JP5741082B2 - モータインバータの制御方法、及び制御装置 - Google Patents

モータインバータの制御方法、及び制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、相別にモータに電流を供給するためのモータインバータを制御する技術に関する。
3相モータのような相別に電流を供給すべきモータの駆動には普通モータインバータが用いられる。そのモータインバータは通常、相別に2個のスイッチング素子(合計6個)を備えている。それにより、6個のスイッチング素子に対し、オン/オフさせるスイッチング動作を行わせ、各相にスイッチング素子を介して電流を供給することにより、モータに回転磁界を生成するようになっている。モータインバータの制御装置は、そのようにモータインバータのスイッチング素子のスイッチング動作を制御して、モータを駆動するものである。
相ごとに用意されたスイッチング素子のスイッチング動作は、多くの場合、モータの回転子が1回転する間(360度)を複数の位相エリアに分割することにより、位相エリア単位で行われる。それにより、各スイッチング素子にスイッチング動作のために供給される駆動信号は、位相エリア単位で決定される。
モータインバータの制御、つまりモータインバータが備えるスイッチング素子の駆動は、dq座標系のd軸電流指令値、q軸電流指令値を用いて行う場合がある。d軸電流値は、磁束の方向に平行な成分であり、d軸と直交するq軸電流値はトルク方向の成分である。
d軸電流指令値、q軸電流指令値を用いてモータインバータを制御する従来の制御装置のなかには、トルクへの制限を抑えるために、d軸電流指令値を優先する形で補正するものがある(特許文献1等)。補正自体は、モータに実際に供給された電流から計算される実d軸電流値がd軸電流指令値と一致するように行われる。
モータインバータの各スイッチング素子の駆動制御は、位相エリア単位で行われる。このため、回転子の位置(電気角)の特定が必要である。位置の特定誤差が大きくなると、モータに必要な電流を適切に供給できなくなる。その結果、例えばd軸電流が不足すると、電圧飽和量が増加する。モータインバータの電圧が飽和すると、電流指令値に応じた電流をモータに供給できなくなって、モータの制御性が悪化する。
図6は、位置の特定に誤差があった場合に、モータに実際に供給される電流を説明する図である。モータに供給される電流はdq座標上に表している。図6中「d軸(INV)」「q軸(INV)」は、特定された位置によってモータインバータを駆動制御した場合に、そのモータインバータから供給されるべき電流を表すdq座標のd軸、q軸であることを表している。「d軸(モータ)」「q軸(モータ)」は、そのモータインバータの駆動制御によってモータに実際に供給される電流を表すdq座標のd軸、q軸であることを表している。601はモータに供給されるd軸上のd軸電流Id、602はモータに供給されるq軸上のq軸電流Iqをそれぞれ表している。
図6に表すように、回転子の位置の特定に大きな誤差が存在すると、モータに実際に供給される電流は想定しているものと大きく異なることになる。図6に表す例では、d軸電流Id601が想定よりも不足することから、電圧飽和が発生する可能性が高くなる。
実d軸電流値がd軸電流指令値と一致するようなd軸電流指令値の補正では、電圧飽和は必ずしも回避させることはできない。これは、電圧飽和の回避には、d軸電流指令値をその負の方向に増加させることも有効だからである。このため、そのような補正は、電圧飽和を抑えるうえでは必ずしも適切ではない。それにより、電流指令値の補正では、電圧飽和の回避も重要である。
回転子の位置を特定するための位置センサの精度を常に高く維持できれば、その精度の低さによって生じる制御性の悪化は抑えられる。しかし、位置センサの調整等に長い時間が必要となって、製造面、或いはメンテナンス面での不具合が発生することになる。このことから、位置センサの調整等を重視することは必ずしも実用的とは云えない。
特開2007−336673号公報
本発明は、モータインバータの電圧飽和を抑えつつ、d軸電流指令値、q軸電流指令値を用いてそのモータインバータを制御するための技術を提供することを目的とする。
本発明の1態様は、モータの相別にスイッチング素子を備え、該スイッチング素子のオン/オフにより該モータを駆動するためのモータインバータを制御する方法であり、モータの電圧飽和率を取得し、該取得した電圧飽和率が所定値を越える場合に、モータのd軸電流指令値とq軸電流指令値のうちの少なくとも一方を補正し、該補正を行って得られる補正d軸電流指令値と補正q軸電流指令値の少なくとも一方を用いて、モータインバータの各スイッチング素子を駆動する。
