JP2006330562A - 画像形成装置 - Google Patents

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利幸 加幡
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啓介 下山
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英雄 中森
Shinji Nosho
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Abstract

【課題】本発明は、安価な有機感光体及び潤滑性物質を外添したトナーを用いた画像形成装置において、高品質の画像形成が可能で、耐久性の優れる画像形成装置を提供することにある。
【解決手段】表面自由エネルギーが45mN/m以上の感光体と、潤滑性物質を外添したトナーを用い、感光体を帯電し、露光により静電潜像画像を作製し、トナーを用いて静電潜像画像を現像して画像形成を行う画像形成装置において、該画像形成装置による画像形成中の感光体の画像形成域の感光体表面の表面自由エネルギーの平均が32mN/m以下、表面自由エネルギーの最大値と最小値の差が5mN/m以下である画像形成装置。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機やプリンタやファクシミリ、またはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。特にそのうち、帯電・書込み・現像・転写・クリーニング・除電等を繰り返して感光体上に逐次トナー画像を形成し、そのトナー画像を順次転写して、用紙・OHPフィルム等の転写シートに記録を行う電子写真式の画像形成装置に適用することができる。
PC(パーソナルコンピュータ)の発展と普及に伴い、電子写真装置のカラー画像形成の高画質化の要求は非常に強くなってきている。例えば、デジタルカメラやスキャナによるカラー画像を取り込んだ資料は極普通に使われているし、グラフのプロットエリアをハーフトーンのカラーとすることは当たり前に行われてきている。
また、デジタルカメラで撮影された画像は、銀塩写真だけでなく、昇華プリンタ、インクジェットプリンタにより画像形成することも、一般化している。しかし、これらの画像形成は、画像形成にかかる時間が長かったり、画像形成を行う紙や、インクのコストが高く、ポスターやプレゼン資料を作製するには、生産のスピードやコストの点で問題があった。
電子写真プロセスを用いた画像形成は、生産スピードやコストの点で優れているが、画像品質の面ではより改善する必要があった。電子写真プロセスを用いた画像形成において、画像品質を向上させるには、トナーの粒径を小さくすれば良いのであるが、トナーの粒径が小さくなるほど、クリーニングブレードによる感光体上の転写残トナーのクリーニングが十分に行うことができず、画像品質を大きく劣化させてしまっていた。トナーの粒径が小さくなると、トナー重量当たりの帯電量は高くなるため、感光体とトナーの静電的な付着力は高くなる。クリーニングブレードは感光体上のトナーをかきとるわけであるが、小粒径のトナーでは、クリーニングブレードに引っかかるトナーの部分がトナーが大きい場合に比べて相対的に小さくなるためトナーをかきとる力が弱くなる。また、クリーニングブレードと感光体の摩擦から、クリーニングブレードが振動する際に、クリーニングブレードと感光体の間に生じるわずかな隙間にトナーが入り込み、さらにはトナーがクリーニングブレードをすり抜け、画像品質を大きく低下させる原因になっていた。このようなクリーニング不良に伴い、トナーのすり抜け量が多い場合は、スジ状の異常画像となったり、すり抜けたトナーが帯電ローラーに付着し、帯電ローラーの抵抗ムラを生じさせ、帯電電位ムラによる白スジを発生さえたり、トナー成分が感光体上にスジ状に付着し、白スジを発生させることが多かった。
感光体とトナーの付着力を低くするためには、感光体の表面自由エネルギーを低下させることが有効である。例えば、特許文献1には、フッ素樹脂を含有したバインダーを用いることにより、感光体の表面自由エネルギーを30dyne/cm以下とした感光体が開示されている。しかしながら、この感光体を用いた画像形成装置の画像は、画像形成をそれほど行わないうちは、高品質の画像形成が可能なのであるが、画像形成を繰り返すうちに、感光体の表面自由エネルギーは大きくなってしまい、画像品質が低下してしまう欠点を有していた。
特許文献2には、フッ素を含有したアモルファスシリコンを表面層とする感光体を用い、感光体の表面自由エネルギーを40mN/m以下とし、画像形成を繰り返すことで感光体表面に付着する画像流れを引き起こす物質をクリーニング手段で除去する画像形成装置が開示されている。しかしながら、フッ素を含有したアモルファスシリコンの表面層は、気相法で形成されるため、感光体のコストは非常に高い。また、小粒径のトナーを用いた場合の残トナーのクリーニング性の開示はない。一般に、残トナーのクリーニング不良は画像形成域全面で生じるのではなく、限られた場所に集中して生じやすい、これは、クリーニングブレードの形状や、感光体の表面自由エネルギーのバラツキにより、生じるものである。このため、感光体の表面自由エネルギーは感光体上の一点を測定するだけでは好ましくない。
特許文献3には、シロキサン系樹脂層を有する感光体の表面自由エネルギーを40〜80mN/m、トナーの平均粒径が4〜12μm、平均帯電量が10〜30μC/gとした画像形成装置が開示されている。しかしながら、この画像形成装置に用いるトナーは、感光体との付着力を弱くするため、平均帯電量が低く設定されている。このため、画像の安定性が通常のトナーを用いた場合よりも低く、環境によって地汚れが生じやすくなり好ましくない。
特許文献4には、感光体の表面自由エネルギーが3〜65mN/mの感光体を用い、耐久による感光体表面自由エネルギーの上昇を25mN/mとした画像形成装置が開示されている。特許文献4で開示されている表面自由エネルギーの測定には、水、ヨウ化メチレン、α−ブロモナフタレンを用いているが、3種類の溶媒のみでは、表面自由エネルギー算出の際の誤差が生じてもその誤差が検証することができない。特に水は測定誤差を発生しやすく、真の表面自由エネルギーを測定することが難しい。また、前述のように感光体の表面自由エネルギーは感光体上の一点を測定するだけでは好ましくない。ユーザーが画像形成する画像が、全くのランダムであれば、一点を測定しても良いが、見積書や企画書等、定型の表のような画像を多く作成するユーザーでは感光体上に表面自由エネルギーの分布を生じさせやすく、感光体の周方向の分布よりも、感光体の長手方向に分布を持ちやすい。感光体の長手方向に表面自由エネルギーの分布を持つと、クリーニング性の低下による画像品質の低下が生じやすく好ましくない。
特許文献4では感光体に安価な有機感光体を用いた画像形成装置も開示されている。しかし、有機感光体を用いた画像形成装置においては、クリーニングブレードによる摩擦により有機感光体が磨耗しやすいため、ある程度の感光体の寿命を達成するためには、感光体の磨耗を見越して、感光体の膜厚を厚くしなければならない。この場合、画像形成初期と経時における感光体の膜厚が大きく異なるため、感光体の経時で静電容量が大きく異なり、画像濃度を一定にすることが難しい。また、特許文献4には、有機感光体上にフッ素化合物を含む表面層を設けた感光体を用いた画像形成装置も開示されている。しかし、フッ素化合物を含む表面層の磨耗速度は通常の有機感光体に比べて格段に遅くなるわけではないので、表面層は相当の膜厚が必要である。しかし、表面層を厚くしすぎると、ホールの移動が阻害されるため、露光後電位や残留電位の上昇を生じやすく、高画質の画像形成装置には用いることは難しい。
安価な有機感光体の耐磨耗性を目的に、特許文献5に感光体表面層に金属酸化物等のフィラーを含有させた有機感光体が開示されている。この有機感光体は、クリーニングブレードに対して、非常に高い耐磨耗性を有していおり、好ましい。しかしながら、この有機感光体は、画像形成を繰り返すうちに、感光体の表面自由エネルギーが上昇し、転写効率が低下し、中抜け等の異常画像が発生しやすいとともに、クリーニングブレードを磨耗させ、クリーニング不良を発生させやすい欠点を有していた。
特許文献6や特許文献7には、潤滑性物質をトナーに外添し、画像形成により感光体上にトナーを現像する際に、トナーから感光体へ、潤滑性物質が付着し、感光体の表面自由エネルギーを低下させ、感光体とクリーニングブレードとの摩擦を低下させるとともに、残トナーのクリーニング性を確保することができることが記載されている。しかし、潤滑性物質は、トナーが感光体に現像された場所のみしか供給されないため、見積書や企画書等、定型の表のような画像を多く作成するユーザーではトナーが現像されない場所の表面自由エネルギーは高いままであるため、感光体の表面自由エネルギーのバラツキは非常に大きなものとなりやすい。表面自由エネルギーの高い場所と低い場所が境界を持って接していると、その境界で、クリーニングブレードの振動が生じやすく、クリーニング不良や耳障りな摩擦音が発生しやすい。
特開平10−69100号公報 特開2001−66812号公報 特開2001−272809号公報 特開平11−311875号公報 特開平01−170951号公報 特許2859646号公報 特開2002−229241号公報
本発明は、安価な有機感光体及び潤滑性物質を外添したトナーを用いた画像形成装置において、高品質の画像形成が可能で、耐久性の優れる画像形成装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、詳細に検討を重ねた結果、安価な有機感光体は表面自由エネルギーが高く、そのままではトナーのクリーニング性、耐久性の面で問題が多いのであるが、潤滑性物質を外添したトナーを用いて画像形成を行うことで、感光体表面の表面自由エネルギーを低下させるとともに、感光体表面の表面自由エネルギーのばらつきを5mN/m以下とすることができれば、高品質の画像形成が可能で、耐久性の優れる画像形成装置を提供することができることを見出し、本発明に到った。すなわち、本発明は下記の構成よりなる。
(1)表面自由エネルギーが45mN/m以上の感光体と、潤滑性物質を外添したトナーを用い、感光体を帯電し、露光により静電潜像画像を作製し、トナーを用いて静電潜像画像を現像して画像形成を行う画像形成装置において、該画像形成装置による画像形成中の感光体の画像形成域の感光体表面の表面自由エネルギーの平均が32mN/m以下、表面自由エネルギーの最大値と最小値の差が5mN/m以下である画像形成装置。
(2)前記(1)記載の画像形成装置において、画像形成中の感光体体表面の表面自由エネルギーの測定が、感光体の回転方向と直行する方向に複数分割された領域毎に行われ、複数分割された領域の幅が50mm以下であることを特徴とする画像形成装置。
(3)前記(1)又は(2)記載の画像形成装置において、トナーに外添している潤滑性物質が金属石鹸であることを特徴とする画像形成装置。
(4)前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の画像形成装置において、感光体の表面自由エネルギーが、表面自由エネルギーの各成分が既知の液体との接触角を測定し、拡張Fowkes理論による下記数式(7)を用いて固体の表面自由エネルギーを測定する方法であって、4種以上の液体との接触角データから線形回帰により表面自由エネルギーを求められた値であることを特徴とする画像形成装置。
