JP5510742B2 - 端子金具、端子金具付き電線、連鎖端子及び端子金具付き電線の製造方法 - Google Patents

端子金具、端子金具付き電線、連鎖端子及び端子金具付き電線の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、端子金具、端子金具付き電線、連鎖端子及び端子金具付き電線の製造方法に関する。
従来、端子金具付き電線として特許文献1に記載のものが知られている。この端子金具付き電線は、芯線の外周を絶縁被覆で被覆してなる電線と、絶縁被覆から露出する芯線に接続された端子金具と、を備える。端子金具は、芯線が載置された平板状の基板部と、この基板部から突出されると共に芯線に圧着されたワイヤーバレルと、を備える。
基板部から絶縁被覆の端部に至る領域には、熱収縮チューブが被せられている。熱収縮チューブの一端側はワイヤーバレルで圧着された芯線を被覆していると共に他端側は絶縁被覆に密着している。
特開2000−285983号公報
しかしながら上記の構成によると、基板部は平板状をなしているので、熱収縮チューブの一端側と、基板部との間に隙間が形成されることが懸念される。すると、この隙間から水が熱収縮チューブ内に浸入し、この水が芯線及びワイヤーバレルと接触することが懸念される。すると、芯線又はワイヤーバレルの表面が酸化される等の不具合が発生することが懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、防水性に優れた端子金具、端子金具付き電線、連鎖端子及び端子金具付き電線の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、芯線の外周を絶縁被覆で被覆してなる電線に端子金具が接続されてなる端子金具付き電線であって、前記端子金具が、前記絶縁被覆の端部から露出された前記芯線が載置された底板を有すると共に前記芯線に圧着されたワイヤーバレルと、前記底板から延びる延出部と、を備えて構成され、前記延出部に合成樹脂材をモールドしてなる止水壁が設けられ、前記止水壁の外面に密着して前記止水壁と前記絶縁被覆の端部との間に亘って前記芯線を覆う筒状の止水被覆が設けられている。
また、本発明は、芯線の外周を絶縁被覆で被覆してなる電線に接続される端子金具であって、前記端子金具が、前記絶縁被覆の端部から露出された前記芯線が載置される底板を有すると共に前記芯線に圧着されるワイヤーバレルと、前記底板から延びる延出部と、を備えて構成され、前記延出部に合成樹脂をモールドしてなる止水壁が設けられ、前記ワイヤーバレルが前記芯線に圧着された状態で、筒状の止水被覆によって前記止水壁と前記絶縁被覆の端部との間に亘って前記芯線が覆われると共に、前記止水壁の外面は前記止水被覆の内面と密着する。
また、本発明は、帯状をなすキャリアの側縁に複数の端子金具片が連結された連鎖端子であって、前記端子金具片は、前記キャリアから切断された状態において、芯線の外周を絶縁被覆で被覆してなる電線から露出する前記芯線に接続されるようになっており、前記端子金具片は、前記絶縁被覆の端部から露出された前記芯線が載置される底板を有すると共に前記芯線に圧着されるワイヤーバレルと、前記底板から延びる延出部と、を備えて構成され、前記延出部に合成樹脂をモールドしてなる止水壁が設けられ、前記ワイヤーバレルが前記芯線に圧着された状態で、筒状の止水被覆によって前記止水壁と前記絶縁被覆の端部との間に亘って前記芯線が覆われると共に、前記止水壁の外面は前記止水被覆の内面と密着する。
本発明によれば、延出部に形成された止水壁の外面は、止水被覆の内面と密着するようになっている。これにより、止水壁と止水被覆との間から水が浸入することが抑制される。この結果、止水壁と絶縁被覆との端部との間に亘って芯線を覆う止水被覆によって、芯線及びワイヤーバレルに水が付着することを抑制できる。
本発明の実施態様としては以下の態様が好ましい。
前記止水壁は、前記延出部の外周を全周に亘って包囲するように形成されていることが好ましい。
上記の態様によれば、止水壁は、止水被覆の内面と、全周に亘って密着することができるので、防水性を一層向上させることができる。
前記延出部は、前記底板のうち前記芯線が載置された側の面に連なる面が凹形状をなす溝部であって、前記止水壁は前記溝部内に充填して形成されていることが好ましい。
上記の態様によれば、止水壁は、溝部内に充填して形成されているので、底板に載置された芯線に水が付着することを確実に抑制できる。
前記止水被覆の内周面には接着層又は粘着層が形成されていることが好ましい。
上記の態様によれば、止水被覆の内周面と、止水壁の外周とを確実に密着させることができる。
前記止水被覆は熱収縮チューブであることが好ましい。
上記の態様によれば、加熱前の状態においては、熱収縮チューブの内径は比較的に大きいので、止水壁と絶縁被覆の端部との間に亘る領域に、容易に外嵌することができる。その後、加熱により収縮させることで、熱収縮チューブの内面を、止水壁の外面と密着させることができる。このように、止水被覆として熱収縮チューブを用いることにより、止水壁と、絶縁被覆の端部との間の領域に、熱収縮チューブを外嵌する工程の作業効率を向上させることができる。
前記止水被覆はゴム弾性を有する弾性チューブであることが好ましい。
上記の態様によれば、弾性チューブを拡径させた状態で、この弾性チューブを、止水壁と絶縁被覆の端部との間に亘って外嵌し、その後、弾性チューブを復帰変形させる。すると、弾性チューブの内面は、止水壁の外面と密着する。このように本態様によれば、簡易な工程により、弾性チューブを、止水壁と、絶縁被覆の端部との間に亘る領域に被覆できる。
前記止水被覆の内周面は前記絶縁被覆の外周面と密着していることが好ましい。
