JP6265190B2 - 自動車用乗員保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用乗員保護装置に関する。
下記特許文献1には、車両用カーテンエアバッグ装置の一例が開示されている。簡単に説明すると、この車両用カーテンエアバッグ装置は、側面衝突時に着座乗員の頭部を保護するメインチャンバと、当該メインチャンバの車両前方側に配置されかつメインチャンバに遅れて膨張展開するディレイチャンバと、メインチャンバに対して車両幅方向内側に配置されて運転席用エアバッグとメインチャンバとの間に形成される隙間を塞ぐように膨張展開されるサブチャンバと、を備えている。上記構成によれば、微小ラップ時には、車両用カーテンエアバッグ装置と運転席用エアバッグ装置の両方が作動し、ロールオーバー時には、車両用カーテンエアバッグ装置のみが作動する。これにより、微小ラップ衝突時及びロールオーバー時のいずれにおいても、着座乗員の頭部が保護される。
特許5637192号公報
ここで、上記先行技術による場合、斜突時、特にオブリーク衝突時における着座乗員の頭部の保護性能を高めようとすると、運転席用エアバッグの大型化やカーテンエアバッグにおける車両前方側に配置される前端チャンバの大型化が必要になる。しかし、そうした対策を採ると、膨張展開時に運転席用エアバッグとカーテンエアバッグとが相互に干渉し、運転席用エアバッグとカーテンエアバッグの双方の膨張展開状態が安定しない可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、斜突時、特にオブリーク衝突時に、運転席用エアバッグとカーテンエアバッグの双方の膨張展開状態を安定させることにより、着座乗員の頭部保護性能を向上させることができる自動車用乗員保護装置を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、ステアリングホイールに設けられ、斜突時に展開が完了した状態では扁平な略球状の袋体とされる運転席用エアバッグと、車室の天井裏に設けられ、斜突時に展開が完了した状態では運転席側のサイドウインドの車両幅方向内側に配置されてカーテン状の袋体とされる主チャンバと、当該主チャンバの車両前方側に設けられて展開が完了した状態では車室内側から車両上下方向に見て当該主チャンバに対して車両幅方向内側へ屈曲した位置に配置される副チャンバと、前記主チャンバと前記副チャンバとの間に配置された非膨張部と、前記非膨張部の車両上下方向上側に設けられて前記主チャンバから前記副チャンバへのガスの供給を可能とする第1ガス供給路と、を含んで構成されたカーテンエアバッグと、を有し、前記非膨張部は、前記運転席用エアバッグにおいて外径が最も大きい最大外径部と車両幅方向に対向する位置に配置されている。
請求項1記載の本発明によれば、斜突時、特にオブリーク衝突時になると、運転席用エアバッグ及びカーテンエアバッグの両方が膨張展開される。なお、カーテンエアバッグは、主チャンバが先に膨張展開してから、主チャンバ内のガスが第1ガス供給路を介して副チャンバへ供給される。これにより、副チャンバが膨張展開し、車室内側から車両上下方向に見て主チャンバに対して車両幅方向内側へ屈曲した位置に副チャンバが配置される。
ここで、本発明では、主チャンバと副チャンバとの間に配置された非膨張部が、運転席用エアバッグにおいて外径が最も大きい最大外径部と車両幅方向に対向する位置に配置されている。このため、運転席用エアバッグの最大外径部と非膨張部との間に隙間が形成される。その結果、仮に運転席用エアバッグ及びカーテンエアバッグが斜突対策用に大型化されたとしても、運転席用エアバッグとカーテンエアバッグとが相互に干渉することが抑制される。これにより、運転席用エアバッグとカーテンエアバッグの双方の膨張展開状態が安定する。
請求項2記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、請求項1に記載の発明において、前記カーテンエアバッグにおける前記非膨張部の車両下方側には、前記主チャンバと前記副チャンバとを車両前後方向に連通する第2ガス供給路が設けられている。
請求項2記載の本発明の作用は以下の通りである。
斜突時、特にオブリーク衝突時になると、着座乗員の頭部は車両前方側かつ車両幅方向外側へ斜めに慣性移動する。このため、運転席用エアバッグの車両幅方向外側の端部付近に着座乗員の頭部が当接してくる。
ここで、仮に運転席用エアバッグとカーテンエアバッグとの相互干渉対策のために両者の間に隙間があり過ぎると、斜突時に運転席用エアバッグで着座乗員の頭部を拘束する際に、運転席用エアバッグの車両幅方向外側の端部が着座乗員の頭部に押されて、運転席用エアバッグが倒れていく。その結果、運転席用エアバッグが本来有している頭部拘束性能が充分に発揮されず、運転席用エアバッグによる着座乗員の頭部の拘束が非効率的となる。
これに対し、本発明では、カーテンエアバッグにおける非膨張部の車両下方側に主チャンバと副チャンバとを車両前後方向に連通する第2ガス供給路を設けたので、上記隙間となる箇所に第2ガス供給路が存在することになる。このため、運転席用エアバッグの車両幅方向外側の端部が着座乗員の頭部によって押されたときに、当該車両幅方向外側の端部の裏側(車両前方側)にあるカーテンエアバッグの副チャンバが、当該車両幅方向外側の端部の裏面に早期に接触する。これにより、運転席用エアバッグの車両幅方向外側の端部は、カーテンエアバッグの副チャンバによって車両前方側から早期に支えられるので、運転席用エアバッグの倒れ込みが抑制されると共に、運転席用エアバッグの反力が迅速に高まる。
