JP6147574B2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、重荷重用空気入りタイヤに関する。
トラック、バス等には、重荷重用空気入りタイヤが装着されている。重荷重用空気入りタイヤは、高内圧且つ高荷重の過酷な条件下で使用される。このタイヤでは、ビードの変形量が大きくなり易い。変形量が大きいビードは、耐久性に劣り易い。
特開2012−106531号公報には、ビードコアの周りに補強層を備えたタイヤが開示されている。このタイヤでは、補強層により、ビードが補強されている。このタイヤは、ビードの耐久性が向上している。
特開2012−106531号公報
カーカスプライの折り返し端がビード周辺に位置するタイヤでは、この折り返し端の位置で、ビードの変形量が大きくなり易い。このビードの変形量を小さくするため、補強層の巻き上げ高さを折り返し端の高さより高くすることが考えられる。補強層の巻き上げ高さを高くしたタイヤでは、ビードの変形が抑制される。このタイヤでは、ビードエイペックス及びチェーファーの歪みが低減される。このタイヤは、転がり抵抗も小さくされうる。
補強層の巻き上げ高さを高くしたタイヤでは、補強層とカーカスプライとの間に大きな剪断歪みが生じ易い。この剪断歪みは、カーカスプライと補強層との間で剥離を生じさせることがある。この剥離の発生は、ビードの耐久性を低下させる。
本発明の目的は、転がり抵抗が小さく、且つビードの耐久性に優れる空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールよりも軸方向内側に位置する一対のビードと、このトレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、補強層と、歪み低減部材とを備えている。
このビードは、コアとこのコアの半径方向外側に延びるエイペックスとを備えている。このカーカスは、カーカスプライを備えている。このカーカスプライは、コアの周りを軸方向内側から外側に向かって折り返されている。カーカスプライには一方のビードと他方のビードとの間に位置する主部とビードの軸方向外側に位置する折り返し部とが形成されている。
この補強層がコアの周りを巻かれており、補強層には主部の軸方向内側に位置して半径方向外向きに延びる内片部と、折り返し部の軸方向外側に位置して半径方向外向きに延びる外片部とが形成されている。
折り返し部の外端を通りエイペックスの軸方向内側面に垂直に交わる直線とエイペックスの軸方向内側面との交点をA点とする。このとき、この内片部の外端は、A点より半径方向外側に位置している。この歪み低減部材は、少なくともA点の高さから内片部の外端の高さまでの、主部と内片部との間に配置されている。この歪み低減部材の複素弾性率は、3MPa以上15MPa以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記歪み低減部材は、ゴムシートである。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記歪み低減部材の厚みTは、0.3mm以上2.5mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記歪み低減部材の半径方向内端は、A点より半径方向内側に位置している。この歪み低減部材の半径方向内端からA点までの距離Daは、0mmを超え20mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記歪み低減部材の半径方向外端は、補強層の内片部の外端より半径方向外側に位置している。この歪み低減部材の半径方向外端から内片部の外端までの距離Dbは、0mmを超え30mm以下である。
好ましくは、上記エイペックスは、コアから半径方向外向きに延びる硬質エイペックスと、この硬質エイペックスから半径方向外向きに延びる軟質エイペックスとを備えている。この硬質エイペックスは、半径方向外向きに先細りに形成されている。この硬質エイペックスの高さは、30mm以上50mm以下である。
好ましくは、上記硬質エイペックスの半径方向外向きの先端は、半径方向にA点に対して20mm内側から10mm外側までの間に位置している。
本発明に係る空気入りタイヤでは、カーカスプライと補強層との間に歪み低減部材が位置している。この歪み低減部材は、折り返し部の外端を通りエイペックスの軸方向内側面に垂直に交わる直線とエイペックスの軸方向内側面との交点Aを基準にして所定の位置に配置されている。これにより、カーカスプライと補強層との剥離が抑制される。この空気入りタイヤは、転がり抵抗を低く維持しつつ、ビードの耐久性に優れている。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が拡大された説明図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図中、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表す。直線BLは、ビードベースラインを表す。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面CLに対して対称である。
このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、クリンチ8、ビード10、カーカス12、ベルト14、補強層16、カバーゴム18、インナーライナー20、インスレーション22、クッション層24及びチェーファー26を備えている。このタイヤ2は、更に、歪み低減部材としてのゴムシート28を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、トラック、バス等に装着される。このタイヤ2は、重荷重用空気入りタイヤである。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、架橋ゴムからなる。トレッド4は、路面と接触するトレッド面30を形成する。
トレッド4は、ベース層32とキャップ層34とを備えている。キャップ層34は、ベース層32の半径方向外側に位置している。キャップ層34は、ベース層32に積層されている。通常、ベース層32は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層32の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。通常、キャップ層34は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側端は、トレッド4と接合されている。このサイドウォール6の半径方向内側端は、クリンチ8と接合されている。このサイドウォール6は、耐カット性及び耐光性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール6は、カーカス12の損傷を防止する。
クリンチ8は、サイドウォール6の半径方向略内側に位置している。クリンチ8は、軸方向において、ビード10及びカーカス12よりも外側に位置している。図示されないが、このタイヤ2がリムに組み込まれると、クリンチ8はリム(図示されず)のフランジと当接する。クリンチ8は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。
ビード10は、サイドウォール6の半径方向内側に位置している。ビード10は、コア36と、このコア36から半径方向外向きに延びるエイペックス38とを備えている。このエイペックス38は、コア36から半径方向外向きに延びる硬質エイペックス40と、この硬質エイペックス40から半径方向外向きに延びる軟質エイペックス42とを備えている。コア36はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。硬質エイペックス40は、半径方向外向きに先細りである。硬質エイペックス40は、高硬度な架橋ゴムからなる。軟質エイペックス42は、硬質エイペックス40に比べて軟質な架橋ゴムからなる。
カーカス12は、カーカスプライ44からなる。カーカスプライ44は、両側のビード10の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。カーカスプライ44は、コア36の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ44には、主部44aと折り返し部44bとが形成されている。この主部44aは両側のビード10の間に位置している。折り返し部44bは、ビード10の軸方向外側に位置している。この折り返し部44bの外端44eは、軸方向において、エイペックス38の外側に位置している。このタイヤ2では、外端44eは、軟質エイペックス42の外側に位置している。外端44eにおける応力集中は、軟質エイペックス42より緩和される。
図示されていないが、カーカスプライ44は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードが赤道面CLに対してなす角度の絶対値は、45°から90°、さらには75°から90°である。換言すれば、このカーカス12はラジアル構造を有する。コードは、スチールからなる。カーカス12が、2枚以上のカーカスプライ44から形成されてもよい。
ベルト14は、軸方向に延在している。ベルト14は、半径方向においてトレッド4の内側に位置している。このベルト14は、カーカス12の半径方向外側に位置している。ベルト14は、カーカス12を補強する。このタイヤ2では、ベルト14は、第一層46a、第二層46b、第三層46c及び第四層46dからなる。このタイヤ2では、ベルト14を構成する第一層46a、第二層46b、第三層46c及び第四層46dのうち、第二層46bが軸方向において最も大きな幅を有している。このタイヤ2では、この第二層46bの端46eがベルト14の端である。
図示されていないが、第一層46a、第二層46b、第三層46c及び第四層46dのそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、スチールからなる。このコードは、赤道面CLに対して傾斜している。このコードが赤道面CLに対してなす角度の絶対値は、15°から70°である。
補強層16は、コア36の周りを巻かれている。補強層16は、カーカスプライ44と積層されている。補強層16はコア36の周りを巻かれることにより、内片部16aと外片部16bとが形成されている。内片部16aは、カーカスプライ44の主部44aの軸方向内側に位置して、コア36の周りから半径方向外向きに延びている。外片部16bは、折り返し部44bの軸方向外側に位置して、コア36の周りから半径方向外向きに延びている。補強層16は、ビード10の変形を抑制する。補強層16は、タイヤ2の耐久性の向上に寄与しうる。この補強層16は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。補強層16は、例えば、スチールフィラーからなる。各コードは、スチールからなる。
カバーゴム18は、軸方向において軟質エイペックス42よりも外側に位置している。図示されているように、カバーゴム18は、折り返し部44bの外端44eを覆う。カバーゴム18は、この折り返し部44bの外端44eへの応力集中を緩和しうる。
インナーライナー20は、タイヤ2の内面を構成している。インナーライナー20は、架橋ゴムからなる。インナーライナー20には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー20の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー20は、タイヤ2の内圧を保持する。
インスレーション22は、インナーライナー20の外側に位置している。インスレーション22は、カーカス12の内側に位置している。インスレーション22は、カーカス12とインナーライナー20とに挟まれている。インスレーション22は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。インスレーション22は、カーカス12と堅固に接合し、インナーライナー20とも堅固に接合する。インスレーション22により、インナーライナー20とカーカス12との剥離が抑制される。
クッション層24は、ベルト14の端46eの近傍において、カーカス12と積層されている。クッション層24は、軟質な架橋ゴムからなる。クッション層24は、ベルト14の端46eの応力を吸収する。このクッション層24により、ベルト14のリフティングが抑制される。
チェーファー26は、ビード10の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー26がリムと当接する。この当接により、ビード10の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー26は、クリンチ8と一体である。従って、チェーファー26の材質はクリンチ8の材質と同じである。チェーファー26が、布とこの布に含浸したゴムとからなってもよい。
ゴムシート28は、ビード10の軸方向内側に位置している。ゴムシート28は、カーカスプライ44の主部44aと補強層16の内片部16aとの間に位置している。ゴムシート28は、主部44aと内片部16aとに挟まれている。ゴムシート28は、主部44aと接合し、内片部16aとも接合する。ゴムシート28は、主部44aと内片部16aとの歪みの低減に寄与する。この歪みの低減により、ゴムシート28は、主部44aと内片部16aとの剥離を抑制する。
このゴムシート28は、歪みを低減する機能を有する部材、即ち歪み低減部材の例示である。この歪み低減部材としては、その複素弾性率が3MPa以上15MPa以下の材料が用いられればよい。
図2のSは、エイペックス38の軸方向内側面を示している。点40eは、硬質エイペックス40の先端を示している。この内側面Sは、硬質エイペックス40の軸方向内側面と、軟質エイペックス42の軸方向内側面とからなる。二点鎖線L1は、折り返し部44bの外端44eを通って、この内側面Sに垂直に交わる直線である。点Aは、この直線L1と内側面Sとの交点である。両矢印Tは、直線L1上で測定されるゴムシート28の厚みを示している。
両矢印Haは、ビードベースラインBLから点Aまでの高さを示している。両矢印Hbは、ビードベースラインBLから硬質エイペックス40の先端40eまでの高さを示している。即ち、この高さHbは、硬質エイペックス40の高さを示している。両矢印Hcは、ビードベースラインBLから内片部16aの外端16eまでの高さを示している。この高さHa、Hb及びHcは、半径方向の距離として測られる。
両矢印Daは、点Aからゴムシート28の内端28fまでの距離を示している。両矢印Dbは、内片部16aの外端16eからゴムシート28の外端28eまでの距離を示している。この距離Da及びDbは、半径方向の距離として測られる。
補強層16の内片部16aの外端16eは、点Aより半径方向外側に位置している。補強層16の外片部16bの外端16fは、折り返し部44bの外端44eより半径方向内側に位置している。この外端16fは、点Aより半径方向内側に位置している。
このタイヤ2に空気が充填されて内圧が高くなると、カーカスプライ44の主部44aには、一方のビード10と他方のビード10との間に張力が発生する。この張力により、図2に示されたコア36は時計回りの回転力を受ける。このコア36の回転力により、チェーファー26に歪みが生じる。このタイヤ2では、補強層16の内片部16aが高い位置まで主部44aに沿って延びているので、チェーファー26の歪みの発生が抑制されている。
このタイヤ2では、折り返し部44bの外端44eがエイペックス38の軸方向外側に位置している。この外端44eはエイペックス38の変形を助長し易い。このタイヤ2では、補強層16の内片部16aの外端16eが外端44eより半径方向外側に位置しているので、エイペックス38の変形が抑制されている。これにより、エイペックス38の歪みが抑制される。この補強層16がエイペックス38及びチェーファー26の歪みの発生を抑制しているので、このタイヤ2では、転がり抵抗が小さくされている。
このタイヤ2では、ゴムシート28が少なくとも図2のA点の高さから内片部16aの外端16eの高さまでの、主部44aと内片部16aとの間に配置されており、主部44aと内片部16aとの歪みの低減に寄与する。この歪みの低減により、主部44aと内片部16aと剥離が抑制されている。
この歪みの低減の観点から、ゴムシート28の複素弾性率は3MPa以上にされている。この観点から、ゴムシート28の複素弾性率は、好ましくは5MPa以上であり、更に好ましくは7MPa以上である。一方で、この複素弾性率が大きすぎると、歪みの低減効果が得られにくくなる。この観点から、この複素弾性率は、15MPa以下にされている。この複素弾性率は、好ましくは12MPa以下であり、更に好ましくは10MPa以下である。
このタイヤ2では、歪み低減部材としてゴムシート28が用いられている。ゴムシート28はいずれの方向にも伸縮し易い。このゴムシート28は、主部44aと内片部16aとのいずれの方向の歪みをも、効果的に低減しうる。
厚いゴムシート28は、歪み低減の効果が大きい。この観点から、ゴムシート28の厚みTは、好ましくは0.3mm以上であり、更に好ましくは0.5mm以上であり、特に好ましくは1.0mm以上である。一方で、薄いゴムシート28は、ゴムシート28の質量が小さい。薄いゴムシート28は、転がり抵抗が大きくなることを抑制する。この観点から、厚みTは、好ましくは2.5mm以下であり、更に好ましくは2.0mm以下であり、特に好ましくは1.5mm以下である。
ゴムシート28の内端28fはA点より半径方向内側に位置することで、主部44aと内片部16aとの歪みに関して、大きな低減効果が得られる。この観点から、ゴムシート28の内端28fからA点までの距離Daは、好ましくは0mmを超えており、更に好ましくは3mm以上であり、特に好ましくは5mm以上である。一方で、ゴムシート28の質量が小さいタイヤ2は、転がり抵抗が小さい。この観点から、距離Daは、好ましくは20mm以下であり、更に好ましくは18mm以下であり、特に好ましくは15mm以下である。
ゴムシート28の外端28eは、補強層16の内片部16aの外端16eより半径方向外側に位置することで、ゴムシート28が内片部16と主部44aとの剥離を更に抑制する。この観点から、ゴムシート28の外端28eから内片部16aの外端16eまでの距離Dbは、好ましくは0mmを超えており、更に好ましくは5mm以上であり、特に好ましくは10mm以上である。一方で、ゴムシート28の質量が小さいタイヤ2は、転がり抵抗が小さい。この観点から、距離Dbは、好ましくは30mm以下であり、更に好ましくは25mm以下であり、特に好ましくは20mm以下である。
硬質エイペックス40の高さHbが高いタイヤ2は、エイペックス38の変形が抑制される。主部44aと内片部16aとの歪みが低減される。この観点から、高さHbは、好ましくは30mm以上であり、更に好ましくは35mm以上であり、特に好ましくは38mm以上である。一方で、硬質エイペックス40の質量の小さいタイヤ2は発熱量が小さい。このようなタイヤ2は転がり抵抗が小さい。この観点から、高さHbは、好ましくは50mm以下であり、更に好ましくは45mm以下であり、特に好ましくは42mm以下である。
硬質エイペックス40の先端40eが半径方向外側に位置するタイヤ2では、エイペックス38の変形が抑制される。主部44aと内片部16aとの歪みが低減される。この観点から、この先端40eは、A点に対して20mm内側から半径方向外側に位置することが好ましい。一方で、硬質エイペックス40の質量の小さいタイヤ2は発熱量が小さい。このようなタイヤ2は転がり抵抗が低い。この観点から、A点に対して10mm外側から半径方向内側に位置することが好ましい。
このタイヤ2では、複素弾性率は、「JIS K 6394」の規定に準拠して測定された値である。ゴムシート28の複素弾性率は、下記の測定条件により、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所社製)を用いて計測された。測定には、ゴムシート28をなす架橋ゴムから形成された板状の試験片が用いられる。他の歪み低減部材を用いる場合にも、その歪み低減部材を構成する材料から形成された板状の試験片が用いられて測定される。
初期歪み:10%
振幅:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
本発明では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、図1に示されるように、タイヤ2から切り出された断面で測定される。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた実施例1の空気入りタイヤを得た。このタイヤサイズは、「11R22.5」であった。この実施例1では、補強層は、スチールフィラーからなっていた。
[実施例2−6]
ゴムシートの厚みTを下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[比較例1]
ゴムシートを備えない他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[実施例7−11及び比較例2−3]
補強層の内片部の外端からゴムシートの外端までの距離Dbが、表2に示されたようにされた。その他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。表2の距離Dbは、内片部の外端よりゴムシートの外端が半径方向外側に位置するときの距離をプラスとし、内片部の外端よりゴムシートの外端が半径方向内側に位置するときの距離をマイナスとして、示している。
[実施例12−16及び比較例4]
図1の点Aからゴムシートの内端までの距離Daが、表3に示されたようにされた。その他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。表3の距離Daは、ゴムシートの内端がA点より半径方向内側に位置するときの距離をプラスとし、ゴムシートの外端がA点より半径方向外側に位置するときの距離をマイナスとして、示している。
[実施例17−20及び比較例5−6]
ゴムシートの複素弾性率が表4に示されたようにされた。その他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[実施例21−26]
硬質エイペックスの高さHbが表5に示されたようにされた。その他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[比較例7]
硬質エイペックスの高さHb及び補強層の高さHcが表5に示されるようにされた。更に、ゴムシートを備えない他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[ビード耐久性]
タイヤを正規リム「7.5×22.5」に組み込んだ。このタイヤの内圧がJATMA規格内圧の3倍になるように空気が充填された。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、JATMA規格荷重の3倍の縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、ドラムの上を走行させた。ビードが損傷するまでの走行時間が測定された。この結果が、比較例1のタイヤを100とした指数として、下記の表1から5に示されている。この指数の数値が大きいほど、好ましい。
[転がり抵抗]
転がり抵抗試験機を用い、下記の測定条件で転がり抵抗を測定した。
使用リム:7.5×22.5
内圧:800kPa
荷重:29.42kN
速度:80km/h
この結果が、比較例1のタイヤを100とした指数として、下記の表1から5に示されている。この指数の数値が小さいほど好ましい。
Figure 0006147574
Figure 0006147574
Figure 0006147574
Figure 0006147574
Figure 0006147574
表1から5に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤと同等の転がり抵抗を維持しつつ、ビード耐久性が向上している。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたタイヤは、重荷重用タイヤに広く適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
10・・・ビード
12・・・カーカス
16・・・補強層
16a・・・内片部
16b・・・外片部
16e・・・外端
28・・・ゴムシート
28e・・・外端
28f・・・内端
36・・・コア
38・・・エイペックス
40・・・硬質エイペックス
42・・・軟質エイペックス
44・・・カーカスプライ
44a・・・主部
44b・・・折り返し部
44e・・・外端

Claims (7)

  1. トレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールよりも軸方向内側に位置する一対のビードと、このトレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、補強層と、歪み低減部材とを備えており、
    このビードがコアとこのコアの半径方向外側に延びるエイペックスとを備えており、
    このカーカスがカーカスプライを備えており、このカーカスプライがコアの周りを軸方向内側から外側に向かって折り返されており、カーカスプライには一方のビードと他方のビードとの間に位置する主部とビードの軸方向外側に位置する折り返し部とが形成されており、
    この補強層がコアの周りを巻かれており、補強層には主部の軸方向内側に位置して半径方向外向きに延びる内片部と、折り返し部の軸方向外側に位置して半径方向外向きに延びる外片部とが形成されており、
    折り返し部の外端を通りエイペックスの軸方向内側面に垂直に交わる直線とエイペックスの軸方向内側面との交点をA点としたとき、
    この内片部の外端がA点より半径方向外側に位置しており、
    この歪み低減部材が、少なくともA点から内片部の外端までの、主部と内片部との間に配置されており、
    この歪み低減部材の複素弾性率が3MPa以上15MPa以下であり、
    この歪み低減部材がその内端から外端まで上記主部に沿って延びており
    この歪み低減部材の半径方向内端がA点より半径方向内側に位置しており、この歪み低減部材の半径方向内端からA点までの距離Daが0mmを超え20mm以下であり、
    この歪み低減部材の外端が補強層の内片部の外端より半径方向外側に位置している空気入りタイヤ。
  2. 半径方向において、上記歪み低減部材の半径方向内端より内側で、上記カーカスプライの上記主部の軸方向外面と上記補強層の上記内片部の軸方向内面とが積層されている請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記歪み低減部材がゴムシートである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記歪み低減部材の厚みTが0.3mm以上2.5mm以下である請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記歪み低減部材の半径方向外端から内片部の外端までの距離Dbが0mmを超え30mm以下である請求項1から4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. エイペックスがコアから半径方向外向きに延びる硬質エイペックスと、この硬質エイペックスから半径方向外向きに延びる軟質エイペックスとを備えており、
    この硬質エイペックスが半径方向外向きに先細りに形成されており、
    この硬質エイペックスの高さが30mm以上50mm以下である請求項1から5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 上記硬質エイペックスの半径方向外向きの先端が、半径方向にA点に対して20mm内側から10mm外側までの間に位置している請求項6に記載の空気入りタイヤ。
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