JP5801509B1 - 育苗ポット - Google Patents

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Abstract

【課題】側壁部の変形を抑制することで、装着されたラベルを高い保持力で保持可能な育苗ポットを提供する。【解決手段】底部10と、底部10の外周から上端開口縁11aにかけて延びる側壁部11とを備え、側壁部11は、内部空間側に窪んで上下方向に、かつ上端開口縁11aよりも下側の位置まで延びる少なくとも一対の凹壁部14と、ラベル2の脚部2bを保持するラベル保持部15とを有し、ラベル保持部15が、第1スリット15aと、上端が第1スリット15aの一端に繋がる第2スリット15bとによって構成される育苗ポット1であって、上端開口縁11aは、側壁部11から外周側に張り出す鍔部16を有し、鍔部16は、上端開口縁11aの周方向長さよりも小さい周方向長さを有し、かつ周方向の両端が、対をなす第1スリット15aの他端よりも周方向外側にそれぞれ位置することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、育苗ポットに関し、特に、薄板状のラベルの脚部を保持するラベル保持部を備えた育苗ポットに関する。
花や野菜等の苗は、底部と側壁部とを一体的に有し上端が開口した育苗ポット内で所定の大きさまで生育された後、そのまま店頭販売に供される。この種の育苗ポットには、苗の品種名、写真及び生育方法の他、各種情報を記録したバーコード等を表示したラベルと称される薄板状部材を装着する場合がある。このようなラベルを装着しておけば、苗の生育時においては苗の生育管理が簡便化されるという利点があり、また、店頭販売時においては、苗の品種を的確に把握することが可能となって購入者の購買意欲が高められると共に、販売者の在庫管理等に要する手間が軽減されるという利点がある。
従前、上記のラベルは、育苗ポット内に充填された培土に差し込む場合が多かったが、これでは、運搬時の振動等によってラベルが倒れる、店頭販売時に簡単にラベルが引き抜かれる、ラベル差し込み時に苗を傷付ける等、種々の問題があった。そこで、ステープル等の止め具を用いてラベルを育苗ポットに固定する場合もあるが、ラベル装着作業に多大な手間を要するという問題がある。これらの問題を解消すべく、本願出願人は、図6に示すように、側壁部101に内部空間側に窪んで上下方向に延びる少なくとも一対の凹壁部102を設け、対をなす凹壁部102、102の頂部に各々設けられた第1スリット103a、103aと、対をなす凹壁部102、102のうち、相対向する領域(側部)に各々設けられて上下方向に延びる、上端が第1スリット103a、103aと繋がった第2スリット103b、103bとで構成されるラベル保持部103を備える育苗ポット100を提案している(特許文献1参照)。これによって、ラベル110の脚部110aが、両側から第2スリット103b、103bに沿って保持されるため、安定した状態でラベルを保持できるようになった。また、このような育苗ポット100であれば、ラベル110を培土に差し込む場合に起こり得る上記問題を考慮する必要がなく、しかもラベル保持部103にラベル110を差し込むだけでラベル装着作業を完了できるようになった。
特許第4932894号公報
ところで、苗が育成された育苗ポット100は、例えばカゴトレイのような枠状ケースに、複数個の育苗ポット100を縦横方向に並べて収納された状態で出荷される。このとき、各育苗ポット100は、枠状ケースに並べられる際や取出される際に、作業者等によって押圧されたり、枠状ケースの運搬時の衝撃によって、隣接する周囲の育苗ポット100から押圧されたりする。その際に、育苗ポット100の側壁部101は、内部空間側に変形(湾曲)することがある。育苗ポット100の側壁部101が内部空間側に変形すると、対をなす凹壁部102、102が互いに離れる方向に移動すると共に、変形した側壁部101によって、ラベル110の脚部110aが押圧される。そのため、ラベル保持部103によるラベル110の脚部110aの保持が外れてしまうという問題が発生する。
