JP6052108B2 - 車両のエンジンルーム内構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のエンジンルーム内構造に関する。
従来より、エンジンルーム内に冷却ファンを設けて、この冷却ファンから送り出される冷却風によってエンジンルーム内の熱、特にエンジンの排気系部品から発せられる熱を掃気し、これにより、エンジンルーム内の各種部品を冷却することが行われている。また、冷却ファンから送り出される風の向きを変更して、特に冷却を図りたい部品や部位に冷却風を案内することが検討されている。
例えば、特許文献1には、エンジンルーム内に、車幅方向に気筒配列された横置きエンジンが配置され、エンジンの前方にエキゾーストマニホールドが配置され、エキゾーストマニホールドの車幅方向外側にオルタネータが配置され、これらの前方に冷却ファンが配置された車両において、オルタネータの車幅方向内側端に設けられた電子部品を冷却するために、オルタネータのうち電子部品よりも車幅方向外側の部分に上下および前後に延びる板状の整流板を固定して、この整流板によって冷却ファンからの風を電子部品側に案内するようにした構造が開示されている。
特許2921373号公報
前記特許文献1の構造では、エンジンルーム内に新たな部品である整流板を追加せねばならず、エンジンルーム内のレイアウトが困難になるという問題がある。また、整流板は単なる板状部材であり、指向性が低く高い冷却効果を得られないという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、エンジンルーム内のレイアウトを容易にしつつ、高い冷却効果を得ることのできる車両のエンジンルーム内構造の提供を目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、車両前後方向に気筒配列された縦置きエンジンが配置された車両のエンジンルーム内構造であって、前記エンジンは、エンジン本体と当該エンジン本体の車幅方向一方側に設けられた排気通路を有し、前記エンジンの前方に、車両停止後も後方に向かって冷却風を送風可能な冷却ファンが設けられ、前記冷却ファンと前記排気通路との間に、これらの間に配置された部品を車体構造物に取り付けるための取付ブラケットが配置され、前記取付ブラケットに、前記冷却風が通過可能な車両前後方向に延びる導風通路が設けられており、前記導風通路の前端部に、前記冷却ファンから送り出された冷却風を当該導風通路内に導入する導入口が設けられるとともに、前記導風通路の後端部に当該導風通路を通過した空気を前記排気通路周辺の熱気を車両後方に掃気するように排出する排出口が設けられたことを特徴とする車両のエンジンルーム内構造を提供する(請求項1)。
この構造によれば、エンジンルームのレイアウト性を良好に確保しつつ、高い冷却効果を得ることができる。
すなわち、この構造では、前後方向に延びる指向性を有した導風通路によって冷却ファンからの冷却風が排気通路側に案内されるため、排気通路周辺の熱気をより確実にエンジンルーム後方へ掃気することができる。しかも、この導風通路が既存の部品を取り付けるための取付ブラケットに形成されており、新たな部品を追加する必要がないため、エンジンルーム内のレイアウト性を確保することができる。また、取付ブラケットに導風通路が形成されることで取付ブラケット自体の剛性も向上する。
本発明において、前記導入口の開口面積は、前記排出口の開口面積よりも大きいのが好ましい(請求項2)。
このようにすれば、導風通路内で冷却風の流速を増大させて排気通路周辺に流速の高い冷却風を供給することができ、排気通路周辺の熱気をより確実に後方へ掃気することができる。
また、本発明において、前記取付ブラケットは、前記導入口の前方および下方に設けられて下斜め前方に傾斜する誘導部を有するのが好ましい(請求項3)。
このようにすれば、誘導部に向かって流れてきた冷却風を導風通路内に導くことができる。そのため、より多くの冷却風をエンジン側へ供給して、冷却効果を高めることができる。
また、本発明において、前記導風通路を囲む取付ブラケットの周壁のうち、車幅方向外側に配置される第1側壁が車幅方向内側に配置される第2側壁よりも前方に延びているのが好ましい(請求項4)。
