JP6517578B2 - 塵芥収集車 - Google Patents

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Description

本発明は、荷台部分に箱状空間があり、さらに箱状空間内の積載物を車体後方に排出する排出装置を有する特殊車両に関するものである。
なお「塵芥収集車」とは、箱状空間内の積載物を車体後方に排出する排出装置を備えた特殊車両の一般名称に過ぎず、箱状空間に収容されるものは塵芥に限定されるものではない。
家庭から排出される一般ゴミや、飲食店から排出される生ゴミを収集して搬送する車両として塵芥収集車が知られている(特許文献1)。
図28は、特許文献1に添付された塵芥収集車の図面を転載したものである。塵芥収集車200は、特許文献1の様に、トラックの荷台部分に塵芥収集箱201が設けられている。従来技術においては、塵芥収集箱201は溶接構造で一体的に作られた箱であり、後端側が開放されている。そして塵芥収集箱201の後端の開口部分に塵芥投入箱202が取り付けられている。
塵芥投入箱202は、図28の様に、塵芥収集箱201の開口部分を開閉可能に取り付けられており、塵芥投入箱202が閉じられると、塵芥収集箱201が略密閉状態となる。
塵芥収集車200の塵芥収集箱201内には、排出装置203が内蔵されている。排出装置203は、例えば排出板205を有する部材であり、排出板205にシリンダー206が接続されている。
排出板205は、常時は塵芥収集箱201内の前端(運転席側)にある。そしてシリンダー206を伸ばすことにより、排出板205が塵芥収集箱201の後端の開口側に移動し、塵芥収集箱201内のゴミ等を外に押し出す。
特開2013−56778号公報
家庭から排出されるゴミは、生ゴミだけではなく、「粗大ゴミ」と称されるより大きなものもある。例えば、不要になった子供机や椅子、棚等の家具、枯れ枝や植木鉢等の庭園から排出されるごみ、電化製品等も家庭から排出される。
なお本発明の塵芥収集車は、収集する物をゴミに限定するものではないが、説明を容易にするため、以下の説明は、ゴミを収集するものとして説明する。またゴミの性状を区別するために、「生ゴミ」と「粗大ゴミ」という表現を使用する。
「生ゴミ」は、個々の物品の大きさが小さく、且つ剛性が極めて低い物品であり、「粗大ゴミ」は、個別の物品の大きさが大きく、且つ剛性が高い物品である。
家庭から排出されるゴミの収集作業は、地方公共団体が実施する場合が多く、生ゴミだけでなく、子供机や椅子等の「粗大ゴミ」についても、地方公共団体が収集する場合が多い。
ここで前記した特許文献1に開示された様な塵芥収集車200は、生ゴミを収集するのには適している。しかし、「粗大ゴミ」はリサイクルするために分解・解体できるよう圧縮等で変形させずに収集する場合がある。このため塵芥投入箱202内で圧縮して収集する塵芥収集車200は、「粗大ゴミ」を収集するのには不向きである。
その一方で、特許文献1に開示された様な生ゴミ用の塵芥収集車200と、「粗大ゴミ」用の収集車を個別に備えることとすると購入費用が嵩み、且つ車両の置き場所にも窮する。
特に、人口が少なく予算規模が小さい地方公共団体では、生ゴミ用の塵芥収集車200と、「粗大ゴミ」用の収集車を個別に備えるのは困難である。
そこで本発明は、生ゴミを収集する用途と、粗大ゴミを収集する用途の双方に利用することができる特殊車両を開発することを課題とするものである。
特に本発明は、収集作業中に機材が移動して作業者に当たることを防止することができる塵芥収集車の開発を課題とするものである。
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、車体の前方側の領域に運転席があり、その後方側に積載領域があり、前記積載領域には積載物を収容するための箱状空間があり、前記箱状空間内の積載物を車体後方に排出する排出装置を有する塵芥収集車において、前記箱状空間は、少なくとも床部を形成する荷台部と、荷台部を覆うカバー部材で覆われ、前記カバー部材は複数のカバー片によって構成されていて少なくとも積載領域の後端に設置される後端カバー片と、これに隣接して設置される中央カバー片を有し、前記二つのカバー片は車体の前後方向に移動可能であってカバー部材によって箱状空間の側面を全面的に覆う閉鎖状態と、箱状空間の側面の一部または全部を開放する開放状態とを構成することが可能であり、前記後端カバー片の断面積は中央カバー片の断面積よりも大きく、カバー片を移動して箱状空間の側面を開放した開放状態の際には中央カバー片の一部又は全部の外側を後端カバー片が覆う状態となり、中央カバー片に外側に張り出す係止部があり、前記係止部が後端カバー片の一部と当接し、中央カバー片が一定量を越えて後端カバー片よりも後方に移動することを阻止することを特徴とする塵芥収集車である。
本発明の塵芥収集車は、車体の前方側の領域に運転席があり、その後方側に積載領域がある。以下、本明細書では、運転席側を「前側」や「前方」と称し、その反対側を「後側」や「後方」と称する。また「車体の前後方向」を単に「前後方向」と称する場合がある。
本発明の塵芥収集車は、荷台部とカバー部材によって塵芥収集箱201に相当する構造が作られている。
そして本発明の塵芥収集車では、二つのカバー片は車体の前後方向に移動可能であって箱状空間の側面の一部又は全部を開放する開放状態とすることができる。そのため子供机や椅子等の粗大ゴミを車両の側面から直接投入することができ、粗大ゴミを効率的に収集することができる。
もちろん本発明の塵芥収集車を使用して生ゴミを収集することもできる。
本発明の塵芥収集車では、箱状空間内の積載物を車体後方に排出する排出装置が備えられているから、箱状空間内の生ゴミや、粗大ゴミを効率良く排出することができる。
また本発明では、複数のカバー片の断面積には大小があり、後端カバー片の断面積は中央カバー片の断面積よりも大きい。即ち本発明では、カバー片の断面積は、後端側にあるものほど大きく作られている。そのため本発明の塵芥収集車では、箱状空間内の積載物を排出する際に、積載物が引っ掛かりにくく、円滑に排出することができる。
即ちゴミを排出する際、ゴミは前側から後側に向かって移動する。そのため、ゴミの進行方向の断面積が小さいと、ゴミが圧縮されたり、引っ掛かることが予想される。そこで本発明では、後端カバー片の断面積を中央カバー片の断面積よりも大きくし、ゴミの進行方向に向かって断面積が大きくなる様に配慮した。
また本発明では、ゴミを投入する作業中に、カバー片が移動することを防止する機能を備えている。
即ち本発明の塵芥収集車では、ゴミを投入する際には、箱状空間の側面を開放する開放状態とするが、例えば坂道で塵芥収集車を停止し、開放状態とした場合、重力によってカバー片が坂道の傾斜に沿って下り、開放部分を閉じてしまったり、作業者がカバー片に挟まれてしまう事態が予想される。
特に中央カバー片が、後端カバー片を追い越して後端側に移動することとなれば、後端カバー片の内側から中央カバー片が飛び出してくるため、作業者は不意を突かれ、中央カバー片が体に当たって怪我をする懸念がある。
そのためゴミ等を投入する作業時には、カバー片が移動しない様に固定しておく必要があるが、開放状態においては後端カバー片の内側に中央カバー片が収容された位置関係となり、中央カバー片を固定することが困難である。
そこで本発明では、中央カバー片に外側に張り出す係止部を設け、係止部を後端カバーの一部と当接させて中央カバーが後端カバーよりも大きく後方に行くことを阻止することとした。
本発明によると、収集作業中に中央カバーが後端カバーを大きく追い越して後方に移動することがなく、安全性が高い。
係止部の位置は、中央カバー片の前後方向の中心よりも前方寄りの位置であることが望ましい。
請求項2に記載の発明は、カバー部材は、後端カバー片と中央カバー片とを一時的に結合する結合手段を有し、開放状態の際に前記結合手段によって、二つのカバー片を結合可能であることを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車である。
本発明によると、中央カバー片を後端カバー片に対して相対移動することを規制するため、より安全性を高めることができる。
請求項3に記載の発明は、開放状態の際に前記結合手段によって二つのカバー片を結合し、中央カバー片の一部又は全部の外側を後端カバー片が覆う状態を維持して二つのカバー片を前後方向に移動可能であることを特徴とする請求項2に記載の塵芥収集車である。
本発明によると、カバー部材を開放状態から閉鎖状態とする際に箱状空間のゴミが中央カバー片に引っ掛かった時、後端カバー片が邪魔にならず取り除き易い。。
請求項4に記載の発明は、前記結合手段は、係合部及び当該係合部と係合する錠部を有し、当該係合部は中央カバー片に取り付けられており、当該錠部は後端カバー片に取り付けられており、錠部は錠部側係合片と解除手段とを有し、前記係合部を前記錠部と衝突させると、その際の力によって前記錠部側係合片が移動して前記係合部を保持し、前記解除手段を操作することにより、前記係合部を開放可能な状態となることを特徴とする請求項2又は3に記載の塵芥収集車である。
本発明の塵芥収集車では、後端カバー片を移動させ、錠部を中央カバー片側の係合片と衝突させることによって後端カバー片と中央カバー片を結合することができる。そのため後端カバー片と中央カバー片を結合するのに手間を要さない。
請求項5に記載の発明は、前記係止部は、カバー片の側面にあってカバー片の側壁に対して間隔を開けて縦方向に延びる把手部と、当該把手部とカバー片の側壁を繋ぐ支持部を有し、当該支持部が前記結合手段の係合部として機能することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の塵芥収集車である。
本発明の塵芥収集車では、係止部が結合手段の係合部を兼用できる。また係止部の把手部を操作してカバー片を移動させることができる。
請求項6に記載の発明は、積載領域であってその前側の位置に前端カバー片があり、当該前端カバー片は荷台部に移動不能に固定され、前記開放状態においては、前記中央カバー片と後端カバー片が前側に寄っていて前端カバー片の外側を中央カバー片が覆い、さらに中央カバー片の外側を後端カバー片が覆う状態であって箱状空間の後端側の領域が開放され、前記閉鎖状態においては、前端カバー片が前側にあり、その後ろに中央カバー片があり、さらにその後ろに後端カバー片があって隣接するカバー片の端部近傍どうしが重なり、前記3個のカバー片によって箱状空間の側面が隙間無く覆われることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の塵芥収集車である。
本発明の塵芥収集車では箱状空間を開放状態とする際には、後端カバー片と中央カバー片を共に前方に向かって移動させることとなる。
ここで本発明の塵芥収集車では、開放状態においては、前端カバー片の外側を中央カバー片が覆い、さらに中央カバー片の外側を後端カバー片が覆う状態となる。即ち本発明では、中央カバー片の断面積は、前端カバー片の断面積よりも大きい。そのため、仮に箱状空間内に既にゴミが収容されていても、移動する中央カバー片は、前端カバー片の外側を移動することとなる。即ち、荷台に固定している前端カバー片は、一番内側にあるため、他の中央カバー片と後端カバー片が前端カバー片と重なる際、前端カバー片の外側を移動する。
そのため本発明の塵芥収集車では、中央カバー片を移動する際に、中央カバー片が中のゴミと擦れる機会が比較的少なく、中央カバー片を容易に移動することができる。
後端カバー片についても同様であり、箱状空間を開放状態にすべく後端カバー片を移動する際に中のゴミと擦れる機会が比較的少なく、後端カバー片を容易に移動することができる。
本発明の塵芥収集車は、生ゴミを収集する用途と、粗大ゴミを収集する用途の双方に利用することができる。また本発明の塵芥収集車は、カバー片に手指等が当たる懸念が低く、安全性が高い。