Figure 2006330562
(ただし、前記数式中、γは、γ +γ +γ で表される液体の表面自由エネルギーを表す。γ は、液体の表面自由エネルギーの分散成分を表す。γ は、液体の表面自由エネルギーの双極子成分を表す。γ は、液体の表面自由エネルギーの水素結合成分を表す。γ は、固体の表面自由エネルギーの分散成分を表す。γ は、固体の表面自由エネルギーの双極子成分を表す。γ は、固体の表面自由エネルギーの水素結合成分を表す。θは、接触角を表す。)
(5)前記(4)記載の画像形成装置において、感光体の表面自由エネルギーを求めるために接触角を測定する液体が、ジヨードメタン、α−ブロモナフタレン、ジエチレングリコール、グリセリン、ホルムアミドから選ばれることを特徴とするが像形成装置。
(6)前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の画像形成装置において、該画像形成装置が、感光体の回転方向と直行する方向に複数分割された領域毎の画像情報を算出する画像情報算出手段を有し、前記領域毎の画像情報に基づいて前記領域毎に画像形成目的とは別に帯電露光現像を実施することを特徴とする画像形成装置。
(7)前記(6)記載の画像形成装置において、感光体の回転方向と直行する方向に複数分割された領域毎の画像情報を算出する画像情報算出手段の複数分割された領域の幅が30mm以下であることを特徴とする画像形成装置。
(8)前記(6)又は(7)に記載の画像形成装置において、該画像情報算出手段が走行面積に対する画像面積の情報を算出する手段であることを特徴とする画像形成装置。
(9)前記(6)〜(8)のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記各領域の画像情報に応じて領域毎に露光パターンを決定し、画像形成目的とは別に露光現像を実施することを特徴とする画像形成装置。
(10)前記(6)〜(9)のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記領域毎の画像情報に基づいて前記領域毎に画像形成目的とは別に帯電露光現像を2000枚画像形成以下毎に実施することを特徴とする画像形成装置。
(11)前記(1)〜(10)のいずれか一項に記載の画像形成装置において、トナーの平均粒径が7μm以下であることを特徴とする画像形成装置。
(12)前記(1)〜(11)のいずれか一項に記載の画像形成装置において、該画像形成装置の画像形成できる最高の解像度が1000dpi以上であることを特徴とする画像形成装置。
(13)前記(1)〜(12)のいずれか一項に記載の画像形成装置において、該画像形成装置がカラー画像形成可能であることを特徴とする画像形成装置。
(14)前記(1)〜(13)のいずれか一項に記載の画像形成装置に用いる画像形成装置用プロセスカートリッジであって、電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、及びクリーニング手段から選ばれた少なくとも一つの手段とを一体的に形成し、画像形成装置本体に着脱自在としたことを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
北崎寧昭、畑敏雄らは、日本接着協会誌8(3)、131−141(1972)で、表面自由エネルギー(表面張力と同義)に関し、非極性な分子間力について述べたFowkesの理論に対し、さらに極性、または水素結合性の分子間力による成分にまで拡張できると述べている。この拡張Fowkes理論により、各物質の表面自由エネルギーを3成分で求めることができる。
この理論は下記の3つの仮定で成立している。
〈仮定1〉
有機物質の表面自由エネルギーは3種の異なった成分の和として表される。
γ=γ+γ+γ ・・・(1)
γ:分散成分(非極性のぬれ)
γ:双極子成分(極性によるぬれ)
γ:水素結合成分(水素結合によるぬれ)
〈仮定2〉
2つの物質が接触する結果減少するそれぞれの表面自由エネルギーは、対応する表面自由エネルギーの幾何平均の和として表すことができ、一方に対応する成分がない場合は、その成分の相互作用はないと考える。
Figure 2006330562
〈仮定3〉
標準物質を以下の3種類に分類する。
(A) γ=γ型:飽和炭化水素の液体及び固体。
(B) γ=γ+γ型:(A)及び(C)以外の液体及び固体。
(C) γ=γ+γ+γ型:水に可溶または水との界面張力が小さく(γ12<30mN/m)、水素結合を持つような液体及び固体。
これらの仮定をもとにすると、表面自由エネルギーは次のようにして求めることができる。
物質1と2の接着エネルギーをW12とすると、
12=γ+γ−γ12 ・・・(3)
となり、式(2)より
Figure 2006330562
となる。
物質が固体と液体の場合、図11のように液滴が固体表面上で接触角θを保って平衡に達したとすると、次のヤングの式が成り立つ。
γ=γSL+γcosθ ・・・(5)
したがって、式(3)、(5)から接触角と接着エネルギーの間に次のような関係が成立する。
SL=γ(1+cosθ) ・・・(6)
式(4)、(6)から
Figure 2006330562
となる。
式(7)を用いると、まずTypeAの液体を用いて接触角を測定し、式(7)からγ を求め、次にTypeBの液体で接触角を測定し、γ を求める。この際、TypeBの液体2種類のデータから連立方程式によりγ 、γ を求めてもよい。最後にTypeCの液体で接触角を測定し、γ を求めるという方法で固体の表面自由エネルギーの各成分を求めることができる。また、γ またはγ がすべての液体で0とならない3種類の液体のデータから、3元連立方程式によっても固体の表面自由エネルギーの各成分を求めることができる。
しかしながら、上記方法で固体の表面自由エネルギーの各成分を求めようとした際、計算により表面自由エネルギーの各成分の平方根(√γ など)が負になってしまう場合がある。例えば√γ が負になった場合は強いて自乗してγ を求めず、γ =0として計算している。3種類の液体の接触角データから求める方法は、測定に用いる液体の組み合わせにより求まる固体の表面自由エネルギーが大きく異なってしまい、どの液体の組み合わせを用いた測定結果を信頼してよいのかわからないという問題があった。また接触角はサンプルの表面形状などの影響を受けその値が変化するため、場合により正確な表面自由エネルギーが測れていないことがあるが、従来の方法では正確な表面自由エネルギーが測定できていない場合でも、それを判断することは難しかった。特に、3種の液体に水を用いた場合にはこのような不具合が発生しやすく、計算上、表面自由エネルギーを算出されるのであるが、算出された値が、真の値かどうか分からなかった。
拡張Fowkes理論の式(7)において、
Figure 2006330562
とおくと、
y=ax+bx+cx ・・・(8)
となる。したがって固体の表面自由エネルギーの各成分(a,b,c)は標準物質による接触角データ(y;x,x,x)からの線形回帰により求めることができる。従来の3種類の液体の接触角データから求める方法は3つの未知数を3本の式から求めている。そのため何らかの影響で1つの液体の接触角が真値から大きくずれると、求まる固体の表面自由エネルギーもその影響を大きく受けてしまう。本発明における4種類以上の接触角データから求める方法では、この接触角の真値からのずれの影響を平均化し、表面自由エネルギー測定結果における接触角測定誤差の影響を少なくすることができる。
また線形回帰により求める場合、R−2乗値(重相関係数)を計算することができる。R−2乗値が1に近ければ接触角データがすべて理論式(7)にのっていることになり、求まった固体の表面自由エネルギーは信頼性があると判断できる。つまりR−2乗値により測定の信頼性を容易に判断することができる。判断の基準として、R−2乗値が0.8以上のとき、測定結果は信頼できると考える。R−2乗値が小さく信頼性が低いと判断された場合は接触角が正確に測定できていないと考えられる。多くの場合この原因はサンプルの表面形状であり、表面粗さや空隙を少なくするようなサンプル形態の工夫が必要である。表面粗さや空隙の少ないサンプル作成方法として、圧縮成型や熱溶融することなどがある。
線形回帰による計算方法は以下の通りである。
今n種類(n≧3)の液体による接触角データがあるとし、次のように書く。
=axi1+bxi2+cxi3 i=1〜n ・・・(9)
誤差をεとすると、
ε=y−(axi1+bxi2+cxi3) i=1〜n ・・・(10)
この誤差の二乗和
Figure 2006330562
が最小になるように(a,b,c)を決める。最小の条件は
Figure 2006330562
であり、計算すると、(12)より
Figure 2006330562
(13)より
Figure 2006330562
(14)より
Figure 2006330562
となる。(15)〜(17)の3元連立方程式を解けば(a,b,c)が求まる。
求まった(a,b,c)をそれぞれ二乗することにより、固体の表面自由エネルギーが求まる。
しかしこのとき、a,b,cのいずれかが負になる場合がある。a,b,cは固体の表面自由エネルギーの平方根であるので、これが負というのは物理的におかしなことである。したがって上の計算はa≧0,b≧0,c≧0の条件の下で解かなければならない。
S(a,b,c)はa,b,cに対して2次であるから、a,b,cのいずれかが負になった場合、例えばcが負になった場合は、c=0とおき、S(a,b,0)が最小になるように(a,b)を求めればよい。ここでbが負になった場合はさらにb=0とおき、S(a,0,0)が最小になるようにaを求める。しかしcが負になった場合でもb=0とおきS(a,0,c)が最小になるように(a,c)を求めた方がSが小さくなる場合もある。したがって実際には、a,b,cのいずれかが負になった場合、a=0、b=0、c=0、a=b=0、a=c=0、b=c=0としてそれぞれ計算し、a≧0,b≧0,c≧0かつSが最小となるものが求めるべき解となる。
またR−2乗値は次の式で求めることができる。
Figure 2006330562
(11)、(18)からSが最小の場合、R−2乗値は最大となる。
本発明の測定方法に用いる標準物質は、表面自由エネルギーの各成分が既知の4種類以上の液体であって、すべての液体でγ またはγ が0とならない組み合わせであればよい。表面自由エネルギーの各成分が既知の液体として例えば表1〜3に挙げたようなものがある。ただし拡張濡れを起こさないことが必要である。拡張濡れは固体上に液滴を乗せたとき、自発的に濡れが広がってしまう現象であり、この場合接触角を測定することができない。多くの有機物に対しTypeAの液体は拡張濡れを起こす。
Figure 2006330562
Figure 2006330562
Figure 2006330562
有機物の表面自由エネルギーを測定する際の標準物質の組み合わせとしてはTypeAの液体を用いず、TypeBの液体を2種類以上、TypeCの液体を2種類以上含む組み合わせが望ましい。表面自由エネルギー測定では、測定に用いる液体の組み合わせにより求まる値が変わってしまうが、TypeBの液体を2種類以上、TypeCの液体を2種類以上含む組み合わせではほぼ同じ値を示し測定が安定する。
