JP2003154039A - ストリング - Google Patents

ストリング

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JP2003154039A
JP2003154039A JP2001355800A JP2001355800A JP2003154039A JP 2003154039 A JP2003154039 A JP 2003154039A JP 2001355800 A JP2001355800 A JP 2001355800A JP 2001355800 A JP2001355800 A JP 2001355800A JP 2003154039 A JP2003154039 A JP 2003154039A
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Kotaro Kono
浩太郎 河野
Nobuhiro Miyoshi
信弘 三好
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリ(1,3−プロピレンテレフタレート)繊
維を主成分として使用し、耐久性、ボールの反発性等の
諸問題を解消したストリングを提供する。 【解決手段】芯線および側糸の少なくともいずれか一方
をポリ(1,3−プロピレンテレフタレート)繊維によ
り構成した。ポリ(1,3−プロピレンテレフタレー
ト)繊維は、20重量%〜80重量%の割合で含有させ
た。ストリングは、動的硬度Sが6000N以上100
00N以下となるように調整した。 S(N)= 0.125f2 ただし、fは356mmのストリングの一端を固定し、
ストリングの中央に35.7gの質量の重錘を付け、2
67Nの張力下で単振動させたときにストリングに派生
する振動周波数(Hz)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は、ストリング、
特にテニス、バドミントンあるいはスカッシュ等のラケ
ットに使用されるストリングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来ラケット用ガットとしては、古くは
羊腸や鯨筋などから作られた天然ガットが使われてい
た。これら天然ガットは優れた反発性を有し、プレイヤ
ーに快い打球感を与える。しかしながら、天然ガットは
耐湿性に乏しく使用寿命が短いという欠点があった。
【0003】このような天然ガットに代えて、近年ポリ
アミド等の合成繊維のモノフィラメントを用いたストリ
ングが使用されてきた。これら合繊モノフィラメントス
トリングは耐久性にも優れており、ラケット用ストリン
グの中心をなしてきた。
【0004】しかしながら、ラケットの製造技術の変遷
に伴って、最近では、剛性の高いカーボン繊維強化樹脂
がラケットの材料の主流として使用されるようになり、
合繊ストリングの性能としては、ソフトな打球感のある
ものが要求されるようになった。
【0005】かかる要求に対して業界では、モノフィラ
メントに代えて、マルチフィラメントを用いたストリン
グ(特開平9−241936号公報、特開平8−150
227号公報、特開平7−275403号公報、特開平
6−296712号公報、特開平2−144080号公
報、特開平1−135375号公報等参照)、あるい
は、ストリングの芯線に単一の大口径のモノフィラメン
トを配し、測糸にマルチフィラメントを用いたストリン
グ(特開平9−38245号公報、特開平1−2277
70号公報等参照)、さらに複数本のモノフィラメント
を引き揃え、これにマルチフィラメントを寄せ合わせて
撚りを施す技術(実公平2−30267号公報、実公平
4−43242号公報等参照)などが提案されてきた。
【0006】また、繊維素材のヤング率特性に注目し
て、ポリプロピレンやポリフッ化ピニリデン繊維等を用
いる試み(特開昭57−89611号公報、特開平7−
150434号公報、特開平7−163680号公報、
特公平7−150434号公報、特公平3−44544
号公報、特公平2−38703号公報等参照)がなされ
ている。
【0007】さらに、特開平5−262862号公報に
は、ポリ(1,3−プロピレンテレフタレート)繊維を
用いると打球特性の優れたガットが得られることが開示
されている。すなわち、ポリ(1,3−プロピレンテレ
フタレート)繊維をストリングに用いると、フィラメン
トの伸びが大きいため、太さが約半分のナイロン6やナ
