JP6629582B2 - 育苗ポット収納トレイ - Google Patents

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Description

本発明は、育苗ポットの収納部を多数有する育苗ポット収納トレイ(以下、トレイと略する)に関する。
種苗を植えた育苗ポットは、単体での運搬や販売用の展示が不便なことから、多数を収納したトレイを単位として運搬や展示に供される。販売店は、トレイから育苗ポットを取り出して販売したり、場合によってトレイのまま多数の育苗ポットを販売したりする。トレイは、例えば育苗ポットの収納部を縦4列×横6列の計24箇所有する。収納部は、それぞれに異なる種苗を植えた育苗ポットを収納させてもよいが、通常、同一の種苗を植えた育苗ポットを収納させる。このため、育苗ポットを収納したトレイを販売用の展示に供する際、トレイに種苗の種類等を宣伝又は説明する表示板が取り付けられることが多い(特許文献1及び特許文献2)。
特許文献1は、表示板(表示タグ)を着脱自在に引っ掛けて止める凸状又は凹状の掛止部を設けたトレイ(ポット収納用トレイ)を開示する(特許文献1・[請求項1])。掛止部は、トレイを構成するフレームの上面に設けられる(特許文献1・[請求項2][請求項3])。また、掛止部は、フレームの内側に向いて曲がるフック状突起である(特許文献1・[請求項4])。特許文献1が開示するトレイは、表示板を簡単に装着できながら、前記表示板を長期間外れにくく、また前記表示板を付け替えやすくする効果があるとしている(特許文献1・[0014])。
特許文献2は、表示板の差し込み片を立姿勢で受け入れる表示板受け溝をフレーム(外枠)の上辺に設けたトレイ(育苗トレイ)を開示する。表示板は、一枚の平らな平面維持性のあるシートで、種苗に関する情報が表面に表示され、トレイの表示板受け溝に立姿勢で受け入れられる差し込み片が切り溝により形成されている。表示板は、情報表示側を外側にし、前記差し込み片より下方側をトレイのフレームの外側にして、差し込み片を表示板受け溝に差し込む(特許文献2・[請求項1])。差し込み片は、基部側に設けられた鉤状の抜き出し止め部が表示板受け溝の縁に引っ掛かる(特許文献2・[請求項5]))。
特開2006-204127号公報 特開2010-029100号公報
特許文献1が開示するトレイは、凸状の掛止部に表示板を引っ掛けたり、凹状の掛止部に表示板の突起を差し込んだりして、表示板を装着する。確かに、掛止部に引っ掛かる又は差し込んでいる限り、表示板の脱落を防止できると思われる。しかし、トレイに凸状の掛止部を設けると、トレイの積み重ねに支障が出る。また、凸状の掛止部に表示板を引っかける装着作業に手間が掛かる。更に、凹状の掛止部に差し込む突起を表示板に設けることは、突起を表示板に取り付ける加工を要し、表示板自体が嵩張る原因をもたらす。
特許文献2が開示するトレイは、差し込み片を表示板受け溝に差し込み、抜き出し止め部を表示板受け溝の縁に引っ掛けて表示板を装着するため、上面が平坦で済むので積み重ねができるし、表示板の装着作業も簡単である。また、抜き出し止め部が表示板受け溝の縁に引っ掛かっているので、例えば表示板を持ってトレイを移動させることもできる。更に、表示板は、抜き出し止め部が表示板受け溝の縁に引っ掛かるので、例えば差し込み片を表示板受け溝に下方から差し込み、トレイのフレームに吊り下げることも考えられる。
しかし、特許文献2が開示するトレイに用いる表示板は、差し込み片を表示板受け溝を貫通させて抜け出し止め部を反対側に突出させる。この場合、フレームを上下方向に幅を持たせ、前記フレームの上面及び下面にそれぞれ表示板受け溝を設けて、突出する抜け出し止め部をフレームの上面及び下面の間に収めることが考えられる。しかし、フレームの上面及び下面の間に収めた抜け出し止め部は、表示板受け溝から外すことが難しくなり、表示板を容易に取り除けなくなる虞がある。そこで、特許文献2記載のトレイのように、差し込み片を表示板受け溝に差し込んで表示板をトレイに装着させることとしながら、前記表示板を上方又は下方いずれからでもトレイに装着させるため、検討した。