本発明の画像形成装置における感光体表面の表面自由エネルギー測定に用いる液体としては、例えば、日本接着協会誌8(3)、131−141(1972)に示される溶剤を用いることができるが、特に、ジヨードメタン、α−ブロモナフタレン、ジエチレングリコール、グリセリン、ホルムアミドから選ぶと、信頼性の高い感光体表面の表面自由エネルギーを求めることができ好ましい。
本発明の画像形成装置においては、画像形成を全く行っていない感光体の表面自由エネルギーが45mN/m以上の安価な有機感光体を感光体として用いる。前述のように、表面自由エネルギーが45mN/m以上の感光体は、クリーニングブレードとの摩擦力が大きいため、感光体やクリーニングブレードの磨耗が生じやすい。そのため、潤滑性物質を外添したトナーを用いて画像形成を行うことで、潤滑性物質がトナーから感光体へ移り、感光体表面の表面自由エネルギーを低下させることができ、感光体とクリーニングブレードとの摩擦力を低減することができる。しかし、本発明に用いる感光体の表面自由エネルギーは本質的に45mN/m以上、好ましくは47mN/m以上、さらに好ましくは48〜55mN/mであるので、潤滑性物質の感光体への移行にムラが生じたり、感光体からの消失により、潤滑性物質が存在する箇所と潤滑性物質が存在しない箇所が生じてしまうと、大きな表面自由エネルギーの差を生じ、クリーニング不良や、異音の発生が生じやすい。そのため、感光体の表面自由エネルギー分布をコントロールする必要がある。
本発明の画像形成装置において、画像形成中における感光体の表面自由エネルギーの平均が32mN/m以下、好ましくは30mN/m以下、さらに好ましくは10〜28mN/mである。画像形成中における感光体の表面自由エネルギーの平均が32mN/mを超えると、感光体とクリーニングブレードの摩擦力が大きくなり、感光体及びクリーニングブレードの磨耗が生じやすく、頻繁に感光体及びクリーニングブレードを交換する必要が生じ、クリーニング不良や、異音が生じやすく好ましくない。表面自由エネルギーの平均が32mN/m以下であっても、表面自由エネルギーの分布があると、クリーニング不良や、異音が生じやすく、表面自由エネルギーが低くなるほど、表面自由エネルギーのバラツキは問題となる。本発明の画像形成装置における、画像形成中の感光体表面の表面自由エネルギーの最大値と最小値の差が5mN/m以下、好ましくは4mN/m以下、さらに好ましくは3mN/m以下である。
本発明の画像形成装置における感光体表面の表面自由エネルギーは、クリーニングブレードによりならされるため、感光体の回転方向のムラは少ない。このため、好ましい表面自由エネルギーの測定方法により、4種類以上の溶媒で測定を行う場合は、感光体の周方向に沿って、接触角を測定することが好ましい。
本発明の感光体表面の表面自由エネルギーの分布を求める際の領域は、感光体の回転方向と直行する方向に複数分割された領域毎に行われ、複数分割された領域の幅が50mm以下、好ましくは30mm以下、さらに好ましくは5〜25mmである。複数分割された領域の幅が50mmを超えると広すぎ、その領域の中に、5mN/m以上の表面自由エネルギーのバラツキが生じている箇所が複数存在する可能性が高く好ましくない。
本発明の画像形成装置に用いるトナーに外添する潤滑性物質としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛等の金属石鹸が例示でき、トナーから感光体への移行と、感光体上への広がりが容易な金属石鹸が好ましく、経済性、帯電等による分解で生じる物質の安全性や、感光体への影響を考慮すると、ステアリン酸亜鉛が最も好ましい。潤滑性物質の外添量は通常、トナーに対し、0.01〜0.5重量%、好ましくは、0.02〜0.3重量%であることが好ましい。潤滑性物質の外添量がトナーに対し、0.01重量%未満では、感光体への潤滑性物質の移行できる量が少ないため、表面自由エネルギーのばらつきを生じやすく、好ましくない。本発明の画像形成装置に用いる感光体の表面自由エネルギーは本質的に高いため、トナーから供給される潤滑性物質の量が少ないと、感光体表面の表面自由エネルギーのバラツキが非常に大きくなりやすく、画像品質の低下や、異音の発生につながりやすい。潤滑性物質の外添量がトナーに対し、0.5重量%を越えると、トナーの帯電性に問題が生じやすく好ましくない。
本発明の画像形成装置に用いる、トナーの平均粒径がどのようなものであっても、優れた画像品質を確保することができるが、特に7μm以下、好ましくは6μm以下のトナーにおいても、クリーニング不良に起因する異常画像を抑制することができるため、画像品質の高い画像形成を実現することができる。
本発明の画像形成装置において、潤滑性物質を外添したトナーが感光体表面に付着しないと、潤滑性物質は感光体表面に付着せず、感光体表面の表面自由エネルギーを低下させることはできない。そのため、感光体表面全体に、トナーを付着させる工夫を施さなければ、ユーザーが画像形成する画像によっては、感光体の表面自由エネルギーの平均を32mN/m以下とすることができないばかりか、画像形成中の感光体表面の表面自由エネルギーの最大値と最小値の差を5mN/m以下とすることは難しくなり、クリーニング不良に伴う異常画像や異音の発生を引き起こしやすく好ましくない。
そのため、例えば、特開2000−221769号公報に開示されているように、感光体の現像剤の搬送方向に直行する方向に、複数の領域を分割して、分割した領域毎の画像面積率を算出、積算して、比較結果に応じて、ベタ画像を感光体全面に出力して、転写を行わずにクリーニングすれば、感光体表面の表面自由エネルギーを一定に保つことができ好ましい。しかしながら、本来トナーはユーザーの所有物であり、画像形成を行っていないのに、トナーを消費することは、できるだけ避けるべきである。そのため、分割した領域毎の画像面積の積算量に応じて、各領域へ画像出力する画像面積を変化させ、転写を行わずにクリーニングすれば、感光体の表面自由エネルギーを制御するために用いるトナーの量を少なくしながら、感光体の表面自由エネルギーの平均を32mN/m以下、最大値と最小値の差を5mN/m以下とすることができとても好ましい。この場合の分割する領域としては、画像面積積算する負担を考えなければ、多いほど良いが、現実的には、領域の幅が50mm以下、好ましくは30mm以下、さらに好ましくは1〜25mmである。複数分割された領域の幅が50mmを超えると表面自由エネルギーのバラツキが易いとともに、トナーの消費量も多くなる傾向にあり好ましくない。
本発明の画像形成装置において、感光体の表面自由エネルギーを制御するために、分割した領域毎の画像面積の積算量に応じて、各領域へ画像出力する画像面積を変化させ、転写を行わずにクリーニングするタイミングとしては、積算量の差が閾値以上に達したときのみとしても良いが、画像形成2000枚以下、好ましくは1500枚以下、さらに好ましくは100〜1000枚毎に定期的にも行うことが、感光体の表面自由エネルギーを制御を確実なものとすることができ好ましい。
本発明に用いるが画像形成装置の画像形成できる最高の解像度はどのような解像度であっても高品質の画像形成を行うことができるが、特に1000dpi以上、好ましくは1200dpi以上の高解像度の画像形成において高品質の画像形成が可能となり、効果が高い。
感光体上のトナーをクリーニングする方法には、1体のクリーニングブレードを感光体の回転方向に対して、逆回転方向(カウンター)、若しくは順回転方向(リーディング)に設置させて行う2通りが有るが、更に必要に応じて、ポリエステル繊維やナイロン繊維等のクリーニングブラシが併用される。
ブレードクリーニング方式では画像形成装置の小型化には有利な方法であるため、殆どの画像形成装置に採用されている。
ブレードクリーニング方式では、クリーニングブレードを感光体の回転方向に対してカウンター方向に設置すると、感光体に対する食い込みが増し、トナーのクリーニング性能を高めることが出来る。
また、クリーニングブレードにはJIS−A硬度が70度〜80度程度、反発弾性率が30〜60%程度の弾性体板を、幅1.5mm〜3mmの短冊状にカットし、アルミニウムや鉄製の板状支持基体に取り付けて使用される。
現在、一般的に好適に使用されるクリーニングブレード用のポリウレタンゴムは、ポリカーボネート樹脂製の感光体には密着し易く、感光体とブレード間の摩擦抵抗が極めて大きい。
クリーニングブレードに使用される弾性体としてはポリウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴムなどがあるが、耐久性、クリーニング性反発弾性特性などからポリウレタンゴムは好適に使用される。ポリウレタンゴムはポリオール、イソシアネート、および硬化剤を主原料とする。
ポリウレタンゴムは、脱水処理したポリオールとイソシアネートを混合して、70〜140(℃)の温度で100分程度反応して得られたプレポリマーに硬化剤を加え、予め140〜160℃に加熱しておいた成形機の金型に入れ50〜60分硬化を行う。その後、金型から取り出し、必要な大きさに裁断機でカットされる事によって得られる。
請求項1によれば、画像形成中の感光体表面の表面自由エネルギーが低く、かつそのばらつきも小さいため、クリーニング不良に伴う異常画像を発生することなく、高品質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項2によれば、感光体の各領域の表面自由エネルギーを管理できるため、クリーニング不良に伴う異常画像を発生することなく、高品質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項3によれば、感光体の各領域の表面自由エネルギーを簡単に低下させ、クリーニング不良に伴う異常画像を発生することなく、高品質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項4、5によれば、感光体の表面自由エネルギーを正確に求めることができるようになるため、クリーニング不良に伴う異常画像を発生することなく、高品質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項6〜9によれば、感光体の表面自由エネルギーを低く、バラツキを小さく制御することができるため、クリーニング不良に伴う異常画像を発生することなく、高品質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項10によれば、感光体の表面自由エネルギーを低く、バラツキを小さくするよう、確実に制御することができるため、クリーニング不良に伴う異常画像を発生することなく、高品質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項11によれば、高精彩、高画質の画像形成が可能な小粒径トナーを用いた場合においても、高品質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項12によれば、異常画像を発生させることなく、高解像度で高品質の画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項13によれば、異常画像を発生させることなく、高品質のカラー画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項14によれば、異常画像を発生させることなく、高品質の画像形成が可能なプロセスカートリッジを提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。図1は、小型カラープリンタの全体概略構成図で、本発明に係る画像形成装置の一例である。
