JP6035423B2 - 新規な縮合ピリミジン化合物又はその塩 - Google Patents

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Description

本発明は Bruton’s tyrosine kinase(BTK)阻害作用を有する新規な縮合ピリミジン化合物又はその塩、及びこれを含有する医薬組成物に関するものである。
プロテインキナーゼは生体内に種々存在し、広範囲な機能調節に関わっていることが知られている。Bruton’s tyrosine kinase(BTK)はTec kinase familyに属するプロテインキナーゼであり、B cell receptor(BCR)シグナルの下流でB細胞の増殖、生存、分化及び活性化等の制御に関わる重要な役割を担っている非受容体型チロシンキナーゼである(非特許文献1)。BTKの活性を制御できる阻害剤は、BTKシグナル経路の異常亢進と関連した疾患(例えば癌など)の治療薬として有用であると考えられる。
BTK阻害活性を有する化合物としては、PCI−32765(非特許文献2)や、特許文献1及び2に記載の化合物が知られている。
特許文献1及び2に開示された化合物は、BTKに加えてEGFR(Epidermal Growth Factor Receptor)、JAK3(Janus kinase 3)等に対しても高い阻害活性を示すことが知られている。しかし、このようなマルチキナーゼ阻害剤は、種々のシグナル経路を阻害することで細胞増殖等を抑制するため、さまざまな副作用が懸念される。例えば、EGFRはリガンドである上皮成長因子(Epidermal Growth Factor;EGF)等と結合し、種々の細胞の増殖や生存(アポトーシス阻害等)等に関与していることが知られているが(非特許文献3)、EGFRを標的とした阻害剤では皮膚障害や消化管障害等の副作用が共通して発生することが知られており、これらの副作用は野生型EGFRシグナル経路の阻害と関連しうると広く考えられている(非特許文献4)。
そこで、BTK阻害活性を有しつつEGFR阻害活性が弱い化合物としてPCI−45292が知られている(非特許文献5)。
以上のように副作用低減の観点から、BTKに対して高い阻害活性を持ちつつEGFRのような他のキナーゼに対する阻害活性が低い、選択性の高いBTK阻害剤が望まれる。
国際公開第2011/090760号 国際公開第2009/158571号
Schaeffer and Schwartzberg,Curr Op Imm 2000,282−288 Proc Natl Acad Sci USA.2010 Jul 20;107(29):13075−80. Nature Rev.Cancer,vol.6,pp803−811(2006) Nature Rev.Clin.Oncol.,vol.6,pp98−109(2012) American College of Rheumatology Annual Meeting,Atlanta,GA,6−11 November,2010)
本発明の課題は、EGFRに比してBTKを選択的に強く阻害する新規化合物又はその塩、及びこれを含有する医薬組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記式(I)で表される化合物群が、BTKに対し優れた阻害活性及びキナーゼ選択性を示し、癌等のBTKが関与する疾患を治療するための医薬として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記一般式(I)
(式中、Aは、−(CH−X−、−(CH−NH−、又は−(C3−C7シクロアルキレン)−NH−を示し;
nは、0から2の整数を示し;
mは、1から4の整数を示し;
Xは、置換基を有しても良い含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレンを示し;
Yは、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rを示し;
W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
及びRは、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1−C6アルキル基、置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基を示し;
、R、R及びRは、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1−C6アルキル基を示す。)で表される化合物又はその塩を提供するものである。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩、検出可能なラベルまたは親和性タグ、及びリンカーを備えるプローブであって、前記リンカーは前記化合物と前記ラベル又はタグをつないでいるプローブを提供するものである。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩を有効成分とするBTK阻害剤を提供するものである。
また本発明は、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩を含有する医薬組成物を提供するものである。
また本発明は、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩を有効成分とする抗腫瘍剤を提供するものである。
また、本発明は、腫瘍治療のための上記一般式(I)で表される化合物又はその塩を提供するものである。
また本発明は、抗腫瘍剤製造のための、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩の使用を提供するものである。
また本発明は、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩を投与することを特徴とする腫瘍の治療方法を提供するものである。
本発明に関連する化合物として、BTK阻害剤として臨床段階にあるPCI−32765が知られている。PCI−32765はフェノキシフェニル基を有しているが、本発明化合物の特徴であるベンゾオキサゾール基又はオキサゾロピリジン基を有していない点で大きく異なる。また、後述のように本発明化合物は、PCI−32765(比較例化合物1)に比して高いBTK選択性を有するという特長がある。
また、特許文献1及び2に記載の化合物も、本発明化合物の特徴であるベンゾオキサゾール基又はオキサゾロピリジン基を有しておらず、構造が大きく異なる。
また、本発明化合物に関連する構造を有する化合物として、国際公開第2007/067781号に開示されている化合物が知られている。しかし、ここに開示された化合物はオーロラキナーゼを阻害する化合物であり、BTK阻害活性の有無について記載はない。また、ベンゾオキサゾール基又はオキサゾロピリジン基を有する具体的化合物の開示もない。
本発明によれば、BTK阻害剤として有用な上記一般式(I)で表される新規化合物又はその塩が提供される。
本発明化合物又はその塩は、優れたBTK選択的阻害活性を有し、且つ癌細胞株に対する増殖抑制効果を示すことが明らかとなった。さらに本発明化合物又はその塩は、EGFRに比してBTKを選択的に強く阻害することから、副作用を軽減でき安全性の向上が期待できる。
本発明化合物又はその塩は、従来のBTK阻害剤と比較して良好な肝ミクロソームの安定性を示し、良好な血中曝露が期待でき、またCyp阻害の懸念がないという有利な点を有する。
本発明化合物又はその塩は、癌の予防及び/又は治療剤として有用である。
本発明化合物又はその塩は、癌や腫瘍の骨転移を抑制することができる。
蛍光ラベル化合物を用いたBTKラベルによる検出結果を示す。
本発明の上記式(I)で表される化合物は、アミド結合を介してベンゾオキサゾール基又はオキサゾロピリジン基を置換基とする、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン骨格又は7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン骨格を有する化合物であり、前記のいずれの先行技術文献にも記載されていない新規な化合物である。
本願明細書において、「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル−アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、シクロアルコキシ基、シクロアルキル−アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキル−アルキルチオ基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基、シクロアルキル−アルキルアミノ基、アシル基、アシルオキシ基、オキソ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、飽和若しくは不飽和複素環式基、芳香族炭化水素基、飽和複素環オキシ基等が挙げられ、前記置換基が存在する場合、その個数は典型的には1個、2個又は3個である。
本願明細書において「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
本願明細書において「アルキル基」としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基などのC1−C6アルキル基が挙げられる。
本願明細書において「ハロゲノアルキル基」としては、ハロゲン原子を1〜13個有する炭素数1乃至6の直鎖状又は分枝鎖状アルキル基(ハロゲノC1−C6アルキル基)であり、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、フルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、モノフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロイソプロピル基などのハロゲノC1−C6アルキル基、好ましくはハロゲノC1−C4アルキル基が挙げられる。
本願明細書において「シクロアルキル基」の具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどのC3−C7シクロアルキル基が挙げられる。本願明細書において「シクロアルキレン」とは2価のシクロアルキルを示す。
本願明細書において「シクロアルキル−アルキル基」としては、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基及びシクロヘプチルメチル基などのC3−C7シクロアルキル置換C1−C4アルキル基が挙げられる。
本願明細書において「アラルキル基」としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルオレニルメチル基などのC7−C13アラルキル基が挙げられる。
本願明細書において「アルケニル基」としては、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよく、二重結合を少なくとも1個有する不飽和炭化水素基を意味し、例えばビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−、2−若しくは3−ブテニル基、2−、3−若しくは4−ペンテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、5−ヘキセニル基、1−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基、3−メチル−3−ブテニル基などのC2−C6アルケニル基が挙げられる。
本願明細書において「アルキニル基」としては、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよく、三重結合を少なくとも1個有する不飽和炭化水素基を意味し、例えばエチニル基、1−若しくは2−プロピニル基、1−、2−若しくは3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基などのC2−C6アルキニル基が挙げられる。
本願明細書において「アルコキシ基」としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基などのC1−C6アルコキシ基が挙げられる。
本願明細書において「ハロゲノアルコキシ基」としては、ハロゲン原子を1〜13個有する炭素数1乃至6の直鎖状又は分枝鎖状アルコキシ基であり(ハロゲノC1−C6アルコキシ基)、例えば、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、フルオロエトキシ基、1,1,1−トリフルオロエトキシ基、モノフルオロ−n−プロポキシ基、パーフルオロ−n−プロポキシ基、パーフルオロ−イソプロポキシ基などのハロゲノC1−C6アルコキシ基、好ましくはハロゲノC1−C4アルコキシ基が挙げられる。
本願明細書において「シクロアルコキシ基」の具体例としては、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基及びシクロヘプチルオキシ基などのC3−C7シクロアルコキシ基が挙げられる。
本願明細書において「シクロアルキル−アルコキシ基」としては、シクロプロピルメトキシ基、シクロブチルメトキシ基、シクロペンチルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基及びシクロヘプチルメトキシ基などのC3−C7シクロアルキル置換C1−C4アルコキシ基が挙げられる。
本願明細書において「アラルキルオキシ基」としては、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、ナフチルメチルオキシ基、フルオレニルメチルオキシ基などのC7−C13アラルキルオキシ基が挙げられる。
本願明細書において「アルキルチオ基」としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、ヘキシルチオ基などのC1−C6アルキルチオ基が挙げられる。
本願明細書において「シクロアルキル−アルキルチオ基」としては、シクロプロピルメチルチオ基、シクロブチルメチルチオ基、シクロペンチルメチルチオ基、シクロヘキシルメチルチオ基及びシクロヘプチルメチルチオ基などのC3−C7シクロアルキル置換C1−C4アルキルチオ基が挙げられる。
本願明細書において「モノアルキルアミノ基」としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基などの直鎖状又は分枝鎖状のC1−C6アルキル基でモノ置換されたアミノ基が挙げられる。
本願明細書において「ジアルキルアミノ基」としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、イソブチルアミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジ(n−ペンチル)アミノ基、ジイソペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基などの直鎖状又は分枝鎖状のC1−C6アルキル基でジ置換されたアミノ基が挙げられる。
本願明細書において「シクロアルキル−アルキルアミノ基」としては、シクロプロピルメチルアミノ基、シクロブチルメチルアミノ基、シクロペンチルメチルアミノ基、シクロヘキシルメチルアミノ基及びシクロヘプチルメチルアミノ基などのC3−C7シクロアルキル置換C1−C4アルキルアミノ基が挙げられる。
本願明細書において「アシル基」は、アルキルカルボニル基又はアリールカルボニル基を意味する。
本願明細書において「アルキルカルボニル基」としては、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、ヘキシルカルボニルなどの直鎖状又は分枝鎖状の(C1−C6アルキル)カルボニル基が挙げられる。
本願明細書において「アリールカルボニル基」としては、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、フルオレニルカルボニル、アントリルカルボニル、ビフェニリルカルボニル、テトラヒドロナフチルカルボニル、クロマニルカルボニル、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルカルボニル、インダニルカルボニル及びフェナントリルカルボニルなどの(C6−C14アリール)カルボニル基が挙げられる。
本願明細書において「アシルオキシ基」は、アルキルカルボニルオキシ基又はアリールカルボニルオキシ基を意味する。
本願明細書において「アルキルカルボニルオキシ基」としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシなどの直鎖状又は分枝鎖状の(C1−C6アルキル)カルボニルオキシ基が挙げられる。
本願明細書において「アリールカルボニルオキシ基」としては、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ、フルオレニルカルボニルオキシ、アントリルカルボニルオキシ、ビフェニリルカルボニルオキシ、テトラヒドロナフチルカルボニルオキシ、クロマニルカルボニルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルカルボニルオキシ、インダニルカルボニルオキシ及びフェナントリルカルボニルオキシなどの(C6−C14アリール)カルボニルオキシ基が挙げられる。
本願明細書において「アルコキシカルボニル基」としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基及びヘキシルオキシカルボニル基などの(C1−C6アルコキシ)カルボニル基が挙げられる。
本願明細書において「アラルキルオキシカルボニル基」としては、ベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基、ナフチルメチルオキシカルボニル基、フルオレニルメチルオキシカルボニル基などの(C7−C13アラルキル)オキシカルボニル基が挙げられる。
本願明細書において「飽和複素環基」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択されるヘテロ原子を有する飽和の複素環基であり、具体的には、モルホリノ基、1−ピロリジニル基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、4−メチル−1−ピペラジニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオフェニル基、チアゾリジニル基、オキサゾリジニル基が挙げられる。
本願明細書において「不飽和複素環式基」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択されるヘテロ原子を有する、単環式若しくは多環式の、完全不飽和又は部分不飽和の複素環式基であり、具体的にイミダゾリル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、トリアゾロピリジル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、プリニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリル基、メチレンジオキシフェニル基、エチレンジオキシフェニル基、ジヒドロベンゾフラニル基等が挙げられる。
本願明細書において「芳香族炭化水素基」としては、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、フルオレニル基、テトラヒドロナフチル基等のC6−C14の芳香族炭化水素基が挙げられる。
本願明細書において「飽和複素環オキシ基」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択されるヘテロ原子を有する飽和複素環オキシ基であり、具体的には、モルホリニルオキシ基、1−ピロリジニルオキシ基、ピペリジノオキシ基、ピペラジニルオキシ基、4−メチル−1−ピペラジニルオキシ基、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、テトラヒドロチオフェニルオキシ基、チアゾリジニルオキシ基、オキサゾリジニルオキシ基が挙げられる。
なお、本明細書における置換基の記載において「CA−CB」とは、炭素数がA〜Bの置換基であることを示す。例えば、「C1−C6アルキル基」は炭素数1〜6のアルキル基を示し、「C6−C14芳香族炭化水素オキシ基」は、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基が結合したオキシ基を示す。また「A〜B員」とは、環を構成する原子数(環員数)がA〜Bであることを示す。例えば「4〜10員飽和複素環式基」とは、環員数が4〜10である飽和複素環式基を意味する。
一般式(I)中、Aは、−(CH−X−、−(CH−NH−、又は−(C3−C7シクロアルキレン)−NH−を示す。
nは0〜2の整数を示すが、0がより好ましい。また、mは1〜4の整数を示すが、2又は3がより好ましく、2がさらに好ましい。前記C3−C7シクロアルキレンとしては、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレンが挙げられるが、シクロヘキシレンがより好ましい。
Xは、置換基を有しても良い含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレンを示すが、より具体的には、置換基を有しても良い、窒素原子を少なくとも1個環内に含み、更に酸素原子又は硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を0〜2個環内に含む、炭素数3〜10の2価のヘテロシクロアルキル(含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレン)を示し、より具体的にはアゼチジニレン、ピロリジニレン、ピペリジニレン、ピペラジニレン、モルホリニレン、オクタヒドロキノリニレン、オクタヒドロインドリレン等が挙げられる。
好ましくは、置換基を有しても良い、窒素原子を1個環内に含む炭素数3〜5のヘテロシクロアルキレン(含窒素C3−C5ヘテロシクロアルキレン)であり、さらに好ましくはアゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり、さらに好ましくは1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンである。
これらのヘテロシクロアルキレン上の置換基としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
Xで示される含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレン基の窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合しているのが好ましい。さらに、Xで示される含窒素C3−C5ヘテロシクロアルキレン基の窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合しているのが好ましい。
Aは、−(CH2n−X−がより好ましい。
一般式(I)中、Yは、−C(R)=C(R)(R)又は−C≡C−Rである。
一般式(I)中、W及びZは、各々独立してN又はCHであり、好ましくはZがNでWがNであるか、ZがCHでWがN又はCHである。
一般式(I)中、Rで示される「置換基を有しても良いアミノ基」における「置換基」としては前記のような置換基が例示されるが、好ましく無置換である。
で示される「置換基を有しても良いアミノ基」は、好ましくはアミノ基である。
一般式(I)中、R又はRで示される「ハロゲン原子」は、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、又は臭素原子である。
一般式(I)中、R又はRで示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「C1−C6アルキル基」は、好ましくはC1−C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、又はtert−ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基、又はエチル基である。
又はRで示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「置換基」としては、好ましくは無置換、ハロゲン原子、又はC1−C4アルコキシ基であり、さらに好ましくは、無置換、フッ素原子、又はメトキシ基である。置換基を有する場合、置換基の数は特に制限されないが、置換基がハロゲン原子の場合は好ましくは1〜3個、置換基がC1−C4アルコキシ基の場合は好ましくは1個である。
又はRで示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」は、好ましくはC1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、又はC1−C4アルコキシ置換C1−C6アルキル基であり、より好ましくはC1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、又はC1−C4アルコキシ置換C1−C4アルキル基であり、さらに好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、メトキシエチル基、又はエトキシエチル基であり、さらに好ましくは、メチル基、トリフルオロメチル基、又はメトキシエチル基である。
一般式(I)中、R又はRで示される「置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基」における「C1−C6アルコキシ基」としては、好ましくは「C1−C4アルコキシ基」であり、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、又はn−ブトキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基である。
又はRで示される「置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
又はRで示される「置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基」としては、好ましくはC1−C6アルコキシ基であり、より好ましくはC1−C4アルコキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、又はn−ブトキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基である。
一般式(I)中、R又はRで示される「置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基」における「C3−C7シクロアルキル基」としては、好ましくはC3−C6シクロアルキル基であり、より好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基である。
又はRで示される「置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
又はRで示される「置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基」としては、好ましくはC3−C6シクロアルキル基であり、より好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基である。
一般式(I)中、R又はRで示される「置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基」における「C6−C14芳香族炭化水素基」は、好ましくはフェニル基、ナフチル基であり、より好ましくはフェニル基である。
又はRで示される「置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基」における「置換基」としては、好ましくは無置換、又はハロゲン原子であり、さらに好ましくは、無置換、又は塩素原子、フッ素原子である。置換基を有する場合、置換基の数は特に制限されないが、好ましくは1〜3個である。
又はRで示される「置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基」は、好ましくは無置換、又はハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基又はナフチル基であり、より好ましくはフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、又はトリクロロフェニル基であり、さらに好ましくはフェニル基、又はクロロフェニル基であり、特に好ましくはフェニル基、又は4−クロロフェニル基である。
