JP5500384B2 - 端子金具付き電線および端子金具付き電線の製造方法 - Google Patents

端子金具付き電線および端子金具付き電線の製造方法 Download PDF

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本発明は、端子金具付き電線および端子金具付き電線の製造方法に関する。
従来より、電線の端末に端子金具が接続されてなる端子金具付き電線において、端子金具と電線との接続部分に熱収縮チューブ等の止水被覆を被せ付けて防水する技術が知られている。例えば特許文献1に記載のものにおいては、端子金具は、他の導電部材に接続する接続部と、電線の芯線に圧着されるワイヤバレルと、ワイヤバレルと接続部とを繋ぐ繋ぎ部とを有し、ワイヤバレルは、電線の端末部において絶縁被覆の端末から露出された芯線に圧着されている。そして、熱収縮チューブは、露出した芯線の全体を覆うように、端子金具の繋ぎ部から電線の絶縁被覆の端末部にわたる範囲に被せ付けられている。
特開2000−285983号公報
しかしながら、上記の端子金具付き電線においては、端子金具の圧着部分と繋ぎ部との外形形状が大きく異なり、具体的には、圧着部が円柱状をなすのに対し繋ぎ部が平板状をなしているので、熱収縮チューブを繋ぎ部に十分に密着させることが難しかった。熱収縮チューブと繋ぎ部との密着が不十分であると、熱収縮チューブ内に水が浸入し、この水が芯線とワイヤバレルとの接触部分に達して不具合が生じるおそれがあるので、防水性を高めるための工夫が望まれていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、防水性を高めることが可能な端子金具付き電線および端子金具付き電線の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の端子金具付き電線は、芯線の外周を絶縁被覆で被覆した電線の端末に、端子金具が接続されてなる端子金具付き電線であって、前記端子金具は、他の導電部材に接続する接続部と、前記電線の端末部において前記絶縁被覆の端末から露出された前記芯線に圧着されたワイヤバレルと、前記ワイヤバレルと前記接続部とを繋ぐ繋ぎ部とを有し、前記繋ぎ部から前記絶縁被覆の端末までを覆う形状をなすとともに、その内側には接着層が備えられた止水被覆と、前記止水被覆の一端部を前記繋ぎ部側に押さえ付ける押さえ部と、が設けられ、前記止水被覆の一端部は、前記押さえ部により前記繋ぎ部側に押さえ付けられて前記接着層が前記繋ぎ部に密着している。このような構成によれば、止水被覆の一端部を繋ぎ部に対して十分に密着させることができるから、防水性を高めることができる。
また、前記繋ぎ部から前記ワイヤバレルにかけて、前記電線の端末部が一面側に載置される底板が延びて設けられ、前記押さえ部は、前記端子金具に一体に形成され、前記繋ぎ部の前記底板の一面と対向して配されるものとしてもよい。このような構成によれば、押さえ部を有する別体の部品を使用する場合に比べて、部品点数が増加することを防ぐことができる。
また、前記押さえ部は、前記繋ぎ部から前記底板の一面側に立ち上がって前記底板の一面と対向する側に屈曲したものとしてもよい。
また、前記押さえ部には、前記止水被覆の端縁を突き当て可能な突当部が設けられているものとしてもよい。このような構成によれば、止水被覆の端縁を突当部に突き当てることで、止水被覆の位置決めをすることができるから、他の位置決め手段を別途設けなくてもよい。
また、前記繋ぎ部から前記ワイヤバレルにかけて、前記電線の端末部が一面側に載置される底板が延びて設けられ、前記繋ぎ部は、前記底板と、前記底板の両側縁から前記一面側に立ち上がる一対の側板とを有してなるものとしてもよい。このような構成によれば、繋ぎ部は、一対の側板の立ち上がり端から底板まで、ある程度の深さを有しているから、止水被覆の一端部を繋ぎ部に対して十分に密着させるためには、本発明が特に有効である。
また、前記止水被覆は、熱収縮チューブからなるものとしてもよい。
また、前記接着層は、熱可塑性の接着剤からなるものとしてもよい。