なお、上記補正は、d軸電流指令値に対して行う、ことが望ましい。また、補正d軸電流指令値の補正に用いる補正量は、モータに供給された電流から演算される実電力値と、補正d軸電流指令値と補正q軸電流指令値から演算される指令電力値と、を基に計算する、ことが望ましい。実電力値と指令電力値の演算は、d軸インダクタンス、q軸インダクタンスを共通にして行う、ことが望ましい。補正d軸電流指令値を用いることにより電流許容量を越える場合に、q軸電流指令値を更に補正する、ことが望ましい。
本発明の他の1態様は、モータの相別にスイッチング素子を備え、該スイッチング素子のオン/オフにより該モータを駆動するためのモータインバータを制御する制御装置であり、モータの電圧飽和率を取得する取得手段と、取得手段が取得した電圧飽和率が所定値を越えるか否か判定する飽和率判定手段と、電圧飽和率が所定値を越えると飽和率判定手段が判定した場合に、モータのd軸電流指令値とq軸電流指令値のうちの少なくとも一方を補正する指令値補正手段と、指令値補正手段による補正によって得られる補正d軸電流指令値と補正q軸電流指令値の少なくとも一方を用いて、モータインバータの各スイッチング素子を駆動する駆動手段と、を具備する。
本発明では、モータインバータの電圧飽和を抑えつつ、d軸電流指令値、q軸電流指令値を用いてそのモータインバータを制御することができる。
本実施形態によるモータインバータの制御装置の構成を説明する図である。 本実施形態によるモータインバータの制御装置に搭載された電流指令値補正部の構成を説明する図である。 電流指令値補正部に搭載された電力誤差PI制御部の構成を説明する図である。 電流指令値補正部により実現される電流指令値補正処理のフローチャートである。 電圧飽和率に着目した電流指令値の補正による効果を説明する図である。 位置の特定に誤差があった場合に、モータに実際に供給される電流を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態によるモータインバータの制御装置の構成を説明する図である。
このモータインバータの制御装置(以降「制御装置」と略記)1は、モータインバータ100を制御して、そのモータインバータ100から供給する電流により3相のモータ2を駆動させるものである。図1中の「Iu」「Iv」「Iw」はそれぞれ、モータ2に供給されるU相、V相、W相の電流を表している。
モータインバータ100から各相の電流Iu、Iv、Iwをモータ2に供給できるように、制御装置1は、トルクFB(FeedBack)部110、電流→トルク変換部120、2−3相変換部130、3−2相変換部140、速度FB部150、トルク/電流指令値変換部160、電流指令値補正部170、電流PI(Proportional Integral)制御部180、角速度算出部190、飽和率算出部195、電流Iw、Iuの電流値検出用の2つの電流センサ101、102を備えている。
モータ2には、不図示の回転子の位置を電気角で特定可能な回転センサ21が搭載されている。その回転センサ21によって検出された値(回転子の電気角を表す値。以降「回転センサ値」)は2−3相変換部130、角速度算出部190、及び速度FB部150に出力される。
トルクFB部110及び速度FB部150は、外部からモータ2を駆動する駆動条件となる指令トルク、及び指令速度を入力するためのものである。一般的に、指令トルク、及び指令速度のうちの一方が入力される。
速度FB部150は、回転センサ21から入力した回転センサ値からモータ2の回転速度を計算し、計算した回転速度と指令速度を比較して、モータ2の回転速度が指令速度となるようなトルクを計算する。そのように計算したトルクをトルク/電流指令値変換部160に出力する。
トルクFB部110は、電流→トルク変換部120が出力するトルクを指令トルクと比較して、モータ2の実際のトルクが指令トルクとなるようなトルクを計算し、計算したトルクをトルク/電流指令値変換部160に出力する。
3−2相変換部140は、電流センサ102、101から得られた電流Iu、Iwの各電流値を用いて、dq座標系の実際のd軸電流値であるd軸実電流値Id(以降「実Id」)、及び実際のq軸電流値であるq軸実電流値Iq(以降「実Iq」)を計算し出力する。電流→トルク変換部120は、そのような3−2相変換により得られた実Id、及び実Iqを用いて、モータ2に実際に発生しているトルクを計算し、計算したトルクをトルクFB部110に出力する。
トルク/電流指令値変換部160は、トルクFB部110及び速度FB部150のうちの一方から入力したトルクに相当するd軸電流指令値Id_ref、及びq軸電流指令値Iq_refを出力するマップである。このId_ref、及びIq_refはそれぞれ、電流指令値補正部170に出力される。
