JP6424280B2 - 2次元ハイブリッド複合体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、2次元板状素材において発生する問題、すなわち、2次元板状素材が重なることに起因して発生する段差の問題、欠陥の問題などを解消する2次元ハイブリッド複合体の製造方法に関する。
セラミックナノ板(ナノクレイ、ZnOナノプレート、TiO2ナノプレート、WS2、MoS2、酸化物、貝殻、炭酸カルシウム、硫化物など)、金属フレーク(銀フレーク、銅フレーク)、黒鉛、カーボンナノプレート、グラフェン、グラフェンナノプレート、グラフェン酸化物などは、板状素材である。複合化合物、有無機ハイブリッド素材なども板状に製作される。
これらの板状素材は、強度の増進(反り強度、引っ張り強度など)、電気伝導性の向上、熱伝導性の向上 、フィラー素材、ガス透過の防止、潤滑剤(固体または液体)、液状熱伝達体などの分野において非常に頻繁に用いられている。
板状素材は、種類別に、大きく、非黒鉛系{セラミックナノ板、金属フレーク、複合化合物、有無機ハイブリッド素材など}と黒鉛系{黒鉛(カーボンフレーク、土状黒鉛、板状黒鉛、鱗状黒鉛、人造黒鉛など)、カーボンナノプレート、グラフェン、グラフェン酸化物、黒鉛酸化物など}に分けられる。
非黒鉛系板状素材は、通常、厚さが約5nmである。また、固体潤滑として非常に重要であるWS2及びMOS2は、ナノ板の層数が数層以下に制御されるように製造される。
黒鉛系板状素材の場合、黒鉛の厚さは100nm以上であり、グラフェンナノプレートの厚さは5〜100nmであり、グラフェン及びグラフェン酸化物(黒鉛酸化物)の厚さは約5〜7nm(1〜20層)以下である。
黒鉛系板状素材についてより具体的に説明すると、黒鉛(Graphite)は、層間弱いファンデルワールス結合をなしている厚い板構造を有し、黒鉛を粉砕する過程において前記ファンデルワールス結合が優先的に切断されながら厚さが薄くなる。しかしながら、厚さが100nm以下になり難い。
カーボンナノプレート(Carbon Nano Plate、以下、「CNP」と称する。)は、通常、黒鉛よりも非常に薄い構造を有し、その厚さは約5〜200nmである。
一方、これは、黒鉛層の間に化学種が挟み込まれた黒鉛層間化合物(GIC:Graphite Intercalated Compound)を用いて板状素材を製造する。すなわち、前記GICを適当な温度において熱処理したり、マイクロウェーブ処理をしたりして黒鉛の層と層の間が膨張してまるで幼虫のように長く形成された膨張黒鉛(Expanded Graphite、以下、「EG」と称する。)を製造した後、機械的な処理、超音波処理、化学的処理、せん断力の印加、ボールミルなどの手段を用いてEGの内部に弱い結合を有する層と層の間(すなわち、ナノプレートの間)を分離することにより、板状素材を製造するのである(以下、このようにして製造された板状素材を「EP」と称する。)。もちろん、前記EPもカーボンナノプレートの一種として分類され、本明細書においても、カーボンナノプレートはEPを網羅する概念として叙述する。
グラフェン(Graphene、以下、「GP」と称する。)は、前記黒鉛やCNPとは異なり、量子力学的な物性が発現される非常に薄い炭素ナノ構造体新物質である。グラフェンの電気伝導度、熱伝導度、強度、柔軟性、ガス透過防止物性などの物性は、これまで発見若しくは製作された素材のうち最も優れていると知られている。特に、柔軟性及び伸縮性が同時に発現されながら 30%まで引き伸ばされて強度が保たれ、電気伝導物性及び熱伝導物性がそのまま保たれる。このようなグラフェンは、通常、蜂の巣状の構造を有する単一炭素原子層の数が1〜20であり、層間間隔が約3.4Åであることを考慮すると、厚さが約5〜7nm以下になる。
黒鉛からグラフェン酸化物(Graphene Oxide、以下、「GO」と称する。)または黒鉛酸化物(Graphite Oxide、これもまた、以下では「GO」と称する。すなわち、本明細書において、GOとは、グラフェン酸化物及び黒鉛酸化物を通称する。)を製造した後、GOを液相、気相、固相で還元させてグラフェンを製造する。このとき、還元方法は、熱還元法及び化学的還元法に大別される。また、グラフェンは、グラフェン酸化物にエネルギーを照射(マイクロウェーブ、フォトン、IR、レーザーなど)して製造する。
また、グラフェンは、黒鉛への馴染み性に非常に優れている溶媒に浸漬して超音波などを処理して黒鉛を1層ずつ引き剥がすことができる。代表的な溶媒としては、γ-ブチロラクトン(GBL)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などが挙げられ、グラフェンの品質は良好であるが、量産し難いという欠点がある。
加えて、化学的な合成方法、ボトム生成方法、炭素ナノチューブを化学的に割って繰り広げる方法などを用いてグラフェンを製造することができる。具体例として、黒鉛の溶媒剥離法、黒鉛の機械的な粉砕法(超音波、ミリング、気相高速ブレーディング)、電気的な剥離法、合成法などが挙げられる。
一方、これまで判明されたいかなる方法によってもグラフェン表面の酸化基を完全に除去することはできず、通常、GOを除いては、グラフェン表面酸化基による酸素の含量は、炭素バックボーンに比べて5wt%以下である。本発明においても、表面酸化基による酸素の含量が炭素バックボーンに比べて5wt%以下であるものまでをいずれも「グラフェン」と定義する。
図1は、2次元板素材の優れた物性を説明するための0次元素材(粒子状)、1次元素材(線状)、2次元素材(板状)間の接触断面の概念図である。2次元板状素材は、図1にも示すように、0次元素材及び1次元素材においては、不可能な板同士の重なり合い、すなわち、面間の重なり合いが起こることが分かる。特定のマトリックス内に0次元素材(粉末)、1次元素材(繊維など)及び2次元素材(板状素材)をそれぞれ混入する場合を用いて図1の概念図についてより具体的に説明する。0次元素材の場合、点接触を誘導するために相当量が添加されなければならず、たとえ多くの点接触が誘導されるとしても、点接触により伝達される電気及び熱は最小化される。1次元素材の場合には、少量でも手軽に点接触が誘導され、多量を使用すると、線接触も可能である。このため、0次元である粉末状粒子よりは効率的な接触を用いて熱及び電気を伝達することができるが、代表的な場合として、銀ナノワイヤ透明伝導膜が挙げられる。ところが、2次元である板状素材は、面間重なり合いが手軽に起きて熱伝導性及び電気伝導性が上述した1次元素材よりも遥かに向上する。このため、2次元板状素材は多くの分野において活用可能な核心素材である。