図中符号Aは、プリンタの装置本体である。装置本体A内には、図中右下から左上へと斜めに転写材搬送路Pを設ける。
転写材搬送路P上には、その搬送路Pに沿って右下から左上へと、イエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの4つの単色作像手段10Y・10M・10C・10Bを順に並べてタンデム型に備える。各単色作像手段10は、感光体ユニット12Y・12M・12C・12Bと現像ユニット13Y・13M・13C・13Bとで構成し、各々装置本体Aに対して着脱自在とする。詳しくは後述する各感光体ユニットには、それぞれドラム状の感光体14Y・14M・14C・14Bを備える。
そのような単色作像手段10Y・10M・10C・10B上には、それら単色作像手段10に沿って、詳しくは後述する書込みユニット16を斜めに設ける。
他方、単色作像手段10Y・10M・10C・10Bの下には、転写材搬送路Pを挟んで、無端ベルト状の転写材担持体18を張り渡す。転写材担持体18は、図示例では、4つの支持ローラ19に掛け回し、感光体14Y・14M・14C・14Bに接触して一部を転写材搬送路Pに沿って設け、不図示の駆動装置により図中反時計まわりに回転搬送可能とする。
転写材担持体18の内側には、各感光体14Y・14M・14C・14Bごとに対応して、それぞれバックアップローラ20Y・20M・20C・20Bと転写ブラシ21Y・21M・21C・21Bを配置する。バックアップローラ20Y・20M・20C・20Bは、転写材担持体18および転写材を各感光体14Y・14M・14C・14Bに密着する。また、転写ブラシ21Y・21M・21C・21Bには、不図示の電源より転写バイアスを供給する。図示例では、転写ブラシであるが、非接触のチャージャとしてもよい。
転写材搬送路Pに沿って、そのような転写材担持体18の上流位置にはレジストローラ対23を、下流位置には定着ユニット24を設ける。定着ユニット24は、無端ベルトである定着ベルト25に加圧ローラ26を押し当て、出口に排出ローラ対27を備えて構成する。
定着ユニット24の下流位置には、装置本体Aに取り付けて反転ユニット29を設ける。反転ユニット29は、転写材をそのまま排出したり、反転して排出したり、再び装置本体Aに戻したりする。
また、定着ユニット24の下流位置には、転写材搬送路Pから分岐して反転排紙路P1を形成し、その先に、装置本体A上の排紙スタック部30へと転写材を排出する排出ローラ対31を設ける。
一方、転写材担持体18の下には、その張り渡し方向に沿って、反転ユニット29で反転した転写材を、一対のガイド板32間で案内して再給紙する再給紙ユニット33を斜めに配置する。
再給紙ユニット33の下には、給紙カセット34を上下2段に備える。給紙カセット34には、各々サイズの異なる、用紙やOHPフィルム等の転写材を積載して収納する。そして、各々その転写材を1枚ずつ分離して給紙する給紙部35を設ける。
給紙部35の図中右側には、給紙部35から給紙する転写材、および再給紙ユニット33を通して再給紙する転写材を、転写材搬送路Pのレジストローラ対23へと導く給紙路P2を備える。
また、装置本体Aの図中右側には、手差し部を設け、そこに開閉自在に手差しトレイ36を取り付ける。手差し部には、手差しトレイ36上の転写材を1枚ずつ分離して給紙する給紙部37を設け、その給紙部37から給紙した転写材をレジストローラ対23へと導く手差し給紙路P3を備える。
さて、このカラープリンタを用いて転写材に画像を記録するときは、例えばホストからの信号に基づき給紙部35を選択的に駆動し、1の給紙カセット34内の転写材を1枚ずつ分離して繰り出し、給紙路P2に入れてレジストローラ対23に突き当てて止める。または、手差し給紙部37を駆動し、手差しトレイ36上の転写材を1枚ずつ分離して繰り出し、手差し給紙路P3に入れてレジストローラ対23に突き当てて止める。
一方、各単色作像手段10Y・10M・10C・10Bでは、個々の感光体14Y・14M・14C・14Bを回転して各感光体上にそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの単色トナー画像を形成する。同時に、不図示の駆動モータで支持ローラ19の1つを回転駆動して他の支持ローラ19を従動回転し、転写材担持体18を回転搬送する。
そして、感光体の回転にタイミングを合わせてレジストローラ対23を回転し、転写材を転写材搬送路Pに入れて、単色作像手段10Y・10M・10C・10Bと転写材担持体18との間に送り込み、転写材担持体18の回転搬送によりその転写材を搬送する。その搬送とともに、個々の感光体14Y・14M・14C・14B上の単色トナー画像を転写ブラシ21Y・21M・21C・21Bで転写し、該転写材上に合成フルカラー画像を記録する。
画像転写後の転写材は、定着ユニット24へと送り込み、転写画像を定着して後、排出ローラ対27で排出する。そして、フェイスダウン状態で排出するときは、不図示の切換爪で切り換えて反転排紙路P1へと導き、排出ローラ対31で排出して排紙スタック部30上に頁順にスタックする。
フェイスアップ状態で排出するときは、不図示の切換爪で切り換えて反転ユニット29へと導き、そのままストレートに排出する。
片面記録済み転写材の裏面にも記録を行うときは、同様に不図示の切換爪で切り換えて反転ユニット29へと導き、その反転ユニット29で反転して後、再給紙ユニット33へと導き、再び給紙路P2に入れてレジストローラ対23に突き当てて止める。
そして、再度、転写材搬送路Pに入れて、単色作像手段10Y・10M・10C・10Bと転写材担持体18との間に送り込み、裏面にも合成フルカラー画像を記録して後、定着ユニット24で定着し、例えば反転排紙路P1を通して排出ローラ対31で排出して排紙スタック部30上にスタックする。
次に、個々の単色作像手段10Y・10M・10C・10Bについて、以下詳述する。
個々の単色作像手段10Y・10M・10C・10Bの各感光体ユニット12(12Y・12M・12C・12B)では、図2に示すとおり、詳しくは後述するドラム状の感光体14(14Y・14M・14C・14B)のまわりに、帯電装置40、クリーニング装置41を備える。
帯電装置40は、感光体14に近接してローラ状の帯電部材42を配置し、その帯電部材42と感光体14との間に帯電バイアスを印加することにより感光体14を帯電する。帯電部材42には、その表面をクリーニングする、スポンジ製等のクリーナ43を接触する。図示例では、帯電部材42は、ローラ状であるが、公知の非接触のチャージャとしてもよい。
クリーニング装置41は、ファーブラシ44を、外周を感光体14に接触して回転自在に備えるとともに、例えばポリウレタンゴム製のクリーニングブレード45を、先端を感光体14に押し当てて備える。図中符号46は、回収スクリュである。
そして、ファーブラシ44を感光体14に対してカウンタ方向に回転し、画像転写後に感光体14上に残留する転写残トナーを除去する。その後、クリーニングブレード45で、なお感光体14上に残留するトナーを掻き落として除去する。それらファーブラシ44およびクリーニングブレード45で除去したトナーは、図示例では、回収スクリュ46の回転により、各単色作像手段10Y・10M・10C・10Bから排出し、装置本体Aに設けた不図示の廃トナー搬送経路を通り、廃トナーボトル49へと搬送する。
なお、各感光体ユニット12には、主の位置決め基準となる部分47と、従の位置決め基準となる2つの部分48とを設け、装置本体Aに対して正確に位置決めして取り付けることができるようにする。
一方、個々の単色作像手段10Y・10M・10C・10Bの現像装置である各現像ユニット13Y・13M・13C・13Bでは、一成分現像剤を使用してもよいが、図示例では、磁性キャリアと非磁性トナーとよりなる二成分現像剤を使用する。非磁性トナーとしては、それぞれ現像ユニット13Yではイエロー、現像ユニット13Mではマゼンタ、現像ユニット13Cではシアン、現像ユニット13Bではブラックの各色トナーを用いる。
そして、個々の単色作像手段10Y・10M・10C・10Bでは、感光体14の図2中時計方向への回転とともに、帯電装置40で帯電バイアスを印加してその感光体14の表面を一様に帯電する。次いで、書込みユニット16からの走査光で書込みを行い、感光体14の表面に静電潜像を形成する。それから、現像ユニット13(13Y・13M・13C・13B)でトナーを付着してその静電潜像を現像し、感光体14上に単色トナー画像を形成する。
単色作像手段10Yの感光体14Yにはイエローの単色トナー画像を、単色作像手段10Mの感光体14Mにはマゼンタの単色トナー画像を、単色作像手段10Cの感光体14Cにはシアンの単色トナー画像を、単色作像手段10Bの感光体14Bにはブラックの単色トナー画像をそれぞれ形成する。
なお、図示は省略するが、各現像ユニット13には、それぞれトナー濃度検知センサを備える。
次に、書込みユニット16について、以下詳述する。
書込みユニット16には、図3に示すとおり、ポリゴンモータ50で回転可能に2つの6面回転多面鏡51・52を設ける。そして、不図示のレーザダイオードからの出射光をそれら回転多面鏡51・52の回転により、イエロー用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用の走査光に分けて反射する。
イエロー用の走査光は、fθレンズ53を通ってミラー54で反射し、長尺WTL55を通過してミラー56・57で反射し、感光体ユニット12Yの感光体14Y上を照射する。
マゼンタ用の走査光は、fθレンズ53を通ってミラー58で反射し、長尺WTL59を通過してミラー60・61で反射し、感光体ユニット12Mの感光体14M上を照射する。
シアン用の走査光は、fθレンズ62を通ってミラー63で反射し、長尺WTL64を通過してミラー65・66で反射し、感光体ユニット12Cの感光体14C上を照射する。
ブラック用の走査光は、fθレンズ62を通ってミラー67で反射し、長尺WTL68を通過してミラー69・70で反射し、感光体ユニット12Bの感光体14B上を照射する。
図5には、プリンタの制御ブロックの概略図を示す。
この図5から判るとおり、レーザプリンタ内には、メイン制御ボード80を備える。メイン制御ボード80には、電源部81から電源を供給するとともに、コントローラボード82を介してネットワーク等でパソコン83と接続している。コントローラボード82には、また操作・表示パネル84を接続する。
メイン制御ボード80は、例えば書込み制御部85と接続して書込みユニット16を制御し、書込みユニット16のポリゴンモータ86を駆動し、感光体14および現像装置13を駆動する感光体・現像駆動モータ87を駆動し、定着装置24および給紙系のローラを駆動する定着・給紙駆動モータ88を駆動し、また現像クラッチ94等の各種クラッチをオンオフする。
一方、各種検知センサを働かせ、高圧電源部89を制御して各種バイアス電圧を印加し、現像ユニット13のトナー濃度センサ90の出力信号に基づきそのトナー補給モータ91を制御し、また定着装置24のサーミスタ92の出力信号に基づき定着ヒータ93をオンオフする。
