JP2014173482A - 排気部品の遮熱構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】触媒コンバータの周辺に配置される部品を熱から保護することができると共に、ラジエータの冷却性能を向上させることが可能な排気部品の遮熱構造を提供する。
【解決手段】エンジンルーム1の車両前部にラジエータ2を配置し、その後方に変速機4を搭載し、変速機4の車両幅方向の一方にエンジン5を連結する。エンジン5の車両前方の排気マニホルド13の下方側に触媒コンバータ15を配置し、その触媒コンバータ15を遮熱カバー17で覆う。この遮熱カバー17の車両幅方向一端部には、遮熱カバー17を変速機接合用のシリンダブロックに形成されたフランジ部11の車両前面部に取付けるために、フランジ部11の車両前面部の形状に沿うように車両上下方向に長手な取付部18を形成する。そして、その取付部18から触媒コンバータ15の車両前部を経て車両幅方向一端部と反対側の車両幅方向他端部に達するカバー部20を遮熱カバー17に形成する。
【選択図】図3
【解決手段】エンジンルーム1の車両前部にラジエータ2を配置し、その後方に変速機4を搭載し、変速機4の車両幅方向の一方にエンジン5を連結する。エンジン5の車両前方の排気マニホルド13の下方側に触媒コンバータ15を配置し、その触媒コンバータ15を遮熱カバー17で覆う。この遮熱カバー17の車両幅方向一端部には、遮熱カバー17を変速機接合用のシリンダブロックに形成されたフランジ部11の車両前面部に取付けるために、フランジ部11の車両前面部の形状に沿うように車両上下方向に長手な取付部18を形成する。そして、その取付部18から触媒コンバータ15の車両前部を経て車両幅方向一端部と反対側の車両幅方向他端部に達するカバー部20を遮熱カバー17に形成する。
【選択図】図3
Description
本発明は、排気部品の遮熱構造に関し、例えばエンジンに接続された触媒コンバータなどの排気部品の熱を遮熱するのに好適なものである。
このような排気部品の遮熱構造としては、例えば下記特許文献1に記載されるものや下記特許文献2に記載されるものがある。このうち、下記特許文献1には、触媒部を遮熱するため、触媒部の車両前側にカバー本体を取付ける構造が記載されている。また、下記特許文献2には、エンジンと変速機とを車両幅方向に並べて配置すると共に、変速機の車両前方側にラジエータファンを配置し、エンジンの前面部に触媒ケースを取付け、触媒ケースの車両前方側に、触媒ケースを覆うエキマニカバーを設けた構造が記載されている。
前記特許文献1に記載される排気部品の遮熱構造を、前記特許文献2に記載されるような車両構成、即ちエンジンと変速機とを車両幅方向に並べて配置し、変速機の車両前方にラジエータを配置した場合を考える。この場合、ラジエータの車両後方に取付けられているファンシュラウドを通過した走行風は変速機の車両前面に衝突した後、変速機の車両前面に沿ってエンジン側に流れ、触媒部(触媒コンバータ)とエンジン前面部との間に流れる。そのため、触媒コンバータの表面に接して加熱された走行風が触媒コンバータの周辺に配置された補機に流れ、補機が熱で加熱される虞がある。また、触媒コンバータとエンジン前面部との間を流れて加熱された走行風がラジエータの車両前方側に吹き返し、その暖かい走行風がラジエータに流れ込み、ラジエータの冷却性能を低下させる虞もある。また、引用文献2に記載される排気部品の遮熱構造でも同様に、ラジエータファンを通過した走行風は変速機の車両前面に衝突した後、変速機の車両前面に沿ってエンジン側に流れ、更に触媒ケースとエンジン前面部との間を流れる走行風が触媒ケースの表面に直接接する。