JP6262245B2 - オキサゾリジン−2−オンピリミジン誘導体 - Google Patents

オキサゾリジン−2−オンピリミジン誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JP6262245B2
JP6262245B2 JP2015541289A JP2015541289A JP6262245B2 JP 6262245 B2 JP6262245 B2 JP 6262245B2 JP 2015541289 A JP2015541289 A JP 2015541289A JP 2015541289 A JP2015541289 A JP 2015541289A JP 6262245 B2 JP6262245 B2 JP 6262245B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkoxy
amino
trifluoromethyl
oxazolidine
phenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015541289A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015536974A (ja
JP2015536974A5 (ja
Inventor
アレック フェアハート,ロビン
アレック フェアハート,ロビン
フェレット,パスカル
ステファン カルソフ,フランク
ステファン カルソフ,フランク
ラークナー,アンドレア
ルエガー,ヘインリッヒ
Original Assignee
ノバルティス アーゲー
ノバルティス アーゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ノバルティス アーゲー, ノバルティス アーゲー filed Critical ノバルティス アーゲー
Publication of JP2015536974A publication Critical patent/JP2015536974A/ja
Publication of JP2015536974A5 publication Critical patent/JP2015536974A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6262245B2 publication Critical patent/JP6262245B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D413/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D413/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing three or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/535Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with at least one nitrogen and one oxygen as the ring hetero atoms, e.g. 1,2-oxazines
    • A61K31/53751,4-Oxazines, e.g. morpholine
    • A61K31/53771,4-Oxazines, e.g. morpholine not condensed and containing further heterocyclic rings, e.g. timolol
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/02Drugs for dermatological disorders for treating wounds, ulcers, burns, scars, keloids, or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D417/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00
    • C07D417/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00 containing three or more hetero rings

Description

本発明は、PI3K(ホスファチジルイノシトール−3−キナーゼ)阻害剤として作用するオキサゾリジン−2−オン置換ピリミジン化合物、ならびにその医薬組成物、これらの製造のための方法、およびPI3キナーゼ依存性の状態、疾患および障害の治療のための使用に関する。
ホスファチジルイノシトール−3−キナーゼスーパーファミリーは、4種の異なるPI3Kに関連する脂質またはタンパク質キナーゼを含む。クラスI、IIおよびIIIはこれらの基質の特異性が異なる脂質キナーゼであるのに対して、PI3キナーゼ関連のタンパク質キナーゼ(PIKK)とも呼ばれるクラスIVのPI3Kはタンパク質キナーゼである。クラスI PI3Kは、イノシトール脂質のD−3’位へのホスフェートの移動を触媒し、これによって、ホスホイノシトール−3−ホスフェート(PIP)、ホスホイノシトール−3,4−ジホスフェート(PIP)およびホスホイノシトール−3,4,5−トリホスフェート(PIP)を産生する脂質キナーゼのファミリーを含み、これらが今度は、プレクストリン相同性、FYVE、Phoxおよび他のリン脂質結合ドメインを含有するタンパク質を、多くの場合原形質膜において、様々なシグナル伝達複合体にドッキングさせることによりシグナル伝達カスケードにおけるセカンドメッセンジャーとして作用する((Vanhaesebroeckら、Annu. Rev. Biochem 70:535頁(2001);Katsoら、Annu. Rev. Cell Dev. Biol. 17:615 (2001))。PI3Kの異常な調節は、多くの場合AKTキナーゼの活性化を介して生存および増殖を高め、ヒトがんにおける最も多い事象の1つであり、複数のレベルで起こることが示されている(Liuら、Nat Rev Drug Discov 8:627〜644頁(2009))。例えば、下流シグナル伝達経路を活性化するPIK3CAにおける体細胞性ミスセンス変異が、多種多様なヒトがんにおいて、かなりの頻度で記載されている。(Huangら、Science 318:1744〜1748頁 (2007)、ZhaoおよびVogt、Oncogene 27:5486〜5496頁 (2008))。ホスホイノシチドをイノシトール環の3’位で脱リン酸化し、これを行うことにより、PI3K活性に拮抗する腫瘍サプレッサー遺伝子PTENは、様々な腫瘍において機能が変異または消失している(KeniryおよびParsons、Oncogene 27:5477〜5485頁 (2008))。いくつかの実験は、PTENを発現できなくなることにより、PI3Kαからβ−アイソフォームへのシグナル伝達依存性シフトの媒介が可能となることを示している(Weeら、Porc Natl Acad Sci USA 105:13057〜13062頁 (2008))。したがって、クラスIのPI3Kαとβ−アイソフォームの両方の阻害は、PTENホスファターゼが不足するがんにおいて特に有利となり得る。
WO2007/084786は、PI3Kを阻害する置換ピリミジン分子について記載している。
Aktの活性化が、哺乳動物のターゲットであるラパマイシン(mTOR)のキナーゼ活性の刺激を生じるということはよく知られている。mTORはタンパク質キナーゼおよびクラスIVのPI3Kの構成員である。哺乳動物細胞において、mTORは、mTORC1およびmTORC2と呼ばれる2つのはっきりと異なるタンパク質複合体内に見出される。mTORC1の活性化は、活性のあるPI3KおよびAktキナーゼに依存している。mTORC2活性化の調節はさらに複雑である。mTORC2は、セリン残基473のリン酸化を介したAktキナーゼ活性の強化に関与している(Sarbassovら、Science 307:1098〜1101頁 (2005)、BayascasおよびAlessi、Mol Cell 18(2):143〜145頁 (2005))。したがって、mTORの阻害と同時にクラスIのPI3Kアイソフォームを触媒阻害することは、PI3K−Akt経路に対してより強い作用を潜在的に導入する、追加的利点であることを意味し得る。
皮膚扁平上皮癌(SCC)は、2番目に頻繁に起こるヒト皮膚がんを意味し、一般的には光線性角化上皮症(AK)が先行して起こる。AKおよび皮膚SCCの病因は、1つの主要なリスクファクターとして慢性的なUV曝露が関連している(Salasche、J Am Acad Dermatol 42:4〜7頁 (2000))。PI3K/Akt/mTOR経路の活性の増強が以前の実験において示唆されている(Chenら、Br J Dermatol; 160(2):442〜445頁 (2009))。長期のUV−B照射は、インビトロで、ヒトケラチノサイトにおいてmRNAでのPTENの発現およびタンパク質レベルのダウンレギュレーションを引き起こし、これらの生存および成長を促進することが示されている(Mingら、Oncogene; 29(4):492〜502頁 (2010))。最近の文献によると、慢性的UV照射とPTENのダウンレギュレーションとの間に原因となるリンクが存在する(Daridoら、Cancer Cell; 20(5):635〜648頁 (2011))。したがって、皮膚SCCおよびAKならびに慢性的に太陽によりダメージを受けた皮膚はすべて、PI3K/Akt/mTORシグナル伝達経路の活性化へとつながるPTEN発現の欠乏に関連づけることができる。
本発明は、式(I)のオキサゾリジン−2−オン置換ピリミジン化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物に関する:

[式中、
は、メチル、エチルまたはヒドロキシメチルであり、
はフェニルであるか(ここで、このフェニルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
あるいは
ピリジルであるか(ここで、このピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
あるいは
N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールであり(ここで、この5員の単環式ヘテロアリールは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
はHまたはメチルである]。
他に特定されていない限り、「本発明の化合物」という用語は、式(I)の化合物およびその下位の式、化合物の塩、この化合物および/もしくは塩の水和物または溶媒和物、ならびにすべての立体異性体(ジアステレオ異性体およびエナンチオマーを含む)、互変異性体および同位体標識した化合物(重水素置換を含む)を指す。本発明の化合物は、式(I)の化合物(またはその下位の式)およびその塩の多形体をさらに含む。式(I)の化合物が述べられている場合、これはまた、式(I)の化合物の互変異性体およびN−酸化物も含むことを意図する。
式(I)の化合物は、PI3キナーゼ依存性疾患の治療に使用するのに適切であると考えられている。式(I)の化合物は、例えば、クラスIのPI3キナーゼ依存性疾患またはクラスIのPI3キナーゼおよびmTORの依存性疾患の治療に使用するのに適切であると考えられている。
本発明は、以下の用語集の用語および結びの実施例を含む、以下の記載を参照してより完全に理解することができる。本明細書で使用される場合、「含む(including)」、「含有する(containing)」および「含む(comprising)」などの用語は、これらの開かれた、非限定的な意味で、本明細書中で使用される。
本明細書中でこれより前におよび本明細書中でこれより以下に使用されている一般的用語は、特に示されていない限り、本開示の脈絡の中で、以下の意味を好ましくは有する:
本明細書で使用する場合、「アルコキシ」という用語は、−O−連結基を介して残りの分子に結合している、1つ以上の分枝を含む、完全に飽和した分枝であるか、または非分枝である炭化水素部分を指す。他に提供されていない限り、アルコキシは、1〜16個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、1〜7個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子を有する部分を指す。アルコキシの例として、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ(butyoxy)、sec−ブトキシ、イソ−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、イソペントキシ、ネオペンチル、n−ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「ピリジル」という用語は、2−ピリジル、3−ピリジルまたは4−ピリジルを指す。メタ位またはパラ位の置換基は、ピリジルの炭素原子に結合している。代表的な例は3−ピリジルである。
本明細書で使用する場合、N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールの置換基はヘテロアリールの炭素原子に結合している。N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールの例として、これらに限定されないが、チアゾリル、オキサゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリルおよび1,3,4−チアジアゾリルが挙げられる。代表的な例はチアゾリルである。
本発明の様々な実施形態が本明細書中に記載されている。各実施形態において特定された特徴を他の特定された特徴と組み合わせることによって、本発明のさらなる実施形態を提供することができることを認識されたい。
一実施形態では、本発明は、式(Ia)

(式中、RおよびRは、上記式(I)の化合物に対して定義されている通りである)
の化合物から選択される式(I)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
一実施形態では、本発明は、式(Ib)