検討の結果開発したものが、育苗ポットの収納部を多数有し、表示板受け溝を前記収納部周縁のフレームに設けて、前記表示板受け溝に差し込み片を抜き差し自在として表示板を取り付けたトレイにおいて、表示板受け溝は、対向する壁面に挟まれてフレームの上面及び下面に連通する細幅の空間で、前記壁面の一方に、上下方向に離れた位置関係で上段爪及び下段爪を設け、前記壁面の他方に、上下方向に前記上段爪及び下段爪に挟まれた位置関係で押さえ爪を設けて構成し、表示板は、差し込み片に開口を形成して、差し込み片を表示板受け溝の上方から挿入させれば、上段爪が開口に嵌まり込み、押さえ爪が押す押さえ部分を上段爪に下方から引っ掛からせ、差し込み片を表示板受け溝の下方から挿入させれば、下段爪が開口に嵌まり込み、押さえ爪が押す押さえ部分を下段爪に上方から引っ掛からせることを特徴とするトレイである。
本発明のトレイは、表示板の差し込み片に開口を設け、表示板受け溝に上方から差し込んだ差し込み片の開口の縁(押さえ爪が押す押さえ部分の上縁)を上段爪に引っ掛からせ、前記表示板受け溝に下方から差し込んだ差し込み片の開口の縁(押さえ爪が押す押さえ部分の下縁)を下段爪に引っ掛からせる。差し込み片の開口の縁から先端までの長さは、上段爪の下面と下段爪の上面との距離より短くすると、差し込み片が表示板受け溝から突出せず、上方から表示板受け溝に差し込んだ差し込み片が下段爪の影響を受けず、逆に下方から表示板受け溝に差し込んだ差し込み片が上段爪の影響を受けない。差し込み片は、表示板受け溝の幅(対向する壁面の対向距離)の範囲で水平方向に湾曲させることにより、上段爪又は下段爪を開口から外して、上方又は下方に引き抜く。
上段爪は、上方から当たる差し込み片が乗り越えるように上面を下り勾配の傾斜面とし、開口の縁が下方から掛合するように下面を水平面とした側面視三角形の凸部が好ましい。下段爪は、下方から当たる差し込み片が乗り越えるように下面を上り勾配の傾斜面とし、開口の縁が上方から掛合するように上面を水平面とした側面視三角形の凸部が好ましい。押さえ爪は、差し込み片を引っ掛かることなく抜き差しできるように上面が下り勾配、下面が上り勾配の側面視台形状の凸部が好ましい。上段爪、下段爪及び押さえ爪は、水平方向に複数設けてもよい。複数の上段爪、下段爪及び押さえ爪は、それぞれ横並びで配置したり、差し込み片の開口の範囲で分散させて配置したりする。また、各爪の幅は、すべての合計が差し込み片の開口の幅に収まるように決定されれば、それぞれが同じでも、一部又は全部が異なってもよい。
押さえ爪や上段爪及び下段爪がそれぞれの壁面から突出する突出量は、押さえ爪と壁面の一方との間や、上段爪及び下段爪と壁面の他方との間に差し込み片が通過できる隙間を残しつつ、上段爪又は下段爪と押さえ爪との突出量の合計が表示板受け溝の幅(対向する外壁面との対向距離)より大きくなるように決定する。これにより、差し込み片は、上段爪又は下段爪を避けて中段の押さえ爪まで導くことができ、開口に上段爪又は下段爪を嵌めて前記開口の縁を押さえ爪が押した状態で、前記上段爪又は下段爪を開口の縁に引っ掛からせる。
差し込み片の開口は、常時貫通していなくても、必要時に貫通すればよい。例えば表示板は、差し込み片の突端側に凸なコ字状又は円弧状の切れ込みを設けて、前記突端側に押さえ部分を残して引き起こし片を引き起こした跡を開口とし、差し込み片を表示板受け溝の上方から挿入させれば、上段爪が引き起こし片を、押さえ爪が押さえ部分を互い違いに押し、前記押さえ部分を上段爪に下方から引っ掛からせ、差し込み片を表示板受け溝の下方から挿入させれば、下段爪が引き起こし片を、押さえ爪が押さえ部分を互い違いに押し、前記押さえ部分を下段爪に上方から引っ掛からせてもよい。