一般式(I)中、R又はRで示される「置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式又は多環式の不飽和複素環式基」における「窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式又は多環式の不飽和複素環式基」は、好ましくは窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環式基であり、より好ましくは硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環式基であり、さらに好ましくはチエニル基であり、さらに好ましくは2−チエニル基である。
又はRで示される「置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式又は多環式の不飽和複素環式基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
又はRで示される「置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種又は異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式又は多環式の不飽和複素環式基」は、好ましくは窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環式基であり、より好ましくは硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環式基であり、さらに好ましくはチエニル基であり、さらに好ましくは2−チエニル基である。
一般式(I)中、R、R、又はRで示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「C1−C6アルキル基」としては、好ましくはC1−C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、又はtert−ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
、R、又はRで示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「置換基」としては、好ましくは無置換、又は2個のC1−C4アルキル基で置換されたアミノ基(C1−C4アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり、さらに好ましくは無置換、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルイソプロピルアミノ基、1−ピペリジニル基、又は1−ピロリジニル基である。「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」が置換基を有する場合、置換基の数は特に制限されないが、好ましくは1個である。
、R、又はRで示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」としては、好ましくはC1−C4アルキル基、又は2個のC1−C4アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C4アルキル基(C1−C4アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり、さらに好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基である。
一般式(I)中、Rで示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「C1−C6アルキル基」は、好ましくはC1−C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、又はn−ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」における「置換基」としては、前記のような置換基が例示されるが、好ましくは無置換である。
で示される「置換基を有しても良いC1−C6アルキル基」としては、好ましくはC1−C4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、又はn−ブチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
一般式(I)中、Yで示される−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rは、特に好ましくは
より選択されるいずれかである。
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが、−(CH−X−であり;
nが、0であり;
Xが、含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレンであり;
Yが、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rであり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
がアミノ基であり;
及びRが、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1−C6アルキル基、置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基であり;
、R、R及びRが、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1−C6アルキル基である化合物又はその塩が好ましい。
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが、−(CH2n−X−であり;
nが、0であり;
Xが、含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレンであり(ここで窒素原子は一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する);
Yが、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rであり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
がアミノ基であり;
及びRが、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1−C6アルキル基、置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基であり;
、R、R及びRが、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1−C6アルキル基である化合物又はその塩がより好ましい。
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが、−(CH−X−であり;
nが、0であり;
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり;
Yが、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rであり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
がアミノ基であり;
及びRが、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1−C6アルキル基、置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基であり;
、R、R及びRが、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1−C6アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが、−(CH2n−X−であり;
nが、0であり;
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり(ここで窒素原子は、一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する);
Yが、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rであり;
W及びZが、各々独立してN又はCHであり;
がアミノ基であり;
及びRが、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1−C6アルキル基、置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基であり;
、R、R及びRが、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1−C6アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが、−(CH−X−であり;
nが、0であり;
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり;
Yが、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rであり;
W及びZが、独立してN又はCHであり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子又はC1−C6アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、C1−C4アルコキシ置換C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R)=C(R)(R)である場合、
、R、及びRが、同一又は相異なって、水素原子、C1−C6アルキル基、2個のC1−C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C6アルキル基(C1−C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが−C≡C−Rである場合、
が、水素原子又はC1−C6アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが、−(CH−X−であり;
nが、0であり;
Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり(ここで窒素原子は、一般式(I)の−COYのカルボニル基と結合する);
Yが、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rであり;
W及びZが、独立してN又はCHであり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子又はC1−C6アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、C1−C4アルコキシ置換C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R)=C(R)(R)である場合、
、R、及びRが、同一又は相異なって、水素原子、C1−C6アルキル基、2個のC1−C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C6アルキル基(C1−C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが−C≡C−Rである場合、
が、水素原子又はC1−C6アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが、−(CH−X−であり;
nが、0であり;
Xが、1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンであり;
Yが、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rであり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子又はC1−C4アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、C1−C4アルコキシ置換C1−C4アルキル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R)=C(R)(R)である場合、
、R、及びRが、同一又は相異なって、水素原子、C1−C6アルキル基、2個のC1−C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C6アルキル基(C1−C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが−C≡C−Rである場合、
が、水素原子又はC1−C4アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが、−(CH2n−X−であり;
nが、0であり;
Xが、1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンであり(ここで、窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合する);
Yが、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rであり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子又はC1−C4アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、C1−C4アルコキシ置換C1−C4アルキル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R)=C(R)(R)である場合、
、R、及びRが、同一又は相異なって、水素原子、C1−C6アルキル基、2個のC1−C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C6アルキル基(C1−C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
Yが−C≡C−Rである場合、
が、水素原子又はC1−C4アルキル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが、−(CH−X−であり;
nが、0であり;
Xが、1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンであり;
Yが、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rであり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、メトキシ基、フェニル基、4−クロロフェニル基、2−チエニル基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R)=C(R)(R)である場合、
、R及びRが、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基であり;
Yが−C≡C−Rである場合、
がメチル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが、−(CH2n−X−であり;
nが、0であり;
Xが、1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンであり(ここで、窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合する);
Yが、−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−Rであり;
ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、メトキシ基、フェニル基、4−クロロフェニル基、2−チエニル基、又はシアノ基であり;
Yが−C(R)=C(R)(R)である場合、
、R及びRが、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基であり;
Yが−C≡C−Rである場合、
がメチル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが−(CH−X−であり;
nが0であり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、フェニル基、2−チエニル基、又はシアノ基であり;
(1)ZがNで、WがNの場合、
Xが1,3−ピペリジニレンで、
Yがビニル基であり、
(2)ZがCHで、WがNの場合、
Xが1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンで、
Yが−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−(R)であり、
Yが−C(R)=C(R)(R)の場合、
、R及びRが、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基であり、
Yが−C≡C−(R)の場合、
がメチル基であり、
(3)ZがCHで、WがCHの場合、
Xが1,3−アゼチジニレン、又は1,3−ピロリジニレンで、
Yが−C(R)=C(R)(R)であり、
、R及びRが、同一又は相異なって、水素原子、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基又は1−ピロリジニルメチル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが−(CH2n−X−であり;
nが0であり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、フェニル基、2−チエニル基、又はシアノ基であり;
(1)ZがNで、WがNの場合、
Xが1,3−ピペリジニレンで(ここで、窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合する)、
Yがビニル基であり、
(2)ZがCHで、WがNの場合、
Xが1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンで(ここで、窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合する)、
Yが−C(R)=C(R)(R)、又は−C≡C−(R)であり、
Yが−C(R)=C(R)(R)の場合、
、R及びRが、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基であり、
Yが−C≡C−(R)の場合、
がメチル基であり、
(3)ZがCHで、WがCHの場合、
Xが1,3−アゼチジニレン、又は1,3−ピロリジニレンで(ここで、窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合する)、
Yが−C(R)=C(R)(R)であり、
、R及びRが、同一又は相異なって、水素原子、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基又は1−ピロリジニルメチル基である、化合物又はその塩がより好ましい。
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが−(CH−X−であり;
nが0であり;
Xが1,3−ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、化合物又はその塩がより好ましい。
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが−(CH2n−X−であり;
nが0であり;
Xが1,3−ピペリジニレンであり(ここで、窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合する);
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、化合物又はその塩がより好ましい。
一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが−(CH−X−であり;
nが0であり;
Xが1,3−ピペリジニレンであり;
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子であり、他方が水素原子、又はハロゲン原子である、化合物又はその塩がより好ましい。
この場合、一般式(I)で表される本発明化合物において、
Aが−(CH2n−X−であり;
nが0であり;
Xが1,3−ピペリジニレンであり(ここで、窒素原子は、一般式(I)中の−COYのカルボニル基と結合する);
Yがビニル基であり;
ZがCHであり;
WがNであり;
がアミノ基であり;
及びRの一方が水素原子であり、他方が水素原子、又はハロゲン原子である、化合物又はその塩がより好ましい。
具体的な本発明化合物としては、後述の実施例にて製造される化合物が例示できるが、これらには限定されない。
好適な本発明化合物としては、以下のものが例示できる:
(1)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物1)
(2)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−ブロモベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物2)
(3)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物3)
(4)(R)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−メタクリロイルピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物4)
(5)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物5)
(6)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物6)
(7)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物7)
(8)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物8)
(9)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物9)
(10)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(4−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物10)
(11)(R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−メタクリロイルピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物11)
(12)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物12)
(13)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物13)
(14)(R,E)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物14)
(15)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物15)
(16)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物16)
(17)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物17)
(18)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物18)
(19)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物19)
(20)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物20)
(21)(R,E)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物21)
(22)(R)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−ブタ−2−イノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物22)
(23)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5,6−ジメチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物23)
(24)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物24)
(25)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物25)
(26)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(3−メチルブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物26)
(27)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物27)
(28)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物28)
(29)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物29)
(30)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物30)
(31)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(4−クロロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物31)
(32)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物32)
(33)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物33)
(34)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物34)
(35)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物35)
(36)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物36)
(37)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物37)
(38)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物38)
(39)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物39)
(40)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物40)
(41)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物41)
(42)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物42)
(43)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物43)
(44)(R,E)−4−アミノ−N−(5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物44)
(45)1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物45)