(式中、RおよびRは、上記式(I)の化合物に対して定義されている通りである)
の化合物から選択される、式(I)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
一実施形態では、本発明は、
がフェニルである(ここで、このフェニルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がピリジルである(ここで、このピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
が、N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールである(ここで、この5員の単環式ヘテロアリールは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
一実施形態では、本発明は、
が、フェニル、3−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、4−(3−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニルまたは4−(2−メトキシエトキシ)−フェニルである、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
が3−ピリジルである(ここで、この3−ピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
が3−ピリジルである、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がチアゾリルである(ここで、このチアゾリルは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
が2−チアゾリルである(ここで、この2−チアゾリルは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
が2−チアゾリルである、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
一実施形態では、本発明は、
がメチルである、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がエチルである、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がヒドロキシメチルである、
式(I)、(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
一実施形態では、本発明は、
がメチルであり、
がフェニルである(ここで、このフェニルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がメチルであり、
がピリジルである(ここで、このピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がメチルであり、
が、N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールである(ここで、この5員の単環式ヘテロアリールは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
一実施形態では、本発明は、
がメチルであり、
が、フェニル、3−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、4−(3−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニルまたは4−(2−メトキシエトキシ)−フェニルである、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がメチルであり、
が3−ピリジルである(ここで、この3−ピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がメチルであり、
が3−ピリジルである、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がメチルであり、
がチアゾリルである(ここで、このチアゾリルは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がメチルであり、
が2−チアゾリルである(ここで、この2−チアゾリルは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がメチルであり、
が2−チアゾリルである、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
一実施形態では、本発明は、
がエチルであり、
がフェニルである(ここで、このフェニルは、非置換であるか、またはメタ位および/もしくはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がエチルであり、
がピリジルである(ここで、このピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/もしくはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がエチルであり、
が、N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールである(ここで、この5員の単環式ヘテロアリールは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
一実施形態では、本発明は、
がエチルであり、
が、フェニル、3−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、4−(3−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニルまたは4−(2−メトキシエトキシ)−フェニルである、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がエチルであり、
が3−ピリジルである(ここで、この3−ピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/もしくはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がエチルであり、
が3−ピリジルである、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がエチルであり、
がチアゾリルである(ここで、このチアゾリルは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がエチルであり、
が2−チアゾリルである(ここで、この2−チアゾリルが非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がエチルであり、
が2−チアゾリルである、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
一実施形態では、本発明は、
がヒドロキシメチルであり、
がフェニルである(ここで、このフェニルは、非置換であるか、またはメタ位および/もしくはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がヒドロキシメチルであり、
がピリジルである(ここで、このピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/もしくはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がヒドロキシメチルであり、
が、N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールである(ここで、この5員の単環式ヘテロアリールは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
一実施形態では、本発明は、
がヒドロキシメチルであり、
がフェニル、3−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、4−(3−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニルまたは4−(2−メトキシエトキシ)−フェニルである、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がヒドロキシメチルであり、
が3−ピリジルである(ここで、この3−ピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/もしくはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がヒドロキシメチルであり、
が3−ピリジルである、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がヒドロキシメチルであり、
がチアゾリルである(ここで、このチアゾリルは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がヒドロキシメチルであり、
が2−チアゾリルである(ここで、この2−チアゾリルは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
がヒドロキシメチルであり、
が2−チアゾリルである、
式(Ia)もしくは(Ib)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−メチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(3−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(チアゾール−2−イル)オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−エチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−ヒドロキシメチル−5−フェニル−オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−5−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−4−(ヒドロキシメチル)オキサゾリジン−2−オンまたは
3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン
から選択される、化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、
(4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−メチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン、
(4R,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(3−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(チアゾール−2−イル)オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−エチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−ヒドロキシメチル−5−フェニル−オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−5−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−4−(ヒドロキシメチル)オキサゾリジン−2−オンまたは
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン
から選択される、化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物を提供する。
特定の実施形態は、本明細書中に記載されている特定の例示された化合物により提供される。
本明細書で使用される場合、「光学異性体」または「立体異性体」という用語は、所与の本発明の化合物に対して存在し得る様々な立体異性体の形態のいずれかを指し、幾何学的異性体を含む。置換基は、炭素原子のキラル中心において付加していることができることを理解されたい。「キラル」という用語は、これらの鏡像パートナーに対して重ね合せできないという特性を有する分子を指す一方で、「アキラル」という用語は、これらの鏡像パートナーに対して重ね合せできる分子を指す。したがって、本発明は、化合物のエナンチオマー、ジアステレオマーまたはラセミ体を含む。「エナンチオマー」は、互いに重ね合せできない鏡像である一対の立体異性体である。一対のエナンチオマーの1:1混合物は「ラセミ」混合物である。この用語は、適当な場合、ラセミ混合物を意味するように使用される。
「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2個の非対称的原子を有するが、これらは互いに鏡像ではない立体異性体である。絶対立体配置は、Cahn−Ingold−Prelog R−Sシステムに従い特定される。化合物が純粋なエナンチオマーである場合、各キラル炭素での立体配置は、RまたはSのいずれかで特定することができる。絶対配置が不明な分解化合物は、これらが、ナトリウムD線の波長で平面偏光を回転させる方向に応じて、(+)または(−)(右旋性または左旋性)を指定することができる。本明細書中に記載されている特定の化合物は、1つ以上の不斉中心または軸を含有し、したがって、絶対立体配置に関して、(R)−または(S)−と定義することができる、エナンチオマー、ジアステレオマー、および他の立体異性形態を生じ得る。
出発物質および手順の選択に応じて、化合物は、不斉炭素原子の数に応じて、可能な異性体のうちの1つの形態で、またはこれらの混合物として、例えば、純粋な光学異性体として、または異性体混合物として、例えば、ラセミ体およびジアステレオ異性体混合物などとして存在することができる。本発明は、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物および光学的に純粋な形態を含めたすべてのこのような可能な異性体を含むことを意図する。光学活性な(R)異性体および(S)異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を使用して調製することができ、または従来の技術を使用して分離することができる。化合物が二重結合を含有する場合、置換基はEまたはZ配置であってよい。化合物が二置換のシクロアルキルを含有する場合、シクロアルキル置換基はcis配置またはtrans配置を有してもよい。すべての互変異性体形態もまた含まれることが意図されている。
本明細書で使用される場合、「塩」または「塩類」という用語は、本発明の化合物の酸付加塩または塩基付加塩を指す。「塩」は、特に「薬学的に許容される塩」を含む。「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の生物学的有効性および特性を保持し、通常、生物学的にまたは他の点で不所望でない塩を指す。多くの場合、本発明の化合物は、アミノおよび/またはカルボキシル基またはこれらと同様の基の存在により、酸および/または塩基の塩を形成することが可能である。
薬学的に許容される酸付加塩は、例えば、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホネート、塩化物/塩酸塩、クロロテオフィリン酸塩、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロ酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびトリフルオロ酢酸塩などの無機酸および有機酸と共に形成することができる。
塩を誘導することができる無機酸として、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。
塩を誘導することができる有機酸として、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などが挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基と共に形成することができる。
塩を誘導することができる無機塩基として、例えば、アンモニウム塩および周期表I〜XII段の金属が挙げられる。特定の実施形態では、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛、および銅から誘導することができ;特に適切な塩として、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウムの塩が挙げられる。
塩を誘導することができる有機塩基として、例えば、第一級、第二級、および第三級アミン、置換アミン、例えば自然発生の置換アミン、環式アミン、塩基性イオン交換樹脂などを含めたものなどが挙げられる。特定の有機アミンとして、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジンおよびトロメタミンが挙げられる。
本発明の薬学的に許容される本発明の塩は、塩基性または酸性の部分から、従来の化学的手法により合成することができる。一般的に、このような塩は、遊離酸形態のこれらの化合物を、化学量論的量の適当な塩基(例えば、Na、Ca、Mg、またはKの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩など)と反応させること、または遊離塩基形態のこれらの化合物を、化学量論的量の適当な酸と反応させることによって調製することができる。このような反応は通常、水中または有機溶媒中、またはこれら2つの混合物中で行われる。一般的に、実行可能な場合には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルなどの非水性媒体の使用が望ましい。追加の適切な塩のリストは、例えば、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、第20版、Mack Publishing Company、Easton、Pa.、(1985);ならびに「Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties、Selection、and Use」、StahlおよびWermuth (Wiley-VCH、Weinheim、Germany、2002)に見出すことができる。
別途示されていない限り、本明細書中に示される任意の式はまた、化合物の標識されていない形態ならびに同位体標識されている形態も示すことを意図する。同位体標識されている化合物は、1個以上の原子が選択された原子量または質量数を有する原子により置き換えられていること以外は、本明細書中で与えられた式により表される構造を有する。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体、例えば、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、1831P、32P、35S、36Cl、125Iなどが挙げられる。本発明は、本明細書中で定義したような様々な同位体標識されている化合物、例えば、Hおよび14Cなどの放射性同位元素がその中に存在するようなもの、またはHおよび13Cなどの非放射性同位元素がその中に存在するようなものなどを含む。このような同位体標識されている化合物は、代謝性実験(14Cを用いる)、反応動態実験(例えばHまたはHを用いる)、検出または画像化技術、例えば、薬物もしくは基質の組織分布アッセイを含めたポジトロン放出断層撮影(PET)または単一光子放射断層撮影(SPECT)などにおいて、または患者の放射線治療において有用である。特に、18Fまたは標識化合物は、PETまたはSPECT実験に対して特に望ましいものとなり得る。式(I)の同位体標識されている化合物は一般的に、当業者に公知の従来の技術または以前利用された非標識の試薬の代わりに適当な同位体標識された試薬を使用して、添付の実施例および調製に記載されているものと類似の方法により調製することができる。
さらに、より重い同位体、特に重水素(すなわち、HまたはD)で置換することにより、より高い代謝安定性の結果として得られる特定の療法上の利点、例えばインビボでの半減期の増加もしくは必要とされる用量の減少、または療法指数の改善が生じ得る。この文脈において重水素は、式(I)の化合物の置換基とみなされることを理解されたい。このようなより重い同位体、具体的には重水素の濃度は、同位体の濃縮係数により定義され得る。「同位体の濃縮係数」という用語は、本明細書で使用される場合、同位体の存在度と、特定された同位体の天然存在度との間の比を意味する。本発明の化合物の中の置換基が重水素と表示された場合、このような化合物は、それぞれ指定された重水素原子に対して、少なくとも3500(各指定された重水素原子において52.5%の重水素結合)、少なくとも4000(60%の重水素結合)、少なくとも4500(67.5%の重水素結合)、少なくとも5000(75%の重水素結合)、少なくとも5500(82.5%の重水素結合)、少なくとも6000(90%の重水素結合)、少なくとも6333.3(95%の重水素結合)、少なくとも6466.7(97%の重水素結合)、少なくとも6600(99%の重水素結合)、または少なくとも6633.3(99.5%の重水素結合)の同位体の濃縮係数を有する。
本発明による薬学的に許容される溶媒和物は、結晶化の溶媒が同位体置換されていてもよいもの、例えばDO、d−アセトン、d−DMSOなどを含む。
水素結合に対してドナーおよび/またはアクセプターとして作用することが可能な基を含有する本発明の化合物、つまり式(I)の化合物は、適切な共結晶形成剤と共に共結晶を形成することが可能となり得る。これらの共結晶は、公知の共結晶形成手順により式(I)の化合物から調製することができる。このような手順は、粉砕すること、加熱すること、共昇華すること、共溶融すること、または溶液中で式(I)の化合物を共結晶形成剤と、結晶化条件下で接触させること、およびこれによって形成された共結晶を単離することを含む。適切な共結晶形成剤として、WO2004/078163において記載されているものが挙げられる。したがって本発明は、式(I)の化合物を含む共結晶をさらに提供する。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語には、これらは当業者には公知であるような、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤(例えば、抗菌剤、抗かび剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、保存剤、薬物安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊薬剤、滑沢剤、甘味剤、着香剤、色素などとして認識されるものおよびそれらの組合せが含まれる(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版Mack Printing Company、1990、1289〜1329頁を参照されたい)。任意の従来の担体が活性成分と不相容性である場合を除いて、療法用組成物または医薬組成物におけるその使用が想定される。
本発明の化合物の「治療有効量」という用語とは、対象の生物学的または医学的応答を誘発する、例えば、酵素もしくはタンパク質活性を低下させもしくは阻害する、あるいは症状を寛解させ、状態を軽減し、疾患進行を減速もしくは遅延させ、または疾患を予防するなどの、本発明の化合物の量を指す。1つの非限定的実施形態では、「治療有効量」という用語は、対象に投与した場合、(1)(i)クラスIのPI3キナーゼで媒介された状態もしくは障害もしくは疾患、または(ii)クラスIのPI3キナーゼ活性に関連する状態もしくは障害もしくは疾患、または(iii)クラスIのPI3キナーゼ活性(正常あるいは異常)を特徴とする状態もしくは障害もしくは疾患を少なくとも部分的に軽減し、阻害し、予防しおよび/または寛解させる、あるいは(2)クラスIのPI3キナーゼ活性を低下させるまたは阻害するのに有効な本発明の化合物の量を指す。別の非限定的実施形態では、「治療有効量」という用語は、細胞、または組織、または非細胞の生物学的物質、または媒体に投与した場合、クラスIのPI3キナーゼ活性を少なくとも部分的に低下させるまたは阻害するのに有効な本発明の化合物の量を指す。
別の実施形態では、「治療有効量」という用語は、対象に投与した場合、(1)(i)クラスIのPI3キナーゼおよびmTORで媒介された状態もしくは障害もしくは疾患、または(ii)クラスIのPI3キナーゼおよびmTOR活性に関連する状態もしくは障害もしくは疾患、または(iii)クラスIのPI3キナーゼおよびmTOR活性(正常または異常)を特徴とする状態もしくは障害もしくは疾患を少なくとも部分的に軽減し、阻害し、予防しおよび/または寛解させる、あるいは(2)クラスIのPI3キナーゼおよびmTOR活性を低下させるまたは阻害するのに有効な本発明の化合物の量を指す。別の非限定的実施形態では、「治療有効量」という用語は、細胞、または組織、または非細胞の生物学的物質、または媒体に投与した場合、クラスIのPI3キナーゼおよびmTOR活性を少なくとも部分的に低下させるまたは阻害するのに有効な本発明の化合物の量を指す。
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、動物を指す。通常、動物は哺乳動物である。対象はまた、例えば、霊長類(例えば、男性または女性のヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚、トリなどを指す。特定の実施形態では、対象は霊長類である。さらに他の実施形態では、対象はヒトである。
本明細書で使用される場合、「阻害する」、「阻害」または「阻害している」という用語は、所与の状態、症状、もしくは障害、もしくは疾患の減少もしくは抑制、または生物活性もしくは生物学的過程のベースライン活性における有意な低減を指す。
本明細書で使用される場合、任意の疾患または障害の「治療する」、「治療している」または「治療」という用語は、一実施形態では疾患または障害を寛解させること(すなわち、疾患またはその臨床像のうちの少なくとも1つの発症を遅延させるまたは止めるまたは減少させる)。別の実施形態では「治療する」、「治療すること」または「治療」とは、患者により識別可能となり得ないものを含めた少なくとも1種の物理的パラメーターを軽減するまたは寛解させることを指す。さらに別の実施形態では、「治療する」、「治療すること」または「治療」とは、物理的に(例えば、識別可能な症状の安定化)、生理学的に(例えば、物理的パラメーターの安定化)、またはこれらの両方のうちのいずれかにより疾患または障害をモジュレートすることを指す。さらに別の実施形態では、「治療する」、「治療すること」または「治療」とは、疾患または障害の開始または発症または進行を予防するまたは遅延させることを指す。
本明細書で使用される場合、このような対象が、このような治療から生物学的に、医学的にまたは生活の質において利益を得るとすれば、対象は治療「を必要としている」のである。
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、「the」という用語、および本発明との関連で(特に特許請求の範囲との関連で)使用されている同様の用語は、本明細書中で他に指摘されていない限りまたは状況から明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方を網羅すると解釈されるものとする。
本明細書中に記載されているすべての方法は、他に指摘されていない限り本明細書中でまたはさもなければ状況により明らかに矛盾していない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書中に示す任意のおよびすべての実施例、または例示的言語(例えば「例えば」)の使用は、本発明を単により良く解明することだけを意図するもので、他に特許請求された本発明の範囲に対して制限を提示するものではない。
本発明の化合物の任意の非対称的原子(例えば、炭素など)は、ラセミ中に存在し、またはエナンチオマーを豊富に含む、例えば(R)−、(S)−または(R,S)−体であることができる。特定の実施形態では、各非対称的原子は、(R)−または(S)−体において、少なくとも50%の鏡像体過剰率、少なくとも60%の鏡像体過剰率、少なくとも70%の鏡像体過剰率、少なくとも80%の鏡像体過剰率、少なくとも90%の鏡像体過剰率、少なくとも95%の鏡像体過剰率、または少なくとも99%の鏡像体過剰率を有する。不飽和の二重結合を有する原子の位置の置換基は、可能な場合、cis−(Z)−またはtrans−(E)−形態で存在してもよい。
したがって、本明細書で使用する場合、本発明の化合物は、可能な異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体またはこれらの混合物、例えば、実質的に純粋な幾何学的(cisまたはtrans)異性体、ジアステレオマー、光学異性体(対掌体)、ラセミ体またはこれらの混合物のうちの1つの形態であることができる。
結果として得た任意の異性体混合物は、構成成分の物理化学的な差に基づいて、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別再結晶により、純粋なまたは実質的に純粋な幾何学的異性体または光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ体へと分離することができる。
最終生成物または中間体の任意の生成したラセミ体は、公知の方法、例えば、光学活性な酸または塩基を用いて得られるそのジアステレオマー塩を分離し、およびこの光学活性な酸性または塩基性化合物を遊離して光学対掌体へと分解することができる。特に塩基性部分をこうして採用することによって、例えば、光学活性な酸、例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ−O,O’−p−トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸またはカンファー−10−スルホン酸と共に形成される塩の分別再結晶により、本発明の化合物をこれらの光学対掌体へと分離することができる。ラセミ生成物はまた、キラル吸着剤を使用して、キラルクロマトグラフィー、例えば、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により分離することができる。
さらに、本発明の化合物は、それらの塩を含めて、それらの水和物の形態でも得ることができ、またはそれらの結晶化のために使用される他の溶媒を含むことができる。本発明の化合物は、本質的にまたは設計により薬学的に許容される溶媒(水を含む)との溶媒和物を形成することができる。したがって、本発明は、溶媒和形態および非溶媒和形態の両方を包含することを意図する。「溶媒和物」という用語は、本発明の化合物(薬学的に許容されるその塩を含む)の、1つ以上の溶媒分子との分子錯体を指す。このような溶媒分子は、薬学的技術において一般的に使用されているものであり、レシピエントに無害であることが知られている、例えば、水、エタノールなどである。「水和物」という用語は、溶媒分子が水である複合体を指す。
本発明の化合物は、その塩、水和物および溶媒和物を含めて、本質的にまたは設計により、多形体を形成することができる。
本発明の化合物は、特に本明細書中に含有されている記載を考慮して、化学薬品技術において周知のプロセスに類似のプロセスを含む合成経路により合成することができる。出発物質は一般的に、販売元から入手可能であるか、または当業者に周知の方法を使用して容易に調製される(例えば、Louis F. FieserおよびMary Fieser、Reagents for Organic Synthesis、1〜19巻、Wiley、New York (1967〜1999編)、または補足を含めた、Beilsteins Handbuch der organischen Chemie、4、Aufl.編 Springer-Verlag、Berlin(Beilsteinオンラインデータベースを介しても入手可能)に一般的に記載されている方法により調製)。
例示目的のため、以下に描写されている反応スキームは、本発明の化合物を合成するための有望な経路ならびに主要中間体を提供する。個々の反応ステップのさらに詳細な記載については、以下の実施例のセクションを参照されたい。当業者であれば、他の合成経路を使用して、本発明の化合物を合成することができることを理解されよう。特定の出発物質および試薬が以下のスキームに描写され、考察されているが、他の出発物質および試薬で容易に置換することによって、様々な誘導体および/または反応条件を提供することができる。加えて、以下に記載されている方法により調製された化合物の多くは、当業者に周知の従来の化学反応を使用して、本開示を考慮してさらに改質することができる。
本発明の化合物の調製において、中間体の遠くの官能基(例えば、ヒドロキシル基)の保護が必要なこともある。このような保護に対する必要性は遠くの官能基の性質および調製方法の条件に応じて異なることになる。適切なヒドロキシル保護基として、トリアルキルシリルエーテルが挙げられ、このアルキル基のうちの1または2つをフェニルに置き換えることができる。このような保護に対する必要性は、当業者により容易に決定することができる。保護基の一般的な記載およびこれらの使用については、T. W. Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons、New York、1991を参照されたい。
通常、式(I)の化合物は、以下に示す方法に従い調製することができる。
一実施形態では、本発明は、ステップaおよびbを含む、式(I)の化合物を製造するための方法に関する。
一実施形態では、本発明は、ステップa、続いてステップbを含む、式(I)の化合物を製造するための方法(方法A)に関する。
式(I)の化合物は、式(A)

(式中、Rは上記式(I)の化合物に対して定義されている通りである)
の化合物と式(B)

(式中、RおよびRは、上記式(I)の化合物に対して定義されている通りである)
の化合物とをカップリングさせて、式(C)

(式中、R、RおよびRは、上記式(I)の化合物に対して定義されている通りである)
の化合物を形成するステップa)と、それに続く、式(C)の化合物と式(D)

