JP5716435B2 - クロロスルホン化ポリオレフィン組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、クロロスルホン化ポリオレフィン組成物に関するものであり、より詳しくは、粘度特性が良好で耐寒性にも優れるクロロスルホン化ポリオレフィン組成物に関するものである。
クロロスルホン化ポリオレフィンは、ポリオレフィンを溶媒に溶解又は懸濁させ、塩素化及びクロロスルホン化することによって製造され、優れた耐熱性、耐侯性、耐オゾン性、耐薬品性及び明色性を有することから、各種ホースのカバー材、電線被覆材、パッキン、ガスケット、ロール及びエスカレーターの手摺等の各種用途に使用されている。またクロロスルホン化ポリオレフィンを溶媒または水に溶解または分散させ、接着剤、コーティング剤、塗料、プライマー等幅広い分野で使用されている。これらクロロスルホン化ポリオレフィンはその使用頻度、用途が多様化するにつれて、求められる物性がより厳しくなってきている。その一つに耐寒性がある。クロロスルホン化ポリオレフィンは耐寒性が十分でないため、これまでに様々な方法で改善が試みられてきた。例えば、ポリエチレンをハロゲン化炭素水素溶媒に溶解し、均一な溶液とした後、該溶液の温度を降下させることにより、ポリエチレンの溶解温度領域またはそれよりも低い温度領域においてポリエチレンが均一に溶解した溶液とし、ラジカル発生剤を触媒として、塩化スルフリルと反応させる方法(例えば、特許文献1参照)や、特定の構造を有するクロロスルホン化エチレンα―オレフィン共重合体組成物に少量の可塑剤及び/又は軟化剤を添加する方法(例えば、特許文献2参照)などがある。一方で、クロロスルホン化ポリオレフィンにおいてムーニー粘度と溶液粘度の関係についてはこれまで殆ど議論されていない。クロロスルホン化ポリオレフィンも他の高分子化合物と同様にムーニー粘度上昇に伴って溶液粘度も上昇していく傾向にあり、特に高ムーニー粘度領域では、溶液粘度変化が指数関数的に増加する場合もある。そのため、ムーニー粘度上昇に伴いクロロスルホン化ポリオレフィンは溶液粘度特性が悪く、接着剤、プライマーとして使用する際の作業性等が悪化してしまう等の問題がある。これらの特性を同時に改良する有効な手段が求められていた。
特開昭59−18708号公報 特開平9−179364号公報
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は粘度特性が良好で耐寒性にも優れるクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を提供するものである。
本発明者らは、上記した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至ったものである。すなわち、本発明は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対して、1,1,2−トリクロロエタン2.0重量%以下を含有するクロロスルホン化ポリオレフィン組成物であって、JIS−K 6300(2001年版)に従いL形ローター、100℃の条件で測定した該組成物のムーニー粘度Mが30〜140であり、かつ、該組成物が10重量%となるトルエン溶液の溶液粘度μ(mPa・s)が所定の式で表される範囲にあることを特徴とするクロロスルホン化ポリオレフィン組成物である。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物が含有するクロロスルホン化ポリオレフィンは、原料であるポリオレフィンを塩素化及びクロロスルホン化して得られるクロロスルホン化ポリオレフィンであれば特に限定するものではなく、例えば、クロロスルホン化ポリエチレン、クロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体、クロロスルホン化α−オレフィン重合体、クロロスルホン化α−オレフィン共重合体、クロロスルホン化エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられる。原料であるポリオレフィンには、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)等が挙げられ、これらを単独または併用して用いることができる。その中でも、良好な粘度特性を得るためには、JIS−K 6300(2001年版)に従いL形ローター、100℃の条件で測定したクロロスルホン化ポリオレフィン組成物のムーニー粘度Mが30以上80未満の場合には、ポリエチレンのメルトフロレート(以下、MFRと略する)が6.0〜11.0で、ハイロードメルトフロレート(以下、HLMFRと略する)とMFRの比(HLMFR/MFR)が20.0〜29.0にあることが好ましく、ムーニー粘度Mが80以上の場合には、MFRが1.0〜5.0で、HLMFR/MFRが19.0〜26.0にあることが好ましい。また、複数のポリエチレンを併用する際はMFRが0.5〜1.5で、HLMFR/MFRが20.0以下であるものを少なくとも一つは含むことが好ましい。