請求項3記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、請求項2に記載の発明において、前記運転席用エアバッグを車室内側から車両幅方向に見たときに、当該運転席用エアバッグにおいて外径が最も大きい最大外径部の車両幅方向外側の端部が、前記第2ガス供給路上に配置されている。
請求項3載の本発明によれば、運転席用エアバッグを車室内側から車両幅方向に見たときに、当該運転席用エアバッグにおいて外径が最も大きい最大外径部の車両幅方向外側の端部が、第2ガス供給路上に配置されているため、外径が最も大きい箇所を車両前方側から支えることができる。従って、運転席用エアバッグの倒れ込みが効率よく抑制される。
請求項4記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記第2ガス供給路の少なくとも一部は、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドアのドアベルトラインより車両下方側に位置している。
請求項4記載の本発明によれば、第2ガス供給路の少なくとも一部は、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドアのドアベルトラインより車両下方側に位置しているため、着座乗員がカーテンエアバッグを車両幅方向外側へ強く押したときに、カーテンエアバッグは第2ガス供給路を介してベルトライン近傍のドアトリムから反力が得られる。
請求項5記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記副チャンバの車両上下方向の下部側には、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドアのドアベルトラインよりも車両下方側に位置する下側延長部が設けられている。
請求項5記載の本発明によれば、着座乗員がカーテンエアバッグを車両幅方向外側へ強く押したときに、カーテンエアバッグは下側延長部を介してベルトライン近傍のドアトリムから反力が得られる。
請求項6記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、請求項5に記載の発明において、前記主チャンバの車両上下方向の下縁側には、前記副チャンバの前記下側延長部に対して車両上方側かつ車両後方側へ抉れた抉り部が形成されている。
請求項6記載の本発明によれば、主チャンバの車両上下方向の下縁側に、副チャンバの下側延長部に対して車両上方側かつ車両後方側へ抉れた抉り部が形成されているため、車両用シートにサイドエアバッグ装置が搭載されている場合にサイドエアバッグの上部との干渉を抑制することができる。
請求項7記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記非膨張部は、車両上下方向に離間して配置されかつ各々島状に形成された第1非膨張部及び第2非膨張部と、当該第1非膨張部と当該第2非膨張部とを略車両上下方向に繋ぐ繋ぎ部と、を含んで構成されており、さらに、車室内側から車両幅方向に見て、前記第1非膨張部は前記第2非膨張部よりも車両前方側に配置されていると共に、前記繋ぎ部は車両上下方向に対して車両前方側へ傾斜した状態で配置とされている。
請求項7記載の本発明の作用は、以下の通りである。
一般に、非膨張部を大きくすると、ガス量が少なくて済むため、コストを削減できる。しかし、非膨張部を大きくし過ぎると、着座乗員の頭部保護エリアが減少してしまう。
ここで、本発明では、非膨張部を各々島状とされた第1非膨張部及び第2非膨張部と繋ぎ部とで構成し、車室内側から車両幅方向に見て、第1非膨張部を第2非膨張部よりも車両前方側に配置すると共に、繋ぎ部を車両上下方向に対して車両前方側へ傾斜した状態で配置したので、着座乗員が小柄な女性でありかつ車両用シートを最前位置までスライドさせていたときに、側面衝突した際の頭部保護エリアが繋ぎ部の車両後方側に確保することも可能になる。また、着座乗員が標準的な体格の男性であった場合において、斜突時、特にオブリーク衝突時に、運転席用エアバッグの車両幅方向外側の端部を副チャンバで支えて着座乗員の頭部を拘束する際に、副チャンバにおいて運転席用エアバッグを支える領域を充分に膨張させることができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、斜突時、特にオブリーク衝突時に、運転席用エアバッグとカーテンエアバッグの双方の膨張展開状態を安定させることにより、着座乗員の頭部保護性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、運転席用エアバッグとカーテンエアバッグの双方の膨張展開状態を安定させることと、着座乗員の頭部を効率よく拘束することの両立を図ることができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、着座乗員の頭部を効率よく拘束