本発明の主な目的は、側壁部の変形を抑制することで、装着されたラベルを高い保持力で保持可能な育苗ポットを提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明にかかる育苗ポットは、底部と、底部の外周から上端開口縁にかけて延びる側壁部とを備え、側壁部は、内部空間側に窪んで上下方向に、かつ上端開口縁よりも下側の位置まで延びる少なくとも一対の凹壁部と、薄板状のラベルの脚部を保持するラベル保持部とを有し、ラベル保持部が、対をなす凹壁部の頂部に各々設けられて側壁部の周方向に延びる第1スリットと、対をなす凹壁部の相対向する側部に各々設けられて上下方向に延び、上端が第1スリットの一端に繋がる第2スリットとによって構成される育苗ポットであって、上端開口縁は、側壁部から外周側に張り出す鍔部を有し、鍔部は、上端開口縁の周方向長さよりも小さい周方向長さを有し、かつ周方向の両端が、対をなす第1スリットの他端よりも周方向外側にそれぞれ位置することを特徴とする。
このように構成することによって、上端開口縁には、側壁部から外周側に張り出す鍔部は、ラベル保持部によってラベルの脚部を保持する領域よりも周方向外側に延びるため、育苗ポットの側壁部が押圧されたとしても、ラベル保持部の領域内の側壁部が育苗ポットの内部空間側に変形することを抑制できる。これによって、対をなす凹壁部が互いに離れる方向に移動することによるラベル保持部の広がりや、変形した側壁部によるラベルの脚部の押圧等によってラベルの保持が外れてしまうことを防止でき、装着されたラベルの保持力を高めることができる。
また、側壁部は、凹壁部の上方に、内部空間側に窪んで周方向に延び、かつ上端が鍔部に繋がる凹部を有することが好ましい。これによって、作業者が育苗ポットを持ち上げる際には、凹部に指を配置して、鍔部の先端に指を引掛けることで、落下させることなく確実に保持することができる。そのため、複数個を積み重ねた状態の育苗ポットであっても、最上の育苗ポットを容易かつ確実に取出すことができる。
さらに、鍔部は、鍔部を除く上端開口縁の領域と同じ位置まで張り出すことが好ましい。これによって、鍔部と、鍔部を除く上端開口縁の領域とは、外周側端部の位置が同じになるため、育苗ポットを、カゴトレイのような枠状ケースに複数個並べた際に、鍔部の外周側端部が、隣接する育苗ポットの上端開口縁や枠状ケースの周囲の枠部等に引っ掛かることを防止できる。また、育苗ポットの製造の際には、隣り合う育苗ポットの距離を近づけることができ、成形後に上端開口縁の外周側端部の位置で切断するだけで、各育苗ポットを分離できるため、複数の育苗ポットを効率よく製造することができる。
加えて、対をなす凹壁部は、ラベル保持部に保持された状態のラベルの脚部の下端よりも下方で合流することが好ましい。これによって、育苗ポットの側壁部において上下方向に延びる段差部分を少なくでき、段差部分の折れ曲がりによる側壁部の変形を抑制できる。また、対をなす凹壁部の間に形成される突出部の下端の起立した壁部によって側壁部を補強できる。そのため、育苗ポット内に収容される培土による側壁部の下部領域の膨張を抑制でき、膨張の反動による側壁部の上部領域の湾曲(変形)を抑制できる。また、作業者は、対をなす凹壁部が合流した領域に指を配置して、突出部の下端の起立した壁部に指を引掛けることによって、育苗ポットを確実に保持できる。このとき、育苗ポット内に培土が収容された状態であっても、確実に保持できるため、作業中等の育苗ポットの落下を防止できる。さらに、作業者が育苗ポットを保持する力、つまり育苗ポットの内部空間側に向かう力を少なくできるため、育苗ポットを保持する際における、側壁部の育苗ポットの内部空間側への変形をより抑制できる。
