JP6173232B2 - 撓み噛合い式歯車装置及び撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法 - Google Patents

撓み噛合い式歯車装置及び撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法 Download PDF

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本発明は、撓み噛合い式歯車装置及び撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法に関する。
特許文献1に、起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置が開示されている。
特開2009−299765号公報
特許文献1で示すような撓み噛合い式歯車装置の歯形を設計する際には、例えば、外歯歯車を起振体に外嵌するとその外歯歯車は起振体と相似形に変形すると仮定する。そして、その変形状態の外歯歯車を前提として理論噛合いするように、外歯歯車と内歯歯車の歯形を設計する。しかし、実際には、外歯歯車を起振体に外嵌すると、その外歯歯車は起振体と非相似形に変形する。このため、外歯歯車の外歯の位置が設計時とは異なってしまい、外歯歯車と内歯歯車との噛合い状態が適切ではなくなるおそれがあった。
そこで、本発明は、前記問題点を解決するべくなされたもので、外歯歯車と内歯歯車との間でより適切な噛合いを実現可能な撓み噛合い式歯車装置及び撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法を提供することを課題とする。
本発明は、起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置において、前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで該外歯歯車と前記内歯歯車とが接触する該内歯歯車の歯形を基本内歯歯形とした場合に、前記内歯歯車については、該基本内歯歯形よりも歯厚が小さいことにより、前記課題を解決したものである。
撓み噛合い式歯車装置においては、起振体に外嵌された外歯歯車が起振体と非相似形に変形することで、外歯歯車の内周の周長が結果的に引き伸ばされてしまう。このため、外歯歯車と内歯歯車とが接触する状態では、外歯歯車の隣り合う外歯間の距離(ピッチ)が伸びることで、例えば外歯歯車の外歯と内歯歯車の内歯との間隔が接近し、外歯歯車と内歯歯車との噛合いが詰まりすぎてしまう。
そこで本発明は、起振体の嵌入により変形する外歯歯車の歯形に対して内歯歯車の歯形を修整するようにしたものである。
つまり、本発明では、外歯歯車を起振体に外嵌しても外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときの内歯歯車の歯形を基本内歯歯形としている。そのうえで、実際の内歯歯車については、基本内歯歯形よりも歯厚が小さいとしている。このため、外歯歯車と内歯歯車とが接触する状態では、外歯歯車の歯面と内歯歯車の歯面との距離を拡げることが可能となる。これにより、外歯歯車と内歯歯車との噛合いが詰まりすぎてしまう現象を解消することができる。
また、本発明は、前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで該外歯歯車と前記内歯歯車とが接触する該外歯歯車の歯形を基本外歯歯形とした場合に、前記外歯歯車については、該基本外歯歯形よりも歯厚が小さいことにより、前記課題を解決したものである。
また、本発明は、起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する第1内歯歯車と、該外歯歯車の歯数と同一歯数を有し該第1内歯歯車に並設された第2内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置において、前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで該外歯歯車と前記第1内歯歯車及び前記第2内歯歯車とが接触する該第1内歯歯車及び該第2内歯歯車の歯形をそれぞれ基本第1内歯歯形及び基本第2内歯歯形とした場合に、前記第1内歯歯車については、該基本第1内歯歯形よりも歯厚が小さく、前記第2内歯歯車については、該基本第2内歯歯形よりも歯厚が大きいことにより、前記課題を解決したものである。または、前記外歯歯車が、前記第1内歯歯車と噛合う第1外歯歯車と、前記第2内歯歯車と噛合う第2外歯歯車と、を有し、前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで前記第1外歯歯車と前記第1内歯歯車とが接触し、且つ前記第2外歯歯車と前記第2内歯歯車とが接触する該第1外歯歯車及び該第2外歯歯車の歯形をそれぞれ基本第1外歯歯形及び基本第2外歯歯形とした場合に、前記第1外歯歯車については、該基本第1外歯歯形よりも歯厚が小さく、前記第2外歯歯車については、該基本第2外歯歯形よりも歯厚が大きいことにより、前記課題を解決したものである。
