JP5593940B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関し、さらに詳しくは、潜像担持体に形成されるトナー像の濃度偏差を解消する機構に関する。
周知のように、電子写真方式による画像形成装置においては、潜像担持体である感光体上に形成された静電潜像がトナーにより可視像処理され、トナー像が記録紙などの記録媒体(以下、便宜上、記録材と称する)に転写されたうえで定着されることにより複写出力を得るようになっている。
画像形成装置においては、単一色だけでなく、フルカラーなどの複数色の画像を形成する構成を備えたものもあり、この場合には、複数の作像部において形成された、異なる色の画像をベルトなどの中間転写体に対して順次転写(1次転写)したうえで、重畳画像を記録材に対して一括転写(2次転写)する方式を用いることがある。
可視像処理に用いられる現像装置には、トナーとキャリアとしての磁性粒子とを含む二成分系現像剤を用いる構成あるいはキャリアを含まない一成分系現像剤のいずれかを使用することが知られている。
一成分系現像剤を用いる場合には、層厚規定ブレードを通過する際にトナーを帯電させるようになっているが、供給ローラから現像ローラへの一回の供給によって現像ローラ上のトナーの付着量を飽和させることは困難であるため、大面積のベタ画像を連続印字した場合の画像濃度と、広い非画像部領域の直後にベタ画像の濃度が異なるという、所謂、現像履歴(ゴースト)が生じるという不具合がある。
この場合の現像履歴(ゴースト)は、例えば、ハーフトーン画像内に文字などの残像が現れるような、いわゆる不要な残像、換言すれば、濃度の異なる像が現出することに相当している。この発生原因としては、現像ローラ上のトナーのうちで画像(現像部)に対面したトナーと非画像部(非現像部)に対面したトナーとの現像ローラに担持されているトナーとにトリボ(単位面積当たりの電荷量)が異なることにあることが判明している(例えば、特許文献1)。つまり、非現像部に対面したトナーは現像のために静電潜像に向けて転移することがないので、静電潜像に向け転移した部分のトナーに比べて層厚規制ブレードとの摩擦回数が多くなり、この結果として、非現像部でのトナーのトリボが現像部のトナーよりも高くなり、濃度ムラの原因となる。
そこで、一成分現像剤を用いる場合に、供給ローラから現像ローラへのトナーの供給速度を上げるために供給ローラの速度を上げることが考えられる。しかし、このような方法では、現像ローラと供給ローラとの接触部で熱が発生し、現像ローラへ規制ブレードへのトナー固着やトナーの劣化が促進されてしまうという新たな問題が生じる。
また、トナーの供給量を上げるために供給ローラと現像スリーブとの当接圧を上げたり、低付着量で飽和させるために規制ブレードと現像ローラとの当接圧を上げても、同様に固着やトナー劣化が加速される問題があった。
一方、供給量を増やすために供給ローラの数を増やす手段は現像器の容積(小型化)に対しデメリットであった。特に、近年の一成分現像器では、印字速度に対する要求から現像ローラの線速が益々上がっており、供給ローラから現像ローラへのトナーの供給を一回で飽和させるのは発熱の点でより厳しくなっていた。これらの問題があることが理由として、高画質が要求される印字装置に一成分現像方式を採用する例はほとんど採用されないのが現状である。
一方、二成分系現像剤を用いる場合には、キャリアとトナーとの攪拌混合が十分に行えることで上述した一成分系現像剤において生じる不具合が少ないものの、上述した現像履歴に関する問題がある。
特に、非現像部直後に現像部が現像位置に達した際には、記録材上に転写される画像において、図22に示すように、画像部先端の濃度が高くなる。
発明者は、非画像部直後の画像部先端が濃くなってしまう現象について調査したところ、現像剤担持体として用いられる現像スリーブが非画像部直後に位置するとその表面にトナーが付着していることを発見した。
画像部に対応する感光体上での電荷を除去して現像バイアスにより感光体の非画像部と同極性のトナーを付着させる反転画像形成を行う場合には、非画像部が現像スリーブを通過する際に感光体上の非画像部に残る電荷による電界によってトナーが現像スリーブ側に向け移動する力を受ける。このため、現像スリーブ表面でのトナー付着量が増加することになる。
このようにトナー付着量が増加している現像スリーブに対して感光体上での非画像部が通過した直後の画像部では、所定濃度のトナー付着量よりも多くトナーが付着する現象を生じ、これが非画像部直後の画像部先端での濃度異常、詳しくは画像部先端以外の画像部での濃度に比べて濃度が高くなる不具合を発生することになる。
非画像部直後の画像部先端での濃度が異常となる濃度偏差、いわゆる、ゴーストとなる現像履歴に関しては、現像工程にて現像スリーブ1周前の現像履歴が現像スリーブ上に残り、2周目の現像時に1周目の現像履歴が残像として発生することが原因していると考えられる。
濃度偏差を解決するための方法として、現像剤担持体に対向する電極板を設け、電極板に振動電界を与えて担持体上のトナーを再配置して残像を破壊した状態とすることで濃度偏差の低減を図る方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、これとは別の方法として、現像剤の担持方法としてはキャリアを介した二成分系現像剤を担持する同様な方法を用い、画像部に対向する部分では潜像に対してトナーを飛翔される一成分系現像剤を用いた場合の可視像処理と同様な方法を用いてキャリアの粒径分布と円形度とを規定して濃度ムラの低減を図る方法(例えば、特許文献2)、現像後の現像剤担持体から残留するトナーを剥離することにより、現像履歴が生じる条件をなくす方法(例えば、特許文献3)、累積印字枚数に応じて現像前に現像ユニットでの攪拌時間を調整して非画像部と画像部とを対象とした現像剤担持体上での帯電量差をなくすことにより濃度偏差をなくす方法(例えば、特許文献4)などがある。
また、一成分系現像剤を対象として、非画像部直後の画像部先端での濃度が高まるのを防止する方法として、層厚規制部材に対する印加電圧を制御する方法(例えば、特許文献5)、あるいは、トナーの帯電量が変化しないように、現像剤担持体の表面材料の設定や非画像部領域での電位制御を行う方法(例えば、特許文献6)が提案されている。
上記特許文献に開示されている方法は、いずれも一成分系現像剤に関する方法であり、二成分系現像剤を対象とするものではない。
二成分系現像剤は、一成分系現像剤を用いる場合と違って摩擦帯電方式が異なるため、上記各方法をそのまま適用することができない。
一方、二成分系現像剤を用いる場合においても、一成分系現像剤と同様に、非画像部直後の画像部先端部において画像の濃度偏差が見受けられることは前述したとおりである。
特に、二成分系現像剤を用いる場合に、現像剤担持体上での現像剤を磁力により剥離しても濃度偏差が発生することが発明者によって確認されており、上述した各方法を適用した場合でも二成分系現像剤を用いた場合の現像履歴を完全に解消することは困難であるのが現状である。
本発明の目的は、上記従来の画像形成装置における問題、特に画像部先端での濃度偏差が生じる現像履歴に関する問題に鑑み、非画像部直後の画像部先端での画像濃度が高まることによる濃度偏差を抑制することができる構成を備えた画像形成装置を提供することにある。
この目的を達成するため本発明は次の構成よりなる。
(1)像担持体と、像担持体表面を一様帯電する帯電手段と、像担持体に対して画像情報に応じた書き込み走査を行う露光手段と、トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備えて像担持体上に形成された静電潜像の可視像処理を行う現像手段と、可視像処理されたトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、潜像担持体の周速をVpとし、現像剤担持体の周速をVsとし、現像剤担持体の直径をDsとした場合に、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向での長さ(Lg)が、(1)式の関係を持つ場合に、
Lg≧π・Ds/(Vs/Vp)・・・(1)
画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さにおいて記録材へのトナー付着量を抑制するために、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さ(Lg)が大きいほど、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでのトナー付着量を抑制するように制御することを特徴とする画像形成装置。
(2)像担持体と、像担持体表面を一様帯電する帯電手段と、像担持体に対して画像情報に応じた書き込み走査を行う露光手段と、トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備えて像担持体上に形成された静電潜像の可視像処理を行う現像手段と、可視像処理されたトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、潜像担持体の周速をVpとし、現像剤担持体の周速をVsとし、現像剤担持体の直径をDsとした場合に、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向での長さ(Lg)が、(1)式の関係を持つ場合に、
Lg≧π・Ds/(Vs/Vp)・・・(1)
画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さにおいて記録材へのトナー付着量を抑制するために、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの像担持体に対する露光条件による静電気量、もしくは現像バイアスによるトナーの付着量は印字画素数に応じて設定され、予め定められた画素数以上の印字が行われた場合には予め定められた画素数より少ない印字が行われた場合に比べて像担持体に対する静電気量もしくはトナーの付着量を抑制すること特徴とする画像形成装置。
(3)像担持体と、像担持体表面を一様帯電する帯電手段と、像担持体に対して画像情報に応じた書き込み走査を行う露光手段と、トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備えて像担持体上に形成された静電潜像の可視像処理を行う現像手段と、可視像処理されたトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、潜像担持体の周速をVpとし、現像剤担持体の周速をVsとし、現像剤担持体の直径をDsとした場合に、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向での長さ(Lg)が、(1)式の関係を持つ場合に、
Lg≧π・Ds/(Vs/Vp)・・・(1)
画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さにおいて記録材へのトナー付着量を抑制するために、現像手段が前記非画像部を通過する回数を、(3)式により算出し、
Lg/(πDs(Vs/Vp)・・・(3)
通過回数の値が大きいほど、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでのトナー付着量を小さくする傾向に制御することを特徴とする画像形成装置。
(4)像担持体と、像担持体表面を一様帯電する帯電手段と、像担持体に対して画像情報に応じた書き込み走査を行う露光手段と、トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備えて像担持体上に形成された静電潜像の可視像処理を行う現像手段と、可視像処理されたトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、潜像担持体の周速をVpとし、現像剤担持体の周速をVsとし、現像剤担持体の直径をDsとした場合に、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向での長さ(Lg)が、(1)式の関係を持つ場合に、
Lg≧π・Ds/(Vs/Vp)・・・(1)
画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さにおいて記録材へのトナー付着量を抑制するために、前記像担持体の軸方向において分割された所定領域毎を対象として各領域において前記(1)式の関係を持つ場合には、所定領域毎に前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの露光量を小さくして記録材へのトナーの付着量を抑制するとともに、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの露光量、露光パワーまたは露光時間の少なくともいずれか一つ、もしくは転写バイアスあるいは現像バイアスを、前記画像部における画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さ以外の領域の画像部分を対象とする場合に対して小さくする傾向に制御する場合には、前記像担持体の移動方向と直角な方向に相当する主走査方向での前記所定領域の長さを、2/3mm未満に設定されることを特徴とする画像形成装置。
)(1)記載の画像形成装置において、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの偏差発生傾向の判別には、印字画素数に基づく画像濃度もしくは面積率の差が用いられ、これら画像濃度もしくは面積率によるトナーの残存状態が用いられ、該トナーの残存状態に基づき、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでのトナーの付着量を決定することを特徴とする画像形成装置。
(1)または(4)に記載の画像形成装置において、前記(1)式を満足する場合に、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象とした前記露光手段での露光条件を像担持体の電位の変化が低くなる条件に制御して書き込み走査を行うことを特徴とする画像形成装置。
)()記載の画像形成装置において、前記露光条件として、露光量、露光パワーまたは露光時間の少なくともいずれか一つを用いることを特徴とする画像形成装置。
)(1)乃至4のうちの一つに記載の画像形成装置において、
前記(1)式を満足する場合に、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの現像手段に印加される現像バイアスの絶対値を基準値よりも小さくなるように制御して可視像処理することを特徴とする画像形成装置。
)(1)乃至(4)のうちの一つに記載の画像形成装置において、
前記(1)式を満足する場合に、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象とした前記転写手段への転写バイアスに用いられる電圧もしくは電流を小さく制御して画像転写を行うことを特徴とする画像形成装置。
10)(1)乃至()のうちの一つに記載の画像形成装置において、前記所定の長さは、nπ・Ds/(Vs/Vp)と設定されている(ただし、nは1以上の整数)ことを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、像担持体の移動方向に沿った現像剤担持体の周長ピッチに対する画像パターンが非画像部から画像部に切り替わる直後の画像先端に発生する、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さ(Lg)が、(1)式の関係を持つ場合に、
Lg≧=π・Ds/(Vs/Vp)・・・(1)
画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象として、トナー付着量を抑制する制御を行うようにして、記録材に転写される画像先端部での濃度偏差の発生を抑制することが可能となる。
また本発明によれば、前記像担持体の軸方向において分割された所定領域を対象として、それぞれの画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さ(Lg)において(1)式の関係を持つ場合に、像担持体の軸方向において分割された所定領域毎に画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象として、露光量、露光パワーまたは露光時間の少なくともいずれか一つ、もしくは転写バイアスあるいは現像バイアスを、小さくする傾向に制御するので、像担持体の軸方向で不規則に画像パターンが存在しているような場合でも、分割された所定領域毎で画像部先端での濃度偏差の発生を抑制することができる。