するという請求項2記載の効果の一部を更に高めることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、斜突時、特にオブリーク衝突時に、乗員の車外放出を効果的に抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、請求項4記載の発明と同様に、斜突時、特にオブリーク衝突時に、乗員の車外放出を効果的に抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項6記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、斜突時、特にオブリーク衝突時に、運転席用エアバッグとカーテンエアバッグの膨張展開状態を安定させることができるだけでなく、カーテンエアバッグとサイドエアバッグの膨張展開状態をも安定させることができるという優れた効果を有する。
請求項7記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、カーテンエアバッグを膨張展開させるのに必要なガス量を削減しつつ、種々の体格の乗員に対して頭部保護性能を高く維持することができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係る自動車用乗員保護装置の要部を示しており、カーテンエアバッグ及び運転席用エアバッグが膨張展開した状態を車室内側から車両幅方向に見て示す側面図である。 (A)は図1の2A−2A線に沿った平断面図であり、(B)は図1の2B−2B線に沿った平断面図である。 図1に示されるカーテンエアバッグ及び運転席用エアバッグを備えた自動車用乗員保護装置が作動した状態を車室内側から車両幅方向に見て示す側面図である。 図1に示される自動車用乗員保護装置の概略平面図である。 本実施形態に係る自動車用乗員保護装置の効果を説明するための説明図であり、(A)は運転席用エアバッグの最大外径部が前部側非膨張部から車両後方側にずれて配置された場合を示す図1に対応する側面図であり、(B)は(A)の5B−5B線に沿った平断面図である。 本実施形態に係る自動車用乗員保護装置の効果を説明するための説明図であり、(A)は運転席用エアバッグの最大外径部が前部側非膨張部から車両前方側にずれて配置された場合を示す図5(A)に対応する側面図であり、(B)は(A)の6B−6B線に沿った平断面図である。 本実施形態に係る自動車用乗員保護装置の効果を説明するための説明図であり、(A)はカーテンエアバッグの前部側非膨張部が下縁まで延長されて運転席用エアバッグの最大外径部の裏面側に隙間が形成されていた場合を示す図5(A)に対応する側面図であり、(B)は(A)の7B−7B線に沿った平断面図である。 本実施形態に係る自動車用乗員保護装置の効果を説明するための説明図であり、(A)はカーテンエアバッグの第2ガス供給路の外径が大き過ぎた場合を示す図5(A)に対応する側面図であり、(B)は(A)の8B−8B線に沿った平断面図である。 本実施形態に係る自動車用乗員保護装置の効果を説明するための説明図であり、(A)はカーテンエアバッグの前部側非膨張部が下縁まで延長されて第2ガス供給路が形成されていなかった場合において、インパクタの当接前の状態を示す縦断面図であり、(B)はインパクタの当接後の状態を示す縦断面図である。 本実施形態に係る自動車用乗員保護装置の効果を説明するための説明図であり、(A)はカーテンエアバッグの前部側非膨張部の車両下方側に第2ガス供給路が形成されかつ少なくともその一部がドアベルトラインより車両下方側に位置されている場合において、インパクタの当接前の状態を示す縦断面図であり、(B)はインパクタの当接後の状態を示す縦断面図である。
以下、図1〜図10を用いて、本発明の一実施形態に係る自動車用乗員保護装置10について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図3及び図4に示されるように、自動車用乗員保護装置10は、ステアリングホイール12のホイールパッド14に設けられた運転席用エアバッグ装置16と、車室18の天井裏20の車両幅方向の端部側に設けられたカーテンエアバッグ装置22と、によって構成されている。
運転席用エアバッグ装置16は、ホイールパッド14内に配設されたベースプレートに固定されて斜突時を含む前面衝突時に作動してガスを噴出する図示しないインフレータと、ベースプレートとホイールパッド14との間に折り畳まれた状態で格納されてインフレータから噴出されたガスによって膨張展開される運転席用エアバッグ24と、を主要部として構成されている。なお、ホイールパッド14の乗員と対向する頂壁部の裏面側には、運転席用エアバッグ24から受ける膨張圧が所定値になると破断する図示しないティア部が形成されている。また、運転席用エアバッグ24は、展開が完了した状態では扁平な略球状の袋体とされる。
一方、カーテンエアバッグ装置22は、ルーフサイドレール26に固定されて斜突時を含む側面衝突時及びロールオーバー時に作動してガスを噴出するインフレータ28と、このインフレータ28から噴出されたガスによってカーテン状に膨張展開されるカーテンエアバッグ30と、を主要部として構成されている。
