JP6363281B1 - 一剤型の中性固化剤 - Google Patents

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【課題】処理方法を簡略化できる一剤型の固化剤でありながら、泥状の含水土に混ぜ込むだけで、短時間の処理によって、取り扱い容易で高強度の粒状物に固化させることができる中性固化剤を提供すること。
【解決手段】多孔性物質であるゼオライト、マグネシウム化合物、pH調整剤としてアルミニウム化合物又は鉄化合物、及び高分子凝集剤を含む、一剤型の中性固化剤。好ましくは、前記ゼオライトの含量が40〜98重量%、前記マグネシウム化合物の含量が0.5〜50重量%、前記pH調整剤の含量が0.1〜20重量%、及び前記高分子凝集剤の含量が0.1〜10重量%である。
【選択図】なし

Description

本発明は、泥土を固化するのに用いられる、一剤型の中性固化剤に関する。
現代都市土木における工事で発生する建設排泥としては、シールド工事や推進工事などから発生する泥状土のほかに、浚渫工事などから発生する高含水の軟弱土がある。これら建設排泥はいずれも高含水であり、運搬作業時に支障があるため、運搬を効率的に行なうために、これら排泥に、セメント系固化材や生石灰、石膏などの無機系材料を添加して排泥を固化することが行なわれてきた。
しかし、上述した無機系材料を使用する場合、添加量が多く必要であり、粉塵の発生や、固化後の土が強アルカリ性を示すことが問題となっていた。さらに、添加後、固化するまでに養生時間を設ける必要があり、都市土木の作業を妨げる要因となっていた。
さらに、固化した土を再利用する際には、当該固化土が、例えばコーン指数で200kN/mを超える強度を示すことが求められる。
特許文献1では、高含水率の土壌を中性領域で迅速に固体化するための中性固体化剤として、無水石膏または半水石膏55〜95重量%と、ベントナイトまたはクレー5〜45重量%とからなる中性固体化剤が記載されている。
特許文献2では、高含水比泥土を改質して、中性で、強度が高く、取り扱いが容易な処理土を得るために、高含水比泥土に、石膏などの固化剤を添加して撹拌した後、高分子凝集剤を添加して撹拌し、さらに吸水剤を添加して撹拌することで処理土を得る、各材料を別々に添加、撹拌する処理方法が記載されている。
特開2002−322475号公報 特開2005−218959号公報
特許文献1に開示された固体化剤は、一剤型の中性固化剤であり、これを泥土に混ぜ込むだけで泥土を固体化できるが、これにより固体化された泥土は塊状のものであり、高強度の改良体が得られず、固体化後の取り扱いが困難になるという問題が指摘されていた。
特許文献2に記載された処理方法によれば、泥土を、強度が高く、取り扱いが容易な造粒物に固化させることができるが、各剤を順番に泥土に投下して処理を行なう必要があるため、大型の処理装置を導入して手間がかかる処理を行なう必要があった。
本発明は、上記現状に鑑み、処理方法を簡略化できる一剤型の固化剤でありながら、泥状の含水土に混ぜ込むだけで、短時間の処理によって、取り扱い容易で高強度の粒状物に固化させることができる中性固化剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、処理方法を簡略化できる一剤型の固化剤を構成するにあたって、特許文献1に記載されているような石膏ではなく、ゼオライトを含む多孔性物質を中心に、マグネシウム化合物を含む無機鉱物と、該無機鉱物を中性にするためのpH調整剤と、高分子凝集剤を一剤型にすることで薬剤の使用が容易であり、特殊な設備を用いずにバックホウや各種ミキサー系混練機を用いることで、短時間の処理でも、泥土を、取り扱い容易で高強度の粒状物に固化させることができることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、多孔性物質であるゼオライト、マグネシウム化合物、pH調整剤としてアルミニウム化合物又は鉄化合物、及び高分子凝集剤を含む、一剤型の中性固化剤に関する。好ましくは、前記マグネシウム化合物が酸化マグネシウムを含む無機鉱物の混合物である。好ましくは、前記高分子凝集剤がポリカルボン酸塩系物質(アクリルアミドとの共重合物を含む)。好ましくは、前記ゼオライトの含量が40〜98重量%、前記マグネシウム化合物の含量が0.5〜50重量%、前記pH調整剤の含量が0.1〜20重量%、及び前記高分子凝集剤の含量が0.1〜10重量%である。