このようにすれば、車幅方向外側に向かう冷却風を導風通路内に導くことができる。そのため、より多くの冷却風をエンジン側へ供給して、冷却効果を高めることができる。
また、本発明において、前記取付ブラケットは、上下方向において、前記冷却ファンの上下方向中央よりも上方に位置しており、前記導風通路を囲む取付ブラケットの周壁のうち、上側に配置される上壁が前記導入口よりも前方に延びているのが好ましい(請求項5)。
このようにすれば、上方に向かう冷却風を導風通路内に導くことができる。そのため、より多くの冷却風をエンジン側へ供給して、冷却効果を高めることができる。
また、本発明において、前記取付ブラケットは、当該取付ブラケットを介して車体構造物に取り付けられる前記部品と一体に成形されているのが好ましい(請求項6)。
このようにすれば、取付ブラケットおよび取付ブラケットを介して車体構造物に取り付けられる部品の剛性を高めることができる。
前記取付ブラケットが車体に取り付ける前記部品としては、吸気系部品が挙げられる(請求項7)。
さらに、前記吸気系部品としては、前記冷却ファンと前記エンジンとの間に配置されたエアクリーナに接続された吸気レゾネータが挙げられる(請求項8)。
また、本発明において、前記エンジンの後端部のうち車幅方向において前記排気通路が設けられた側の部分に、レイアウトの関係により排気カムシャフトにより駆動される燃料ポンプが設けられる場合がある(請求項9)。
このような燃料ポンプのレイアウトにおいても、燃料ポンプがレイアウトされた場合においても、導風通路からの冷却風により排気通路周辺の熱気を車両後方へ掃気することができるため、燃料ポンプが熱害を受けるのをより確実に防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、エンジンルームのレイアウト性を良好に確保しつつ、高い冷却効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る車両のエンジンルーム内構造を示す概略平面図である。 図1に示すエンジン周辺の構造を示す概略斜視図である。 図2の正面図である。 図2の一部を拡大して示す図である。 取付ブラケット周辺を示す斜視図である。 レゾネータアッシーの正面図である。 レゾネータアッシーの背面図である。 レゾネータアッシーの側面図である。 レゾネータアッシーの側面図である。 図6のX−X断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両のエンジンルーム内構造を示す平面図である。本実施形態ではエンジン20が配置されるエンジンルーム10は、車両の前方に設けられている。図1では、エンジンルーム10内に配置される部品の一部のみを示している。以下、ここでは、車両前後方向を単に前後方向といい、車幅方向を単に左右方向という。また、図1における右側を単に右側といい、図1における左側を単に左側という。図2は、エンジン20周辺の構造を示す斜視図である。なお、図2では、図1に対して、後述するファン30のファン本体32およびバッテリ50は省略している。図3は、エンジン20周辺の構造を示す正面図である。
エンジンルーム10は、車体構造物としての各種フレームにより区画されている。具体的には、車両前側部分には、エンジンルーム10の底部に設けられて前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム61,61と、エンジンルーム10の上部に設けられて前後方向に延びる左右一対のエプロンアッパメンバ62,62と、このエプロンアッパメンバ62,62の前端間にわたって左右に延びるシュラウドアッパーパネル63とが設けられている。
エンジンルーム10内には、エンジン20に加えて、高圧燃料ポンプ(燃料ポンプ)28、冷却ファン30、レゾネータ42、エアクリーナ43、バッテリ50が配置されている。
