以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を付すこととする。
[第1実施形態]
本実施形態に係るゲームシステムは、例えばユーザに対してゲームを提供するシステムである。ゲームシステムの一例としては、サーバと端末(携帯端末)とが通信を行うことにより、携帯端末を利用するユーザに対してゲームを提供するシステムが挙げられる。ユーザとは、例えば、ゲームの提供を受ける者である。ユーザは、例えば携帯端末の操作者である。携帯端末の操作者とは、例えば、携帯端末を操作することにより所定のコマンドを指定(選択)する者である。なお、ユーザは携帯端末の所有者であってもよいし携帯端末の所有者とは異なるものであってもよい。
ゲームとは、例えばコンピュータによって処理されるコンピュータゲームである。ゲームの一例としては、ユーザと他のユーザとが成績を競うコンピュータゲームが挙げられる。他のユーザは、一人であってもよいし複数でもよい。また他のユーザにはコンピュータによる仮想ユーザが含まれてもよい。成績とは、ゲーム結果であり、ゲーム中に得られた得点、ゲーム中に成し遂げた条件などである。ゲームでは、例えば、ユーザの成績と対戦相手である他のユーザの成績とを比較することで、勝敗が決定される。ゲームは、例えば、対戦相手と対戦を行う対戦ゲームである。具体的には、ゲームは、例えばスポーツゲーム、格闘ゲーム、バトルを含むRPG、ターン制バトルゲームなどの、複数のユーザにより指定(選択)されたコマンドに基づき進行するゲームである。本実施形態では、ゲームの一例として、複数のユーザがチーム(ギルド)を組んで、互いに協力し合いながら、特定の対戦相手と対戦(バトル)を行うギルド系バトルゲームを説明する。すなわち、本実施形態では、ゲームは、ギルドを構成する複数のユーザが対戦相手と対戦を行う対戦ゲームである。チーム(ギルド)とは、複数のユーザにより構成された、対戦相手と対戦を行う集合体である。チームを構成する複数のユーザとは、同一チームとなる二人以上のユーザである。チームを構成する複数のユーザには、コンピュータによる仮想ユーザが含まれてもよい。対戦相手とは、ユーザが操作するゲーム中のキャラクターと対戦を行う対戦キャラクターであり、例えば他のユーザが操作するゲーム中のキャラクターであってもよいし、NPCであってもよい。対戦(バトル)ゲームとは、対戦相手と対戦を行うゲームであり、例えば、互いに相手に攻撃を行った結果を競い合うゲームである。
なお、本実施形態に係るゲームは、携帯端末に搭載されたウェブブラウザを用いて提供されるブラウザゲームであってもよいし、サーバと通信しつつ携帯端末にインストールされたアプリケーションを実行することにより提供されるアプリゲームであってもよい。以下では、一例として、主な処理がブラウザゲームのようにサーバで行われるゲームを説明する。
図1は、第1実施形態に係る携帯ゲームシステム1の構成を示す概略図である。図1に示すように、携帯ゲームシステム1(ゲームシステムの一例)は、例えば、複数の携帯端末10及びサーバ30を備える。
携帯ゲームシステム1は、ゲーム上の効果を発揮するコマンドを用いるゲームシステムである。ゲーム上の効果とは、例えばコマンドの実行時にゲーム上において得られる所定の結果である。ゲーム上の効果は、一例として、ゲームの進行に影響を与える所定の結果である。具体的には、ゲーム上の効果は、例えば武器コマンドが実行された場合に、対戦相手の体力値を削減する等の結果である。また、ゲーム上の効果は、例えばゲームに用いられる少なくとも1つのパラメータの変更を意味する。なお、ゲーム上の効果には、ゲームの提供を受けるユーザにとって有利な結果だけでなく、ユーザにとって不利な結果も含まれる。ゲーム上の効果を発揮するとは、例えばゲーム上の効果を奏することをいう。ゲーム上の効果が発揮された場合、例えばゲームに用いられる少なくとも1つのパラメータが変化する(詳細は後述)。また、ゲーム上の効果が発揮された場合、ユーザは例えばゲームが進行したことや自身のパラメータが変化したことなどを認識することができる。
コマンドとは、例えばユーザ操作に応じて発せられるコンピュータに与える命令である。例えば、コマンドは、ゲームの進行に係る処理についての命令である。コマンドがユーザの操作によって実行されることにより、例えばゲーム上の所定の効果が得られる。具体的には、コマンドは、例えば武器を用いて対戦相手を攻撃する武器コマンド、及び防具等により対戦相手からの攻撃を防御する防具コマンド等である。例えば武器コマンドが実行されることによって、対戦相手のパラメータ値であるヒットポイントが削減されるという効果を得る。本実施形態では、コマンドは、ゲーム端末の画面上に表示された操作子(例えばコマンドオブジェクト等)がユーザの操作によって選択されることにより実行される。コマンドを用いるとは、例えばコマンドの実行によって処理を行うことをいう。コマンドを用いるゲームシステムは、例えば実行されたコマンドに従ってゲームの進行を行うシステムである。具体的には、コマンドを用いるゲームシステムは、例えば実行されるコマンドによって発揮される所定のゲーム上の効果をゲームに反映させるシステムをいう。
複数の携帯端末10は、携帯端末10−1〜携帯端末10−nを含む。nは1より大きい自然数である。携帯端末10−1〜携帯端末10−nは、双方向通信機能を備えた機器であり、例えばスマートフォン等の携帯電話機、通信機能付き携帯ゲーム機、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、及び店舗設置業務用ゲーム端末などである。なお、本実施形態では、端末が携帯端末(移動通信端末)であるとして説明するが、必ずしも携帯端末である必要はなく、例えばデスクトップ型のパーソナルコンピュータ等であってもよい。携帯端末10−1〜携帯端末10−nは、ネットワークNを介して、サーバ30と通信可能に構成されており、ユーザの操作に基づいてコマンドを選択し、当該選択したコマンドをサーバ30に送信する。ネットワークNは、例えばインターネット又は専用回線などである。サーバ30は、携帯端末10−1〜携帯端末10−nとの間で命令またはデータを送受信することで、ゲームの提供に必要な機能を携帯端末10に提供するコンピュータである。サーバ30は複数の携帯端末10−1〜携帯端末10−nからコマンドを受け付けることでゲームの進行を制御する。
図2は、図1に示す携帯端末10のハードウェア構成を説明するブロック図である。図2に示すように、携帯端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、記憶部12、通信制御部13、入力部14及び出力部15を含む一般的なコンピュータとして構成される。記憶部12は、例えば、CPU11が直接アクセス可能な携帯端末10内のメモリであってもよいし、例えば、メモリーカードなどの記憶媒体であってもよい。通信制御部13は、通信を制御するネットワーク回路などの通信デバイスである。入力部14は、カメラ又はタッチパネルなどの入力デバイスである。出力部15は、ディスプレイ又はスピーカなどの出力デバイスである。後述する携帯端末10の各機能は、上述した各ハードウェアの動作の組合せによって実現される。例えば、CPU11の制御により、記憶部12などのハードウェア上に所定のソフトウェアを読み込ませ、入力部14及び出力部15を動作させ、記憶部12に記憶されたデータの読み出し又は書き込みを行い、通信制御部13により通信するなどの各ハードウェアの動作の組合せによって、後述する携帯端末10の各機能が実現される。
図3は、図1に示すサーバ30のハードウェア構成を説明するブロック図である。図3に示すように、サーバ30は、CPU31、記憶部32、及び通信制御部33を含む一般的なコンピュータとして構成される。記憶部32は、例えば、CPU31が直接アクセス可能なサーバ30内のメモリであってもよいし、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成とされたハードディスクなどの記憶媒体であってもよいし、サーバ30の外部に設けられ、ネットワークでサーバ30に接続された記憶媒体などであってもよい。通信制御部33は、通信を制御するネットワークカードなどの通信デバイスである。後述するサーバ30の各機能は、上述した各ハードウェアの動作の組合せによって実現される。
以下では、ギルド系バトルゲームとして、各携帯端末10において異なるユーザが操作するゲーム中のキャラクター(プレイヤー)が、複数集まってギルドを組み、互いに協力し合いながら、NPC(Non Player Character)である敵キャラクターとバトルを行う例を説明する。対戦(バトル)とは、ユーザが操作するゲーム中のキャラクターと対戦相手(対戦キャラクター)とがそれぞれの成績により勝敗を競い合うことをいい、例えば、互いに相手に攻撃を行った結果を競い合うことをいう。勝敗の結果には引き分けも含まれる。バトルにおいては、例えば、敵キャラクターのヒットポイント(体力値)を低下させるべく武器コマンドを発動するとともに、敵キャラクターの攻撃に対して自身のヒットポイントが低下し難くなるように防具コマンドを発動させたり、プレイヤーのヒットポイントを回復させる回復コマンドを発動させることによって、敵キャラクターのヒットポイントを、プレイヤーのヒットポイントより先にゼロにすることを目指す。例えば、ギルドを組んでいるプレイヤーのヒットポイントがゼロになる前に敵キャラクターのヒットポイントがゼロになれば、ギルドを組んでいるプレイヤーが勝利したこととなり、反対に、敵キャラクターのヒットポイントがゼロになる前にギルドのプレイヤーのヒットポイントがゼロになれば、敵キャラクターが勝利したこととなる。あるいは、例えば、ヒットポイントをより多く対戦相手に与えた方が勝利することにしてもよい。
また、本実施形態のギルド系バトルゲームでは、同一ユーザのコマンドの実行順序に応じてポイントが溜まり、当該ポイントに応じてユーザに報酬が付与される。より詳細には、ギルドを組む各ユーザのポイントを加算した報酬ポイントが所定の値に達すると、各ユーザに対して報酬が付与される。報酬とは、所定のゲーム上の効果を発揮させる権利であり、例えば、ユーザにとってバトルが有利となる効果を発揮させる権利である。具体的には、報酬として、進行中のバトルにおいて使用可能な所定のゲーム上の効果を発揮させる権利が付与される。すなわち、報酬は、少なくとも一のユーザが進行中の対戦において使用可能な所定のゲーム上の効果を発揮させる権利である。進行中のバトルとは、報酬判定が行われたときに行われていたバトルをいう。報酬判定とは、少なくとも一のユーザに対して報酬を付与するか否かの判定である。例えば、報酬判定に係るパラメータの値が予め設定された報酬付与閾値に達した場合に、報酬を付与する旨の報酬判定が行われる。使用可能なとは、例えばユーザの操作によって使用することができることをいう。報酬は、例えば、既に実行されて実行することができなくなっている武器コマンドに替えて新たな武器コマンドが実行可能となる権利である。或いは、報酬は、実行することができない状態であった防具コマンドが実行可能となる権利である。権利とは、ゲーム上の効果が得られる資格である。進行中のバトルにおいてユーザが使用可能な権利とは、例えば、新たなコマンドを実行可能なコマンドとするという効果を奏する資格である。以下の説明は、敵キャラクターとのバトルが行われている状態における携帯端末10及びサーバ30の各機能を説明するものである。
