JP6218598B2 - 高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物および次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法 - Google Patents

高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物および次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(NaClO・5H2O)の製造方法および次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法に関するものであり、特に不純物として含まれる塩化ナトリウムやその他の不純物の濃度が低い高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液を高収率で、工業的に効率よく製造する方法に関する。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液において、一般品と呼ばれるものは、有効塩素濃度が10質量%以上のとき、塩化ナトリウム濃度が4質量%超である。それに対して、低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、一般に塩化ナトリウム濃度が4質量%以下であり、輸送コストの削減、塩析出による詰りの抑制、低分解性といったメリットがある。さらに近年では、輸送・保管時における優れた低分解性を有し、上水道の殺菌・消毒等で使用される際に不純物濃度が低く高品質な高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液が求められている。特に上水道の殺菌・消毒等の用途では、有効塩素濃度が12質量%以上の水溶液において、塩化ナトリウム濃度が2質量%未満の高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液が求められることが多い。
そして、このように不純物濃度が極めて低く、所定の有効塩素濃度を有する高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液を製造する方法として、次亜塩素酸ナトリウム5水和物の形で結晶として析出させ、得られた次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶を水に溶解する方法が知られている。
高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法としては、いくつか知られているが、工業的には、水酸化ナトリウムの高濃度水溶液に塩素ガスを導入して、下記式に示される塩素化反応を行わせる方法が一般的である。
2NaOH+Cl2 → NaClO+NaCl+H2
副生する塩化ナトリウムは、NaClO−NaCl−H2Oの3成分系がある領域を超えると反応液から析出し始める。反応終了後、析出したNaClを固液分離して除去すると高濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を得ることができる。次いで、得られた次亜塩素酸ナトリウム水溶液を冷却すると次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶が析出するので、その析出結晶を固液分離して取り出すことができる。
また、特許文献1には、次亜塩素酸ナトリウム5水和物を得る方法として、「塩素化工程で38〜60重量%水酸化ナトリウム水溶液に塩素を導入して反応温度25〜30℃で塩素化し、析出した副生塩化ナトリウムの結晶を分離除去して次亜塩素酸ソーダ濃度30〜38重量%の高濃度次亜塩素酸ソーダ水溶液を回収し、晶析工程では、冷却器と晶出器とが一体となった晶析槽において、上記高濃度次亜塩素酸ソーダ水溶液を次亜塩素酸ソーダ5水和物の種晶の存在下に冷却温度10〜22℃まで冷却して次亜塩素酸ソーダ5水和物を析出せしめ、次いで固液分離して次亜塩素酸ソーダ5水和物を得ることを特徴とする次亜塩素酸ソーダ5水和物の製造法」が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載されているような方法や、従来から行われている塩素化工程を行った反応液から塩化ナトリウムを除いた濾液を冷却して次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶を析出させる方法では、晶析前の次亜塩素酸ナトリウム濃度と冷却温度に従って、得られる結晶の収率および収量が決定されてしまうという課題がある。また、次亜塩素酸ソーダ5水和物を固液分離して回収された濾液を塩素化工程に循環すると不純物が濃縮してしまうので、濾液を循環させることで結晶の収量を増やすことは現実的ではない。一方、次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶の収量を増やすために仕込み量を増やすと、晶析によって同時に生成する濾液の収量も増えてしまうという課題がある。
次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶の収量を増やす別の方法として、一般的には、冷却前の次亜塩素酸ナトリウム濃度をさらに高くする、又は冷却温度をさらに低くするといった手段をとることができる。ここで、冷却前の次亜塩素酸ナトリウム水溶液濃度を高くするためには、塩素化工程での水酸化ナトリウムの濃度を高くする必要がある。しかしながら、高濃度の次亜塩素酸ナトリウムを製造する場合、30〜48%の水酸化ナトリウム水溶液を使用するのが一般的であることから、これ以上の水酸化ナトリウム濃度とするのには固形の水酸化ナトリウムを用いる等の必要があり、その結果、運転が煩雑となる。また、冷却温度を低くすると、スラリー濃度が増大してスケール等のトラブルが生じやすくなるため、操業が困難になるとともに、大きな冷凍器が必要となり経済的ではない。
特開2000−290003号公報