カーテンエアバッグ30は、運転席側(前席側)のサイドドア32のサイドウインド34と後席のサイドドア36のサイドウインド38の両方を略覆うことが可能な大きさを有する略長方形の袋状の布状部材として構成されている。また、カーテンエアバッグ30の上縁部には、各々矩形状に形成された複数のタグ40が適宜間隔で設けられている。これらのタグ40が取付ボルト42及び図示しないウエルドナット又はクリップによってルーフサイドレール26に固定されることにより、折り畳まれた状態のカーテンエアバッグ30がルーフサイドレール26に取り付けられている。カーテンエアバッグ30は図示しないルーフヘッドライニングの車両幅方向外側の端部の裏面側に格納されており、膨張展開時にはルーフヘッドライニングの車両幅方向外側の端部を車室内側へ折り曲げて車両下方側へカーテン状に膨張展開されるようになっている。
以下、カーテンエアバッグ30の構成について詳細に説明する。なお、本実施形態に係る自動車用乗員保護装置10におけるカーテンエアバッグ30の要部は前席(運転席)側の構成であるので、後席側の構成については必要最小限の説明とする。
図1及び図3に示されるように、上述したカーテンエアバッグ30の上縁の略中央部には、インフレータ28の先端部(ガスを噴出する部分)が挿入されるヒレ状のガス導入部44が設けられている。また、カーテンエアバッグ30の上縁側には、略車両前後方向に延在されると共にガス導入部44と連通された第1ガス供給路46が形成されている。従って、インフレータ28から噴出されたガスは、このガス導入部44から導入されて第1ガス供給路46内へ供給されるようになっている。
さらに、カーテンエアバッグ30の第1ガス供給路46の車両下方側には、運転席に着座した乗員の頭部保護エリアに対応して前側主チャンバ48が設けられている。この前側主チャンバ48が本発明における「主チャンバ」に相当する。なお、カーテンエアバッグ30には、後席に着座した乗員の頭部保護エリアに対応して後側主チャンバ50も設けられている。後側主チャンバ50の上部には車両前後方向に延びる上部側非膨張部52が縫製によって形成されており、第1ガス供給路46と後側主チャンバ50とを車両上下方向に区画している。また、前側主チャンバ48と後側主チャンバ50との間には、下縁の略中央部から車両斜め上方後側へ延びる下部側非膨張部54が縫製によって形成されており、前側主チャンバ48と後側主チャンバ50とを車両前後方向に分けている。なお、上部側非膨張部52の始端部52A及び下部側非膨張部54の始端部54Aは車室内側から車両幅方向に見ていずれもセンタピラー56と重なる位置に配置されており、又両始端部52A、54Aは車両上下方向かつ車両後方側へ所定距離だけ離間して配置されている。
上述したカーテンエアバッグ30における前側主チャンバ48の車両前方側には、前側主チャンバ48に隣接して副チャンバ58が設けられている。前側主チャンバ48と副チャンバ58との間には、後述する「非膨張部」としての前部側非膨張部60が縫製によって形成されており、この前部側非膨張部60によって前側主チャンバ48と副チャンバ58とが車両前後方向に区画されている。
前部側非膨張部60は、車両上下方向に離間して配置されかつ各々島状に形成された上側非膨張部60A及び下側非膨張部60Bと、当該上側非膨張部60Aと当該下側非膨張部60Bとを略車両上下方向に繋ぐ繋ぎ部60Cと、を含んで構成されている。さらに、車室内側から車両幅方向に見て、上側非膨張部60Aは下側非膨張部60Bよりも車両前方側に配置されていると共に、繋ぎ部60Cは車両上下方向に対して車両前方側へ傾斜した状態で配置とされている。
副チャンバ58に関連し、図3に示されるように、副チャンバ58の車両上方側に位置するタグ40Aと前側主チャンバ48の車両上方側でかつ最前に位置するタグ40Bとは、帯状の上部テザー62によって車両前後方向に相互に連結されている。上部テザー62の長さは、仮に副チャンバ58が前側主チャンバ48に対して車両前後方向に直線状に配置されるときに必要な長さよりも短く設定されている。これにより、カーテンエアバッグ30の展開が完了した状態では、車室内側から車両上下方向に見て(ルーフパネル及びルーフルーフヘッドライニングを取り除いた車両平面視で)副チャンバ58は前側主チャンバ48に対して車両幅方向内側へ屈曲した位置に配置されるようになっている(図2(A)参照)。なお、カーテンエアバッグ30の副チャンバ58は車両前後方向に一回又は複数回折り返された後に車両上下方向にロール折り又は蛇腹折りされて折り畳まれている。また、図1等では、タグ40及び上部テザー62の図示を省略している。
また、カーテンエアバッグ30の前端部は、前部テザー64によって車体に連結されている。具体的には、前部テザー64の前端部はフロントピラー66に取付ボルト68又はクリップで固定されている。また、前部テザー64の後端部は前部側非膨張部60に縫製により固定されている。なお、図1等では、前部テザー64の図示を省略している。
上述したカーテンエアバッグ30における前部側非膨張部60の車両下方側には、前側主チャンバ48と副チャンバ58とを車両前後方向に連通する第2ガス供給路70が設けられている。この第2ガス供給路70によって前側主チャンバ48の下部と副チャンバ58の下部とが相互に連通されている。第2ガス供給路70の一部(具体的には下部)70Aは、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72より車両下方側に位置されている。但し、第2ガス供給路70の全部が運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72より車両下方側に位置されるようにしてもよい。