また、前記芯線と前記端子金具とが異種の金属によって形成されているものとしてもよい。このように、電線の芯線と端子金具とが異種の金属によって形成されている場合には、両者の接続部分に水分が介在すると、両金属が水中にイオンとして溶け込み、電気化学的反応によって腐食が進行する電食が発生する虞がある。したがって、電線と端子金具との接続部分を確実に防水することが重要であるから、本発明が特に有効である。
また、前記電線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の芯線を備えたアルミ電線であるものとしてもよい。このような構成によれば、端子金具付き電線の軽量化を図ることができる。
本発明の端子金具付き電線の製造方法は、芯線の外周を絶縁被覆で被覆した電線の端末に、端子金具が接続されてなる端子金具付き電線を製造する、端子金具付き電線の製造方法であって、前記端子金具は、他の導電部材に接続する接続部と、前記電線の端末部において前記絶縁被覆の端末から露出された前記芯線に圧着されたワイヤバレルと、前記ワイヤバレルと前記接続部とを繋ぐ繋ぎ部とを有し、前記繋ぎ部から前記絶縁被覆の端末までを覆う形状をなすとともに、その内側には熱可塑性の接着剤からなる接着層が備えられた止水被覆と、前記止水被覆の一端部を前記繋ぎ部側に押さえ付ける押さえ部と、を使用し、前記止水被覆の一端部を、前記押さえ部により前記繋ぎ部側に押さえ付ける押さえ付け工程を行う。
このような方法によれば、止水被覆の一端部を繋ぎ部に対して十分に密着させることができるので、防水性を高めることができる。また、押さえ付け工程は、止水被覆の一端部を押さえ部により繋ぎ部側に押さえ付けるだけの簡単な作業であるから、製造に要する時間を、従来の端子金具付き電線の製造に要する時間と同程度に抑えることができる。
また、前記止水被覆は熱収縮チューブからなるものであり、前記押さえ付け工程の後に、前記止水被覆を加熱して収縮させ、前記接着層を前記繋ぎ部に密着させる加熱工程を行うものとしてもよい。
このような方法によれば、押さえ部により、止水被覆の一端部を繋ぎ部側に押さえ付けた状態で加熱するから、別途位置決め手段を設けることなく、止水被覆を所定の部位に密着させることができる。
本発明によれば、防水性を高めることが可能な端子金具付き電線および端子金具付き電線の製造方法を提供することができる。
本実施形態における端子金具付き電線であって、熱収縮チューブを被せ付ける前の状態を表す斜視図 熱収縮チューブの端縁を突当部に突き当てた状態を示す端子金具付き電線の一部拡大斜視図 押さえ部を押さえ付けた後の状態を示す端子金具付き電線の一部拡大斜視図 押さえ部を押さえ付ける前の状態を示す端子金具付き電線の一部拡大断面図 押さえ部を押さえ付ける前の状態を示す端子金具付き電線の断面図であって、図4のA−A位置における断面に相当する断面図 押さえ部を押さえ付けた後の状態を示す端子金具付き電線の一部拡大断面図 押さえ部を押さえ付けた後の状態を示す端子金具付き電線の断面図であって、図6のB−B位置における断面に相当する断面図 熱収縮チューブを加熱収縮した後の状態を示す端子金具付き電線の一部拡大断面図 熱収縮チューブを加熱収縮した後の状態を示す端子金具付き電線の断面図であって、図8のC−C位置における断面に相当する断面図
<実施形態>
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図1〜図9を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態における端子金具付き電線10は、芯線21の外周を絶縁被覆22で被覆した電線20の端末に、端子金具30が接続されてなる端子金具付き電線である。本実施形態では、電線20が、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の芯線21を備えたアルミ電線である一方、端子金具30が、銅または銅合金製である場合について説明する。以下、各構成部材において、図1の左上側を前方、右下側を後方、上側を上方、下側を下方として説明する。
電線20は、複数の金属細線を撚り合せてなる芯線21と、芯線21の外周を被覆する合成樹脂製の絶縁被覆22とから構成され、電線20の端末においては、絶縁被覆22が所定長さ皮剥きされることで、芯線21の端末が露出している。なお、芯線は単芯線であってもよい。