さらに本発明によれば、印字画素数に基づき、現像履歴により画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでのトナー付着量が、画像部の画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さ以外の領域の画像部分を対象とするトナー付着量と異なってしまうのを、画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象として、トナーの付着量に対して抑制あるいは増大制御することで、画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの濃度偏差、換言すれば、記録材に転写される画像の先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの濃度偏差の発生を抑制できる。
本発明による画像形成装置の全体構成を説明するための模式図である。 図1に示した画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジの構成を説明するための模式図である。 図2に示したプロセスカートリッジと転写手段との配置構成を説明するための模式図である。 図1、2に示した潜像担持体として用いられる感光体の構成を説明するための模式図である。 図1に示した画像形成装置の一部が異なる構成を示す模式図である。 本発明の特徴である濃度偏差の解消が行なわれる画像状態の一例を示す図である。 本実施例における像担持体の軸方向で分割した所定領域を対象として露光条件を用いた制御を行う場合と行わない場合との画像パターンの濃度偏差の発生状況を本来の画像と対比して示す図である。 濃度偏差発生領域での露光条件制御時での視覚特性への影響を考慮する理由を説明するための線図である。 図7に示した所定領域を対象とした場合にその所定領域の長さを選択して濃度偏差の解消効果を対比した図である。 画像形成装置の他の例を示す模式図である。 印字率の定義を説明するための図である。 印字率と転写効率と転写電流との関係を説明するための図である。 転写バイアス条件を対象とした制御を行った場合と行わない場合とを比較した結果を示す図である。 本実施例における転写バイアス条件の設定条件を説明するための線図及び転写体上での転写バイアス制御部分を示す図である。 図10に示した画像形成装置の一部を変更した例を示す図である。 本発明の特徴である濃度偏差の解消が行なわれる画像状態の他の例を示す図である。 濃度偏差とトナー濃度との関係を説明するための線図である。 本実施例における露光条件および現像バイアス条件を対象とした制御を行った場合の濃度偏差発生状態を説明するための図である。 本実施例における露光条件および現像バイアス条件を対象とした制御を行った場合の濃度偏差発生状態に関し、図18に示した結果に対する画像面積率を変更した場合を説明するための図である。 本実施例による制御手順のうちで、現像バイアス、転写電流、電車電圧のいずれかを対象として制御する場合の手順を説明するためのフローチャートである。 本実施例による制御手順のうちで、現像バイアス、転写電流、電車電圧のいずれかを対象として制御する場合の手順を説明するためのフローチャートである。 濃度偏差が発生する領域を説明するための図である。
以下、図面により本発明の実施形態を実施例により説明する。
まず、本発明に係る画像形成装置の詳細について説明すると次の通りである。
図1は、本実施形態に係る複写機の概略構成図である。
図1において複写機1000は、プリンタ部100、プリンタ部100上面に載せられて転写紙などの記録材を繰り出す給送装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置(以下、ADFという)400なども備えている。
上記プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ18Y、18C、18M、18Kからなる画像形成ユニット20を備えている。各符号の数字の後に付されたY、C、M、Kは、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラック用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスカートリッジ18Y、18C、18M、18Kの他には、露光手段としての光書込ユニット21、中間転写ユニット17、2次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着ユニット25などが配設されている。
以下、画像形成ユニット20の構成について説明する。
[光書込ユニット]
上記光書込ユニット21は、図示しない光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザー光を照射する。
[プロセスカートリッジ]
図2は、画像形成ユニット20を構成する上記プロセスカートリッジ18Y、18C、18M、18Kのうち、イエロー用のプロセスカートリッジ18Yと、シアン用のプロセスカートリッジ18Cとの概略構成を示す拡大図である。なお、他のプロセスカートリッジ18M、18Kについても、トナーの色が異なる点以外はそれぞれ同じ構成となっているので、これらの説明については省略する。
同図において、トナー像を生成する像生成部たるプロセスカートリッジ18Y18Cは、像担持体として用いられるドラム状の感光体40Y、40C、帯電器60、現像器61、ドラムクリーニング装置63、除電器64などを有している。
帯電手段たる上記帯電器60は、感光体40Y、40Cに対して、帯電バイアスが印加されながら回転駆動せしめられる回転帯電部材たる帯電ローラを所定の微小ギャップを介して対向させている。そして、この微小ギャップにて、帯電ローラ60から感光体40Y、40Cに放電を生じさせて、感光体40Y、40Cを一様帯電せしめる。帯電ローラ60を回転させるのは、放電直後のローラ表面を微小ギャップから退避させるとともに、放電していないローラ表面を微小ギャップに進入させることで、安定した放電を生じさせるためである。帯電部材として回転する部材としては、帯電ローラの他、帯電ドラムやローラ状の帯電ブラシなどを用いることができる。本複写機では、帯電ローラからの放電によって、感光体40Y、40Cの表面を−600(V)程度に一様帯電するようになっている。
帯電処理が施された感光体40Y、40Cの表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザー光Lが照射される。レーザー光Lの照射により感光体40Yにおける光照射部(露光部)の電位が−50〜−500(V)程度まで減衰する。この減衰により、感光体40Yの表面にはY用の静電潜像が形成され、感光体40Cの表面にはC用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像の場合には現像手段たる現像器61によって現像されてYトナー像となる。
潜像担持体たる感光体40Y、40Cは、例えばアルミニウム等からなる素管に、感光性を発揮する有機感光材からなる感光層が被覆され、更にこの上に厚さ3.5〜5.0(μm)のフィラー補強電荷輸送層が被覆されたドラム状のものである。ドラム状のものに代えて、ベルト状のものを採用してもよい。
潜像の可視像処理に用いられる現像手段としての現像器61は、ケーシング70内に現像部67と攪拌部66とを有している。現像部67には、ケーシング70の開口から周面の一部を露出させる現像スリーブ65や、ドクターブレード73などが設けられている。
現像剤担持体たる筒状の現像スリーブ65は、非磁性材料からなり、その表面がサンドブラスト処理等によって十点平均表面粗さがRz10〜12(μm)程度まで粗面化せしめられたものである。この粗面化により、現像剤搬送能力が高められている。粗面化の代わりに、表面に微小の溝を設けてもよい。現像スリーブ65は、図示しない駆動手段によって回転せしめられるようになっている。このように回転駆動せしめられる現像スリーブ65の内部には、マグネットローラ72がスリーブに連れ回らないように固定されている。このマグネットローラ72は、その周方向に分かれる複数の磁極を有している。これら磁極の影響により、現像スリーブ65の周囲上には磁界が形成される。
現像器61の攪拌部66には、2つの搬送スクリュウ68、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)71などが設けられており、磁性キャリアと、マイナス帯電性のYトナーとを含む図示しないY現像剤が収容されている。このY現像剤は、2つの搬送スクリュウ68によって図中奥行き方向に撹拌搬送されて摩擦帯電せしめられる。この攪拌搬送の際、現像スリーブ65の表面に対してその軸線方向に接触する。すると、スリーブ表面から攪拌部66内に向けて伸びている磁界の影響によって現像スリーブ65の表面に担持され、スリーブ表面の回転に伴って攪拌部66内から汲み上げられる。そして、スリーブ表面の回転に伴ってドクターブレード73との対向位置まで搬送される。この対向位置において、Y現像剤は、現像スリーブ65とドクターブレード73との間隙である500(μm)程度のドクターギャップをすり抜ける際に層厚が規制されるとともに、トナーの摩擦帯電が助長される。
上記ドクターギャップをすり抜けたY現像剤は、スリーブ表面の回転に伴って、感光体40Yに対向する現像領域に至る。この現像領域では、感光体40Yと現像スリーブ65とが350(μm)程度の現像ギャップを介して対向している。また、現像領域におけるスリーブ表面上では、マグネットローラ72の図示しない現像磁極からの磁力によってY現像剤中の磁性キャリアが穂立ちして磁気ブラシを形成する。形成された磁気ブラシは、その先端を感光体40Yに摺擦させながら移動して、感光体40Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体40Y上にトナー像たるYトナー像が形成される。現像領域に搬送されるY現像剤中におけるYトナーの帯電量を、−10〜−40(μC/g)、好ましくは、−15〜−35(μC/g)にすることが望ましい。かかる範囲になるように、マグネットローラ72の磁極の磁力、攪拌性能、ドクターギャップ等を設定するのである。
現像によってYトナーを消費した現像剤は、現像スリーブ72の回転に伴って現像器61内に戻る。そして、器内に形成されている反発磁界や重力の影響を受けてスリーブ表面から離脱して、現像部67より低い位置に配設された攪拌部66内に戻される。
上記攪拌部66内において、2つの搬送スクリュウ68の間には仕切壁69が設けられている。この仕切壁69により、攪拌部66内が2つに仕切られている。2つの搬送スクリュウ68のうち、図中右側に配設されている方は、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、現像剤を図中手前側から奥側へと搬送しながら現像スリーブ72に供給する。図中奥端まで搬送された現像剤は、仕切壁69に設けられた図示しない開口部を通って図中左側の搬送スクリュウ68に受け渡される。そして、この搬送スクリュウ68の回転駆動により、今度は図中側から手前側へと搬送された後、仕切壁69に設けられた図示しないもう一方の開口部を通って図中右側の搬送スクリュウ68上に戻る。このようにして、現像剤は攪拌部66内を循環搬送される。
透磁率センサからなるTセンサ71は、図中右側の搬送スクリュウ68の下方に設けられ、その上を搬送されるY現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。現像剤の透磁率は、トナー濃度とある程度の相関を示すため、Tセンサ71はYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。制御部は、RAM等を備えており、この中にTセンサ71からの出力電圧の目標値であるY用Vtrefを格納している。また、他の現像器に搭載された図示しないTセンサからの出力電圧の目標値であるM用Vtref、C用Vtref、K用Vtrefのデータも格納している。Y用Vtrefは、図示しないYトナー供給装置の駆動制御に用いられる。具体的には、上記制御部は、Y用のTセンサ71からの出力電圧の値をY用Vtrefに近づけるように、図示しないYトナー供給装置を駆動制御して現像器61の攪拌部66内にYトナーを補給させる。この補給により、現像器61内の現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他のプロセスカートリッジの現像器についても、同様のトナー補給制御が実施される。
[ドラムクリーニング装置]
Y用の感光体40Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト10に中間転写(1次転写)される。中間転写後の感光体40Yの表面は、ドラムクリーニング装置63によって転写残トナーがクリーニングされる。ドラムクリーニング装置63は、ファーブラシ76、回収ローラ77、スクレーパブレード78、回収スクリュウ79、クリーニングブレード75などを備えている。
上記ファーブラシ76は、芯材にアクリルカーボン製の起毛が無数に植毛されたローラ状ブラシである。そして、図示しない無数の起毛の先端を感光体40Yに順次摺擦させるように、感光体40Yとの対向部でカウンタ方向の表面移動となる図中反時計回りに回転駆動される。回収ローラ77は、ファーブラシ76に接触するように、ブラシとの対向部でカウンタ方向の表面移動となる図中反時計回りに回転駆動されながら、図示しない電源から正極性のクリーニングバイアスの印加を受ける。感光体40Y上の転写残トナーは、ファーブラシ76の起毛によって掻き取られてファーブラシ76内に捕捉された後、このクリーニングバイアスの影響を受けて回収ローラ77表面に静電的に付着して回収される。回収された転写残トナーは、回収ローラ77に当接するスクレーパブレード78によってローラ表面から掻き取られて、回収スクリュウ79上に落下する。図示しない駆動手段によって回転駆動される回収スクリュウ79は、このように落下してくる転写残トナーを受け取ってトナーリサイクル装置89に送る。
上記ファーブラシ76で捕捉し切れなかった転写残トナーは、ブラシよりもドラム回転方向下流側に配設されたクリーニングブレード75によって掻き取られて、ファーブラシ76に捕捉されるようになる。このクリーニングブレード75は、例えばポリウレタンゴム製などの弾性材料から構成されている。
Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、ドラムクリーニング装置63によってクリーニングされた感光体40Yは、除電器64によって除電される。そして、帯電器60によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ(18C、M、K)についても同様である。
[中間転写ユニット]
図3は、上記画像形成ユニット18Y、18C、18M、18K、中間転写ユニット17、2次転写装置22と、レジストローラ対49、定着ユニット25を示す拡大構成図である。中間転写ユニット17は、中間転写ベルト10やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ14、駆動ローラ15、2次転写バックアップローラ16、4つの中間転写バイアスローラ62Y、62C、62M、62K、3つの接地ローラ74なども有している。
中間転写ベルト10は、ベルトループ内側から図示しないベース層、弾性層、表面層を有している。ベース層は、例えば伸びの少ないフッ素系樹脂や、伸びの大きなゴム材料に帆布など伸びにくい材料を含有又は積層せしめた層である。表面層は、フッ素系樹脂など、表面エネルギーが低くてトナーと良好な離型性を発揮する材料からなる層である。弾性層は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムなどの弾性材料からなる層で、ベルト全体にある程度の弾性を発揮させるために設けられている。