電流指令値補正部170は、飽和率算出部195が算出した電圧飽和量、角速度算出部190が算出した角速度をそれぞれ入力し、その電圧飽和量に応じて、トルク/電流指令値変換部160から入力したId_ref、Iq_refの補正を行う。その補正方法についての詳細は後述する。また、電流指令値補正部170が出力するId_ref、Iq_refは、トルク/電流指令値変換部160が出力するId_ref及びIq_refと区別するために、以降「Id_ref’」及び「Iq_ref’」と表記する。角速度算出部190は、回転センサ21から得られた回転センサ値を用いて角速度を算出する。
電流PI制御部180は、電流指令値補正部170からId_ref’及びIq_ref’を入力し、3−2相変換部140から実Id及び実Iqを入力し、それらの間の偏差に応じて、実IdがId_ref’に、実IqがIq_ref’にそれぞれ一致するように、d軸電圧指令値Vd_cmd及びq軸電圧指令値Vq_cmdを計算する。計算したVd_cmd及びVq_cmdは2−3相変換部130及び飽和率算出部195にそれぞれ出力される。
飽和率算出部195は、Vd_cmd、Vq_cmd及び例えば予め指定されたモータインバータ100の電源電圧値を用いて、電源電圧に対する電圧指令値の比率である電圧飽和率を算出する。そのように算出された電圧飽和率が電流指令値補正部170に出力される。
2−3相変換部130は、電流PI制御部180からVd_cmd、Vq_cmdを入力し、2相のdq座標系からU、V、Wの3相への変換を行い、3相の電圧指令値を生成して、モータインバータ100の各スイッチング素子に供給すべき駆動信号を出力する。このことから、2−3相変換部130は、例えばVd_cmd、Vq_cmdから3相の電圧指令値を生成する電圧指令値生成部、生成された3相の電圧指令値を用いて、モータインバータ100の不図示の各スイッチング素子をオン/オフさせるための駆動信号を個別に生成・出力するPWM(Pulse Width Modulation)制御部を備えたものである。
図2は、上記電流指令値補正部の構成を説明する図である。この電流指令値補正部170は、図2に表すように、飽和率判定部210、電力誤差PI制御部220、Id補正部230、及びIq補正部240を備えている。
飽和率判定部210は、飽和率算出部195から電圧飽和率を取得し、取得した電圧飽和率が閾値として設定された規定値(所定値)を越えているか否か判定し、その判定結果を電力誤差PI制御部220に出力する。このことから、飽和率判定部210は、取得手段、及び飽和率判定手段に相当する。
電力誤差PI制御部220は、Id_ref及びIq_refを用いて指令電力値を、実Id及び実Iqを用いて実電力値をそれぞれ計算し、計算した指令電力値及び実電力値を用いて、指令電力値が実電力値と一致するようにId_refの補正に用いる補正量を計算し、計算した補正量をId補正部230に出力する。
この電力誤差PI制御部220は、例えば図3に表すように、指令電力計算部320、実電力計算部330、及び補正量計算部340を備えている。指令電力計算部320は、Id_ref(図3中「d軸電流指令値」と表記)、Iq_ref(図3中「q軸電流指令値」と表記)、極数、角速度、d軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLq、及び誘起電圧定数を用いて、指令電力値を計算する。その指令電力値の計算は以下の式を用いて行われる。実電力値の計算はd軸電流指令値をd軸実電流値に、q軸電流指令値をq軸実電流値と置き換えて同様の式を用いて行われる。
指令電力値=トルク×角速度
=Vrms×Irms×力率
=極数×(誘起電圧定数×Iq_ref+(Ld−Lq)Id_ref
・Iq_ref)×角速度 ・・・ (1)
ここで、Vrmsは入力交流電圧の実効値、Irmsは入力交流電流の実効値、である。
一般に、誘起電圧定数は温度によって変動し、Ld、Lqは電流によって変動する。これらの値を実際のモータ2の駆動条件に合わせるのは困難である。このことから、本実施形態では、指令電力値の計算と実電力値の計算とで、誘起電圧定数、Ld、Lqを共通とすることにより、処理の複雑化を抑えつつ、指令電力値と実電力値の対比を可能にさせている。
補正量計算部340は、例えば以下の式により、指令電力値、実電力値を用いて補正量を計算する。補正量の計算に指令電力値、実電力値を用いるのは、電圧飽和が発生するのは電力値が大きい状況だからである。それにより、指令電力値、実電力値は、電圧飽和率を表す他の指標として用いている。
補正量=(指令電力値−実電力値)×Kp+∫(指令電力値−実電力値)×Ki
・・・ (2)
ここで、Kp、Kiはそれぞれ予め定められた係数である。
上記(2)式の右辺第2項は、過去に計算した複数回分の指令電力値、実電力値を今回、計算する補正量に反映させるためのものである。この(2)式を用いて計算された補正量がId補正部230に出力される。