このような筒型の撓み噛合い式歯車装置についての作用効果についても詳細に後述することとする。
なお、上記の発明はそれぞれ、撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法の発明によっても、実質的に実現することが可能である。
本発明によれば、外歯歯車と内歯歯車との間でより適切な噛合いを実現することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る撓み噛合い式歯車装置の全体構成の一例を示す斜視図 図1の軸心を含む断面図 図2の矢視III−III線に沿う断面図 外歯歯車の変形を説明するための模式図 図3の破線部分IV−1に囲まれた領域における噛合いの様子を示す模式図(基本第1外歯歯形と基本第1内歯歯形(A)、基本第2外歯歯形と基本第2内歯歯形(B)) 図3の破線部分IV−1に囲まれた領域における噛合いの様子を示す模式図(第1外歯歯車と減速用内歯歯車(A)、第2外歯歯車と出力用内歯歯車(B)) 本発明の第2実施形態に係る撓み噛合い式歯車装置の全体構成の一例を示す斜視図 図7の軸心を含む断面図 図8の矢視IX−IX線に沿う断面図 図9の破線部分XI−1に囲まれた領域における噛合いの様子を示す模式図(基本第1外歯歯形と基本第1内歯歯形(A)、基本第2外歯歯形と基本第2内歯歯形(B)) 図9の破線部分XI−1に囲まれた領域における噛合いの様子を示す模式図(第1外歯歯車と減速用内歯歯車(A)、第2外歯歯車と出力用内歯歯車(B)) 本発明の第3実施形態に係る撓み噛合い式歯車装置の全体構成の一例を示す断面図 図12の撓み噛合い式歯車装置で図9の破線部分XI−1に相当する領域における噛合いの様子を示す模式図(基本外歯歯形と基本内歯歯形(A)、外歯歯車と内歯歯車(B))
以下、図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態の一例を詳細に説明する。最初に、本実施形態の全体構成について、概略的に説明する。
撓み噛合い式歯車装置100は、図1、図2に示す如く、起振体104と、起振体104の回転により撓み変形される外歯歯車120と、起振体104と外歯歯車120との間に配置される起振体軸受110と、外歯歯車120の歯数と異なる歯数を有する減速用内歯歯車(第1内歯歯車)130Aと、外歯歯車120の歯数と同一歯数を有し減速用内歯歯車130Aに並設された出力用内歯歯車(第2内歯歯車)130Bと、を備える。外歯歯車120は、減速用内歯歯車130Aと噛合う第1外歯歯車120Aと、出力用内歯歯車130Bと噛合う第2外歯歯車120Bと、を有する。ここで、外歯歯車120を起振体104に外嵌しても外歯歯車120の内周の周長Lが変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、起振体104の第1象限〜第4象限それぞれで第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130Aとが接触し、且つ第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとが接触する第1外歯歯車120A及び第2外歯歯車120Bの歯形をそれぞれ基本第1外歯歯形119A及び基本第2外歯歯形119Bとする(図3、図5)。その場合に、第1外歯歯車120Aについては基本第1外歯歯形119Aよりも歯厚が小さく(Soao>Soa)、第2外歯歯車120Bについては基本第2外歯歯形119Bよりも歯厚が大きい(Sobo<Sob)構成とされている(図5、図6)。なお、減速用内歯歯車130Aと出力用内歯歯車130Bとはまとめて内歯歯車130とされている。
以下、各構成要素について詳細に説明を行う。
起振体104は、図3に示す如く、軸方向Oに直角の断面が非円形状(具体的には、楕円形状)の略柱形状であり、中央に図示せぬ入力軸が挿入される入力軸孔106が形成されている。起振体104の軸方向Oに直角の断面のXY座標の短軸Y部分では、外歯歯車120と内歯歯車130との間に隙間が生じ、非噛合い状態が実現される。一方で、起振体104の軸方向Oに直角の断面のXY座標の長軸X付近では、外歯歯車120と内歯歯車130との噛合い状態が実現される。入力軸が挿入され回転した際に、起振体104が入力軸と一体で回転するように、入力軸孔106にはキー溝108が設けられている。
起振体軸受110(110A、110B)は、図2に示す如く、軸方向Oに2つ並べて配置されている。起振体軸受110A、110Bはともに、同一の構成であり、内輪112はどちらにも共通とされている。このため、以下、起振体軸受110Aについて説明し、起振体軸受110Bについての説明は基本的に省略する。