(46)7−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物46)
(47)(E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼチジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物47)
(48)(R)−7−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物48)
(49)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物49)
(50)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物50)
(51)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物51)
(52)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物52)
(53)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物53)
(54)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物54)
(55)(R)−7−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物55)
(56)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物56)
(57)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物57)
(58)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物58)
(59)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物59)
(60)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物60)
(61)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物61)
(64)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(7−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物64)
(65)(S)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物65)
(66)1−((1−アクリロイルピロリジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物66)
(67)1−((1−アクリロイルピペリジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物67)
(68)1−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物68)
(69)1−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物69)
(70)1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物70)
(71)1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物71)
(72)1−((1R,4R)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物72)
(73)(S、E)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物73)
(74)1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物74)
(75)1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物75)
(76)1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物76)
(77)1−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物77)
(78)1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物78)
(79)1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物79)
(80)1−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物80)
(81)1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物81)
(82)1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物82)
(83)1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物83)
(84)1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物84)
(85)1−(3−アクリルアミドプロピル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物85)
(86)1−(2−アクリルアミドエチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物86)
本発明にかかるプローブは、本発明化合物と組み合わせた検出可能なラベルまたは親和性タグ、及びリンカーを備える。前記リンカーは本発明化合物と前記ラベル又はタグをつないでいる。
検出可能なラベルまたは親和性タグとしては、本発明にかかるプローブとBTKの結合を検出できれば特に限定されないが、リンカー部とアルキル化、アミド化等で結合できる官能基を備えていることが望ましい。好ましくはBODIPY(登録商標) FL、BODIPY(登録商標) R6G、BODIPY(登録商標) TMR,BODIPY(登録商標) 581/591、BODIPY(登録商標) TRなどが発光団として、ビオチン等が結合団としてあげられる。より好ましくは、BODIPY(登録商標) FL、ビオチンである。
リンカーとしては、前記ラベル又はタグと本発明化合物を連結する部分できれば特に限定されないが、適度な長さと本発明化合物に大きな影響を与えない物性と、前記ラベル又はタグを伸張できる官能基を備えていることが望ましい。好ましくは
が挙げられ、さらに好ましくは
である。
本発明にかかるプローブとしては、好ましくは4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−((R)−1−((E)−4−(4−(2−(5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミド)エチル)ピペラジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、又は(R,E)−7−(3−((2−(4−(4−(3−(4−アミノ−3−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−4−オキソブタ−2−エン−1−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)アミノ)−3−オキソプロピル)5,5−ジフルオロ−1,3−ジメチル−5H−ジピロロ[1,2−c:2’,1’−f][1,3,2]ジアザボリンイン−4−イウム−5−ウイドである。
本発明にかかるプローブを、例えば血液中、脾臓中等の検体との共処理または、血液、脾臓等由来の細胞抽出液と共処理することにより、本発明化合物とBTKとの結合状態を検出したり定量したりすることができる。検出や定量には、例えば生化学的手法(発光、蛍光等)を用いることができる。
次に、本発明に係る化合物の製造法について説明する。
本発明化合物(I)は、例えば、下記の製造法又は実施例に示す方法等により製造することができる。ただし、本発明化合物(I)の製造法はこれら反応例に限定されるものではない。
[式中、Z、R及びRは、前記と同義である。]
(工程1)本工程は一般式(II)で表されるアミノフェノールから一般式(III)で表されるベンゾオキサゾール化合物を合成する工程である。
用いられる試薬としてはブロモシアン、クロロシアン、ヨードシアン、1,1−カルボンイミドイルビス−1H−イミダゾール等のシアノ化合物が例示できる。一般式(II)で表される化合物1モルに対して、シアノ化合物を0.5〜5モル、好ましくは0.9〜1.5モル用いて行われる。なお、当該シアノ化合物は、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。反応に用いる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール等)、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、エーテル類(例えば、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等)、非プロトン性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等)、水あるいはそれらの混合物が用いられる。反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。反応温度としては0〜120℃であり、好ましくは0〜90℃である。
このようにして得られる一般式(III)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、次工程に付すことができる。
[式中、L、Lは脱離基を示し;PはAに含まれるアミノ基の保護基を示し;W、AY、Z、R、R及びRは前記と同義である。]
(工程2)本工程は、一般式(IV)と一般式(V)又は一般式(VI)で表される化合物を用いて、一般式(VII)で表される化合物を製造する工程である。
一般式(V)で表される化合物をアルキル化試薬として用いる場合、塩基存在下で製造することができる。一般式(V)において、Lは、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホン酸エステル、p−トルエンスルホン酸エステル等の脱離基が挙げられ、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。一般式(V)で表される化合物は、一般式(IV)で表される化合物1モルに対して、1〜10モル用いることができ、好ましくは1〜5モルである。
塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化セシウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の無機塩基やトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、ルチジン、コリジン等の有機アミン類が挙げられ、塩基の使用量としては、一般式(IV)で表される化合物1モルに対して、1〜100モル用いることができ、好ましくは2〜10モルである。
溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N−メチルピロリジン−2−オン、アセトニトリル、などを単一又は混合して用いることができる。反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。反応温度としては0℃〜溶媒の沸騰する温度であり、好ましくは0〜100℃である。
一般式(VI)をアルキル化試薬として用いる場合、光延反応を用いて製造することができる。本工程は、通常公知の方法(例えば、Chemical Reviews,Vol.109,p.2551,2009)に準じて行うことができ、例えば、光延試薬(Mitsunobu Reagents)、ホスフィン試薬存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で実施できる。本工程は、通常、一般式(IV)で表される化合物1モルに対して、一般式(VI)で表される化合物を1〜10モル、好ましくは1〜5モル用いて行われる。
光延試薬は、例えばジエチルアゾジカルボキシレート、ジイプロピルアゾジカルボキシレート等が例示できる。光延試薬の使用量は、一般式(IV)で表される化合物1モルに対して1〜10モル、好ましくは1〜5モル用いて行われる。
ホスフィン試薬は、例えばトリフェニルホスフィン、トリブチホスフィンが例示できる。ホスフィン試薬は、一般式(IV)で表される化合物1モルに対して、1〜10モル、好ましくは1〜5モル用いて行われる。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えばトルエン、ベンゼンテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド等又はその混合溶媒等が好適である。
反応温度は、通常、−78〜200℃、好ましくは0〜50℃である。反応時間は、通常、5分〜3日間、好ましくは10分〜10時間である。
このようにして得られる一般式(VII)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、次の工程に付すことができる。
(工程3)本工程は、一般式(VII)で表される化合物を、一酸化炭素雰囲気下で、アルコール存在下、例えば遷移金属及び必要に応じて塩基と、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で反応させることにより、一般式(VIII)で表される化合物を製造する工程である。
一般式(VII)において、Lで表される脱離基としては、臭素原子又はヨウ素原子であり、当該化合物は、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。
本工程において、一酸化炭素の圧力は、通常1気圧〜10気圧であり、好ましくは1気圧〜5気圧である。アルコール化合物の使用量は、一般式(VII)で表される化合物1モルに対して、1〜10モル用いることができ、好ましくは1〜5モルである。アルコール化合物の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ジエチルアミノエタノール、イソブタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、3−モルホリノプロパノール、ジエチルアミノプロパノール等があげられる。
本工程で利用可能な遷移金属触媒としては、例えば、パラジウム触媒(例、酢酸パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン錯体等)であり、必要に応じて、リガンド(例、トリフェニルホスフィン、キサントホス、トリ−tert−ブチルホスフィン等)を添加する。遷移金属触媒の使用量は、触媒の種類により異なるが、一般式(VII)で表される化合物1モルに対して、通常0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.5モルである。リガンドの使用量としては、一般式(VII)で表される化合物1モルに対して、通常0.0001〜4モル、好ましくは0.01〜2モルである。
また、上記反応は必要に応じて塩基を添加することができる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。塩基の使用量は、一般式(VII)で表される化合物1モル化合物対して、通常0.1〜50モル、好ましくは1〜20モルである。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、エーテル類(例えば、ジメトキエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、アルコール類(例、メタノール、エタノール等)、非プロトン性極性溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等)、水あるいはそれらの混合物等が挙げられる。反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。反応温度としては0℃〜溶媒の沸騰する温度であり、好ましくは0〜150℃である。
この反応後にはカルボン酸化合物(VIII)と使用したアルコールに対応したエステル体の混合物となるため、加水分解反応を行い一般式(VIII)で表される化合物に変換処理を行う。加水分解は塩基を用いて行い、例えばジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、エーテル類(例えば、ジメトキエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、アルコール類(例、メタノール、エタノール等)、非プロトン性極性溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等)、水あるいはそれらの混合物等が挙げられる。反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。反応温度としては0℃〜溶媒の沸騰する温度であり、好ましくは0〜150℃である。
このようにして得られる一般式(VIII)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、次工程に付すことができる。
(工程4)本工程は、一般式(VIII)と一般式(III)で表される化合物を用いてアミド化反応を行い、一般式(IX)で表される化合物を製造する工程である。
アミド化試薬として、適当な縮合剤、または活性化剤の存在下、一般式(VIII)で表される化合物1モルに対して、一般式(III)を0.5〜10モル、好ましくは1〜3モル用いて行われる。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば、イソプロパノール、tert−ブチルアルコール、トルエン、ベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド等又はその混合溶媒等が好適である。反応温度は、通常、−78〜200℃、好ましくは0〜50℃である。反応時間は、通常、5分〜3日間、好ましくは5分〜10時間である。
縮合剤、活性化剤としては、例えばジフェニルリン酸アジド、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスジメチルアミノホスホニウム塩、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾールの組み合わせ、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライド、O−(7−アザベンゾトリアゾ−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサウロニウム ヘキサフルオロホスフェート、1,1−カルボニルジイミダゾール、N−ヒドロキシコハク酸イミド等が挙げられる。
また、上記反応は必要に応じて塩基を添加することができる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。添加量としては、一般式(VIII)で表される化合物1モルに対して、1〜100モルであり、好ましくは1〜10モルである。
このようにして得られる一般式(IX)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、本発明化合物(I)の製造に利用することができる。
[式中、Lは脱離基を示し;W、A、Y、Z、P1、、R及びRは、前記と同義である。]
(工程5)本工程は、一般式(VII)で表される化合物を、一酸化炭素雰囲気下で、化合物(III)存在下、例えば遷移金属及び必要に応じて塩基と、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で実施することにより、一般式(IX)で表される化合物を製造する工程である。
一般式(VII)において、Lで表される脱離基としては、臭素原子又はヨウ素原子であり、当該化合物は、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。
本工程において、一酸化炭素の圧力は、1気圧〜10気圧であり、好ましくは1気圧〜5気圧である。
本工程で利用可能な遷移金属触媒としては、例えば、パラジウム触媒(例、酢酸パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン錯体等)であり、必要に応じて、リガンド(例、トリフェニルホスフィン、キサントホス、トリ−tert−ブチルホスフィン等)を添加する。遷移金属触媒の使用量は、触媒の種類により異なるが、一般式(IX)で表される化合物1モルに対して、通常0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.5モルである。リガンドの使用量としては、一般式(VII)で表される化合物1モルに対して、通常0.0001〜4モル、好ましくは0.01〜2モルである。
また、上記反応は必要に応じて塩基を添加することができる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。塩基の使用量は、一般式(VII)で表される化合物1モルに対して、通常0.1〜50モル、好ましくは1〜20モルである。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、エーテル類(例えば、ジメトキエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、アルコール類(例、メタノール、エタノール等)、非プロトン性極性溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等)、水あるいはそれらの混合物等が挙げられる。反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。反応温度としては0℃〜溶媒の沸騰する温度であり、好ましくは0〜150℃である。
このようにして得られる一般式(IX)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、本発明化合物(I)の製造に利用することができる。
[式中、P、A、X、Y、Z、R、R及びRは、前記と同義である。]
(工程6)本工程は、一般式(IX)で表される化合物のアミノ基保護を脱保護して一般式(X)で表される化合物を製造する工程である。脱保護の方法としては、通常公知の方法、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene,John Wiley & Sons(1981年)に記載の方法、又はそれに準じる方法により行うことができる。保護基としてはtert−ブチルオキシカルボニルが例示される。保護基としてtert−ブチルオキシカルボニル基を用いた場合、酸性条件下での脱保護が好ましく、酸としては塩酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、硫酸、メタンスルホン酸、トシル酸等が挙げられる。またはルイス酸を用いた脱保護も好ましく、トリメチルシリルヨウ素、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体等が例として挙げられる。酸の使用量は、化合物(IX)1モルに対して、好ましくは1〜100モルである。
反応に用いる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、例えば、アルコール類(例えば、メタノール等)、炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、エーテル類(例えば、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等)、非プロトン性極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等)あるいはそれらの混合物が用いられる。反応時間は0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜24時間である。反応温度としては0〜120℃であり、好ましくは0〜90℃である。
このようにして得られる一般式(X)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製するか又は単離精製することなく、次工程に付すことができる。
(工程7)本工程は、一般式(X)で表される化合物とY−COOHで表されるカルボン酸あるいはY−C(=O)−L(Lは塩素原子又は臭素原子を表す)で表される酸ハライドとのアミド化反応により、一般式(I)で表される本発明化合物を製造する工程である。
アミド化試薬としてY−COOHで表されるカルボン酸を用いる場合、適当な縮合剤の存在下、一般式(X)で表される化合物1モルに対して、カルボン酸を0.5〜10モル、好ましくは1〜3モル用いて行われる。なお、当該カルボン酸は、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば、イソプロパノール、tert−ブチルアルコール、トルエン、ベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド等又はその混合溶媒等が好適である。反応温度は、通常、−78〜200℃、好ましくは0〜50℃である。反応時間は、通常、5分〜3日間、好ましくは5分〜10時間である。
縮合剤としては、例えばジフェニルリン酸アジド、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスジメチルアミノホスホニウム塩、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾールの組み合わせ、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライド、O−(7−アザベンゾトリアゾ−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサウロニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
また、上記反応は必要に応じて塩基を添加することができる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。添加量としては、一般式(X)で表される化合物1モルに対して、1〜100モルであり、好ましくは1〜10モルである。
アミド化試薬としてY−C(=O)−L(Lは塩素原子又は臭素原子を表す)で表される酸ハライドを用いる場合、一般式(X)で表される化合物1モルに対して、酸ハライドを0.5〜5モル、好ましくは0.9〜1.1モル用いて行われる。なお、当該酸ハライドは、市販品、又は公知の方法に準じて製造することができる。
反応溶媒は、反応に支障のないものであれば、特に限定されないが、例えば水、トルエン、ベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン等又はその混合溶媒等が好適である。反応温度は、通常、−78〜200℃、好ましくは−20〜50℃である。反応時間は、通常、5分〜3日間、好ましくは5分〜10時間である。
また、上記反応は必要に応じて塩基を添加することができる。塩基は、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。添加量としては、一般式(X)で表される化合物1モルに対して、1〜100モル用いることができ、好ましくは1〜10モルである。
このようにして得られる一般式(I)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
[式中、P、W、A、Y、Z、R、R及びRは、前記と同義である。]
(工程8、工程9)本工程は一般式(VIII)で表される化合物に製造法4、工程6、7と同様の操作にて一般式(XII)で表される化合物を製造する工程である。
(工程10)本工程は一般式(XII)で表される化合物に製造法2、工程4と同様の操作にて一般式(I)で表される化合物を製造する工程である。
このようにして得られる一般式(I)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
[式中、W、A、Z、R、R及びRは、前記と同義である。]