図4は、携帯ゲームシステム1の機能ブロック図である。まず、携帯端末10の機能構成を説明する。図4に示すように、携帯端末10は、例えば、入出力部110、コマンド管理部120、順序管理部130、送受信部140、所持コマンドテーブルTBL101、デッキテーブルTBL102、及び順序管理テーブルTBL103を備える。
入出力部110は、受付部111及び表示部112を備える。入出力部110は、CPU11が記憶部12内のプログラムを実行し、該プログラムに従って入力部14及び出力部15の少なくとも一方を制御することで実現される。受付部111は、CPU11が入力部14を制御することで実現され、表示部112は、CPU101が出力部15を制御することで実現される。例えば、携帯端末10が入力部14及び出力部15としてタッチパネルを備える場合には、そのタッチパネルが受付部111及び表示部112として機能する。あるいは、携帯端末10が入力部14としてキーボード及びマウスを備え、出力部15としてディスプレイ装置を備える場合には、キーボード及びマウスが受付部111として機能し、ディスプレイ装置が表示部112として機能する。なお、入出力部110は本発明において必須の構成ではない。
受付部111は、ユーザ操作(ユーザの操作)を受け付ける入力装置である。ユーザ操作とは、ユーザが意図を持って特定の対象を操る動作であり、例えば、携帯端末10のCPU11に所望するコマンドを実行させるために、ユーザが携帯端末10の受付部111を操る動作をいう。ユーザ操作の例として、ソフトキー又はハードキーを押下する操作やスライド操作などが挙げられるが、ユーザ操作の種類は何ら限定されない。具体的に、携帯端末10がスマートフォン等の、タッチパネルを用いて操作する端末である場合には、ユーザ操作は、コマンドを実行させるために、タッチパネルをタップ又はフリックする動作等である。タップとはタッチパネルを指で軽く叩く操作であり、フリックとはタッチパネルを指で軽くはらう操作である。また、携帯端末10がパーソナルコンピュータ等のマウスを用いて操作する端末である場合には、ユーザ操作は、マウスをクリックする操作等である。以下では、携帯端末10はタッチパネルを用いて操作する端末であるとして説明する。
受付部111は、例えばゲームの進行に関するユーザ操作、具体的には、ユーザが実行させたいコマンドに関するユーザ操作を受け付ける。受付部111は、例えば、表示部112によって表示されたコマンドオブジェクトのうち、ユーザ操作に応じて選択されたコマンドオブジェクトに係るシリアル番号をコマンド管理部120へ出力する。コマンドオブジェクトとは、画像上でユーザが視覚的に識別可能な仮想物体であり、コマンドと紐づけられた仮想物体である。例えば、武器を用いて敵キャラクターを攻撃する武器コマンドのコマンドオブジェクトは、武器の絵が内部に描かれた正方形のボタン型の立体図として表現される。シリアル番号は、ゲーム内で用いられる全てのコマンドやアイテムなどを一意に識別する識別子である。なお、受付部111は本発明において必須の構成ではない。
表示部112は、ゲームを表示する出力装置である。表示部112は、コマンド管理部120によって決定される表示コマンド(詳細は後述)のコマンドオブジェクトを表示する。また、表示部112は、サーバ30から送信された情報、例えばサーバ30において実行されて生成された結果画像などを表示する。表示部112の表示イメージについては後述する。なお、表示部112は本発明において必須の構成ではない。
コマンド管理部120は、複数のコマンドの各々の実行可否を管理する。より詳細には、コマンド管理部120は、ギルドを構成する複数のユーザそれぞれの操作に対応させて、複数のユーザそれぞれの複数のコマンド各々の実行可否を管理する。コマンド管理部120は、CPU11が記憶部12内のプログラムを実行し、該プログラムに従って記憶部12からのデータの読み出しを制御することで実現される。例えば、コマンド管理部120は、所持コマンドテーブルTBL101を参照し、デッキテーブルTBL102を参照及び更新することにより、複数のコマンドの各々の実行可否を管理する。コマンドの実行可否とは、例えばコマンドを実行できるか否かを示した情報である。複数のコマンドの各々の実行可否とは、複数のコマンドのそれぞれを実行できるか否かを示した情報であり、コマンド毎に示される情報である。コマンドの実行可否を管理するとは、例えば、コマンドの実行可否を示すデータを記憶するとともに、コマンドの実行可否に変更の必要性が生じた場合、記憶しているコマンドの実行可否を示すデータを適宜変更することをいう。具体的には、コマンドの実行可否を管理するとは、例えば、後述するデッキテーブルTBL102の実行可否フラグを更新することをいう。なお、実行可否フラグは最新化されればよく、更新の前後で実行可否フラグが同一であってもよい。
携帯端末10を操作するユーザが実行し得る全てのコマンドの情報は、所持コマンドテーブルTBL101に記憶されている。図5は、所持コマンドテーブルTBL101の一例である。図5に示すように、所持コマンドテーブルTBL101は、携帯端末10を操作するユーザが実行し得る全てのコマンドの、シリアル番号、コマンドID、コマンド属性、コマンドタイプ、及びレアリティを関連づけて記憶している。コマンドIDは、コマンドを分類する識別子である。ユーザが実行し得るコマンドとして同一のコマンドが2つ存在する場合、両者のコマンドIDは同一となるがシリアル番号はそれぞれ異なる番号になる。コマンドIDに紐づく各情報(コマンド属性、コマンドタイプ、及びレアリティなど)は、予め設定された固定値である。コマンド属性、コマンドタイプとは、コマンドの特性を分類するためのパラメータである。コマンドの特性とは、例えば、対戦等において対戦相手との有利、不利の判定に用いられるパラメータである。また、例えば、ユーザIDに設定されたパラメータとの効果の判定(例えば攻撃力加算、減算など)に用いられるパラメータである。コマンド属性は、例えば緑、青等の色の名前で示される。コマンドタイプは、例えば打撃、突撃、集中I、及び気合II等である。打撃及び突撃等は武器コマンドに関するコマンドタイプであり、集中I及び気合II等は防具コマンドに関するコマンドタイプである。レアリティとは、コマンドの希少度合い又はコマンド効果の強さを示す情報である。レアリティは、希少度合いが小さい順に例えば0、+1(レア)、+2(スーパーレア)等とされる。所持コマンドテーブルTBL101は、上記した内容に限られず、ゲーム内容に応じて適宜変更したり、複数のテーブルに分割したりすることができる。なお、所持コマンドテーブルTBL101は本発明において必須の構成ではない。
コマンド管理部120は、例えばバトルの開始前において、所持コマンドテーブルTBL101に記憶された複数のコマンドのうちバトルで用いるコマンドをユーザ操作に応じて決定し、デッキテーブルTBL102に登録する。図6は、デッキテーブルTBL102の一例である。図6に示すように、デッキテーブルTBL102は、コマンドを一意に識別するシリアル番号、表示フラグ及び実行可否フラグを関連づけて記憶している。表示フラグは、表示部112に表示させる表示コマンドであるか否かを示すデータである。例えば、表示フラグが「1」(可)であるコマンドは表示コマンドであり、表示フラグが「0」(不可)であるコマンドは表示コマンドでない。表示コマンドの場合、コマンド管理部120は、当該コマンドに係るコマンドオブジェクトを表示部112に表示させる。実行可否フラグは、コマンドの実行可否を示すデータの一例である。例えば、実行可否フラグが「1」(可)であるコマンドはユーザ操作によって実行可能なコマンドであり、実行可否フラグが「0」(不可)であるコマンドはユーザ操作によって実行可能なコマンドでない。なお、本実施形態においては、コマンド管理部120は、コマンドが表示コマンドである場合、つまり表示フラグが「1」(可)である場合に、実行可否フラグを「1」(可)とすることができるものとして説明するが、これに限定されるものではない。コマンド管理部120は、実行可否フラグが「1」(可)となっている表示コマンドを、ユーザにより選択可能な態様でコマンドオブジェクトとして表示部112に表示させ、コマンドの実行を可とする。一方で、コマンド管理部120は、実行可否フラグが「0」(不可)となっている表示コマンドを、ユーザが選択不能な態様でコマンドオブジェクトとして表示部112に表示させ、コマンドの実行を不可とする。なお、ユーザが選択不能な態様でコマンドオブジェクトを表示させるとは、例えば、ユーザが選択可能なコマンドとは異なる色(灰色等)でコマンドオブジェクトを表示させることをいう。また、ここでの、コマンドの実行を不可とするとは、ユーザによる選択を受付ない、あるいは受付けても実行しないことをいう。例えば、当該コマンドのコマンドオブジェクトがユーザ操作により選択されても、受付部111からコマンド管理部120に対して当該コマンドのコマンド情報が出力されないことをいう。デッキテーブルTBL102は、上記した内容に限られず、ゲーム内容に応じて適宜変更したり、複数のテーブルに分割したりすることができる。例えば、表示部112に表示されたコマンドがユーザ操作によって実行可能なコマンドであり、表示部112に表示されないコマンドがユーザ操作によって実行不可なコマンドであるとした場合には、実行可否フラグと表示フラグとを一つのフラグに統合してもよい。なお、デッキテーブルTBL102は本発明において必須の構成ではない。
受付部111によりバトルで用いる予定のコマンドを選択するユーザ操作が受け付けられ当該コマンドのシリアル番号が出力されると、コマンド管理部120は、当該シリアル番号を用いて特定されるコマンドを、バトルで用いるコマンドとして特定し、デッキテーブルTBL102に記憶する。また、コマンド管理部120は、バトルの開始前においては、デッキテーブルTBL102の表示フラグ及び実行可否フラグを「0」に設定する。なお、バトルで用いるコマンドの最大数は、例えば武器コマンド12個、防具コマンド12個とされる。すなわち、デッキテーブルTBL102に登録可能なコマンドの数は、例えば武器コマンドが12個、防具コマンドが12個とされる。
以上説明したように、コマンド管理部120によって管理されている実行可能なコマンドは、バトルの開始前において、予めユーザ操作により登録されたコマンドである。予めユーザの操作によって登録されたコマンドとは、事前にユーザが指定(選択)することによって決定されたコマンドであり、バトルゲームにおいて、対戦相手との対戦が開始される前にユーザが指定することにより決定されたコマンドである。実行可能なコマンド(実行可能コマンド)とは、例えばユーザの操作によって実行することができる命令である。具体的には、実行可能コマンドは、例えば進行中のバトルにおいてユーザの操作に応じて実行することができる命令である。なお、コマンド管理部120は、これらの実行可否に関する情報を、後述するユーザID毎に管理している。
コマンド管理部120は、バトルの開始時又はバトル中において、デッキテーブルTBL102に記憶されているコマンドの中から、表示部112に表示させる表示コマンドをランダムに決定する。表示コマンドの最大数は、例えば武器コマンド4個、防具コマンド4個の計8個とされる。以下、表示コマンドの最大数を、武器コマンド4個、防具コマンド4個の計8個として説明する。コマンド管理部120は、表示コマンドを決定すると、デッキテーブルTBL102に記憶された表示フラグを更新する。そして、コマンド管理部120は、バトルの開始時又はバトル中において、表示コマンドから実行可能なコマンドを所定の条件に基づいて決定し、デッキテーブルTBL102に記憶された実行可否フラグを更新する。