本発明は、高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液を高収率で効率よく工業的に製造することできる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを導入して塩素化反応を行わせ、析出した副生塩化ナトリウムを反応液から分離した後、得られた濾液から高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶を析出させて回収する工程を2つ組み合わせ、回収した高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、例えば、以下の事項に関する。
[1] 水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを導入して塩素化反応を行わせる塩素化工程と、前記塩素化工程で析出した副生塩化ナトリウムを反応液から分離して濾液1を得る分離工程(1)と、前記濾液1を冷却して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1を析出させる晶析工程(1)と、前記晶析工程(1)を経た反応液から前記結晶1を分離して回収するとともに、濾液2を得る分離工程(2)と、前記濾液2を次亜塩素酸ナトリウム5水和物の種晶の存在下で冷却して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶2を析出させる晶析工程(2)と、前記晶析工程(2)を経た反応液から前記結晶2を分離して回収するとともに、濾液3を得る分離工程(3)とを含むことを特徴とする、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法。
[2] 前記塩素ガスを不活性ガスで希釈して導入する、項[1]に記載の高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法。
[3] 前記塩素化反応が18〜50℃の範囲で行われる、項[1]または[2]に記載の高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法。
[4] 前記晶析工程(1)における冷却温度が5〜25℃の範囲である、項[1]〜[3]のいずれか1項に記載の高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法。
[5] 前記晶析工程(2)における冷却温度が0〜15℃の範囲である、項[1]〜[4]のいずれか1項に記載の高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法。
[6] 前記濾液3を水で希釈して次亜塩素酸ナトリウム水溶液を得る工程をさらに含む、項[1]〜[5]のいずれか1項に記載の高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法。
[7] 項[1]〜[6]のいずれか1項に記載の製造方法で得られた高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1および結晶2を水に溶解する工程を含むことを特徴とする、高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
[8] 前記高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の有効塩素濃度が5〜20質量%である、項[7]に記載の高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
[9] 前記高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の塩化ナトリウム濃度が2質量%未満である、項[7]または[8]に記載の高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
[10] 水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを導入して塩素化反応を行わせる塩素化工程と、前記塩素化工程で析出した副生塩化ナトリウムを反応液から分離して濾液1を得る分離工程(1)と、前記濾液1を冷却して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1を析出させる晶析工程(1)と、前記晶析工程(1)を経た反応液から前記結晶1を分離して回収するとともに、濾液2を得る分離工程(2)と、前記濾液2を次亜塩素酸ナトリウム5水和物の種晶の存在下で冷却して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶2を析出させる晶析工程(2)と、前記晶析工程(2)を経た反応液から前記結晶2を分離して回収するとともに、濾液3を得る分離工程(3)と、前記濾液3を水で希釈する工程とを含むことを特徴とする、有効塩素濃度が5〜20質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が2〜20質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
本発明によれば、不純物濃度が低い高品質の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を効率よく高収率で得ることができるので、工業的に有利な次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法を提供することができる。
図1は、次亜塩素酸ナトリウム濃度に対する塩化ナトリウムの飽和溶解度曲線を示す図である。 図2は、NaClO−NaCl−H2Oの3成分系の共晶線を示す図である。 図3は、本発明の製造プロセスの一例を示す製造工程図である。
以下、本発明に係る高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法、高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法、および次亜塩素酸ナトリウム水溶液(一般品)の製造方法について詳細に説明する。
[高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法]