(工程11)本工程は、一般式(X)で表される化合物と“Linker−CH=CH−COOH”で表されるカルボン酸あるいは“Linker−CH=CH−CO−L”(Lは塩素原子又は臭素原子を表す)で表される酸ハライドとのアミド化反応により、一般式(XIII)で表される合物を製造する工程である。本反応は製造法4工程7を参考に実施することができる。
Linker部はReporter部と化合物を連結する部分で、適度な長さと化合物に大きな影響を与えない物性と、Reporter部を伸張できる官能基を備えているのが望ましい。Linker部としては例えば、
などが挙げられる。
(工程12)本工程は一般式(XIII)で表される化合物にReporter部を伸張することにより、一般式(XIV)で表されるプローブ化合物を合成する反応である。本反応はLinker及びReporterの種類によって、アルキル化、アミド化などを選択することができ、それぞれ製造法2 工程2または製造法4 工程7を参考に実施することができる。
Reporter部はそれを備えたプローブ化合物を、血液中、脾臓中等の検体との共処理または、血液、脾臓等由来の細胞抽出液との共処理することにより、生化学的手法(発光、蛍光等)をもってBTKとの結合状態の検出を容易にするための部位であり、Linker部と上記のようにアルキル化、アミド化等で結合できる官能基を備えていることが望ましい。Reporter部としては例えば、BODIPY(登録商標)FL、BODIPY(登録商標)R6G、BODIPY(登録商標)TMR、BODIPY(登録商標)581/591、BODIPY(登録商標)TRなどが発光団として、ビオチン等が結合団としてあげられる。
[式中、L3は脱離基を示し:P、W、A、Y、Z、R1、R2及びR3は、前記と同義である。]
(工程13,14)
本工程は一般式(VII)で表される化合物に製造法4、工程6、7と同様の操作にて一般式(XV)で表される化合物を製造する工程である。
(工程15)
本工程は一般式(XVI)で表される化合物に製造法3、工程5と同様の操作にて一般式(I)を製造する工程である。
このようにして得られる一般式(I)で表される化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、結晶化、溶媒抽出、再沈殿、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
上記製造法1〜7において、アミノ基、イミノ基、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基及びアミド基、並びにインドールのような活性プロトンを有する官能基等は、各製造法における適切な工程で、保護された試薬を用いるか、常法に従い、当該官能基に保護基を導入した後、当該保護基を除去することができる。
「アミノ基若しくはイミノ基の保護基」としては、その機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル基、クミル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基等の低級アルカノイル基;例えばベンゾイル基;例えばフェニルアセチル基、フェノキシアセチル基等のアリールアルカノイル基;例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニル基;例えばp−ニトロベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;例えばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシリル基;例えばテトラヒドロピラニル基;例えばトリメチルシリルエトキシメチル基;例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基等の低級アルキルスルホニル基等;例えばtert−ブチルスルフィニル基等の低級アルキルスルフィニル基等;例えばベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基等のアリールスルホニル基等、例えばフタルイミド基等のイミド基が挙げられ、特にトリフルオロアセチル基、アセチル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、トリメチルシリルエトキシメチル基、クミル基等が好ましい。
「水酸基の保護基」としては、その機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の低級アルキル基;例えばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシリル基;例えばメトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基等の低級アルコキシメチル基;例えばテトラヒドロピラニル基;例えばトリメチルシリルエトキシメチル基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、2,3−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル基、トリチル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基等のアシル基等が挙げられ、特にメチル基、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、トリメチルシリルエトキシメチル基、tert−ブチルジメチルシリル基、アセチル基等が好ましい。
「カルボキシル基の保護基」としては、その機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の低級アルキル基;例えば2,2,2−トリクロロエチル基等のハロ低級アルキル基;例えばアリル基等の低級アルケニル基;例えばトリメチルシリルエトキシメチル基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル基等のアラルキル基等が挙げられ、特にメチル基、エチル基、tert−ブチル基、アリル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリメチルシリルエトキシメチル基;等が好ましい。
「カルボニル基の保護基」としては、その機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばエチレンケタール、トリメチレンケタール、ジメチルケタール、エチレンアセタール、トリメチレンアセタール、ジメチルアセタール等のケタール、アセタール等が挙げられる。
保護基の除去法は、当該保護基の種類及び目的化合物の安定性等により異なるが、例えば文献記載の方法(Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、T.W.Greene著、John Wiley & Sons社、1999年参照)又はそれに準じる方法に従って、例えば酸又は塩基を用いる加溶媒分解、すなわち、例えば0.01モルないし大過剰の酸、好ましくはトリフルオロ酢酸、ギ酸、塩酸等、又は等モルないし大過剰の塩基、好ましくは水酸化カリウム、水酸化カルシウム等を作用させる方法;水素化金属錯体等を用いる化学的還元又はパラジウム−炭素触媒、ラネーニッケル触媒等を用いる接触還元等により行われる。
本発明化合物は、通常の分離手段により容易に単離精製できる。かかる手段としては、例えば溶媒抽出、再結晶、分取用逆相高速液体クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー等を例示できる。
本発明化合物が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体等の異性体を有する場合には、いずれの異性体の混合物も本発明化合物に包含される。例えば、本発明化合物に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も本発明化合物に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)によりそれぞれを単一化合物として得ることができる。
本発明化合物又はその塩は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても多形混合物であっても本発明化合物又はその塩に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。本発明化合物又はその塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)であっても、無溶媒和物であってもよく、いずれも本発明化合物又はその塩に包含される。同位元素(例えば、H、14C、35S、125Iなど)などで標識された化合物も、本発明化合物又はその塩に包含される。
本発明化合物又はその塩のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により本発明化合物又はその塩に変換する化合物、即ち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして本発明化合物又はその塩に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして本発明化合物又はその塩に変化する化合物をいう。また、本発明化合物又はその塩のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で本発明化合物又はその塩に変化するものであってもよい。
本発明化合物の塩とは、有機化学の分野で用いられる慣用的なものを意味し、例えばカルボキシル基を有する場合の当該カルボキシル基における塩基付加塩又はアミノ基若しくは塩基性の複素環基を有する場合の当該アミノ基若しくは塩基性複素環基における酸付加塩の塩類を挙げることができる。
該塩基付加塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;例えばアンモニウム塩;例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、プロカイン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩等の有機アミン塩等が挙げられる。
該酸付加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;例えば酢酸塩、ギ酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、トリフルオロ酢酸塩等の有機酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩等が挙げられる。
本発明化合物又はその塩は、優れたBTK阻害活性を有し、抗腫瘍剤として有用である。また、BTKに対する優れた選択性を有しており、他のキナーゼも阻害してしまうことによる副作用が少ないという利点を有する。
本発明化合物又はその塩は、優れたBTK阻害活性を有する。本明細書において「BTK」とは、ヒトまたは非ヒト哺乳動物のBTKを含み、好ましくはヒトBTKである。また、「BTK」の語にはアイソフォームが含まれる。
また、本発明化合物又はその塩は、その優れたBTK阻害活性により、BTKが関与する疾患の予防や治療のための医薬として有用である。「BTKが関与する疾患」とは、BTKの機能を欠失、抑制及び/又は阻害することによって、発症率の低下、症状の寛解、緩和、及び/又は完治する疾患が挙げられる。このような疾患として、例えば、癌や腫瘍等が挙げられるがこれに限定はされない。対象となる癌や腫瘍は特に制限はされないが、例えば、上皮性癌(例えば、呼吸器系癌、消化器系癌、生殖器系癌、分泌系癌等が挙げられる。)、肉腫、造血細胞系腫瘍、中枢神経系腫瘍、末梢神経腫瘍等が挙げられ、好ましくは、造血細胞系腫瘍(例えば、白血病、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫等)である。また、腫瘍の発生臓器の種類も特に制限はされないが、例えば、頭頚部癌、食道癌、胃癌、結腸癌、直腸癌、肝臓癌、胆嚢・胆管癌、胆道癌、膵臓癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、子宮頚癌、子宮体癌、腎癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣腫瘍、骨・軟部肉腫、血液腫瘍、多発性骨髄腫、皮膚癌、脳腫瘍、中皮腫等が挙げられる。造血細胞系腫瘍としては、好ましくは、急性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ芽球性リンパ腫、骨髄増殖性腫瘍、慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫、骨髄異形性症候群、濾胞性リンパ腫、MALTリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、節外性NK/T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫等である。特に好ましくは、Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、節性濾胞辺縁帯リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症、節外性NK/T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病等の血液腫瘍である。
本発明化合物又はその塩は医薬として用いるにあたっては、必要に応じて薬学的担体を配合し、予防又は治療目的に応じて各種の投与形態を採用可能であり、該形態としては、例えば、経口剤、注射剤、坐剤、軟膏剤、貼付剤等のいずれでもよい。これらの投与形態は、各々当業者に公知慣用の製剤方法により製造できる。
薬学的担体としては、製剤素材として慣用の各種有機或いは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤等、液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、pH調節剤・緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また、必要に応じて防腐剤、抗酸化剤、着色剤、矯味・矯臭剤、安定化剤等の製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、ケイ酸カルシウム等が挙げられる。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アメ粉、ヒプロメロース等が挙げられる。
崩壊剤としては、デンプングリコール酸ナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファー化デンプン等が挙げられる。
滑沢剤としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム等が挙げられる。
コーティング剤としては、エチルセルロース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、ヒプロメロース、白糖等が挙げられる。
溶剤としては、水、プロピレングリコール、生理食塩液が挙げられる。
溶解補助剤としては、ポリエチレングリコール、エタノール、α−シクロデキストリン、マクロゴール400、ポリソルベート80等が挙げられる。
懸濁化剤としては、カラギーナン、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が挙げられる。
等張化剤としては、塩化ナトリウム、グリセリン、塩化カリウム等が挙げられる。
pH調節剤・緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム、塩酸、乳酸、リン酸、リン酸二水素ナトリウム等が挙げられる。
無痛化剤としては、プロカイン塩酸塩、リドカイン等が挙げられる。
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エチル、クレゾール、ベンザルコニウム塩化物等が挙げられる。
抗酸化剤としては、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、天然ビタミンE等が挙げられる。
着色剤としては、酸化チタン、三二酸化鉄、食用青色1号、銅クロロフィル等が挙げられる。
矯味・矯臭剤としてはアスパルテーム、サッカリン、スクラロース、l−メントール、ミントフレーバー等が挙げられる。
安定化剤としては、ピロ亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エリソルビン酸、酸化マグネシウム、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。
経口用固形製剤を調製する場合は、本発明化合物に賦形剤、必要に応じて賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味・矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。
注射剤を調製する場合は、本発明化合物にpH調節剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加し、常法により皮下、筋肉内及び静脈内用注射剤を製造することができる。
上記の各投与単位形態中に配合されるべき本発明化合物の量は、これを適用すべき患者の症状により、或いはその剤形等により一定ではないが、一般に投与単位形態あたり、経口剤では0.05〜1000mg、注射剤では0.01〜500mg、坐剤では1〜1000mgとするのが望ましい。
また、上記投与形態を有する薬剤の1日あたりの投与量は、患者の症状、体重、年齢、性別等によって異なり一概には決定できないが、本発明化合物として通常成人(体重50kg)1日あたり0.05〜5000mg、好ましくは0.1〜1000mgとすればよく、これを1日1回又は2〜3回程度に分けて投与するのが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
実施例で用いた各種試薬は、特に記載の無い限り市販品を使用した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーには、モリテックス社製プリフパック(登録商標)SI、バイオタージ社製KP−Sil(登録商標)Silicaプレパックドカラム、又はバイオタージ社製HP−Sil(登録商標)Silicaプレパックドカラムを用いた。塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィーにはモリテックス社製プリフパック(登録商標)NH又はバイオタージ社製KP−NH(登録商標)プレパックドカラムを用いた。分取用薄層クロマトグラフィーにはメルク社製KieselgelTM60F254,Art.5744又は和光社NH2シリカゲル60F254プレートを用いた。NMRスペクトルは、AL400(400MHz;日本電子(JEOL))、Mercury400(400MHz;アジレント・テクノロジー)型スペクトロメータ、又はOMNMRプローブ(Protasis)を装備したInova400(400MHz;アジレント・テクノロジー)型スペクトロメータを使用し、重溶媒中にテトラメチルシランを含む場合は内部基準としてテトラメチルシランを用い、それ以外の場合には内部基準としてNMR溶媒を用いて測定し、全δ値をppmで示した。マイクロウェーブ反応は、CEM社製DiscoverSクラスを用いて行った。
またLCMSスペクトルはWaters社製ACQUITY SQD(四重極型)を用いて下記条件にて測定した。
カラム:YMC社製YMC−Triart C18,2.0X50mm,1.9μm
MS検出:ESI positive
UV検出:254及び210nm
カラム流速:0.5mL/min
移動相:水/アセトニトリル(0.1%ギ酸)
インジェクション量:1μL
グラディエント(table 1)
Time(min)Water Acetonitrile
0 95 5
0.1 95 5
2.1 5 95
3.0 STOP
また、逆相分取HPLC精製はWATERS社製分取システムを用いて下記条件にて実施した。
カラム:YMC社製YMC−Actus Triart C18,20×50mm,5μmとYMC社製YMC−Actus Triart C18,20×10mm,5μmを連結したものを使用した。
UV検出:254nm
MS検出:ESI positive
カラム流速:25mL/min
移動相:水/アセトニトリル(0.1%ぎ酸)
インジェクション量:0.1−0.5mL
略号の意味を以下に示す。
s:シングレット
d:ダブレット
t:トリプレット
q:カルテット
dd:ダブル ダブレット
dt:ダブル トリプレット
td:トリプル ダブレット
tt:トリプル トリプレット
ddd:ダブル ダブル ダブレット
ddt:ダブル ダブル トリプレット
dtd:ダブル トリプル ダブレット
tdd:トリプル ダブル ダブレット
m:マルチプレット
br:ブロード
brs:ブロードシングレット
CDI:カルボニルジイミダゾール
DMSO−d:重ジメチルスルホキシド
CDCl:重クロロホルム
CDOD:重メタノール
THF:テトラヒドロフラン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMA:N,N−ジメチルアセトアミド
NMP:1−メチル−2−ピロリジノン
DMSO:ジメチルスルホキシド
TFA:トリフルオロ酢酸
WSC:1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物
HATU:(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチル(3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)メタンイミニウム ヘキサフルオロホスフェート
DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
TBAF:テトラブチルアンモニウムフルオライド
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
BocO:二炭酸ジ−tert−ブチル
DMAP:ジメチルアミノピリジン
合成例1 (R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
(工程1)(S)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
(S)−N−Boc−3−ピぺリジノール20gをトルエン100mlに溶解し、0℃にてトリエチルアミン21ml、メタンスルホニルクロライド9.2mlを加えた。氷冷下にて1時間撹拌したのち、酢酸エチルと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、表題化合物を無色固体として26.8g得た。
(工程2)(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
国際公開WO2007/126841号パンフレットに記載されている方法にて合成した3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン14.6g、工程1で得られた(S)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−1−カルボキシレート25g、炭酸カリウム69gをDMA150mlの懸濁溶液を100℃に加熱し、10時間撹拌した。室温に冷却後、水300mlを加え生じた固体を濾取し、水で洗浄後、乾燥し表題化合物を黄色固体として26.9g得た。物性値:m/z[M+H] 446.2
合成例2 (R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
合成例1で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート2g、2−ジエチルアミノエタノール3ml、Pd(PPhCl 158mgを,NMP 20mlに溶解し、系内を一酸化炭素で置換した後、120℃に加熱した。1時間撹拌後、室温まで冷却してメタノールを10ml加えた後、5規定の水酸化ナトリウム水溶液を6ml加え10分撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで水層を洗浄し、水層を塩酸でpH4に調整して析出した固体を濾取し、水で洗浄した後、乾燥し表題化合物を淡黄色固体として1.26g得た。物性値:m/z[M+H] 363.1
合成例3 (R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
(工程1)(S)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
(S)−(−)−N−Boc−3−ピロリジノール935mgをクロロホルム15mlに溶解し、氷冷下にてトリエチルアミン1.04ml、メタンスルホニルクロライド467μlを加えた。室温にて1.5時間撹拌したのち、酢酸エチルと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、無色油状の表題化合物1.3gを得た。物性値:m/z[M+H] 266.1
(工程2)(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
国際公開WO2007/126841号パンフレットに記載されている方法にて合成した3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン20.0g、工程1で得られた(S)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレート23g、炭酸カリウム32gをDMA200mlへ懸濁させた溶液を85℃に加熱し、3時間撹拌した。室温に冷却後、水400mlを加え生じた固体を濾取し、水で洗浄後、乾燥し表題化合物を淡黄色固体として23.5g得た。物性値:m/z[M+H] 431.0
(工程3)(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
上記工程2で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート2.0g、2−ジエチルアミノエタノール3.1ml、Pd(PPhCl 163mgを,NMP 20mlに溶解し、系内を一酸化炭素で置換した後、120℃に加熱した。1時間撹拌後、室温まで冷却してメタノールを10ml加えた後、5規定の水酸化ナトリウム水溶液を6ml加え10分撹拌した。水を加えた後、クロロホルムで水層を洗浄し、水層を塩酸でpH4に調整して析出した固体を濾取し、水で洗浄した後、乾燥し表題化合物を淡黄色固体として1.35g得た。物性値:m/z[M+H]349.1
合成例4 5−シアノベンズ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
3−アミノ−4−ヒドロキシベンゾニトリル15.1gをエタノール75ml、水75mlに溶解させ、氷冷下ブロモシアン14.7gを少しずつ溶液に加えた。室温で2時間撹拌し、再び氷冷した。溶液に2N NaOH水溶液112mlを加え、さらに30分撹拌した。エバポレーターでおおよそのエタノールを除去し、残渣を濾取した。濾取物を水で洗浄し、表題化合物を12.12g得た。物性値:m/z[M+H] 161.1
実施例1 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物1)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例2で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸 94mgのTHF4mlの懸濁溶液にCDI50mgを加え室温で3時間撹拌した。氷冷下5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン66mgを加え、リチウムヘキサメチルジシラザン−THF1.0M溶液を滴下した。氷冷下30分撹拌後、水を1ml加え、THFを除媒した。残渣に水を4ml加え、生じた固体を濾別し、ヘキサン/酢酸エチル=1/1 5mlで洗浄し、表題化合物を白色固体として106mg得た。物性値:m/z[M+H] 513.2
(工程2)実施例化合物1の合成
(工程1)で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート5.6mgを4N−塩酸/1,4−ジオキサン1mlを加え、1時間撹拌後、エバポレーターで除媒した。残渣にクロロホルム2ml、トリエチルアミン7.6μlを加え氷冷後、塩化アクリル0.9μlを加えた。1.5h撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣をシリカゲルカラムで精製し(展開溶媒:酢酸エチル:メタノール)表題化合物を白色固体として2.6mg得た。