以上の示すように、本発明にかかる育苗ポットによれば、側壁部の変形が抑制されると共に、装着されたラベルの保持力が高い育苗ポットを提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態にかかる育苗ポットにラベルを装着した状態を示す斜視図である。 図1に示す育苗ポットの平面図である。 図1に示す育苗ポットにラベルを装着する前の段階における要部拡大図である。 図1に示す育苗ポットの側面図である。 図1に示す育苗ポットを多段に積み重ねた状態を示す側面図である。 従来の育苗ポットを示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて詳述する。なお、図1は、本発明の一実施形態における育苗ポット1にラベル2を装着した状態を示す斜視図であり、図2は、図1に示す育苗ポット1の平面図である。
図1及び図2に示すように、育苗ポット1は、底部10と、底部10の外周から上端開口縁11aにかけて延びた側壁部11とを一体に有する上端開口の有底筒状(コップ状)をなし、底部10と側壁部11とで形成される内部空間に図示しない苗及び培土が収納されるようになっている。本実施形態においては、底部10は、四隅が円弧状に形成された略正方形状をなし、側壁部11は、上端が略正方形に開口した角筒状に形成されている。また、上端開口縁11aは、四隅が円弧状(円弧部Rで示す)に形成された略正方形状をなす。この育苗ポット1は、加熱軟化させた樹脂シートを真空形成あるいはブロー形成して得られるいわゆる熱成形品である。樹脂シートとしては、例えばポリプロピレン(PP)を主成分とし、厚み寸法が数百μm程度のものが使用可能である。
図2に示すように、底部10の中心には、育苗ポット1の内外に開口した貫通孔12が設けられており、この貫通孔12の径方向外側には、放射方向(径方向)に延び、底部の下方側に***した***部13が形成される。本実施形態では、貫通孔12を取り囲むようにして、周方向の3箇所に***部13が設けられている。かかる態様で***部13を設けることにより、底部10が周方向で凹凸形状を呈することとなって底部10の強度が向上する。
側壁部11は、上端開口縁11aの形状が略正方形となるように配された4つの側壁で構成され、各側壁部11は、上方に向かって側壁部の開口寸法を徐々に拡大させる方向に傾斜している。側壁部11を構成する4つの側壁の上部側には、内部空間側に窪んで上下方向に、かつ上端開口縁11aよりも下側の位置まで延びる凹壁部14が、対をなす形で設けられている。
対をなす凹壁部14、14の頂部14aには、側壁部11の上端開口縁11aに沿って延びる第1スリット15aが各々設けられている。また、対をなす凹壁部14、14のうち、相対向する側部14bには、上下方向に延びる第2スリット15bが各々設けられている。各第2スリット15bの上端は、各第1スリット15aの一端(側壁の中央側の一端)に繋がっている。第1スリット15a及び第2スリット15bは、後述するラベル2の脚部2bが若干の摩擦抵抗をもって差し込まれる切れ目である。これら第1スリット15a及び第2スリット15bで、ラベル2を係止して保持するラベル保持部15が構成される。
育苗ポット1のラベル保持部15には、ラベル2が差し込まれ、これにより育苗ポット1にラベル2が装着されてなるポット構体(図1参照)が形成される。ラベル2は、比較的硬質の薄い樹脂板で形成された薄板状の部材であり、育苗ポット1への装着後にはポット上方に配設されるラベル本体2aと、ラベル本体2aから下方に延び、育苗ポット1のラベル保持部15で保持される脚部2bとを一体に有する。図示は省略しているが、ラベル本体2aには、育苗ポット1内の内部空間に収納される苗の品種名、写真及び生育方法の他、各種管理情報を記録したバーコード等が表示される。脚部2bは、下方に向かって幅寸法を徐々に縮小させたくさび形状を呈している。