に関する。
本発明の一剤型の中性固化剤は、これを泥土に混ぜ込むだけで、短時間の処理によって、取り扱いが容易な高強度の粒状土に改質することができる。
本発明によれば、泥土の改質に要する時間が短くて済み、養生時間を設ける必要がなく、少量の添加で、現場で即時に改質することが可能である。改質後の泥土は、強度の高い粒状の土となり、取り扱いが容易で、再泥土することがなく安定性に優れている。また、本発明の中性固化剤は有害物質を含有しておらず、中性域での処理を実現することができる。さらに、本発明の中性固化剤の適用範囲は広く、一般的には改質が困難とされている高泥水の泥土や、有機物を含む汚泥さえも改質することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の中性固化剤は、泥土に混ぜ込むことで、泥土を、取り扱いが容易な高強度の粒状土に改質するために使用されるものであり、一剤型の薬剤である。また、得られる粒状土は、中性付近を示し、雨水等に曝されても再泥土が抑制されている。ここで、中性付近とは、特に限定されないが、例えば、pHで5.0〜9.0、好ましくは5.5〜8.6を指す。
本発明の中性固化剤は、必須成分として、多孔性物質であるゼオライト、マグネシウム化合物、pH調整剤としてアルミニウム化合物又は鉄化合物、及び、高分子凝集剤を含有する薬剤である。
本発明の中性固化剤は、多孔性物質として、ゼオライトを含有する。ゼオイライトとは、アルミノケイ酸塩を指し、その結晶構造中に比較的大きな空隙を持つものである。ゼオライトは、本発明の中性固化剤において、泥土の水分を吸収すると共に、改質後の土の強度を高める役割を果たし、副次的に有害物質の吸着などにも寄与する。ゼオライトは、粉体状のものを用いることが好ましく、粉体の粒子径としては2mm以下が好ましい。さらに、粒子径が75μm以上の粒子を10重量%以上含む粉体が好ましい。ゼオライト以外の多孔性物質として、例えば、フライアッシュ、パーライト、珪藻土、バーミキュライト等を併用することができる。
本発明の中性固化剤は、少なくとも、マグネシウム化合物を含有する。マグネシウム化合物は、本発明の中性固化剤において、改良された土の強度を高める効果と共に、カチオンを放出して、後述する高分子凝集剤に起因する粘着性を解消し、粒状土の接着を防止して分離を促進する役割を果たす。マグネシウム化合物としては、例えば、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウムが挙げられる。なかでも酸化マグネシウムが好ましい。酸化マグネシウムは粉体状のものを用いることが好ましく、粉体の粒子径としては1mm以下の微粉が好ましい。また、マグネシウム化合物は、酸化マグネシウムを含む無機鉱物の混合物であることが好ましく、この場合、マグネシウム化合物と共に、炭酸カルシウムや珪酸カルシウム等のカルシウム化合物や、ペーパースラッジ灰などを併用することもできる。
また本発明の中性固化剤は、pH調整剤として、アルミニウム化合物、又は、鉄化合物を含有する。これらpH調整剤は、マグネシウム化合物やペーパースラッジ灰などが示すアルカリ性を中和する役割と、カチオンを放出して、土粒子の表面電荷を中和し、凝結作用を起こす効果と後述する高分子凝集剤に起因する粘着性を解消し、粒状土の接着を防止して分離を促進する役割を果たす。アルミニウム化合物と鉄化合物は併用してもよい。アルミニウム化合物としては、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、ポリ塩化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム等が挙げられる。鉄化合物としては、例えば、ポリ塩化第二鉄、硫酸第一鉄、ポリ硫酸第二鉄、ポリシリカ鉄等が挙げられる。好ましいpH調整剤は、硫酸バンド、及びポリ塩化アルミニウムである。
さらに本発明の中性固化剤は、高分子凝集剤を含有する。高分子凝集剤は、泥土を凝集させて粒状にする役割を果たす。高分子凝集剤としては従来公知のものを使用することができ、例えば、アクリル酸ナトリウム等のカルボン酸塩系の重合体、カルボン酸塩とアクリルアミドとの共重合体、スルホン酸塩とアクリルアミドとの共重合体、アルキルアミノアクリレート塩とアクリルアミドとの共重合体、アルキルアミノメタクリレート塩とアクリルアミドとの共重合体等が挙げられる。このうち、ポリカルボン酸塩系物質、すなわち、カルボン酸塩の重合体、及び、カルボン酸塩とアクリルアミドとの共重合体が好ましい。