起振体軸受110Aは、図1〜図3に示す如く、内輪112と、リテーナ114A、転動体としてのころ116Aと、外輪118Aと、から構成される。内輪112は、可撓性の素材で形成されている。内輪112は起振体104側に配置され、内輪112の内周は起振体104の外周と当接して、内輪112は起振体104と一体で回転する。リテーナ114Aは、ころ116Aを収容し、ころ116Aの周方向における位置及び姿勢を規制する。ころ116Aは、円柱形状(ニードル形状を含む)である。このため、転動体が球である場合に比べて、ころ116Aが内輪112及び外輪118Aと接触する部分を増加させている。つまり、ころ116Aを用いることにより、起振体軸受110Aの伝達トルクを増大させ、且つ長寿命化させることができる(なお、転動体はころ116A、116Bに限らず、玉であってもよい)。外輪118Aは、リテーナ114A及びころ116Aの外周に配置される。外輪118Aも、可撓性の素材で形成されている。外輪118Aは、その外周に配置される外歯歯車120と共に起振体104の回転により撓み変形する。
外歯歯車120は、第1外歯歯車120Aと第2外歯歯車120Bとを有し、図2に示す如く、起振体軸受110A、110Bに対応して軸方向Oに2つ並べて配置されている。第1外歯歯車120Aは、図1、図2に示す如く、減速用内歯歯車130Aと内接噛合する。なお、第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130Aは、図3で示すように、無負荷状態において、起振体104の軸方向Oに直角の断面のXY座標で第1象限〜第4象限の破線で囲まれた4つの領域VI−1〜VI−4それぞれで同時に接触する。第1外歯歯車120Aは、基部材122と、外歯124Aと、を備える。基部材122は、外歯124Aを支持する可撓性を有した薄肉の筒状部材であり、起振体軸受110の外周に配置され起振体104の回転により撓み変形する。外歯124Aは、ピンにより構成され、そのピン径はDaとされている。
第2外歯歯車120Bも、図1、図2に示す如く、出力用内歯歯車130Bと内接噛合する。つまり、第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとは、図3で示された第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130Aとの接触状態と同様に、無負荷の状態において、起振体104の軸方向Oに直角の断面のXY座標で第1象限〜第4象限それぞれで同時に接触する。そして、第2外歯歯車120Bは、第1外歯歯車120Aと同様に、基部材122と、外歯124Bと、を備える。外歯124Bも、外歯124Aと同様に、ピンにより構成され、外歯124Aと同一の数で構成されている。しかし、外歯124Aとは軸方向Oで分離されており、そのピン径Dbは、ピン径Daよりも大きくされている(Db>Da)。ここで、基部材122は、外歯124Aと外歯124Bとを共通に支持する。このため、起振体104の偏心量は、同位相で外歯124Aと外歯124Bに伝えられる。なお、外歯124A、124Bそれぞれのピン径Da、Dbの決定については、後述する。
内歯歯車130(減速用内歯歯車130A、出力用内歯歯車130B)は、図1、図2に示す如く、軸方向Oに並べて配置されている。内歯歯車130は剛性を有した部材で形成されている。減速用内歯歯車130Aは、第1外歯歯車120Aの外歯124Aの歯数よりもi(iは2以上)多い歯数の内歯128Aを備える(即ち、減速用内歯歯車130Aは外歯歯車120の歯数と異なる歯数を有する)。内歯128Aは、外歯124Aに噛合するように成形されている(内歯128Bも同様)。内歯128A、128Bそれぞれについても後述する。減速用内歯歯車130Aは、第1外歯歯車120Aと噛合することによって、起振体104の回転を減速する。なお、減速用内歯歯車130Aは、例えば図示せぬ固定壁にボルト孔132Aを介して固定されている。
一方、出力用内歯歯車130Bは、第2外歯歯車120Bの外歯124Bの歯数と同一の歯数の内歯128Bを備える。出力用内歯歯車130Bからは、第2外歯歯車120Bの自転と同一の回転が外部に出力される。なお、出力用内歯歯車130Bは、例えば図示せぬ出力装置にボルト孔132Bを介して固定されている。
次に、本実施形態における外歯歯車120と内歯歯車130の歯形について図4〜図6を用いて説明する。なお、外歯歯車120と内歯歯車130とは、無負荷の状態において、起振体104の軸方向Oに直角の断面のXY座標で第1象限〜第4象限それぞれで同時に接触する(以降、単に起振体104の第1象限〜第4象限と示す)。このため、起振体104の長軸X方向及び短軸Y方向に対して軸対象であるので、図4〜図6では起振体104の第1象限だけを示す。
最初に、歯形の変形の概略について説明する。