中間転写ベルト10は、張架ローラ14を含む3本のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。4つの中間転写バイアスローラ62(Y、C、M、K)は、それぞれ中間転写ベルト10のベース層側(内周面側)に接触するように配設され、図示しない電源から中間転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト10をそのベース層側から感光体40(Y、C、M、K)に向けて押圧してそれぞれ中間転写ニップを形成する。各中間転写ニップには、上記中間転写バイアスの影響により、感光体と中間転写バイアスローラとの間に中間転写電界が形成される。Y用の感光体40Y上に形成された上述のYトナー像は、この中間転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト10上に中間転写される。このYトナー像の上には、C、M、K用の感光体40C、M、K上に形成されたC、M、Kトナー像が順次重ね合わせて中間転写される。この重ね合わせの中間転写により、中間転写ベルト10上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
ベルト部材たる中間転写ベルト10において、各中間転写ニップの間に位置する部分には、それぞれベース層側から接地ローラ74が当接している。これら接地ローラ74は、導電性の材料で構成されている。そして、各中間転写ニップで中間転写バイアスローラ(62Y、62C、62M、62K)からベルトに伝わった中間転写バイアスによる電流を、他の中間転写ニップやプロセスカートリッジにリークさせるのを阻止している。
中間転写ベルト10上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の2次転写ニップで図示しない記録材に2次転写される。2次転写ニップ通過後の中間転写ベルト10の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。なお、同図では、ベルトクリーニング装置90として、図2に示したドラムクリーニング装置と同様にファーブラシ方式とクリーニングブレード方式とを併用させたものの例を示した。但し、何れか一方の方式によるものでもよい。
[2次転写装置]
上記中間転写ユニット17の図中下方には、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している2次転写装置22が配設されている。記録材の搬送に用いられる搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動せしめられる。2本の張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方のローラは、上記中間転写ユニット17の2次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト10及び搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト10と、2次転写装置22の搬送ベルト24とが接触する2次転写ニップが形成されている。そして、この一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の2次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。
この2次転写バイアスの印加により、2次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト10上の4色トナー像をベルト側からこの一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる2次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト10上の4色トナー像に同期するように2次転写ニップに送り込まれた記録材には、この2次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が2次転写せしめられる。なお、このように一方の張架ローラ23に2次転写バイアスを印加する2次転写方式に代えて、記録材を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
[レジストローラ対]
上記2次転写ニップよりもベルト移動方向上流側には、レジストローラ対49が配設されている。後述の給送装置200からプリンタ部100内に給紙された図示しない記録材は、このレジストローラ対49のローラ間に挟まれる。一方、上記中間転写ユニット17において、中間転写ベルト10上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って上記2次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ記録材を2次転写ニップにて4色トナー像に密着させるタイミングで送り出す。これにより、2次転写ニップでは、中間転写ベルト17上の4色トナー像が記録材に密着する。そして、記録材上に2次転写されて、白色の記録材上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された記録材Pは、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って2次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト22上から定着ユニット25に送られる。
[定着ユニット]
上記定着ユニット25は、定着ベルト26を2本のローラによって張架しながら移動せしめるベルトユニットと、このベルトユニットの一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、上記紙搬送ベルト24から受け取った転写紙をここに挟み込む。ベルトユニットにおいける2本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に図示しない熱源を有しており、これの発熱によって定着ベルト26を加圧する。加圧された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた記録材を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が記録材に定着せしめられる。
先に示した図1において、定着ユニット25を通過した記録材Pは、排紙ローラ対56を経て機外へと排出されてスタック部57にスタックされるか、あるいは、定着ユニット25の下方に配設された紙反転ユニットに送られる。反転ユニットに送られた場合には、上下反転された後に2次転写ニップに再搬送されて、もう一方の面にも4色トナー像が2次転写される。そして、定着ユニット25を経由してから機外へと排出される。なお、記録材Pを定着ユニット25から排出ローラ対56に送るのか、あるいは反転ユニットに送るのかは、切換爪55による記録材搬送路の切替によって行われる。
[全体構成での作用]
図示しない原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。このセットに先立ち、複写機本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
このようにして原稿がセットされた後、図示しないコピースタートスイッチが押下されると、図1においてスキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。原稿読取動作では、まず、第1走行体33と第2走行体34とがともに走行を開始し、第1走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第2走行体34内に設けられたミラーによって反射せしめられ、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読み取りセンサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ(18Y、C、M、K)内の各機器や、中間転写ユニット17、2次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各感光体(40Y、C、M、K)上に、Y、C、M、Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト10上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給送装置200内では記録材の繰り出し動作、いわゆる、転写材を対象とした場合には給紙動作が開始される。この繰り出し動作では、給送ローラ42の1つが選択回転せしめられ、ペーパーバンク43内に多段に収容される給送カセット44の1つから記録材が繰り出されて搬送路に向け送り出される。送り出された記録材は、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて搬送路46に進入した後、搬送ローラ47によってプリンタ部100内の搬送路48に給紙される。このような給送カセット44からの繰り出しに代えて、手差しトレイ51から給送する場合もある。この場合、給送ローラ50が選択回転せしめられて手差しトレイ51上の記録材を送り出した後、分離ローラ52が記録材を1枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給送路53に向けて給送する。プリンタ部100内の給紙路48あるいは手差し給紙路53に給送された記録材は、レジストローラ対49、上記2次転写ニップを経由して4色トナー像が2次転写せしめられる。そして、定着ユニット25を経由した後、機外へと排出される。
本発明による画像形成装置に用いられるトナーとしては、結着樹脂に着色剤、帯電制御剤及び、離型促進剤等の他の材料を含有させた母体粒子に、更に添加剤等を外添させたものを用いることが望ましい。上記離型促進剤については、結着樹脂100重量部に対して、1〜15重量部、好ましくは、2〜10重量部の離型促進剤を含有せしめることが望ましい。離型促進剤の含有率が1重量部未満では、定着ベルト26へのトナーのホットオフセットを十分に抑えることができないからである。また、15重量部を超えると現像能力の低下、凝集トナーによる異常画像の発生、転写性の低下、耐久性の低下などを招来してしまうからである。2〜10重量部にすると、ソリッド部における画像濃度が高く、且つ、ドット再現性の良い高品位の画像を得ることができる。
上記離型促進剤としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックス、密ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス等の天然ワックス類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸及び高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド、合成エステル系ワックス等及びこれらの各種変性ワックス等である。これらの離型促進剤を、単独あるいは2種類以上、組み合わせて用いることができる。特にカルナウバワックス、合成エステル系ワックスを使用すると、定着ベルト26や感光体からのトナーの良好な離型性を得ることができる。
トナーに添加する上記添加剤の添加量については、母体粒子100重量部に対して、0.6〜4.0重量部にすることが望ましく、更に1.0〜3.6重量部であると好適である。添加剤の添加量が、0.6重量部未満であると、トナーの流動性の悪さに起因するトナー粒子間の凝集度の増加により、磁性粒子たる磁性キャリアとの接触が不足する。そして、現像器内においてトナーの十分な帯電性が得られなくなる。加えて、転写性や耐熱保存性も不十分となったり、地汚れやトナー飛散の原因にもなり易い。また4.0重量部より多いと、流動性は向上するものの、クリーニングブレード等のビビリやめくれなどによる感光体に対するクリーニング不良や、トナーから遊離した添加剤による感光体等へのフィルミングが生じ易くなる。この結果、クリーニングブレード等のクリーニング部材や感光体などの被クリーニング体の耐久性が低下し、定着性も悪化する。特に1.0〜3.6重量部にすると、ソリッド部における画像濃度が高く、且つ、ドット再現性の良い高品位の画像を得ることができる。なお、地汚れとは、感光体の非画像部にトナーを付着させてしまう現象である。
トナーに添加する添加剤としては、従来から公知のものを使用することができる。例えば、Si、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物等が挙げられる。特にSi、Ti、Alの酸化物であるシリカ、チタニア、アルミナが好適に用いられる。なお、添加剤については、疎水化、流動性向上、帯電性制御等の目的に応じて、表面処理を施すことが望ましい。
添加剤の含有率の測定には種々の方法があるが、蛍光X線分析法で求めるのが一般的である。添加剤の含有率既知のトナーについて、蛍光X線分析法で検量線を作成し、この検量線を用いて、添加剤の含有率を求める方法である。
トナーの表面処理に用いる処理剤としては、有機系シラン化合物等が好ましい。例えば、メチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル等である。処理剤による表面処理の方法としては、有機シラン化合物を含有する溶液中に添加剤を浸積し乾燥させる方法や、添加剤に有機シラン化合物を含有する溶液を噴霧し乾燥させる方法などがある。
トナーの母体粒子に添加する添加剤の粒径については、流動性付与等の点から、平均一次粒子径で0.002〜0.2(μm)であることが好ましく、特に好ましくは、0.005〜0.05(μm)である。平均一次粒子径が0.002(μm)より小さい添加剤は、母体粒子表面に添加剤が埋め込まれ易くなるため、凝集が起こり易い。更に、流動性が十分に得られなかったり、感光体等へのフィルミングが起こり易かったりする。これらの傾向は特に高温高湿下において顕著である。また、平均一次粒子径が0.002(μm)より小さいと、どうしても添加剤同士の凝集が生じ易くなるため、これによっても、十分な流動性が得られ難くなる。また、平均一次粒子径が0.2(μm)より大きいと、トナーの流動性の悪さにより、十分な帯電性が得られず、地汚れやトナー飛散の原因になり易い。また、平均一次粒子径が0.1(μm)より大きいと、感光体表面を傷つけ易く、フィルミング等の原因にもなり易い。なお、添加剤の粒径については、透過型電子顕微鏡により測定して求めることができる。
上記結着樹脂としては、従来から公知のものを使用することができる。例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリオール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリブチラール、シリコーン樹脂等である。これらを単独あるいは2種類以上組み合わせて用いてもよい。特に、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂が好ましい。結着樹脂の製造法は、特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の何れも用いることができる。
上記ポリエステル樹脂としては、各種のタイプのものを使用することができる。特に、次に列記する(a)〜(c)のものを混合して得たものを用いるとよい。
(a)2価のカルボン酸、その低級アルキルエステル、酸無水物の何れかから選ばれる少なくとも一種
(b)次の化学式1で示されるジオール成分
Figure 0005593940
(c)3価以上の多価カルボン酸、その低級アルキルエステル、酸無水物、3価以上の多価アルコールの何れかから選ばれる少なくとも一種