上段爪、下段爪及び押さえ爪は、上下方向の位置関係が重要であるが、水平方向の位置関係は自由である。製造可能であれば上段爪、下段爪及び押さえ爪の水平位置をすべて揃えてもよいが、実際には、型抜きの関係から、上段爪、下段爪及び押さえ爪の水平位置を一致させることが難しい。これから、表示板受け溝は、上段爪、下段爪及び押さえ爪の水平方向位置が差し込み片の開口の範囲内でずれて構成し、型抜き可能に前記上段爪、下段爪及び押さえ爪を形成する。この場合、型抜き可能な範囲で、押さえ爪と上段爪又は下段爪との水平方向位置は近いほどよい。上段爪、下段爪及び押さえ爪は、水平位置がずれていれば、水平方向の並び順を限定しない。上段爪、押さえ爪、下段爪を記載順に並べ、差し込み片の先端をV字状に形成すると、上段爪を開口の縁に引っ掛からせた差し込み片は傾斜した先端縁が下段爪との干渉を回避し、逆に下段爪を開口の縁に引っ掛からせた差し込み片は傾斜した先端縁が上段爪との干渉を回避できる。
表示板受け溝は、押さえ爪と対になって上段爪又は下段爪を挟む水平方向位置で、前記押さえ爪を設けた壁面の他方に、上下方向に延びる押え条を設けると、押さえ爪と押さえ条との間にある差し込み片を、上段爪又は下段爪を設けた壁面の一方に押さえつけ、表示板の差し込み片に設けた開口の縁が前記上段爪又は下段爪に引っ掛かりやすくできる。押さえ条は、押さえ爪と対になって上段爪を挟む水平方向位置や押さえ爪と対になって下段爪を挟む水平方向位置にそれぞれ設ける。押さえ条は、少なくとも上段爪の上端から押さえ爪の下端までの長さ又は下段爪の下端から押さえ爪の上端までの長さとするが、好ましくは表示板受け溝の上下方向の長さであるとよい。
表示板は、差し込み片が押さえ爪に押さえられ、押さえ爪を設けた壁面の他方に対向する前記壁面の一方に、前記差し込み片が倣う。これから、表示板受け溝は、上段爪及び下段爪を設けた壁面の一方を、対向する壁面の他方に向けて水平方向凸又は凹に湾曲させると、差し込み片が前記壁面の一方に倣って、前記差し込み片を含む表示板を水平方向に湾曲させる。壁面の一方を他方に向けて水平方向凸に湾曲させた場合、曲率半径を小さくするように差し込み片を変形させると開口の縁から上段爪又は下段爪が外れ、前記差し込み片を表示板受け溝から引き抜ける。また、壁面の一方を他方に向けて水平方向凹に湾曲させた場合、曲率半径を大きくするように差し込み片を湾曲させると開口の縁から上段爪又は下段爪が外れ、前記差し込み片を表示板受け溝から引き抜ける。
本発明のトレイは、開口を設けた表示板の差し込み片を表示板受け溝に上方又は下方から差し込んで保持させることができながら、前記差し込み片を水平方向に湾曲させれば容易に上方又は下方に引き抜くことができる。このように、上方又は下方の別なく表示板の差し込み片を抜き差し自在にできたのは、上下方向に分かれて上段爪、押さえ爪及び下段爪を設け、前記押さえ爪で差し込み片の開口の縁を押し、前記縁を上段爪又は下段爪に引っ掛からせて表示板を保持する構造による効果である。
また、差し込み片の開口の縁から先端までの長さを、上段爪の下面と下段爪の上面との距離より短くすると、表示板受け溝に上方から差し込み片を差し込んだ場合は前記差し込み片と下段爪との干渉を回避し、表示板受け溝に下方から差し込み片を差し込んだ場合は前記差し込み片と上段爪との干渉を回避できる。これは、表示板受け溝を設けたフレームから差し込み片を突出させることなく、前記差し込み片を表示板受け溝に保持できることを意味し、表示板の保持に際して差し込み片が突出するような美観を損ねる事態を回避できる効果も得られる。