イロン66に比べても、ヤング率が低い点でガット特性
として適しているとされている。
【0008】しかしながら、ポリ(1,3−プロピレン
テレフタレート)繊維は、上記公報にも記載されている
が、繊維強度が3.1g/デニールと低く、したがって
ポリ(1,3−プロピレンテレフタレート)繊維を10
0%使用したストリングは、ラケット用ストリングとし
て必要な強力が得られない。
【0009】すなわち、ストリングの線径には、ストリ
ングを張るラケットフレームの穴径(グロメット)との
関係で自ずと上限が定まり、強力を得るために限界を超
えてむやみにストリングを太くすることはできない。そ
の結果、強力の低下したストリングは、その耐久性も不
足し実用性を欠くことになる。
【0010】また、ポリ(1,3−プロピレンテレフタ
レート)繊維は、ポリマーの分子構造の関係で、高強度
化することがきわめて困難であり、ポリマーを高分子化
しても現状の2〜3g/デニールの強度しか得られな
い。
【0011】さらに、ポリ(1,3−プロピレンテレフ
タレート)繊維は、伸びが大きいために打球感の柔らか
いストリングが期待されるが、一方ではストリングの反
発性が不足する問題がある。この大きな伸び特性もポリ
(1,3−プロピレンテレフタレート)繊維の分子構造
から発生する特徴であって、他の合成繊維の如く簡単に
熱延伸、熱セットにより伸び特性を調整することは困難
である。
【0012】つまり、ポリ(1,3−プロピレンテレフ
タレート)繊維は、汎用のポリエステル繊維であるポリ
エチレンテレフタレートに比べて、アルコール部の炭素
数が1個多いために、結晶部に伸びが生じるのである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のような事情か
ら、現在1,3−プロピレンテレフタレート繊維を用い
たストリングは実用化されていない。
【0014】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、ポリ(1,3−プロピレンテレフタレート)繊維を
ストリングに応用した場合の上記の如き欠陥、すなわ
ち、強力、耐久性、ボールの反発性等の不足、あるいは
過剰な伸び特性といった諸問題を解決し、ポリ(1,3
−プロピレンテレフタレート)繊維が持つ高弾性回復特
性に基づくストリングの低テンションロス特性、並びに
打球感の優れた実用性のあるストリングを提供すること
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】(1) 上記課題を解決す
るために本願発明者は、n−プロパンジオールとテレフ
タル酸との重合体からなるポリエステル繊維、すなわち
ポリ(1,3−プロピレンテレフタレート)繊維を他の
繊維素材と複合することにより、上記課題を解決するこ
とができる知見を得た。
【0016】そして、ポリ(1,3−プロピレンテレフ
タレート)繊維を主成分として、これを80重量%〜2
0重量%、好ましくは、70重量%〜30重量%の範囲
で含有させることが適当である旨の結果を得た。
【0017】(2) また、次式により定義される動的硬
度Sが6000N以上10000N以下に設定すること
が望ましい。
【0018】S(N)= 0.125f2 ただし、fは356mmのストリングの一端を固定し、
ストリングの中央に35.7gの質量の重錘を付け、2
67Nの張力下で単振動させたときにストリングに派生
する振動周波数(Hz)である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0020】(1) 本実施形態において用いる他の繊維
素材としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフ
ィン、ポリエーテルエーテルケトン、アラミド等の繊
維、あるいはフッ素繊維等のさまざまなものを用いるこ
とができる。
【0021】また、ポリ(1,3−プロピレンテレフタ
レート)繊維は、モノフィラメントの形態でも、あるい
はマルチフィラメントとしても用いることができる。
【0022】複合するポリ(1,3−プロピレンテレフ
タレート)繊維の割合は、80重量%〜20重量%、好
ましくは70重量%〜30重量%の範囲がストリングと
して適当である。
【0023】(2) ポリ(1,3−プロピレンテレフタ
レート)繊維の量が80重量パーセントを超えると、ス
トリング強度が低下し、耐久性が不足するうえ反発性も
低下する。
【0024】また、ポリ(1,3−プロピレンテレフタ