そのため、触媒ケースの熱が走行風によって拡散され、且つ触媒ケースの熱によって加熱された走行風によって、触媒ケースの周辺に配置される補機へと熱が運ばれ易くなり、補機が熱の影響を受け易くなる虞がある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、触媒コンバータの周辺に配置される部品を熱から保護することができると共に、ラジエータの冷却性能を向上させることが可能な排気部品の遮熱構造を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、発明の実施態様は、エンジンに接続された排気部品を遮熱する排気部品の遮熱構造において、エンジンルームの車両前部に配置されたラジエータと、前記ラジエータの車両後側面に取付けられたファンシュラウドと、前記エンジンルーム内で前記ラジエータの車両後方に搭載された変速機と、前記変速機の車両幅方向の一方に連結された前記エンジンと、前記エンジンの車両前方に取付けられた排気マニホルドと、前記排気マニホルドの車両下方側に配置された触媒コンバータと、前記触媒コンバータを覆うように配置された遮熱カバーと、前記エンジンの車両幅方向一端部に形成され、前記変速機に対する接合面を構成するフランジ部と、前記遮熱カバーを前記フランジ部の車両前面部に取付けるために前記遮熱カバーの車両幅方向一端部に形成され、前記フランジ部の車両前面部の形状に沿うように車両上下方向に長手な取付部と、前記取付部から前記触媒コンバータの車両前部を経て前記車両幅方向一端部と反対側の車両幅方向他端部に達するように前記遮熱カバーに形成されたカバー部とを備えたことを特徴とする排気部品の遮熱構造である。
また、前記エンジンのクランク軸によって駆動される補機を前記触媒コンバータの車両幅方向一方に配置し、前記補機が配置される空間と前記触媒コンバータが配置される空間とを仕切るように前記カバー部の前記車両幅方向他端部を前記補機と前記触媒コンバータとの間に延長し、前記カバー部の車両幅方向端部を前記補機よりも前記エンジンの車両前面部側に突出させた。
また、前記取付部の車両上下方向の長さを前記エンジンのシリンダブロックの車両前側下端部から車両前側上端部までの長さ以上とし、前記カバー部のうち、少なくとも前記取付部から前記触媒コンバータの車両前方までの車両上下方向の長さを前記シリンダブロックの車両前側下端部から車両前側上端部までの長さ以上とした。
また、前記カバー部の前記車両幅方向他端部を前記触媒コンバータのケース本体にブラケットを介して連結した。
また、前記カバー部の前記車両幅方向他端部を前記シリンダブロックの車両前側部に連結した。
而して、発明の実施態様によれば、エンジンルームの車両前部にラジエータを配置し、ラジエータの車両後側面にはファンシュラウドを取付ける。また、エンジンルーム内にはラジエータの車両後方に変速機を搭載し、変速機の車両幅方向の一方にエンジンを連結し、そのエンジンの車両幅方向一端部には、変速機に対する接合面を構成するフランジ部を形成する。また、エンジンの車両前方には排気マニホルドを取付け、排気マニホルドの車両下方側に触媒コンバータを配置し、その触媒コンバータを覆うように遮熱カバーを配置する。この遮熱カバーの車両幅方向一端部には、遮熱カバーをフランジ部の車両前面部に取付けるために、フランジ部の車両前面部の形状に沿うように車両上下方向に長手な取付部を形成する。そして、その取付部から触媒コンバータの車両前部を経て車両幅方向一端部と反対側の車両幅方向他端部に達するカバー部を遮熱カバーに形成した。ラジエータを通過し、ファンシュラウドによって車両後方に流れる走行風は、変速機の前面に当たり、変速機の表面に沿ってエンジン側へと流れる。しかしながら、エンジンに形成されたフランジ部の車両前面部に遮熱カバーの取付部が取付けられ、そこから触媒コンバータの車両前方側を経て車両幅方向他端部側にカバー部が設けられている。そのため、変速機側からエンジン側に流れる走行風が触媒コンバータの表面に接することも、エンジン側に流れる走行風が触媒コンバータとエンジン前面との間に流れ込むことも防止することができる。従って、触媒コンバータの熱が走行風によって拡散するのを防止することができる。また、触媒コンバータとエンジン前面との間に流れる走行風が触媒コンバータによって加熱されるのも防止することができる。これらにより、触媒コンバータの周辺に配置される部品や補機を熱から保護することができる。また、触媒コンバータとエンジン前面との間に走行風が流れないことから、触媒コンバータによって加熱された走行風がラジエータの車両前方側に吹き返すのを防止することもできる。従って、ラジエータに暖められた走行風が流れ込むのを防止することができ、ラジエータの冷却性能を向上することができる。また、変速機に当たった走行風がエンジン側に流れるのを防止することができるので、ラジエータからファンシュラウドを通過した走行風を車両後方にスムーズに流すことができ、ラジエータの冷却性能を向上することができる。