本発明の実施形態の塵芥収集車の正面図である。 図1の塵芥収集車の車両後方から観察した斜視図である。 図1の塵芥収集車の積載領域の分解斜視図であり、荷台部と荷台部を覆うカバー部材に分割した状態を示す。 図1の塵芥収集車の積載領域の斜視図であり、後方蓋を開いた状態を示す。 図1の塵芥収集車の積載領域の斜視図であり、後方蓋を開いくと共に荷台部の後端も開放した状態を示す。 図1の塵芥収集車の積載領域の斜視図であり、箱状空間の側面を開放した開放状態を示す。 カバー部材の分解斜視図であり、各カバー片を後方且つ上側から観察した状態を示す。 カバー部材の分解斜視図であり、各カバー片を前方且つ下側から観察した状態を示す。 図1の塵芥収集車の荷台部とカバー部材を模式的に表示した正面図であり、(a)は後端カバー片を前方に移動させて中央カバー部材の外側を覆った状態を示し、(b)は後端カバー片と中央カバー部材を共に前方に移動させて前端カバーの外側を中央カバー部材が覆いさらにその外側を後端カバー片が覆って箱状空間の側面を部分的に開放した開放状態を示す。 図1の塵芥収集車の荷台部とカバー部材を模式的に表示した正面図であり、(a)箱状空間の側面を部分的に開放した開放状態を示し、(b)は(a)の状態の後に後端カバー片と中央カバー部材を結合部材で結合した状態で共に後方へ移動させた状態を示し、(c)は(b)の状態の後に結合部材を解除して後端カバー片をさらに後方へ移動させて箱状空間を閉鎖状態とした状態を示す。 図1の塵芥収集車の荷台部とカバー部材を模式的に表示した正面図であり、カバー片同士の天井壁の重なり部分及び側面壁の重なり部分に設けた係合部材と、カバー片の移動を防止する固定手段を含む。 図1の塵芥収集車の荷台部とカバー部材を模式的に表示した平面図であり、カバー片の天井壁同士の重なり部分に設けた係合部材を含み、(a)は閉鎖状態を示し、(b)は開放状態を示す。 図1の塵芥収集車の荷台部とカバー部材を模式的に表示した正面断面図であり、(a)は閉鎖状態を示し、(b)は後端カバー片を前方に移動させて中央カバー部材の外側を覆った状態を示し、(c)は後端カバー片と中央カバー部材を共に前方に移動させて前端カバーの外側を中央カバー部材が覆いさらにその外側を後端カバー片が覆って箱状空間の側面を部分的に開放した開放状態を示す。 図1の塵芥収集車を模式的に表示した正面断面図であり、(a)は閉鎖状態であって箱状空間内にゴミが収容された状態を示し、(b)は排出板を後方に移動させて箱状空間内のゴミを後方に排出している状態を示す。 図1の塵芥収集車のカバー片の天井壁同士の重なり部分に設けた係合部材を示し、(a)は後方のカバー片を後方に移動させて係合片同士を結合する際の状態を示し、(b)は後方のカバー片が後方に移動して係合片同士が結合した状態を示し、(c)は後方のカバー片が前方に移動して係合片同士の結合が解除された状態を示す。 カバー部材を図3のA方向から観察した矢視図及びその拡大図である。 (a)はカバー部材を図11のA方向から観察した矢視図及びその拡大図であり、(b)はカバー部材を図11のB方向から観察した矢視図及びその拡大図である。 カバー片同士の側壁の重なり部分に設けた係合部材の斜視図である。 後端カバー片が前方に移動し、中央カバー片の略全体を覆う直前の後端カバー片と中央カバー片の拡大図である。 図19の状態からさらに後端カバー片が前方に移動し、中央カバー片の略全体を覆うと共に結合手段が結合した状態の後端カバー片と中央カバー片の拡大図である。 図19のA方向矢視図である。 カバー片の移動を防止する固定手段の斜視図である。 図22の固定手段の分解斜視図である。 図22の固定手段の断面図であり、(a)は固定が解除された状態を示し、(b)は固定状態を示す。 排出装置を駆動する油圧回路である。 排出装置を駆動する電気回路である。 図1の塵芥収集車の正面断面図であって、排出板が最も後方に移動した状態を示す。 従来技術の塵芥収集車の正面図である。 (a)(b)(c)(d)は、結合手段の変形例の構造と動作を示す正面図である。 (a)(b)(c)は、結合手段の他の変形例の構造と動作を示す正面図である。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の塵芥収集車1は、図1の様にトラック本体2に塵芥収集箱3が搭載されたものである。
トラック本体2は公知のものであり、前方に運転席5がある。
本実施形態の塵芥収集車1は、公知のそれと同様に車体の前方側の領域に運転席5があり、その後方側に積載領域6があり、積載領域6には前記した塵芥収集箱3によって床面と側面と天面が覆われ積載物を内蔵させるための箱状空間7が形成されている。
本実施形態では、塵芥収集箱3は、図3の様に荷台部8とカバー部材10によって構成されている。
荷台部8は、塵芥収集箱3の床部と側面の下側を形成するものである。言い換えれば荷台部8は、箱状空間7の床部と側面の一部を覆う部材である。
またカバー部材10は、塵芥収集箱3の天井壁と側面の上側を形成するものである。言い換えればカバー部材10は、箱状空間7の天井壁と側面の一部を覆う部材である。
また塵芥収集箱3の中には、排出装置11が配されている。
以下、各部材について説明する。
荷台部8は、公知のトラックの荷台と同様の構造であり、床板12と、左右の側壁板13が一体的に設けれたものであり、その断面形状は「凹」形を呈している。
左右の側壁板13は、床板12に対して一体的に溶接されており、床板12に対して相対移動や姿勢変更をすることはできない。
左右の側壁板13の外側面であって、上端近傍の位置には、ガイド溝22,23が設けられている。ガイド溝22,23は、側壁板13の長手方向に沿って水平方向にのびている。
左右の側壁板13の外側面には、前後方向に距離をおいて孔部材25,26が設けられている。
車両の前側に設けられた孔部材25は、貫通孔が設けられた板であり、車体の前後方向には前寄りであって、高さ方向にはガイド溝22,23よりもやや下の位置に水平に設けられている。従って貫通孔の軸線は垂直方向に向く。
孔部材25の車体の前後方向の位置は、カバー部材が開放状態のあるとき、後記する下げ落とし部材71の真下となる位置である。
車両の前側に設けられた孔部材26は、平面視が完全なリング状ではなく、一部が欠落した孔であり、図22の様に平面形状が鉤形を呈していている。孔部材26の取り付け位置は、車体の前後方向には後寄りであって、高さ方向にはガイド溝22,23よりもやや下の位置に水平に設けられている。
孔部材26の近傍には非接触型の近接スイッチ27が設けられている。近接スイッチ27は、後記する下げ落とし部材71が、孔部材26と係合しているか否かを検知するものである。
近接スイッチ27は、下げ落とし部材71によって後端カバー片32が固定されたことを検知する固定検知手段であり、カバー部材10が閉鎖状態であることを検知する閉鎖状態検知手段でもある。
なお近接スイッチ27に代わって、接触式(機械式)のリミットスイッチや光電スイッチ等の公知の検知装置を採用することができる。
孔部材26の前後方向の位置は、カバー部材が閉鎖状態にあるとき、後記する下げ落とし部材71の真下となる位置である。
荷台部8の後端側には、3枚の扉15,16,17が設けられている。3枚の扉15,16,17はいずれも手動で揺動させることが可能であり、図4の様な閉鎖状態から図5の様な開放状態に姿勢変更することができる。
即ち荷台部8の後端側には、下開き扉17と、一対の観音開き扉15,16が設けられている。
下開き扉17は、荷台部8の全幅に相当する長さを有し、その幅は、側壁板13の高さの約3分の1である。
下開き扉17は、長辺側の一つが図示しないヒンジによって荷台部8の床板12の後端に接続されている。そのため下開き扉17は、トラック本体2の軸線に対して垂直であり、且つ水平の仮想軸を揺動軸として揺動し、図3,4の様な荷台部8の後端側の下部を封鎖する姿勢と、図5,6の様な荷台部8の後端側の下部を開放する姿勢とをとることができる。
また下開き扉17が、図3,4の様な封鎖姿勢を維持する様に固定する固定具20を有している。
観音開き扉15,16は、それぞれ全長が荷台部8の全幅の2分の1であり、幅が側壁板13の高さの約3分の2である。
観音開き扉15,16は、荷台部8の側壁板13の後端にヒンジ18によって接続されている。そのため観音開き扉15,16は、荷台部8の後端にあって垂直の仮想軸を揺動軸として揺動する。
観音開き扉15,16は、図3,4の様に荷台部8の後端側を封鎖する姿勢と、図5,6の様な荷台部8の後端側を開放する姿勢とをとることができる。
また観音開き扉15,16が、図3,4の様な封鎖姿勢を維持する様に固定する固定具21を有している。
下開き扉17と観音開き扉15,16を共に開放状態とすることにより、図5,6の様に荷台部8の後端側を全面的に開放状態とすることができる。
また下開き扉17と観音開き扉15,16を共に閉鎖状態とすることにより、図3,4の様に荷台部8の後端側を全面的に閉鎖状態とすることができる。
荷台部8には、排出装置11が取り付けられている。排出装置11は、排出板28と、押圧シリンダー24によって構成されている。排出板28は、塵芥収集箱3内の箱状空間7の断面積に相当する大きさを有する板である。
排出装置11を駆動する油圧回路は、図25の通りであり、電気回路は、図26の通りである。
排出装置11を駆動する油圧回路130は、前記した押圧シリンダー24の他に、油圧ポンプ131と、電磁弁132とを備えている。また油圧回路130にはリリーフ弁133が設けられている。
本実施形態では、油圧ポンプ131は、エンジン135によって駆動される。
電磁弁132は、公知の3位置4方電磁弁であり、第一位置136は作動油を順方向に流し、第二位置137は作動油の流れを停止し、第三位置138は作動油を逆方向に流す。
前記した油圧ポンプ131の吐出側が電磁弁132の導入側ポートの一つに接続されている。また電磁弁132の導入側ポートの他の一つには、タンク140に戻る配管が接続されている。
電磁弁132の二つの排出側ポートは、押圧シリンダー2に接続されている。
油圧ポンプ131と電磁弁132の間にはリリーフ弁133が介在されている。
本実施形態では、油圧ポンプ131をエンジン135で駆動し、電磁弁132を第一位置とすることによって押圧シリンダー2が伸長し、排出板28が車両の後方に向かって移動する。
逆に電磁弁132を第三位置とすることによって押圧シリンダー2が収縮し、排出板28が車両の前方に向かって移動する。
電磁弁132を第二位置とすることによって押圧シリンダー2が停止し、排出板28が停止する。
電磁弁132は、左ソレノイドSOLLと、右ソレノイドSOLRを有し、左ソレノイドSOLLに通電することによって電磁弁132が第一位置となり、押圧シリンダー2が伸長し、排出板28が車両の後方に向かって移動する。
右ソレノイドSOLRに通電することによって電磁弁132が第三位置となり、押圧シリンダー2が収縮し、排出板28が車両の前方に向かって移動する。
いずれもソレノイドにも通電しない場合には、電磁弁132は第二位置なり、押圧シリンダー2が停止し、排出板28がその場で停止する。
電磁弁132のソレノイドSOLL,SOLRへの通電回路150は、図26の通りであり、大きく左ソレノイド側通電回路151と、右ソレノイド側通電回路152によって構成されている。
左ソレノイド側通電回路151は、バッテリー148と、作業者が排出板28をゴミ排出方向(後方)に移動させる際に操作する順方向起動スイッチBS1と、排出板28を停止させる際に操作する停止スイッチBS2と、第一リレーRA及び左ソレノイドSOLLによって構成されている。また第一リレーRAは、少なくともリレー第一接点RAS1と、リレー第二接点RAS2を有している。
右ソレノイド側通電回路152は、バッテリー148と、作業者が排出板28をゴミ排出方向(後方)に移動させる際に操作する順方向起動スイッチBS3と、排出板28を停止させる際に操作する停止スイッチBS4と、第二リレーRA及び右ソレノイドSOLRによって構成されている。また第一リレーRAは、少なくともリレー第一接点RAS1と、リレー第二接点RAS2を有している。