表示板は、差し込み片に切れ込みを設けて引き起こし片を起こすことにより開口を形成する構成でもよい。引き起こし片は、一部が表示板本体と繋がったままで、上段爪又は下段爪に押し広げられると、元の状態に戻ろうとして弾性を発揮する。前記弾性は、開口を除く差し込み片を上段爪又は下段爪を設けた壁面の一方に向けて押し付ける働きを発揮する。これは、差し込み片を壁面の一方に沿わせて、表示板の直立姿勢を維持させる効果をもたらす。
上段爪、下段爪及び押さえ爪の水平方向位置が差し込み片の開口の範囲内でずれて構成されると、前記構成の表示板受け溝を設けるトレイの射出成形が可能となり、トレイの生産性を高める効果をもたらす。また、上段爪、下段爪及び押さえ爪の水平方向位置がずれると、表示板受け溝に入り込んだ土が表示板受け溝内に残りにくくなる。
押え条は、押さえ爪と共に差し込み片を押さえて、差し込み片に設けた開口の縁に上段爪又は下段爪を引っ掛けやすくする。また、押さえ条は、押さえ爪と共に差し込み片を安定して押さえつけ、上段爪及び下段爪を設けた壁面の一方に前記差し込み片を倣わせ、直立姿勢で表示板を表示板受け溝に保持させる働きを有する。このとき、上段爪及び下段爪を設けた壁面の一方を湾曲させていれば、表示板を表示板受け溝の範囲で水平方向に湾曲させ、表示板を面直交方向に曲がらないようにして、表示板の直立姿勢を安定させる効果が得られる。
本発明を適用した育苗ポット収納トレイの一例を表す斜視図である。 本例の育苗ポット収納トレイの平面図である。 図1中A矢視部拡大斜視図である。 図2中B矢視部拡大平面図である。 図4中C-C断面図である。 図4中D-D断面図である。 図4中E-E断面図である。 図4中F-F断面図である。 図4中G-G断面図である。 本例の育苗ポット収納トレイに対する上部表示板、下部表示板及び表示用スティックの装着関係を表す斜視図である。 本例の育苗ポット収納トレイに上部表示板、下部表示板及び表示用スティックの装着し終えた状態を表す斜視図である。 図11中H矢視部図8相当断面図である。 図11中H矢視部図4相当平面図である。 図11中J矢視部図8相当断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。本発明を適用した育苗ポット収納トレイ(以下、トレイ)1は、例えば図1及び図2に見られるように、樹脂製のフレーム12に囲まれた収納部11を横6列×縦4列の計24個有する。収納部11は、平面視正方形の開口を有する角錐台状の樹脂成形体である育苗ポット3(後掲図10参照)の外形に倣った枠体で、平面視正方形の開口を囲むフレーム12の各辺から下方に延びるベルトで平面視正方形の底面を支持した構造である。
本例のトレイ1は、収納部11を囲むフレーム12に、多数のスティック孔121と表示受け溝2とを設けている。スティック孔121は、フレーム12の上面から下面にまで同形で貫通する平面視十字状の孔である。スティック孔121は、後述するスティック用表示板61を取り付けた表示用スティック6(後掲図10参照)が差し込み、保持できる構造であれば、前記平面視十字状であるか否かを問わない。本例のスティック孔121は、収納部11が突き合わせる角部にあたるフレーム12の部分に合計25個設けられている。
表示板受け溝2は、図3〜図9に見られるように、内壁面21及び外壁面22に挟まれてフレーム12の上面及び下面に連通する細幅の空間で、上下方向に離れた位置関係で上段爪211及び下段爪212を前記内壁面に設け、上下方向に前記上段爪211及び下段爪212に挟まれた位置関係で押さえ爪221を、水平方向に前記上段爪211及び下段爪212を挟む位置関係で左右一対の押さえ条222,222を、前記外壁面22に設けている。本例の表示板受け溝2は、フレーム12の周縁に沿って合計16個設けられている。