また、原料であるポリオレフィンは上記の成分の他に、他の重合可能な成分が共重合されていてもよい。他の重合可能な成分としては、例えば、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどの鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンなどの環状非共役ジエン等の非共役ジエン等が挙げられる。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対して、1,1,2−トリクロロエタン2.0重量部以下を含有する。2.0重量部を超えて含有すると、貯蔵安定性が低下してくる。その中でも、良好な耐寒性、取り扱い安さを確保するため、0.001〜1.0重量が好ましく、0.005〜0.5重量がさらに好ましい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、JIS−K 6300(2001年版)に準拠し、L形ローター、100℃の条件で測定したムーニー粘度Mが30〜140である。ムーニー粘度Mが30未満の場合は、10重量%トルエン粘度が十分に低く、140を超える場合は、クロロスルホン化ポリオレフィン組成物としての特性が低下する。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、該組成物が10重量%となるトルエン溶液の溶液粘度μ(mPa・s)が以下の式(1)又は式(2)で表される範囲にある。この範囲を外れると、粘度特性が低下する。
30≦M<80の場合 9×M−220≧μ(mPa・s) (1)
80≦M≦140の場合 25×M−1500≧μ(mPa・s) (2)
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物が含有するクロロスルホン化ポリオレフィンの塩素量は特に限定されないが、耐寒性や粘度特性を考慮し、10.0〜50.0重量%が好ましく、30.0〜40.0重量%がさらに好ましく、35.0〜38.0重量%が特に好ましい。また、本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物が含有するクロロスルホン化ポリオレフィンの硫黄量は特に限定されないが、架橋性や機械物性を考慮し、0.3〜3.0重量%が好ましく、0.5〜1.5重量%がさらに好ましい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、溶剤として1,1,2−トリクロロエタンを使用し、上記した原料であるポリオレフィンを塩素化及びクロロスルホン化を行なうことで製造することができる。原料であるポリオレフィンの中でも、良好な粘度特性を得るためにはポリエチレンのMFRが2〜12の範囲で、HLMFR/MFRが20.0〜26.0の範囲にあるものや、複数のポリエチレンを併用する際MFRが0.5〜1.5で、HLMFR/MFRが20.0以下であるものを少なくとも一つは使用することが好ましい。また、原料であるポリオレフィンの他に、上記した他の重合可能な成分も使用してもよい。
溶剤として使用する1,1,2−トリクロロエタンの量は、特に限定するものではないが、原料であるポリオレフィンが5.0〜50.0重量%となる量が好ましい。
原料であるポリオレフィンを塩素化及びクロロスルホン化反応を行なう際、溶剤としては1,1,2−トリクロロエタンを使用するが、その他に四塩化炭素、クロロホルム、ジクロルエタン、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロルエタン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、フロロベンゼン、ジクロロジフロロメタン、トリクロロフロロメタン等の塩素化反応に対し不活性な溶媒を単独又は2種類以上を併用してもよい。塩素化及びクロロスルホン化を行なう反応工程はラジカル発生剤を触媒として、塩素と亜硫酸ガス、塩素と塩化スルフリル、亜硫酸ガスと塩化スルフリル、塩化スルフリル単独、又は塩素と亜硫酸ガスと塩化スルフリルを、溶剤に溶解又は懸濁したポリオレフィンと反応させる。塩化スルフリルを添加する場合には必要に応じて助触媒としてのピリジン、キノリン等のアミノ化合物が添加される。反応温度は塩素化反応及びクロロスルホン化反応が進行するものであれば特に限定するものではなく、例えば、40〜150℃であり、適度な塩素化反応が進行するために好ましくは60〜130℃である。
反応圧力は塩素化及びクロロスルホン化反応が進行すれば特に限定するものではなく、例えば、0〜1.0メガパスカルであり、適度な塩素化及びクロロスルホン化反応が進行するために好ましくは0〜0.7メガパスカルである。