以下、コマンド管理部120によるデッキテーブルTBL102の更新について、詳細な一例を説明する。コマンド管理部120は、初期状態として、デッキテーブルTBL102の武器コマンドのうち表示コマンドの実行可否フラグを「1」(可)とし、防具コマンドの実行可否フラグを「0」(不可)とする。実行可否フラグが「1」(可)である状態から「0」(否)に変更されたコマンドは、同一のバトルにおいて再度実行することができない。コマンド管理部120は、表示コマンドを決定した後において、受付部111からユーザ操作に応じたシリアル番号(いずれかの表示コマンドのシリアル番号)を受け取ると、当該シリアル番号を送受信部140へ出力する。そして、コマンド管理部120は、送受信部140から、当該シリアル番号によって特定されるコマンドがサーバ30において実行されたことを示す情報(実行済みコマンド情報)を受け取ると、デッキテーブルTBL102における当該コマンドの実行可否フラグを「0」(否)に更新する。すなわち、コマンド管理部120は、コマンド実行部310によって実行された指定コマンドが再度実行されないように管理する。
再度実行されないように管理するとは、実行される前に実行可能であったコマンドを実行可能でない状態に変更することをいい、具体的には、当該コマンドのコマンドオブジェクトをユーザ操作による選択の対象外とすること、又は、ユーザ操作による選択が行われた場合であってもコマンド実行を行わせないこと等をいう。コマンド管理部120は、表示部112及び受付部111に対して、実行可否フラグを「0」(否)としたコマンドのシリアル番号を出力する。この場合、表示部112は、当該コマンドのコマンドオブジェクトを、選択可能なコマンドのコマンドオブジェクトとは異なる色(灰色等)で表示する。あるいは、表示部112は、当該コマンドのコマンドオブジェクトを表示しない。また、受付部111は、当該コマンドのコマンドオブジェクトがユーザ操作により選択されても、当該コマンドのシリアル番号を出力しない。このように、サーバ30によって実行されたコマンドは実行可能コマンドから除外されるので、除外前と比べて実行可能コマンドの数が減少することとなる。
また、コマンド管理部120は、送受信部140から出力された、サーバ30における所定の報酬判定の結果に応じて、デッキテーブルTBL102の実行可否フラグを更新する。コマンド管理部120は、報酬判定の結果に応じて、例えば初期状態で実行可否フラグが「0」(否)となっている防具コマンドの実行可否フラグを「1」(可)に更新する。また、コマンド管理部120は、報酬判定の結果に応じて、例えば実行可否フラグが「0」(否)とされた武器コマンドに替えて、新たな武器コマンドを、デッキテーブルTBL102に記憶されているコマンドの中からランダムに決定し、防具コマンドの実行可否フラグを「1」(可)に更新してもよい。
順序管理部130は、サーバ30において実行された、携帯端末10に係るコマンドの実行順序を管理する。順序管理部130は、CPU11が記憶部12内のプログラムを実行し、該プログラムに従って記憶部12からのデータの読み出しを制御することで実現される。
順序管理部130は、送受信部140から出力された実行済みコマンドに係るコマンドIDに基づいて、順序管理テーブルTBL103を更新する。順序管理部130は、当該コマンドIDが武器コマンドである場合には、当該コマンドIDに基づいて、順序管理テーブルTBL103を更新する。図7は、順序管理テーブルの一例である。図7に示すように、順序管理テーブルTBL103は、サーバにおいて実行された実行済みコマンド(武器コマンドに限る)のコマンドIDと、実行番号とを紐づけて記憶している。実行番号は、例えば、新しく記憶されたコマンドIDの実行番号ほど小さくなるように管理されている。すなわち、図7に示す例では、実行番号が1であるコマンドID:002のコマンドが、直近に記憶された実行済みコマンドである。順序管理部130は、順序管理テーブルTBL103を更新する際には、既に記憶されている各コマンドIDの実行番号に+1加算するとともに、今回受け取った実行済みコマンド情報のコマンドIDに実行番号:1を紐づける。なお、順序管理テーブルTBL103は本発明において必須の構成ではない。
当該更新後、順序管理部130は、順序管理テーブルTBL103を参照し、実行番号が1のコマンドIDと実行番号が2のコマンドIDとを取得する。すなわち、直近において連続して実行された武器コマンドのコマンドIDを取得する。そして、順序管理部130は、所持コマンドテーブルTBL101を参照し、実行番号が1のコマンドIDに係るコマンドと実行番号が2のコマンドIDに係るコマンドとで、コマンド属性及びコマンドタイプの少なくともいずれか一方が一致するか否かを判定する。順序管理部130は、コマンド属性及びコマンドタイプのいずれか一方のみが一致する場合には、例えば第2パラメータ変動値(詳細は後述)を3ポイントとする。また、コマンド属性及びコマンドタイプの双方が一致する場合には、例えば第2パラメータ変動値を6ポイントとする。更に、コマンド属性及びコマンドタイプの少なくともいずれか一方が一致する場合には、第2パラメータ変動値として、実行されたコマンドのレアリティの値が加算される。例えば、図5に示すコマンドID:005のコマンドが、実行番号が1又は2のコマンドである場合には、1ポイントが第2パラメータ変動値に加算される。当該第2パラメータ変動値は、後述するサーバにおける報酬判定に用いられる(詳細は後述)。順序管理部130は、導出した第2パラメータ変動値を送受信部140へ出力する。なお、順序管理部130は本発明において必須の構成ではない。また、順序管理テーブルTBL103は、上記した内容に限られず、ゲーム内容に応じて適宜変更したり、複数のテーブルに分割したりすることができる。例えば、コマンドIDに換えてシリアル番号を用いてコマンドの実行順を管理してもよい。
送受信部140は、サーバ30と通信する。送受信部140は、CPU11が記憶部12内のプログラムを実行し、該プログラムに従って通信制御部13を制御することで実現される。サーバ30への送信時には、送受信部140は、入力されたデータに送信先情報(通信の宛先、すなわちサーバ30を示す情報)を付加してそのデータを送信する。送受信部140は、送信元を特定する情報として、例えば携帯端末10又は携帯端末10のユーザを特定するユーザIDを送信データに付加する。サーバ30からの受信時には、送受信部140は、送られてきたデータの宛先が携帯端末10である場合にそのデータを受信する。送受信部140は、例えば、宛先に関する情報として付加された携帯端末10又は携帯端末10のユーザを特定するユーザIDに基づいて、サーバ30からデータを受信する。具体的には、送受信部140は、コマンド管理部120により出力されたシリアル番号をサーバ30へ送信し、サーバ30により送信された実行済みコマンド情報を受信してコマンド管理部120及び順序管理部130へ出力し、順序管理部130により出力された第2パラメータ変動値をサーバ30へ送信し、サーバ30により送信された報酬判定の結果を受信してコマンド管理部120へ出力し、サーバ30により送信された結果画像を受信して表示部112へ出力する。なお、上述のとおり、送受信部140とサーバ30との間で送受信される情報には、携帯端末10又は携帯端末10のユーザを特定するユーザIDが含まれている。また、携帯端末10とサーバ30との間の通信は暗号化されてもよく、この場合には、送受信部140はデータを暗号化してから送信処理を実行し、データ受信にはそのデータを復号してから関連の機能要素にそのデータを出力する。なお、送受信部140は本発明において必須の構成ではない。
次に、サーバ30の機能構成を説明する。図4に示すように、サーバ30は、例えば、コマンド実行部310、第1パラメータ制御部320、第1判定部330、第2パラメータ制御部340、第2判定部350、結果画像生成部360、送受信部370、コマンドテーブルTBL301、ギルド管理テーブルTBL302、所属メンバテーブルTBL303、第1パラメータテーブルTBL304(記憶部の一例)、及び第2パラメータテーブルTBL305(記憶部の一例)を備える。
コマンド実行部310は、コマンド管理部120によって管理されている実行可能なコマンドのうち、ユーザの操作によって特定されたコマンドである指定コマンドを実行する。指定コマンドとは、ユーザの操作によって特定された命令である。ユーザ操作によって特定されたとは、例えばユーザ操作に応じて指定(選択)されたことをいう。ユーザ操作によって特定されたとは、例えば、実行させる意図を持ったユーザによる携帯端末10の操作によって指定されたことをいう。ユーザの操作によって特定されたコマンドとは、具体的には、ユーザが携帯端末10のタッチパネルをタップ又はフリックする等の操作を行うことによって指定したコマンドをいう。なお、コマンド実行部310は、送受信部370から、指定コマンドのシリアル番号に加えて当該シリアル番号に係るユーザIDを取得する。コマンド実行部310は、CPU31が記憶部32内のプログラムを実行し、該プログラムに従って記憶部32からのデータの読み出しを制御することで実現される。
具体的には、コマンド実行部310は、例えばコマンドテーブルTBL301を参照し、シリアル番号で特定される指定コマンドを実行する。コマンドを実行するとは、コマンドに応じた所定のゲーム上の効果を発揮することをいう。図8は、コマンドテーブルTBL301の一例である。図8に示すように、コマンドテーブルTBL301は、バトルにおいて用いられる全てのコマンドの、シリアル番号、コマンドID、コマンド属性、コマンドタイプ、レアリティ、及びコマンド効果を記憶している。コマンドIDに紐づく各情報(コマンド属性、コマンドタイプ、レアリティ、及びコマンド効果)は、予め設定された固定値である。シリアル番号、コマンドID、コマンド属性、コマンドタイプ、及びレアリティについては、上述した所持コマンドテーブルTBL101において説明したとおりである。コマンド効果とは、コマンド実行により奏するゲーム上の効果である。コマンド効果は数値で示され、その数値が大きいほど奏するゲーム上の効果が大きくなる。例えば武器コマンドであれば、コマンド効果の数値が大きいほど、敵キャラクターのヒットポイントを効果的に低下させることができる。また、防具コマンドであれば、コマンド効果の数値が大きいほど、敵キャラクターの攻撃に対して自身のヒットポイントが低下することを効果的に抑制できる。例えば、武器コマンドであるコマンドID:001のコマンド効果は10であるのに対し、武器コマンドであるコマンドID:002のコマンド効果は15であるので、コマンドID:002を実行した場合には、コマンドID:001を実行した場合よりも敵キャラクターのヒットポイントを効果的に低下させることができる。以下では、指定コマンドが武器コマンドである例を説明する。なお、コマンド実行部310は、ユーザ操作により防具コマンドが実行された場合には、敵キャラクターのパラメータ値又は指定コマンドである武器コマンドのコマンド効果を変更してもよい。コマンド実行部310は、実行した指定コマンドのシリアル番号、ヒットポイントの減少値、及びユーザIDを第1パラメータ制御部320及び結果画像生成部360へ出力する。なお、コマンドテーブルTBL301は本発明において必須の構成ではない。
第1パラメータ制御部320は、コマンド実行部310による指定コマンドの実行に応じて、第1パラメータを変動させる。第1パラメータ制御部320は、CPU31が記憶部32内のプログラムを実行し、該プログラムに従って記憶部32からのデータの読み出しを制御することで実現される。