実施例2 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−ブロモベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物2)の合成
実施例1に準じ、合成例2の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−ブロモベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
実施例3 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物3)の合成
(工程1)5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
5−ブロモベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン100mg、リン酸カリウム249mg、チオフェン−2−イルボロン酸90mgをDME2.5ml、水0.5mlに懸濁させ、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン38mgを加え、マイクロウェーブ反応装置で140℃、20分間加熱した。反応溶液を除媒し、アミンゲルクロマトグラフィーで精製し(溶出液:クロロホルム/メタノール)、表題化合物を淡茶色固体として93mg得た。物性値:m/z[M+H] 216.8
(工程2)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例2で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸 19mgのTHF2mlの懸濁溶液にCDI10mgを加え室温で2時間撹拌した。氷冷下工程1で得られた5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン17mgを加え、リチウムヘキサメチルジシラザン−THF1.0M溶液105μlを滴下した。氷冷下30分撹拌後、水を1ml加え、THFを除媒した。残渣に水を4ml加え、生じた固体を濾別し、ヘキサン/酢酸エチル=1/1 5mlで洗浄し、目的物を淡茶色固体として13mg得た。物性値:m/z[M+H] 561.3
(工程3)実施例化合物3の合成
(工程2)で得られた((R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート9mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサン1mlを加え、1時間撹拌後、エバポレーターで除媒した。残渣にクロロホルム2ml、トリエチルアミン12μlを加え氷冷後、塩化アクリル1.3μlを加えた。1.5h撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として2.1mg得た。
実施例4 (R)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−メタクリロイルピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物4)の合成
実施例1に準じ、塩化アクリルの代わりに塩化メタクリルを用いて表題化合物を白色固体として得た。
実施例5 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物5)の合成
実施例1に準じ、塩化アクリルの代わりにクロトン酸クロリドを用いて表題化合物を白色固体として得た。
実施例6 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物6)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例2で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸2.32gをDMA25mlに溶解させ、CDI2.01gを加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液に5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン1.12gを加え、その後ナトリウム−tert−ブチラート1.23gを加えた。室温で2時間撹拌し、水を加えた後、2N塩酸でpHを調節して固体を析出させ濾取して乾燥させ、表題化合物を淡黄色固体として2.66g得た。物性値:m/z[M+H] 505.3
(工程2)実施例化合物6の合成
工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート2.1gをジクロロメタン10mlに懸濁させ、室温でTFA10mlを加えた。2時間撹拌した後、TFAをエバポレーターで除媒した。さらにトルエンで共沸を行い、残渣をNMP20ml、水2mlを加え氷冷した。炭酸カリウム2.88g、塩化アクリル0.4mlを加え、氷冷下撹拌した。2時間後水、2N塩酸を加えてpHを調整し、生じた固体を濾取した。その後シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルムーメタノール)で精製し、目的物を白色固体として0.7g得た。
実施例7 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物7)の合成
実施例6に準じ、合成例2の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を淡茶色固体として得た。
実施例8 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物8)の合成
実施例6に準じ、合成例2の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
実施例9 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物9)の合成
実施例6に準じ、合成例2の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸とオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
実施例10 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(4−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物10)の合成
実施例6に準じ、合成例2の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と4−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
実施例11 (R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−メタクリロイルピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物11)の合成
実施例6に準じ、実施例12(工程2)で得られた(R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドと塩化アクリルの代わりに塩化メタクリルを用いて表題化合物を白色固体として得た。
実施例12 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物12)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例2で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸 1.0gのDMA10mlの溶液にCDI895mgを加え室温で1時間撹拌した。5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン462mgを加え、ナトリウム−tert−ブチラートーTHF1.0M溶液9mlを滴下した。室温下30分撹拌後、1N NaOH水溶液10mlを加えてTHFを除媒した。1時間撹拌後、2N HClで晶析させ、水―MeOHを加えて完全に晶析させた後、生じた固体を濾取し、表題化合物1.14gを微黄色固体として得た。物性値:m/z[M+H] 497.2
(工程2)(R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート3.06gとヨウ化ナトリウム5.5gをアセトニトリル30mlに懸濁させ、室温下トリメチルシリルクロライド4.7mlを加えた。室温下1時間撹拌し、飽和重曹水を加え、固体を析出させた。10分撹拌後固体を濾取し、乾燥させて表題化合物2.07gを薄褐色固体として得た。物性値:m/z[M+H] 398.0
(工程3)実施例化合物12の合成
工程2で得られた(R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド2gと炭酸カリウム2.1gをNMP20ml、水2mlに溶解させ氷冷下撹拌した。塩化アクリル0.4mlを加え1時間撹拌した。水を加え、塩酸でpHを調整し、析出した固体を濾取した。濾取した固体をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:クロロホルムーメタノール)で精製し、表題化合物を1.79g白色固体として得た。
実施例13 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物13)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例1で得た(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート 300mgをNMP3mlに溶解させた。ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン118mg、キサントホス20mg、N−メチルモルホリン0.15mlを加え、脱気操作を行った。その後酢酸パラジウム7.6mgを加え、一酸化炭素雰囲気下110℃に加熱して2時間撹拌した。冷却後、メタノール4.5mlと5N水酸化ナトリウム水溶液0.45mlを加え、室温で30分撹拌した。その後2NHClでpHを5.3に調整し、生じた固体を濾取した。粗体をシリカゲルカラムで精製し(クロロホルムーメタノール)表題化合物を257mg白色固体として得た。物性値:m/z[M+H] 479.3
(工程2)実施例化合物13の合成
工程1で得た(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート5gをアセトニトリル50mlに懸濁させ、ヨウ化ナトリウム7.85gを加えた。室温で撹拌下、トリメチルシリルクロライド6.65mlを滴下し1時間撹拌した。水87.5mlと5N水酸化ナトリウム水溶液12.5mlを加えた後、氷冷した。塩化アクリル0.895mlを滴下し氷冷下1時間撹拌した。水を加え生じた固体を濾取して水洗し乾燥して表題化合物4.13gを白色固体として得た。
実施例14 (R,E)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物14)の合成
実施例13に準じ、塩化アクリルの代わりにクロトン酸クロリドを用いて表題化合物を白色固体として得た。
実施例15 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物15)の合成
実施例1の工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート5mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサン1mlを加え、10分撹拌した。その後エバポレーターで除媒し、トルエンで共沸した。残渣にDMF1mlに溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン8.5μlと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩2.4mg及びHATU5.5mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を3.96mg白色固体として得た。
実施例16 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物16)の合成
実施例15に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例17 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物17)の合成
実施例15に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例18 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物18)の合成
実施例15に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例19 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物19)の合成
実施例15に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例20 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物20)の合成
実施例15に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例21 (R,E)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物21)の合成
実施例15に準じ、実施例3(工程2)で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例22 (R)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−ブタ−2−イノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物22)の合成
実施例15に準じ、実施例13(工程1)で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートと、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりにブタ−2−イノイル酸を用いることで表題化合物を淡黄色固体として得た。
実施例23 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5,6−ジメチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物23)の合成
(工程1)(R)−1−(1−アシロキシピペリジン−3−イル)−4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸1gに4N−塩酸/1,4−ジオキサン15mlを加え、室温で1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエンを加え共沸した。残渣にクロロホルム50ml、トリエチルアミン3.8mlを加えた。撹拌しながら、塩化アクリル780μlを徐々に加えた。反応終了を確認後、2−プロパノールを加え反応を停止した。除媒し、残渣にギ酸水溶液を加え、pH3に調節すると固体が析出した。生じた固体を濾取して乾燥して、黄色固体として表題化合物を840mg得た。物性値:m/z[M+H] 318.1
(工程2)実施例化合物23の合成
上記工程1で得られた(R)−1−(1−アシロキシピペリジン−3−イル)−4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸5mgをDMF150μlに溶解させた。その溶液にジイソプロピルエチルアミン8.26μl、5、6−ジメチルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン3.85mg、HATU9mgを加えた。終夜撹拌後、DMSO850μlを加え、逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として1.2mg得た。
実施例24 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物24)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸 100mgのDMF5mlの溶液にCDI56mgを加え室温で1時間撹拌した。氷冷下5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン73mgを加え、60%水素化ナトリウム17mgを加えた。氷冷下30分撹拌後、水を1ml加え反応を停止した。反応溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム−メタノール)で精製することにより、表題化合物を114mg白色固体として得た。物性値:m/z[M+H] 499.1
(工程2)実施例化合物24の合成
工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート15mgを4N−塩酸/1,4−ジオキサン1.5mlを加え、1時間撹拌後、エバポレーターで除媒した。残渣にクロロホルム2ml、トリエチルアミン21μlを加え氷冷後、塩化アクリル2.4μlを加えた。3h撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣をシリカゲルカラムで精製し(展開溶媒:酢酸エチル:メタノール)表題化合物を6.8mg白色固体として得た。
実施例25 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物25)の合成
実施例24に準じ、塩化アクリルの代わりにクロトン酸クロリドを用いて表題化合物を白色固体として得た。
実施例26 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(3−メチルブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物26)の合成
実施例24に準じ、塩化アクリルの代わりに3−メチルブタ−2−エノイルクロリドを用いて表題化合物を白色固体として得た。
実施例27 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物27)の合成
実施例24に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸とベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
実施例28 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物28)の合成
実施例24に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
実施例29 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物29)の合成
実施例24に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を淡黄色固体として得た。
実施例30 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物30)の合成
実施例24に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を淡黄色固体として得た。
実施例31 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(4−クロロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物31)の合成
(工程1)5−(4−クロロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
実施例3の工程1に準じ、チオフェン−2−イルボロン酸の代わりに4−クロロフェニルボロン酸を用いることで表題化合物を白色固体として得た。物性値:m/z[M+H] 245.1
(工程2)実施例化合物31の合成
実施例24に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と上記工程1で得られた5−(4−クロロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
実施例32 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物32)の合成
実施例24の工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート15mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサン1.5mlを加え、10分撹拌した。その後エバポレーターで除媒し、トルエンで共沸した。残渣にDMF1mlに溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン13μlと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩3.7mg及びHATU8.4mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として4.2mg得た。
実施例33 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物33)の合成
実施例32に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例34 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物34)の合成
実施例32に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例35 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物35)の合成
実施例32に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例36 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物36)の合成
実施例32に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例37 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物37)の合成
実施例32に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例38 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物38)の合成
実施例6に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
実施例39 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物39)の合成
実施例6に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから表題化合物を白色固体として得た。
実施例40 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物40)の合成
実施例6に準じ、合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸と5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンから淡黄色固体として得た。
実施例41 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物41)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸20mgをTHF1mlに懸濁させ、撹拌下室温でCDI12mgを加えた。室温下終夜撹拌し、5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン24mgを加えた後氷冷し、リチウムヘキサメチルジシラザン−THF1.0M溶液172μlを滴下した。1時間撹拌後、酢酸30μlを加え反応を停止した。除媒後残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として12.8mg得た。物性値:m/z[M+H] 541.1
(工程2)実施例化合物41の合成
上記工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート12.8mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサンを1.5ml加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mlで共沸した。残渣にクロロホルム1ml、トリエチルアミン16μlを加え氷冷下撹拌した。溶液に塩化アクリルを1.9μl加え1時間撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として3.46mg得た。
実施例42 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物42)の合成
実施例41の工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート5mgにN−塩酸/1,4−ジオキサン1mlを加え30分撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mlで共沸した。残渣をDMF1mlに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン7.9μlと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩2.2mg及びHATU5.18mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として3.04mg得た。
実施例43 (R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物43)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3の(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸32mgをTHF2mlに懸濁させ、撹拌下室温でCDI55mgを加えた。室温下終夜撹拌し、5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン28mgを加えた後氷冷し、リチウムヘキサメチルジシラザン−THF1.0M溶液183μlを滴下した。1時間撹拌後、水を加え生じた固体を濾取した。固体をヘキサン/酢酸エチルの混合溶媒で洗浄し、表題化合物を35mg淡黄色固体として得た。物性値:m/z[M+H] 533.3
(工程2)実施例43化合物の合成
上記工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート8mgにジクロロメタン500μlを加え、さらにトリフルオロ酢酸200μl加え30分撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mlで共沸した。残渣にクロロホルム2ml、トリエチルアミン11μlを加え氷冷下撹拌した。溶液に塩化アクリルを1.2μl加え1時間撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として1.58mg得た。
実施例44 (R,E)−4−アミノ−N−(5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物44)の合成
実施例43の工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート5mgにジクロロメタン500μlを加え、さらにトリフルオロ酢酸200μl加え30分撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mlで共沸した。残渣をDMF1mlに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン6.5μlと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩1.9mg及びHATU4.3mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として2.88mg得た。