また、図2にも示すように、粒子状、線状、板状素材同士が直接的に結合しない状態、すなわち、レジン、分散剤、有機物、無機物、有無機素材、第3の素材などが添加される場合、両粒子の間に働く力は、両点の間が最隣接距離となり、線状素材である場合には線状に働く力、板状素材である場合には面間の引力が働く。このように直接的に接触をしない場合にも、板状素材間の空間が離隔された状態でも面間の引力が最も有効になる。このような面間の有効な性質のうち電気伝導性(トンネリング、絶縁破壊などの効果)を有する素材を数ミリグラムほどを入れて電気伝導性を与えて静電防止効果を与えることができる。同様に、強度(引っ張り、屈曲、折れ曲がり、高温強度など)、熱伝導性、バリア(イオン、ガス、液体など遮断)、機能性の発現(表面など)にも同じ原理が適用される。
しかしながら、2次元板状素材の厚さが大きい場合には逆効果が起こる。すなわち、厚い2次元素材同士が重なり合う場合、図3の模式図に示すように、段差の問題が発生する。この段差の問題により2次元板状素材間の空き空間が生成され、接触断面が線接触され、電気伝導性、熱伝導性、充填率、バリア物性、膜の密度、厚さ制御性、膜の均一度、界面接合性などの物性がいずれも低下され、レジンなどの第3の素材が複合化されて厚い板状素材に空間的な離隔が発生しても同じ問題が発生する。代表例である黒鉛は、非常に安価であり、産業的に非常に重要な素材であるが、日を追って発展する電子、ITなどの産業における利用が次第に減っているが、その理由は、黒鉛の物性の向上技術が限界に達して市場が要求する仕様を満たすことができないためであり、その裏面には上述した段差の問題が深刻に隠されている。
2次元板状素材が薄い場合にも逆効果が起こる。すなわち、薄い2次元素材はしわくちゃになり易いため、図4の模式図に示すように、伸びることなくしわくちゃになって不純物として働くだけではなく、しわくちゃになった板状素材の内周の空き空間及びしわくちゃになった板状素材間の空間が欠陥として働く。
このため、電気伝導性、熱伝導性、充填率、バリア物性、膜の密度、厚さ制御性、膜の均一度、界面接合性などの物性がいずれも低下され、レジンなどの第3の素材が複合化されて厚い板状素材に空間的な離隔が発生するときにも同じ問題が発生する。
本発明は、厚さ及び柔軟性の面からみて相違点が目立つカーボンフレーク、カーボンナノプレート(CNP)、グラフェン、グラフェン酸化物などの板状素材を複合化させる過程において発生する板状素材間の段差の問題及び空き空間の問題を解決することを技術的課題とする。
上述した技術的課題を解消するためになされた本発明は、(a)第1の板状素材を固相または液相にして準備するステップと、(b)前記第1の板状素材よりも薄肉であり、且つ、柔軟性を有する第2の板状素材を前記第1の板状素材と混合するステップと、(c)固相または液相の結合材を前記第1及び第2の板状素材と混合して前記第1及び第2の板状素材を一部を接離させるステップと、(d)前記ステップ(a)乃至ステップ(c)を経て形成された複合体を固相化させるステップと、を含むことを特徴とする。
好ましくは、前記第1の板状素材は、板状セラミック、ナノクレイ、ZnOナノプレート、TiO2ナノプレート、WS2、MoS2、酸化物、貝殻、炭酸カルシウム、硫化物、金属フレーク、銀フレーク、銅フレーク、カーボンフレーク、カーボンナノプレート、グラフェン、グラフェン酸化物、黒鉛酸化物、グラフェン酸化物が還元された素材、黒鉛酸化物が還元された素材、黒鉛の電気的な剥離結果物、黒鉛の物理的な剥離結果物、黒鉛の溶媒剥離結果物、黒鉛の物理化学的な剥離結果物、黒鉛の機械的な剥離結果物のうちのいずれか一種以上である。
また、好ましくは、前記第2の板状素材は、厚さ200nm以下のカーボンナノプレート、グラフェン、グラフェン酸化物のうちのいずれか一種以上である。
さらに、好ましくは、前記ステップ(c)において、添加剤をさらに混合するが、前記添加剤としては、タンパク質、アミノ酸、脂肪、多糖類、単糖類、葡萄糖、ビタミン、果物酸、界面活性剤、分散剤、BYK、機能性素材、溶媒類、オイル類、分散剤、酸、塩基、塩、イオン類、ラベリング剤、粘着剤、酸化物、セラミック、磁性体、有機物、バイオ物質、板状素材、ナノ板状素材、ナノ粒子、ナノワイヤ、炭素ナノチューブ、ナノチューブ、セラミックナノ粉末、量子点、0次元素材、1次元素材、2次元素材、ハイブリッド素材、有無機ハイブリッド素材、インキ、ペースト、植物抽出物のうちのいずれか一種以上が挙げられる。
また、上述した技術的課題を解消するためになされた本発明は、(a´)結合材を準備するステップと、(b´)第1の板状素材及び前記第1の板状素材よりも薄肉であり、且つ、柔軟性を有する第2の板状素材を前記結合材の表面に貼着するステップと、を含む2次元ハイブリッド複合体の製造方法を提供する。
本発明によれば、2次元板状素材が重なり合うときに生じる段差の問題を解消することにより、2次元板状素材の物性が極大化される。特に、電気伝導、熱伝導、放熱、フィラー、バリアなどの分野に物性の向上した2次元板状素材を持続的に提供することができる。
0次元、1次元、2次元素材間の接触部の断面概念図である。 0次元、1次元、2次元素材の間に空間的な距離がある場合の相互の影響に対する概念図である。 2次元板状素材において発生する段差の問題の概念図である。 2次元板状素材がくわくちゃになる問題に対する概念図である。 段差の問題、しわくちゃになる問題、空き空間の問題の解決原理を示す概念図である。 結合材が混合された状態で板状素材が有効に影響を与える状況を示す概念図である。 結合材が混合された状態で板状素材が有効に影響を与える状況を示す概念図である。 結合材が混合された状態で板状素材が有効に影響を与える状況を示す概念図である。 結合材が混合された状態(図中の結合材の図示は省略する)で板状素材が様々な方式で互いに影響を与える状況に対する概念図である。 結合材が混合された状態(図中の結合材の図示は省略する)で板状素材が様々な方式で互いに影響を与える状況に対する概念図である。 結合材が混合された状態(図中の結合材の図示は省略する)で板状素材が様々な方式で互いに影響を与える状況に対する概念図である。 段差の問題が克服された黒鉛−カーボンプレートハイブリッド素材の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。 