JPWO2013031103A1 - トレイユニットおよびカードホルダ - Google Patents

Abstract

本トレイユニットは、上面が開口したトレイ（１）と、トレイ（１）の外周面に装着されたカードホルダ（６）とを備えている。トレイ（１）は、底面（２）と、底面（２）の外周部から上方に立ち上がった外周壁（３）と、外周壁（３）の上面側から外周方向に向けて延設されたフランジ部（１５）とを有している。カードホルダ（６）は、トレイ（１）の外周壁（３）より外側で、かつ外周壁（３）に沿うように設けられ、カード（５）が着脱自在に装着されるカード装着部（７）と、カード装着部（７）の上部に設けられるとともに、トレイ（１）の外周壁（３）からトレイ（１）の外周方向に向かって高くなる傾斜面（１０）が形成されたガイド部（８）を設けた。

Description

本発明は、例えば、医薬品等の物品を収納して搬送するためのトレイユニットや、そのトレイユニットに使用され、患者情報等が記載されたカードが装填されるカードホルダに関するものである。

従来のトレイユニットは、例えば、薬品支払装置に活用されており、以下のような構成となっていた。
すなわち、従来のトレイユニットは、上面が開口したトレイと、トレイの外周面に装着されたカードホルダと、を備えていた。
また、このトレイは、底面と、底面の外周部から上方に立ち上がった外周壁とを有する容器状となっており、トレイの内部は必要に応じて、仕切板によって複数の空間に仕切られるようになっていた（例えば、下記特許文献１）。

特開平５−１６８６５０号公報

上記従来例のトレイは、例えば、医薬品等の物品を収納した場合、その物品の情報（例えば、薬品名）等を記述されたカードを装着し、そのトレイを取り扱う作業者（例えば、看護師）が、その収納された物品の情報等を容易に確認できるようにすることが望まれている。
そこで考えられるのは、例えば、そのトレイにそれらカード装着することができるカード装着部を設けることである。

しかしながら、単に、トレイにカード装着部を装着しただけでは、実際にトレイを使用した場合に、カード装着部やカードが破損してしまうおそれがある。
具体的には、カード装着部が設けられたトレイを積み重ねた状態から上側のトレイを引き出す場合、引き出された上側トレイの一部がその下側に装着されているカード装着部やこれに装着されたカードに干渉して、これらを破損してしまうことがあった。

そこで本発明は、カード装着部やこれに装着されたカードの破損を防止することが可能なトレイユニットおよびカードホルダを提供することを目的とするものである。
そしてこの目的を達成するために、本発明のトレイユニットは、上面が開口したトレイと、トレイの外周面に装着されたカードホルダと、を備えている。トレイは、底面と、底面の外周部から底面に交差する方向に立ち上がった外周壁と、外周壁における底面から離間した側からトレイの外側に向けて延設されたフランジ部と、を有している。カードホルダは、カード装着部と、ガイド部と、を有している。カード装着部は、トレイの外周壁より外側において外周壁に沿うように設けられ、カードが着脱自在に装着される。ガイド部は、カード装着部の上部に設けられており、トレイの外周壁側からトレイの外側に向かって高くなるとともに、その上端がカード装着部に装着されたカードの上端部よりも高い位置に配置された傾斜面を含む。
（発明の効果）
本発明のトレイユニットによれば、積み重ねられた状態のトレイから上側のトレイを引き出す際に、上側のトレイの底面が下側のトレイのカード装着部の上部に設けられた傾斜面上に載って滑りながら、トレイが取り出される。これにより、下側のトレイのカード装着部やそこに装着されたカードに上のトレイの底部分等が接触することを防止することができる。その結果、トレイ使用時のカード装着部やカードの破損を防止することができる。

本発明の一実施形態のトレイユニットの分解斜視図。 （ａ）は、図１のトレイユニットの斜視図。（ｂ）は、（ａ）のカードホルダとトレイとの係合部分を拡大した背面図。 図１のトレイユニットの一部拡大断面図。 図１のトレイユニットの使用状態を示す斜視図。 図１のトレイユニットの使用状態を示す一部拡大断面図。 図１のトレイユニットの他の使用状態を示す一部拡大断面図。