第1パラメータとは、所定のゲーム上の効果である第1の効果(結果)に係るパラメータである。第1の効果とは、例えばゲーム上において得られる所定の結果である。具体的には、第1の効果は、対戦ゲームの勝敗判定に関する結果であり、例えば勝利、敗北、引き分けなどである。すなわち、第1パラメータによって、バトルの勝敗が決定される。よって、後述する第1パラメータテーブルTBL304は、第1パラメータとしてバトルゲームの勝敗判定に係るパラメータを記憶している。勝敗判定とは、例えば対戦ゲームにおける勝利、引き分け、敗北の判定である。例えば、対戦ゲームにおいて対戦相手のHPが0になった場合や、対戦ゲームにおいて対戦相手により多くのダメージを与えた場合に、勝利した旨の勝敗判定が行われる。勝敗判定に係るパラメータとは、勝敗判定を行うために用いるパラメータであり、例えば対戦相手のHPを示すパラメータである。第1パラメータは、例えば指定コマンドの実行に応じて値が変動するパラメータであり、敵キャラクターに関するパラメータである。具体的には、第1パラメータは、敵キャラクターのバトルにおける体力を示したいわゆるヒットポイントを示したパラメータである。第1パラメータの値は、実行された指定コマンドである武器コマンドに応じて減少する。より詳細には、第1パラメータの値は、コマンド実行部310によって決定された、ヒットポイントの減少値に応じて減少する。よって、第1パラメータを変動させるとは、指定コマンドの実行に応じて第1パラメータの値を変化させることをいい、具体的には、指定コマンドである武器コマンドの実行に応じてヒットポイントの値を減少させることをいう。
ここで、本実施形態では、異なるユーザが操作するゲーム中のキャラクターが複数集まってギルドを組み、敵キャラクターとバトルを行っている。このため、第1パラメータ制御部320は、コマンド実行部310から指定コマンドのシリアル番号とともに当該シリアル番号に係るユーザIDを取得し、ユーザIDから当該ユーザが属するギルドを特定する。例えば、第1パラメータ制御部320は、ギルド管理テーブルTBL302又は所属メンバテーブルTBL303を用いてギルドを特定する。図9は、ギルド管理テーブルTBL302の一例である。図9に示すギルド管理テーブルTBL302は、ユーザIDに、ギルドを一意に特定するギルドIDを関連付けて記憶している。例えば、ギルド管理テーブルTBL302は、ユーザID:10000とギルドID:328とを関連付けして記憶し、ユーザID:10001とギルドID:573とを関連付けして記憶し、ユーザID:10002とギルドID:555とを関連付けして記憶している。図10は、所属メンバテーブルTBL303の一例である。図10に示す所属メンバテーブルTBL303は、ギルドを一意に特定するギルドIDにユーザIDを関連付けて記憶している。例えば、ギルド管理テーブルTBL302は、ギルドID:328とユーザID:10000,12345,54321,00001とを関連付けして記憶し、ギルドID:573とユーザID:80000,10001とを関連付けして記憶している。第1パラメータ制御部320は、例えば指定コマンドのシリアル番号に係るユーザIDが10001である場合には、図9又は図10を参照して、ギルドID:573を特定する。なお、ギルド管理テーブルTBL302及び所属メンバテーブルTBL303は本発明において必須の構成ではない。
第1パラメータの値は、第1パラメータテーブルTBL304に記憶されている。図11は、第1パラメータテーブルTBL304の一例である。第1パラメータテーブルTBL304は、所定のゲーム上の効果である第1の効果に係る第1パラメータを記憶している。第1パラメータテーブルTBL304は、ギルド毎に、第1パラメータを記憶している。第1パラメータを記憶するとは、第1パラメータの値を記憶域に格納することである。図11に示すように、第1パラメータテーブルTBL304は、ギルドIDと、敵キャラクターを識別するボスIDと敵キャラクターの体力を示すパラメータ値であるHPとを関連付けして記憶している。例えば、ギルドID:328にボスID:050、HP:6000が関連付けられており、ギルドID:573にボスID:088、HP:4500が関連付けられている。コマンドが実行された場合に、第1パラメータ制御部320の制御に応じて第1パラメータの値が最新化される。なお、第1パラメータテーブルTBL304は、第1パラメータを、ギルドを構成する複数のユーザ間で共通のパラメータとして記憶している。複数のユーザ間で共通のパラメータとは、チームで共有される一つのパラメータである。第1パラメータテーブルTBL304は、0を最小値として、第1パラメータの値を記憶している。
第1パラメータ制御部320は、第1パラメータテーブルTBL304を参照し、ギルドIDに基づいてギルドの敵キャラクターのヒットポイントを特定する。そして、第1パラメータ制御部320は、コマンド実行部310から出力された、ヒットポイントの減少値に応じて、特定した敵キャラクターのヒットポイントの値を低下させるように、第1パラメータテーブルTBL304を更新する。第1パラメータ制御部320は、第1パラメータテーブルTBL304を更新したギルドIDを第1判定部330へ出力する。
第1判定部330は、第1パラメータ制御部320からギルドIDが出力されると、当該ギルドIDにより特定されるギルドの、バトルの勝敗判定を行う。第1判定部330は、CPU31が記憶部32内のプログラムを実行し、該プログラムに従って記憶部32からのデータの読み出しを制御することで実現される。具体的には、第1判定部330は、第1パラメータテーブルTBL304を参照し、ギルドIDにより特定されるギルドの第1パラメータの値を取得する。第1判定部330は、取得した第1パラメータの値が0となっているか否かを判定する。第1判定部330は、実行済みコマンド情報及びギルドIDもしくはギルドIDから特定されるユーザIDを送受信部370へ出力する。また、第1判定部330は、第1パラメータの判定結果、及びギルドIDもしくはギルドIDから特定されるユーザIDを結果画像生成部360へ出力する。なお、第1判定部330は本発明において必須の構成ではない。
第2パラメータ制御部340は、コマンド実行部310によって実行された指定コマンドの実行順序に応じて、第2パラメータを変動させる。第2パラメータ制御部340は、CPU31が記憶部32内のプログラムを実行し、該プログラムに従って記憶部32からのデータの読み出しを制御することで実現される。実行された複数の指定コマンドとは、指定コマンドのうち、実行されることによってゲーム上の効果を発揮した複数の指定コマンドをいう。実行された指定コマンドとは具体的には、例えば指定コマンドである武器コマンドのうち、実行されることによって当該武器コマンドに応じた値だけ対戦相手の体力値を削減した武器コマンドをいう。複数の指定コマンドの実行順序とは、複数の指定コマンド間における実行の順番である。複数の指定コマンドの実行順序は、例えば、単に複数の指定コマンドの連続性のみから決まるものであってもよいし、複数の指定コマンドの連続性に加えて連続するコマンド同士の関連性(直前に実行されたコマンドとの関連性)が考慮されて決まるものであってもよい。コマンド同士の関連性が考慮されたコマンドの連続性とは、例えば、同一の属性のコマンドの連続性をいう。第2パラメータ制御部340は、CPU31が記憶部32内のプログラムを実行し、該プログラムに従って記憶部32からのデータの読み出しを制御することで実現される。
第2パラメータとは、第1の効果とは異なる所定のゲーム上の効果である第2の効果(結果)に係るパラメータである。第2の効果とは、例えば、ゲームの進行に係る所定の報酬に関する結果である。具体的には、第2の効果とは、例えば、進行中の対戦においてユーザが使用可能であって且つ所定のゲーム上の効果を発揮させる権利の付与に関する結果である。第2パラメータは、例えば実行された複数の指定コマンドの実行順序に応じて値が変動するパラメータである。具体的には、第2パラメータは、所定の報酬付与閾値と比較されるパラメータである。第2パラメータの値は、指定コマンドの実行順序に応じて徐々に増加する。よって、第2パラメータを変動させるとは、複数の指定コマンドの実行順序に応じて第2パラメータの値を変化させることをいい、具体的には、実行された複数の指定コマンドである複数の武器コマンドの実行順序に応じて、第2パラメータの値を増加させることをいう。そして、第2パラメータの値が予め設定された報酬付与閾値に達したときに、所定の報酬が付与される(詳細は後述)。報酬を付与するとは、報酬を、利用できる形態でユーザに与えることをいう。
第2パラメータ制御部340は、第1パラメータ制御部320と同様に、図9又は図10を参照し、ユーザIDとギルドIDとを変換可能に構成されている。
第2パラメータの値は、第2パラメータテーブルTBL305に記憶されている。図12は、第2パラメータテーブルTBL305の一例である。第2パラメータテーブルTBL305は、第1の効果とは異なる所定のゲーム上の効果である第2の効果に係る第2パラメータを記憶している。具体的には、第2パラメータテーブルTBL305は、第2パラメータとして、ギルドを構成する複数のユーザのうち少なくとも一のユーザの報酬を付与する報酬判定に係るパラメータを記憶している。第2パラメータテーブルTBL305は、ギルド毎に第2パラメータを記憶している。第2パラメータを記憶するとは、第2パラメータの値を記憶域に格納することである。コマンドが実行された場合に、第2パラメータ制御部340の制御に応じて第2パラメータの値が最新化される。本実施形態では、異なるユーザが操作するゲーム中のキャラクターが複数集まってギルドを組み、敵キャラクターとバトルを行っている。このような場合においては、第2パラメータテーブルTBL305は、第2パラメータを、ギルドを構成する複数のユーザ間で共通のパラメータとして記憶している。
第2パラメータ制御部340は、送受信部370から出力されたユーザID及び第2パラメータ変動値を取得する。上述したとおり、当該第2パラメータ変動値は、同一のユーザの指定コマンドの実行順序に応じて、順序管理部130に決定されたポイントである。よって、第2パラメータ制御部340は、ギルドを構成する複数のユーザのうち同一のユーザの操作に係る複数の指定コマンドの実行順序に応じて、第2パラメータを変動させる。なお、同一のユーザとは、チームを構成する複数のユーザのうち同じユーザをいう。より詳細には、同一のユーザとは、同一のユーザIDによって識別されるユーザである。よって、例えば、一人の人物が2つのユーザIDを用いる場合には、該一人の人物が用いるユーザIDごとにユーザが設定される。また、複数の人物が1つのユーザIDを用いる場合には、一のユーザのみが設定される。同一のユーザの操作に係る複数の指定コマンドの実行順序とは、他のユーザの指定コマンドを含まず、同じユーザによって特定された特定コマンドの実行順序をいう。第2パラメータ制御部340は、ユーザIDに基づいて、例えば図9,10を参照し、第2パラメータ変動値に係るギルドIDを特定する。第2パラメータ制御部340は、第2パラメータテーブルTBL305を参照し、特定したギルドIDの第2パラメータを特定する。そして、第2パラメータ制御部340は、送受信部370から出力された第2パラメータ変動値に応じて、特定した第2パラメータの値を増加させるように、第2パラメータテーブルTBL305を更新する。第2パラメータ制御部340は、ギルドIDを第2判定部350へ出力する。なお、第2パラメータ制御部340は、バトルにおける1ターンが終了すると、第2パラメータの値をリセットし、初期値(最小値)である0とする。1ターンとは、例えばユーザ側のギルドの攻撃と敵キャラクターの攻撃とを互いに特定の回数(又は時間)だけ行う1区切りをいう。