左ソレノイド側通電回路151の停止スイッチBS2と、右ソレノイドSOLR側通電回路152の停止スイッチBS4は連動する。
左ソレノイド側通電回路151と右ソレノイド側通電回路152は実質的に同じ回路であるから、代表して左ソレノイド側通電回路151について説明する。
左ソレノイド側通電回路151では、順方向起動スイッチBS1と第一リレーRAが直列に接続され、さらに第一リレーRAのリレー第一接点RAS1によって自己保持回路が形成されている。
また第一リレーRAには、停止スイッチBS2も直列接続されている。停止スイッチBS2は、B接点であり、通常は通電状態であり、作業者が操作すると回路が遮断されるスイッチである。
また左ソレノイドSOLLは、第一リレーRAとは並列に接続されている。左ソレノイドSOLLには、前記した近接スイッチ27に連動する接点27aと、第一リレーRAのリレー第二接点RAS2が直列接続されている。
本実施形態によると、作業者が順方向起動スイッチBS1を操作すると、第一リレーRAが自己保持されてリレー第二接点RAS2が通電状態となるから、近接スイッチ27が通電状態であるならば左ソレノイドSOLLに通電され、電磁弁132が第一位置となり、押圧シリンダー2が伸長し、排出板28が車両の後方に向かって移動する。
また作業者が停止スイッチBS2を操作すると、第一リレーRAの自己保持が解消し、押圧シリンダー2は停止する。
右ソレノイド側通電回路152では、右ソレノイドSOLRは、前記した近接スイッチ27に連動する接点27bと、第二リレーRBのリレー第二接点RBS2が直列接続されている。
作業者が逆方向起動スイッチBS3を操作すると、第二リレーRBが自己保持されてリレー第二接点RBS2が通電状態となるから、近接スイッチ27が通電状態であるならば右ソレノイドSOLRに通電され、電磁弁132が第三位置となり、押圧シリンダー2が収縮し、排出板28が車両の前方に向かって移動する。
また作業者が停止スイッチBS4を操作すると、第二リレーRBの自己保持が解消し、押圧シリンダー2は停止する。
しかしながら、落とし部材71によって後端カバー片32が固定されたことを近接スイッチ27が検知していない場合は、左ソレノイドSOLLに至る給電回路が不通となり、左ソレノイドSOLLには通電されない。
同様に落とし部材71によって後端カバー片32が固定されたことを近接スイッチ27が検知していない場合は、右ソレノイドSOLRに至る給電回路も不通となり、右ソレノイドSOLLにも通電されない。
そのため落とし部材71によって後端カバー片32が固定されたことを近接スイッチ27が検知していない場合は、いずれもソレノイドSOLL,SOLRにも通電されず、電磁弁132は第二位置なり、押圧シリンダー2が停止し、排出板28がその場で停止する。
なお図26はリレー回路であるが、これに代わってPLC(プログラマプルロジックコントローラ)を使用した電気回路を採用することもできる。即ち電気回路を、左ソレノイド側通電回路151、右ソレノイド側通電回路152は、PLC(プログラマプルロジックコントローラ)とソレノイドとで構成してもよい。この場合、PLCに起動スイッチBS1,BS3がON、且つ停止スイッチBS2,BS4がOFF、且つ近接スイッチ27が検知の時に、ソレノイドに通電する論理回路(ラダー論理)を入力することとなる。
また、起動スイッチは自己保持でなくてもよい。この場合、例えば起動スイッチを「シリンダ伸長」,「停止」,「収縮」の3位置に切り換え可能で、「停止」位置に自動復帰するトグルスイッチとする。「伸長」または「収縮」に押し続けている間のみ、シリンダが伸縮する。
次にカバー部材10について説明する。本実施形態では、カバー部材10は、3個のカバー片30,31,32によって構成されている。以下、カバー片30,31,32を封鎖状態(図1)の取り付け位置に対応して、前端カバー片30、中央カバー片31、後端カバー片32と称する。
前端カバー片30、中央カバー片31、後端カバー片32には共通する構成と特有の構成がある。最初に前端カバー片30、中央カバー片31、後端カバー片32に共通する構成を説明する。
カバー片30,31,32は、いずれも2mmから4mm程度の鋼板を溶接して作られたものであり、断面形状は概ね下向きに開いている「凹」状である。
即ちカバー片30,31,32は、いずれも天井壁35a,b,cと、天井壁35a,b,cの両端から垂下する左右の側壁36a,b,c,37a,b,cを有している。
そのためカバー片30,31,32は、天井壁35a,b,cと、左右の側壁36a,b,c,37a,b,cで三面が覆われた形状をしている。
カバー片30,31,32の天井壁35a,b,cは、剛性を確保するために凹凸形状が形成されている。
より具体的には、カバー片30,31,32の天井壁35a,b,cは、いずれも中央部分の高さが高く、且つ平坦である。またカバー片30,31,32の天井壁35a,b,cの周部は、中央部分に比べて高さが低く、平坦である。
そのためカバー片30,31,32の天井壁35a,b,cは、中央部分に高天井部38があり、周部に低天井部40,41がある。両者の間は、図16の様に傾斜壁42となっている。
またカバー片30,31,32の左右の側壁36a,b,c,37a,b,cについても同様であり、外側に張り出した張出部43と、内側に凹変した凹溝部68がある。
張出部43及び凹溝部68はいずれも短冊状の垂直壁であり、水平方向にのびている。張出部43と凹溝部68との境界部分は、傾斜壁49a,b,cとなっている。
左右の側壁36a,b,c,37a,b,cの下裾部47はやや広がっている。前記した凹溝部68と下裾部47との境界部分は、傾斜壁48a,b,cとなっている。
そして中央カバー片31と後端カバー片32には、下裾部47の内側に、図7、図8の様にコロ34が設けられている。
コロ34は、図8の円内の様に、水平軸を中心として自由回転する上下支持コロ34aと、垂直軸を中心として自由回転する横ブレ防止コロ34bが組み合わされたものである。
前端カバー片30にはコロは無い。
各カバー片30,31,32の前側の開口端には、図16の様に補強の為に丸棒58a,b,cが溶接されている。丸棒58a,b,cは鋼製であり、各カバー片30,31,32の開口端の形状に沿って全体形状が「凹」状に曲げ加工され、各カバー片30,31,32の前側の開口端に密着された状態で溶接されている。
次に、各カバー片30,31,32の異なる点について説明する。
カバー片30,31,32は、断面形状に大小があり、後側に取り付けられるカバー片30,31,32ほど、その断面積が大きい。断面積は、カバー片の高さと、左の側壁36a,b,cの外側から右の側壁37a,b,cの外側までの水平距離によって決定する。
即ち中央カバー片31は、前側に隣接する前端カバー片30よりも高さ及び幅が共に大きい。そのため中央カバー片31は、前端カバー片30の外側をすっぽりと覆うことができる。
同様に後端カバー片32は、前側に隣接する中央カバー片31よりも高さ及び幅が共に大きい。そのため後端カバー片32は、中央カバー片31の外側をすっぽりと覆うことができる。
また前記した様に、カバー片30,31,32の天井壁35a,b,cには、中央部分に高天井部38があり、周部に低天井部40,41があるが、高天井部38と低天井部40,41の位置は、カバー片30,31,32によって異なり、ずれた位置にある。
即ち図7の様に、前端カバー片30の高天井部38aの幅は、中央カバー片31の高天井部38bの幅よりも小さい。また中央カバー片31の高天井部38bの幅は、後端カバー片32の高天井部38cの幅よりもさらに小さい。
そのため各カバー片30,31,32の天井壁35a,b,cの傾斜壁42の位置はずれており、前端カバー片30の傾斜壁42aの位置は他の各カバー片31,32よりも内側にあり、後端カバー片32の傾斜壁42cの位置は他の各カバー片30,31よりも外側にある。中央カバー片31の傾斜壁42bの位置は他の各カバー片30,32の傾斜壁42a,cの中間にある。
そのため各カバー片30,31,32の位置関係が閉鎖状態あるとき、各カバー片30,31,32の天井壁35a,b,cの重なり部分に、図16の様に外側のカバー片31,32の内面と、内側のカバー片30,31の外面に囲まれた空間45,46が形成される。即ち前端カバー片30の天井壁35aの外側と、中央カバー片31の天井壁35bの内側には、平行四辺形の空間45が形成される。
また中央カバー片31の天井壁35bの外側と、後端カバー片32の天井壁35cの内側にも平行四辺形の空間46が形成される。
そして各カバー片30,31,32の天井壁35a,b,cの外側及び内側であって、前記した空間45,46に対応する位置に、図7,8の様に外側係合片50a,bと内側係合片51a,bが左右一個づつ設けられている。外側係合片50aは、内側係合片51aと一対の係合部材を構成するものであり、外側係合片50bは、内側係合片51bと一対の係合部材を構成するものである。
本実施形態では、外側係合片50及び内側係合片51は、図7,8,12,15の様に、いずれも「L」型鋼を短く切ったものであり、断面形状が「L」型である。即ち係合片50,51は二つの傾斜壁52a,bを有する部材であり、二つの傾斜壁52a,bは、直角に交わる。
外側係合片50は、各カバー片30,31の後端であって天井壁35a,bの外側に設けられている。即ち外側係合片50の各カバー片30,31の前後方向の取り付け位置は各カバー片30,31の後端である。また外側係合片50の取り付け姿勢は、天井壁35a,bの外側に突出した状態である。
内側係合片51は各カバー片31,32の前端であって天井壁35b,cの内側に取り付けられている。即ち内側係合片51の各カバー片31,32の前後方向の取り付け位置は各カバー片30,31の前端である。また外側係合片51の取り付け姿勢は、天井壁35b,cの内側に垂下した状態である。
外側係合片50及び内側係合片51は、短く切られた「L」型鋼の切断端面を天地方向に向けて配置したものである。
また各係合片50,51はいずれも二つの傾斜壁52a,bが後端側に向かって開く方向に取り付けられている。
以下、各カバー片30,31,32について個別に説明する。
前端カバー片30に注目すると、図7の様に、前端カバー片30の後端であって天井壁35aの外側に外側係合片50aが2個並べて設けられている。外側係合片50aの向きは、二つの傾斜壁52a,bが後端側に向かって開き、前側に収束する方向であり、各傾斜壁52a,bは、トラック本体2の軸線に対して同じ角度(45度)に傾斜する姿勢である。各傾斜壁52a,bは天井壁35aに対しては垂直姿勢である。
外側係合片50aの幅方向の取り付け位置は、低天井部40a,41aであって、高天井部38a寄りの位置である。即ち外側係合片50aの二つの傾斜壁52a,bは、前記した平行四辺形の空間45に対応する位置にあって下側から上に向かって立設し、トラック本体2の軸線に対して45度に傾斜する。
中央カバー片31に注目すると、図7の様に、中央カバー片31の後端であって天井壁35bの外側に外側係合片50bが設けられている。外側係合片50bの形状、姿勢、取り付け位置及び方向は、前記した前端カバー片30と同様であり、二つの傾斜壁52a,bが後端側に向かって開き、取り付け位置は、低天井部40b,41bであって、高天井部38b寄りの位置である。外側係合片50bの二つの傾斜壁52a,bは、前記した平行四辺形の空間46に対応する位置にあって下側から上に向かって立設し、トラック本体2の軸線に対して45度に傾斜する。
また中央カバー片31の内側には、図8の様に、内側係合片51aが設けられている。なお図8は前記した図7とは観察する向きが逆であり、前側であって下側から各カバー片30,31,32を観察している。
即ち図8の様に、中央カバー片31の前端であって天井壁35bの内側に内側係合片51aが設けられている。内側係合片51aの向きは、二つの傾斜壁52a,bが後端側に向かって開き、前側に収束する方向であり、各傾斜壁52a,bは、トラック本体2の軸線に対して同じ角度(45度)に傾斜する姿勢である。内側係合片51aの二つの傾斜壁52a,bは天井壁35aに対しては垂直姿勢である。