前記カルボン酸塩とアクリルアミドとの共重合体におけるポリカルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。
前記スルホン酸塩とアクリルアミドとの共重合体におけるスルホン酸としては、例えば、アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等を挙げることができる。
前記アルキルアミノアクリレート塩とアクリルアミドとの共重合体におけるアルキルアミノアクリレート塩としては、アクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、アクリロイル2−ヒドロキシプロピルリド等を挙げることができる。
前記アルキルアミノメタクリレート塩とアクリルアミドとの共重合体におけるアルキルアミノメタクリレート塩としては、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピルメタアクリルアミド、メタアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、メタアクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、メタアクリロイル2−ヒドロキシプロピルリド等を挙げることができる。
高分子凝集剤の分子量は特に限定されないが、例えば、粘度法により測定した固有粘度から算出される分子量が1000万〜2000万の範囲にあるものであってもよい。
また、高分子凝集剤は粉体状のものを使用することが好ましい。その粒径は特に限定されないが、例えば、200メッシュのふるいを通過した粒径75μm以下のものや、100メッシュのふるいを通過した粒径150μm以下のもの、60メッシュのふるいを通過した粒径250μm以下のものを使用することができる。より短時間で泥土の改質を実現できることから、高分子凝集剤の粒径は小さいほうが好ましい。従って、250μm以下が好ましく、150μm以下がより好ましく、75μm以下がさらに好ましい。
本発明の中性固化剤は、上述した四成分を必須成分とし、他の成分を含有してもよいし、含有しなくともよいが、従来の土壌改良剤に使用されている、セメント、石膏、生石灰のいずれも含有することなく、泥土を粒状土に改質することができる。
本発明の中性固化剤における各成分の含有量は、泥土の改質の度合いを考慮して適宜設定可能であるが、具体的には、中性固化剤全体を100重量%として、前記ゼオライトの含量が40〜98重量%、前記マグネシウム化合物の含量が0.5〜50重量%、前記pH調整剤の含量が0.1〜20重量%、及び高分子凝集剤の含量が0.1〜10重量%であることが好ましい。前記ゼオライトの含量は50〜98重量%がより好ましく、60〜97重量%がさらに好ましく、70〜96重量%がよりさらに好ましく、80〜95重量%が特に好ましい。前記マグネシウム化合物の含量は0.8〜40重量%がより好ましく、1.0〜30重量%がさらに好ましく、1.0〜20重量%がよりさらに好ましい。前記pH調整剤の含量は0.1〜20重量%がより好ましく、0.5〜15重量%がさらに好ましく、1.0〜10重量%がよりさらに好ましい。高分子凝集剤の含量は0.5〜10重量%がより好ましく、0.8〜8重量%がさらに好ましく、1.0〜5重量%がよりさらに好ましい。
本発明の中性固化剤は、各成分を混合して製造することができる。各成分はそれぞれ個別の材料であってよいが、そのうち2成分があらかじめ混合されたものを使用してもよい。特に前記マグネシウム化合物と前記pH調整剤は、これらがあらかじめ混合されて市販されている、中性化された酸化マグネシウムを使用することができる。各成分を混合するにあたっては、特に限定されないが、リボン式、パドル式、回転ドラム式等の任意の方式の混合機器を使用すればよい。
本発明の中性固化剤は、対象となる泥土に混ぜ合わさることで泥土を固化するために使用される。泥土に混ぜ合わせる方法は特に限定されないが、特殊な装置を用いる必要はなく、例えば、排泥が発生した現場において、バックホウや各種ミキサー系混練機などの重機を用いて泥土と中性固化剤を混合するだけで、泥土を、高い強度を備え、取り扱いが容易な粒状土に改質することができる。