また、エンジンのクランク軸によって駆動される補機を触媒コンバータの車両幅方向一方に配置する。そして、補機が配置される空間と触媒コンバータが配置される空間とを仕切るようにカバー部の車両幅方向他端部を補機と触媒コンバータとの間に延長し、カバー部の車両幅方向端部を補機よりもエンジンの車両前面部側に突出させた。これにより、遮熱カバーのカバー部によって、触媒コンバータと補機とを区画して、触媒コンバータから補機に熱が伝達されるのを防止することができる。その結果、触媒コンバータの周辺に配置される補機を熱から保護することができる。
また、取付部の車両上下方向の長さをシリンダブロックの車両前側下端部から車両前側上端部までの長さ以上とする。また、カバー部のうち、少なくとも取付部から触媒コンバータの車両前方までの車両上下方向の長さをシリンダブロックの車両前側下端部から車両前側上端部までの長さ以上とした。そのため、ラジエータのファンシュラウドを通過した走行風が変速機の前面に衝突してエンジン側に流れても、遮熱カバーの取付部及びカバー部によって、走行風が触媒コンバータとエンジン前面との間に流れ込むのを防止することができる。これにより、触媒コンバータの車両後方側から走行風が抜けることも、走行風が触媒コンバータによって加熱されることも防止することができる。そのため、触媒コンバータの熱の拡散を防止することができると共に、触媒コンバータの周辺に配置される補機を熱から保護することができる。また、触媒コンバータとエンジン前面との間に走行風が流れないことから、触媒コンバータによって加熱された走行風がラジエータの車両前方側に吹き返すのを防止することもできる。従って、ラジエータに暖められた走行風が流れ込むのを防止することができ、ラジエータの冷却性能を向上することができる。
また、カバー部の車両幅方向他端部を触媒コンバータのケース本体にブラケットを介して連結したことにより、触媒コンバータの表面と遮熱カバーのカバー部との隙間を一定に保つことができる。これにより、遮熱カバーと触媒コンバータとが車両振動によって接触するのを防止することができ、遮熱カバーと触媒コンバータとの間に一定の空気層を保持することができる。その結果、遮熱カバーとの間の空気層によって触媒コンバータの熱をエンジンルーム内に漏洩しにくくすることができ、触媒コンバータの周辺に配置される補機を熱から保護することができる。
また、前記カバー部の前記車両幅方向他端部を前記シリンダブロックの車両前側部に連結したことにより、触媒コンバータと補機とを区画して、触媒コンバータから補機に熱が伝達されるのを防止することができる。その結果、触媒コンバータの周辺に配置される補機を熱から保護することができる。
次に、本発明の排気部品の遮熱構造の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の排気部品の遮熱構造が適用された車両前部の一例を示す平面図、図2は、図1の車両前部の側面図である。本実施形態の車両は、車両前部にエンジンルーム1を有し、そのエンジンルーム1の車両前部にラジエータ2が配置されている。このラジエータ2の車両後側面にはファンシュラウド3が取付けられている。ファンシュラウド3は、本来、ラジエータファンによる空気の流れをラジエータ2に導く導風板を意味するが、ラジエータ2を通過した走行風の整流機能も有する。
このラジエータ2の車両後方には、変速機4が配置されている。また、この変速機4の車両右側、即ち車両幅方向一方にはエンジン5が連結されている。図3は、図1の車両前部に搭載された本実施形態のエンジン5の斜視図、図4は、図3のエンジン5の正面図である。本実施形態のエンジン5は、シリンダブロック6の上端面にシリンダヘッド7が取付けられ、シリンダヘッド7の上端面にシリンダヘッドカバー8が取付けられる。また、シリンダブロック6の下部にはクランク軸10を収納するクランクケースが形成され、このクランクケースの下方にオイルパン9が取付けられる。