本発明の高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法は、図3に示すように、水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを導入して塩素化反応を行わせる塩素化工程と、前記塩素化工程で析出した副生塩化ナトリウムを反応液から分離して濾液1を得る分離工程(1)と、前記濾液1を冷却して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1を析出させる晶析工程(1)と、前記晶析工程(1)を経た反応液から前記結晶1を分離して回収するとともに、濾液2を得る分離工程(2)と、前記濾液2を次亜塩素酸ナトリウム5水和物の種晶の存在下で冷却して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶2を析出させる晶析工程(2)と、前記晶析工程(2)を経た反応液から結晶2を分離して回収するとともに、濾液3を得る分離工程(3)とを含むことを特徴とする。
<塩素化工程>
塩素化工程では、水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを導入することによって、下記式の反応が進行して、次亜塩素酸ナトリウムの水溶液が得られる。
2NaOH+Cl2 → NaClO+NaCl+H2
水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを導入する際、高温で起こる副反応の抑制や低温で起こる次亜塩素酸ナトリウム5水和物の析出の抑制の観点から、水酸化ナトリウム水溶液の温度を、好ましくは18〜50℃、より好ましくは20〜35℃、さらに好ましくは25〜32℃に維持する。また、水酸化ナトリウム水溶液の濃度は、所望の食塩濃度および次亜塩素酸ナトリウム濃度を得られるかどうかや、調整の容易さの観点から、好ましくは30〜60質量%、より好ましくは30〜48質量%、さらに好ましくは40〜48質量%である。
前記塩素ガスは窒素等の不活性ガスで希釈してもよい。本発明における不活性ガスとは、塩素や酸素と化学反応を起こしにくい気体である。具体的には、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどの希ガス類元素のガスや、窒素ガスなどが挙げられ、さらに、本発明では、空気や炭酸ガスも不活性ガスとみなす。塩素ガスを希釈すると、次亜塩素酸ナトリウムの分解や不純物の生成を抑制する効果が得られるので好ましい。塩素ガスの濃度は、好ましくは10〜75体積%、より好ましくは25〜60体積%である。
上記反応が進行すると副生した塩化ナトリウムの結晶が析出してくる。例えば図1の溶解度曲線(NaClO−NaCl−H2O)に示すように、次亜塩素酸ナトリウムの濃度が高い領域では、塩化ナトリウムの溶解度が低下するため、飽和溶解度を超えた領域(領域1)において塩化ナトリウム分が結晶化して反応液中に析出する。
<分離工程(1)>
分離工程(1)では、上記塩素化工程で析出した塩化ナトリウムを反応液から分離することにより、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液1)を得る。得られた濾液1の次亜塩素酸ナトリウム濃度は、好ましくは25〜45質量%、より好ましくは30〜40質量%、さらに好ましくは30〜36質量%である。
分離方法としては、特に限定されず公知の方法、例えば遠心分離機または濾過装置などの固液分離装置を用いた方法などを採用することができる。
<晶析工程(1)>
晶析工程(1)では、前記濾液1を冷却することにより、次亜塩素酸ナトリウムの溶解度が低下して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1が析出する。
冷却温度は、不純物が共晶しない範囲内で、又は所望する濾液組成から決めることができる。例えば図2の共晶線(NaClO−NaCl−H2O)に示すように、次亜塩素酸ナトリウムは析出するが塩化ナトリウムは析出しない領域(太い実線の左側の領域2のうち、例えば15℃においては15℃の曲線より上側の領域)において晶析操作を行うことにより、次亜塩素酸ナトリウム5水和物のみを析出させることができる。実際には、塩化ナトリウム以外にも塩素酸イオンといった不純物も含まれており、共晶濃度は塩化ナトリウム以外の不純物濃度にも拠る。具体的な冷却温度としては、好ましくは5〜25℃、より好ましくは10〜20℃、さらに好ましくは4〜18℃である。
濾液1を冷却する方法としては、特に限定されず公知の方法を用いることができる。例えば、特開昭56−22604号公報に記載されているように、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液1)を冷却機に導入し、次亜塩素酸ナトリウム飽和温度以下で、かつ塩化ナトリウムの飽和温度以上の温度範囲に冷却し、この冷却した溶液を晶析槽に送る。晶析槽には、あらかじめ次亜塩素酸ナトリウム5水和物スラリーを入れておき、この中に冷却した次亜塩素酸ナトリウム(濾液1)を加えることにより、結晶を晶出させることができる。あるいは、特許文献1に記載されているように、冷却器と晶析器が一体となった晶析槽を用いて濾液1を冷却してもよい。
結晶1を析出させる際は、次亜塩素酸ナトリウム5水和物の種結晶の存在下で行うことが好ましい。種結晶として用いられる次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶としては、長さが500〜5000μmの範囲、幅が100〜2000μmの範囲を含む結晶を用いることが好ましい。結晶の大きさは光学顕微鏡にて計測することができる。
種結晶の添加量は、次亜塩素酸ナトリウム5水和物の理論収量に対して、好ましくは0.005〜20質量%、より好ましくは0.01〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%の範囲であればよい。種結晶の添加量が少なすぎると添加効果がみられずに不純物の混入量が増えることがあり、また添加量が多すぎると経済的ではない。
<分離工程(2)>