本発明の中性固化剤の使用量は、泥土の含水量や、有機物の含量などにより左右され、特に限定されないが、改質の程度を考慮して当業者は適宜設定可能である。しかし、例えば、含水土100重量部に対して0.1〜10重量部程度、好ましくは1〜5重量部程度使用すればよい。本発明の中性固化剤には、セメント系固化材や石膏系固化材と比較して少量の使用であっても泥土の改質が可能という利点がある。
本発明によって改質できる泥土としては、特に限定されないが、泥状の掘削物や泥水からなる泥土であってよく、改良を必要とする泥状土が対象となる。より具体的には、シールド工事や推進工事などから発生する泥状土、浚渫工事などから発生する含水比80重量%以上の高含水の軟弱土等が挙げられる。本発明によると、このような泥土を、中性で、コーン指数が200kN/m以上と強度が改善されて、再泥化が防止され、しかも、取り扱いが容易な粒状土に改質することができる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(試験例)
[試験目的]
高分子凝集剤について、粒度による改質時間の差を確認することで改質に最適な粒度を確認することを目的とする。
[試験方法]
試験対象土:水田採取粘土(京都市)
高分子凝集剤:アクリル酸塩−アクリルアミド共重合体の粉体品。粒度を75μm(200メッシュ)、150μm(100メッシュ)、又は250μm(60メッシュ)に調節したもの。
試験機材:ホバートミキサー、ストップウォッチ
試験手順:
(1)試験対象土に加水を行い、電子レンジ法(JIS1203:2009/JGS0121−2009)にて含水比を測定した。
(2)1Lすり切りビーカーにて、ボウルに加水対象土を1L量り取った。
(3)加水対象土に試験高分子凝集剤を1kg/m(1g/L)添加して、ホバートミキサーを用いて混合し、加水対象土が造粒するまでの時間(改質時間)をストップウォッチにて測定した。得られた結果を表1に示す。
Figure 0006363281
[試験結果]
表1より、高分子凝集剤の粒度や、対象土の含水比に関わらず、いずれの試験においても、対象土を造粒化することができた。しかし、最も粒度の細かい粒度75μmの粉体品が、最も短時間で対象土を造粒化することができた。この結果に基づき、以下の実施例では、高分子凝集剤として、粒度が75μmのものを使用した。
(実施例及び比較例)
[試験方法]
試験対象土:
(1)水田採取粘土(京都市)と市販川砂を混合したもの。
含水比40.2%、pH5.66、湿潤密度1.78。
礫分2.5%、砂分74.0%、シルト分20.0%、粘土分3.5%(細粒分23.5%)。
(2)水田採取粘土(京都市):砂質粘性土:CsS。
含水比60.3%、pH5.63、湿潤密度1.56、土粒子の密度2.496g/cm(有機物を多く含む)。
礫分2.9%、砂分35.0%、シルト分57.7%、粘土分4.4%(細粒分62.1%)。
(3)前記(2)に加水して、含水比76.9%としたもの。
ゼオライト:天然ゼオライト
中性化酸化マグネシウム:(内訳)炭酸カルシウム30〜35%、酸化マグネシウム25〜30%、非晶質系珪酸カルシウム20〜30%、硫酸バンド15〜25%。
高分子凝集剤:アクリル酸塩−アクリルアミド共重合体の粉体品。粒度を75μm以下(200メッシュ)に調節したもの。
試験手順:
(1)試験対象土を1.5L秤量した。
(2)秤量した土砂に対して、各表に示す土質改良材を、各表に示す添加量で添加した後、1分間の混合撹拌(機械)を行った。なお、添加量は、試験対象土の体積当たりの重量とした。
(3)混合撹拌後の土砂性状を確認し、コーン指数及びpH(混合撹拌直後、養生1日後、3日後及び7日後)を測定した。養生は、モールドに詰めてそのまま室温にて行った。
表2に示した実施例と比較例では、試験対象土として(1)を使用した結果をまとめた。表2中の実施例1〜3では、本発明の実施形態に係る中性固化剤として、ゼオライト94重量%、中性化酸化マグネシウム5重量%(すなわち、酸化マグネシウム約1.3〜1.5重量%、硫酸バンド約0.8〜1.3重量%)、高分子凝集剤1重量%を配合したものを使用した。
Figure 0006363281
比較例1〜3では、石膏と高分子凝集剤とからなる改良剤を試験対象土に混ぜ込んだ結果、試験対象土はある程度改質されたが、粒状土にはならず、容器の壁面にも貼りつき、取り扱いが困難なものであった。また、改質された土の強度は、試験対象土と比較とすると向上したものの、その向上の度合いは十分なものではなかった。