シリンダヘッド7のシリンダブロック6との接合面には、気筒列に沿って複数、本実施形態では3つの図示しない燃焼室が形成される。従って、クランク軸10の軸線は、燃焼室の配列方向、即ち気筒列と平行であり、本実施形態の場合、車両幅方向に一致又は平行である。なお、エンジン5は、種々の向きで車両に搭載されるが、凡そシリンダブロック6に対してシリンダヘッド7が上方になるように搭載されるので、その方向をエンジン上方、逆方向をエンジン下方と定義する。
エンジン5のうち、シリンダブロック6の変速機4側端部、即ち車両幅方向一端部には、当該変速機4との接合面を構成するフランジ部11が形成されている。このフランジ部11は、一般にベルハウジングなどと呼ばれている変速機4のケース拡大部と接合するために、シリンダブロック6の気筒部より拡張して形成されている。このフランジ部11の端面を変速機4のケース拡大部に接合して、エンジン5と変速機4が連結される。なお、前述のように、変速機4に対してエンジン5の連結されている側を車両幅方向一方とすると、フランジ部11が形成されているのは、エンジン5の車両幅方向他方側の端部と称することもできるが、ここでは単にエンジン5の車両幅方向一端部とする。
エンジン5のうち、シリンダヘッド7の車両後方側には、燃焼室に空気を供給するための吸気マニホルド12が取付けられている。一方、シリンダヘッド7の車両前方側には、燃焼室からの排気を集合する排気マニホルド13が取付けられている。この排気マニホルド13の車両下方には排気管14が接続されているが、その排気管14の途中に触媒コンバータ15が介装されている。即ち、本実施形態の触媒コンバータ15は、エンジン5の車両前方で、且つ排気マニホルド13の車両下方、つまり凡そシリンダブロック5の車両前方に配置されている。なお、本実施形態では、触媒コンバータ15の車両右側、即ち車両幅方向一方に、クランク軸10で駆動される補機としてエアコンコンプレッサ16が配置されている。
触媒コンバータ15の内部には、燃焼室からの排気を浄化する触媒が収納されている。この触媒は、或る程度、高温でないと排気浄化機能が発揮されないとされている。そのため、本実施形態では、触媒コンバータ15を排気マニホルド13の直下流に配置している。一方、エアコンコンプレッサ16などの補機類は、予め設定された温度内で使用されるのが好ましく、過度の温度上昇は回避すべきである。そのため、本実施形態では、触媒コンバータ15の外周を遮熱カバー17で覆い、遮熱するようにしている。
図5は、図4のX−X断面図であり、特に遮熱カバー17の横断面をよく表している。同図から明らかなように、本実施形態の遮熱カバー17は、エンジン5のうち、シリンダブロック6の車両幅方向一端部に形成されたフランジ部11の車両前面部に取付けられている。そのため、遮熱カバー17には、車両幅方向一端部(=車両幅方向他方側の端部)に取付部18が形成されている。この取付部18は、フランジ部11の車両前面部に沿うように車両上下方向に長手に形成されている。そのため、この取付部18をフランジ部11の車両前面部にあてがい、当該取付部18をボルトなどの締結具19でフランジ部11の車両前面部に固定すると、取付部18がフランジ部11の車両前面部に密着する。そして、遮熱カバー17には、前記取付部18から触媒コンバータ15の車両前方を経て、当該触媒コンバータ15の車両幅方向他端部(=車両幅方向一方側の端部)に達するカバー部20が形成されている。
このカバー部20は、触媒コンバータ15の車両前方側を覆う部分が、当該触媒コンバータ15のケースに応じた半円筒形状であり、そこから前記車両幅方向他端部側がエンジン5(シリンダブロック6)に向けて平板状に突出している。つまり、カバー部20の車両幅方向他端部は、補機であるエアコンコンプレッサ16の配置空間と触媒コンバータ15の配置空間を仕切るように、エアコンコンプレッサ16と触媒コンバータ15の間に延長されている。そして、本実施形態では、このカバー部20の車両幅方向他端部側は、エアコンコンプレッサ16よりもエンジン側に突出している。なお、本実施形態では、カバー部20の車両幅方向他端部側は支持されていない、所謂自由端状態である。