(式中、−B(OR’)は、環式または非環式のボロン酸またはボロン酸誘導体、例えば、ピナコラト−ホウ素などを表す)
の化合物とをカップリングさせるステップb)とを介して得られる。
保護基が存在する場合、保護された式(I)の化合物を式(I)の化合物に変換するための脱保護ステップが追加される。
ステップa)は、NaHなどの塩基の存在下で行う。この反応は、DMFなどの有機溶媒の存在下、0〜80℃の温度で20〜30分間行う。代わりに、反応は、キサントホス、X−Phosまたは2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニルなどのリガンドを、Pd(dba)またはPd(dba)・CHClまたはPd(OAc)などのパラジウム触媒と共に、好ましくはPd(dba)をキサントホスと共に使用して、好ましくはCsCOまたはtert−BuONaなどの塩基の存在下、エーテル、好ましくはジオキサンまたはTHFなどの有機溶媒中で、慣習的なブッフバルドハートウィッグ条件下で行うことができる。反応物は好ましくはおよそ80〜120℃の温度で撹拌する。反応は好ましくは、窒素またはアルゴンなどの不活性ガス下で行う。ブッフバルトハートウィッグ反応に対して当技術分野で公知の典型的な反応条件を本発明の方法に適用することができる。
ステップb)は、Pd(0)触媒、例えばPdCl(dppf)−CHClなどの触媒の存在下、場合によって1種以上の反応補助剤、例えば塩基、例えば塩基水溶液、例えば、NaCO水溶液などの存在下、場合によって1種以上の希釈剤、特に極性溶媒、例えばDMEの存在下で行う。反応物をおよそ80〜120℃の温度で撹拌する。反応は窒素またはアルゴンなどの不活性ガス下で行ってもよい。鈴木反応に対して当技術分野で公知の典型的な反応条件を本発明の方法に適用することができる。
別法として、式(I)の化合物は、ステップb)を実行し、続いてステップa)を実行することによって合成することもできる(方法B)。
本発明は、その任意の段階で得られる中間体生成物が出発物質として使用され、残りのステップが行われる、または出発物質が反応条件下においてその場で形成される、または反応成分がこれらの塩もしくは光学的に純粋な物質の形態で使用される、本発明の方法の任意の変形形態をさらに含む。
本発明の化合物および中間体は、一般的に当業者に公知の方法に従い、相互に変換することもできる。
別の態様において、本発明は、本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
医薬組成物は、特定の投与経路、例えば、局所的投与;経腸投与、例えば、経口または直腸投与など、および非経口投与、例えば、静脈内、筋肉内または皮下投与などに対して製剤化することができる。加えて、本発明の医薬組成物は、固形形態(制限なしでカプセル剤、錠剤、丸剤、粒剤、散剤または坐剤を含む)、または液体形態(制限なしで液剤、懸濁剤または乳剤を含む)へと作製することができる。医薬組成物は、当技術分野で公知の方法に従い調製することができる。医薬組成物は、従来の製薬工程、例えば、殺菌などの対象とすることができ、ならびに/または従来の不活性希釈剤、滑沢剤、もしくは緩衝剤、およびアジュバント、例えば、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤および緩衝剤などを含有することができる。
皮膚および眼などへの局所的適用に対して適切な組成物として、水溶液、懸濁剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、散剤、油または、例えば、エアゾール剤などによる送達のための噴霧可能な製剤が挙げられる。このような局所的デリバリーシステムは、真皮への適用、例えば、クリーム剤、ローション剤、スプレー剤などにおける使用に対して特に適当である。したがって、これらは化粧品を含めた、当技術分野で周知の製剤の局所的使用に対して特に適している。このような製剤は、可溶化剤、安定剤、浸透圧増強剤、緩衝剤および保存剤などを含有していてもよい。
本明細書で使用する場合、局所的適用はまた、吸入または鼻腔内への適用、例えば、呼吸器系への適用に関係し得る。これらは、ドライパウダー吸入器からのドライパウダーの形態で(単独で、混合物として、例えば、ラクトースとの乾燥混合物、または、例えばリン脂質との混合成分粒子としてのいずれかで)または適切な噴射剤を使用してもしくは使用しないで、加圧された容器、ポンプ、スプレー、アトマイザーもしくはネブライザーからのエアゾールスプレー剤の提示という形態で簡便に送達され得る。
本発明との関連で、適用とは、好ましくは局所的適用、例えば、本発明の化合物、または薬学的に許容されるその塩、および薬学的に皮膚科学的に許容される担体を含む適切な組成物での皮膚上への適用などを指す。皮膚上への適用に対して適切な組成物は、この投与経路に対して通常利用されるすべての薬学的形態を含むことができ、当技術分野で周知であり、液剤、ゲル剤、ローション剤、懸濁剤、クリーム剤、散剤、油、軟膏剤、フォーム剤、ムース剤、乳剤、マイクロエマルジョン、ミルク、セラム、エアゾール剤、スプレー剤、分散剤、マイクロカプセル剤、ベシクルおよびその微小粒子を含む。これらの組成物は、従来の技術に従い製剤化される。
本明細書で使用する場合、「皮膚科学的に許容される担体」という用語は、角質組織への局所的適用に対して適切であり、良好な、見た目に美しい特性を有し、本発明の活性物質および任意の他の成分と適合性があり、いかなる不当な安全性または毒性の問題も引き起こさない担体である。
皮膚科学的に許容される担体は多種多様な形態であってよい。例えば、これらに限定されないが、水中油型、油中水型、水中油中水型、およびケイ素エマルジョン中水中油型を含めた乳剤担体が本明細書中で有用である。当業者であれば理解されているように、所与の成分は、組成物中の成分の水溶性/分散性に応じて、主に水または油/ケイ素相のいずれかに分布することになる。
皮膚上への適用に対して適切な組成物は、所望する場合、様々な公知の添加物、例えば、賦形剤、結合剤、滑沢剤、および崩壊剤などを含有することができる。所望する場合、この組成物は、油性物質、例えば、様々な脂肪、油、ワックス、炭化水素、脂肪酸、高級アルコール、エステル油、金属の石鹸、動物または植物抽出物、親水性または親油性ゲル化剤、親水性または親油性活性物質など、他の成分、例えば、ビタミン、アミノ酸、界面活性剤、着色剤、色素、顔料、香料、臭気吸収体、防腐剤、保存剤、殺菌剤、保湿剤、増粘剤、溶媒、充填剤、抗酸化剤、金属イオン封鎖剤、日焼け止め剤などおよびこれらの組合せを、当業者には公知の通り、これらが活性成分と適合性がある限り、含有することもできる。
適切な油の例として、中でも、鉱油、植物油、例えば、ピーナッツ油、ゴマ油、ダイズ油、ベニバナ油、ヒマワリ油など、動物性油脂、例えば、ラノリンまたはパーヒドロスクアレンなど、合成油、例えば、ピュアセリンオイルなど、シリコーン油、例えば、シクロメチコン(cyclomethicome)などが挙げられる。脂肪族アルコール、脂肪酸、例えば、ステアリン酸など、およびワックス、例えば、パラフィンワックス、カルナバワックスまたは蜜ろうなどもまた脂肪として使用することができる。
組成物はまた、乳化剤、溶媒、親水性ゲル化剤、親油性ゲル化剤、脂肪酸金属塩、親水性活性物質または親油性活性物質を含有し得る。
遊離形態または塩形態の式(I)の化合物は、貴重な薬理学的特性、例えばPI3キナーゼモジュレート特性、例えば、クラスIのPI3キナーゼ(クラスIのPI3K)モジュレート特性など、またはmTORモジュレート特性と関連するPI3Kのモジュレート特性、例えば、実験のセクションにおいて提供されているインビトロおよびインビボ試験に示されているような特性を示し、したがって、療法に適応されるか、または研究用の化学物質として、例えば、ツール化合物としての使用に適応される。
遊離形態または塩形態の式(I)の化合物は、クラスIのPI3キナーゼ依存性疾患、特にクラスIのPI3Kαおよびβ−アイソフォーム依存性疾患、ならびにクラスIのPI3キナーゼ依存性疾患、特に、mTORと関連しているクラスIのPI3Kαおよびβ−アイソフォーム依存性疾患の治療に有用である。
クラスIのPI3Kαおよびβアイソフォーム、特に、クラスIのPI3Kαおよびβアイソフォームと実質的に等しい効力を有し、任意選択で、mTORの活性を阻害する化合物は、利点があると考えられる。なぜなら、このような化合物は、独自の特異性、例えば、クラスIのPI3Kファミリーの1つのメンバーに対する特異性を有する化合物と比較して、他のアイソフォームを介した経路再編成により、適応メカニズムを回避する能力を有すると考えられるからである。「等しい効力を有する」とは、化合物が、数種のアイソフォームを、例えば本明細書中に記載されている酵素アッセイまたは細胞アッセイで測定した場合、同等の範囲まで阻害することを意味する。
式(I)の化合物が、皮膚上へ投与された場合、産生される分解物による潜在的刺激および副作用を最小限に抑えるため、十分な光安定性を示すことによって、式(I)の化合物の活性を確実にし、最大にすることが適切である。優れた光安定性を有する化合物は、光崩壊のリスクを最小限に抑えることにより、技術的開発および供給が単純化されることになる。式(I)の化合物は、皮膚扁平上皮癌由来のヒト細胞株を使用した細胞アッセイにおいて良好な効力を示すことが適切である。好ましい化合物は、皮膚に十分に浸透する能力を実証すべきである。
本発明の化合物は、これらに限定されないが、非メラノーマ皮膚がん、例えば、基底細胞癌および扁平上皮癌など;これらの前悪性段階、例えば、光線性角化上皮症など、日光性角化症および慢性的に日焼けにより損傷を受けた皮膚;および皮膚線維芽細胞の調節不全により引き起こされる他の過剰増殖性皮膚障害、例えば、皮膚線維症、強皮症、肥厚性瘢痕またはケロイドなどから選択される適応症の治療において有用となり得る。本発明の化合物は、これらに限定されないが、非メラノーマ皮膚がんから選択される適応症の治療において特に有用となり得る。
本明細書中に記載されているすべての方法は、他に指摘されていない限り本明細書中でまたはさもなければ状況により明らかに矛盾していない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書中に示す任意のおよびすべての実施例、または例示的言語(例えば「例えば」)の使用は、本発明を単により良く解明することだけを意図するもので、他に特許請求された本発明の範囲に対して制限を提示するものではない。
特定の場合には、本発明の化合物を、少なくとも1種の追加の薬学的(または療法用の)薬剤(例えば、抗増殖剤または抗がん剤または化学療法に通常使用される補助療法)と組み合わせて投与することが有利となり得る。本発明の化合物は、1種以上の他の治療薬と同時に、またはその前後に投与することができる。別法として、本発明の化合物は、同一もしくは異なる投与経路により別々に、または他の薬剤と同じ医薬組成物中で一緒に投与することもできる。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物と、少なくとも1種の他の治療薬とを、療法において同時、別々または連続で使用するための組合せ製剤として含む製品を提供する。一実施形態では、この療法は、PI3キナーゼ依存性疾患または状態の治療である。組合せ製剤として提供される製品は、式(I)の化合物と他の治療薬とを一緒に同一の医薬組成物内に含む、または式(I)の化合物と他の治療薬とを別々の形態で、例えばキットの形態で含む組成物を含む。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物と別の治療薬とを含む医薬組成物を提供する。場合によって、医薬組成物は、上に記載のような薬学的に許容される担体を含み得る。
一実施形態では、本発明は、2つ以上の別々の医薬組成物含み、このうちの少なくとも1つが式(I)の化合物を含有するキットを提供する。一実施形態では、キットは、前記組成物を別々に保持するための手段、例えば、容器、分割されたボトル、または分割されたホイルパケットなどを含む。このようなキットの例は、錠剤、カプセル剤などの包装のために通常使用されているようなブリスターパックである。
本発明のキットは、異なる剤形を、例えば、経口および非経口で投与するため、異なる投与間隔で別々の組成物を投与するため、または互いに別々の組成物を滴定するために使用することができる。服薬コンプライアンスを補助するために、本発明のキットは通常投与のための使用説明書を含む。
したがって、本発明は、PI3キナーゼで媒介される疾患または状態を治療するための式(I)の化合物の使用を提供し、この場合別の治療薬との投与のための医薬品が調製される。本発明はまたPI3キナーゼで媒介される疾患または状態を治療するための、別の治療薬の使用も提供し、この場合医薬品が式(I)の化合物と共に投与される。
本発明はまた、クラスIのPI3キナーゼで媒介されるまたはクラスIのPI3キナーゼおよびmTORで媒介される疾患または状態を治療する方法において使用するための式(I)の化合物も提供し、この場合式(I)の化合物が別の治療薬との投与のために調製される。本発明はまた、クラスIのPI3キナーゼで媒介されるまたはクラスIのPI3キナーゼおよびmTORで媒介される疾患または状態を治療する方法において使用するための別の治療薬も提供し、この場合他の治療薬が式(I)の化合物との投与のために調製される。本発明はまた、クラスIのPI3キナーゼで媒介されるまたはクラスIのPI3キナーゼおよびmTORで媒介される疾患または状態を治療する方法において使用するための式(I)の化合物も提供し、この場合式(I)の化合物が別の治療薬と共に投与される。本発明はまた、クラスIのPI3キナーゼで媒介されるまたはクラスIのPI3キナーゼおよびmTORで媒介される疾患または状態を治療する方法において使用するための別の治療薬を提供し、この場合他の治療薬が式(I)の化合物と共に投与される。
本発明はまた、クラスIのPI3キナーゼで媒介されるまたはクラスIのPI3キナーゼおよびmTORで媒介される疾患または状態を治療するための式(I)の化合物の使用を提供し、この場合患者が以前に(例えば24時間以内に)別の治療薬で治療されている。本発明はまた、クラスIのPI3キナーゼで媒介されるまたはクラスIのPI3キナーゼおよびmTORで媒介される疾患または状態を治療するための別の治療薬の使用を提供し、この場合患者が以前に(例えば24時間以内に)式(I)の化合物で治療されている。
一実施形態では、他の治療薬は、非メラノーマ皮膚がん、例えば、基底細胞癌および扁平上皮癌など;これらの前悪性段階、例えば、光線性角化上皮症、日光性角化症および慢性的に日焼けにより損傷を受けた皮膚などの治療に対して適切な治療薬から選択される。これらの他の治療薬は、免疫刺激化合物、例えばトール様受容体アゴニスト、例えばイミキモド(Aldara(登録商標))など、または抗炎症剤、例えばジクロフェナク(Solaraze(登録商標))などから選択することができることが適切である。
本発明の医薬組成物または組合せは、およそ50kg〜およそ70kgの対象に対して、およそ1mg〜およそ1000mgの活性成分、またはおよそ1mg〜およそ500mgまたはおよそ1mg〜およそ250mgまたはおよそ1mg〜およそ150mgまたはおよそ0.5mg〜およそ100mg、またはおよそ1mg〜およそ50mgの活性成分の単位用量とすることができる。単位用量はまた、およそ50kg〜およそ70kgの対象に対して、およそ50mgおよそ1000mgの活性成分、またはおよそ50mg〜およそ500mgまたはおよそ50mg〜およそ250mgまたはおよそ50mg〜およそ150mgまたはおよそ50mg〜およそ100mgの活性成分とすることもできる。用量は、活性成分を送達するために使用される特定の剤形に依存し得る。一般的に、化合物、医薬組成物、またはその組合せの治療有効投与量は、対象の種、その体重、年齢および個々の状態、治療を受けている障害もしくは疾患またはその重症度に依存する。用量はまた、治療を受けている種における活性成分のバイオアベイラビリティーにも依存し得る。通常のスキルの医師、薬剤師、臨床医または獣医は、障害または疾患の進行を予防、治療または阻害するために必要な活性成分のそれぞれの有効量を容易に決定することができる。
上記の用量特性は、有利には哺乳動物、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル、ブタ、ミニブタまたは単離した器官、組織およびその製剤を使用して、インビトロおよびインビボ試験で実証できる。本発明の化合物は、インビトロで、溶液の形態、例えば、例えば10mM DMSO原液から調製した水溶液の形態で、およびインビボで、経腸投与、非経口投与、有利には静脈内投与または局所投与のいずれかで、例えば、水溶液または他の溶液中、例えば、プロピレングリコールベースの溶液中などの懸濁剤として、適用することができる。インビトロの用量は、およそ10−3モル濃度〜およそ10−9モル濃度の間の領域であってよい。インビボでの治療有効量は、投与経路に応じて、およそ0.1〜およそ500mg/kgの間、またはおよそ1〜およそ100mg/kgの間の範囲にわたってもよい。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図するものであり、これを制限するものと解釈されるべきではない。温度は摂氏温度で示されている。他に述べられていない限り、すべての蒸発は減圧下で、通常約15mmHg〜100mmHg(=20〜133mbar)の間で実施される。最終生成物、中間体および出発物質の構造は、標準的分析法、例えば、ミクロ分析および分光学的特性、例えば、MS、IR、NMRにより確認される。使用されている略語は、当技術分野において慣用的なものである。
本発明の化合物を合成するために利用されるすべての出発物質、構成ブロック、試薬、酸、塩基、脱水剤、溶媒、および触媒は、市販のものであるか、または当業者に公知の有機合成法により生成することができる(Houben-Weyl、4版、1952、Methods of Organic Synthesis、Thieme、21巻)。さらに、本発明の化合物は、以下の実施例に示されているような当業者に公知の有機合成法で生成することができる。
他に特定されていない限り、出発物質は、Aldrich Chemicals Co.(Milwaukee、Wis.)、Lancaster Synthesis、Inc.(Windham、N.H.)、Acros Organics(Fairlawn、N.J.)、Maybridge Chemical Company、Ltd.(Cornwall、England)、Tyger Scientific(Princeton、N.J.)、Chem−Impex International、Inc.(Wood Dale、IL)、およびAstraZeneca Pharmaceuticals(London、England)などの販売元から一般的に入手可能である。
略語
以下の実施例において使用されている略語は、以下に列挙した対応する意味を有する。
AcOH 酢酸
aq 水性
ax 軸の
Boc tert−ブトキシカルボニル
Brine 塩化ナトリウム飽和溶液(室温で)
br s 幅広い一重線
CDCl 重水素化クロロホルム
CHCl−d 重水素化クロロホルム
CHCl ジクロロメタン
CHCN アセトニトリル
conc. 濃縮
CsF フッ化セシウム
CuSO 硫酸銅
d 二重線
DIPEA ジ−イソプロピルエチルアミン
DME ジメトキシエタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DMSO−d 重水素化ジメチルスルホキシド
dppf 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
eq エクアトリアル
ESI−MS エレクトロスプレー質量分析法
EtO ジエチルエーテル
EtOH エタノール
EtOAc 酢酸エチル
h 時間
Hyflo Hyflo Super Cel(登録商標)
HNMR プロトン核磁気共鳴
KOAc 酢酸カリウム
KHSO 硫酸水素カリウム
CO 炭酸カリウム
LC−MS 液体クロマトグラフィー質量分析法
LDA リチウムジイソプロピルアミン
MeOH メタノール
MgSO 硫酸マグネシウム
M モル
m 多重線
MS 質量分析法
min 分
mL ミリリットル
m.p. 融点
MgSO 硫酸マグネシウム
MHz メガヘルツ
N 正常
NaHMDS ヘキサメチルジシラザンナトリウム
NMR 核磁気共鳴
NEt トリエチルアミン
Na チオ硫酸ナトリウム
NaSO 硫酸ナトリウム
Pd(dba) トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
PdCl(dppf) 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド
PdCl(dppf)−CHCl 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体
PPh トリフェニルホスフィン
Pd(PPh テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
Pd パラジウム
qt 5重
Raney−Ni ラネーニッケル
RT 室温
TLC保持因子
Rt 保持時間
s 一重線
SiO シリカゲル
t 三重線
TBAF フッ化テトラブチルアンモニウム
TBDPSCl 塩化tert−ブチルジフェニルシリル
TBME tert−ブチルメチルエーテル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
保持時間
UV 紫外線
UPLC 超高速液体クロマトグラフィー
一般的方法
トリメチルシランを内部標準として使用してまたはしないで、1H−NMR測定をBruker Ultrashield(商標)400(400MHz)、Bruker Ultrashield(商標)600(600MHz)または500MHz DRX Bruker CryoProbe(500MHz)分光器で実施した。化学シフト(d値)は、テトラメチルシランから低磁場においてppmで報告され、結合定数(J)はHzで示され、スペクトル分割パターンは、一重線(s)、二重線(d)、二重線二重線(dd)、三重線(t)、四重線(q)、多重線またはさらに重複する信号(m)、幅広い信号(br)として表されている。溶媒は括弧の中に示されている。
それぞれの命名された溶媒系を使用して、プレコートしたシリカゲル60F254ガラスプレート(Merck、Darmstadt、Germany)を用いてTLCを実施した。可視化は一般的に紫外光(254nm)で行った。
LC−MS:
LC−MS法1
カラム:Acquity HSS T3、1.8μm、2.1×50mm;
溶離液:水(+0.05%ギ酸+3.75mM 酢酸アンモニウム):アセトニトリル(+0.04%ギ酸)、1.4minで95:5〜2:98、0.75minの間98%を保持;
流量/温度:60℃で1.0mL/min
LC−MS法2
カラム:Acquity HSS T3、1.8μm、2.1×50mm;
溶離液:水(+0.05%ギ酸+3.75mM 酢酸アンモニウム):アセトニトリル(+0.04%ギ酸)、1.4minで98:2〜2:98、0.75minの間98%を保持;
流量/温度:50℃で1.2mL/min
UPLC 1
カラム:Acquity UPLC HSS T3 C18、1.7μm 2.1×50mm、流量:1.0mL/min。勾配:1.5minで5%〜100%B、100%Bを1min、A=水+0.1%TFA、B=アセトニトリル+0.1%TFA
検出:218nmまたは254nm
ボロン酸エステル中間体の合成
本発明の化合物の調製に使用されるボロン酸エステル中間体は、市販のものであっても、または文献に記載の通りもしくは類似の方式で調製してもよく、またはこれより以下に記載されている通り、もしくは類似の方式で調製することもできる。
中間体1:5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4−トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン
a)5−ブロモ−4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミン
2−アミノ−4−トリフルオロメチルピリミジン(25g、0.15モル)のCHCN(600mL)中溶液に、N−ブロモスクシンイミド(34.8g、195mmol)のアセトニトリル(200mL)中溶液を2.5hの期間にわたり暗所で加えた。反応混合物をRTで4.5h撹拌し、次いで濃縮した。残渣をEtOAcおよびHO中に溶解し、有機溶媒を分離し、HOおよびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中EtOAc10%〜40%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによってベージュ色の固体として表題化合物を得た(31.2g、85%)。LC−MS:Rt 0.82min;(LCMS法2)。
b)5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン
5−ブロモ−4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イルアミン(16.2g、66.3mmol)、ビス−ピナコラトジボロン(18.5g、72.9mmol)およびKOAc(19.5g、199mmol)のジオキサン(300mL)中懸濁液に、アルゴン下で、PdCl(dppf)・CHCl付加物(2.44g、2.98mmol)を加え、混合物を4h115℃で撹拌した。反応混合物を50℃に冷却し、EtOAcで処理した。結果として得た懸濁液をHyflo上で濾過し、EtOAcで洗浄した。合わせ、濾過したものを濃縮した。残渣を2M NaOH中に懸濁させ、RTで5min撹拌し,次いでEtOおよびHOを加えた。二成分混合物を、Hyfloを介して再び濾過し、相を分離した。生成した水層のpHを4MのHCl水溶液で5〜6に調節し、生成物をEtOAcで抽出した。合わせた抽出物をHOおよびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣をEtO/ヘキサン中で粉砕し、濾別し、乾燥させることによって、淡黄色の固体として、表題化合物を生成した(8.33g、42%)。LC−MS:[M+H]290.2;Rt 1.00min;(LCMS法2)。
オキサゾリジノン中間体の合成
中間体2:(4S,5S)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン
a)(1S,2S)−1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロブタン−1−オール
0℃で30min撹拌しておいたLiAlH(THF中2M)(1.84mL、3.67mmol)の乾燥THF(100mL)中溶液に、1−ニトロプロパン(16.3mL、184mmol)をアルゴン下で加えた。30min後、4−メトキシベンズアルデヒド(4.45mL、36.7mmol)を一度に加えた。混合物を0℃で6時間および室温で18時間撹拌した。反応混合物をHCl(HO中1M)でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中CHCl0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、表題化合物を得た(1.4g、34%)。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6): 7.35 (d, 2H), 6.94 (d, 2H), 5.94 (d, 1 H), 4.80 (dd, 1H), 4.68 - 4.52 (m, 1H), 3.76 (s, 3H), 1.75-1.69 (m, 1H), 1.25-1.20 (m, 1H), 0.74 (t, 3H).
b)(1S,2S)−2−アミノ−1−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−オール
(1S,2S)−1−(4−メトキシフェニル)−2−ニトロブタン−1−オール(1.0g、4.44mmol)のエタノール(20mL)中溶液を、アルゴンでパージし、室温でPd/C(100mg、0.094mmol)を加えた。次いで、密封した容器をパージし、Hを再充填し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をセライト上で濾過し、エタノールで洗浄し、濃縮した。残渣を、CHCl/MeOH/(HO中NHOH)100:0:0〜80:20:1を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、表題化合物を得た(450mg、51.4%)。LC−MS:[M+H]196.1;Rt 0.44min;(LCMS法2)。
c)(4S,5S)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン
(1S,2S)−2−アミノ−1−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−オール(440mg、2.25mmol)のCHCl(15mL)中溶液に、アルゴン下、0℃で、NEt(0.78mL、5.63mmol)を加えた。次いで、ジホスゲンを5分間の期間にわたり加え、温度を0℃で30分間保持した。反応混合物を氷冷水およびNaCOの2M水溶液でクエンチし、CHClで抽出し、NaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣をTBMEで粉砕し、濾過し、乾燥させることによって、白色の粉末として中間体2[(4S,5S)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン]を得た(220mg、44%)。LC−MS:[M+H]222.2;Rt 0.77min;(LCMS法2)。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6): 7.94 (br s, 1H), 7.32 (d, 2H), 6.96 (d, 2H), 5.06 (d, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.51 (q, 1H), 1.53 (qt, 2H), 0.85 (t, 3H).
中間体3:(4S,5S)−4−エチル−5−(3−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン

中間体2[(4R,5R)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン]に対して記載されている手順に従い表題化合物を調製することによって、無色の油状物として、中間体3を得た。LC−MS:[M+H]222.1;Rt 0.79min;(LCMS法2)。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6): 7.98 (br s, 1H), 7.35 - 7.29 (m, 1H), 6.83 - 6.96 (m, 3H), 5.10 (d, 1H), 3.72 - 3.78 (m, 3H), 3.36 - 3.29 (m, 1H), 1.49 - 1.63 (m, 2H), 0.88 (t, 3H).
中間体4:(4S,5R)−4−エチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン

中間体2[(4R,5R)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン]に対して記載されている手順に従い表題化合物を調製することによって、白色の固体として中間体4を得た。LC−MS:[M+H]192.1;Rt 0.77min;(LCMS法2)
中間体5:(4S,5S)−4−メチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン

(1S,2S)−(+)−ノルプソイドエフェドリン(2.00g、13.2mmol)のCHCl(60mL)中溶液に、アルゴン下、0℃でEtN(4.61mL、33.1mmol)を加えた。次いで、20mLのCHCl中に溶解したトリホスゲン(1.57g、5.29mmol)をゆっくりと加え、温度を0℃から室温に温めておいた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。次いで、NHCl水溶液の添加により反応混合物をクエンチした。有機層を分離し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAc0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって所望の生成物を得た(2.10g、89%)。LC−MS:[M+H]178.1;Rt 0.67min;(LCMS法2)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) 7.88 (br s, 1H), 7.50-7.32 (m, 5H), 5.09 (d, 1H), 3.78-3.62 (m, 1H), 1.26 (d, 3H).
中間体6:(4S,5R)−4−エチル−5−(チアゾール−2−イル)オキサゾリジン−2−オン
a)(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ブタン酸
(S)−2−アミノブタン酸(11.2g、109mmol)のTHF(200mL)中溶液および2Mの炭酸ナトリウム水溶液(65.2ml、130mmol)に、ベンジルカルボノクロリデート(17.06mL、119mmol)を0℃で滴加した。室温で16時間撹拌後、反応混合物をHO/TBMEで抽出し、pH=2になるまで水層をHCl(HO中2M)で酸性化し、EtOAcで抽出した。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、濾液を濃縮することによって、無色の油状物として、表題化合物を得た(22.8g、77%)。生成物を次のステップにおいてさらなる精製なしで使用した。LC−MS:[M−H]236.2;Rt 0.76min;(LCMS法1)。
b)(S)−メチル2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ブタノエート
(S)−2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ブタン酸(10.0g、42.1mmol)のメタノール(100mL)およびトルエン(300mL)中溶液に、アルゴン下、室温でトリメチルシリルジアゾメタン(23.2mL、46.4mmol)を滴加した。室温で1時間撹拌後、反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAcおよびブラインの溶液で抽出した。合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾過し、濾液を濃縮した。残渣を、ヘキサン中EtOAc0%〜30%を使用するカラムクロマトグラフィー(120gのSiO)で精製することによって、無色の油状物として、表題化合物を得た(5.2g、48%)。LC−MS:[M+H]252.1;Rt 0.93min;(LCMS法1)。
c)(S)−ベンジル(1−オキソブタン−2−イル)カルバメート
(S)−メチル2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ブタノエート(2.0g、7.96mmol)のトルエン(50mL)中溶液にアルゴン下、−78℃で20分間の期間にわたり、DIBAL−H(トルエン中1M)(15.9mL、15.9mmol)を滴加し、反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。反応混合物を、1.5Mの酒石酸カリウムナトリウム水溶液(20mL)で、−78℃でクエンチし、室温まで温めておいた。反応混合物をEtOAcおよびブラインの溶液で抽出した。合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中EtOAc0%〜30%を使用するカラムクロマトグラフィー(24gのSiO)で精製することによって、無色の油状物として、表題化合物を得た(1.18g、64%)。LC−MS:[M+H]222.2;Rt 1.01min;(LCMS法1)。1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 9.61 (s, 1H), 7.27 - 7.43 (m, 5H), 5.39 (br s, 1H), 5.15 (m, 2H), 4.15 (q, 1H), 1.96 - 2.11 (m, 1H), 1.64 - 1.82 (m, 1H), 1.01-0.79 (m, 3H).
d)ベンジル((1R,2S)−1−ヒドロキシ−1−(チアゾール−2−イル)ブタン−2−イル)カルバメート
(S)−ベンジル(1−オキソブタン−2−イル)カルバメート(1.1g、4.97mmol)のジクロロメタン(30mL)中溶液に、アルゴン下、−30℃で10minの期間にわたり、2−(トリメチルシリル)チアゾール(939μL、5.97mmol)を滴加した。次いで、反応混合物を−30℃で20分間撹拌し、室温まで温めておき、室温で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を30℃で濃縮し、THF(30mL)中に溶解した。TBAF(THF中1M)(5.97mL、5.97mmol)をアルゴン下、0℃で加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を炭酸ナトリウム水溶液、水およびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濾液を濃縮した。残渣を、ヘキサン中EtOAc0%〜30%を使用するカラムクロマトグラフィー(24gのSiO)で精製することによって、無色の油状物として、表題化合物を得た(1.18g、64%)。残渣を、CHClヘキサン中MeOH0%〜4%を使用するカラムクロマトグラフィー(24gのSiO)で精製することによって、無色の油状物として、表題化合物を得た(340mg、43%)。LC−MS:[M+H]307.5;Rt 0.86min;(LCMS法1)。
e)(1R,2S)−2−アミノ−1−(チアゾール−2−イル)ブタン−1−オール
ベンジル((1R,2S)−1−ヒドロキシ−1−(チアゾール−2−イル)ブタン−2−イル)カルバメート(330mg、1.077mmol)のアセトニトリル(25mL)中溶液に、アルゴン下、0℃でピペリジン(0.213mL、2.154mmol)を加え、ヨードトリメチルシラン(293μL、2.15mmol)を5分間の期間にわたり滴加した。次いで、反応混合物を室温まで温めておき、室温で2時間撹拌した。反応混合物に、0℃でチオ硫酸ナトリウム(500mg)を加え、続いて水(0.5mL)を加え、反応混合物を0℃で15分間激しく撹拌した。さらに500mgのチオ硫酸ナトリウムを加え、混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、NaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣をEtOAcで粉砕し、濾過し、濾液を濃縮することによって、黄色の油状物として、表題化合物を得た(250mg、67%)。
f)(4S,5R)−4−エチル−5−(チアゾール−2−イル)オキサゾリジン−2−オン
中間体2に対して記載されている手順に従い、表題化合物を(1R,2S)−2−アミノ−1−(チアゾール−2−イル)ブタン−1−オールから調製することによって、茶色の油状物として中間体6(410mg、95%)を得た。この生成物を、次の反応ステップにおいてさらなる精製なしで使用した。
中間体7:4−エチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン
a)2−ニトロ−1−ピリジン−3−イル−ブタン−1−オール
LiAlH(THF中2M)(0.93mL、1.87mmol)の乾燥THF(80mL)中溶液に、アルゴン下、0℃で、1−ニトロプロパン(8.30mL、93mmol)をゆっくりと加えた。60分後、ニコチンアルデヒド(2.00g、18.7mmol)を一度に加えた。温度を0℃から室温に上昇させながら、混合物を16時間撹拌した。1mLの2MのHCl水溶液の添加、続いて4グラムのNaSOの添加により、反応混合物をクエンチした。生成した懸濁液を15分間撹拌し、次いで濾過した。濾液を濃縮した。残渣を、ヘキサン中EtOAc0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィー(40gのSiO)で精製することによって、白色の固体として、ジアステレオ異性体AとBの混合物としての表題化合物を得た(2.6g、71%)。LC−MS:[M+H]197.1;Rt 0.52min;(LCMS法1)。A)1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 8.70-8.60 (m, 2H), 7.80-7.74 (m, 1H), 7.42 - 7.32 (m, 1H), 5.28 (dd, 1H), 4.70-4.58 (m, 1H), 2.97 (d, 1H), 2.29-2.12 (m, 1H), 1.65-1.42 (m, 1H), 0.99 (t, 3H). B) 1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 8.70-8.60 (m, 2H), 7.80-7.74 (m, 1H), 7.42-7.32 (m, 1H), 5.15 (dd, 1H), 4.70-4.58 (m, 1H), 2.81 (d, 1H), 1.99-1.85 (m, 1H), 1.65-1.42 (m, 1H), 0.94 (t, 3H).
b)2−アミノ−1−ピリジン−3−イル−ブタン−1−オール
2−ニトロ−1−ピリジン−3−イル−ブタン−1−オール(1.0g、4.44mmol)のエタノール(20mL)中溶液をアルゴンでパージし、100mgのラネーニッケルを室温で加えた。反応混合物を3回排気し、水素を再充填した。反応物を室温で16時間撹拌した。次いで、ラネーニッケルをHyflo上で濾過し、EtOHでHyfloを洗浄した。次いで、濾液を濃縮した。残渣を、CHCl中MeOH0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィー(40gのSiO)で精製することによって、黄色の油状物として表題化合物を得た(180mg、21%)。LC−MS:[M+H]167.1;Rt 0.21min;(LCMS法1)。
c)4−エチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン
2−アミノ−1−ピリジン−3−イル−ブタン−1−オール(150mg、0.90mmol)のCHCl(5mL)中溶液に、アルゴン下、0℃で、NEt(314μL、5.63mmol)を加えた。次いで、ジホスゲンを5分間の期間にわたり加え、温度を2時間以内で0℃から室温に温めておいた。反応混合物を氷冷水およびNaCOの2M溶液でクエンチし、CHClで抽出し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAc0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、ジアステレオ異性体AとBの混合物として、表題化合物を得た(100mg、58%)。LC−MS:[M+H]193.1;Rt 0.43min;(LCMS法1)。A)1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 8.70-8.62 (m, 1H), 8.60-8.56 (m, 1H), 7.76-7.71 (m, 1H), 7.42-7.35 (m, 1H), 5.78 (d, 1H), 4.08-3.98 (m, 1H), 1.21-1.05 (m, 2H), 0.84 (t, 3H). B) 1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 8.70-8.62 (m, 2H), 7.80-7.76 (m, 1H), 7.42-7.35 (m, 1H), 5.21 (d, 1H), 3.75-3.68 (m, 1H), 1.89-1.69 (m, 2H), 1.05 (t, 3H).
中間体8:4−メチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン
a)2−ニトロ−1−ピリジン−3−イル−プロパン−1−オール
LiAlH(THF中2M)(1.4mL、2.8mmol)の乾燥THF(110mL)中溶液に、アルゴン下、0℃で、1−ニトロエタン(2.00mL、28mmol)をゆっくりと加えた。0℃で20分後、ニコチンアルデヒド(2.64mL、28mmol)を一度に加えた。温度を0℃から室温に上昇させながら、混合物を16時間撹拌した。5mLの1M HClの添加、続いてCHClおよびNaSOの添加により、反応混合物をクエンチした。生成した懸濁液を15分間撹拌し、次いで濾過した。濾液を濃縮した。次いで、残渣を、ヘキサン中EtOAc0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィー(40gのSiO)で精製することによって、油状物として、ジアステレオ異性体混合物としての生成物を得た(3.2g、63%)。LC−MS:[M+H]183.4;Rt0.41 min;(LCMS法1)。A)1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 8.58-8.48 (m, 2H), 7.68 (d, 1H) 7.33 - 7.23 (m, 1H) 5.42-5.38 (m, 1H), 4.70-4.60 (m, 1H), 3.30-2.90 (brs, 1H), 1.46 (d, 3H). B) 1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 8.58-8.48 (m, 2H), 7.68 (d, 1H) 7.33 - 7.23 (m, 1H) 5.04 (d, 1H), 4.76-4.69 (m, 1H), 3.30-2.90 (brs, 1H), 1.31 (d, 3H).
b)4−メチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン
2−ニトロ−1−ピリジン−3−イル−ブタン−1−オール(3.20g、17.6mmol)のエタノール(90mL)中溶液を、アルゴンでパージし、200mgのラネーニッケルを室温で加えた。反応混合物を3回排気し、水素を再充填した。反応物を、H2下、室温で16時間撹拌した。次いで、ラネーニッケルをHyflo上で濾過し、EtOHでHyfloを洗浄した。次いで、濾液を濃縮することによって、生成物として、2−アミノ−1−ピリジン−3−イル−プロパン−1−オールを得た(2.35g、88%)。これを、次の反応ステップにおいて精製なしで使用した。2−アミノ−1−ピリジン−3−イル−プロパン−1−オール(700mg、4.60mmol)のCHCl(20mL)中溶液に、アルゴン下、0℃でEtN(1.60mL、11.5mmol)を加え、続いてトリホスゲン(819mg、2.76mmol、5mLのCHCl中に溶解)を加えた。反応温度を1時間以内に0℃から室温に温めておいた。次いで、反応混合物を氷冷水およびNaCOの2M溶液でクエンチし、CHClで抽出し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中EtOAc0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、生成物を得た(160mg、20%)。LC−MS:[M+H]179.1;Rt 0.31min;(LCMS法1)。
中間体9:(4S,5S)−4−((tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル)−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン
a)(4S,5S)−4−ヒドロキシメチル−5−フェニル−オキサゾリジン−2−オン
(1S,2S)−2−アミノ−1−フェニルプロパン−1,3−ジオール(20.0g、120mmol)、炭酸ジエチル(29.7mL、245mmol)、およびKCO(1.65g、12.0mmol)を、機械撹拌装置およびvigreux−カラム付のフラスコに充填した。この懸濁液を油浴内で、135℃で加熱することによって、黄色の溶液を得た。未収のEtOHをvigreuxカラム上で留去した。EtOHがこれ以上の留去できなくなるまで反応物を3hの期間にわたり撹拌した。次いで、反応混合物を50℃に冷却し、EtOAcおよびNaHCO水溶液で希釈した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAc33%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィー(550gのSiO)で精製することによって、ベージュ色の油状物として、表題化合物を得た(7.50g、33%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): 7.87 (br s, 1H), 7.50-7.30 (m, 5H), 5.37 (d, 1H), 5.23-5.17 (m, 1H), 3.70-3.60 (m, 1H), 3.60-3.50 (m, 2H).
b)(4S,5S)−4−((tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル)−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン
(4S,5S)−4−ヒドロキシメチル−5−フェニル−オキサゾリジン−2−オン(3.50g、17.2mmol)、NEt(4.80mL、34.4mmol)、およびDMAP(105mg、861μmol)のDMF(20mL)中溶液に、室温でTBDPSCl(4.86mL、18.9mmol)を滴加した。反応物を室温で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、TBMEで希釈し、有機層を分離し、NaHCO水溶液およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAc0%〜60%を使用するカラムクロマトグラフィー(120gのSiO)で精製することによって、白色の固体として、表題化合物を得た(4.28g、57%)。LC−MS:[M+H]432.2;Rt 1.36min;(LCMS法2)。
中間体10:(4S,5S)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン

(4S,5S)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン[545435−91−4](0.68g、3.05mmol)およびイミダゾール(0.249g、3.66mmol)のDMF(10mL)中溶液に、0〜5℃でTBDPSCl(0.97mL、3.66mmol)を滴加した。反応混合物をRTに温め、RTで一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留する油をTBME中に溶解し、10%のKHSO、HO、NaHCO飽和溶液およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAc5%〜50%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、白色の泡状物として、表題化合物を得た(1.62g、55%)。TLC(ヘプタン/EtOAc1:1)R=0.44;LC−MS:[M+H]462;Rt 1.36min;(LCMS法2)。1H NMR (400 MHz, CDCl3): 7.65 (d, 4H), 7.35-7.60 (m, 6H), 7.24 (d, 2H), 6.92 (d, 2H), 5.24 (d, 1H), 5.20 (br s, 1H), 3.84 (m, 4H), 3.77 (m, 2H), 1.09 (s, 9H).
中間体11:(4S,5S)−4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−5−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン
a)(R)−メチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−(2−エトキシエトキシ)フェニル)プロパノエート
(R)−メチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパノエート(4.43g、15.00mmol)、KCO(4.15g、30.0mmol)およびヨウ化ナトリウム(112mg、750μmol)のアセトニトリル(100mL)中懸濁液に、1−ブロモ−2−メトキシエタン(5.64mL、60.0mmol)を加え、生成した混合物を2日間還流させながら撹拌した。反応混合物をTBMEで希釈し、HOおよびブラインで洗浄した。合わせた抽出物をMgSOで脱水し、濾過し、濃縮することによって、黄色の油状物として、表題化合物を得た(5.3g、95%)。TLC(トルエン/TBME2:1)R=0.44;t=1.084min(UPLC1);LC−MS:[M+H]354;Rt 1.02min;(LCMS法2);1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.05 (d, 2H), 6.88 (d, 2H), 4.96 (br d, 1H), 4.58 (m, 1H), 4.12 (dd, 2H), 3.76 (dd, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.47 (s, 3H), 3.05 (m, 2H), 1.44 (s, 9H).
b)(4R,5S)−メチル5−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)−2−オキソオキサゾリジン−4−カルボキシレート
(R)−メチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパノエート(5.34g、14.35mmol)のアセトニトリル(260mL)中溶液に、アルゴン下で、過硫酸カリウム(7.76g、28.7mmol)のHO(190mL)中溶液およびHO(70mL)中に溶解したCuSO(0.458g、2.87mmol)溶液を加えた。生成した混合物を70℃で3h撹拌した。反応混合物をEtOAcで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAc20%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、黄色の油状物として、表題化合物を得た(2.33g、52%)。TLC(ヘプタン/EtOAc1:2)R=0.19;t=0.680min(UPLC1);LC−MS:[M+H]296;Rt 0.68min;(LCMS法2);1H NMR (400 MHz, CDCl3): 7.36 (d, 2H), 6.99 (d, 2H), 5.86 (br d, 1H), 5.62 (d, 1H), 4.30 (d, 1H), 4.16 (dd, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.79 (dd, 2H), 3.48 (s, 3H).
c)(4S,5S)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン
(4R,5S)−メチル5−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)−2−オキソオキサゾリジン−4−カルボキシレート(2.30g、7.79mmol)のEtOH(45mL)中懸濁液に、0〜5℃で水素化ホウ素ナトリウム(648mg、17.1mmol)を少しずつ加えた。反応混合物をRTで0.5h撹拌し、次いで、4MのHCl水溶液(10mL)で、0〜5℃で酸性化した。反応混合物を濃縮し、生成物をEtOAcで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮することによって、ベージュ色の泡状物として、表題化合物を生成した(1.80g、81%)。t=0.498min(UPLC1);LC−MS:[M+H]268;Rt 0.55min;(LCMS法2);1H NMR (400 MHz, CDCl3): 7.31 (d, 2H), 6.96 (d, 2H), 6.45 (br s, 1H), 5.33 (d, 1H), 5.30 (br s, 1H), 3.75-4.30 (m, 7H), 3.47 (s, 3H).
d)(4S,5S)−4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−5−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)−オキサゾリジン−2−オン
中間体10[(4S,5S)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン]に対して記載されている手順と同様に、(4S,5S)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オンおよびTBDMS−Clから表題化合物を調製することによって、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン中EtOAc5%〜50%を使用)による精製後、淡黄色の油状物として、中間体11を生成した。TLC(ヘプタン/EtOAc1:1)R=0.26;t=1.28min(UPLC1);LC−MS:[M+H]382.2;Rt 1.17min;(LCMS法2);1H NMR (400 MHz, CDCl3): 7.30 (d, 2H), 6.97 (d, 2H), 5.44 (br s, 1H), 5.23 (d, 1H), 4.18 (dd, 2H), 3.70-3.85 (m, 5H), 3.48 (s, 3H), 0.91 (s, 9H), 0.11 (s, 6H).
中間体12:(4S,5S)−5−(4−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ)フェニル)−4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)オキサゾリジン−2−オン