また、図1及び図3に示されるように、上述した副チャンバ58の車両上下方向の下部側には、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72よりも車両下方側に位置する下側延長部58Aが設けられている。さらに、前側主チャンバ48の車両上下方向の下縁側には、副チャンバ58の下側延長部58Aに対して車両上方側かつ車両後方側へ抉れた抉り部74が形成されている。この抉り部74が形成されたことで、カーテンエアバッグ30とサイドエアバッグ装置が搭載されている場合にサイドエアバッグ76(図1参照)の上部との干渉を抑制することができる。なお、図1に二点鎖線で図示したサイドエアバッグ76は、車両用シートのシートポジションが最前位置にあるときに膨張展開したときのものである。
上記構成のカーテンエアバッグ30と運転席用エアバッグ24との配置関係について説明すると、図2(A)に示されるように、カーテンエアバッグ30の前部側非膨張部60は、運転席用エアバッグ24において外径が最も大きい最大外径部78と車両幅方向に対向する位置に配置されている。従って、前部側非膨張部60の形成位置では、運転席用エアバッグ24の最大外径部78とカーテンエアバッグ30との間に所定の隙間80が形成されている。なお、ここでいう「外径」とは、図3に示されるように、運転席用エアバッグ24においてステアリングホイール12のリムから乗員側に存在する部分(図3に運転席用エアバッグ24として実線で描かれている部分)を、車室内側から車両幅方向に見たときに、当該乗員側に存在する部分の軸線Qに対して直交する直線と当該乗員側に存在する部分の外形線との二つの交点間の長さをいい、「最大外径」は図3に二点鎖線で図示した線分Pの長さとなる。
また、図1及び図2(B)に示されるように、運転席用エアバッグ24を車室内側から車両幅方向に見たときに、当該運転席用エアバッグ24において外径が最も大きい最大外径部78の車両幅方向外側の端部78A(図2(B)参照)が、前述した第2ガス供給路70上に配置されている。なお、図1では、運転席用エアバッグ24(正確には、図3から分かるように、運転席用エアバッグ24において、ステアリングホイール12のリムから乗員側に存在する部分)を車室内側から車両幅方向に見たときに、運転席用エアバッグ24の中心となる中心位置(最大外径部78を示す一点鎖線Pと軸線Qとの交点)Cが第2ガス供給路70上に位置されている。なお、第2ガス供給路70の外径は、運転席用エアバッグ24の最大外径部78の車両幅方向外側の端部78Aとの干渉が抑制される径寸法に設定されている。
以上の説明において更に補足説明すると、斜突(MDB斜突、オブリーク衝突)とは、例えばNHTSAにて規定される斜め前方からの衝突(一例として、衝突相手方との相対角15°、車幅方向のラップ量35%程度の衝突)とされる。この実施形態では、一例として相対速度90km/hrでの斜突が想定されている。NHTSAとは、米国の国家道路交通***(National Highway Traffic Safety Administration)の略称である。
(本実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
斜突時、特にオブリーク衝突時になると、運転席用エアバッグ装置16のインフレータが作動すると共に、カーテンエアバッグ装置22のインフレータ28が作動する。これにより、運転席用エアバッグ24及びカーテンエアバッグ30の両方が膨張展開される。なお、カーテンエアバッグ30は、前側主チャンバ48が先に膨張展開してから、前側主チャンバ48内のガスが第1ガス供給路46を介して副チャンバ58内へ供給される。これにより、副チャンバ58が膨張展開し、車室内側から車両上下方向に見て前側主チャンバ48に対して車両幅方向内側へ屈曲した位置に副チャンバ58が配置される。
ここで、本実施形態では、図2(A)及び図4に示されるように、前側主チャンバ48と副チャンバ58との間に配置された前部側非膨張部60が、運転席用エアバッグ24において外径が最も大きい最大外径部78と車両幅方向に対向する位置に配置されている。このため、運転席用エアバッグ24の最大外径部78と前部側非膨張部60との間に隙間80が形成される。その結果、仮に運転席用エアバッグ24及びカーテンエアバッグ30が斜突対策用に大型化されたとしても、運転席用エアバッグ24とカーテンエアバッグ30とが相互に干渉することが抑制される。これにより、運転席用エアバッグ24とカーテンエアバッグ30の双方の膨張展開状態が安定する。
上記効果を対比例を用いて更に説明する。なお、その際、対比例においても上記実施形態の構成と同一の構成部分については同一の符号を付すものとする。
仮に、図5(A)、(B)に示されるように、運転席用エアバッグ24の最大外径部78が前部側非膨張部60よりも車両後方側にずれていた場合には、運転席用エアバッグ24の最大外径部78が前側主チャンバ48に干渉する。このため、運転席用エアバッグ24とカーテンエアバッグ30の双方の膨張展開状態は安定しない。