外歯歯車120は、図4(A)に示す如く、真円形状で成形される。しかしながら、起振体104は軸方向Oに直角の断面が非円形状であり、起振体104の外周に外嵌される起振体軸受110は、図4(B)に示す如く、それに倣う形状となる(なお、破線は起振体軸受110の外輪118A、118Bの外周を示す)。即ち、外歯歯車120は、起振体軸受110を介して非円形状の起振体104に外嵌されると、真円形状から変形することとなる。ここで、外歯歯車120が起振体軸受110を介して非円形状の起振体104に完全に倣う形に変形する場合には、外歯歯車120の内周の周長Lが変化しないようにされている。しかしながら、本来真円形状で形成された外歯歯車120は、起振体軸受110を介することもあり、可撓性を有していても曲率が一定とされていない非円形状の起振体104に外嵌されると、完全に起振体104の外周に倣って変形することはできない。つまり、例えば起振体軸受110の外輪118A、118Bの外周と外歯歯車120との間の一部に隙間が生じることで、外歯歯車120の内周の周長Lが結果的にα(>0)だけ引き伸ばされてしまう。即ち、外歯歯車120の隣り合う外歯124間の距離(ピッチ間隔)は、外歯歯車120が真円形状で成形されたときとは異なるようになる。このため、外歯歯車120と内歯歯車130との間で適切な噛合いを保つために、この外歯124のピッチ間隔の変化に合わせて外歯歯車120(内歯歯車130でもよい)の歯形修整を行う必要がある。
そこで、まず外歯歯車120を起振体104に外嵌しても外歯歯車120の内周の周長Lが変化しないと仮定したときの第1外歯歯車120A、第2外歯歯車120B、減速用内歯歯車130A、及び出力用内歯歯車130Bの歯形をそれぞれ、基本第1外歯歯形119A、基本第2外歯歯形119B、基本第1内歯歯形129A、及び基本第2内歯歯形129Bとする。このとき、無負荷の状態において、第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130A、及び第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとが、起振体104の第1象限〜第4象限それぞれで接触し、それぞれで理想噛合いが実現される条件を満たしている。例えば、基本第1外歯歯形119Aと基本第1内歯歯形129Aとの噛合い、及び基本第2外歯歯形119Bと基本第2内歯歯形129Bとの噛合いは、図5(A)、(B)それぞれに示される。なお、符号121は基部材、符号123A、123Bは外歯、符号127A、127Bは内歯である。このときの外歯123A、123Bの歯厚はそれぞれ、符号Soao、Soboで示される。ここでは、外歯123Aと外歯123Bとは同一のピン径Doであるため、歯厚は同一である(Soao=Sobo)。なお、本実施形態における歯厚は、歯先円Tcと歯底円Rcとの丁度中央を通る中間円Cc上で測ったときの歯の厚さである。
上述したように、実際には外歯歯車120を起振体104に外嵌すると外歯歯車120の内周の周長Lが変化する。ここで、減速用内歯歯車130Aは第1外歯歯車120Aと歯数が異なる。このため、第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130Aとが接触する状態では、仮に外歯123Aを用いた場合には、図6(A)の破線で示すように、外歯123Aと内歯128Aとの間隔が接近しすぎて、第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130Aとの噛合いが詰まりすぎてしまう。そこで、本実施形態では、図6(A)の実線で示すように、外歯124Aの歯厚Soaが、第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130Aとの接触で余分な与圧を生じないようにするために、外歯123Aの歯厚Soaoよりも小さくされている(Soa<Soao)。つまり、外歯124Aのピン径Daは、外歯123Aのピン径Doよりも小さくされている(Da<Do)。言い換えれば、第1外歯歯車120Aについては、基本第1外歯歯形119Aよりも歯厚が小さくされている。このため、外歯歯車120を起振体104に外嵌した場合には、第1外歯歯車120Aの外歯124Aと減速用内歯歯車130Aの内歯128Aとの間隔が接近するものの、外歯124Aの歯面と内歯128Aの歯面との距離を拡げることが可能となる。これにより、第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130Aとの噛合いが詰まりすぎてしまう現象が解消される。即ち、第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130Aとの実際の噛合いを、設計時の適切な状態の噛合いに近づけることが可能となる。なお、本実施形態では、第1外歯歯車120Aでは基部材122は基部材121と同一され、減速用内歯歯車130Aは基本第1内歯歯形129Aと同一とされている。