以下、本発明の一実施形態に係るトレイユニットに関して、添付図面を用いて説明する。
図１は、本発明の一実施形態のトレイユニットの分解斜視図を示すものである。
また、図２（ａ）は、本発明の一実施形態のトレイユニットの斜視図を示すものである。

図１、図２（ａ）において、トレイユニット４は、医薬品を搬送するための上面が開口したトレイ１と、カード５と、カード５が着脱自在に装着されるカードホルダ６と、を備えている。
（トレイ１）
トレイ１は、図１、図２（ａ）に示すように、容器状の形状を有している。また、トレイ１は、外周壁３とフランジ部１５と、を有する。

外周壁３は、略長方形の底面２の外周部から上方に立ち上がった平面視において略長方形を構成する４つの面によって構成されている。
フランジ部１５は、外周壁３の上端部から外周方向に向けて延伸するように形成されている。
さらに、トレイ１は、平面視において略長方形を構成する４つの面のうちの短手側の面を形成する外周壁３の上部に配置されたフランジ部１５の上面に、第１凸部１５ａを有している。

第１凸部１５ａは、平面視において略長方形の短手側のフランジ部１５の上面に、上向きに突出するようにそれぞれ２箇所ずつ設けられている。そして、第１凸部１５ａは、後述するカードホルダ６がフランジ部１５に装着された状態において、図２（ｂ）に示すように、カードホルダ６の係合部９の内側の面に形成された４つの第２凸部６ａと噛み合う。これにより、トレイ１に対してカードホルダ６を取り付ける際の位置決めを行うことができる。

（カード５）
カード５は、トレイ１内に入れられた医薬品の情報（例えば、医薬品名やその医薬品を投与する患者名等）が記述された情報表示物である。本実施形態においては、カード５として、複数回書き換え可能なリライタブルカードと呼ばれるものが用いられている。
（カードホルダ６）
カードホルダ６は、図１、図２（ａ）に示すように、前述のカード５を着脱自在に装着して保持するカード装着部７と、カード装着部７の上部に設けられたガイド部８と、を有している。

図３は、本実施形態のトレイユニット４の一部の拡大断面図を示している。
カードホルダ６は、図３に示すように、カード装着部７の上部に、トレイ１のフランジ部１５に対して着脱自在に係合する係合部９が設けられている。カードホルダ６とトレイ１とは、係合部９を介してフランジ部１５に対して脱着可能となっている。
ここで、本実施形態では、カード装着部７の上部に係合部９が設けられている。さらに、係合部９の上部には、ガイド部８が設けられている。

係合部９は、断面視において略Ｕ字状の隙間に、トレイ１のフランジ部１５を挟み込むように保持する。そして、係合部９における略Ｕ字状の先端部分には、突出部分が形成されている。これにより、係合部９の突出部分とトレイ１のフランジ部１５の外周部に形成された凸部とが係合することで、カードホルダ６がトレイ１に対して装着される。
さらに、係合部９は、断面視において略Ｕ字状の内側の面におけるトレイ１のフランジ部１５の上面に対向する部分に、フランジ部１５の上面に向かって突出する４つの第２凸部６ａを有している。

第２凸部６ａは、カードホルダ６の幅方向における左右両端からそれぞれやや内側の位置に、２つずつ設けられている。これにより、トレイ１側の第１凸部１５ａとカードホルダ６側の第２凸部６ａとが互いに係合することで、トレイ１に対するカードホルダ６の位置決めを行うとともに、トレイ１に装着後のカードホルダ６の横滑りを防止することができる。

また、カード装着部７は、カードホルダ６がトレイ１に装着されている状態において、カードホルダ６のトレイ１の外周壁３より外側であって、かつその外周壁３に沿うように設けられている。そして、カード装着部７は、外周壁３に対して略平行になるように配置されている。
これにより、カード５は表示面がやや下向きになった状態でカードホルダ６に装着されているため、トレイユニット４を使用する使用者（例えば、看護師）は、カード５に記述された内容を容易に確認することができる。

また、カードホルダ６は、カード装着部７および係合部９の上部にガイド部８が設けられている。ガイド部８は、図３に示すように、トレイ１の外周壁３側からトレイ１の外側に向かって高くなる傾斜面１０を有している。
傾斜面１０は、図３に示すように、最も高い位置が、カードホルダ６に装着されたカード５の上端部分よりも高い位置まで形成されている。