本発明におけるラジカル発生剤は塩素化反応が進行するものであれば特に限定するものではなく、例えば、アゾ系化合物、有機化酸化物等が挙げられる。アゾ系化合物としては、例えば、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等が挙げられ、有機化酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化t−ブチル、過安息香酸t−ブチル等が挙げられる。取り扱い上安定性が高いため、好ましくはアゾ化合物であり、適度な塩素化及びクロロスルホン化反応が進行するため、特に好ましくはα,α’−アゾビスイソブチロニトリルである。塩素化及びクロロスルホン化反応終了後、反応溶液中に残存する塩化水素及び/又は亜硫酸ガスは窒素を導入することによって除かれる。また、減圧下において塩素化水素及び/又は亜硫酸ガスの除去を行なっても何等問題ない。生成物ポリマーを溶剤と分離する方法には、水蒸気蒸留、ドラムドライヤー、ベント付き押出機が知られており、これらの方法により両者を分離させる。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、従来のゴム又は樹脂と同様に配合と混練を行い、加硫物又は未加硫物で使用される。
最終用途には既存のクロロスルホン化ポリオレフィンと同様に、自動車用ホース、ガスホース、産業用ホース、エスカレーター手摺、電線、レジャーボート、ルーフィング、ポンドライナー、ロール、ベルト、ブーツ、パッキン、シート、引き布、接着剤、塗料、シーラント等が挙げられる。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、粘度特性が良好で耐寒性にも優れる特性を有するものである。
次に実施例にもとづき本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例より何等の制限を受けるものではない。
なお、これらの実施例で用いた値は以下の測定方法に準拠して得られたものである。
<塩素量、硫黄量>
クロロスルホン化ポリオレフィン組成物中のクロロスルホン化ポリオレフィンの硫黄量はJIS K6233(1998年版)に準拠して、酸素燃焼フラスコ法にて測定した。塩素量は試料を燃焼フラスコにて燃焼させ、塩酸として純水に吸収させ、0.05mol/Lの硝酸銀水溶液を用いて、自動滴定装置にて塩素量を測定した。
<1,1,2−トリクロロエタンの量>
クロロスルホン化ポリオレフィン組成物中の1,1,2−トリクロロエタンの量はガスクロマトグラフィー(カラム:アジレント株式会社製 DB−5)にて測定した。
<ムーニー粘度>
クロロスルホン化ポリオレフィン組成物のムーニー粘度測定はJIS K6300(200年版)に準拠し、L形ローターを用いて、100℃の条件で行なった。
<溶液粘度>
クロロスルホン化ポリオレフィン組成物を10重量%となるようにトルエンに溶解させ、B型粘度計(東京計器、BL型)にて溶液粘度を測定した。
<耐寒性評価>
クロロスルホン化ポリオレフィン組成物の耐寒性は、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を表1に示す配合にて配合、混練りした配合物を、JIS K6261(2008年版)に準拠して低温ねじり試験にて測定した。T2,T10は23±2℃におけるモジュラスに対し、比モジュラスが2倍、10倍に相当する時の温度を示す。
Figure 0005716435
<粘度特性評価>
クロロスルホン化ポリオレフィン組成物の粘度特性は、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を20重量%となるトルエン溶液を作製し、はけ塗り時の作業性を、作業性が良い「○」、悪い「×」で判定した。
実施例1
20リッターのグラスライニング製オートクレーブに1,1,2−トリクロロエタンを15.0kgと、MFRが3.08、HLMFR/MFRが25.9の高密度ポリエチレンを2.25kg仕込んだ。クロロスルホン化反応の助触媒としてピリジンを0.35g添加した後、反応器のジャケットに蒸気を通し、110℃でポリエチレンを均一に溶解した。またこの間、反応器に10リッター/分の流速で窒素ガスを導入し、反応器に混入した空気を除去した。ラジカル発生剤として10.0gのα,α―アゾビスイソブチロニトリルを1,1,2−トリクロロエタン1.0kgに溶解した。この溶液を連続的に反応器へと添加しつつ、6.0kgの塩化スルフリルを別の投入口より反応器へ添加することにより反応を行なった。この間約4時間を要したが、反応容器の圧力を0.2メガパスカルに保った。反応終了後、反応系の圧力を常圧まで低下させ、その後常圧下で窒素を吹き込むことによって溶液中に残存する塩化水素、亜硫酸ガスを系外に排出した。その後、ドラム乾燥機にて生成物を単離し、クロロスルホン化ポリオレフィン組成物を得た。