(R)−メチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノエートおよび(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシランから開始して、中間体11に対して記載されている手順と同様に表題化合物を調製した。TLC(ヘプタン/EtOAc1:1)R=0.51;t=1.764min(UPLC1);LC−MS:[M+H]482;Rt 1.57min;(LCMS法1);1H NMR (400 MHz, CDCl3): 7.31 (d, 2H), 6.96 (d, 2H), 5.26 (br s, 1H), 5.22 (d, 1H), 4.13 (m, 2H), 4.00 (m, 2H), 3.79 (m, 1H), 3.67 (m, 2H), 0.93 (s, 9H), 0.92 (s, 9H), 0.11 (m, 12H).
中間体13:(4S,5S)−4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−5−(4−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン

(R)−メチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノエートおよび(3−ブロモプロポキシ)(tert−ブチル)ジメチルシランから開始して、中間体12に対して記載されている手順と同様に表題化合物を調製した。TLC(ヘプタン/EtOAc1:1)R=0.49;t=1.832min(UPLC1);LC−MS:[M+H]496;Rt 1.62min(LC−MS法1);1H NMR (400 MHz, CDCl3): 7.30 (d, 2H), 6.95 (d, 2H), 5.27 (br s, 1H), 5.22 (d, 1H), 4.13 (dd, 2H), 4.00 (m, 2H), 3.80 (m, 3H), 3.74 (m, 2H), 2.01 (m, 2H), 0.93 (s, 9H), 0.91 (s, 9H), 0.10 (s, 6H), 0.06 (s, 6H).
中間体14:(4S,5R)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン
a)(2−ヒドロキシ−1−メチル−2−チアゾール−2−イル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Boc−L−alanal(9.99g、57.7mmol)を200mLのCHCl中に溶解した。70mLのCHCl中に溶解した2−(トリメチルシリル)−チアゾール(9.90g、62.9mmol)を、アルゴン下、−20℃で反応混合物に加えた。21時間後−20℃で、反応混合物を濃縮した。次いで、TBAF(THF中1M、63.4mL、63.4mmol)を加えた時点で、残渣を180mLのTHF中に溶解し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮した。残渣を、ヘキサン中EtOAc0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィー(120gのSiO)で精製することによって、ジアステレオマー混合物として、表題化合物を得た(14.0g、93%)。LC−MS:[M+H]259.2;Rt 0.78min;(LCMS法1)。
b)2−アミノ−1−チアゾール−2−イル−プロパン−1−オール
2−ヒドロキシ−1−メチル−2−チアゾール−2−イル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(13.8g、53.4mmol)を50mLのジオキサン中に溶解した。ジオキサン中の134mL(534mmol)の4M HClを加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、残渣をジエチルエーテルで希釈し、濾過することによって、白色塩として、ジアステレオマー混合物としての表題化合物を得た(11.5g、92%)。LC−MS:[M+H]159.1;Rt 0.22min;(LCMS法1)。
c)(4S,5R)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン
2−アミノ−1−チアゾール−2−イル−プロパン−1−オール(4.20g、18.2mmol)のジアステレオ異性体混合物を、160mLのCHCl中に溶解した。ジイソプロピルエチルアミン(11.1mL、63.6mmol)を0℃で加え、続いて40mLのCHCl中に溶解したトリホスゲン(2.70g、9.09mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いでCHClで希釈した。有機溶媒を分離し、NaHCO水溶液およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中EtOAc0%〜100%を使用する残渣をカラムクロマトグラフィー(80gのSiO)で精製することによって、単一のエナンチオマーとして表題化合物を得た(2.16g、64%)。LC−MS:[M+H]185.3;Rt 0.45min;(LCMS法1)。1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 7.75 (d, 1H), 7.35 (d, 1H), 5.60 (br s, 1H), 5.32 (d, 1H), 4.18-4.09 (m, 1H), 1.45 (d, 3H).
中間体15:(4S,5S)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン

(1S,2S)−2−アミノ−1−チアゾール−2−イル−プロパン−1−オールおよび(1R,2S)−2−アミノ−1−チアゾール−2−イル−プロパン−1−オール(2.9g、12.5mmol)のCHCl(40mL)中混合物に、アルゴン下、0℃でNEt(10.5mL、75mmol)を加えた。次いで、40mLのCHCl中に溶解したトリホスゲン(1.86g、6.27mmol)をゆっくりと加え、温度を0℃から室温に温めておいた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を、NaHCO水溶液の添加によりクエンチした。有機層を分離し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAc0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、所望の生成物を得た(330mg、13%)。LC−MS:[M+H]185.0;Rt 0.48min;(LCMS法1)。1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 7.79 (d, 1H), 7.34 (d, 1H), 5.91 (d, 1H), 5.71 (br s, 1H), 4.48-4.38 (m, 1H), 0.89 (d, 3H).
実施例化合物の合成
実施例1:(4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン

a)(4S,5R)−3−(6−クロロ−2−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン
(4S,5R)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン(中間体14)(4.70g、20.1mmol)を70mLのDMF中に溶解し、0℃に冷却した。NaH(964mg、油中60%、24.1mmol)をアルゴン下で加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。30mLのDMF中に溶解した4−(4,6−ジクロロピリミジン−2−イル)モルホリン(3.70g、20.1mmol)を加え、反応混合物を0℃で3時間撹拌し、続いてRTで2時間撹拌した。次いで反応物を、NHCl水溶液の添加によりクエンチし、続いてEtOAcで希釈した。有機溶媒を分離し、ブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中EtOAc0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィー(80gのSiO)で精製することによって、表題化合物を得た(3.64g、48%)。LC−MS:[M+H]382.2、384.1;Rt 1.10min;(LCMS法1)。1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 7.77 (d, 1H), 7.38-7.33 (m, 2H), 5.39 (d, 1H), 5.07-4.98 (m, 1H), 3.75-3.55 (m, 8H), 1.64 (d, 3H).
b)(4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン
ステップa)で得た、(4S,5R)−3−(6−クロロ−2−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン(1.30g、3.40mmol)の20mLのジメトキシエタン中溶液に、アルゴン下で、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン(1.08g、3.75mmol)、PdCl(dppf)−CHCl(214mg、262μmol)、および2Mの炭酸ナトリウム水溶液(5.11mL、10.2mmol)を加えた。反応混合物を80℃で30分間撹拌した。次いで、反応混合物をRTに冷却し、80mLのEtOAcで希釈し、有機溶媒をNHCl水溶液およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中EtOAc0%〜100%を使用するカラムクロマトグラフィー(80gのSiO)で精製することによって、非晶質の固体として実施例1を得た(1.20g、69%)。LC−MS:[M+H]509.0;Rt 0.99min;(LCMS法1)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): 8.58 (s, 1H), 7.92 (d, 1H), 7.87 (d, 1H), 7.64 (br s, 2H), 7.41 (s, 1H), 5.89 (d, 1H), 5.10-5.04 (m, 1H), 3.75-3.55 (m, 8H), 1.62 (d, 3H).
実施例2:(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン

a)(4S,5S)−3−(6−クロロ−2−モルホリノピリミジン−4−イル)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン
(4R,5R)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン(中間体2)(217mg、0.98mmol)のDMF(2mL)中溶液に、アルゴン下、室温でNaH(51.4mg、1.18mmol)を加えた。20分後、4−(4,6−ジクロロピリミジン−2−イル)モルホリン(230mg、0.98mmolのDMF(1mL)中懸濁液を加え、反応混合物を85℃で20分間撹拌した。溶液を、0℃で、NHCl水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機層をNaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。この粗生成物を、ヘキサン中EtOAc0%〜20%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって白色の固体として、表題化合物を得た(375mg、91%)。LC−MS:[M+H]419.1;Rt 1.26min;(LCMS法1)。
b)(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン
ステップa)で得た、(4R,5R)−3−(6−クロロ−2−モルホリノピリミジン−4−イル)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オンのDME(2mL)中溶液に、アルゴン下、室温で5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−アミン(76mg、0.26mmol)、NaCO(0.36mL、0.72mmol)2M水溶液およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(27.6mg、24μmol)を加えた。混合物を80℃で1時間撹拌し、RTに冷却し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中EtOAc0%〜20%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、黄色の油状物として、表題化合物を得た(125mg、95%)。LC−MS:[M+H]546.2;Rt 1.17min;(LCMS法1)。1H NMR (400 MHz, CHCl3-d): 8.63 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.31 (d, 2H), 6.96 (d, 2H), 5.49 (br s, 2H), 5.27 (d, 1H), 4.66-4.61 (m, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.80-3.73 (m, 8H), 2.30-2.00 (m, 2H), 1.08 (t, 3H).
実施例3:(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン

a)(4S,5S)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−3−(6−クロロ−2−モルホリノピリミジン−4−イル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン
アルゴンでパージした後、(4S,5S)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−5−(4−メトキシフェニル)−オキサゾリジン−2−オン(中間体10)(1.65g、3.57mmol)、4−(4,6−ジ−クロロピリミジン−2−イル)−モルホリン(920mg、3.93mmol)およびCsCO(1.75g、5.36mmol)のジオキサン(20mL)中溶液に、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(145mg、250μmol)およびPd(dba)(65mg、0.071mmol)を加え、反応混合物を100℃で5h加熱した。反応混合物を10%のNaHCO水溶液に加え、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAc0%〜50%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、白色の固体として、表題化合物を得た(2.33g、94%)。TLC(ヘプタン/EtOAc1:1)R=0.52;LC−MS:[M+H]659、661;Rt 1.58min;(LCMS法2)。1H NMR (400 MHz, CDCl3): 7.64 (m, 4H), 7.54 (s, 1H), 7.55-7.35 (m, 6H), 7.26 (m, 2H), 6.95 (d, 2H), 5.21 (d, 1H), 4.56 (m, 1H), 4.22 (dd, 1H), 3.96 (dd, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.60-3.40 (m, 8H), 1.09 (s, 9H).
b)(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン
ステップa)で得た、(4S,5S)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−3−(6−クロロ−2−モルホリノピリミジン−4−イル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン(150mg、228μmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4−(トリフルオロ−メチル)ピリミジン−2−アミン(108mg、364μmol)、20%のNaCO水溶液(0.24mL、2.28mmol)、およびPdCl(dppf)−CHCl(18.6mg、23μmol)のDME(2mL)中溶液を、アルゴン下、80℃で8h撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO飽和溶液、HOおよびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中EtOAc0%〜33%を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することによって、淡黄色の泡状物として表題化合物を得た(68mg、28%):TLC(ヘプタン/EtOAc1:1)R=0.32;tR=1.663min(UPLC1);LC−MS:[M+H]786;Rt 1.48min;(LCMS法2)。
c)(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン
ステップb)で得た、(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン(68mg、65μmol)のTHF(2mL)中溶液に、0℃でTHF中1M TBAF(0.05ml、0.05mmol)を滴加し、生成した混合物を0℃で30minおよびRTで1h撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を、ヘキサン/CHCl/MeOH比、100:100:5〜0:100:5を使用するカラムクロマトグラフィーで精製し、続いて分取HPLC(Waters Sun Fire C18、30×100mm、5um;0.1%TFA−水/アセトニトリル;勾配アセトニトリル、20minで30〜50%)で精製することによって、白色の固体として表題化合物を得た(18mg、50%);TLC(CHCl/MeOH19:1)R=0.40;t=0.998min(UPLC1);LC−MS:[M+H]548;Rt 0.96min;(LCMS法2)。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6): 8.60 (s, 1H), 7.64 (br s, 2H), 7.53 (s, 1H), 7.34 (d, 2H), 7.00 (d, 2H), 5.58 (d, 1H), 5.32 (t, 1H), 4,59 (m, 1H), 4.00 (m, 1H), 3.82 (m, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.75-3.55 (m, 8H).
実施例4〜14
以下の表1の中の実施例4〜14は、適当なボロン酸エステル中間体およびオキサゾリジノンを使用し、実施例1〜3に記載されているものと類似の手順を使用して作ることができる。