エンジン20は、エンジンルーム10の左右略中央に配置されている。エンジン20は、多気筒エンジンであってこれら気筒は前後方向に配列されている。すなわち、エンジン20は、エンジンルーム10内に縦置きされている。本実施形態では、エンジン20は、直噴型の直列4気筒エンジンである。エンジン20のインテークマニホールド24およびエギゾーストマニホールド(排気通路)26は、それぞれエンジン本体21の左右に配置されている。具体的には、インテークマニホールド24は、エンジン本体21の右側に配置されており、エギゾーストマニホールド26はエンジン本体21の左側に配置されている。
高圧燃料ポンプ28は、気筒に設けられたインジェクタに高圧の燃料を供給するためのものである。前述のように、本実施形態では、エンジン20は直噴エンジンであり、高圧燃料ポンプ28により高圧化された燃料が気筒内に直接噴射される。高圧燃料ポンプ28は、エンジン20の排気カムシャフト(不図示)により駆動される。高圧燃料ポンプ28は、エンジン本体21の後側面(後端部)に取り付けられており、排気カムシャフトの後端部にポンプ用カムを介して連結されている。前述のように、エギゾーストマニホールド26はエンジン本体21の左側に設けられており、排気カムシャフトはエンジン本体21の左側部分に位置する。この配置に合わせて、高圧燃料ポンプ28は、エンジン本体21の後側面の左側部分に配置されている。
冷却ファン30は、エンジンルーム10内の各種部品を冷却するためのものであり、冷却風を後方へ送り出してエンジンルーム10内の熱気を後方に掃気する。特に、エギゾーストマニホールド26内には高温の排ガスが流れており、エンジンルーム10内のうちこのエギゾーストマニホールド26周辺の温度は高温になりやすい。そのため、この部分が高温化することでヘッドカバーのガスケットの熱劣化等が生じるおそれがあり、冷却ファン30によりエギゾーストマニホールド26周辺の熱気がより確実に後方へ掃気されることが望まれている。
冷却ファン30は、ファンシュラウド31とファンシュラウド31内に収容されたファン本体32とを有する。ファン本体32は、図3に示すように、複数の羽を有しており、この羽の回転によって後方に放射状に空気を送風する。
冷却ファン30は、シュラウドアッパーパネル63の下方であって、エンジンルーム10の前端に配置されたラジエータ(不図示)の直ぐ後ろに配置されている。また、冷却ファン30は、エンジンルーム10の左右略中央に配置されており、エンジン20の前方に位置している。ファン本体32の左右の幅は、エンジン本体21の左右の幅と同程度である。
本車両では、冷却ファン30は、車両停止後も稼働される。具体的には、車両停止後であってもエンジンルーム内の温度、詳細には、エンジン冷却水の温度が所定温度以上の場合には、冷却ファン30は稼働される。
レゾネータ42、エアクリーナ43は、いずれも、吸気系の部品である。
エアクリーナ43は、冷却ファン30とエンジン20との間であって冷却ファン30の直ぐ後方に配置されており、冷却ファン30とエアクリーナ43とエンジン20とは前後方向に並んでいる。本実施形態では、エアクリーナ43は略直方体の箱であり、その左右方向の幅は、エンジン本体21の左右の幅およびファン本体32の左右の幅とほぼ同じに設定されており、図3等に示すように、これらは前方視で互いに重なり合っている。また、エアクリーナ43は、エンジンルーム10内の上側部分に配置されている。詳細には、エアクリーナ43は、冷却ファン30のファン本体32の上下中央よりも上方に位置している。エアクリーナ43は吸気管44を介してインテークマニホールド24に接続されている。具体的には、吸気管44は、エアクリーナ43の後右側部分から右後ろ方向に延びてインテークマニホールド24に接続されている。
エアクリーナ43は、樹脂等の比較的やわらかい部材で成形されている。そのため、本車両では、前記のようにエアクリーナ43がエンジン20の前方に配置されることで、車両前突時にエンジン20へ衝突荷重が伝達するのが抑制される。すなわち、車両前突時に、エアクリーナ43が変形して衝撃を吸収するため、エンジン20へ加えられる衝突荷重が小さく抑えられる。特に、本実施形態では、前記のように、エアクリーナ43の左右幅がエンジン本体21の左右幅と同程度に設定されているため、エアクリーナ43によりエンジン本体21への衝突荷重の伝達がより確実に抑制される。なお、バッテリ50は、エアクリーナ43の右側に配置されている。