また、第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとは、接触する状態である。そして、出力用内歯歯車130Bは第2外歯歯車120Bと歯数が同一なので、仮に外歯123Bを用いた場合には、図6(B)の破線で示すように、外歯123Bと内歯128Bとの間隔は離れすぎてしまい、第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとの噛合いで隙間が生じてしまう。そこで、本実施形態では、図6(B)の実線で示すように、外歯124Bの歯厚Sobが、第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとの接触を保てるように、外歯123Bの歯厚Soboよりも大きくされている(Sob>Sobo)。つまり、外歯124Bのピン径Dbは、外歯123Bのピン径Doよりも大きくされている(Db>Do)(第1外歯歯車120Aのピン径Daは、第2外歯歯車120Bのピン径Dbより小さくされている)。言い換えれば、第2外歯歯車120Bについては、基本第2外歯歯形119Bよりも歯厚が大きくされている。このため、外歯歯車120を起振体104に外嵌した場合には、外歯124Bと内歯128Bとの間隔が離れるものの、外歯124Bの歯面と内歯128Bの歯面との距離を狭めることが可能となる。これにより、第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとの噛合いで隙間が空いてしまう現象が解消される。即ち、当該隙間で生じるバックラッシを防止でき、第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとの実際の噛合いを、設計時の適切な状態の噛合いに近づけることが可能となる。なお、本実施形態では、第2外歯歯車120Bでも基部材122は基部材121と同一され、出力用内歯歯車130Bは基本第2内歯歯形129Bと同一とされている。
なお、第1外歯歯車120A、第2外歯歯車120Bの歯厚Soa、Sobはそれぞれ、外歯124A、124Bのピン径Da、Dbを変更することで容易に調整することができる。このため、外歯124A、124Bのピン径Da、Dbを複数種類用意し、それぞれを組み込んで試すことで、最適な歯形の修整を行うことが可能となる。または、有限要素法などの計算で予め外歯歯車120の引き伸ばされる量を求めて、外歯124A、124Bのピン径Da、Dbを定めてもよい。
次に、撓み噛合い式歯車装置100の動作について、主に図1、図2を用いて説明する。
図示しない入力軸の回転により、起振体104が回転すると、その回転状態に応じて、起振体軸受110Aを介して、第1外歯歯車120Aが撓み変形する。このとき、第2外歯歯車120Bも、起振体軸受110Bを介して、第1外歯歯車120Aと同位相で撓み変形する。
外歯歯車120が起振体104で撓み変形することにより、第1外歯歯車120Aの外歯124Aが減速用内歯歯車130Aの内歯128Aに噛合する。同様に、第2外歯歯車120Bの外歯124Bが出力用内歯歯車130Bの内歯128Bに噛合する。
第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130Aとの噛合い位置は、起振体104の長軸X部分の移動に伴い、回転移動する。ここで、起振体104が1回転すると、第1外歯歯車120Aは減速用内歯歯車130Aとの歯数差だけ、回転位相が遅れる。つまり、減速用内歯歯車130Aによる減速比は((第1外歯歯車120Aの歯数−減速用内歯歯車130Aの歯数)/第1外歯歯車120Aの歯数)で求めることができる。具体的な数値による減速比は((100−102)/100=−1/50)となる。ここで、「−」は入出力が逆回転の関係となることを示している。
第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとは共に歯数が同一であるので、第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとは互いに噛合する部分が移動することなく、同一の歯同士で噛合することとなる。このため、出力用内歯歯車130Bから第2外歯歯車120Bの自転と同一の回転が出力される。結果として、出力用内歯歯車130Bからは起振体104の回転を(−1/50)に減速した出力を取り出すことができる。
このように、本実施形態では、起振体104の嵌入により変形する外歯歯車120の歯形に対して更に外歯歯車120の歯形を修整するようにしている。つまり、本実施形態では、まず外歯歯車120を起振体104に外嵌しても外歯歯車120の内周の周長Lが変化しないと仮定したときの基本第1外歯歯形119A、基本第2外歯歯形119B、基本第1内歯歯形129A、及び基本第2内歯歯形129Bを定めている。そのうえで、減速用内歯歯車130Aは基本第1内歯歯形129Aと、出力用内歯歯車130Bは基本第2内歯歯形129Bとそれぞれ、同一とされている。そして、第1外歯歯車120Aについては、図5(A)、図6(A)に示す如く、基本第1外歯歯形119Aよりも歯厚が小さいとしている(Soa<Soao)。同時に、第2外歯歯車120Bについては、図5(B)、図6(B)に示す如く、基本第2外歯歯形119Bよりも歯厚が大きいとしている(Sob>Sobo)。このため、第1外歯歯車120Aと減速用内歯歯車130Aとの噛合いが詰まりすぎてしまう現象と、第2外歯歯車120Bと出力用内歯歯車130Bとの噛合いで隙間ができてしまう現象とを解消することができる。