育苗ポット1の側壁部11に設けたラベル保持部15と、ラベル保持部15で保持されるラベルの脚部2bとの間の寸法関係は、例えば以下のように設定される。図3を参照して詳述すると、第1スリット15a、15aの他端(相対的に離隔した側の端部)同士を結ぶ線分の全長寸法W1は、ラベル2の脚部2bの最大幅部(上端部)の幅寸法W3よりも小さく設定される(W3>W1)。また、対をなす凹壁部14、14の相対向する側部14b、14bに各々設けた第2スリット15b、15b間の距離W2は、脚部2bの最大幅部の幅寸法W3よりも小さく設定され(W3>W2)、このW3>W2の関係は、脚部2bの長手方向に沿って所定寸法だけ継続している。また、上述した第1スリット15a及び第2スリット15bの形成態様から、W1>W2の関係が成立する。以上から、本実施形態では、W3>W1>W2に設定されている。
育苗ポット1の側壁部11の上端の上端開口縁11aには、側壁部11から外周側に張り出して形成される鍔部16が設けられる。また、凹壁部14の上方には、内部空間側に窪んで周方向に延び、かつ上端が鍔部16に繋がる凹部17が設けられる。鍔部16は、育苗ポット1の上端の開口面に対して平行(水平)になるように延びている。また、鍔部16は、鍔部16を除く上端開口縁11aの領域(円弧部R)と同じ位置まで張り出している。鍔部16の幅方向(側壁部11の厚み方向)の寸法は、0.5mm〜1.5mm程度が好ましく、1mm程度がより好ましい。なお、鍔部16は、育苗ポット1の上端の開口面に対して、傾斜して延びるように形成していてもよい。
鍔部16は、上端開口縁11aの周方向長さよりも小さい周方向長さを有し、かつ周方向の両端が、対をなす第1スリット15a、15aの他端(相対的に離隔した側の端部)よりも周方向外側にそれぞれ位置するように形成される。ここで、本実施形態においては、図2に示すように、鍔部16の周方向長さW4は、側壁部11の上端開口縁11aの長さW5よりも小さい。なお、側壁部11の上端開口縁11aの長さW5は、隣り合う円弧部Rのそれぞれの中点R1同士を結ぶ線分の長さである。
また、鍔部16とラベル保持部15との間の寸法関係の詳細は、以下のように設定される。図3を参照して詳述すると、鍔部16の長さ方向(上端開口縁11aの周方向)の寸法W4は、上述の第1スリット15a、15aの他端(相対的に離隔した側の端部)同士を結ぶ線分の全長寸法W1よりも大きく設定される(W4>W1)。また、鍔部16の長さ方向の寸法W4は、湾曲した上端開口縁11aでラベル2の脚部2bを押圧しないように、ラベル2の脚部2bの幅寸法W3よりも大きく設定される(W4>W3)。そのため、本実施形態では、W5>W4>W3>W1>W2となるように設定されている。
対をなす凹壁部14、14の上方に設けられる凹部17は、周囲の側壁部11との境界が、円弧状になるように窪んで形成されており、凹部17の窪み量は、鍔部16の幅方向の寸法に相当する。また、凹部17の周方向の両端よりも外側の側壁部11は、円弧状の角部18を構成し、育苗ポット1の上端から下端まで延びている。角部18の上端は、上記の円弧部Rに相当し、角部18の周方向中央には、育苗ポット1の内部空間側に突出して、上下方向に延びるコーナーリブ19を設けている。
ここで、側壁部11に形成された、対をなす凹壁部14、14は、ラベル保持部15によって保持された状態のラベル2の脚部2bの下端よりも下方で合流する(図1に合流部20で示す)。突出部21の上端は、凹部17に繋がるように延びており(図4参照)、突出部21の下端21aは、合流部20から突出部21に向けて起立する壁部を形成している。
