JP6413816B2 - 漫然運転判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転者の漫然運転を判定する漫然運転判定装置に関するものである。
従来、集中力を欠いた状態での運転である漫然運転を判定する技術が知られている。例えば、特許文献1には、運転者の顔を撮像するカメラで撮像した画像から運転者の視線方向を逐次検出し、検出した視線方向の分布から運転者の漫然運転を判定する漫然運転判定装置が開示されている。しかしながら、装置にカメラを含む場合には、装置が高額になってしまうという問題点が生じる。
これに対して、特許文献2では、カメラを用いずに漫然運転を判定する技術が開示されている。特許文献2に開示の技術では、加速度センサによって検出した車両の走行方向と直交する方向に生ずる加速度を用いて、運転者の漫然運転を判定する。
特開2008−243031号公報 特開平6−171393号公報
しかしながら、特許文献2に開示の技術は、カメラを用いずに済むものの、運転者の漫然運転を精度良く判定できないという問題を有していた。詳しくは、以下の通りである。加速度センサで加速度を検出するためには、車両の軌跡が大きく変動する必要があるが、漫然運転では、車両の軌跡は長い距離をかけて徐々に変化する傾向にある。よって、車両の走行方向と直交する方向に生ずる加速度が非常に小さい場合には、漫然運転が生じていたとしても漫然運転と判定できない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、カメラを用いずに、運転者の漫然運転を精度良く判定する漫然運転判定装置を提供することにある。
本発明の漫然運転判定装置は、車両に搭載され、衛星測位システムで用いられる受信機で測位衛星から逐次受信する搬送波のドップラーシフト量をもとに、車両方位を逐次算出する車両方位算出部(13)と、車両が通行中の道路を直進するとした場合の車両方位である直線時方位を逐次特定する直進時方位特定部(15)と、車両方位算出部で逐次算出する車両方位と直進時方位特定部で逐次特定する直進時方位との差分を複数回分にわたって積分する積分処理部(20)と、積分処理部で積分された結果をもとに、車両の運転者の漫然運転を判定する漫然運転判定部(21)と、測位衛星からの搬送波の受信状態の悪化を逐次判断する悪化判断部(19)とを備え、悪化判断部で測位衛星からの搬送波の受信状態の悪化を判断している場合には、車両の運転者の漫然運転の判定を行わないことを特徴としている。
測位衛星から受信する搬送波のドップラーシフト量をもとに算出される車両方位は、ジャイロセンサといったセンサによって算出される車両方位に比べて精度が非常に高いことが知られている。車両方位算出部で算出される精度の高いこの車両方位と直進時方位特定部で特定する車両が通行中の道路を直進するとした場合の直進時方位との差分をとることで、車両方位が道路の直進方向からどの程度ずれているかわかり、このずれによって車両の運転者の漫然運転を判定することが可能になる。このずれにも実際のずれからの誤差があるものの、この誤差はガウス分布した白色雑音であるので、積分処理部での積分によってこの誤差は低減できる。従って、カメラを用いなくても、漫然運転判定部で車両の運転者の漫然運転を精度良く判定することが可能になる。
運転支援システム100の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 正常時と漫然運転時との車両の走行軌跡の一例を示した模式図である。 運転支援装置1の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 運転支援装置1での漫然運転判定関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。
<運転支援システム100の概略構成>
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された運転支援システム100の概略的な構成の一例を示すブロック図である。図1に示す運転支援システム100は、車両Aに搭載されるものであって、運転支援装置1、位置検出器2、舵角センサ6、地図情報格納部7、表示装置8、及び音声出力装置9を含んでいる。以降では、運転支援システム100を搭載した車両を自車と呼ぶ。