そして、このレーザプリンタを用いて転写シートに画像を形成するときは、ホストであるパソコン83からの信号に基づき、感光体・現像駆動モータ87を駆動して感光体14を回転する。この感光体14の回転とともに、まずその表面を、高圧電源部89で帯電バイアスを印加することにより帯電ローラ40で一様に帯電し、次いで書込み制御部85を働かせて書込み装置16で書込み光Lを照射して書込みを行い、感光体14に静電潜像を形成する。続いて、感光体・現像駆動モータ87に基づき同時に現像ユニット13を駆動することにより現像ユニット13内に備える現像ローラを駆動するとともに、高圧電源部89で現像バイアスを印加することにより感光体14にトナーを付着し、感光体14の静電潜像を可視像化して該感光体14にトナー画像を形成する。
次に、各感光体ユニット12で用いる感光体14につき、以下詳述する。
感光体14は、例えば図4(A)または(B)に示すように、導電性支持体72の上に感光層73を形成し、その感光層73の上に保護層74を設けて構成する。感光層73は、電荷発生層75と電荷輸送層76とでつくるが、図4(A)のように電荷発生層75の上に電荷輸送層76を設けてもよいし、逆に図4(B)のように電荷輸送層76の上に電荷発生層75を設けてもよい。
導電性支持体72は、体積抵抗1010Ωcm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状または円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板またはそれらを素管化後、切削、超仕上げ、研磨等で表面処理した管等からなるものである。
電荷発生層75は、電荷発生材料を主成分とする層である。電荷発生材料には、無機または有機材料が用いられ、代表的なものとしては、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料、セレン、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、アモルファスシリコン等が挙げられる。これら電荷発生材料は、単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層75は、電荷発生材料を適宜バインダー樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、2−ブタノン、ジクロルエタン等の溶媒を用いて、ボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を塗布することにより形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法等により行う。
適宜用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン、樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。バインダー樹脂の量は、重量基準で電荷発生材料1部に対して0〜2部が適当である。
電荷発生層75は、公知の真空薄膜作製法によっても形成することができる。電荷発生層75の膜厚は、通常は0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層76は、電荷輸送材料およびバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤等を添加することもできる。
電荷輸送材料のうち、低分子電荷輸送材料には、電子輸送材料と正孔輸送材料とがある。電子輸送材料としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド等の電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送材料は、単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
正孔輸送材料としては、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。これらの正孔輸送材料は、単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
また、電荷輸送材料として高分子電荷輸送材料を用いる場合、適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥して電荷輸送層76を形成してもよい。高分子電荷輸送材料は、上記低分子電荷輸送材料に電荷輸送性置換基を主鎖または側鎖に有した材料であればよい。さらに必要により、高分子電荷輸送材料にバインダー樹脂、低分子電荷輸送材料、可塑剤、レベリング剤、潤滑性物質等を適量添加することもできる。
電荷輸送材料とともに電荷輸送層76に使用されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、2−ブタノン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、塩化メチレン等が挙げられる。
電荷輸送層76の厚さは、5〜30μmの範囲で所望の感光体特性に応じて適宜選択すればよい。
所望により電荷輸送層76に添加される可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等、樹脂に汎用の可塑剤を挙げることができ、その使用量は、重量基準でバインダー樹脂に対して0〜30%程度が適当である。
所望により電荷輸送層76に添加されるレベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーまたはオリゴマーが挙げられ、その使用量は、重量基準でバインダー樹脂に対して0〜1%程度が適当である。
感光層73に含有される電荷輸送材量の含有量は、電荷輸送層76の40重量%以上とするのが好ましい。40重量%未満では、感光体へのレーザ書き込みにおけるパルス光露光において高速電子写真プロセスでの十分な光減衰時間が得られず好ましくない。
感光体14における電荷輸送層移動度は、2.5×10〜5.5×10V/cmの範囲の電荷輸送層電界強度の条件下で、3×10−5cm/V・s以上であることが好ましく、7×10−5cm/V・s以上であることがより好ましい。この移動度は、各使用条件下でこれを達成するように構成を適宜調整できる。この移動度は、従来公知のTOF法により求めればよい。
感光体14には、導電性支持体72と感光層73との間に下引き層を形成することができる。下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン、等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物の微粉末を加えてもよい。
この下引き層は、上記の感光層73と同様、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。さらに、下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えば、ゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層を用いることも有用である。
この他に、下引き層には、Alを陽極酸化したものにより形成したもの、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物、SiO、SnO、TiO、ITO、Ce0等の無機物を真空薄膜作製法により形成したものも有効である。下引き層の膜厚は、0〜5μmが適当である。
感光体14には、表層として、感光層73の保護および耐久性の向上を目的にフィラーを含有する保護層74を感光層73の上に形成するものである。
この保護層74に使用される材料としては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル樹脂、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、ポリブチレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリスルホン樹脂、AS樹脂、AB樹脂、BS樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。保護層5には、耐摩耗性を向上する目的でフィラーが添加される。
このフィラーとしては、ポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、これら樹脂に酸化チタン、酸化スズ、チタン酸カリウム等の無機材料を分散したもの等が挙げられる。
保護層74に添加されるフィラーの量は、重量基準で通常は、10〜40%、好ましくは、20〜30%である。フィラーの量が、10%未満では、摩耗が大きく耐久性に劣り、40%を越えると、露光時における明部電位の上昇が著しくなって、感度低下が無視できなくなるので望ましくない。
さらに、保護層74には、フィラーの分散性を向上させるために分散助剤を添加することができる。添加される分散助剤は塗料等に使用されるものが適宜利用できその量は重量基準で通常は含有するフィラーの量に対して0.5〜4%、好ましくは、1〜2%である。
また、保護層74には、前述の電荷輸送材料を添加することも有効であり、さらに酸化防止剤も必要に応じて添加することができる。酸化防止剤に付いては後述する。
保護層74の形成法としては、スプレー法等通常の塗布法が採用される。保護層74の厚さは、0.5〜10μm、好ましくは4〜6μm程度が適当である。
保護層74におけるフィラーの存在形態を一定のものとすることが耐摩耗性、画像特性に対して重要である。つまり、保護層74の存在により感光層73の感度、静電的安定性を損なわず、かつ露光の精細性を損なわず、耐摩耗性にもとづく薄膜化によりざらに高精細化と高速応答化に寄与できるものである。
この要求を満足するために、保護層74の任意断面におけるフィラー含有量がその平面内での面積占有率として3〜5%であることが必要となる。また、保護層に含有されるフィラーが2次粒子を含む粒径分布において、0.2〜0.3μmにピークを有し、保護層74の任意断面における粒径0.3μm以上のフィラーによる占有面積がその平面内での全フィラー占有面積の10〜30%であることが必要である。発明者らの検討の結果、上記の範囲でない場合、残留電位の上昇、感度低下、解像度低下、耐摩耗性低下、フィルミングによる異常画像発生が確認された。
保護層74におけるフィラーの存在形態の制御は、使用するフィラー材料の粒径とその分布、塗工液処方、塗工装置により可能であり、分散助剤の利用は有効である。
感光層73と保護層74との間に別の中間層を形成することも可能である。中間層には、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。このバインダー樹脂としては、ポリアミド樹脂、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等を挙げることができる。中間層の形成法としては、上記の通常の塗布法が採用される。中間層の厚さは、0.05〜2μm程度が適当である。
また、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質およびレベリング剤を添加することができる。