生物活性
本発明による化合物の活性は、以下のインビトロおよびインビボの方法により評価することができる。
化合物希釈物の調製(384−ウェル)
試験化合物をDMSO(10mM)中に溶解し、個々のNovartisコンパウンドハブにより、独自の2Dマトリクスチップを保持する1.4mLの平底またはV形状のマトリクス管に移した。これらのチップの数は、Novartis Pharma Numbersにはっきりと連結されていた。直ちに使用しない場合、保存液は−20℃で保存した。試験手順に対して、バイアルは霜取りし、スキャナーで特定し、これによって、作業シートを作成し、これに従いそれに続く作業ステップを行った。
化合物は、記載されているように、個々の実験(8つの濃度(シングルポイント)で10の化合物を可能とする96ウェル)用にDMSO中で、手作業で希釈するか、または384−ウェルでプロファイリング用に試験する場合、以下に記載されているように調製した。このフォーマットは、4つの参照化合物を含む、8つの濃度(シングルポイント)で、最大40の個々の試験化合物のアッセイを可能にした。希釈プロトコルには、「事前希釈プレート」、「マスタープレート」および「アッセイプレート」の生成が含まれる。
事前希釈プレート:96ポリプロピレンウェルプレートを事前希釈プレートとして使用した。プレート位置A1〜A10上にそれぞれ10の試験化合物を含み、1つの標準化合物をA11に、1つのDMSO対照をA12に含む、全部で4つの事前希釈プレートを調製した。希釈ステップのパターンは表1に要約されている。プログラムは、これらのピペットステップを、HamiltonSTARロボットで実行するように書かれている。
マスタープレート:4つの「事前希釈プレート」の標準化合物および対照を含む、個々の化合物希釈物100μLを、それぞれ90%DMSO中の以下の濃度、1’820、564、182、54.6、18.2、5.46、1.82および0.546μMを含む、384の「マスタープレート」に移した。
アッセイプレート:次いで、「マスタープレート」の化合物希釈物のそれぞれ50nLを384−ウェル「アッセイプレート」へとピペットで取ることによって同一の「アッセイプレート」を調製した。化合物を、1:181希釈に対応するアッセイ成分4.5μLプラス酵素4.5μLと混合し、それぞれ10、3.0、1.0、0.3、0.1、0.03、0.01および0.003μMの最終濃度を可能にした。「マスタープレート」の調製は、Matrix PlateMate Plusロボットで、「アッセイプレート」の複製はHummingBirdロボットで操作した。
発現構造体を生成する方法
触媒活性物質ヒトPI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、およびmTORを、記載されているように、クローン化し、発現させ、精製した(Maira SM、Stauffer F、Brueggen J、Furet P、Schnell C、Fritsch C、Brachmann S、Chene P、de Pover A、Schoemaker K、Fabbro D、Gabriel D、Simonen M、Murphy L、Finan P、Sellers W、Garcia-Echeverria C (2008)、Mol Cancer Ther.7:1851〜63頁およびMaira SM、Pecchi S、Brueggen J、Huh K、Schnell C、Fritsch C、Nagel T、Wiesmann M、Brachmann S、Dorsch M、Chene P、Schoemaker K、De Pover A、Menezes D、Fabbro D、Sellers W、Garcia-Echeverria C、Voliva CF (2011)、Mol. Cancer Ther. 受理済み)。
PI3Kアルファ、PI3Kベータに対する生化学的試験法
ルミネセンスベースのATP検出試薬KinaseGloを、Catalys、Wallisellen、Switzerlandを介してPromega、(Cat.No.V6714、Lot No.236161)から入手した。(L−アルファ−ホスファチジルイノシトール(PI)、Liver、Bovine)をAvanti Polar Lipid(Cat.No.840042C、Lot#LPI−274)から入手し、ホスファチジルイノシトール−4,5−ビスホスフェート(PIP(4,5)2(Avanti、Cat.No.840046X)またはL−α−ホスファチジルイノシトール(PI)をAvanti Polar Lipid(Cat.No.840042C、Lot#LPI−274)から入手した。L−α−ホスファチジルセリン(PS)は、Avanti Polar Lipid(Cat.No.840032C)製のもので、n−オクチルグルコシドはAvanti Polar Lipid(Cat.No.10634425001)製のものであった。ルミネセンスは、ATP濃度を求めるための確実な読出しであり、したがって、多くのキナーゼの活性を、これらの基質に関わらず追跡調査するために使用されている。Kinase Glo Luminescent Kinase Assay(Promega、Madison/WI、USA)は、キナーゼ反応後に溶液中に残存するATPの量を定量化することによって、キナーゼ活性を測定する均質なHTS方法である。
セクション8.2に記載されている通り、50nLの化合物希釈物をブラック384−ウェル低容量Non Binding Styrene(NBS)プレート(Costar Cat.No.NBS#3676)上に分配した。メタノール中10mg/ml溶液として提供されるL−α−ホスファチジルイノシトール(PI)をガラス管に移し、窒素ビーム下で乾燥させた。次いでこれをボルテックスすることにより3%のオクチルグルコシド中に再懸濁させ、4℃で保存した。PI/OGのミックス5μLを、PI3KaおよびPi3Kbサブタイプと共に加えた。最終容量10μLの10mM トリス−HCl pH7.5、3mM MgCl、50mM NaCl、0.05%CHAPS、1mM DTTおよび1μM ATPを含有するATP−ミックス5μlの添加によりキナーゼ反応が開始し、反応は室温で生じた。10μlのKinaseGloにより反応を停止し、10mins後、各ウェル当たり0.1秒の統合時間を使用して、Synergy2リーダーにおいてプレートを読み取った。2.5μMのNVP−BGT226(標準)をアッセイプレートに加えることによって、キナーゼ反応の100%阻害を生成し、0%阻害は溶媒ビヒクル(水中90%DMSO)により得た。NVP−BGT226は参照化合物として使用し、これを16の希釈ポイントの形態で(2通り)すべてのアッセイプレートに含めた。
各化合物の8つの濃度(普通10、3.0、1.0、0.3、0.1、0.030、0.010および0.003μM)でのパーセンテージ阻害のIC50値、n=2は、記載されているように、シグモイドの用量反応曲線を、阻害剤の濃度にわたりアッセイの読出しプロットにフィッティングさせることによって導いた。すべてのフィッティングは、プログラムXLfit4(ID Business Solutions、Guildford、UK)を用いて実施した。
PI3Kデルタ、PI3Kガンマに対する生化学的試験法
TR−FRET Adapta(商標) Universal Kinase Assay KitをInvitrogen Corporation(Carlsbad/CA、USA)(Cat.No.PV5099)から購入した。キットは以下の試薬を含有している:Adapta Eu−anti−ADP Antibody(HEPES緩衝生理食塩水中のユウロピウム標識した抗ADP抗体、Cat.No.PV5097)、Alexa Fluor(登録商標)647標識したADPトレイサー(Alexa Fluor(登録商標)、HEPES緩衝生理食塩水中の647標識したADPトレイサーCat.No.PV5098)、専売のTR−FRET希釈緩衝液pH7.5(Cat.No.PV3574)。
PIK3CD基質ホスファチジルイノシトールをInvitrogenから入手した(50mM HEPES pH7.5中2mM PIからなるベシクル;Cat.No.PV5371)。PIK3CG基質ホスファチジルイノシトール−4,5−ビスホスフェート(PIP(4,5)2をInvitrogenから入手した(PIP2:PS、1mM PIP2:50mM HEPES pH7.5中19mM PS、3mM MgCl2、1mM EGTAからなる大単層ベシクル;Cat.No.PV5100)。
時間分解蛍光共鳴エネルギー移動法(TR−FRET)は、1つの色素(ドナー)内の励起させた電子から、共鳴を介して、隣接する色素(アクセプター)の電子へ伝達され、次いでフォトンとして放出される、2つの隣接する色素間のエネルギー伝達に基づく技術である。このエネルギー伝達は、アクセプターの蛍光発光の増加、およびドナーの蛍光発光の低減により検出される。タンパク質キナーゼに対するTR−FRETアッセイは、化合物の自己蛍光からの干渉または沈殿した化合物からの光散乱を、フラッシュランプ励起源による励起後に遅延を導入することによって克服する、長寿命のランタニドテルビウムまたはユウロピウムキレートをドナー種として使用している。結果は多くの場合、アクセプターおよびドナー蛍光体の強度の比として表現される。このような値のレシオメトリックな(ratiometric)性質は、ウェルの間のアッセイ量の差を補正し、ならびに有色の化合物によるクエンチ作用を補正する。Adapta(商標)アッセイは、2つの段階:キナーゼ反応段階およびADP検出段階に分割することができる。キナーゼ反応段階では、すべてのキナーゼ反応成分をウェルに加え、各キナーゼに対して特異的に設定した期間の間、反応物をインキュベートさせておく。反応後、Eu標識した抗ADP抗体の検出溶液、Alexa Fluor(登録商標)647標識したADPトレイサー、およびEDTA(キナーゼ反応を停止するため)をアッセイウェルに加える。キナーゼ反応で形成されたADPが、抗体からのAlexa Fluor(登録商標)647標識したADPトレイサーに取って代わり、結果としてTR−FRET信号の低減が生じる。阻害剤の存在下では、キナーゼ反応により形成されるADPの量は減少し、結果として得られる、影響無しの抗体トレイサー相互作用は高いTR−FRET信号を維持する。Adapta(商標)アッセイでは、ドナー(ユウロピウム抗ADP抗体)は340nmにおいて励起し、そのエネルギーをアクセプターへと移す(Alexa Fluor(登録商標)647標識したADPトレイサー)。Alexa Fluor(登録商標)647からの発光は、これがドナーの発光ピーク(615/620nmで測定)の間に位置することから、665nmに中心を置くフィルターでモニターすることができる。
セクション2.2に記載されている通り、50nLの化合物希釈物を白色の384−ウェル小容量ポリスチレンプレートに分配した。次いで、5μLのPI3KgおよびPI3Kdおよび脂質基質(PIまたはPIP2:PS)、続いて5μLのATP(最終アッセイ量10μL)をRTでインキュベートする。Adapta(商標)TR−FRETアッセイ用の標準反応緩衝液は、10mM Tris−HCl pH7.5、3mM MgCl2、50mM NaCl、1mM DTT、0.05%CHAPSを含有した。Eu標識した抗ADP抗体およびTR−FRET希釈緩衝液中のAlexa Fluor(登録商標)647標識したADPトレイサー(IVG専売)を含有するEDTA混合物5μLで反応を停止させた。15〜60mins後、統合時間0.4秒および遅延0.05秒を使用して、Synergy2リーダーにおいてプレートを読み取る。キナーゼ反応の100%阻害に対する対照は、PI3Kを、標準反応緩衝液で置き換えていることにより実施した。0%阻害に対する対照は、化合物の溶媒ビヒクル(HO中90%DMSO)より得た。標準的化合物NVP−BGT226は、参照化合物として使用し、これを16の希釈ポイントの形態で(2通り)すべてのアッセイプレートに含めた。
ExcelフィットのソフトウエアまたはGraphpad Prismを使用してデータを分析した。EC50値は、シグモイド用量反応曲線を、阻害剤濃度にわたりアッセイ読出しプロットにフィッティングさせることによって導かれた。すべてのフィッティングは、プログラムXLfit4(ID Business Solutions、Guildford、UK)を用いて実施した。8つの濃度(普通10、3.0、1.0、0.3、0.1、0.030、0.010および0.003μM)での各化合物のパーセンテージ阻害のEC50値の測定、n=2は、シグモイドの用量反応曲線を、阻害剤濃度にわたりアッセイ読出しのプロットにフィッティングさせることによって導いた。すべてのフィッティングは、プログラムXLfit4(ID Business Solutions、Guildford、UK)を用いて実施した。
mTORに対する生化学的試験法
タンパク質キナーゼに対するTR−FRETアッセイは、化合物の自己蛍光による干渉または沈殿した化合物からの光散乱を、フラッシュランプ励起源による励起後に遅延を導入することによって克服する、長寿命のランタニドテルビウムまたはユウロピウムキレートをドナー種として使用する。結果は、多くの場合、アクセプターとドナー蛍光体の強度の比として表現される。このような値のレシオメトリック性質は、ウェル間のアッセイ量の差を補正し、ならびに有色の化合物によるクエンチ作用を補正する。
結合アッセイは、Alexa Fluor(登録商標)647標識した、ATP−競合的キナーゼ阻害剤の、対象となるキナーゼへの結合および置換に基づく。Invitrogenの「キナーゼトレイサー」は、広範囲なキナーゼターゲットに対処するために開発され、ATP−競合的キナーゼ阻害剤に基づくもので、これにより、Invitrogenの「キナーゼトレイサー」はATP部位またはATP部位の構造を変化させるアロステリック部位に結合する任意の化合物の検出に適切となっている。ATP部位に結合する阻害剤は、ATP部位だけに結合するタイプIキナーゼ阻害剤と、ATP部位およびDFG−out(非活性)構造において曝露された疎水性部位の両方に結合するタイプII阻害剤(例えば、Gleevec(登録商標)/イマチニブ、ソラフェニブ、BIRB−796)の両方を含む。III型阻害剤は、ATPと競合しない化合物であり、大まかには、アロステリック阻害剤と呼ばれる。15種の多様なIII型阻害剤の研究では、1種を除く全部の化合物が、活性アッセイに相当する能力で、結合実験において検出されたことが実証された。ただひとつの例外は、基質競合的化合物であり、したがって真のアロステリック阻害剤ではなかった。
大部分の蛍光ベースのキナーゼ活性アッセイとは対照的に、LanthaScreen(登録商標)Eu3+キナーゼ結合実験は、持続的に読み取ることができ、これは、遅い結合反応速度を有する化合物の評価を促進する。また、大部分の活性アッセイとは異なり、結合実験は、活性のあるまたは非活性化したキナーゼ製剤のいずれかを使用して実施することができ、これによって、非活性化キナーゼ、例えば、Gleevec(登録商標)/イマチニブおよび一部のアロステリック阻害剤などに優先的に結合する化合物の特徴付けが可能となる。
Lanthascreen(商標)キナーゼ結合実験において、ドナー(Eu3+−抗GST抗体)は340nmで励起し、そのエネルギーをアクセプター(Alexa Fluor(登録商標)647標識したATP競合的キナーゼ阻害剤=Tracer−314)に移す。Tracer−314(Alexa Fluor(登録商標)647阻害剤)からの発光は、これがドナーの発光ピーク(615/620nmで測定)の間に位置することから、665nmに中心を置くフィルターでモニターすることができる。トレイサー314とEu3+−抗GST抗体の両方のキナーゼへの結合は、Eu3+−ドナー蛍光体からトレイサー314上のAlexa−Fluor(登録商標)647−アクセプター蛍光体への高度のFRETを結果として生じる。阻害剤のキナーゼへの結合は、トレイサーとの結合と競合し、結果としてFRETの損失が生じる。
セクション2.2に記載されている通り、50nLの化合物希釈物を、白色384−ウェル小容量ポリスチレンプレートに分配した。次いで5μLのGST−mTORおよびユウロピウム−抗GST抗体、続いて5μLのトレイサー−314(最終アッセイ量10μL)をRTでインキュベートする。Lanthascreen(商標)キナーゼ結合実験用の標準反応緩衝液は、50mM HEPES pH7.5、5mM MgCl2、1mM EGTA、0.01%PluronicF−127を含有した。60mins後、統合時間0.2ミクロ秒および遅延0.1ミクロ秒を使用して、Synergy2リーダーにおいてプレートを読み取る。
発光比を計算するために、アクセプター(Alexa Fluor(登録商標)647標識したトレイサー−314)から665nmで発光した信号を、ドナー(Eu3+抗GST抗体)から620nmで発光した信号で割る。
0%阻害に対する対照は、化合物の溶媒ビヒクル(HO中90%DMSO)より得た。相対的100%阻害に対する対照は、GST−mTORおよびユウロピウム抗GST抗体を含有するミックスに10μMを加えることによって実施した。絶対的0%阻害に対する追加の対照は、GST−mTORなしでのEu3+抗GST抗体により得る。
PI3Kアルファ、ベータおよびデルタに対する細胞アッセイ
AlphaScreen(増幅発光近接均質解析(Amplified Luminescent proximity Homogeneous assay)、ALPHA、Perkin Elmer)は、均質のマイクロタイタープレートフォーマットにおける生体分子の相互作用を研究するための非放射性ビーズベースの近接アッセイ技術である。商品名SureFireは、抗ホスホキナーゼおよび抗キナーゼ抗体からなるマッチさせた抗体ペアを使用することによって、細胞溶解物中の内因性細胞タンパク質のリン酸化を定量化することに適応したAlphaScreenアッセイを意味する。アッセイは、細胞におけるキナーゼシグナル伝達の特徴付けならびにキナーゼ阻害剤作用の測定を可能にする。AlphaScreen技術は、多大な時間を必要とする洗浄手順を回避し、プレートの取扱いを減少させることから、標準的アッセイ技術、例えば、ELISAなどを超えたいくつかの利点を提供する。さらに、AlphaScreenは、少なくとも384−ウェルフォーマットに小型化可能であり、個々のAlphaScreen SureFire アッセイキットに含まれている抗体の親和性に応じて、フェムトモルの範囲までの感度を提供する。高い感度は、一重項酸素分子の生成を含む内因性増幅機構により達成される。SureFireアッセイキットは、特定のターゲットに対して市販されており、有効な抗体のペアを含む(PerkinElmer)。この報告は、AlphaScreen SureFire アッセイに対して適用される一般的手順および細胞ベースアッセイにおける慣用的キナーゼ阻害剤プロファイリングに対してそれぞれ半自動化されたステップについて記載している。
活性化したPI3KクラスIアイソフォームRat−1 pBABEpuro Myr−HA−hp110デルタ(Rat−1_PI3Kデルタ)およびRat−1 pBABEpuro Myr−HA−hp110アルファ(Rat−1_PI3Kアルファ)およびRat−1pBABEpuro Myr−HA−hp110ベータ(Rat−1_PI3ベータ)を安定して過剰発現するラット−1細胞株を(Maira SM、Stauffer F、Brueggen J、Furet P、Schnell C、Fritsch C、Brachmann S、Chene P、de Pover A、Schoemaker K、Fabbro D、Gabriel D、Simonen M、Murphy L、Finan P、Sellers W、Garcia-Echeverria C (2008)、Mol Cancer Ther. 7:1851-63頁およびMaira SM、Pecchi S、Brueggen J、Huh K、Schnell C、Fritsch C、Nagel T、Wiesmann M、Brachmann S、Dorsch M、Chene P, Schoemaker K、De Pover A、Menezes D、Fabbro D、Sellers W、Garcia-Echeverria C、Voliva CF (2011)、Mol. Cancer Ther.、受理済み)に記載されている通りに調製した。すべて細胞株は、完全な成長培地内(DMEM高グルコース、10%(v/v)ウシ胎児血清、1%(v/v)MEM NEAA、10mM HEPES、2mM L−グルタミン、ピューロマイシン(Rat−1_PI3KデルタおよびRat−1_PI3Kアルファに対して10μg/mL、Rat−1_PI3ベータに対して4μg/mL)、1%(v/v)Pen/Strep)、90%密集度まで、加湿したCOインキュベーター内で、37℃/5%CO/90%湿度で培養し、週2回分割した。
ラット−1細胞溶解物中のp−AKT(S473)検出用に以下の物質を使用した:Dulbecco改質Eagle培地(DMEM)高グルコース(Gibco Invitrogen、Basel、Switzerland、Cat.No.41965)、加熱した不活化ウシ胎児血清、承認済み(HI FBS;Gibco Invitrogen、Basel、Switzerland、Lot.No.16140)、MEM非必須アミノ酸(NEAA;Gibco Invitrogen、Basel、Switzerland、Cat.No.11140)、HEPES(Gibco Invitrogen、Basel、Switzerland、Cat.No.15630)、ペニシリン/ストレプトマイシン(Pen/Strep、100x;Gibco Invitrogen、Basel、Switzerland、Cat.No.15140−122)、L−グルタミン(Gibco Invitrogen、Basel、Switzerland、Cat.No.25030)、ピューロマイシン(Sigma Aldrich、Buchs、Switzerland、Cat.No.P9620)、DMSO(MERCK、Dietikon、Switzerland、Cat.No.8.02912.2500)、HO、MilliQ−HO(他に述べられていない限り)(MILLIPORE QGARDOOR1、Millipore、Zug、Switzerland)、ウシ血清アルブミン(BSA;Sigma Aldrich、Buchs、SwitzerlandCat.No.A8412)、SureFire p−Akt1/2(Ser473)アッセイキット(PerkinElmer、Schwerzenbach、Switzerland、Cat.No.TGRAS50K)。
p−Akt(S473)SureFireアッセイは、細胞溶解物中のSer473における内因性細胞Akt1/2のリン酸化を測定する。myr−HA−タグ付きバージョンのヒトPI3Kデルタ、PI3Kアルファ、またはPI3Kベータのp110触媒サブユニットアイソフォームを安定して発現するRat−1細胞を使用して、アッセイは、384−ウェルフォーマットの2プレートプロトコルとして開発された。
化合物試験のため、細胞を、20μlの完全成長培地中、4000(ラット−1_PI3Kデルタ)、7500(ラット−1_PI3Kアルファ)または6200(Rat−1_PI3Kベータ)細胞の密度で細胞培養処理した384ウェルプレートに播種し、37℃/5%CO/90%の湿度で24h培養した。化合物を移す直前に、完全培地を除去し、30μlのアッセイ緩衝液(DMEM高グルコース、1×MEM NEAA、10mM HEPES、2mM L−グルタミン、0.1%(w/v)BSA)を加え、10μlの化合物の前希釈物を細胞に移した。2010年2月以降の試験のため、アッセイ緩衝液を完全な成長培地と置換し、これにより同様の結果が明らかにされた(データは示されていない)。化合物を1h処理した後、0.24%(w/v)BSAを補充した20μlの溶解緩衝液の添加により、細胞を溶解した。全検出量12μl中の細胞溶解物5μlを使用して、製造者の指示書に従い、SureFire p−Akt1/2(Ser473)アッセイキットを用いて、p−AKT(Ser473)の検出を実施した。
8つの濃度(普通10、3.0、1.0、0.3、0.1、0.030、0.010および0.003μM)での各化合物のパーセンテージ阻害のIC50値、n=2は、記載されている通り、シグモイドの用量反応曲線を、阻害剤濃度わたりアッセイ読出しのプロットにフィッティングさせることによって導いた。すべてのフィッティングは、プログラムXLfit4(ID Business Solutions、Guildford、UK)を用いて実施した。
mTORに対する細胞アッセイ
細胞ベースのアッセイ(384−ウェルフォーマット)が、TSC1(結節性硬化症複合体1)、mTOR活性の強力な抑制剤が欠如しているマウスから誘導された、MEF(マウス胎仔線維芽細胞)細胞における細胞mTOR活性に対する化合物の作用の測定のために開発された。TSC1の欠如により、mTORは、構成的に活性化され、結果として、mTORの下流ターゲットの1つであるS6キナーゼ1(S6K1)のThr389の永久的リン酸化が生じる。
S6K1上のThr389のリン酸化を求めることを可能にするSureFireキットを使用して、細胞溶解物におけるS6K1のホスホ−T389の定量的測定を可能にするアルファ−スクリーニングフォーマットで、アッセイを開発し、有効化し、実行した。mTOR特異的な(またはmTOR経路−)阻害剤でMEFTSC1−/−細胞を処理することにより、S6K1上のホスホ−T389のレベルを投与量依存的に減少させ、IC50値の計算を可能にした。これらは、生化学的mTOR ATP−結合実験を用いて得た値と一致し、mTOR阻害剤の能力の定量的比較を可能にした。
TSC1−/−MEF細胞(Kwiatkowski、D. J.、Zhang、H.、Bandura、J. L.、Heiberger、K. M.、Glogauer、M.、el-Hashemite、N.、およびOnda、H. (2002) Hum. Mol. Genet. 11、525-534頁)を、10%FBS(Invitrogen)、2mMグルタミンおよび1%(w/v)ペニシリン/ストレプトマイシンを補充したDMEM高グルコース培地内で、37℃、5%COで培養した。
P70S6キナーゼのリン酸化の測定のためのSureFireキットを、Perkin Elmer(p70S6K p−T389、#TGR70S50K)から購入し、供給元の指示に従い、およびSureFireアッセイに対する一般的な方法に従いアッセイを実施した。直ちに、1ウェル当たり5μLの細胞溶解物を384−ウェル白色プロキシプレート(発光の読出し用)に移し、7μLのAおよび5μLのB(最終容量:12μL)と混合した。暗所で、RTでの3hのインキュベーション後、ルミネセンスをEnvision Reader(Perkin Elmer)で読み取った。未処理の細胞を対照(高度の対照)として使用し、3μM BEZ235で処理した細胞を低度の対照として使用した。高度および低度の対照に対して得た信号間のアッセイウィンドウを100%と定義し、化合物作用をパーセント阻害と表現した。グラフの外挿による用量反応曲線からIC50値を計算した。
上に記載されたアッセイを使用して得た結果を、以下の表に示す。
光安定性
光安定性について調査する試料を、光安定性チャンバー(Atlas CPS+、シリアル番号0704013)内で処置した。各分子に対して1.0mg/mlのエタノール中溶液を調製し、0.5mLのアリコートを適切なミクロ管に分配した。すべての測定は二重に行い、光曝露中にアルミニウムホイルの中に包んだ参照と比較した。溶液を13hにわたり19620kJ/mに曝露した。実験中は試料を15℃で保持した。光チャンバー内での処理後、溶液を254nmでUPLC(UPLC 1、実験パート)により分析した。ピーク領域は自動的に統合され、参照試料の対応するピーク領域パーセンテージと曝露した試料の平均ピーク領域パーセンテージとの間の差異として分解パーセンテージが計算された(重複して行う)。
この方法を使用して得たデータが以下の表に示されている:
細胞株の増殖に対する抗増殖性阻害
化合物プロファイリングに対して使用された細胞および細胞培養物
SCL−1およびSCC12B2は、自然発生の、あまり区別されていないSCC由来のヒト皮膚扁平上皮癌(SCC)細胞株である。SCL−1細胞株は、HeidelbergにあるCancer Reserach CenterのN.Fusenigの実験室において最初に完成し、そのインビトロでの成長の特徴が正常なケラチノサイトと比較されて、以前に記載された(Neelyら、1991)。このSCC12B2細胞株は、以前に記載されたように(RheinwaldおよびBeckett、1981)、7年間免疫抑制薬療法を受けた、顔の皮膚移植をした男性患者由来のものから完成した。ヒトSCC細胞株Detroit562は、American Tissue Culture Collection(ATCC)から得た。Detroit562は頭部および頸部扁平上皮癌(HNSCC)と呼ばれ、咽頭SCC腫瘍由来のものであった。このDetroit562細胞株は、PIK3CA遺伝子のH1047Rの活性化突然変異を保持する。この突然変異体は、p110α−鎖の「ホットスポット」突然変異体の1つとして公知であり、このキナーゼアイソフォームを構成上活性のあるものにし、増殖因子受容体の活性化に関係なくAkt/mTOR経路を刺激する。すべてのSCC細胞株は、5%FCS(Gibco;#16000−044)、100μMピルビン酸ナトリウム(Gibco;#11360−039)、10mM HEPES(Gibco;#91002−066)、50U/mlペニシリンおよび50μg/mlストレプトマイシン混合物(Gibco;#15070−063)、ならびに2mM L−グルタミン(Gibco;#25030−024)をさらに補充した、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)培地(Gibco;カタログ番号:#10938)内で維持および培養された。すべての濃度は最終濃度として表されている。細胞は、75cm2(Corning;#430641)、または150cm2(Corning、#430825)増殖領域を有する2つのフラスコサイズのいずれかを使用して、換気キャップ付Corning Costarフラスコ内で繁殖させた。細胞培養物は、5%CO2および80%相対湿度(Heraeus型)を含有する雰囲気内で、常に37℃で維持した。
細胞増殖の測定
SCCまたはケラチノサイト系(Detroit562、SCC12B2、SCL1、HaCaT)の細胞は、約80%〜90%の密集度に到達した時点で増殖アッセイに使用した。次いで、細胞は、培養物フラスコからトリプシン媒介により除去した後に収集し、10%FCSを含有する培地中で洗浄し、血球計算板でカウントし、5%FCSで完全培地を希釈することによって、細胞密度5×10細胞/mlを得た。100μlのこの細胞懸濁液(例えば5000個の細胞)を96−ウェル白色壁組織培養物プレート(Corning−Costar製品#3917)の各ウェルに移した。次いで、細胞をCOインキュベーター内に45〜60分間配置することによって沈降させた。その後、試験化合物の所望の最終濃度の2倍を含有する100μlの容量の培地を4つ組ウェルの各ウェルに加えた。4つ組のうちの1つには、対照として、試験製品を含まない100μlの培地を入れた(データの数字において、x軸上に略語no cpdとして示されている)。次いで、細胞培養物を、試験化合物の存在下でまたは不在下で、全部で26〜28時間インキュベートした。化学発光性BrdU細胞増殖ELISA(Roche製品#11 669 915 001)を使用して、細胞DNAへのブロモデオキシウリジン(BrdU)の取込みに基づき細胞増殖を求めた。簡単に説明すると、BrdU試薬を、完全培地で、1:100で希釈することによって、100μM BrdUの濃度を得た。この溶液から、20μlを各ウェルに加え、細胞培養物を、5%CO、37℃で16〜18時間さらにインキュベートした。44〜46時間後、培地を完全に排除し、室温で30分間200μlの定着液(ELISAキットと共に提供)を添加することにより増殖アッセイを停止した。これより後のすべてのインキュベーション、洗液およびアッセイ増殖手順は、製造業者(Roche)により提供されるELISAアッセイマニュアルに記載されているその通りに実施した。DNAへのBrdUの取込みをBrdUに特異的な抗体により検出し、抗体にカップリングしたルシフェラーゼにより媒介される信号生成に基づき定量化した。Victorライト1420ルミネセンスカウンター(PerkinElmer)でルミネセンス発光を測定し、毎秒の相対的発光単位(例えば、データポイントはRLU/sとして示される)として表現した。各ウェルのデータポイントを、Windows(登録商標) Excel表計算に移して平均値および標準偏差値を計算した。Origin7.5(登録商標)ソフトウエアで使用可能なシグモイドのカーブフィッティング関数を使用してこれらの値をプロットした。
SCC細胞株において測定された化合物の抗増殖性の効力 これらのSCCおよびケラチノサイト細胞株を使用して得たデータが以下の表に示されている。抗増殖性効力を示すすべての値は、SCC細胞株SCL−1、SCC12B2、Detroit562またはHaCaTケラチノサイト細胞株のいずれかを使用した2つの独立したアッセイで得たナノモルIC50濃度を示している:
皮膚への浸透
1つの代表的な本発明の化合物の皮膚浸透/透過特性を以下の通り試験した:
皮膚の浸透および透過特性を求めるためのインビトロ試験
化合物を、エタノールまたはオレイルアルコールのいずれかと混合したプロピレングリコール中0.5%溶液として、静的フランツ−型拡散セル内に固定したブタの皮膚に塗布した。48時間の曝露時間の終わりに、皮膚(角質層の排除後)およびレシーバー中の薬物濃度を測定した。レシーバーの溶液は、2容量部のリン酸緩衝食塩水(PBS)と1容量部のウシ胎児血清(FCS)の混合物である。
実施例1の化合物は、インビトロで、ブタの皮膚へと十分浸透する一方で、ブタの皮膚を介する透過速度は低く、全身暴露が低いことを示している。ブタの皮膚は、バリア機能および構造に関してヒト皮膚と同様である。
局所的に処置したブタの真皮への浸透を求めるインビボ試験
薬物濃度の測定前、幼い、飼い慣らしたブタの背側部の上の小さな皮膚領域(4cm)を、異なる時間間隔(2および24h)で、0.5%溶液または懸濁液で局所的に処置した。この実験では、4匹のブタを処置し、化合物を、4つの異なる部位にそれぞれの製剤で投与した。処置した部位を有する皮弁の中央を切開し、除去した。皮弁を広げ、試験部位上に配置した金属ブロックを1分間加熱して、真皮からの表皮の分離を誘発した。緩んだ表皮のシートの排除後、皮節を有する、処置した、表皮を排除した皮膚から1mmの厚さの真皮のシートを調製した。これらのシートから、6mmパンチで得た試料(6mmΦ)を収集し、LC/MSで試験化合物濃度について分析した。表皮の表面に結合した化合物を有する真皮の試料の汚染を注意深く回避しながら、記載されている手順を行った。
以下の表は、特定されている製剤において皮膚上へ適用した際の、ブタ真皮への実施例1の化合物の真皮の濃度を提供している。このデータ表は、8回の測定の平均値±平均値の標準誤差(例えば、各時間点に対して分析した8つの皮膚試料)を提供している。
実施例1の化合物は、1回の塗布後、ブタの皮膚に十分に浸透し、インビボで真皮に到達する。