上記(a)の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、イソデシルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、これらのモノメチル、モノエチル、ジメチル、ジエチルエステル、無水フタル酸、無水マレイン酸等がある。特にテレフタル酸、イソフタル酸、これらのジメチルエステルが耐ブロッキング性及びコストの点で好ましい。これらの2価カルボン酸、その低級アルキルエステル、酸無水物はトナーの定着性や耐ブロッキング性に大きく影響する。縮合度にもよるが、芳香族系のテレフタル酸、イソフタル酸等を多く用いると耐ブロッキング性は向上するが、定着性が低下する。逆に、セバシン酸、イソデシルコハク酸、マレイン酸、フマル酸等を多く用いると定着性は向上するが、耐ブロッキング性が低下する。従って、他のモノマー組成や比率、縮合度に合わせてこれらの2価カルボン酸類を適宜選定して、単独又は組み合わせて使用することが望ましい。上記(b)の例としては、ポリオキシプロピレン−(n)−ポリオキシエチレン−(n′)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられる。特に、2.1≦n≦2.5であるポリオキシプロピレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2.0≦n≦2.5であるポリオキシエチレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。このようなジオール成分は、ガラス転移温度を向上させ、反応を制御し易くするという利点がある。なお、ジオール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1、2−ブタンジオール、1、3−ブタンジオール、1、4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール等の脂肪族ジオールを使用することも可能である。
上記(c)における3価以上の多価カルボン酸、その低級アルキルエステル、酸無水物の例としては、1、2、4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1、3、5−ベンゼントリカルボン酸、1、2、4−シクロヘキサントリカルボン酸、2、5、7−ナフトレントリカルボン酸、1、2、4−ナフタレントリカルボン酸、1、2、4−ブタントリカルボン酸、1、2、5−ヘキサトリカルボン酸、1、3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1、2、7、8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸及びこれらのモノメチル、モノエチル、ジメチルおよびジエチルエステル等が挙げられる。
上記(c)における3価以上の多価アルコールの例としては、ソルビトール、1、2、3、6−ヘキサンテトロール、1、4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1、2、4−ブタントリオール、1、2、5−ペンタトリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1、2、4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1、3、5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。3価以上の多価単量体の配合割合は、単量体組成物全体の1〜30[モル%]程度が適当である。1[モル%]未満の時には、トナーの耐オフセット性が低下し、また、耐久性も悪化し易いからである。また、30[モル%]を超えると、トナーの定着性が悪化し易いからである。
上述した3価以上の多価単量体については、特にベンゼントリカルボン酸、これらの酸の無水物、エステル等のベンゼントリカルボン酸類などが好ましい。ベンゼントリカルボン酸類を用いると、定着性と耐オフセット性の両立を図ることができる。
上述したポリオール樹脂としては、各種のタイプのものが使用できるが、特に、次に列記する物質を反応させて得たものを用いることが望ましい。
(d)エポキシ樹脂
(e)2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物又はそのグリシジルエーテル
(f)エポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物
(g)エポキシ基と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物
上記(d)エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールとエピクロロヒドリンを結合して得られたものが良い。特に、エポキシ樹脂が安定した定着特性や光沢を得るべく、数平均分子量の相違する少なくとも2種以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂で、低分子量成分の数平均分子量が360〜2000であり、高分子量成分の数平均分子量が3000〜10000であることが好ましい。更に低分子量成分が20〜50[重量%]、高分子量成分が5〜40重量%であることが好ましい。低分子量成分が多すぎたり、分子量が360よりさらに低分子の場合は、光沢が出すぎたり、さらには保存性の悪化の可能性がある。また、高分子量成分が多すぎたり、分子量10000よりさらに高分子の場合は、光沢が不足したり、さらには定着性の悪化の可能性がある。
上記(e)における2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物としては、例えば次のようものを用いることができる。即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、又はこれらの混合物と、ビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールとの反応生成物である。得られた付加物をエピクロロヒドリンやβ−メチルエピクロロヒドリン等でグリシジル化して用いてもよい。特に次の化学式で示されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテルが好ましい。
Figure 0005593940
上述した2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテルについては、ポリオール樹脂に対して10〜40[重量%]の範囲で含有せしめることが好ましい。これよりも量が少ないとカールが増すなどの不具合が生ずるからである。また、n+mが7以上であったり量が多すぎたりすると、光沢が出すぎたり、さらには保存性の悪化の可能性があるからである。
上記(f)の化合物としては、1価フェノール類、2級アミン類、カルボン酸類などを用いることができる。これらのうち、1価フェノール類としては次のようなものが挙げられる。即ち、フェノール、クレゾール、イソプロピルフェノール、アミノフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、キシレノール、p−クミルフェノール等である。また、2級アミン類としては、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチル(エチル)ピペラジン、ピペリジン等が挙げられる。また、カルボン酸類としては、プロピオン酸、カプロン酸等が挙げられる。
上記(g)の化合物としては、2価フェノール類、多価フェノール類、多価カルボン酸類が挙げられる。これらのうち、2価フェノール類としては、ビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールが挙げられる。また、多価フェノール類としては、オルソクレゾールノボラック類、フェノールノボラック類、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−〔α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンが挙げられる。また、多価カルボン酸類としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸が挙げられる。
上述したポリエステル樹脂やポリオール樹脂については、高い架橋密度を持たせると、透明性や光沢度が得られ難くなる。このため、好ましくは、非架橋や弱い架橋(THF不溶分が5%以下)をもたせることが好ましい。
トナーに含有せしめる着色剤としては、従来から公知の染料や顔料を使用することができる。黄色系着色剤としては、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー、(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、ベンズイミダゾロンイエロー、イソインドリノンイエロー等が挙げられる。また、赤色系着色剤としては、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイヤーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッド(F5R、FBB)、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パ−マネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ等が挙げられる。また、青色系着色剤としては、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン等が挙げられる。また、黒色系着色剤としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等が挙げられる。その他の着色剤としては、チタニア、亜鉛華、リトボン、ニグロシン染料、鉄黒等が挙げられる。何れの色の着色剤についても、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。その含有率については、結着樹脂100重量部に対して、通常1〜30重量部、好ましくは3〜20重量部が良い。
トナーには、必要に応じて、帯電制御剤等などを添加してもよい。かかる帯電制御剤としては、従来から公知のものを使用することができる。例えば、ニグロシン染料、含クロム錯体、第4級アンモニウム塩等である。これらについては、トナー粒子の極性に応じて使い分ける。特に、カラートナーの場合、トナーの色調に影響を与えない無色又は淡色のものが好ましく、例えば、サリチル酸金属塩又はサリチル酸誘導体の金属塩(ボントロンE84、オリエント社製)等が良い。これまで例示した帯電制御剤については、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることが可能である。その含有率については、結着樹脂100重量部に対して、0.5〜8重量部、好ましくは1〜5重量部が良い。
トナーの製造方法としては、粉砕法、重合法、カプセル方などが知られている。粉砕法の一例を説明すると次のようになる。
(1)結着樹脂、着色剤、帯電制御剤、離型促進剤、磁性体等をヘンシェルミキサーの如き混合機によって十分に混合する。
(2)バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサー、連続式の2軸押出し機、連続式の1軸混練機などによって混合物を十分に混練する。連続式の2軸押し出し機としては、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機などが知られている。また、連続式の1軸混練機としては、ブッス社製コ・ニーダなどが知られている。
(3)混練物を冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機によって微粉砕する。そして、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機によって所定の粒度に分級して、母体粒子を得る。
重合法の一例を説明すると次のようになる。
(1)重合性モノマー、重合開始剤(必要に応じて)、着色剤等を水性分散媒中で造粒する。
(2)造粒されたモノマー組成物粒子を適当な粒子径に分級する。
(3)この分級によって得た規定内粒径のモノマー組成物粒子を重合反応させる。
(4) 適当な処理をして分散剤を取り除いた後、重合反応によって得られた重合生成物をろ過、水洗、乾燥して母体粒子を得る。
カプセル方の一例を説明すると次のようになる。
(1) 樹脂や着色剤等を混練機等で混練し、溶融状態のトナー芯材を得る。
(2)トナー芯材を水中に入れて強く撹拌し、微粒子状の芯材を作成する。
(3)シェル材溶液中に上記芯材微粒子を入れ、撹拌しながら、貧溶媒を滴下し、芯材表面をシェル材で覆ってカプセル化させる。
(4)これによって得られたカプセルをろ過後、乾燥して母体粒子を得る。
トナーには、上述した添加剤とは異なる他の添加剤を添加してもよい。かかる他の添加剤としては、例えば、滑剤として機能するテフロン(登録商標)、ステアリン酸亜鉛及びポリ弗化ビニリデン等が挙げられる。また、研磨剤として機能する酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等が挙げられる。また、導電性付与材として機能する酸化亜鉛、酸化アンチモン及び酸化スズ等が挙げられる。
現像剤に用いる磁性キャリアとしては、従来から公知のものを使用することができる。例えば、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のごとき磁性を有する粉体、ガラスビーズ等である。これらの表面を樹脂等で被覆して保護層を形成することが望ましい。
上記保護層に用いる樹脂としては、ポリフッ化炭素、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。また保護層の形成法としては、磁性キャリアの表面に噴霧法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布する方法が挙げられる。樹脂の使用量については、磁性キャリア100重量部に対して1〜10重量部にすることが好ましい。保護層の膜厚としては、0.02〜2(μm)であることが好ましく、特に好ましくは0.05〜1(μm)、更に好ましくは、0.1〜0.6(μm)である。膜厚が厚いとキャリア及び現像剤の流動性が低下する傾向にあり、膜厚が薄いと経時での膜削れ等の影響を受けやすい傾向にある。
磁性キャリアについては、重量平均粒径で20〜60(μm)のものを用いることが望ましい。また、トナーと磁性キャリアとの混合割合については、磁性キャリア100重量部に対しトナー0.5〜7.0重量部程度が適当である。
磁性キャリアとしては、鉄、ニッケル、コバルト等の金属、これらと他の金属による合金、マグネタイト、γ−ヘマタイト、二酸化クロム、銅亜鉛フェライト、マンガン亜鉛フェライト等の酸化物、マンガン−銅−アルミニウム等のホイスラー合金などといった強磁性体の粒子を用いることができる。この強磁性体の粒子をスチレン−アクリル系、シリコーン系、フッ素系等の樹脂で被覆してもよい。強磁性体の材料については、離型促進剤を含有せしめたトナーとの帯電性を考慮して適宜選択することが望ましい。また、強磁性体の粒子を被覆する樹脂には、荷電制御剤、導電性物質等を添加してもよい。また、スチレン−アクリル系、ポリエステル系等の樹脂中にこれらの磁性体粒子を分散させたものであってもよい。強磁性体の飽和磁化の強さは、40〜90(emu/g)が好ましい。45emu/g未満では、飽和磁化の弱さに起因して搬送性が低下したり、感光体へのキャリア付着が多くなったりするからである。また、90(emu/g)を越えると、飽和磁化の強さに起因して、磁気ブラシやスキャベンジ効果が強くなって、ハーフトーン部にスキャベンジ跡が生じて画像品質を低下させるからである。
磁性キャリアの製造方法の一例を説明すると、以下のようになる。即ち、まず、次に列記する材料を用意する。
芯材
Cu−Znフェライト粒子(重量平均径:35μm):5000重量部
コート材
トルエン:450重量部
シリコーン樹脂SR2400(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、不揮発分50%):450重量部
アミノシランSH6020(東レ・ダウコーニング・シリコーン製):10重量部
カーボンブラック:10重量部
先に掲げたトルエン等からなる混合物をスターラーで10分間攪拌してコート材を得る。回転式底板ディスクや攪拌羽根が設けられた流動床内で旋回流を形成しながら噴霧するコーティング装置にこのコート材を投入して、上記芯材に塗布する。そして、得られた粒子を電気炉で250℃で2時間焼成して、0.5(μm)程度の厚みのコート膜が形成された磁性キャリアを得る。
次に、本実施例に挙げた複写機に用いられる感光体の特徴的な構成について説明する。 図4は感光体の感光層を示す拡大断面図である。なお、上述のように、各プロセスカートリッジにおける各機器の構成は同様であるので、以下、Y、M、C、Kの符号を省略して説明する。同図において、感光体40は、図示しない導電性支持体の上に被覆された感光層を有している。この感光層は、導電性支持体側から表面側に向けて、電荷発生層40aと、電荷輸送層40bと、更にこの上に被覆されたフィラー補強電荷輸送層40cとから構成されている。