各層に添加できる酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコールエステル、トコフェロール類等のフェノール系化合物、N−フェニル−N−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−N,N−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミン等のパラフェニレンジアミン類、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノン等のハイドロキノン類、ジラウリル−3,3−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3−チオジプロピオネート等の有機硫黄化合物類、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィン等の有機燐化合物類が挙げられる。
各層に添加できる可塑剤として、例えば、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル等のリン酸エステル系可塑剤、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル等のフタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチル等の芳香族カルボン酸エステル系可塑剤、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチル等の脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリン等の脂肪酸エステル誘導体系可塑剤、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル等のオキシ酸エステル系可塑剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシル等のエポキシ可塑剤、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラート等の二価アルコールエステル系可塑剤、塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチル等の含塩素可塑剤、ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステル等のポリエステル系可塑剤、p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミド等のスルホン酸誘導体系可塑剤、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシル等のクエン酸誘導体系可塑剤、その他、ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチル等が挙げられる。
また、各層に添加できる滑剤として、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレン等の炭化水素系化合物、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等の脂肪酸系化合物、ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸アミド系化合物、脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル等のエステル系化合物、セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロール等のアルコール系化合物、ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の金属石けん、カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウ等の天然ワックス、その他、シリコーン化合物、フッ素化合物等が挙げられる。
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2,4,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、フェニルサルシレート、2,4ジ−t−ブチルフェニル3,5−ジ−t−ブチル4ヒドロキシベンゾエート等のサルシレート系紫外線吸収剤、(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ3−ターシャリブチル5−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル(2,2チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェート等のクエンチャー(金属錯塩系)紫外線吸収剤、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等のHALS(ヒンダードアミン)系紫外線吸収剤等が挙げられる。
このように、導電性支持体上に感光層73および保護層74を形成し、所望により下引き層、中間層を形成した感光体14であって、該保護層74にフィラーを含有させることによって、摩耗に対する耐性を向上させ、耐久性を良好にするものである。さらに、感光体14は、前述したように保護層74におけるフィラーの存在形態を一定のものとすることにより、高速電子写真プロセスに対しても優れた耐久性、安定性を有し、耐摩耗性に優れた感光体14である。さらに、該保護層74上にステアリン酸亜鉛等の潤滑性物質を供給することにより耐摩耗性が良好な状態でのフィルミング抑制が可能であり、さらにまた、該感光体14を具備する電子写真プロセスにおいて、非画像形成時に感光体14上へのトナー付着とクリーニング部でのトナー回収動作の繰り返しにより、耐摩耗性を保持した上での画像流れ抑制に効果を有するものである。
なお、図示例では、感光体14をドラム状としたが、同様に表面硬度が硬いベルト状としてもよい。
なお、この発明において使用するトナーには、0.01〜0.5重量%の潤滑性物質(例えばステアリン酸亜鉛)を外添している。このようにすると、潤滑性物質を感光体14の表面に塗布することができる。上述したカラープリンタでは、画像形成時、例えば帯電装置40で帯電バイアスを印加するが、その際にオゾンや窒素酸化物等の放電生成物が発生してそれが感光体14に付着し、転写材上に記録するトナー画像の画像品質を劣化する。また放電により有機感光体である感光体14の表層が酸化して磨耗が進むこともわかってきている。感光体に潤滑性物質の薄い層を形成することによって感光体14の表面エネルギを低下し、フィルミングを防止して付着物が付き難くくするとともに、潤滑性物質の層が保護層となって放電による感光体の表層の酸化を防ぎ、感光体の磨耗を低減できるのである。トナーに潤滑性物質を外添することにより、専用の潤滑性物質塗布装置を不要として小型化を図り、コストダウンを図ることもできる。
トナーは、結着樹脂、着色剤、荷電制御剤を主成分とし、必要に応じて、他の添加剤が加えられて構成されている。結着樹脂の具体例としては、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール等を用いることができる。
トナーに使用される着色剤(例えばイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック)としては、トナー用として公知のものが使用できる。着色剤の量は、結着樹脂100重量部に対して0.1から15重量部、より好ましくは0.15〜9重量部が適当である。
荷電制御剤の具体例としては、ニグロシン染料、含クロム錯体、第4級アンモニウム塩などが用いられ、これらはトナー粒子の極性により使い分けされる。荷電制御剤量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜7重量部である。
その他、得られたトナー粒子には、流動性付与剤を添加しておくのが有利である。流動性付与剤としては、シリカ、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、フェライト、マグネタイト等の金属酸化物の微粒子およびそれら微粒子をシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、ジルコアルミネート、四級アンモニウム塩、脂肪酸、脂肪酸金属塩、フッ素系活性剤、溶剤、ポリマー等の処理剤によって表面処理または被覆したものが例示できる。これら流動性付与剤の添加量は、トナー粒子100重量部に対して0.1〜7.0重量部、特に0.2〜5.0重量部の範囲が好ましい。これら流動性付与剤の粒径は0.01〜3μmの範囲のものが使用される。
また、潤滑性物質としては、前述のものが用いられる。
トナー粒子に流動性付与剤、潤滑性物質を外添するには、トナー粒子と流動性付与剤、潤滑性物質を混合し、粉体が流動状態で気流または機械力などにより高速運動させ、実質的に粉砕を起こさないように行う。混合機としては、高速流動型の混合機、例えば、ヘンシェルミキサー、UMミキサー等である。トナー粒子への流動性付与剤、潤滑性物質の外添は、複数回に分けて行うこともできるが、潤滑性物質は、感光体上に効率的に移行する必要があるため、最後に、単独あるいは流動性付与剤と共に外添することが好ましい。
二成分現像剤用トナーを製造する方法としては、種々の公知の方法、またはそれらを組み合わせた方法により製造することができる。例えば、混練粉砕法では、結着樹脂とカーボンブラックなどの着色剤および必要とされる添加剤を乾式混合し、エクストルーダーまたは二本ロール、三本ロール等にて加熱溶融混練し、冷却固化後、ジェットミルなどの粉砕機にて粉砕し、気流分級機により分級してトナーが得られる。また、懸濁重合法や非水分散重合法により、モノマーと着色剤、添加剤から直接トナーを製造することも可能である。
キャリア芯材は、それ自体からなるか、芯材上に被覆層を設けたものが一般に使用される。本発明において用いることのできる樹脂被覆キャリアの芯材としては、フェライト、マグネタイトである。この芯物質の粒径は、20〜65μm、好ましくは30〜60μm程度が適当である。
キャリア被覆層形成に使用されるフッ素含有単量体としては、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ素原子を置換してなるビニルエーテル、フッ素原子を置換してなるビニルケトンがあり、その重合体としては、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、パーフルオロアルキルビニルエーテル−ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド重合体、テトラフルオロエチレン共重合体、フッ素原子を置換してなるビニルエーテルを含有する重合体、フッ素原子を置換してなるビニルケトンを含有する重合体、フッ素化アルキルアクリレート重合体、またはフッ素化アルキルメタアクリレート重合体がある。
前記フッ素含有単量体と共重合する成分としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン等がある。
被覆層の形成法としては、従来と同様、キャリア核体粒子の表面に噴霧法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布すればよい。