内側係合片51aの幅方向の取り付け位置は、高天井部38bであって、低天井部40b,41b寄りの位置である。即ち内側係合片51aの二つの傾斜壁52a,bは、前記した平行四辺形の空間45に対応する位置にあって、上側から下に向かって立設し、トラック本体2の軸線に対して45度に傾斜する。
次に、後端カバー片32に注目すると、後端カバー片32の内側には、図8の様に、内側係合片51bが設けられている。即ち図8の様に、後端カバー片32の前端であって天井壁35cの内側に内側係合片51bが設けられている。内側係合片51bの向きは、二つの傾斜壁52a,bが後端側に向かって開き、前側に収束する方向であり、各傾斜壁52a,bは、トラック本体2の軸線に対して同じ角度(45度)に傾斜する姿勢である。各傾斜壁52a,bは天井壁35cに対しては垂直姿勢である。
内側係合片51bの幅方向の取り付け位置は、高天井部38cであって、低天井部40c,41c寄りの位置である。即ち各傾斜壁52a,bは、前記した平行四辺形の空間46に対応する位置に、上側から下に向かって立設し、トラック本体2の軸線に対して45度に傾斜する。
また前記した様に、カバー片30,31,32の左右の側壁36a,b,c,37a,b,cには、外側に張り出した張出部43と、内側に凹変した凹溝部68があるが、張出部43の幅と、凹溝部68の幅の大小関係は、カバー片30,31,32によって異なる。具体的にはカバー片30,31,32の側壁36a,b,c,37a,b,cに設けられた凹溝部68a,b,cの幅は、前側のカバー片30,31,32ほど大きい。
即ち図17の様に、前端カバー片30に設けられた凹溝部68aの幅は、中央カバー片31に設けられた凹溝部68bの幅よりも広い。また中央カバー片31に設けられた凹溝部68bの幅は、後端カバー片32に設けられた凹溝部68cの幅よりも広い。
そのため、各カバー片30,31,32の位置関係が閉鎖状態あるとき、各カバー片30,31,32の側壁36a,b,cの重なり部分であって、凹溝部68cの傾斜壁48a,b,cの部分に内外面が囲まれた空間53,55が形成される。
そして各カバー片30,31,32の側壁36a,b,cの外側及び内側であって、前記した空間53,55に対応する位置に、図10,11,17,18の様に外側係合片56と内側係合片57が設けられている。
外側係合片56は、図18の様にナイフ状の平べったく長細い突起である。外側係合片56は、図7,10の様に自由端側を前方に向け、幅方向をやや上下に傾斜した姿勢で水平方向に取り付けられている。
内側係合片57は、貫通孔である。内側係合片57は、例えば短く切られた溝型鋼の端辺をカバー片31,32の内壁に溶接したものである。
以下、各カバー片30,31,32について個別に説明する。
前端カバー片30に注目すると、図7の様に、前端カバー片30の後端側であって側壁36aの傾斜壁48aに外側係合片56aが設けられている。
外側係合片56のナイフ状の部位は、傾斜壁48aの内面から少しの隙間を開けて設置され、図7,10の様に先端は前方に向いている。
中央カバー片31に注目すると、図8,10の様に、中央カバー片31の前端側であって側壁36bの内側に孔状の内側係合片57aが設けられている。
また中央カバー片31の後端側であって側壁36bの傾斜壁48bにナイフ状の外側係合片56bが設けられている。
外側係合片56bのナイフ状の部位は、傾斜壁48bの内面から少しの隙間を開けて設置され、図7,10の様に先端は前方に向いている。
次に、後端カバー片32に注目すると、図10の様に、後端カバ−片32の前端であって側壁36cの内側に孔状の内側係合片57bが設けられている。
前記した各カバー片30,31,32の側壁36,37に設けられる外側係合片56、内側係合片57は、一対の係合部材を構成するものである。
次に、カバ−片30,31,32の他の異なる点について説明する。
中央カバー片31に注目すると、図7,19,20,21の様に、把手部材60が設けられている。把手部材60は、図19,20,21の様に、縦棒部61と、中間支持棒(支持部)62を有し、中央カバー片31の側面から外側に向かって張り出した部材である。
縦棒部61は、丸棒又は管を曲げ加工して作られたものであり、弓形を呈している。そして両端部が、図21の様に中央カバー片31の前端に溶接されている。縦棒部61の中間部分は、中央カバー片31の側面に対して間隔を開けて縦方向に延びる把手部63となっている。
また中間支持棒(支持部)62は、把手部63の中央と、中央カバー片31とを繋ぐ位置にある。中間支持棒62の一端は、中央カバー片31に溶接されていて中央カバー片31に対して垂直姿勢に突出している。また中間支持棒62の他端は、縦棒部61に接続されている。
把手部材60は、中央カバー片31の前端部分にあり、把手部63は縦姿勢に配された棒であって、中央カバー片31との間には間隔がある。把手部材60の中間支持棒(支持部)62は、水平姿勢であって、中央カバー片31の外側に向かって突出する。
把手部材60の中央カバー片31の側面からの張り出し量は、後端カバー片32の半幅(カバー片の幅方向の中心線から一方の幅方向端部までの長さ カバー片の全幅の半分)と中央カバー片31の半幅の差よりも大きい。即ち、把手部材60の中央カバー片31の側面からの張り出し量は、車両左舷、右舷のうちの一方において、中央カバー片31の端面から後端カバー片32の端面までの間隔より大きい。従って把手部材60は後端カバー片32と中央カバー片31との隙間には入らない。
後端カバー片32に注目すると、後端カバー片32は、後端部が傾斜した形状となっており、当該部位に、図7の様に後蓋部材65が設けられている。
後蓋部材65は、図7の様に長方形の板であり、上辺が後端カバー片32の開口の上辺にヒンジ66を介して接続されている。
そのため後蓋部材65は、上辺を中心として揺動し、図5,6,9の様にはね上げ姿勢とすることによって後端カバー片32の後端を開放することができる。また図1,2の様後蓋部材65を閉じると、後端カバー片32の後端が閉鎖される。
後蓋部材65と後端カバー片32との間には、衝撃吸収用のシリンダー67が取り付けられている。
また後端カバー片32の側面には、錠部材70、下げ落とし部材71及び取手部材72が取り付けられている。
錠部材70は、図19,20の様な形状であり、固定部材73に錠部係合片75と、解除部材93が設けられたものである。
固定部材73は、図19,20の様に一端が開放された「U」字状の固定溝81を有している。
錠部係合片75は、図19の様に、一端が開口した受入れ溝76を有する部材であり、固定部材73に対してピン77を介して揺動可能に取り付けられている。また内部に図示しないバネがあり、錠部係合片75は受入れ溝76が前側寄りに開口する姿勢に保たれている。
解除部材93は、錠部係合片75と対向する位置にあり、固定部材73に対してピン78を介して揺動可能に取り付けられている。解除部材93には、揺動阻止部80がある。解除部材93は、図示しないバネによって、揺動阻止部80が上方に突出する姿勢に保たれている。
錠部材70は、後端カバー片32の側面であって前後方向には前端近傍に取り付けられている。錠部材70は、常時は、図19の様に錠部係合片75の受入れ溝76が前側寄りに開口する姿勢となっている。
そして錠部材70の受入れ溝76を後方に押すと、図示しないバネに抗して錠部係合片75が、ピン77を中心として揺動する。そしてその際に、錠部係合片75の一部が、解除部材93の揺動阻止部80を押し下げて乗り越える。そして錠部係合片75の一部が、バネ力によって再度突出した揺動阻止部80と係合し、図20の様に錠部係合片75の受入れ溝76が下向きとなった姿勢で停止する。その結果、固定溝81と受入れ溝76によって環状に囲まれた空間が形成される。
この状態で、解除部材93の操作部94を押し下げると、錠部係合片75と揺動阻止部80との係合関係が解消し、錠部係合片75は受入れ溝76が前側寄りに開口する姿勢に戻る。
次に下げ落とし部材71について説明する。
下げ落とし部材71は、落とし棒82と、ガイド筒83、バネ85及び上蓋86によって構成されている。
落とし棒82は、直線移動するピンであり、先端が丸められている。落とし棒82の中間部には操作部87が設けられている。操作部87は、落とし棒82の本体部分の側面から垂直に突出した横棒部88を有し、その先端に大径部90が設けられたものである。
ガイド筒83は、上端が上蓋86で閉鎖され、下側の端部が開口した筒であり、側面にスリット91が設けられている。スリット91は、ガイド筒83の軸線と平行にのびる直線部92と、直線部の両端に設けられ、周方向にのびる係止部95を有している。
下げ落とし部材71は、ガイド筒83の中に落とし棒82が直線移動可能に挿入され、ガイド筒83の上端の開口が上蓋86で封鎖されていると共に、落とし棒82と上蓋86との間にバネ85が配置されたものである。
また落とし棒82の横棒部88は、ガイド筒83のスリット91の部分にあり、大径部90はスリット91を経てガイド筒83の外側にある。
下げ落とし部材71は、操作部87の大径部90を手で保持し、大径部90をスリット91に沿って先端側に移動することによって、落とし棒82を直線移動させ、ガイド筒83から落とし棒82の先端を突出させることができる。
また逆に、落とし棒82をガイド筒83内に引き入れることもできる。
さらに、落とし棒82を回して横棒部88を係止部95に係合させることにより、落とし棒82が退入した姿勢を保つことができる。なお本実施形態では、落とし棒82と上蓋86との間にバネ85が配置され、落とし棒82はバネ85によって突出方向に押圧されているから、落とし棒82は、突出した姿勢で安定する。
取手部材72は、全体が凹んでいて、中央に縦方向にのびる桟74が設けられた部材である。取手部材72は、後端カバー片32の側面に取り付けられている。
次に本実施形態の塵芥収集車1の各部材の位置関係と機能について説明する。本実施形態の塵芥収集車1は、前記した様に積載領域6に荷台部8とカバー部材10があり、両者によって塵芥収集箱3が構成されて箱状空間7が覆われる。
前記した様にカバー部材10は、前端カバー片30と中央カバー片31と後端カバー片32によって構成されている。
3個のカバー部材10の内、前端カバー片30は、荷台部8の最も前側(運転席5側)に取り付けられている。前端カバー片30は溶接やボルト等の公知の締結手段によって荷台部8に一体的に固定されており、動かすことはできない。
中央カバー片31と後端カバー片32は、それぞれのコロ34をガイド溝22,23に係合させた状態で荷台部8に取り付けられている。そのため中央カバー片31と後端カバー片32は、トラック本体2の前後方向に手動で直線移動させることができる。
ただし荷台部8のガイド溝22,23には、図示しないストッパが設けられており、後端カバー片32は、図1に示す荷台部8の最後端の位置よりも後方に移動することはできない。また中央カバー片31は図1に示す荷台部8の中央部分を覆う位置よりも後方には移動することはできない。
本実施形態の塵芥収集車1における、通常の形態は図1に示す閉鎖状態である。
閉鎖状態においては、各カバー片30,31,32は、前から前端カバー片30、中央カバー片31、後端カバー片32の順に並び、箱状空間7の側面が隙間無く覆われている。
ここで、本実施形態では、各カバー片30,31,32は後方にある物ほど断面積が大きく、且つ閉鎖状態においては、各カバー片30,31,32の端部同士が重なっている。
具体的には、閉鎖状態においては図10,11,13,14に示す様に、前端カバー片30の後端と中央カバー片31の前端が重なり、前端カバー片30の後端の外側を中央カバー片31の前端が覆う。
また中央カバー片31の後端と後端カバー片32の前端が重なり、中央カバー片31の後端の外側を後端カバー片32が覆う。
ここで各重なり部分の天井側に注目すると、前記した様に前端カバー片30の後端の外側に外側係合片50aがあり、これと重なる中央カバー片31の前端の内側に内側係合片51aがある。