分離工程(2)では、前記晶析工程(1)を経た反応液(前記結晶1を含むスラリー)から前記結晶1を、例えば遠心分離器、濾過機などの固液分離装置を用いて分離して回収するとともに、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液2)を得る。回収された結晶1は、次亜塩素酸ナトリウム濃度が好ましくは35〜46質量%、より好ましくは40〜46質量%、さらに好ましくは42〜46質量%の高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物である。これは次亜塩素酸ナトリウム5水和物の濃度として言い換えると、好ましくは77〜100質量%、より好ましくは88〜100質量%、さらに好ましくは93〜100質量%の高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物である。
得られた濾液2の次亜塩素酸ナトリウム濃度は、晶析温度によって異なるが、好ましくは20〜40質量%、より好ましくは23〜35質量%、さらに好ましくは25〜33質量%である。
<晶析工程(2)>
晶析工程(2)では、前記濾液2を、次亜塩素酸ナトリウム5水和物の種結晶存在下で冷却することにより、次亜塩素酸ナトリウムの溶解度が低下して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶2が析出する。
冷却温度は、図2の共晶線における塩化ナトリウムが析出しない領域(領域2)の範囲内、好ましくは0〜15℃、より好ましくは0〜10℃、さらに好ましくは4〜8℃である。
濾液2を冷却する方法としては、特に限定されず公知の方法を用いることができる。例えば、前述した濾液1を冷却する方法と同様に行ってもよいし、特開2000−290003号公報(特許文献1)に記載されているように、冷却器と晶析器が一体となった晶析槽を用いてもよい。
種結晶として用いられる次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶としては、長さが1000〜5000μm範囲、幅が300〜2000μmの範囲を含む結晶を用いることが好ましい。種結晶の長さおよび幅がこの範囲を下回ると、次亜塩素酸ナトリウム結晶への濾液の巻き込みや付着量が多くなり品質が低下することがある。
種結晶の添加量は、次亜塩素酸ナトリウム5水和物の理論収量に対して、好ましくは0.005〜20質量%、より好ましくは0.01〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%である。種結晶の添加量が少なすぎると、添加効果が見られずに塩化ナトリウムの析出量が増えることがあり、また種結晶の添加量が多すぎると経済的ではない。
<分離工程(3)>
分離工程(3)では、前記晶析工程(2)を経た反応液(前記結晶2を含むスラリー)から前記結晶2を、例えば遠心分離器、濾過機などの固液分離装置を用いて分離して回収するともに、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液3)を得る。回収された結晶2は、次亜塩素酸ナトリウム濃度が、好ましくは35〜46質量%、より好ましくは40〜46質量%、さらに好ましくは42〜46質量%の高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物である。
得られた濾液3の次亜塩素酸ナトリウム濃度は、晶析温度によって異なるが、好ましくは10〜35質量%、より好ましくは15〜30質量%、さらに好ましくは20〜25質量%である。
<その他の工程>
本発明の高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外のその他の工程を含んでいてもよい。その他の工程の例を、以下に示す。
前記濾液1は、その一部を抜き出し、必要により水で希釈し、所定の有効塩素濃度を有する塩化ナトリウム濃度が4%以下の低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液(A1)とすることができる。
同様に、前記濾液2は、その一部を抜き出し、必要により水で希釈し、所定の有効塩素濃度を有する塩化ナトリウム濃度が4%以下の低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液(A2)とすることができる。
前記濾液3は、必要により水で希釈し、所定の有効塩素濃度を有する次亜塩素酸ナトリウム水溶液(A3)とすることができる。
前記結晶1および前記結晶2は、不純物の含有量が少ないため、例えば水道の殺菌・消毒等の用途に用いられる高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)を製造するのに適している。
[高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)の製造方法]
本発明の高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)の製造方法は、前記高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶1+結晶2)を水に溶解する工程を含むことを特徴とする。
本発明の方法により得られた高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)の有効塩素濃度は、好ましくは5〜20質量%、より好ましくは10〜17質量%、さらに好ましくは12〜15質量%であり、塩化ナトリウム濃度は、好ましくは2質量%未満、より好ましくは0.01〜1.5質量%、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。
[次亜塩素酸ナトリウム水溶液(A3)]
本発明の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(A3)の製造方法は、前述したように、前記濾液3を必要により水に希釈する工程を含むことを特徴とする。前記方法により得られた次亜塩素酸ナトリウム水溶液(A3)は、いわゆる一般品に該当し、その有効塩素濃度は、好ましくは5〜20質量%、より好ましくは10〜17質量%、さらに好ましくは12〜15質量%であり、塩化ナトリウム濃度は、好ましくは2〜20質量%、より好ましくは4〜15質量%、さらに好ましくは5〜10質量%である。