さて、上述した図示例では、本発明をカラープリンタに適用した場合について説明したが、複写機やファクシミリやその他の画像形成装置にも同様に適用することができる。また、フルカラーに限らず、2色やモノクロの画像形成装置にも適用することができる。
また、本発明の画像画像形成装置は、電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、及びクリーニング手段から選ばれた少なくとも一つの手段とが一体的に形成され、画像形成装置本体に着脱自在とした画像形成装置用プロセスカートリッジとして搭載されていてもよい。
図6には、画像形成目的とは別の帯電露光現像の制御ブロック図を示す。
図中符号100は書込み画素数をカウントする画素数計数手段であり、101はその画素数計数手段100の出力に基づき画像面積を算出する画像面積算出手段である。
現像ユニット13で現像して感光体14に形成する画像の画像面積は、次の式から算出することができる。
[画像面積]=[カウント画素数]×[1画素の面積]
ここで、1画素の面積はあらかじめ決まっているから、画素数計数手段100で書込み画素数をカウントすることで、画像面積を知ることができる。
そして、画像面積算出手段101の算出結果に応じて画像形成目的とは別の帯電露光現像実行手段105を働かせ、現像ユニット13で現像目的とは別に現像剤を付着して感光体14に潤滑性物質を供給する。
図中符号102は感光体14の回転数または回転時間をカウントする計数手段であり、103はその計数手段102の出力に基づき感光体14の走行面積を算出する走行面積算出手段である。
感光体14の走行面積は、次の式から算出することができる。
[走行面積]=[走行距離]×[作像幅]
ここで、作像幅はあらかじめ決まっているから、走行距離を求めることで、走行面積を知ることができる。
走行距離は、次の式から算出することができる。
[走行距離]=[感光体のカウント回転数]×[感光体の周長]または[走行距離]
ここで、感光体14の周長はあらかじめ決まっているから、計数手段102で感光体14の回転数をカウントすることで、走行距離を知ることができる。感光体14の線速を基に回転時間をカウントすることで走行距離を算出しても良い。
画像面積算出手段101と走行面積算出手段103の出力は、画像面積率算出手段104に入力し、次の式から、感光体14の走行面積に対する画像面積の割合である画像面積率を算出する。
[画像面積率]=[画像面積]/[走行面積]
そして、算出した画像面積率から判断して画像形成目的とは別の帯電露光現像実行手段105を働かせ、現像ユニット13で現像目的とは別に現像剤を付着して感光体14に潤滑性物質を供給する。
図7には、画像形成目的とは別の帯電露光現像の一例のフローチャートを示す。
コントローラ82がネットワークなどで接続しているパソコン83から画像データを受け取ると、ステップS1でメイン制御ボード80のCPUが、NVRAM(不揮発性メモリ)に記憶されている画像形成目的とは別の帯電露光現像条件(実行するかしないか、する場合の露光パターン)を読み出す。次いでステップS2で画素数計数手段100が感光体の搬送方向と直行する方向にN分割された領域の画素数P1〜Pnのカウントを開始し、また感光体の回転数または回転時間の計数手段102が感光体14の回転数または回転時間のカウントを開始する。
続いて、ステップS3で、感光体14を回転して、帯電・書込み・現像・転写・クリーニング・除電等を繰り返して感光体14上にトナー画像を形成し、そのトナー画像を転写して転写シートに記録を行う。
そして、1ジョブ(感光体14が回転を開始してから停止するまでの間)の最後の転写シートへの画像形成を終了した後、ステップS4で、画像形成とは別の帯電露光現像を実行するしないを判断し、実行する場合にはステップS5に進んで画像形成目的とは別の帯電露光現像実行手段105で画像形成とは別の帯電露光現像を実行する。ステップS6で感光体14の回転を停止する。つまり、画像形成とは別の帯電露光現像を実行する必要がある場合には、画像形成目的とは別の帯電露光現像実行手段105は、1ジョブの最後の転写シートに対応する潜像に対する現像動作を終了した後、現像ユニット13で現像目的とは別に現像剤を付着して感光体に潤滑性物質を供給する。画像形成とは別の帯電露光現像を実行する必要がない場合には、ステップS4からそのままステップS6に進んで感光体14の回転を停止する。
そして、ステップS7で、それをNVRAMに記憶することで画像形成目的とは別の帯電露光現像条件を更新するとともに、画素数計数手段100および計数手段102のカウント値をクリアする。
図8にステップS7における画像形成目的とは別の帯電露光現像条件の決定のフローチャートの一例を示す。まず感光体の搬送方向に直行する方向にN分割された領域S1〜Snの画像面積率H1〜Hnを算出する(ステップS8)。次にこれらH1〜Hnの最小値Hminが予め定めた基準画像面積率Hsよりも小さくないかどうかを確認する(ステップS9)。もしHmin>HsでなければS1〜SnのうちHx<Hsとなる領域Sxに対して露光現像による画像形成目的とは別の帯電露光現像の実行を決定する(ステップS10)。
次のジョブ終了後、この更新した新たな画像形成目的とは別の帯電露光現像条件に基づき画像形成とは別の帯電露光現像を実行する。このように前回のジョブのカウント結果から、画像形成目的とは別の帯電露光現像条件を決定する制御とすることにより、ジョブ中にリアルタイムで感光体14の回転数や書込み画素数をカウントして画像形成目的とは別の帯電露光現像条件を決定する制御を行うことができ、CPUの負荷を大幅に軽減してプログラムを簡素化することができる。
ところで、感光体14上にトナーから移行した潤滑性物質は、クリーニング装置14のクリーニングブレード28を用いて引きのばし、感光体14の表面に万遍なく潤滑性物質を塗布する。したがって、転写装置13として接触型のものを使用する画像形成装置にあっては、画像形成目的とは別の帯電露光現像動作中は転写装置13を感光体14から離したり、転写動作中とは逆極性のバイアス電圧を印加したりして、転写装置13にトナーが付着することを防止して潤滑性物質の供給効率を高めることが好ましい。
転写シート面積に対する画像面積率とすると、画像面積率が同じでも、転写シートサイズが違うと、トナー消費量が異なることとなる。しかし、上記のように感光体14の走行面積に対する画像面積率を求めることで、いろいろなサイズの転写シートに画像形成する場合とか、1枚ずつや大量に連続して画像形成する場合とかなどの様々な場合にも、トナーの消費量をより正確に検知して感光体摩耗への影響を予測することができる。
図9には、画像形成目的とは別の帯電露光現像の他例のフローチャートを示す。
この図9に示す例では、画像データを受け取ると、まず帯電・書込み・現像・転写・クリーニング等の画像形成プロセスを開始し(ステップS11)、書込み画素数のカウントを開始するとともに、感光体14の回転数または回転時間のカウントを開始する(ステップS12)。
次いで、画像形成動作開始からの積算時間あるいは、感光体の積算回転数あるいは、画像形成を行った積算枚数が所定値を経過したか否かを判別し(S13)、経過した場合には画像形成目的とは別の帯電露光現像条件から画像形成目的とは別の帯電露光現像を行うかどうかを判定し(S14)、必要であれば画像形成目的とは別の帯電露光現像動作を実行する(S15)。そして、カウント値をクリアし(S16)、それぞれカウントを再開する。
この画像形成目的とは別の帯電露光現像動作を実行するかの判断は、画像形成の積算枚数によるものが簡易で好ましく、画像形成2000枚以下、好ましくは1500枚以下、さらに好ましくは100〜1000枚毎に定期的にも行うことが感光体の表面自由エネルギーを制御を確実なものとすることができ好ましい。
画像形成動作が終了すると(S17)、感光体14の回転を停止し(S18)、カウント値をクリアする(S19)。
このようにして、画像形成目的とは別の帯電露光現像実行手段105は、1ジョブ中で前の転写シートに対する画像形成動作を終了して後、次の転写シートに対する画像形成動作を開始する前に、現像ユニット13で現像目的とは別に現像剤を付着して感光体14に潤滑性物質を供給するようにすることもできる。
次に具体的な実施例について述べる。なお、部はすべて重量部である。
実施例1
直径30mm、長さ340mmのアルミニウム基体(導電性支持体)上に、アルキッド−メラニン樹脂中に酸化チタンを分散させた下引き層を積層し、ビスアゾ系顔料を電荷発生剤とする電荷発生層を積層後、下記電荷輸送層用塗工液による電荷輸送層および下記保護層用途工液による保護層を、その順に塗布して後、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.15μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送層、約4.5μmの保護層からなる感光体を40本作製した。このとき、保護層の塗工はスプレー法により、それ以外は浸漬塗工法により行った。
電荷輸送層用塗工液
ビスフェノールZ型ポリカーボネート
(帝人化成社製:Zポリカ Mv5万) 10部
下記構造の低分子電荷輸送物質 8部
Figure 2006330562
テトラヒドロフラン 200部
保護層用塗工液
ビスフェノールZ型ポリカーボネート
(帝人化成社製:Zポリカ Mv5万) 10部
下記構造の低分子電荷輸送物質 7部
Figure 2006330562
アルミナフィラー
(住友化学工業製AA−02〜AA−10、平均一次粒径:0.2〜1.0μm、
比抵抗≒(2.5〜4)×1012(Ω・cm)) 5.3部
テトラヒドロフラン 400部
シクロヘキサノン 200部
分散助剤:(BYK−P104 ビックケミージャパン製) 0.12部
この感光体の表面自由エネルギーをジヨードメタン、α−ブロモナフタレン、グリセリン、ジエチレングリコールの接触角を感光体の端部から45mmの地点から、20mm間隔で14点の箇所を測定した。
ジヨードメタン、α−ブロモナフタレン、グリセリン、ジエチレングリコールで接触角を測定する場合は、端部からの距離を一定にし、各溶媒で測定した場所を他の溶媒で測定しないよう、感光体を回転させて測定した。各溶媒の接触角から測定された感光体の表面自由エネルギーは50.2〜50.7mN/mであり、14箇所の表面自由エネルギーの最大値と最小値の差は0.0〜0.2mN/mであった。
この感光体をimagio Neo C325(リコー製、タンデム型カラー画像形成装置)に組み込み、0.16重量%のステアリン酸亜鉛を外添した平均粒子径6.4μmのトナーを用いて、画像形成を行った。クリーニング手段としてはゴム硬度(JIS−A)が70、反発弾性が40、厚さ2mmのポリウレタンクリーニングブレードを感光体に対して、カウンター方向で感光体に当接した。文字が平均的に並んだ平均画像面積率6%のチャートを2枚ずつ、トータル7万枚の画像形成を行った。画像形成の間、感光体の長手方向(回転方向)に直行する方向に27mm間隔で10の領域に分割し、各領域における平均画像面積率H1〜H10が1.3%以下となる領域がある場合には、その領域のみに帯電露光現像を行い、感光体2周分の画像形成目的とは別の帯電露光現像動作を実行するように設定した。