レート)繊維の量が20重量%を下回るとテンションロ
スが大きくなり、ラケットに一定張力でストリングを張
った場合に、経時的に張力が弛緩し、ポリ(1,3−プ
ロピレンテレフタレート)繊維を用いた特徴が失われ
る。一般的にこの張力低下をテンションロスと呼び、テ
ンションロスが極端に大きくなるとラケットのストリン
グが弛んでボールの反発性が悪くなる。
【0025】このテンションロスの評価にあたっては、
ストリングに27.2kg(60ポンドラケットにスト
リングを張るときの張力に相当)の荷重をかけ、10分
後の応力保持率をもってテンションロスの相対比較を行
った。すなわち、応力保持率が高い程テンションロス
(応力緩和)が少なく、ストリングの性能に優れてい
る。
【0026】(3) また、ポリ(1,3−プロピレンテ
レフタレート)繊維が少なくなると、この繊維が持つ柔
軟特性の発現が減り、ストリングの剛性(動的剛性)が
高くなって打球感が硬くなり快さが低下する。
【0027】本実施形態では、ストリングの打球感の評
価尺度として、業界で用いられている粘弾性手法(たと
えば、特公平2−6543号公報、特開昭56−156
175号公報等参照)を用いて求めたストリングの動的
硬度Sを採用した。
【0028】すなわち、356mmのストリングの一端
を固定し、ストリングの中央に35.7gの質量の重錘
を付け、267Nの張力下でストリングを単振動させた
とき、ストリングに発生する振動周波数f(Hz)を測
定し、次式を用いて動的硬度S(N)を求めた。
【0029】S(N)=0.125f2 (4) なお、別途実際に専門プレーヤによって試打を行
い、その打球感との相関を調べた結果、ストリングの動
的硬度Sが6000N以上10000N以下であると、
ボールを打ったときの打球感が柔らかく、且つボールの
反発性にもきわめて優れていることが判明した。
【0030】以下では、さらに具体的組成によりストリ
ングを実施例として試作し、動的硬度S等について実験
を行い、その結果をまとめた。
【0031】ここで、破断強力とは、島津製オートグラ
フ引張試験機を用いて、試料長254mmの長さのスト
リングを引張速度254mm/分で伸長したときの破断
時強力である。また、結節強力は、JISL1013の
結節強さの測定法に準じて測定し、その際に引張速度は
254mm/分とした。
【0032】また、23kg時伸度とは、破断強力の測
定の際、23kg引張時のストリングの伸度を測定した
ものであり、ストリングの伸び特性の目安とした。
【0033】耐久性は、ストリングを27.2kgの張
力で通常の方法によりテニスラケットに張り、ラケット
のストリング面をボールの飛球線に45度の角度で固定
し、このラケットのストリング面にテニスのボールを1
mの距離から129km/Hrの速度で打ち付け、スト
リングが切断するまでの打球数(5回試験を行ったとき
の平均値)で評価した。なお、ラケットのストリング面
は、1球ごとに180度回転させて両面にボールが当た
るように設定した。
【0034】
【実施例】(1) 実施例1 線径0.19mmのポリ1,3−プロピレンテレフタレ
ート(以下、単に「PPT」という。)製モノフィラメ
ント糸19本を引き揃えたものを芯糸とする。
【0035】その芯線の外側にポリウレタン樹脂系接着
剤を付与しながら、線径0.19mmのPPT製モノフ
ィラメント糸18本を側糸として螺旋状に巻き付けて組
糸を作成する。
【0036】そして、この組糸の表面をポリウレタン樹
脂でコーティングし、線径1.43mmのストリングを
得た。
【0037】(2) 実施例2 350デニール84フィラメントのPPT製マルチフィ
ラメント糸19本を引き揃えたものを芯糸とする。
【0038】その芯線の外側に、ポリウレタン樹脂系接
着剤を付与しながら、150デニール48フィラメント
のPPT製マルチフィラメント糸9本および線径0.1
62mmのポリアミド製モノフィラメント糸9本を側糸
として交互に螺旋状に巻き付けて組糸を作成した。
【0039】そして、この組糸の表面をポリウレタン樹
脂でコーティングして線径1.32mmのストリングを
得た。
【0040】(3) 実施例3 線径0.19mmのPPT製モノフィラメント糸19本
を引き揃えたものを芯糸とする。
【0041】その芯線の外側に、ポリウレタン樹脂系接
着剤を付与しながら、210デニールのポリアミド製マ
ルチフィラメント糸6本および線径0.148mmのポ
リアミド製モノフィラメント糸6本を側糸として交互に
螺旋状に巻き付けて組糸を作成した。