このように、本発明によれば、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物および該高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物を用いて製造される高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液とともに、一般品に相当する次亜塩素酸ナトリウム水溶液についても、効率的に製造することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
塩素化工程では、撹拌器、コイル冷却器及び外部循環型冷却器を備えた反応槽(容量11m3)に、原料として48質量%の水酸化ナトリウム水溶液を1520kg/Hrで投入すると共に、残アルカリ濃度が1質量%となるように塩素ガスを、供給量を調整しながら導入し、温度が32℃となるように冷却しながら塩素化を行った。この際、反応槽内での滞留時間は約100分であった。
分離工程(1)では、塩素化工程の反応槽から2270kg/Hrで抜き出した反応物スラリーを遠心分離器で固液分離することにより、析出した塩化ナトリウム570kg/Hrと、次亜塩素酸ナトリウム濃度が32.9質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が5.4質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液1)1700kg/Hrとを得た。
晶析工程(1)では、撹拌器、コイル冷却器及び外部循環型冷却器を備えた晶析槽(容量25m3)に、前記濾液1を1700kg/Hrで投入し、種晶として、長さが500〜5000μmの範囲、幅が100〜2000μmの範囲を含む次亜塩素酸ナトリウム5水和物10kgの存在下で、15℃に冷却して晶析を行った。この際、晶析槽内での滞留時間は約5時間であった。
分離工程(2)では、晶析工程1の晶析槽からオーバーフローで抜き出したスラリーを遠心分離器で固液分離することにより、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶1)560kg/Hrと、次亜塩素酸ナトリウム濃度が27.7質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が7.6質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液2)1140kg/Hrとを得た。
晶析工程(2)では、撹拌器、コイル冷却器及び外部循環型冷却器を備えた晶析槽(容量17m3)に、前記濾液2を1140kg/Hrで投入し、種晶として、長さが1000〜5000μmの範囲、幅が300〜2000μmの範囲を含む次亜塩素酸ナトリウム5水和物5kgの存在下で、5℃に冷却して晶析を行った。この際、晶析槽内での滞留時間は約5時間であった。
分離工程(3)では、晶析工程2の晶析槽からオーバーフローで抜き出したスラリーを遠心分離器で固液分離することにより、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶2)360kg/Hrと、次亜塩素酸ナトリウム濃度が22.0質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が11.0質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液3)780kg/Hrとを得た。
分離工程(3)で得られた次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液3)を水で希釈し、有効塩素濃度が13質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が6.0質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液(A3)1430kg/Hrを得た。
また、分離工程(2)で得られた高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶1)及び分離工程(3)で得られた高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶2)を水で希釈し、有効塩素濃度が13質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が0.5質量%である高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)3030kg/Hrを得た。得られた高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)の生産収率は約70%であった。前記生産収率は、1段目の晶析槽に導入した次亜塩素酸ナトリウムのうち、高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液として得られたものの中に含まれる次亜塩素酸ナトリウム量の割合をいう。実施例1については、以下のように算出される。
1段目の晶析槽に導入した次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、濃度が32.9質量%であり、 供給量が1700 kg/Hrであることから、次亜塩素酸ナトリウム(NaClOとして)は、1700×0.329=559.3kg/Hrとなる。次に、得られた高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、濃度が13質量%であり、収量が3030kg/Hrであることから、次亜塩素酸ナトリウム(NaClOとして)は、3030×0.13=393.9kg/Hrとなる。したがって、収率は、339.3/559.3=70%と算出される。以下においても同様に算出した。
[実施例2]
塩素化工程における塩素ガス供給の際に、塩素ガスに対して同体積の窒素ガスを混合することで塩素ガスを希釈したこと以外は実施例1と同様にして、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶1、結晶2)、高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)および次亜塩素酸ナトリウム水溶液(A3)を製造した。