このことは、図6(A)、(B)に示されるように、運転席用エアバッグ24の最大外径部78が前部側非膨張部60よりも車両前方側にずれていた場合にも、同様である。この場合も、運転席用エアバッグ24の最大外径部78が副チャンバ58に干渉する。このため、運転席用エアバッグ24とカーテンエアバッグ30の双方の膨張展開状態は安定しない。
これに対し、本実施形態では、前部側非膨張部60が運転席用エアバッグ24の最大外径部78と車両幅方向に対向する位置に配置されているため、運転席用エアバッグ24の最大外径部78と前部側非膨張部60との間に隙間80が形成される。このため、運転席用エアバッグ24とカーテンエアバッグ30との相互干渉が抑制され、運転席用エアバッグ24とカーテンエアバッグ30の双方の膨張展開状態が安定する。
このように本実施形態によれば、斜突時、特にオブリーク衝突時に、運転席用エアバッグ24とカーテンエアバッグ30の双方の膨張展開状態を安定させることにより、着座乗員の頭部保護性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、カーテンエアバッグ30における前部側非膨張部60の車両下方側には、前側主チャンバ48と副チャンバ58とを車両前後方向に連通する第2ガス供給路70が設けられている。このため、以下の作用及び効果が得られる。
斜突時、特にオブリーク衝突時になると、着座乗員の頭部は車両前方側かつ車両幅方向外側へ斜めに慣性移動する。このため、運転席用エアバッグ24の最大外径部78の車両幅方向外側の端部78A付近に着座乗員の頭部が当接してくる。
ここで、仮に運転席用エアバッグとカーテンエアバッグとの干渉対策のために両者の間に隙間があり過ぎると、つまり、図7(A)、(B)に示されるカーテンエアバッグ90のように、前部側非膨張部92が下縁まで延長されて運転席用エアバッグ24の最大外径部78の車両幅方向外側の端部78Aの裏面側(車両前方側)に隙間94が存在したとする。この場合、斜突時に運転席用エアバッグで着座乗員の頭部を拘束する際に、運転席用エアバッグ24の最大外径部78の車両幅方向外側の端部78Aが着座乗員の頭部に押されて、運転席用エアバッグ24が倒れていく(図7(B)の二点鎖線で図示した運転席用エアバッグ24を参照)。その結果、運転席用エアバッグ24が本来有している頭部拘束性能が充分に発揮されず、運転席用エアバッグ24による着座乗員の頭部の拘束が非効率的となる。但し、この図7(A)、(B)に示される実施形態も、前部側非膨張部92は運転席用エアバッグ24の最大外径部78と車両幅方向に対向しているので、本発明の一実施形態である。
これに対し、本実施形態では、図1に示されるように、カーテンエアバッグ30における前部側非膨張部60の車両下方側に前側主チャンバ48と副チャンバ58とを車両前後方向に連通する第2ガス供給路70を設けたので、上記隙間94となる箇所に第2ガス供給路70が存在することになる。このため、運転席用エアバッグ24の最大外径部78の車両幅方向外側の端部78Aが着座乗員の頭部によって車両前方側へ押されたときに、当該車両幅方向外側の端部78Aの裏側(車両前方側)にあるカーテンエアバッグ30の副チャンバ58が、当該車両幅方向外側の端部78Aの裏面に早期に接触する。これにより、運転席用エアバッグ24の最大外径部78の車両幅方向外側の端部78Aは、カーテンエアバッグ30の副チャンバ58の領域S(図2(B)参照)によって車両前方側から早期に支えられるので、運転席用エアバッグ24の倒れ込みが抑制されると共に、運転席用エアバッグ24の反力が迅速に高まる。
その結果、本実施形態によれば、運転席用エアバッグ24とカーテンエアバッグ30の双方の膨張展開状態を安定させることと、着座乗員の頭部を効率よく拘束することの両立を図ることができる。なお、第2ガス供給路70を設けた場合の効果としては、斜突時、特にオブリーク衝突時に、第1ガス供給路46からのガスの供給に加えて第2ガス供給路70からもガスが供給されるので、副チャンバ58を迅速に膨張展開させることができるという点も挙げられる。
なお、図8(A)、(B)に示されるように、第2ガス供給路96の外径が大き過ぎると、カーテンエアバッグ98と運転席用エアバッグ24とが相互に干渉するので、外径が大き過ぎる第2ガス供給路96を設けることは好ましくないのは素よりである。但し、この図8(A)、(B)に示される実施形態も、前部側非膨張部60は運転席用エアバッグ24の最大外径部78と車両幅方向に対向しているので、本発明の一実施形態である。
さらに、本実施形態では、運転席用エアバッグ24を車室内側から車両幅方向に見たときに、当該運転席用エアバッグ24において外径が最も大きい最大外径部78の車両幅方向外側の端部78Aが、第2ガス供給路70上に配置されているため、外径が最も大きい箇所を車両前方側から支えることができる。従って、運転席用エアバッグ24の倒れ込みが効率よく抑制される。その結果、本実施形態によれば、着座乗員の頭部を効率よく拘束するという効果を更に高めることができる。