Id補正部230は、この補正量を用いて、例えば以下の式によりId_ref’(補正d軸電流指令値)を計算する。計算されたId_ref’はIq補正部240に出力される。
Id_ref’=Id_ref+(Id_ref×補正量) ・・・ (3)
Iq補正部240は、Id_ref’を用いることにより電流許容量以上の電流が供給されるか否か判定し、電流許容量以上の電流が供給されると判定した場合、Iq_refを補正することにより、その補正によって得られるIq_ref’を出力する。上記補正量、及びId_ref’の各計算方法は、(2)式、(3)式に特定されるものではない。他の計算方法を用いても良い。
電流許容量以上の電流が供給されるか否かの判定は、以下の(4)式が満たされないか否かにより行われ、Iq_refの補正、つまりIq_ref’(補正q軸電流指令値)の計算は、以下の(5)式により行われる。
√(Id_ref’+Iq_ref)<電流許容量 ・・・ (4)
Iq_ref’=Iq_ref±α ・・・ (5)
ここで、αは(4)式を満たすようにする決定される値である。αを用いた加算、及び減算のなかからの選択は、Iq_refの正負により行われる。それにより、算出されるIq_ref’は、その絶対値がIq_refの絶対値よりも小さいものとなる。Iq_ref’の計算方法も、このようなものに限定されるものではない。
本実施形態では、このようにして、電圧飽和率が規定値を超えるのを契機に、Id_refを無条件に補正し、Iq_refは必要に応じて補正するようにしている。それにより、電圧飽和率が既定値を超えない場合、Id_ref、Iq_refがそのままId_ref’、Iq_ref’として電流指令値補正部170から出力される。電圧飽和率が既定値を超えた場合には、補正されたId_refと補正されていないIq_ref、或いは補正されたId_refと補正されたIq_refがId_ref’、Iq_ref’として出力される。このように補正を行うのは、トルクへの制限をより抑えるためである。
電圧飽和率が規定値を超えるのを条件にId_ref、更にはIq_refを補正することにより、電圧飽和の発生は抑制することができ、電流指令値に応じたより適切な電流をモータ2に供給できるようになる。このため、モータ2をより安定的に制御することができる。
図5は、電圧飽和率に着目した電流指令値の補正による効果を説明する図である。図5において、501は電流指令値の補正を行わない場合の電圧飽和率、502はその補正を行った場合の電圧飽和率、511は電流指令値の補正を行わない場合の実電流値(例えばdq座標上のもの)、512は電流指令値の補正を行った場合の実電流値(例えばdq座標上のもの)である。「電圧飽和基準線」は電話飽和率と比較される規定値を表す線、「電力指令値」はId_ref、Iq_refを用いて計算される指令電力値、「電流指令値」はId_ref、Iq_refを用いて計算されるdq座標上のものである。
図5に表すように、電圧飽和率に着目して電流指令値(ここではId_ref、Iq_ref)の補正を行うことにより、電圧飽和率が規定値(電圧飽和基準線)を越えた状態が続くことは回避され、電圧飽和率が大きな値となるのは抑えられている。それにより、モータ2にも電流指令値に近い実電流が供給されるようになっている。このようなことから、電圧飽和率による電流指令値の補正はモータ2のより安定した制御の実現に有効であることが分かる。
Id補正部230は、電力誤差PI制御部220の計算した補正量を用いてId_ref’を計算する。このことから、電力誤差PI制御部220、Id補正部230、及びIq補正部240は、指令値補正手段に対応する。Id_ref’、Iq_ref’は電流PI制御部180に入力され、2−3相変換部130は電流PI制御部180の出力するVd_cmd、Vq_cmdを用いてモータインバータ100を制御することから、少なくとも電流PI制御部180及び2−3相変換部130は駆動手段に対応する。
図4は、電流指令値補正部170によって実現される電流指令値補正処理を表すフローチャートである。次に図4を参照して、更に電流指令値補正部170の動作について説明する。
先ず、ステップS1では、例えば飽和率判定部210が飽和率算出部195から電圧飽和率を入力するのを待って、入力された電圧飽和率が既定値を超えているか否か判定する。その電圧飽和率が規定値より大きい場合、判定はYESとなってステップS2に移行する。その電圧飽和率が規定値以下であった場合、判定はNOとなり、ここで電流指令値補正処理が終了する。この場合、Id_ref、Iq_refはそれぞれId_ref’、Iq_ref’として電流指令値補正部170から電流PI制御部180に出力される。
ステップS2では、電力誤差PI制御部220は、(1)式を用いて指令電力値、及び実電力値を計算し、それらの計算結果を用いて(2)式により補正量を計算する。次のステップS3では、Id補正部230は、計算された補正量を用いて(3)式によりId_ref’(図4中「d軸補正値」と表記)を計算する。その後はステップS4に移行する。