分析の結果、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物中のクロロスルホン化ポリオレフィンは36.1重量%の塩素と、0.96重量%の硫黄を含むことがわかった。また、1,1,2−トリクロロエタンの量は0.11重量部であった。クロロスルホン化ポリオレフィン組成物のムーニー粘度は92で、溶液粘度は720mPa・sであった。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を用いて耐寒性評価、粘度特性評価を行なった。得られた結果はまとめて表2に示す。耐寒性、粘度特性に優れていた。
Figure 0005716435
実施例2
原料のポリオレフィンをMFRが10.0、HLMFR/MFRが22.8の高密度ポリエチレンに変更した以外は、実施例1と同様にしてクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を得た。
分析の結果、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物中のクロロスルホン化ポリオレフィンは36.1重量%の塩素と、1.03重量%の硫黄を含むことがわかった。また、1,1,2−トリクロロエタンの量は0.1重量部であった。クロロスルホン化ポリオレフィン組成物のムーニー粘度は54で、溶液粘度は248mPa・sであった。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を用いて耐寒性評価、粘度特性評価を行なった。得られた結果はまとめて表2に示す。耐寒性、粘度特性に優れていた。
実施例3
原料のポリオレフィンをMFRが0.95、HLMFR/MFRが17.0の高密度ポリエチレンとMFRが5.0、HLMFR/MFRが30.0の高密度ポリエチレンを40/60でブレンドしたポリエチレンに変更した以外は、実施例1と同様にしてクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を得た。
分析の結果、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物中のクロロスルホン化ポリオレフィンは36.2重量%の塩素と、1.06重量%の硫黄を含むことがわかった。また、1,1,2−トリクロロエタンの量は0.08重量部であった。クロロスルホン化ポリオレフィン組成物のムーニー粘度は105で、溶液粘度は880mPa・sであった。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を用いて耐寒性評価、粘度特性評価を行なった。得られた結果はまとめて表2に示す。耐寒性、粘度特性に優れていた。
実施例4
原料のポリオレフィンをMFRが3.8、HLMFR/MFRが24.1の高密度ポリエチレンに変更した以外は、実施例1と同様にしてクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を得た。
分析の結果、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物中のクロロスルホン化ポリオレフィンは35.9重量%の塩素と、0.98重量%の硫黄を含むことがわかった。また、1,1,2−トリクロロエタンの量は0.02重量部であった。クロロスルホン化ポリオレフィン組成物のムーニー粘度は80で、溶液粘度は450mPa・sであった。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を用いて耐寒性評価、粘度特性評価を行なった。得られた結果はまとめて表2に示す。耐寒性、粘度特性に優れていた。
実施例5
原料のポリオレフィンをMFRが2.1、HLMFR/MFRが23.5の高密度ポリエチレンに変更した以外は、実施例1と同様にしてクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を得た。
分析の結果、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物中のクロロスルホン化ポリオレフィンは36.2重量%の塩素と、0.94重量%の硫黄を含むことがわかった。また、1,1,2−トリクロロエタンの量は0.2重量部であった。クロロスルホン化ポリオレフィン組成物のムーニー粘度は120で、溶液粘度は1380mPa・sであった。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を用いて耐寒性評価、粘度特性評価を行なった。得られた結果はまとめて表2に示す。耐寒性、粘度特性に優れていた。
比較例1
クロロスルホン化ポリエチレン(Hypalon−4085(商標)、デュポンエラストマー株式会社製、塩素量:36.2重量%、硫黄量:1.01重量%)を用いた。ムーニー粘度は97で、溶液粘度は646mPa・sであった。また、1,1,2−トリクロロエタンの量は0重量部であった。このクロロスルホン化ポリエチレンを用いて耐寒性評価、粘度特性評価を行なった。得られた結果はまとめて表2に示す。粘度特性に優れていたが、耐寒性が劣っていた。