段差の問題が克服されたカーボンプレート−グラフェンハイブリッド素材の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。 黒鉛−カーボンプレート−グラフェンハイブリッド素材の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。 黒鉛−カーボンナノプレート−グラフェン酸化物ハイブリッド板状素材に銀ナノワイヤ及び銀ナノ粒子を添加した素材の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。 黒鉛−カーボンナノプレート−グラフェン酸化物ハイブリッド板状素材に分散剤が添加された素材の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。 このような黒鉛−カーボンナノプレート−グラフェン酸化物ハイブリッド板状素材に銀ナノワイヤ及び銀ナノ粒子を添加した素材の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。 黒鉛−カーボンナノプレート−グラフェン酸化物ハイブリッド板状素材に分散剤が添加された素材の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。
本発明による2次元ハイブリッド複合体の製造方法の実施のための最善の形態は、下記の通りである。
(a)第1の板状素材を固相または液相にして準備するステップと、(b)前記第1の板状素材よりも薄肉であり、且つ、柔軟性を有する第2の板状素材を前記第1の板状素材と混合するステップと、(c)固相または液相の結合材を前記第1及び第2の板状素材と混合して前記第1及び第2の板状素材を一部を接離させるステップと、(d)前記ステップ(a)乃至ステップ(c)を経て形成された複合体を固相化させるステップと、を含むが、
前記第1の板状素材は、板状セラミック、ナノクレイ、ZnOナノプレート、TiO2ナノプレート、WS2、MoS2、酸化物、貝殻、炭酸カルシウム、硫化物、金属フレーク、銀フレーク、銅フレーク、カーボンフレーク、カーボンナノプレート、グラフェン、グラフェン酸化物、黒鉛酸化物、グラフェン酸化物が還元された素材、黒鉛酸化物が還元された素材、黒鉛の電気的な剥離結果物、黒鉛の物理的な剥離結果物、黒鉛の溶媒剥離結果物、黒鉛の物理化学的な剥離結果物、黒鉛の機械的な剥離結果物のうちのいずれか一種以上であることを特徴とし、
前記第2の板状素材は、厚さ200nm以下のカーボンナノプレート、グラフェン、グラフェン酸化物のうちのいずれか一種以上であることを特徴とし、
前記ステップ(c)において、タンパク質、アミノ酸、脂肪、多糖類、単糖類、葡萄糖、ビタミン、果物酸、界面活性剤、分散剤、BYK、機能性素材、溶媒類、オイル類、分散剤、酸、塩基、塩、イオン類、ラベリング剤、粘着剤、酸化物、セラミック、磁性体、有機物、バイオ物質、板状素材、ナノ板状素材、ナノ粒子、ナノワイヤ、炭素ナノチューブ、ナノチューブ、セラミックナノ粉末、量子点、0次元素材、1次元素材、2次元素材、ハイブリッド素材、有無機ハイブリッド素材、インキ、ペースト、植物抽出物のうちのいずれか一種以上の添加剤をさらに混合することを特徴とする。
従来には、板状素材の段差の問題を克服するために、既存の素材を完全に取り替えたり、高価な工程技術を活用して物性を向上させたりする方法を利用したが、本発明においては、簡単に2次元素材の優れた面間重なり合いを最大限に活用して段差の問題を根本的に解決しようとする。
本発明においては、下記の4種類の技術思想を導き出した。
(1)互いに異なる厚さを有する板状素材の融合を用いた段差の問題の克服
(2)異種板状素材の融合を用いた段差の問題の克服
(3)互いに異なる厚さを有する板状素材(第1及び第2の板状素材)が空間的に離隔されている状態でも、空間的な相互作用による有効性の極大化
(4)ハイブリッド素材の固相化による面間接触または空間的な相互作用の極大化
上述した2種類の技術思想の裏面に隠されている共通因子は、薄肉の板状素材の柔軟性または超柔軟性である。すなわち、一つの板状素材において段差の問題が発生した場合、薄肉であり、且つ、高い柔軟性を有する素材が段差の発生部位に挿入され、図3乃至図5にも示すように、段差の発生部位の前後または上下部分に接触されることにより、段差の発生部位の界面接合面積が大幅に増大される。
上述した技術思想が反映された本発明は、(a)第1の板状素材を固相または液相にして準備するステップと、(b)前記第1の板状素材よりも薄肉であり、且つ、柔軟性を有する第2の板状素材を前記第1の板状素材と混合するステップと、(c)固相または液相の結合材を前記第1及び第2の板状素材と混合して前記第1及び第2の板状素材を一部を接離させるステップと、(d)前記ステップ(a)乃至ステップ(c)を経て形成された複合体を固相化させるステップと、を含むハイブリッド複合体の製造方法を提供する。以下、本発明について各ステップ別に説明する。
1.ステップ(a)
このステップは、第1の板状素材を固相または液相にして準備するステップである。
前記第1の板状素材としては、板状セラミック、ナノクレイ、ZnOナノプレート、TiO2ナノプレート、WS2、MoS2、酸化物、貝殻、炭酸カルシウム、硫化物、金属フレーク、銀フレーク、銅フレーク、カーボンフレーク、カーボンナノプレート、グラフェン、グラフェン酸化物、黒鉛酸化物、グラフェン酸化物が還元された素材、黒鉛酸化物が還元された素材、黒鉛の電気的な剥離結果物、黒鉛の物理的な剥離結果物、黒鉛の溶媒剥離結果物、黒鉛の物理化学的な剥離結果物、黒鉛の機械的な剥離結果物のうちのいずれか一種以上が挙げられる。
2.ステップ(b)
このステップは、前記第1の板状素材よりも薄肉であり、且つ、柔軟性を有する第2の板状素材を前記第1の板状素材と混合するステップである。
前記第2の板状素材は、厚さ200nm以下のカーボンナノプレート、グラフェン、グラフェン酸化物のうちのいずれか一種以上が適用可能である。これらのうち、カーボンナノプレート及びグラフェンは、熱伝導、バリア、強度、電気伝導度、固体潤滑剤、液相熱伝導体、ポリマー充填剤などの分野においていずれも利用可能である。
前記カーボンナノプレートとしては、黒鉛層間化合物(GIC)を膨張させて製造した膨張黒鉛の層を分離して製造したものが適用可能である。前記第2の板状素材としてカーボンナノプレートを適用する場合、5〜200nmの厚さのカーボンナノプレートを全体に対して20wt%以下混合する。