なお、傾斜面１０の機能については後段にて詳述する。
＜トレイユニット４の使用状態＞
ここで、図３〜図６を用いて、トレイユニット４の使用時における状態に関して説明する。
図４は、本実施形態のトレイユニット４の使用状態を示す斜視図である。また、図５は、本実施形態の使用状態におけるトレイユニットの一部を拡大した断面図である。さらに、図６は、本実施形態のその他の使用状態におけるトレイユニット４を示す斜視図である。

先ず、用語の定義に関して説明する。
以下、「トレイユニット４におけるカード５の高さ」とは、トレイ１に装着されたカードホルダ６のカード装着部７内にカード５が挿入された状態において、トレイ１の底面２からカード５の上端部分までの高さであって、図３中のＡに相当する高さを意味している。

また、「トレイユニット４の端部の高さ」とは、カードホルダ６がトレイ１に装着された状態において、トレイ１の底面２からトレイユニット４の上端部分までの高さを意味している。より詳細には、実質的に、トレイ１の底面２からカードホルダ６のガイド部８の上端部分までに高さであって、図３中のＢに相当する高さを意味している。
ここで、本実施形態においては、トレイユニット４の端部の高さＢは、トレイユニット４におけるカード５の高さＡよりも高くなるようにガイド部８が設けられている。すなわち、図３において、Ａ＜Ｂとなるようにガイド部８が配置されている。

次に、トレイユニット４の使用状態に関してさらに詳しく説明する。#
トレイユニット４は、一般的に、病院等において、図４、図５に示すように、複数（図４中には２つ）のトレイユニット４が上下に重ねられた状態で使用される。
ここで、図６に示すように、２つのトレイユニット４を載置した状態から、上側のトレイユニット４を取り出す場合（図６においては、上側のトレイユニット４を左側に引き出す場合）には、以下のような状態でトレイユニット４が取り出される。

すなわち、２つのトレイユニット４を上下に積層した状態から、上側のトレイユニット４を引き出す場合には、上側のトレイユニット４の底面２は、下側のトレイユニット４のガイド部８の傾斜面１０上を滑りながら、下側のトレイユニット４のガイド部８の上端面上まで移動する（図６参照）。
このとき、傾斜面１０は、トレイ１の外周壁３からトレイ１の外側に向かって高くなるように形成されている。そして、傾斜面１０は、カード５の上端部分よりも低い位置からトレイ１の外側に向かって高くなっており、最終的にはカード５の上端部分よりも高い位置まで形成されている。

これにより、積み重ねた状態のトレイユニット４から上側のトレイユニット４を引き出す際に、傾斜面１０によって、上側のトレイユニット４の底面２を、カード５の上端部分よりも上部まで誘導することができる。よって、引き出したトレイユニット４の底面２が下側のトレイユニット４のカード装着部７やカード５に接触することを防止することができる。この結果、トレイ使用時におけるカード装着部７やそれに装着されたカード５の破損を効果的に防止することができる。

さらに、ガイド部８は、単なる突起のような形状のものでなく、トレイ１の外周壁３からトレイ１の外部に向かって高くなるように傾斜面１０が設けられている。このため、上側に載置されたトレイユニット４を容易かつスムーズに手前側に引き出すことができる。その結果、例えば、トレイユニット４内に入れられた医薬品等のチェック作業の作業性を向上させることができる。

また、本実施形態では、図１、図２（ａ）に示すように、ガイド部８は、カード装着部７の上部であって、カード装着部７よりも外側の左右両端にそれぞれ配置されている。
これにより、図２（ａ）に示すように、カード５の上端部分を、トレイ１のフランジ部１５よりも高い位置まで突出させることができる。その結果、カード５をカード装着部７に対して装着、または抜き出す際の作業性を向上させることができる。すなわち、トレイユニット４の使用者は、カード５の装着作業を行う際に、カードホルダ６のカード装着部７に挿入されたカード５の上端を掴んで容易に着脱することができる。

さらに、本実施形態のトレイユニット４では、図２（ｂ）に示すように、カードホルダ６側およびトレイ１側にそれぞれ第１・第２凸部６ａ，１５ａが形成されている。これにより、カードホルダ６がトレイ１に装着された状態において、第１・第２凸部６ａ，１５ａが互いに係合することで、トレイ１のフランジ部１５に対するカードホルダ６の位置決めを行うとともに、トレイ１に装着後のカードホルダ６が左右方向にずれてしまうことを防止することができる。