以上の構成からなる育苗ポット1を用いて、苗を育成して出荷するまでの作業の概要について説明する。まず、育苗ポット1で苗を育成する際には、図5に示すように積み重ねられた育苗ポット1から、例えば作業者が一つずつ取出して、カゴトレイ等の枠状ケースに並べて収納する。このとき、積み重ねられた育苗ポット1の最上に位置する育苗ポット1を取出す際には、作業者は凹部17に指を配置して、鍔部16の外周端部に指を引掛けることで容易に育苗ポット1を取出すことができる。
続いて、枠状ケースに並べられた各育苗ポット1の内部空間に、培土を収容して、育成する苗の種や、別途発芽や育成させた苗等を植える。このとき、育苗ポット1の側壁部11は、対をなす凹壁部14、14が、下方で合流することで平坦な合流部20を形成しているため、培土を収容しても、凹壁部14の段差部分の折れ曲がりによる側壁部11の変形(膨出)を抑制できる。また、対をなす凹壁部14、14の間に形成される突出部21の下端21aの起立した壁部によって、側壁部11を補強できる。
育苗ポット1内で苗が生長すると、出荷の準備としてラベル2を各育苗ポット1に装着する。育苗ポット1に対するラベル2の装着は、以下のようにして行われる。ラベル2の脚部2bを一対の凹壁部14、14の間に配設し、この状態でラベル2を所定量下方に押し込むと、脚部2bの幅方向両端部が、凹壁部14、14に各々設けた第1スリット15a及び第2スリット15bにそれぞれ嵌入する。ラベル2の下方への押込みに伴って、第2スリット15bに差し込まれた脚部2bは、第2スリット15bに沿って(第2スリット15bに挟持された状態で)下方に案内される。そして、ラベル2の下方への押込みがさらに進行すると、上記のW3>W1の関係から、凹壁部14と脚部2bとが相互に弾性変形して脚部2bの上端部が第1スリット15a、15aを乗り越え、脚部2bの幅方向両端部が凹壁部14、14の頂部14aの下面に係止する(図4参照)。これにより、育苗ポット1のラベル保持部15に対するラベル2の装着作業が完了する。
各育苗ポット1にラベル2を装着すると、必要に応じて、育苗ポット1を出荷用の枠状ケースに移し替える。この際には、育苗ポット1は、培土が収容されて苗が生長しているため、重量があるが、作業者は、取出した育苗ポットの側壁部11の合流部20に指を配置して、突出部21の下端21aに指を引掛けることで、育苗ポット1を落下させることなく、確実に保持することができる。このとき、育苗ポット1を保持するための力を減少させることができ、側壁部11が育苗ポット1の内部空間側に変形することをさらに抑制できる。
このようにして、枠状ケースに並べられた育苗ポット1は、出荷されて店頭に並べられて販売される。ここで、育苗ポット1は、出荷時の運搬の際に、振動や衝撃によって隣接する周囲の育苗ポット1や枠状ケースの枠部から押圧力がかかったとしても、側壁部11の上端開口縁11aに形成された鍔部16によって、ラベル保持部15の領域内の側壁部11の変形を抑制することができる。このとき、育苗ポット1が受ける押圧力は、鍔部16が形成されない領域である角部18の変形によって吸収できる。また、側壁部11には、対をなす凹壁部14、14の下方に合流部20が形成されるため、育苗ポット1の下部の膨張(変形)を抑制することができ、膨張の反動による側壁部11の上部領域の湾曲を防止できると共に、育苗ポット1の外観の見映えを良く保つことができる。
以上で説明を行ったように、本発明にかかる育苗ポット1では、ラベル保持部15の第1スリット15aと第2スリット15bとを有していることから、ラベル2を下方に押し進めるだけでラベル2の脚部2bをラベル保持部15に的確に差し込むことができると共に、ラベル2の脚部2bの幅方向両端部を挟持及び案内することができる。これによって、ラベル2とラベル保持部15との接触領域の長さを長大化して保持力を高めることができる。また、上端開口縁11aに形成された鍔部16によって、育苗ポット1の側壁部11、特にラベル保持部15の領域内の変形を抑制することができる。これによって、側壁部11が育苗ポット1の内部空間側への変形によるラベル保持部15の広がりや、変形した側壁部11によるラベル2の脚部2bの押圧等によって、ラベル2の保持が外れてしまうことを防止でき、装着したラベル2の保持力を高めることができる。