レゾネータ42は、エアクリーナ43の左側面から前方に向かって延びてシュラウドアッパーパネル63付近で開口する吸気ダクト41の途中に設けられている。本実施形態では、レゾネータ42は、2本の管状部材(先端は閉じている)からなり、吸気ダクト41の表面からそれぞれ外側に延びている。
吸気ダクト41は、それぞれ個別に成形される、レゾネータ42を有しエアクリーナ43に接続される下流側部分41bと、これよりも上流側の部分41aとからなる。
吸気ダクト41の下流側部分41bは、エアクリーナ43から左側に水平に延びた後、上斜め右側に向かって湾曲している。この下流側部分41bは、円管である。レゾネータ42は、この吸気ダクト41の下流側部分41bのうち、湾曲する部分に設けられており、この吸気ダクト41の下流側部分41bと一体に成形されている。
吸気ダクト41の上流側部分41aは、下流側部分41bの前端から湾曲しつつ前方に延びている。吸気ダクト41の上流側部分41aは、その前端部分がブラケット45によりシュラウドアッパーパネル63に取り付けられることで車体に取り付けられている。
一方、レゾネータ42と一体に成形されてエアクリーナ43の左側面に接続される吸気ダクト41の下流側部分41bは、エアクリーナ43とレゾネータ42との間に位置する下流端部分が取付ブラケット70によりシュラウドアッパーパネル63に取り付けられることで車体に取り付けられている。前述のように、レゾネータ42と吸気ダクト41の下流側部分41bとは、一体に成形されている。そのため、取付ブラケット70は、吸気ダクト41の下流側部分41bを車体に取り付けるための取付ブラケットとして機能するとともに、レゾネータ42を車体に取り付けるための取付ブラケットとしても機能する。
取付ブラケット70は、吸気ダクト41の上面からシュラウドアッパーパネル63に向かって上方および前方に延びている。ここで、前述のように、エアクリーナ43とエンジン本体21とは、左右の幅がほぼ同じであって前方視で互いに重なり合っている。また、エアクリーナ43は冷却ファン30のファン本体32の上下中央よりも上方に位置している。そして、取付ブラケット70は、エアクリーナ43の左側面に接続された吸気ダクト41の下流側部分41bの下流端部分に設けられて、上方に延びている。そのため、この取付ブラケット70は、図3等に示すように、ファン本体32の上下中央よりも上方に位置するとともに、エンジン20の左側に配置されたエギゾーストマニホールド26の前方に位置して、エギゾーストマニホールド26と前方視で重なり合っている。
取付ブラケット70の詳細構造について、図4〜図10を用いて次に説明する。
本実施形態では、取付ブラケット70と、レゾネータ42を含む吸気ダクト41の下流側部分41bとは互いに一体に成形されており、一体のレゾネータアッシー80として構成されている。
図4は、取付ブラケット70周辺の平面図である。図5は、レゾネータアッシー80の斜視図である。図6、図7は、それぞれ、レゾネータアッシー80の正面図、背面図である。図8、図9は、それぞれ、レゾネータアッシー80の側面図である。図10は、図6のX−X線断面図である。
取付ブラケット70は、それぞれ板状の、左側板(第1側壁、周壁)71、右側板(第2側壁、周壁)72、通路天板(上壁、周壁)73と、背面板74、取付け板75、誘導板(誘導部)76を有する。
左側板71と右側板72とは、それぞれ、吸気ダクト41の上面から上方に延びるとともにこの上面に沿って前後方向に延びる板状部材である。これら板71、72は、左右に互いに平行に配置されている。本実施形態では、これら板71、72は、垂直に延びている。
図5、図8等に示すように、左側板71と右側板72のうち、右側すなわち車幅方向内側であって冷却ファン30により近い側に配置された右側板72は、吸気ダクト41の外周面の前端とほぼ同じ位置から、吸気ダクト41の後端よりも前方の位置まで延びている。前述のように、吸気ダクト41の下流側部分41bは円管である。そのため、右側板72の下縁は円弧状である。そして、この右側板72の下縁の前端の高さは後端の高さよりも下方に位置している。本実施形態では、図8に示すように、右側板72は、吸気ダクト41の外周面の前端から、この吸気ダクト41の外周面の上端と後端との略中央まで延びている。