上記導電性支持体としては、例えば、体積抵抗1010(Ω・cm)以下の導電性物質を、蒸着又はスパッタリングによってフィルム状もしくは円筒状のプラスチックや紙に被覆したものを用いることができる。被覆する導電性物質としては、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属や、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物などが挙げられる。また、導電性物質を被覆するのではなく、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等からなる金属板を、押し出しや引き抜きなどの工法によって筒状に成形した後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管を用いてもよい。また、本複写機では、ドラム状の感光体を用いているが、ベルト状のものを用いる場合には、導電性支持体として、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルトやエンドレスステンレスベルトを用いることもできる。この他、プラスチックや紙からなる支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものを用いてもよい。この場合、導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂などが挙げられる。支持体上に形成する導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。また、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けたものも、導電性支持体として用いることができる。
感光層の電荷発生層40aは、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とする。必要に応じてバインダー樹脂を含有せしめてもよい。また、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤を含有せしめてもよい。電荷発生物質としては、無機系材料、有機系材料の何れを使用することも可能である。これらのうち、無機系材料としては、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコンなどが挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子などをドープしたものが良好に用いられる。一方、有機系材料としては、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾ−ル系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることも可能である。
電荷発生層40aに対して必要に応じて含有せしめられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリーNービニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。これらのバインダー樹脂を、単独または2種以上の混合物として用いることも可能である。また、バインダー樹脂として、高分子電荷輸送物質を用いることもできる。更には、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。かかる低分子電荷輸送物質には、電子輸送物質と正孔輸送物質とがあり、これらは更に低分子型の電荷輸送物質と高分子型の電荷輸送物質がある。以下、高分子型の電荷輸送物質を高分子電荷輸送物質という。
上記電子輸送物質としては、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2、4、7−トリニトロ−9−フルオレノン、2、4、5、7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2、4、5、7−テトラニトロキサントン、2、4、8−トリニトロチオキサントン、2、6、8−トリニトロ−4H−インデノ〔1、2−b〕チオフェン−4−オン、1、3、7−トリニトロジベンゾチオフェン−5、5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質を単独または2種以上の混合物として用いることも可能である。
上記正孔輸送物質としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1、1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾ−ル誘導体、トリアゾ−ル誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質を、単独又は2種以上の混合物として用いることも可能である。また、次のような高分子電荷輸送物質を用いることができる。ポリ−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾール環を有する重合体、特開昭57−78402号公報等に例示されるヒドラゾン構造を有する重合体、特開昭63−285552号公報等に例示されるポリシリレン重合体、特開平7−325409号公報に例示されるトリアリールアミン構造を有する重合体等である。これらの高分子電荷輸送物質を、単独または2種以上の混合物として用いることも可能である。
電荷発生層40aを形成する方法としては、真空薄膜作製法や、溶液分散系からのキャスティング法などが知られている。前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法などが用いられ、上述した無機系材料、有機系材料を良好に形成することができる。また、キャスティング法によって電荷発生層を設けるには、それを次のようにして形成することができる。即ち、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要に応じてバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散する。そして、分散液を適度に希釈して塗布するのである。この塗布については、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などを用いればよい。
以上のようにして設けられる電荷発生層40aの膜厚は、0.01〜5(μm)程度が適当であり、好ましくは0.05〜2(μm)である。
電荷輸送層40bについては、電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物ないし共重合体を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成することができる。その膜厚は、5〜50(μm)程度が適当であり、解像力が要求される場合には5〜30(μm)程度が適当である。
電荷輸送層40bに用いるバインダー成分としては、次の高分子化合物を例示することができる。即ち、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱可塑性又は熱硬化性樹脂などである。これらの高分子化合物を単独または2種以上の混合物として用いたり、電荷輸送物質と共重合化して用いたりすることができる。
電荷輸送物質として用いることが可能な材料には、上述の低分子型の電子輸送物質、正孔輸送物質、高分子電荷輸送物質も含まれる。また、必要に応じて適当な酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質などの低分子化合物やレベリング剤を添加することも可能である。低分子型の電荷輸送物質を用いる場合、この使用量は高分子化合物100重量部に対して20〜200重量部、好ましくは50〜100重量部程度が好ましい。また、高分子電荷輸送物質を用いる場合、電荷輸送成分100重量部に対して樹脂成分が0〜500重量部程度の割合で共重合された材料が好ましく用いられる。
電荷輸送層塗工液を調製する際に使用可能な分散溶媒としては、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類など挙げることができる。これらの化合物は単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。低分子化合物の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.1〜200重量部、好ましくは、0.1〜30重量部、レベリング剤の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.001〜5重量部程度が適当である。
フィラー補強電荷輸送層40cは、少なくとも電荷輸送成分とバインダー樹脂成分とフィラーとを含み、電荷輸送性と機械的耐性を併せ持つ。また、上述の電荷輸送層を2層以上に機能分離した表面層としても機能する。
フィラー補強電荷輸送層40cに用いられるフィラー材料としては、無機材料、シリカ、酸化チタン、アルミナなどが挙げられる。これらを2種類以上混合して用いてもよい。塗工液および塗工膜中の分散性向上を図るべく、表面処理剤によるフィラー表面の改質を施してもよい。フィラー材料については、電荷輸送物質や結着樹脂などと混合した溶媒等中で、適当な分散機によって分散せしめることができる。また、フィラ−材料の一次粒径の平均は、0.01〜0.8(μm)であることが、電荷輸送層の透過率や耐摩耗性の点から好ましい。フィラー材料を分散せしめた溶液の塗工方法としては、浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法などを用いることができる。フィラー補強電荷輸送層40cの膜厚は、0.5(μm)以上であることが好まく、より好ましくは2(μm)以上がよい。
導電性支持体と感光層との間には、下引き層を設けてもよい。この下引き層は、一般には樹脂を主成分とする。この樹脂については、溶媒中に分散せしめた分散液の状態で電荷輸送層40bに塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂を用いることが望ましい。かかる樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
上記下引き層には、モアレ抑制や残留電位の低減化を図るべく、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。また、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤などを使用することもできる。この他、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物あるいは、SiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも使用可能である。下引き層の膜厚は0〜20(μm)が適当であり、好ましくは1〜10(μm)である。
これまで説明した各層には、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質、レベリング剤を添加してもよい。
各層に添加することが可能な酸化防止剤としては、次に掲げるものを例示することができる。
(a)フェノール系化合物
2、6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ−ル、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル、2、6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3'、5'-ジ-t-ブチルフェノール)、2、2'−メチレンービス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2、2'−メチレンービス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4、4'−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4、4'−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1、1、3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1、3、5−トリメチル−2、4、6−トリス(3、5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3'、5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3、3'−ビス(4'−ヒドロキシー3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコールエステル、トコフェロール類等が用いられる。
(b)パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N、N'−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N、N'−ジーイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N、N'−ジメチル−N、N'−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミン等が用いられる。
(c)ハイドロキノン類
2、5−ジーt−オクチルハイドロキノン、2、6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノン等が用いられる。
(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3、3'−チオジプロピオネート、ジステアリル−3、3'−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3、3'−チオジプロピオネート等が用いられる。
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2、4−ジブチルフェノキシ)ホスフィン等が用いられる。
各層に添加することができる可塑剤としては、次に掲げるものを例示することができる。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル等が用いられる。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル等が用いられる。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチル等が用いられる。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチル等が用いられる。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリン等が用いられる。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル等が用いられる。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシル等が用いられる。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラート等が用いられる。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチル等が用いられる。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステル等が用いられる。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミド等が用いられる。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシル等が用いられる。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチル等が用いられる。