そして本実施形態では、閉鎖状態においては、前端カバー片30の外側係合片50aと中央カバー片31の内側係合片51aが係合している。
即ち前端カバー片30の外側係合片50aと中央カバー片31の内側係合片51aは、共に90度に開く二つの傾斜壁52a,bを有している。また当該傾斜壁52a,bは共に同じ方向に開いている。
そのため外側係合片50aと内側係合片51aを重ねると、一方の外側面に他方の内側面が接し、両者は緩く係合する。
ここで特記するべきは、前端カバー片30の外側係合片50aと中央カバー片31の内側係合片51aの前後関係である。
本実施形態では、後方に位置する中央カバー片31に設けられた内側係合片51aは、前方に位置する前端カバー片30に設けられた外側係合片50aよりも前方にある。そして前端カバー片30に設けられた外側係合片50a (傾斜壁52a,52b)の前面(凸側面)に、中央カバー片31に設けられた内側係合片51a (傾斜壁52a,52b)の後面(凹側面)が接している。
この外側係合片50aと内側係合片51aとが接している面が、カバー片30,31,32の車体に対して横方向の移動成分を負担する接触面である。
中央カバー片31の天井側と後端カバー片32の関係についても同様であり、中央カバー片31の外側係合片50bと後端カバー片32の内側係合片51bが係合している。そして後方に位置する後端カバー片32に設けられた内側係合片51bは、前方に位置する中央カバー片31に設けられた外側係合片50bよりも前方にある。そして中央カバー片31に設けられた外側係合片50b (傾斜壁52a,52b)の前面(凸側面)に、後端カバー片32に設けられた内側係合片51b (傾斜壁52a,52b)の後面(凹側面)が接している。
この外側係合片50bと内側係合片51bとが接している面が、カバー片30,31,32の車体に対して横方向の移動成分を負担する接触面である。
一対の傾斜壁52a,52bは平面視で車両の前後方向軸線に対して傾斜している。即ち一対の傾斜壁が接している面である接触面は、平面視で傾斜している。
また閉鎖状態において各重なり部分の側壁側に注目すると、前記した様に各カバー片30,31,32の位置関係が閉鎖状態にあるとき、各カバー片30,31,32の側壁36a,b,c、37a,b,cの重なり部分であって、凹溝部68cの傾斜壁48a,b,cの部分に外面が囲まれた空間53,55が形成される。
前記した様に、閉鎖状態においては、前端カバー片30の後端と中央カバー片31の前端が重なるが、前端カバー片30の当該部分の傾斜壁48aにはナイフ状の外側係合片56aが設けられている。
また中央カバー片31の傾斜壁48bの内側には貫通孔状の内側係合片57aが設けられている。
そして閉鎖状態においては、前端カバー片30のナイフ状の外側係合片56aが、中央カバー片31の内側係合片57aの貫通孔に入り込んでおり、外側係合片56aと内側係合片57aが係合状態となっている。
閉鎖状態で、中のゴミが当たってカバー片30,31がゆれた時、内側係合片57aの貫通孔の内面と、外側係合片56aの貫通孔に入り込んでいる部分の外周面とが接する。この外側係合片56aと内側係合片57aとが接する面が、カバー片30,31の車体に対して横方向の移動成分を負担する接触面である。
中央カバー片31の後端と後端カバー片32の前端の重なり部分についても同様であり、中央カバー片31の当該部分の傾斜壁48bにはナイフ状の外側係合片56bが設けられており、後端カバー片32に設けられた内側係合片57bの貫通孔に外側係合片56bが入り込んでいて外側係合片56bと内側係合片57bが係合状態となっている。
閉鎖状態で、中のゴミが当たってカバー片31,32がゆれた時、内側係合片57bの貫通孔の内面と、外側係合片56bの貫通孔に入り込んでいる部分の外周面とが接する。この外側係合片56bと内側係合片57bとが接する面が、カバー片31,32の車体に対して横方向の移動成分を負担する接触面である。
本実施形態の塵芥収集車1では、閉鎖状態における各カバー片30,31,32の前後方向の位置関係は、図示しないストッパと、後端カバー片32に設けられた下げ落とし部材71、各カバー片の外側係合片50a,bと内側係合片51a,bの係合及び各カバー片の外側係合片56a,bと内側係合片57a,bの係合によって固定される。
本実施形態の塵芥収集車1では、カバー片30,31,32に外側係合片50a,b、と内側係合片51a,b及び、外側係合片56a,bと内側係合片57a,bが設けられており、隣接するカバー片30,31,32が完全に離脱してしまうことはない。
そして閉鎖状態においては、両端のカバー片30,32が固定されるから、必然的に中央のカバー片31の位置が決まる。
以下説明する。
前記した様に、本実施形態では、後端カバー片32に下げ落とし部材71が設けられており、下げ落とし部材71によって後端カバー片32が荷台部8後端部の位置に固定される。
後端カバー片32が後端部にあるとき、下げ落とし部材71の位置が荷台部8に設けられた孔部材26の位置と一致する。
そのため下げ落とし部材71の落とし棒82を直線移動させて先端を突出させ、落とし棒82を孔部材26と係合させることができる。
その結果、後端カバー片32の位置が固定される。
本実施形態では、後端カバー片32を固定する動作は、落とし棒82を操作するだけで済み、孔部材26を操作する必要はない。従って簡単な操作で後端カバー片32を固定することができる。
前記した様に、前端カバー片30は、溶接等の方策によって荷台部8に一体的に固定されており、動かすことはできない。また後端カバー片32の前後方向の位置は、下げ落とし部材71の機能によって固定される。
両者の間に挟まれた中央カバー片31の前後方向の位置は、図示しないストッパと、各カバー片の外側係合片50a,bと内側係合片51a,bの係合及び各カバー片の外側係合片56a,bと内側係合片57a,bの係合によって固定される。
前記した様に、荷台部8のガイド溝22,23には、図示しないストッパが設けられており、中央カバー片31は図1に示す荷台部8の中央を覆うよりも後方には移動することはできない。
また図10(c)、図11、図12(a)の様に中央カバー片31の天井壁35bに設けられた外側係合片50bと後端カバー片32の天井壁35cに設けられた内側係合片51bが係合している。ここで前記した様に、後方に位置する後端カバー片32の天井壁35cに設けられた内側係合片51bは、前方に位置する中央カバー片31の天井壁35bに設けられた外側係合片50bよりも前方にある。そして中央カバー片31に設けられた外側係合片50bの前面に、後端カバー片32に設けられた内側係合片51bの後面が接している。そのため中央カバー片31は、外側係合片50bと内側係合片51bの係合によって前方へは移動することができない。
同様に、中央カバー片31の側壁36b,37bに設けられた外側係合片56bと後端カバー片32の側壁36c,37cに設けられた内側係合片57bの係合関係によっても中央カバー片31は、前方へは移動することができない。
即ち後方に位置する後端カバー片32の側壁36c,37cに設けられた内側係合片57bは、前方に位置する中央カバー片31の側壁36b,37bに設けられた外側係合片56bよりも前方にある。そのため中央カバー片31は、外側係合片56bと内側係合片57bの係合によっても後端カバー片32から抜けることはできない。
一方、後端カバー片32は、下げ落とし部材71の落とし棒82が孔部材26と係合しており、前側には移動することができない。
そのため、中央カバー片31は後端カバー片32に設けられた内側係合片51bに阻まれて前方に移動することができず、閉鎖状態においては、結果的に中央の位置よりも前方へは移動することができない。
また図10(c)、図11の様に前端中央カバー片30の天井壁35aに設けられた外側係合片50aと中央カバー片31の天井壁35bに設けられた内側係合片51aが係合している。ここで後方に位置する中央カバー片31の天井壁35bに設けられた内側係合片51aは、前方に位置する前端カバー片30の天井壁35aに設けられた外側係合片50aよりも前方にある。そして中央カバー片31に設けられた内側係合片51aの後面に、前端カバー片30に設けられた外側係合片50aの前面が接している。そのため中央カバー片31は、外側係合片50aと内側係合片51aの係合によって後方に移動することができない。
同様に、中央カバー片31の側壁36b,37bに設けられた内側係合片57aと前端カバー片30の側壁36a,37aに設けられた外側係合片57aの係合関係によっても中央カバー片31は、後方に移動することはできない。
即ち後方に位置する中央カバー片31の側壁36b,37b設けられた内側係合片57aは、前方に位置する前端カバー片30の側壁36a,37aに設けられた外側係合片56aよりも前方にある。そのため中央カバー片31は、外側係合片56a,bと内側係合片57a,bの係合によっても前端カバー片30から抜けることはできない。
そして前記した様に、前端カバー片30は、溶接等によって荷台部8の前端に取り付けられていて移動することができない。そのため、中央カバー片31は前端カバー片30に設けられた外側係合片50aに阻まれて後方に移動することができず、閉鎖状態においては、結果的に中央の位置よりも後方に移動することができない。
そのため前端カバー片30と後端カバー片32に挟まれた中央カバー片31は、前方にも後方にも移動することができず、中央の位置に留まる。
また本実施形態では、各カバー片30,31,32の横方向の揺れや歪みが、天井壁35a,b,cに設けられた外側係合片50と、内側係合片51の係合関係によって抑制される。また本実施形態では、各カバー片30,31,32の横方向の揺れや歪みが、側壁側壁36a,b,c,37a,b,cに設けられた外側係合片56a,bと内側係合片57a,bの係合関係によって抑制される。
即ち、天井壁35a,b,cに設けられた外側係合片50と、内側係合片51は、傾斜面で接し当該傾斜面は、各カバー片31,32の横方向の移動成分を負担することができる。
また側壁に設けられた外側係合片56と、内側係合片57は、ナイフ状の外側係合片56が内側係合片57の貫通孔に入り込むものであるから、外側係合片56の側面と、貫通孔の内面は各カバー片31,32の横方向の移動成分を負担することができる。
そのため外側係合片50と、内側係合片51の係合関係と、側壁に設けられた外側係合片56と内側係合片57の係合関係によって、各カバー片30,31,32の横方向の揺れや歪みが抑制される。
横方向の移動成分とは、中のゴミがカバー片に当たった時に、カバー片の側壁が外側に変形する力を言う。本実施形態では、天井壁又は側壁に一対の係合片を設けている。これにより、中央カバー片や後端カバー片の側壁に力が加わった時、中央カバー片においては、内側の前端カバー片に係合することで、外側に変形してレールから外れてしまうことを防止する。後端カバー片においては、内側の中央カバー片に係合することで、外側に変形してレールから外れてしまうことを防止している。
天上壁の係合部材は、カバー片側壁の上部が外側に変形し、上部の変形に追従して下部が変形することで、レールから外れることを防止する。側壁の係合部材は、側壁が中央から下端部にかけて外側に変形してレールから外れることを防止する。
本実施形態の塵芥収集車1は、前記した通常の形態(閉鎖状態)から、箱状空間の側面を部分的に開放する開放状態に変化させることができる。
開放状態の際の塵芥収集車1の形態は、図6、図9(b)、図10(a)の様であり、中央カバー片31と後端カバー片32が共に前端側に移動し、閉鎖状態の際に中央カバー片31及び後端カバー片32が存在した領域が開放されている。
開放状態の際には、荷台部8の前端に前端カバー片30があり、その外側に中央カバー片31が被さり、さらにその外側を後端カバー片32が覆っている。
本実施形態では、各カバー片30,31,32を開放状態の位置で固定することができる。