しかも本実施形態では、外歯124A、124Bがピンで構成されているので、第1外歯歯車120Aの歯厚Soaと第2外歯歯車120Bの歯厚Sobを独立して変更するのが容易である。なお、外歯がともにピンで構成されていなくても、外歯の歯厚を変更するようにしてもよい。
従って、本実施形態においては、起振体104の嵌入によって外歯歯車120の歯形が変形しても、外歯歯車120と内歯歯車130との間でより適切な噛合いを実現することが可能である。
第1実施形態では、外歯124A、124Bがピンで構成されていたが、本発明はこれに限らず、図7〜図11に示す第2実施形態の如くであってもよい。なお、図7は本発明の第2実施形態に係る撓み噛合い式歯車装置の全体構成の一例を示す斜視図、図8は図7の軸心を含む断面図、図9は図8の矢視IX−IX線に沿う断面図、図10は図9の破線部分XI−1に囲まれた領域における噛合いの様子を示す模式図(基本第1外歯歯形と基本第1内歯歯形(A)、基本第2外歯歯形と基本第2内歯歯形(B))、図11は図9の破線部分XI−1に囲まれた領域における噛合いの様子を示す模式図(第1外歯歯車と減速用内歯歯車(A)、第2外歯歯車と出力用第2内歯歯車(B))を、それぞれ示す。
第2実施形態の撓み噛合い式歯車装置200は、外歯224Aがピンで構成されておらずトロコイド曲線式に基づいた形状とされているが、第1実施形態と同様に筒型とされている。このため、第1実施形態の撓み噛合い式歯車装置100と同様の構成要素や動作ついては、符号の下二桁を同一として、説明を省略する。
本実施形態の撓み噛合い式歯車装置200は、図7、図8に示す如く、第1外歯歯車220Aの外歯224Aと第2外歯歯車220Bの外歯224Bとが、軸方向Oで分離されているものの、基部材212とそれぞれ一体化されている。このため、本実施形態では、元々分離されている内歯歯車230の歯形を修整するようにしている。
つまり、本実施形態では、起振体204の嵌入により変形する外歯歯車220の歯形に対して内歯歯車230の歯形を修整するようにしている。即ち、本実施形態でも第1実施形態と同様に、まず外歯歯車220を起振体204に外嵌しても外歯歯車220の内周の周長Lが変化しないと仮定したときの基本第1外歯歯形219A、基本第2外歯歯形219B、基本第1内歯歯形229A、及び基本第2内歯歯形229Bを定めている。そのうえで、第1外歯歯車220Aは基本第1外歯歯形219Aと、第2外歯歯車220Bは基本第2外歯歯形219Bとそれぞれ、同一とされている。そして、減速用内歯歯車230Aについては、図10(A)、図11(A)に示す如く、基本第1内歯歯形229Aよりも歯厚が小さいとしている(Sia<Siao)。同時に、出力用内歯歯車230Bについては、図10(B)、図11(B)に示す如く、基本第2内歯歯形229Bよりも歯厚が大きいとしている(Sib>Sibo)。このため、第1外歯歯車220Aと減速用内歯歯車230Aとの噛合いが詰まりすぎてしまう現象と、第2外歯歯車220Bと出力用内歯歯車230Bとの噛合いで隙間ができてしまう現象とを解消することができる。
なお、外歯がともにピンで構成されていても、内歯の歯厚の方を変更するようにしてもよい。また、これに限らず、内歯がピンで構成されていてもよい。
上記実施形態では、撓み噛合い式歯車装置がともに、減速用内歯歯車と出力用内歯歯車の2つを備える筒型とされていたが、本発明はこれに限らず、図12、図13に示す第3実施形態の如くであってもよい。なお、図12は本発明の第3実施形態に係る撓み噛合い式歯車装置の全体構成の一例を示す断面図、図13は図12の撓み噛合い式歯車装置で図9の破線部分XI−1に相当する領域における噛合いの様子を示す模式図(基本外歯歯形と基本内歯歯形(A)、外歯歯車と内歯歯車(B))を、それぞれを示す。
第3実施形態の撓み噛合い式歯車装置300は、第1、第2実施形態とは異なり、1つの内歯歯車330を備えるカップ型(あるいはシルクハット型)とされている。外歯歯車320は、フランジ部321と円筒部322と外歯324とを備えており、内歯歯車330の歯数とは異なる歯数を備えている。つまり、内歯歯車330は、第1、第2実施形態で示された減速用内歯歯車と同じ機能を備えている。このため、本実施形態では、第1、第2実施形態の撓み噛合い式歯車装置と同様の構成要素や動作については、符号の下二桁を同一として、説明を省略する。なお、図12で、符号302は入力軸、符号340は出力軸を示している。