以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 式(I)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物:

[式中、
はメチル、エチルまたはヒドロキシメチルであり、
はフェニルであるか(ここで、このフェニルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C 〜C −アルコキシ、ヒドロキシ−C 〜C −アルコキシもしくはC 〜C −アルコキシ−C 〜C −アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
あるいは
ピリジルであるか(ここで、このピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/もしくはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C 〜C −アルコキシ、ヒドロキシ−C 〜C −アルコキシもしくはC 〜C −アルコキシ−C 〜C −アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
あるいは
N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールであり(ここで、この5員の単環式ヘテロアリールは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
はHまたはメチルである]。
[2] 式(Ib)

を有する、[1]に記載の化合物。
[3] R がフェニルである(ここで、このフェニルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C 〜C −アルコキシ、ヒドロキシ−C 〜C −アルコキシもしくはC 〜C −アルコキシ−C 〜C −アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、[1]または[2]に記載の化合物。
[4] R がピリジルである(ここで、このピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、メトキシ、C 〜C −アルコキシ、ヒドロキシ−C 〜C −アルコキシもしくはC 〜C −アルコキシ−C 〜C −アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、[1]または[2]に記載の化合物。
[5] R が、N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールである(ここで、この5員の単環式ヘテロアリールは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、[1]または[2]に記載の化合物。
[6] R がメチルである、[1]から[5]のいずれかに記載の化合物。
[7] R がエチルである、[1]から[5]のいずれかに記載の化合物。
[8] R がヒドロキシメチルである、[1]から[5]のいずれかに記載の化合物。
[9] (4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン、
(4S ,5S )−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
(4S ,5R )−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−メチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン、
(4R ,5R )−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(3−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(チアゾール−2−イル)オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−エチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン、
3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−ヒドロキシメチル−5−フェニル−オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン、
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−5−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−4−(ヒドロキシメチル)オキサゾリジン−2−オンまたは
(4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン
から選択される、[1]に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
[10] [1]から[9]のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩の治療有効量と、1種以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
[11] [1]から[9]のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩の治療有効量と、1種以上の治療的活性助剤とを含む、組合せ。
[12] 対象を治療する方法であって、[1]から[9]のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩の治療有効量を前記対象に投与することを含む、方法。
[13] 医薬品として使用するための、[1]から[9]のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
[14] 非メラノーマ皮膚がん、非メラノーマ皮膚がんの前悪性段階、または皮膚線維芽細胞の調節不全により引き起こされる他の過剰増殖性皮膚障害の治療において使用するための、[1]から[9]のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
[15] 非メラノーマ皮膚がん、非メラノーマ皮膚がんの前悪性段階、または皮膚線維芽細胞の調節不全により引き起こされる他の過剰増殖性皮膚障害の治療のための医薬品の製造における、[1]から[9]のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩の使用。

Claims (17)

  1. 式(I)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩および/または溶媒和物:

    [式中、
    はメチル、エチルまたはヒドロキシメチルであり、
    はフェニルであるか(ここで、このフェニルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
    あるいは
    ピリジルであるか(ここで、このピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/もしくはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、
    あるいは
    N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールであり(ここで、この5員の単環式ヘテロアリールは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、
    はHまたはメチルである]。
  2. 式(Ib)

    を有する、請求項1に記載の化合物。
  3. がフェニルである(ここで、このフェニルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  4. がピリジルである(ここで、このピリジルは、非置換であるか、またはメタ位および/またはパラ位において、メタ位に対してはD、Fもしくはメトキシから、およびパラ位に対してはD、F、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシもしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシから独立して選択される1もしくは2つの置換基で置換されている)、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  5. が、N、OまたはSから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する5員の単環式ヘテロアリールである(ここで、この5員の単環式ヘテロアリールは、非置換であるか、またはDもしくはFから独立して選択される1〜2つの置換基で置換されている)、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  6. がメチルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. がエチルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  8. がヒドロキシメチルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  9. (4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン、
    (4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
    (4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
    (4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン、
    (4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−メチル−5−フェニルオキサゾリジン−2−オン、
    (4R,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(3−メトキシフェニル)オキサゾリジン−2−オン、
    (4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−エチル−5−(チアゾール−2−イル)オキサゾリジン−2−オン、
    3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−エチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン、
    3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−ピリジン−3−イル−オキサゾリジン−2−オン、
    (4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−ヒドロキシメチル−5−フェニル−オキサゾリジン−2−オン、
    (4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オン、
    (4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン、
    (4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−5−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−4−(ヒドロキシメチル)オキサゾリジン−2−オンまたは
    (4S,5S)−3−(2’−アミノ−2−モルホリノ−4’−(トリフルオロメチル)−[4,5’−ビピリミジン]−6−イル)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)オキサゾリジン−2−オン
    から選択される、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
  10. (4S,5R)−3−(2’−アミノ−2−モルホリン−4−イル−4’−トリフルオロメチル−[4,5’]ビピリミジニル−6−イル)−4−メチル−5−チアゾール−2−イル−オキサゾリジン−2−オンである、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩の治療有効量と、1種以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
  12. 請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩の治療有効量と、1種以上の治療的活性助剤とを含む、組合せ
  13. 医薬品として使用するための、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
  14. 非メラノーマ皮膚がん、非メラノーマ皮膚がんの前悪性段階、または皮膚線維芽細胞の調節不全により引き起こされる他の過剰増殖性皮膚障害の治療において使用するための、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
  15. 前記非メラノーマ皮膚がんが扁平上皮癌であり、前記非メラノーマ皮膚がんの前悪性段階が光線性角化上皮症であり、前記皮膚線維芽細胞の調節不全により引き起こされる過剰増殖性皮膚障害がケロイドである、請求項14に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
  16. 非メラノーマ皮膚がん、非メラノーマ皮膚がんの前悪性段階、または皮膚線維芽細胞の調節不全により引き起こされる他の過剰増殖性皮膚障害の治療のための医薬品の製造における、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩の使用。
  17. 前記非メラノーマ皮膚がんが扁平上皮癌であり、前記非メラノーマ皮膚がんの前悪性段階が光線性角化上皮症であり、前記皮膚線維芽細胞の調節不全により引き起こされる過剰増殖性皮膚障害がケロイドである、請求項16に記載の使用。
JP2015541289A 2012-11-12 2013-11-11 オキサゾリジン−2−オンピリミジン誘導体 Expired - Fee Related JP6262245B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261725113P 2012-11-12 2012-11-12
US61/725,113 2012-11-12
PCT/IB2013/060052 WO2014072956A1 (en) 2012-11-12 2013-11-11 Oxazolidin-2-one-pyrimidine derivatives

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015536974A JP2015536974A (ja) 2015-12-24
JP2015536974A5 JP2015536974A5 (ja) 2016-12-22
JP6262245B2 true JP6262245B2 (ja) 2018-01-17

Family

ID=49667527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015541289A Expired - Fee Related JP6262245B2 (ja) 2012-11-12 2013-11-11 オキサゾリジン−2−オンピリミジン誘導体

Country Status (43)

Country Link
US (3) US9296733B2 (ja)
EP (2) EP3199158B1 (ja)
JP (1) JP6262245B2 (ja)
KR (1) KR102153763B1 (ja)
CN (1) CN104718204B (ja)
AP (1) AP2015008347A0 (ja)
AR (1) AR093408A1 (ja)
AU (1) AU2013343022B2 (ja)
BR (1) BR112015010136A2 (ja)
CA (1) CA2890942C (ja)
CL (1) CL2015001202A1 (ja)
CO (1) CO7380758A2 (ja)
CR (1) CR20150248A (ja)
CU (1) CU24365B1 (ja)
CY (1) CY1119391T1 (ja)
DK (1) DK2922848T5 (ja)
EA (2) EA029714B1 (ja)
EC (1) ECSP15025093A (ja)
ES (1) ES2641820T3 (ja)
HK (1) HK1209108A1 (ja)
HR (1) HRP20171425T1 (ja)
HU (1) HUE034492T2 (ja)
IL (1) IL238239A (ja)
IN (1) IN2015DN02912A (ja)
JO (1) JO3334B1 (ja)
LT (1) LT2922848T (ja)
MA (1) MA38076A1 (ja)
MX (1) MX363436B (ja)
MY (1) MY174239A (ja)
NZ (1) NZ706591A (ja)
PE (1) PE20151006A1 (ja)
PH (1) PH12015501053A1 (ja)
PL (1) PL2922848T3 (ja)
PT (1) PT2922848T (ja)
RS (1) RS56336B1 (ja)
SG (1) SG11201503447QA (ja)
SI (1) SI2922848T1 (ja)
TN (1) TN2015000120A1 (ja)
TW (1) TWI608005B (ja)
UA (1) UA114001C2 (ja)
UY (1) UY35128A (ja)
WO (1) WO2014072956A1 (ja)
ZA (1) ZA201502175B (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GEP20166432B (en) 2011-09-27 2016-02-10 Novartis Ag 3-pyrimidin-4-yl-oxazolidin-2-ones as inhibitors of mutant idh
UY34632A (es) 2012-02-24 2013-05-31 Novartis Ag Compuestos de oxazolidin- 2- ona y usos de los mismos
US9296733B2 (en) 2012-11-12 2016-03-29 Novartis Ag Oxazolidin-2-one-pyrimidine derivative and use thereof for the treatment of conditions, diseases and disorders dependent upon PI3 kinases
WO2014141104A1 (en) 2013-03-14 2014-09-18 Novartis Ag 3-pyrimidin-4-yl-oxazolidin-2-ones as inhibitors of mutant idh
CN115645534A (zh) 2015-09-24 2023-01-31 德雷克塞尔大学 治疗或预防皮肤障碍的新型组合物和方法
RU2018140001A (ru) 2016-05-18 2020-06-18 Пикур Терапьютикс Аг Лечение повреждений кожи
TW201929861A (zh) 2017-11-06 2019-08-01 瑞士商諾華公司 包含㗁唑啶-2-酮-嘧啶衍生物之調配物
EP4211171A2 (en) 2020-09-10 2023-07-19 Precirix N.V. Antibody fragment against fap
WO2023203135A1 (en) 2022-04-22 2023-10-26 Precirix N.V. Improved radiolabelled antibody
WO2023213801A1 (en) 2022-05-02 2023-11-09 Precirix N.V. Pre-targeting