また、前記柔軟性板状素材としてはグラフェンが適用可能であり、この場合、前記グラフェンとしては、黒鉛酸化物を還元させて製造したものが適用可能である。さらに、前記ステップ(b)においては、層数が1〜20であるグラフェンを全体の複合体に対して20wt%以下混合する。
3.ステップ(c)
このステップは、固相または液相の結合材を前記第1及び第2の板状素材と混合して前記第1及び第2の板状素材の一部を接離するステップである。
前記結合材は、前記第1及び第2の板状素材を結合する物質であり、前記結合材としては、ポリマー、レジン、バインダー、硬化性ポリマー、単量体、前駆体、セラミック前駆体、有無機ハイブリッド、セラミックゾル、シラン、シロキサンなどが適用可能である。
前記第1及び第2の板状素材及び結合材は、固相または液相にハイブリッド化させる。
固相へのハイブリッド化は、機械的なミキシングなどにより行われ、押出、吐出、射出、延伸、圧着、熱圧着、スクリュー押出、加圧押出、溶融押出、固相成形、圧縮成形、粉末成形、鋳造成形、粉末蒸着などにそのまま適用可能である。原料粉末は、溶媒に入れて衝撃波を提供して分散及びハイブリッド化を極大化させる。
液相へのハイブリッド化は、インキ、ペーストなどの液相の状態で行い、ブレンディング工程及び衝撃波提供工程をさらに行う。
前記第1及び第2の板状素材を混合して溶媒に分散する場合、分子単位衝撃板を加えて同じ板状素材間の隙間を広げ、厚さが異なる板状素材や異種の板状素材を挟み込んで均一に分散された2次元板状ハイブリッド素材を製造する。
分子単位衝撃波を提供するためには、マイクロ空洞法(マイクロキャビティ爆発誘導)、超音波印加法、分子単位せん断力印加法(微細ノズルで高圧で吐き出す高圧噴出法、高速ホモジナイザーなど)、超高速ブレーディング、超高速攪拌、ビーズボール攪拌(微細ビーズボールを入れて一緒に攪拌する方法)、高圧噴出法(微細な隙間に圧着/噴出する方法)、高速ホモジナイザー法などの物理的なエネルギー印加法が適用可能である。上述した物理的なエネルギー印加法は、いずれか一つを適用してもよく、同時に2以上を適用してもよい。例えば、超音波を印加しながら高エネルギーせん断力を与える方法が採択可能である。ナノ板状素材が上手く分散された溶液、インキ、ペーストなどにおいて前記衝撃波提供工程は最小化される。
前記結合材は、第1及び第2の板状素材の100重量部に対して1〜50,000重量部添加する。例えば、透明伝導膜フィルムを製造するための非水系グラフェンコーティング液には結合材がグラフェンの100重量部に対して20〜600重量部添加されることが好ましい。このような結合材としては、(1)熱硬化性樹脂、(2)光硬化性樹脂、(3)加水分解して縮合反応を引き起こすシラン化合物、(4)熱可塑性樹脂、(5)伝導性高分子のうちのいずれか一種以上が適用される。
(1)熱硬化性樹脂
前記熱硬化性樹脂としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリイミドのうちのいずれか一種以上が適用可能である。
(2)光硬化性樹脂
前記光硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエチレンオキシド、ウレタン樹脂、反応性オリゴマー、反応性単官能モノマー、反応性2官能モノマー、反応性3官能モノマー、光開始剤のうちのいずれか一種が適用可能である。
1.反応性オリゴマー
前記反応性オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、チオレート、有機シリコン高分子、有機シリコン共重合体のうちのいずれか一種が適用可能である。
2.反応性単官能モノマー
前記反応性単官能モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルデシルアクリレート(octyl decyl acrylate)、イソデシルアクリレート、トリデシルメタクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノールエトキシレーキモノアクリレート、テトラヒドロフルフリレート(tetrahydrofurfurylate)、エトキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタアクリレートのうちのいずれか一種が適用可能である。
3.反応性2官能モノマー
前記反応性2官能モノマーとしては、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートのうちのいずれか一種が適用可能である。
4.反応性3官能モノマー
前記反応性3官能モノマーとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリシジルペンタトリアクリレート、グリシジルペンタトリアクリレートのうちのいずれか一種が適用可能である。
5.光開始剤
前記光開始剤としては、ヘンゾフェノン系、ベンジルジメチルケタール系、アセトフェノン系、アントラキノン系、チオキソキサントン(thioxanthone)系のうちのいずれか一種が適用可能である。
(3)シラン化合物
前記シラン化合物としては、テトラアルコキシシラン類、トリアルコキシシラン類、ジアルコキシシラン類のうちのいずれか一種が適用可能である。
1.テトラアルコキシシラン類
前記テトラアルコキシシラン類としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシランのうちのいずれか一種が適用可能である。
2.トリアルコキシシラン類
前記トリアルコキシシラン類としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘプチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ビニールトリメトキシシラン、ビニールトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランのうちのいずれか一種が適用可能である。
3.ジアルコキシシラン類