位置検出器2は、GNSS受信機3、ジャイロセンサ4、車輪速センサ5を備えており、自車の現在位置を逐次検出する。GNSS受信機3は、GNSS(Global Navigation Satellite System)に用いられる受信機であって、測位衛星から電波(言い換えると搬送波)にのせて送信されてくる信号をGNSSアンテナで受信する。位置検出器2は、GNSS受信機3で受信した信号をもとに、自車の現在位置(以下、車両位置)を測位する。本実施形態では、一例として、GPS衛星からGPS電波にのせて送信される航法メッセージをGNSS受信機3で受信する場合を例に挙げて説明を行う。
ジャイロセンサ4は、自車に生じる角速度を検出する。ジャイロセンサ4は、一例として、ヨー角、ロール角、ピッチ角の変化速度を検出する3軸ジャイロセンサとする。車輪速センサ5は、自車の転動輪の回転速度に応じたパルス信号を逐次出力する。車輪速センサ5から出力されたパルス信号からは、自車の車速や自車の走行距離を検出することができる。
位置検出器2は、車輪速センサ5から出力されるパルス信号やジャイロセンサ4で検出するヨー角の変化速度(つまり、ヨーレート)などによって車両位置を推測する推測航法を用いて、GNSS受信機3による測位結果を補完するデッドレコニング(Dead Reckoning)を行う。
なお、位置検出器2は、デッドレコニングを行わない構成としてもよいし、車両位置の測位精度をさらに高精度にするために、電子基準点から受信する電波によって誤差を消去するRTK(Realtime Kinematic)測位といった測位方式などを用いる構成としてもよい。
舵角センサ6は、自車の操舵角或いは転舵角を検出する。本実施形態では、自車の操舵角を検出する場合を例に挙げて説明を行う。
地図情報格納部7は、地図情報を格納している記憶媒体である。地図情報は、ノードデータ及びリンクデータからなる道路情報を含む。リンクとは、電子地図上の各道路を、交差や分岐や合流する点等の複数のノードにて分割したときのノード間を結ぶものである。リンクデータは、リンクID、リンク長、リンクの方位を示すリンク方位、リンクの始端と終端とのノード座標(緯度/経度)、及び道路属性の各データから構成される。ノードデータは、ノードID、ノード座標、ノード名称、ノード種別等の各データから構成される。地図情報格納部7は、自車の外部から持ち込まれたメモリカードであってもよいし、サーバからダウンロードした地図情報を格納する記憶媒体であってもよい。
表示装置8は、運転支援装置1の指示に従ってテキストや画像を表示する。例えば表示装置8は、フルカラー表示が可能なものであり、液晶ディスプレイ等を用いて構成することができる。表示装置8としては、インストゥルメントパネル等に設けたディスプレイを用いる構成としてもよいし、HUD(Head-Up Dispray)を用いる構成としてもよい。音声出力装置9は、スピーカ等から構成され、運転支援装置1の指示に従って音声を出力する。
運転支援装置1は、CPU、ROMやRAM等のメモリ、I/O、及びこれらを接続するバスを備え、ROMに記憶された制御プログラムを実行することで、自車の運転者の漫然運転の判定に関連する漫然運転判定関連処理を実行する。漫然運転とは、集中力を欠いた状態での運転であって、居眠り運転などが該当する。運転支援装置1の詳細については後述する。なお、運転支援装置1が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
本実施形態の運転支援装置1では、自車が真っ直ぐ走行している状態から徐々に左右どちらかへ車両軌跡が移動するような移動量が微小な漫然運転を判定することを目的としている。ここで、図2を用いて、正常時と漫然運転時との例を示す。図2のAが車両、B、C、Dが自車の走行軌跡を表している。図2に示すように、正常時は、車両が走行車線の真ん中付近を直線に進む(図2のB参照)。仮に、車両が左右にずれてもすぐに軌道修正し、真ん中付近に移動させる(図2のC参照)。一方、漫然運転時は、車両が長時間をかけて横方向に移動する(図2のD参照)。また、車両が白線を跨ぐまで移動してしまった場合、運転者のハンドル操作によって真ん中付近に戻される(図2のD参照)。
<運転支援装置1の概略構成>
運転支援装置1は、図3に示すように、実施判定部11、速度ベクトル算出部12、車両方位算出部13、マップマッチング部14、直進時方位特定部15、サンプル記憶部16、急操舵検出部17、分散算出部18、悪化判断部19、積分処理部20、漫然運転判定部21、及び報知処理部22を備えている。