内壁面21は、収納部11に近い側の壁面で、水平方向に離れた上段爪211及び下段爪212それぞれの互いに遠い側面(図4中上段爪211の左側面と下段爪212の右側面)に挟まれた範囲の部分が外壁面22に向けて凸に湾曲し、その余の部分はフレーム12の周縁に沿って平面になっている。外壁面22は、収納部11から遠い側壁面で、前記内壁面21の凸な湾曲した部分に同心で、全体が内壁面21に対して凹に湾曲している。このため、内壁面21及び外壁面22は端部において交差する関係にあるが、本例では両者の端部を短尺の壁面で繋でいる。
押さえ条222は、図5及び図9に見られるように、フレーム12の上面から始まる下り勾配の上面と、前記フレーム12の下面から始まる上り勾配の下面と、前記上面下縁及び下面上縁とを結ぶ鉛直方向の側面とから構成される側面視台形状の凸条である。本例の押さえ条222は、水平断面を基本的に方形断面としながら、直近の上段爪211又は下段爪212に近い側の角部を円弧状に面取りしている。これにより、上部表示板4又は下部表示板5(後掲図10参照)は、勾配のある上面又は下面や面取りした角部により、引っ掛かることなく、表示板受け溝2に上方又は下方から差し込み片41が差し込める。
上段爪211及び下段爪212は、図6及び図8に見られるように、それぞれが側面視三角形の凸部で、両者は上下対称な関係にある。上段爪211は、上面が下り勾配の斜面で、下面が水平面である。本例の上段爪211は、上面の上縁がフレーム12の上面に一致し、前記上面の上縁から水平な下面までの高さが表示板受け溝2の高さ(=フレーム12の厚み)の約1/4の大きさである。下段爪212は、上面が水平面で、下面が上り勾配の斜面である。本例の下段爪212は、下面の下縁がフレーム12の下面に一致し、前記下面の下縁から水平な上面までの高さが表示板受け溝2の高さ(=フレーム12の厚み)の約1/4の大きさである。
本例の上段爪211及び下段爪212は、水平方向左右に分かれて配置され、押さえ爪221は両者の中間に位置している(図3及び図4参照)。押さえ条222は、前記上段爪211を挟んで押さえ爪221と反対位置と、前記下段爪212を挟んで押さえ爪221と反対位置とに、それぞれ設けている。これにより、本例の表示板受け溝2は、内壁面21に上段爪211及び下段爪212を、外壁面22に押さえ爪221及び押さえ条222,222を設けながら、上方又は下方の一方向に型抜きすることができ、トレイ1全体を樹脂により一体成形できる。
押さえ爪221は、上段爪211及び下段爪212の間にあればよく、必ずしも両者の中間になくてもよい。上段爪211と下段爪212との間隔は、自由に設定できる。ここで、押さえ爪221を中心として点対称関係で同じ形状の上段爪211及び下段爪212を設けると、例えば上段爪211を嵌め込む開口412を設けた上部表示板4の差し込み片41を下方から表示板受け溝2に差し込んでも、前記開口412に下段爪212を嵌め込むことができ、上部表示板4を上下反転して利用できる利点が得られる。
押さえ爪221は、図7に見られるように、上面が下り勾配の斜面、下面が上り勾配の斜面、そして前記上面の下縁と下面の上縁とを結ぶ側面が鉛直面である上下対称な側面視台形状の凸部である。本例の押さえ爪221は、図8に見られるように、上段爪211の下面と下段爪212の上面とのちょうど中間に位置し、上面の上縁が前記上段爪211の下面より下、下面の下縁が前記下段爪212の上面より上に位置する大きさである。これにより、上段爪211の下面と押さえ爪221の上面との間や、下段爪212の上面と押さえ爪221の下面との間に隙間が形成され、上部表示板4や下部表示板5の差し込み片41,51が通過しやすくなっている。
上段爪211及び下段爪212の突出量Whは等しく、表示板受け溝2の幅Wの約3/4である。また、押さえ爪221の突出量Wpは、同じく表示板受け溝2の幅Wの約3/4である。これから、突出量Wh及び突出量Wpの合計は、表示板受け溝2の幅Wより大きく、上段爪211及び下段爪212と押さえ爪221との水平方向の重なりは、表示板受け溝2の幅Wの約1/2である。これにより、例えば上部表示板4の差し込み片41は、上段爪211を避けて中段の押さえ爪221まで導くことができ、開口412に上段爪211を嵌めて前記開口412の縁を押さえ爪221が押した状態で、前記上段爪211を開口412の縁に引っ掛からせる(後掲図12参照)。