一方、左側すなわち車幅方向外側であって冷却ファン30から遠い側に配置された左側板71は、右側板72とほぼ同様の構成を有しているが、この左側板71は、右側板72よりもさらに前方まで延びている。具体的には、左側板71は、前後方向において、右側板72の後縁と同じ位置から右側板72の前縁すなわち吸気ダクト41の外周面の前端よりも前方の位置まで延びている。左側板71は、吸気ダクト41の外周面の前端よりも前方に延びる部分の下縁が、吸気ダクト41の外周面の前端の高さと同じ高さで一定に延びるように、前方に延びている。なお、左側板71は、図6等に示すように、吸気ダクト41のうち右側板72が設けられた部分よりもわずかに上方に位置する部分に設けられているが、これらの高さの差すなわち側板71、72の下縁の高さの差は非常に小さい。
取付け板75は、図5、図10等に示すように、右側板72と左側板71の上縁との間で水平に延びる板状部材である。この取付け板75の前端には取付け孔75aが形成されている。取付け板75は、シュラウドアッパーパネル63まで延びて、前記取付け孔75aに挿通されるボルト等によりシュラウドアッパーパネル63に固定される。この固定により、レゾネータアッシー80は車体に固定される。なお、本実施形態では、右側板72と左側板71の上端部は、この取付け板75に合わせて、シュラウドアッパーパネル63付近まで延びている。
図8に示すように、通路天板73は、右側板72の上下中間部分と左側板71の上下中間部分とにわたって水平に延びる長方形の板状部材である。この通路天板73により、右側板72と左側板71との間の空間は上下に区画されている。通路天板73は、各側板71、72の後縁から左側板71の前縁よりもわずかに前方まで延びている。また、通路天板73は、わずかに前下がりに延びている。
背面板74は、右側板72と左側板71のうち通路天板73よりも上側部分の後縁間にわたって延びる板状部材である。本実施形態では、軽量化を目的として、右側板72と左側板71の上後側部分は、円弧状に切りかかれており、背面板74はこの形状に合わせて、上方に向かって垂直に延びた後前方に湾曲している。
このようにして、取付ブラケット70のうち、通路天板73よりも上側の部分には、右側板72と左側板71、および、通路天板73と取り付け板75と背面板74で囲まれて、前方にのみ開口する空間が形成されている。
一方、取付ブラケット70のうち、通路天板73よりも下側の部分には、通路天板73と、左側板71、右側板72、吸気ダクト41の外周面とで囲まれて、前後方向に延びて、前後に開口する導風通路79が形成されている。詳細には、右側板72の前縁と、左側板71のうちこの右側板72の前縁と対向する部分と、右側板72および左側板71の間に位置する吸気ダクト41の外周面の前縁と、通路天板73のうちこの吸気ダクト41の外周面の前縁と対向する部分とで囲まれた部分を導入口79aとし、右側板72、左側板71および通路天板73の後縁と、吸気ダクト41の外周面のうちこれら後縁間に位置する部分とで囲まれた部分を排出口79bとして、この導入口79aと排出口79bとの間で前後に延びる導風通路79が形成されている。そして、左側板71がこの導風口79aよりも前方に延びるとともに、通路天板73がこの導風口79aよりも前方まで延びるように構成されている。
また、前述のように、排出口79bを区画する右側板72の後縁の下端は、導入口79aを区画する右側板72の前縁の下端よりも高く、排出口79bの開口面積は、導入口79aの開口面積よりも小さくなっている。なお、通路天板73は、前述のように、前下がりに傾斜しているが、この開口面積の関係が確保されるように傾斜している。
誘導板76は、図5および図6に示すように、導入口79aの前方および下方に設けられた下斜め前方に傾斜する板状部材である。本実施形態では、この誘導板76は、導入口79aの下端からわずかに前方に延びた後下斜め前方に延びている。