ステップS4では、Iq補正部240は、計算されたId_ref’(d軸補正値)を用いて(4)式が満たされるか否か判定する。Id_ref’とIq_refを用いて計算される電流値が電流許容量以下であった場合、判定はYESとなり、ここで電流指令値補正処理が終了する。それにより、この場合、Id_ref’、Iq_refはそれぞれId_ref’、Iq_ref’として電流指令値補正部170から電流PI制御部180に出力されることとなる。
一方、Id_ref’とIq_refを用いて計算される電流値が電流許容量を越える場合、判定はNOとなってステップS5に移行し、Iq補正部240は、(5)式を用いてIq_ref’(図4中「q軸補正値」と表記)を計算する。その計算に用いるαは、例えば(4)式を満たすq軸電流指令値を算出し、算出したq軸電流指令値の絶対値からIq_refの絶対値を減算することで求める。そのようにしてIq_ref’を計算した後、電流指令値補正処理が終了する。それにより、この場合、Id_ref’、Iq_ref’はそれぞれId_ref’、Iq_ref’として電流指令値補正部170から電流PI制御部180に出力されることとなる。
電流PI制御部180は、上記のように電流指令値補正部170がId_ref、更にはIq_refを補正したものを用いたPI制御を行う。Id_ref、及びIq_refの補正は、モータインバータ100の電圧飽和が発生しないように行われる。このため、電流PI制御部180によるPI制御によってモータインバータ100の電圧飽和が発生する可能性は低く抑えられることとなる。
1 モータインバータの制御装置
2 モータ
100 モータインバータ
110 トルクFB部
120 電流→トルク変換部
130 2−3相変換部
140 3−2相変換部
150 速度FB部
160 トルク/電流指令値変換部
170 電流指令値補正部
180 電流PI制御部
190 角速度算出部
195 飽和率算出部
210 飽和率判定部
220 電力誤差PI制御部
230 Id補正部
240 Iq補正部

Claims (4)

  1. モータの相別にスイッチング素子を備え、該スイッチング素子のオン/オフにより該モータを駆動するためのモータインバータを制御する方法であって、
    前記モータの電圧飽和率を取得し、
    該取得した電圧飽和率が所定値を越える場合に、前記モータのd軸電流指令値とq軸電流指令値のうちの少なくとも一方を補正し、
    該補正を行って得られる補正d軸電流指令値と補正q軸電流指令値の少なくとも一方を用いて、前記モータインバータの各スイッチング素子を駆動
    前記補正d軸電流指令値の補正に用いる補正量は、前記モータに供給された電流から演算される実電力値と、前記補正d軸電流指令値と前記補正q軸電流指令値から演算される指令電力値と、を基に計算し、
    前記実電力値と前記指令電力値の演算は、d軸インダクタンス、q軸インダクタンスを共通にして行う、
    ことを特徴とするモータインバータの制御方法。
  2. 前記補正は、前記d軸電流指令値に対して行う、
    ことを特徴とする請求項1記載のモータインバータの制御方法。
  3. 前記補正d軸電流指令値を用いることにより電流許容量を越える場合に、q軸電流指令値を更に補正する、
    ことを特徴とする請求項2記載のモータインバータの制御方法。
  4. モータの相別にスイッチング素子を備え、該スイッチング素子のオン/オフにより該モータを駆動するためのモータインバータを制御する制御装置であって、
    前記モータの電圧飽和率を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した電圧飽和率が所定値を越えるか否か判定する飽和率判定手段と、
    前記電圧飽和率が前記所定値を越えると前記飽和率判定手段が判定した場合に、前記モータのd軸電流指令値とq軸電流指令値のうちの少なくとも一方を補正する指令値補正手段と、
    前記指令値補正手段による補正によって得られる補正d軸電流指令値と補正q軸電流指令値の少なくとも一方を用いて、前記モータインバータの各スイッチング素子を駆動する駆動手段と、を具備し、
    前記指令値補正手段は、
    前記補正d軸電流指令値の補正に用いる補正量は、前記モータに供給された電流から演算される実電力値と、前記補正d軸電流指令値と前記補正q軸電流指令値から演算される指令電力値と、を基に計算し、
    前記実電力値と前記指令電力値の演算は、d軸インダクタンス、q軸インダクタンスを共通にして行う、
    ことを特徴とするモータインバータの制御装置。
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