トレイ1は、図10に見られるように、表示板受け溝2に上方から上部表示板4、下方から下部表示板5の差し込み片41,51を差し込み、またスティック孔121に上方から表示用スティック6を差し込んで、図11に見られるように、それぞれ保持させる。上部表示板4は、大きさ及び形状に制限がなく、本例の場合、左右非対称な山形である。これに対し、下部表示板5は、基本的にトレイ1のフレーム12の下面から収納部11の底面までの範囲に収まる大きさ及び形状で、本例の場合、横長の長方形状である。表示用スティック6は、スティック用表示板61を取り付ける。上部表示板4、下部表示板5及びスティック用表示板61は、樹脂シート又は樹脂被覆紙シートが多く、種苗を宣伝又は説明する文字、模様又は写真が表面に印刷される。
本例の上部表示板4及び下部表示板5は、差し込み片41,51を2つずつ設けている。差し込み片41は、図10中拡大部分に見られるように、上部表示板4の下縁から下向きに突出した突片で、前記下縁に両端が揃ったコ字状の切れ込みにより上縁を残した引き起こし片411を形成し、前記引き起こし片411を引き起こすことにより、略長方形の開口412を形成する。差し込み片51は、下部表示板5の上縁から上向きに突出した突片で、前記上縁に両端が揃ったコ字状の切れ込みにより上縁を残した引き起こし片511を形成し、前記引き起こし片511を引き起こすことにより、略長方形の開口512を形成する。
上部表示板4は、引き起こし片411を引き起こし可能な状態にして、差し込み片41を上方から表示板受け溝2に差し込む。差し込み片41は、上段爪211や押さえ爪221の上面に沿って下縁を滑らせながら降りていき、引き起こし片411が上段爪211に押されて開口412を形成する(図13参照)。そして、差し込み片41は、図12に見られるように、開口412の縁から先端までの押さえ部分が上段爪211の下面を超えると、前記押さえ部分が押さえ爪221に押され、開口412の縁を上段爪211の下面に掛合させる。本例の差し込み片41は、押さえ部分の長さDpが上段爪211の下面と下段爪212の上面との距離より短いので、表示板受け溝2から下方に突出しない。
押さえ部分(開口412の縁から先端までの部分)が押さえ爪221に押された差し込み片41は、一対の押さえ条222,222にも押さえられて内壁面21に密着し、特に上段爪211を設けた内壁面21の湾曲部分に添って、僅かに湾曲する。上部表示板4は、差し込み片41を一体に設けているため、少なくとも差し込み片41を設けた範囲で同じように僅かに湾曲する。こうした上部表示板4の部分的な湾曲は、上部表示板4の水平断面を複雑にして断面係数を高める働きがあり、上部表示板4が面直交方向に折れたり、曲がったりすることを抑制又は防止する。
上部表示板4は、差し込み片41を設けた範囲で外壁面22に向けて凸となるように湾曲させて、差し込み片41の開口412の縁を上段爪211の下面から外すことにより、そのまま上方に引き上げると表示板受け溝2から差し込み片41を抜き取ることができる。差し込み片41を設けた範囲を湾曲させることは、人為的に操作以外ではできない。このため、表示板受け溝2に差し込み片41を差し込んだ上部表示板4は、常態では表示板受け溝2から外れず、必要に応じて作業者が差し込み片41を設けた範囲を湾曲させるだけで簡単に取り外すことができる。
下部表示板5は、引き起こし片511を引き起こし可能な状態にして、差し込み片51を下方から表示板受け溝2に差し込む。差し込み片51は、下段爪212や押さえ爪221の下面に沿って上縁を滑らせながら降りていき、引き起こし片511が下段爪212に押されて開口512を形成する。そして、差し込み片51は、図14に見られるように、開口512の縁から先端までの押さえ部分が下段爪212の上面を超えると、前記押さえ部分が押さえ爪221に押され、開口512の縁を下段爪212の上面に掛合させる。