実施例45 1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物45)の合成
(工程1)tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル 3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシレート240mgをクロロホルム2mlに溶解し、0℃にてトリエチルアミン290μl、メタンスルホニルクロライド130μlを加えた。氷冷下にて1時間撹拌したのち、クロロホルムと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。その残渣に国際公開WO2007/126841号パンフレットに記載されている方法にて合成した3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン300mg、炭酸カリウム570mg、DMA3mlを加え100℃に加熱し、11時間撹拌した。室温に冷却後、酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。残渣をアミンゲルクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン/酢酸エチル=1:1→0:1)表題化合物を淡黄色固体として232mg得た。物性値:m/z[M+H] 417.1
(工程2)4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)アゼチジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
工程1で得られたtert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート262mgをメタノール10ml、トリエチルアミン1mlに溶解させた。一酸化炭素雰囲気に変換後、1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタンを51mg加え、80℃で14時間加熱した。冷却後、溶液を除媒し残渣に1,4−ジオキサン1mlを加え、さらに5N NaOH水溶液500μlを加えた。室温で3時間撹拌後、2N塩酸でpHを4に調整して氷冷し、水を加えて析出した固体を濾取し、乾燥することで表題化合物を淡茶色固体として42mg得た。物性値:m/z[M+H] 335.2
(工程3)tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
上記工程2で得られた4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)アゼチジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸42mgをDMF3mlに溶解し、CDI24mgを加え室温で終夜撹拌した。さらにCDI4mgを加え30分撹拌した。溶液に5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン42mgを加え氷冷し、水素化ナトリウム(60%)10mgを加えた。1時間撹拌後、水で反応を停止し、除媒した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として34mg得た。物性値:m/z[M+H] 485.2
(工程4)実施例化合物45の合成
上記工程3で得られたtert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート10mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサンを1ml加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mlで共沸した。残渣にクロロホルム1ml、トリエチルアミン14μlを加え氷冷下撹拌した。溶液に塩化アクリルを1.7μl加え1時間撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として0.69mg得た。
実施例46 7−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物46)の合成
(工程1)tert−ブチル 3−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン2.00g、N−Boc−3−ヒドロキシアゼチジン1.86g、トリフェニルホスフィン3.75gのテトラヒドロフラン溶液80ml溶液に、DEAD 2.3mlを加え、反応液を1時間撹拌した。反応液を濃縮、酢酸エチルで洗浄し、白色固体の表題化合物2.55gを得た。物性値:m/z[M+H]435.0
(工程2)tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
上記工程1で得られていた、tert−ブチル 3−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート1.5gにテトラヒドロフラン6mlおよび28%アンモニア水6mlを加え、反応液をマイクロウェーブ反応装置で、100℃で1.5時間撹拌した。クロロホルムと水を加え有機層を分離し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、白色固体の表題化合物1.5gを得た。物性値:m/z[M+H]416.0
(工程3)tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
上記工程2で得られた、tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート32mg、5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン20mg、ジアザビシクロウンデセン28μlをDMF1mlに溶解させ、さらに1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン9mgを加え、一酸化炭素雰囲気下80℃で1.5時間撹拌した。クロロホルムと水で分配し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒した残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン/酢酸エチル=1/1→酢酸エチル/メタノール=10/1)淡茶色固体として表題化合物を20mg得た。物性値:m/z[M+H] 484.2
(工程4)実施例化合物46の合成
上記工程3で得られたtert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート5mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサンを1ml加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mlで共沸した。残渣にクロロホルム1ml、トリエチルアミン14μlを加え氷冷下撹拌した。溶液に塩化アクリルを1.7μl加え1時間撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として2.21mg得た。
実施例47 (E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼチジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物47)の合成
実施例46の工程3で得られたtert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート5mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサンを1ml加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mlで共沸した。残渣をDMF1mlに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン14.4μlと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩4.1mg及びHATU9.4mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を4.67mg得た。
実施例48 (R)−7−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物48)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル 3−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
国際公開WO2005/042556号パンフレットに記載されている方法にて合成した、4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5.00g、(S)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレート19.1g、炭酸セシウム23.5gをアセトニトリル25mlに懸濁させ、60℃で3時間加熱した。冷却後、水とメタノールを加え生じた固体を濾取、乾燥して表題化合物を淡茶色固体として5.65g得た。
(工程2)(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
上記工程1で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート5gに28%アンモニア水40mlを加え、反応液をマイクロウェーブ反応装置で、100℃で1.5時間撹拌した。氷冷下1時間撹拌して析出した固体を濾取し、冷メタノールで洗浄し、表題化合物を白色固体として3.91g得た。
(工程3)(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
上記工程2で得られた、tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート93mg、5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン110mg、ジアザビシクロウンデセン100μlをDMF2mlに溶解させ、さらに1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン35mgを加え、一酸化炭素雰囲気下80℃で2.5時間撹拌した。クロロホルムと水で分配し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒した残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン/酢酸エチル=1/1→酢酸エチル/メタノール=10/1)淡茶色固体として表題化合物を106mg得た。物性値:m/z[M+H] 498.1
(工程4)実施例化合物48の合成
上記工程3で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート20mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサンを1ml加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mlで共沸した。残渣にクロロホルム2ml、トリエチルアミン28μlを加え氷冷下撹拌した。溶液に塩化アクリルを3.2μl加え1時間撹拌後、飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣を残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として3.52mg得た。
実施例49 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物49)の合成
実施例48の工程3で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート13mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサンを1ml加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mlで共沸した。残渣をDMF1mlに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン14.4μlと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩4.1mg及びHATU9.6mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を6.66mg得た。
実施例50 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物50)の合成
実施例49に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例51 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物51)の合成
実施例49に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例52 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物52)の合成
実施例49に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例53 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物53)の合成
実施例49に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例54 (R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物54)の合成
実施例49に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例55 (R)−7−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物55)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
実施例48の工程3に準じ、5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの代わりに5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンを用いることで表題化合物を褐色固体として得た。物性値:m/z[M+H] 540.3
(工程2)実施例化合物55の合成
実施例48の工程4に準じ、上記工程1で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートを用いて表題化合物を白色固体として得た。
実施例56 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物56)の合成
実施例55の工程1で得られた(R)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−5−((5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート13mgに4N−塩酸/1,4−ジオキサンを1ml加え1時間撹拌した。その後除媒し、さらにトルエン1mlで共沸した。残渣をDMF1mlに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン14.4μlと(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩4.1mg及びHATU9.6mgを加えた。室温で1時間撹拌後、溶液を減圧濃縮した。残渣を逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を6.66mg得た。
実施例57 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物57)の合成
実施例56に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例58 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物58)の合成
実施例56に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例59 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物59)の合成
実施例56に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例60 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物60)の合成
実施例56に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例61 (R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド(実施例化合物61)の合成
実施例56に準じ、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エン酸塩酸塩の代わりに(E)−4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エン酸塩酸塩を用いることで表題化合物を白色固体として得た。
実施例62 (R,E)−7−(3−((2−(4−(4−(3−(4−アミノ−3−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−4−オキソブタ−2−エン−1−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)アミノ)−3−オキソプロピル)5,5−ジフルオロ−1,3−ジメチル−5H−ジピロロ[1,2−c:2’,1’−f][1,3,2]ジアザボリンイン−4−イウム−5−ウイド(実施例化合物P−1)の合成
(工程1)(E)−4−(4−(2((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)ピペラジン−1−イル)ブタ−2−エノン酸の合成
tert−ブチル−(2−(ピペラジン)−1−イル)エチル)カルバメート2gをDMSO20mlに溶解させ、トリエチルアミン1.35mlを加えた。その溶液に(E)−メチル 4−ブロモブタ−2−エノエートを合計1.14ml室温で加えた。1時間半撹拌後、溶液を飽和重曹水中に加え、酢酸エチルで抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒して残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒:クロロホルム:メタノール)した。取得物にトリエチルアミン10ml、水10mlを加え、100℃で終夜撹拌した。反応溶液を除媒して表題化合物を橙色アモルファスとして2.05g得た。
(工程2)(R,E)−tert−ブチル(2−(4−(4−(3−(4−アミノ−3−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−4−オキソブタ−2−エン−1−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)カルバメートの合成
実施例13の工程1で得られた(R)−tert−ブチル−3−(4−アミノ−3−((ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)カルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート200mgをクロロホルム3mlに溶解させ、室温でトリフルオロ酢酸1mlを加えた。1時間後除媒しアセトニトリルに溶解させ、トリエチルアミンを加えた。その後除媒し再びクロロホルム/メタノールに溶解させ除媒した。その残渣にDMF5mlに溶解し、上記工程1で得られた(E)−4−(4−(2((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)ピペラジン−1−イル)ブタ−2−エノン酸176mgを加え、WSC104mgを加え撹拌した。2時間後、酢酸エチルを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液で有機層を洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し(展開溶媒:クロロホルム:メタノール)表題化合物を128.4mg得た。
(工程3)(R,E)−4−アミノ−1−(1−(4−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
上記工程2で得られた(R,E)−tert−ブチル(2−(4−(4−(3−(4−アミノ−3−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−4−オキソブタ−2−エン−1−イル)ピペラジン−1−イル)エチル)カルバメート128mgをクロロホルム2mlに溶解させ、トリフルオロ酢酸1mlを加えた。10分後反応溶液を濃縮し、アセトニトリルに溶解させた。トリエチルアミンを加え、再度濃縮した。残渣をアミンゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム:メタノール)で精製し表題化合物98.1mgを得た。
(工程4)実施例化合物P−1の合成
上記工程3で得られた(R,E)−4−アミノ−1−(1−(4−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド93mgをクロロホルム10mlに溶解し、7−(2−カルボキシエチル)−5,5−ジフルオロ−1,3−ジメチル−5H−ジピロロ[1,2−c:2’,1’−f][1,3,2]ジアザボリンイン−4−イウム−5−ウイド73mg、HOBt22mg、WSC48mgを加えた。2時間撹拌後、反応溶液をクロロホルムと飽和重曹水に分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮して残渣をアミンゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム:メタノール)で精製し、表題化合物を98.1mg得た。
実施例63 4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−((R)−1−((E)−4−(4−(2−(5−((3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミド)エチル)ピペラジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物P−2)の合成
実施例62の工程3で得られた(R,E)−4−アミノ−1−(1−(4−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド3mgのDMF0.5ml溶液にビオチン−NHS(登録商標)1.5mg、トリエチルアミン4μlを加え、終夜で撹拌した。溶液にDMSO0.5mlを加え、逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として1.0mg得た。
実施例64 (R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(7−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物64)の合成
(工程1)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸の合成
合成例2で得られた(R)−4−アミノ−1−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸 10gに4N−塩酸/1,4−ジオキサン50mLを加え、1時間撹拌後、エバポレーターで除媒した。残渣にクロロホルム140mL、トリエチルアミン25mLを加え氷冷後、塩化アクリル2.23mLを加えた。1.5時間撹拌後、エバポレーターで除媒した。残渣にpH3.0のギ酸水溶液を加え、2時間撹拌後、析出物を濾取し、減圧乾燥することで表題化合物の白褐色固体8.93gを得た。
(工程2)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(7−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
工程1で得られた(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボン酸 5mgをDMF150μLに溶解させた後に、ジイソプロピルエチルアミン8.2μLと7−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン4.0mg、HATU9.0mgを加え、1時間撹拌した。反応溶液にDMSO850μLを加え逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として0.36mg得た。
実施例65 (S)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物65)の合成
(工程1)(R)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3に準じ(R)−N−Boc−3−ピロリジノールから表題の油状化合物を得た。
(工程2)(S)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンと(R)−tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレートから表題化合物の淡黄色固体を得た。
(工程3)(S)−1−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの合成
工程2で得られた(S)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート500mgにクロロホルム5mLとトリフルオロ酢酸1.7mlを加え、1時間撹拌後、エバポレーターで除媒した。残渣にクロロホルム12mL、トリエチルアミン810μLを加え氷冷後、塩化アクリル89μLを加えた。30分撹拌後飽和重曹水で反応を停止し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、除媒後の残渣をシリカゲルカラムで精製し(展開溶媒:酢酸エチル:メタノール)表題化合物350mgを白色固体として得た。
(工程4)(S)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
工程3で得られた(S)−1−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン20mgをDMF520mLに溶解させ、ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン13mg、PdCl2(PPh3)2 3.65mg、DBU23μLを加え、一酸化炭素雰囲気下120度で2h撹拌した後に、エバポレーターで除媒した。残渣にDMSOを加え逆相分取HPLC精製(水/アセトニトリル(0.1%ギ酸))で精製し、表題化合物を白色固体として1.9mg得た。
実施例66 1−((1−アクリロイルピロリジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物66)の合成
(工程1)tert−ブチル 3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン300mgとtert−ブチル 3−(ブロモメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート396mgから表題化合物の淡黄色固体を464mg得た。
(工程2)1−(3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの合成