上記の態様によれば、止水被覆と絶縁被覆の外面との間から水が浸入することが抑制されるので、芯線及びワイヤーバレルに水が付着することを確実に抑制できる。
前記絶縁被覆の端部には樹脂リングが外嵌されており、前記樹脂リングの内周面は前記絶縁被覆の外周面と密着しており、且つ前記樹脂リングの外周面は前記止水被覆の内周面と密着していることが好ましい。
上記の態様によれば、絶縁被覆の端部と、止水被覆との間は、樹脂リングを介して確実にシールされる。これにより、芯線及びワイヤーバレルに水が付着することを確実に抑制できる。
前記絶縁被覆の端部には筒状をなすゴム製の弾性体が外嵌されており、前記弾性体の内周面は前記絶縁被覆の外周面と密着しており、且つ前記弾性体の外周面は前記止水被覆の内周面と密着していることが好ましい。
上記の態様によれば、絶縁被覆の端部と、止水被覆との間は、弾性体を介して確実にシールされる。これにより、芯線及びワイヤーバレルに水が付着することを確実に抑制できる。しかも、弾性体は、拡径変形させた状態で絶縁被覆の端部に外嵌し、その後に復帰変形させるという簡易な手法により、絶縁被覆の端部と密着させることができる。
芯線を構成する金属と、端子金具を構成する金属とが異なる場合、芯線とワイヤーバレルとの双方に亘って水が付着すると、芯線又はワイヤーバレルに電食が発生することが懸念される。上記の態様によれば、芯線とワイヤーバレルとは止水材によって確実に防水されるので、芯線又はワイヤーバレルが電食により溶解することを抑制できる。このため、前記芯線を構成する金属と、前記端子金具を構成する金属とが異なる時に特に有効である。
前記芯線がアルミニウム又はアルミニウム合金からなる態様において特に有効である。詳細に説明すると、アルミニウム又はアルミニウム合金は比重が比較的に小さいので、電線を軽量化できる。一方、アルミニウム又はアルミニウム合金は比較的にイオン化傾向が高いので、電食が発生した場合に溶解しやすい。上記の態様によれば、芯線とワイヤーバレルとは止水材によって確実に止水されるので、芯線がアルミニウム又はアルミニウム合金からなる場合に特に有効である。
また、本発明は、芯線の外周を絶縁被覆で被覆してなる電線に端子金具が接続されてなる端子金具付き電線の製造方法であって、金属板を所定形状に打ち抜くことにより、帯状をなすキャリアと、前記キャリアの側縁に連結された複数の端子金具片と、を形成すると共に、前記端子金具片には、前記絶縁被覆の端部から露出された前記芯線が載置される底板を有すると共に前記芯線に圧着されるワイヤーバレルと、前記底板から延びる延出部と、を形成する打ち抜き工程と、前記延出部に合成樹脂材をモールド成型することにより止水壁を形成するモールド工程と、前記絶縁被覆から露出された前記芯線を前記底板に載置して前記ワイヤーバレルを圧着する圧着工程と、前記端子金具片を前記キャリアから切断して前記端子金具を形成する切断工程と、前記止水壁と前記絶縁被覆の端部との間に亘って筒状の止水被覆を被覆することにより、前記止水被覆の内周面を前記止水壁の外面に密着させると共に、前記止水被覆によって前記芯線を覆う被覆工程と、を実行する。
一般に、合成樹脂材を射出成型する場合、複数の成形品を一定の間隔で連続的に射出成型する方が、不規則な間隔で射出成型を行うよりも効率がいい。これは、溶融状態の合成樹脂材を金型内に注入した後、固化させ、金型から成形品を離脱させるという一連の工程を連続的に実行することにより、金型の温度条件、合成樹脂材の射出条件等を安定させることができるからである。上記の製造方法によると、止水壁は、キャリアに連結された複数の端子金具片に対してモールド工程を連側的に実行することにより形成される。この結果、モールド工程の作業効率を向上させることができる。
更に、本発明によれば、止水壁はモールド工程において形成される。その後の、圧着工程、切断工程、及び被覆工程は、端子金具付き電線を製造する一般的な工程なので、特別な工程を実行することなく、端子金具付き電線を製造できる。この結果、製造コストの上昇を抑制しつつ、芯線及びワイヤーバレルの防水を図ることができる。
本発明の実施態様としては以下の態様が好ましい。
前記延出部のうち前記芯線側の面を凹形状に曲げ加工することにより溝部を形成する曲げ工程を実行し、前記モールド工程において前記溝部内に前記合成樹脂材を充填することが好ましい。
上記の態様によれば、止水壁は、溝部内に充填して形成されているので、底板に載置された芯線に水が付着することを確実に抑制できる。
前記切断工程は、前記圧着工程と同一の工程において実行されることが好ましい。
上記の態様によれば、切断工程と圧着工程とを異なる工程で実行する場合に比べて、作業効率を向上させることができる。
本発明によれば、端子金具及び端子金具付き電線の防水性を向上させることができる。
本発明の実施形態1に係る端子金具付き電線を示す側面図 端子金具付き電線を示す要部切欠図 溝部を示す要部拡大断面図 曲げ工程が終了した状態を示す平面図 モールド工程が終了した状態を示す平面図 本発明の実施形態2に係る端子金具付き電線の溝部を示す要部拡大断面図 本発明の実施形態3に係る端子金具付き電線を示す側面図 本発明の実施形態5に係る端子金具付き電線を示す側断面図 延出部及び止水壁を示す要部拡大断面図 本発明の実施形態6に係る端子金具付き電線を示す側面図 端子金具付き電線を示す要部切欠図 本発明の実施形態7に係る端子金具付き電線を示す側面図 本発明の実施形態8に係る端子金具付き電線を示す平面図 止水テープを巻回する前の状態を示す平面図
<実施形態1>
本発明の実施形態1に係る端子金具付き電線10を、図1ないし図5を参照しつつ説明する。本実施形態に係る端子金具付き電線10は、電線11の端末に雌端子金具12(特許請求の範囲に記載の端子金具に相当)が接続されてなる。