端子金具30は、図示しない相手側の雄型端子金具(他の導電部材)に接続される接続部31と、絶縁被覆22の端末から露出された芯線21の端末に圧着されるワイヤバレル32と、このワイヤバレル32と接続部31とを繋ぐ繋ぎ部33とを備えた雌型の端子金具30である。端子金具30は、接続部31の後方に、繋ぎ部33を介してワイヤバレル32が設けられ、このワイヤバレル32の後方にインシュレーションバレル34が設けられた構造であって、金属板材をプレス加工することで形成され、全体として前後方向に細長い形状をなしている。また、金属板材の表面には図示しないメッキ層が形成されている。メッキ層を構成する金属としては、スズ、ニッケル等、必要に応じて任意の金属を採用し得る。本実施形態では、銅又は銅合金の表面にスズメッキ層が形成されている。なお、金属板材の表面にメッキ層を形成しない構成としてもよい。
接続部31は全体として略角筒形をなし、図示しない雄型端子金具のタブが挿入されて接続される。接続部31の後方には、電線20の端末部が上面側(一面側)に載置される底板35が、前後方向に延びて設けられている。
繋ぎ部33は、底板35と、底板35の両側縁から上側に立ち上がる一対の側板36とを有し、断面U字形状に形成されている。一対の側板36は、その前後が接続部31およびワイヤバレル32に一続きに繋がっている。
ワイヤバレル32は、底板35と、底板35の両側縁から上側に立ち上がる一対のバレル片32Aとを有している。同ワイヤバレル32は、芯線21を外側から抱き込み、両バレル片32Aの突出縁を突き合わせつつ芯線21に食い込ませるように、いわゆるハート型にかしめ圧着される。
インシュレーションバレル34は、ワイヤバレル32と同様、底板35と、底板35の両側縁から上側に立ち上がる一対のバレル片34Aとを有し、絶縁被覆22の端末を、バレル片34Aの突出端を重ね合わせつつ外側から抱き込む、いわゆるオーバーラップ型にかしめ圧着される。
端子金具30には、後述する熱収縮チューブ(止水被覆)50の前端部(一端部)を繋ぎ部33側に押さえ付ける押さえ部40が、一体に設けられている。押さえ部40は、繋ぎ部33の前後方向略中央位置に設けられ、繋ぎ部33から上方に立ち上がる一対の押さえ片41を有している。
押さえ付けられる前の押さえ部40の形状は、以下の通りである。押さえ片41は、繋ぎ部33の側板36から上側に立ち上がるとともに、底板35の上面と対向する側に屈曲した形状をなしている。具体的には、押さえ片41は、側板36から上方に立ち上がる立上り部42と、立上り部42の上端から底板35の上面と対向する側に屈曲されてなる対向部43とを有している。立上り部42と対向部43とは略直角をなしている。一対の押さえ片41は、ほぼ同じ大きさおよび同じ形状をなし、端子金具30の中心線を挟んで向き合っている。
押さえ片41には、スリット44が形成されている。スリット44は、立上り部42と対向部43とからなる角部に形成されて、後側が開放された形態をなしている。スリット44の幅寸法は、加熱前の熱収縮チューブ50の先端部を差し込み可能な寸法、すなわち加熱前の接着層51の層厚を含む熱収縮チューブ50の厚さ寸法よりも大きい寸法とされている。このスリット44が形成されることで、対向部43の自由端側の端部(端子金具30の幅方向における中央側の部分)と、立上り部42の基端部(側板36側の部分)とが後方に突出した形状となっている。なお、立上り部42から対向部43にかけては、スリット44の形成部分を除き、前後方向の寸法が一定とされている。
スリット44は、立上り部42に形成された下側面44Aと、対向部43に形成された上側面44Bと、スリット44の前端(奥端)に形成された前側面とにより構成されている。スリット44の前側面は、熱収縮チューブ50の端縁を突き当て可能な突当部44Cとされている。詳しくは、熱収縮チューブ50の端縁は、突当部44Cのうち立上り部43に形成された範囲に突き当たる。突当部44Cは、前後方向(端子金具30の軸方向)に対して略直角をなしている。
なお、押さえ付けられた後の押さえ部40の形状については、後ほど詳しく説明する。
