト。 3 中空孔に流動性充填剤が充填されている請求
項2記載の合成樹脂ガツト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988161394U JPH0443242Y2 (ja) | 1988-12-12 | 1988-12-12 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988161394U JPH0443242Y2 (ja) | 1988-12-12 | 1988-12-12 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0282366U JPH0282366U (ja) | 1990-06-26 |
JPH0443242Y2 true JPH0443242Y2 (ja) | 1992-10-13 |
Family
ID=31444290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988161394U Expired JPH0443242Y2 (ja) | 1988-12-12 | 1988-12-12 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0443242Y2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55108375A (en) * | 1979-02-10 | 1980-08-20 | Sadao Fukushima | Gut for racket |
JPS571358A (en) * | 1980-04-28 | 1982-01-06 | Gosen Kk | Gut and improvement regarding gut |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5142444Y2 (ja) * | 1972-05-16 | 1976-10-15 | ||
JPS63148361U (ja) * | 1987-03-20 | 1988-09-29 |
-
1988
- 1988-12-12 JP JP1988161394U patent/JPH0443242Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55108375A (en) * | 1979-02-10 | 1980-08-20 | Sadao Fukushima | Gut for racket |
JPS571358A (en) * | 1980-04-28 | 1982-01-06 | Gosen Kk | Gut and improvement regarding gut |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0282366U (ja) | 1990-06-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6460321B1 (en) | Racquet string | |
US5145172A (en) | String for racket | |
US4660364A (en) | Racket string construction | |
JPH0443242Y2 (ja) | ||
JP7280096B2 (ja) | ラケット用ストリング | |
WO2017187742A1 (ja) | ストリングセット、縦糸用のストリング及び横糸用のストリング | |
GB1569530A (en) | Strings | |
JP3117768B2 (ja) | ガット | |
JPH0560954B2 (ja) | ||
CN214074948U (zh) | 一种聚酰胺纤维增强的网球线 | |
JP4462670B2 (ja) | 中空フィラメントを用いたストリング | |
JPH0686756U (ja) | ガット | |
JP2003154039A (ja) | ストリング | |
JP2802477B2 (ja) | ラケット用ガット | |
JPH0416689Y2 (ja) | ||
JP3318247B2 (ja) | ラケット用ストリング | |
JPS5917325Y2 (ja) | ガツト | |
JPH0433866Y2 (ja) | ||
JPS594680Y2 (ja) | ガツト | |
JP3177598B2 (ja) | ラケット用ストリング | |
JPH0374593B2 (ja) | ||
JP2002085599A (ja) | ラケット用ストリング | |
JPH07185046A (ja) | ガット | |
JPS59946Y2 (ja) | ガツト | |
JPS6336365Y2 (ja) |