これに対し、本発明の中性固化剤を試験対象土に混ぜ込んだ実施例1〜3では、試験対象土が粒状の土に改質され、容器の壁面にも貼りつかず、取り扱いが極めて容易なものとなった。改質された土は、1分間の混合撹拌直後でコーン指数が200kN/mを超えることとなり、高い強度を示すものとなった。
表3に示した実施例と比較例では、試験対象土として(2)を使用した結果をまとめた。表3中の実施例4〜6では、本発明の実施形態に係る中性固化剤として、ゼオライト45重量%、中性化酸化マグネシウム45重量%(すなわち、酸化マグネシウム約11〜14重量%、硫酸バンド約6.8〜11重量%)、高分子凝集剤10重量%を配合したものを使用した。
Figure 0006363281
石膏を用いた比較例4〜6では、いずれも高いコーン指数は達成されず、また、粒状土を得ることもできなかった。生石灰を3%用いた比較例7では、高いコーン指数は達成されず、また、粒状土を得ることもできなかった。生石灰を5%用いた比較例8ではある程度のコーン指数は達成できたが、粒状土を得ることはできなかった。生石灰を10%用いた比較例9では、高いコーン指数は達成できたが、粒状土を得ることができず、また、処理後の土がアルカリ性を示し、好ましいものではなかった。
本発明の中性固化剤を試験対象土に混ぜ込んだ実施例4〜6では、試験対象土が粒状の土に改質され、容器の壁面に貼りつくこともなく、取り扱いが極めて容易な粒状土を得ることができた。改質された土は、1分間の混合撹拌直後でコーン指数が200kN/mを超えることとなり、高い強度を示すものとなった。
石膏と高分子凝集剤とからなる改良剤を3%用いた比較例10では、比較的高いコーン指数が達成され、また、粒状土を得ることもできたが、改良剤の添加量が同じ実施例6と比較すると明らかに効果が劣るものであった。
表4に示した実施例と比較例では、試験対象土として(3)を使用した結果をまとめた。表4中の実施例7〜9では、本発明の実施形態に係る中性固化剤として、ゼオライト45重量%、中性化酸化マグネシウム45重量%(すなわち、酸化マグネシウム約11〜14重量%、硫酸バンド約6.8〜11重量%)、高分子凝集剤10重量%を配合したものを使用した。
Figure 0006363281
石膏を用いた比較例11〜13では、いずれも高いコーン指数は達成されず、また、粒状土を得ることもできなかった。生石灰を用いた比較例14〜16でも、いずれも高いコーン指数は達成されず、また、粒状土を得ることもできなかった。加えて、生石灰を10%用いた比較例16では、処理後の土がアルカリ性を示し、好ましいものではなかった。
本発明の中性固化剤を試験対象土に混ぜ込んだ実施例7〜9のうち、中性固化剤の使用量がわずか1%と少ない実施例7では、改質土の強度が比較的低かったものの、使用量が2%又は3%の実施例8及び9では、試験対象土が粒状の土に改質され、容器の壁面に貼りつくこともなく、取り扱いが極めて容易な粒状土を得ることができた。改質された土は、1分間の混合撹拌直後でコーン指数が200kN/mを超えることとなり、高い強度を示すものとなった。
石膏と高分子凝集剤とからなる改良剤を1.5%又は3%用いた比較例17及び18では、粒状土を得ることができず、改質剤の添加量が同程度の実施例8及び9と比較して、明らかに効果が劣るものであった。

Claims (4)

  1. 多孔性物質であるゼオライト、
    マグネシウム化合物、
    pH調整剤としてアルミニウム化合物又は鉄化合物、及び
    カルボン酸塩とアクリルアミドとの共重合体である高分子凝集剤を含み、
    前記ゼオライトの含量が40〜98重量%、前記マグネシウム化合物の含量が0.5〜50重量%、前記pH調整剤の含量が0.1〜20重量%、及び前記高分子凝集剤の含量が0.1〜10重量%である、一剤型の中性固化剤。
  2. 前記マグネシウム化合物が酸化マグネシウムを含む無機鉱物の混合物である、請求項1に記載の中性固化剤。
  3. 前記マグネシウム化合物の含量が0.8〜40重量%である、請求項1又は2に記載の中性固化剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の中性固化剤を泥土に混ぜ合わせて、粒状の土に改質することを含む、泥土の固化方法。
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