(電線11)
電線11は、複数の金属細線を撚り合せてなる1つの芯線13と、芯線13の外周を被覆する合成樹脂製の絶縁被覆14と、を備える。芯線13は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等、必要に応じて任意の金属から構成される。本実施形態においては、アルミニウム又はアルミニウム合金が用いられている。電線11の端末においては、絶縁被覆14が剥離されることにより、芯線13が露出している。なお、芯線13は単芯線でもよい。
(雌端子金具12)
雌端子金具12は金属板材を所定形状のプレス加工して形成される。雌端子金具12を構成する金属としては、銅、銅合金等、必要に応じて任意の金属を採用しうる。また、金属板材の表面には図示しないメッキ層が形成されている。メッキ層を構成する金属としては、スズ、ニッケル等、必要に応じて任意の金属を採用しうる。本実施形態においては、銅又は銅合金の表面にスズメッキ層が形成されている。なお、金属板材の表面にメッキ層を形成しない構成としてもよい。
雌端子金具12は、電線11の絶縁被覆14及び芯線13が載置される底板15を有する。底板15の側縁には、1対のインシュレーションバレル16が突出して形成されている。インシュレーションバレル16は、電線11の絶縁被覆14及び芯線13が底板15に載置された状態で、絶縁被覆14の外側から抱くようにして絶縁被覆14に圧着されている。
底板15には、インシュレーションバレル16よりも芯線13の端部寄りの位置に、底板15の側縁から1対のワイヤーバレル17が突出して形成されている。ワイヤーバレル17は、電線11の絶縁被覆14及び芯線13が底板15に載置された状態で、芯線13の外側から抱くようにして芯線13に圧着されている。
図4に示すように、底板15のうちワイヤーバレル17に対応する領域、及びワイヤーバレル17には、芯線13が載置される側の面に、複数の凹部18が形成されている。凹部18は、略四角形状をなしており、詳細には略平行四辺形状をなしている。凹部18は、芯線13の延びる方向(図4における左右方向)と略直交する1対の第1辺と、芯線13の延びる方向と90°よりも小さな角度で交差する1対の第2辺と、を備える。隣り合う凹部18同士は、第1辺同士が直線状に並んで配されると共に、第2辺同士も直線上に並んで配されている。これにより、凹部18をプレス加工する際に用いる金型(図示せず)を、複数の条溝を形成することで形成できるので、製造コストを削減できる。また、芯線13の延びる方向について隣り合う凹部18の第1辺同士は、芯線13の延びる方向についてオーバーラップして配されているので、芯線13とワイヤーバレル17との固着力を向上させることができる。また、複数の凹部18の孔縁が芯線13の表面に摺接するので、凹部18の孔縁と芯線13との接触面積が大きくなる結果、雌端子金具12と芯線13との電気抵抗値を低くすることができる。
底板15には、芯線13の延びる方向に更に延びる延出部40が形成されている。延出部40は、底板15のうち芯線13が載置された側の面に連なる面が凹形状に形成された溝部19とされている。溝部19は、断面が略U字形状をなして上方に開口している。なお、溝部19の断面形状としては、例えば半円形状としてもよく、必要に応じて任意の形状としうる。
溝部19には、芯線13の延びる方向に更に延びて、筒状をなすと共に図示しない相手側端子金具と接続する接続筒部20が形成されている。接続筒部20内には相手側端子金具と弾性的に接触する弾性接触片21が設けられている。
(止水壁22)
溝部19には、合成樹脂材をモールド成形することにより止水壁22が形成されている。止水壁22を形成する合成樹脂材としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いてもよく、また、エポキシ樹脂等の熱硬化製樹脂を用いてもよく、必要に応じて任意の合成樹脂材を用いることができる。上記の合成樹脂材は、1種類のみを用いてもよく、また、複数種類の合成樹脂材を混合して用いてもよい。本実施形態においては、ポリアミド系熱可塑性樹脂が用いられている。
止水壁22は、溝部19内に充填して形成されている。更に、止水壁22は、溝部19の外周を全周に亘って包囲して形成されている。本実施形態においては、止水壁22の断面は、角が丸められた略四角形状をなしている。
(樹脂リング23)
電線11の端部には合成樹脂製の樹脂リング23が外嵌されている。詳細には、絶縁被覆14の端部であって、インシュレーションバレル16が圧着された部分よりも後方(露出した芯線13と反対方向)の位置に、断面形状が円形状をなす樹脂リング23が外嵌されている。樹脂リング23の内径は絶縁被覆14の外径と略同じに設定されている。これにより、樹脂リング23は、電線11の端部に、容易に外嵌させることができるようになっている。なお、略同じとは、樹脂リング23の内径が絶縁被覆14の外径と同じ場合と、樹脂リング23の内径が絶縁被覆14の外径よりもやや大きい場合と、樹脂リング23の内径が絶縁被覆14の外形よりもやや小さい場合と、を含む。
樹脂リング23を構成する合成樹脂材としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いてもよく、また、エポキシ樹脂等の熱硬化製樹脂を用いてもよく、必要に応じて任意の合成樹脂材を用いることができる。上記の合成樹脂材は、1種類のみを用いてもよく、また、複数種類の合成樹脂材を混合して用いてもよい。本実施形態においては、ポリアミド系熱可塑性樹脂が用いられている。
(止水被覆25)