この遮熱カバー17の取付部18及びカバー部20により、エンジン5の前方における触媒コンバータ15の変速機4側、つまり車両幅方向の他方側は区画されている。そのため、例えば図5に白抜きの矢印で示すように、ラジエータ2からファンシュラウド3を通過した走行風は変速機4に当たる。変速機4に当たった走行風は、変速機4の車両前面に沿ってエンジン5側に流れようとする。しかしながら、エンジン5の車両前方部は遮熱カバー17の取付部18及びカバー部20によって変速機4側と区画されているため、実質的に走行風はエンジン5の車両前面側を流れない又は殆ど流れない。勿論、走行風が触媒コンバータ15とエンジン5の前面との間を流れることもない又は殆どない。従って、触媒コンバータ15の熱が走行風によって拡散することもない又は殆どないし、走行風が触媒コンバータ15の表面によって加熱することもない又は殆どない。また、触媒コンバータ15とエンジン5の前面との間を流れ且つ触媒コンバータ15によって加熱された走行風が、後述のようにラジエータ2の車両前方側に吹き返すこともない又は殆どない。
図6は、ラジエータ2の車両前方側への走行風の吹き返しを模式的に示したものである。この説明図では、触媒コンバータ15の車両前方側だけが遮熱カバー17によって覆われており、シリンダブロック6の車両前方部と変速機4との間は区画されていない。このような場合、変速機4の車両前面に当たってからエンジン5側に流れ、触媒コンバータ15とエンジン5の車両前面との間に流れ込んだ走行風は、再び、ラジエータ2の車両前方側に吹き戻ってしまう。この走行風の吹き戻りを吹き返しと称しているが、この吹き返した走行風は、触媒コンバータ15によって加熱されている。加熱された高温の吹き返し走行風がラジエータ2を通過すると、ラジエータ2の冷却性能が低下する。また、このような走行風の流れは、触媒コンバータ15の熱を拡散し、加熱された走行風によって補機であるエアコンコンプレッサ16が加熱されてしまう。
このように本実施形態の排気部品の遮熱構造では、エンジンルーム1の車両前部にラジエータ2を配置し、ラジエータ2の車両後側面にはファンシュラウド3を取付ける。また、エンジンルーム1内にはラジエータ2の車両後方に変速機4を搭載し、変速機4の車両幅方向の一方にエンジン5を連結し、そのエンジン5の車両幅方向一端部には、変速機4に対する接合面を構成するフランジ部11を形成する。また、エンジン5の車両前方には排気マニホルド13を取付け、排気マニホルド13の車両下方側に触媒コンバータ15を配置し、その触媒コンバータ15を覆うように遮熱カバー17を配置する。この遮熱カバー17の車両幅方向一端部には、遮熱カバー17をフランジ部11の車両前面部に取付けるために、フランジ部11の車両前面部の形状に沿うように車両上下方向に長手な取付部18を形成する。そして、その取付部18から触媒コンバータ15の車両前部を経て車両幅方向一端部と反対側の車両幅方向他端部に達するカバー部20を遮熱カバー17に形成した。ラジエータ2を通過し、ファンシュラウド3によって車両後方に流れる走行風は、変速機4の前面に当たり、変速機4の表面に沿ってエンジン5側へと流れる。しかしながら、エンジン5に形成されたフランジ部11の車両前面部に遮熱カバー17の取付部18が取付けられ、そこから触媒コンバータ15の車両前方側を経て車両幅方向他端部側にカバー部20が設けられている。そのため、変速機4側からエンジン5側に流れる走行風が触媒コンバータ15の表面に接することも、エンジン5側に流れる走行風が触媒コンバータ15とエンジン5の前面との間に流れ込むことも防止することができる。従って、触媒コンバータ15の熱が走行風によって拡散するのを防止することができる。また、触媒コンバータ15とエンジン5の前面との間に流れる走行風が触媒コンバータ15によって加熱されるのも防止することができる。これらにより、触媒コンバータ15の周辺に配置される部品や補機、例えばエアコンコンプレッサ16を熱から保護することができる。また、触媒コンバータ15とエンジン5の前面との間に走行風が流れないことから、触媒コンバータ15によって加熱された走行風がラジエータ2の車両前方側に吹き返すのを防止することもできる。従って、ラジエータ2に暖められた走行風が流れ込むのを防止することができ、ラジエータの冷却性能を向上することができる。また、変速機4に当たった走行風がエンジン5側に流れるのを防止することができるので、ラジエータ2からファンシュラウド3を通過した走行風を車両後方にスムーズに流すことができ、ラジエータ2の冷却性能を向上することができる。