第2判定部350は、第2パラメータ制御部340からギルドIDが出力されると、当該ギルドIDにより特定されるギルドの報酬判定を行う。第2判定部350は、CPU31が記憶部32内のプログラムを実行し、該プログラムに従って記憶部32からのデータの読み出しを制御することで実現される。具体的には、第2判定部350は、第2パラメータテーブルTBL305を参照し、ギルドIDにより特定されるギルドの第2パラメータの値を取得する。当該第2パラメータの値は、ギルドを構成する全ユーザの第2パラメータ変動値を合算した値である。第2判定部350は、第2パラメータの値が、防具コマンド閾値又は武器コマンド閾値を超えたか否かを判定することにより報酬判定を行う。
防具コマンド閾値とは、初期状態で実行可否フラグが「0」(否)となっている防具コマンドの実行可否フラグを「1」(可)に更新する閾値である。すなわち、第2判定部350は、第2パラメータの値が防具コマンド閾値を超えている場合には、初期状態で実行可否フラグが「0」(否)となっている防具コマンド1つの実行可否フラグを、「1」(可)に更新する旨、判定する。防具コマンド閾値は、1つであってもよいし複数であってもよい。また、複数の場合には、各防具コマンド閾値の間隔は等間隔であってもよいし、値が大きくなるほど広くなってもよいし、ランダムであってもよい。防具コマンド閾値の間隔が等間隔であるとは、例えば、防具コマンド閾値の値が10、20、30とされる場合等をいう。また、防具コマンド閾値の間隔が、閾値が大きくなるほど広くなるとは、例えば、防具コマンド閾値の値が10、25、50とされる場合等をいう。また、防具コマンド閾値の間隔がランダムであるとは、例えば、防具コマンド閾値の値が10、13、25、28とされる場合等をいう。
武器コマンド閾値とは、実行されることによって実行可否フラグが「0」(否)となっている武器コマンドに替えて、新たな武器コマンドを表示コマンドとする閾値である。すなわち、第2判定部350は、第2パラメータの値が武器コマンド閾値を超えている場合には、実行可否フラグが「0」(否)となっている武器コマンドに替えて新たな武器コマンドを表示コマンドとする旨、判定する。武器コマンド閾値は、1つであってもよいし複数であってもよい。また、複数の場合には、各武器コマンド閾値の間隔は等間隔であってもよいし、値が大きくなるほど広くなってもよいし、ランダムであってもよい。
第2判定部350は、報酬判定を行った結果、第2パラメータの値が防具コマンド閾値及び武器コマンド閾値の少なくともいずれか一方を超えた場合には、報酬判定の結果及びギルドIDもしくはギルドIDから特定されるユーザIDを送受信部370へ出力する。また、第2判定部350は、報酬判定の結果、及びギルドIDもしくはギルドIDから特定されるユーザIDを結果画像生成部360へ出力する。第2判定部350は、CPU31が記憶部32内のプログラムを実行し、該プログラムに従って記憶部32からのデータの読み出しを制御することで実現される。なお、第2判定部350は本発明において必須の構成ではない。
結果画像生成部360は、第1判定部330から出力された情報、第2判定部350から出力された情報、及びコマンド実行部310から出力された情報に基づいて、第1パラメータテーブルTBL304及び第2パラメータテーブルTBL305を参照し、結果画像を生成する。結果画像とは、コマンドを実行したことによる効果を表示する表示データ(画像データ)である。結果画像生成部360は、CPU31が記憶部32内のプログラムを実行し、該プログラムに従って記憶部32からのデータの読み出しを制御することで実現される。
結果画像生成部360は、第1パラメータの判定結果が、「第1パラメータの値が0になっている」と判定するものである場合には、ユーザのギルドが敵キャラクターに勝利したことを表す結果画像を生成する。また、結果画像生成部360は、報酬判定の結果が、「防具コマンド1つの実行可否フラグを「1」(可)に更新する」と判定するものである場合には、例えば実行可否フラグを「1」(可)に更新する防具コマンドの色を実行可能コマンドの色とする結果画像を生成する。また、結果画像生成部360は、第1パラメータの値、第1パラメータ低下量、第2パラメータの値、及び第2パラメータ変動値に応じて、それぞれの値を新たす結果画像を生成する(詳細は後述)。結果画像生成部360は、生成した結果画像及びユーザIDを送受信部370へ出力する。なお、結果画像生成部360は本発明において必須の構成ではない。
送受信部370は、携帯端末10と通信する。送受信部370は、CPU31が記憶部32内のプログラムを実行し、該プログラムに従って通信制御部33を制御することで実現される。携帯端末10への送信時には、送受信部370は入力されたデータに送信先情報(通信の宛先、すなわち携帯端末10を示す情報)を付加してそのデータを送信する。携帯端末10からの受信時には、送受信部370は、送られてきたデータの宛先がサーバ30である場合にそのデータを受信する。サーバ30と携帯端末10との間の通信は暗号化されてもよく、この場合には、送受信部370はデータを暗号化してから送信処理を実行し、データ受信にはそのデータを復号してから関連の機能要素にそのデータを出力する。具体的には、送受信部370は、携帯端末10により送信されたコマンド情報及びユーザIDを受信してコマンド実行部310へ出力し、第1判定部330により出力されたコマンド情報(実行済みコマンド情報)を携帯端末10へ送信し、携帯端末10により送信された第2パラメータ変動値及びユーザIDを受信して第2パラメータ制御部340へ出力し、第2判定部350により出力された報酬判定の結果を携帯端末10へ送信し、結果画像生成部360により出力された結果画像を携帯端末10へ送信する。なお、送受信部370は本発明において必須の構成ではない。
次に、コマンド実行時の携帯端末10における表示イメージについて、図13〜図16を用いて説明する。図13〜図16は、コマンド実行時の携帯端末表示イメージである。図13〜図16は、ギルドを構成する一のユーザの携帯端末10の表示イメージの一例を示しており、コマンド実行時の連続した流れを示している。なお、重複する処理の表示イメージについては省略している。
図13(a)は、バトル途中の状態を示している。図13(a)に示すように、携帯端末10の画面dsには、表示部112によって、中央に敵キャラクターemが表示されている。また、敵キャラクターemの上方には、報酬ポイントtp(第2パラメータの一例)とヒットポイントhp(第1パラメータの一例)とがゲージで表示されている。また、報酬ポイントtpのゲージには、武器コマンド閾値t1,t2,t3が表示されている。報酬ポイントtpがいずれかの閾値に達することにより、武器コマンドに関する報酬が付与される。なお、武器コマンド閾値t1,t2,t3は、閾値間の間隔が、閾値が大きくなるほど広くされている。すなわち、最も小さい閾値である閾値t1と2番目に小さい閾値である閾値t2との間隔よりも、閾値t2と最も大きい閾値である閾値t3との間隔のほうが広くされている。このため、武器コマンドに関する報酬の付与条件は、1回目よりも2回目、2回目よりも3回目の難易度が高くなっている。また、報酬ポイントtpのゲージには、防具コマンド閾値が示されていないが、防具コマンド閾値が別途設定されている。
また、敵キャラクターemの下方には、表示コマンドである武器コマンドのコマンドオブジェクトdcaが4つ、表示コマンドである防具コマンドのコマンドオブジェクトdcpが4つ、表示されている。図13(a)に示す状態においては、コマンドオブジェクトdcaで示される4つの武器コマンドは実行可能コマンドであり、コマンドオブジェクトdcpで示される4つの防具コマンドは初期状態で実行できないコマンドである。
この状態において、図13(a)に示すように、武器コマンドのコマンドオブジェクトdcaの中から任意の一つのコマンドオブジェクトsc1がユーザの操作によって選択され、当該コマンドオブジェクトsc1が敵キャラクターemにスライドされて、当該コマンドオブジェクトsc1が示すコマンドが指定コマンドとして実行されたとする。この場合、第1パラメータ制御部320によって第1パラメータテーブルの更新が行われるとともに第1判定部330によりバトルの勝敗判定が行われる。また、第2パラメータ制御部340によって第2パラメータテーブルの更新が行われるとともに第2判定部350により報酬判定が行われる。
そして、結果画像生成部360により、第1判定部330から出力された情報、及び、第2判定部350から出力された情報に基づいて、結果画像が生成される。結果画像を生成した結果、図13(b)に示すように、第1パラメータ低下量である「2000dp」が画面dsに表示され、また、第1パラメータ低下量dpがヒットポイントhpのゲージに表示されている。また、指定コマンドは実行可否フラグが「0」(不可)に変更されるので、以降、コマンドオブジェクトsc1は表示部112に表示されない。
図14(a)に示すように、表示部112によって、直前に実行された指定コマンドを示す履歴表示hdが画面dsに表示される。なお、当該履歴表示hdは、携帯端末10のユーザのみの情報が表示され、同一ギルドであっても他のユーザの情報は表示されない。
図14(b)に示すように、3つとなった武器コマンドのコマンドオブジェクトdcaの中から任意の一つのコマンドオブジェクトsc2がユーザの操作によって指定され、当該コマンドオブジェクトsc2で示されるコマンドが指定コマンドとして実行されたとする。この場合、前回実行された、コマンドオブジェクトsc1で示される指定コマンドと、今回実行された、コマンドオブジェクトsc2で示される指定コマンドとのコマンドタイプが打撃で一致する(コマンドオブジェクトの図柄が打撃の図柄で一致する)ので、図15(a)に示すように、第2パラメータ変動値ap1が報酬ポイントtpに加算される。そして、報酬ポイントtpの値が、防具コマンド閾値(図示せず)を超えたことから、初期状態で実行可否フラグが「0」(否)となっていた防具コマンドdcp1の実行可否フラグが「1」(可)に更新され、実行可能となる。
更に、図15(b)に示すように、2つとなった武器コマンドのコマンドオブジェクトdcaの中から任意の一つのコマンドオブジェクトsc3がユーザの操作によって指定され、当該コマンドオブジェクトsc3で示されるコマンドが指定コマンドとして実行されたとする。この場合、前回実行された、コマンドオブジェクトsc2で示される指定コマンドと、今回実行された、コマンドオブジェクトsc3で示される指定コマンドとのコマンド属性が緑属性で一致する(コマンドオブジェクトの色が緑で一致する)ので、図16(a)に示すように、第2パラメータ変動値ap2が報酬ポイントtpに加算される。そして、報酬ポイントtpの値が、武器コマンド閾値t1を超えたことから、図16(b)に示すように、実行可否フラグが「0」(否)となっている3つの武器コマンドに替えて新たな3つの武器コマンドが付与される。
次に、携帯ゲームシステム1の動作について説明する。図17は、図1の携帯ゲームシステム1によるコマンド実行処理を説明するフローチャートである。図17に示す処理は、携帯端末10及びサーバ30によって実行される。