本例の差し込み片51は、上述した上部表示板4の差し込み片41同様、押さえ部分の長さDpが上段爪211の下面と下段爪212の上面との距離より短くしているので、表示板受け溝2から上方に突出しない。また、下部表示板5は、上述した上部表示板4同様、内壁面21の湾曲部分に添って僅かに湾曲することにより、面直交方向に折れたり、曲がったりすることが抑制又は防止される。更に、下部表示板5は、上述した上部表示板4同様、差し込み片51を設けた範囲で外壁面22に向けて凸となるように湾曲させて、差し込み片51の開口512の縁を下段爪212の上面から外すことにより、そのまま下方に引き上げると表示板受け溝2から差し込み片41を抜き取ることができる。
1 育苗ポット収納トレイ
11 収納部
12 フレーム
121 スティック孔
2 表示板受け溝
21 内壁面
211 上段爪
212 下段爪
22 外壁面
221 押さえ爪
222 押さえ条
3 育苗ポット
4 上部表示板
41 差し込み片
411 引き起こし片
412 開口
5 下部表示板
51 差し込み片
511 引き起こし片
512 開口
6 表示用スティック
61 スティック用表示板
W 表示板受け溝の幅
Wh 上段爪及び下段爪の突出量
Wp 押さえ爪の突出量
Dp 差し込み片の押さえ部分の長さ(深さ)

Claims (5)

  1. 育苗ポットの収納部を多数有し、表示板受け溝を前記収納部周縁のフレームに設けて、前記表示板受け溝に差し込み片を抜き差し自在として表示板を取り付けた育苗ポット収納トレイにおいて、
    表示板受け溝は、対向する壁面に挟まれてフレームの上面及び下面に連通する細幅の空間で、前記壁面の一方に、上下方向に離れた位置関係で上段爪及び下段爪を設け、前記壁面の他方に、上下方向に前記上段爪及び下段爪に挟まれた位置関係で押さえ爪を設けて構成し、
    表示板は、差し込み片に開口を形成して、
    差し込み片を表示板受け溝の上方から挿入させれば、上段爪が開口に嵌まり込み、押さえ爪が押す押さえ部分を上段爪に下方から引っ掛からせ、
    差し込み片を表示板受け溝の下方から挿入させれば、下段爪が開口に嵌まり込み、押さえ爪が押す押さえ部分を下段爪に上方から引っ掛からせる
    ことを特徴とする育苗ポット収納トレイ。
  2. 表示板は、差し込み片の突端側に凸なコ字状又は円弧状の切れ込みを設けて、前記突端側に押さえ部分を残して引き起こし片を引き起こした跡を開口とし、
    差し込み片を表示板受け溝の上方から挿入させれば、上段爪が引き起こし片を、押さえ爪が押さえ部分を互い違いに押し、前記押さえ部分を上段爪に下方から引っ掛からせ、
    差し込み片を表示板受け溝の下方から挿入させれば、下段爪が引き起こし片を、押さえ爪が押さえ部分を互い違いに押し、前記押さえ部分を下段爪に上方から引っ掛からせる
    請求項1記載の育苗ポット収納トレイ。
  3. 表示板受け溝は、上段爪、下段爪及び押さえ爪の水平方向位置が差し込み片の開口の範囲内でずれている請求項1又は2いずれか記載の苗ポット収納トレイ。
  4. 表示板受け溝は、押さえ爪と対になって上段爪又は下段爪を挟む水平方向位置で、前記押さえ爪を設けた壁面の他方に、上下方向に延びる押え条を設けた請求項1〜3いずれか記載の育苗ポット収納トレイ。
  5. 表示板受け溝は、上段爪及び下段爪を設けた壁面の一方を、対向する壁面の他方に向けて水平方向凸又は凹に湾曲させた請求項1〜4いずれか記載の育苗ポット収納トレイ。
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