また、エンジン5のクランク軸10によって駆動されるエアコンコンプレッサ16を触媒コンバータ15の車両幅方向一方に配置する。そして、エアコンコンプレッサ16が配置される空間と触媒コンバータ15が配置される空間とを仕切るようにカバー部20の車両幅方向他端部をエアコンコンプレッサ16と触媒コンバータ15との間に延長し、カバー部20の車両幅方向端部をエアコンコンプレッサ16よりもエンジン5の車両前面部側に突出させた。これにより、遮熱カバー17のカバー部20によって、触媒コンバータ15とエアコンコンプレッサ16とを区画して、触媒コンバータ15からエアコンコンプレッサ16に熱が伝達されるのを防止することができる。その結果、触媒コンバータ15の周辺に配置される補機を熱から保護することができる。
図7は、図4のエンジンにおける排気部品の遮熱構造の変形例を示すX−X断面図である。この変形例では、遮熱カバー17のカバー部20のうち、車両幅方向他端部がブラケット21及びボルトなどの締結具22を介して触媒コンバータ15に連結されている。本実施形態では、ブラケット21を予め触媒コンバータ15の外壁部に固定しておき、このブラケット21と遮熱カバー17のカバー部20に締結具22を挿入して両者を連結する。図5のように、カバー部20の車両幅方向他端部が自由端状態であると、触媒コンバータ15の表面とカバー部20の隙間が変動し易いし、場合によっては車両振動によって両者が接触してしまう虞がある。触媒コンバータ15の表面とカバー部20の間の隙間は、空気断熱層として機能するので、この隙間を一定にすることにより、遮熱カバー17の遮熱効果を向上することが可能となる。
このように図7の排気部品の遮熱構造では、カバー部20の車両幅方向他端部を触媒コンバータ15のケース本体にブラケット21を介して連結したことにより、触媒コンバータ15の表面と遮熱カバー17のカバー部20との隙間を一定に保つことができる。これにより、遮熱カバー17と触媒コンバータ15とが車両振動によって接触するのを防止することができ、遮熱カバー17と触媒コンバータ15との間に一定の空気層を保持することができる。その結果、遮熱カバー17との間の空気層によって触媒コンバータ15の熱をエンジンルーム内に漏洩しにくくすることができ、触媒コンバータ15の周辺に配置される補機を熱から保護することができる。
図8は、図4のエンジンにおける排気部品の遮熱構造の更なる変形例を示すX−X断面図である。この変形例では、遮熱カバー17のカバー部20のうち、車両幅方向他端部を更にエンジン5(シリンダブロック6)側に延長し、カバー部20の前記車両幅方向他端部をシリンダブロック6の車両前側部に締結具22で連結した。これにより、触媒コンバータ15とエアコンコンプレッサ16が区画され、触媒コンバータ15からエアコンコンプレッサ16に熱が伝達されるのを防止することができる。その結果、触媒コンバータ15の周辺に配置される補機を熱から保護することができる。
図9は、本発明の排気部品の遮熱構造の第2実施形態を示すエンジンの斜視図、図10は、図9のエンジンの正面図である。本実施形態のエンジン5が搭載されるエンジンルーム1内の構成は、前記第1実施形態と同様である。本実施形態では、遮熱カバー17のうち、取付部18の車両上下方向の長さをシリンダブロック6の車両前側下端部から車両前側上端部までの長さ以上とした。また、遮熱カバー17のカバー部20のうち、少なくとも取付部18から触媒コンバータ15の車両前方までの車両上下方向の長さをシリンダブロック6の車両前側下端部から車両前側上端部までの長さ以上とした。