実施判定部11は、車輪速センサ5のパルス信号から検出する自車の車速が一定速度以上か否かによって、運転支援装置1での漫然運転判定関連処理の実施の有無を判定する。実施判定部11で実施と判定した場合には漫然運転判定関連処理は継続され、実施しないと判定した場合には漫然運転判定関連処理は終了される。
速度ベクトル算出部12は、GNSS受信機3で測位衛星から逐次受信する搬送波のドップラーシフト量から、現在の自車の速度ベクトルを逐次算出する。このドップラーシフト量は、測位衛星と自車との相対速度による搬送波周波数のドップラーシフト量である。一例として、GPS電波のドップラー効果によって生じる周波数変化分を計測したGPSドップラーと衛星速度とから自車の地球中心座標系に対する速度を推定する手法により、精度の高い速度ベクトルを算出すればよい。速度ベクトルは、北速度と東速度とがベクトル合成された水平速度のベクトルとすればよい。
車両方位算出部13は、速度ベクトル算出部12で算出した現在の自車の速度ベクトルをもとに、現在の自車の進行方向に相当する車両方位(以下、実車両方位)を逐次算出し、サンプル記憶部16に記憶する。一例として、速度ベクトル算出部12で算出した自車の速度ベクトルから三角関数を用いて実車両方位を算出する構成とすればよい。
なお、実車両方位をサンプル記憶部16に記憶する場合には、実車両方位を算出した時刻を示すタイムスタンプを付与して記憶する構成とすればよい。また、実車両方位は、例えば北を基準とすればよい。
マップマッチング部14は、位置検出器2で逐次検出される車両位置と地図情報格納部7に格納されている道路情報とから、周知のマップマッチングにより、地図上での自車の現在位置を逐次特定する。
直進時方位特定部15は、マップマッチング部14で特定した地図上での自車の現在位置と、地図情報格納部7に格納されている道路情報とから、自車が通行中の道路を直進するとした場合の車両方位(以下、直進時方位)を逐次特定し、サンプル記憶部16に記憶する。一例として、直進時方位特定部15は、マップマッチング部14で自車が位置すると特定したリンクのリンク方位を、直進時方位と特定すればよい。
なお、直進時方位をサンプル記憶部16に記憶する場合には、直進時方位を算出した時刻を示すタイムスタンプを付与して記憶する構成とすればよい。直進時方位の基準とする方位は、車両方位算出部13で算出する実車両方位の基準とする方位と同じであるものとする。
サンプル記憶部16は、揮発性メモリであって、車両方位算出部13で逐次算出される実車両方位、及び直進時方位特定部15で逐次特定される直進時方位が一時的に記憶される。
急操舵検出部17は、舵角センサ6で逐次検出される操舵角から、自車の急激な操舵(以下、急操舵)を検出する。一例として、操舵角の時間変化量が閾値を超えた場合に、自車の急操舵を検出すればよい。閾値は、急操舵と言える程度の値であって、任意に設定可能とする。この舵角センサ6が、請求項における車両の操舵に伴って出力値が変化するセンサに相当する。なお、舵角センサ6に限らず、ジャイロセンサ4や加速度センサなど、車両の操舵に伴って出力値が変化する他のセンサを用いる構成としてもよい。
分散算出部18は、サンプル記憶部16に記憶されている実車両方位の分散の値を算出する。分散算出部18は、急操舵検出部17で自車の急操舵を検出した場合には、急操舵を検出した期間に車両方位算出部13で算出された実車両方位については、分散の値を求める母集団から除外して分散の値を算出する。一例として、サンプル記憶部16に記憶されている実車両方位のうちから、実車両方位に付与されたタイムスタンプを用いて、急操舵を検出した期間に車両方位算出部13で算出された実車両方位を特定すればよい。
悪化判断部19は、測位衛星からの搬送波の受信状態の悪化を逐次判断する。一例として、悪化判断部19は、分散算出部18で算出した実車両方位の分散の値が所定値よりも大きいことを、測位衛星からの搬送波の受信状態の悪化として判断する。ここで言うところの所定値は、測位衛星からの搬送波の受信状態が悪化していると言える程度の値であって、任意に設定可能な値である。測位衛星からの搬送波の受信状態の悪化の要因としては、ビル等によるマルチパスが挙げられる。
積分処理部20は、一定期間分の、サンプル記憶部16に記憶されている実車両方位とサンプル記憶部16に記憶されている直進時方位との差分を積分し、サンプル数で除算する。差分を求める実車両方位と直進時方位との組は、付与されているタイムスタンプが同じタイミングであるもの同士とすればよい。