まず、携帯端末10のコマンド管理部120により、ユーザ操作により登録されたコマンドが実行可能コマンドとして決定される(S100)。つづいて、受付部111により、ユーザ操作に応じたコマンド指定(コマンド選択)が受け付けられる(S102)。具体的には、受付部111により、表示部112が表示したコマンドオブジェクトの選択が受け付けられる。そして、送受信部140により、サーバ30に対して、選択されたコマンドオブジェクトに係るシリアル番号及びユーザIDが送信される(S104)。
サーバ30の送受信部370により、シリアル番号及びユーザIDが受信され、コマンド実行部310へ出力される(S300)。つづいて、コマンド実行部310により、シリアル番号に係るコマンドが実行される(S302)。コマンド実行部310は、実行したコマンドのシリアル番号、ヒットポイントの減少値、及びユーザIDを第1パラメータ制御部320及び結果画像生成部360へ出力する。
つづいて、第1パラメータ制御部320により、コマンド実行に応じて、ユーザIDがギルドIDへ変換され、第1パラメータテーブルTBL304の第1パラメータの値が更新される(S304)。第1パラメータ制御部320は、ギルドIDを第1判定部330へ出力する。
第1判定部330により、第1パラメータテーブルTBL304が参照され第1パラメータの値が取得されて、勝敗判定が行われる(S306)。第1判定部330は、実行済みコマンド情報及びギルドIDもしくはギルドIDから特定されるユーザIDを送受信部370へ出力する。また、第1判定部330は、第1パラメータの判定結果、及びギルドIDもしくはギルドIDから特定されるユーザIDを結果画像生成部360へ出力する。そして、送受信部370により、携帯端末10に対して、実行済みコマンド情報が送信される(S308)。
携帯端末10の送受信部140により、実行済みコマンド情報が受信され、コマンド管理部120及び順序管理部130へ出力される(S106)。そして、コマンド管理部120により、実行可能コマンドが更新される(S108)。具体的には、実行済みコマンド情報に係るコマンド実行可否フラグが「0」(否)に更新される。また、順序管理部130により、順序管理テーブルTBL103が更新され、指定コマンドの実行順序が特定される(S110)。そして、指定コマンドの実行順序から第2パラメータ変動値が決定され、当該第2パラメータ変動値及びユーザIDが、送受信部140によりサーバ30に対して送信される(S112)。
サーバ30の送受信部370により、第2パラメータ変動値及びユーザIDが受信され、第2パラメータ制御部340へ出力される(S310)。つづいて、第2パラメータ制御部340により、ユーザIDがギルドIDへ変換され、第2パラメータ変動値に応じて、第2パラメータテーブルTBL305の第2パラメータの値が更新される(S312)。第2パラメータ制御部340は、ギルドIDを第2判定部350へ出力する。
第2判定部350により、第2パラメータテーブルTBL305が参照され第2パラメータの値が取得されて、報酬判定が行われる(S314)。報酬判定は、第2パラメータの値が防具コマンド閾値又は武器コマンド閾値を超えたか否かが判定されることにより行われる。第2判定部350は、報酬判定を行った結果、第2パラメータの値が防具コマンド閾値及び武器コマンド閾値の少なくともいずれか一方を超えた場合には、報酬判定の結果及びギルドIDもしくはギルドIDから特定されるユーザIDを送受信部370へ出力する。また、第2判定部350は、報酬判定の結果、及びギルドIDもしくはギルドIDから特定されるユーザIDを結果画像生成部360へ出力する。そして、送受信部370により、携帯端末10に対して、報酬判定の結果が送信される(S316)。
携帯端末10の送受信部140により、報酬判定の結果が受信され、コマンド管理部120へ出力される(S114)。そして、コマンド管理部120により、報酬判定の結果に応じた報酬が付与される(S116)。具体的には、コマンド管理部120は、報酬判定の結果に応じて、例えば初期状態で実行可否フラグが「0」(否)となっている防具コマンドの実行可否フラグを「1」(可)に更新する。また、コマンド管理部120は、報酬判定の結果に応じて、例えば実行可否フラグが「0」(否)とされた武器コマンドに替えて、新たな武器コマンドを、デッキテーブルTBL102に記憶されているコマンドの中からランダムに決定する。
また、サーバ30では、結果画像生成部360により、第1判定部330から出力された情報、第2判定部350から出力された情報、及びコマンド実行部310から出力された情報に基づいて、第1パラメータテーブルTBL304及び第2パラメータテーブルTBL305が参照され、結果画像が生成される(S318)。そして、送受信部370により、携帯端末10に対して、結果画像が送信される(S320)。
そして、携帯端末10の送受信部140により結果画像が受信され、表示部112へ出力される(S118)。最後に、表示部112により、結果画像が表示される(S120)。
次に、携帯端末10又はサーバ30として機能させるための端末プログラム及びサーバプログラム(すなわち、携帯ゲームシステム1として機能させるための処理プログラム)を説明する。
端末プログラムは、メインモジュール、入力モジュール及び演算処理モジュールを備えている。メインモジュールは、端末処理を統括的に制御する部分である。入力モジュールは、ユーザからの入力を受け付けるようにコンピュータを動作させる。演算処理モジュールは、処理実行モジュール及びゲーム管理モジュールを備えている。メインモジュール、入力モジュール及び演算処理モジュールを実行させることにより実現される機能は、上述した携帯端末10の入出力部110、コマンド管理部120、順序管理部130、及び送受信部140の機能とそれぞれ同様である。
サーバプログラムは、メインモジュール、入力モジュール及び演算処理モジュールを備えている。メインモジュールは、サーバ処理を統括的に制御する部分である。入力モジュールは、ユーザからの入力を受け付けるようにコンピュータを動作させる。演算処理モジュールは、テーブル情報生成モジュール及び応答処理モジュールを備えている。メインモジュール、入力モジュール及び演算処理モジュールを実行させることにより実現される機能は、上述したサーバ30のコマンド実行部310、第1パラメータ制御部320、第1判定部330、第2パラメータ制御部340、第2判定部350、結果画像生成部360、及び送受信部370の機能とそれぞれ同様である。
端末プログラム及びサーバプログラムは、例えば、ROM又は半導体メモリ等の非一時的な記憶媒体によって提供される。また、端末プログラム及びサーバプログラムは、データ信号としてネットワークを介して提供されてもよい。
次に、図18を用いて、上記の携帯ゲームシステム1の作用効果を説明する。図18は、第1実施形態に係る携帯ゲームシステム1の作用効果を示す概略図である。ユーザによって選択されたコマンドが実行されることにより敵キャラクターとバトルが行われるバトルゲームにおいては、ゲームの進行にユーザの戦略が反映される。このようなゲームにあっては、ユーザは、コマンドの実行により発揮される当該コマンドの効果、すなわち敵キャラクターのヒットポイントの低下度合いに着目して戦略を立てることになる。
図18は、バトル中の画像が表示された携帯端末の画面dsを示している。図18(a)は、比較例に係る携帯ゲームシステム100の携帯端末150の画面dsを示している。また、図18(b)及び図18(c)は、本実施形態に係る携帯ゲームシステム1の携帯端末10の画面dsを示している。図18(a)、図18(b)、及び図18(c)に示すように、携帯端末10,150の画面dsにおいては、いずれも、中央に敵キャラクターが表示されている。また、敵キャラクターの上方には、ヒットポイントhpがゲージで表示されている。また、敵キャラクターの下方には、表示コマンドである武器コマンドのコマンドオブジェクトが4つ、表示コマンドである防具コマンドのコマンドオブジェクトが4つ、表示されている。ここで、比較例に係る携帯ゲームシステム100では、敵キャラクターのヒットポイントhpのみが管理されており、図18(a)に示すように、携帯端末150の画面dsにおける敵キャラクターの上方にはヒットポイントhpのみが表示されている。このため、ユーザは、ゲームに勝利するために、ヒットポイントを効果的に低下させることができるか否かという観点のみから、コマンドを選択する。その結果、戦略そのものが限定的となってしまう傾向にある。
これに対し、本実施形態に係る携帯ゲームシステム1では、ヒットポイントhp(第1パラメータ)に加えて報酬ポイントtp(第2パラメータ)が管理されており、図18(b)及び図18(c)に示すように、携帯端末10の画面dsにおいては敵キャラクターの上方にヒットポイントhpに加えて報酬ポイントtpがゲージで表示されている。例えば、図18(b)に示すように、画面dsの履歴表示hdに示された、直前に実行された指定コマンドと、コマンド属性が一致する指定コマンドのコマンドオブジェクトsc3がユーザの操作によって指定されたとする。この場合、コマンドオブジェクトsc3で示されるコマンドが指定コマンドとして実行されると、図18(c)に示すように報酬ポイントtpが変動する。すなわち、コマンドの実行順序に応じて報酬ポイントtpが変動する。そして、図18(c)に示すように、報酬ポイントtpが所定の閾値tx以上となった場合には、新たな武器コマンドncaが付与され、当該新たな武器コマンドncaが実行可能になる。すなわち、コマンドの実行順序に応じて、ユーザが有利な状況となる。このため、ユーザに、コマンドの単なる選択だけではなく実行順序を考慮させることができる。これにより、ゲームにおけるユーザの戦略に幅を持たせることができる。
また、ギルド系のバトルゲームにおいては、ギルドの他のメンバとのコマンド実行順をゲーム結果に反映させるコンボシステムを採用している例がある。このような場合、ギルドの連携が重要な要素となるため戦略に幅が生まれるものの、ギルドのメンバの数が少ない場合にはコンボをすること自体が困難である。また、コンボを成功させるためには他のメンバのコマンドの動向を常に監視する必要があり、チームの連携の善し悪しが戦況を決定付けてしまう。このため、ユーザ自身が事前に練った戦略よりも、他のユーザとの連携を優先する傾向にあり、ユーザ自身が事前に練った戦略を戦況に反映させづらい。さらには、他のメンバとの連携強化のために、ある程度の関係性をギルド内で保つ必要があるので、新規メンバとしてギルドに加入しづらい環境となっている。このため、ギルドが小規模化するとともに、新規のギルドができにくい環境になるおそれがある。ギルドの小規模化、ギルドの数の減少は、バトルゲームの規模の縮小を意味する。
これに対して、本実施形態に係る携帯ゲームシステム1では、ユーザ自身のコマンドの実行順序に応じて、報酬ポイントtpが変動させられる。このため、少数ギルドであっても報酬ポイントtpを稼ぐことができるとともに、ユーザは他のギルドメンバのコマンド実行状況を常に気にする必要もない。したがって、簡単な関係性をギルド内で保てばよいため、ギルドへの加入も気軽に行うことができる。このため、ギルドの小規模化、ギルドの数の減少を抑制し、バトルゲームの規模の縮小を回避することができる。
[第2実施形態]