【0042】そして、この組糸の表面をポリウレタン樹
脂でコーティングして線径1.32mmのストリングを
得た。
【0043】(4) 実施例4 線径1.0mmのポリアミド製モノフィラメント糸1本
を芯糸とする。
【0044】その芯線の外側にポリウレタン樹脂系接着
剤を付与しながら、線径0.19mmのPPT製モノフ
ィラメント糸19本を側糸として螺旋条に巻き付けて組
糸を作成した。
【0045】そして、この組糸の表面をポリウレタン樹
脂でコーティングして線径1.40mmのストリングを
得た。
【0046】(5) 実施例5 線径0.19mmのPPT製モノフィラメント糸1本を
芯糸とする。
【0047】その芯線の外側にポリウレタン樹脂系接着
剤を付与しながら、線径0.19mmのPPT製モノフ
ィラメント糸3本および線径0.202mmのポリアミ
ド製モノフィラメント糸3本を交互に螺旋状に巻き付け
て側糸の第1層とした。
【0048】次に、同様にして、線径0.19mmのP
PT製モノフィラメント糸6本および線径0.202m
mのポリアミド糸6本を交互に並べて側糸の第2層とし
た。
【0049】さらに同様にして、210デニールのポリ
アミド糸6本および線径0.162mmのポリアミド製
モノフィラメント糸6本により側糸の第3層とした。
【0050】そして、これら各層を有する組糸を形成
し、この組糸の表面をポリウレタン樹脂でコーティング
して線径1.32mmのストリングを得た。
【0051】(6) 実施例6 線径0.19mmのPPT製モノフィラメント糸1本を
芯糸とする。
【0052】その芯線の外側にポリウレタン樹脂系接着
剤を付与しながら、線径0.19mmのPPT製モノフ
ィラメント糸3本および線径0.202mmのポリアミ
ド製モノフィラメント糸3本を交互に螺旋状に巻き付け
て側糸の第1層とした。
【0053】次に同様にして、線径0.19mmのPP
T製モノフィラメント糸6本および線径0.202mm
のポリアミド製モノフィラメント糸6本を並べて側糸の
第2層とした。
【0054】さらに同様にして、210デニールのポリ
アミド製マルチフィラメント糸6本および線径0.14
8mmのポリアミド製モノフィラメント糸6本により側
糸の第3層とした。
【0055】そして、これら各層を有する組糸を形成
し、この組糸の表面をポリウレタン樹脂でコーティング
して線径1.27mmのストリングを得た。
【0056】(7) 実施例7 840デニールのポリアミド製マルチフィラメント糸5
本を芯線とする。
【0057】その芯線の外側にポリウレタン樹脂系接着
剤を付与しながら、線径0.19mmのPPT製モノフ
ィラメント糸6本および210デニールのポリアミド製
マルチフィラメント糸6本を側糸として螺旋条に巻き付
けて組糸を作成した。
【0058】そして、この組糸の表面をポリウレタン樹
脂でコーティングして線径1.30mmのストリングを
得た。
【0059】(8) 実施例8 線径0.86mmのポリアミド製モノフィラメント糸1
本を芯線とする。
【0060】その芯線の外側にポリウレタン樹脂系接着
剤を付与しながら、線径0.19mmのPPT製モノフ
ィラメント糸6本および210デニールのポリアミド糸
6本を側糸として螺旋状に巻き付けて組糸を作成した。
【0061】そして、この組糸の表面をポリウレタン樹
脂でコーティングして線径1.30mmのストリングを
得た。
【0062】(9) 実施例9 線径0.75mmのポリアミド製モノフィラメント糸1
本を芯線とする。
【0063】その芯線の外側にポリウレタン樹脂系接着
剤を付与しながら、線径0.19mmのPPT製モノフ
ィラメント糸3本および線径0.25mmのポリエーテ
ルエーテルケトンのモノフィラメント糸3本並びに21
0デニールのポリアミド製マルチフィラメント糸6本を
側糸として螺旋条に巻き付けて組糸を作成した。
【0064】そして、この組糸の表面をポリウレタン樹
脂でコーティングして線径1.30mmのストリングを
得た。
【0065】(10) 実施例10 線径0.202mmのポリエステル製モノフィラメント
糸19本を芯糸とする。
【0066】その芯線の外側にポリウレタン樹脂系接着
剤を付与しながら、線径0.19mmのPPT製モノフ
ィラメント糸19本を側糸として螺旋状に巻き付けて組
糸を作成した。
【0067】そして、この組糸の表面にポリウレタン樹
脂をコーティングして1.30mmのストリングを得
た。
【0068】(11) 比較例1 線径0.202mmのポリアミド製モノフィラメント糸
19本を芯線とする。