端子金具30と電線20との接続部分には、熱収縮チューブ50が被せ付けられている。熱収縮チューブ50は合成樹脂製であって、筒状をなし、その長さ寸法は、端子金具30の繋ぎ部33から、電線20の絶縁被覆22の端末部まで(インシュレーションバレル34よりも後方の位置まで)を被覆することが可能な寸法である。
熱収縮チューブ50の内側には、加熱によって軟化又は溶融することにより接着性を発現する、熱可塑性の接着剤からなる接着層51が備えられている。本実施形態では、加熱収縮前の接着層51の層厚と熱収縮チューブ50の厚さ寸法とが、同等(0.1mm程度)とされている。また、加熱収縮前の接着層51を含む熱収縮チューブ50の径寸法は、端子金具30の接続部31を内側に挿通可能な大きさとされている。
なお、熱収縮チューブ50が加熱収縮した後の状態については、後ほど詳しく説明する。
次に、本実施形態に係る端子金具付き電線10の製造工程の一例を説明する。本実施形態の端子金具付き電線10の製造工程は、上記した端子金具30、熱収縮チューブ50、および押さえ部40を使用して行うものである。
まず、端子金具30を製造する端子金具の製造工程を行う。端子金具の製造工程では、金属板材を所定の形状に打ち抜く打ち抜き工程と、打ち抜いた板材を所定の形状に曲げ加工する曲げ工程とを行う。打ち抜き工程の際には、接続部31を構成する部分、繋ぎ部33を構成する部分、ワイヤバレル32を構成する部分、インシュレーションバレル34を構成する部分、および押さえ部40を構成する部分を一体に繋がった形状に打ち抜く。そして、曲げ工程を行うことにより、接続部31、繋ぎ部33、ワイヤバレル32、インシュレーションバレル34、および押さえ部40を有する端子金具30の製造が完了する。
続いて、電線20を圧着する電線圧着工程を行う。まず、電線20の絶縁被覆22を剥離して芯線21を露出させるとともに、絶縁被覆22の端末部および絶縁被覆22から露出した芯線21を、端子金具30の底板35の上面に載置する。その後、図示しない金型によって、インシュレーションバレル34およびワイヤバレル32を、絶縁被覆22および芯線21に対し、それぞれ圧着させる。
次いで、熱収縮チューブ50を端子金具付き電線10の所定の位置に位置決めする、熱収縮チューブの位置決め工程を行う。端子金具30側から熱収縮チューブ50を挿通した後、熱収縮チューブ50の前端部を押さえ部40のスリット44に差し込み、その前端縁を突当部44Cに突き当てた状態にする(図2参照)。これにより、熱収縮チューブ50は、端子金具30と電線20との接続部分を覆う所定の位置に配置されて位置決めされる。このとき、熱収縮チューブ50と繋ぎ部33との間には、大きな隙間があいている。端子金具付き電線10を持ち上げた場合には、熱収縮チューブ50は、図5に示すように、上端部がスリット44の下側面44Aに支持されるとともに対向部43の下面に当接して水平に張った状態になり、また大部分が繋ぎ部33の下方に垂れ下った状態になる。なお、熱収縮チューブ50は、電線20側から挿通させてもよく、このときには、前述した電線圧着工程の前に、予め電線20に挿通させておくことが好ましい。
続いて、熱収縮チューブ50の一端部を、押さえ部40により繋ぎ部33側に押さえ付ける押さえ付け工程を行う。図示しない金型によって押さえ部40を底板35側に押さえ付けると、押さえ片41のうち幅寸法が小さい部分(立上り部42と対向部43とからなる角部)が屈曲し、詳しくは、立上り部42の一部分が内側に屈曲し、対向部43の一部分が側板36の内側面に沿うように屈曲する(図7参照)。そして、対向部43の自由端側の端部が底板35側に接近し、スリット44の下側面44Aよりも下方の位置に至る。
そして、熱収縮チューブ50は、押さえ部40と端子金具30の繋ぎ部33との間に挟み込まれた状態になる(図3参照)。詳しくは、熱収縮チューブ50の一部分は、押さえ部40の対向部43と繋ぎ部33の底板35との間、および押さえ部40の対向部43と繋ぎ部33の側板36との間に挟み込まれた状態になる。すなわち、熱収縮チューブ50は、繋ぎ部33の形状に沿うように(U字形状の凹みに沿うように)変形した状態になる(図7参照)。そして、熱収縮チューブ50は、スリット44の下側面44Aおよび対向部43の下面に当接し、上下から挟みこまれることで、端子金具付き電線10の所定の位置に仮止めされた状態になる。