止水壁22と絶縁被覆14の端部との間に亘って、芯線13を覆う筒状の止水被覆25が設けられている。詳細には、溝部19のうち止水壁22が形成された部分から、芯線13、ワイヤーバレル17、インシュレーションバレル16、樹脂リング23が外嵌された部分、更に、樹脂リング23を越えて絶縁被覆14の端部に至るまでの領域は、合成樹脂材からなる止水被覆25によって被覆されている。本実施形態においては、止水被覆25は熱収縮チューブ24からなる。本実施形態においては、熱収縮チューブ24の内面には、図示しない接着層又は粘着層が形成されている。接着層又は粘着層は、加熱されて軟化又は溶融することにより、接着性又は粘着性が発現するようになっている。なお、熱収縮チューブ24の内面に接着層又は粘着層を設けない構成としてもよい。熱収縮チューブ24の長さ寸法は、止水壁22から樹脂リング23に至る領域の長さ寸法よりも長く設定されている。
熱収縮チューブ24の内面は、熱収縮チューブ24が加熱されて収縮した状態において、止水壁22の外周面と全周に亘って隙間なく密着すると共に、樹脂リング23の外周面と全周に亘って隙間なく密着している。
止水壁22を構成する合成樹脂材として、加熱されて軟化又は溶融することにより接着性を発現するものを用いてもよい。この場合には、熱収縮チューブ24を加熱する工程と同一の工程において止水壁22を軟化又は溶融させ、熱収縮チューブ24の内面と止水壁22とを接着することができる。
また、樹脂リング23を構成する合成樹脂材として、加熱によって軟化又は溶融することにより接着性を発現するものを用いてもよい。この場合には、熱収縮チューブ24を加熱する工程と同一の工程において、樹脂リング23を軟化又は溶融させ、熱収縮チューブ24の内面と樹脂リング23とを接着することができる。更に、樹脂リング23を上記のような合成樹脂材で形成することにより、樹脂リング23と絶縁被覆14の外周面とを接着することができる。
(製造工程)
続いて、本実施形態に係る端子金具付き電線10の製造工程の一例を示す。まず、金属板材に打ち抜き工程を実行することにより、帯状をなすキャリア26と、このキャリア26の側縁に連結された複数の端子金具片27と、を形成する。キャリア26には、長手方向に沿って略等間隔に並ぶ送り孔28が形成されている。この送り孔28には、加工機に設けられた図示しない送り爪が係合するようになっている。
キャリア26には、複数の端子金具片27が、長手方向に沿って略等間隔に並んで連結されている。端子金具片27は、電線11の絶縁被覆14及び芯線13が載置される底板15と、この底板15から突出して絶縁被覆14に圧着されるインシュレーションバレル16と、底板15から突出して芯線13に圧着されるワイヤーバレル17と、底板15から延出される延出部40と、を備える。
この打ち抜き工程において、ワイヤーバレル17のうち芯線13が載置される側の面に複数の凹部18を形成してもよい。また、打ち抜き工程とは別の工程において、上記の凹部18を形成してもよい。
打ち抜き工程が実行された金属板材に対して、曲げ工程を実行する。この曲げ工程を実行することにより、延出部40に対応する部分には、芯線13が底板15に載置された状態において芯線13の延びる方向に延びて形成されると共に、芯線13が載置された側の面が凹形状をなす溝部19が形成される。更に、溝部19から芯線13の延びる方向に対応する方向に延びて形成された接続筒部20が形成される(図4参照)。
続いて、キャリア26に形成された送り孔28を送り爪に係合させることで、順次、端子金具片27を送りながら、端子金具片27の溝部19に合成樹脂材をモールド成形する。詳細に説明すると、まず、図示しない1対の金型によって、溝部19のうち止水壁22を形成すべき部分を上下方向から挟む。次いで、金型に形成されたキャビティの内部に、溶融状態の合成樹脂材を注入する。合成樹脂材が金型内で固化した後、1対の金型を開き、止水壁22が形成された端子金具片27を金型から離脱させる。上記の工程を、略一定の間隔で、キャリア26に連結された複数の端子金具片27に対して連続的に実行する(図5参照)。これにより、連鎖端子41が形成される。
一方、電線11の絶縁被覆14を剥離して芯線13を露出させる。その後、絶縁被覆14の端部に、樹脂リング23を外嵌する。樹脂リング23は、絶縁被覆14のうちワイヤーバレル17が圧着される領域と異なる部分(芯線13と反対側に位置する部分)に外嵌する。
続いて端子金具片27に対して圧着工程を実行する。詳細に説明すると、電線11から露出する芯線13及び絶縁被覆14を、端子金具片27の底板15に載置する。その後、図示しない金型によってインシュレーションバレル16、及びワイヤーバレル17をそれぞれ、絶縁被覆14、及び芯線13の外側から抱くように曲げ加工する。これにより、インシュレーションバレル16を絶縁被覆14に圧着すると共に、ワイヤーバレル17を芯線13に圧着する。
本実施形態においては、上記の圧着工程と同一の工程において、キャリア26と端子金具片27とを切断する切断工程を実行する。これにより、各端子金具片27はキャリア26から切断されて雌端子金具12とされ、且つ、電線11に接続された状態の端子金具付き電線10とされる。
続いて、被覆工程を実行する。詳細に説明すると、熱収縮チューブ24を、電線11側、又は雌端子金具12側から挿通し、止水壁22から樹脂リング23を越えて絶縁被覆14に至る領域に配置する。熱収縮チューブ24の内径は、加熱前の状態において、接続筒部20の外形状よりも大きく設定することにより、比較的容易に、雌端子金具12側から挿通させることができる。また、電線11側から挿通させる場合には、圧着工程を実行する前に、予め電線11に熱収縮チューブ24を挿通させておけばよい。