【0069】その芯線の外側にポリウレタン樹脂系接着
剤を付与しながら、線径0.142mmのポリアミド製
モノフィラメント糸6本および210デニール24フィ
ラメントのポリアミド製マルチフィラメント糸6本を側
糸として螺旋状に巻き付けて組糸を作成した。
【0070】そして、この組糸の表面にポリウレタン樹
脂をコーティングして1.30mmのストリングを得
た。
【0071】(12) 比較例2 210デニール35フィラメントのポリアミド製マルチ
フィラメント糸13本を引き揃えて芯線とする。
【0072】その芯線の外側にウレタン樹脂系接着剤を
付与しながら、840デニール140フィラメントのポ
リアミド製マルチフィラメント糸6本および線径0.1
62mmのポリアミド製モノフィラメント糸6本を側糸
として螺旋状に巻き付けて組糸を作成した。
【0073】そして、この組糸の表面にポリウレタン樹
脂をコーティングして1.30mmのストリングを得
た。
【0074】(13) 比較例3 線径0.202mmのポリエステル製モノフィラメント
糸19本を芯線とする。
【0075】その芯線の外側にポリウレタン樹脂系接着
剤を付与しながら、線径0.142mmのポリアミド製
モノフィラメント糸6本および210デニール35フィ
ラメントのポリアミド製マルチフィラメント糸6本を側
糸として螺旋状に巻き付けて組糸を作成した。
【0076】そして、この組糸の表面にポリウレタン樹
脂をコーティングして1.30mmのストリングを得
た。
【0077】(14) 実験結果 図1は、これら各実施例に係るストリングの評価を表に
まとめたものである。
【0078】この表から明らかなように、ポリ(1,3
−プロピレンテレフタレート)繊維を主成分として他の
繊維素材と複合させることにより(実施例2〜実施例1
0)、破断強力、結節強力等がラケット用ストリングと
して適当であり、実用性のあるストリング強度、耐久性
を有する。
【0079】また、動的硬度Sおよび23kg時伸度の
値からして、ボールの反発性に優れ、且つ優れた打球感
が得られる。
【0080】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、ポリ
(1,3−プロピレンテレフタレート)繊維を主成分と
して他の繊維素材と複合させることにより、(1) 実用
性のあるストリング強度、耐久性を有し、(2) ボール
の反発性にも優れ、(3) ストリングとして適当な伸び
特性を有し、(4) 且つポリ(1,3−プロピレンテレ
フタレート)繊維の特徴によって発揮される優れた打球
感を得られ、(5) テンションロスの少ない実用性のあ
るストリングが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例に係るストリングの評価を表にまとめ
たものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の繊維素材を複合してなるストリン
    グであって、 繊維素材の主成分がn−プロパンジオールとテレフタル
    酸との重合体からなるポリエステル繊維であり、当該ポ
    リエステル繊維が所定の重量割合で含有されていること
    を特徴とするストリング。
  2. 【請求項2】 芯線とその周囲の側糸とを有する合成樹
    脂製のストリングであって、 芯線および側糸の少なくともいずれか一方がn−プロパ
    ンジオールとテレフタル酸との重合体からなるポリエス
    テル繊維により構成されており、 当該ポリエステル繊維は、所定の重量割合で含有されて
    いることを特徴とするストリング。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のストリングにお
    いて、 上記所定重量割合は、20重量%〜80重量%であるこ
    とを特徴とするストリング。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のス
    トリングにおいて、 次式により定義される動的硬度Sが6000N以上10
    000N以下であることを特徴とするストリング。 S(N)= 0.125f2 ただし、fは356mmのストリングの一端を固定し、
    ストリングの中央に35.7gの質量の重錘を付け、2
    67Nの張力下で単振動させたときにストリングに派生
    する振動周波数(Hz)である。
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