本実施形態に係る携帯ゲームシステム1Aは、実行可能コマンドの管理、及びコマンドの実行順序管理に関してサーバ30A(ゲーム装置の一例)で行う点で、第1実施形態に係る携帯ゲームシステム1と異なる。以下では、第1実施形態に係る携帯ゲームシステム1との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の部分については説明を省略する。なお、本実施形態に係る携帯ゲームシステム1Aのハードウェア構成は、携帯ゲームシステム1と同一である。
図19は、携帯ゲームシステム1Aの機能ブロック図である。図19に示すように、サーバ30Aは、コマンド実行部310、第1パラメータ制御部320、第1判定部330、第2パラメータ制御部340、第2判定部350、結果画像生成部360、送受信部370、コマンド管理部380A、順序管理部390A、コマンドテーブルTBL301、ギルド管理テーブルTBL302、所属メンバテーブルTBL303、第1パラメータテーブルTBL304(記憶部の一例)、及び第2パラメータテーブルTBL305(記憶部の一例)、所持コマンドテーブルTBL306A、デッキテーブルTBL307A、及び順序管理テーブルTBL308Aを備える。
コマンド管理部380A、順序管理部390A、コマンドテーブルTBL301、第1パラメータテーブルTBL304(記憶部の一例)、及び第2パラメータテーブルTBL305(記憶部の一例)、所持コマンドテーブルTBL306A、デッキテーブルTBL307A、及び順序管理テーブルTBL308Aは、それぞれ、第1実施形態に係る携帯ゲームシステム1では携帯端末10の機能構成とされていたが、本実施形態に係る携帯ゲームシステム1Aではサーバ30Aの機能構成とされている。上述した本実施形態の各機能構成について、基本的な機能については、第1実施形態と同様である。ただし、各機能構成の配置が変わっていることにより、処理の流れが一部変更になっている。
まず、コマンド管理部380Aは、バトルの開始時において、所持コマンドテーブルTBL306Aに記憶された、携帯端末10Aを操作するユーザが実行し得る全てのコマンドのコマンドオブジェクトを、携帯端末10Aの表示部112に表示させる。具体的には、コマンド管理部380Aは、表示部112がコマンドオブジェクトを表示するために必要な情報を送受信部370へ出力する。そして、送受信部370と送受信部140との間で当該必要な情報が送受信され、表示部112によりコマンドオブジェクトが表示される。この状態において、受付部111によりユーザ操作が受け付けられると、シリアル番号が送受信部140へ出力される。そして、送受信部140と送受信部370との間でシリアル番号が送受信され、コマンド管理部380Aにより、当該シリアル番号に係るコマンドがバトルで用いるコマンドとして特定される。
実行済みコマンド情報に応じた、コマンド管理部380AによるデッキテーブルTBL307Aの更新、及び、順序管理部390Aによる実行順序の特定についても、第1実施形態と同様に行われる。ただし、コマンド管理部380A及び順序管理部390Aの双方がサーバ30Aに配置されているため、第1判定部330によって勝敗判定が実施された後に、送受信部370と送受信部140との間で実行済みコマンド情報を送受信する必要がない。また、順序管理部390Aによって実行順序が特定され第2パラメータ変動値が決定された後に、送受信部140と送受信部370との間で第2パラメータ変動値を送受信する必要がない。
また、報酬判定を実施する第2判定部350と、報酬を付与する(実行可否フラグを更新する)コマンド管理部380Aとがいずれもサーバ30Aに配置されているため、第2判定部350によって報酬判定が実施された後に、送受信部370と送受信部140との間で報酬判定の結果を送受信する必要がない。
次に、携帯ゲームシステム1Aの動作について説明する。図20は、図19の携帯ゲームシステム1Aによるコマンド実行処理を説明するフローチャートである。図20に示す処理は、携帯端末10A及びサーバ30Aによって実行される。
まず、サーバ30Aのコマンド管理部380Aにより、ユーザ操作によって登録されたコマンドが実行可能コマンドとして決定される(S1322)。つづいて、受付部111により、ユーザ操作に応じたコマンド指定(コマンド選択)が受け付けられる(S1102)。具体的には、受付部111により、表示部112が表示したコマンドオブジェクトの選択が受け付けられる。そして、送受信部140により、サーバ30に対して、選択されたコマンドオブジェクトに係るシリアル番号及びユーザIDが送信される(S1104)。
サーバ30の送受信部370により、シリアル番号及びユーザIDが受信され、コマンド実行部310へ出力される(S1300)。つづいて、コマンド実行部310により、シリアル番号に係るコマンドが実行される(S1302)。コマンド実行部310は、実行したコマンドのシリアル番号、実行に応じて低下させる敵キャラクターのヒットポイントの値、及びユーザIDを第1パラメータ制御部320へ出力する。
つづいて、第1パラメータ制御部320により、コマンド実行に応じて、ユーザIDがギルドIDへ変換され、第1パラメータテーブルTBL304の第1パラメータの値が更新される(S1304)。第1パラメータ制御部320は、ギルドID及びユーザIDを第1判定部330へ出力する。
第1判定部330により、第1パラメータテーブルTBL304が参照され第1パラメータの値が取得されて、勝敗判定が行われる(S1306)。第1判定部330は、実行済みコマンド情報及びユーザIDをコマンド管理部380A及び順序管理部390Aへ出力する。また、第1判定部330は、第1パラメータの判定結果、及びギルドIDもしくはギルドIDから特定されるユーザIDを結果画像生成部360へ出力する。
コマンド管理部380Aにより、実行可能コマンドが更新される(S1324)。具体的には、実行済みコマンド情報に係るコマンド実行可否フラグが「0」(否)に更新される。また、順序管理部390Aにより、順序管理テーブルTBL308Aが更新され、指定コマンドの実行順序が特定される(S1326)。そして、指定コマンドの実行順序から第2パラメータ変動値が決定され、第2パラメータ制御部340により、ユーザIDがギルドIDへ変換され、第2パラメータ変動値に応じて第2パラメータテーブルTBL305の第2パラメータの値が更新される(S1312)。第2パラメータ制御部340は、ギルドID及びユーザIDを第2判定部350へ出力する。
第2判定部350により、第2パラメータテーブルTBL305が参照され第2パラメータの値が取得されて、報酬判定が行われる(S1314)。報酬判定は、第2パラメータの値が防具コマンド閾値又は武器コマンド閾値を超えたか否かが判定されることにより行われる。第2判定部350は、報酬判定を行った結果、第2パラメータの値が防具コマンド閾値及び武器コマンド閾値の少なくともいずれか一方を超えた場合には、報酬判定の結果及びユーザIDをコマンド管理部380Aへ出力する。また、第2判定部350は、報酬判定の結果、及びギルドIDもしくはギルドIDから特定されるユーザIDを結果画像生成部360へ出力する。
コマンド管理部380Aにより、報酬判定の結果に応じた報酬が付与される(S1328)。具体的には、コマンド管理部380Aは、報酬判定の結果に応じて、例えば初期状態で実行可否フラグが「0」(否)となっている防具コマンドの実行可否フラグを「1」(可)に更新する。また、コマンド管理部380Aは、報酬判定の結果に応じて、例えば実行可否フラグが「0」(否)とされた武器コマンドに替えて、新たな武器コマンドを、デッキテーブルTBL307Aに記憶されているコマンドの中からランダムに決定する。
また、結果画像生成部360により、第1判定部330から出力された情報、及び、第2判定部350から出力された情報に基づいて、結果画像が生成される(S1318)。そして、送受信部370により、携帯端末10に対して、結果画像が送信される(S1320)。
そして、携帯端末10の送受信部140により結果画像が受信され、表示部112へ出力される(S1118)。最後に、表示部112により、結果画像が表示される(S1120)。
次に、サーバ30Aとして機能させるためのサーバプログラム(ゲーム装置としてコンピュータを機能させるための処理プログラムの一例)を説明する。
サーバプログラムは、メインモジュール、入力モジュール及び演算処理モジュールを備えている。メインモジュールは、サーバ処理を統括的に制御する部分である。入力モジュールは、ユーザからの入力を受け付けるようにコンピュータを動作させる。演算処理モジュールは、テーブル情報生成モジュール及び応答処理モジュールを備えている。メインモジュール、入力モジュール及び演算処理モジュールを実行させることにより実現される機能は、上述したサーバ30Aのコマンド実行部310、第1パラメータ制御部320、第1判定部330、第2パラメータ制御部340、第2判定部350、結果画像生成部360、送受信部370、コマンド管理部380A、及び順序管理部390Aの機能とそれぞれ同様である。サーバプログラムは、例えば、ROM又は半導体メモリ等の非一時的な記憶媒体によって提供される。また、サーバプログラムは、データ信号としてネットワークを介して提供されてもよい。
以上説明した第2実施形態に係る携帯ゲームシステム1Aも、第1実施形態に係る携帯ゲームシステム1と同様の効果を奏する。
以上、実施形態について説明したが本発明は上記実施形態に限定されるものではない。以下、変形例について説明する。
[変形例1]
例えば、携帯端末の一台がサーバ30,30Aの役割を担うことにより、サーバを備えず、携帯端末で構成されてもよい。
[変形例2]
また、ゲームはギルド系バトルゲームとして説明したがこれに限定されず、複数のユーザより指定(選択)されたコマンドに基づき進行するゲームであればその他のゲームであってもよい。
[変形例3]
また、第1パラメータとしてバトルゲームの勝敗判定に係るパラメータを例示したがこれに限定されず、第1パラメータはコマンドの実行に応じて変動するパラメータであればよい。
[変形例4]
また、第2パラメータとして報酬判定に係るパラメータを例示したがこれに限定されず、第2パラメータはコマンドの実行順序に応じて変動するパラメータであればよい。
[変形例5]
また、コマンド管理部120,380Aは、コマンド実行部310によって実行されたコマンドが再度実行されないように管理するとして説明したがこれに限定されず、例えば、コマンド実行部310によって複数回実行されたコマンドについて、再度実行されないように管理することとしてもよい。つまり、コマンドに使用回数が設定されていてもよい。
[変形例6]
また、第1パラメータ及び第2パラメータがそれぞれ別のテーブルに記憶されるものでなくてもよく、第1パラメータ及び第2パラメータが同一のテーブルに記憶されていてもよい。
[変形例7]
また、第1パラメータ及び第2パラメータはギルドを構成するユーザ間で共通のパラメータとされるとして説明したがこれに限定されず、いずれか一方のみ共通のパラメータとされてもよいし、双方とも共通のパラメータとされなくてもよい。すなわち、記憶部は、第1パラメータ及び第2パラメータの少なくともいずれか一方を、ギルドを構成する複数のユーザ間で共通のパラメータとして記憶してもよい。
[変形例8]
また、順序管理部130,390Aは、コマンド属性及びコマンドタイプの少なくともいずれか一方が一致するか否か、実行されたコマンドのレアリティの値が加算可能か否かに応じて、第2パラメータ変動値を決定するとして説明したが、更に、敵キャラクターの状態、具体的には防具コマンドを実行しているか否かも考慮して、第2パラメータ変動値を決定してもよい。すなわち、防具コマンドが実行されている場合には、防具コマンドの効果に応じて第2パラメータの変動値を変更してもよい。