熱収縮チューブ24を挿通させた後、図示しない加熱装置で加熱する加熱工程を実行することにより、熱収縮チューブ24を収縮させる。これにより、熱収縮チューブ24の内面を、止水壁22及び樹脂リング23の外面と隙間なく密着させる。なお、熱収縮チューブ24は、樹脂リング23よりも後方の位置において絶縁被覆14の端部とも隙間なく密着している。以上により、端子金具付き電線10が完成する。
なお、上記の加熱工程において、接続筒部20を上方に向けた姿勢で加熱することにより、加熱工程において止水壁22が溶融した場合でも、止水壁22を構成する合成樹脂材が接続筒部20内に流入することを抑制することができる。これにより、接続筒部20における相手側端子金具との電気的な接続信頼性を向上させることができる。
(作用、効果)
続いて、本実施形態の作用、効果について説明する。本実施形態によれば、ワイヤーバレル17の底板15から延出された延出部40には止水壁22が形成されている。本実施形態においては、延出部40は溝部19とされており、止水壁22は溝部19内に充填して形成されている。これにより、溝部19から水が浸入して、芯線13及びワイヤーバレル17に水が付着することを抑制できる。更に、止水壁22の外周面は、熱収縮チューブ24の内面と、全周に亘って隙間なく密着しているので、止水壁22と熱収縮チューブ24との間から水が浸入することも抑制される。これにより、溝部19のうち止水壁22が形成された部分から、ワイヤーバレル17、インシュレーションバレル16、樹脂リング23が外嵌された部分、更に、樹脂リング23を越えて絶縁被覆14に至るまでの領域は、熱収縮チューブ24によって止水されるので、芯線13及びワイヤーバレル17に水が付着することを確実に抑制できる。
また、本実施形態によれば、絶縁被覆14の端部には樹脂リング23が外嵌されており、樹脂リング23の内面は、絶縁被覆14の外面と隙間なく密着している。また、熱収縮チューブ24の内面は樹脂リング23と全周に亘って隙間なく密着している。これにより、絶縁被覆14の端部側から水が浸入することを確実に抑制できるので、芯線13及びワイヤーバレル17に水が付着することを一層確実に抑制できる。
芯線13を構成する金属と、雌端子金具12を構成する金属とが異なる場合、芯線13とワイヤーバレル17との双方に亘って水が付着すると、芯線13又はワイヤーバレル17に電食が発生することが懸念される。本実施形態によれば、芯線13とワイヤーバレル17とは熱収縮チューブ24によって確実に防水されるので、芯線13又はワイヤーバレル17が電食により溶解することを抑制できる。
特に、本実施形態のように、芯線13がアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、雌端子金具12が銅又は銅合金の表面にスズメッキ層が形成されてなる場合には、比較的にイオン化傾向の大きなアルミニウム又はアルミニウム合金からなる芯線13が電食により溶解するおそれがあるので、特に有効である。なお、アルミニウム又はアルミニウム合金は比重が比較的に小さいので、電線11を軽量化できる。
また、本実施形態によれば、止水被覆25が熱収縮チューブ24からなる。加熱前の状態においては、熱収縮チューブ24の内径は比較的に大きいので、上記の領域の外周に容易に配置することができる。その後、加熱により収縮させることで、熱収縮チューブ24の内面を、止水壁22及び絶縁被覆14の端部と隙間なく密着させることができる。このように、止水被覆25として熱収縮チューブ24を用いることにより、止水壁22から絶縁被覆14の端部に至る領域の外周に熱収縮チューブ24を配置する工程の作業効率を向上させることができる。
更に、熱収縮チューブ24の内周面には接着層又は粘着層が形成されているので、熱収縮チューブ24を収縮させるための加熱工程を実行することにより、熱収縮チューブ24の内面と、止水壁22とを確実に隙間なく密着させることができると共に、熱収縮チューブ24と絶縁被覆14の端部とを確実に隙間なく密着させることができる。
このように、止水被覆25として内周面に接着層又は粘着層が形成された熱収縮チューブ24を用いることにより、止水壁22から絶縁被覆14の端部に至る領域の外周に熱収縮チューブ24を配置する工程の作業効率を向上させることができると共に、熱収縮チューブ24と、止水壁22及び絶縁被覆14の端部との密着性を向上させることができる。
また、一般に、合成樹脂材を射出成型する場合、複数の成形品を一定の間隔で連続的に射出成型する方が、不規則な間隔で射出成型を行うよりも効率がいい。これは、溶融状態の合成樹脂材を金型内に注入した後、固化させ、金型から成形品を離脱させるという一連の工程を連続的に実行することにより、金型の温度条件、合成樹脂材の射出条件等を安定させることができるからである。本実施形態によると、止水壁22は、キャリア26に連結された複数の端子金具片27に対してモールド工程を連側的に実行することにより形成される。この結果、モールド工程の作業効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、止水壁22はモールド工程において形成される。つまり、本実施形態においては、連鎖端子41が形成された段階において、止水壁22が形成されるようになっている。これにより、その後の、圧着工程、切断工程、及び被覆工程は一般的な工程なので、特別な工程を必要とすることなく、端子金具付き電線10を製造できる。この結果、製造コストの上昇を抑制しつつ、芯線13及びワイヤーバレル17の防水を図ることができる。