そのため、ラジエータ2のファンシュラウド3を通過した走行風が変速機4の前面に衝突してエンジン5側に流れても、遮熱カバー17の取付部18及びカバー部20によって、走行風が触媒コンバータ15とエンジン5の前面との間に流れ込むのを防止することができる。これにより、触媒コンバータ15の車両後方側から走行風が抜けることも、走行風が触媒コンバータ15によって加熱されることも防止することができる。そのため、触媒コンバータ15の熱の拡散を防止することができると共に、触媒コンバータ15の周辺に配置されるエアコンコンプレッサ16を熱から保護することができる。また、触媒コンバータ15とエンジン5の前面との間に走行風が流れないことから、触媒コンバータ15によって加熱された走行風がラジエータ2の車両前方側に吹き返すのを防止することもできる。従って、ラジエータ2に暖められた走行風が流れ込むのを防止することができ、ラジエータ2の冷却性能を向上することができる。
なお、前記実施形態では、触媒コンバータ15の車両幅方向一方側に配置される補機をエアコンコンプレッサ16としたが、触媒コンバータの車両幅方向一方側に配置される補機は、エアコンコンプレッサ16以外のものであってもよいし、エアコンコンプレッサを含む2以上の補機を配置してもよい。
1 エンジンルーム
2 ラジエータ
3 ファンシュラウド
4 変速機
5 エンジン
6 シリンダブロック
7 シリンダヘッド
8 シリンダヘッドカバー
9 オイルパン
10 クランク軸
11 フランジ部
12 吸気マニホルド
13 排気マニホルド
14 排気管
15 触媒コンバータ
16 エアコンコンプレッサ
17 遮熱カバー
18 取付部
19 締結具
20 カバー部
21 ブラケット
22 締結具
2 ラジエータ
3 ファンシュラウド
4 変速機
5 エンジン
6 シリンダブロック
7 シリンダヘッド
8 シリンダヘッドカバー
9 オイルパン
10 クランク軸
11 フランジ部
12 吸気マニホルド
13 排気マニホルド
14 排気管
15 触媒コンバータ
16 エアコンコンプレッサ
17 遮熱カバー
18 取付部
19 締結具
20 カバー部
21 ブラケット
22 締結具
Claims (5)
- エンジンに接続された排気部品を遮熱する排気部品の遮熱構造において、
エンジンルームの車両前部に配置されたラジエータと、
前記ラジエータの車両後側面に取付けられたファンシュラウドと、
前記エンジンルーム内で前記ラジエータの車両後方に搭載された変速機と、
前記変速機の車両幅方向の一方に連結された前記エンジンと、
前記エンジンの車両前方に取付けられた排気マニホルドと、
前記排気マニホルドの車両下方側に配置された触媒コンバータと、
前記触媒コンバータを覆うように配置された遮熱カバーと、
前記エンジンの車両幅方向一端部に形成され、前記変速機に対する接合面を構成するフランジ部と、
前記遮熱カバーを前記フランジ部の車両前面部に取付けるために前記遮熱カバーの車両幅方向一端部に形成され、前記フランジ部の車両前面部の形状に沿うように車両上下方向に長手な取付部と、
前記取付部から前記触媒コンバータの車両前部を経て前記車両幅方向一端部と反対側の車両幅方向他端部に達するように前記遮熱カバーに形成されたカバー部と
を備えたことを特徴とする排気部品の遮熱構造。 - 前記エンジンのクランク軸によって駆動される補機を前記触媒コンバータの車両幅方向一方に配置し、
前記補機が配置される空間と前記触媒コンバータが配置される空間とを仕切るように前記カバー部の前記車両幅方向他端部を前記補機と前記触媒コンバータとの間に延長し、前記カバー部の車両幅方向端部を前記補機よりも前記エンジンの車両前面部側に突出させたことを特徴とする請求項1に記載の排気部品の遮熱構造。 - 前記取付部の車両上下方向の長さを前記エンジンのシリンダブロックの車両前側下端部から車両前側上端部までの長さ以上とし、
前記カバー部のうち、少なくとも前記取付部から前記触媒コンバータの車両前方までの車両上下方向の長さを前記シリンダブロックの車両前側下端部から車両前側上端部までの長さ以上としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気部品の遮熱構造。 - 前記カバー部の前記車両幅方向他端部を前記触媒コンバータのケース本体にブラケットを介して連結したことを特徴とする請求項3に記載の排気部品の遮熱構造。
- 前記カバー部の前記車両幅方向他端部を前記シリンダブロックの車両前側部に連結したことを特徴とする請求項3に記載の排気部品の遮熱構造。
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