実施例65の工程3に準じ、工程1で得られたtert−ブチル 3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート464mgから表題化合物の淡黄色固体を274mg得た。
(工程3)1−((1−アクリロイルピロリジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程2で得られた1−(3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン10mgから表題化合物の白色固体を3.2mg得た。
実施例67 1−((1−アクリロイルピペリジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物67)の合成
(工程1)tert−ブチル 3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン300mgとtert−ブチル 3−(ブロモメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート416mgから表題化合物の淡黄色固体を375mg得た。
(工程2)1−(3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの合成
実施例65の工程3に準じ、工程1で得られたtert−ブチル−3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート375mgから表題化合物の淡黄色固体を228mg得た。
(工程3)1−((1−アクリロイルピペリジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程2で得られた1−(3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン10mgから表題化合物の白色固体を1.4mg得た。
実施例68 1−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物68)の合成
(工程1)tert−ブチル 4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン100mgとtert−ブチル 4−(ブロモメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート130mgから表題化合物の淡黄色固体を120mg得た。
(工程2)1−(4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの合成
実施例65の工程3に準じ、工程1で得られたtert−ブチル 4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート120mgから表題化合物の淡黄色固体を85mg得た。
(工程3)1−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程2で得られた1−(4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン10mgから表題化合物の白色固体を3.12mg得た。
実施例69 1−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物69)の合成
(工程1)tert−ブチル 4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンとtert−ブチル 4−ブロモピペリジン−1−カルボキシレートから表題化合物の淡黄色固体を得た。
(工程2)1−(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの合成
実施例65の工程3に準じ、工程1で得られたtert−ブチル 4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートから表題化合物の淡黄色固体を得た。
(工程3)1−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程3で得られた1−(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン10mgから表題化合物の白色固体を2.4mg得た。
実施例70 1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物70)の合成
(工程1)tert−ブチル 3−((メチルスルホニルオキシ)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3に準じ、tert−ブチル 3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−カルボキシレートから表題の油状化合物を得た。
(工程2)tert−ブチル 3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン200mgと工程1で得られたtert−ブチル 3−((メチルスルホニルオキシ)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレートから表題化合物の淡黄色固体を得た。
(工程3)1−(3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−イル)プロピル−2−エン−1−オンの合成
実施例65の工程3に準じ、工程2で得られたtert−ブチル 3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレートから表題化合物の淡黄色固体を得た。
(工程4)1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程3で得られた1−(3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−イル)プロピル−2−エン−1−オン10mgから表題化合物の白色固体を2.44mg得た。
実施例71 1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物71)の合成
(工程1)(1R,4R)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシルメタンスルホネートの合成
合成例3に準じ、tert−ブチル(1R,4R)−4−シクロヘキシルカルバメート500mgから表題の油状化合物を780mg得た。
(工程2)tert−ブチル ((1S,4S)−4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロヘキシルカルバマメートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン630mgと工程1で得られた(1R,4R)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシルメタンスルホネート780mgから表題化合物の淡黄色固体を614mg得た。
(工程3)N−((1S,4S)−4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロヘキシル)アクリルアミドの合成
実施例65の工程3に準じ、工程2で得られたtert−ブチル((1S,4S)−4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロヘキシルカルバマメート200mgから表題化合物の淡黄色固体を137mg得た。
(工程4)1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程3で得られたN−((1S,4S)−4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロヘキシル)アクリルアミド10mgから表題化合物の白色固体を2.08mg得た。
実施例72 1−((1R,4R)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物72)の合成
(工程1)(1S,4S)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシルメタンスルホネートの合成
合成例3に準じ、tert−ブチル(1S,4S)−4−シクロヘキシルカルバメート500mgから表題の油状化合物を704mg得た。
(工程2)tert−ブチル ((1R,4R)−4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロヘキシルカルバマメートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン570mgと工程1で得られた(1S,4S)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシルメタンスルホネート704mgから表題化合物の淡黄色固体を375mg得た。
(工程3)N−((1R,4R)−4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロヘキシル)アクリルアミドの合成
実施例65の工程3に準じ、工程2で得られたtert−ブチル((1R,4R)−4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロヘキシルカルバマメート200mgから表題化合物の淡黄色固体を90mg得た。
(工程4)1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程3で得られたN−((1S,4S)−4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロヘキシル)アクリルアミド10mgから表題化合物の白色固体を3.43mg得た。
実施例73 (S、E)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物73)の合成
(工程1)(S)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
実施例65の工程4に準じ、実施例65の工程2で得られた(S)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートから表題化合物を得た。
(工程2)(S、E)−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブチ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例32に準じ、工程1で得られた(S)−tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルバモイル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート20mgから表題化合物の白色固体を13.8mg得た。
実施例74 1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物74)の合成
(工程1)tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3に準じ、tert−ブチル 3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシレート500mgから表題の油状化合物を774mg得た。
(工程2)tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン670mgと工程1で得られたtert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)アゼチジン−1−カルボキシレート774mgから表題化合物の淡黄色固体を690mg得た。
(工程3)1−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)アゼチジン−1−イル)プロピル−2−エン−1−オンの合成
実施例65の工程3に準じ、工程2で得られたtert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート200mgから表題化合物の淡黄色固体を129mg得た。
(工程4)1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程3で得られた1−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)アゼチジン−1−イル)プロピル−2−エン−1−オンから表題化合物の白色固体を得た。
実施例75 1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物75)の合成
(工程1)実施例65の工程4に準じ、実施例70の工程3で得られた1−(3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−イル)プロピル−2−エン−1−オン10mgと5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン5.2mgから表題化合物の白色固体を3.36mg得た。
実施例76 1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物76)の合成
(工程1)実施例65の工程4に準じ、実施例70の工程3で得られた1−(3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−イル)プロピル−2−エン−1−オン10mgと5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン5.2mgから表題化合物の白色固体を3.76mg得た。
実施例77 1−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物77)の合成
(工程1)実施例65の工程4に準じ、実施例68の工程2で得られた1−(4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン10mgと5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン4.8mgから表題化合物の白色固体を6.37mg得た。
実施例78 1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物78)の合成
(工程1)実施例65の工程4に準じ、実施例72の工程3で得られたN−((1S,4S)−4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロヘキシル)アクリルアミド10mgと5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン5.2mgから表題化合物の白色固体を1.93mg得た。
実施例79 1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物79)の合成
(工程1)実施例65の工程4に準じ、実施例74の工程3で得られた1−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)アゼチジン−1−イル)プロピル−2−エン−1−オン10mgと5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン4.8mgから表題化合物の白色固体を2.21mg得た。
実施例80 1−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物80)の合成
(工程1)実施例65の工程4に準じ、実施例68の工程2で得られた1−(4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン10mgと5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン5.2mgから表題化合物の白色固体を4.30mg得た。
実施例81 1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物81)の合成
(工程1)実施例65の工程4に準じ、実施例72の工程3で得られたN−((1S,4S)−4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)シクロヘキシル)アクリルアミド10mgと5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン4.8mgから表題化合物の白色固体を2.91mg得た。
実施例82 1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物82)の合成
(工程1)tert−ブチル 3−(メチルスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
合成例3に準じ、N−Boc−3−ピロリジノールから表題の油状化合物を得た。
(工程2)tert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
実施例65(工程2)に準じ、3−(メチルスルホニルオキシ)ピロリジン−1−カルボキシレートから表題化合物の淡黄色固体を得た。
(工程3)1−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの合成
実施例65の工程3に準じ、工程2で得られたtert−ブチル 3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシレートから表題化合物を白色固体として得た。
(工程4)1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程3で得られた1−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロロピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン10mgから表題化合物を白色固体として3.9mg得た。
実施例83 1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物83)の合成
(工程1)実施例65の工程4に準じ、実施例82の工程3で得られた1−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロロピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン10mgと5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン4.8mgから表題化合物を白色固体として4.09mg得た。
実施例84 1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物84)の合成
(工程1)実施例65の工程4に準じ、実施例82の工程3で得られた1−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピロロピロリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン10mgと5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン5.2mgから表題化合物を白色固体として3.47mg得た。
実施例85 1−(3−アクリルアミドプロピル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物85)の合成
(工程1)tert−ブチル (3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)プロピル)カルボキシレートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン200mgとtert−ブチル (3−ブロモプロピル)カルボキシレート273mgから表題化合物の淡黄色固体を223mg得た。
(工程2)N−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)プロピル)アクリルアミド
実施例65の工程3に準じ、工程1で得られたtert−ブチル (3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)プロピル)カルボキシレート240mgから表題化合物の淡黄色固体125mgを得た。
(工程3)1−(3−アクリルアミドプロピル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程3で得られたN−(3−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)プロピル)アクリルアミド10mgから表題化合物の白色固体を3.2mg得た。
実施例86 1−(2−アクリルアミドエチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(実施例化合物86)の合成
(工程1)tert−ブチル (2−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)カルボキシレートの合成
合成例3(工程2)に準じ、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン200mgとtert−ブチル (2−ブロモエチル)カルボキシレート257mgから表題化合物の淡黄色固体を239mg得た。
(工程2)N−(2−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)アクリルアミド
実施例65の工程3に準じ、工程1で得られたtert−ブチル(2−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)カルボキシレート239mgから表題化合物の淡黄色固体140mgを得た。
(工程3)1−(2−アクリルアミドエチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミドの合成
実施例65の工程4に準じ、工程2で得られたN−(2−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)エチル)アクリルアミド10mgから表題化合物の白色固体を1.8mg得た。
比較例1 (R)−1−(3−(4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(比較例化合物1)の合成
国際公開WO2008/121742号パンフレットの方法に準じて合成し、表題化合物を白色固体として得た。
以下、実施例化合物及び比較例化合物1の構造式及び物性値を表1〜表44に示す。
試験例1 BTK阻害活性(in vitro)の測定
BTKキナーゼ活性に対する化合物のインビトロでの阻害活性測定法の条件設定において、パーキンエルマー社のLabChip(登録商標)シリーズ試薬消耗品価格表にFL−Peptide 2がBTKキナーゼ活性測定において基質ペプチドとして対応していることが記載されていたので、FL−Peptide 2を基質に用いた。試験に用いた精製リコンビナントヒトBTK蛋白質はカルナバイオサイエンス社から購入した。
化合物の阻害活性測定においては、まず、本発明化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)で段階希釈した。次に、キナーゼ反応用緩衝液(20mM HEPES(pH 7.5)、2mM dithiotheitol、0.01% Triton X−100)中にBTK蛋白質、基質ペプチド(終濃度は1uM)、塩化マグネシウム(終濃度は10mM)、ATP(終濃度は45uM)と本発明化合物DMSO溶液(DMSOの終濃度は5%)を加えて25℃で40分間インキュベーションしキナーゼ反応を行った。そこへ終濃度30mMになるようEDTAを加えることで反応を停止させた。最後に、LabChip EZ Reader II(パーキンエルマー社)でリン酸化されなかった基質ペプチド(S)とリン酸化されたペプチド(P)をマイクロ流路キャピラリー電気泳動によって分離・検出した。SとPそれぞれのピークの高さからリン酸化反応量を求め、リン酸化反応を50%抑制することのできる化合物濃度をIC50値(nM)と定義し以下の表に示した。
この試験結果から、本発明化合物はin vitroでBTK阻害活性を有することが明らかになった。
試験例2 EGFRキナーゼ阻害活性と比較したBTK阻害選択性(in vitro)
1)BTK阻害活性測定
試験例1と同様にして、BTK阻害活性測定を測定した。
2)EGFR阻害活性測定
EGFRキナーゼ活性に対する化合物のインビトロでの阻害活性測定法の条件設定において、パーキンエルマー社のLabChip(登録商標)シリーズ試薬消耗品価格表にFL−Peptide 22がEGFRキナーゼ活性測定において基質ペプチドとして対応していることが記載されていたので、そのアミノ酸配列を参考にしてビオチン化ペプチド(biotin−EEPLYWSFPAKKK)を作製した。試験に用いた精製リコンビナントヒトEGFR蛋白質はカルナバイオサイエンス社から購入した。
化合物の阻害活性測定においては、まず、本発明化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)で段階希釈した。次に、キナーゼ反応用緩衝液(20mM HEPES(pH 7.5)、2mM dithiotheitol、0.01% Triton X−100)中にEGFR蛋白質、基質ペプチド(終濃度は250nM)、塩化マグネシウム(終濃度は10mM)、塩化マンガン(終濃度は10mM)、ATP(終濃度は1.5uM)と本発明化合物DMSO溶液(DMSOの終濃度は2.5%)を加えて25℃で120分間インキュベーションしキナーゼ反応を行った。そこへ終濃度24mMになるようEDTAを加えることで反応を停止させた後、Euラベル化抗リン酸化チロシン抗体PT66(パーキンエルマー社)とSureLight APC−SA(パーキンエルマー社)を含む検出液を添加し室温で2時間以上静置した。最後に、PHERAstar FS(BMG LABTECH社)で波長337nmの励起光照射時における蛍光量を620nmと665nmの二波長で測定した。二波長の蛍光量比からリン酸化反応量を求め、リン酸化反応を50%抑制することのできる化合物濃度をIC50値(nM)と定義した。
3)BTK阻害選択性
上記1)及び2)で得られた結果をもとに、「EGFR阻害活性 IC50値(nM)/BTK阻害活性 IC50値(nM)」を算出することにより、被検化合物のBTK阻害選択性を確認した。
この試験結果から、in vitroにおいて本発明化合物のEGFRキナーゼに対するBTK阻害選択性は、比較例化合物1と比較して約7.5倍以上であり、本発明化合物は優れたBTK阻害選択性を有することが明らかとなった。この結果から、本発明化合物は、既知のBTK阻害剤よりも副作用が軽減されうることが示された。
試験例3 BTKおよびEGFR発現細胞株に対する増殖抑制活性測定試験(in vitro)及びその選択性の比較
BTKを発現しているびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫株であるTMD8細胞は、10%ウシ胎児血清を含むRPMI1640培地(ライフテクノロジーズ社製)中に懸濁させた。EGFR過剰発現・高活性化ヒト類上皮癌細胞株であるA431細胞は、10%ウシ胎児血清を含むDMEM、high glucose培地(ライフテクノロジーズ社製)中に懸濁させた。細胞懸濁液を、384ウェル平底マイクロプレートの各ウェルに播種し、5%炭酸ガス含有の培養器中37℃で1日培養した。本発明化合物、および比較例化合物1をDMSOに溶解し、DMSOを用いて被検化合物を終濃度の500倍の濃度になるように希釈した。被検化合物のDMSO溶液を各細胞の懸濁に用いた培地で希釈し、これを細胞の培養プレートの各ウェルにDMSOの最終濃度が0.2%になるように加え、5%炭酸ガス含有の培養器中37℃でさらに3日培養した。化合物添加前および化合物存在下での3日間培養後の細胞数計測はセルタイターグロ(プロメガ社製)を用いて、プロメガ社の推奨するプロトコールに基づき行った。以下の式より増殖阻害率を算出し、50%阻害する被検化合物の濃度(GI50(nM))を求めた。
増殖阻害率(%)=(C−T)/(C−C0)×100
T:被検化合物を添加したウェルの発光強度
C:被検化合物を添加しなかったウェルの発光強度
C0:被検化合物添加前に測定したウェルの発光強度
EGFR増殖シグナルに依存したA431細胞に対する細胞増殖抑制活性とBTKシグナルに増殖が依存したTMD8細胞に対する細胞増殖抑制活性を比較すれば、細胞レベルでのそれぞれのキナーゼの影響を評価することができる。すなわち「A431細胞増殖阻害率/TMD8細胞増殖阻害率」を算出しその値が大きいほど、細胞においてEGFRに対するBTKの選択性が高いと考えられる。表49及び表50に「A431細胞増殖阻害率/TMD8細胞増殖阻害率」の値を示した。