また、本実施形態では、第2ガス供給路70の少なくとも一部70Aは、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72より車両下方側に位置しているため、着座乗員がカーテンエアバッグ30を車両幅方向外側へ強く押したときに、カーテンエアバッグ30は第2ガス供給路70を介して運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72近傍のドアトリムから反力が得られる。
すなわち、仮に前述した図7(A)に示されるカーテンエアバッグ90のように前部側非膨張部92が下縁まで延長されていた場合、図9(A)、(B)に示されるように、カーテンエアバッグ90を車室内側から車両幅方向外側へ着座乗員の頭部を模擬したインパクタ100が押圧したときに、運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72近傍のドアトリムから反力を受け難い。但し、この図9(A)、(B)に示される実施形態も、前部側非膨張部92は運転席用エアバッグ24の最大外径部78と車両幅方向に対向しているので、本発明の一実施形態である。
これに対し、図10(A)、(B)に示されるように、第2ガス供給路70の少なくとも一部70Aを、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72より車両下方側に位置させたので、インパクタ100がカーテンエアバッグ30を押圧したときに、カーテンエアバッグ30は第2ガス供給路70を介して運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72近傍のドアトリムから反力を受けやすい。その結果、本実施形態によれば、斜突時、特にオブリーク衝突時に、乗員の車外放出を効果的に抑制することができる。
さらに、本実施形態では、副チャンバ58の車両上下方向の下部側には、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72よりも車両下方側に位置する下側延長部58Aが設けられている。このため、着座乗員がカーテンエアバッグ30を車両幅方向外側へ強く押したときに、カーテンエアバッグ30は下側延長部58Aを介してドアベルトライン72近傍のドアトリムから反力が得られる。その結果、本実施形態によれば、斜突時、特にオブリーク衝突時に、乗員の車外放出を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、前側主チャンバ48の車両上下方向の下縁側に、副チャンバ58の下側延長部58Aに対して車両上方側かつ車両後方側へ抉れた抉り部74が形成されているため、サイドエアバッグ装置が搭載されている場合にサイドエアバッグ76の上部との干渉を抑制することができる。そのため、本実施形態によれば、斜突時、特にオブリーク衝突時に、運転席用エアバッグ24とカーテンエアバッグ30の膨張展開状態を安定させることができるだけでなく、カーテンエアバッグ30とサイドエアバッグ76の膨張展開状態をも安定させることができる。
さらに、本実施形態では、前部側非膨張部60を各々島状とされた上側非膨張部60A及び下側非膨張部60Bと繋ぎ部60Cとで構成し、車室内側から車両幅方向に見て、上側非膨張部60Aを下側非膨張部60Bよりも車両前方側に配置すると共に、繋ぎ部60Cを車両上下方向に対して車両前方側へ傾斜した状態で配置したので、着座乗員が小柄な女性(AF05ダミー人形;米国成人女性5パーセンタイルの衝突ダミー人形)でありかつ車両用シートを最前位置までスライドさせていたときに、側面衝突した際の頭部保護エリアを繋ぎ部60Cの車両後方側に確保することも可能になる(図1の領域X参照)。また、着座乗員が標準的な体格の男性(AM50ダミー人形;米国人成人男性の50パーセンタイルの衝突ダミー人形)であった場合において、斜突時、特にオブリーク衝突時に、運転席用エアバッグ24の車両幅方向外側の端部78Aを副チャンバ58で支えて着座乗員の頭部を拘束する際に、副チャンバ58において当該車両幅方向外側の端部78Aを支える領域Yを充分に膨張させることができる。その結果、本実施形態によれば、カーテンエアバッグ30を膨張展開させるのに必要なガス量を削減しつつ、種々の体格の乗員に対して頭部保護性能を高く維持することができる。
〔上記実施形態の補足説明〕
上述した本実施形態では、前部側非膨張部60の車両下方側に第2ガス供給路70を設けたが、これに限らず、第2ガス供給路を設けない構成にしてもよい。
また、上述した実施形態では、運転席用エアバッグ24を車室内側から車両幅方向に見たときに、当該運転席用エアバッグ24において外径が最も大きい最大外径部78の車両幅方向外側の端部78Aが、第2ガス供給路70上に配置されていたが、これに限らず、最大外径部の車両幅方向外側の端部が第2ガス供給路上に配置されていない構成としてもよい。例えば、前部側非膨張部60の下側非膨張部60Bが運転席用エアバッグ24の中心位置Cを車両下方側へ越えた位置まで延びて、かつ当該下側非膨張部の車両下方側に外径が小さい第2ガス供給路が形成された構成としてもよい。
さらに、上述した本実施形態では、第2ガス供給路70の少なくとも一部70Aは、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72より車両下方側に位置していたが、これに限らず、第2ガス供給路の全部が運転席側のサイドドアのドアベルトラインより車両上方側に位置する構成としてもよい。