前記ジアルコキシシラン類としては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ペンチルジメトキシシラン、ジ−n−ペンチルジエトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジエトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジメトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジエトキシシラン、ジ−n−オクチルジメトキシシラン、ジ−n−オクチルジエトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランのうちのいずれか一種が適用可能である。
(4)熱可塑性樹脂
前記熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、ポリスチレン誘導体、ポリスチレンブタジエン共重合体、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニール、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミック酸、セルロースアセテート、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルケトン、ポリオキシエチレンのうちのいずれか一種が適用可能である。
(5)伝導性高分子
前記伝導性高分子としては、ポリチオフェン系単一重合体、ポリチオフェン系共重合体、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ペンタセン系化合物のうちのいずれか一種が適用可能である。
このステップ(c)においては、タンパク質、アミノ酸、脂肪、多糖類、単糖類、葡萄糖、ビタミン、果物酸、界面活性剤、分散剤、BYK、機能性素材、溶媒類、オイル類、分散剤、酸、塩基、塩、イオン類、ラベリング剤、粘着剤、酸化物、セラミック、磁性体、有機物、バイオ物質、板状素材、ナノ板状素材、ナノ粒子、ナノワイヤ、炭素ナノチューブ、ナノチューブ、セラミックナノ粉末、量子点、0次元素材、1次元素材、2次元素材、ハイブリッド素材、有無機ハイブリッド素材、インキ、ペースト、植物抽出物のうちのいずれか一種以上の添加剤をさらに混合する。
前記添加剤のうちのナノ板状素材、ナノ粒子、ナノワイヤ、炭素ナノチューブ、ナノチューブ、セラミックナノ粉末などは、第1の板状素材の面間重なり合い時に発生する段差の問題の追加的な補完(界面の追加的な拡張、空き空間の詰め込みなど)のためのである。
具体例を挙げると、前記ナノ粒子は粉末状素材であり、これらは、板状素材の面間の重なり合いによる段差において発生する空間を詰め込み、前記ナノワイヤ(銀ナノワイヤ、銅ナノワイヤなど)は、段差部位の界面の長さを拡張させる。
ハイブリッド効率の向上のための分散剤、コーティング物性の向上(膜のパッキング及び浮き上がりを防ぐ)のためのバインダーなど2次元ハイブリッド板状素材の追加的な物性の向上のためのものが挙げられ、これらを混合して適用する。これらは、素材間の接触面積を最大化させ、密度を高める効果を奏し、その結果、ハイブリッド複合体の物性が向上する。
一方、分散安定性の向上、コーティング物性の向上、複合体の製造などのために適用可能な添加剤としては、界面活性剤、分散剤、BYK、溶媒類、オイル類、分散剤、酸、塩基、塩、イオン類、ラベリング剤、粘着剤、酸化物、セラミック、磁性体、有機物、バイオ物質などが挙げられ、これらのうちのいずれか一種以上である添加剤と併用可能である。もちろん、前記0次元ナノ素材、1次元ナノ素材、第3板状素材(2次元ナノ素材)もこれらと併用可能である。特に、金属ナノ粒子、金属ナノワイヤ(銀ナノワイヤ、銅ナノワイヤなど)、金属ナノフレーク、炭素ナノチューブ(CNT)などは、コーティング物の電気伝導性を向上させる。
上述した添加剤のうち溶媒類(有機溶剤、両性溶媒、水溶液系、親水性溶媒など)、オイル類、分散剤、酸、塩基、塩、イオン類、ラベリング剤、粘着剤などは、分散性、コーティング性、安定性、接着性、ラベリング物性、粘度物性、コーティング膜の物性、乾燥物性などを向上させるために適用される。
また、酸化物、セラミック、磁性体、炭素ナノチューブなどは、ハイブリッド複合体の機能性をさらに上手く発現させるために適用される。
以下、添加剤として適用可能な種々の物質について詳述する。
(1)金属ナノワイヤ
前記金属ナノワイヤとしては、銅ナノワイヤまたは銀ナノワイヤが適用可能である。このような金属ナノワイヤの添加により、コーティング物の電気伝導度が向上する。前記銅(Cu)ナノワイヤとしては、保護膜がコーティングされたものが適用可能であり、前記保護膜は、ポリマーまたは金属により形成される。
(2)分散剤
前記分散剤としては、BYK、ブロック共重合体、BTK−ケミー、トリトンエックス100(Triton X−100)、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体、ポリビニールピロール、ポリビニールアルコール、ガナックス(Ganax)、澱粉、単糖類、多糖類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(sodium dodecyl benzene sulfonate:NaDDBS)、ドデシルスルホン酸ナトリウム(sodium dodecylsulfonate:SDS)、4−ビニールベンゾ酸セシルトリメチルアンモニウム(cetyltrimethylammounium 4−vinylbenzoate)、ピレン系誘導体、アラビアゴム(Gum Arabic:GA)、ナフィオン(nafion)のうちのいずれか一種が適用可能である。
(3)界面活性剤
前記界面活性剤としては、ドデシル硫酸リチウム(LDS:Lithium Dodecyl Sulfate)、塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC:Cetyltrimethyl Ammonium Chloride)、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム(DTAB:Dodecyl−trimethyl Ammonium Bromide)、非イオン性C12E5(ペンタオキソエチレンドシルエーテル)、デキストリン(Dextrin(ポリサッカライド))、PEO(ポリエチレンオキシド)、GA(アラビアゴム)、EC(エチレンセルロース)のうちのいずれか一種が適用可能である。
4.ステップ(d)
このステップは、前記ステップ(a)乃至ステップ(c)を経て形成された複合体を固相化させるステップである。このステップにおいて、前記複合体に圧力を加えると、接触をさらに誘導したり、空間的な面間有効作用をさらに増進させることができる。