以上のようにして、本実施形態では、ファン本体32の上下中央よりも上方に位置するとともに、エンジン20の左側に配置されたエギゾーストマニホールド26の前方に位置して、エギゾーストマニホールド26と前方視で重なり合りあうように配置された取付ブラケット70に、前後方向に開口して前後方向に延びる導風通路79が形成されている。そのため、冷却ファン30から放射状に送り出された冷却風は、この導風通路79の導入口79a内に流入すると、その向きを後向きに偏向されて、排出口79bから後方すなわちエギゾーストマニホールド26に向かって排出される。そのため、この冷却風によって、エギゾーストマニホールド26周辺の熱気はより確実に後方へと掃気され、エンジンルーム10内の各種装置の熱害は抑制される。
具体的には、取付ブラケットが内側に通路を有しない単なる板状部材で構成された場合には、図1および図2の破線矢印で示すように、冷却ファン30から送り出された冷却風は上方および車幅方向外方に抜けてしまい、エギゾーストマニホールド26に十分な冷却風があたらないが、本実施形態では、実線矢印で示すように、上方および車幅方向外方に向かう冷却風を導風通路79によってエギゾーストマニホールド26側へ案内することが可能となる。また、取付ブラケット70を単なる板状部材で構成した場合に比べて、取付ブラケット70の断面二次モーメントを高くすることができ、取付ブラケット70の剛性すなわち取り付け剛性をも高めることができる。
特に、本実施形態では、前述のように、エギゾーストマニホールド26が設けられたエンジン本体21の左側部分に、高圧燃料ポンプ28が配置されている。そのため、この高圧燃料ポンプ28の熱害をより確実に抑制することができ、安定したエンジン性能を得ることができる。すなわち、高圧燃料ポンプ28が高温となって燃料中に気泡が発生すると燃料を適切に噴射することができないいわゆるベーパーロック現象が生じるおそれがあるが、この現象の発生をより確実に回避して適切な燃料噴射制御を実施することができる。
また、本実施形態では、導入口79aの開口面積が排出口79bの開口面積よりも大きく設定されている。そのため、導風通路79内で冷却風の速度を増大させて、エギゾーストマニホールド26周辺に流速の速い冷却風を供給することができ、エギゾーストマニホールド26周辺の熱気をより確実に後方へ掃気することができる。
また、本実施形態では、冷却ファン30よりも車幅方向外側に位置する左側板71が右側板72よりも前方に延びている。そのため、車幅方向外方へ向かう冷却風をこの左側板71によりつかまえて導風通路79内に導くことができ、より多くの冷却風をエギゾーストマニホールド26に供給することができる。
また、本実施形態では、導風通路79の上壁を構成する通路天板73が導入口79aよりも前方に延びている。そのため、上方へ向かう冷却風をこの通路天板73によりつかまえて導風通路79内に導くことができ、より多くの冷却風をエギゾーストマニホールド26に供給することができる。
また、本実施形態では、導入口79aの下方および前方に下斜め前方に傾斜する誘導板76が設けられている。そのため、この誘導板76により導入口79aの下方を通過しようとする冷却風を導風通路79内に導くことができ、より多くの冷却風をエギゾーストマニホールド26に供給することができる。
本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、前記実施形態では、導風通路79を左右側板71、72、吸気ダクト41の外周面、通路天板73とで囲まれた断面略長方形の通路で構成した場合について示したが、導風通路79は、その周囲が周壁で囲まれたものであればよく、断面が円形等であってもよい。
また、導風通路79を囲む周壁の前後方向の長さが同一であってもよい。ただし、前記のように、左側板71すなわち周壁のうち車幅方向外側の部分を内側部分よりも前方に延びる形状とすれば、車幅方向外側に向かう冷却風を導風通路79内に導いてより多くの冷却風をエギゾーストマニホールド26に供給することができる。また、前記のように、取付ブラケット70が冷却ファン30の上下中央よりも上方に位置している場合において、通路天板73すなわち周壁のうち上側の部分を下側部分よりも前方に延びる形状とすれば、上方に向かう冷却風を導風通路79内に導いてより多くの冷却風をエギゾーストマニホールド26に供給することができる。