各層に添加することができる滑剤としては、次に掲げるものを例示することができる。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレン等が用いられる。
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等が用いられる。
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等が用いられる。
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル等が用いられる。
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロール等が用いられる。
(f)金属石けん
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等が用いられる。
(g)天然ワックス
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウ等が用いられる。
(h)その他
シリコーン化合物、フッ素化合物等が用いられる。
各層に添加することができる紫外線吸収剤としては、次に掲げるものを例示することができる。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2、4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2、2'、4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2、2'、4、4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2、2'−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノン等が用いられる。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2、4ジ−t−ブチルフェニル3、5−ジ−t−ブチル4ヒドロキシベンゾエート等が用いられる。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ3'−ターシャリブチル5'−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール等が用いられる。
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3、3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレート等が用いられる。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2、2'チオビス(4−t-オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェート等が用いられる。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2、2、6、6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1、2、2、6、6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2、2、6、6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7、7、9、9−テトラメチル−3−オクチル−1、3、8−トリアザスピロ〔4、5〕ウンデカン−2、4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2、2、6、6−テトラメチルピペリジン等が用いられる。
先に示した図3において、本実施形態に係る複写機は、現像器61の現像スリーブ65に現像バイアスを印加する現像バイアス印加手段たる図示しない現像バイアス電源を備えている。また、帯電器60の回転帯電部材たる帯電ローラに帯電バイアスを印加する帯電バイアス印加手段たる図示しない帯電バイアス電源も備えている。これら電源のうち、現像バイアス電源は、現像スリーブ65に直流成分だけからなる直流現像バイアスを供給するように構成されている。一方、帯電バイアス電源は、帯電ローラに少なくとも交流成分を含む交流帯電バイアスを供給するように構成されている。本複写機では、交流方式の帯電と、直流方式の現像との組合せを採用しているのである。
このような構成では、図4に示したように、フィラー補強電荷輸送層(40c)の膜削れによる感光体40の劣化を抑えることができる。
図1に示した画像形成装置とは別の構成として、図5に示す構成を用いることもできる。
図5に示す画像形成装置(便宜上、符号1000’で示す)は、図1に示した画像形成装置のような複写機として用いる場合と違って、原稿走査部400を備えておらず、例えば、コンピュータからの画像情報に応じて印字が行われるプリンタあるいは通信線からの画像情報信号を用いて印字が行われるファクシミリ装置に相当している。また、光書込ユニット21および定着後の転写紙の再循環構造の配置構成が異なっている。このような構成とすることにより、排紙台下方に現像装置に対するトナー補給タンク(図5中、符号K、Y、C、Mで示す)の設置スペースを確保することができる。なお、図5には、構成の一部のみ、図1に用いたものと同じ部材を対象として同符号により示してされている。
以上のような構成を備えた画像形成装置を対象として本発明の特徴について以下に説明する。
本発明では、背景技術において説明したように、非現像部(非画像部)直後に現像部(画像部)が現像位置に達した際には、記録材上に転写される画像において、図22に示すように、画像部先端の濃度が高くなる不具合に着目し、その不具合の解消を図るようになっている。
本発明では、上記不具合を解消するために、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向での長さに応じて、現像部での画像先端から濃度が高くなる領域、換言すれば、濃度偏差が発生する領域に相当する、像担持体移動方向に対する所定の長さを対象として記録材へのトナーの付着量制御を、通常の制御におけるトナー付着量に対して、濃度が高くなる場合には付着量を少なくする方向に制御する。
この場合の通常の制御におけるトナー付着量制御とは、同濃度の画像形成を行った場合の上記の付着量を少なくする制御がなされていない状態の付着量制御であり、たとえば、式(1)を満たす非画像部の後に、べた画像を有する画像を形成した際に、上記の画像先端部から所定の長さ以外の部分で行われるトナー付着量制御である。
なお、以下の説明において像担持体移動方向とした表現での像担持体は、感光体または転写画像を担持可能な転写体の両方またはいずれかを対象としていることを前置きしておく。
本発明では、標準での画像を対象としたトナー付着量が得られる露光量、現像バイアス、あるいは転写バイアスが、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向での長さに応じて像担持体移動方向に対する所定の長さを対象として制御されることになる。これにより、記録材へ転写された画像先端部での濃度偏差が抑制され、記録材に転写された画像先端での濃度が標準での画像と異なる異常画像が発生するのを防止できる。
以下、その具体的な例を説明する。
本発明では、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さ(Lg)が、以下に挙げる(1)式の関係を満足する場合に、画像形成条件に用いられる、像担持体に対する露光条件、現像バイアス、および転写バイアスのいずれかもしくは複数の制御内容を変更する。
この結果、感光体上での画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象として、上述した通常の制御におけるトナー付着量制御よりもトナー付着が抑制されるように制御して記録材上の画像内で画像先端部のトナー付着量が抑制されるようになっている。
(1)式において、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さ(Lg)は、画像情報に基づき記録材の移動方向先端端縁から画像形成開始位置までの距離を割り出すことで求められるものである。
Lg≧π・Ds/(Vs/Vp)・・・(1)
一方、画像部先端での濃度が目標値と異なってしまう濃度偏差の発生傾向は、画像パターンが切り替わる地点を境にした画像パターンの組み合わせにより異なる。例えば、画像パターンの切り替わる地点を境にした前後での画像濃度や面積率の差が大きい場合には、比較的濃度偏差が大きくなり、これとは逆の場合には濃度偏差が比較的小さくなる。また、濃度偏差は、画像パターンの切り替わる順序にも影響され、例えば、画像濃度が高いパターンから低いパターンに切り替わる場合とこれとは逆の場合で濃度偏差の程度や偏差の発生傾向(濃くなる場合や薄くなる場合)が異なる。
そこで、本発明においては、上述した画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象として、濃度偏差の発生傾向に基づき、画像形成条件を決定する。
この場合の画像形成条件には、上述したように、(1)露光条件、(2)現像バイアス条件、(3)転写バイアスが用いられる。
これらいずれの条件を用いた場合においても、記録材へのトナーの付着量を制御することにより、記録材上で画像先端から記録材移動方向に対する所定の長さでのトナー付着量が調整されることをねらいとしている。
まず、(1)露光条件について説明する。
露光条件には、露光量、露光エネルギー(露光パワー)または露光時間の少なくともいずれか一つが対象となり、上記(1)式の関係が成立する場合には、像担持体側において画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでのトナー付着量が標準での画像に比べて抑制されるように制御する。
次に挙げる露光条件の制御は、現像スリーブが非画像部を通過する回数が増えるほど、現像履歴によるトナー付着量が増加することを考慮して、現像スリーブが非画像部を通過する回数に基づき、画像部での画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象としてこの領域での像担持体上のトナー付着量が通常の制御よりも小さくなるように露光量を設定する。
これにより、結果として記録材上のトナー付着量が調整される。
この場合には、画像部直前の非画像部の長さLg(m)とし、画像部先端の露光量P(J/m)、そして標準の画像部の露光量Pdef(J/m)とし、画像部先端から像担持体移動方向に対する所定の長さ(L)を以下に挙げる(2)式で求めたうえで、非画像部を現像スリーブが何周通過するかを、(3)式により求める。
なお、以下に挙げる(2)式で得られる画像部先端から像担持体移動方向に対する所定の長さ(L)は、最低、現像スリーブ1周分に相当するが、前述したように、現像スリーブが非画像部を通過する回数が増えるほど、現像履歴によるトナー付着量が増加することから、非画像部の長さによっては1周分以上の長さにおいても濃度偏差が発生することを考慮して、係数n(1以上の整数)を乗ずる。
L=nπ・Ds/(Vs/Vp)・・・(2)
Lg/n(πDs/(Vs/Vp)・・・(3)
(3)式により何周通過するかを、算出した結果から標準での画像(画像部での画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さ以外の領域の画像部分)を対象として設定されている露光量P(J/m)を、表1に示すように制御する。
表1に示す露光量の制御量に用いられる係数α1〜α3は、0以上1以下の実数であり、表1に示した結果を得るための露光量は露光時間を変化させて調整した。なお、露光量は、露光エネルギー(露光パワー)を対象としても良い。
Figure 0005593940
表1に示す制御では、画像部先端側の非画像部を、感光体軸方向(紙搬送方向に対して垂直な方向)に対して全て非画像である領域と定義した。なお、感光体軸方向の所定の長さごとに画像部先端側の非画像部の長さを算出することも考えられる。この場合、算出負荷は増加するがより細かく制御することができる。また、本実施例では、(3)式である、Lg/(πDs(Vs/Vp))に対し離散的に制御したが、連続的に制御しても良い。
本発明者は、表1に示す条件による制御を、図6に示すように感光体軸方向(転写紙搬送方向と直角な方向)、換言すれば、主走査方向全域に亘って非画像部が存在し、その非画像部直後に画像部が主走査方向全域に画像部が存在する画像パターンを対象として実行した結果、以下に挙げる表2に示す結果を得た。
なお、表2に示す結果では、露光量制御パラメータであるα1〜α3を全て同値とした。また、表2では、比較例として、露光制御を行わない場合も挙げてある。
表2の結果から、画像先端から像担持体移動方向に対する所定長さを対象として露光量制御を行わなかった場合、画像先端から約40mm、すなわち、現像スリーブ1周分が接する感光体上の長さ(L)、つまり(2)式により求めた{L=πDs/(Vs/Vp)=78.5/2=39.25mm}にほぼ等しい領域の濃度が濃くなったが、画像先端から像担持体移動方向に対する所定長さを対象として通常の制御よりも露光量が小さくなるように露光制御を行った結果、画像部先端と先端以外との濃度差(ΔID)は軽減された。なお、濃度測定にはX−Lite(AMTEC社製)を用いた。また、表2に示す結果は、次の条件に基づく。
・感光体周速Vp:245[mm/s]
・現像スリーブ直径Ds:25[mm] (現像スリーブ周長πDs≒78.5[mm])
・現像スリーブ周速Vs:490[mm/s] (現像スリーブと感光体との周速比Vs/Vp=2.0)
・感光体帯電電位:−600[V]
・現像スリーブ印加バイアス:−500[V]
・標準の画像部の露光量Pdef:0.263[mJ/m
・露光量制御パラメータ:α1=α2=α3=0.97
Figure 0005593940
次に、露光量制御パラメータα1〜α3を以下に示す条件に変え、同様に画像を出力した結果を表3に示す。表3には、画像部先端部と先端以外の濃度差(ΔID)の結果が示されている。表3の結果からいえることは、前記条件に比べ、さらに濃度差が軽減されるということである。なお、露光量制御パラメータ:α1=0.97、α2=0.95、α3=0.94としている。
Figure 0005593940
以上のような露光量制御においては、非画像部を現像スリーブが通過する回数が増加するほど現像履歴も増加するのに応じて、非画像部直後に現像スリーブに達する画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象として、感光体上でのトナー付着量を調整し、特に、現像履歴が増加するに従い、感光体上でのトナー付着量制御を前述した通常の制御時よりも付着量を抑制する方向にしているので、画像先端部でのトナー濃度が高くなるのを防止して記録材上での画像先端部に発生する濃度偏差が抑制されることになる。
ところで、本発明では、前述したように、感光体軸方向、いわゆる、主走査方向囲に一様な画像パターンが形成されている場合とは異なり、主走査方向に不規則に画像パターンが存在する場合にも前述した実施例と同様に、画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さにおいて記録材でのトナー付着量を抑制する制御を行うことで、濃度偏差を抑制できるようにしている。以下、これについて説明する。
図7は、主走査方向で画像先端位置が一様でない、いわゆる、不規則に画像パターンが形成されている場合を示しており、図7(A)はプリントアウト対象となる原稿画像を示し、図7(B)は本発明での制御を行わない場合を示し、図7(C)は最先端の画像先端部を対象として本発明による制御を行った場合を示し、図7(D)は、主走査方向で分割された各画像の先端部を対象として本発明による制御を行った場合を示している。
図7において、画像先端から像担持体移動方向に対する所定長さを対象とする制御条件として、例えば、露光量を用いる制御を行わないと、図7(B)に示すように、従来の場合と同様、画像先端部に濃度偏差が発生する。