その後、熱収縮チューブ50を加熱して収縮させ、接着層51を繋ぎ部33に密着させる加熱工程を行う。熱収縮チューブ50を図示しない加熱装置で加熱すると、熱収縮チューブ50が収縮し、その内側に備えられた接着層51が溶融して、端子金具30と電線20との接続部分の外面に隙間なく密着する(図8および図9参照)。詳しくは、熱収縮チューブ50が加熱収縮した状態では、接着層51は、繋ぎ部33、芯線21、ワイヤバレル32、インシュレーションバレル34、絶縁被覆22の外面に、全周に亘って隙間なく密着する。さらに詳細には、接着層51は、繋ぎ部33と熱収縮チューブ50との間を隙間なく埋め、繋ぎ部33の外面の全体に密着する。具体的には、接着層51は、繋ぎ部33の内側面および外側面、すなわち一対の側板36の内側面(対向面)および外側面と、底板35の内側面(上面)および外側面(下面)と、側板36の上端面(底板35からの立ち上がり端面)と、スリット44の下側面44Aとに隙間なく密着する。
以上により、端子金具付き電線10の製造が終了する。なお、加熱収縮することにより、熱収縮チューブ50の厚さ寸法は加熱前よりも増す。本実施形態では、加熱収縮後の熱収縮チューブ50の厚さ寸法(接着層51を除く)は、0.2mm〜0.3mm程度となる。また、加熱工程は、バッチ処理により行ってもよいし、連続的処理により行ってもよい。
次に、上記のように構成された実施形態1の作用および効果について説明する。
本実施形態の端子金具付き電線10は、芯線21の外周を絶縁被覆22で被覆した電線20の端末に、端子金具30が接続されてなる端子金具付き電線であって、端子金具30は、他の導電部材に接続する接続部31と、電線20の端末部において絶縁被覆22の端末から露出された芯線21に圧着されたワイヤバレル32と、ワイヤバレル32と接続部31とを繋ぐ繋ぎ部33とを有し、繋ぎ部33から絶縁被覆22の端末までを覆う形状をなすとともに、その内側には熱可塑性の接着剤からなる接着層51が備えられた熱収縮チューブ50と、熱収縮チューブ50の一端部を繋ぎ部33側に押さえ付ける押さえ部40と、が設けられ、熱収縮チューブ50の一端部は、押さえ部40により繋ぎ部33側に押さえ付けられて接着層51が繋ぎ部33に密着している。
これにより、熱収縮チューブ50の一端部を繋ぎ部33に対して十分に密着させることができるから、防水性を高めることができる。また、熱収縮チューブ50の一端部を繋ぎ部33側に押さえ付けるだけの簡単な作業を追加するのみでよいから、容易に防水性を高めることができる。
また、繋ぎ部33からワイヤバレル32にかけて、電線20の端末部が上面側に載置される底板35が延びて設けられ、押さえ部40は、端子金具30に一体に形成され、繋ぎ部33の底板35の一面と対向して配されたものである。これにより、押さえ部を有する別体の部品を使用する場合に比べて、部品点数の増加を防ぐことができる。
また、押さえ部40には、熱収縮チューブ50の端縁を突き当て可能な突当部44Cが設けられている。これにより、熱収縮チューブ50の端縁を、押さえ部40に設けられた突当部44Cに突き当てることで位置決めすることができるから、他の位置決め手段を設けなくてもよい。
また、繋ぎ部33は、底板35と、底板35の両側縁から上面側に立ち上がる一対の側板36とを有してなり、一対の側板36の立ち上がり端から底板35まで、ある程度の深さを有している。したがって、加熱収縮前の熱収縮チューブ50と繋ぎ部33の底板35との間には、比較的大きな隙間が形成される。このため、熱収縮チューブ50の一端部を繋ぎ部33に対して十分に密着させるには、本実施形態のように、押さえ部40で熱収縮チューブ50の一端部を底板35側に押さえ付けることが、特に有効である。
また、芯線21と端子金具30とが異種の金属によって形成されている。このような場合には、両者の接続部分に水分が介在すると、両金属が水中にイオンとして溶け込み、電気化学的反応によって腐食が進行する電食が発生する虞がある。したがって、特に電線20と端子金具30との接続部分を確実に防水することが重要であるから、本実施形態のように防水性を高めることが特に有効である。