塩素化工程では、2280kg/Hrのスラリーが得られ、分離工程(1)では、塩化ナトリウム560kg/Hrと、次亜塩素酸ナトリウム濃度が34.3質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が4.8質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液1)1720kg/Hrとを得た。晶析工程(1)及び分離工程(2)では、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶1)680kg/Hrと、次亜塩素酸ナトリウム濃度が27.8質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が7.5質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液2)1040kg/Hrとを得た。晶析工程(2)及び分離工程(3)では、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶2)320kgと、次亜塩素酸ナトリウム濃度が22.0質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が10.9質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液3)710kg/Hrとを得た。
得られた濾液3を水で希釈し、有効塩素濃度が13質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が5.9質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液(A3)1300kg/Hrを得た。
また、得られた結晶1及び結晶2を水で希釈し、有効塩素濃度が13質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が0.5質量%である高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)3360kg/Hrを得た。得られた高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)の生産収率は約72%であった。
塩素化工程において塩素ガスを窒素ガスで希釈することにより、次亜塩素酸ナトリウムの分解が抑えられ、反応収率が上がることにより、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の収率も向上した。
[比較例1]
晶析工程(2)以降の工程を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶1)、高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)および次亜塩素酸ナトリウム水溶液(A2)を製造した。
晶析工程(1)及び分離工程(2)では、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶1)560kg/Hrと、次亜塩素酸ナトリウム濃度が27.7質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が7.6質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濾液2)1140kg/Hrとを得た。
得られた濾液2を水で希釈し、有効塩素濃度が13質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が3.4質量%である次亜塩素酸トリウム水溶液(A2)2574kg/Hrを得た。
また、得られた結晶1を水で希釈し、有効塩素濃度が13質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が0.4質量%である高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)2050kg/Hrを得た。得られた高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液(B1)の生産収率は47%であり、実施例1と比較して収率が著しく低かった。
A1:低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液
A2:低食塩次亜塩素酸ナトリウム水溶液
A3:次亜塩素酸ナトリウム水溶液(一般品)
B1:高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液

Claims (15)

  1. 水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを導入して塩素化反応を行わせる塩素化工程と、
    前記塩素化工程で析出した副生塩化ナトリウムを反応液から分離して濾液1を得る分離工程(1)と、
    前記濾液1を冷却して次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1を析出させる晶析工程(1)と、
    前記晶析工程(1)を経た反応液から前記結晶1を分離して回収するとともに、濾液2を得る分離工程(2)と、
    前記濾液2を次亜塩素酸ナトリウム5水和物の種晶の存在下で冷却して次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶2を析出させる晶析工程(2)と、
    前記晶析工程(2)を経た反応液から前記結晶2を分離して回収するとともに、濾液3を得る分離工程(3)と
    を含むことを特徴とする、次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法。
  2. 水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを導入して塩素化反応を行わせる塩素化工程と、
    前記塩素化工程で析出した副生塩化ナトリウムを反応液から分離して濾液1を得る分離工程(1)と、
    前記濾液1を冷却して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1を析出させる晶析工程(1)と、