これに対し、記録紙搬送方向において上流側および下流側にそれぞれ画像先端を有する画像のうちで、下流側に位置する画像、いわゆる、記録紙搬送方向において最先端側の画像よりも後方に画像先端を有する画像を対象として画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの露光量を、小さくするように制御した場合には、図7(C)に示すように、複数の画像パターンのうちで、符号P1で示す、最先端画像の画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの濃度偏差は抑制されることになる。しかし、最先端画像での画像先端から像担持体移動方向に対して所定長さのみが濃度偏差を抑制される対象領域となっているために、最先端画像の後方に画像先端を有する画像では、符号P2Bで示す位置に存在する画像先端から像担持体の移動方向に対する所定長さを対象とした制御は実行されない。このため、最先端後方に画像先端を有する画像では、その画像先端から像担持体移動方向に対する所定長さを対象とした濃度偏差が抑制されないままとなる。
そこで、最先端後方に画像先端を有する画像を対象として最先端画像と同様に、露光量を小さくするように制御した場合には、図7(D)に示すように、最先端後方に画像先端を有する画像の先端から像担持体移動方向に対する所定長さ(図7(D)中、符号P2Bで示す部分)において濃度偏差の発生が抑制される反面、この所定長さに対応する最先端画像側(符号P2Aで示す領域)には、濃度が薄くなる部分が生じ、濃度偏差が発生することになる。
本発明では、このような主走査方向で分割された領域に形成される複数の画像パターンのそれぞれを対象として、分割された画像領域毎に画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さ(Lg)が前述した実施例と同様に、(1)式の関係を持つ場合に、前記像担持体の軸方向において分割された画像領域毎に前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの露光量を制御するようになっている。
このように主走査方向で分割されて画像先端位置が不均一な状態で形成される画像パターンが存在している場合でも、分割された所定領域毎に画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さに基づき、像担持体上でのトナーの付着量制御を、トナー付着を抑える制御にすることにより、図7(E)に示すように、各分割された領域の画像毎で画像部先端での濃度偏差が抑制され、記録材上に転写された画像先端部で濃度が濃くなるのが抑えられることになる。
本実施例では、上述したような主走査方向で分割された画像領域を対象として濃度偏差を抑制する制御対象となる主走査方向での制御対象領域の長さ(像担持体あるいは記録材の移動方向と直角な方向での長さ)として、図8に示すように、人間の視覚特性において1.5cycle/mm(2/3mm周期)において認識されやすい感度があることを考慮して、上記主走査方向での露光量制御領域、つまり所定領域の長さを2/3mm未満に設定している。
図9は、主走査方向で分割されて画像先端が一様でない画像パターンを対象として上記制御対象領域の長さを異ならせた場合を示しており、図9(A)は本来の画像を示し、図9(B)は所定領域の長さが8/3mmという具合に2/3mm未満に達していない場合を示し、図9(C)は所定領域の長さが1/3mmというように2/3mm未満に達している場合を示している。
図9から明らかなように、図9(B)で示す状態に比べて、主走査方向での制御対象領域の長さ、つまり、制御領域の幅を短くしていく方が、記録材上での濃度偏差の発生部を少なくして目立たなくできることが判る。
次に、現像バイアスを対象とした制御の詳細について説明する。
現像バイアスは、感光体へのトナー付着量に影響することから、本実施例では、表2、3に示した結果を得る場合と同様な条件に基づき、表4に示す制御を行った。
表4に示す条件は、前述した場合と同様に、現像ローラの、非画像部通過回数を基準としたものであり、その回数に応じた係数z1〜z3を現像バイアスに対する制御パラメータとして標準の画像部を対象とする現像バイアス(Vc)に乗ずる。
Figure 0005593940
本発明者は、表4に示す条件による制御を、図6に示すように感光体軸方向(転写紙搬送方向と直角な方向)、換言すれば、主走査方向全域に亘って非画像部が存在し、その非画像部直後に画像部が主走査方向全域に画像部が存在する画像パターンを対象として実行した結果、表5に示す結果を得た。なお表5に示す結果では、現像バイアスパラメータであるz1〜z3を全て同値(z1=z2=z3=0.96)とした。また、表5では、比較例として、現像バイアス制御を行わない場合も挙げてある。
表5の結果から、現像バイアス制御を行わなかった場合、先端から約40mm、つまり、現像スリーブ1周分が接する感光体上での長さ、つまり、(2)式で求められる画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さ(L=πDs/(Vs/Vp)=78.5/2=39.25mm)にほぼ等しい領域の濃度が濃くなったが、現像バイアス制御を行った結果、画像部先端と先端以外との濃度差(ΔID)は軽減された。なお、濃度測定にはX−Lite(AMTEC社製)を用いた。また、表2に示す結果は、次の条件に基づく。
・感光体周速Vp:245(mm/s)
・現像スリーブ直径Ds:25(mm) (現像スリーブ周長πDs≒78.5 (mm))
・現像スリーブ周速Vs:490(mm/s)
(現像スリーブと感光体との周速比Vs/Vp=2.0)
・感光体帯電電位:−600(V)
・現像スリーブ印加バイアス:−500(V)
・現像バイアス制御パラメータ:z1=z2=z3=0.96
Figure 0005593940
次に、現像バイアス制御パラメータz1〜z3を以下に示す条件に変え、同様に画像を出力した結果を表6に示す。表6には、画像部先端部と先端以外の画像部分での濃度差(ΔID)の結果が示されている。表6の結果からいえることは、前記条件に比べ、さらに濃度差が軽減されるということである。なお、現像バイアス制御パラメータ:z1=0.96、z2=0.95、z3=0.94としている。
Figure 0005593940
次に画像形成条件の一つである転写バイアス制御について説明する。
転写バイアス制御に関しては、先に説明した画像条件と同様に、現像履歴による画像部先端での濃度偏差を解消するために、現像履歴に応じた転写バイアスの設定を行うことで、画像部先端でのトナー濃度が他の部分よりも高くなるのを防止して濃度偏差を解消するようになっている。
特に、現像履歴は、非画像部に対する現像ローラの対面回数や転写位置を通過する主走査方向での画像面積に影響されることを考慮して、転写位置直後に画像部が達する場合と非画像部が達する場合とで区分して転写バイアスを調整するようになっている。
図10は、転写バイアス制御が行われる画像形成装置の一例を示す図であり、同図において図1に示した部材と同じ機能を備えている部材に関しては、同符号により示してある。
図10に示す各部材での画像形成のための特性は次の通りである。
感光体ドラム(便宜上、数字のみを用いる)40は、有機感光体からなり、感光層の静電容量が9.5E−7(F/m)に設定されている。
現像装置61では、25φを持ち、線速450mm/sに設定された現像ローラの表面に担持される二成分系現像剤が用いられている。
1次転写ローラ62は、ローラ材料(芯金を除く)の体積抵抗率1E9Ωcmで構成されている。各感光体ドラムに作像されたトナー像を転写される中間転写ベルト10は、カーボン分散ポリイミドベルトから成る厚さ60μm、体積抵抗率約1E9Ωcm(三菱化学製ハイレスタ−UP MCP HT450印加電圧100V測定値)、引張り弾性率2.6GPa)により構成されている。中間転写ベルト10に重畳転写された画像を一括転写するために用いられる二次転写ローラ16は、ローラ材料(芯金を除く)の体積抵抗率1E9Ωcmに設定されたものが用いられ、対向ローラ23は、ローラ材料(芯金を除く)の体積抵抗率1E9Ωcmに設定されたものが用いられている。
2次転写により記録材上に一括転写された画像を定着するための定着装置25では、定着温度が165℃に設定された画像定着が行われる。
図10に示す画像形成装置においては、両面画像印字の際に記録材を反転するための反転機構、記録材の搬送経路を切り替えるための搬送ガイドPP、定着後の記録材をそのまま排出する搬送経路1と、記録材両面への画像形成を行う際に記録材を反転させてレジストローラ49に向けて再循環させる搬送経路2とを備えている。
図10に示す画像形成装置では、画像形成プロセスの線速が約280mm/sに設定されている。
図10に示す画像形成装置においては、感光体ドラム40が帯電装置60によって表面電位が−650Vに一様帯電されると、書き込み装置21を介して画像情報に応じた静電潜像が形成される。静電潜像部の電位は−100Vとなる。
静電潜像は、帯電量約−20μC/gに設定された負帯電トナーが用いられて現像バイアスとして−500Vが印加されている現像ローラによって反転現像により可視像処理されてトナー像が形成される。トナー像には、約0.6mg/cmのトナーが付着している。
1次転写ローラ62には、トナーと逆極性の電流による転写電界によって中間転写ベルト10に1次転写される。1次転写により重畳された画像は、前述したように、2次転写ローラ23を介して記録材上に一括転写が行われ、記録材が定着装置25に搬送されることにより画像の定着が行われる。
このような構成を対象として転写バイアス制御について説明すると次の通りである。
まず、本実施例では、転写位置を通過する際の主走査方向での印字率と、既に転写位置を通過した領域が全面非画像領域であるかどうかを判別した上で転写バイアスを設定する。
印字率は、図11に示すように画像形成が可能な領域において中間転写ベルト10の移動方向に対して直角な方向に相当する主走査方向での印字領域が占める割合が相当しており、この印字率は画像情報の出力が行われるコンピュータやスキャナからの書き込み信号などの書き込み情報を用いて算出され、非画像領域の長さも同様に画像情報から算出される。
上述した印字率に基づき、次に挙げる(4)〜(6)式のいずれかに基づき転写バイアス電流が設定される。
I1=−13.16×η1+41.66・・・(4)
(ただし、η1>0、トナー帯電量−20μC/gで、ベルトの移動方向下流側の領域に画像部が存在する場合が対象)
I1=−10.53×η1+35.53・・・(5)
(ただし、η1>0、トナー帯電量−20μC/gで、ベルトの移動方向下流側の領域に全面非画像部が存在する場合が対象)
I1=5・・・(6)
(ただし、η=0の時、上記移動方向下流側の領域に画像部が存在する場合が対象)
この場合のI1は、中間転写ベルトの移動方向最上流側での1次転写電流であり、η1は、上記最上流側での印字率を意味している。
印字率に応じて転写電流を制御する理由は、図12に示す実験結果から、一次転写率−一次転写電流の値が印字率に依存する点にある。
つまり、図12の結果において、一次転写率が最大となる一次転写電流の値は、印字率が高いほど小さく、印字率が低いほど大きくなることから、本実施例では、この結果に従い、印字率が高いほど一次転写電流が小さくなる制御が行われている。
上記(4)〜(6)式は、図12に示した実験結果を踏まえて導き出されたものであり、例えば、非画像部の直後のベタ画像(ベタ画像連続印字時約1.50)の画像濃度上昇が0.05程度(感光体上の現像後のトナー付着量増加が0.02mg/cm程度)発生するときに、転写効率を約2%下げて濃度ムラを抑えるようになっている。
一方、図12に示した結果に基づき、転写電流の制御を行い印字率に対する濃度ムラの発生を抑えるようにした場合においても、前述した実施例と同様に、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向における長さ(Lg)によって、非画像部直後の画像部先端部に濃度偏差が発生する。
つまり、転写位置の一つである1次転写位置では、前述した実施例と同様に、非画像部直後の画像部先端には、非画像部と現像ローラとの対向回数や印字率によって現像履歴によるトナー濃度が異なる部分が発生する。
図13(B)には、図13(A)に示す本来の画像に対して一定の転写バイアス(電流、電圧)に設定した場合の画像部先端の状態が示されている。このように印字率に応じた転写バイアス制御を実行した場合でも、非画像部直後の画像部先端にはトナー濃度の高い(トナー付着量の多い)部分が現出する。
本実施例では、転写バイアス制御に関し、画像部先端の非画像部の長さ(Lg)が、式(1)の関係を持つ場合に、非画像部直後の画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象とした転写バイアスを、図14において符号P1で示すように、通常の制御を対象とした転写バイアスよりも低い値に設定する。これにより、転写効率を低下させて、図13(B)に示したような現象が発生するのを防止して、図13(C)に示すように、濃度偏差を目立たなくしている。
なお、非画像部の領域が長いほど、つまり、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さ(Lg)が長くなるほど非画像部直後の画像の濃度は高くなるため、転写電流の下げ幅は、図14において符号P2で示すように非画像部の長さに応じて変える方が望ましい。
さらに、図14に示したように、画像濃度の履歴は、特に非画像部の直後から現像ローラが1周する間に相当する画像領域で顕著に現れ、画像の印字に伴い見えなくなる傾向を有するが、非画像部直後の画像がベタ画像ではなく、ハーフトーン画像の場合等では現像ローラが2周、3周する間、濃度差として認識されるため、図14において符号P3、P4で示すように、全面非画像部からの距離に応じて転写電流を制御することにより、一層の濃度ムラの低減が可能となる。ただし、いずれにしても現像ローラの1周に相当する範囲では、転写電流を下げる制御を行う。
ところで、本実施例では、印字率に応じて一次転写電流の値を変更しているが、上述したように、転写効率が最大になる転写電流値は、感光体の非画像部電位と画像部電位、トナーの電荷量によって変化する。
また、中間転写ベルトや記録材の移動速度(以下、「プロセス速度」という)によって、単位時間当たりに転写されるトナーの量や放電電流量が変わるため、これらの要因が大きく変動するような画像形成装置では、式3の係数を補正する。特に、感光体の非画像部電位や、トナーの電荷量は一般に温湿度環境で変化するため、温湿度センサ16の情報に基づき、以下に挙げるように、前記した(4)〜(6)式を補正しても良い。
例えば、感光体の初期帯電電位(−650V一定)や感光体上に現像するトナーの量(0.6mg/cm)が固定の条件下で、トナーの帯電量だけが変化する場合に、トナー帯電量を考慮して一次転写電流を求める関数としては、前記した(4)〜(6)式を補正し、便宜上、変更式1として纏めて挙げると次の通りである。
(変更式1)
I1=−(13.16+(Q1+20)/20×8.01)*η1+41.66(η1>0、トナー帯電量−20μC/g、下流の領域に画像がある時)
I1=−(10.53+(Q1+20)/20×8.01)η1+35.53(η1>0、トナー帯電量−20μC/gで、下流に全面非画像部領域が存在し、式2を満たす時)
ここで、Q1はトナー帯電量[μC/g]である。 この関数は、トナーの帯電量が大きくなるに従って、印字率100%のベタ画像印字時の一次転写電流量が多くなるように設定した実験式である。
一方、印字する紙の厚さや解像度によって、プロセス速度を変化させる場合に、プロセス速度を考慮して一次転写電流を求める関数としては、式(4)〜(6)を補正し、便宜上、変更式2として纏めてあげると、次の通りである。
(変更式2)
I1=(−13.16×η1+41.66)*vp/280
(η1>0、トナー帯電量−20μC/g、下流の領域に画像がある時)
I1=(−10.53×η1+35.53))*vp/280
(η1>0、トナー帯電量−20μC/gで、下流に全面非画像部領域が存在し、(4)式を満たす時)
ここで、vpはプロセス速度[mm/s]である。この関数では、プロセス速度が大きくなるに従って、一次転写電流量が多くなるように制御される。
なお、式(4)〜(6)及びこれを補正した各式(変更式1、変更式2)は、感光体上における、非画像部直後の現像後のトナー付着量増加が0.02mg/cm程度の場合に適用される関数であるが、現像履歴の程度は現像器の構成だけでなく、トナーやキャリアの性質、感光体の帯電電位と現像ローラへの印加電圧の差などの影響を受けるため、制御関数は、事前に現像履歴の現れ方を把握したうえで、各ステーション毎に決定する。
さらに、関数を使わず、ステーション毎に、下流の非画像部の有無と、トナーの帯電量や印字率、感光体の帯電電位などに応じて予め定められたテーブルに基づいて制御しても良い。