[変形例9]
また、第2判定部350は、報酬判定の結果を出力する際に、ユーザ毎の貢献度合いに応じて報酬が変更されるようにしてもよい。すなわち、例えば貢献した1人のみに報酬を付与することとしてもよいし、ギルドの全ユーザに報酬を付与するものの貢献度合いに応じてユーザ毎に報酬の高低を設定してもよい。
[変形例10]
また、処理の即時性を向上させる観点から、サーバ30,30Aに備わっているとして説明した各テーブルが携帯端末10,10Aに備わっていてもよい。また、携帯端末10及びサーバ30に備わる各機能(構成要素)は、携帯端末10及びサーバ30の少なくともいずれか一方にあればよく、上述した実施形態の配置に限定されるものではない。
[発明のまとめ]
以上の記載から、本発明は例えば以下のように把握される。
本発明の一側面に係るゲームシステム(例えば、携帯ゲームシステム1,1A)は、ゲーム上の効果を発揮するコマンドを用いるゲームシステムであって、複数のコマンドの各々の実行可否を管理するコマンド管理部(例えば、コマンド管理部120,380A)と、前記コマンド管理部によって管理されている実行可能なコマンドのうち、ユーザの操作によって特定されたコマンドである指定コマンドを実行するコマンド実行部(例えば、コマンド実行部310)と、所定のゲーム上の効果である第1の効果(例えばバトルゲームの勝敗判定に関する結果)に係る第1パラメータ(例えばバトルゲームの勝敗判定に係るパラメータ)、及び、前記第1の効果とは異なる所定のゲーム上の効果である第2の効果(例えば、ゲームの進行に係る所定の報酬に関する結果)に係る第2パラメータ(例えば所定の報酬付与閾値と比較されるパラメータ)を記憶する記憶部(例えば、第1パラメータテーブルTBL304及び第2パラメータテーブルTBL305)と、前記コマンド実行部による前記指定コマンドの実行に応じて、前記第1パラメータを変動させる第1パラメータ制御部(例えば、第1パラメータ制御部320)と、前記コマンド実行部によって実行された前記指定コマンドの実行順序に応じて、前記第2パラメータを変動させる第2パラメータ制御部(例えば、第2パラメータ制御部340)と、を備える。
本発明の一側面に係るゲームシステムでは、第1パラメータ制御部により、ユーザの操作によって特定された指定コマンドの実行に応じて、第1の効果に係る第1パラメータが変動させられる。さらに、第2パラメータ制御部により、複数の指定コマンドの実行順序に応じて、第2の効果に係る第2パラメータが変動させられる。このことにより、コマンドの単なる特定だけではなく、コマンドの実行順序をユーザに考慮させることができる。
以上のように、ユーザに対して、コマンドの実行により発揮される効果、及び複数のコマンドの実行順序により発揮される効果を考慮することを促すことができるので、ゲームにおけるユーザの戦略に幅を持たせることができる。その結果、画一的でない、ユーザ個々の戦略に応じたゲーム進行が可能となる。
一実施形態では、前記コマンド管理部が、前記コマンド実行部によって実行された前記指定コマンドが再度実行されないように管理してもよい。コマンド管理部によって、実行されたコマンドが再度実行されないように管理されることにより、コマンドの実行タイミングをユーザに考慮させることができる。このように、ユーザに対してコマンドの実行タイミングを考慮することを促すことができるので、ゲームにおけるユーザの戦略により幅を持たせることができる。
一実施形態では、前記ゲームが、対戦相手と対戦を行う対戦ゲームであり、前記記憶部が、前記第1パラメータとして前記対戦ゲームの勝敗判定に係るパラメータを記憶してもよい。このことで、ユーザに対して、勝敗判定を考慮したコマンド特定を促すことができ、対戦ゲームにおけるユーザの戦略に幅を持たせることができる。
一実施形態では、前記ゲームが、チーム(例えばギルド)を構成する複数のユーザが前記対戦相手と対戦を行う対戦ゲームであってもよい。複数のユーザがチームを構成した場合には、それぞれのユーザは個人だけでなくチームとしての戦略を立てる必要がある。このことにより、対戦ゲームにおけるユーザの戦略により幅を持たせることができる。
一実施形態では、前記第2パラメータ制御部が、前記チームを構成する複数のユーザのうち同一のユーザの操作に係る複数の前記指定コマンドの実行順序に応じて、前記第2パラメータを変動させてもよい。チームと対戦相手とが対戦するときにチームを構成する複数のユーザによって実行されたコマンドの実行順序に応じて第2パラメータを変動させた場合、一のユーザはチームを構成する他のユーザの動きを予測または確認して戦略を立てる必要があるため、予め戦略を練ることが困難である上に、他のユーザの動きによっては一のユーザの戦略が台無しになる場合がある。これに対して、第2パラメータ制御部により、同一のユーザの操作に係る複数の指定コマンドの実行順序に応じて第2パラメータが変動するため、他のユーザとの協力体制を維持しながら一のユーザの戦略を戦況に反映させ易くなる。
一実施形態では、前記記憶部が、前記第2パラメータとして、前記チームを構成する複数のユーザのうち少なくとも一のユーザに報酬を付与する報酬判定に係るパラメータを記憶してもよい。対戦ゲームにおいて、勝敗判定に係る第1パラメータとは別のパラメータである、報酬判定に係る第2パラメータに応じて報酬を付与することにより、ユーザに対して、勝敗判定に有利なコマンドを考慮させることに加えて、勝敗判定とは異なる報酬の獲得に有利なコマンドの実行順序についても考慮させることができる。これにより、対戦ゲームにおけるユーザの戦略により幅を持たせることができる。
一実施形態では、前記報酬が、少なくとも一のユーザが進行中の前記対戦において使用可能な所定のゲーム上の効果を発揮させる権利であってもよい。第2パラメータに応じて進行中の対戦で使用可能な所定のゲーム上の効果を発揮させる権利が付与されることにより、対戦ゲームにおいて勝利を目指すユーザに対して、コマンドの実行順序を考慮させることができる。
一実施形態では、前記記憶部が、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータの少なくともいずれか一方を、前記チームを構成する複数のユーザ間で共通のパラメータとして記憶してもよい。第1パラメータ及び第2パラメータの少なくともいずれか一方をチームで共通のパラメータとすることにより、チームとしての戦略を立てることを促すことができる。
一実施形態では、前記コマンド管理部が、前記チームを構成する複数のユーザそれぞれの操作に対応させて、前記複数のユーザそれぞれの前記複数のコマンド各々の実行可否を管理してもよい。各ユーザの操作に対応して各ユーザのコマンドの実行可否が管理されることにより、複数ユーザがチームを構成して対戦を行う場合においても、複数のユーザそれぞれの戦略に基づいた対戦が可能となる。
一実施形態では、前記コマンド管理部によって管理されている実行可能なコマンドが、予めユーザの操作によって登録されたコマンドであってもよい。実行可能なコマンドを、予めユーザによって登録されたコマンドとすることにより、ゲームに用いるコマンドをユーザの戦略に基づいたコマンドとすることができる。
本発明の他の側面に係るゲーム装置(例えば、サーバ30A)は、ゲーム上の効果を発揮するコマンドを用いるゲーム装置であって、複数のコマンドの各々の実行可否を管理するコマンド管理部(例えば、コマンド管理部380A)と、前記コマンド管理部によって管理されている実行可能なコマンドのうち、ユーザの操作によって特定されたコマンドである指定コマンドを実行するコマンド実行部(例えば、コマンド実行部310)と、所定のゲーム上の効果である第1の効果(例えばバトルゲームの勝敗判定に関する結果)に係る第1パラメータ(例えばバトルゲームの勝敗判定に係るパラメータ)、及び、前記第1の効果とは異なる所定のゲーム上の効果である第2の効果(例えば、ゲームの進行に係る所定の報酬に関する結果)に係る第2パラメータ(例えば所定の報酬付与閾値と比較されるパラメータ)を記憶する記憶部(例えば、第1パラメータテーブルTBL304及び第2パラメータテーブルTBL305)と、前記コマンド実行部による前記指定コマンドの実行に応じて、前記第1パラメータを変動させる第1パラメータ制御部(例えば、第1パラメータ制御部320)と、前記コマンド実行部によって実行された前記指定コマンドの実行順序に応じて、前記第2パラメータを変動させる第2パラメータ制御部(例えば、第2パラメータ制御部340)と、を備える。
本発明の他の側面に係るゲーム装置では、第1パラメータ制御部により、ユーザの操作によって特定された指定コマンドの実行に応じて、第1の効果に係る第1パラメータが変動させられる。さらに、第2パラメータ制御部により、複数の指定コマンドの実行順序に応じて、第2の効果に係る第2パラメータが変動させられる。このことにより、コマンドの単なる特定だけではなく、コマンドの実行順序をユーザに考慮させることができる。
本発明のさらに他の側面に係る処理プログラムは、ゲーム上の効果を発揮するコマンドを用いるゲームシステム(例えば、携帯ゲームシステム1,1A)を動作させる処理プログラムであって、複数のコマンドの各々の実行可否を管理するコマンド管理部(例えば、コマンド管理部120,380A)、前記コマンド管理部によって管理されている実行可能なコマンドのうち、ユーザの操作によって特定されたコマンドである指定コマンドを実行するコマンド実行部(例えば、コマンド実行部310)、所定のゲーム上の効果である第1の効果(例えばバトルゲームの勝敗判定に関する結果)に係る第1パラメータ(例えばバトルゲームの勝敗判定に係るパラメータ)、及び、前記第1の効果とは異なる所定のゲーム上の効果である第2の効果(例えば、ゲームの進行に係る所定の報酬に関する結果)に係る第2パラメータ(例えば所定の報酬付与閾値と比較されるパラメータ)を記憶する記憶部(例えば、第1パラメータテーブルTBL304及び第2パラメータテーブルTBL305)、前記コマンド実行部による前記指定コマンドの実行に応じて、前記第1パラメータを変動させる第1パラメータ制御部(例えば、第1パラメータ制御部320)、並びに、前記コマンド実行部によって実行された前記指定コマンドの実行順序に応じて、前記第2パラメータを変動させる第2パラメータ制御部(例えば、第2パラメータ制御部340)、として前記ゲームシステムを機能させる。
本発明のさらに他の側面に係る処理プログラムでは、第1パラメータ制御部により、ユーザの操作によって特定された指定コマンドの実行に応じて、第1の効果に係る第1パラメータが変動させられる。さらに、第2パラメータ制御部により、複数の指定コマンドの実行順序に応じて、第2の効果に係る第2パラメータが変動させられる。このことにより、コマンドの単なる特定だけではなく、コマンドの実行順序をユーザに考慮させることができる。
本発明のさらに他の側面に係る処理プログラムは、上述したゲーム装置(例えば、サーバ30A)としてコンピュータを機能させる。
本発明のさらに他の側面に係る処理プログラムでは、第1パラメータ制御部が、ユーザの操作によって特定された指定コマンドの実行に応じて、第1の効果に係る第1パラメータを変動させ、さらに、第2パラメータ制御部が、複数の指定コマンドの実行順序に応じて、第2の効果に係る第2パラメータを変動させるように、ゲーム装置を機能させる。このことにより、コマンドの単なる特定だけではなく、コマンドの実行順序をユーザに考慮させることができる。