また、電線20は、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の芯線21を備えたアルミ電線20であるから、端子金具付き電線10の軽量化を図ることができる。
そして、本実施形態の端子金具付き電線10の製造方法は、繋ぎ部33から絶縁被覆22の端末までを覆う形状をなすとともに、その内側には熱可塑性の接着剤からなる接着層51が備えられた熱収縮チューブ50と、熱収縮チューブ50の一端部を繋ぎ部33側に押さえ付ける押さえ部40と、を使用し、熱収縮チューブ50の一端部を、押さえ部40により繋ぎ部33側に押さえ付ける押さえ付け工程と、熱収縮チューブ50を加熱して収縮させ、接着層51を繋ぎ部33に密着させる加熱工程と、を行う。
これにより、熱収縮チューブ50の一端部を繋ぎ部33に対して十分に密着させることができるので、防水性を高めることができる。また、押さえ部40により、熱収縮チューブ50の一端部を繋ぎ部33側に押さえ付けた状態(仮止めした状態)で加熱するから、別途位置決め手段を設けることなく、熱収縮チューブ50を所定の部位に密着させることができる。また、加熱工程の前の段階で熱収縮チューブ50を仮止めすることにより、電線圧着工程を行う場所から、加熱工程を行う場所に移行する際、改めて熱収縮チューブ50を所定の位置に配置する必要がなく、作業工程の簡素化、および作業時間の短縮を図ることができる。また、押さえ付け工程は、熱収縮チューブ50の一端部を押さえ部40により繋ぎ部33側に押さえ付けるだけの簡単な作業(本実施形態では0.3秒程度で行うことができる作業)であるから、製造に要する時間を、従来の端子金具付き電線の製造に要する時間と同程度に抑えることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、端子金具30は雌型の端子金具であるが、これに限らず、端子金具は雄タブを備えた雄型の端子金具であってもよく、また、接続部に貫通孔が形成された、いわゆるLA端子等であってもよく、必要に応じて任意の形状の端子金具とすることができる。
(2)上記実施形態では、電線20の芯線21がアルミニウム又はアルミニウム合金からなる構成としたが、これに限らず、電線の芯線は銅又は銅合金からなる構成としてもよく、必要に応じて任意の金属により形成される構成としてもよい。また、本実施形態においては、端子金具30が、銅又は銅合金からなると共に表面にスズメッキ層が形成される構成としたが、これに限らず、端子金具は必要に応じて任意の金属からなる構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、端子金具30の繋ぎ部33が断面U字形状をなす場合について説明したが、本発明は、端子金具の繋ぎ部がどのような形状であっても適用することができ、例えば、繋ぎ部が平板状をなすものにも適用することができる。
(4)上記実施形態では、突当部44Cは、押さえ部40に形成されたスリット44の前側面とされているが、これに限らず、例えば押さえ部の一部分を切り起こす等して、突当部を形成してもよい。
(5)上記実施形態では、押さえ部40は、繋ぎ部33の側板36から上方に立ち上がる一対の押さえ片41を有しているが、押さえ部の形状は任意の形状とすることができ、例えば、押さえ部を繋ぎ部の一方の側板のみから他方の側板側に向かって延びる、一の押さえ片のみを有するものとしてもよく、また、押さえ片を、接続部から繋ぎ部側に延出するものとしてもよい。
(6)上記実施形態では、押さえ部40は、端子金具30と一体に設けられているが、これに限らず、例えば、押さえ部を有する別体の部品を装着する等してもよい。
(7)上記実施形態では、熱収縮チューブ50の一端部を、押さえ部40により繋ぎ部33側に押さえ付けた後、加熱工程を行っているが、これに限らず、熱収縮チューブの一端部を金型により押さえ付け、その状態を保ったまま加熱工程を行う等してもよい。