また、本実施形態においては、切断工程は、圧着工程と同一の工程において実行される。これにより、切断工程と圧着工程とを異なる工程で実行する場合に比べて、作業効率を向上させることができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を、図6を参照しつつ説明する。本実施形態においては、止水壁22は、溝部19の内部に充填された形態とされており、溝部19の外周を覆う形態にはなっていない。また、止水壁22は、溝部19を構成する側端縁よりも上方に盛り上がって形成されている。熱収縮チューブ24の内面は、止水壁22と隙間なく密着すると共に、溝部19の外周面と隙間なく密着している。上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態によれば、溝部19内には止水壁22が充填されているので、溝部19から水が浸入して、芯線13及びワイヤーバレル17に水が付着することを抑制できる。また、熱収縮チューブ24の内面は、止水壁22と隙間なく密着すると共に、溝部19の外周面と隙間なく密着しているので、熱収縮チューブ24と、溝部19及び止水壁22との隙間から水が浸入することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、止水壁22を構成する合成樹脂材の量を削減できるので、製造コストを削減できる。
<実施形態3>
次に、本発明の実施形態3について図7を参照しつつ説明する。本実施形態においては、樹脂リング23が省略されている。熱収縮チューブ24は、溝部19のうち止水壁22が形成された部分から、ワイヤーバレル17、インシュレーションバレル16、及び絶縁被覆14の端部に至るまでの領域が被覆されている。熱収縮チューブ24の内面は、絶縁被覆14の外面と密着している。上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態によれば、溝部19のうち止水壁22が形成された部分から、ワイヤーバレル17、インシュレーションバレル16、及び絶縁被覆14の端部に至るまでの領域は、熱収縮チューブ24により防水される。これにより、芯線13及びワイヤーバレル17に水が付着することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、樹脂リング23が不要となるので、部品点数を削減できる。更に、樹脂リング23を電線11の端部に外嵌する工程が不要となるので、製造工程を削減できる。
また、内周面に接着層が形成された熱収縮チューブ24を用いた場合には、加熱収縮時に、接着層が溶融接着され、熱収縮チューブ24と、絶縁被覆14及び止水壁22との隙間から水が浸入することを一層抑制できる。
<実施形態4>
本実施形態においては、止水被覆25として、ゴム弾性を有する弾性チューブが用いられる。自然状態における弾性チューブの内径は、止水壁22の外径及び絶縁被覆14の外径よりも小さくなるように設定されている。上記以外の構成については、実施形態3と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
弾性チューブを雌端子金具12に被覆する被覆工程においては、まず、弾性チューブを拡径させた状態で、電線11側又は雌端子金具12側から挿通し、止水壁22から樹脂リング23を越えて絶縁被覆14に至る領域に配置する。その後、弾性チューブを復帰変形させる。すると、弾性チューブの内面は、止水壁22から絶縁被覆14の端部に至る領域と密着する。このように本態様によれば、弾性チューブを所定の位置に配置した後、復帰変形させるという簡易な工程により、弾性チューブと、止水壁22及び絶縁被覆14との境界からの浸水を抑制できる。このため、止水被覆25として熱収縮チューブ24を用いた場合に必要であった加熱工程が、不要となるので、製造コストの低減を図ることができる。
<実施形態5>
続いて、本発明の実施形態5について、図8及び図9を参照しつつ説明する。本実施形態に係る端子金具は、雄端子金具50とされる。本実施形態においては、底板15から延出される延出部51は平板状をなしている。止水壁52は、延出部51を全周に亘って覆うように形成されている。止水壁52の断面形状は、四隅が丸められた四角形状をなしている。延出部51から芯線13の延びる方向には、雄タブ53が延出されている。この雄タブ53が、図示しない相手側端子金具と電気的に接続される。
上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態によれば、底板15から延出される延出部51が平板状であった場合でも、止水壁52の外面と止水被覆25の内面とが密着することにより、止水被覆25と延出部51との間から水が浸入することを抑制できる。この結果、芯線13及びワイヤーバレル17の防水を図ることができる。
<実施形態6>
続いて、本発明の実施形態6について、図10及び図11を参照しつつ説明する。本実施形態においては、絶縁被覆14の端部には、筒状をなすゴム製の弾性体70が外嵌されている。弾性体70の内面は、絶縁被覆14の外面と密着している。また、弾性体70の外面は、止水被覆25の内面と密着している。
弾性体70は、NBR、シリコーンゴム等、必要に応じて任意のゴムにより形成することができる。また、弾性体70は、細長いゴムチューブを所定の長さ寸法に切断して形成されたゴムチューブであってもよい。また、弾性体70は、溶融状態のゴムを図示しない金型内に注入して形成された、いわゆるゴム栓であってもよい。ゴム栓の外面には、周方向に突出するリップが形成される構成としてもよい。
上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態によれば、止水被覆25と絶縁被覆14の端部との間から水が浸入することが抑制される。この結果、芯線13及びワイヤーバレル17の防水性を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、弾性体70は、止水被覆25に覆われて止水被覆25の内側に配される構成としたが、これに限られず、弾性体70の端部のうち、インシュレーションバレル16と反対側に位置する端部(図10における右端部)が、止水被覆25の端部よりも外方に露出する構成としてもよい。