本実施形態でも、起振体304の嵌入により変形する外歯歯車320の歯形に対して内歯歯車330の歯形を修整するようにしている。つまり、本実施形態でも第1、第2実施形態と同様に、まず外歯歯車320を起振体304に外嵌しても外歯歯車320の内周の周長Lが変化しないと仮定したときの基本外歯歯形319、基本内歯歯形329を定めている。そのうえで、外歯歯車320は基本外歯歯形319と同一とされている。そして、内歯歯車330については、図13(A)、(B)に示す如く、基本内歯歯形329よりも歯厚が小さいとしている(Si<Sio)。このため、外歯歯車320と内歯歯車330との噛合いが詰まりすぎてしまう現象を解消することができる。
なお、これに限らず、外歯の歯厚のほうを変更するようにしてもよい。勿論、外歯か内歯のいずれかがピンで構成されていてもよい。
本発明について上記実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない範囲においての改良並びに設計の変更が可能なことは言うまでも無い。
例えば、上記実施形態においては、起振体軸受が内輪及び外輪を有していたが、本発明はこれに限定されず、起振体の外周部分が内輪とされていてもよい。また、外輪を有する必要もなく、例えば、ころや玉が直接的に外歯歯車を回転可能に支持して外歯歯車の内周部分が外輪とされていてもよい。
また、上記実施形態においては、外歯は、ピンやトロコイド曲線式に基づいた形状とされていたが、外歯歯車の歯形は特に限定されず、例えば、インボリュート形状などとされていてもよい。また、内歯歯車の歯形も上記実施形態には特に限定されない。
本発明は、筒型、カップ型、若しくはシルクハット型の外歯歯車を備える撓み噛合い式歯車装置に対して広く適用可能である。
100、200、300…撓み噛合い式歯車装置
104、204、304…起振体
110、110A、110B、210A、210B、310…起振体軸受
112、212…内輪
114A、114B、214A、214B…リテーナ
116A、116B、216A、216B…ころ
118A、118B、218A、218B…外輪
119A、119B、219A、219B、319…基本外歯歯形(基本第1外歯歯形、基本第2外歯歯形を含む)
120、120A、120B、220、220A、220B、320…外歯歯車
121、122、221、222…基部材
123A、123B、124、124A、124B、223A、223B、224A、224B、323、324…外歯
127A、127B、128、128A、128B、227A、227B、228A、228B、327、328…内歯
129A、129B、229A、229B、329…基本内歯歯形(基本第1内歯歯形、基本第2内歯歯形を含む)
130、130A、130B、230A、230B、330…内歯歯車
302…入力軸
321…フランジ部
322…円筒部
340…出力軸
O…軸方向
X…起振体の長軸
Y…起振体の短軸
Da、Db、Do…ピン径
Tc…歯先円
Rc…歯底円
Cc…中間円
L…起振体に外嵌する前の外歯歯車の内周の周長
Sia、Sib、Soa、Sob、Siao、Sibo、Soao、Sobo、Si、Sio…歯厚

Claims (9)

  1. 起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置において、
    前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで該外歯歯車と前記内歯歯車とが接触する該内歯歯車の歯形を基本内歯歯形とした場合に、
    前記内歯歯車については、該基本内歯歯形よりも歯厚が小さい
    ことを特徴とする撓み噛合い式歯車装置。
  2. 起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する第1内歯歯車と、該外歯歯車の歯数と同一歯数を有し該第1内歯歯車に並設された第2内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置において、
    前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで該外歯歯車と前記第1内歯歯車及び前記第2内歯歯車とが接触する該第1内歯歯車及び該第2内歯歯車の歯形をそれぞれ基本第1内歯歯形及び基本第2内歯歯形とした場合に、
    前記第1内歯歯車については、該基本第1内歯歯形よりも歯厚が小さく、
    前記第2内歯歯車については、該基本第2内歯歯形よりも歯厚が大きい
    ことを特徴とする撓み噛合い式歯車装置。
  3. 起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置において、
    前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで該外歯歯車と前記内歯歯車とが接触する該外歯歯車の歯形を基本外歯歯形とした場合に、