即ち前記した様に、前端カバー片30は、荷台部8の最も前側(運転席5側)に溶接やボルト等によって一体的に固定されており、そもそも荷台部8の前端から動かすことはできない。
後端カバー片32については、荷台部8の側面に設けられた孔部材25に、下げ落とし部材71の落とし棒82を挿入することにより、前端に固定される。
中央カバー片31は、把手部材60が後端カバー片32と当接することにより、後方への移動が阻まれ、荷台部8の前端の位置に留まっている。
即ち、把手部材60は、前記した様に中央カバー片31の前端部分にあり、外側に向かって張り出している。把手部材60は、後端カバー片32よりもさらに外側に張り出しており、後端カバー片32と中央カバー片31との隙間には入らない。
そのため中央カバー片31の把手部材60は、後端カバー片32の前端と衝突し、中央カバー片31が後方への移動することを阻止し、中央カバー片31は荷台部8の前端の位置に留まる。
また開放状態の際には、図20の様に、中央カバー片31の把手部材60の中間支持棒62に後端カバー片32に設けられた錠部材70が係合し、中央カバー片31の外側の大部分を後端カバー片32が覆った状態で、中央カバー片31と後端カバー片32が連結される。そのため中央カバー片31の外側の大部分を後端カバー片32が覆った状態で、中央カバー片31は後端カバー片32との相対位置関係を維持する。このため、車両のゆれ等によって中央カバー片31が後端カバー片32に対して相対移動して作業者の手指等に当たることが防止される。従ってこの構成によって安全性がさらに高められる。
前記した様に後端カバー片32は、荷台部8の側面に設けられた孔部材25に、下げ落とし部材71の落とし棒82を挿入することにより、前端に固定されるから、中央カバー片31についても荷台部8の前端に固定されることとなる。
次に、図6の様な開放状態から、図1の様な閉鎖状態に移行する手順について説明する。
開放状態から閉鎖状態に移行する際には、最初に後端カバー片32が前端側から後方に移動し得る状態にする。即ち開放状態においては、下げ落とし部材71の落とし棒82が荷台部8の側面に設けられた孔部材25に挿入されていて後端カバー片32が前側に固定されているから、後端カバー片32を後方に移動するために、下げ落とし部材71と孔部材25との係合関係を解消させる。具体的には、落とし棒82を引き上げて孔部材25から抜き出す。続いて落とし棒82を回して横棒部88を係止部95に係合させ、落とし棒82が引き上げられた状態として落とし棒82を固定する。
続いて作業者が後端カバー片32の取手部材72を手で掴み、図10(a)から図10(b)の様に後端カバー片32を人力で後方に移動させる。
ここで前記した様に、中央カバー片31の把手部材60の中間支持棒62に後端カバー片32に設けられた錠部材70が係合しており、中央カバー片31の外側の大部分を後端カバー片32が覆った状態で、中央カバー片31と後端カバー片32が連結されている。そのため後端カバー片32を後方に移動させると、後端カバー片32に連結された中央カバ片31についても後方に移動する。言い換えると、外側を覆っている後端カバー片32が、内側に収容されている中央カバー片31よりも先に移動することはない。要するに、中央カバー片31は後端カバー片32との相対距離を維持しつつ後方に移動する。これにより、中央カバー片31の進行方向側(後方)の端部を後端カバー片32が覆うことが抑制される。従って、中央カバー片31を移動する際に、仮に中央カバー片31の進行方向側の端部にゴミが引っ掛かっても、ゴミを取り除くのに後端カバー片32が邪魔ならず、ゴミの取り除き作業が容易である。
ここで中央カバー片31の天井壁35bに注目すると、図10(a)の様に中央カバー片31の前端であって天井壁35bの内側に内側係合片51aが設けられている。
開放状態にあるときは、中央カバー片31の内側係合片51aの前後方向の位置は、前端カバー片30の前端側であり、中央カバー片31の内側係合片51aは何とも係合していない。
中央カバー片31の側壁36b,37bについても同様であり、図10(a)の様に中央カバー片31の前端であって側壁36b,37bの内側に内側係合片57aが設けられている。
開放状態にあるときは、中央カバー片31の内側係合片57aの前後方向の位置は、前端カバー片30の前端側であり、中央カバー片31の内側係合片57aは何とも係合していない。
そのため中央カバー片31を後方に押すと、中央カバー片31は障害なく後方に移動する。
そして後端カバー片32の移動に伴って中央カバー片31が後方に移動し、これに伴って中央カバー片31の内側係合片57aも後方に移動する。
次に前端カバー片30の天井壁35aに注目すると、図10(a)の様に前端カバー片30の後端であって天井壁35aの外側に外側係合片50aが設けられている。
そして後端カバー片32の移動に伴って中央カバー片31の内側係合片51aも後方に移動すると、内側係合片51aは、前側から前端カバー片30の外側係合片50aに接近し、遂には中央カバー片31の内側係合片51aが前端カバー片30の外側係合片50aに当接し、係合する。
前端カバー片30の側壁36a,37aに設けられた外側係合片56aと、中央カバー片31の側壁36b,37bに設けられた内側係合片57aの関係についても同様であり、中央カバー片31の移動に伴って中央カバー片31の側壁36a,37aに設けられた内側係合片57aも後方に移動すると、内側係合片57aは、前側から前端カバー片30の側壁36b,37bに設けられた外側係合片56aに接近し、遂には前端カバー片30の外側係合片56aが中央カバー片31の内側係合片57aに挿入される。
その結果、中央カバー片31は、それ以上後方に移動できない状態となる。また中央カバー片31は、図示しないストッパーとも当接するので、この点からも中央カバー片31はそれ以上後方に移動できない。
その結果、中央カバー片31は、それ以上後方に移動できない状態となる。
そのため、作業者が後端カバー片32を後方に押すと、後端カバー片32は前後方向の中央で停止する。
続いて作業者は、把手部材60と錠部材70との係合を解除する。具体的には、錠部材70の解除部材93の操作部94を押し下げて錠部係合片75と揺動阻止部80との係合関係が解消し、錠部係合片75は受入れ溝76が前側寄りに開口する姿勢に戻す。
この操作によって後端カバー片32と中央カバー片31との連結が解消する。
その後、作業者は再度後端カバー片32の取手部材72を手で掴み、図10(b)から図10(c)の様に後端カバー片32をさらに後方に移動させる。
ここで後端カバー片32の天井壁35cに注目すると、図10(b)の様に後端カバー片32の前端であって天井壁35cの内側に内側係合片51bが設けられている。
中間開放状態にあるときは、後端カバー片32の内側係合片51bの前後方向の位置は、後端カバー片32の前端側であり、後端カバー片32の内側係合片51bは何とも係合していない。
後端カバー片32の側壁36c,37cについても同様であり、中間開放状態にあるときは、後端カバー片32の内側係合片57bの前後方向の位置は、後端カバー片32の前端側であり、後端カバー片32の内側係合片57bは何とも係合していない。
従って後端カバー片32を後方に押すと、後端カバー片32は障害なく後方に移動する。そして後端カバー片32の移動に伴って内側係合片57bも後方に移動する。
次に中央カバー片31の天井壁35bに注目すると、図10(b)の様に中央カバー片31の後端であって天井壁35bの外側に外側係合片50bが設けられている。
そして後端カバー片32の移動に伴って後端カバー片32の内側係合片51bも後方に移動すると、内側係合片51bは、前側から中央カバー片31の外側係合片50bに接近し、遂には後端カバー片32の内側係合片51bが中央カバー片31の外側係合片50bに当接し、係合する。
中央カバー片31の側壁36b,37bに設けられた外側係合片56bと、後端カバー片32の側壁36c,37cに設けられた外側係合片57bの関係についても同様であり、後端カバー片32の移動に伴って後端カバー片32の側壁36c,37cに設けられた内側係合片57bも後方に移動すると、内側係合片57bは、前側から中央カバー片30の側壁36b,37bに設けられた外側係合片56bに接近し、遂には中央カバー片31の外側係合片56bが外側カバー片32の内側係合片57bに挿入される。
その結果、後端カバー片32は、それ以上後方に移動できない状態となる。また後端カバー片32は、図示しないストッパーとも当接するので、この点からも後端カバー片32はそれ以上後方に移動できない。
後端カバー片32が荷台部8の後端に至った段階で、下げ落とし部材71の落とし棒82を直線移動させて先端を突出させ、落とし棒82を孔部材26と係合させて後端カバー片32を荷台部8の後端に固定する。
前記した様に、開放状態から閉鎖状態に移行する際には、前端カバー片30の外側に中央カバー片31が被さり、さらにその外側を後端カバー片32が覆っている状態から、中央カバー片31と後端カバー片32を共に後方に移動させ、その後に後端カバー片32だけを後方に移動させる。
その際に、前記した様に、カバー片30,31,32の天井壁35a,b,cに設けられた内側係合片51a,bが、外側係合片50a,bに前方から接近して係合する。
即ち外側係合片50a,bは固定位置にあり、内側係合片51a,bが前方から外側係合片50a,bに接近する。
ここで本実施形態では、カバー片30,31,32の左右の側壁36a,b,c,37a,b,cにも、外側係合片56と内側係合片57が設けられている。
カバー片30,31,32の左右の側壁36a,b,c,37a,b,cに設けられた外側係合片56と内側係合片57の係合過程は、天井壁35a,b,cに設けられた内側係合片51a,bと外側係合片50a,bとの係合過程と同様である。
即ち外側係合片56a,bは、ナイフ状の長細い突起であり、図7,10の様に自由端側を前方に向けて水平に取り付けられている。
外側係合片56a,bは開放状態から閉鎖状態に移行する際に固定側となる前端カバー片30と中央カバー片31に取り付けられている。
一方、内側係合片57は貫通孔であり、開放状態から閉鎖状態に移行する際に移動側となる中央カバー片31と後端カバー片32に取り付けられている。
前記した様に、開放状態から閉鎖状態に移行する際には、前端カバー片30の外側に中央カバー片31が被さり、さらにその外側を後端カバー片32が覆っている状態から、中央カバー片31と後端カバー片32を共に後方に移動させる。
その際に、前端カバー片30に固定されたナイフ状の外側係合片56aに、中央カバー片31に設けられた貫通孔状の内側係合片57aが前方側から接近する。即ちナイフ状の外側係合片56aの突端側から貫通孔状の内側係合片57aが接近し、遂にはナイフ状の外側係合片56aが貫通孔状の内側係合片57aに挿入されて係合する。
また中間開放状態とした後に後端カバー片32だけを後方に移動させる。その際に、中央カバー片30に固定されたナイフ状の外側係合片56bに、後端カバー片32に設けられた貫通孔状の内側係合片57bが前方側から接近する。即ちナイフ状の外側係合片56bの突端側から貫通孔状の内側係合片57bが接近し、遂にはナイフ状の外側係合片56bが貫通孔状の内側係合片57bに挿入されて係合する。
次に、図1の様な閉鎖状態から図6の様な開放状態に移行する手順について説明する。閉鎖状態から開放状態に移行する手順は、前記した手順と逆であり、最初に後端カバー片32が後端側から前方に移動し得る状態にする。即ち閉鎖状態においては、下げ落とし部材71の落とし棒82が荷台部8の側面に設けられた孔部材26と係合していて後端カバー片32が前方に移動しない様に固定されているから、後端カバー片32を前方に移動するために、下げ落とし部材71と孔部材26との係合関係を解消させる。具体的には、落とし棒82を引き上げて孔部材26との当接関係を解消し、続いて落とし棒82を回して横棒部88を係止部95に係合させ、落とし棒82が引き上げられた状態として落とし棒82を固定する。
続いて作業者が後端カバー片32の取手部材72を手で掴み、後端カバー片32を前方に移動させる。