本実施形態では、一例として一定期間を10sec、実車両方位及び直進時方位は1secごとに求められてサンプル記憶部16に記憶される場合を例に挙げて説明を行う。つまり、サンプル数は10であって、積分回数が10回の場合を例に挙げて説明を行う。この場合、例えば以下の(1)式に従った演算を行えばよい。(1)式において、f(s)は自車の直進時方位に対する方位ずれ、xは実車両方位、Xは直進時方位、nはサンプル数である。
Figure 0006413816
なお、これはあくまで一例であって、実車両方位及び直進時方位が100msecごとに求められてサンプル記憶部16に記憶され、サンプル数が100、積分回数が100回など、別の態様であってもよい。
漫然運転判定部21は、積分処理部20で得られた結果をもとに、自車の運転者の漫然運転を判定する。一例として、積分処理部20で得られた値が、一定の範囲を越えた状況が所定の複数回連続したことをもとに、自車の運転者の漫然運転を判定する。
なお、一定の範囲を越えたことをもとに、自車の運転者の漫然運転を判定する構成としてもよいが、一定の範囲を越えた状況が所定の複数回連続したことをもとに、自車の運転者の漫然運転を判定する方が、誤判定がより少なくなるので好ましい。また、積分処理部20は、サンプル記憶部16に記憶されている実車両方位とサンプル記憶部16に記憶されている直進時方位との差分を積分した値をサンプル数で除算しない構成としてもよい。この場合には、この積分した値が、上述したのとは別の値の一定の範囲を越えたことをもとに、自車の運転者の漫然運転を判定する構成とすればよい。
報知処理部22は、自車の運転者の漫然運転が発生していることを示す報知や、漫然運転を改善させるための報知を、表示装置8や音声出力装置9に行わせる。
<漫然運転判定関連処理>
続いて、図4のフローチャートを用いて、運転支援装置1での漫然運転判定関連処理の流れの一例について説明を行う。図4のフローチャートは、例えば、自車のイグニッション電源がオンになったときに開始する構成とすればよい。
まず、ステップS1では、車輪速センサ5のパルス信号から検出する自車の車速が一定速度以上の場合(S1でYES)に、実施判定部11が、漫然運転判定関連処理を実施すると判定してステップS2に移る。自車の車速が一定速度未満の場合(S1でNO)には、漫然運転判定関連処理を実施しないと判定してステップS8に移る。ここで言うところの一定速度とは、高速道路等の高速走行時と言える程度の速度とすればよい。これは、自車が真っ直ぐ走行している状態から徐々に左右どちらかへ車両軌跡が移動するような漫然運転は、特に高速道路等の高速走行時に発生しやすいためである。
ステップS2では、以降のステップの処理タイミングであった場合(S2でYES)には、ステップS3に移る。一方、処理タイミングでなかった場合(S2でNO)には、ステップS15に移る。一例として、処理タイミングは、GPS電波の周波数に合わせて1secごととする。
ステップS3では、GNSS受信機3で測位衛星から受信したGPS電波をもとに速度ベクトル算出部12が現在の自車の速度ベクトルを算出し、算出したこの速度ベクトルをもとに車両方位算出部13が実車両方位を算出する。算出した実車両方位はサンプル記憶部16に記憶され、図4のフローチャートが繰り返されるごとに蓄積されていく。
ステップS4では、急操舵検出部17で急操舵を検出した場合(S4でYES)には、ステップS5に移る。一方、急操舵を検出していない場合(S4でNO)には、ステップS6に移る。
ステップS5では、分散算出部18が、急操舵検出部17で急操舵を検出した期間に車両方位算出部13で算出された実車両方位については、分散の値を求める母集団から除外し、ステップS6に移る。
ステップS6では、分散算出部18が、サンプル記憶部16に記憶されている実車両方位の分散の値を算出する。なお、サンプル記憶部16に記憶されている実車両方位のサンプル数が分散の値を算出するのに適した一定数以上に達していない場合に、ステップS15に移ってフローを繰り返す構成としてもよい。
ステップS7では、分散算出部18で算出した実車両方位の分散の値が所定値以下であった場合(S7でYES)には、ステップS9に移る。一方、実車両方位の分散の値が所定値よりも大きかった場合(S7でNO)には、悪化判断部19が、測位衛星からの搬送波の受信状態が悪化していると判断し、ステップS8に移る。
ステップS8では、漫然運転の判定を中止し、ステップS15に移る。一例として、サンプル記憶部16に記憶した実車両方位といったサンプルの記憶を消去し、漫然運転判定関連処理をやり直す。