Family Cites Families (119)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB581334A (en) 1943-09-29 1946-10-09 Francis Henry Swinden Curd New pyrimidine compounds
JPS4921149B1 (ja) 1970-12-28 1974-05-30
JPS4921148B1 (ja) 1970-12-28 1974-05-30
DE2341925A1 (de) 1973-08-20 1975-03-06 Thomae Gmbh Dr K Neue pyrimidinderivate und verfahren zu ihrer herstellung
AT340933B (de) 1973-08-20 1978-01-10 Thomae Gmbh Dr K Verfahren zur herstellung neuer pyrimidinderivate und ihrer saureadditionssalze
US4994386A (en) 1987-07-13 1991-02-19 Pharmacia Diagnostics, Inc. Production of HBLV virus in the HSB-2 cell line
US4929726A (en) 1988-02-09 1990-05-29 Georgia State University Foundation, Inc. Novel diazines and their method of preparation
EP0330263A1 (en) 1988-02-25 1989-08-30 Merck & Co. Inc. Piperazinylalkylpyrimidines as hypoglycemic agents
GB9012311D0 (en) 1990-06-01 1990-07-18 Wellcome Found Pharmacologically active cns compounds
KR950007756B1 (ko) 1990-07-03 1995-07-14 미쓰이세끼유 가가꾸고오교오 가부시끼가이샤 피리미딘 화합물 및 그의 약학적으로 허용되는 염류
ATE226574T1 (de) 1995-04-13 2002-11-15 Taiho Pharmaceutical Co Ltd 4,6-diarylpyrimidin-derivate und deren salze
JP3734907B2 (ja) 1996-12-19 2006-01-11 富士写真フイルム株式会社 現像処理方法
ES2213286T3 (es) 1997-07-24 2004-08-16 Zenyaku Kogyo Kabushiki Kaisha Compuestos heterociclicos y agente antitumoral que los contiene como ingredientes activos.
JPH11158073A (ja) 1997-09-26 1999-06-15 Takeda Chem Ind Ltd アデノシンa3拮抗剤
US6440965B1 (en) 1997-10-15 2002-08-27 Krenitsky Pharmaceuticals, Inc. Substituted pyrimidine derivatives, their preparation and their use in the treatment of neurodegenerative or neurological disorders of the central nervous system
US6150362A (en) 1997-12-12 2000-11-21 Henkin; Jack Triazine angiogenesis inhibitors
PT930302E (pt) 1998-01-16 2003-07-31 Hoffmann La Roche Derivados de benzo-sulfona
US7045519B2 (en) 1998-06-19 2006-05-16 Chiron Corporation Inhibitors of glycogen synthase kinase 3
ATE274510T1 (de) 1998-06-19 2004-09-15 Chiron Corp Glycogen synthase kinase 3 inhibitoren
WO2000043373A2 (en) 1999-01-22 2000-07-27 Amgen Inc. Kinase inhibitors
US6495558B1 (en) 1999-01-22 2002-12-17 Amgen Inc. Kinase inhibitors
JP2003503351A (ja) 1999-06-30 2003-01-28 メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド Srcキナーゼ阻害化合物
JP2003503354A (ja) 1999-06-30 2003-01-28 メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド Srcキナーゼ阻害剤化合物
EP1206265B1 (en) 1999-06-30 2003-11-12 Merck & Co., Inc. Src kinase inhibitor compounds
DE60005355T2 (de) 1999-07-15 2004-07-01 Pharmacopeia, Inc. Bradikinin b1 rezeptor antagonisten
JP2001089452A (ja) 1999-09-22 2001-04-03 Sankyo Co Ltd ピリミジン誘導体
WO2001060816A1 (en) 2000-02-17 2001-08-23 Amgen Inc. Kinase inhibitors
HUP0300382A3 (en) 2000-03-29 2006-11-28 Cyclacel Ltd 2-substituted 4-heteroaryl-pyrimidines and their use in the treatmetn of proliferative disorders and pharmaceutical compositions containing the compounds
DE60144322D1 (de) 2000-04-27 2011-05-12 Astellas Pharma Inc Kondensierte heteroarylderivate
EP1277741A4 (en) 2000-04-28 2003-05-07 Tanabe Seiyaku Co CYCLE CONNECTIONS
CA2409762A1 (en) 2000-06-23 2002-01-03 Donald J.P. Pinto Heteroaryl-phenyl substituted factor xa inhibitors
AU2001295026B2 (en) 2000-09-06 2008-04-03 Novartis Vaccines And Diagnostics, Inc. Inhibitors of glycogen synthase kinase 3
CA2422377C (en) 2000-09-15 2010-04-13 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Pyrazole compounds useful as protein kinase inhibitors
SE0004053D0 (sv) 2000-11-06 2000-11-06 Astrazeneca Ab N-type calcium channel antagonists for the treatment of pain
EP1345922B1 (en) 2000-12-21 2006-05-31 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Pyrazole compounds useful as protein kinase inhibitors
WO2002062766A2 (en) 2001-02-07 2002-08-15 Millennium Pharmaceuticals, Inc. Melanocortin-4 receptor binding compounds and methods of use thereof
AU2002258400A1 (en) 2001-02-16 2002-08-28 Tularik Inc. Methods of using pyrimidine-based antiviral agents
MXPA03010724A (es) 2001-05-25 2004-03-02 Boehringer Ingelheim Pharma Compuestos de carbamato y oxamida como inhibidores de la produccion de citocina.
US7087614B2 (en) 2001-06-19 2006-08-08 Bristol-Myers Squibb Co. Pyrimidine inhibitors of phosphodiesterase (PDE) 7
US6603000B2 (en) 2001-07-11 2003-08-05 Boehringer Ingelheim Pharmaceuticals, Inc. Synthesis for heteroarylamine compounds
WO2003030909A1 (en) 2001-09-25 2003-04-17 Bayer Pharmaceuticals Corporation 2- and 4-aminopyrimidines n-substtituded by a bicyclic ring for use as kinase inhibitors in the treatment of cancer
WO2003078426A1 (en) 2002-03-15 2003-09-25 Vertex Pharmaceuticals, Inc. Azolylaminoazine as inhibitors of protein kinases
ATE468336T1 (de) 2002-03-15 2010-06-15 Vertex Pharma Azolylaminoazine als proteinkinasehemmer
WO2003077921A1 (en) 2002-03-15 2003-09-25 Vertex Pharmaceuticals, Inc. Azinylaminoazoles as inhibitors of protein kinases
ATE365733T1 (de) 2002-03-15 2007-07-15 Vertex Pharma Zusammensetzungen brauchbar als protein-kinase- inhibitoren
WO2004000820A2 (en) 2002-06-21 2003-12-31 Cellular Genomics, Inc. Certain aromatic monocycles as kinase modulators
CA2499497A1 (en) 2002-09-27 2004-04-08 Merck & Co., Inc. Substituted pyrimidines
US20040171073A1 (en) 2002-10-08 2004-09-02 Massachusetts Institute Of Technology Compounds for modulation of cholesterol transport
US7223870B2 (en) 2002-11-01 2007-05-29 Pfizer Inc. Methods for preparing N-arylated oxazolidinones via a copper catalyzed cross coupling reaction
ATE527250T1 (de) 2002-11-21 2011-10-15 Novartis Ag 2,4,6-trisubstituierten pyrimidinen als phosphotidylinositol (pi) 3-kinase inhibitoren und deren verwendung zur behandlung von krebs
CA2514733A1 (en) 2003-02-28 2004-09-16 Transform Pharmaceuticals, Inc. Pharmaceutical co-crystal compositions of drugs such as carbamazepine, celecoxib, olanzapine, itraconazole, topiramate, modafinil, 5-fluorouracil, hydrochlorothiazide, acetaminophen, aspirin, flurbiprofen, phenytoin and ibuprofen
AU2004224392A1 (en) 2003-03-24 2004-10-07 Merck & Co., Inc. Biaryl substituted 6-membered heterocyles as sodium channel blockers
US20050014753A1 (en) 2003-04-04 2005-01-20 Irm Llc Novel compounds and compositions as protein kinase inhibitors
WO2004092196A2 (en) 2003-04-09 2004-10-28 Exelixis, Inc. Tie-2 modulators and methods of use
CA2531490A1 (en) 2003-07-15 2005-02-03 Neurogen Corporation Substituted pyrimidin-4-ylamina analogues as vanilloid receptor ligands
AU2004257289A1 (en) 2003-07-16 2005-01-27 Neurogen Corporation Biaryl piperazinyl-pyridine analogues
AR045944A1 (es) 2003-09-24 2005-11-16 Novartis Ag Derivados de isoquinolina 1.4-disustituidas
ATE485824T1 (de) 2004-04-13 2010-11-15 Icagen Inc Polycyclische pyrimidine als kaliumionenkanal- modulatoren
GB0415365D0 (en) 2004-07-09 2004-08-11 Astrazeneca Ab Pyrimidine derivatives
GB0415364D0 (en) 2004-07-09 2004-08-11 Astrazeneca Ab Pyrimidine derivatives
MY145822A (en) 2004-08-13 2012-04-30 Neurogen Corp Substituted biaryl piperazinyl-pyridine analogues
MX2007006230A (es) * 2004-11-30 2007-07-25 Amgen Inc Quinolinas y analogos de quinazolinas y su uso como medicamentos para tratar cancer.
US20080045525A1 (en) 2004-12-13 2008-02-21 Rajagopal Bakthavatchalam Piperazinyl-Pyridine Analogues
WO2006071538A2 (en) 2004-12-13 2006-07-06 Neurogen Corporation Substituted biaryl analogues
JP5124285B2 (ja) 2004-12-28 2013-01-23 キネックス ファーマシューティカルズ, エルエルシー 細胞増殖性障害を処置する組成物および方法
CA2595205A1 (en) 2005-01-19 2006-07-27 Neurogen Corporation Heteroaryl substituted piperazinyl-pyridine analogues
JP2008531537A (ja) 2005-02-25 2008-08-14 クドス ファーマシューティカルズ リミテッド 化合物
AR053712A1 (es) 2005-04-18 2007-05-16 Neurogen Corp Heteroarilos sustituidos, antagonistas de cb1 (receptor 1 canabinoide)
GB2431156A (en) 2005-10-11 2007-04-18 Piramed Ltd 1-cyclyl-3-substituted- -benzenes and -azines as inhibitors of phosphatidylinositol 3-kinase
JP2009523161A (ja) 2006-01-11 2009-06-18 アストラゼネカ アクチボラグ モルホリノピリミジン誘導体と療法におけるその使用
JO2660B1 (en) * 2006-01-20 2012-06-17 نوفارتيس ايه جي Pi-3 inhibitors and methods of use
WO2007120897A2 (en) * 2006-04-13 2007-10-25 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Compositions and intraluminal devices for inhibiting vascular stenosis
AR064571A1 (es) 2006-12-28 2009-04-08 Basf Ag Pirimidinas sustituidas en posicion 2 por heterociclos nitrogenados, medicamentos y composiciones farmaceuticas que las contienen y usos de las mismas en el tratamiento del cancer.
CN101711241A (zh) 2007-02-06 2010-05-19 诺瓦提斯公司 Pi3-激酶抑制剂和它们的使用方法
US7957951B2 (en) 2007-03-16 2011-06-07 Robert Bosch Gmbh Address translation system for use in a simulation environment
AU2008273889B2 (en) 2007-07-09 2012-03-08 Astrazeneca Ab Trisubstituted pyrimidine derivatives for the treatment of proliferative diseases
WO2009066084A1 (en) 2007-11-21 2009-05-28 F. Hoffmann-La Roche Ag 2 -morpholinopyrimidines and their use as pi3 kinase inhibitors
RU2496500C2 (ru) 2008-03-05 2013-10-27 Новартис Аг Применение производных пиримидина для лечения egfr-зависимых заболеваний или заболеваний с приобретенной резистентностью к агентам, направленным против членов семейства egfr
BRPI0909082A2 (pt) 2008-03-26 2019-02-26 Novartis Ag imidazoquinolinas e derivados de pirimidina como moduladores potentes de processos angiogênicos acionados por vegf
EP2276750A2 (en) 2008-03-27 2011-01-26 Auckland Uniservices Limited Substituted pyrimidines and triazines and their use in cancer therapy
WO2009125870A1 (en) 2008-04-09 2009-10-15 Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation Pyrimidine, pyridine and triazine derivatives as maxi-k channel openers.
GB0815369D0 (en) 2008-08-22 2008-10-01 Summit Corp Plc Compounds for treatment of duchenne muscular dystrophy
WO2010049481A1 (en) 2008-10-31 2010-05-06 Novartis Ag Combination of a phosphatidylinositol-3-kinase (pi3k) inhibitor and a mtor inhibitor
GB2465405A (en) 2008-11-10 2010-05-19 Univ Basel Triazine, pyrimidine and pyridine analogues and their use in therapy
US8513242B2 (en) 2008-12-12 2013-08-20 Cystic Fibrosis Foundation Therapeutics, Inc. Pyrimidine compounds and methods of making and using same
RU2535217C2 (ru) 2009-02-06 2014-12-10 Ниппон Синяку Ко., Лтд. Производные аминопиразина и лекарственные средства
JP5747440B2 (ja) 2009-02-06 2015-07-15 住友化学株式会社 ヒドラジド化合物及びその有害生物防除用途
WO2010105243A1 (en) 2009-03-13 2010-09-16 Agios Pharmaceuticals, Inc. Methods and compositions for cell-proliferation-related disorders
WO2010120994A2 (en) 2009-04-17 2010-10-21 Wyeth Llc Ureidoaryl-and carbamoylaryl-morpholino- pyrimidine compounds, their use as mtor kinase and pi3 kinase inhibitors, and their synthesis
BRPI1011058A2 (pt) 2009-05-19 2015-08-25 Dow Agrosciences Llc Compostos e metodos controlar fungos
AR080945A1 (es) 2009-07-07 2012-05-23 Pathway Therapeutics Inc Pirimidinil y 1,3,5-triazinil benzimidazoles y su uso en la terapia contra el cancer
EP2462123B1 (en) 2009-08-04 2013-10-02 Merck Sharp & Dohme Corp. 4,5,6-trisubstituted pyrimidine derivatives as factor ixa inhibitors
AR077999A1 (es) 2009-09-02 2011-10-05 Vifor Int Ag Antagonistas de pirimidin y triazin-hepcidina
SG179085A1 (en) 2009-09-09 2012-04-27 Avila Therapeutics Inc Pi3 kinase inhibitors and uses thereof
ES2642109T3 (es) 2009-12-09 2017-11-15 Agios Pharmaceuticals, Inc. Compuestos terapéuticamente activos para su uso en el tratamiento de cáncer caracterizados por tener una mutación de IDH
GB201004200D0 (en) 2010-03-15 2010-04-28 Univ Basel Spirocyclic compounds and their use as therapeutic agents and diagnostic probes
AR081626A1 (es) 2010-04-23 2012-10-10 Cytokinetics Inc Compuestos amino-piridazinicos, composiciones farmaceuticas que los contienen y uso de los mismos para tratar trastornos musculares cardiacos y esqueleticos
EP2560488B1 (en) 2010-04-23 2015-10-28 Cytokinetics, Inc. Certain amino-pyridines and amino-triazines, compositions thereof, and methods for their use
AR081331A1 (es) 2010-04-23 2012-08-08 Cytokinetics Inc Amino- pirimidinas composiciones de las mismas y metodos para el uso de los mismos
WO2011143160A2 (en) 2010-05-10 2011-11-17 The Johns Hopkins University Metabolic inhibitor against tumors having an idh mutation
MX342951B (es) 2010-07-16 2016-10-18 Agios Pharmaceuticals Inc * Composiciones terapeuticamente activas y su metodo de uso.
CA2813333C (en) 2010-10-01 2019-01-15 Novartis Ag Manufacturing process for pyrimidine derivatives
MX337179B (es) 2010-10-18 2016-02-15 Cerenis Therapeutics Holding Sa Compuestos, composiciones y metodos utiles para la movilizacion de colesterol.
GB201106829D0 (en) 2011-04-21 2011-06-01 Proximagen Ltd Heterocyclic compounds
RU2013141559A (ru) 2011-02-11 2015-03-20 Дана-Фарбер Кэнсер Инститьют, Инк. Способ ингибирования клеток опухоли гамартомы
CN102827073A (zh) 2011-06-17 2012-12-19 安吉奥斯医药品有限公司 治疗活性组合物和它们的使用方法
MX2014002470A (es) 2011-09-01 2014-07-24 Novartis Ag Inhibidor de pi3k para uso en el tratamiento de cancer de hueso o para prevenir la diseminacion metastasica de celulas de cancer primario en el hueso.
GEP20166432B (en) 2011-09-27 2016-02-10 Novartis Ag 3-pyrimidin-4-yl-oxazolidin-2-ones as inhibitors of mutant idh
AU2012318874A1 (en) 2011-10-06 2014-05-15 Merck Sharp & Dohme Corp. 1,3-substituted azetidine PDE10 inhibitors
UY34632A (es) 2012-02-24 2013-05-31 Novartis Ag Compuestos de oxazolidin- 2- ona y usos de los mismos
AU2013263043B2 (en) * 2012-05-16 2016-06-16 Novartis Ag Dosage regimen for a PI-3 kinase inhibitor
CA2872541A1 (en) 2012-06-06 2013-12-12 Novartis Ag Combination of a 17 -alpha -hydroxylase (c17, 20 - lyase) inhibitor and a specific pi-3k inhibitor for treating a tumor disease
EP2885003B1 (en) 2012-08-16 2021-09-29 Novartis AG Combination of pi3k inhibitor and c-met inhibitor
RU2646760C2 (ru) 2012-10-23 2018-03-07 Новартис Аг Усовершенствованный способ получения 5-(2,6-ди-4-морфолинил-4-пиримидинил)-4-трифторметилпиридин-2-амина
US9296733B2 (en) 2012-11-12 2016-03-29 Novartis Ag Oxazolidin-2-one-pyrimidine derivative and use thereof for the treatment of conditions, diseases and disorders dependent upon PI3 kinases
AU2014229283B2 (en) 2013-03-14 2016-07-28 Novartis Ag 3-pyrimidin-4-yl-oxazolidin-2-ones as inhibitors of mutant IDH
WO2014141104A1 (en) 2013-03-14 2014-09-18 Novartis Ag 3-pyrimidin-4-yl-oxazolidin-2-ones as inhibitors of mutant idh
CN103483345B (zh) 2013-09-25 2016-07-06 中山大学 Pi3k激酶抑制剂、包含其的药物组合物及其应用
CN103694218B (zh) 2013-12-05 2016-04-27 中山大学 嘧啶化合物、pi3k抑制剂、包含pi3k抑制剂的药物组合物及应用

Also Published As

Publication number Publication date
CU20150050A7 (es) 2015-11-27
ES2641820T3 (es) 2017-11-14
UA114001C2 (xx) 2017-04-10
PL2922848T3 (pl) 2017-12-29
US20140135330A1 (en) 2014-05-15
WO2014072956A1 (en) 2014-05-15
KR102153763B1 (ko) 2020-09-09
US20190382399A1 (en) 2019-12-19
EP3199158B1 (en) 2019-04-17
IN2015DN02912A (ja) 2015-09-11
PT2922848T (pt) 2017-10-05
CA2890942C (en) 2021-01-12
AU2013343022A1 (en) 2015-04-23
PE20151006A1 (es) 2015-07-04
TN2015000120A1 (en) 2016-06-29
JO3334B1 (ar) 2019-03-13
CU24365B1 (es) 2018-10-04
EP3199158A1 (en) 2017-08-02
SI2922848T1 (sl) 2017-10-30
DK2922848T3 (da) 2017-10-09
EP2922848B1 (en) 2017-06-28
US10202371B2 (en) 2019-02-12
EA029714B1 (ru) 2018-05-31
IL238239A (en) 2017-05-29
TW201427974A (zh) 2014-07-16
MA38076A1 (fr) 2018-02-28
NZ706591A (en) 2016-03-31
CY1119391T1 (el) 2018-02-14
HRP20171425T1 (hr) 2017-11-17
AR093408A1 (es) 2015-06-03
CN104718204B (zh) 2017-11-28
US20160168145A1 (en) 2016-06-16
EA027987B1 (ru) 2017-09-29
AU2013343022B2 (en) 2015-08-20
PH12015501053B1 (en) 2015-07-27
CN104718204A (zh) 2015-06-17
RS56336B1 (sr) 2017-12-29
AP2015008347A0 (en) 2015-04-30
LT2922848T (lt) 2017-09-25
HUE034492T2 (en) 2018-02-28
MY174239A (en) 2020-04-01
PH12015501053A1 (en) 2015-07-27
EP2922848A1 (en) 2015-09-30
JP2015536974A (ja) 2015-12-24
KR20150082295A (ko) 2015-07-15
ECSP15025093A (es) 2019-03-29
HK1209108A1 (en) 2016-03-24
US9296733B2 (en) 2016-03-29
DK2922848T5 (en) 2017-10-30
UY35128A (es) 2014-06-30
EA201590929A1 (ru) 2015-08-31
BR112015010136A2 (pt) 2017-07-11
EA201790289A1 (ru) 2017-06-30
CA2890942A1 (en) 2014-05-15
CL2015001202A1 (es) 2015-07-03
MX2015005914A (es) 2015-09-08
SG11201503447QA (en) 2015-05-28
TWI608005B (zh) 2017-12-11
ZA201502175B (en) 2018-05-30
CR20150248A (es) 2015-07-01
CO7380758A2 (es) 2015-09-10
MX363436B (es) 2019-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6262245B2 (ja) オキサゾリジン−2−オンピリミジン誘導体
US9458177B2 (en) Oxazolidin-2-one compounds and uses thereof
EP2968336A2 (en) Combination of an egfr t790m inhibitor and an egfr inhibitor for the treatment of non-small cell lung cancer
TWI580679B (zh) 雜芳基並嘧啶類衍生物、其製備方法和用途

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161104

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6262245

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees