JP2016182925A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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拓也 藤澤
Takuya Fujisawa
拓也 藤澤
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Abstract

【課題】操縦安定性及び耐久性に優れた空気入りタイヤの提供。
【解決手段】タイヤ12のカーカスプライ44は、主部52と巻き上げ部54と折り返し部56とを備えている。この主部52は、一対のビード18の間に架け渡されている。この巻き上げ部54は、カーカスプライ44がビード18の周りを軸方向内側から外側に折り返されて形成されている。この巻き上げ部54は、半径方向外向きに延びている。この折り返し部56は、巻き上げ部54の半径方向外端54aから半径方向内向きに折り返されて形成されている。この折り返し部56は、半径方向内向きに延びている。タイヤ高さHに対して巻き上げ部の半径方向外端の高さH1の比(H1/H)は、0.5以上0.9以下である
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
図3には、従来の空気入りタイヤ2が示されている。このタイヤ2は、ビード4とカーカスプライ6の巻き上げ部8との間に延在する補強層10を備えている。この補強層10は、補強用コードとしてのスチールコードとトッピングゴムとからなっている。この補強層10は、タイヤ2の剛性を向上させる。この補強層10は、タイヤ2の横剛性の向上に寄与する。この補強層10は、タイヤ2の操縦安定性の向上に寄与する。
特開2012−179944号公報には、有機繊維補強層と金属補強層とを備えるタイヤが開示されている。この有機繊維補強層は、補強用コードとしての有機繊維コードとトッピングゴムからなる。金属補強層は、補強用コードとしての金属コードとトッピングゴムとからなる。この有機繊維補強層と金属補強層とがサイドウォールに沿って延在している。この有機繊維補強層及び金属補強層は、タイヤ2の補強層10と同様に、このタイヤの操縦安定性の向上に寄与する。
特開2012−179944号公報
補強用コードを有する補強層6は、剥離を招来し易い。このタイヤ2は、耐久性に劣り易い。同様に、特開2012−179944号公報のタイヤも、補強用コードを有する補強層を備えており、耐久性に劣り易い。
本発明の目的は、操縦安定性に優れ、且つ耐久性にも優れたタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード及びカーカスを備えている。上記トレッドは、路面に接地するトレッド面を形成している。それぞれのサイドウォールは、上記トレッドの端から半径方向内向きに延びている。それぞれのビードは、サイドウォールの半径方向内側に位置している。上記カーカスは、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されている。上記カーカスは、カーカスプライを備えている。カーカスプライは、コードとトッピングゴムとからなっている。このカーカスプライは、主部と巻き上げ部と折り返し部とを備えている。この主部は、一対のビードの間に架け渡されている。この巻き上げ部は、カーカスプライがビードの周りを軸方向内側から外側に折り返されて形成されている。この巻き上げ部は、半径方向外向きに延びている。この折り返し部は、巻き上げ部の半径方向外端から半径方向内向きに折り返されて形成されている。この折り返し部は、半径方向内向きに延びている。タイヤ高さHに対して巻き上げ部の半径方向外端の高さH1の比(H1/H)は、0.5以上0.9以下である。
好ましくは、上記ビードは、コアとコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えている。上記折り返し部の半径方向内端は、エイペックスの半径方向外端より半径方向内側に位置している。
好ましくは、このタイヤは、架橋ゴムからなるゴム補強層を備えている。このゴム補強層は、巻き上げ部と折り返し部との間に積層されている。このゴム補強層は、折り返し部の半径方向外端から内端まで折り返し部に沿って延びている。
好ましくは、上記ゴム補強層の半径方向内端は、折り返し部の半径方向内端と半径方向において同じ位置に位置している。又は、このゴム補強層の半径方向内端は、折り返し部の半径方向内端とより内側に位置している。この折り返し部の半径方向内端から補強層の半径方向内端までの長さLは、0以上10mm以下である。
好ましくは、このタイヤは、その内面を形成するインナーライナーを備えている。上記ゴム補強層の厚さをTrとし、この厚さTrが測定される半径方向位置においてインナーライナーの内面からサイドウォールの外面までの厚さをTsとする。このとき、厚さTsに対する厚さTrの比(Tr/Ts)は、0を越え0.4以下である
このタイヤでは、カーカスは折り返し部を備えている。この折り返し部は、サイドウォールの剛性の向上に寄与する。このタイヤは、操縦安定性に優れている。この折り返し部は、カーカスプライの一部であり、剥離の起点になり難い。このタイヤは、従来の補強層を備えるタイヤに比べて、耐久性の低下が抑制されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤが示された断面図である。 図2は、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤが示された断面図である。 図3は、従来の空気入りタイヤが示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ12が示された断面図である。この図1において上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面に垂直な方向が周方向である。一点鎖線CLは、赤道面を表す。直線BLは、ビードベースラインを表す。このビードベースラインは、タイヤ12が基づく規格で定められるビード径位置を通って、タイヤ12の軸方向に延びる直線である。
このタイヤ12は、トレッド14、サイドウォール16、ビード18、カーカス20、ベルト22、バンド24、インナーライナー26、チェーファー28及びゴム補強層としての補強層30を備えている。このタイヤ12は、チューブレスタイプの空気入りタイヤである。このタイヤ12は、四輪自動車に装着される。
トレッド14は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド14は、路面と接地するトレッド面32を形成している。このトレッド14は、半径方向において、内側に位置するベース層34と、このベース層34の外側に位置するキャップ層36とを備えている。このキャップ層36が、トレッド面32を形成している。トレッド面32には、溝38が形成されている。この溝38により、トレッド面32に、トレッドパターンが形成される。
このベース層34及びキャップ層36は、それぞれ架橋ゴムからなっている。ベース層34及びキャップ層36の架橋ゴムは、それぞれ異なっている。ベース層34は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層34の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層36は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
サイドウォール16は、トレッド14の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール16は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。サイドウォール16は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール16は、カーカス20の外傷を防止する。
ビード18は、サイドウォール16から半径方向略内向きに延びている。ビード18は、コア40と、このコア40から半径方向外向きに延びるエイペックス42とを備えている。エイペックス42は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス42は、高硬度の架橋ゴムからなる。コア40はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。
カーカス20は、トレッド14及びサイドウォール16の内面に沿って延びている。このカーカス20は、軸方向一方のビード18と他方のビード18との間に架け渡されている。このカーカス20は、カーカスプライ44からなる。図示されていないが、カーカスプライ44は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト22は、カーカス20とトレッド14との間に位置している。ベルト22は、内側層46及び外側層48を備えている。内側層46の半径方向外側に外側層48が積層されている。この内側層46及び外側層48は、図示されていないが、コードとトッピングゴムとからなる。このコードの材質は、スチール又は有機繊維である。有機繊維の具体例としては、アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維及びポリエチレンナフタレート繊維が挙げられる。ベルト22の軸方向幅は、好ましくはタイヤ12の最大幅の0.7倍以上である。
バンド24は、ベルト22の半径方向外側に位置している。バンド24の幅はベルト22の幅よりも大きい。バンド24は、軸方向の一方端24aから図示されない他方端24aまで延在している。このバンド24は、所謂フルバンドである。バンド24は、赤道面において、ベルト22の半径方向外側に積層されている。
図示されないが、このバンド24は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド24は、所謂ジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト22が拘束されるので、ベルト22のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。このタイヤ12では、ベルト22及びバンド24が補強層を構成している。
インナーライナー26は、カーカス20の内周面に接合されている。インナーライナー26は、架橋ゴムからなる。インナーライナー26には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー26は、タイヤ2の内面50を形成する。この内面50は、タイヤ12の内側の表面である。タイヤ12がリムに組み込まれて空気が充填されると、このインナーライナー26が内圧を保持する。
チェーファー28は、ビード18の近傍に位置している。タイヤ12がリムに組み込まれると、このチェーファー28がリムと当接する。この当接により、ビード18の近傍が保護される。
このタイヤ2では、カーカスプライ44は、主部52、一対の巻き上げ部54及び一対の折り返し部56を備えている。この主部52は、一対のビード18の間に架け渡されている。カーカスプライ44は、コア40の周りで軸方内側から外側に折り返されている。この折り返しにより、主部52の端から連続して延びる巻き上げ部54が形成されている。この巻き上げ部54は、コア40及びエイペック42に沿って半径方向外向きに延びている。この巻き上げ部54は、その半径方向外端で軸方向内側から外側に折り返されていいる。この折り返しにより、巻き上げ部54の外端から連続して延びる折り返し部56が形成されている。この折り返し部56は、巻き上げ部54の外端から半径方向内向きに延びている。この折り返し部56は、巻き上げ部54に沿って延びている。
補強層30は、軸方向において、巻き上げ部54と折り返し部56との間に積層されている。このカーカスプライ44が補強層30の半径方向外端30aで折り返されて、巻き上げ部54の外端54aと折り返し部56とが形成されている。この外端54aは、折り返し部56の外端でもある。この補強層30は、架橋ゴムからなっている。この補強層30は、金属コード、有機繊維コード等の補強用コードを含まれない。
この補強層30の架橋ゴムの複素弾性率Erが大きいタイヤ12は、剛性に優れる。一方で、この複素弾性率Erが大き過ぎると、タイヤ12の耐久性が低下する。この複素弾性率Erは、サイドウォール16の架橋ゴムの複素弾性率Esより大きくされる。このサイドウォール16の複素弾性率Esは、例えば4MPa以上7MPa以下にされる。この複素弾性率Erは、エイペックス42の架橋ゴムの複素弾性率Eeより小さくされる。このエイペックス42の複素弾性率Eeは、例えば20MPa以上60MPa以下である。
図1の両矢印Hは、タイヤ12の高さを表している。この高さHは、ビードベースラインから赤道面におけるトレッド面32までの距離として測定される。両矢印H1は、巻き上げ部54の半径方向外端54aの高さを表している。この高さH1は、ビードベースラインから外端54aまでの距離として測定される。この高さH及び高さH1は、半径方向の直線距離として測定される。
図1の両矢印Lは、折り返し部56の半径方向内端56aから補強層30の半径方向内端30bまでの距離を表している。この距離Lは、内端56aの位置から内端30bまでの補強層30の長さを表している。この長さLは、補強層30に沿って測定される。
図1の両矢印Trは、補強層30の厚さを表している。両矢印Tsは、サイドウォール部58の厚さを表している。この厚さTsは、タイヤ12の内面50から外面60までのタイヤ12の厚さである。この厚さTsは、サイドウォール16、カーカス20、補強層30及びインナーライナー26の厚さを含む。この厚さTsは、更にエイペックス42の厚さを含んでもよい。この厚さTsは、厚さTrが測定される位置で測定される。厚さTsは、補強層30の厚さTrが測定される方向で測定される。
このタイヤ12では、折り返し部56が巻き上げ部54の外端54aで折り返されて形成されている。この折り返し部56は、外端54aから半径方向内向きに延びている。この折り返し部56が巻き上げ部54の軸方向外側に積層されている。この折り返し部56は、サイドウォール部58の剛性の向上に寄与する。このタイヤ12では、操縦安定性が向上している。
この折り返し部58は、カーカスプライ44の一部である。この折り返し部58は、主部54と巻き上げ部56と一体に形成されている。この折り返し部58は、剥離等の損傷を生じ難い。このタイヤ12は、サイドウォール部58の剛性を向上させながら、耐久性の低下が抑制されている。
この巻き上げ部54の外端54aの高さH1を高くすることで、サイドウォール部58の剛性を向上しうる。剛性の向上の観点から、タイヤ12の高さHに対して外端54aの高さの比(H1/H)は、好ましくは0.5以上であり、更に好ましくは0.6以上である。一方で、高さH1を低くすることで、タイヤ12の耐久性の低下を抑制しうる。この耐久性の観点から、比(H1/H)は、好ましくは0.9以下であり、更に好ましくは0.8以下である。
この折り返し部56はエイペックス42の半径方向外端42aより半径方向内側に延びている。内端56aは、外端42aの半径方向内側に位置している。エイペックス42と折り返し部56とが軸方向に見て重なり合う。この重なり合いにより、この内端56aの内側で剛性が大きく変化することが抑制されている。この重なり合いは、サイドウォール部58の剛性の向上と、耐久性の向上とに寄与している。
このタイヤ12では、補強層30が巻き上げ部54と折り返し部56との間に積層されている。補強層30は、折り返し部56の外端から下端54aまで折り返し部に沿って延びている。この補強層30は、サイドウォール部58の剛性の向上に寄与する。この補強層30は、操縦安定性の向上に寄与する。
このカーカスプライ44は補強層30の外端30aで折り返されている。この補強層30を間にして折り返されることで、カーカスプライ44の折り返しの屈曲半径が小さくなることが緩和されている。カーカスプライ44の折り返しが、カーカスプライ44の損傷の起点になることが抑制されている。この補強層30は、タイヤ12の耐久性の向上に寄与している。
サイドウォール部58での剛性差が大きくなること抑制する観点から、エイペックス42と補強層30とが軸方向に見て重なり合うことが好ましい。補強層30の内端30bが折り返し部56の内端56aより半径方向内側に位置するすることが好ましい。このように構成することで、サイドウォール部58での半径方向の剛性差が大きくなることが抑制される。この剛性差が大きくなることを抑制する観点から、好ましくは、内端30bは内端56aと半径方向において同じ位置にされる。更に好ましくは、図1に示される様に、内端30bは内端56aより半径方向内側に位置にされる。
この観点から、折り返し部56の内端56aから補強層30の内端30bまでの、補強層30の長さLは、好ましくは0以上であり、更に好ましくは2mm以上であり、特に好ましくは4mm以上である。一方で、この長さLが長くされることで、タイヤ12の質量が増加する。質量の増加は、蓄熱を増大させる。質量の増加は、耐久性を低下させ、転がり抵抗を増大させる。この観点から、この長さLは、好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは8mm以下であり、特に好ましくは6mm以下である。
この補強層30を厚くすることでサイドウォール部58の剛性を向上しうる。この観点から、厚さTsに対する厚さTrの比(Tr/Ts)は、好ましくは0を越えており、更に好ましくは0.1以上であり、特に好ましくは0.2以上である。一方で、この厚さTrを薄くすることで、蓄熱が抑制される。この厚さTrを薄くすることで、耐久性を向上しうる。この観点から、この比(Tr/Ts)は、好ましくは0.4以下であり、更に好ましくは0.3以下である。
図2には、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤ62が示されている。このタイヤ62は、補強層30を備えていない他は、タイヤ12と同様の構成を備えている。カーカスプライ44の折り返し部56は巻き上げ部54に積層されている。その他の構成は、タイヤ12と同様の構成であり、その説明が省略される。図2には、タイヤ12と同様の構成については、同じ符号を用いて表している。
本発明では、折り返し部56を備えることで、サイドウォール部58の剛性が向上している。この折り返し部58は、カーカスプライ44の一部である。この折り返し部58は、主部54と巻き上げ部56と一体に形成されている。この折り返し部58は、軸方向において、同じ材質からなる巻き上げ部56と接合されている。この折り返し部58は、剥離等の損傷を生じ難い。このタイヤ62は、耐久性に優れている。
本発明では、複素弾性率Er、複素弾性率Es及び複素弾性率Eeは、「JIS K 6394」の規定に準拠して、下記の測定条件により、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所社製の商品名「VESF−3」)を用いて計測される。この計測では、測定されるゴム組成物から板状の試験片(長さ=45mm、幅=4mm、厚み=2mm)が形成される。この試験片が、計測に用いられる。
初期歪み:10%
振幅:±2.0%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
本発明では、特に言及がない限り、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[テスト1]
[実施例1]
図1に示された構造を備えたタイヤを得た。このタイヤサイズは、「265/35R18」であった。タイヤの高さHに対して折り返し部の外端の高さH1の比(H1/H)と、補強層の厚さTrとは、表1に示される通りであった。この厚さTrは、補強層が位置する範囲で、サイドウォール部の厚さTsが最も薄くなる位置で測定された。このタイヤでは、カーカスプライの主部が最も軸方向外側にある位置の近傍で、厚さTrが測定された。
[比較例1]
図3に示された構造を備えたタイヤを得た。このタイヤのカーカスプライは折り返し部を備えていない。このタイヤは、軸方向においてビードとカーカスの巻き上げ部との間に、スチールコードとトッピングゴムとからなる補強層を備えていた。
[比較例2]
補強層のコードが有機繊維コードである他は、比較例1と同様にしてタイヤが得られた。
[実施例2]
補強層の厚さTrが表1に示される通りにされた他は、実施例1と同様にしてタイヤが得られた。
[実施例3]
図2に示された構造を備えたタイヤを得た。このタイヤは、補強層を備えない他は、実施例1と同様にされた。
[実施例4−7]
比(H1/H)が表2に示されるようにされた他は、実施例3と同様にしてタイヤが得られた。
[操縦安定性]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに正規内圧となるように空気を充填した。このタイヤを、乗用車に装着した。ドライバーに、この乗用車を運転させて、操縦安定性を評価させた。この評価は、ドライバーの官能評価である。この結果が、比較例1のタイヤを100とする指数として下記の表1及び2に示されている。この評価結果は、数値が大きいほど好ましい。
[耐久性]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を120kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、7.0kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、200km/hの速度で、ドラムの上を走行させた。タイヤが破壊するまでの走行距離を、測定した。この結果が、比較例1のタイヤを100とする指数として、下記の表1及び2に示されている。この評価結果は、数値が大きいほど、好ましい。
Figure 2016182925
Figure 2016182925
[テスト2]
[実施例8−10]
図1に示された構造を備えたタイヤを得た。このタイヤサイズは、「265/35R18」であった。折り返し部の内端から補強層の内端までの、補強層の長さLは、10mmにされた。インナーライナーの内面からサイドウォールの外面までの厚さTsと補強層の厚さTrとの比(Tr/Ts)が、表3の示される様にされて、タイヤが得られた。この厚さTr及び厚さTsは、テスト1と同様にして、補強層が位置する範囲で、サイドウォール部の厚さTsが最も薄くなる位置で測定された。
[実施例11−13]
折り返し部の内端から補強層の内端までの、補強層の長さLが表3の示される様にされ他は、実施例8と同様にしてタイヤが得られた。
[操縦安定性及び耐久性]
テスト1と同様にして、操縦安定性及び耐久性が評価された。この結果が、テスト1の比較例1のタイヤを100とする指数として下記の表3に示されている。この評価結果は、数値が大きいほど好ましい。
Figure 2016182925
表1から3に示されるように、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、操縦安定性と耐久性とに優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るタイヤは、四輪自動車、二輪自動車等種々の車両に装着されうる。
12、62・・・タイヤ
14・・・トレッド
16・・・サイドウォール
18・・・ビード
20・・・カーカス
30・・・補強層
40・・・コア
42・・・エイペックス
44・・・カーカスプライ
50・・・内面
52・・・主部
54・・・巻き上げ部
56・・・折り返し部
58・・・サイドウォール部
60・・・外面

Claims (5)

  1. トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード及びカーカスを備えており、
    上記トレッドが路面に接地するトレッド面を形成しており、
    それぞれのサイドウォールが上記トレッドの端から半径方向内向きに延びており、
    それぞれのビードがサイドウォールの半径方向内側に位置しており、
    上記カーカスが、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており、
    上記カーカスがカーカスプライを備えており、カーカスプライがコードとトッピングゴムとからなっており、
    このカーカスプライが主部と巻き上げ部と折り返し部とを備えており、
    この主部が一対のビードの間に架け渡されており、
    この巻き上げ部がカーカスプライがビードの周りを軸方向内側から外側に折り返されて形成されており、この巻き上げ部が半径方向外向きに延びており、
    この折り返し部が巻き上げ部の半径方向外端から半径方向内向きに折り返されて形成されており、この折り返し部が半径方向内向きに延びており、
    タイヤ高さHに対して巻き上げ部の半径方向外端の高さH1の比(H1/H)が0.5以上0.9以下である空気入りタイヤ。
  2. 上記ビードがコアとコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えており、
    上記折り返し部の半径方向内端がエイペックスの半径方向外端より半径方向内側に位置している請求項1に記載のタイヤ。
  3. 架橋ゴムからなるゴム補強層を備えており、
    このゴム補強層が巻き上げ部と折り返し部との間に積層されており、
    このゴム補強層が折り返し部の外端から内端まで折り返し部に沿って延びている請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 上記ゴム補強層の半径方向内端が折り返し部の半径方向内端と半径方向において同じ位置か又は折り返し部の半径方向内端より内側に位置しており、
    この折り返し部の半径方向内端から補強層の半径方向内端までの長さLが0以上10mm以下である請求項3に記載のタイヤ。
  5. 内面を形成するインナーライナーを備えており、
    上記ゴム補強層の厚さをTrとし、この厚さTrが測定される半径方向位置においてインナーライナーの内面からサイドウォールの外面までの厚さをTsとしたときに、
    厚さTsに対する厚さTrの比(Tr/Ts)が0を越え0.4以下である請求項3又は4に記載のタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112757843A (zh) * 2019-10-21 2021-05-07 住友橡胶工业株式会社 轮胎

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