また、取付ブラケット70が取り付ける部材は、前記レゾネータアッシー80に限らない。
また、取付ブラケット70と吸気ダクト41とレゾネータ42とは、一体に成形されていなくてもよい。ただし、これらを一体とすれば、これらの剛性を互いに高めることができる。
10 エンジンルーム
26 エギゾーストマニホールド(排気通路)
30 冷却ファン
43 エアクリーナ
42 レゾネータ
70 取付ブラケット
71 左側板(第1側壁)
72 右側板(第2側壁)
73 通路天板(上壁)
79 導風通路

Claims (9)

  1. 車両前後方向に気筒配列された縦置きエンジンが配置された車両のエンジンルーム内構造であって、
    前記エンジンは、エンジン本体と当該エンジン本体の車幅方向一方側に設けられた排気通路を有し、
    前記エンジンの前方に、車両停止後も後方に向かって冷却風を送風可能な冷却ファンが設けられ、
    前記冷却ファンと前記排気通路との間に、これらの間に配置された部品を車体構造物に取り付けるための取付ブラケットが配置され、
    前記取付ブラケットに、前記冷却風が通過可能な車両前後方向に延びる導風通路が設けられており、
    前記導風通路の前端部に、前記冷却ファンから送り出された冷却風を当該導風通路内に導入する導入口が設けられるとともに、前記導風通路の後端部に当該導風通路を通過した空気を前記排気通路周辺の熱気を車両後方に掃気するように排出する排出口が設けられたことを特徴とする車両のエンジンルーム内構造。
  2. 請求項1に記載の車両のエンジンルーム内構造において、
    前記導入口の開口面積は、前記排出口の開口面積よりも大きいことを特徴とする車両のエンジンルーム内構造。
  3. 請求項1または2に記載の車両のエンジンルーム内構造において、
    前記取付ブラケットは、前記導入口の前方および下方に設けられて下斜め前方に傾斜する誘導部を有することを特徴とする車両のエンジンルーム内構造。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の車両のエンジンルーム内構造において、
    前記導風通路を囲む取付ブラケットの周壁のうち、車幅方向外側に配置される第1側壁が車幅方向内側に配置される第2側壁よりも前方に延びていることを特徴とする車両のエンジンルーム内構造。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の車両のエンジンルーム内構造において、
    前記取付ブラケットは、上下方向において、前記冷却ファンの上下方向中央よりも上方に位置しており、前記導風通路を囲む取付ブラケットの周壁のうち、上側に配置される上壁が前記導入口よりも前方に延びていることを特徴とする車両のエンジンルーム内構造。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の車両のエンジンルーム内構造であって、
    前記取付ブラケットは、当該取付ブラケットを介して車体構造物に取り付けられる前記部品と一体に成形されていることを特徴とする車両のエンジンルーム内構造。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の車両のエンジンルーム内構造であって、
    前記取付ブラケットを介して車体構造物に取り付けられる前記部品は、前記エンジンの吸気系部品であることを特徴とする車両のエンジンルーム内構造。
  8. 請求項7に記載の車両のエンジンルーム内構造であって、
    前記吸気系部品は、前記冷却ファンと前記エンジンとの間に配置されたエアクリーナに接続された吸気レゾネータであることを特徴とする車両のエンジンルーム内構造。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の車両のエンジンルーム内構造であって、
    前記エンジンの後端部に、排気カムシャフトにより駆動される燃料ポンプが設けられていることを特徴とする車両のエンジンルーム内構造。
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