ここで後端カバー片32の天井壁35cと、中央カバー片31の天井壁35bに注目すると、移動すべき後端カバー片32の内側係合片51bは、隣接する中央カバー片31の外側係合片50bの前側にあり、後端カバー片32の進行方向に先行している。そのため後端カバー片32を前方に移動させると、図12の様に後端カバー片32の内側係合片51bは中央カバー片31の外側係合片50bから離れる方向に移動し、後端カバー片32の移動の妨げにはならない。
後端カバー片32の側壁36cに設けられた内側係合片57bと、中央カバー片31の側壁36cに設けられた内側係合片56bの関係についても同様であり、移動すべき後端カバー片32の内側係合片57bは、隣接する中央カバー片31の外側係合片56bの前側にあり、後端カバー片32の進行方向に先行している。そのため後端カバー片32を前方に移動させると、後端カバー片32の内側係合片57bは中央カバー片31の外側係合片57bから抜ける方向に移動し、後端カバー片32の移動の妨げにはならない。
そのため作業者が後端カバー片32の取手部材72を手で掴み、後端カバー片32を前方に押すと、後端カバー片32だけが前方に移動し、中央カバー片31はその場に残る。そして後端カバー片32を押しつづけると、後端カバー片32の多くが中央カバー片31を囲い、遂には後端カバー片32が中央カバー片31をすっぽりと覆う状態となる。
この際の、中央カバー片31の把手部材60と、錠部材70の関係に注目すると、後端カバー片32が移動中においては、図19の様であり、把手部材60と錠部材70とは離れている。
ここで、錠部材70の姿勢は図19の様であり、錠部係合片75は受入れ溝76が前側寄りに開口する姿勢となっている。
この状態からさらに後端カバー片32を前方に移動すると、把手部材60の中間支持棒(支持部)62に、錠部係合片75が衝突する。そして中間支持棒62が、錠部係合片75の受入れ溝76内に入り、錠部係合片75をさらに押し、錠部係合片75をピン77を中心として揺動させる。
その結果、図20の様に、錠部係合片75の一部が、解除部材93の揺動阻止部80を押し下げて乗り越え、錠部係合片75の一部が、バネ力によって再度突出した揺動阻止部80と係合し、錠部係合片75の受入れ溝76が下向きとなった姿勢で停止する。
そのため固定溝81の開口部分が封鎖され、把手部材60の中間支持棒62は、受入れ溝76によって環状に囲まれた空間に閉じ込められる。
即ち中央カバー片31の把手部材60の中間支持棒62に後端カバー片32に設けられた錠部材70が係合し、中央カバー片31が後端カバー片32に連結される。
またこのとき、中央カバー片31の把手部材60は、後端カバー片32の端面と当接する。そのため後端カバー片32をさらに前方に移動すると、その後は中央カバー片31が後端カバー片32と一体的に移動する。
そして遂には、後端カバー片32と中央カバー片31が前端位置に至る。その後に、荷台部8の側面に設けられた孔部材25に、後端カバー片32の下げ落とし部材71の落とし棒82を挿入し、後端カバー片32を前端に固定する。
中央カバー片31が後端カバー片32と共に前方に移動する際における前端カバー片30の天井壁35aの外側係合片50aと、中央カバー片31の内側係合片51aとの関係は、前記した中央カバー片31と後端カバー片32の関係と同一であり、中央カバー片31の内側係合片51aは前端カバー片30の外側係合片50aから離れる方向に移動し、後端カバー片32の移動の妨げにはならない。
中央カバー片31の側壁36bに設けられた内側係合片57aと、前端カバー片30の側壁36aに設けられた外側係合片56aの関係についても同様であり、移動すべき中央カバー片31の内側係合片57aは、隣接する前端カバー片30の外側係合片56aの前側にあり、後端カバー片32の移動の妨げにはならない。
本実施形態の塵芥収集車1では、カバー片30,31,32は、断面形状に大小があり、後側に取り付けられるカバー片30,31,32ほど、断面積が大きい。この構成を採用することにより、ゴミの排出が円滑である。以下、この点について説明する。
本実施形態の塵芥収集車1は、後側に取り付けられるカバー片30,31,32ほど、断面積が大きいから、塵芥収集箱3は図14に模式的に表示した様に、前側から後ろ側に向かうにつれて順次断面積が大きくなっている。
本実施形態の塵芥収集車1は、塵芥収集箱3内に排出板28があり、塵芥収集箱3の後端を開放した状態で排出板28を押圧シリンダー24で後方に移動させることによってゴミを排出する。
即ち図5に、後蓋部材65をはね上げ姿勢とすると共に、下開き扉17と、一対の観音開き扉15,16を開き、箱状空間7の後端を開放して排出開口150を形成する。
そして図14(b)、図27の様に、排出板28を後方に移動して内部のゴミを後方の排出開口150から排出する。
本実施形態の塵芥収集車1では、排出板28の移動範囲は、図27の様に箱状空間7内で納まり、箱状空間7の外に排出板28が突出することはない。
より具体的には、ゴミを後方の排出開口150から排出する作業の際には、排出板28のいずれの部分も排出開口150の前方に留まり、排出開口150の外には飛び出さない。
本実施形態の塵芥収集車1では、排出板28を後方に移動して箱状空間7内のゴミを箱状空間7の後端から排出する際における排出板28の移動範囲の後端は排出開口150よりも前方である。本実施形態に則すれば、排出板28は、通常の作業時においては、後端カバー片32の後端よりも前方まで移動可能であり、閉鎖状態における後端カバー片32の後端よりも後ろには至らない。言い換えれば、排出板28は、閉鎖状態におけるカバー部材10の後端よりも後ろには至らない。
ゴミの排出を終えると、排出板28を前方側に戻すこととなるが、本実施形態では、排出板28の移動範囲は、図27の様に箱状空間7内で納まり、箱状空間7の外に排出板28が突出することはないから、排出板28を前方側に戻す際に作業者が挟まれることはない。即ち本実施形態では、排出板28が箱状空間7の外に突出することはないから、排出板28の前端は常に箱状空間7の中にあり、排出板28の前端と、後端カバー片32の後端や荷台部8の後端との間に隙間ができることはない。そのため排出板28を前方側に戻る際に、排出板28の前端と、後端カバー片32等との間に作業者が挟まれることがなく、安全である。
また本実施形態では、塵芥収集箱3の断面積が前側から後ろ側に向かうにつれて順次大きくなっているから、排出板28でゴミを押した際にゴミが圧縮されず、詰まり難い。
即ち図14の様に、排出板28でゴミを押すと、元々前端カバー片30で覆われていた領域Fのゴミが後方に移動して、中央カバー片31で覆われた領域Cに押しやられる。ここで、移動後の領域Cの内部の高さは、元の領域Fの高さよりも高い。また移動後の領域Cの内部の幅は、元の領域Fの幅よりも広い。そのためゴミは、狭い場所から広さに余裕のある場所に押し出され、移動が円滑である。
元々中央カバー片31で覆われていた領域Cのゴミが後方に移動して、後端カバー片32で覆われた領域Rに押しやられる場合も同様であり、ゴミは、狭い場所から広さに余裕のある場所に押し出され、移動が円滑である。
また閉鎖状態における各カバー片30,31,32の重なり部分に注目すると、図14の様にゴミの進行方向の基端側のカバー片30,31の端部が、ゴミの進行方向に対して順方向に突出し、その外側にカバー片31,32の端部が重なっている。そのため各カバー片30,31,32のつなぎ目に生じる段差は、全てゴミの進行方向に対して反対側に面する。そのため、移動中のゴミが各カバー片30,31,32のつなぎ目の段差に引っ掛かり難い。また各カバー片30,31,32同士の隙間にゴミが入り込む懸念も小さい。
また本実施形態の塵芥収集車1は、後側に取り付けられるカバー片30,31,32ほど断面積が大きいので、閉鎖状態から開放状態に姿勢変更するのも容易である。以下、この点について図13を参照しつつ説明する。
塵芥収集車1の箱状空間7を閉鎖状態から開放状態に姿勢変更する場合は、図13(a)の様に後端部にある後端カバー片32の固定を解除して前方に押す。
本実施形態では、移動当初は、図13(b)の様に、後端カバー片32だけが前方に移動する。
ここで、閉鎖状態においては、図13(a)の様に、後端カバー片32の進行方向の先端が進行方向後方の中央カバー片31の外側に重なっている。
そのため後端カバー片32を前方に移動させると、移動側の後端カバー片32は、固定側の中央カバー31の外側を移動し、ゴミとの接触機会が比較的少ない。そのため後端カバー片32を移動させやすい。
中央カバー31が後端カバー片32と共に移動する際についても同様であり、移動側の中央カバー31は、固定側の前端カバー片30の外側を移動し、ゴミとの接触機会が比較的少ない。そのため中央カバー31を移動させやすい。後端カバー片32は、中央カバー31と共に移動する際には、概ね中央カバー31の外側にあり、ゴミと接する機会は少ない。
本実施例では、一番内側にある前端カバー片30を荷台に溶接固定している。前端カバー片30は、一番内側にあるため、他のカバー片は前端カバー片30の外側を移動する。このため、他のカバー片が前端カバー片30と重なる際、ゴミと接する機会は少ない。
また本実施形態の塵芥収集車1は、坂道で停車してゴミを収集する場合でも、各カバー片30,31,32が意図せず動くことはない。
仮に本実施形態の塵芥収集車1が、前側(運転席5側)が下になる坂道で停車し、箱状空間7を開放状態にしてゴミの収集作業を行う場合を想定すると、各カバー片30,31,32はそもそも荷台部8の前端に寄った位置にあり、坂の傾斜方向に沿った位置で停止している。
そのため収集作業中に各カバー片30,31,32が閉じ方向に移動することはなく、安全性は確保されている。
これに対して仮に本実施形態の塵芥収集車1が、前側(運転席5側)が上になる坂道で停車し、箱状空間7を開放状態にしてゴミの収集作業を行う場合を想定すると、各カバー片30,31,32は、重力によって閉じ方向に移動しようとする力を受ける。
しかしながら、本実施形態では、前端カバー片30は、溶接等によって荷台部8に一体的に結合されており、閉じ方向に移動することはない。
一方、後端カバー片32は、下げ落とし部材71の落とし棒82が荷台部8に設けられた孔部材25と係合しているから、閉じ方向(後端側)に移動することはない。また落とし棒82は、バネ85によって孔部材25との係合を維持する方向に付勢されているから、落とし棒82は振動等によっては抜けにくい。
さらに下げ落とし部材71は、落とし棒82をバネ85で下方に付勢させることにより、落とし棒82が突出した姿勢を維持させることができるから、意思に反して落とし棒82が孔部材25から抜けてしまう危険は小さい。
そのため前側が上になる坂道で停車し、箱状空間7を開放状態にしたとしても、後端カバー部材32が意に反して閉じ方向に移動することはない。
次に中央カバー片31について検討する。中央カバー片31は、先端側に把手部材60が設けられている。把手部材60は、前記した様に中央カバー片31の側面から外側に向かって張り出した部材であり、把手部材60が設けられた部位に限っては全幅又は半幅(カバー片の全幅の半分)が後端カバー片32よりも大きい。そのため中央カバー片31は、把手部材60が後端カバー片32と当接し、後端カバー片32を追い越して後端側に移動することはできない。
仮に中央カバー片31の全長が後端カバー片32よりも長い場合は、中央カバー片31の後端が、後端カバー片32の後端から突出する姿勢となることはあるものの、中央カバー片31だけが、後端カバー片32を置き去りにして後方に移動することはない。
前記した様に、後端カバー片32は、下げ落とし部材71によって一定の位置に固定されているから、中央カバー片31の大部分は、後端カバー片32の内側にあり、中央カバー片31だけが意思に反して後端側に滑り落ちてくることはない。
そのため本実施形態の塵芥収集車1は、収集作業中に、作業者の意思に反して各カバー片30,31,32が閉じ方向に移動することはなく、安全である。