例えば、前記複合体が液相で分散されたコーティング液を製造した後、コーティング乾燥して圧着、熱圧着などを行って板状素材間の面間接触をさらに向上させることができる。
他の例によれば、第1及び第2の板状素材及び結合材が混合された粉末状の複合体を原料として押出成形したり、加圧成形したりする場合、単なる溶融複合体の製造時よりも空間的な面間相互作用(距離など)をさらに増進させることができる。
以下、m実施例と挙げて本発明について詳細に説明する。但し、以下の実施例は、この技術分野において通常の知識を有する者に本発明を十分に理解させるために提供されるものであるため、本発明の範囲が下記の実施例に限定されることはない。
[実施例1]
黒鉛酸化物を製造する方法としては、 改変ハマーズ方法をはじめとしてハマーズ法、ブロディ法、ホフマン&フレンゼル法、ハムディ法、スタウス法などが利用可能である。
この実施例においては、改変ハマーズ方法を用いた。具体的には、マイクロ黒鉛粉末50g及びNaNO340gを200mLのH2SO溶液に入れて冷却させながら、250gのKMnO4を1時間をかけて徐々に入れた。次いで、 4〜7%の5LのH2SO4を1時間をかけて徐々に入れ、H22を入れた。次いで、遠心分離して沈殿物を3%のH2SO4−0.5%のH22及び蒸留水で洗い流して、黄褐色の水系グラフェンスラリーを得た。
[実施例2]
化学的な還元方法について具体的に説明すると、3%のGOスラリー2gに蒸留水100mlを入れて上手く分散させた後、ヒドラジン水和物1mlを入れ、100℃において3〜24時間還元処理した。黒色に還元されたグラフェンは、ろ過紙を用いてろ過し、水及びメタノールを用いて洗浄した。ヒドラジン水和物などの強力な還元剤を処理する前に、KI、NaClのようにアルカリ金属若しくはアルカリ土金属の塩を処理してGOから予めH2Oを抜き出して炭素間二重結合を部分的に復元させる工程を利用した。
具体的な実験例を挙げると、5%のGOスラリーに6gのKIを添加し、6日間放置して反応を終えた。次いで、蒸留水で洗い流し、ろ過した。その他に、GO水溶液に還元剤を投入する方法としては、前記ヒドラジン法、KI法がある。還元剤としては、NaBH4、ピロガロール、HI、KOH、ローソン試薬、ビタミンC、アスコルビン酸などが挙げられる。
[実施例3]
前記[実施例1]において水系グラフェンスラリーを300℃以上において熱処理すれば、グラフェン粉末が得られるが、本発明においては、窒素不活性ガス雰囲気下において、且つ、600℃において10分間熱処理して熱還元グラフェン粉末を製造した。
[実施例4]
常用GICをマイクロウェーブにおいて30秒間処理してEPを得た後、超音波を用いて30分間処理してCNPを得た。また、他の工程によれば、不活性雰囲気下において、且つ、500℃においてGICを瞬時に入れた後、EPを得た。次いで、超音波を用いて30秒間処理してCNPを得た。透過型電子顕微鏡を用いて観察したところ、厚さは5〜100nmであった。本発明において、中間ステップにおいて得られたEPも、実質的にCNPが部分的に結合されている状態であるため、本発明のCNPに含まれる。この場合には、前記別途の超音波工程を経ることなく、EP状態のCNPとその他の板状素材、すなわち、グラフェン若しくは黒鉛を混合した後、分子単位衝撃波、例えば、超音波分散処理などを行って2次元ハイブリッド素材を製造することができる。
[実施例5]
図12は、第1の板状素材であるグラフェン及び第2の板状素材であるCNPの表面にナノ粒子を飾った電子顕微鏡写真である。第1の板状素材である場合、銀系有機金属化合物を液相還元法を用いてグラフェンにナノ粒子を付着して製造し、第2の板状素材である場合、ニッケル系有機金属化合物をCNPの表面に吸着させた後に熱処理して製造した。これらの素材を8.5:1.5(CNP系:グラフェン系)にて混合・分散した場合、3.5Ω/□と非常に大幅に低くなり、新たな磁性物性が発現されることが分かる。 QUIDを用いた磁性の測定において、保磁力が15Oeであり、飽和磁化に対する残留磁化の割合が3.7%であった。これは、軟磁性物性を示しながらも良好な電気伝導物性を有するハイブリッド膜が本発明の原理を用いて製造可能であることを示す。
[実施例6]
CNP(85%)−グラフェン(15%)ハイブリッド素材にを超音波で分散させた後、コーティングして膜の面抵抗を測定したところ、約2Ω/□であり、電気抵抗が4倍以上向上したことが分かる。これは、銀ナノ粒子が板状素材において発生する段差の問題を解消するのに非常に重要な役割を果たすことを示唆する。すなわち、界面における充填率(接触面積ではない)を良好にする結果であると解され、図13に示す透過型電子顕微鏡を用いた観察結果から明らかなように、板状素材の隙間にナノ粒子が個別的に分散されて入っている。
[実施例7]
前記[実施例4]において得られたCNP及び黒鉛混合素材をIPAに混合した後、超音波分散処理を30秒間行って重さ含量別の電気伝導度を測定し、これを[表1]にまとめて示す(上記表)。興味深いことに、フレークカーボン−カーボンナノプレートハイブリッド化素材が含有量の変化に伴い直線的な変化を示さず、カーボンナノプレートを20%入れたときから急激に抵抗が下がるという非線状傾向を示す。このような非線状傾向は、本発明において説明する段差及びしわの問題の克服プロセスにより説明可能である。すなわち、薄肉であり、且つ、柔軟性を有するカーボンナノプレートがフレークカーボンにおいて発生する段差部位の接触面積を大幅に増やしている。さらに、図14に示すように、フレークカーボンから観察されていた隙間及び粗い表面(図14の左側)が2次元ハイブリッド化しながら滑らかになることが分かる(図14の右側)。圧着をした場合にも電気抵抗が大幅に上がることが分かり、その変化量も本発明のハイブリッド効果に伴い大幅に変化することが分かる。下記表1は、第3の結合材として10%のエポキシレジンを入れた結果及び圧着結果を示す。この結果から推察されるように、興味深いことにも、 フレークカーボン−カーボンナノプレートハイブリッド化素材が含有量の変化に伴い直線的な変化を示さず、カーボンナノプレートを20%入れたときから急激に抵抗が下がるという非線状傾向を示す。このような非線状傾向は、本発明において説明する段差及びしわの問題の克服プロセスにより説明可能である。なお、面間の直接的な結合が行われなくても、空間的な面間影響力がかなり大きいことが分かり、この効果は、圧着によりなお一層有効になる。
Figure 0006424280
[実施例8]
前記[実施例2]において得られたグラフェン及び黒鉛混合素材をIPAに混合した後、超音波分散処理を30秒間行って重さ含量別の電気伝導度を測定した。これを[表2]にまとめて示す。興味深いことに、フレークカーボン−グラフェンハイブリッド化素材が含有量の変化に伴い直線的な変化を示さず、グラフェンを20%入れたときから急激に抵抗が下がるという非線状傾向を示す。このような非線状傾向は、本発明において説明する段差克服プロセスにより説明可能である。すなわち、薄肉であり、且つ、柔軟性を有するグラフェンがフレークカーボンにおいて発生する段差部位の接触面積を大幅に増やしている。
また、非線状挙動がカーボンナノプレートを用いる場合と比較してさらに激しく変化するが(良い意味で)、これは、グラフェンの電気伝導物性及び超柔軟性により説明可能である。さらに、図15に示すように、カーボンナノプレートから観察されていた隙間及び粗い表面(図15の左側)が2次元ハイブリッド化しながら滑らかになることが分かる(図15の右側)。圧着及びポリマーの添加による本発明の効果も実施例7と同じ挙動を示す。
Figure 0006424280
[実施例9]
前記[実施例2]において得られたグラフェン及び前記[実施例2]において得られたCNP混合素材をIPAに混合した後、超音波分散処理を30秒間行って重さ含量別の電気伝導度を測定した。これを[表3]にまとめて示す。興味深いことに、カーボンナノプレート−グラフェンハイブリッド化素材が含有量の変化に伴い直線的な変化を示さず、グラフェンを20%入れたときから急激に抵抗が下がるという非線状傾向を示す。このような非線状傾向は、本発明において説明する段差克服プロセスにより説明可能である。すなわち、薄肉であり、且つ、超柔軟性を有するグラフェンがカーボンナノプレートにおいて発生する段差部位の接触面積を大幅に増やしている。
また、この実施例は、フレークカーボンよりも比較的に薄いカーボンナノプレートである場合にも段差の問題が存在し、この段差の問題をよりも薄肉であり、且つ、柔軟性を有する素材であるグラフェンを用いて克服することを示す。この原理は、厚さがグラフェンのように薄肉であり、且つ、高い導電性を有する素材であれば、グラフェンを代替することができ(例えば、金属ナノプレート)、導電性ではなく、固体潤滑剤を向上させる場合であれば、カーボンナノプレート−WS2ナノ板、MoS2ナノ板−グラフェン、黒鉛−WS2ナノ板−グラフェン、MoS2ナノ板−黒鉛などの組み合わせに拡張可能であり、光触媒である場合には、MoS2ナノ板−TiO2ナノ板などの組み合わせに拡張可能である。すなわち、厚さ及び柔軟性が本発明の核心的なキーワードであり、所望の物性に応じてナノ板素材が変化(異種素材)して様々な2次元板素材において発生する段差の問題を本発明を用いて解決することができる。代表的に、図16には、3種の板素材のハイブリッド化した様子を示す。圧着及びポリマーの添加による本発明の効果もまた、[実施例7]及び[実施例8]と同じ挙動を示す。
Figure 0006424280
[実施例10]
前記[実施例2]において得られたグラフェン、前記[実施例2]において得られたCNP及び黒鉛の3種の混合素材をIPAに混合した後、超音波分散処理を30秒間行って重さ含量別の電気伝導度を測定した。これを[表4]にまとめて示す。興味深いことに、フレークカーボン−カーボンナノプレート−グラフェンという3種の板素材のハイブリッド化は、非常に少量のグラフェンが含有されているにも拘わらず、[表1]の挙動よりも遥かに優れた物性を示すことが分かる。これは、黒鉛フレークにおいて発生する段差及びカーボンナノプレートにおいて発生する段差の問題が効率よく解消される様子を示す。今後の工程条件及び組成の変化を通じて非常に優れたハイブリッド素材が開発されて上市することが期待される。このため、3種以上のハイブリッド化が有効であることが分かる。加えて、第3の板状素材及び第4の板状素材が取替若しくは追加され、電気伝導の分野においては、金属ナノプレート(金属ナノフレーク)を用いることが物性の向上に大幅に役立つことが予想される。圧着及びポリマー添加挙動も、[実施例7]〜[実施例9]による挙動が予測される。
Figure 0006424280
[実施例11]
黒鉛(80%)−カーボンナノプレート(15%)−グラフェン酸化物(5%)のハイブリッド板状素材は、[表4]に示すように、面抵抗が39Ω/□であるが、この3種のハイブリッド素材の重量比を80%にし、ここに15%の銀ナノワイヤ(直径:30nm、長さ:5ミクロン)及び30nm級の銀ナノ粒子5%を超音波分散した後にコーティングして膜の面抵抗を測定したところ、約1Ω/□であり、約40倍以上電気伝導度が向上したことが分かる。これは、銀ナノワイヤ及び銀ナノ粒子が板状素材において発生する段差問題を解消するのに非常に重要な役割を果たすことを示唆する。すなわち、界面における接触長さ(接触面積ではない)を拡張させる役割である。これは、ナノワイヤを用いてナノ板界面における接触長さの問題(特に、伝導性である場合に重要である)を補う。電気伝導性の向上である場合、ナノワイヤとしては、銀ナノワイヤ及び銅ナノワイヤなどの金属ナノワイヤが使用可能であり、炭素ナノチューブも使用可能である。また、段差の問題に起因して発生する空き空間を満たす役割をナノ粒子が果たすことが分かる。このため、 2次元ハイブリッド素材において発生する2次問題点をその他のナノ粒子及びナノワイヤを用いてさらに補うことができる。参考までに、銀ナノワイヤ及び銀ナノ粒子のみを用いて厚い膜を製造することは非常に困難であり(砂のような性質)、本発明のように、これらの素材は、2次元板状素材(板構造による積層型コーティング膜の形成性に優れている)の薄膜性及び厚膜性の性質と融合されて新規であり、且つ、優れた物性がさらに発現される。図17は、このような黒鉛−カーボンナノプレート−グラフェン酸化物ハイブリッド板状素材に銀ナノワイヤ及び銀ナノ粒子を添加した素材の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。
[実施例12]