なお、本発明を適用可能な育苗ポット1の形状は上述したものに限定されるわけではなく、例えば、底部10が円形を呈するものであっても、側壁部11が円筒状を呈するものであっても同様に適用可能である。また、育苗ポット1の形成材料も上記のものに限定されるわけではなく、例えばポリエチレン(PE)を主成分とした樹脂シートや生分解性樹脂を混合した樹脂シート等、この種の育苗ポット1を成形する際に好適に用いられるその他の樹脂シートを選択することもできる。
また、以上の説明では、ラベル保持部15を構成する両第1スリット15a、15aを直線状に形成しているが、第1スリット15aは、折線状や円弧状に形成することもできる。
さらに、育苗ポット1において、鍔部16を除く上端開口縁11a(円弧部R)において、鍔部16よりも幅狭の第2鍔部を形成してもよい。これによって、育苗ポット1の全体の変形を抑制することができ、形状を安定化することができる。
加えて、ラベル保持部15及び鍔部16は、側壁部11の4つの側壁の上部側に形成された例を示したが、これに限ることはない。角筒状の育苗ポット1を用いた際には、ラベル保持部15及び鍔部16は、少なくとも1辺に形成すればよい。例えば、2辺に形成する場合は、対向する辺のそれぞれに形成してもよく、隣接する辺のそれぞれに形成してもよい。いずれにしても、鍔部16の周方向の両端が、ラベル保持部15の第1スリット15a、15aの他端(相対的に離隔した側の端部)よりも周方向外側に位置するように鍔部16を形成することによって、側壁部11の変形を抑制し、ラベル保持部15によるラベル2の保持を確実にすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、さらに種々の変更を加え得ることは勿論である。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、及び範囲内の全ての変更を含む。
1 育苗ポット
2 ラベル
2b 脚部
10 底部
11 側壁部
11a 上端開口縁
14 凹壁部
14a 頂部
14b 側部
15 ラベル保持部
15a 第1スリット
15b 第2スリット
16 鍔部

Claims (4)

  1. 底部と、該底部の外周から上端開口縁にかけて延びる側壁部とを備え、該側壁部は、内部空間側に窪んで上下方向に、かつ前記上端開口縁よりも下側の位置まで延びる少なくとも一対の凹壁部と、薄板状のラベルの脚部を保持するラベル保持部とを有し、該ラベル保持部が、対をなす前記凹壁部の頂部に各々設けられて前記側壁部の周方向に延びる第1スリットと、前記対をなす凹壁部の相対向する側部に各々設けられて上下方向に延び、上端が前記第1スリットの一端に繋がる第2スリットとによって構成される育苗ポットであって、
    前記上端開口縁は、前記側壁部から外周側に張り出す鍔部を有し、
    前記鍔部は、前記上端開口縁の周方向長さよりも小さい周方向長さを有し、かつ周方向の両端が、対をなす前記第1スリットの他端よりも周方向外側にそれぞれ位置することを特徴とする育苗ポット。
  2. 前記側壁部は、前記凹壁部の上方に、前記内部空間側に窪んで周方向に延び、かつ上端が前記鍔部に繋がる凹部を有することを特徴とする請求項1に記載の育苗ポット。
  3. 前記鍔部は、該鍔部を除く前記上端開口縁の領域と同じ位置まで張り出すことを特徴とする請求項2に記載の育苗ポット。
  4. 前記対をなす凹壁部は、前記ラベル保持部に保持された状態の前記ラベルの脚部の下端よりも下方で合流することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の育苗ポット。
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