この試験結果から、in vitroでの細胞増殖阻害率における本発明化合物のEGFRキナーゼに対するBTK阻害選択性は、比較例化合物1と比較して約8.5倍以上であり、本発明化合物はキナーゼだけでなく、細胞においても優れたBTK阻害選択性を有することが明らかとなった。この結果から、本発明化合物は、既知のBTK阻害剤よりも副作用が軽減されうることが示された。
試験例4 抗腫瘍効果と体重変化率の評価
ヒトB細胞リンパ腫由来細胞株TMD8をSCIDマウスの皮下に移植し、生着した腫瘍の体積が100〜200mmになった時点で、各群の腫瘍体積が均一になるように、無作為層別化法により1群5匹に群分けし(1日目)、経口投薬を開始した。グループ1:比較例化合物1(100mg/kg)を1日1回経口投与、グループ2:本発明化合物(実施例化合物13)(50mg/kg)を1日1回経口投与、グループ3:本発明化合物(実施例化合物12)(50mg/kg)を1日1回経口投与、グループ4:本発明化合物(実施例化合物6)(50mg/kg)を1日1回経口投与した。薬剤投与における抗腫瘍効果を比較するため、腫瘍の増殖割合として群分け時の腫瘍体積を1とした相対腫瘍体積(RTV;Relative Tumor Volume)を以下の式に従って求めた。
RTV=(腫瘍体積測定日の腫瘍体積)/(群分け時の腫瘍体積)
コントロール群及び化合物投与群(グループ1〜4)の投与後17日目の平均RTVを表51に記載した。
薬剤投与による全身毒性を表す指標として、体重変化率(BWC;Body Weight Change)を使用した。BWCは、以下の式に従って算出し、平均BWC値を表38に示した。
(数1)
BWC(%)=([(体重計測日のマウス体重)−(群分け時のマウス体重)]/(群分け時のマウス体重))×100
結果、本発明化合物は50mg/kg投与群において、比較例化合物1を100mg/kg投与した群と同等又はそれ以上の高い抗腫瘍効果を示した。また、これらの化合物投与群において体重減少等の毒性は認められなかった。
したがって、本発明化合物は比較例化合物1に比べて低用量で優れた抗腫瘍効果を示し、かつ、安全性が高い化合物であることが明らかとなった。
試験例5 本発明化合物の反復投与によるSDラットの体重に及ぼす影響(in vivo)
比較例化合物1及び本発明化合物を用いて二週間反復投与によるSDラットの体重増加への影響を溶媒投与群と比較した。各群の平均体重がほぼ均一になるように、無作為層別化法により各群4匹として以下のように群分けした(一日目)。
グループ1:比較例化合物1(280mg/kg)を1日1回経口投与、グループ2:本発明化合物(実施例化合物12)(750mg/kg)を1日1回経口投与、グループ3:本発明化合物(実施例化合物13)(750mg/kg)を1日1回経口投与した。
薬剤投与による全身毒性を表す指標として、体重変化率(BWC;Body Weight Change)を使用した。BWCは、以下の式に従って算出した。
BWC(%)=([(投与14日目のラット体重)−(群分け時のラット体重)]/(群分け時のラット体重))×100
溶媒投与群のBWCを1としたときの各化合物投与群の相対体重変化率を以下の式に従って算出し、表52に示した。
相対体重変化率(%)=(化合物投与群のBWC)/(溶媒投与群のBWC)×100
この結果、比較例化合物1投与群であるグループ1は溶媒投与群と比較してラットの体重増加幅が微増であったのに対し、本発明化合物投与群であるグループ2及び3は、比較例化合物1の2.5倍以上の量(AUC0−24(μM:hr)では約5倍量)を投与しているにもかかわらずラットの体重増加にほぼ影響を及ぼさなかった。また、グループ1では軟便を発症する個体が認められたが、グループ2及び3では認められなかった。したがって本発明化合物は、比較例化合物1よりもはるかに曝露量が高いにも関わらず副作用が低いという優れた効果を有する。
以上のように、本発明化合物群は、比較例化合物1と比較して毒性が軽減した優れたプロファイルを有する化合物であることが明らかとなった。
試験例6 蛍光ラベル化合物を用いたBTKラベルによる検出(in vitro)
ヒトB細胞リンパ腫由来細胞株Ramosを10%ウシ血清含有RPMI1640培地で懸濁後、2.0×106(cells/well)濃度で培養プレートに播種し、24時間37℃のCO2インキュベーター(SANYO)内で培養した。実施例化合物P−1または比較例化合物1の蛍光ラベル化合物(PCI−33380、非特許文献2)(10mMストック)をDMSOでそれぞれ希釈し、細胞を播種したプレートに添加し、1時間CO2インキュベーター内で培養した。その後、細胞を回収し、細胞ペレットに50μl(1×プロテアーゼ阻害剤(Roche)、1×フォスフォターゼカクテル阻害剤(Sigma)を含む細胞抽出液(NP−40;Invitrogen))を添加し、10分氷上で静置した。回収した細胞抽出液中のタンパク量をDC protein assay(Biorad)にて定量し、レーンあたり20ugのタンパクをSDS−濃度勾配ゲル(4−20%)(和光純薬)にアプライし、泳動後、Molecular Dynamics Typhoon Scanner(GEヘルスケア)を使用して泳動ゲルの画像を取り込んだ。その後、i−Blot(Invitrogen)を用いてウエスタンブロットを実施し、BTK抗体(Abcam)を用いてLAS4000(GEヘルスケア)にてBTKタンパクを検出した(図1)。
図1に示すように、本発明にかかるプローブは、in vitro試験においてBTKを検出する有用なツールであることが明らかとなった。

Claims (15)

  1. 下記一般式(I)
    (式中、Aは、−(CH2n−X−、−(CH2m−NH−、又は−(C3−C7シクロアルキレン)−NH−を示し;
    nは、0から2の整数を示し;
    mは、1から4の整数を示し;
    Xは、置換基を有しても良い含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレンを示し;
    Yは、−C(R4)=C(R5)(R6)、又は−C≡C−R7を示し;
    W及びZは、各々独立してN又はCHを示し;
    1は、置換基を有しても良いアミノ基を示し;
    2及びR3は、同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いC1−C6アルキル基、置換基を有しても良いC1−C6アルコキシ基、置換基を有しても良いC3−C7シクロアルキル基、置換基を有しても良いC6−C14芳香族炭化水素基、置換基を有しても良く、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される同種若しくは異種のヘテロ原子を1〜3個含む4〜10員の単環式若しくは多環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基を示し;
    4、R5、R6及びR7は、同一又は相異なって、水素原子、又は置換基を有しても良いC1−C6アルキル基を示す。)で表される化合物又はその塩。
  2. 一般式(I)中、
    Aが−(CH2n−X−であり;
    nが0であり;
    Xが含窒素C3−C10ヘテロシクロアルキレンであり;
    1がアミノ基である、請求項1記載の化合物又はその塩。
  3. 一般式(I)中、
    Aが−(CH2n−X−であり;
    nが0であり;
    Xがアゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり;
    1がアミノ基である、請求項1又は2記載の化合物又はその塩。
  4. 一般式(I)中、
    Aが−(CH2n−X−であり;
    nが0であり;
    Xが、アゼチジニレン、ピロリジニレン、又はピペリジニレンであり;
    Yが、−C(R4)=C(R5)(R6)、又は−C≡C−R7であり;
    1がアミノ基であり;
    2及びR3の一方が水素原子又はC1−C6アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、C1−C4アルコキシ置換C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基であり;
    Yが−C(R4)=C(R5)(R6)である場合、
    4、R5、及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、C1−C6アルキル基、2個のC1−C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C6アルキル基(C1−C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
    Yが−C≡C−R7である場合、
    7が、水素原子又はC1−C6アルキル基である、請求項1〜3のいずれか記載の化合物又はその塩。
  5. 一般式(I)中、
    Aが−(CH2n−X−であり;
    nが0であり;
    Xが、1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンであり;
    Yが、−C(R4)=C(R5)(R6)、又は−C≡C−R7であり;
    ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
    1がアミノ基であり;
    2及びR3の一方が、水素原子又はC1−C4アルキル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、C1−C4アルコキシ置換C1−C4アルキル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基、硫黄原子を1個含む4〜6員の単環式の不飽和複素環式基、又はシアノ基であり;
    Yが−C(R4)=C(R5)(R6)である場合、
    4、R5、及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、C1−C6アルキル基、2個のC1−C6アルキル基で置換されたアミノ基で置換されているC1−C6アルキル基(C1−C6アルキル基はこれらが結合する窒素原子と共に4〜8員環のヘテロシクロアルキル基を形成しても良い。)であり;
    Yが−C≡C−R7である場合、
    7が、水素原子又はC1−C4アルキル基である、請求項1〜4のいずれか記載の化合物又はその塩。
  6. 一般式(I)中、
    Aが−(CH2n−X−であり;
    nが0であり;
    Xが、1,3−アゼチジニレン、1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンであり;
    Yが、−C(R4)=C(R5)(R6)、又は−C≡C−R7であり;
    ZがNのとき、WがNであり、ZがCHのとき、WがN又はCHであり;
    1がアミノ基であり;
    2及びR3の一方が、水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、メトキシ基、フェニル基、4−クロロフェニル基、2−チエニル基、又はシアノ基であり;
    Yが−C(R4)=C(R5)(R6)である場合、
    4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基であり;
    Yが−C≡C−R7である場合、
    7がメチル基である、請求項1〜5のいずれか記載の化合物又はその塩。
  7. 一般式(I)中、
    Aが−(CH2n−X−であり;
    nが0であり;
    1がアミノ基であり;
    2及びR3の一方が水素原子又はメチル基であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、フェニル基、2−チエニル基、又はシアノ基であり、
    (1)ZがNで、WがNの場合、
    Xが1,3−ピペリジニレンで、
    Yがビニル基であり、
    (2)ZがCHで、WがNの場合、
    Xが1,3−ピロリジニレン、又は1,3−ピペリジニレンで、
    Yが−C(R4)=C(R5)(R6)、又は−C≡C−(R7)で、
    Yが−C(R4)=C(R5)(R6)の場合、
    4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、メチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基、又は1−ピロリジニルメチル基であり、
    Yが−C≡C−(R7)の場合、
    7がメチル基であり、
    (3)ZがCHで、WがCHの場合、
    Xが1,3−アゼチジニレン、又は1,3−ピロリジニレンで、
    Yが−C((R4)=C(R5)(R6)で、
    4、R5及びR6が、同一又は相異なって、水素原子、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、メチルイソプロピルアミノメチル基、1−ピペリジニルメチル基又は1−ピロリジニルメチル基である、請求項1〜6のいずれか記載の化合物又はその塩。
  8. 一般式(I)中、
    Aが−(CH2n−X−であり;
    nが0であり;
    Xが1,3−ピペリジニレンであり;
    Yがビニル基であり;
    ZがCHであり;
    WがNであり;
    1がアミノ基であり;
    2及びR3の一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基である、請求項1〜7のいずれか記載の化合物又はその塩。
  9. 次の(1)〜(86)のいずれかに記載の化合物又はその塩。
    (1)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (2)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−ブロモベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (3)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (4)(R)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−メタクリロイルピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (5)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (6)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (7)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (8)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (9)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、)
    (10)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(4−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (11)(R)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−メタクリロイルピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (12)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (13)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (14)(R,E)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (15)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (16)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (17)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (18)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (19)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (20)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (21)(R,E)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (22)(R)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−イノイル)ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (23)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5,6−ジメチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (24)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (25)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (26)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(3−メチルブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (27)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (28)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (29)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (30)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (31)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(4−クロロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (32)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (33)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (34)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (35)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (36)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (37)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ピペリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (38)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (39)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−シアノベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (40)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(2−メトキシエチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (41)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (42)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (43)(R)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (44)(R,E)−4−アミノ−N−(5−(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (45)1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド、
    (46)7−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (47)(E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼチジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (48)(R)−7−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (49)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (50)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (51)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (52)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (53)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (54)(R,E)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (55)(R)−7−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (56)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (57)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(エチル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (58)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ジエチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (59)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(イソプロピル(メチル)アミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (60)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピロリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド、
    (61)(R,E)−4−アミノ−N−(5−フェニルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−7−(1−(4−(ピぺリジン−1−イル)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボキサミド
    (64)(R)−1−(1−アクリロイルピペリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(7−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (65)(S)−1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (66)1−((1−アクリロイルピロリジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (67)1−((1−アクリロイルピペリジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (68)1−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (69)1−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (70)1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (71)1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (72)1−((1R,4R)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (73)(S、E)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)ピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (74)1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (75)1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (76)1−((1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (77)1−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (78)1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (79)1−(1−アクリロイルアゼチジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (80)1−((1−アクリロイルピペリジン−4−イル)メチル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (81)1−((1S,4S)−4−アクリルアミドシクロヘキシル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (82)1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (83)1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (84)1−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−4−アミノ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (85)1−(3−アクリルアミドプロピル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
    (86)1−(2−アクリルアミドエチル)−4−アミノ−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物又はその塩、検出可能なラベルまたは親和性タグ、及びリンカーを備えるプローブであって、前記リンカーは前記化合物と前記ラベル又はタグをつないでいるプローブ。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物又はその塩を有効成分とするBTK阻害剤。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物又はその塩を含有する医薬組成物。
  13. 請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物又はその塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
  14. 腫瘍治療のための請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物又はその塩。
  15. 抗腫瘍剤製造のための、請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物又はその塩。
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