また本発明の塵芥収集車1は、箱状空間7内に排出装置11が設けられているが、排出装置11は箱状空間7が閉鎖状態である場合に限って動作する様に電気回路が組まれている。
即ち本実施形態の塵芥収集車1では、閉鎖状態とする際に、後端カバー片32を後端の位置で固定するために、後端カバー片32に下げ落とし部材71を設け、当該下げ落とし部材71を荷台部8の孔部材26と係合させる構成を採用している。
そして孔部材26の近傍には近接スイッチ27が設けられている。近接スイッチ27によって、下げ落とし部材71が、孔部材26と係合しているか否かを検知することができる。また近接スイッチ27は、カバー部材10が閉鎖状態であることを検知する閉鎖状態検知手段兼ね、近接スイッチ27によってカバー部材10が閉鎖状態であるか否かを検知することができる。
近接スイッチ27は、前記した図26の様に電磁弁132のソレノイドSOLL,SOLRへの通電回路150に組み込まれている。近接スイッチ27はソレノイドSOLL,SOLRに対する電流の供給を遮断することができるものであり、押圧シリンダー24に対する作動油の供給を停止する機能を持っている。
そして本実施形態では、下げ落とし部材71が、孔部材26と係合していることを検知した場合に限って、リレーが導通状態となり、作業者が順方向起動スイッチBS1等を手動でを押すことによって排出装置11が駆動する。
逆に、下げ落とし部材71が、孔部材26と係合していることを検知していない場合は、駆動回路が遮断され、作業者が順方向起動スイッチBS1等を押したとしても排出装置11は起動しない。
そのため箱状空間7を開放状態として箱状空間7の側面側から箱状空間7にゴミを投入している際に、意思に反して排出装置11が起動することはなく、安全性が高い。
また箱状空間7が開放状態である状態でゴミを排出すべく排出装置11を起動させてしまうと、ゴミが車両の側面に溢れてしまうこととなる。そのため箱状空間7を開放状態にしてゴミを排出すべく排出装置11を起動させることは避けるべきである。これに対して本実施形態の塵芥収集車1では、箱状空間7が開放状態であれば、排出装置11か駆動しないから、作業者が誤ってゴミを排出しようとしても排出装置11は起動しない。このため、排出板28を前方に移動する際に、カバー片30.31,32と排出板28の間に手等を挟むことを防止することができる。そのため本実施形態の塵芥収集車1は、安全性が高く、且つゴミを排出する際にゴミを周囲に落とす懸念も少ない。
以上説明した実施形態では、排出装置11は、排出板28を直線移動させてゴミを押し出すものであるが、箱状空間7にベルトコンベア等の搬送装置を設け、搬送装置でゴミを後端側に運ぶ構造の排出装置であってもよい。
ベルトコンベア等の搬送装置には、排出板28に相当する部材が無いので、カバー片30.31,32と排出板28の間に手等を挟むことはない。
以上説明した実施形態では、外側係合片50a,bと内側係合片51a,bはいずれも後端側に向かって開く方向に取り付けられているが、前方に向かって開く方向に取り付けられていてもよい。即ち外側係合片50a,bと内側係合片51a,bは同じ方向に開いておればよい。
以上説明した実施形態では、固定手段によってカバー片が固定されたことを検知する固定検知手段として近接スイッチ27を採用した。即ち上記した実施形態では、固定検知手段として電気的なスイッチを採用した。そしてカバー片が固定されたことをスイッチが検知しない場合には、油圧ポンプを駆動するモータに対する電流の供給を遮断することとした。
しかしながら本発明はこの構成に限定されるものではなく、近接スイッチに代わってリミットスイッチを使用してもよい。
また近接スイッチ27やリミットスイッチ等によって油圧回路中の電磁弁やモータ弁を動作させる回路を断続するものであってもよい。即ち、図示しない油圧ポンプとシリンダー206の間に電磁弁やモータ弁があり、固定手段によってカバー片が固定されたことを近接スイッチ27が検知したことを条件として電磁弁やモータ弁が開く。逆に固定手段によってカバー片が固定されたことを近接スイッチ27が検知していなければ、作業者が排出装置11を動作させる手動スイッチをオン状態としても電磁弁等は開かず排出装置11は動作しない。
以上説明した実施形態では、中央カバー片31の前端部分に、外側に張り出す把手部材60を設け、把手部材60を係止部として中央カバー片31が一定量を越えて後端カバー片32よりも後方に移動することを阻止する構造を採用した。
本実施形態では、把手部材60を係止部として機能させたが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、把手とは別に係止部を設け、当該係止部を後端カバー片32に当接させてもよい。
把手部材(係止部)60の取り付け位置は、中央カバー片31と、後端カバー片32の重なり合う領域を広くして、箱状空間7の側面を大きく開放することによってゴミを投入し易くする目的から、中央カバー片31の前端に設けることが望ましいが、やや後方であってもよい。把手部材(係止部)60の位置は、中央カバー片31の前後方向の中心よりも前方寄りの位置であればよい。
また、後端カバー片32は閉鎖状態のまま、中央カバー片31のみを前方移動することで、箱状空間の側面の前後方向中央付近を開放し、ゴミを投入する構成が考えられる。この場合、把手部材(係止部)60の取り付け位置は、中央カバー片31の前後方向中心よりも後方であってもよい。
以上説明した実施形態では、後端カバー片と中央カバー片とを一時的に結合する結合手段として錠部材70と、中間支持棒(支持部)62を採用した。
後端カバー片と中央カバー片とを結合する位置関係については、前記したように中央カバー片を閉じる際に、中央カバー片後端にゴミが引っ掛かった時取り除き易い位置関係が好ましい。すなわち、後端カバー片の後端が、中央カバー片の後端よりも前方に位置する位置関係にあるとき、両カバー片を結合すればよい。この場合、中央カバー片後端を後端カバー片が覆わないため、ゴミを取り除き易い。
前記した錠部材70は、中間支持棒62を衝突させることによって自動的に係合状態となる点で推奨される。
同様の機能を発揮するものとして図29の様なカラビナ状の錠部材100や、図30の様なラッチ状の錠部材110が考えられる。
カラビナ状の錠部材100は、リング本体部101と、揺動片102を有している。揺動片102は、リング本体部101に対して揺動可能であり、且つ図29(a)の様にリング本体部101の欠落部103を内側から押さえる方向に付勢されている。
錠部材100の揺動片102に、中間支持棒62が衝突すると、図29(b)の様に揺動片102が後退して欠落部103が開かれ、図29(c)の様に中間支持棒62が閉塞された空間に入る。
後端カバー片32を後方に移動させると、図29(d)の様に中間支持棒62が揺動片102の内側と当たるが、揺動片102は開かない。
またラッチ状の錠部材110は、開口部に出没片111が設けられたものである。出没片111は外側が傾斜面となっており、内側は垂直面である。出没片111は、バネ112によって突出方向に敷設されている。
出没片111には摘まみ(解除手段)113があり、摘まみ113を操作して出没片111を没入させることができる。
錠部材110の出没片111に、中間支持棒62が衝突すると、図30(b)の様に出没片111の傾斜面の作用によって出没片111の下向きの力が作用し、出没片111が没入して欠落部103が開く。そして図30(c)の様に閉塞された空間に中間支持棒62が入る。
逆に閉塞された空間から中間支持棒62が出ようとして出没片111を押しても、出没片111の内側は垂直面であるから下方向の力は発生せず、出没片111は下がらない。
以上説明した様に、本実施形態の塵芥収集車1は、坂道で使用してもカバー片30,31,32が意思に反して閉じることがなく、安全性が高い。
1 塵芥収集車
2 トラック本体
3 塵芥収集箱
5 運転席
6 積載領域
7 箱状空間
8 荷台部
10 カバー部材
11 排出装置
25 孔部材
26 係合片
27 近接スイッチ
30 前端カバー片
31 中央カバー片
32 後端カバー片
35a,b,c 天井壁
36a,b,c 側壁
37a,b,c 側壁
38 高天井部
40,41 低天井部
43 張出部
50 外側係合片
51 内側係合片
45,46 空間
56 外側係合片
57 内側係合片
60 把手部材(係止部)
61 縦棒部
62 中間支持棒(支持部)(係合部)
68 凹溝部
70 錠部材
71 下げ落とし部材
75 係合片
82 落とし棒
83 ガイド筒
91 スリット
93 解除部材
100,110 錠部材

Claims (6)

  1. 車体の前方側の領域に運転席があり、その後方側に積載領域があり、前記積載領域には積載物を収容するための箱状空間があり、前記箱状空間内の積載物を車体後方に排出する排出装置を有する塵芥収集車において、
    前記箱状空間は、少なくとも床部を形成する荷台部と、荷台部を覆うカバー部材で覆われ、前記カバー部材は複数のカバー片によって構成されていて少なくとも積載領域の後端に設置される後端カバー片と、これに隣接して設置される中央カバー片を有し、
    前記二つのカバー片は車体の前後方向に移動可能であってカバー部材によって箱状空間の側面を全面的に覆う閉鎖状態と、箱状空間の側面の一部または全部を開放する開放状態とを構成することが可能であり、
    前記後端カバー片の断面積は中央カバー片の断面積よりも大きく、カバー片を移動して箱状空間の側面を開放した開放状態の際には中央カバー片の一部又は全部の外側を後端カバー片が覆う状態となり、
    中央カバー片に外側に張り出す係止部があり、前記係止部が後端カバー片の一部と当接し、中央カバー片が一定量を越えて後端カバー片よりも後方に移動することを阻止することを特徴とする塵芥収集車。
  2. カバー部材は、後端カバー片と中央カバー片とを一時的に結合する結合手段を有し、開放状態の際に前記結合手段によって、二つのカバー片を結合可能であることを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車。
  3. 開放状態の際に前記結合手段によって二つのカバー片を結合し、中央カバー片の一部又は全部の外側を後端カバー片が覆う状態を維持して二つのカバー片を前後方向に移動可能であることを特徴とする請求項2に記載の塵芥収集車。
  4. 前記結合手段は、係合部及び当該係合部と係合する錠部を有し、当該係合部は中央カバー片に取り付けられており、当該錠部は後端カバー片に取り付けられており、
    錠部は錠部側係合片と解除手段とを有し、前記係合部を前記錠部と衝突させると、その際の力によって前記錠部側係合片が移動して前記係合部を保持し、前記解除手段を操作することにより、前記係合部を開放可能な状態となることを特徴とする請求項2又は3に記載の塵芥収集車。
  5. 前記係止部は、カバー片の側面にあってカバー片の側壁に対して間隔を開けて縦方向に延びる把手部と、当該把手部とカバー片の側壁を繋ぐ支持部を有し、当該支持部が前記結合手段の係合部として機能することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の塵芥収集車。
  6. 積載領域であってその前側の位置に前端カバー片があり、当該前端カバー片は荷台部に移動不能に固定され、前記開放状態においては、前記中央カバー片と後端カバー片が前側に寄っていて前端カバー片の外側を中央カバー片が覆い、さらに中央カバー片の外側を後端カバー片が覆う状態であって箱状空間の後端側の領域が開放され、
    前記閉鎖状態においては、前端カバー片が前側にあり、その後ろに中央カバー片があり、さらにその後ろに後端カバー片があって隣接するカバー片の端部近傍同士が重なり、前記3個のカバー片によって箱状空間の側面が隙間無く覆われることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の塵芥収集車。
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