比較例2
MFRが2.0、HLMFR/MFRが36.8の高密度ポリエチレンを用いた以外は実施例1と同様にしてクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を得た。
分析の結果、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物中のクロロスルホン化ポリオレフィンは36.0重量%の塩素と、1.00重量%の硫黄を含むことがわかった。ムーニー粘度は90で、溶液粘度は800mPa・sであった。また、1,1,2−トリクロロエタンの量は0.15重量部であった。このクロロスルホン化ポリエチレンを用いて耐寒性評価、粘度特性評価を行なった。得られた結果はまとめて表2に示す。耐寒性に優れていたが、粘度特性が劣っていた。
比較例3
MFRが5.0、HLMFR/MFRが34.0の高密度ポリエチレンを用いた以外は実施例1と同様にしてクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を得た。
分析の結果、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物中のクロロスルホン化ポリオレフィンは36.1重量%の塩素と、1.08重量%の硫黄を含むことがわかった。ムーニー粘度は55で、溶液粘度は300mPa・sであった。また、1,1,2−トリクロロエタンの量は0.2重量部であった。このクロロスルホン化ポリエチレンを用いて耐寒性評価、粘度特性評価を行なった。得られた結果はまとめて表2に示す。耐寒性に優れていたが、粘度特性が劣っていた。
比較例4
MFRが2.2、HLMFR/MFRが40.3の高密度ポリエチレンを用いた以外は実施例1と同様にしてクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を得た。
分析の結果、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物中のクロロスルホン化ポリオレフィンは35.9重量%の塩素と、1.02重量%の硫黄を含むことがわかった。ムーニー粘度は80で、溶液粘度は550mPa・sであった。また、1,1,2−トリクロロエタンの量は0.25重量部であった。このクロロスルホン化ポリエチレンを用いて耐寒性評価、粘度特性評価を行なった。得られた結果はまとめて表2に示す。耐寒性に優れていたが、粘度特性が劣っていた。
比較例5
溶剤として1,1,2−トリクロロエタンの代わりに、四塩化炭素を用いた以外は実施例1と同様にしてクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を得た。
分析の結果、得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物中のクロロスルホン化ポリオレフィンは35.9重量%の塩素と、0.97重量%の硫黄を含むことがわかった。クロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度は96で、溶液粘度は680mPa・sであった。また、1,1,2−トリクロロエタンの量は0重量部であった。得られたクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を用いて耐寒性評価、粘度特性評価を行なった。得られた結果はまとめて表2に示す。粘度特性に優れていたが、低温特性が劣っていた。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、良好な耐寒性を維持したまま、粘度特性に優れる特性を有するため、従来のゴム又は樹脂と同様に配合と混練を行い、加硫物又は未加硫物で使用され、広範な領域で使用される。

Claims (2)

  1. クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対して、1,1,2−トリクロロエタン0.001〜2.0重量部を含有するクロロスルホン化ポリオレフィン組成物であって、JIS−K 6300(2001年版)に従いL形ローター、100℃の条件で測定した該組成物のムーニー粘度Mが30〜140であり、かつ、該組成物が10重量%となるトルエン溶液の溶液粘度μ(mPa・s)が以下の式(1)又は式(2)で表される範囲にあることを特徴とするクロロスルホン化ポリオレフィン組成物。
    30≦M<80の場合 9×M−220≧μ(mPa・s) (1)
    80≦M≦140の場合 25×M−1500≧μ(mPa・s) (2)
  2. クロロスルホン化ポリオレフィンの塩素量が10.0〜50.0重量%、硫黄量が0.3〜3.0重量%であることを特徴とする請求項1に記載のクロロスルホン化ポリエチレン組成物。
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