(8)上記実施形態では、止水被覆として熱収縮チューブ50を用いた例を示したが、これに限らず、例えば、止水被覆として、ゴム弾性を有する弾性チューブを用いてもよく、またシート状の止水テープを、電線及び端子金具の接続部分に巻きつけて筒状に形成したものを用いてもよい。
10…端子金具付き電線
20…電線
21…芯線
22…絶縁被覆
30…端子金具
31…接続部
32…ワイヤバレル
33…繋ぎ部
35…底板
36…側板
40…押さえ部
44C…突当部
50…熱収縮チューブ(止水被覆)
51…接着層

Claims (11)

  1. 芯線の外周を絶縁被覆で被覆した電線の端末に、端子金具が接続されてなる端子金具付き電線であって、
    前記端子金具は、他の導電部材に接続する接続部と、前記電線の端末部において前記絶縁被覆の端末から露出された前記芯線に圧着されたワイヤバレルと、前記ワイヤバレルと前記接続部とを繋ぐ繋ぎ部とを有し、
    前記繋ぎ部から前記絶縁被覆の端末までを覆う形状をなすとともに、その内側には接着層が備えられた止水被覆と、
    前記止水被覆の一端部を前記繋ぎ部側に押さえ付ける押さえ部と、が設けられ、
    前記止水被覆の一端部は、前記押さえ部により前記繋ぎ部側に押さえ付けられて前記接着層が前記繋ぎ部に密着している端子金具付き電線。
  2. 前記繋ぎ部から前記ワイヤバレルにかけて、前記電線の端末部が一面側に載置される底板が延びて設けられ、
    前記押さえ部は、前記端子金具に一体に形成され、前記繋ぎ部の前記底板の一面と対向して配されるものである請求項1に記載の端子金具付き電線。
  3. 前記押さえ部は、前記繋ぎ部から前記底板の一面側に立ち上がって前記底板の一面と対向する側に屈曲したものである請求項2に記載の端子金具付き電線。
  4. 前記押さえ部には、前記止水被覆の端縁を突き当て可能な突当部が設けられている請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  5. 前記繋ぎ部から前記ワイヤバレルにかけて、前記電線の端末部が一面側に載置される底板が延びて設けられ、
    前記繋ぎ部は、前記底板と、前記底板の両側縁から前記一面側に立ち上がる一対の側板とを有してなる請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  6. 前記止水被覆は、熱収縮チューブからなるものである請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  7. 前記接着層は、熱可塑性の接着剤からなるものである請求項6に記載の端子金具付き電線。
  8. 前記芯線と前記端子金具とが異種の金属によって形成されている請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  9. 前記電線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の芯線を備えたアルミ電線である請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の端子金具付き電線。
  10. 芯線の外周を絶縁被覆で被覆した電線の端末に、端子金具が接続されてなる端子金具付き電線を製造する、端子金具付き電線の製造方法であって、
    前記端子金具は、他の導電部材に接続する接続部と、前記電線の端末部において前記絶縁被覆の端末から露出された前記芯線に圧着されたワイヤバレルと、前記ワイヤバレルと前記接続部とを繋ぐ繋ぎ部とを有し、
    前記繋ぎ部から前記絶縁被覆の端末までを覆う形状をなすとともに、その内側には接着層が備えられた止水被覆と、前記止水被覆の一端部を前記繋ぎ部側に押さえ付ける押さえ部と、を使用し、
    前記止水被覆の一端部を、前記押さえ部により前記繋ぎ部側に押さえ付ける押さえ付け工程を行う端子金具付き電線の製造方法。
  11. 前記止水被覆は熱収縮チューブからなるものであり、
    前記押さえ付け工程の後に、前記止水被覆を加熱して収縮させ、前記接着層を前記繋ぎ部に密着させる加熱工程を行う請求項10に記載の端子金具付き電線の製造方法。
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