    前記外歯歯車については、該基本外歯歯形よりも歯厚が小さい
    ことを特徴とする撓み噛合い式歯車装置。
  4. 起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する第1内歯歯車と、該外歯歯車の歯数と同一歯数を有し該第1内歯歯車に並設された第2内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置において、
    前記外歯歯車は、前記第1内歯歯車と噛合う第1外歯歯車と、前記第2内歯歯車と噛合う第2外歯歯車と、を有し、
    前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで前記第1外歯歯車と前記第1内歯歯車とが接触し、且つ前記第2外歯歯車と前記第2内歯歯車とが接触する該第1外歯歯車及び該第2外歯歯車の歯形をそれぞれ基本第1外歯歯形及び基本第2外歯歯形とした場合に、
    前記第1外歯歯車については、該基本第1外歯歯形よりも歯厚が小さく、
    前記第2外歯歯車については、該基本第2外歯歯形よりも歯厚が大きい
    ことを特徴とする撓み噛合い式歯車装置。
  5. 請求項4において、
    前記第1外歯歯車及び前記第2外歯歯車の外歯はピンにより構成され、
    該第1外歯歯車のピン径が、該第2外歯歯車のピン径より小さい
    ことを特徴とする撓み噛合い式歯車装置。
  6. 起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法において、
    前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで該外歯歯車と前記内歯歯車とが接触する該内歯歯車の歯形を基本内歯歯形とした場合に、
    前記内歯歯車については、該基本内歯歯形よりも歯厚を小さくする
    ことを特徴とする撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法。
  7. 起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する第1内歯歯車と、該外歯歯車の歯数と同一歯数を有し該第1内歯歯車に並設された第2内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法において、
    前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで該外歯歯車と前記第1内歯歯車及び前記第2内歯歯車とが接触する該第1内歯歯車及び該第2内歯歯車の歯形をそれぞれ基本第1内歯歯形及び基本第2内歯歯形とした場合に、
    前記第1内歯歯車については、該基本第1内歯歯形よりも歯厚を小さくし、
    前記第2内歯歯車については、該基本第2内歯歯形よりも歯厚を大きくする
    ことを特徴とする撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法。
  8. 起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法において、
    前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで該外歯歯車と前記内歯歯車とが接触する該外歯歯車の歯形を基本外歯歯形とした場合に、
    前記外歯歯車については、該基本外歯歯形よりも歯厚を小さくする
    ことを特徴とする撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法。
  9. 起振体と、該起振体の回転により撓み変形される外歯歯車と、該外歯歯車の歯数と異なる歯数を有する第1内歯歯車と、該外歯歯車の歯数と同一歯数を有し該第1内歯歯車に並設された第2内歯歯車と、を備えた撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法において、
    前記外歯歯車は、前記第1内歯歯車と噛合う第1外歯歯車と、前記第2内歯歯車と噛合う第2外歯歯車と、を有し、
    前記外歯歯車を前記起振体に外嵌しても該外歯歯車の内周の周長が変化しないと仮定したときに、無負荷の状態において、該起振体の第1象限〜第4象限それぞれで前記第1外歯歯車と前記第1内歯歯車とが接触し、且つ前記第2外歯歯車と前記第2内歯歯車とが接触する該第1外歯歯車及び該第2外歯歯車の歯形をそれぞれ基本第1外歯歯形及び基本第2外歯歯形とした場合に、
    前記第1外歯歯車については、該基本第1外歯歯形よりも歯厚を小さくし、
    前記第2外歯歯車については、該基本第2外歯歯形よりも歯厚を大きくする
    ことを特徴とする撓み噛合い式歯車装置の歯形修整方法。
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