<実施形態7>
続いて、本発明の実施形態7について、図12を参照しつつ説明する。本実施形態においては、絶縁被覆14の端部に配された弾性体70の外側には、インシュレーションバレル16が巻き付くように圧着されている。上記以外の構成については、実施形態7と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態によれば、弾性体70の外側には、インシュレーションバレル16が圧着されているので、弾性体70の内面と絶縁被覆14の外面との密着性が向上する。また、弾性体70が位置ずれすることを抑制できる。これにより、止水被覆25と絶縁被覆14との間から水が浸入することを確実に抑制できる。
なお、本実施形態においては、弾性体70は、止水被覆25に覆われて、止水被覆25の内側に配される構成としたが、これに限られず、弾性体70の端部のうち、インシュレーションバレル16と反対側に位置する端部(図12における右端部)が、止水被覆25の端部よりも外方に露出する構成としてもよい。
<実施形態8>
続いて、本発明の実施形態8について、図13及び図14を参照しつつ説明する。本実施形態においては、止水被覆25は、シート状をなす止水テープ80を、止水壁22から絶縁被覆14の端部に至る領域に巻回することにより、全体として筒状をなす形態とされる。止水テープ80としては、図示しない粘着剤層が形成された粘着テープ、又は、図示しない接着剤層が形成された接着テープを用いることができる。止水テープ80は、接着剤層又は粘着剤層を内側にして巻回される。また、止水テープ80としては、公知の自己融着テープを用いることができる。
上記以外の構成については、実施形態3と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態によれば、シート状をなす止水テープ80を巻回するという簡易な手法により、芯線13及びワイヤーバレル17の防水を図ることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)端子金具としては、延出部40に連なって円板状の接続部を形成し、この接続部に貫通孔が形成された、いわゆるLA端子であってもよく、必要に応じて任意の形状の端子金具とすることができる。
(2)実施形態1においては、止水壁22の断面は略四角形状をなしていたが、これに限られず、円形状、楕円形状、長円形状等でもよく、また、三角形状等の多角形状であってもよく、必要に応じて任意の形状とすることができる。
(3)本実施形態においては、止水壁22は、芯線13にワイヤーバレル17を圧着する工程の前に形成する構成としたが、これに限られず、止水壁22は、芯線13にワイヤーバレル17を圧着した後に形成する構成としてもよい。
(4)本実施形態においては、芯線13がアルミニウム又はアルミニウム合金からなる構成としたが、これに限られず、芯線13は銅又は銅合金からなる構成としてもよく、必要に応じて任意の金属により形成される構成としてもよい。また、本実施形態においては、端子金具が銅又は銅合金からなると共に表面にスズメッキ層が形成される構成としたが、これに限られず、端子金具は必要に応じて任意の金属からなる構成としてもよい。
(5)本実施形態においては、圧着工程と切断工程とを同一の工程で実行する態様としたが、これに限られず、圧着工程を実行した後に、切断工程を実行する構成としてもよい。
(6)本実施形態においては、端子金具にはインシュレーションバレル16が形成される構成としたが、インシュレーションバレル16は省略してもよい。
(7)止水被覆25は、溝部19のうち止水壁22が形成された部分から、ワイヤーバレル17、インシュレーションバレル16、樹脂リング23が外嵌された部分に至るまでの領域を被覆する構成としてもよい。
(8)本実施形態においては、樹脂リング23は円環状をなす構成としたが、これに限られず、例えば、樹脂リング23にはスリットを形成し、断面形状が略C字状をなす形態としてもよい。これにより、樹脂リング23は容易に拡径可能となるので、例えば、端子金具を電線11に圧着した後に、樹脂リング23を拡径させて、電線11に外嵌させることができる。
10…端子金具付き電線
11…電線
12…雌端子金具(端子金具)
13…芯線
14…絶縁被覆
15…底板
17…ワイヤーバレル
19…溝部
22、52…止水壁
23…樹脂リング
24…熱収縮チューブ
25…止水被覆
26…キャリア
27…端子金具片
40、51…延出部
41…連鎖端子
50…雄端子金具(端子金具)
60…スプライス端子(端子金具)
70…弾性体
80…止水テープ

Claims (20)

  1. 芯線の外周を絶縁被覆で被覆してなる電線に端子金具が接続されてなる端子金具付き電線であって、
    前記端子金具が、前記絶縁被覆の端部から露出された前記芯線が載置された底板を有すると共に前記芯線に圧着されたワイヤーバレルと、前記底板から延びる延出部と、を備えて構成され、
    前記延出部に合成樹脂材をモールド成形してなる止水壁が設けられ、前記止水壁の外面に密着して前記止水壁と前記絶縁被覆の端部との間に亘って前記芯線を覆う筒状の止水被覆が設けられている端子金具付き電線。
  2. 前記止水壁は、前記延出部の外周を全周に亘って包囲するように形成されている請求項1に記載の端子金具付き電線。