具体的には、1ジョブ終了毎に、領域内の平均画像面積率が1.3%以下の領域がある場合には、その感光体のその領域に対して、600dpiの4dotの横lineを32dot間隔で10本帯電露光現像し、感光体上にトナーを供給するようにした。またこれとは別に、画像形成500枚毎に、各領域の平均画像面積率が2%以下の領域に600dpiの4dotの横1ineを32dot間隔で15本帯電露光現像し、感光体上にトナーを供給するようにした。
ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ用の各感光体の表面自由エネルギーを測定したところ、各感光体の表面自由エネルギーの平均はそれぞれ、27.0、26.4、27.5、27.9mN/mであり、各感光体の表面自由エネルギーの最大値と最小値の差は、それぞれ1.2、1.6、2.3、1.4mN/mであった。各色のハーフトーン画像、全ベタ画像、格子画像及び、デジタルスチルカメラで撮影した風景写真を画像形成したところ高品質の画像が得られた。
実施例2
実施例1において、文字が平均的に並んだ平均画像面積率6%のチャートの代わりに、図10に示す左半分には画像データが配置され右半分が文字が並んだチャートで、左半分は平均画像面積率20%、右半分は平均画像面積率2%であり、チャート全体の平均画像面積率は約10%のチャートを用い、画像形成を3万枚行う以外は、実施例1と同様に画像形成を行った。
実施例1と同様にブラック、イエロー、シアン、マゼンタ用の各感光体の表面自由エネルギーを測定したところ、各感光体の表面自由エネルギーの平均はそれぞれ、26.8、27.8、27.2、27.5mN/mであり、各感光体の表面自由エネルギーの最大値と最小値の差は、それぞれ3.9、2.7、4.2、2.1mN/mであった。各色のハーフトーン画像、全ベタ画像、格子画像及び、デジタルスチルカメラで撮影した風景写真を画像形成したところ高品質の画像が得られた。
比較例1
実施例2において、画像形成を行わない帯電露光現像を実施しない以外は実施例2と同様に画像形成を行った。
実施例2と同様にブラック、イエロー、シアン、マゼンタ用の各感光体の表面自由エネルギーを測定したところ、各感光体の表面自由エネルギーの平均はそれぞれ、31.2、28.8、29.4、32.3mN/mであり、各感光体の表面自由エネルギーの最大値と最小値の差は、それぞれ7.5、4.1、8.7、5.95mN/mであった。各色のハーフトーン画像を出力したところ、ブラック、シアン、マゼンタの画像には、帯状の濃度ムラが発生していた。
実施例3
実施例1において、0.15重量%のステアリン酸亜鉛を外添した平均粒子径5.8μmのトナーを用いて、画像形成を行った。
実施例1と同様にブラック、イエロー、シアン、マゼンタ用の各感光体の表面自由エネルギーを測定したところ、各感光体の表面自由エネルギーの平均はそれぞれ、27.0、27.5、27.4、27.5mN/mであり、各感光体の表面自由エネルギーの最大値と最小値の差は、それぞれ4.1、3.3、2.9、1.8mN/mであった。各色のハーフトーン画像、全ベタ画像、格子画像及び、デジタルスチルカメラで撮影した風景写真を画像形成したところ高品質の画像が得られた。
実施例4
実施例3において、チャートに、図10に示す左半分には画像データが配置され右半分が文字が並んだチャートで、左半分は平均画像面積率22%、右半分は平均画像面積率2%であり、チャート全体の平均画像面積率は約10%のチャートを用い、画像形成を5万枚行う以外は、実施例3と同様に画像形成を行った。
実施例3と同様にブラック、イエロー、シアン、マゼンタ用の各感光体の表面自由エネルギーを測定したところ、各感光体の表面自由エネルギーの平均はそれぞれ、27.7、28.8、28.3、27.4mN/mであり、各感光体の表面自由エネルギーの最大値と最小値の差は、それぞれ2.9、3.5、3.3、4.0mN/mであった。各色のハーフトーン画像、全ベタ画像、格子画像及び、デジタルスチルカメラで撮影した風景写真を画像形成したところ高品質の画像が得られた。
比較例2
実施例4において、画像形成を行わない帯電露光現像を実施しない以外は実施例3と同様に画像形成を行った。画像形成1万枚で、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ用の各感光体の表面自由エネルギーを測定したところ、各感光体の表面自由エネルギーの平均はそれぞれ、34.5、28.0、29.3、33.5mN/mであり、各感光体の表面自由エネルギーの最大値と最小値の差は、それぞれ12.1、9.3、15.2、6.1mN/mであった。各色のハーフトーン画像を出力したところ、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの画像には、帯状の濃度ムラが発生していた。
本発明による画像形成装置の一例の全体概略構成図である。 本発明の画像形成装置用いる感光体ユニットの断面図である。 本発明の画像形成装置で用いる書込ユニットの概略構成図である。 (A)は、本発明に用いる感光体の部分断面構成図であり、(B)は、本発明に用いる他の感光体の部分断面構成図である。 本発明の画像形成装置における制御ブロック概略図である。 本発明の画像形成目的とは別の帯電露光現像の制御ブロック図である。 本発明の画像形成目的とは別の帯電露光現像のフローチャートの一例である。 本発明の画像形成目的とは別の帯電露光現像のフローチャートの他例である。 本発明の画像形成目的とは別の帯電露光現像のフローチャートの他例である。 実施例2及び4で用いたチャートである。 ヤング式の説明のための説明図である。
符号の説明
10、10Y、10M、10C、10B 単色作像手段
12、12Y、12M、12C、12B 感光体ユニット
13、13Y、13M、13C、13B 現像ユニット(現像装置)
14、14Y、14M、14C、14B 感光体
16 書込みユニット
18 転写材担持体
19 支持ローラ
20Y、20M、20C、20B バックアップローラ
21Y、21M、21C、21B 転写ブラシ
23 レジストローラ対
24 定着ユニット
29 反転ユニット
33 再給紙ユニット
34 給紙カセット
40 帯電装置
41 クリーニング装置
44 ファーブラシ
45 クリーニングブレード
51、52 6面回転多面鏡
53、62 fθレンズ
54、56、57、58、60、61、63、65、66、67、69、70 ミラー
72 導電性支持体
73 感光層
74 保護層
75 電荷発生層
76 電荷輸送層
101 画像面積算出手段
104 画像面積率算出手段
105 画像形成目的とは別の帯電露光現像実行手段

Claims (14)

  1. 表面自由エネルギーが45mN/m以上の感光体と、潤滑性物質を外添したトナーを用い、感光体を帯電し、露光により静電潜像画像を作製し、トナーを用いて静電潜像画像を現像して画像形成を行う画像形成装置において、該画像形成装置による画像形成中の感光体の画像形成域の感光体表面の表面自由エネルギーの平均が32mN/m以下、表面自由エネルギーの最大値と最小値の差が5mN/m以下である画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、画像形成中の感光体表面の表面自由エネルギーの測定が、感光体の回転方向と直行する方向に複数分割された領域毎に行われ、複数分割された領域の幅が50mm以下であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2記載の画像形成装置において、トナーに外添している潤滑性物質が金属石鹸であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、感光体の表面自由エネルギーが、表面自由エネルギーの各成分が既知の液体との接触角を測定し、拡張Fowkes理論による下記数式(7)を用いて固体の表面自由エネルギーを測定する方法であって、4種以上の液体との接触角データから線形回帰により表面自由エネルギーを求められた値であることを特徴とする画像形成装置。
    Figure 2006330562
    (ただし、前記数式中、γは、γ +γ +γ で表される液体の表面自由エネルギーを表す。γ は、液体の表面自由エネルギーの分散成分を表す。γ は、液体の表面自由エネルギーの双極子成分を表す。γ は、液体の表面自由エネルギーの水素結合成分を表す。γ は、固体の表面自由エネルギーの分散成分を表す。γ は、固体の表面自由エネルギーの双極子成分を表す。γ は、固体の表面自由エネルギーの水素結合成分を表す。θは、接触角を表す。)
  5. 請求項4記載の画像形成装置において、感光体の表面自由エネルギーを求めるために接触角を測定する液体が、ジヨードメタン、α−ブロモナフタレン、ジエチレングリコール、グリセリン、ホルムアミドから選ばれることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、該画像形成装置が、感光体の回転方向と直行する方向に複数分割された領域毎の画像情報を算出する画像情報算出手段を有し、前記領域毎の画像情報に基づいて前記領域毎に画像形成目的とは別に帯電露光現像を実施することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6記載の画像形成装置において、感光体の回転方向と直行する方向に複数分割された領域毎の画像情報を算出する画像情報算出手段の複数分割された領域の幅が30mm以下であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6又は7に記載の画像形成装置において、該画像情報算出手段が走行面積に対する画像面積の情報を算出する手段であることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記各領域の画像情報に応じて領域毎に露光パターンを決定し、画像形成目的とは別に露光現像を実施することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項6〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記領域毎の画像情報に基づいて前記領域毎に画像形成目的とは別に帯電露光現像を2000枚画像形成以下毎に実施することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置において、トナーの平均粒径が7μm以下であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置において、該画像形成装置の画像形成できる最高の解像度が1000dpi以上であることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置において、該画像形成装置がカラー画像形成可能であることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の画像形成装置に用いる画像形成装置用プロセスカートリッジであって、電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、及びクリーニング手段から選ばれた少なくとも一つの手段とを一体的に形成し、画像形成装置本体に着脱自在としたことを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
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