なお、制御するうえで基準となる印字率は、一次転写ニップの出口部に限らず、一次転写ニップの中央や、一次転写ニップ内に存在する印字率の平均値を使うことも可能である。さらに、もっと粗い範囲で制御しても良く、例えば副走査方向の100画素毎や、画像一枚当たりの平均印字率を用いて採用してもよい。これに対応して、電流の制御も副走査方向の画素毎に行うのではなく、もっと粗く、例えば、一次転写ニップの幅/プロセス線速 秒毎や、1000画素単位、あるいは、画像一枚単位で制御しても、廃トナー量の削減に対して一定の効果が得られる。
ところで、本実施例では二成分現像器での、現像履歴による画像濃度ムラの低減を行ったが、現像履歴の程度は、一成分現像器の方が著しく、本発明は一成分現像方式の画像形成装置でより効果を発揮する。
特に、一成分現像器の現像ローラの材料が無垢またはアルマイト処理されたアルミやSUS、真鍮などの金属の場合は、表面の削れによって現像履歴が顕著になるため、本発明は特に有効である。また、スポンジなどからなるトナー供給ローラの押圧を強くするなどして、現像ローラへのトナーの供給を無理に高めて、現像履歴を抑える必要もないので、現像ローラの線速が早い場合の、摩擦による熱の発生や、これに伴うトナーの固着の低減も実現可能となる。なお、今回の発明で示した転写電流による現像履歴の対策は、一次転写電流の制御に限られるものではなく、二次転写電流で実施することも可能である。
濃度ムラを抑える目的では、現像器の現像スリーブに印加する電圧を制御する方法も考えられるが、感光体の露光位置から転写ニップまでの距離は、露光位置と現像ニップの距離に比べて長く、画像情報に基づいて制御する電圧を算出するための時間も確保できる点で有利である。
なお、図10に示した画像形成装置においては、中間転写ベルト10に対して各色の画像を順次転写する構成を対象としているが、これに代えて、図15に示すように、ベルトに直接転写紙Sを吸着しながら各画像ユニット間を移動させて転写紙に対して順次画像を転写する構成とすることも可能である。
上記実施形態においては、画像先端から像担持体移動方向に対する所定長さを対象として、図6に示したように、感光体軸方向(紙搬送方向に対して垂直方向)に対して全て非画像部領域とすることを定義したが、感光体軸方向で濃度偏差が発生する箇所の対象としては、図16に示す場合もある。
図16では、複数のインプット画像を用いてアウトプット画像での画像パターンが切り替わる領域での濃度偏差を表している。
図16において画像パターンが切り替わる場合は、この領域内において濃度偏差が発生することになるが、その濃度偏差の程度については、切り替わる地点を境とした前後の画像パターンの組み合わせによって異なる。
前後の画像パターンの画像濃度や面積率の差が大きい場合は濃度偏差が比較的大きくなり、前後の画像パターンの画像濃度や面積率の差が小さい場合は濃度偏差が比較的小さくなる。
また、濃度偏差は画像パターンの切り替わる順序にも影響しており、例えば画像濃度が高いパターンから低いパターンに切り替わる場合と、その逆では濃度偏差の程度や偏差の方向(濃くなる、薄くなる)は異なる。
発明者は、濃度偏差とトナー濃度との関係を実験したところ、図17に示すように、トナー濃度が変動すれば濃度偏差も変動するという結果を得た。図17に示す結果は、画像パターンが切り替わる前後の画像をパターンAとパターンBという2種類を用いて実験した結果であり、各パターンによって変動幅は異なるが、トナーの変動に応じて濃度偏差も変動することが判る。
以上のことから、トナー濃度の変動によって濃度偏差が大きくなる傾向の場合には、画像形成条件の制御量を大きくし、逆に濃度偏差が小さければ画像形成条件の制御量を小さくすることができるといえる。
本実施例では、複数のインプット画像パターンを用いて異なるトナー条件においてインプット画像パターンから画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さ(Lg)を求め、前述した実施例と同様に、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さ(Lg)が、(1)式の関係を満足した場合に、前述した、画像形成条件のうちで、感光体への露光パワー、露光時間、そして現像スリーブへの現像バイアス(印加電圧を対象とする)の3項目を対象として調整制御し、アウトプット画像で生じた濃度偏差を、偏差発生箇所とその周囲との濃度差ΔIDとして定量評価した結果、図18、図19に示す結果を得た。
図18、19は、複数の画像パターンにおけるトナー濃度(TC)を異ならせた場合に、露光エネルギー、露光時間及び、現像バイアスを制御することで、画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さとその周囲との濃度差(ΔID)を定量評価した結果である。この場合の画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さは次の条件に基づいて求めた。
感光体帯電電位(Vd):−700(V)
感光体回転周速(Vp):205(mm/s)
現像スリーブ回転周速(Vs):369(mm/s)
現像スリーブの直径(Ds):18(mm)
以上の条件から、前述した(2)式により画像部先端から像担持体移動方向に対する所定の長さ(L)として、L=3.14×18/(369/205)≒31(mm)が求められる。
図18、19に示す結果においては、画像パターンが切り替わる位置において濃度偏差が発生する領域が感光体の主走査方向全域に亘って全面非画像部から全面画像部に切り替わるような場合には、現像装置において用いられる現像バイアスを通常の制御を対象とした場合に対して調整することにより濃度偏差を小さくする。つまり、図18、19においてΔIDで示す濃度差を小さくすることができる。
これに対して、図7に示したような前記主走査方向で画像先端位置が一様でなく、濃度偏差が起こる箇所に相当する画像先端が主走査方向で不規則に存在しているような場合には、その箇所のみを対象として濃度偏差の解消を図ることが望ましい。このため、本実施例では、主走査方向での露光量の調整(印字ポジションでの露光量調整)を行う。これにより、現像バイアスにより濃度偏差を解消できる場合にはそれのみを用いるようにして、必要以上に感光体への露光量調整をしないようにして感光体の光疲労を抑制しながら濃度偏差の解消を図るようにすることが望ましい。
図20および21は、本発明における画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象としてトナーの付着を抑制するための手順を説明するためのフローチャートである。
図20には、図6に示した画像パターンを対象として、画像形成条件のうちで現像バイアス、転写電流および転写電圧のいずれかを制御対象とする場合が示されており、図21には図7に示した画像パターンを対象として画像形成条件のうちで露光量を制御対象とする場合が示されている。
なお、本発明では、上記実施例に示したように、画像形成条件のいずれかを選択して制御を行うことに限らず、複数の条件を併用して制御することも可能である。例えば、露光量のみの制御を行う際には、露光パワーの設定によっては、感光層への劣化の進行が早まるなどの不具合を招く虞もある。そこで、このような場合には、露光量に加えて現像バイアスを組み合わせて露光量のみでトナー付着量の低減を図ることができない場合に対応できるようにしてもよい。
なお、本発明において、トナーの付着量を抑制する制御というのは、トナーが付着しにくくなるような制御を指し、実際の付着量が減少するものではない。すなわち、通常の制御を行った場合にはより多くのトナーが付着してしまうので、トナーを付着しにくくして、濃度差を抑えることを示している。
1000、1000’ 画像形成装置
10 中間転写ベルト
21 露光手段
40 感光体ドラム
60 帯電手段
61 現像手段
62 転写手段
特開平9−106175号公報 特開2007−264336号公報 特開2007−86448号公報 特開2006−220749号公報 特開2005−189767号公報 特開2003−84504号公報

Claims (10)

  1. 像担持体と、像担持体表面を一様帯電する帯電手段と、像担持体に対して画像情報に応じた書き込み走査を行う露光手段と、トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備えて像担持体上に形成された静電潜像の可視像処理を行う現像手段と、可視像処理されたトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、
    潜像担持体の周速をVpとし、現像剤担持体の周速をVsとし、現像剤担持体の直径をDsとした場合に、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向での長さ(Lg)が、(1)式の関係を持つ場合に、
    Lg≧π・Ds/(Vs/Vp)・・・(1)
    画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さにおいて記録材へのトナー付着量を抑制するために、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向の長さ(Lg)が大きいほど、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでのトナー付着量を抑制するように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 像担持体と、像担持体表面を一様帯電する帯電手段と、像担持体に対して画像情報に応じた書き込み走査を行う露光手段と、トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備えて像担持体上に形成された静電潜像の可視像処理を行う現像手段と、可視像処理されたトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、
    潜像担持体の周速をVpとし、現像剤担持体の周速をVsとし、現像剤担持体の直径をDsとした場合に、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向での長さ(Lg)が、(1)式の関係を持つ場合に、
    Lg≧π・Ds/(Vs/Vp)・・・(1)
    画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さにおいて記録材へのトナー付着量を抑制するために、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの像担持体に対する露光条件による静電気量、もしくは現像バイアスによるトナーの付着量は印字画素数に応じて設定され、予め定められた画素数以上の印字が行われた場合には予め定められた画素数より少ない印字が行われた場合に比べて像担持体に対する静電気量もしくはトナーの付着量を抑制すること特徴とする画像形成装置。
  3. 像担持体と、像担持体表面を一様帯電する帯電手段と、像担持体に対して画像情報に応じた書き込み走査を行う露光手段と、トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備えて像担持体上に形成された静電潜像の可視像処理を行う現像手段と、可視像処理されたトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、
    潜像担持体の周速をVpとし、現像剤担持体の周速をVsとし、現像剤担持体の直径をDsとした場合に、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向での長さ(Lg)が、(1)式の関係を持つ場合に、
    Lg≧π・Ds/(Vs/Vp)・・・(1)
    画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さにおいて記録材へのトナー付着量を抑制するために、現像手段が前記非画像部を通過する回数を、(3)式により算出し、
    Lg/(πDs(Vs/Vp)・・・(3)
    通過回数の値が大きいほど、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでのトナー付着量を小さくする傾向に制御することを特徴とする画像形成装置。
  4. 像担持体と、像担持体表面を一様帯電する帯電手段と、像担持体に対して画像情報に応じた書き込み走査を行う露光手段と、トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備えて像担持体上に形成された静電潜像の可視像処理を行う現像手段と、可視像処理されたトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、
    潜像担持体の周速をVpとし、現像剤担持体の周速をVsとし、現像剤担持体の直径をDsとした場合に、画像部直前の非画像部の像担持体移動方向での長さ(Lg)が、(1)式の関係を持つ場合に、
    Lg≧π・Ds/(Vs/Vp)・・・(1)
    画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さにおいて記録材へのトナー付着量を抑制するために、前記像担持体の軸方向において分割された所定領域毎を対象として各領域において前記(1)式の関係を持つ場合には、所定領域毎に前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの露光量を小さくして記録材へのトナーの付着量を抑制するとともに、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの露光量、露光パワーまたは露光時間の少なくともいずれか一つ、もしくは転写バイアスあるいは現像バイアスを、前記画像部における画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さ以外の領域の画像部分を対象とする場合に対して小さくする傾向に制御する場合には、前記像担持体の移動方向と直角な方向に相当する主走査方向での前記所定領域の長さを、2/3mm未満に設定されることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの偏差発生傾向の判別には、印字画素数に基づく画像濃度もしくは面積率の差が用いられ、これら画像濃度もしくは面積率によるトナーの残存状態が用いられ、該トナーの残存状態に基づき、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでのトナーの付着量を決定することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1または4に記載の画像形成装置において、
    前記(1)式を満足する場合に、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象とした前記露光手段での露光条件を像担持体の電位の変化が低くなる条件に制御して書き込み走査を行うことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項記載の画像形成装置において、
    前記露光条件として、露光量、露光パワーまたは露光時間の少なくともいずれか一つを用いることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至4のうちの一つに記載の画像形成装置において、
    前記(1)式を満足する場合に、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さでの現像手段に印加される現像バイアスの絶対値を基準値よりも小さくなるように制御して可視像処理することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至4のうちの一つに記載の画像形成装置において、
    前記(1)式を満足する場合に、前記画像先端から像担持体移動方向に対する所定の長さを対象とした前記転写手段への転写バイアスに用いられる電圧もしくは電流を小さく制御して画像転写を行うことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至9のうちの一つに記載の画像形成装置において、
    前記所定の長さは、nπ・Ds/(Vs/Vp)と設定されている(ただし、nは1以上の整数)ことを特徴とする画像形成装置。
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