  3. 前記延出部は、前記底板のうち前記芯線が載置された側の面に連なる面が凹形状をなす溝部であって、前記止水壁は前記溝部内に充填して形成されている請求項1または請求項2に記載の端子金具付き電線。
  4. 前記止水被覆の内周面には接着層又は粘着層が形成されている請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  5. 前記止水被覆が熱収縮チューブである請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  6. 前記止水被覆がゴム弾性を有する弾性チューブである請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  7. 前記止水被覆の内周面は前記絶縁被覆の外周面と密着している請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  8. 前記絶縁被覆の端部には樹脂リングが外嵌されており、前記樹脂リングの内周面は前記絶縁被覆の外周面と密着しており、且つ前記樹脂リングの外周面は前記止水被覆の内周面と密着している請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  9. 前記絶縁被覆の端部には筒状をなすゴム製の弾性体が外嵌されており、前記弾性体の内周面は前記絶縁被覆の外周面と密着しており、且つ前記弾性体の外周面は前記止水被覆の内周面と密着している請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  10. 前記芯線を構成する金属と、前記端子金具を構成する金属とが異なる請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  11. 前記芯線がアルミニウム又はアルミニウム合金からなる請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  12. 芯線の外周を絶縁被覆で被覆してなる電線に接続される端子金具であって、
    前記端子金具が、前記絶縁被覆の端部から露出された前記芯線が載置される底板を有すると共に前記芯線に圧着されるワイヤーバレルと、前記底板から延びる延出部と、を備えて構成され、
    前記延出部に合成樹脂材をモールド成形してなる止水壁が設けられ、
    前記ワイヤーバレルが前記芯線に圧着された状態で、筒状の止水被覆によって前記止水壁と前記絶縁被覆の端部との間に亘って前記芯線が覆われると共に、前記止水壁の外面は前記止水被覆の内面と密着する端子金具。
  13. 前記止水壁は、前記延出部の外周を全周に亘って包囲するように形成されている請求項12に記載の端子金具。
  14. 前記延出部は、前記底板のうち前記芯線が載置される側の面に連なる面が凹形状をなす溝部であって、前記止水壁は前記溝部内に充填して形成されている請求項12または請求項13に記載の端子金具。
  15. 帯状をなすキャリアの側縁に複数の端子金具片が連結された連鎖端子であって、
    前記端子金具片は、前記キャリアから切断された状態において、芯線の外周を絶縁被覆で被覆してなる電線から露出する前記芯線に接続されるようになっており、
    前記端子金具片は、前記絶縁被覆の端部から露出された前記芯線が載置される底板を有すると共に前記芯線に圧着されるワイヤーバレルと、前記底板から延びる延出部と、を備えて構成され、
    前記延出部に合成樹脂材をモールド成形してなる止水壁が設けられ、
    前記ワイヤーバレルが前記芯線に圧着された状態で、筒状の止水被覆によって前記止水壁と前記絶縁被覆の端部との間に亘って前記芯線が覆われると共に、前記止水壁の外面は前記止水被覆の内面と密着する連鎖端子。
  16. 前記止水壁は、前記延出部の外周を全周に亘って包囲するように形成されている請求項15に記載の連鎖端子。
  17. 前記延出部は、前記底板のうち前記芯線が載置される側の面に連なる面が凹形状をなす溝部であって、前記止水壁は前記溝部内に充填して形成されている請求項15または請求項16に記載の連鎖端子。
  18. 芯線の外周を絶縁被覆で被覆してなる電線に端子金具が接続されてなる端子金具付き電線電線の製造方法であって、
    金属板を所定形状に打ち抜くことにより、帯状をなすキャリアと、前記キャリアの側縁に連結された複数の端子金具片と、を形成すると共に、前記端子金具片には、前記絶縁被覆の端部から露出された前記芯線が載置される底板を有すると共に前記芯線に圧着されるワイヤーバレルと、前記底板から延びる延出部と、を形成する打ち抜き工程と、
    前記延出部に合成樹脂材をモールド成形することにより止水壁を形成するモールド工程と、
    前記絶縁被覆から露出された前記芯線を前記底板に載置して前記ワイヤーバレルを圧着する圧着工程と、
    前記端子金具片を前記キャリアから切断して前記端子金具を形成する切断工程と、
    前記止水壁と前記絶縁被覆の端部との間に亘って筒状の止水被覆を被覆することにより、前記止水被覆の内周面を前記止水壁の外面に密着させると共に、前記止水被覆によって前記芯線を覆う被覆工程と、を実行する端子金具付き電線の製造方法。
  19. 前記延出部のうち前記芯線側の面を凹形状に曲げ加工することにより溝部を形成する曲げ工程を実行し、
    前記モールド工程において前記溝部内に前記合成樹脂材を充填する請求項18に記載の端子金具付き電線の製造方法。
  20. 前記切断工程は、前記圧着工程と同一の工程において実行される請求項18または請求項19に記載の端子金具付き電線の製造方法。
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