この結果、例えば、ロボットアーム等によって書き換え後のカード５を再度カード装着部７へ挿入する場合でも、トレイ１に対するカードホルダ６の位置が正確に規定されているため、カード５をカード装着部７に対して正確に挿入することができる。
（他の実施形態）
（Ａ）
上記実施形態においては、カードホルダ６に上部にガイド部８を設け、装着可能なカードホルダ６とする例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。

例えば、ガイド部８を、トレイ１のフランジ部１５に直接形成してもよい。
しかしながら、本実施形態のように、カードホルダ６に上部にガイド部８を設け、装着可能なカードホルダ６とするような構成することにより、ガイド部８をトレイ１側に設ける必要が無い。よって、トレイ１の汎用性を高める（例えば、トレイ１やトレイユニット４の使用者の要望によるカードの使用／未使用や、種類、大きさの選択性）と共に、トレイ１の構成をより単純にすることができる。

そして、このようにすれば、トレイ１の洗浄性を高めることができるので、本実施形態のように、カードホルダ６に上部にガイド部８を設け、装着可能なカードホルダ６とするような構成とする方が好ましい。
（Ｂ）
上記実施形態では、カード装着部７の上部であって幅方向における両端付近にそれぞれガイド部８を設けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。

例えば、幅方向における全体にブロック状のガイド部が設けられたカードホルダ６を用いてもよい。
あるいは、幅方向における左右どちらかの端部にのみガイド部が設けられたカードホルダを用いてもよい。
（Ｃ）
上記実施形態では、トレイ１のフランジ部１５に対するカードホルダ６の位置決めや横滑り防止のための４つの第２凸部６ａ、２つの第１凸部１５ａを、カードホルダ６側、トレイ１のフランジ部１５側にそれぞれ設けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。

例えば、第１・第２凸部の個数や形状については、適宜変更が可能であり、上記実施形態に限定されるものではない。

本発明のトレイユニットによれば、トレイ使用時のカード装着部、およびそれに装着されたカードの破損を防止することができるという効果を奏するものであることから、例えば、医薬品等の物品を収納することのできるトレイなどへの活用が期待される。

１ トレイ
２ 底面
３ 外周壁
４ トレイユニット
５ カード
６ カードホルダ
６ａ 第２凸部
７ カード装着部
８ ガイド部
９ 係合部
１０ 傾斜面
１５ フランジ部
１５ａ 第１凸部

Claims (4)

1. 上面が開口したトレイと、
   前記トレイの外周面に装着されたカードホルダと、
   を備え、
   前記トレイは、
   底面と、
   前記底面の外周部から前記底面に交差する方向に立ち上がった外周壁と、
   前記外周壁における前記底面から離間した側から前記トレイの外側に向けて延設されたフランジ部と、
   を有し、
   前記カードホルダは、
   前記トレイの前記外周壁より外側において前記外周壁に沿うように設けられ、カードが着脱自在に装着されるカード装着部と、
   前記カード装着部の上部に設けられており、前記トレイの前記外周壁側から前記トレイの外側に向かって高くなるとともに、その上端が前記カード装着部に装着されたカードの上端部よりも高い位置に配置された傾斜面を含むガイド部と、
   を有するトレイユニット。
2. 前記カードホルダは、前記トレイの前記フランジ部に対して着脱自在に係合可能な係合部をさらに備えている、
   請求項１に記載のトレイユニット。
3. 前記トレイは、前記フランジ部に設けられた第１凸部をさらに有し、
   前記カードホルダは、前記係合部における前記第１凸部に対応する位置に設けられており前記第１凸部に係合する第２凸部をさらに有している、
   請求項２に記載のトレイユニット。
4. 容器状のトレイに着脱可能な状態で装着されるカードホルダであって、
   カードが着脱可能な状態で装着されるカード装着部と、
   前記カード装着部の上部に設けられ、前記トレイに係合する係合部と、
   前記係合部の上部に設けられており、前記トレイの前記外周壁から前記トレイの外側に向かって高くなるとともに前記カード装着部に装着されたカードの上端部よりも高い位置に配置された傾斜面を含むガイド部と、
   を備えたカードホルダ。

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