    前記晶析工程(1)を経た反応液から前記結晶1を分離して回収するとともに、濾液2を得る分離工程(2)と、
    前記濾液2を次亜塩素酸ナトリウム5水和物の種晶の存在下で冷却して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶2を析出させる晶析工程(2)と、
    前記晶析工程(2)を経た反応液から前記結晶2を分離して回収するとともに、濾液3を得る分離工程(3)と
    を含み、かつ、前記高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物における次亜塩素酸ナトリウム濃度が35〜46質量%であることを特徴とする、高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の製造方法。
  3. 前記塩素ガスを不活性ガスで希釈して導入する、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記塩素化反応が18〜50℃の範囲で行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記晶析工程(1)における冷却温度が5〜25℃の範囲である、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記晶析工程(2)における冷却温度が0〜15℃の範囲である、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記濾液3を水で希釈して次亜塩素酸ナトリウム水溶液を得る工程をさらに含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 請求項1に記載の製造方法で得られた次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1および結晶2を水に溶解する工程を含むことを特徴とする、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
  9. 記次亜塩素酸ナトリウム水溶液の有効塩素濃度が5〜20質量%である、請求項に記載の次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
  10. 記次亜塩素酸ナトリウム水溶液の塩化ナトリウム濃度が2質量%未満である、請求項またはに記載の次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
  11. 請求項に記載の製造方法で得られた高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1および結晶2を水に溶解する工程を含むことを特徴とする、高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
  12. 前記高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の有効塩素濃度が5〜20質量%である、請求項11に記載の高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
  13. 前記高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の塩化ナトリウム濃度が2質量%未満である、請求項11または12に記載の高純度次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
  14. 水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを導入して塩素化反応を行わせる塩素化工程と、
    前記塩素化工程で析出した副生塩化ナトリウムを反応液から分離して濾液1を得る分離工程(1)と、
    前記濾液1を冷却して次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1を析出させる晶析工程(1)と、
    前記晶析工程(1)を経た反応液から前記結晶1を分離して回収するとともに、濾液2を得る分離工程(2)と、
    前記濾液2を次亜塩素酸ナトリウム5水和物の種晶の存在下で冷却して次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶2を析出させる晶析工程(2)と、
    前記晶析工程(2)を経た反応液から前記結晶2を分離して回収するとともに、濾液3を得る分離工程(3)と、
    前記濾液3を水で希釈する工程と
    を含むことを特徴とする、有効塩素濃度が5〜20質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が2〜20質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
  15. 水酸化ナトリウム水溶液に塩素ガスを導入して塩素化反応を行わせる塩素化工程と、
    前記塩素化工程で析出した副生塩化ナトリウムを反応液から分離して濾液1を得る分離工程(1)と、
    前記濾液1を冷却して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶1を析出させる晶析工程(1)と、
    前記晶析工程(1)を経た反応液から前記結晶1を分離して回収するとともに、濾液2を得る分離工程(2)と、
    前記濾液2を次亜塩素酸ナトリウム5水和物の種晶の存在下で冷却して高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物の結晶2を析出させる晶析工程(2)と、
    前記晶析工程(2)を経た反応液から前記結晶2を分離して回収するとともに、濾液3を得る分離工程(3)と、
    前記濾液3を水で希釈する工程と
    を含み、かつ、前記高純度次亜塩素酸ナトリウム5水和物における次亜塩素酸ナトリウム濃度が35〜46質量%であることを特徴とする、有効塩素濃度が5〜20質量%であり、かつ、塩化ナトリウム濃度が2〜20質量%である次亜塩素酸ナトリウム水溶液の製造方法。
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