黒鉛80%−カーボンナノプレート15%−グラフェン酸化物5%のハイブリッド板状素材を用いてより安定的な膜を製造するために、IPA分散工程中に(超音波処理)BYKシリーズの分散剤及びPVPバインダーを添加して膜を製造した。分散剤により互いに異なる厚さのナノ板状素材のハイブリッド化がなお一層均一になり、少量のバインダーにより膜のパッキングの高密度化が行われることが分かる。これらの添加剤は、2次元ハイブリッド素材においてさらに発生する問題を解消するのに役立つ。図18は、黒鉛−カーボンナノプレート−グラフェン酸化物ハイブリッド板状素材に分散剤が添加された素材の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真である。
[実施例13]
第1の板状素材であるグラフェン酸化物及び第2の板状素材であるカーボンナノプレートの含量効果の実験を行った。前記[実施例4]において得られたCNPと、[実施例1]において得られたグラフェン酸化物(GO)混合素材をIPAに混合した後、超音波分散処理を30秒間行って重さ含量別の電気伝導度を測定し、これを[表5]にまとめて示す。熱処理は、200〜500℃において行った。興味深いことに、カーボンナノプレート−グラフェン酸化物ハイブリッド化素材が含有量の変化に伴い直線的な変化を示さず、カーボンナノプレートを5%(重さ重量)入れたときから急激に抵抗が下がるという非線状傾向を示す。このような非線状傾向は、本発明において説明する段差の克服及びしわ防止プロセスにより説明可能である。すなわち、薄肉であり、且つ、柔軟性を有するグラフェン酸化物がCNPにおいて発生する段差部位の接触面積を大幅に増やしている。また、第1の板状素材であるグラフェン酸化物(25Ω/sq)、第2の板状素材であるCNP(20Ω/sq)において達成できなかった抵抗値がCNP60%+グラフェン酸化物40%において最も小さな値である6Ω/sqを示す。この値は、本発明の有効性を示し、これまでバインダーなしに厚膜をコーティングする場合において世界的にも最高の値である。このため、本発明の実施例に基づいて、溶媒、分散工程、コーティング工程などを最適化させる場合、より良好な物性を発現させることが期待される。なお表5は、CNPの含量が60%以下になれば、物性が悪くなるという傾向を示すが、効率よい接触が飽和され、残りのグラフェンが不純物のような欠陥として働くことを示す。圧着及びポリマー添加挙動もまた、[実施例7]〜[実施例9]による挙動が予測される。
Figure 0006424280
[実施例14]
第1の板状素材であるグラフェン酸化物及び第2の板状素材であるカーボンナノプレートの重さ含量を15:85に固定した後、第3の板状素材であるグラフェンを追加してハイブリッド効果の実験を行った。グラフェンとしては、実施例2において得られたRGO1〜10層素材を用いた。表6に示すように、グラフェンを追加することにより、電気抵抗が下がることが分かり、これは、本発明の段差の問題及び個別的な素材の問題が大幅に改善されたことを意味する。圧着及びポリマー添加挙動もまた、[実施例7]〜[実施例9]による挙動が予測される。
Figure 0006424280
結合材の量が少ないか、あるいは、結合材の強度が弱い場合、表面保護膜をコーティングしてもよい。例えば、第1及び第2の板状素材を分散剤がある状態で液相で分散させて混合した後に基板にコーティングし、真空乾燥させた後に熱処理して分散剤を除去した後、加圧圧着を行って面接触を極大化させ、コーティング膜を保護するためにコーティング膜の表面にレジンを保護膜として形成してもよい。
また、結合材として、レジン成分が主成分であるものを適用する場合、第1及び第2の板状素材を固相で混合して3種類の成分を適切に混合(液相である場合には乾燥過程が必要であり、半液相の状態で工程中に自然に乾燥される)した後、射出成形工程を用いて一方向に配向しながら安定的な複合体を製造することができる。
さらに、結合材がポリマーチップ若しくはポリマー粉末である場合、これらの表面に第1の板状素材及び第2の板状素材を吸着(液相若しくは静電気引力、若しくはファンデルワールス引力など)または貼着した後、射出成形を行うことにより、配向性及び均一性が確保された本発明の複合体が製造される。
本発明は、2次元板状素材において発生する問題、すなわち、2次元板状素材が重なることに起因して発生する段差の問題、欠陥の問題などを解消する2次元ハイブリッド複合体の製造方法に関するものであり、産業上の利用可能性が認められる。

Claims (4)

  1. (a)第1の板状素材を固相または液相にして準備するステップと、
    (b)前記第1の板状素材よりも薄肉であり、且つ、柔軟性を有する第2の板状素材を前記第1の板状素材と混合するステップと、
    (c)固相または液相の結合材を前記第1及び第2の板状素材と混合して前記第1及び第2の板状素材を一部を接離させるステップと、
    (d)前記ステップ(a)乃至ステップ(c)を経て形成された複合体を固相化させるステップと、
    を含み、
    前記第1の板状素材は、カーボンフレーク、カーボンナノプレート、グラフェン、グラフェン酸化物、黒鉛酸化物、グラフェン酸化物が還元された素材、黒鉛酸化物が還元された素材、黒鉛の電気的な剥離結果物、黒鉛の物理的な剥離結果物、黒鉛の溶媒剥離結果物、黒鉛の物理化学的な剥離結果物、黒鉛の機械的な剥離結果物のうちのいずれか一種以上であり、
    第2の板状素材は、厚さ200nm以下のカーボンナノプレート、グラフェン、グラフェン酸化物のうちのいずれか一種以上である
    2次元ハイブリッド複合体の製造方法。
  2. 前記2次元ハイブリッド複合体が、黒鉛とカーボンナノプレートの混合素材であって、カーボンナノプレートを20重量%以上含有させる
    請求項1に記載の2次元ハイブリッド複合体の製造方法。
  3. 前記2次元ハイブリッド複合体が、カーボンナノプレートとグラフェンの混合素材であって、グラフェンを20重量%以上含有させる
    請求項1に記載の2次元ハイブリッド複合体の製造方法。
  4. 前記ステップ(c)において、タンパク質、アミノ酸、脂肪、多糖類、単糖類、葡萄糖、ビタミン、果物酸、界面活性剤、分散剤、BYK、機能性素材、溶媒類、オイル類、分散剤、酸、塩基、塩、イオン類、ラベリング剤、粘着剤、酸化物、セラミック、磁性体、有機物、バイオ物質、板状素材、ナノ板状素材、ナノ粒子、ナノワイヤ、炭素ナノチューブ、ナノチューブ、セラミックナノ粉末、量子点、0次元素材、1次元素材、2次元素材、ハイブリッド素材、有無機ハイブリッド素材、インキ、ペースト、植物抽出物のうちのいずれか一種以上の添加剤をさらに混合することを特徴とする請求項1に記載の2次元ハイブリッド複合体の製造方法。
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