ステップS9では、直進時方位特定部15が、マップマッチング部14で特定した地図上での自車の現在位置と、地図情報格納部7に格納されている道路情報とから、自車の現在の直進時方位を特定する。特定した直進時方位はサンプル記憶部16に記憶され、図4のフローチャートが繰り返されるたびに蓄積されていく。
ステップS10では、サンプル記憶部16に蓄積された実車両方位及び直進時方位の組のサンプル数が一定以上である場合(S10でYES)には、ステップS11に移る。一方、サンプル数が一定以上でない場合(S10でNO)には、ステップS15に移る。ここで言うところの一定以上とは、例えばサンプル数10以上とすればよい。
ステップS11では、積分処理部20が、一定期間分の、サンプル記憶部16に記憶されている実車両方位とサンプル記憶部16に記憶されている直進時方位との差分を積分し、サンプル数で除算する積分処理を行う。本実施形態の例では、直近の10sec分の実車両方位と直進時方位との差分を積分し、サンプル数10で除算するものとする。
ステップS12では、積分処理部20で求めた値が一定範囲を越えた場合(S12でYES)には、ステップS13に移る。一方、積分処理部20で求めた値が一定範囲を越えていない場合(S12でNO)には、ステップS15に移る。ここで言うところの一定範囲とは、直進時方位に沿った方位に進んでいると言えない程度の車両方位のずれの範囲とすればよく、任意に設定可能である。
ステップS13では、S12において積分処理部20で求めた値が一定範囲を越える状況が、図4のフローチャートを繰り返した結果、所定の複数回連続した場合(S13でYES)に、ステップS14に移る。一方、所定の複数回には達していない場合(S13でNO)には、ステップS15に移る。ここで言うところの所定の複数回は、漫然運転時でない場合にも発生する一時的な車両方位のずれを漫然運転判定部21で漫然運転と判定せずに済む程度の回数であって、任意に設定可能である。
ステップS15では、図4のフローチャートで示す処理の終了タイミングであった場合(S15でYES)には、図4のフローチャートで示す処理を終了する。一方、終了タイミングでなかった場合(S15でNO)には、S1に戻って処理を繰り返す。図4のフローチャートで示す処理の終了タイミングとしては、自車のイグニッション電源がオフになったときなどがある。
<まとめ>
本実施形態の構成によれば、自車が真っ直ぐ走行している状態から徐々に左右どちらかへ車両軌跡が移動するような移動量が微小な漫然運転を判定することが可能になる。詳しくは、以下の通りである。
自車が真っ直ぐ走行している状態から徐々に左右どちらかへ車両軌跡が移動するような微小な移動量を検出するための車幅方向の精度としては、1m/1km程度の精度が求められる。これを車両方位に換算すると、tan−1(1m/1km)=0.0573degとなる。
ここで、GPSなどといったGNSSで用いられる受信機で測位衛星から受信する搬送波のドップラーシフト量をもとに算出される車両方位の精度は、車両の速度が大きくなるのに比例して高精度化することが知られている。自車が真っ直ぐ走行している状態から徐々に左右どちらかへ車両軌跡が移動するような漫然運転は、高速道路等の高速走行時に発生するため、測位衛星から受信する搬送波のドップラーシフト量をもとに車両方位を算出することで、このような漫然運転時の車両方位を非常に高精度に求めることが可能になる。
一般的なGPSでは、測位衛星から受信する搬送波のドップラーシフト量をもとに算出される車両方位の精度は、0.02deg/sec程度の精度となる。これは、ジャイロセンサ等のセンサによって算出される車両方位に比べて精度が非常に高い。しかしながら、0.0573degの車両方位のずれを検出するのに、0.02deg/sec程度の精度でも十分とは言えない。
これに対して、本実施形態では、測位衛星から受信する搬送波のドップラーシフト量をもとに算出される車両方位の誤差が、主にガウス分布した白色雑音であることに着目し、積分処理部20で実車両方位と直進時方位との差分に積分を行うことで、この誤差を低減している。100km/hで走行する車両が1km進むのに36sec必要となるので、仮に本実施形態で例に挙げたように積分する期間を10secとすると、車両方位の精度は、0.02/101/2=0.00063deg/10sec程度となり、上述の漫然運転での車両方位のずれを検出するのに十分な精度を得ることができる。これにより、漫然運転の初期時のような判定が困難な状態であっても漫然運転と判定することが可能になる。