また、上述した本実施形態では、副チャンバ58の車両上下方向の下部側には、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドア32のドアベルトライン72よりも車両下方側に位置する下側延長部58Aが設けられていたが、これに限らず、下側延長部58Aを設けない構成としてもよい。
さらに、上述した本実施形態では、前側主チャンバ48の車両上下方向の下縁側には、副チャンバ58の下側延長部58Aに対して車両上方側かつ車両後方側へ抉れた抉り部74が形成されていたが、これに限らず、抉り部が形成されていない構成としてもよい。
また、上述した本実施形態では、前部側非膨張部60は、車両上下方向に離間して配置されかつ各々島状に形成された上側非膨張部60A及び下側非膨張部60Bと、当該上側非膨張部60Aと当該下側非膨張部60Bとを略車両上下方向に繋ぐ繋ぎ部60Cと、を含んで構成されていたが、これに限らず、「非膨張部」を上記以外の形状としてもよい。従って、既に説明したように、下縁まで延びる前部側非膨張部92が形成されたカーテンエアバッグ90も本発明の一実施形態である。さらに、本実施形態では、車室内側から車両幅方向に見て、上側非膨張部60Aは下側非膨張部60Bよりも車両前方側に配置されていると共に、繋ぎ部60Cは車両上下方向に対して車両前方側へ傾斜した状態で配置とされているが、これに限らず、繋ぎ部が車両上下方向に対して車両前方側へ傾斜していない構成を採ってもよい。
10 自動車用乗員保護装置
12 ステアリングホイール
18 車室
20 天井裏
24 運転席用エアバッグ
30 カーテンエアバッグ
32 運転席側のサイドドア
34 サイドウインド
46 第1ガス供給路
48 前側主チャンバ(主チャンバ)
58 副チャンバ
58A 下側延長部
60 前部側非膨張部(非膨張部)
60A 上側非膨張部(第1非膨張部)
60B 下側非膨張部(第2非膨張部)
60C 繋ぎ部
70 第2ガス供給路
70A 第2ガス供給路の一部(第2ガス供給路の少なくとも一部)
72 ドアベルトライン
74 抉り部
78 最大外径部
78A 最大外径部の車両幅方向外側の端部
90 カーテンエアバッグ
92 前部側非膨張部

Claims (7)

  1. ステアリングホイールに設けられ、斜突時に展開が完了した状態では扁平な略球状の袋体とされる運転席用エアバッグと、
    車室の天井裏に設けられ、斜突時に展開が完了した状態では運転席側のサイドウインドの車両幅方向内側に配置されてカーテン状の袋体とされる主チャンバと、当該主チャンバの車両前方側に設けられて展開が完了した状態では車室内側から車両上下方向に見て当該主チャンバに対して車両幅方向内側へ屈曲した位置に配置される副チャンバと、前記主チャンバと前記副チャンバとの間に配置された非膨張部と、前記非膨張部の車両上下方向上側に設けられて前記主チャンバから前記副チャンバへのガスの供給を可能とする第1ガス供給路と、を含んで構成されたカーテンエアバッグと、
    を有し、
    前記非膨張部は、前記運転席用エアバッグにおいて外径が最も大きい最大外径部と車両幅方向に対向する位置に配置されている、
    自動車用乗員保護装置。
  2. 前記カーテンエアバッグにおける前記非膨張部の車両下方側には、前記主チャンバと前記副チャンバとを車両前後方向に連通する第2ガス供給路が設けられている、
    請求項1に記載の自動車用乗員保護装置。
  3. 前記運転席用エアバッグを車室内側から車両幅方向に見たときに、当該運転席用エアバッグにおいて外径が最も大きい最大外径部の車両幅方向外側の端部が、前記第2ガス供給路上に配置されている、
    請求項2に記載の自動車用乗員保護装置。
  4. 前記第2ガス供給路の少なくとも一部は、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドアのドアベルトラインより車両下方側に位置している、
    請求項2又は請求項3に記載の自動車用乗員保護装置。
  5. 前記副チャンバの車両上下方向の下部側には、車室内側から車両幅方向に見て運転席側のサイドドアのドアベルトラインよりも車両下方側に位置する下側延長部が設けられている、
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載された自動車用乗員保護装置。
  6. 前記主チャンバの車両上下方向の下縁側には、前記副チャンバの前記下側延長部に対して車両上方側かつ車両後方側へ抉れた抉り部が形成されている、
    請求項5に記載された自動車用乗員保護装置。
  7. 前記非膨張部は、車両上下方向に離間して配置されかつ各々島状に形成された第1非膨張部及び第2非膨張部と、当該第1非膨張部と当該第2非膨張部とを略車両上下方向に繋ぐ繋ぎ部と、を含んで構成されており、
    さらに、車室内側から車両幅方向に見て、前記第1非膨張部は前記第2非膨張部よりも車両前方側に配置されていると共に、前記繋ぎ部は車両上下方向に対して車両前方側へ傾斜した状態で配置とされている、
    請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載された自動車用乗員保護装置。
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