また、本実施形態によれば、カメラを用いる必要もない。よって、本実施形態によれば、カメラを用いなくても、運転者の漫然運転を精度良く判定することが可能になる。
他にも、本実施形態の構成によれば、車両方位算出部13で逐次算出される実車両方位の分散の値が所定値よりも大きいことを、測位衛星からの搬送波の受信状態の悪化と判断し、漫然運転の判定を行わないようにする。つまり、分散の値が所定値以下であることを漫然運転の判定を行う条件とする。よって、マルチパスなどの影響によって実車両方位の精度が低下している状況では漫然運転の判定を行わないようにして、誤判定を防止することができる。
また、漫然運転時には、図2に示したように急激な操舵が行われる状況も生じ得る。このような急激な操舵時に車両方位算出部13で算出される実車両方位も分散の値の算出に用いるとすると、上述の所定値以下の条件を満たさないようになって、漫然運転の判定が行われない場合も考えられる。これに対して、本実施形態の構成によれば、急操舵検出部17で急操舵を検出した期間に車両方位算出部13で算出された実車両方位については、分散の値を求める母集団から除外するので、このような誤判定を防止することも可能になる。
なお、積分処理部20で得られた結果が一定範囲を越える状況が所定の複数回連続し、且つ、急操舵検出部17で急操舵を検出した場合に、漫然運転と判定する構成としてもよい。
また、測位衛星からの搬送波の受信状態の悪化を、GNSS受信機3で生成される測位精度劣化係数であるDOP(Dilution of Precision)等から判断する構成としてもよい。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 運転支援装置(漫然運転判定装置)、3 GNSS受信機、4 ジャイロセンサ、13 車両方位算出部、15 直進時方位特定部、17 急操舵検出部、19 悪化判断部、20 積分処理部、100 運転支援システム

Claims (5)

  1. 車両に搭載され、
    衛星測位システムで用いられる受信機で測位衛星から逐次受信する搬送波のドップラーシフト量をもとに、車両方位を逐次算出する車両方位算出部(13)と、
    前記車両が通行中の道路を直進するとした場合の車両方位である直線時方位を逐次特定する直進時方位特定部(15)と、
    前記車両方位算出部で逐次算出する車両方位と前記直進時方位特定部で逐次特定する直進時方位との差分を複数回分にわたって積分する積分処理部(20)と、
    前記積分処理部で積分された結果をもとに、前記車両の運転者の漫然運転を判定する漫然運転判定部(21)と、
    前記測位衛星からの搬送波の受信状態の悪化を逐次判断する悪化判断部(19)とを備え
    前記悪化判断部で前記測位衛星からの搬送波の受信状態の悪化を判断している場合には、前記車両の運転者の漫然運転の判定を行わないことを特徴とする漫然運転判定装置。
  2. 請求項1において、
    前記積分処理部は、前記車両方位算出部で逐次算出する車両方位と前記直進時方位特定部で逐次特定する直進時方位との差分を複数回分にわたって積分した値を、サンプル数で除算し、
    前記漫然運転判定部は、前記積分処理部で積分した値をサンプル数で除算した値が、一定の範囲を越えたことをもとに、前記車両の運転者の漫然運転を判定することを特徴とする漫然運転判定装置。
  3. 請求項2において、
    前記漫然運転判定部は、前記積分処理部で積分した値をサンプル数で除算した値が、一定の範囲を越えた状況が所定の複数回連続した場合に、前記車両の運転者の漫然運転を判定することを特徴とする漫然運転判定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記悪化判断部は、前記車両方位算出部で逐次算出する車両方位の分散の値が所定値よりも大きいことを、前記測位衛星からの搬送波の受信状態の悪化として判断することを特徴とする漫然運転判定装置。
  5. 請求項において、
    前記車両の操舵に伴って出力値が変化するセンサ(4、6)の出力値から、前記車両の急激な操舵を検出する急操舵検出部(17)を備え、
    前記悪化判断部は、前記急操舵検出部で前記車両の急激な操舵を検出した期間に前記車両方位算出部で算出していた車両方位については、前記分散の値を求める母集団から除外することを特徴とする漫然運転判定装置。
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